JP2015006032A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒流路の蓋部を固定する締結部材の緩みの発生を検出することができる電力変換装置を提供すること。【解決手段】電力変換装置1において、ケース20の内側に溝部21が形成されている。そして、溝部21を塞ぐように蓋部30が設けられている。溝部21と蓋部30との間には電力変換部3を冷却する冷媒を流通させる冷媒流路40が形成されている。さらに、電力変換部3に備えられる電流経路からケース20への漏電を検出する漏電検出部60が備えられる。そして、蓋部30は、導電性を有する締結部材32によってケース20に固定されており、電力変換部3は、冷媒流路40に対して、蓋部30側に配置されているとともに、締結部材32に対向する位置70に、電流経路の少なくとも一部が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
電気自動車、ハイブリッド自動車等の車両には、インバータやコンバータ等の電力変換部を備える電力変換装置が搭載されている。そして、電力変換装置には、発熱量の多い電力変換部を冷却するための冷媒が流通する冷媒流路が備えられている。例えば、特許文献1には、電力変換装置のケース内に設けられた仕切部に、電力変換部の冷却用の冷媒流路を設けた構成が開示されている。そして、当該冷媒流路は、蓋部によって覆われている。
特開2010−178581号公報
特許文献1の構成では、振動などにより、冷媒流路の蓋部を固定する締結部材が緩む可能性がある。万が一、当該締結部材に緩みが生じた場合には、蓋部とケースとの間のシール性が低下して、冷媒流路から冷媒がケース内に漏れ出すおそれがある。そして、漏れ出した冷媒が電力変換部の高電圧端子に接触することにより、短絡が発生するおそれがある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、冷媒流路の蓋部を固定する締結部材の緩みの発生を検出することができる電力変換装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、電力変換部をケース内に収納してなる電力変換装置であって、
上記ケースの内側に形成されている溝部と、
該溝部を塞ぐように設けられている蓋部と、
上記溝部と上記蓋部との間に形成されているとともに、上記電力変換部を冷却する冷媒を流通させる冷媒流路と、
上記電力変換部に備えられる電流経路から上記ケースへの漏電を検出する漏電検出部と、
を備え、
上記蓋部は、導電性を有する締結部材によって上記ケースに固定されており、
上記電力変換部は、上記冷媒流路に対して、上記蓋部側に配置されているとともに、上記締結部材に対向する位置に、上記電流経路の少なくとも一部が設けられていることを特徴とする電力変換装置にある。
上記電力変換装置においては、蓋部を固定する導電性の締結部材に対向する位置に、電力変換部の電流経路の少なくとも一部が設けられている。そして、締結部材に緩みが生じた場合には、締結部材が締結方向と反対側に移動することとなるため、当該締結部材を、当該締結部材と対向する電流経路の一部に当接させることができる。導電性の締結部材が電流経路の一部に当接すれば、当該締結部材を介して電流経路からケースへの導通が図られることとなり、電流経路からケースへの漏電を検出する漏電検出部によって、当該導通を検出して、締結部材の緩みを検出することができる。そして、これに基づいて、冷媒の漏れを防止して、冷媒の漏れに起因する短絡の発生を防止することができる。
また、電力変換装置に備えられる漏電検出部を利用して、上記締結部材の緩みを検出することができることから、上記締結部材の緩みを検出するための検出部を別途設ける必要がないため、部品点数の削減に寄与する。
以上のごとく、本発明によれば、冷媒流路の蓋部を固定する締結部材の緩みの発生を検出することができる電力変換装置を提供することができる。
実施例1における、カバーを取り外した状態の電力変換装置の底面図。 図1における、II−II線断面図。 図2における、締結部材が締結されている状態の締結部の一部拡大図。 図2における、締結部材が緩んでいる状態の締結部の一部拡大図。 実施例1における、電力変換装置の回路構成の概略図。 実施例2における、締結部材が緩んでいる状態の締結部の断面一部拡大図。 実施例2における、電流経路の形成位置を示す断面模式図。 実施例3における、締結部材が緩んでいる状態の締結部の断面一部拡大図。
本発明の電力変換装置は、電気自動車やハイブリッド自動車に使用することができる。
