JP2015003975A - ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定のアゾ化合物を表面処理剤として用いることでシリカの分散性を改良し、よって低発熱性、耐摩耗性能、及び補強性をより向上させたゴム組成物を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)(式中、R1、R2、R7及びR8は、それぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X1及びX2は、それぞれ独立にチオエーテル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、エステル結合、エーテル結合、チオエステル結合、又は−CH(OH)−CH2−NH−基のいずれか1種又は2種以上を含む2価の基を示し、n及びmは1〜3の整数を示す)で表されるアゾ化合物で処理された表面処理シリカをゴム組成物に含有させる。
【化1】
【選択図】なし
【解決手段】下記一般式(1)(式中、R1、R2、R7及びR8は、それぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X1及びX2は、それぞれ独立にチオエーテル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、エステル結合、エーテル結合、チオエステル結合、又は−CH(OH)−CH2−NH−基のいずれか1種又は2種以上を含む2価の基を示し、n及びmは1〜3の整数を示す)で表されるアゾ化合物で処理された表面処理シリカをゴム組成物に含有させる。
【化1】
【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物に関するものであり、特に充填剤としてシリカを含むゴム組成物に関するものである。
ゴム組成物に補強性充填剤としてシリカを配合する場合、低発熱性等の改善のために、シリカの分散性を改良することが求められている。シリカの分散性改良のためには、硫黄含有シランカップリング剤が従来用いられている。
例えば、特許文献1や特許文献2には、硫黄含有シランカップリング剤により処理した表面処理シリカをゴム組成物に用いることが開示されている。
しかしながら、このような硫黄含有シランカップリング剤によるシリカの分散性改良効果は不十分であり、これを用いたゴムの低発熱性等もなお改善の余地がある。
一方、特許文献3では、高分子末端へアルコキシシリル基を導入するための開始剤として使用可能なアルコキシシリル基含有アゾ化合物が検討されている。本文献には、そのアゾ化合物の製法として、イソシアネート基含有アゾ化合物とイソシアネート基との反応性を有するケイ素化合物とを用いて、アルコキシシリル基含有アゾ化合物を得る方法が開示されている。
しかしながら、本文献には、そのアゾ化合物をゴム組成物へ添加することについては記載されていない。また、上記製法は、イソシアネート基が水との反応性が高いために、生産性が低いという問題を有する。
また、特許文献4には、エステル基含有アゾ化合物とアミノ基含有ケイ素化合物とを金属アルコキシド触媒の下、反応させて得られるアルコキシシリル基含有アゾ化合物が開示されている。
本文献には、当該アゾ化合物をシランカップリング剤のように無機材料の表面にアゾ基を導入するのに用い得ることが記載されているが、本文献では無機材料が特定されず、アゾ基を導入するための具体的方法も示されず、さらにはゴム組成物への適用についても記載されていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、特定のアゾ化合物をシリカの表面処理剤として用いることでシリカの分散性を向上させ、よって低発熱性、耐摩耗性能、及び補強性をより向上させたゴム組成物を提供することを目的とする。
但し、一般式(1)において、R1、R2、R7及びR8は、それぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を示し、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X1及びX2は、それぞれ独立にチオエーテル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、エステル結合、エーテル結合、チオエステル結合、又は−CH(OH)−CH2−NH−基のいずれか1種又は2種以上を含む2価の基を示し、n及びmは1〜3の整数を示す。
但し、一般式(2)において、R1、R2、R7、R8、n及びmは上記一般式(1)と同じであり、R9及びR10はそれぞれ炭素数1〜3のアルキレン基を示し、p及びqは1〜5の整数を示す。
上記ゴム組成物に用いる表面処理シリカは、上記一般式(1)又は(2)で表されるアゾ化合物を含む処理液とシリカとを混合し、90℃未満の温度で熟成することにより、得ることができる。
