JP2015007473A - 連結部材、該連結部材の製造方法、及び該製造方法に用いられる転造加工用型 - Google Patents

連結部材、該連結部材の製造方法、及び該製造方法に用いられる転造加工用型 Download PDF

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Abstract

【課題】堅牢性、又は耐久性の高い連結部材を提供する。
【解決手段】一対のねじ金具2,2と弾性部材3とからなる連結部材1であって、軸部12と径大部11とからなる金属製のボルト母材に、貫通孔を有するワッシャー20を挿通し、次いで、該ワッシャー20を該ボルト母材の径大部11に当接させ、かつ、転造加工により、該ボルト母材の軸部12にねじ溝13を形成して該ボルト母材をボルト4とすると共に、該軸部12の肉を該ワッシャー20側に流動させて、該軸部12表面から膨隆して該ワッシャー20の板面に当接する抜止め部Pを形成して製造するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ねじ金具と、該ねじ金具に取り付けられた弾性部材とからなる連結部材に関するものである。
従来、図11に示すような、一対の金属製のねじ金具102,102と、該一対のねじ金具102,102間に介挿されたゴム製の中間部材103とからなる連結部材101が提供されている。さらに詳述すると、前記ねじ金具102は、ねじ溝130が形成された軸部120と、該軸部120の一端に設けられた径大部(頭部)110とからなる金属製のボルト104と、該ボルト104の軸部120が挿入される貫通孔を備えた板状のワッシャー200と、を有している。そして、該ボルト104が該ワッシャー200に挿通され、かつ該ワッシャー200が該ボルト104の径大部110の表面に当接した位置で該径大部110とワッシャー200とが溶接固定されている。
さらに、該一対のねじ金具102,102における各軸部120,120同士が同一軸線上に配置され、かつ各軸部120が互いに逆向きに差し出された状態で各径大部110,110間に前記中間部材103が取り付けられて連結部材101とされている。そして、該連結部材101の両ねじ部130に、雌ねじを備えた連結対象部材(図示省略)がそれぞれ螺合されて使用される。
上記ねじ金具は、次に述べる手順で作製される。まず、棒状の軸部と該軸部の一端に設けられた径大部(頭部)とからなる金属製のボルト母材を例えばヘッダー加工により準備し、該ボルト母材の軸部にねじ溝を転造加工により形成してボルトを得る。一方、前記軸部が挿入可能な貫通孔を有する板状のワッシャーを準備し、該ワッシャーに前記ボルトを挿通し、該ワッシャーと該ボルトの径大部とを当接させ、その位置で溶接を施して相互を固着させる。そして、該ねじ金具と中間部材である弾性部材を焼付け接着する。これにより、連結部材が得られる。
また、上述したような連結部材は、他の手順によって作製される場合もある。例えば、特許文献1に開示される構成が提案されうる。
さらに、他の例として、図12に示すような、単一のねじ金具102と、該ねじ金具102に接着された中間部材である弾性部材(具体的には防振ゴム)103とで構成された連結部材101も既に提供されている。かかる連結部材は、特に振動吸収機能又は減衰機能を有し、例えば自動車において防振が要求される箇所に採用されており、ワッシャー200とボルト104とが溶接固定されている。
国際公開第WO2006−004084号
