JP2022163763A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高出力化した半導体モジュールが配置されるスペースを確保しつつ、小型化した電力変換装置を得ること。【解決手段】接続端子を有した半導体モジュール、冷却器、制御基板、コンデンサモジュール、カバー、ケース、及び接続バスバーを備え、冷却器の天面に垂直な方向に見て、半導体モジュール、冷却器、制御基板、及びコンデンサモジュールは重なって配置され、コンデンサモジュールは、コンデンサセル、コンデンサケース、樹脂、及びコンデンサバスバーを有し、コンデンサバスバーは、開口側に延出した内側延出部と、側壁における開口側の端面に沿って延出した開口側延出部と、側壁の外面に沿って底壁の側に延出した外側延出部とを有し、接続バスバーは、半導体モジュールの接続端子から外側延出部の外側面まで延出し、外側延出部の延出方向と平行な方向に延出した部分を有し、接続バスバーの外側延出部の側の端部にコンデンサ接続部が設けられる。【選択図】図1

Description

本願は、電力変換装置に関するものである。
環境に優しい自動車として、電気自動車(EV:Electric Vehicle)、またはHEV(Hybrid Electric Vehicle)及びPHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)等のハイブリッド自動車が開発されている。電気自動車またはハイブリッド自動車には、動力源に電動機が用いられている。電動機を交流電流で駆動させる場合、バッテリなどの直流電源から供給される直流電流を交流電流に変換するために、インバータを含む電力変換装置が車両に搭載されている。電力変換装置は、直流電流を交流電流に変換する電力変換用のスイッチング半導体素子を内蔵した半導体モジュール、半導体モジュールの駆動回路、それらを制御する制御回路、及び電流平滑化用のコンデンサを備えている。近年、電力変換装置の高出力化に伴い、半導体モジュール及びコンデンサのサイズは大型化する傾向にある。
一方、電力変換装置に対して車両への搭載性が求められているため、電力変換装置の小型化は重要な課題である。そのため、電力変換装置の筐体内部の空間を効率的に利用する構成部品の配置、または構成部品のモジュール化等により小型化を実現した電力変換装置が開示されている(例えば特許文献1参照)。車載環境において電力変換装置の許容される空間の制限が厳しく、電力変換装置に小型化が求められているものの、電力変換装置の高出力化も重要なため、高出力化した半導体モジュールが配置されるスペースを限られた空間内に確保することが重要である。
開示された電力変換装置では、半導体モジュールとコンデンサとは、コンデンサが備えたコンデンサバスバーにより接続されている。コンデンサバスバーは、コンデンサから半導体モジュールの側部まで延出し、半導体モジュールの側の端部に貫通孔を有する。半導体モジュールに接続された導電板の先端にも貫通孔が設けられ、双方の貫通孔がねじで締結される。このねじ締結によって、半導体モジュールとコンデンサとは接続される。
特開2010-183748号公報
上記特許文献1においては、コンデンサの側から半導体モジュールの側部に延出したコンデンサバスバーで半導体モジュールとコンデンサとを接続するため、電力変換装置を小型化することができる。しかしながら、コンデンサバスバーをコンデンサから半導体モジュールの側部まで延出させているため、半導体モジュールの周辺に接続のためのスペースが必要になるので、高出力化した半導体モジュールが配置されるスペースを電力変換装置の限られた空間内に確保することが困難であるという課題があった。また、コンデンサバスバーと半導体モジュールとの接続部は絶縁距離を確保するために筐体壁面等の導電部から予め定めた隙間を保つ必要があるため、高出力化した半導体モジュールが配置されるスペースを電力変換装置の限られた空間内に確保することが困難であるという課題があった。
また、コンデンサの側から半導体モジュールの側部までコンデンサバスバーを延出させると、コンデンサセルを封止した樹脂の影響により、半導体モジュールと接続されるコンデンサバスバーの先端部分の寸法精度は低下する。そのため、半導体モジュールとコンデンサの組立には一定のクリアランスを確保する等の工夫が必要となるため、半導体モジュールの周辺にクリアランス等のためのスペースが必要になるので、高出力化した半導体モジュールが配置されるスペースを電力変換装置の限られた空間内に確保することが困難であるという課題があった。
そこで、本願は、高出力化した半導体モジュールが配置されるスペースを確保しつつ、小型化した電力変換装置を得ることを目的としている。
本願に開示される電力変換装置は、半導体素子を内部に設け、板状に形成された本体部、及び半導体素子と電気的に接続され、本体部から突出した接続端子を有した半導体モジュールと、底面、天面、及び側面を有し、天面が半導体モジュールの一方の面と熱的に接続された冷却器と、半導体モジュールの動作を制御する制御基板と、冷却器の底面の側、または冷却器の天面の側に配置され、半導体モジュールと電気的に接続されたコンデンサモジュールと、半導体モジュール、制御基板、及び天面の側に配置された場合のコンデンサモジュールを収容し、冷却器の天面に固定されたカバーと、底面の側に配置された場合のコンデンサモジュールを収容し、冷却器の底面に固定されたケースと、半導体モジュールの接続端子とコンデンサモジュールとを接続する接続バスバーとを備え、冷却器の天面に垂直な方向に見て、半導体モジュール、冷却器、制御基板、及びコンデンサモジュールは重なって配置され、コンデンサモジュールは、コンデンサセルと、コンデンサセルを収容し、冷却器の側に開口した有底の筒状のコンデンサケースと、コンデンサセルをコンデンサケースの内部に封止した樹脂と、コンデンサセルと電気的に接続され、樹脂から外部に露出したコンデンサバスバーとを有し、コンデンサバスバーは、コンデンサケースの側壁の内面に沿って、開口側に延出した内側延出部と、内側延出部の開口側端部から、側壁における開口側の端面に沿って外側に延出した開口側延出部と、開口側延出部の外側端部から、側壁の外面に沿って、底壁の側に延出した外側延出部とを有し、接続バスバーは、半導体モジュールの接続端子から外側延出部の外側面まで延出し、外側延出部の延出方向と平行な方向に延出した部分を有し、接続バスバーの外側延出部の側の端部に、外側延出部に接続されたコンデンサ接続部が設けられたものである。
