JP2015002725A - 緑茶及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 緑茶葉に不足している肥満の予防・解消に有効な成分を緑茶由来で調製して添加することにより肥満の予防・解消に効果の期待できる緑茶を製造する方法、該方法により製造した緑茶を提供する。【解決手段】 緑茶葉を温水で抽出し、その抽出液を濃縮して緑茶抽出濃縮物を調製し、得られた緑茶抽出濃縮物を酵素により分解して酵素分解物を得、得られた酵素分解物を緑茶葉又は緑茶粉末に添加する。緑茶抽出濃縮物を緑茶葉又は緑茶粉末にさらに添加してもよい。緑茶葉又は緑茶粉末の重量に対して酵素分解物の添加量を10〜30重量%とするとよい。【選択図】 なし

Description

本発明は、緑茶由来の成分からなり肥満の予防・解消に効果の期待できる成分を効率的に摂取できる緑茶を製造する方法、及び該方法により製造した緑茶に関する。
近年の食の欧米化により高脂肪・高カロリー食が進み、その影響でメタボリックシンドロームをはじめ、さまざまな人体への悪影響もではじめている。
反面、女性はダイエット志向が強く、多くのサプリメントも販売されているが、歴史も浅く、人体に及ぼす安全性を含めた影響は未知数である。
肥満の予防・解消(ダイエット)は、カロリーの摂取を抑制する、消費カロリーより摂取カロリーを少なくする、ことにより達成可能である。また、体内脂肪の減少も肥満の予防・解消に繋がる。しかし、現代食は脂肪分の多い食事が多く、食事制限をすることは容易ではない。
高濃度のカテキンを含有する緑茶飲料も開発され(特許文献1)、既に販売されているものもある。このものは、運動によって脂肪の代謝を促進する効果を有するが、運動することなく、単に摂取しただけでは、脂肪の代謝を促進する効果を発揮できない。運動する習慣のない者にとって運動を習慣づけることは苦痛を伴う。また、通常の緑茶飲料に比べ、苦みや渋みが強いものである。
上記のように、脂肪の吸収の抑制、体内腹腔脂肪の蓄積抑制、及び糖の吸収抑制が図れれば、肥満の予防・解消に通じる。このような作用を有する緑茶に含まれる成分又は緑茶に由来する成分として文献には、次のようなものが挙げられる。
脂肪の吸収抑制;膵リパーゼの活性を抑制することにより、脂肪の吸収抑制の効果が得られる。このような、膵リパーゼの活性を抑制する作用のある緑茶成分としては、サポニン、没食子酸が挙げられる。ただ、緑茶に含まれる没食子酸の含有量は極めて少ない。
体内腹腔脂肪の蓄積抑制;ホルモン感受性リパーゼを活性化することにより、体内腹腔脂肪の蓄積抑制効果が得られる。このような、ホルモン感受性リパーゼを活性化する作用のある緑茶成分としては、カフェイン、カテキン重合物が挙げられる。
糖の吸収抑制(血糖値の上昇抑制);かかる糖の吸収抑制の作用のある緑茶成分としては、カテキン、カテキン重合物、サポニンが挙げられる。
しかし、通常の緑茶の飲用、即ち、急須で緑茶を抽出して飲用、緑茶粉末を湯水に溶いての飲用では、有効成分が量的に不十分なため、肥満の予防・解消に効果を有しない。
特許第3329799号公報
村松敬一郎他編,「茶の機能−生体機能の新たな可能性」,株式会社学会出版センター,2002年3月,p.205−218 大井康之著,黒茶エキスと没食子酸の抗肥満効果,「日本農芸化学会大会講演要旨集」,2011年3月5日 呂毅他著,「黒茶のすべて」,幸書房,2004年6月,p.84−88
