JP2015002020A - プッシュスイッチ - Google Patents

プッシュスイッチ Download PDF

Info

Publication number
JP2015002020A
JP2015002020A JP2013124750A JP2013124750A JP2015002020A JP 2015002020 A JP2015002020 A JP 2015002020A JP 2013124750 A JP2013124750 A JP 2013124750A JP 2013124750 A JP2013124750 A JP 2013124750A JP 2015002020 A JP2015002020 A JP 2015002020A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
push switch
movable member
substrate
stage
spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013124750A
Other languages
English (en)
Inventor
亮 和久田
Ryo Wakuda
亮 和久田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Electronics Co Ltd
Original Assignee
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Holdings Co Ltd, Citizen Electronics Co Ltd filed Critical Citizen Holdings Co Ltd
Priority to JP2013124750A priority Critical patent/JP2015002020A/ja
Publication of JP2015002020A publication Critical patent/JP2015002020A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Push-Button Switches (AREA)

Abstract

【課題】可動部材単体のクリック率を上げずに、2段のプッシュスイッチの1段目と2段目の両方についてクリック率を上げる。【解決手段】プッシュスイッチ(1)は、基板(10)と、基板の表面上に配置された複数の固定接点(11〜13)と、凸型の形状を有し、押圧されることにより少なくとも一部の形状が反転して、複数の固定接点間(12,13)で1段目の導通を生じさせる第1の可動部材(20)と、凸型の形状を有し、基板と第1の可動部材の間に中央部が基板および第1の可動部材から間隔を空けて配置され、第1の可動部材を介して押圧されることにより少なくとも一部の形状が反転して、複数の固定接点間(11〜13)で2段目の導通を生じさせる第2の可動部材(30)とを有し、第2の可動部材は、同一の材質および形状の弾性部材(30a,30b)を重ねて構成される。【選択図】図5

Description

本発明は、押圧操作すると1段目のスイッチが動作し、さらに押圧操作すると2段目のスイッチが動作する2段のプッシュスイッチに関する。
携帯電話などの移動体通信機器や、携帯型および車載用のオーディオ装置、デジタルカメラVTRなどに使用されるボタンスイッチとして、プッシュスイッチが知られている。
特許文献1には、タクト板を第1、第2タクト板で形成し、キートップの押圧で第1タクト板を2段階に弾性変形させ、第1タクト板の中央部に形成された凸部を1段目の変形で第2タクト板に接触させて第1、第2端子間を接続し、2段目の変形で第2タクト板の中央部を第3端子の接触部に接触させて第1、第2、第3端子間を接続する2段動作プッシュスイッチが記載されている。このプッシュスイッチでは、タクト板を第1、第2タクト板の2つとしてそれぞれに過度のストレスが生じないようにして長寿命化を図るとともに、1段目の荷重特性と2段目の荷重特性の自由度を大きくする。
特許文献2には、ドーム状接点を2枚重ね合わせたプッシュスイッチが記載されている。このプッシュスイッチは、スイッチケースと、スイッチケースの凹部中央の中央固定接点と、この中央固定接点を挟んで点対称位置の二ヶ所に配設された周辺固定接点と、中央孔を有したドーム状の第1可動接点と、第1可動接点に載置されたドーム状の第2可動接点と、可撓性を備えた絶縁樹脂フィルム製の保護シートとから構成される。保護シートを介して第2可動接点のドーム状中央部を押圧すると、第1可動接点のドーム状部分が節度感を生じて弾性反転し、第1可動接点が対向した周辺固定接点に接触し電気的に導通する。さらに第2可動接点のドーム状中央部を押圧していくと、第2可動接点のドーム状部分が節度感を生じて弾性反転し、第2可動接点が中央固定接点に接触し電気的に導通する。