本願に開示される電力変換装置によれば、コンデンサバスバーは、コンデンサケースの側壁の外面に沿って、底壁の側に延出した外側延出部を有し、接続バスバーは、半導体モジュールの接続端子から外側延出部の外側面まで延出し、外側延出部の延出方向と平行な方向に延出した部分を有し、接続バスバーの外側延出部の側の端部に外側延出部に接続されたコンデンサ接続部が設けられるため、半導体モジュールとコンデンサモジュールの接続のための構造をコンデンサモジュールの側に設けることができるので、冷却器の天面の側に高出力化した半導体モジュールが配置されるスペースを確保することができる。高出力化した半導体モジュールを配置することができるので、電力変換装置を高出力化することができる。また、半導体モジュールとコンデンサモジュールの接続のための構造をコンデンサモジュールの側に設けることができ、コンデンサバスバーはコンデンサケースの側壁の外面に沿って配置されるため、組立時に必要な部品間のクリアランスは縮小され、コンデンサバスバーの配置の寸法精度を考慮した絶縁距離を縮小できるので、電力変換装置を小型化することができる。
実施の形態1に係る電力変換装置の外観を示す斜視図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の要部を示す斜視図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の分解斜視図である。 図1のA-A断面位置で切断した電力変換装置の概略を示す断面図である。 図1のB-B断面位置で切断した電力変換装置の概略を示す断面図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の分解斜視図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態3に係る電力変換装置の分解斜視図である。 実施の形態3に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態3に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の分解斜視図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態5に係る電力変換装置の分解斜視図である。 実施の形態5に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態5に係る電力変換装置の断面図である。 実施の形態6に係る電力変換装置の分解斜視図である。
以下、本願の実施の形態による電力変換装置を図に基づいて説明する。なお、各図において同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る電力変換装置100の外観を示す斜視図、図2は電力変換装置100の要部を示す斜視図で、カバー5及びケース6を取り除いて示した図、図3は電力変換装置100の分解斜視図、図4は図1のA-A断面位置で切断した電力変換装置100の概略を示す断面図、図5は図1のB-B断面位置で切断した電力変換装置100の概略を示す断面図で、ねじ10を省略して示した図である。図1の矢印Xで示された側を電力変換装置100の正面の側、矢印Yで示された側を電力変換装置100の側面の側とする。電力変換装置100は、直流電力または交流電力を、交流電力または直流電力に変換して出力する装置である。
<電力変換装置100>
電力変換装置100は、例えば電気自動車またはハイブリット自動車といった車両において用いられるインバータまたはコンバータである。インバータは、モータを含む電動機を駆動するためにバッテリの直流電流を交流電流に変換する。コンバータは、バッテリを充電するために発電機で発生した交流電流を直流電流に変換する。また、電力変換装置100は、低圧バッテリと高圧バッテリとの間でエネルギーを交換するために、昇圧コンバータと降圧コンバータによって電圧を変換する。
電力変換装置100は、図3に示すように、半導体モジュール1、半導体モジュール1と電気的に接続されたコンデンサモジュール2、底面3b、天面3a、及び側面3cを有した冷却器3、半導体モジュール1の動作を制御する制御基板4、カバー5、ケース6、及び半導体モジュール1とコンデンサモジュール2とを接続する接続バスバー7を備える。冷却器3の天面3aに垂直な方向に見て、半導体モジュール1、冷却器3、制御基板4、及びコンデンサモジュール2は重なって配置される。半導体モジュール1、冷却器3、制御基板4、及びコンデンサモジュール2が重なって配置されるので、電力変換装置100を小型化することができる。電力変換装置100は、図1に示すように、カバー5及びケース6が例えばねじ(図示せず)で冷却器3に取り付けられて冷却器3とカバー5とケース6とで筐体が構成され、車両に搭載される。なお、図1には電力変換装置100の入出力に関わる開口部は図示していない。
半導体モジュール1は、半導体素子(図示せず)を内部に設け、板状に形成された本体部1a、及び半導体素子と電気的に接続され、本体部1aから突出した接続端子である第一の接続端子1b及び第二の接続端子1cを有する。冷却器3は、天面3aが半導体モジュール1の本体部1aの一方の面と熱的に接続される。電力変換装置100は、半導体モジュール1を駆動する際に、半導体素子及び半導体素子に接続された回路が発熱する。そのため、冷却器3は半導体モジュール1を冷却する。冷却器3を用いた冷却により、半導体モジュール1の昇温は抑制される。半導体モジュール1の昇温を抑制することで、小型で高密度な電力変換装置100を効率的に駆動することができる。
本実施の形態では、電力変換装置100は、図1に示した矢印Yの方向に小さく、矢印Xの方向に大きい形状としたが電力変換装置100の形状はこれに限るものではない。電力変換装置100の搭載される許容空間によって、矢印Yの方向に大きく、矢印Xの方向に小さい形状としても構わない。また、図2に示すように、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2との接続を電力変換装置100の寸法の小さなY方向の側面側に配置して、電力変換装置100の全体の寸法の大型化を抑制している。半導体モジュール1とコンデンサモジュール2との接続の詳細については後述する。
電力変換装置100は、車載用以外の用途に用いることも可能であることは言うまでもない。また、図2では省略しているが、電力変換装置100には昇圧リアクトル等の電気部品が用いられ、昇圧リアクトル等と半導体モジュール1とを接続する端子台等が電力変換装置100の内部に実装されている。
