JP2015000604A - 自動車用の燃料タンクの保護板取付構造 - Google Patents

Abstract

【課題】保護板が外れ難く、製造も容易な自動車用の燃料タンクの保護板取付構造を提供する。
【解決手段】燃料タンク１０の外壁に保護板取付部を形成し、保護板取付部に取付クリップ３０を取付け、保護板５０を取付クリップ３０と係止部材４０で挟持して保護板５０を取付ける。保護板取付部は、取付首部、取付頭部２１、取付係止凹部が形成される。取付クリップ３０は、取付クリップ頭部３１、取付クリップ側部３２、取付クリップ係止脚部３３を形成し、取付クリップ頭部３１の外面に取付クリップ係止穴３５を形成する。係止部材４０は、係止部材頭部４１と係止部材脚部４２から形成される。取付係止凹部に取付クリップ係止脚部３３を係止して、保護板５０を取付頭部２１の外面に当接させて、保護板取付孔５１と取付クリップ係止穴３５に係止部材脚部４２を挿入して、保護板５０を燃料タンク１０に取付けた。
【選択図】図１

Description

本発明は、自動車のフロアパネルの下に取付けられる自動車用の燃料タンクの保護板取付構造に関するものである。

従来、自動車用の燃料タンクは、スペースの関係上、フロアパネルの下に取付けられることが多い。この場合は、フロアパネルの下には排気管等が設けられているため、排気管等からの熱が燃料タンクに伝わる。また、走行中に飛石等が燃料タンクに当たる場合がある。このため、燃料タンクの温度上昇と傷付きを防ぐために、燃料タンクに保護板を取付けることが行われている。

例えば、図７に示すように、燃料タンク１１０を取付バンド１３０で車体４に取付け、取付バンド１３０に保護板１２０を取付けるものがある（例えば、特許文献１参照。）。この場合は、取付バンド１３０の一方の先端を車体４の係合孔に係止して、他方の端を車体４に係止したフックボルト１３３にネジ止めして燃料タンク１１０の下面を保持して取り付けている。その取付バンド１３０の中央付近に、連結部材１３１を介して保護板１２０がネジ１３２で装着されている。

この場合は、保護板１２０の装着は、取付バンド１３０、連結部材１３１、ネジ１３２及びフックボルト１３３を必要として、部品点数も多く、取付工程も複雑であった。
また、近年、燃料タンク１１０の軽量化と製造の容易のために、燃料タンク１１０をブロー成形による合成樹脂で成形することが行われている。

この場合は、図８に示すように、合成樹脂製の燃料タンク２１０のタンク上部２１１のタンク側部２１２に近い部分に、燃料タンク２１０の外壁を凹ませて保護板取付部２２０を形成し、保護板２５０を取付けるものがある（例えば、特許文献２参照。）。

この保護板２５０の取付は、保護板取付部２２０に取付クリップ２３０を挿入し、取付クリップ２３０の脚部２３３を保護板取付部２２０の係止凹部２２２に係合して、取付クリップ２３０を取付ける。そして、保護板２５０を取付クリップ２３０の頭部２３１の上面に当接させて、保護板２５０の取付孔２５１と取付クリップ２３０の頭部２３１の係止穴２３２に係止クリップ２４０の脚部２４２を挿入する。そうすると、係止クリップ２４０の頭部２４１と取付クリップ２３０の頭部２３１で保護板２５０を挟持することができる。

しかしながら、この場合には、図９に示すように、燃料タンク２１０のタンク内圧が上昇したときに、燃料タンク２１０の外壁は膨らみ、保護板取付部２２０の係止凹部２２２は外側に向かって開くように変形することとなり、係止凹部２２２の上部張出部２２１が互いに離れるように開くこととなる。

そうすると、上部張出部２２１の相互の間隔（図９のＸで示す寸法）が、取付クリップ２３０の脚部２３３の先端の相互の間隔（図９のＹで示す寸法）よりも広がって、取付クリップ２３０が保護板取付部２２０から離れて、保護板２５０が外れやすくなる。