特開2004−031171号公報 特開2008−041603号公報
一般に、プッシュスイッチを押圧操作したときの感触のよさを示す指標として、クリック率が用いられる。クリック率は、プッシュスイッチを構成する凸型の可動部材に対して操作荷重を加える際に可動部材の湾曲が反転し始めるときの操作荷重の極大値と、そこからさらに操作荷重を加えて可動部材の湾曲が完全に反転するまでの操作荷重の減少量との比率である。クリック率が大きいプッシュスイッチほど、操作する人にとっては押圧操作したときに好ましい感触(クリック感)が得られる。
2つの可動部材を重ねて構成される2段のプッシュスイッチでは、一方の可動部材が反転するときの操作荷重の減少量が、他方の可動部材に対する操作荷重の増加により打ち消される。このため、1段目と2段目のクリック率は、一方を大きくすると他方が小さくなるトレードオフの関係にある。したがって、2段のプッシュスイッチでは、単に2つの可動部材を重ねただけでは、1段目と2段目の両方について好ましいクリック感が得られない。
1段目と2段目の両方についてクリック感を向上させるためには、それぞれの可動部材単体について、湾曲を大きくするなどしてクリック率を上げることが考えられる。しかしながら、可動部材単体のクリック率を上げると、可動部材が割れやすくなりプッシュスイッチの寿命が短くなる。そこで、本発明の目的は、可動部材単体のクリック率を上げずに、2段のプッシュスイッチの1段目と2段目の両方についてクリック率を上げることである。
本発明に係るプッシュスイッチは、基板と、基板の表面上に配置された複数の固定接点と、凸型の形状を有し、押圧されることにより少なくとも一部の形状が反転して、複数の固定接点間で1段目の導通を生じさせる第1の可動部材と、凸型の形状を有し、基板と第1の可動部材の間に中央部が基板および第1の可動部材から間隔を空けて配置され、第1の可動部材を介して押圧されることにより少なくとも一部の形状が反転して、複数の固定接点間で2段目の導通を生じさせる第2の可動部材とを有し、第2の可動部材は、同一の材質および形状の弾性部材を複数枚重ねて構成されることを特徴とする。
本発明に係るプッシュスイッチでは、第2の可動部材の形状が反転し始めてから2段目の導通が生じるまでの操作荷重の減少量は、第2の可動部材が1枚の弾性部材で構成されたときの操作荷重の減少量と比べて大きな値を有することが好ましい。
本発明に係るプッシュスイッチでは、複数の固定接点は、第1の固定接点と、第1の固定接点の周囲に配置され、第2の可動部材が上に載せられる第2の固定接点と、第1の固定接点および第2の固定接点より基板の外周側に配置され、第1の可動部材が上に載せられる第3の固定接点とを有し、第1の固定接点および第2の固定接点は、第3の固定接点より基板の表面からの高さが低く形成されて、基板および第1の可動部材と第2の可動部材との間の間隔がさらに広げられることが好ましい。
本発明に係るプッシュスイッチでは、複数の固定接点は、第3の固定接点、第2の固定接点、第1の固定接点の順で、基板の表面からの高さが形成されることが好ましい。
本発明によれば、可動部材単体のクリック率を上げずに、2段のプッシュスイッチの1段目と2段目の両方についてクリック率を上げることが可能になる。
プッシュスイッチ1の斜視図である。 プッシュスイッチ1の分解斜視図である。 プッシュスイッチ1の上面図である。 プッシュスイッチ1の底面図である。 プッシュスイッチ1のA−A’線断面図である。 パターン11〜13と電極14〜16bの接続関係を説明するための図である。 比較例のプッシュスイッチ100についての、図5と同様の断面図である。 プッシュスイッチ100にかけられる操作荷重と、上バネ120および下バネ130の変形量(ストローク)との関係(バネ波形)を示したグラフである。 プッシュスイッチ1にかけられる操作荷重と、上バネ20および下バネ30の変形量(ストローク)との関係(バネ波形)を示したグラフである。 パターン11の高さを低くする効果を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るプッシュスイッチについて詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1〜図5は、それぞれ、プッシュスイッチ1の斜視図、分解斜視図、上面図、底面図および図1のA−A’線断面図である。
