JP2015000408A - 摺動部材および摺動部材製造方法 - Google Patents

摺動部材および摺動部材製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】周期構造が消滅した後の長期に渡って摺動特性が損なうことがない摺動部材及びこのような摺動部材を製造することができる製造方法を提供する。【解決手段】摺動部材の製造方法は膜形成工程と摩耗工程とを備える。膜形成工程は、第1部材の摺動面に、凸部頂点が非平坦面となって連続的に高さが変化するグレーティング状凹凸の周期構造を有する非晶質炭素膜を形成する。摩耗工程は、第1部材の摺動面と第2部材の摺動面とを相対的に摺動させて、周期構造を犠牲層として摩滅させる。【選択図】図1

Description

本発明は、摺動部材および摺動部材製造方法に関するものである。
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜は優れたトライボロジー特性を示す。このため、従来から様々な分野で注目されている。DLC膜と鋼材の摺動では摩擦粉に起因する移着膜が低摩擦化に寄与することが示唆されている。また、低摩擦を示す移着膜では,最表面にDLC由来のグラファイト化されたカーボンが生成されており,低硬度カーボン移着物が低摩擦の要因と考えられている。
シリコンを添加したSi−DLC膜に酸素プラズマ処理を施すと、シリコン酸化物がカーボン移着物を固着させるバインダーの役割を果たし、低摩擦化することが報告されている。このように、低摩擦化を実現するためには低硬度カーボンの生成とともに移着膜の固着性が重要となる。
一方、サブミクロンの周期ピッチと溝深さをもつグレーティング状の周期構造をDLC膜に付与すると、摺動時にDLC膜と鋼材の微細な摩耗粉が生成され、マイルド摩耗面に似た滑らかで強固に固着した移着膜の形成が期待できる。
DLCの摩擦特性を向上させるために、基材の摺動面に成膜されたDLC膜に、フェムト秒レーザ等を照射することで、照射領域をガラス状炭素に改質された改質領域を形成するようにした摺動材(摺動部材)が従来においては提案されている(特許文献1及び特許文献2)。
また、従来には、基材の表面に、水素を含有した非晶質炭素被膜を成膜する工程と、非晶質炭素被膜の表面に紫外線を照射する工程とで、摺動部材を製造するものもある(特許文献3)。
特開2011−168845号公報 特開2007−162045号公報 特開2010−215950号公報
前記特許文献1及び特許文献2に示すものでは、DLC層を形成した後、そのDLC層の表面にレーザ照射するものであり、特許文献3では、DLC層を形成した後、そのDLC層の表面に紫外線を照射するものである。このため、レーザ照射等によって、DLCをグラファイト化していることになり、DLC本来の物性が損なわれることになる。また、長期に渡る使用によって、改質層が消滅すれば、摺動部材としての機能を損なうことになっていた。
本発明は、上記課題に鑑みて、周期構造が消滅した後の長期に渡って摺動特性が損なうことがない摺動部材及びこのような摺動部材を製造することができる製造方法を提供する。
本発明の摺動部材の製造方法は、第1部材の摺動面に、凸部頂点が非平坦面となって連続的に高さが変化するグレーティング状凹凸の周期構造を有する非晶質炭素膜を形成する膜形成工程と、第1部材の摺動面と第2部材の摺動面とを相対的に摺動させて,前記周期構造を犠牲層として摩滅させる摩耗工程とを備えたものである。
本発明の摺動部材の製造方法によれば、連続的に高さが変化するグレーティング状凹凸の周期構造を非晶質炭素膜(DLC膜)に設けているため、摺動時に小さな曲率半径をもつ周期構造先端が摩耗し、なじみが進行する。この際,第1部材から発生する微細なDLC膜の摩耗粉はグラファイト化され、低摩擦化の実現に重要な低硬度カーボンの生成が促進される。周期構造を有するDLC膜は微細な加工ツールとして作用し、第2部材からもマイルド摩耗粉のような微細な摩耗粉が発生する。また,周期構造は第2部材に形成される突出した移着粒子を削り落とし、トラップすることで移着粒子の成長を抑制し、摩耗粉の微細化と移着膜の平滑化に寄与する。この段階では顕著な摩擦低減効果は得られないが、周期構造を犠牲層として摩滅させる工程において、微細な摩耗粉が延しつぶされる。
