JP2015006638A - 排ガス浄化触媒及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の排ガスなどの炭化水素を含む排ガスを浄化する排ガス浄化触媒において、リッチ燃焼時の排ガスに対する炭化水素浄化性能を向上させる。【解決手段】炭化水素を含む排ガスを浄化する排ガス浄化触媒が、ゼオライトと、前記ゼオライトに担持させたパラジウムと、前記ゼオライトの重量を基準として2〜20wt%の割合で前記ゼオライトに添加されたジスプロシウム及びプラセオジムのうち1種類以上の添加元素とを含む。【選択図】図3
Description
本発明は、炭化水素を含む排ガスを浄化する触媒に関する。
内燃機関で燃料を燃焼した後、内燃機関から排出される排ガスには、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)が含まれている。これらは、それぞれ所定の排出規制量以下となるように、排ガス浄化触媒で浄化されてから大気放出される。排ガス浄化触媒で生じる排ガスの浄化反応の主な反応としては、CO酸化反応、HC酸化反応、NOx還元反応である。
従来、自動車用の排ガス浄化触媒(三元触媒)の活性成分として、白金(Pt)、パラジウム(Pd)およびロジウム(Rh)の3種類の白金族貴金属が用いられている。排ガス浄化触媒は、高表面積のコート材に、触媒の活性成分である貴金属のナノ粒子又はイオンを分散担持させた形態を有する。ところが、白金族貴金属は、市場流通量が少ないため高価であり且つ価格変動が激しい。排ガス浄化触媒の安定供給のためには、白金族貴金属の使用量を減らすことが求められる。そこで、貴金属使用量を増加させないで触媒の性能を高めるために、コート材に触媒活性成分とは別の成分を添加することが行われている。例えば、特許文献1では、セリウム(Ce)またはジルコニウム(Zr)をベースとする金属酸化物の微結晶構造内に、少なくとも1種の追加の添加元素を含有する担持材料が提案されている。
内燃機関の排ガスの組成は、燃料と空気の混合質量比で表す空燃比(A/F)によって変化する。燃料と空気が化学等量比となる空燃比を理論空燃比と呼び、通常のガソリンエンジンでは理論空燃比はおよそ14.6となる。走行時の自動車のエンジンでは、理論空燃比よりも酸素過剰条件(リーン空燃比)の燃焼(リーン燃焼)と、燃料過剰条件(リッチ空燃比)の燃焼(リッチ燃焼)とが、走行条件に呼応して交互に繰り返し出現する。リーン空燃比では、酸化反応すなわちCO酸化反応およびHC酸化反応が有利となるため、NOxはリーン燃焼の排ガスに多く含まれる。また、リッチ空燃比では、還元反応すなわちNOx還元反応が有利となるため、COとHCはリッチ燃焼の排ガスに多く含まれる。一般に、四輪自動車には、排ガス組成をリアルタイムにフィードバックして空燃比を制御する燃焼制御装置が備えられており、排ガス浄化触媒へ最適組成の排出ガスが送り込まれる。このため、四輪自動車用の排ガス浄化触媒は、リーン燃焼とリッチ燃焼が入れ替わる狭い空燃比領域(理論空燃比及びその近傍の領域)においてのみ、良好な浄化性能を発揮することができるように設計されている。一方、二輪自動車では、高出力を発揮させるために、四輪車と比較してリッチ空燃比が多く出現する。従って、四輪自動車用の排ガス浄化触媒をそのまま二輪自動車に採用すると、リッチ燃焼の排ガスに対する浄化性能が不十分となり、HCやCOを多く含む排ガスが大気へ放出されることとなる。これは、二輪自動車の排ガス浄化における特有の課題となっている。二輪自動車用の排ガス浄化触媒は、四輪自動車の排ガス浄化触媒と比較してより幅広い空燃比をカバーする必要があり、特に、リッチ空燃比での排ガス浄化性能を高める必要がある。
上述の通り、二輪自動車のエンジンでは、リッチ燃焼時にCOを多く含む排ガスが排出されることとなるが、この対処の一つとして、燃料カット等でエンジンへの燃料供給を制御することによりCO排出量を低減することができる。しかし、二輪自動車のエンジンでは、リッチ燃焼時に排ガス浄化触媒に頼ることなくHC排出量を低減することは困難である。したがって、二輪自動車のリッチ燃焼時のHC排出量は、排ガス浄化触媒の性質に大きく依存することとなる。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、内燃機関の排ガスなどのHCを含む排ガスを浄化する排ガス浄化触媒において、リッチ燃焼の排ガスに対するHC浄化性能を向上させることにある。