そこで、本発明の目的は、緑茶葉に不足している肥満の予防・解消に有効な成分を緑茶由来で調製して添加することにより肥満の予防・解消に効果の期待できる緑茶を製造する方法、該方法により製造した緑茶を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明による緑茶の製造方法は、緑茶葉を温水で抽出し、その抽出液を濃縮して緑茶抽出濃縮物を調製し、得られた緑茶抽出濃縮物を酵素により分解して酵素分解物を得、得られた酵素分解物を緑茶葉又は緑茶粉末に添加すること、を特徴としている。
ここで、緑茶抽出濃縮物を緑茶葉又は緑茶粉末にさらに添加してもよい。
緑茶葉又は緑茶粉末の重量に対して酵素分解物の添加量を10〜30重量%とするとよい。
また、本発明による緑茶は、これらの方法により製造されたものである。
本発明による緑茶の製造方法によれば、緑茶抽出濃縮物の酵素分解により得られた酵素分解物には、カフェイン、サポニン、没食子酸等を高濃度に含有するので、脂肪の吸収抑制、糖の吸収抑制の効果を期待できる緑茶を製造することができる。
緑茶抽出濃縮物をさらに添加すれば、カテキンの含有量が増すので、糖の吸収抑制の効果を期待できる緑茶を製造することができる。
緑茶葉又は緑茶粉末の重量に対して酵素分解物の添加量を10〜30重量%とすれば、酵素分解物の無添加品と風味上ほとんど変わらない緑茶を製造することができる。従って、従来の緑茶の飲用と同じ飲用で肥満の予防・解消に効果の期待できる成分を摂取できることになる。
上記方法により製造した緑茶によれば、従来の緑茶の飲用と同じ飲用で肥満の予防・解消に効果の期待できる成分を摂取できることになる。
以下、本発明を実施するための形態を具体的に説明する。本発明による緑茶の製造方法は、緑茶抽出液の濃縮工程、得られた緑茶抽出濃縮物の酵素分解工程、得られた酵素分解物及び/又は緑茶抽出濃縮物を、緑茶葉又は緑茶粉末に添加する工程からなる。
〔緑茶抽出液の濃縮工程〕
原料となる緑茶葉を湯水に浸し、抽出液を低温(室温)で濃縮し、殺菌処理した後、濃縮液を乾燥して粉末化する工程である。
緑茶葉の産地は限定されないが、カテキン含有量の多いものが適する。同じ産地の緑茶葉でも、新茶の茶葉(1番茶)よりも2番茶以降の茶葉の方がカテキン含有量が多く好ましい。
緑茶抽出液の濃縮物が液状であるとカテキンが安定せず、取扱い時の酸化による変色、使い勝手の問題等のため緑茶抽出液の濃縮物を粉末化するのが好ましい。
かかる緑茶抽出液の濃縮工程により、カテキン、カフェインの含有量が増す。また、サポニンの含有量も増す。
〔緑茶抽出濃縮物の酵素分解工程〕
上記の緑茶抽出液の濃縮工程では、カテキン、カフェイン含有量は増加するが、期待する没食子酸の増加が少ない。本工程は、緑茶抽出液の濃縮物を酵素分解して没食子酸の含有量を大幅に増加させる工程である。
ここで用いる酵素としては、タンニン加水分解酵素、例えばタンナーゼが好ましいが、エステル結合分解酵素、例えばリパーゼでもよい。
この工程により、緑茶抽出液の濃縮物に含有するEGCG(エピガロカテキンガレート)がEGC(エピガロカテキン)と没食子酸に分解され、没食子酸の含有量が大幅に増加する。また、EGCが複数結合してカテキン重合物(縮合タンニン、重合ポリフェノールなどと呼称される)を生成し、その含有量が増すと考えられる。
また、この工程によりサポニンの含有量も増すと考えられる。
〔酵素分解物及び/又は緑茶抽出濃縮物の、緑茶葉又は緑茶粉末への添加工程〕
(酵素分解物の添加)
緑茶抽出濃縮物を酵素分解して得られたペースト状物質を、煎茶状態の緑茶葉又は緑茶粉末に直接噴霧する。緑茶抽出濃縮物の噴霧量(添加量)は、緑茶葉(緑茶粉末)重量1に対して0.05〜0.4の範囲、好ましくは0.1〜0.3の範囲とする。添加量が少なすぎると、添加による効果が得られず、添加量が多すぎると風味や色合いが悪くなる。噴霧後は速やかに温風乾燥機で乾燥させる。