実開平５−２２１３７号公報 特開２０１０−３６８５５号公報

本発明は、保護板が外れ難く、製造も容易な自動車用の燃料タンクの保護板取付構造を提供することを課題とする。

上記課題を解決するための請求項１の本発明は、自動車のフロアパネルの下に取付けられる自動車用の燃料タンクの保護板取付構造において、
燃料タンクは、ブロー成形で形成されるとともに、燃料タンクの外壁に保護板取付部を形成し、保護板取付部に取付クリップを取付け、取付クリップに保護板を当接させて、保護板を取付クリップと係止部材で挟持して保護板を取付け、
保護板取付部は、燃料タンクの外壁から２枚の取付首部を互いに略平行に延設し、取付首部の先端から燃料タンクの外壁と平行に張出す取付頭部を形成し、取付首部の外面と取付頭部の下面及び記燃料タンクの外壁の外面との間に取付係止凹部が形成され、取付頭部、取付首部及び取付係止凹部は、燃料タンクの外壁と平行に外壁の側端方向に所定の長さ形成され、
取付クリップは、取付頭部を覆う大きさの板状の取付クリップ頭部と、取付クリップ頭部の両側側端から取付クリップ頭部と略直角に延設される取付クリップ側部と、取付クリップ側部の先端から互いに向き合うように取付クリップ係止脚部を形成し、取付クリップ頭部の外面に取付クリップ係止穴を形成し、
係止部材は、平板状の係止部材頭部と係止部材頭部から延設される係止部材脚部から形成され、
取付クリップを上記保護板取付部に挿入して、取付係止凹部に取付クリップ係止脚部を係止して、保護板を取付頭部の外面に当接させて、保護板取付孔と取付クリップ係止穴に係止部材脚部を挿入して、保護板を燃料タンクに取付けたことを特徴とする自動車用の燃料タンクの保護板取付構造である。

請求項１の本発明では、自動車のフロアパネルの下に取付けられる自動車用の燃料タンクの保護板取付構造において、燃料タンクは、ブロー成形で形成されるとともに、燃料タンクの外壁に保護板取付部を形成した。このため、ブロー成形時に燃料タンクの外壁に保護板取付部を同時に燃料タンクの外壁と一体的に形成することができ、保護板取付部の形成が容易であるとともに、保護板取付部の形成に他の部品を必要としなく、コストを低減できる。

保護板取付部に取付クリップを取付け、取付クリップに保護板を当接させて、保護板を取付クリップと係止部材で挟持して保護板を取付けた。このため、取付クリップを保護板取付部に取付けて、保護板を取付クリップと係止部材で挟持することができ、保護板の取付作業が容易である。

保護板取付部は、燃料タンクの外壁から２枚の取付首部を互いに略平行に延設し、取付首部の先端から燃料タンクの外壁と平行に張出す取付頭部を形成し、取付首部の外面と取付頭部の下面及び記燃料タンクの外壁の外面との間に取付係止凹部が形成した。このため、取付クリップを取付ける取付係止凹部を、保護板取付部に燃料タンクの外壁と一体的に形成することができる

取付頭部、取付首部及び取付係止凹部は、燃料タンクの外壁と平行に外壁の側端方向に所定の長さ形成された。このため、燃料タンクの外壁と平行に取付クリップを挿入することができ、取付頭部、取付首部及び取付係止凹部が所定の強度を有することができ、保護板を充分な強度で保持することができる。

取付クリップは、取付頭部を覆う大きさの板状の取付クリップ頭部と、取付クリップ頭部の両側側端から取付クリップ頭部と略直角に延設される取付クリップ側部と、取付クリップ側部の先端から互いに向き合うように取付クリップ係止脚部を形成した。このため、取付クリップを保護板取付部に取付けると、取付クリップ頭部と取付クリップ側部で保護板取付部を覆い、取付クリップ係止脚部が取付係止凹部に係止されて、取付クリップを保護板取付部に取付けることができる。
取付クリップ頭部の外面に取付クリップ係止穴を形成したため、係止部材の係止部材脚部を挿入して、保護板を取付けることができる。