<半導体モジュール1と冷却器3>
半導体モジュール1と冷却器3について説明する。半導体モジュール1が有した半導体素子は、電力変換装置100のインバータ、コンバータ、電子リレー等を構成する電子部品である。第一の接続端子1bは、半導体素子と制御基板4とを電気的に接続する端子である。第二の接続端子1cは、半導体素子とコンデンサモジュール2とを電気的に接続する端子である。第一の接続端子1bによって、半導体モジュール1の温度、動作状態、異常状態を示す信号等が、半導体モジュール1から制御基板4に伝達される。また、第一の接続端子1bによって、半導体モジュール1を制御する制御信号が、制御基板4から半導体モジュール1に伝達される。第二の接続端子1cによって、バッテリ(図示せず)の直流電流がコンデンサモジュール2を経由して半導体モジュール1に伝達される。本実施の形態では、6つの第二の接続端子1cを備えた構成を示したが、第二の接続端子1cの数はこれに限るものではなく、6つより少なくてもよく、6つより多くても構わない。
冷却器3は、図3に示すように、本体部30、板状のベース31、及び冷媒流路33を備える。本体部30とベース31とは接合部32で接合され、一体化される。接合は、ねじ締結またはFSW(Friction Stir Welding:摩擦攪拌接合)で行われる。本体部30とベース31との接合により、本体部30の内部に冷媒流路33が形成される。冷媒が冷却器3の側面3cに設けられた配管(図示せず)を通して冷媒流路33の内部に導入され、冷媒流路33を通過した後、外部に排出される。冷媒には、例えば水またはエチレングリコール液が使用される。冷媒によってベース31は冷却され、冷却器3の天面3aであるベース31の上面に熱的に接続された半導体モジュール1も冷媒によって冷却される。
図1に示すように、冷却器3の側面3cは外部に露出している。このように構成することで、電力変換装置100の内部で半導体モジュール1及びコンデンサモジュール2などから生じた熱を外部に容易に放熱することができる。冷却器3は、例えばアルミニウムからダイカストにて作製される。
冷却器3は、カバー5とケース6と一体化され、電力変換装置100の筐体が構成される。この構成により、電力変換装置100は、エンジン及びトランスミッション等に起因した車両の振動等の負荷に耐えうる機械的強度を備えることができる。また、この構成により、電力変換装置100はエンジンルーム内に搭載可能な省スペース性を備えている。このように、冷却器3は車載用の電力変換装置100に適した構成である。
<コンデンサモジュール2>
コンデンサモジュール2は、冷却器3の底面3bの側、または冷却器3の天面3aの側に配置される。本実施の形態では、図3に示すように、コンデンサモジュール2は冷却器3の底面3bの側に配置される。コンデンサモジュール2は、コンデンサセル20(図3において図示せず)と、コンデンサセル20を収容し、冷却器3の側に開口した有底の筒状のコンデンサケース21と、コンデンサセル20をコンデンサケース21の内部に封止した樹脂23と、コンデンサセル20と電気的に接続され、樹脂23から外部に露出したコンデンサバスバー22とを有する。コンデンサモジュール2は、コンデンサケース21の側壁の外面に、ケース6と固定される締結足24を備える。コンデンサケース21は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)などの樹脂で作製される。接続バスバー7に接続されるコンデンサバスバー22の詳細は後述する。
本実施の形態では、コンデンサケース21は有底の矩形筒状に形成され、半導体モジュール1の本体部1aは矩形板状に形成される。コンデンサケース21の底壁の長辺及び短辺の一方または双方のそれぞれ長さは、半導体モジュール1の本体部1aの長辺及び短辺の一方または双方のそれぞれの長さよりも短く形成される。図4に示すように、本実施の形態では、コンデンサケース21の底壁の短辺の長さは半導体モジュール1の本体部1aの短辺の長さよりも短く形成されている。このように構成することで、コンデンサモジュール2と重ねて配置される半導体モジュール1の本体部1aのスペースを、コンデンサケース21の大きさに左右されることなく確保することができる。なお、さらにコンデンサケース21の底壁の長辺の長さを半導体モジュール1の本体部1aの長辺の長さよりも短く形成する構成でも構わない。また、コンデンサケース21と半導体モジュール1の本体部1aの形状は矩形に限るものではなく他の形状であっても構わない。
<カバー5とケース6>
カバー5は、半導体モジュール1、制御基板4、及び冷却器3の天面3aの側に配置された場合のコンデンサモジュール2を収容する。カバー5は、冷却器3の天面3aに例えばねじで固定される。カバー5は、例えば、SPCE(冷間圧延鋼板)で作製される。ケース6は、冷却器3の底面3bの側に配置された場合のコンデンサモジュール2を収容し、冷却器3の底面3bに例えばねじで固定され。ケース6は、例えば、ADC12(アルミニウム合金)で作製される。
カバー5及びケース6は、図4及び図5に示すように、冷却器3の両側の側面3cから外部に離れる方向に突出することなく形成され、半導体モジュール1、制御基板4、コンデンサバスバー22など導電部から適切な絶縁距離を確保して設けられる。冷却器3の底面3bとケース6との固定部分は、コンデンサバスバー22と接続バスバー7との締結作業を妨げない、締結作業が可能な範囲で高さを設定できる。一例として、ケース6と冷却器3との固定部分となる冷却器3の底面3bの外周をリブ状に突出させても構わない。このようにケース6はコンデンサバスバー22と接続バスバー7との締結作業を妨げない構造であり、製造が容易な構造であるため、電力変換装置100の組立性が向上すると共に、電力変換装置100の生産性を向上させることができる。
冷却器3の天面3aとカバー5との固定部分は、任意の高さを設定できる。カバー5と冷却器3との固定部分となる冷却器3の天面3aの外周をリブ状に突出させても構わない。固定部分を突出させることで、カバー5の高さを低くできるので、カバー5の生産性を向上させることができる。また、冷却器3の固定部分を突出させることにより、冷却器3の天面3aの外周部にリブが構成されるので冷却器3の剛性が高まるため、電力変換装置100の耐振性を向上させることができる。
<半導体モジュール1とコンデンサモジュール2の接続構成>