発明者らは、排ガス浄化触媒を開発するにあたって、触媒活性成分としてパラジウム(Pd)を採用し、コート材の主成分としてゼオライトを採用することとした。そして、リッチ燃焼の排ガスに対するHC浄化性能を向上させるべく、パラジウムの触媒活性を向上できる元素(添加元素)を鋭意探究した。その結果、希土類元素であるジスプロシウム(Dy:dysprosium)とプラセオジム(Pr:praseodymium)の群から選択された1種類以上の元素をコート材に添加したときに、リッチ燃焼の排ガスに対するHC浄化性能が向上するという新たな知見を得た。そこで、発明者らは、この新たな知見に基づいて本願発明を考案した。
本発明に係る排ガス浄化触媒は、炭化水素を含有する燃焼排ガスを浄化するための排ガス浄化触媒であって、
ゼオライトと、前記ゼオライトに担持させたパラジウムと、前記ゼオライトの重量を基準として2〜20wt%の割合で前記ゼオライトに添加されたジスプロシウム及びプラセオジムのうち1種類以上の添加元素とを含むものである。
ゼオライトと、前記ゼオライトに担持させたパラジウムと、前記ゼオライトの重量を基準として2〜20wt%の割合で前記ゼオライトに添加されたジスプロシウム及びプラセオジムのうち1種類以上の添加元素とを含むものである。
上記排ガス浄化触媒において、前記添加元素が、前記ゼオライトの重量を基準として4〜8wt%の割合で含まれていることが好ましい。
上記排ガス浄化触媒において、前記ゼオライトが、BEA型ゼオライトであることが好ましい。また、上記排ガス浄化触媒において、前記ゼオライトのケイ素/アルミニウムのモル比が300〜500であることが好ましい。
本発明に係る排ガス浄化触媒の製造方法は、炭化水素を含有する燃焼排ガスを浄化するための排ガス浄化触媒の製造方法であって、
ゼオライトと、ジスプロシウム及びプラセオジムのうち1種類以上の添加元素の硝酸塩とを純水に溶解して、ゼオライトと添加元素の混合液を得ることと、前記ゼオライトと添加元素の混合液からゼオライトと添加元素の硝酸塩の共沈物を得ることと、前記共沈物を洗浄することと、前記共沈物を乾燥させて共沈乾燥物を得ることと、前記共沈乾燥物を焼成して粉末状のコート材を得ることと、前記コート材にパラジウムを担持させることとを含むものである。
ゼオライトと、ジスプロシウム及びプラセオジムのうち1種類以上の添加元素の硝酸塩とを純水に溶解して、ゼオライトと添加元素の混合液を得ることと、前記ゼオライトと添加元素の混合液からゼオライトと添加元素の硝酸塩の共沈物を得ることと、前記共沈物を洗浄することと、前記共沈物を乾燥させて共沈乾燥物を得ることと、前記共沈乾燥物を焼成して粉末状のコート材を得ることと、前記コート材にパラジウムを担持させることとを含むものである。
さらに、本発明に係る排ガス浄化触媒の製造方法は、前記コート材にパラジウムを担持させることが、前記コート材の水溶液と硝酸パラジウムの混合液を得ることと、前記コート材の水溶液と硝酸パラジウムの混合液から水分を除去して残留物を得ることと、前記残留物を乾燥させて粉末状物を得ることと、前記粉末状物を焼成することと、焼成後の前記粉末状物を水素還元することとを含むものである。
上記排ガス浄化触媒の製造方法において、前記ゼオライトと添加元素の混合液が、前記添加元素を、前記ゼオライトの乾燥重量を基準として2〜20wt%の割合で含んでいることが好ましい。さらに、上記排ガス浄化触媒の製造方法において、前記ゼオライトと添加元素の混合液が、前記添加元素を、前記ゼオライトの乾燥重量を基準として4〜8wt%の割合で含んでいることがより好ましい。
上記排ガス浄化触媒の製造方法において、前記ゼオライトが、BEA型ゼオライトであることが好ましい。また、上記排ガス浄化触媒の製造方法において、前記ゼオライトのケイ素/アルミニウムのモル比が300〜500であることが好ましい。
上記排ガス浄化触媒及び排ガス浄化触媒の製造方法により得られた排ガス浄化触媒では、触媒活性成分である貴金属として、高価な白金に代えて、比較的安価なパラジウムを使用している。よって、排ガス浄化触媒のコストダウンに寄与することができる。また、コート材の主成分であるゼオライトに添加された添加物によって、排ガス浄化触媒の、リッチ燃焼の排ガスに対する炭化水素浄化性能を向上させることができるので、パラジウムを触媒活性成分としても良好な排ガス浄化性能を実現することが可能となった。
本発明によれば、コート材の主成分がゼオライトであり、コート材に担持された触媒の活性成分がパラジウムである排ガス浄化触媒において、コート材に所定量のジスプロシウム及びプラセオジムのうち1種類以上の元素を添加することにより、内燃機関におけるリッチ燃焼の排ガスに対するHC浄化性能を向上させることができる。