係止部材は、平板状の係止部材頭部と係止部材頭部から延設される係止部材脚部から形成された。このため、係止部材脚部を取付クリップ係止穴に挿入することにより、係止部材を取付け、係止部材頭部と取付クリップで保護板を挟持することができる。

取付クリップを保護板取付部に挿入して、取付係止凹部に取付クリップ係止脚部を係止して、保護板を取付頭部の外面に当接させて、保護板取付孔と取付クリップ係止穴に係止部材脚部を挿入して、保護板を燃料タンクに取付けた。このため、保護板取付孔と取付クリップ係止穴に係止部材脚部を挿入することにより、保護板を取付クリップと係止部材で挟持して、保護板取付部に強固に取付けることができる。

請求項２の本発明は、燃料タンクの外壁の内側の２枚の取付首部と取付頭部が形成する部分は取付空間部が形成された自動車用の燃料タンクの保護板取付構造である。

請求項２の本発明では、燃料タンクの外壁の内側の２枚の取付首部と取付頭部が形成する部分は取付空間部が形成されたため、燃料タンクの内圧が上昇した場合でも、２枚の取付首部が相互に開く方向に変形するため、より一層、取付クリップの取付クリップ係止脚部を強く保持するようになり、取付クリップが保護板取付部から外れることがない。

請求項３の本発明は、保護板取付部の取付頭部は、燃料タンクの外壁面と同一面又は外壁面から凹んで形成された自動車用の燃料タンクの保護板取付構造である。

請求項３の本発明では、保護板取付部の取付頭部は、燃料タンクの外壁面と同一面又は外壁面から凹んで形成されたため、取付クリップや係止部材が燃料タンクの外壁面から大きく突出することがなく、保護板が燃料タンクから離れることがなく、燃料タンクの取付スペースを減少させることができる。

請求項４の本発明は、保護板取付部は、燃料タンクの複数個所に形成された自動車用の燃料タンクの保護板取付構造である。

請求項４の本発明では、保護板取付部は、燃料タンクの複数個所に形成されたため、保護板を確実に保持することができる。保護板取付部を燃料タンクの外壁の中心線に対して対称位置に形成すると、保護板取付部から取付クリップが外れる方向が逆になり、外れ難くなる。

請求項５の本発明は、取付クリップ係止脚部の保護板取付部に挿入される後端側は、両側の取付クリップ係止脚部を連結する取付クリップ連結脚部が形成された自動車用の燃料タンクの保護板取付構造である。

請求項５の本発明では、取付クリップ係止脚部の保護板取付部に挿入される後端側は、両側の取付クリップ係止脚部を連結する取付クリップ連結脚部が形成された。このため、取付クリップ係止脚部が互いに広がり難くなり、取付クリップ側部が保護板取付部の取付頭部を挟持する力が強くなる。

請求項６の本発明は、取付頭部の外面に位置決め用の突部又は凹部を形成し、取付クリップ頭部の内面に位置決め用の突部又は凹部に係合する位置決め用凹部又は突部を形成した自動車用の燃料タンクの保護板取付構造である。

請求項６の本発明では、取付頭部の外面に位置決め用の突部又は凹部を形成し、取付クリップ頭部の内面に位置決め用の突部又は凹部に係合する位置決め用凹部又は突部を形成した。このため、取付クリップが保護板取付部の所定位置に確実に取付けられて、保護板を係止部材で取付ける作業が容易である。

請求項７の本発明は、係止部材は、クリップ又はネジで形成された自動車用の燃料タンクの保護板取付構造である。

請求項７の本発明では、係止部材は、クリップ又はネジで形成されたため、係止部材を取付クリップに取付けることが容易であり、係止部材を確実に取付クリップに取付けることができる。

保護板取付部は、取付首部の外面と取付頭部の下面及び記燃料タンクの外壁の外面との間に取付係止凹部が形成したため、取付クリップを取付ける取付係止凹部を、保護板取付部に燃料タンクの外壁と一体的に形成することができる
取付クリップを保護板取付部に挿入して、保護板取付孔と取付クリップ係止穴に係止部材脚部を挿入して、保護板を燃料タンクに取付けたため、保護板取付孔と取付クリップ係止穴に係止部材脚部を挿入することにより、保護板を取付クリップと係止部材で挟持して、保護板取付部に強固に取付けることができる。