半導体モジュール1とコンデンサモジュール2の接続構成について説明する。接続バスバー7に接続されるコンデンサバスバー22は、図4に示すように、内側延出部22a、開口側延出部22b、及び外側延出部22cを有する。内側延出部22aは、コンデンサケース21の側壁の内面に沿って、開口側に延出する。開口側延出部22bは、内側延出部22aの開口側端部から、側壁における開口側の端面に沿って外側に延出する。外側延出部22cは、開口側延出部22bの外側端部から、側壁の外面に沿って、底壁の側に延出する。側壁の外面に沿って底壁の側に延出するとは、外側延出部22cが側壁の外面に沿って底壁に近づく側に延出する、または外側延出部22cが側壁の外面に沿って底壁に近づく方向に延出することを意味する。
接続バスバー7は、半導体モジュール1の第二の接続端子1cから外側延出部22cの外側面まで延出し、外側延出部22cの延出方向と平行な方向に延出した部分を有する。接続バスバー7は、接続バスバー7の外側延出部22cの側の端部に、外側延出部22cに接続されたコンデンサ接続部7aが設けられる。コンデンサ接続部7aは貫通孔であり、コンデンサ接続部7aは外側延出部22cの側の端部に設けられたねじ穴22c1とねじ10で締結され、接続バスバー7とコンデンサバスバー22とは電気的に接続される。
このように構成することで、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2の接続のための構造をコンデンサモジュール2の側に設けることができるため、冷却器3の天面3aの側に高出力化した半導体モジュール1が配置されるスペースを確保することができる。高出力化した半導体モジュール1を配置することができるので、電力変換装置100の高出力化することができる。また、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2の接続のための構造をコンデンサモジュール2の側に設けることができるため、冷却器3の天面3aの側での接続スペースが不要になるので、電力変換装置100を小型化することができる。また、コンデンサモジュールの側から樹脂で封止されたコンデンサバスバーを半導体モジュールの側に延出する場合と比較して、コンデンサバスバー22はコンデンサケース21の側壁の外面に沿って配置されるため、コンデンサバスバー22の半導体モジュール1と接続される部分の配置の寸法精度を向上させることができる。そのため、電力変換装置100の組立性は向上し、組立時に必要な部品間のクリアランスは縮小され、コンデンサバスバー22の配置の寸法精度を考慮した絶縁距離を縮小できるので、電力変換装置100を小型化することができる。
本実施の形態では、半導体モジュール1の第二の接続端子1cと接続バスバー7とは、一体形成されている。このように構成することで、電力変換装置100の部品点数を減らすことができるため、電力変換装置100の生産性を向上させることができる。また、第二の接続端子1cと接続バスバー7とを接続する箇所が不要になるため、電力変換装置100を小型化することができる。
冷却器3は、天面3aと底面3bとの間を貫通する貫通孔である貫通開口部34を有する。貫通開口部34は、冷媒流路33と側面3cとの間に設けられる。接続バスバー7は、貫通開口部34を貫通して配置されている。このように構成することで、接続バスバー7の絶縁を確保しつつ、電力変換装置100を小型化することができる。
第二の接続端子1c及び接続バスバー7の少なくとも一部は、樹脂11で覆われている。このように構成することで、第二の接続端子1c及び接続バスバー7の樹脂11で覆われた部分と周囲の導電部との絶縁性を向上させることができる。また、樹脂による剛性の向上及び寸法精度の向上によって、第二の接続端子1c及び接続バスバー7の樹脂11で覆われた部分の耐振性を向上させることができる。
本実施の形態では、図5に示すように、樹脂11は貫通開口部34の部分まで設けられているが、これに限るものではない。樹脂11をコンデンサモジュール2の側面部分まで延出して設けても構わない。また本実施の形態では、図3に示すように、右側に並べて設けられた2つの接続バスバー7に樹脂11を設けたが、他の接続バスバー7に樹脂11を設けても構わない。また、樹脂11に冷却器3と固定する部分を設けても構わない。例えば、樹脂11に天面3aに沿って延出する部分を設け、延出した部分にインサートブッシュを配置し、インサートブッシュを介して冷却器3に樹脂11を固定することもできる。
以上のように、実施の形態1による電力変換装置100において、コンデンサバスバー22は、コンデンサケース21の側壁の外面に沿って、底壁の側に延出した外側延出部22cを有し、接続バスバー7は、半導体モジュール1の第二の接続端子1cから外側延出部22cの外側面まで延出し、外側延出部22cの延出方向と平行な方向に延出した部分を有し、接続バスバー7の外側延出部22cの側の端部に外側延出部22cに接続されたコンデンサ接続部7aが設けられるため、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2との接続のための構造をコンデンサモジュール2の側に設けることができるので、冷却器3の天面3aの側に高出力化した半導体モジュール1が配置されるスペースを確保することができる。高出力化した半導体モジュール1を配置することができるので、電力変換装置100を高出力化することができる。また、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2の接続のための構造をコンデンサモジュール2の側に設けることができるため、冷却器3の天面3aの側での接続スペースが不要になるので、電力変換装置100を小型化することができる。
冷却器3の天面3aに垂直な方向に見て、半導体モジュール1、冷却器3、制御基板4、及びコンデンサモジュール2は重なって配置されるので、電力変換装置100を小型化することができる。また、半導体モジュール1の第二の接続端子1cと接続バスバー7とが一体形成されている場合、電力変換装置100の部品点数を減らすことができるため、電力変換装置100の生産性を向上させることができる。また、第二の接続端子1cと接続バスバー7とを接続する箇所が不要になるため、電力変換装置100を小型化することができる。