しかしながら、上記従来構成は、ボルト母材にねじ溝を形成する工程に加え、別途、組み付け後に溶接工程を実行する必要があるため、全体として製造工程が多くなってしまい生産性が悪く、製造コストが高騰するという問題があった。また、溶接の際に、接続固定する箇所に対して高熱を局所的に付与するため、該当箇所にひずみが生じやすく、寸法精度や強度を低下させるという欠点もある。さらに、図11に示すような、両ボルトの軸部を介して中央に向かって外力Fが繰り返し与えられると、該ボルトの径大部と該ワッシャーとの溶接箇所に負荷がかかり、ついにはヒビが入ったり該径大部と該ワッシャーとの接続が破断したりして、該ワッシャーから該ボルトが抜け出てしまうおそれがあった。このような、溶接箇所に負荷がかかったときに引き起こされる問題は、図12に示すようないわゆる片側ボルトタイプの連結部材においても勿論同様である。
そこで、本発明は、ワッシャーをボルトに対して確実に固定することができる連結部材、及び、その製造工程が簡素となって、製造工程が短縮化し、かつ製造コストが低減される連結部材の製造方法、並びにこれに用いられる転造加工用型を提供することを目的とする。
本発明は、ねじ金具と、該ねじ金具に取り付けられた弾性部材と、からなる連結部材であって、前記ねじ金具は、ねじ溝が形成された軸部と、該軸部に設けられ該軸部の外径に対して外径が径大な径大部と、からなる金属製のボルトと、該ボルトの軸部が挿入される貫通孔を有する板状のワッシャーと、を有し、該ボルトが該ワッシャーに挿通され、かつ該ワッシャーの一方の板面が該ボルトの径大部に当接していると共に、該ワッシャーの一方の板面に前記弾性部材が取り付けられており、前記ワッシャーの他方の板面には、該ボルトの軸部表面から膨隆して形成されてなる抜止め部が当接していることを特徴とする連結部材である。
かかる構成にあっては、ワッシャーが、前記ボルトの径大部と、軸部に形成された抜止め部とによって両側から挟持されてかしめられるため、ボルトの軸部を介して、ボルトがワッシャーから引き抜かれる方向の外力が繰り返し加えられた場合にも、該ワッシャーが該抜止め部によって位置規制されるため、がたつきが生じたり、該ボルトが抜け出てしまったりすることが防止される。したがって、繰り返し負荷がかかる過酷な環境下で使用された場合であっても、連結部材全体として堅牢性、又は耐久性が確実に向上することとなる。
上記構成にあっては、前記ボルトの軸部と、前記ワッシャーの貫通孔の内周面との間に、前記抜止め部と連続形成された圧入部が圧入されている構成としてもよい。
仮に前記ボルトの軸部と、前記ワッシャーの貫通孔の内周面との間に隙間が開いたままであると、該ワッシャーと該ボルトとが相対的に遊転してしまう場合があるが、上記構成とすることにより、ボルトとワッシャーとの間に生じうる緩みを確実に防ぐことが可能となる。
また、前記ワッシャーの一方の面内には、相対的に高さが異なる高面部と低面部とが形成されており、該低面部に、前記ボルトの径大部が配置されていることが好ましい。
上記連結部材にあっては、弾性部材が、前記ボルトの径大部を覆うように前記ワッシャーに取り付けられているところ、上記構成によれば、該ボルトの径大部が該弾性部材側に突出する量を可及的に低減することができる。換言すれば、該弾性部材の体積が該径大部によって押圧されて減ぜられることを可及的に抑制することができる。すなわち、該弾性部材の振動吸収性、あるいは減衰特性を十分に確保することが可能となる。特に、近年、当該連結部材の使用箇所の取付けスペースは制限が厳しく、製品高さが厳密に規制されていることが一般的であるため、この点においても上記構成は、製品高さを抑えた製品を提供できるという利点がある。また、前記ワッシャーを部分的に薄肉化することが可能となり、連結部材の総重量が過剰に重たくなってしまうことを好適に抑制することもできる。
また、前記ボルトの径大部の天頂部は、前記ワッシャーの高面部と略同じ高さ、又は該高面部よりも低い高さ位置に配されていることが望ましい。
かかる構成にあっては、前記ボルトの径大部が前記弾性部材側に過剰に入り込むことがなくなるため、弾性部材の体積が減ぜられることを防止でき、該弾性部材の振動吸収効果又は減衰効果を最大限に確保することが可能となる。また、該ボルトの径大部が弾性部材側に突き出ることを回避できることで、前記ワッシャーと該弾性部材との接合面を整一なものとすることができ、径大部が突き出た構成に比べて、相互の接合強度を十分に確保することができる。