前記非晶質炭素膜は、前記第1部材の基材表面に予め凸部頂点が非平坦面となって連続的に高さが変化するグレーティング状の凹凸の周期構造形成を行った後、成膜して形成するのが好ましい。
このように構成することで、形態が異なるだけで通常のDLC膜と組成的には同一な周期構造を有するDLC膜を形成できる。
前記第2部材の少なくとも摺動面が、前記摩耗工程において酸化物の摩耗粉を生じる材質としているのが好ましい。
前記第1部材の基材表面にあらかじめ形成する周期構造は、加工闘値近傍の照射強度で直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバーラップさせながら走査して、自己組織的に形成されているのが好ましい。
本発明の摺動部材は、前記摺動部材の製造方法を用いる摺動部材であって、凸部頂点が非平坦面となって連続的に高さが変化するグレーティング状凹凸の周期構造を有する非晶質炭素膜の凹凸が20nm以上100nm以下かつ非晶質炭素膜の膜厚以下である。
凸部頂点が非平坦面となって連続的に高さが変化するグレーティング状凹凸の周期構造を有する非晶質炭素膜の周期ピッチが10μm以下であるのが好ましい。
本発明の摺動部材の製造方法では、周期構造を犠牲層として摩滅させる工程において、微細な摩耗粉が延しつぶされ、強固に固着された低硬度カーボン移着層が形成されるとともにDLC膜が平滑化する。このため、周期構造が消滅した後も長期に渡って摺動特性が向上する摺動部材が得られる。
グレーティング状の凹凸の周期構造形成を行った後、非晶質炭素膜を成膜するものでは、形態が異なるだけで通常のDLC膜と組成的には同一な周期構造を有するDLC膜を形成できる。したがって、硬度低下などの物性変化を生じることなく、DLC膜本来の特性を維持したものとなる。なお、DLC膜の硬度が低下すると、DLC膜の微細な加工ツールとしての作用が低下し、移着粒子の成長抑制や摩耗粉の微細化に支障が生じるため、周期構造が消滅した後も長期に渡って摺動特性が向上する摺動部材が得られない。
第2部材の摺動面が摩耗工程において酸化物の摩耗粉を生じるものでは、酸素に富んだ微細な摩耗粉が延しつぶされて、摩耗率がシビア摩耗の1/20〜1/1000となるマイルド摩耗面のような移着層を形成することができる。マイルド摩耗面のような移着層は強固にカーボン移着物を第2部材の摺動面に固着させるバインダーの働きをして、摺動特性向上に寄与する。
加工闘値近傍の照射強度で 直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバーラップさせながら走査して、自己組織的に形成するものでは、機械加工では困難なサブミクロンの周期ピッチと凹凸深さをもつ周期構造を容易に得ることができる。
非晶質炭素膜(DLC膜)の凹凸が20nm以上100nm以下かつ非晶質炭素膜の膜厚以下とすることで、微細な摩耗粉の発生と周期構造の摩滅を基材が露出することなく効率的に実現できる。
非晶質炭素膜(DLC膜)の周期ピッチを10μm以下とすることで,低硬度カーボンの生成促進と移着粒子の成長抑制により,マイルド摩耗面に似た移着層を形成することができる。
本発明の実施形態を示す摺動部材の製造方法の工程を示す簡略ブロック図である。 膜形成工程を示す簡略ブロックである。 本発明の実施形態を示す摺動部材の製造方法の斜視図である。 第1部材の摺動面の拡大断面図である。 第1部材の基材表面を示し、(a)は周期構造の拡大平面図であり、(b)は周期構造の断面プロファイル図である。 第1部材の基材表面の非結晶炭素膜を示し、(a)周期構造の拡大平面図であり、(b)は周期構造の断面プロファイル図である。 前記周期構造形成方法に用いるレーザ表面加工装置の簡略図である。 算術平均粗さの定義を説明するためのグラフ図である。 第1部材の周期構造に対して第2部材を直交方向に往復動させた際の往復動回数と摩擦係数との関係を示すグラフ図である。 第1部材の周期構造に対して第2部材を平行方向に往復動させた際の往復動回数と摩擦係数との関係を示すグラフ図である。 