本発明の実施の形態である保護板を燃料タンクの保護板取付部に取付クリップと係止部材で取付ける状態を示した分解斜視図である。 本発明の実施の形態に使用する燃料タンクの外壁の保護板取付部の部分の平面図である。 本発明の実施の形態である保護板を保護板取付部に取付けた状態の断面図であり、図２のＡ−Ａ線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態である保護板を保護板取付部に取付けた状態の断面図であり、図２のＢ−Ｂ線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態である燃料タンクと保護板をフロアパネルに取付けた状態の断面図である。 本発明に使用する燃料タンクの斜視図である。 従来の燃料タンクと保護板をフロアパネルに取付けた状態の断面図である。 従来の他の保護板を燃料タンクの保護板取付部に取付クリップと係止部材で取付ける状態を示した斜視図である。 図８において、燃料タンクの保護板取付部に取付クリップを取付け、燃料タンクの内圧が上昇したときに、保護板取付部の変形を示す模式図である。

本発明の実施の形態である自動車用の燃料タンク１０の保護板取付構造について、図１〜図６に基づき説明する。
本発明の実施の形態に使用する燃料タンク１０は、図６に示すように、その燃料タンク１０に燃料ポンプ（図示せず）等を出し入れするためにポンプユニット取付孔１６が上面に形成されて、ポンプユニット取付孔１６を塞ぎ、燃料ポンプを燃料タンク１０内に取付けるポンプユニット取付蓋１７が取付けられている。

さらに、燃料タンク１０には車体に設けられた給油口（図示せず）から燃料を燃料タンク１０内に注入するインレットパイプ（図示せず）と接続するインレットパイプ接続部１４が取付けられている。また、上記燃料ポンプからエンジンに燃料を送付する燃料パイプ１５も取付けられている。さらに、燃料ポンプを駆動する電気コードや燃料タンク１０内の蒸発燃料を調整する各種のパイプが取付けられている。

本発明に使用する燃料タンク１０は、ブロー成形品により成形された合成樹脂製のものを使用する。
合成樹脂製の燃料タンク１０は、高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）の一層で形成されたものや、表皮層、バリヤ層と本体層の多層構造で形成されたものを使用することができる。多層構造の場合は、表皮層、本体層は、耐衝撃性が大きく、燃料油に対しても剛性が維持される熱可塑性合成樹脂から形成され、高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）から形成されることが好ましい。バリヤ層を構成する熱可塑性合成樹脂は、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体（ＥＶＯＨ）、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド（ＰＰＳ）等を使用することが好ましい。

この燃料タンク１０に保護板５０をとりつける保護板取付構造は、燃料タンク１０に形成される保護板取付部２０に取付クリップ３０と係止部材である係止クリップ４０を使用して、保護板５０を取付ける構造である。まず、燃料タンク１０に形成される保護板取付部２０について説明し、取付クリップ３０と係止クリップ４０及び保護板５０については後述する。

保護板取付部２０は、燃料タンク１０をブロー成形するときに外壁の形成と同時に形成する。保護板取付部２０は、燃料タンク１０の外壁の保護板５０が取付けられる面に形成される。例えば、保護板５０を燃料タンク１０の底面に取付ける場合には、保護板取付部２０を底面の側端に近接した部分に形成する。

保護板取付部２０は、図３に示すように、その断面形状は、燃料タンク１０の外壁から凹んで形成された取付凹部２４と、取付凹部２４の中心部分から取付凹部２４と連続してタンク外方に屈曲して２枚の取付首部２２を互いに略平行に延設する。２枚の取付首部２２の先端から燃料タンク１０の外壁と平行に張出す取付頭部２１を形成する。

