JP2015006774A - 油性インクジェット印刷方法及びインクセット - Google Patents

油性インクジェット印刷方法及びインクセット Download PDF

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Abstract

【課題】新規な前処理液を提供することにより、インク中の色材の印刷媒体への浸透を抑制し、高濃度で裏抜けが少ない印刷画像を得ることを目的とする。【解決手段】前処理液を印刷媒体へ塗布した後、色材および溶剤を少なくとも含んでなる油性インクを該印刷媒体上へ吐出させることにより印刷を行う油性インクジェット印刷方法において、前記前処理液が、無機粒子と油溶性樹脂との複合体の水性分散液であることを特徴とする、油性インクジェット印刷方法。水性分散液は、例えば、前記無機粒子及び前記油溶性樹脂を含有する油相を、界面活性剤を用いて水相に分散させた水中油(O/W)型エマルションの油相を蒸発させて得られる。【選択図】なし

Description

本発明は、印刷媒体内へのインクの浸透を抑制して裏抜け及び滲みを防止することにより、印刷濃度を向上させる油性インクジェット印刷方法及び該印刷方法に用いるインクセットに関する。
インクジェット印刷システムにおいては、近年、記録媒体の制約を受けずに高速でフルカラー印刷が行えることが益々要求されている。この要求に応えるためには、ラインヘッド方式のインクジェットプリンタの使用が適しており、その場合、普通紙への浸透が早く、乾燥が早く、かつ、印刷濃度が高く、滲みや裏抜けの少ない高画質な印刷画像の得られるインクが必要となる。
インクジェット印刷方式に用いられるインクジェットインクは、水性インクと非水性インクに大別される。
水性インクは、溶媒として水を含有するため、印刷媒体として普通紙を用いた場合、溶媒が印刷媒体に容易に浸透し、顔料が印刷媒体の表面に留まり易いため、高濃度・高画質の印刷画像が得られ易い一方で、印刷媒体がカールやコックリングを起こし易く、印刷媒体の搬送性に悪影響を及ぼし、高速印刷の弊害となるという欠点がある。
非水性インクは、主として高揮発性の有機溶剤を溶媒として含有する溶剤インクと、主として低揮発性の有機溶剤を溶媒として含有する油性インクに大別される。
溶剤インクは、乾燥性に優れているが、溶媒が大量に揮発するため使用環境が制限される。他方、油性インクは、印刷媒体として普通紙を用いた場合、印刷媒体への浸透性及び乾燥性に優れるだけでなく、水性インク及び溶剤インクよりも溶媒が揮発し難いため、インクノズルにおける目詰まりが生じにくく、インクノズルのクリーニング回数が少なくて済むといった利点があり、高速印刷、特にラインヘッド方式の高速インクジェット印刷に適している。
しかし、油性インクは、印刷媒体上での色材と溶媒の離脱性が悪く、特に印刷媒体として普通紙を用いた場合、色材と溶媒が一緒に印刷媒体の繊維間隙に浸透し易く、画像濃度の低下、裏抜けの増大が生じ、印刷画像の画質が悪化するという欠点があった。
従来から、色材を紙表面に留めるために、無機粒子や定着樹脂で構成されたインク受容層を表面に備えた専用紙は各種存在する。しかし、普通紙で同様の効果を得るためには、印刷時に色材を紙表面に留める手段が必要になる。
水性インクでは、色材を溶媒と一緒に浸透させずに普通紙表面に留める方法として、インク中に反応性をもった物質を含有させ、その物質と反応する物質を含む処理液を用意し、該インクに重ねて該処理液を吐出し、紙表面で両物質を反応させることにより、色材を凝集させ、浸透しにくくする方法が既に提案されている(特許文献1〜3)。また、カチオン性の無機粒子を含む前処理液を印刷前に普通紙表面に塗布処理し、アニオン性染料を含む水性インキを反応させて定着させる方法が提案されている(特許文献4)。しかし、このような組み合わせの場合、特定のインクと特定の前処理液での反応で効果が得られるため、使用できるインクが限定される。
また、非水性インクについて、アニオン性官能基を有する高分子化合物を含む第1のインクと、1級及び/または2級アミノ基を有する高分子化合物を含む第2のインクとを重ねて吐出し、紙表面で両物質を反応させることにより、色材を凝集させ、浸透しにくくする方法を出願人は提案している(特許文献5)。しかし、常に2種のインクを一定量重ねて印刷する必要があるため、印刷部の全画素数に対する、着色する画素数の割合が高い印刷物を多枚数印刷する場合、インクを大量に消費するという欠点がある。