(緑茶抽出濃縮物の添加)
緑茶抽出液の濃縮工程により得られた緑茶抽出濃縮物の粉末品を、増粘多糖類又はデキストリンを溶解した水溶液(水1に対して0.05〜0.2の重量比の増粘多糖類又はデキストリンを溶解)に混合して、緑茶葉又は緑茶粉末に噴霧する。緑茶抽出濃縮物の噴霧量は、緑茶葉(緑茶粉末)重量1に対して0.05〜0.4の範囲、好ましくは0.1〜0.3の範囲とする。添加量が少なすぎると、添加による効果が得られず、添加量が多すぎると風味や色合いが悪くなる。噴霧後温風乾燥機で乾燥させる。
(酵素分解物及び緑茶抽出濃縮物の添加)
緑茶抽出液の濃縮物を酵素分解して得られたペースト状物質と、緑茶抽出濃縮物の粉末品を増粘多糖類又はデキストリンを溶解した水溶液に混合した溶液との混合物(ペースト状)を調製する。混合割合は用途に応じて可変する。調製した混合物を緑茶葉又は緑茶粉末に直接噴霧する。噴霧後温風乾燥機で乾燥させる。
上記のように、酵素分解物及び/又は緑茶抽出濃縮物をペースト状にして緑茶葉又は緑茶粉末に噴霧して乾燥することにより、緑茶葉又は緑茶粉末が酵素分解物及び/又は緑茶抽出濃縮物によってコーティングされ、長期に亙って緑茶の風味を保持することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
〔緑茶抽出液の濃縮工程〕
緑茶葉の抽出液の調製;緑茶葉の原料として中国産の緑茶葉を使用した。原料緑茶葉の重量1に対して水の使用量20程度として、緑茶葉を70℃の温水で抽出する。通常の緑茶飲用と同様の温度の温水で抽出する。温水の温度を高めればより抽出し易いが、高すぎると風味等が落ちるので、通常の緑茶飲用と同様の温度で抽出するのが好ましい。
抽出液のろ過;抽出液内には緑茶葉が浮遊しているので、それを除去するため100μmのろ過フィルターでろ過する。次いで、温度が高いままではカテキン類がより酸化し易くなるため、冷却する。抽出液には、まだ微細な茶葉を含有するので、遠心分離して、抽出液のみを抽出し、さらに細かいろ過フィルター(50μm)で2回目のろ過をする。
真空濃縮;抽出液の温度を上げないよう、抽出液の温度30℃に設定し、真空度20Torr(2660Pa)以下にして真空濃縮する。この真空濃縮により得られた濃縮液の重量は、当初の緑茶葉の重量と同量の1であった。
高温殺菌と乾燥;上記の工程では、一般生菌を含む菌は死滅しないので、130℃2秒間で殺菌処理する。次いで、抽出して得られた濃縮液を乾燥する。ドラムの表面温度を120℃に設定し、ドラムドライヤーで乾燥処理した。得られた最終的な抽出粉末量は、当初の緑茶葉重量の0.35であった。
〔緑茶抽出液の濃縮物の酵素分解工程〕
タンニン加水分解酵素としてタンナーゼを用い、上記工程で得られた緑茶抽出物粉末重量1に対してタンナーゼを0.015(0.01〜0.05が適している)添加し、水を加えて(加水量は0.5〜1)40℃に設定したインキュベータで、酵素分解する。これにより、緑茶抽出液の濃縮物に含有するEGCGをEGCと没食子酸とに分解する。この分解に要した時間は2時間程度であった。この分解時にサポニンも増加するものと思われる。加水時のpHは6(5〜7)の時、分解に適している。その後、80℃以上に加熱して酵素を死活し、減圧乾燥して水分を6%以下にする。
〔緑茶抽出濃縮粉末品、緑茶抽出濃縮物の酵素分解物の成分比較〕
緑茶抽出前の緑茶葉(原料緑茶葉)、上記実施例により得られた緑茶抽出濃縮粉末品、緑茶抽出濃縮物の酵素分解物の成分を比較すると、表1のようになる。
Figure 2015002725