本発明によれば、特定のアゾ化合物で処理した表面処理シリカを用いることで、シリカの分散性が改良され、低発熱性、耐摩耗性能、及び補強性がより向上したゴム組成物が得られる。これは、本発明で用いるアゾ基含有シランカップリング剤は硫黄含有シランカップリング剤と比較してラジカルを発生しやすいため、ゴムとの反応性が高く、シリカとゴムとの結合を増大させることができるためであると考えられる。また、シリカをアゾ基含有シランカップリング剤であらかじめ処理することにより、シリカの分散性がより向上すると考えられる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
一般式(1)及び(2)において、R1、R2、R7及びR8は、それぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を示し、メチル基又はエチル基であることが好ましい。R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、メチル基であることが好ましい。R9及びR10は、それぞれ独立に炭素数1〜3のアルキレン基を示し、炭素数1が好ましい。X1及びX2は、それぞれ独立にチオエーテル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、エステル結合、エーテル結合、チオエステル結合、又は−CH(OH)−CH2−NH−基のいずれか1種又は2種以上を含む2価の基を示す。n及びmは1〜3の整数を示し、3であることが好ましく、p及びqはそれぞれ1〜5の整数を示す。
上記一般式(1)で表されるアゾ化合物の製造方法は特に限定されず、目的とする化合物のX1、X2の構造に応じた公知の方法により、原料となるアゾ化合物の両末端にアルコキシシリル基を導入することにより製造することができる。例えば、末端水酸基、末端カルボキシル基又は末端アミノ基を有するアゾ化合物に、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを反応させ、X1、X2として、ウレタン結合、アミド結合又はウレア結合をそれぞれ含む基を有する化合物を得る方法が挙げられる。また、末端カルボキシル基を有するアゾ化合物に3−アミノプロピルトリエトキシシラン又は3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを反応させて、アミド結合又はチオエステル結合を含む基を有する化合物を得る方法や、末端アミノ基を有するアゾ化合物に3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを反応させる方法等も用いることができる。
好ましい製造方法の例としては、末端アルケニル基を有するアゾ化合物に、メルカプトアルコキシシランをエンチオール反応により付加させることにより、X1、X2として、チオエーテル結合を含む基を有する化合物を得る方法が挙げられる。
エンチオール反応とは、チオール基と炭素−炭素二重結合とが1対1で付加する反応である。すなわち、チオールに光照射するか又は過酸化物等のラジカル開始剤を加えると、容易にチイルラジカルが発生し、炭素−炭素二重結合に付加する。生成した炭素ラジカルがチオール基から水素を引き抜くことで1対1付加体が生成する。水素を引き抜かれたラジカルはチイルラジカルとなるので、反応は連鎖的に進行する。反応は従来から用いられている条件に準じて行うことができ、通常は反応温度20〜70℃で10分〜3時間程度である。反応に際しては、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のラジカル発生剤を使用することが好ましい。
本発明のゴム組成物で用いる表面処理シリカは、上記一般式(1)又は(2)で表されるアルコキシシリル基含有アゾ化合物でシリカを処理したものである。
処理対象となるシリカは特に限定されないが、例としては、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。
シリカをアゾ化合物で処理する方法は特に限定されないが、アゾ化合物を含む処理液とシリカとを混合し、90℃未満の温度で熟成する方法を好適に用いることができる。ここで「熟成」とは、好ましくは90℃未満の温度、より好ましくは30〜80℃で、好ましくは3時間以上、より好ましくは6〜72時間保持することをいう。熟成中は静置しておけばよいが、必要に応じて撹拌してもよい。このような条件で熟成を行うことにより、アゾ化合物の分解を抑制しつつ、シリカ表面とアゾ化合物との結合を促進し、ゴム組成物中での分散性の良好な表面処理シリカを容易に得ることができる。
アゾ化合物処理量(付与量)は、シリカ100質量部に対して0.1〜15質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。0.1質量部以上であると所望の分散性向上効果が得られ、15質量部以下であると、経済的にも有利となる。