第2部材の摺動面を示し、(a)は周期構造が形成されていない鏡面DLC膜に対して摺動させたときの拡大図であり、(b)は周期構造が形成されたDLC膜に対して直交方向に摺動させたときの拡大図であり、(c)は周期構造が形成されたDLC膜に対して平行方向に摺動させたときの拡大図である。 第2部材の摺動面を示し、(a)は周期構造が形成されていない鏡面DLC膜に対して摺動させたときの拡大図およびプロファイル図であり、(b)は周期構造が形成されたDLC膜に対して直交方向に摺動させたときの拡大図およびプロファイル図であり、(c)は周期構造が形成されたDLC膜に対して平行方向に摺動させたときの拡大図およびプロファイル図である。 第2部材を10000往復させた状態の第1部材の摺動面を示し、(a)は周期構造が形成されていない鏡面DLC膜に対して摺動させたときの拡大図であり、(b)は周期構造が形成されたDLC膜に対して直交方向に摺動させたときの拡大図であり、(c)は周期構造が形成されたDLC膜に対して平行方向に摺動させたときの拡大図である。 第1部材の摺動面の摩耗粉を示し、(a)は周期構造が形成されていない鏡面DLC膜に対して摺動させたときの拡大図であり、(b)は周期構造が形成されたDLC膜に対して直交方向に摺動させたときの拡大図であり、(c)は周期構造が形成されたDLC膜に対して平行方向に摺動させたときの拡大図である。 第2部材を10往復させた状態の第1部材の摺動面を示し、(a)は周期構造が形成されていない鏡面DLC膜に対して摺動させたときの拡大図であり、(b)は周期構造が形成されたDLC膜に対して平行方向に摺動させたときの拡大図である。 第2部材の摺動面の移着膜の構造を示し、(a)は基材と第1層と第2層のSEM画像図であり、(b)は第1層と第2層のSEM画像図である。 鏡面DLC膜に第2部材を摺動させた場合の第2部材の摺動痕を示し、(a)は10往復時のSEM画像図とEDX分析による酸素分布図であり、(b)は100往復時のSEM画像図とEDX分析による酸素分布図であり、(c)は2000往復時のSEM画像図とEDX分析による酸素分布図であり、(d)は10000往復時のSEM画像図とEDX分析による酸素分布図である。 周期平行DLC膜に第2部材を摺動させた場合の第2部材の摺動痕を示し、(a)は10往復時のSEM画像図とEDX分析による酸素分布図であり、(b)は100往復時のSEM画像図とEDX分析による酸素分布図であり、(c)は2000往復時のSEM画像図とEDX分析による酸素分布図であり、(d)は10000往復時のSEM画像図とEDX分析による酸素分布図である。 周期平行DLCの往復動回数と摩擦係数との関係を示し、(a)は移着膜生成過程の範囲を示すグラフ図であり、(b)は移着膜範囲拡大過程の範囲を示すグラフ図であり、(c)は低摩擦化過程の範囲を示すグラフ図である。 周期平行DLCの摺動面を示し、10往復された状態の拡大図である。 周期平行DLCの摺動面プロファイルを示し、(a)は10往復時の摺動面プロファイル図であり、(b)は2000往復時の摺動面プロファイル図であり、(c)は10000往復時の摺動面プロファイル図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図21に基づいて説明する。
図1は本発明に係る摺動部材の製造方法を示すブロック図を示し、この製造方法は、膜形成工程P1と摩耗工程P2とを備える。膜形成工程P1は、図3と図4に示すように、第1部材1の摺動面1aにグレーティング状凹凸の周期構造3を有する非晶質炭素膜4(図3参照)を形成するものであり、摩耗工程P2は、第1部材1の摺動面1aと第2部材2の摺動面2aとを相対的に摺動させて、周期構造3を犠牲層として摩滅させるものである。図例における第1部材1は平板体で構成し、第2部材2としては円柱状のピン部材で構成した。また、第1部材1及び第2部材2は、炭素鋼、銅、アルミニウム、白金、超硬合金等であっても、炭化ケイ素や窒化ケイ素等のシリコン系セラミックスであっても、エンジニアプラスチック等であってもよい。第2部材21の摺動面2aとして、球面状であっても、平坦面であってもよい。また、第2部材2としては、後述するように、摩耗工程において酸化物の摩耗粉を生じる材質が好ましい。