また、前記ワッシャーにおける高面部と低面部とが、前記ボルトの軸方向に平行な段差平面部を介して連成されており、前記ボルトの径大部の外周面の少なくとも一部が該ワッシャーの段差平面部に面接触している構成が提案される。
かかる構成とすることにより、前記ボルトと前記ワッシャーとが、該ボルトの軸周りで相対的に回転してしまうことを防止することができる。
なお、前記ボルトが皿ボルトであってもよい。
かかる構成とすることにより、ボルトの径大部の高さを可及的に低くすることができ、結局、全体として連結部材の高さを可及的に低くすることが可能となる。
また、前記ボルトの軸部にあって、前記抜止め部とねじ部との間の位置に、該ボルトの円筒部径よりも小径な小径部が設けられていてもよい。
かかる構成とした場合は、前記小径部によって当該軸部に弾性領域を意図的に形成することができるため、当該連結部材として軸力が向上する利点がある。
また、前記ワッシャーは、2面幅形状であることが望ましい。
かかる構成とすることにより、前記ワッシャーに対して、ナット締結時の回り止め防止策を施しやすくすることができる。
また、本発明は、ねじ金具と、該ねじ金具に取り付けられた弾性部材と、からなる連結部材の製造方法であって、棒状の軸部と、該軸部に設けられ該軸部の外径に対して外径が径大な径大部と、からなる金属製のボルト母材に、該軸部が挿入可能な貫通孔を有する板状のワッシャーを挿通し、次いで、該ワッシャーの一方の板面を該ボルト母材の径大部に当接させ、かつ、転造加工により、該ボルト母材の軸部にねじ溝を形成して該ボルト母材をボルトとすると共に、該軸部の肉を該ワッシャー側に流動させて、該軸部表面から膨隆して該ワッシャーの他方の板面に当接する抜止め部を形成する工程を含むことを特徴とする連結部材の製造方法である。
かかる構成は、一つの転造加工工程のなかで、ボルト母材にねじ溝を形成しながら、軸部の肉を流動させて抜止め部を形成することができるため、従来必要であった溶接工程が不要となる。このため、製造工程を著しく簡素化することができ、従来に比して短時間で大量の生産が可能となる。また、接続固定する箇所に局所的に高熱を付与する必要がないため、部材にひずみが生じるおそれがなくなり、寸法精度や強度が低下してしまうこともない。
さらに、前記ボルト母材の軸部と、前記ワッシャーの貫通孔の内周面との間に、前記抜止め部と連続形成された圧入部を圧入するようにしてもよい。
かかる構成とすることにより、ボルトとワッシャーとの間に生じうる緩みを確実に防ぐことが可能となる。また、該圧入部は、抜止め部を形成する際に連続して形成することができるため、製造工程が過剰に増加したり、複雑になったりすることがない。
また、前記ボルトの軸部にあって、前記抜止め部とねじ部との間の位置に、該ボルトの円筒部径よりも小径な小径部を、該軸部の肉を前記ワッシャー側に流動させつつ形成するようにした構成が提案される。
かかる構成とすることにより、抜止め部を形成する過程で前記小径部を形成することができ、製造工程が過剰に増加したり、複雑になったりすることがない。
また、本発明は、上記の連結部材の製造方法に用いられる転造加工用型であって、加工対象が転動する型面を有し、該型面は、ボルト母材の軸部にねじ溝を形成して該ボルト母材をボルトとすると共に、該軸部の肉をワッシャー側に流動させて、該軸部表面から膨隆して該ワッシャーの他方の板面に当接する抜止め部を形成する形状とされていることを特徴とする転造加工用型である。
かかる構成とすることにより、好適に転造加工を行うことが可能となり、ねじ金具の生産効率が飛躍的に向上する利点がある。
