JP2015000010A - 味噌調味材、これを使用した調味ソース、及びこれらの製造方法 - Google Patents

味噌調味材、これを使用した調味ソース、及びこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた煮込み感、コク味、旨み、まろやかさを有しつつ、芯のある調和のとれた旨味を有する調味ソースの製造方法を提供すること。【解決手段】ルウと、味噌、糖類、及び水を含む混合物に、品温85℃以上で30分以上加熱処理を施した味噌調味材と、を配合する工程を含む調味ソースの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、味噌調味材、これを使用した調味ソース、及びこれらの製造方法に関する。
カレー、シチュー、ハヤシ、パスタソース及びフィリング食品等の調味ソースは、小麦粉と油脂とを焙煎したルウを含む原料を煮込んで製造されている。このため、これらの調味ソースの風味は、ルウを煮込んだ風味をベースとしており、煮込み感、コク味、旨み、まろやかさ等のある特有の風味を有する。これらの調味ソースは、一般に、単にその場で調理された調味ソースとして提供される場合もあれば、レトルト食品として提供される場合もある。
一般に、種々の食品を製造する際に、所望の風味や味を付与するために香辛料や調味材を用いることがある。例えば、レトルトカレーの場合、ルウ(小麦粉と油脂の焙煎物)、野菜・果実ピューレ、香辛料、調味液等の液体原料の混合物と、粉末調味料、粉末酸味料等の粉体原料の混合物とを組み合わせて煮込み、必要に応じて野菜・牛肉等の具材を加えて容器に充填し、加熱殺菌処理を行うことにより製造されている。
各種調味材を用いた調味ソースの製造方法としては、特許文献1にカレー粉を含むカレー風味食品を製造するに当たり、味噌風味を感じさせない程度の量の味噌を添加することを特徴とするカレー風味食品の製造方法が開示されている。特許文献1の製造方法により得られたカレー風味食品は、優れた煮込み感、コク味、旨み、まろやかさ等を有するものとなる。
特開平09−308466号公報
しかしながら、特許文献1の製造方法により調製されるカレー風味食品には、製造条件により味噌の醗酵臭が残る場合もあり、カレー等の調和の取れた味の実現ができない場合もあった。
このため、優れた煮込み感、コク味、旨み、まろやかさを有しつつ、芯のある調和のとれた旨味を有する調味ソースの製造方法を提供することが求められていた。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った。その結果、味噌、糖類、及び水を含む混合物に、所定の条件で加熱処理を施した味噌調味材を調味ソースに添加することにより、優れた煮込み感、コク味、旨味、まろやかさを有しつつ、芯のある調和のとれた旨味を有する調味ソースを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1)ルウと、味噌、糖類、及び水を含む混合物に、品温85℃以上で30分以上加熱処理を施した味噌調味材と、を配合する工程を含む調味ソースの製造方法。
(2)味噌調味材として添加される味噌の添加量が、調味ソースの全量に対するタンパク質量に換算して0.01質量%以上2.0質量%以下である(1)の調味ソースの製造方法。
(3)前記糖類がショ糖である(1)又は(2)の調味ソースの製造方法。
(4)調味ソースがレトルト食品に使用される調味ソースである(1)から(3)のいずれかの調味ソースの製造方法。
(5)ルウと、味噌調味材と、を配合する工程において、ルウ及び味噌調味材の配合物に更にトマト原料を配合する(1)から(4)のいずれかの調味ソースの製造方法。
(6)調味ソースがカレー又はハヤシである(1)から(5)のいずれかの調味ソースの製造方法。
(7)味噌、糖類、及び水を含む混合物に、品温85℃以上で30分以上加熱処理を施す工程を含む味噌調味材の製造方法。
(8)前記混合物が、味噌をタンパク質量に換算して0.01質量%以上20質量%以下含む(7)の味噌調味材の製造方法。
本発明の調味ソースの製造方法においては、味噌、糖類、及び水を含む混合物に、所定の条件で加熱処理を施した味噌調味材を使用するので、優れた煮込み感、コク味、旨み、まろやかさを有しつつ、芯のある調和のとれた旨味を有する調味ソースを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<調味ソースの製造方法>