膜形成工程P1は図2に示すように、周期構造形成工程P1aと成膜工程P1bとを備える。周期構造形成工程P1aは、図5(a)(b)に示すように、微小の凹部5と微小の凸部6とが交互に所定ピッチで配設されてなる周期構造を形成する工程であり、図7に示すように、レーザ発生器11と光学系10とを備えたレーザ表面加工装置を使用して形成する。
このレーザ表面加工装置では、レーザ発生器11は、ミラー12により加工材料Wに向けて折り返され、メカニカルシャッタ13に導かれる。レーザ照射時はメカニカルシャッタ13を開放し、レーザ照射強度は1/2波長板14と偏光ビームスプリッタ16によって調整可能とし、1/2波長板15によって偏光方向を調整し、集光レンズ17によって、XYθステージ19上の加工材料W表面に集光照射することになる。
第1工程21では、加工閾値近傍の照射強度で直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバラップさせながら走査して、自己組織的に形成している。すなわち、アブレーション閾値近傍のフルエンスで直線偏光のレーザをワーク(加工材料)Wに照射した場合、入射光と加工材料Wの表面に沿った散乱光またはプラズマ波の干渉により、レーザ波長と同程度の周期間隔で、エネルギ一分布にわずかな粗密が生じる。一般的な加工方法ではレーザ照射面全体が加工されるが、加工閾値近傍のエネルギー密度でレーザ照射することで、高エネルギ一部分を選択的に加工することができる。その結果、1光軸のレーザ照射でありながら、グレーティング状の周期構造が形成される。このとき、加工に用いるレーザのパルス幅が長くなるほど熱影響や加工蒸散物との相互作用によるレーザの散乱によって周期構造に乱れが生じることになる。
成膜工程P1bは、DLCコーティングであり、例えば、プラズマイオン注入法を採用することができる。プラズマイオン注入法は、高真空中でのプラズマプロセスであるイオン化蒸着により成膜する方法である。すなわち、真空チャンバ中にトルエンガスや他の炭化水素ガスが導入され直流アーク放電プラズマ中で炭化水素イオンが励起されたラジカルが生成される。このため、炭化水素イオンは直流の負電圧にバイアスされた基板(コーティングされる部材)にバイアス電圧に応じたエネルギーで衝突し固体化し成膜する。
非晶質炭素膜4のグレーティング状凹凸の周期構造3は、図6に示すように、連続的に高さが変化するものである。非晶質炭素膜(DLC膜)の凹凸の高低差(凹部5の底部から凸部6の頂点までの高さ)が20nm以上100nm以下かつ非晶質炭素膜の膜厚以下とするのが好ましい。また、非晶質炭素膜(DLC膜)の周期ピッチを10μm以下とするのが好ましい。
そして、第1部材1の摺動面1aにグレーティング状凹凸の周期構造3を有する非晶質炭素膜4を形成した後は、図3に示すように、この非晶質炭素膜4に対して、第2部材2の摺動面を摺動させる。
このため、図4に示すように、第1部材1の周期構造先端が摩耗し、この摩耗によって、DLC由来の低硬度カーボンが生成される、また、周期構造により、微細な摩耗粉が生成され、マイルド摩耗面に似た滑らかで強固に固着した移着膜が形成される。
前記摺動部材の製造方法では、連続的に高さが変化するグレーティング状凹凸の周期構造3を非晶質炭素膜(DLC膜)4に設けているため、摺動時に小さな曲率半径をもつ周期構造先端が摩耗し、なじみが進行する。この際,第1部材1から発生する微細なDLC膜4の摩耗粉はグラファイト化され、低摩擦化の実現に重要な低硬度カーボンの生成が促進される。周期構造3を有するDLC膜4は微細な加工ツールとして作用し、第2部材2からもマイルド摩耗粉のような微細な摩耗粉が発生する。また、周期構造3は第2部材2に形成される突出した移着粒子を削り落とし、トラップすることで移着粒子の成長を抑制し、摩耗粉の微細化と移着膜の平滑化に寄与する。この段階では顕著な摩擦低減効果は得られないが、周期構造3を犠牲層として摩滅させる工程において、微細な摩耗粉が延しつぶされる。これによって、強固に固着された低硬度カーボン移着層が形成されるとともにDLC膜4が平滑化する。周期構造3が消滅した後も長期に渡って摺動特性が向上する摺動部材が得られる。