また、前記型面は、前記抜止め部と連続形成されるものであって、前記ボルト母材の軸部と、前記ワッシャーの貫通孔の内周面との間に圧入される圧入部を形成する形状とされていてもよい。
かかる構成とすることにより、ボルトとワッシャーとの間に生じうる緩みが防止された連結部材を提供することが可能となる。なお、該圧入部は、抜止め部を形成する際に連続して形成するため、製造工程が過剰に増加したり、複雑になったりすることがない。
また、前記型面は、前記ボルトの軸部にあって、前記抜止め部とねじ部との間の位置に、該ボルトの円筒部径よりも小径な小径部を、該軸部の肉を前記ワッシャー側に流動させつつ形成する形状とされていてもよい。
かかる構成とすることにより、軸力が向上した連結部材を提供することが可能となる。
本発明の連結部材は、ワッシャーとボルトとを確実に固定することができ、連結部材の堅牢性が飛躍的に向上する効果がある。
また、本発明の連結部材の製造方法は、製造工程が簡素化され、製造に要する期間が短縮化できると共に、転造加工によって大量生産が可能となる優れた効果がある。
また、本発明の転造加工用型は、適切に転造加工を行うことができる利点がある。
連結部材の部分側断面図である。 (a)はボルト母材の側面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。 (a)はワッシャーの平面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。 ねじ金具の製造工程を示す説明図であり、(a)はワッシャーにボルト母材を挿通した状態を示し、(b)は転造加工を施した状態を示し、(c)は(b)のX部分を拡大して示している。 弾性部材の外観斜視図である。 変形例1を示す説明図である。 変形例2を示す説明図である。 変形例3の連結部材を示し、(a)は部分側断面図であり、(b)は平面図である。 変形例3にかかるワッシャーを示し、(a)は側断面図であり、(b)は平面図である。 変形例4にかかるワッシャーを示し、(a)は側断面図であり、(b)は平面図である。 第一の従来構成を示す部分側断面図である。 第二の従来構成を示し、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
以下、本発明を具体化した実施例を詳細に説明する。なお、本発明は、下記に示す実施例に限定されることはなく、適宜設計変更が可能である。
図1に示すように、連結部材1は、一対の金属製のねじ金具2,2と、該一対のねじ金具2,2間に介挿されて固着されているゴム製の弾性部材3とで構成されている。該連結部材1は、ねじ溝13が形成された軸部12を有し、各軸部12同士が同一軸線上に配置され、それぞれ互いに逆方向に向けて差し出されている。
さらに詳述すると、前記ねじ金具2は、ねじ溝13が形成された軸部12と、該軸部12の一端に設けられた径大部(頭部)11とからなる金属製のボルト4と、該ボルト4の軸部12が挿入される貫通孔21を有する板状のワッシャー20と、を有している。一方、前記弾性部材3は、図5に示すように、円柱体からなり、その両平坦面が前記ねじ金具2の径大部11及びワッシャー20に面接触している。
次に、前記連結部材1の製造方法を図2等に従って説明する。
まず、図2に示すような丸棒状の軸部12と該軸部12の一端に設けられた該軸部12の外径より径大な径大部11とからなる金属製のボルト母材10を準備する。また、図3に示すような、貫通孔21を中央に有する2面幅形状のワッシャー20を準備する。そして、該ボルト母材10とワッシャー20とをパーツフィーダーで移送しながら、該ワッシャー20にボルト母材10を挿通する。該ワッシャー20の貫通孔21の孔径は、ボルト母材10の軸部12の外径より大きく、径大部11の外径より小さい寸法に設定されている。