本発明に係る排ガス浄化触媒には、コート材の主成分であるゼオライトと、触媒の活性成分であってコート材に担持されたパラジウムと、触媒性能を向上するためにコート材に添加された添加元素とが含まれている。コート材には、ゼオライトと添加元素以外の他の成分が含まれていてもよく、パラジウムの他の触媒成分や触媒活性成分が担持されていてもよい。また、排ガス浄化触媒は、ゼオライト及び添加元素から成るコート材と、このコート材に担持されたパラジウムとで構成されていてもよい。
ゼオライト(zeolite)は、アルカリまたはアルカリ土類金属を含む含水アルミノケイ酸塩である。ゼオライトは、規則的なチャンネル(管状細孔)とキャビティ(空洞)を有する剛直な陰イオン性の骨格を有する多孔質の結晶である。
ゼオライトは、様々な組成のものが知られており、そのうち、モルデナイト(MOR)型ゼオライトやベータ(BEA)型ゼオライトを採用することができる。その中でも、HC吸着特性に優れたBEA型ゼオライトを採用することが好ましい。ゼオライトがHC吸着特性を示すのは、4価のSiと3価のAlの複合酸化物で生じる分極によるものであることから、排ガス浄化触媒が必要なHC吸着性能を備えるために、ゼオライトのケイ素/アルミニウム(Si/Al)のモル比が30〜500であることが望ましい。一方、排ガス浄化触媒が必要な耐久性・耐熱性を備えるために、ゼオライトのSi/Alのモル比が300〜900であることが望ましい。以上に基づき、排ガス浄化触媒の主成分となるゼオライトは、Si/Alのモル比が300〜500であることが好ましい。
パラジウム(Pd:palladium)は遷移金属元素の一つである。Pdは、白金(Pt)と比較して価格が低く(出願時で、Pd価格はPt価格のおよそ1/2)、且つ、ロジウム(Rh)と比較しても価格が安い。コート材へ担持されるPdは、コート材の重量を基準として0.3〜5.0wt%であることが好ましい。Pdの担持量が0.3wt%未満では十分な触媒作用が得られないことがあり、一方、5.0wt%を超えれば材料コストが嵩むだけでなく十分な排ガス浄化性能が得られないことがある。
添加元素は、ジスプロシウム(Dy:dysprosium)とプラセオジム(Pr:praseodymium)の群から選択される1種類以上の元素である。DyとPrは、いずれも希土類元素であって、ランタノイドにも属している。添加元素は、ゼオライトの重量を基準として2〜20wt%、より望ましくは4〜8wt%の割合でゼオライトへ添加される。後述する実施例から明らかなように、添加元素の含有率が少なくとも2wt%以上20wt%以下の範囲で、添加元素を含有しない排ガス浄化触媒と比較してTHCの浄化率が優れている。特に、添加元素の含有率が4〜8wt%の排ガス浄化触媒では、少ない含有率でより優れたTHCの浄化率を得ることができるので、経済的且つ効率的である。
上記排ガス浄化触媒は、共沈法によりゼオライトと添加元素を共沈させて粉末状のコート材を得る工程と、このコート材に含浸法により触媒活性成分であるPdを担持させる工程とにより、作製することができる。作製された排ガス浄化触媒は、自動車排ガス浄化触媒等として利用することができる。例えば、モノリスタイプの自動車排ガス浄化触媒を、ハニカム形状のセラミックス又はメタル担体基材の表面に、作製された排ガス浄化触媒をコーティングすることにより製造することができる。以下では、本発明に係る排ガス浄化触媒の作製方法及びその評価方法について説明する。
〔実施例1〕
ここで、本発明の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製方法について説明する。実施例1に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として2wt%のDyがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。まず、コート材の調整手順(a1)〜(a5)について以下に説明する。
ここで、本発明の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製方法について説明する。実施例1に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として2wt%のDyがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。まず、コート材の調整手順(a1)〜(a5)について以下に説明する。