取付首部２２の外面と、取付頭部２１の取付首部２２からはみ出した側端の下面及び燃料タンク１０の外壁の外面との間に取付係止凹部２３が形成されている。このため、係止クリップ４０を取付ける取付係止凹部２３を、保護板取付部２０に燃料タンク１０の外壁と一体的に形成することができる。この取付係止凹部２３に後述する取付クリップ３０の取付クリップ係止脚部３３が係合する。このため、取付クリップ３０を取付ける取付係止凹部２３を、保護板取付部２０に燃料タンク１０の外壁と一体的に形成することができる。

燃料タンク１０の外壁から一体的に形成された取付首部２２は互いに離れて形成され、２枚の取付首部２２の内側の部分と取付頭部２１が形成する燃料タンク１０の内側の部分は、空間である取付空間部２５が形成されている。このため、燃料タンク１０の内圧が上昇した場合でも、２枚の取付首部２２が相互に開く方向に変形するため、取付首部２２が取付クリップ係止脚部３３をより強く係合して、後述する取付クリップ３０の取付クリップ係止脚部３３をより一層、強く保持するようになり、取付クリップ３０が保護板取付部２０から外れることがない。

保護板取付部２０の取付頭部２１は、燃料タンク１０の外壁面と同一面又は外壁面から凹んで形成することが好ましい。この場合には、取付クリップ３０や係止部材である係止クリップ４０が燃料タンク１０の外壁面から大きく突出することがなく、保護板５０が燃料タンク１０から大きく離れることがないため、燃料タンク１０の取付スペースを減少させることができる。

保護板取付部２０は、燃料タンク１０の複数個所に形成することが好ましい。この場合には、保護板取付部２０を燃料タンク１０の外壁の中心線に対して対称位置、即ち、燃料タンク１０の中心を挟んで対向するように形成すると、保護板取付部２０に取付クリップ３０を対向する方向に嵌め込んで、取付けることができ、保護板取付部２０から取付クリップ３０が外れる方向が逆になり、外れ難くなる。

図１と図２に示すように、保護板取付部２０が形成された燃料タンク１０の外壁の保護板取付部２０よりも先端部分は、保護板取付部２０の取付凹部２４よりも斜めに低くなって形成された取付前庭部２７が形成されている。このため、取付クリップ３０を保護板取付部２０に取付ける場合に、取付前庭部２７を、取付クリップ３０を滑らせて取付けることができ、取付が容易である

取付頭部２１の外面に位置決め用の取付位置決め突部２６を形成することが好ましい。このとき、後述する取付クリップ３０には位置決め凹部が形成され、互いに係合する。その逆に、取付頭部２１に凹部を形成し、取付クリップ３０の突部を形成してもよい。この場合には、取付クリップ３０が保護板取付部２０の所定位置に確実に取付けられて、保護板５０を係止クリップ４０で取付ける作業が容易である。

保護板取付部２０の取付頭部２１、取付首部２２及び取付係止凹部２３は、燃料タンク１０の外壁と平行に外壁の側端方向に所定の長さが形成された。このため、燃料タンク１０の外壁と平行に取付クリップ３０を挿入することができる。さらに、取付頭部２１、取付首部２２及び取付係止凹部２３が所定の長さを有するため、保護板取付部２０が取付クリップ３０と係合して、所定の強度を有することができ、保護板５０を充分な強度で保持することができる。

次に、図１と図３に基づき、取付クリップ３０について説明する。
取付クリップ３０は、平面形状が略四角形状で形成され、保護板取付部２０の取付頭部２１を覆う大きさの板状の取付クリップ頭部３１と、取付クリップ頭部３１の両側側端から取付クリップ頭部３１と略直角に延設される取付クリップ側部３２と、取付クリップ側部３２の先端から互いに向き合うように取付クリップ係止脚部３３が形成されている。

このため、取付クリップ３０を保護板取付部２０に取付けると、取付クリップ頭部３１の内面が保護板取付部２０の取付頭部２１の外面と当接し、取付クリップ側部３２の内面が保護板取付部２０の取付頭部２１の側面を覆い、取付クリップ係止脚部３３が取付係止凹部２３に係止されて、取付クリップ３０を保護板取付部２０に取付けることができる。