次いで、前記ワッシャー20を前記ボルト母材10の径大部11に当接させた位置で(図4a参照)、転造加工用型を用いた転造加工により、該ボルト母材10の軸部12の先端部側にねじ溝13を形成して該ボルト母材10をボルト4とすると共に、該軸部12の肉を該ワッシャー20側に流動させて、該軸部12の表面から膨隆して該ワッシャー20のねじ溝側に配された板面に圧着して当接する抜止め部Pを形成し(図4b,図4c参照)、ねじ金具2を得る。該抜止め部Pは、前記ワッシャー20の貫通孔21の孔縁に形成された凹状の座ぐり部21Aの内周に圧着させることが望ましい。ただし、前記ワッシャー20は、座ぐり部21Aが形成されていないものであっても勿論よい。
そして、前記ねじ金具2において、各軸部12,12同士を同一軸線上に配置し、かつ各径大部11,11を互いに離間して向き合う状態として前記弾性部材3を介挿すると共に、例えば焼付け接着で各々固着する。これにより、連結部材1が作製される。
前記連結部材1にあっては、両側に差し出されたねじ溝13に、雌ねじを備えた連結対象部材(図示省略)がそれぞれ螺合することで、防振機能を備えた連結具として使用される。
上記構成は、ワッシャー20が、前記ボルト4の径大部11と、軸部12に形成された抜止め部Pとによって両側から挟持されてかしめられるため、仮に連結部材1において軸部12を介して中央に向かう外力Fが繰り返し加えられた場合にも、該ワッシャー20が該抜止め部Pによって位置規制されるため、該ボルト4が抜け出てしまうことがない。
また、上記したねじ金具2の製造方法は、一つの転造加工工程のなかで、ボルト母材10にねじ溝13を形成しながら、軸部12の肉を流動させて抜止め部Pを形成することができるため、従来必要であった溶接工程が不要となり、製造工程を著しく簡素化することができる。また、局所的に高熱を付与することがないため、部材にひずみが生じることがなく、寸法の狂いや強度の低下を抑止することができる。
〔変形例1〕
なお、図6(a)に示すように、ボルト母材10の軸部12と、前記ワッシャー20の貫通孔21の内周面との間に、隙間kが形成された構成にあって、図6(b)に示すように、前記ワッシャー20を前記ボルト母材10の径大部11に当接させた位置で、転造加工により該ボルト母材10をボルト4とすると共に、該軸部12の肉を該ワッシャー20側に流動させて抜止め部Pを形成しつつ、該抜止め部Pと連続形成される圧入部Qを、該隙間k内に圧入するようにした構成としてもよい。
かかる構成とすることにより、ボルト4とワッシャー20との間に生じうる緩みを確実に防ぐことが可能となる。また、該圧入部Qは、抜止め部Pを形成する際に連続して形成することができるため、製造工程が増加したり、複雑になったりすることがない。
また、図6(b)に示すように、前記ボルト4の軸部51にあって、前記抜止め部Pと、ねじ溝13が形成されたねじ部との間に、該ボルト4のいわゆる円筒部径Dよりも小径な小径部52が設けられていてもよい。
なお、前記小径部52は、転造加工工程のなかで、前記抜止め部Pやねじ溝13を形成する際に、該軸部51の肉を前記ワッシャー40側に流動させつつ形成することができる。
〔変形例2〕
また、図7に示すように、ワッシャー20の貫通孔21周りが皿孔形状であり、皿ネジ型のボルト母材10が挿入されるような構成であってもよい。また、これに限定されず、ボルト母材10の径大部11の形状は丸型等の形状であってもよい。さらに詳述すると、前記ワッシャー20における弾性部材3側の面内には、相対的に高さが異なる高面部41と、テーパー面からなる低面部42とが形成されており、該低面部42に、前記ボルト(皿ボルト)4の径大部11が配置されている。そして、該ボルト4の径大部11の天頂部が、前記ワッシャー20の高面部41と略同じ高さ位置に配されている。なお、いわゆる皿ボルトからなる前記ボルト4の径大部11を、平面視多角形状とし、かつ前記ワッシャー20の貫通孔21の形状を該径大部11の形状に対応させることで該ボルト4の回転防止を図るようにしてもよい。