第二の接続端子1c及び接続バスバー7の少なくとも一部が樹脂11で覆われている場合、第二の接続端子1c及び接続バスバー7の樹脂11で覆われた部分と周囲の導電部との絶縁性を向上させることができる。また、冷却器3が天面3aと底面3bとの間を貫通する貫通開口部34を有し、接続バスバー7が貫通開口部34を貫通して配置されている場合、接続バスバー7の絶縁を確保しつつ、電力変換装置100を小型化することができる。
冷却器3の側面3cが外部に露出している場合、電力変換装置100の内部で半導体モジュール1及びコンデンサモジュール2などから生じた熱を外部に容易に放熱することができる。また、コンデンサケース21が有底の矩形筒状に形成され、半導体モジュール1の本体部1aが矩形板状に形成され、コンデンサケース21の底壁の長辺及び短辺の一方または双方のそれぞれ長さが半導体モジュール1の本体部1aの長辺及び短辺の一方または双方のそれぞれの長さよりも短く形成される場合、コンデンサモジュール2と重ねて配置される半導体モジュール1の本体部1aのスペースを、コンデンサケース21の大きさに左右されることなく確保することができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る電力変換装置100について説明する。図6は実施の形態2に係る電力変換装置100の分解斜視図、図7は電力変換装置100の断面図で、図1のA-A断面位置と同等の位置で切断した電力変換装置100の概略を示す図、図8は電力変換装置100の断面図で、図1のB-B断面位置と同等の位置で切断し、ねじ10を省略して示した図である。実施の形態2に係る電力変換装置100は、接続バスバー7が実施の形態1とは異なる構成になっている。
図6に示すように、半導体モジュール1は6つの第二の接続端子1cを有する。6つの第二の接続端子1cは、半導体モジュール1の本体部1aの他方の面から冷却器3の天面3aの法線方向に延出している。接続バスバー7は、端子接続部7b、導体板7c、延出接続部7d、及びコンデンサ接続部7aを有する。端子接続部7bは、6つの第二の接続端子1cのそれぞれに接続される端子である。導体板7cは、6つの端子接続部7bを相互に接続する板である。延出接続部7dは、導体板7cに接続され、外側延出部22cの延出方向と平行な方向に延出する。コンデンサ接続部7aは、延出接続部7dの外側延出部22cの側の端部に設けられる。コンデンサ接続部7aは貫通孔であり、コンデンサ接続部7aは外側延出部22cの側の端部に設けられたねじ穴22c1とねじ10で締結され、接続バスバー7とコンデンサバスバー22とは電気的に接続される。
このように構成することで、コンデンサモジュールの側から樹脂で封止されたコンデンサバスバーを半導体モジュールの側に延出する場合と比較して、コンデンサバスバー22の半導体モジュール1と接続される部分の配置の寸法精度を向上させることができる。そのため、電力変換装置100の組立性は向上し、組立時に必要な部品間のクリアランスは縮小され、コンデンサバスバー22の配置の寸法精度を考慮した絶縁距離を縮小できるので、電力変換装置100を小型化することができる。また、接続バスバー7の端子接続部7bは複数の第二の接続端子1cのそれぞれに接続されるため、実施の形態1と比較して、接続バスバー7及びコンデンサバスバー22の数を低減することができる。接続バスバー7及びコンデンサバスバー22の数を低減できるので、電力変換装置100の生産性を向上させることができる。
接続バスバー7は、導電性が良好で熱伝導率の高い銅または銅合金などの金属で作製される。延出接続部7dの少なくとも一部、及び導体板7cは、樹脂7eで覆われている。このように構成することで、延出接続部7d及び導体板7cの樹脂7eで覆われた部分と周囲の導電部との絶縁性を向上させることができる。
接続バスバー7は、樹脂7eの部分で冷却器3に固定されている。樹脂7eに天面3aに沿って延出する部分である鍔部7fを設け、鍔部7fにインサートブッシュ12を配置する。インサートブッシュ12を介して、接続バスバー7は冷却器3に固定される。接続バスバー7の固定方法はこれに限るものではなく、樹脂7eの部分に設けた突起部と冷却器3の天面3aの側に設けた穴部とを嵌め合って、接続バスバー7を冷却器3に固定しても構わない。このように構成することで、接続バスバー7が冷却器3と樹脂7eを介して接しているので、接続バスバー7を効率的に冷却することができる。また、接続バスバー7を介して、第二の接続端子1c及びコンデンサバスバー22を効率的に冷却することができる。また、鍔部7fにより接続バスバー7を冷却器3に正確に配置することができるので、コンデンサバスバー22、接続バスバー7の生産性を向上させることができる。
本実施の形態では、図7に示すように、樹脂7eは貫通開口部34の部分まで設けられているが、これに限るものではない。樹脂7eをコンデンサモジュール2の側面部分まで延出して設けても構わない。本実施の形態では、半導体モジュール1に接続バスバー7が隣接し、半導体モジュール1の本体部1aの他方の面の側で端子接続部7bと第二の接続端子1cとが接続される。そのため、接続バスバー7の一部を半導体モジュール1の他方の面に配置することができるので、電力変換装置100を小型化することができる。接続バスバー7の一部を半導体モジュール1の他方の面に配置した場合、接続バスバー7の上部に金属板または金属箔を配置することができる。金属板または金属箔は、制御基板4が外部から受ける電磁的なノイズの影響を低減するシールドとして機能する。
高電位側と低電位側に集約した配線構造により、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2とを接続する構成でも構わない。半導体モジュール1は、複数の高電位側の第二の接続端子1c1と、複数の低電位側の第二の接続端子1c2とを有する。コンデンサバスバー22は、高電位側の外側延出部22c2と、低電位側の外側延出部22c3とを有する。
接続バスバー7は、複数の高電位側の第二の接続端子1c1のそれぞれに接続される高電位側の端子接続部7b1と、複数の低電位側の第二の接続端子1c2のそれぞれに接続される低電位側の端子接続部7b2と、複数の高電位側の端子接続部7b1を相互に接続する高電位側の導体板7c1と、複数の低電位側の端子接続部7b2を相互に接続する低電位側の導体板7c2とを有する。また、接続バスバー7は、高電位側の導体板7c1に接続され、高電位側の外側延出部22c2の延出方向と平行な方向に延出した高電位側の延出接続部7d1と、低電位側の導体板7c2に接続され、低電位側の外側延出部22c3の延出方向と平行な方向に延出した低電位側の延出接続部7d2と、高電位側の延出接続部7d1の高電位側の外側延出部22c2の側の端部に設けられた高電位側のコンデンサ接続部7a1と、低電位側の延出接続部7d2の低電位側の外側延出部22c3の側の端部に設けられた低電位側のコンデンサ接続部7a2とを有する。