また、インクジェット印刷時に吸油性の高い無機粒子を含む前処理液で普通紙を前処理紙した後に、非水系インクを印字することで、無機粒子が形成する空隙でインク中の色材の浸透を抑制し、高濃度で裏抜けが少ない印刷画像を得る方法を出願人は提案している(特許文献6,7)。しかし、これらの技術で用いられる前処理液は粒子径の大きな無機粒子を含むので、前処理液中で沈降しやすく安定性に欠けるという欠点があった。また、該前処理液で用いられる無機粒子は吸液性が高く、さらに該粒子を印刷媒体に定着させるために水溶性樹脂や水性の樹脂エマルションを前処理液に配合することが必要となるので、前処理液の粘度が高くなり紙を均一に前処理することが困難になり、無機粒子が沈降しやすいという欠点と併せ、前処理時のハンドリング性が悪いという欠点が生じていた。
特開2000−198263号公報 特開2003−326829号公報 特開2009−208437号公報 特開2007−276387号公報 特開2011−12149号公報 特開2011−224861号公報 特開2011−143705号公報
本発明は、前処理液を印刷媒体へ塗布した後、長時間の乾燥や高負荷の乾燥システム無しに、色材を含有する油性インクを該印刷媒体上へ吐出させることにより印刷を行う油性インクジェット印刷システム、特にラインヘッド式インクジェットプリンタを用いて普通紙に印刷するインクジェット印刷システムにおいて、新規な前処理液を提供することにより、インク中の色材の印刷媒体への浸透を抑制し、高濃度で裏抜けが少ない印刷画像を得ることを目的とする。また、粒子の沈降が少なく、粘度が低い前処理液を提供することで、前処理時のハンドリング性を向上させることを目的とする。
本発明者は、上記目的の下に鋭意研究した結果、無機粒子を油溶性樹脂との複合体として水性媒体に分散させることにより、該無機粒子の分散性が向上し、粒子の沈降が少なく、粘度が低い水性分散液が得られ、上記油性インクジェット印刷システムにおいて、該複合体の水性分散液を前処理液として用いることにより、前処理時のハンドリング性が向上するとともに、印刷媒体へ吐出された油性インク中の色材が印刷媒体へ浸透するのが抑制され、高濃度で裏抜けが少ない印刷画像が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一局面によれば、前処理液を印刷媒体へ塗布した後、色材および溶剤を少なくとも含んでなる油性インクを該印刷媒体上へ吐出させることにより印刷を行う油性インクジェット印刷方法において、前記前処理液が、無機粒子と油溶性樹脂との複合体の水性分散液であることを特徴とする、油性インクジェット印刷方法が提供される。
また、本発明の他の局面によれば、前処理液を印刷媒体へ塗布した後、油性インクを該印刷媒体上へ吐出させることにより印刷を行う油性インクジェット印刷に使用するインクセットであって、色材および溶剤を少なくとも含んでなる油性インク、及び無機粒子と油溶性樹脂との複合体の水性分散液からなる前処理液を少なくとも含む油性インクジェット印刷用インクセットが提供される。
本発明によれば、紙等の印刷媒体の目止め作用を有する無機粒子と、油性インクに含まれる溶剤に対して膨潤性又は溶解性をもつ油溶性樹脂との複合体の水性分散液を用いて印刷媒体の表面を前処理して油性インクでインクジェット印刷することとしたので、無機粒子が持つ隠蔽性と、油溶性樹脂が持つ油性インクに対する親和性が相俟って、印刷媒体の表面が目止めされて、印刷された油性インク中の色材が印刷媒体上に留まると同時に、油性インク中の溶剤が油溶性樹脂に吸収されるので、該色材の印刷媒体への浸透が抑制され、印刷濃度が向上すると同時に裏抜けが防止される。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
1.油性インク
本発明で使用する油性インクは、溶剤及び色材から主として構成されるが、必要に応じて、その他の成分を含有してもよい。
1−1.溶剤
溶剤は、インクの溶媒すなわちビヒクルとして機能するものであれば特に限定されず、揮発性溶剤及び難揮発性溶剤の何れであってもよい。しかしながら、本発明では環境上の観点から、溶剤は、難揮発性溶剤を主体として含有することが好ましい。難揮発性溶剤の沸点は、200℃以上が好ましく、より好ましくは240℃以上である。