プッシュスイッチ1は、基板10と、接着シート17と、上バネ20と、下バネ30と、保護シート50と、アクチュエータ60とを有する。プッシュスイッチ1は、例えば、平面が4mm×3mm、高さが1mmの大きさを有する。
基板10の表面には、パターン11〜13が形成される。パターン11〜13は、それぞれ第1〜第3の固定接点の一例である。パターン11は、円板状の導体であり、基板10の表面中央部に配置される。パターン12は、パターン11を囲む円環状の導体であり、パターン11の周囲に配置される。パターン13は、パターン12を囲む円環状の導体であり、パターン11,12より基板10の外周側に、すなわち接着シート17の内周壁側に配置される。パターン11〜13は、パターン13、パターン12、パターン11の順で、基板10の表面からの高さが例えば数μmずつ低くなるように、エッチングにより形成される。
基板10の裏面には、4つの電極14,15,16a,16bが形成される。また、基板10の裏面には、絶縁性の合成樹脂で形成された絶縁シート18が配置される。電極14〜16bは、図示しない貫通電極および裏面配線を介してパターン11〜13に電気的に接続される。各電極と各パターンの間の接続関係については、図6を用いて後述する。
接着シート17は、矩形の枠状の部材であり、基板10の表面と保護シート50を互いに接着する。基板10と接着シート17により、パターン11〜13、上バネ20および下バネ30を収納する空間が基板10上に形成される。
上バネ20は、凸型のドーム状であり、かつ凸型の上から見ると例えば小判型の形状を有する導電性の弾性部材である。上バネ20の材質は、例えばステンレス鋼である。上バネ20は、例えば長軸方向の両端部がパターン13に接し、パターン11,12を覆うように基板10上に配置される。上バネ20は、操作荷重がかけられて押圧されることにより、湾曲がつぶれるように変形し、その少なくとも一部の形状が反転する。上バネ20は、中央部だけが凹型に変形するものでもよいし、全体が凹型に変形するものでもよい。以下では、少なくとも一部の形状が反転することを、「湾曲が反転する」と表現する。上バネ20は、第1の可動部材の一例である。
下バネ30は、凸型のドーム状であり、かつ凸型の上から見ると例えば小判型の形状を有する導電性の弾性部材である。下バネ30の材質は、例えばステンレス鋼である。下バネ30は、例えば短軸方向の両端部がパターン12に接し、パターン11を覆うように、基板10と上バネ20の間に中央部が基板10および上バネ20から間隔を空けて配置される。下バネ30は、上バネ20を介して操作荷重がかけられて押圧されることにより、湾曲がつぶれるように変形し、その少なくとも一部の形状が反転する。下バネ30も、上バネ20と同様に、中央部だけが凹型に変形するものでもよいし、全体が凹型に変形するものでもよい。下バネ30についても、少なくとも一部の形状が反転することを、「湾曲が反転する」と表現する。下バネ30は、第2の可動部材の一例である。
下バネ30は、同一の材質および形状の2枚の弾性部材30a,30bが上下に重ねられて構成される。上側の弾性部材30aは、可とう性の絶縁樹脂シートである固定シート32により固定される。下側の弾性部材30bは、後で説明する図6に示すように、短軸方向の両端部がパターン12に接している。なお、図5に示した断面図では弾性部材30bがパターン12に接していないが、これは下バネ30の長軸方向の断面を示しているためである。
保護シート50は、可とう性の絶縁樹脂シートであり、裏面の端部が接着シート17の上面に接着される。保護シート50は、基板10および接着シート17とともに、上バネ20と下バネ30を収納する空間を密封する。
アクチュエータ60は、円板状の形状を有する樹脂シート材である。アクチュエータ60は、図示しない押し子が押圧されたときに、押圧された力を上バネ20に伝達するように機能する。
図6は、パターン11〜13と電極14〜16bの接続関係を説明するための図である。図6に示すように、電極14はパターン11に、電極15はパターン12に、電極16a,16bはパターン13に、それぞれ接続される。また、図6では、上バネ20と下バネ30の端部の位置を破線で示している。既に述べたように、上バネ20は、長軸方向の両端部がパターン13に接し、パターン11,12を覆うように配置される。下バネ30は、上バネ20のドーム形状の内側で、短軸方向の両端部がパターン12に接し、パターン11を覆うように配置される。