本発明の調味ソースの製造方法は、ルウと;味噌、糖類、及び水を含む混合物に、品温85℃以上で30分以上加熱処理を施した味噌調味材と;を配合する工程を含む。また、本発明の調味ソースの製造方法は、ルウと、味噌調味材と、を配合する工程において、ルウ及び味噌調味材の配合物に、更に必要により、トマト原料を配合してもよい。
[ルウ]
本発明の調味ソースの製造方法において用いられるルウは、小麦粉及び/又は澱粉と、食用油脂とを含む原料から得られるものである。
一般に、「ルウ」とは、小麦粉及び/又は澱粉と、食用油脂とを含む原料を加熱処理して得られたものをいう。
また、「小麦粉」としては、中力粉、強力粉、準強力粉、及び薄力粉等から選ばれた1種以上を用いることができる。
なお、澱粉としては、従来公知の澱粉を挙げることができ、馬鈴薯澱粉、小麦粉澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、及びもち米澱粉等、並びにこれらの加工澱粉等を挙げることができる。本発明の調味ソースの製造方法においては、澱粉は、物質として100%純粋な澱粉に限らず、適当量の不純物を含むものでもよく、未処理澱粉に限らず各種加工澱粉であってもよい。
また、ルウの原料として用いることができる食用油脂としては、天然油脂、加工油脂、及びこれらの混合物のいずれをも用いることができる。具体的には、バター、マーガリン、豚脂、牛脂、及びこれらの混合物等を挙げることができる。
小麦粉及び/又は澱粉と、食用油脂を含む原料を加熱処理する場合、加熱温度は、原料の品温が110℃以上となるように加熱することが好ましく、110℃以上140℃以下に達するように加熱することが更に好ましい。また、加熱処理の時間は、3分から120分程度行うことが好ましい。
本発明の調味ソースの製造方法においては、調味ソース全体に対して、上記のルウを0.1質量%以上30質量%以下使用することが好ましく、1質量%以上20質量%以下使用することが更に好ましい。
ルウは、カレーパウダー等の香辛料、糖類、タンパク原料等の調味料を添加して調製したものであってもよい。
[味噌調味材]
本発明の調味ソースの製造方法に用いられる味噌調味材は、味噌、糖類、及び水を含む混合物に、品温85℃以上で30分以上加熱処理を施したものである。
(味噌)
味噌調味材の調製に用いられる味噌としては、特に限定されるものではなく、液状、ペースト状、粉末状、顆粒状の味噌を挙げることができる。これらの味噌の中には、消費者庁から告示されている『みそ品質表示基準』に従って「みそ」と表示されるものが含まれる。本発明においては、味噌特有の香りが弱い粉末状又は顆粒状の味噌に限られず、液状又はペースト状の生味噌を使用することによっても、調味ソースの風味改善の効果が十分に得られる。生味噌を使用することが好ましい。ここでいう生味噌は、加熱殺菌処理を施したものと、施していないもののいずれもが使用でき、乾燥、顆粒化等の2次加工を施していない、水分5.0質量%以上を含有しているものを好適に使用できる。
なお、味噌自体、比較的粒子が大きく、喫食時にざらつき等の好ましくない食感を与える可能性がある。このため、味噌自体を予めコミトロール等によって処理し、微粒子化しておくか、味噌を添加した味噌調味材や、味噌調味材を添加した調味ソースを、コミトロール等によって処理して微粒子化することが好ましい。
味噌調味材中の味噌の含有量は、タンパク質量に換算して0.01質量%以上20質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上10質量%以下であることが更に好ましい。味噌調味材中の味噌の含有量を、上記の範囲内のものとすることにより、味噌調味材及びこれを配合した調味ソースが、より煮込み感があって、より芯のある調和の取れた旨味を有し、且つ、味噌特有の醗酵臭をより有さないものとなる。
なお、特許文献1に見られるように、本発明の味噌調味材とは別に、調味ソースに味噌を加配することもできるが、その場合、調味ソースに味噌の臭味が生じやすいため、本発明の効果を損なわない範囲で添加する味噌の種類や添加量を調整することが好ましい。
(糖類)
味噌調味材の調製に用いられる糖類としては、特に限定されるものではなく、従来公知の糖類を使用することができる。具体的には、ショ糖、ブドウ糖、ハチミツ、果糖等を挙げることができる他、タマネギ細断物等を、糖類を含む原料として用いてもよい。糖類としては、特にショ糖が好ましい。これらの糖類は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