溶剤としては、非極性有機溶剤及び極性有機溶剤の何れの有機溶剤も使用できる。これらは、単独で使用してもよく、または、単一の相を形成する限り、2種以上組み合わせて使用できる。本発明では、非極性有機溶剤及び極性有機溶剤を組み合わせて使用することが好ましく、20〜80質量%の非極性溶剤と80〜20質量%の極性溶剤とから溶剤を構成することが好ましく、30〜45質量%の非極性溶剤と55〜70質量%の極性溶剤とから溶剤を構成することがより好ましい。
1−1−1.非極性溶剤
非極性有機溶剤としては、ナフテン系、パラフィン系、イソパラフィン系等の炭化水素溶剤を使用でき、具体的には、ドデカンなどの脂肪族飽和炭化水素類、エクソンモービル社製「アイソパー、エクソール」(いずれも商品名)、JX日鉱日石エネルギー社製「AFソルベント、ノルマルパラフィンH」(いずれも商品名)、サン石油社製「サンセン、サンパー」(いずれも商品名)等が挙げられる。これらは、単独で、または、2種以上組み合わせて用いることができる。
1−1−2.極性溶剤
極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤などが挙げられる。これらは、単独で、または、2種以上組み合わせて用いることができる。
エステル系溶剤としては、例えば、1分子中の炭素数が5以上、好ましくは9以上、より好ましくは12乃至32の高級脂肪酸エステル類が挙げられ、例えば、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソステアリル、イソパルミチン酸イソオクチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸ヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ピバリン酸2−オクチルドデシル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリルなどが挙げられる。
アルコール系溶剤としては、例えば、1分子中の炭素数が12以上の脂肪族高級アルコール類が挙げられ、具体的には、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコールが挙げられる。
脂肪酸系溶剤としては、例えば、1分子中の炭素数が4以上、好ましくは9乃至22の脂肪酸類が挙げられ、イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などが挙げられる、
エーテル系溶剤としては、ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどのグリコールエーテル類の他、グリコールエーテル類のアセタートなどが挙げられる。
1−2.色材
色材としては、顔料及び染料の何れも使用することができ、単独で使用しても両者を併用してもよい。印刷物の耐候性及び印刷濃度の点から、色材として顔料を使用することが好ましい。
色材は、油性インキ全量に対して0.01〜20質量%の範囲で含有されることが好ましい。
1−2−1.染料
染料としては、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用でき、特に限定されない。具体的には、ナフトール染料、アゾ染料、金属錯塩染料、アントラキノン染料、キノイミン染料、インジゴ染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、カーボニウム染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、フタロシアニン染料、ペリニン染料などの油溶性染料が挙げられる。これらの染料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
1−2−2.顔料
顔料としては、有機顔料、無機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用でき、特に限定されない。具体的には、カーボンブラック、カドミウムレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、酸化クロム、ピリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料などが好適に使用できる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
1−2−3.顔料分散剤