また、本発明の電力変換装置は、漏電検出部による検出結果を報知する報知部を有していることが好ましい。例えば、本発明の電力変換装置を上記車両に使用する場合において、漏電検出部が上記締結部材の緩みを検出した場合には、その検出結果を当該車両の運転者に報知するように構成することが好ましい。さらに、漏電検出部が上記締結部材の緩みを検出した場合において、車両が走行中である場合には、車両を適正に停止させるための退避運転状態にするように、当該車両の走行を制御することが好ましい。
(実施例1)
本例の電力変換装置につき、図1〜図5を用いて説明する。
本例の電力変換装置1は、図1、図2に示すように、電力変換部2、3をケース20内に収納してなる。
電力変換装置1は、図2に示すように、ケース20の内側に形成されている溝部21と、溝部21を塞ぐようにケース20に固定されている蓋部30とを備える。溝部21と蓋部30との間には、電力変換部2、3を冷却する冷媒を流通させる冷媒流路40が形成されている。さらに、電力変換装置1は、図1に示すように、電力変換部3に備えられる電流経路131からケース20への漏電を検出する漏電検出部60を備える。そして、蓋部30は、導電性を有する締結部材32によって固定されている。
電力変換部3は、冷媒流路40に対して、蓋部30側に配置されているとともに、締結部材32に対向する位置に、電流経路131の少なくとも一部が設けられている。
以下、本例の電力変換装置の構成要素について、詳述する。
本例の電力変換装置1において、ケース20は、金属製の材料からなり、導電性を有する。そして、図2に示すように、ケース20は、4つの側壁部22とその4つの側壁部22に囲まれた空間を上下に仕切る仕切部23とにより構成されている。ケース20は、重力方向Zの断面において、H型の形状を成しており、仕切部23の重力方向Z上方に上側収容部201、下方に下側収容部202を形成している。ケース20の上側収容部201及び下側収容部202は、それぞれ上側及び下側に開口しており、その開口部はそれぞれカバー24によって塞がれている。
ケース20の上側収容部201には、一方の電力変換部2である、直流電力を交流電力に変換するインバータユニット2(以下、適宜、インバータ2ともいう)が収容されている。また、ケース20の下側収容部202には、もう一方の電力変換部3である、直流電力を昇圧又は降圧するコンバータユニット3(以下、適宜、コンバータ3ともいう)が収容されている。
すなわち、インバータ2とコンバータ3とは、ケース20の仕切部23を挟んで互いに重なるように上下方向Xに配置されている。そして、両者は、上下方向Xに直交する方向からケース20の4つの側壁部22に囲まれている。
なお、インバータ2は、コンバータ3によって昇圧又は降圧された直流電力を交流電力に変換するように構成されている。
インバータ2は、図1、図2に示すように、交互に積層された複数の半導体モジュール203と複数の冷却管204とを有している。各冷却管204は連結管(図示せず)で接続されているとともに、半導体モジュール203と冷却管204との積層体における一端側の冷却管204には、冷媒導入管207及び冷媒排出管208が接続されている。冷媒は、冷媒導入管207を介して一端側の冷却管204に供給されて流通するとともに、連結管を介して他の冷却管204を流通して、冷媒排出管208を介して排出される。冷媒が各冷却管204を流通することにより、各半導体モジュール203との間で熱交換がなされて、各半導体モジュール203はそれぞれ冷却されることとなる。また、上側収容部201にはリアクトル206が収容されている。リアクトル206は仕切部23に当接するように配置されている。仕切部23における冷媒流路40内を流通する冷媒とリアクトル206との間で熱交換がなされることにより、リアクトル206が仕切部23との当接面側から冷却されるように構成されている。なお、各半導体モジュール203は仕切部23と反対側(上側収容部201の開口側)に配置されている制御回路基板205と電気的に接続されている。また、リアクトル206は、図示しないが、半導体モジュール203のパワー端子と電気的に接続されている。上側収容部201において、複数の半導体モジュール203、複数の冷却管204、制御回路基板205、リアクトル206、冷媒導入管207及び冷媒排出管208は一体化されて、インバータユニット2が構成されている。
仕切部23には溝部21が設けられている。溝部21は、コンバータ3が配置されている下側収容部202側に開口した溝状に形成されている。溝部21の当該開口側(コンバータ3側)は、蓋部30によって塞がれている。これにより、蓋部30と溝部21との間に冷媒流路40が形成されている。