味噌調味材中の糖類の含有量は、0.05質量%以上80質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上40質量%以下であることが更に好ましい。上記の含有量で、味噌調味材に糖類を配合することにより、調味ソース等に好適な風味を付与可能な味噌調味材を調製することができる。
(水)
味噌調味材中の水の含有量は、1質量%以上95質量%以下であることが好ましく、10質量%以上85質量%以下であることが更に好ましい。
(味噌調味材の調製の際の加熱処理)
味噌調味材の調製の際の加熱処理は、味噌、糖類、及び水を含む混合物の品温85℃以上で30分以上とし、混合物の品温が180℃以下であることが好ましく、例えば、混合物の品温が90℃〜100℃であれば30分以上、100℃〜120℃であれば20分以上、120℃〜180℃であれば10分以上加熱することが好ましい。ここで、上記の条件は、混合物の品温が、上記指定の温度で上記指定の時間保持されることを指す。
なお、特許文献1の発明においては、80℃から90℃達温の加熱条件とすることにより、味噌のアミラーゼを失活させてカレー風味食品の粘性の低下を防止すると共に、味噌を含む食品の加熱によりカレー風味食品に香ばしい風味を付与している。一方、本発明においては、上記混合物に一定温度でより長い時間加熱処理を施すことにより、上記混合物中の各原料の化学反応を進めて、味噌調味材を、味噌臭さ(発酵臭、豆臭さ)の無いものとし、より優れたコク及び煮込み感を調味ソース等に付与可能なものとしている。味噌調味材は、加熱処理を施すことにより、アルコールを含有しないものとすることが、前記の性能を得る上で望ましい。アルコールを含有しないとは、例えばガスクロマティーによる測定結果として、検出限界以下となることを指す。
(調味ソース中の味噌調味材の含有量)
本発明の調味ソースには、味噌調味材を1質量%以上70質量%以下含ませることが好ましく、5質量%以上35質量%以下含ませることが更に好ましい。また、味噌調味材中の味噌の含有量及び調味ソース中の味噌調味材の含有量を適宜調整することにより、調味ソース中、味噌調味材として添加される味噌を、タンパク質含量で、0.01質量%以上2.0質量%以下とすることが好ましく、0.03質量%以上1質量%以下とすることが更に好ましい。
[調味ソース及びこれに含まれる他の原料]
本発明の調味ソースは、ルウと味噌調味材とを配合する工程を含む製造方法により製造されたものであるが、本発明の目的を損なわない範囲で他の原料を含んでいてもよい。このような他の原料としては、トマト原料、及び香辛料を挙げることができる。本発明の製造方法により調製される調味ソースとしては、各種ソース、各種スープ、各種クリーム、各種フィリング食品等を挙げることができる。また、前記のトマト原料を含む調味ソースとしては、カレーソース、シチューソース、デミグラスソース、ハヤシソース等を挙げることができ、特に、カレーソース、ハヤシソースが好ましい。また、本発明の調味ソースは、レトルト食品であることが好ましい。上記調味ソースは、その目的とする最終形態に応じて、上述した各種香辛料(カレーパウダー、こしょう、唐辛子、ナツメグ、シナモン等)や各種調味料等の風味原料、トマトペーストを含む植物性原料のペースト状物(例えば、ポテトペースト、リンゴペースト、オニオンペースト、カボチャペースト、ブロッコリーペースト等)等を含んでいてもよい。
上述したとおり、本発明の調味ソースはトマト原料を含んでいてもよい。トマト原料としては、トマトを主として含むものであれば特に限定されるものではなく、トマト、トマトソース、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマトピューレ、トマトペースト、トマトケチャップ、ダイストマト等を挙げることができる。これらにはトマト加工品の日本農林規格の規格品が好適に挙げられる。
調味ソースがトマト原料を含む場合、調味ソース中のトマト原料の含有量は、調味ソースの総量に対し、トマトの固形分換算で、0.1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。
本発明の調味ソースは、ルウと味噌調味材とが加熱されることによる、より優れたコク及び煮込み感を有する高品質のものとなる。さらに、調味ソースにトマト原料を含むことで、調味ソースのコク及び煮込み感に深みがでる。