油性インク中における顔料の分散を良好にするために、油性インクに顔料分散剤を添加することが好ましい。本発明で使用できる顔料分散剤としては、顔料を溶剤中に安定して分散させるものであれば特に限定されないが、例えば、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等が好適に使用され、そのうち、高分子分散剤を使用するのが好ましい。
顔料分散剤の具体例としては、日本ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000、18000(脂肪酸アミン系)、11200、22000、24000、28000」(いずれも商品名)、Efka CHEMICALS社製「エフカ400、401、402、403、450、451、453(変性ポリアクリレート)、46,47,48,49,4010,4055(変性ポリウレタン)」(いずれも商品名)、花王社製「デモールP、EP、ポイズ520、521、530、ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)」(いずれも商品名)、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、KS−873N4(高分子ポリエステルのアミン塩)」(いずれも商品名)、第一工業製薬社製「ディスコール202、206、OA−202、OA−600(多鎖型高分子非イオン系)」(いずれも商品名)等が挙げられる。
上記顔料分散剤のうち、ポリエステル鎖からなる側鎖を複数備える櫛形構造のポリアミド系分散剤が好ましく使用される。ポリエステル鎖からなる側鎖を複数備える櫛形構造のポリアミド系分散剤とは、ポリエチレンイミンのような主鎖に多数の窒素原子を備え、該窒素原子を介してアミド結合した側鎖を複数備える化合物であって、該側鎖がポリエステル鎖であるものをいい、例えば、特開平5−177123号公報に開示されているような、ポリエチレンイミンなどのポリアルキレンイミンからなる主鎖一分子当り3〜80個のポリ(カルボニル―C3〜C6―アルキレンオキシ)鎖がアミド架橋によって側鎖として結合している構造の分散剤が挙げられる。なお、かかる櫛形構造のポリアミド系分散剤としては、上記日本ルーブリゾール社製ソルスパース11200、ソルスパース28000(何れも商品名)が該当する。
顔料分散剤の含有量は、上記顔料を十分に上記有機溶剤中に分散可能な量であれば足り、適宜設定できる。
1−3.その他の成分
本発明の油性インクには、インクの性状に悪影響を与えない限り、上記有機溶剤、色材、顔料分散剤以外に、例えば、界面活性剤、定着剤、防腐剤等の他の成分を添加できる。
1−4.油性インクの製造方法
本発明の油性インクは、例えばビーズミル等の公知の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等の公知のろ過機を通すことにより調製できる。例えば、予め溶剤の一部と色材の全量を均一に混合させた混合液を調製して分散機にて分散させた後、この分散液に残りの成分を添加してろ過機を通すことにより調製することができる。
2.前処理液
本発明で使用する前処理液は、無機粒子と油溶性樹脂との複合体の水性分散液からなり、この水性分散液は前記複合体以外に、必要に応じて、その他の成分を含有してもよく、通常、前記複合体を水性媒体中に安定に分散させるための界面活性剤を含有する。
2−1.無機粒子と油溶性樹脂との複合体
本発明における「無機粒子と油溶性樹脂との複合体」とは、一般的に「マイクロカプセル」と称される様な、無機粒子の表面全体を油溶性樹脂で被覆している形態をとっているものでも良いし、油溶性樹脂が無機粒子の一部に吸着または化学結合している形態をとっているものでも良いし、油溶性樹脂が無機粒子の内部に一部入り込んでいるものでも良い。
前記複合体において、油溶性樹脂は、印刷媒体の前処理された表面に油性インクを印字した際に、油性インクに対する親和性が高いため、インク液滴を速やかにレベリングさせるように作用する。さらに、油溶性樹脂が、インク溶剤により溶解又は膨潤する性質を有する場合は、インク液滴をよりキャッチし易くなる。従来の前処理液では、前処理液中の無機粒子のみがインク液滴をキャッチする役目を担っていたため、無機粒子自体に高い吸油性をもたせる必要があった。そのため、粒子径の大きい無機粒子を使用する必要があった。本発明では、複合体粒子表面の油溶性樹脂にもインク液滴をキャッチする役割を持たせたので、粒子径が小さい等の理由で吸油性が低い無機粒子であっても、油性インクの浸透を良好に抑制することができる。
2−2.油溶性樹脂