ここで、プッシュスイッチ1の動作を説明する。図5に示す状態からアクチュエータ60を介して上バネ20が押圧されると、まず上バネ20の湾曲が反転して、上バネ20が下バネ30に接触する。これにより、パターン13とパターン12が接続されて、電極16a,16bと電極15の間で1段目の導通が生じ、1段目のスイッチがONになる。その後、上バネ20と下バネ30が接触した状態でアクチュエータ60を介して上バネ20と下バネ30がさらに押圧されると、下バネ30の湾曲が反転して、下バネ30の中央部がパターン11に接触する。これにより、パターン13およびパターン12とパターン11とが接続されて、電極16a,16bおよび電極15と電極14との間で2段目の導通が生じ、2段目のスイッチがONになる。
次に、プッシュスイッチ1とは異なる比較例のプッシュスイッチを用いて、2段のプッシュスイッチの1段目と2段目のクリック率の関係を説明する。
図7は、比較例のプッシュスイッチ100についての、図5と同様の断面図である。プッシュスイッチ100は、プッシュスイッチ1と同様に、基板110と、接着シート117と、上バネ120と、下バネ130と、保護シート150と、アクチュエータ160とを有する。基板110の表面には、プッシュスイッチ1と同様に、パターン111〜113が形成される。ただし、プッシュスイッチ100は、パターン111〜113がすべて同じ高さに形成され、下バネ130が1枚の弾性部材により構成される点が、プッシュスイッチ1とは異なる。
図8(A)および図8(B)は、プッシュスイッチ100にかけられる操作荷重と、上バネ120および下バネ130の変形量(ストローク)との関係(バネ波形)を示したグラフである。グラフの縦軸は操作荷重を、横軸はストロークを示す。これは以下のバネ波形のグラフでも同様である。ストロークは、操作荷重がかけられることで上バネ120の中央部が基板110に向けて近付いていく距離に相当する。
図8(A)における実線は、上バネ120の波形を示す。アクチュエータ160が押圧されるとき、最初は、上バネ120のみが変形していき、ストロークとともに操作荷重が増加する。上バネ120については、距離l1だけ変形すると湾曲が反転し始め、変形に必要な操作荷重は極大値aをとる。その後、ストロークとともに操作荷重は減少していき、上バネ120が距離l3まで変形すると、上バネ120の湾曲は完全に反転し、変形に必要な操作荷重は極小値をとる。湾曲が完全に反転した後は、上バネ120をさらに変形させるために必要な操作荷重は、次第に大きくなる。
図8(A)における細い破線は、下バネ130の波形を示す。上バネ120の湾曲が反転し始めた後で、上バネ120が距離l2まで変形したときに、上バネ120の中央部が下バネ130に接触する。そして、上バネ120を介して押圧されることにより、下バネ130は上バネ120とともに変形していき、ストロークとともに操作荷重が増加する。上バネ120が距離l4まで変形すると、下バネ130の湾曲が反転し始め、下バネ130の変形に必要な操作荷重は極大値cをとる。その後、ストロークとともに操作荷重は減少していく。
上バネ120が距離l5まで変形した時点で、下バネ130の中央部がパターン111に接触し、上バネ120と下バネ130はこれ以上変形できなくなるとする。
上バネ120単体のクリック率は、距離l1から距離l3までの操作荷重の減少量をbとすると、(b/a)×100(%)と表される。また、下バネ130単体のクリック率は、距離l4から距離l5までの操作荷重の減少量をdとすると、(d/c)×100(%)と表される。操作荷重の極大値と極小値(極大値からの減少量)の差が大きくなるほど、クリック率は大きくなり、プッシュスイッチ100を操作する人にとってクリック感が向上する。
図8(A)における太い破線は、上バネ120と下バネ130の合成波形を示す。合成波形は、距離l1で最初の極大値aをとった後、下バネ130の波形が立ち上がる距離l2で極小値をとる。したがって、プッシュスイッチ100の1段目のクリック率は、距離l1から距離l2までの操作荷重の減少量をeとすると、(e/a)×100(%)となる。距離l2から下バネ130の波形が立ち上がり、上バネ120の操作荷重の減少が打ち消されるため、プッシュスイッチ100の1段目のクリック率は、上バネ120単体のクリック率よりも小さくなる。
また、合成波形は、距離l4の付近で2回目の極大値fをとり、その後下バネ130の中央部がパターン111に接触する距離l5まで減少していく。したがって、プッシュスイッチ100の2段目のクリック率は、この減少量をgとすると、(g/f)×100(%)となる。距離l3から先で上バネ120の波形が立ち上がり、下バネ130の操作荷重の減少が打ち消されるため、プッシュスイッチ100の2段目のクリック率は、下バネ130単体のクリック率よりも小さくなる。