冷媒流路40は、図示しない冷媒導入部と冷媒排出部を有している。冷媒導入部から導入された冷媒は冷媒流路40内を流通して冷媒排出部から排出される。冷媒流路40に流通させる冷媒としては、例えば、水やアンモニア等の自然冷媒、エチレングリコール系の不凍液を混入した水、フロリナート等のフッ化炭素系冷媒、HCFC123、HFC134a等のフロン系冷媒、メタノール、アルコール等のアルコール系冷媒、アセトン等のケトン系冷媒等の冷媒を用いることができる。
なお、冷媒流路40を流通させる冷媒として、インバータ2における冷却管204を流通させる冷媒を利用することとしてもよい。
蓋部30は、図1〜図3に示すように、金属製の板状部材である。蓋部30の外形形状は、仕切部23の外形形状よりも若干小さい形状である。そして、蓋部30は、溝部21を塞ぐように下側収容部202内において、複数の締結部材32によってケース20に固定されている。本例では図1に示すように、締結部材32は7個備えられている。締結部材32は、導電性を有する金属製のネジ部材である。蓋部30は、図2に示すように、締結部材32が、下側収容部202側から仕切部23に向かって(重力方向Z上方に)、蓋部30を介して溝部21内に設けられた締結部21aに螺入されることにより、ケース20に固定されている。なお、蓋部30とケース20との間には、図示しないOリングや液状ガスケットなどのシール部材が介在しており、両者の間の気密性を保っている。なお、締結部材32は、軸部32aと頭部32bとからなり、蓋部30がケース20に固定された状態において、図2、図3に示すように、頭部32bが蓋部30からベースプレート50側に突出している。
ベースプレート50は、図2、図3に示すように、蓋部30における溝部21と反対側の面31に設けられている。ベースプレート50は金属製であって、その平面視形状は、蓋部30の平面視形状と略同一である。ベースプレート50は、ベースプレート固定部材51を介して、ケース20に固定されている。ベースプレート固定部材51は、金属製のネジ部材であって5個備えられており、図2に示すように、下側収容部202側から仕切部23に向かって、ベースプレート50及び蓋部30を介して溝部21内に設けられたボス部21bに螺入されている。すなわち、ベースプレート50は、蓋部30とともにベースプレート固定部材51により共締めされてケース20に固定されている。
なお、ベースプレート50と蓋部30との間には、図示しない冷却グリスを介在させている。これにより、両者間の熱伝導性を高めて、冷媒流路40を流通する冷媒によるコンバータ3の冷却効果を向上させている。
また、ベースプレート50には、締結部材32に対向する位置に切り欠き部52、53が形成されている。図2に示すように、ベースプレート50の長手方向Yの略中央に位置する切り欠き部53は、蓋部30側から反対側(下側収容部202側)に貫通するように形成されている。切り欠き部52も切り欠き部53と同様に形成されている。そして、締結部材32のうち、蓋部30からベースプレート50側に突出する突出部(頭部32b)が切り欠き部52、53に収納されている。これにより、蓋部30とベースプレート50との両対向面31、50aが互いに接するように構成されている。
また、図2、図3に示すように、ベースプレート50には、電子部品10(コンデンサ11、MOSFET12、回路基板13の他、図示しないトランス、トランジスタ等)が固定されている。コンデンサ11はベースプレート50における蓋部30と反対側の面50bに直接固定されている。各電子部品10がベースプレート50に固定されていることにより一体化されて、コンバータユニット3が構成されている。
回路基板13はガラスエポキシ樹脂製のプリント基板である。回路基板13はベースプレート50における蓋部30と反対側の面50bに、基板固定部材14によって固定されている。これにより、図1、図2に示すように、ベースプレート50の中央に形成された切り欠き部53の蓋部30と反対側には回路基板13が配置されることとなっている。図3に示すように、回路基板13の蓋部30側の面において、締結部材32と対向する位置70には、配線パターンによって電流経路131の一部が形成されている。本例では、締結部材32と対向する位置70は、締結部材32の頭部32bを重力方向Zにおいて、回路基板13の蓋部30側の面に投影して得た形状に相当する領域である。当該領域内に電流経路131の一部が位置している。当該電流経路131は、蓋部30側の面に露出している。図4に示すように、切り欠き部53において、ケース20の締結部21aと、回路基板13におけると電流経路131の距離D1は、締結部材32の軸方向の長さLよりも短くなるように構成されている。
MOSFET12は、図1、図2に示すように、回路基板13に実装されており、回路基板13を介してベースプレート50に固定されている。MOSFET12は複数の端子12aを備えており、それぞれ、回路基板13における蓋部30側の面に形成された電流経路131に接続されている。