上記調味ソースに配合される各種風味原料及びペースト状物の含有量は、調味ソースの目的とする最終形態に応じて、適宜設定される。前述のとおり、本発明の味噌調味材は、糖分やアミノ酸を有する複合系である味噌を原料の混合物中に含み、所定の条件下で加熱処理を施しているため、優れた食味を有しており、これをルーと共に配合してさらに加熱処理(一般に煮込みといわれる)等を施した調味ソースは、より優れたコク及び煮込み感を有する高品質のものとなる。
[具材]
本発明の調味ソースは、好ましくは、各種の具材を含む。
具材は、動物性のものであっても、植物性のものであってもよいが、動物性の具材としては、鶏肉、豚肉、牛肉、シーフード等、植物性の具材としては、ポテト、人参、ゴボウ、ダイコン等の根菜類;チェーチ、枝豆等の豆類;レンコン、アスパラ等の茎菜類;ホウレンソウ、ハクサイ、キャベツ等の葉菜類;ナス、トマト、オクラ等の果菜類;ブロッコリー、カリフラワー等の花菜類;ワカメ、ヒジキ、コンブ等の藻類;シメジ、マッシュルーム、マイタケ等のきのこ類;パイナップル、リンゴ等の果実類;及びアーモンド、ゴマ等の種子類を挙げることができる。
これらの具材の処理方法については、各具材について従来知られている方法を採用すればよい。
[調味ソースの製造及びレトルト処理]
本発明の調味ソースは、前述したルウと、味噌調味材と、必要によりトマト原料と、適宜他の原料や具材とを配合して、常法により製造することができる。調味ソースは、保存形態に応じて適宜殺菌処理を施してもよい。
本発明の調味ソースがレトルト食品である場合、レトルト処理は、常法により行うことができる。例えば、本発明の調味ソースをレトルトパウチに充填した後、密封し、これを例えば120℃から125℃で、10分から120分間加熱することにより、レトルト処理することができる。レトルト処理を施すことにより、最終的に調製される調味ソースにおいて、味噌調味材に由来する優れた食味品質を活かすことができる。
なお、濃縮タイプの調味ソースを調製する場合、濃縮タイプの調味ソースを希釈して調製される調味ソースに、上記の味噌を含む各成分が、本発明において規定された含有量で含まれることが好ましい。
以下、本発明について実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1から5及び比較例3>
各実施例及び比較例3について、表1及び2に示した原料(配合量は質量%で表示される)のうち、生味噌(タンパク質含量10質量%、水分40質量%)、砂糖、及び水を加熱釜で撹拌しながら加熱して味噌調味材を調製した。
次いで、別の加熱釜で、小麦粉及び小麦澱粉を、油脂と共に加熱釜で加熱撹拌しながらルウを調製し、これに前記の味噌調味材、その他の原料としてトマトペースト(トマト加工品の日本農林規格の規格品、固形分含量40質量%)、調味料、香辛料、及び水を入れ、品温90℃に達温させてカレーソース(調味ソース)を調製し、レトルトパウチに充填密封し、レトルト処理を施した。なお、得られたレトルトカレーには、味噌調味材の形で添加された味噌がタンパク質含量で0.01質量%から1質量%含まれている(表1参照)。
なお、各実施例及び比較例においては、味噌調味材を製造する際の加熱条件を以下のとおりしてレトルトカレーを調製した。
実施例1から3:品温100℃で60分間
実施例4:品温90℃で30分間加熱
実施例5:品温120℃で60分間加熱
比較例3:品温90℃に達温
<比較例1及び2>
比較例1及び2について、表2に示した原料(配合量は質量%で表示される)のうち、タンパク質加水分解物、砂糖、及び水を加熱釜で撹拌しながら、品温95℃達温後95℃から100℃で60分間加熱し、ペプチド調味材を調製した。
次いで、別の加熱釜で、小麦粉及び小麦澱粉を、油脂と共に加熱釜で加熱撹拌しながらルウを調製し、これに前記のペプチド調味材、その他の原料として、実施例1のものと同じ生味噌(比較例2では添加せず)、調味料、香辛料、及び水を入れ、品温90℃に達温させてカレーソースを調製し、レトルトパウチに充填密封し、レトルト処理を施した。
<評価>
各実施例及び比較例で得られたレトルトカレーソースについて、以下の基準で、「コク(芯のある味)」、「煮込み感、まとまり」、「後引き(旨み、甘味)」、「香り立ち」、及び「味噌臭さ」を、10名のパネリストの官能評価により5段階で評価し、平均値を小数点以下第2位を四捨五入して表示した(端数は繰り上げ)。結果を表1及び2に示す。
(A)コク(芯のある旨味)
5:芯のある旨味をしっかりと感じ、密度性のある風味である。