上記により得られた表面処理シリカのゴム組成物への配合量は、ゴムの用途等によって異なるが、一般的にはゴム成分100質量部に対して5〜120質量部の範囲が好ましく、10〜80質量部の範囲がより好ましい。5質量部以上であると、目的とする低発熱性等のゴムの諸性能向上効果が得られ、120質量部以下であると加工性も良好である。
本発明のゴム組成物で用いるゴム成分は特に限定されないが、例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(例えば、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)などが挙げられ、これらはいずれか1種単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。好ましくはジエン系ゴムを用いる。また、これらの分子末端または分子鎖中において、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アルコキシ基、アルキルシリル基、アルコキシシリル基、及びカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも1種の官能基で変性された変性ジエン系ゴム、あるいは、スズを含む化合物により変性された変性ジエンゴムも使用できる。
本発明のゴム組成物には、本発明の目的に反しない範囲であれば、上記表面処理シリカの他に、無処理シリカ、カーボンブラックなどの補強性充填剤、シランカップリング剤、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ワックス、補強性樹脂、粘着樹脂、液状ポリマー、加硫剤、加硫促進剤など、ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。
加硫剤としては、硫黄、及び硫黄含有化合物(例えば、塩化硫黄、二塩化硫黄、高分子多硫化物、モルホリンジスルフィド、及びアルキルフェノールジスルフィド等)が挙げられ、これらはいずれか1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。加硫剤の配合量は、特に限定するものではないが、ゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チウラム系、チアゾール系、及びグアニジン系などの各種加硫促進剤を用いることができ、いずれか1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。加硫促進剤の配合量は、特に限定するものではないが、ゴム成分100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
本発明のゴム組成物は、バンバリーミキサーやニーダー、ロール等の通常用いられる混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。このようにして得られるゴム組成物の用途は、特に限定されないが、トレッドやサイドウォール等のタイヤ、コンベアベルト、防振ゴムなどの各種ゴム組成物に用いることができ、常法に従い、例えば140〜200℃で加硫成形することにより、各種ゴム成形体を得ることができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下で示す配合割合は、特にことわらない限り質量基準(「質量部」、「質量%」等)とする。
1.アゾ化合物の合成例
[合成例1:アゾ化合物1の合成]
ナスフラスコに、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド](和光純薬工業(株)製「VF−096」)20gと、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)34.5gと、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製「V−70」)0.66gと、トルエン55gを入れ、マグネチックスターラーにて撹拌しながら20分間窒素置換し、密栓した。次いで、反応溶液を35℃に保持した水浴中に入れ、撹拌しながら2時間反応させた。得られた反応物につき、エバポレーターにて濃縮を行い、カラムクロマトグラフィーにて精製を行った。精製後の反応物につき、1H−NMR及び13C−NMR解析を行い、次式で表される2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(3−(3−(トリエトキシシリル)プロピルチオ)プロピル)プロピオンアミド](アゾ化合物1であることを確認した。
[合成例1:アゾ化合物1の合成]