本例の電力変換装置1は、図5に示すように、直流電源81から供給される直流電力をコンバータ3により変換して、インバータ2により三相交流回転電機80を駆動することができるよう構成されている。
インバータ2は、図5に示すように、第1インバータ部211および第2インバータ部212からなる。第1インバータ部211および第2インバータ部212は、それぞれ6個のスイッチング素子201を備えている。第1インバータ部211及び第2インバータ部212において、スイッチング素子201はIGBT等の半導体素子からなる。6個のスイッチング素子201のうちの2個が直列に接続されて一つのアームを構成しており、第1インバータ部211及び第2インバータ部212は、3つのアームを備える。3つのアームにそれぞれ接続された3本の交流バスバが、それぞれの三相交流回転電機80におけるU相、V相、W相の各端子に接続されている。
インバータ2と直流電源81の間には、直流電源81の電圧を昇降させる昇降圧コンバータ4が設けられている。昇降圧コンバータ4は、図5に示すようにリアクトル111と、2つのスイッチング素子112とを有する。2つのスイッチング素子112は、直列に接続され、その互いの接続点に、リアクトル111の一端が接続されている。
また、直流電源81と昇降圧コンバータ4との間には、直流電源81の正極と負極との間に接続されたフィルタコンデンサ113が配線されている。また、第1インバータ部211および第2インバータ部212に供給される直流電圧を平滑化するための平滑コンデンサ114が配線されている。直流電源81の高電位側にはヒューズ115が配線されており、ヒューズ115とリアクトル111の間から分岐した配線がコンバータ3(DC−DCコンバータ)に接続されている。
図5に示す符号82は、電力変換部(インバータ2、コンバータ3等を含む高電圧系8)における、図1に示す電流経路131とケース20との間の絶縁抵抗82を示す。絶縁抵抗82が低いほど、電力変換部からケース20(ひいては、ケース20と電気的に接続されている車両ボディー)への漏電電流が多くなる。
直流電源81の低電位側には、図5に示すように、漏電検出部60が接続されている。漏電検出部60は、発振部61、分圧抵抗62、結合コンデンサ63および信号検出部64を備えている。発振部61は、所定の周波数および振幅で電圧変化する漏電検出信号を発振する。本例では、漏電検出信号は周波数を2.5Hzとし、電圧の振幅を0〜5Vとする。
発振部61から出力される漏電検出信号は、結合コンデンサ63を介して直流電源81の高電位側または低電位側の電位に重畳する。そして、このように漏電検出信号の電位を印加した結果、直流電源81からの電力通電経路に現れる応答信号は、結合コンデンサ63を介して信号検出部64に入力される。
なお、結合コンデンサ63は、直流電源81の電力が漏電検出装置60へ流れ込むことを防止する機能を発揮しつつ、漏電検出装置60の外部へ漏電検出信号を出力すること、及び、漏電検出装置60の外部から応答信号を入力することを可能にする機能を発揮するものである。
信号検出部64は、応答信号の電圧を検出する。漏電検出信号の電圧と応答信号の電圧とを比較して、その比較結果に基づき、漏電検出対象からの漏電が生じているか否かを判定する。すなわち、漏電が生じていない場合には、応答信号の電圧は漏電検出信号の電圧と同じ又は近い値になる。一方、漏電が生じている場合には、応答信号の電圧は漏電検出信号に比べて減衰した値になる。本例では、信号検出部64は、検出した電圧が所定の基準電圧(3.5V)よりも小さい場合は、漏電が生じていると判定し、検出した電圧が所定の基準電圧よりも大きい場合は、漏電が生じていないと判定する。信号検出部64が、漏電が生じていると判定した場合は、図示しない報知部が、この判定結果を当該車両の運転者へ報知する。さらに、車両が走行中である場合には、車両の走行モードを、通常走行モード又はその他の運転モードから、退避走行モードに変更して、車両を適正に停止させる。
次に、本例の電力変換装置1における締結部材32の緩みの発生の検出態様について、詳述する。
締結部材32は、図3に示すように、初期状態では、ケース20の締結部21aに締結されており、蓋部30をケース20へ重力方向Z上方に締結している。しかし、振動等により、万が一、締結部材32に緩みが発生した場合には、締結部材32は締結方向と反対方向(重力方向Z下方)に移動することとなる。そして、締結部材32が締結方向と反対方向へ所定距離、移動すると、図4に示すように、締結部材32の頭部32bが回路基板13に設けられた電流経路131の一部に当接することとなる。そして、締結部材32は導電性を有しているため、ケース20と電流経路131の間の導通が図られる。これにより、絶縁抵抗82(図5)が大きく低下することとなる。その結果、漏電検出部60において、発振部61の発振信号に対する応答信号の電圧が低下することにより、締結部材32の緩みの発生が検出されることとなる。