(a1)コート材の主成分であるゼオライトと、添加元素の硝酸塩である硝酸ジスプロシウム(Dy(NO3)3)とを純水に溶かし、十分に撹拌して溶解させ、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液を得る。混合液中の添加元素の硝酸塩の量は、乾燥したゼオライトの重量を基準(100wt%)とし、添加元素(Dy)換算で2wt%とする。
(a2)ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液に、アンモニア濃度が10wt%のアンモニア水を少量ずつ滴下し、混合液の水素イオン指数をpH9(アルカリ性)に調整し、ゼオライトと添加元素の硝酸塩の共沈物を得る。
(a3)共沈物を含む混合液を常温で約15時間静置して、共沈物を熟成させる。
(a4)静置させた共沈物をろ紙でろ過し、水洗いする。共沈物のろ過と水洗いの洗浄作業を、沈殿剤であるアンモニアが除去されるまで繰り返したのち、共沈物を約100〜140度のオーブンで約4時間乾燥させて、粉末状の共沈乾燥物を得る。
(a5)共沈乾燥物を約900〜1100度の空気中で約2時間焼成して、粉末状のコート材を得る。焼成により、コート材中のDyは酸化ジスプロシウム(Dy2O3)として存在している。以上の通り、共沈法を利用して、ゼオライトと添加元素との均一性の高い粉体状のコート材を調製する。次いで、調製したコート材に、触媒の活性成分である貴金属を担持させて、排ガス浄化触媒を作製する。コート材に貴金属を担持させる処理の手順(b1)〜(b4)を以下に説明する。
(b1)コート材を純水に溶解したものに、所定量の貴金属塩(硝酸パラジウム:Pd(NO3)3)の水溶液を加える。コート材と貴金属塩の混合液を約2〜3時間撹拌して、十分に混合させる。貴金属塩水溶液の量は、乾燥したコート材の重量を基準(100wt%)とし、貴金属元素(Pd)換算で0.4wt%とする。
(b2)コート材と貴金属塩の混合液から水分を分離し除去する。混合液から水分を分離するために、エバポレータなどの水分分離手段を用いる。混合液から水分が除去された残留物を、約100〜120度のオーブンで約1時間乾燥させて、粉末状物を得る。
(b3)粉末状物を、約700〜900度の空気中で約5時間焼成し、コート材の表面上に残留している無機塩を分解する。
(b4)焼成後の粉末状物は酸化されているので、この粉末状物を水素還元して、排ガス浄化触媒を得る。水素還元では、粉末状物が充填された反応容器に約400度の水素を約30分間導通させる。以上により、実施例1に係る粉末状の排ガス浄化触媒が作製される。
〔実施例2〕
実施例2に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として6wt%のDyがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例2に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Dy)換算で6wt%とした。
実施例2に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として6wt%のDyがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例2に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Dy)換算で6wt%とした。
〔実施例3〕
実施例3に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として10wt%のDyがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例3に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Dy)換算で10wt%とした。
実施例3に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として10wt%のDyがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例3に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Dy)換算で10wt%とした。
〔実施例4〕