油溶性樹脂としては、油性インクに含まれる溶剤に膨潤または溶解するものであれば、特に限定されず、具体的には、樹脂が溶剤等の他成分を含まない状態で固化している状態で、油性インクに含まれる溶剤を表面に接触させた場合に、樹脂表面がべたついたり軟化したり、溶解した状態に変化するものを意味する。そのような油溶性樹脂の具体例としては、ロジンエステル、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂などのロジン系樹脂、石油樹脂、アルキルフェノール樹脂等が挙げられる。また、油溶性樹脂は、軟化点またはガラス転移点が80℃以上であるものが好ましい。80℃よりも低いと、前処理した際に油性インクを印字する前に複合体粒子同士が融着してしまい、油性インクが浸透するための空隙が無くなり、インク浸透を阻害する可能性がある。
2−3.無機粒子
無機粒子としては、白色等の体質顔料として使用されている無機粒子であって上記複合体を形成できるものであれば特に限定されず、具体例としては、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、水酸化アルミニウム、白土、タルク、クレー、ケイソウ土、カオリン、マイカなどの無機粒子が挙げられる。これらの無機粒子の平均粒子径は、特に制限はないが、500nm未満の場合、油溶性樹脂との複合体の平均粒子径を1μm未満にすることが容易であり、インクジェットヘッドによる前処理液の塗布が可能となるため好ましい。
2−4.複合体の水性分散液の作製方法
本発明で用いる無機粒子と油溶性樹脂との複合体は、例えば、無機粒子及び油溶性樹脂を含有する油相を、界面活性剤を用いて水相に分散させて水中油(O/W)型エマルションを形成した後、該水中油(O/W)型エマルションを加熱してから該エマルションから油相を蒸発させることにより、水性分散液として得ることができる。具体的には、前記油相は、油溶性樹脂を溶解させた油相中に無機粒子を分散することにより得ることができる。前記水相は、水に前記界面活性剤を溶解させることで得ることができる。そして、前記油相に前記水相を徐々に滴下しながら乳化することにより、油中水(W/O)型エマルションの形態を経た後、水中油(O/W)型エマルションの形態の水性分散液を得ることができる。
油相を形成する溶媒としては、水相よりも沸点の低い溶剤であれば特に限定されず、具体例としては、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、ヘキサン等が挙げられる。
水相を形成する溶媒としては、水及び水溶性有機溶剤が挙げられるが、取り扱い性の点から水、または、少量の水溶性有機溶剤を含む水が好ましい。水としては、水道水、イオン交換水、脱イオン水等が挙げられる。水溶性有機溶剤としては、グリコール系溶剤、グリコールエーテル類、グリコールエーテル類のアセタート、低級アルコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、イミダゾリジノン系溶剤、3−メチル−2,4−ペンタンジオールなどが挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、また、単一の相を形成する限り、2種以上混合して使用してもよい。
水相に添加する界面活性剤のイオン性は、アニオン性であることが好ましい。アニオン性の界面活性剤を用いた場合、非イオン性界面活性剤やカチオン性界面活性剤と比較して、容易にO/W型エマルションを作製でき、また、油相の溶剤を揮発させた際に正常な複合体が形成されやすく、樹脂のみが沈降するといった問題も生じにくくなる。さらに、水相に添加する界面活性剤は、高分子型の界面活性剤を少なくとも含むことが好ましい。高分子型の界面活性剤を用いた場合、複合体の分散安定性がより向上し、また前処理時の油性インク浸透制御効果が高くなる。その理由は定かではないが、高分子型の界面活性剤のほうが、無機粒子表面に存在する油溶性樹脂に対する吸着性が高まるためと推測される。アニオン性の高分子型界面活性剤の例としては、デモールN、デモールNL、デモールRN、デモールT、ポイズ520(花王株式会社製)、ニューコール707−SF、ニューコール707−SN、ニューコール714−SN(日本乳化剤株式会社)等が挙げられる。また、水相に添加する界面活性剤は、色材に吸着しやすい官能基をもった界面活性剤であると、複合体粒子の油性インクをキャッチする能力をさらに上げることができるので好ましい。例えば、ポリアクリルアミド系ポリマーの界面活性剤は、分子内に反応性に富む官能基を持ち、インク中の色材を凝集・キャッチする効果が期待できるため、特に好ましい。アニオン性のポリアクリルアミド系界面活性剤の例としては、ハリコートG−50、ハリコートG−51(ハリマ化成株式会社製)等が挙げられる。