図8(B)は、上バネ120が下バネ130に接触するまでの距離を長くした場合のバネ波形を示したグラフである。図8(B)に示すように、上バネ120が下バネ130に接触するまでの距離l2’を図8(A)の距離l2より長くすると、下バネ130の波形が図8(A)の波形に対して右側にシフトする。これにより、1段目のクリック率に寄与する操作荷重の減少量e’が図8(A)での減少量eより大きくなる。このため、1段目のクリック率を大きくすることができる。しかしながら、この場合、2段目のクリック率に寄与する操作荷重の減少量g’が図8(A)での減少量gより小さくなるため、2段目のクリック率が小さくなる。
図8(B)に示した場合とは逆に、上バネ120が下バネ130に接触するまでの距離を短くすれば、下バネ130の波形が図8(A)の波形に対して左側にシフトする。この場合、2段目のクリック率を大きくすることはできるが、1段目のクリック率が小さくなる。
このように、1段目と2段目のクリック率は、一方を大きくすると他方が小さくなるトレードオフの関係にある。このため、上バネ120と下バネ130の波形をシフトさせることで、1段目と2段目の両方についてクリック率を大きくし、クリック感を向上させることは困難である。
また、1段目と2段目の両方のクリック率を大きくするためには、例えば、上バネ120を、操作荷重がストロークに対して緩やかに変化するように構成する(すなわち、バネ波形を広げる)とともに、下バネ130を、操作荷重がストロークに対して急激に変化するように構成して(すなわち、バネ波形を縮めて)、上バネ120と下バネ130の操作荷重の極小値の位置を合わせることが考えられる。しかしながら、上バネ120と下バネ130は大きさに制約が課されるため、それぞれのバネ波形を広げるかまたは縮めて極小値の位置を合わせることにより、1段目と2段目のクリック率を大きくすることは困難である。
また、1段目と2段目の両方のクリック率を大きくするためには、上バネ120と下バネ130の単体のクリック率を大きくすることも考えられる。バネ単体のクリック率を大きくするには、各バネの湾曲をより大きくしてバネ波形の極大値と極小値の差を拡大させる必要がある。しかしながら、各バネの湾曲をより大きくすると、バネが割れやすくなるため、プッシュスイッチの寿命が短くなる。
以上のことから、プッシュスイッチ1では、上バネ20と下バネ30の単体のクリック率とストロークは不変にしたまま、1段目と2段目の両方についてクリック率を大きくする。このために、プッシュスイッチ1では、下バネ130と同程度の湾曲を有し、クリック率が同程度の2枚の弾性部材30a,30bを重ねて下バネ30を構成する。これにより、クリック率を下バネ130と同程度にしたまま、下バネ30を変形させるための操作荷重を下バネ130と比べて大きくする。
図9は、プッシュスイッチ1にかけられる操作荷重と、上バネ20および下バネ30の変形量(ストローク)との関係(バネ波形)を示したグラフである。
図9における実線は、上バネ20の波形を示す。上バネ20の波形は、図8(A)に示した上バネ120の波形と同じである。
図9における細い破線は、下バネ30の波形を示す。下バネ30では、ストロークに対する操作荷重の変化が下バネ130より大きいため、距離L4での操作荷重の極大値Cは下バネ130についての極大値cより大きく、その後距離L5で下バネ30の中央部がパターン11に接触するまでの操作荷重の減少量Dも、下バネ130についての減少量dより大きい。ただし、下バネ30を構成する弾性部材30a,30bのそれぞれは下バネ130と同程度の湾曲を有するから、下バネ30単体のクリック率(D/C)×100(%)は、下バネ130単体のクリック率(d/c)×100(%)と同じ値である。
図9における太い破線は、上バネ20と下バネ30の合成波形を示す。合成波形は、距離L4の付近で2回目の極大値Fをとり、その後距離L5まで操作荷重が減少する。したがって、プッシュスイッチ1の2段目のクリック率は、この減少量をGとすると、(G/F)×100(%)となる。
プッシュスイッチ1の2段目のクリック率は、下バネ30の波形が極大値Cをとる距離L4から下バネ30の中央部がパターン11に接触する距離L5までの下バネ30の操作荷重の減少量と、同じ区間においてそれを打ち消す上バネ20の操作荷重の増加量の差に依存する。上バネの操作荷重の増加量は、プッシュスイッチ1とプッシュスイッチ100のどちらも同じであるのに対し、下バネの操作荷重の減少量は、プッシュスイッチ1の方がプッシュスイッチ100より大きくなる。このため、プッシュスイッチ1では、2段目のクリック率がプッシュスイッチ100より大きくなる。
このように、プッシュスイッチ1では、下バネ30単体のクリック率を上げなくても、1段目のクリック率を下げずに、プッシュスイッチ100と比べて2段目のクリック率を大きくすることができる。さらに、下バネ30の割れやすさは下バネ130と同程度であるため、プッシュスイッチ1には、寿命がプッシュスイッチ100と比べて悪化しないという利点がある。