実施例4に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として20wt%のDyがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例4に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Dy)換算で20wt%とした。
実施例4に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として20wt%のDyがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例4に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Dy)換算で20wt%とした。
〔実施例5〕
実施例5に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として6wt%のPrがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例5に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、添加元素の硝酸塩を硝酸プラセオジム(Pr(NO3)3)とし、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Pr)換算で6wt%とした。なお、実施例5に係る排ガス浄化触媒では、作製手順の(a5)において、焼成後のPrは酸化プラセオジム(Pr6O11)として存在する。
実施例5に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として6wt%のPrがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例5に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、添加元素の硝酸塩を硝酸プラセオジム(Pr(NO3)3)とし、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Pr)換算で6wt%とした。なお、実施例5に係る排ガス浄化触媒では、作製手順の(a5)において、焼成後のPrは酸化プラセオジム(Pr6O11)として存在する。
〔実施例6〕
実施例6に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として20wt%のPrがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例6に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、添加元素の硝酸塩をPr(NO3)3とし、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Pr)換算で20wt%とした。なお、実施例6に係る排ガス浄化触媒では、作製手順の(a5)において、焼成後のPrは酸化物(Pr6O11)として存在する。
実施例6に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトの重量を基準として20wt%のPrがゼオライトに添加されて成るコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順と同様の手順で、実施例6に係る排ガス浄化触媒を作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(a1)において、添加元素の硝酸塩をPr(NO3)3とし、ゼオライトと添加元素の硝酸塩との混合液中の添加元素の硝酸塩の量を、乾燥したゼオライトの重量を基準として添加元素(Pr)換算で20wt%とした。なお、実施例6に係る排ガス浄化触媒では、作製手順の(a5)において、焼成後のPrは酸化物(Pr6O11)として存在する。
〔比較例1〕
比較例1に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトを主成分とするコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。つまり、比較例1に係る排ガス浄化触媒のコート材には、実施例1〜6のような添加元素が添加されていない。比較例1に係る排ガス浄化触媒は、実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(b1)〜(b4)と同様の手順で、ゼオライトを主成分とするコート材に、Pdを担持させて作製した。