表1における数値の単位は重量%である。表1において、〔〕は文献(総カテキン及びEGCG:伊奈和夫他共著,「新版 緑茶・中国茶・紅茶の化学と機能」,2008年2月,アイ・ケイコーポレーション、p.31表III−1における中国茶やぶきた茶期Iより カフェイン:伊奈和夫他共著,「新版 緑茶・中国茶・紅茶の化学と機能」,2008年2月,アイ・ケイコーポレーション,p.37表III−3における第1,2葉と第5,6葉の平均より サポニン:村松敬一郎他編,「茶の機能−生体機能の新たな可能性」,株式会社学会出版センター,2002年3月,p.365より)による。( ) は計算値(推定値)である。表1における計算値(推定値)は次のようにして求めた。
〔サポニン〕
(サポニンの簡易テスト法)
緑茶サポニンの測定方法は確立していないが、サポニンはシャボンとも呼ばれ泡立ち効果が高い。この特性を利用して、サポニンの量は泡立ち量に比例するものと推定し、各サンプルを同一条件で発泡させた時の泡立ち高さを計測した。
具体的には、各サンプルを2g採取してミキサーに入れ、80℃の湯を50g(50ml)入れて1分間攪拌した後、各サンプルの泡立ち高さを計測した。
サンプル 泡立ち高さ
緑茶粉末 1〜2mm (泡の大きさが不均一で大きい)
緑茶抽出液の濃縮粉末 13mm (泡の大きさがきめ細かい)
緑茶抽出濃縮物酵素分解後の粉末 17mm (泡の大きさがきめ細かい)

上記、サポニンの簡易テストでの発泡の体積量よりサポニンの量を計算した。
緑茶原料の発泡量の平均は1.5mm、サポニンの量は0.2g/100gであるので、緑茶抽出濃縮物酵素分解後のサポニン量は、
(17mm/1.5mm)×(0.3g/100g)=3.4g/100g
同様に、緑茶抽出液の濃縮粉末のサポニン量は、
(13mm/1.5mm)×(0.3g/100g)=2.6g/100g
と推定される。
〔EGCG〕
エピガロカテキンガレート(EGCG)は、エピガロカテキン(EGC)と没食子酸のエステル結合からなり、このエステル結合がはずれた時の没食子酸の量よりEGCG量を推定した。
EGCGのモル分子量は458.37g/mol、没食子酸のモル分子量は170.12g/molであるので、没食子酸が1g増加するには、EGCGが2.69g消費されることになる。
酵素分解後は没食子酸が1.71g/100g増加(1.91−0.2)しており、
EGCGは1.71g/100g×2.69=4.6g/100g消費されたことになる。従って、酵素分解後のEGCG量は、酵素分解前のEGCG量に比べ4.6g/100g低下する。よって、酵素分解後のEGCG量は、
(13.0g/100g)−4.6g/100g=8.4g/100g
となる。
〔総カテキン量〕
酵素分解によるEGCGの消費量が、そのまま総カテキンの低下量となる。
従って、酵素分解後の総カテキンは、
(32.91g/100g)−4.6g/100g=28.31g/100g
となる。
表1から、緑茶抽出濃縮粉末品は、緑茶抽出前(原料緑茶葉)に比べ、総カテキン、EGCG、カフェイン、サポニンの含有量が大幅に増していることが分かる。緑茶抽出濃縮物酵素分解後は、緑茶抽出濃縮粉末品に比べ、サポニン含有量が増え、没食子酸の含有量は飛躍的に増していることが分かる。
〔酵素分解物及び/又は緑茶抽出濃縮物の、緑茶葉又は緑茶粉末への添加工程〕
(酵素分解物の添加)
緑茶抽出濃縮物を酵素分解して得られたペースト状物質を、煎茶状態の緑茶葉(緑茶粉末)に直接噴霧する。噴霧量は、緑茶葉(緑茶粉末)重量1に対して0.3程度とした。噴霧後は速やかに90℃程度の温度で温風乾燥機で乾燥させた。
(緑茶抽出濃縮物の添加)
緑茶抽出液を濃縮して得られた粉末品を増粘多糖類を溶解した水溶液(水1に対して増粘多糖類0.1の重量比で溶解)と混合して、煎茶状態の緑茶葉(緑茶粉末)に噴霧する。噴霧量は、緑茶葉(緑茶粉末)重量1に対して0.3程度とした。噴霧後温風乾燥機(90℃程度)で乾燥させた。