〔変形例3〕
さらに、図8(a),図9(a)に示すように、ワッシャー40における弾性部材3側の面内に、相対的に高さが異なる高面部41と低面部42とが形成され、該ワッシャー40の低面部42に、ボルト4の径大部31が配置されている構成としてもよい。なお、本実施例にあっては、高面部41と低面部42とが、ボルト4の軸線に直交する方向に沿って形成され、かつ互いに平行となるような配置となっている。
さらに詳述すると、前記ワッシャー40は、図9(a),図9(b)に示すように、貫通孔21の周りが凹形状とされて、段差平面部43によって囲繞された平面視正六角形の低面部42が形成されている。一方、図8(b)に示すように、前記ボルト4の径大部31も、前記低面部42に対応する寸法の平面視正六角形状をなし、その天頂部32が、図8(a)に示すように、前記高面部41と略同じ高さとされている。なお、前記段差平面部43は、前記低面部42に対して垂直に起立しており、換言すれば、前記高面部41と該低面部42とが該段差平面部43を介して連成された段構造となっている。また、該ボルト4の軸方向に対して該段差平面部43が平行となるため、該段差平面部43と該径大部31の側面とが面接触することで、該ワッシャー40と該ボルト4との相対的な回転が防止されている。
なお、前記径大部31の天頂部32は、前記高面部41よりも低い高さ位置に配されていても勿論よい。また、実質的に弾性部材3の体積を減らして振動吸収効果又は減衰効果を阻害しない程度に該径大部31が弾性部材3側に突出していてもよい。
さらに、図10に示すようなワッシャー50が採用されても構わない。かかる構成は、段差平面部43によって囲繞された平面視円形の低面部42が形成されている。さらに、前記貫通孔21が、平面視正六角形形状とされている。そして、該ワッシャー50の形状に合わせて、ボルト(図示省略)の各部位の形状が定められる。
なお、これまでに述べたねじ金具2における各部位の寸法形状は、適宜変更可能である。また、ねじ金具2と弾性部材3の固着手段は、他の周知の手段が適宜選択されうる。また、相互の固着強度を高めるべく、所要箇所に化学処理又は物理的処理がなされてもよい。また、ねじ金具2におけるボルト4とワッシャー20,40,50の材料は、転造加工に適したものであれば周知の材料が適宜選択可能である。また、連結部材1における弾性部材3は、例えばゴム硬度が所定値以下のゴム材料が好ましいが、数値は適宜選択されうるし、材料がゴム材料に限定されてしまうこともない。該弾性部材は、振動吸収機能又は減衰機能のある種々の材料が選択可能であり、また連結部材として設定されるばね定数は適宜設計変更可能である。また、該弾性部材の寸法形状は使用環境に応じて適宜変更することができる。勿論、連結部材1の使用環境や用途は特に限定されることはない。また、連結部材1において、ねじ金具2は一対である必要はなく、片方のみ備える形状であっても勿論よい。
1 連結部材
2 ねじ金具
3 弾性部材
4 ボルト
10 ボルト母材
11,31 径大部
32 天頂部
12,51 軸部
13 ねじ溝
20,40,50 ワッシャー
21 貫通孔
41 高面部
42 低面部
43 段差平面部
52 小径部
P 抜止め部
Q 圧入部

Claims (14)

  1. ねじ金具と、該ねじ金具に取り付けられた弾性部材と、からなる連結部材であって、
    前記ねじ金具は、
    ねじ溝が形成された軸部と、該軸部に設けられ該軸部の外径に対して外径が径大な径大部と、からなる金属製のボルトと、
    該ボルトの軸部が挿入される貫通孔を有する板状のワッシャーと、
    を有し、
    該ボルトが該ワッシャーに挿通され、かつ該ワッシャーの一方の板面が該ボルトの径大部に当接していると共に、該ワッシャーの一方の板面に前記弾性部材が取り付けられており、