比較例1に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライトを主成分とするコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPdを担持させたものである。つまり、比較例1に係る排ガス浄化触媒のコート材には、実施例1〜6のような添加元素が添加されていない。比較例1に係る排ガス浄化触媒は、実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(b1)〜(b4)と同様の手順で、ゼオライトを主成分とするコート材に、Pdを担持させて作製した。
〔比較例2〕
比較例2に係る排ガス浄化触媒は、γアルミナ(γAl2O3)を主成分とするコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPtと0.1wt%のRhとを担持させたものである。つまり、比較例2に係る排ガス浄化触媒は、触媒の活性成分としてPdではなくPtとRhを含んでいる。比較例2に係る排ガス浄化触媒は、実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(b1)〜(b4)と同様の手順で、γアルミナを主成分とするコート材に、PtとRhを担持させて作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(b1)において、貴金属塩をPt(NH3)4Cl2とRh(NO3)3とする。
比較例2に係る排ガス浄化触媒は、γアルミナ(γAl2O3)を主成分とするコート材に、コート材の重量を基準として0.4wt%のPtと0.1wt%のRhとを担持させたものである。つまり、比較例2に係る排ガス浄化触媒は、触媒の活性成分としてPdではなくPtとRhを含んでいる。比較例2に係る排ガス浄化触媒は、実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(b1)〜(b4)と同様の手順で、γアルミナを主成分とするコート材に、PtとRhを担持させて作製した。ただし、上述の実施例1に係る排ガス浄化触媒の作製手順の(b1)において、貴金属塩をPt(NH3)4Cl2とRh(NO3)3とする。
〔浄化性能の評価〕
実施例1〜6の排ガス浄化触媒の浄化性能を評価するために、実施例1〜6の排ガス浄化触媒の浄化性能と比較例1,2の排ガス浄化触媒の浄化性能とを比較した。各排ガス浄化触媒の浄化性能は、模擬ガス評価装置を用いて測定された、各排ガス浄化触媒による二輪自動車排出ガスを模擬した合成ガス(以下、模擬ガスという)の全炭化水素(THC)、NOx、及びCOの浄化率で表すこととした。
実施例1〜6の排ガス浄化触媒の浄化性能を評価するために、実施例1〜6の排ガス浄化触媒の浄化性能と比較例1,2の排ガス浄化触媒の浄化性能とを比較した。各排ガス浄化触媒の浄化性能は、模擬ガス評価装置を用いて測定された、各排ガス浄化触媒による二輪自動車排出ガスを模擬した合成ガス(以下、模擬ガスという)の全炭化水素(THC)、NOx、及びCOの浄化率で表すこととした。
図1は、模擬ガス評価装置10の概略構成を示す図である。模擬ガス評価装置10は、排ガス浄化触媒の評価試料が充填された反応管12と、この反応管12へ二輪自動車排出ガスを模擬した合成ガス(以下、模擬ガスという)を供給する模擬ガス供給機構11と、反応管12の入口と出口の模擬ガス中のTHC、NOx並びにCO及びO2の濃度を計測する各計測器13とを備えている。排ガス浄化触媒の評価試料は、粉末状の排ガス浄化触媒をペレット状に圧縮し、それを粒状(粒径1〜2mm)に細かく砕いたものである。模擬ガスの組成は、CO:0.50%、O2:1.0%、CO2:10%、C3H8:333ppm、C3H6:333ppm、NO:150ppm、H2O:10%、N2:バランスとした。模擬ガスの総量は10L/minとした。模擬ガス中の酸素量を増減させることにより、模擬ガスの空燃比(A/F)を所定値に調整した。模擬ガスの温度は、反応管12の入口において400℃とした。上記構成の模擬ガス評価装置10において、模擬ガス供給機構11により模擬ガスを反応管12へ供給し、各計測器13で反応管12の入口と出口の模擬ガス濃度を検出した。そして、検出された反応管12の入口と出口の模擬ガス濃度から、THC、NOx、及びCOの浄化率を算出した。そして、算出されたTHC、NOx、及びCOの浄化率に基づいて、実施例1〜6と比較例1,2の各排ガス浄化触媒の浄化性能を比較し、実施例1〜6の排ガス浄化触媒の浄化性能を評価した。