高電位側の導体板7c1と低電位側の導体板7c2とは、間隔を空けて平行に配置されている。このように構成することで、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2との間の配線の低インダクタンス化を実現することができる。
以上のように、実施の形態2による電力変換装置100において、接続バスバー7は、端子接続部7b、導体板7c、延出接続部7d、及びコンデンサ接続部7aを有し、端子接続部7bは、複数の第二の接続端子1cのそれぞれに接続される端子であるため、接続バスバー7及びコンデンサバスバー22の数を低減することができるので、電力変換装置100の生産性を向上させることができる。また、高電位側と低電位側に集約した配線構造により半導体モジュール1とコンデンサモジュール2とを接続する構成で、高電位側の導体板7c1と低電位側の導体板7c2とが間隔を空けて平行に配置されている場合、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2との間の配線の低インダクタンス化を実現することができる。
第二の接続端子1cが半導体モジュール1の本体部1aの他方の面から冷却器3の天面3aの法線方向に延出している場合、接続バスバー7の一部を半導体モジュール1の他方の面に配置することができるため、電力変換装置100を小型化することができる。また、延出接続部7dの少なくとも一部及び導体板7cが樹脂7eで覆われている場合、延出接続部7d及び導体板7cの樹脂11で覆われた部分と周囲の導電部との絶縁性を向上させることができる。接続バスバー7が樹脂7eの部分で冷却器3に固定されている場合、接続バスバー7を効率的に冷却することができる。また、接続バスバー7を介して、第二の接続端子1c及びコンデンサバスバー22を効率的に冷却することができる。
実施の形態3.
実施の形態3に係る電力変換装置100について説明する。図9は実施の形態3に係る電力変換装置100の分解斜視図、図10は電力変換装置100の断面図で、樹脂11で覆われた接続バスバー7の間の位置で切断した電力変換装置100の概略を示す図、図11は電力変換装置100の断面図で、図1のB-B断面位置と同等の位置で切断し、ねじ10を省略して示した図である。実施の形態3に係る電力変換装置100は、コンデンサモジュール2の配置が実施の形態1とは異なる構成になっている。
本実施の形態では、図10に示すように、コンデンサモジュール2は冷却器3の天面3aの側で、制御基板4とカバー5との間に配置される。制御基板4が半導体モジュール1とコンデンサモジュール2との間に配置されているので、接続バスバー7は制御基板4の側部を通って、半導体モジュール1の第二の接続端子1cから外側延出部22cの外側面まで延出する。接続バスバー7は、外側延出部22cの延出方向と平行な方向に延出した部分を有する。接続バスバー7は、接続バスバー7の外側延出部22cの側の端部に、外側延出部22cに接続されたコンデンサ接続部7aが設けられる。コンデンサ接続部7aは貫通孔であり、コンデンサ接続部7aは外側延出部22cの側の端部に設けられたねじ穴22c1とねじ10で締結され、接続バスバー7とコンデンサバスバー22とは電気的に接続される。
以上のように、実施の形態3による電力変換装置100において、コンデンサモジュールの側から樹脂で封止されたコンデンサバスバーを半導体モジュールの側に延出する場合と比較して、コンデンサバスバー22の半導体モジュール1と接続される部分の配置の寸法精度を向上させることができる。そのため、電力変換装置100の組立性は向上し、組立時に必要な部品間のクリアランスは縮小され、コンデンサバスバー22の配置の寸法精度を考慮した絶縁距離を縮小できるので、電力変換装置100を小型化することができる。
冷却器3の底面3bの側にコンデンサモジュール2が配置されないため、冷却器3の底面3bの側に昇圧リアクトル、昇圧コンバータ、及び降圧コンバータ等の冷却を必要とする電気部品を配置することができるので、これらの電気部品を効率的に冷却器3で冷却することができる。また、これらの電気部品を冷却器3に近接して効率よく配置できるため、省スペース化を実現した電力変換装置100を得ることができる。また、接続バスバー7が冷却器3を貫通しない構成なため、冷却器3に貫通開口部34が不要なので、電力変換装置100の生産性を向上させることができる。
実施の形態4.
実施の形態4に係る電力変換装置100について説明する。図12は実施の形態4に係る電力変換装置100の分解斜視図、図13は電力変換装置100の断面図で、ねじ10を避けた低電位側の延出接続部7d2の位置で切断した電力変換装置100の概略を示す図、図14は電力変換装置100の断面図で、図1のB-B断面位置と同等の位置で切断し、ねじ10を省略して示した図である。実施の形態4に係る電力変換装置100は、コンデンサモジュール2の配置が実施の形態2とは異なる構成になっている。
本実施の形態では、図13に示すように、コンデンサモジュール2は冷却器3の天面3aの側で、制御基板4とカバー5との間に配置される。制御基板4が半導体モジュール1とコンデンサモジュール2との間に配置されているので、接続バスバー7の延出接続部7dは制御基板4の側部を通って、外側延出部22cの延出方向と平行な方向に延出する。コンデンサ接続部7aは、延出接続部7dの外側延出部22cの側の端部に設けられる。コンデンサ接続部7aは貫通孔であり、コンデンサ接続部7aは外側延出部22cの側の端部に設けられたねじ穴22c1とねじ10で締結され、接続バスバー7とコンデンサバスバー22とは電気的に接続される。
本実施の形態では接続バスバー7の樹脂7eで覆われた部分を半導体モジュール1の他方の面に配置し、図12に示すように、接続バスバー7の樹脂7eの上部に金属板または金属箔からなるシールド7gを配置する。シールド7gは、冷却器3に低インピーダンスで電気的に接続される。シールド7gは、制御基板4が外部から受ける電磁的なノイズの影響を低減する。
以上のように、実施の形態4による電力変換装置100において、半導体モジュール1と制御基板4との間に、冷却器3と低インピーダンスで接続されたシールド7gを設けたため、制御基板4が外部から受ける電磁的なノイズの影響を効率よく低減することができる。
実施の形態5.