ナスフラスコに、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド](和光純薬工業(株)製「VF−096」)20gと、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)34.5gと、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製「V−70」)0.66gと、トルエン55gを入れ、マグネチックスターラーにて撹拌しながら20分間窒素置換し、密栓した。次いで、反応溶液を35℃に保持した水浴中に入れ、撹拌しながら2時間反応させた。得られた反応物につき、エバポレーターにて濃縮を行い、カラムクロマトグラフィーにて精製を行った。精製後の反応物につき、1H−NMR及び13C−NMR解析を行い、次式で表される2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(3−(3−(トリエトキシシリル)プロピルチオ)プロピル)プロピオンアミド](アゾ化合物1であることを確認した。
[合成例2:アゾ化合物2の合成]
ナスフラスコに、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製「V−601」230g、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製「KBM−903」)358g及び触媒としてのナトリウムメトキシド粉末10.8gを仕込んだ。続いて、ナスフラスコを常温(23℃)の水浴上に移し、減圧しながら撹拌を開始し、1時間半、減圧、撹拌を続けた。次に、水浴の温度を35℃に設定し、減圧、撹拌を6時間続けた後、常温で16時間放置し、再度35℃の水浴上で、減圧、撹拌を8時間行った後、再び常温で16時間放置した。次いで精製操作として、乾燥させたクロロホルム29.8gをフラスコ内容物に加え、常温で撹拌しながらナトリウムメトキシドとの反応を行った。2時間後、予め乾燥させておいたトルエン450gを加え、ガラスフィルターで減圧濾過し、得られた溶液をナスフラスコに取り、減圧乾燥した。精製後の反応物につき、1H−NMR及び13C−NMR解析を行い、次式で表される2,2’−アゾビス[N−(3−トリメトキシシリルプロピル)イソ酪酸アミド](アゾ化合物2)であることを確認した。
ナスフラスコに、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製「V−601」230g、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製「KBM−903」)358g及び触媒としてのナトリウムメトキシド粉末10.8gを仕込んだ。続いて、ナスフラスコを常温(23℃)の水浴上に移し、減圧しながら撹拌を開始し、1時間半、減圧、撹拌を続けた。次に、水浴の温度を35℃に設定し、減圧、撹拌を6時間続けた後、常温で16時間放置し、再度35℃の水浴上で、減圧、撹拌を8時間行った後、再び常温で16時間放置した。次いで精製操作として、乾燥させたクロロホルム29.8gをフラスコ内容物に加え、常温で撹拌しながらナトリウムメトキシドとの反応を行った。2時間後、予め乾燥させておいたトルエン450gを加え、ガラスフィルターで減圧濾過し、得られた溶液をナスフラスコに取り、減圧乾燥した。精製後の反応物につき、1H−NMR及び13C−NMR解析を行い、次式で表される2,2’−アゾビス[N−(3−トリメトキシシリルプロピル)イソ酪酸アミド](アゾ化合物2)であることを確認した。
2.表面処理シリカの調製例
80gのアゾ化合物1と10gの蒸留水と、50gのエタノールをビーカーに入れて攪拌し、アゾ化合物処理液1を作製した。
80gのアゾ化合物1と10gの蒸留水と、50gのエタノールをビーカーに入れて攪拌し、アゾ化合物処理液1を作製した。
また、80gのアゾ化合物2と10gの蒸留水と、50gのエタノールをビーカーに入れて攪拌し、アゾ化合物処理液2を作製した。
また、80gのシランカップリング剤(エボニック・デグサ社製「Si69」)と10gの蒸留水と、50gのエタノールをビーカーに入れて攪拌し、シラン化合物処理液を作製した。
下記表1に示すとおり、室温にて、ヘンシェルミキサーにシリカ(エボニック・デグサ社製「Ultrasil VN3」)1000質量部を投入し、撹拌しながら、上記アゾ化合物処理液またはシラン処理液をそれぞれ140質量部噴霧した。噴霧終了後、温度50℃に保持したオーブンにて表に示した所定時間保持した後、真空乾燥して、処理シリカA〜Fを得た。
3.ゴム組成物の調製例及び評価
バンバリーミキサーを使用し、下記表2にそれぞれ示した配合(特に示した以外は質量部)に従い、まず硫黄、加硫促進剤を除く成分を混合し、次いで硫黄と加硫促進剤を添加混合して、タイヤ用ゴム組成物を調製した。表2中の各配合物の詳細は、以下の通りである。
・SBR:ランクセス社製「VSL5025−0HM」
・BR:JSR(株)製「BR01」
・シリカ:エボニック・デグサ社製「Ultrasil VN3」
・処理シリカA〜F:上記調製例で得られた表面処理シリカ
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