本発明で用いる無機粒子と油溶性樹脂との複合体中の無機粒子の割合は、複合体の100重量%に対して10重量%〜70重量%であることが好ましい。無機粒子の割合がこの範囲にある場合、無機粒子と油溶性樹脂との結合が良好な状態に保たれ、正常な複合体が形成されやすくなり、また、印刷用紙の隠蔽性が良好に維持され、十分な裏抜け抑制効果が得られる。
本発明で用いる無機粒子と油溶性樹脂との複合体の平均粒子径は、100nm〜1μmであることが好ましい。複合体の平均粒子径がこの範囲にあると、普通紙印刷における隠蔽性と、インク中の色材が紙内部に浸透しないようにする目止めの作用が良好に発揮させる。前記複合体の1粒子には、無機粒子が1個乃至複数個含まれていてもよい。なお、前処理液をインクジェットヘッドで吐出する場合には、吐出安定性の面から複合体の平均粒子径は100〜300nmであることが好ましい。
なお、本発明において平均粒子径とは体積基準の粒度分布における平均径のことであり、複合体の平均粒子径の測定は、例えばレーザー光回折散乱法によって行うことができる。
本発明で用いる無機粒子と油溶性樹脂との複合体は、前処理液全量に対して0.01〜40質量%の範囲で含有されることが好ましく、より好ましくは、5〜30質量%の範囲である。
2−5.その他の成分
本発明で使用する前処理液には、その性状に悪影響を与えない限り、上記複合体及び界面活性剤以外に、例えば、分散剤、定着剤、防腐剤等の他の成分を添加できる。
3.インクジェット印刷方法
本発明のインクジェット印刷方法は、前処理液を印刷媒体へ塗布した後、油性インクを該印刷媒体上へ吐出させることにより行われる。前処理液の印刷媒体への塗布は、刷毛、ローラー、バーコーター、エアナイフコーター等を使用して印刷媒体の表面を均一にコーティングすることによって行ってもよく、または、インクジェット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷などの印刷手段によって画像を印刷することで行ってもよい。例えば、インクジェットプリンタを使用し、印刷媒体上へ前処理液を吐出した後これに重ねて油性インクを連続的に吐出させることにより印刷を行ってもよい。なお、本発明では、塗工処理液を印刷媒体に塗布した後、塗布された処理液が乾燥する前に油性インクを吐出させてもよく、又は、塗布された処理液が乾燥した後に油性インクを吐出させてもよい。
前処理液の塗工量は、前処理液乾燥後の固形分で2.0〜6.0g/mが好ましい。この塗工量範囲では、解像度300×300dpi程度の印刷の際にも、印刷ドットの大きさが良好に保たれ、裏抜けが抑制され、高濃度の印刷物が得られる。
本発明のインクジェット印刷方法を容易に実施できるように、上記前処理液と油性インクを少なくとも含むインクセットを構成して販売すると好都合である。
本発明において、印刷媒体は、特に限定されるものではなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシートなどが使用できる。とりわけ、本発明によれば、普通紙に印刷する場合でも、色材が印刷用紙に浸透せずに印刷用紙の表面に留まるので、印字濃度が向上し、裏抜けが低減するという大きなメリットが得られる。
以下、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
製造例1〜8(前処理液の作製)
(1)前処理液作製用の無機粒子分散液の作製
表1に示す各成分を表1に示す割合でプレミックスした後、ビーズミル(株式会社セイワ技研製、ロッキングミルRM05S型)にて直径(φ)0.5mmのジルコニアビーズを用いて60分間分散し、得られた分散液を油性分散液1〜7とした。また、油性分散液8は、表1に示す各成分を表1に示す割合で混合し、樹脂及び界面活性剤を溶媒中に溶解させて作製した。
Figure 2015006774
尚、表1記載の原材料の詳細は下記のとおりである。
・Brilliant−15(商品名):白石工業株式会社製、合成炭酸カルシウム、平均粒子径150nm
・AEROSIL R711(商品名):日本アエロジル株式会社製、フュームドシリカ、1次粒子径12nm