実施の形態5に係る電力変換装置100について説明する。図15は実施の形態5に係る電力変換装置100の分解斜視図、図16は電力変換装置100の断面図で、冷却器3の貫通開口部34の位置で切断し、ねじ10を省略して示した電力変換装置100の概略を示す図、図17は電力変換装置100の断面図で、半導体モジュール1の側部と第一の接続端子1bとの間の位置で切断した図である。実施の形態5に係る電力変換装置100は、接続バスバー7とコンデンサバスバー22の配置が実施の形態1とは異なる構成になっている。
コンデンサケース21は有底の矩形筒状に形成され、半導体モジュール1の本体部1aは矩形板状に形成される。第二の接続端子1cは、半導体モジュール1の本体部1aの短辺の側である正面側に設けられる。第二の接続端子1cと一体形成された接続バスバー7は、半導体モジュール1の本体部1aの短辺の側である正面側に設けられる。コンデンサバスバー22は、コンデンサケース21の底壁の短辺の側である正面側に設けられる。接続バスバー7のコンデンサ接続部7aは外側延出部22cの側の端部に設けられたねじ穴22c1とねじ10で締結され、接続バスバー7とコンデンサバスバー22とは電気的に接続される。
本実施の形態では、半導体モジュール1の本体部1aの一方の短辺の側及びコンデンサケース21の底壁の一方の短辺の側にのみ接続バスバー7とコンデンサバスバー22を配置したが、これに限るものではなく、半導体モジュール1の本体部1aの他方の短辺の側及びコンデンサケース21の底壁の他方の短辺の側にも接続バスバー7とコンデンサバスバー22を配置しても構わない。双方の短辺の側に接続バスバー7とコンデンサバスバー22とを配置した場合、接続バスバー7とコンデンサバスバー22とは双方の短辺の側で電気的に接続される。
なお、接続バスバー7の構成は第二の接続端子1cと一体形成された構成に限るものではなく、実施の形態2に示した別体で形成された接続バスバー7の構成でも構わない。また、コンデンサモジュール2を冷却器3の天面3aの側に配置する構成でも構わない。
以上のように、実施の形態5による電力変換装置100において、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2の接続のための構造をコンデンサモジュール2の側に設けることができるので、冷却器3の天面3aの側に高出力化した半導体モジュール1が配置されるスペースを確保することができる。高出力化した半導体モジュール1を配置することができるので、電力変換装置100を高出力化することができる。また、半導体モジュール1とコンデンサモジュール2の接続のための構造をコンデンサモジュール2の側に設けることができるため、冷却器3の天面3aの側での接続スペースが不要になるので、電力変換装置100を小型化することができる。
実施の形態6.
実施の形態6に係る電力変換装置100について説明する。図18は実施の形態6に係る電力変換装置100の分解斜視図である。実施の形態6に係る電力変換装置100は、実施の形態1とは異なり複数の半導体モジュール1を備えた構成になっている。
電力変換装置100は、複数の半導体モジュール1を備える。本実施の形態では、電力変換装置100は3つの半導体モジュール1を備えるが、半導体モジュール1の個数はこれに限るものではない。複数の半導体モジュール1は、冷却器3の天面3aにおいて同じ方向に並べて配置される。複数の半導体モジュール1の一方の面と冷却器3の天面3aとが熱的に接続されている。
複数の半導体モジュール1のそれぞれは、電力変換装置100の側面の側に第二の接続端子1cを備える。第二の接続端子1cと一体形成された接続バスバー7は、電力変換装置100の側面の側に設けられる。コンデンサバスバー22は、電力変換装置100の側面の側に設けられる。接続バスバー7のコンデンサ接続部7a(図18において図示せず)は外側延出部22cの側の端部に設けられたねじ穴22c1とねじ10で締結され、接続バスバー7とコンデンサバスバー22とは電気的に接続される。
本実施の形態では、電力変換装置100の一方の側面の側にのみ接続バスバー7とコンデンサバスバー22とを配置したが、これに限るものではなく、電力変換装置100の他方の側面の側にも接続バスバー7とコンデンサバスバー22とを配置しても構わない。双方の側面の側に接続バスバー7とコンデンサバスバー22とを配置した場合、接続バスバー7とコンデンサバスバー22とは双方の側面の側で電気的に接続される。
なお、接続バスバー7の構成は第二の接続端子1cと一体形成された構成に限るものではなく、実施の形態2に示した別体で形成された接続バスバー7の構成でも構わない。また、コンデンサモジュール2を冷却器3の天面3aの側に配置する構成でも構わない。
以上のように、実施の形態6による電力変換装置100において、電力変換装置100は複数の半導体モジュール1を備え、複数の半導体モジュール1が冷却器3の天面3aにおいて同じ方向に並べて配置され、複数の半導体モジュール1の一方の面と冷却器3の天面3aとが熱的に接続されているため、異なる出力特性を有した半導体モジュール1を電力変換装置100に用いることができる。また、複数の半導体モジュール1を一つの冷却器3で冷却することができる。また、電力変換装置100からの三相交流により複数の電動機を動作させる場合、電動機が必要とする出力に応じた三相交流を電力変換装置100において変換することができる。
また本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 半導体モジュール、1a 本体部、1b 第一の接続端子、1c 第二の接続端子、1c1 高電位側の第二の接続端子、1c2 低電位側の第二の接続端子、2 コンデンサモジュール、3 冷却器、3a 天面、3b 底面、3c 側面、4 制御基板、5 カバー、6 ケース、7 接続バスバー、7a コンデンサ接続部、7b 端子接続部、7c 導体板、7d 延出接続部、7e 樹脂、7f 鍔部、7g シールド、10 ねじ、11 樹脂、12 インサートブッシュ、20 コンデンサセル、21 コンデンサケース、22 コンデンサバスバー、22a 内側延出部、22b 開口側延出部、22c 外側延出部、22c1 ねじ穴、22c2 高電位側の外側延出部、22c3 低電位側の外側延出部、23 樹脂、24 締結足、30 本体部、31 ベース、32 接合部、33 冷媒流路、34 貫通開口部、100 電力変換装置