・シランカップリング剤:エボニック・デグサ社製「Si69」
・アゾ化合物1:上記合成例1により得られたアゾ化合物1
・オイル:昭和シェル石油(株)製「エキストラクト4号S」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1号」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS20」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・ワックス:日本精蝋(株)製「OZOACE0355」
・硫黄:鶴見化学工業(株)製「粉末硫黄」
・加硫促進剤1:住友化学(株)製「ソクシノールCZ」
・加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーD」
バンバリーミキサーを使用し、下記表2にそれぞれ示した配合(特に示した以外は質量部)に従い、まず硫黄、加硫促進剤を除く成分を混合し、次いで硫黄と加硫促進剤を添加混合して、タイヤ用ゴム組成物を調製した。表2中の各配合物の詳細は、以下の通りである。
・SBR:ランクセス社製「VSL5025−0HM」
・BR:JSR(株)製「BR01」
・シリカ:エボニック・デグサ社製「Ultrasil VN3」
・処理シリカA〜F:上記調製例で得られた表面処理シリカ
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
・シランカップリング剤:エボニック・デグサ社製「Si69」
・アゾ化合物1:上記合成例1により得られたアゾ化合物1
・オイル:昭和シェル石油(株)製「エキストラクト4号S」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1号」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS20」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・ワックス:日本精蝋(株)製「OZOACE0355」
・硫黄:鶴見化学工業(株)製「粉末硫黄」
・加硫促進剤1:住友化学(株)製「ソクシノールCZ」
・加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーD」
得られた各ゴム組成物について、発熱性、300%モジュラス、ムーニー粘度、耐スコーチ性を以下の方法で測定、評価した。結果を表2に示す。
発熱性:JIS K6394に準じて、周波数10Hz、静歪み10%、動歪み2%、70℃の条件でtanδを測定し、比較例1の値を100とした指数で示した。数値が小さいほど、低発熱性である(低燃費性に優れる)ことを示す。
耐摩耗性能:JIS K6264に準じて、ランボーン摩耗試験機を用いて、荷重3kg、スリップ率20%、温度23℃で摩耗量を測定し、摩耗量の逆数について比較例1の値を100とした指数で表示した。数値が大きいほど、耐摩耗性能に優れることを示す。
300%モジュラス:300%引張モジュラス:JIS K6251に準じて引張試験(ダンベル3号形)を実施し、300%伸長時のモジュラス値を比較例1の数値を100とした指数で表示した。数値が大きいほど、高モジュラスであり、強度(補強性)に優れることを示す。
表2に示された実施例1〜5と比較例1の結果から、一般式(1)で表されるアゾ化合物で処理した表面処理シリカを配合することで、発熱性を低下させつつ、耐摩耗性能及び補強性を向上できるゴム組成物が得られることが分かる。また、その効果は熟成期間が長いほど高いことが分かる。
また、各実施例と比較例2の結果の比較からは、一般式(1)で表されるアゾ化合物をゴム組成物に配合するだけでは、表面処理シリカを用いた場合ほどの効果は得られないことが分かる。
一方、比較例3の結果からは、硫黄含有シラン化合物処理シリカの場合、発熱性は低下するも、耐摩耗性能および補強性が向上しないことが分かる。これは、アゾ化合物は、硫黄含有シラン化合物と比較して、ラジカルを発生しやすく、ゴム分子との反応度合いが高いことによると考えられる。
本発明のゴム組成物は、例えば乗用車、ライトトラック、トラック、バス等の各種タイヤに用いることができる。
Claims (3)
- 前記表面処理シリカが、前記一般式(1)又は(2)で表されるアゾ化合物を含む処理液とシリカとを混合し、90℃未満の温度で熟成することにより得られたものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
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JP2015003976A (ja) * | 2013-06-20 | 2015-01-08 | 東洋ゴム工業株式会社 | ゴム組成物の製造方法及び空気入りタイヤ |
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