取付クリップ頭部３１の外面に取付クリップ係止穴３５が形成されている。取付クリップ係止穴３５は、係止部材である係止クリップ４０の係止クリップ脚部４２を挿入して、保護板５０を取付けることができる。
なお、上述のように、取付クリップ頭部３１の内面に取付位置決め突部２６と対応する取付クリップ位置決め穴３６を形成する。

図１に示すように、取付クリップ係止脚部３３の保護板取付部２０に挿入される後端側は、両側の取付クリップ係止脚部３３を連結する取付クリップ連結脚部３４が形成されている。このため、取付クリップ係止脚部３３の先端が互いに広がり難くなり、取付クリップ側部３２が保護板取付部２０の取付頭部２１を挟持する力が強くなる。

次に、図１と図４に基づき、係止部材である係止クリップ４０について説明する。
係止クリップ４０は、平板状の係止クリップ頭部４１と係止クリップ頭部４１から延設される係止クリップ脚部４２から形成されている。このため、係止クリップ脚部４２を取付クリップ係止穴３５に挿入することにより、係止クリップ４０を取付け、係止クリップ頭部４１と取付クリップ３０で保護板５０を挟持することができる。

本実施の形態では、係止クリップ頭部４１は、円盤状に形成されたが、多角形の板状に形成してもよい。
係止クリップ脚部４２は、図４に示すように、中空状に形成することができる。この場合には、係止クリップ脚部４２が弾性的に撓むことができ、挿入が容易である。

本実施の形態では、係止部材は、係止クリップ４０を使用したが、係止クリップ４０の代わりに、ネジを使用することができる。ネジを使用する場合には、ネジの脚部を取付クリップ係止穴３５にねじ込むことにより、保護板５０を挟持して取付クリップ３０に取付けることができる。

なお、保護板５０の燃料タンク１０への取付けは、取付クリップ３０を保護板取付部２０に取付けて、取付位置決め突部２６が取付クリップ位置決め穴３６に係合するまで挿入する。そうすると、保護板取付孔５１と取付クリップ係止穴３５が一致して、取付係止凹部２３に取付クリップ係止脚部３３が係止される。

その後、保護板５０を保護板取付部２０の取付頭部２１の外面に当接させて、保護板５０の保護板取付孔５１と取付クリップ３０の取付クリップ係止穴３５に、係止クリップ４０の係止クリップ脚部４２を挿入して、保護板５０を燃料タンク１０に取付ける。保護板取付孔５１と取付クリップ係止穴３５に係止クリップ脚部４２を挿入することにより、保護板５０を取付クリップ３０と係止クリップ４０で挟持して、保護板取付部２０に強固に取付けることができる。

次に、保護板５０について説明する。
保護板５０は、燃料タンク１０の断熱のための断熱板や、飛石等の保護のため保護板５０として使用される。
保護板５０を合成樹脂で形成する場合には、オレフィン系合成樹脂又はオレフィン系合成樹脂のブレンド材のソリッド材で形成される。また、合成樹脂の発泡層をソリッド材で挟んだ多層構成のものを使用することができる。

オレフィン系合成樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンを使用することができ、オレフィン系合成樹脂のブレンド材としては、ポリエチレンとポリプロピレンのブレンド材や、ポリエチレンやポリプロピレンを主材として、他の合成樹脂をブレンドしたものを使用することができる。
また、金属製の保護板５０を使用することもできる。
保護板５０は、燃料タンク１０の底面以外にも、側面にも取付けることができる。

１ フロアパネル
１０ 燃料タンク
２０ 保護板取付部
２１ 取付頭部
２２ 取付首部
２３ 取付係止凹部
３０ 取付クリップ
３１ 取付クリップ頭部
３３ 取付クリップ係止脚部
４０ 係止クリップ（係止部材）
５０ 保護板