(評価試験1)
次に示す表1は、模擬ガス評価装置を用いて測定された、実施例1〜6と比較例1,2の各排ガス浄化触媒による模擬ガス中のTHCとCOの浄化率を表している。なお、模擬ガスの空燃比(A/F)は14.24(リッチ空燃比)とした。
次に示す表1は、模擬ガス評価装置を用いて測定された、実施例1〜6と比較例1,2の各排ガス浄化触媒による模擬ガス中のTHCとCOの浄化率を表している。なお、模擬ガスの空燃比(A/F)は14.24(リッチ空燃比)とした。
表1によれば、比較例1の排ガス浄化触媒のTHCの浄化率よりも、実施例1〜6の排ガス浄化触媒のTHCの浄化率が高い。つまり、リッチ空燃比(A/F=14.24)において、Pr又はDyの添加元素を含む排ガス浄化触媒のTHCの浄化率が、添加元素を添加しない触媒の浄化率と比較して高い。このことから、排ガス浄化触媒に含まれるPrとDyの添加元素が、リッチ燃焼の排ガスに対する排ガス浄化触媒の浄化性能を向上させていることがわかる。
また、表1によれば、比較例2の排ガス浄化触媒のTHCの浄化率よりも、実施例1〜5の排ガス浄化触媒のTHCの浄化率が高い。具体的には、2〜20wt%のDyを含む排ガス浄化触媒と、6wt%のPrを含む排ガス浄化触媒とが、Pt/Rhを活性成分とする触媒(Pt/Rh触媒)よりも高いTHCの浄化率を有する。このことから、リッチ空燃比(A/F=14.24)において、Pr又はDyの添加元素を含むPdの排ガス浄化触媒のTHCの浄化率が、添加元素を添加しないPt/Rh触媒のTHCの浄化率と比較して、添加元素の添加量に拠って高くなることがわかる。
(評価試験2)
図2に示すグラフ1は、模擬ガス評価装置を用いて測定された、実施例2の排ガス浄化触媒による模擬ガスのTHC、NOxおよびCOの浄化率を表している。なお、模擬ガスの空燃比(A/F)は14.0から15.5の範囲で変化させて、相違する複数の空燃比の模擬ガスの浄化率を測定した。グラフ1は、縦軸が浄化率(%)を表し、横軸が空燃比(A/F)を表している。
図2に示すグラフ1は、模擬ガス評価装置を用いて測定された、実施例2の排ガス浄化触媒による模擬ガスのTHC、NOxおよびCOの浄化率を表している。なお、模擬ガスの空燃比(A/F)は14.0から15.5の範囲で変化させて、相違する複数の空燃比の模擬ガスの浄化率を測定した。グラフ1は、縦軸が浄化率(%)を表し、横軸が空燃比(A/F)を表している。
グラフ1によれば、実施例2の排ガス浄化触媒によるTHC浄化率は、空燃比が約14.0の模擬ガスに対し約20%であり、空燃比が約14.4の模擬ガスに対し約60%であり、空燃比が約14.6の模擬ガスに対し約50%であった。空燃比が約14.0から約14.4までのリッチ空燃比領域では、THC浄化率は約20%から約60%まで空燃比に比例して増加している。空燃比が約14.4から約14.6までの領域では、THC浄化率は約60%から約50%まで空燃比に反比例して減少している。そして、空燃比が約14.6以上のリーン空燃比領域では、THC浄化率は約40〜50%に収束している。
グラフ1によれば、実施例2の排ガス浄化触媒によるNO浄化率は、空燃比が約14.0から約14.4までの領域では約60%から約70%まで空燃比にほぼ比例して増加し、空燃比が約14.4から約14.6までの領域では約70%から約5%まで空燃比に反比例して減少し、空燃比が約14.6以上の領域では約5%以下となり0%に収束している。また、グラフ1によれば、実施例2の排ガス浄化触媒によるCO浄化率は、空燃比が約14.1から約14.5までの領域では0%から約80%まで空燃比にほぼ比例して増加し、空燃比が約14.5以上の領域では約80〜90%に収束している。グラフ1からわかるように、実施例2の排ガス浄化触媒の浄化性能は、模擬ガスの空燃比に応じて変化する。
(評価試験3)
図3に示すグラフ2は、模擬ガス評価装置を用いて測定された、実施例2,5と比較例1,2の各排ガス浄化触媒による模擬ガスのTHC浄化率を表している。なお、模擬ガスの空燃比(A/F)は14.0から15.5の範囲で変化させて、相違する複数の空燃比の模擬ガスのTHC浄化率を測定した。グラフ2は、縦軸が浄化率(%)を表し、横軸が空燃比(A/F)を表している。
図3に示すグラフ2は、模擬ガス評価装置を用いて測定された、実施例2,5と比較例1,2の各排ガス浄化触媒による模擬ガスのTHC浄化率を表している。なお、模擬ガスの空燃比(A/F)は14.0から15.5の範囲で変化させて、相違する複数の空燃比の模擬ガスのTHC浄化率を測定した。グラフ2は、縦軸が浄化率(%)を表し、横軸が空燃比(A/F)を表している。