また、グレーティング状の凹凸の周期構造形成を行った後、非晶質炭素膜4を成膜することで、形態が異なるだけで通常のDLC膜4と組成的には同一な周期構造を有するDLC膜4を形成できる。したがって,硬度低下などの物性変化を生じることなく、DLC膜本来の特性を維持したものとなる。なお、DLC膜4の硬度が低下すると、DLC膜4の微細な加工ツールとしての作用が低下し、移着粒子の成長抑制や摩耗粉の微細化に支障が生じるため、周期構造3が消滅した後も長期に渡って摺動特性が向上する摺動部材が得られない。
非晶質炭素膜(DLC膜)4の凹凸が20nm以上100nm以下かつ非晶質炭素膜の膜厚以下とすることで、微細な摩耗粉の発生と周期構造の摩滅を基材が露出することなく効率的に実現できる。
非晶質炭素膜(DLC膜)4の周期ピッチを10μm以下とすることで,低硬度カーボンの生成促進と移着粒子の成長抑制により、マイルド摩耗面に似た移着層を形成することができる。
加工闘値近傍の照射強度で 直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバーラップさせながら走査して、自己組織的に形成するものでは、機械加工では困難なサブミクロンの周期ピッチと凹凸深さをもつ周期構造3を容易に得ることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、前記実施形態では、第1部材1を平板体にて構成し、第2部材2をピン部材にて構成したが、第1部材1と第2部材2の形状としても、図例のものに限らず、他の種々の形状のものにて構成できる。
周期構造形成工程P1aに使用するレーザとしては、フェムト秒レーザ、ピコ秒レーザ、及びナノ秒レーザといったパルスレーザを使用することができる。また、摩耗工程P2において、第1部材1側を固定して第2部材2を第1部材1に対して摺動させても、逆に、第2部材2側を固定して第1部材1を第2部材2に対して摺動させても、第1部材1と第2部材2とを摺動させてもよい。
また、摺動方向として、周期構造3の配向方向に対して、平行方向であっても、直交方向であっても、さらには、所定角度(例えば、45度程度)に傾斜したものであってもよい。また、摺動方向として直線状ではなく、円形や楕円形状であってもよい。摺動時の荷重、摺動ストローク、往復周波数等も任意に設定できる。
ところで、DLCコーティングの処理には、化学蒸着(CVD,Chemical Vapor Deposition)法および物理蒸着(PVD,Physical Vapor Deposition)法によるプラズマ技術等がある。このため、本発明では、プラズマCVD法、イオン化蒸着法、スパッタ法、アークイオンプレーティング法の従来からある種々の方法で、非晶質炭素膜を形成することができる。
周期構造を有するDLC膜の作成およびその摺動特性を評価し、移着膜制御による低摩擦化について検証した。
まず、周期構造を有するDLC膜を作成した。この場合、バフ研磨したSUS440C基板(算術平均粗さ:Ra0.02μm)にフェムト秒レーザを加工しきい値近傍のエネルギー密度で照射し,グレーティング状の周期構造(ピッチ約700nm,深さ約200nm)を形成した後、プラズマイオン注入法でa−C:HのDLC膜を成膜した。原料ガスにはトルエン(C78)を用い、中間層としてSi/C傾斜層を設けた。中間層の膜厚は250nm,中間層を含むDLCの膜厚は1μmとした。すなわち、基材の上にこの中間層が形成され、この中間層の上にDLC膜が成膜される。成膜後のDLC表面のAFM像および断面プロファイルを前記図6に示している。
DLC表面には深さ50nm前後の周期構造形状が認められる。周期構造形成後にDLCを成膜しているため、図6に示す周期構造DLCはレーザ未照射基板に成膜したものと形態が異なるだけで組成的には同一である。
算術平均粗さRaは、図8に示すように、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜取り部分の平均線mの方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、次の数1の式によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。