    前記ワッシャーの他方の板面には、該ボルトの軸部表面から膨隆して形成されてなる抜止め部が当接していることを特徴とする連結部材。
  2. 前記ボルトの軸部と、前記ワッシャーの貫通孔の内周面との間に、前記抜止め部と連続形成された圧入部が圧入されている
    請求項1に記載の連結部材。
  3. 前記ワッシャーの一方の面内には、相対的に高さが異なる高面部と低面部とが形成されており、該低面部に、前記ボルトの径大部が配置されている
    請求項1又は請求項2に記載の連結部材。
  4. 前記ボルトの径大部の天頂部は、前記ワッシャーの高面部と略同じ高さ、又は該高面部よりも低い高さ位置に配されている
    請求項3に記載の連結部材。
  5. 前記ワッシャーにおける高面部と低面部とが、前記ボルトの軸方向に平行な段差平面部を介して連成されており、前記ボルトの径大部の外周面の少なくとも一部が該ワッシャーの段差平面部に面接触している
    請求項3又は請求項4に記載の連結部材。
  6. 前記ボルトが皿ボルトである
    請求項3又は請求項4に記載の連結部材。
  7. 前記ボルトの軸部にあって、前記抜止め部とねじ部との間の位置に、該ボルトの円筒部径よりも小径な小径部が設けられている
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の連結部材。
  8. 前記ワッシャーは、2面幅形状である
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の連結部材。
  9. ねじ金具と、該ねじ金具に取り付けられた弾性部材と、からなる連結部材の製造方法であって、
    棒状の軸部と、該軸部に設けられ該軸部の外径に対して外径が径大な径大部と、からなる金属製のボルト母材に、該軸部が挿入可能な貫通孔を有する板状のワッシャーを挿通し、
    次いで、該ワッシャーの一方の板面を該ボルト母材の径大部に当接させ、かつ、転造加工により、該ボルト母材の軸部にねじ溝を形成して該ボルト母材をボルトとすると共に、該軸部の肉を該ワッシャー側に流動させて、該軸部表面から膨隆して該ワッシャーの他方の板面に当接する抜止め部を形成する工程を含むことを特徴とする連結部材の製造方法。
  10. 前記ボルト母材の軸部と、前記ワッシャーの貫通孔の内周面との間に、前記抜止め部と連続形成された圧入部を圧入するようにした
    請求項9に記載の連結部材の製造方法。
  11. 前記ボルトの軸部にあって、前記抜止め部とねじ部との間の位置に、該ボルトの円筒部径よりも小径な小径部を、該軸部の肉を前記ワッシャー側に流動させつつ形成するようにした
    請求項9又は請求項10に記載の連結部材の製造方法。
  12. 請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の連結部材の製造方法に用いられる転造加工用型であって、
    加工対象が転動する型面を有し、
    該型面は、
    ボルト母材の軸部にねじ溝を形成して該ボルト母材をボルトとすると共に、該軸部の肉をワッシャー側に流動させて、該軸部表面から膨隆して該ワッシャーの他方の板面に当接する抜止め部を形成する形状とされていることを特徴とする転造加工用型。
  13. 前記型面は、
    前記抜止め部と連続形成されるものであって、前記ボルト母材の軸部と、前記ワッシャーの貫通孔の内周面との間に圧入される圧入部を形成する形状とされている
    請求項12に記載の転造加工用型。
  14. 前記型面は、
    前記ボルトの軸部にあって、前記抜止め部とねじ部との間の位置に、該ボルトの円筒部径よりも小径な小径部を、該軸部の肉を前記ワッシャー側に流動させつつ形成する形状とされている
    請求項12又は請求項13に記載の転造加工用型。
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