また、プッシュスイッチ1では、パターン12,13は、基板10からの高さがパターン11より低く形成されている。このため、上バネ20が下バネ30に接触するまでの距離L2は、プッシュスイッチ100での対応する距離l2より長くなる。これにより、図8(B)と同様に、下バネ30の波形は、図8(A)に示した下バネ130の波形と比べて右側にシフトする。
上バネ20の波形は図8(A)に示した上バネ120の波形と同じであるから、合成波形の1回目の極大値Aは、プッシュスイッチ100での対応する極大値aと同じ値である。一方、合成波形の極大値Aからの操作荷重の減少量Eは、プッシュスイッチ100での対応する減少量eより大きくなる。したがって、プッシュスイッチ1の1段目のクリック率(E/A)×100(%)は、プッシュスイッチ100より大きくなる。すなわち、プッシュスイッチ1では、下バネ30の位置をプッシュスイッチ100の下バネ130と比べて低くすることにより、上バネ20のストロークをより長く確保できるため、1段目のクリック率もプッシュスイッチ100より大きくすることができる。
図10(A)および図10(B)は、パターン11の高さを低くする効果を説明するための図である。図10(A)は、プッシュスイッチ100のパターン112、パターン111および下バネ130を示す。また、図10(B)は、プッシュスイッチ1のパターン12、パターン11および下バネ30を示す。
プッシュスイッチ100では、基板110からのパターン112,113の高さは同じである。これに対し、プッシュスイッチ1では、パターン12よりパターン11の方が、基板10からの高さが低くなる。各パターンの高さには、例えば数μmずつの差がある。したがって、図10(A)と図10(B)を比較するとわかるように、プッシュスイッチ1では、下バネ30を下バネ130ほど大きく湾曲させなくても、プッシュスイッチ100と同じ長さのストロークを確保することができる。このため、プッシュスイッチ1では、下バネ30が割れにくくなり、プッシュスイッチ1の寿命がプッシュスイッチ100より長くなるという利点がある。
なお、プッシュスイッチ1では、下バネ30を2枚の弾性部材30a,30bにより構成しているが、プッシュスイッチの大きさによっては、3枚以上の弾性部材で下バネを構成してもよい。弾性部材の枚数を増やすと、プッシュスイッチ1の寿命を悪化させずに2段目のクリック率をさらに大きくすることができる。
1 プッシュスイッチ
10 基板
11,12,13 パターン
17 接着シート
20 上バネ
30 下バネ
50 保護シート
60 アクチュエータ

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板の表面上に配置された複数の固定接点と、
    凸型の形状を有し、押圧されることにより少なくとも一部の形状が反転して、前記複数の固定接点間で1段目の導通を生じさせる第1の可動部材と、
    凸型の形状を有し、前記基板と前記第1の可動部材の間に中央部が前記基板および前記第1の可動部材から間隔を空けて配置され、前記第1の可動部材を介して押圧されることにより少なくとも一部の形状が反転して、前記複数の固定接点間で2段目の導通を生じさせる第2の可動部材とを有し、
    前記第2の可動部材は、同一の材質および形状の弾性部材を複数枚重ねて構成される、
    ことを特徴とするプッシュスイッチ。
  2. 前記第2の可動部材の形状が反転し始めてから前記2段目の導通が生じるまでの操作荷重の減少量は、前記第2の可動部材が1枚の前記弾性部材で構成されたときの前記操作荷重の減少量と比べて大きな値を有する、請求項1に記載のプッシュスイッチ。
  3. 前記複数の固定接点は、
    第1の固定接点と、
    前記第1の固定接点の周囲に配置され、前記第2の可動部材が上に載せられる第2の固定接点と、
    前記第1の固定接点および前記第2の固定接点より前記基板の外周側に配置され、前記第1の可動部材が上に載せられる第3の固定接点とを有し、
    前記第1の固定接点および前記第2の固定接点は、前記第3の固定接点より前記基板の表面からの高さが低く形成されて、前記基板および前記第1の可動部材と前記第2の可動部材との間の前記間隔がさらに広げられる、請求項1に記載のプッシュスイッチ。
  4. 前記複数の固定接点は、前記第3の固定接点、前記第2の固定接点、前記第1の固定接点の順で、前記基板の表面からの高さが低く形成される、請求項3に記載のプッシュスイッチ。