次に、本例の電力変換装置1の作用効果について詳述する。
本例の電力変換装置1によれば、蓋部30を固定する導電性の締結部材32に対向する位置70に、電力変換部の電流経路131の少なくとも一部が設けられている。そして、締結部材32に緩みが生じた場合には、締結部材32が締結方向と反対側(重力方向Z他方)に移動することとなるため、締結部材32を、締結部材32と対向する電流経路131の一部に当接させることができる。導電性の締結部材32が電流経路131の一部に当接すれば、締結部材32を介して電流経路131からケース20への導通が図られることとなり、電流経路131からケース20への漏電を検出する漏電検出部60によって、当該導通を検出して、締結部材32の緩みを検出することができる。そして、これに基づいて、冷媒の漏れを防止して、冷媒の漏れに起因する短絡の発生を防止することができる。
また、本例の電力変換装置1に備えられる漏電検出部60を利用して、締結部材32の緩みを検出することができることから、締結部材32の緩みを検出するための検出部を別途設ける必要がないため、部品点数の削減に寄与する。
また、本例の電力変換装置1では、ケース20における締結部材32が締結される締結部21aと、電流経路131との距離D1は、締結部材32の締結方向における長さLよりも短い。これにより、万が一、ケース20に固定された締結部材32が緩んだ場合に、締結部材32がケース20の締結部21aから抜け落ちる前に、締結部材32は電流経路131の一部に確実に当接することとなる。これにより、締結部材32の緩みの発生を確実に検出することができる。また、締結部材32がケース20の締結部21aからケース20内に抜け落ちることが防止される。
また、本例の電力変換装置1では、締結部材32に対向する電流経路131の一部は、電力変換部3に備えられている回路基板13に形成されている配線パターンである。これにより、万が一、締結部材32が緩んだ場合に、締結部材32の頭部32bと当接することとなる電流経路131の一部は、平面状となっているため、頭部32bが電流経路131に当接した場合において、両者を確実に接触させることができる。その結果、両者の接触部における導通抵抗を充分低くすることができ、締結部材32の緩みの発生を一層確実に検出することができる。
また、本例の電力変換装置1では、締結部材32の締結方向は、重力方向Z上方である。これにより、締結部材32に自重がかかる方向と、締結部材32が緩む際の移動方向が同一となる。そのため、万が一、締結部材32に緩みが生じた場合、締結部材32の頭部32bを電流経路131により確実に当接させることができる。これにより、締結部材32の緩みの発生を一層確実に検出することができる。
また、本例の電力変換装置1では、万が一、締結部材32が緩んだ場合に、回路基板13に形成された配線パターンに締結部材32が当接するように構成したが、これに限らず、電流経路131の一部を構成する他の電子部品等に当接するように構成してもよい。例えば、回路基板13に設けられた電流経路131の一部を構成する電子部品(トランス、トランジスタ、コンデンサなど)や、インバータ2又はコンバータ3における電流経路131の一部を構成する各種バスバに締結部材32が当接するように構成してもよい。これらの場合も、本例と同等の作用効果を奏する。
また、本例では、締結部材32はネジ部材としたが、これに限らず、リベットなどの螺入しない締結部材であってもよい。
以上のごとく、本例によれば、冷媒流路40の蓋部30を固定する締結部材32の緩みの発生を検出することができる電力変換装置1を提供することができる。
(実施例2)
本例の電力変換装置1では、図6に示すように、締結部材32の長手方向の長さLは、ケース20の締結部21aと締結部材32に対向する電流経路131との距離D1よりも短く、蓋部30と電流経路131との距離D2よりも長い。
本例では、締結部材32に対向する回路基板13の蓋部30側の面において、図7に示す符号700で示す位置に、電流経路131の一部が設けられている。当該位置700は、蓋部30における溝部21と反対側の面31と、ケース20の締結部21aにおける締結部材32の仮想軸Mとの交点Pを頂点とし、締結部材32の長手方向の長さLを母線とし、蓋部30と電流経路131との距離D2を高さとする円錐体Vの底面に相当する。