・ハリエスターDS−90S(商品名):ハリマ化成株式会社製、ロジン変性特殊合成樹脂、軟化点85〜95℃
・ハリマックR−120AH(商品名):ハリマ化成株式会社製、ロジン変性マレイン酸樹脂、軟化点100〜120℃
・Quintone B170(商品名):日本ゼオン株式会社製、脂肪族炭化水素樹脂、軟化点70℃
・エマルゲン105(商品名):花王株式会社製、非イオン性界面活性剤
(2)無機粒子/油溶性樹脂複合体の水性分散液の作製
前処理液1〜6及び8については、表2に示す各油相に、超音波分散機で超音波照射しながら表2に示す各水相を滴下していき、乳化させた。水相の滴下途中で各乳化液は大きく増粘し、さらに水相を滴下・乳化を行うと、ある時点で転相が起こり乳化液が大きく減粘し、無機粒子および/または油溶性樹脂が内相に含まれるO/W型エマルションが作製できた。このエマルションを、浴槽を50〜60℃に加熱したエバポレーターで減圧乾燥し、溶剤である酢酸エチルをエマルションから除去すると、無機粒子と油溶性樹脂との複合体が水に分散した前処理液1〜6及び8が得られた。なお、前処理液7として、上記分散液7をそのまま使用した。
前処理液中の複合体粒子または無機粒子および樹脂粒子の平均粒子径の測定
各前処理液中の粒子の平均粒子径の測定は、レーザー光回折散乱法により測定された値であり、具体的には、株式会社島津製作所製レーザー光回折散乱粒度分布測定装置「SALD−2000A(商品名)」を用いて、レーザー光波長:680nm、測定温度:25℃、分散媒:水の条件により行った。
樹脂の溶解性の評価
油溶性樹脂に該当するかどうかを判定するための評価は、次のように行った。
樹脂30gをその樹脂が可溶な溶剤(本製造例では酢酸エチルを使用)100gに溶解させた溶液を用いて、PETフィルム上に塗膜を作成し、乾燥させ樹脂のみの塗膜を形成させた。その塗膜の表面を、油性インクに含まれる溶剤(オレイン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、炭化水素溶剤)を含ませたキムワイプで擦り、塗膜表面の一部が溶解していたり、塗膜が剥がれたりした場合、その溶剤に対して樹脂が溶解すると判断した。
表1で使用したハリエスターDS−90S、ハリマックR−120AH、Quintone B170は、上記評価方法にて油性インクの溶剤に溶解した。
Figure 2015006774
尚、表2記載の原材料の詳細は下記のとおりである。
・ハリコートG-50(商品名):ハリマ化成株式会社製アニオン性ポリマー、ポリアクリルアミド系ポリマー、不揮発分30%
製造例9(前処理液(対照)の作製)
対照として、表3に示す各成分を表3に示す割合で混合し、前処理液9を製造した。
Figure 2015006774
製造例10(前処理液(対照)の作製)
対照として、表4に示す各成分を表4に示す割合で混合し、前処理液10を製造した。
Figure 2015006774
尚、表4記載の原材料の詳細は下記のとおりである。
・アクリットWES−321U:大成ファインケミカル社製コアシェル型アクリル/ウレタン樹脂エマルション、平均粒子径100nm、不揮発分38%
実施例1〜6、比較例1〜5
(1)油性インクの作製
表5に示す各成分を表5に示す割合でプレミックスし、その後、ビーズミル(直径(φ)0.5mmのジルコニアビーズ使用)にて分散し、得られた分散液をメンブレンフィルター(開口径3μm)でろ過し、油性インク1を得た。
Figure 2015006774
尚、表5記載の原材料の詳細は下記のとおりである。
・カーボンブラック:三菱化学社製カーボンブラック MA−11(商品名)。
・ソルスパース28000:ルーブリゾール社製顔料分散剤 ソルスパース28000(商品名)。
・オレイン酸メチル:花王株式会社製エキセパールM−OL
・ミリスチン酸イソプロピル:花王株式会社製エキセパールIPM
・炭化水素溶剤:JX日鉱日石エネルギー製ノルマルパラフィンH
(2)インクジェット印刷
表6又は表7に記載の前処理液を、理想用紙薄口(商品名;理想科学工業株式会社製普通紙)の片面に、自動バーコーターで、前処理液乾燥後の固形分塗工量が3.2g/mになるように塗工し、温度23℃、湿度50%環境下で10分乾燥させ、前処理紙を得た。
油性インク1を、インクジェットプリンタORPHIS X9050(商品名;理想科学工業株式会社製)の吐出経路に導入し、上記前処理紙の処理表面上に前記油性インクを吐出させ、ベタ画像を印刷した。印刷は、解像度300×300dpiにて、1ドット当りのインク量が30plの吐出条件で行った。得られた印刷画像の表濃度及び裏抜けを下記方法で測定し評価した。また、前処理液のハンドリング性を下記方法で測定し評価した。結果を表6又は表7に示す。