(酵素分解物及び緑茶抽出濃縮物の添加)
緑茶抽出液の濃縮物を酵素分解して得られたペースト状物質と、緑茶抽出濃縮物の粉末品を増粘多糖類を溶解した水溶液に混合した溶液との混合物を調製する。混合割合は1:1とした。調製したペースト状の混合物を緑茶葉(緑茶粉末)に直接噴霧する。噴霧量は、緑茶葉(緑茶粉末)重量1に対して0.3程度とした。噴霧後温風乾燥機(90℃程度)で乾燥させた。
上記の添加工程により得られた緑茶葉又は緑茶粉末品の飲用結果
添加量、添加方法により風味は変化するが、緑茶葉又は緑茶粉末品に対して重量換算で30%程度までは苦みや渋みも強くなく、無添加品と風味上実質的に変化はなかった。従って、通常の緑茶の飲用と同様の飲用で、肥満の予防・解消に効果の期待できる成分を多く摂取できることになる。
また、上記の添加工程により得られた緑茶葉又は緑茶粉末品は、長期の保存(例えば6カ月程度ビニール袋内に保存)によっても、緑茶の風味を損なうことがなかった。
緑茶抽出前原料に対して緑茶抽出液の濃縮粉末品を重量換算で30%添加した場合、緑茶抽出濃縮物の酵素分解物を重量換算で30%添加した場合、緑茶抽出液の濃縮粉末品と酵素分解物とをそれぞれ重量換算で15%添加した場合の成分を比較すると、表2のようになる。
Figure 2015002725
表2における数値の単位は重量%である。表2において、〔〕は表1におけると同じ文献による。( ) は計算値(推定値)である。表2より、緑茶抽出濃縮物の酵素分解物を重量換算で30%添加品では、緑茶抽出前原料に比べ、没食子酸の量が飛躍的に増加し、サポニンの量が大幅に増加していることが分かる。従って、脂肪の吸収抑制効果が十分期待できる。また、カテキン(総カテキン)、カフェイン量も増えており、カテキン重合物量も増えていると考えられることから、体内腹腔脂肪の蓄積抑制、糖の吸収抑制効果も期待できる。
緑茶抽出濃縮物を重量換算で30%添加品では、緑茶抽出前原料に比べ、サポニン量が大幅に増加し、カテキン、カフェイン量も増加しているので、脂肪の吸収抑制効果、体内腹腔脂肪の蓄積抑制、糖の吸収抑制効果を期待できる。
緑茶抽出濃縮物と酵素分解物とを重量換算でそれぞれ15%づつ添加したものは、緑茶抽出前原料に比べ、没食子酸、サポニンの量が大幅に増加し、カテキン、カフェイン量も増加しているので、脂肪の吸収抑制効果、体内腹腔脂肪の蓄積抑制、糖の吸収抑制効果を期待できる。
このように、用途に応じて、緑茶原料に添加する酵素分解物又は緑茶抽出濃縮物の組合せや添加割合を適宜変更できる。例えば、カテキン量の増加目的では、緑茶抽出濃縮物の添加、又は緑茶抽出濃縮物と酵素分解物との混合物の添加が適する。カフェイン、サポニン量の増加目的では、酵素分解物の添加又は緑茶抽出濃縮物と酵素分解物との混合物の添加が適する。

Claims (4)

  1. 緑茶葉を温水で抽出し、その抽出液を濃縮して緑茶抽出濃縮物を調製し、得られた緑茶抽出濃縮物を酵素により分解して酵素分解物を得、得られた酵素分解物を緑茶葉又は緑茶粉末に添加することを特徴とする緑茶の製造方法。
  2. 緑茶抽出濃縮物を緑茶葉又は緑茶粉末にさらに添加する請求項1に記載の緑茶の製造方法。
  3. 緑茶葉又は緑茶粉末の重量に対して酵素分解物の添加量を10〜30重量%とした請求項1又は2に記載の緑茶の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法により製造された緑茶。
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