本例によれば、図6に示すように、万が一、締結部材32が緩んだ場合に、回路基板13に形成された電流経路131に締結部材32の頭部32bが当接した状態では、締結部材32の軸部32aは、蓋部30と接しているがケース20の締結部21aとは直接的には接していない。しかし、蓋部30は金属製であって導電性を有するため、係る状態においても、蓋部30を介して、ケース20と電流経路131との導通が図られる。これにより、電流経路131からケース20への漏電を検出する漏電検出部60によって、当該導通を検出して、締結部材32の緩みを確実に検出することができる。
また、万が一、締結部材32が緩んだ場合において、振動等の外力により、締結部材32が重力方向Zに対して傾斜することが起こりうる。すなわち、締結部材32の頭部32bが、締結方向と反対方向(重力方向Z下側)に対して傾斜した方向に移動することが起こりうる。かかる場合においても、電流経路131の一部が円錐体Vの底面に相当する位置700に設けられているため、締結部材32の頭部32bが確実に電流経路131の一部に当接することとなる。これにより、締結部材32の緩みの発生を確実に検出することができる。
なお、本例によっても、実施例1の場合と同等の作用効果を奏する。
(実施例3)
本例の電力変換装置1では、図8に示すように、締結部材32の長手方向の長さLは、ケース20の締結部21aと締結部材32に対向する電流経路131との距離D1及び、蓋部30と電流経路131との距離D2よりも短く、ベースプレート50と電流経路131との距離D3よりも長い。
本例によれば、図8に示すように、万が一、締結部材32が緩んだ場合には、回路基板13に形成された電流経路131に締結部材32の頭部32bが当接する前に、締結部材32は、ケース20の締結部21a及び蓋部30から抜け落ちることとなる。しかし、締結部材32の長さLはベースプレート50との距離D3よりも長いため、抜け落ちた締結部材32の頭部32bは電流経路131に当接するとともに、軸部32aはベースプレート50の切り欠き部53の側壁面に接することとなる。ベースプレート50及び蓋部30は金属製であって導電性を有するため、かかる状態においても、ベースプレート50及び蓋部30を介して、ケース20と電流経路131との導通が図られる。これにより、電流経路131からケース20への漏電を検出する漏電検出部60によって、当該導通を検出して、締結部材32の緩みを確実に検出することができる。本例によっても、実施例1の場合と同等の作用効果を奏する。
1 電力変換装置
2 インバータ(電力変換部)
3 コンバータ(電力変換部)
20 ケース
21 溝部
25 冷媒流路
30 蓋部
32 締結部材
60 漏電検出部
131 電流経路

Claims (4)

  1. 電力変換部(3)をケース(20)内に収納してなる電力変換装置(1)であって、
    上記ケース(20)の内側に形成されている溝部(21)と、
    該溝部(21)を塞ぐように設けられている蓋部(30)と、
    上記溝部(21)と上記蓋部(30)との間に形成されているとともに、上記電力変換部(3)を冷却する冷媒を流通させる冷媒流路(40)と、
    上記電力変換部(3)に備えられる電流経路(131)から上記ケース(20)への漏電を検出する漏電検出部(60)と、
    を備え、
    上記蓋部(30)は、導電性を有する締結部材(32)によって上記ケース(20)に固定されており、
    上記電力変換部(3)は、上記冷媒流路(40)に対して、上記蓋部(30)側に配置されているとともに、上記締結部材(32)に対向する位置(70、700)に、上記電流経路(131)の少なくとも一部が設けられていることを特徴とする電力変換装置(1)。
  2. 上記ケース(20)における上記締結部材(32)が締結される締結部(21a)と、上記電流経路(131)との距離(D1)は、上記締結部材(32)の締結方向(Z)における長さ(L)よりも、短いことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置(1)。
  3. 上記締結部材(32)に対向する上記電流経路(131)の一部は、上記電力変換部(3)に備えられている回路基板(13)に形成されている配線パターンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電力変換装置(1)。
  4. 上記締結部材(32)の締結方向(Z)は、重力方向(Z)上方であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置(1)。
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