Claims (12)

  1. 半導体素子を内部に設け、板状に形成された本体部、及び前記半導体素子と電気的に接続され、前記本体部から突出した接続端子を有した半導体モジュールと、
    底面、天面、及び側面を有し、前記天面が前記半導体モジュールの一方の面と熱的に接続された冷却器と、
    前記半導体モジュールの動作を制御する制御基板と、
    前記冷却器の前記底面の側、または前記冷却器の前記天面の側に配置され、前記半導体モジュールと電気的に接続されたコンデンサモジュールと、
    前記半導体モジュール、前記制御基板、及び前記天面の側に配置された場合の前記コンデンサモジュールを収容し、前記冷却器の前記天面に固定されたカバーと、
    前記底面の側に配置された場合の前記コンデンサモジュールを収容し、前記冷却器の前記底面に固定されたケースと、
    前記半導体モジュールの前記接続端子と前記コンデンサモジュールとを接続する接続バスバーと、を備え、
    前記冷却器の前記天面に垂直な方向に見て、前記半導体モジュール、前記冷却器、前記制御基板、及び前記コンデンサモジュールは重なって配置され、
    前記コンデンサモジュールは、コンデンサセルと、前記コンデンサセルを収容し、前記冷却器の側に開口した有底の筒状のコンデンサケースと、前記コンデンサセルを前記コンデンサケースの内部に封止した樹脂と、前記コンデンサセルと電気的に接続され、前記樹脂から外部に露出したコンデンサバスバーと、を有し、
    前記コンデンサバスバーは、前記コンデンサケースの側壁の内面に沿って、開口側に延出した内側延出部と、前記内側延出部の開口側端部から、前記側壁における開口側の端面に沿って外側に延出した開口側延出部と、前記開口側延出部の外側端部から、前記側壁の外面に沿って、底壁の側に延出した外側延出部と、を有し、
    前記接続バスバーは、前記半導体モジュールの前記接続端子から前記外側延出部の外側面まで延出し、前記外側延出部の延出方向と平行な方向に延出した部分を有し、前記接続バスバーの前記外側延出部の側の端部に、前記外側延出部に接続されたコンデンサ接続部が設けられた電力変換装置。
  2. 前記半導体モジュールの前記接続端子と前記接続バスバーとは、一体形成されている請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記接続端子及び前記接続バスバーの少なくとも一部は、樹脂で覆われている請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記半導体モジュールは、複数の前記接続端子を有し、
    前記接続バスバーは、複数の前記接続端子のそれぞれに接続される端子接続部と、複数の前記端子接続部を相互に接続する導体板と、前記導体板に接続され、前記外側延出部の延出方向と平行な方向に延出した延出接続部と、前記延出接続部の前記外側延出部の側の端部に設けられた前記コンデンサ接続部と、を有する請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記半導体モジュールは、複数の高電位側の前記接続端子と、複数の低電位側の前記接続端子とを有し、
    前記コンデンサバスバーは、高電位側の前記外側延出部と、低電位側の前記外側延出部とを有し、
    前記接続バスバーは、複数の高電位側の前記接続端子のそれぞれに接続される高電位側の前記端子接続部と、複数の低電位側の前記接続端子のそれぞれに接続される低電位側の前記端子接続部と、複数の高電位側の前記端子接続部を相互に接続する高電位側の前記導体板と、複数の低電位側の前記端子接続部を相互に接続する低電位側の前記導体板と、高電位側の前記導体板に接続され、高電位側の前記外側延出部の延出方向と平行な方向に延出した高電位側の延出接続部と、低電位側の前記導体板に接続され、低電位側の前記外側延出部の延出方向と平行な方向に延出した低電位側の延出接続部と、高電位側の前記延出接続部の高電位側の前記外側延出部の側の端部に設けられた高電位側の前記コンデンサ接続部と、低電位側の前記延出接続部の低電位側の前記外側延出部の側の端部に設けられた低電位側の前記コンデンサ接続部と、を有し、
    高電位側の前記導体板と低電位側の前記導体板とが、間隔を空けて平行に配置されている請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記半導体モジュールの前記接続端子は、前記半導体モジュールの前記本体部の他方の面から前記冷却器の前記天面の法線方向に延出している請求項4または5に記載の電力変換装置。
  7. 前記延出接続部の少なくとも一部、及び前記導体板は、樹脂で覆われている請求項4から6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 前記接続バスバーは、前記樹脂の部分で前記冷却器に固定されている請求項7に記載の電力変換装置。
  9. 前記冷却器は、前記天面と前記底面との間を貫通する貫通孔を有し、
    前記接続バスバーは、前記貫通孔を貫通して配置されている請求項1から8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 前記冷却器の前記側面は外部に露出している請求項1から9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  11. 前記コンデンサケースは、有底の矩形筒状に形成され、前記半導体モジュールの前記本体部は、矩形板状に形成され、
    前記コンデンサケースの前記底壁の長辺及び短辺の一方または双方のそれぞれの長さは、前記半導体モジュールの前記本体部の長辺及び短辺の一方または双方のそれぞれの長さよりも短い請求項1から10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  12. 複数の前記半導体モジュールを備え、
    複数の前記半導体モジュールは、前記冷却器の前記天面において同じ方向に並べて配置され、
    複数の前記半導体モジュールの一方の面と前記冷却器の前記天面とが熱的に接続されている請求項1から11のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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