実験方法としては、ピンオンプレート試験装置を用いて往復摺動実験を行った。ピン試験片(第2部材2)の材質はSUJ2とし,先端形状は曲率半径5mmの半球形とした。プレート試験片(第1部材1)は周期構造DLCおよびバフ研磨面に成膜した鏡面DLCの2種類とした。ここで、周期構造DLCとは、摺動面にグレーティング状凹凸の周期構造3を有する非晶質炭素膜4を有するものであり、鏡面DLCは、鏡面に仕上げた摺動面にDLC膜を形成したものである。
周期構造DLCに対する摺動方向は,周期構造の配向方向に対して、平行(周期平行DLC)および直交(周期直交DLC)の2方向とした。摺動条件は荷重5N、ストローク20mm,往復周波数0.5Hzとし、10000往復までの摺動抵抗をロードセルにより測定した。
各種DLC膜の摩擦係数を図9と図10に示す。摩擦係数は、500往復までは、鏡面DLC>周期DLCであり、1000往復〜5000往復までは、鏡面DLC<周期DLCであり、7000往復を越えれば、鏡面DLC>周期DLCであり、10000往復では、鏡面DLC>周期直交DLC≫周期平行DLCである。すなわち、周期平行DLCおよび周期直交DLCはいずれも1000往復〜5000往復付近まで鏡面DLCより高い摩擦係数を示した。10000往復では,周期直交DLCは鏡面DLCの摩擦係数を6%下回るだけであったが、周期平行DLCは鏡面DLCに対して40%を超える顕著な摩擦低減効果が得られた。
図11に各種DLC膜に10000往復させたピン試験片(第2部材2)の摺動面写真を示し、図12はピン試験片の摺動面プロファイル図を示している。図11から、鏡面DLCは摩耗粉が大量・広範囲に付着していることがわかり、周期平行DLCは摩耗粉の幅方向への広がりが少ないことがわかる。また、図12から、鏡面DLCは金属接触によるピン試験片の摩耗発生があり、摩擦係数が低い周期平行DLCは移着膜が薄く平滑で明色部の比率が高いことがわかる。すなわち、鏡面DLCに摺動させたピン中央部は大部分の移着膜が剥離し、ピン試験片の摩耗面が露出していた。一方、周期直交DLCおよび周期平行DLCに摺動させたピン中央部には明色の移着膜が生成されており、後者の移着膜は平滑で明色の比率が高くなった。なお、図12(a)では摩擦係数μが0.196であり、図12(b)では摩擦係数μが0.186であり、図12(c)では摩擦係数μが0.111であった。
図13(ストローク20mm、10000往復)からわかるように、摩耗生成物は、鏡面DLCでは周囲に大量に付着し、周期直交DLCでは周囲に中量に付着し、周期平行DLCでは周囲に少量が付着していた。なお、摺動痕幅は、鏡面DLC、周期直交DLC、及び周期平行DLCともに約130μmである。摺動痕深さは、鏡面DLCでは139nmであり、周期直交DLCでは153nmであり、周期平行DLCでは65nmである。
DLC膜摺動痕周囲の摩耗粉の様子を図14(ストローク20mm、10000往復)に示す。鏡面DLCでは移着粒子が成長し、大量の摩耗粉(シビア摩耗粉)が生じた。一方、周期DLCでは摩耗粉が微細化し、摩耗量が低減された。特に周期平行DLCでは大幅に摩耗粉が減少した。摺動面内の周期構造にはトラップされた摩耗粉が観察された。周期構造は突出した移着粒子を削り落とし、トラップすることで移着粒子の成長を抑制し、摩耗粉の微細化と移着膜の平滑化に寄与したと推察される.周期平行DLCでは摩耗粉を摺動面内に拘束する作用が大きいため、摺動痕周囲に散逸する摩耗粉が大幅に減少したと考えられる。
図15(ストローク20mm、10往復)に示すように,鏡面DLCでは移着粒子の除去,トラップ作用がないため、僅か10往復で大きく成長した摩耗粉が生成された。EDX分析の結果、摩耗粉はピン由来の金属酸化物が主体であった。また、微細な摩耗粉の方が高い酸素含有率を示した。