(3)印刷画像の表濃度
光学濃度計(RD920:マクベス社製)を用い、印刷1日後のベタ画像の表側のOD値を測定し、表濃度とした。評価は以下の基準で行った。
◎:1.15≦表濃度
○:1.10≦表濃度<1.15
△:1.05≦表濃度<1.10
×:表濃度<1.05
(4)印刷画像の裏抜け
光学濃度計(RD920:マクベス社製)を用い、印刷1日後のベタ画像の裏側のOD値を測定し、得られたOD値から印刷していない部分のOD値を差し引いた値を裏抜けとした。評価は以下の基準で行った。
◎:裏抜け<0.14
○:0.14 ≦裏抜け<0.16
×:0.16≦裏抜け
(5)前処理液のハンドリング性(粒子の沈降度合)
前処理液を蓋付きのプラスチック容器に入れ、水平な机の上に静置し、1日後の沈降物の有無を目視で観察した。評価は以下の基準で行った。
○:沈降物が無い
△:容器の底に沈降物があるが、上澄みが白濁している
×:容器の底に沈降物があり、上澄みに透明な層がある
Figure 2015006774
Figure 2015006774
表6の結果から、以下のことがわかる。
炭酸カルシウム粒子またはシリカ粒子と油溶性樹脂との複合体を含む前処理液1〜6は低粘度で沈降がなく、これらの前処理液1〜6を用いた実施例1〜6では、表濃度および裏抜けのどちらも良好であった。
表7の結果から、以下のことがわかる。
前処理をしていない用紙に印刷した比較例1では、表濃度が低く、裏抜けも大きかった。
炭酸カルシウム粒子のみを含む前処理液7は粒子の沈降が顕著であり、該前処理液7を用いた比較例2では、裏抜けは良好だが表濃度が向上しなかった。
ロジン樹脂のみを含む前処理液8を用いた比較例3では、表濃度は向上したが、裏抜けが前処理しない比較例1よりも悪化した。
炭酸カルシウム粒子とロジン樹脂を含有するとしても両者が複合体を形成していない前処理液9は粒子の沈降が生じ、該前処理液9を用いた比較例4では、表濃度および裏抜けの向上度合が少なかった。
樹脂粒子の表面をさらに樹脂で被覆したコアシェル粒子を含む前処理液10は粒子の沈降が生じ、該前処理液9を用いた比較例5では、裏抜け抑制効果が得られなかった。
本発明のインクジェット印刷方法及びインクセットは、印刷媒体を前処理液で表面処理した後、油性インクをノズルヘッドから吐出して印刷媒体の処理表面に印字できるインクジェットプリンタで簡単に実施することができ、インクジェット印刷の分野で広く利用できる。

Claims (8)

  1. 前処理液を印刷媒体へ塗布した後、色材および溶剤を少なくとも含んでなる油性インクを該印刷媒体上へ吐出させることにより印刷を行う油性インクジェット印刷方法において、前記前処理液が、無機粒子と油溶性樹脂との複合体の水性分散液であることを特徴とする、油性インクジェット印刷方法。
  2. 前記水性分散液は、無機粒子と油溶性樹脂との前記複合体を分散させるための界面活性剤を含有する、請求項1に記載の印刷方法。
  3. 前記水性分散液は、前記無機粒子及び前記油溶性樹脂を含有する油相を、界面活性剤を用いて水相に分散させた水中油(O/W)型エマルションの油相を蒸発させて得られたものである、請求項2に記載の印刷方法。
  4. 前記界面活性剤が、アニオン性の高分子型界面活性剤である、請求項2または3に記載の印刷方法。
  5. 前処理液を印刷媒体へ塗布した後、油性インクを該印刷媒体上へ吐出させることにより印刷を行う油性インクジェット印刷に使用するインクセットであって、色材および溶剤を少なくとも含んでなる油性インク、及び無機粒子と油溶性樹脂との複合体の水性分散液からなる前処理液を少なくとも含む油性インクジェット印刷用インクセット。
  6. 前記水性分散液は、無機粒子と油溶性樹脂との前記複合体を分散させるための界面活性剤を含有する、請求項5に記載のインクセット。
  7. 前記水性分散液は、前記無機粒子及び前記油溶性樹脂を含有する油相を、界面活性剤を用いて水相に分散させた水中油(O/W)型エマルションの油相を蒸発させて得られたものである、請求項6に記載のインクセット。
  8. 前記界面活性剤が、アニオン性の高分子型界面活性剤である、請求項6または7に記載のインクセット。
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