４ 車体
１０ 燃料タンク
１４ インレットパイプ接続部
１５ 燃料パイプ
１６ ポンプユニット取付孔
１７ ポンプユニット取付蓋
２０ 保護板取付部
２１ 取付頭部
２２ 取付首部
２３ 取付係止凹部
２４ 取付凹部
２５ 取付空間部
２６ 取付位置決め突部
２７ 取付前庭部
３０ 取付クリップ
３１ 取付クリップ頭部
３２ 取付クリップ側部
３３ 取付クリップ係止脚部
３４ 取付クリップ連結脚部
３５ 取付クリップ係止穴
３６ 取付クリップ位置決め穴
４０ 係止クリップ
４１ 係止クリップ頭部
４２ 係止クリップ脚部
５０ 保護板
５１ 保護板取付孔
１１０ 燃料タンク
１２０ 保護板
１３０ 取付バンド
１３１ 連結部材
１３２ ネジ
１３３ フックボルト
２１０ 燃料タンク
２１１ タンク上部
２１２ タンク側部
２２０ 保護板取付部
２２１ 上部張出部
２２２ 係止凹部
２３０ 取付クリップ
２３１ 頭部
２３２ 係止穴
２３３ 脚部
２４０ 係止クリップ
２４１ 頭部
２４２ 脚部
２５０ 保護板
２５１ 取付孔

Claims (7)

1. 自動車のフロアパネルの下に取付けられる自動車用の燃料タンクの保護板取付構造において、
   上記燃料タンクは、ブロー成形で形成されるとともに、上記燃料タンクの外壁に保護板取付部を形成し、該保護板取付部に取付クリップを取付け、該取付クリップに保護板を当接させて、該保護板を上記取付クリップと係止部材で挟持して上記保護板を取付け、
   該保護板取付部は、上記燃料タンクの外壁から２枚の取付首部を互いに略平行に延設し、該取付首部の先端から上記燃料タンクの外壁と平行に張出す取付頭部を形成し、上記取付首部の外面と上記取付頭部の下面及び上記記燃料タンクの外壁の外面との間に取付係止凹部が形成され、上記取付頭部、上記取付首部及び上記取付係止凹部は、上記燃料タンクの外壁と平行に外壁の側端方向に所定の長さ形成され、
   上記取付クリップは、上記取付頭部を覆う大きさの板状の取付クリップ頭部と、該取付クリップ頭部の両側側端から取付クリップ頭部と略直角に延設される取付クリップ側部と、該取付クリップ側部の先端から互いに向き合うように取付クリップ係止脚部を形成し、上記取付クリップ頭部の外面に取付クリップ係止穴を形成し、
   上記係止部材は、平板状の係止部材頭部と該係止部材頭部から延設される係止部材脚部から形成され、
   上記取付クリップを上記保護板取付部に挿入して、上記取付係止凹部に取付クリップ係止脚部を係止して、上記保護板を上記取付頭部の外面に当接させて、上記保護板取付孔と上記取付クリップ係止穴に上記係止部材脚部を挿入して、上記保護板を上記燃料タンクに取付けたことを特徴とする自動車用の燃料タンクの保護板取付構造。
2. 上記燃料タンクの外壁の内側の２枚の上記取付首部と上記取付頭部が形成する部分は取付空間部が形成された請求項１に記載の自動車用の燃料タンクの保護板取付構造。
3. 上記保護板取付部の取付頭部は、上記燃料タンクの外壁面と同一面又は外壁面から凹んで形成された請求項１又は請求項２に記載の自動車用の燃料タンクの保護板取付構造。
4. 上記保護板取付部は、上記燃料タンクの複数個所に形成された請求項１乃至請求項３のいずれか１項に記載の自動車用の燃料タンクの保護板取付構造。
5. 上記取付クリップ係止脚部の上記保護板取付部に挿入される後端側は、両側の上記取付クリップ係止脚部を連結する取付クリップ連結脚部が形成された請求項１乃至請求項４のいずれか１項に記載の自動車用の燃料タンクの保護板取付構造。
6. 上記取付頭部の外面に位置決め用の突部又は凹部を形成し、上記取付クリップ頭部の内面に上記位置決め用の突部又は凹部に係合する位置決め用凹部又は突部を形成した請求項１乃至請求項５のいずれか１項に記載の自動車用の燃料タンクの保護板取付構造。
7. 上記係止部材は、クリップ又はネジで形成された請求項１乃至請求項６のいずれか１項に記載の自動車用の燃料タンクの保護板取付構造。

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