図16に移着膜剥離部のSEM画像を示す。剥離した移着膜断面から移着膜は2層構造であることがわかる。第1層は金属酸化物(ピンの摩耗粉)とカーボンの混合物、第2層はDLC由来のカーボン移着物と思われる。図17(鏡面DLC)および図18(周期平行DLC)にピン摺動痕のSEM画像とEDX分析による酸素分布を示す。SEM画像の黒い部分はカーボン移着物である。鏡面DLCでは2000往復から10000往復までの間に第1層から剥離し、酸素量が減少した。周期平行DLCでは、酸素に富んだ微細な摩耗粉が延しつぶされ、マイルド摩耗面に似た第1層が10000往復まで強固に固着していることが確認された。マイルド摩耗面に似た第1層は強固にカーボン移着物をピンに固着させるバインダーの働きをしていると考えられる。周期平行DLCは2000往復あたりから平滑化の進行が認められた。周期平行DLCの低摩擦化の原因は強固に固着されたカーボン移着膜の生成とDLC膜・移着膜の平滑化であると考えられる。
図19に周期平行DLCの往復動回数と摩擦係数との関係を示し、図19(a)の楕円内の範囲は移着膜生成過程を示し、図19(b)の楕円内の範囲は移着膜領域拡大過程を示し、図19(c)の楕円内の範囲は低摩擦化過程を示している。また、図20は周期平行DLCの摺動面を示し、10往復させた場合である。図21は周期平行DLCの摺動面プロファイルを示し、(a)は10往復時の摺動面プロファイル図であり、(b)は2000往復時の摺動面プロファイル図であり、(c)は10000往復時の摺動面プロファイル図である。
図20では、摩耗粉トラップが移着粒子の成長を抑制し、摩耗粉微細化に寄与することが分かり、図21(a)では、周期構造の多刃工具作用によりピン移着膜は平滑化することが分かる。図21(b)では、半分程度の周期構造が摩耗にて平滑化していることが分かる。図21(c)では、大半の周期構造が摩耗にて平滑化していることが分かる。
周期構造を有するDLC膜の摺動特性を評価した結果、以下の結論を得た。
(1)周期平行DLCは鏡面DLCに対して摩耗粉が微細化し、40%を超える摩擦低減効果が得られる。
(2)周期平行DLCの移着膜は、酸素に富んだ金属酸化物含有層とカーボン移着層の2層構造となる。
(3)周期平行DLCの低摩擦化要因は強固に固着されたカーボン移着膜の生成とDLC膜・移着膜の平滑化であると考えられる。
1 第1部材
1a 摺動面
2 第2部材
2a 摺動面
3 周期構造部
4 非晶質炭素(DLC)
5 凹部
6 凸部
P1 膜形成工程
P1a 周期構造形成工程
P1b 成膜工程
P2 摩耗工程

Claims (6)

  1. 第1部材の摺動面に、凸部頂点が非平坦面となって連続的に高さが変化するグレーティング状凹凸の周期構造を有する非晶質炭素膜を形成する膜形成工程と、
    第1部材の摺動面と第2部材の摺動面とを相対的に摺動させて,前記周期構造を犠牲層として摩滅させる摩耗工程とを備えたことを特徴とする摺動部材の製造方法。
  2. 前記非晶質炭素膜は,前記第1部材の基材表面に予め凸部頂点が非平坦面となって連続的に高さが変化するグレーティング状の凹凸の周期構造形成を行った後、成膜して形成することを特徴とする請求項1に記載の摺動部材の製造方法。
  3. 前記第2部材の少なくとも摺動面が,前記摩耗工程において酸化物の摩耗粉を生じる材質としていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の摺動部材の製造方法。
  4. 前記第1部材の基材表面にあらかじめ形成する周期構造は、加工闘値近傍の照射強度で 直線偏光のレーザを照射し、その照射部分をオーバーラップさせながら走査して、自己組織的に形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の摺動部材の製造方法。
  5. 前記請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の摺動部材の製造方法を用いる摺動部材であって、
    凸部頂点が非平坦面となって連続的に高さが変化するグレーティング状凹凸の周期構造を有する非晶質炭素膜の凹凸が20nm以上100nm以下かつ非晶質炭素膜の膜厚以下であることを特徴とする摺動部材。
  6. 凸部頂点が非平坦面となって連続的に高さが変化するグレーティング状凹占の周期構造を有する非晶質炭素膜の周期ピッチが10μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の摺動部材。
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