JP2013124750A 2013-06-13 2013-06-13 プッシュスイッチ Pending JP2015002020A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013124750A JP2015002020A (ja) 2013-06-13 2013-06-13 プッシュスイッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013124750A JP2015002020A (ja) 2013-06-13 2013-06-13 プッシュスイッチ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015002020A true JP2015002020A (ja) 2015-01-05

Family

ID=52296455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013124750A Pending JP2015002020A (ja) 2013-06-13 2013-06-13 プッシュスイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015002020A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004031171A (ja) * 2002-06-26 2004-01-29 Smk Corp 2段動作プッシュスイッチ
JP2006012937A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Hitachi Aic Inc 機能部品
JP2011258379A (ja) * 2010-06-08 2011-12-22 Alps Electric Co Ltd スイッチ装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004031171A (ja) * 2002-06-26 2004-01-29 Smk Corp 2段動作プッシュスイッチ
JP2006012937A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Hitachi Aic Inc 機能部品
JP2011258379A (ja) * 2010-06-08 2011-12-22 Alps Electric Co Ltd スイッチ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6293128B2 (ja) プッシュスイッチ及びスイッチモジュール
JP4802930B2 (ja) プッシュスイッチ
JP2014026807A (ja) キー入力装置
JP2014099398A (ja) プッシュスイッチ
TW200531104A (en) Two-stage operation switch
JP6267699B2 (ja) 変形可能な曲面状接触要素を有する押しボタンスイッチ
JP6212699B2 (ja) プッシュオンスイッチ
JP2016081915A (ja) プッシュスイッチ
JP6080702B2 (ja) プッシュスイッチ
JP6854585B2 (ja) プッシュスイッチ
JP5459770B2 (ja) プッシュスイッチ
JP4574392B2 (ja) 多段スイッチ
JPWO2020153181A1 (ja) 可動部材、及び入力装置
JP2015002020A (ja) プッシュスイッチ
JP2010021034A (ja) プッシュスイッチ
JP3177835U (ja) 接点ばね付シート及びこれを用いたスイッチ装置
JP7125492B2 (ja) プッシュスイッチ
US20210383987A1 (en) Push switch
JP5160484B2 (ja) 高荷重スイッチ
JP7369206B2 (ja) プッシュスイッチの押圧機構、及び、プッシュスイッチ
JP5249827B2 (ja) スイッチ用可動接点およびスイッチ装置
JP6949501B2 (ja) プッシュスイッチ及びその製造方法
JP6640264B2 (ja) プッシュスイッチ
JP3180966U (ja) プッシュスイッチ
KR20160088231A (ko) 박형 키보드 커맨드 트리거 구조체

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170217

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170808