グラフ2によれば、約14.0から約14.5までのリッチ空燃比領域においては、実施例2,5の排ガス浄化触媒によるTHC浄化率が、比較例1,2の排ガス浄化触媒によるTHC浄化率よりも高い。つまり、本発明の実施例に係る排ガス浄化触媒は、リッチ空燃比では、Pt/Rh触媒よりも優れたTHC浄化率を呈している。また、添加元素の含有により、排ガス浄化触媒のリッチ空燃比でのTHC浄化率が約10%向上している。さらに、リッチ空燃比においては、実施例5の排ガス浄化触媒によるTHC浄化率が、実施例2の排ガス浄化触媒によるTHC浄化率よりも高い。
また、グラフ2によれば、約14.5以上のリーン空燃比領域においては、実施例2,5の排ガス浄化触媒によるTHC浄化率が、比較例2の排ガス浄化触媒によるTHC浄化率よりも低い。そして、上記リーン空燃比領域においては、実施例5の排ガス浄化触媒によるTHC浄化率が、実施例2の排ガス浄化触媒によるTHC浄化率よりも高い。
グラフ2からは、リッチ空燃比では実施例2,5の排ガス浄化触媒の浄化性能が、比較例1,2の排ガス浄化触媒よりも優れていることがわかる。特に、実施例5の排ガス浄化触媒は、比較例1,2の排ガス浄化触媒よりも、THC浄化率が約20%向上している。また、リーン空燃比では実施例2,5の排ガス浄化触媒の浄化性能は比較例2の排ガス浄化触媒に劣ることがわかる。なお、リーン空燃比のときは、リッチ空燃比のときと比較して、エンジン制御によってHC排出量を抑えることが容易である。したがって、本発明の実施例に係る排ガス浄化触媒は、リーン空燃比では、Pt/Rh触媒よりもTHC浄化率が劣るが、このTHC浄化率の低さをHC排出量を抑制するようにエンジンを制御することによって補償することができる。
10 模擬ガス評価装置
11 模擬ガス供給機構
12 反応管
13 計測器
11 模擬ガス供給機構
12 反応管
13 計測器
Claims (10)
- 炭化水素を含有する燃焼排ガスを浄化するための排ガス浄化触媒であって、
ゼオライトと、
前記ゼオライトに担持させたパラジウムと、
前記ゼオライトの重量を基準として2〜20wt%の割合で前記ゼオライトに添加されたジスプロシウム及びプラセオジムのうち1種類以上の添加元素とを含む、排ガス浄化触媒。 - 前記添加元素が、前記ゼオライトの重量を基準として4〜8wt%の割合で含まれている、請求項1に記載の排ガス浄化触媒。
- 前記ゼオライトが、BEA型ゼオライトである、請求項1又は2に記載の排ガス浄化触媒。
- 前記ゼオライトのケイ素/アルミニウムのモル比が300〜500である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の排ガス浄化触媒。
- 炭化水素を含有する燃焼排ガスを浄化するための排ガス浄化触媒の製造方法であって、
ゼオライトと、ジスプロシウム及びプラセオジムのうち1種類以上の添加元素の硝酸塩とを純水に溶解して、ゼオライトと添加元素の混合液を得ることと、
前記ゼオライトと添加元素の混合液からゼオライトと添加元素の硝酸塩の共沈物を得ることと、
前記共沈物を洗浄することと、
前記共沈物を乾燥させて共沈乾燥物を得ることと、
前記共沈乾燥物を焼成して粉末状のコート材を得ることと、
前記コート材にパラジウムを担持させることとを含む、排ガス浄化触媒の製造方法。 - 前記コート材にパラジウムを担持させることが、
前記コート材の水溶液と硝酸パラジウムの混合液を得ることと、
前記コート材の水溶液と硝酸パラジウムの混合液から水分を除去して残留物を得ることと、
前記残留物を乾燥させて粉末状物を得ることと、
前記粉末状物を焼成することと、
焼成後の前記粉末状物を水素還元することとを含む、請求項5に記載の排ガス浄化触媒の製造方法。 - 前記ゼオライトと添加元素の混合液が、前記添加元素を、前記ゼオライトの乾燥重量を基準として2〜20wt%の割合で含んでいる、請求項5又は6に記載の排ガス浄化触媒の製造方法。
- 前記ゼオライトと添加元素の混合液が、前記添加元素を、前記ゼオライトの乾燥重量を基準として4〜8wt%の割合で含んでいる、請求項5又は6に記載の排ガス浄化触媒の製造方法。
- 前記ゼオライトが、BEA型ゼオライトである、請求項5〜8のいずれか一項に記載の排ガス浄化触媒の製造方法。
- 前記ゼオライトのケイ素/アルミニウムのモル比が300〜500である、請求項5〜9のいずれか一項に記載の排ガス浄化触媒の製造方法。
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