4:芯のある旨味を感じるが、5よりは弱い。
3:芯のある旨みをほのかに感じるが、味の密度が弱い。
2:芯のある旨味を殆ど感じることができない。
1:芯のある旨みを全く感じることができず、間の抜けた風味である。
(B)煮込み感、まとまり
5:素原料の突出がなく、加熱反応による複雑な香味を有し、まとまりがある。
4:素原料の突出はないが、加熱反応による香味がやや弱く、まとまりは5より弱い。
3:素原料がやや突出しており、加熱反応による香味も弱く、まとまりにやや欠ける。
2:素原料がやや突出しており、加熱反応による香味もなく、まとまりに欠ける。
1:複雑な香味を全く有しておらず、素原料の風味を強く感じ、まとまりが全くない。
(C)後引き(旨み、甘み)
5:後味として残る呈味とバランスの良い甘みをしっかりと感じる。
4:後味として残る呈味とバランスの良い甘みをほのかに感じるが、5より弱い。
3:後味として残る呈味が弱く、甘みを有するが、バランスが悪い。
2:後味として残る呈味がなく、甘みも弱い。
1:後味として残る呈味、甘みを全く感じない。
(D)香り立ち
5:焙煎した香辛料の香味、単品香辛料や風味原料のフレッシュな香り立ちを強く感じる。
4:焙煎した香辛料の香味を感じるものの、単品香辛料や風味原料のフレッシュな香り立ちは5に比べ弱い。
3:焙煎した香辛料の香味をほのかに感じるが、単品香辛料や風味原料のフレッシュな香り立ちはあまり感じない。
2:焙煎した香辛料の香味、単品香辛料や風味原料の香りをあまり感じない。
1:口に入れた瞬間に味噌の香りを感じ、焙煎した香辛料の香味、単品香辛料や風味原料の香りを殆ど感じることができない。
(E)味噌臭さ
5:味噌臭さ(発酵臭、豆臭さ)が全くない。
4:口に入れた後、暫くしてほのかに味噌臭さ(発酵臭、豆臭さ)を感じるが、製品の風味バランスを崩していない。
3:口に入れた後、暫くしてほのかに味噌臭さ(発酵臭、豆臭さ)を感じ、且つ、製品の風味バランスを崩している。
2:口に入れた後、暫くして味噌臭さ(発酵臭、豆臭さ)を感じるが、3よりは明らかに強い。
1:口に入れた瞬間にツンとくる味噌臭さを感じる。
表1
Figure 2015000010
表2
Figure 2015000010
表1及び2より明らかなように、本発明の調味ソースの製造方法により得られたカレーソースは、各比較例のカレーソースと比較しても、コク、煮込み感、旨味・甘味、香り立ち等に優れ、味噌臭さを感じさせない優れた味と風味を有するものであった。
なお、表1及び2に示した総合評価(各評価の平均)において、評価の値が4以上のものは、製品化を考慮した場合にも満足できる優れた風味品質を有しており、これに満たないものとは明らかに風味品質において有意差を有していた。
なお、各実施例及び比較例の味噌調味材及びペプチド調味材の食味についても、表1及び2に示した各項目を同じ基準で官能評価したところ、カレーソースの評価と同様のスコアが得られた。
<実施例6>
加熱釜で、小麦粉及び小麦澱粉を、油脂と共に加熱釜で加熱撹拌しながらルウ13質量%を調製し、これに前記の実施例1で調製した味噌調味材25質量%、その他の原料としてトマトペースト(トマト加工品の日本農林規格の規格品、固形分含量40質量%)4質量%、調味料など5.5質量%、香辛料0.1質量%、及び水(残量、原料トータルで100質量%)を入れ、品温90℃に達温させてハヤシソース(調味ソース)を調製し、レトルトパウチに充填密封し、レトルト処理を施した。なお、得られたレトルトハヤシソースには、味噌調味材の形で添加された味噌がタンパク質含量で0.1質量%含まれていた。
得られたハヤシソースの食味を前記の基準で評価したところ、「コク(芯のある味)」、「煮込み感、まとまり」、「後引き(旨み、甘味)」、「香り立ち」、「味噌臭さ」、及び「総合評価」のいずれもが「5」となり、高品質のものであった。

Claims (8)

  1. ルウと、
    味噌、糖類、及び水を含む混合物に、品温85℃以上で30分以上加熱処理を施した味噌調味材と、を配合する工程を含む調味ソースの製造方法。
  2. 味噌調味材として添加される味噌の添加量が、調味ソースの全量に対するタンパク質量に換算して0.01質量%以上2.0質量%以下である請求項1の調味ソースの製造方法。
  3. 前記糖類がショ糖である請求項1又は2の調味ソースの製造方法。
  4. 調味ソースがレトルト食品に使用される調味ソースである請求項1から3のいずれかの調味ソースの製造方法。
  5. ルウと、味噌調味材と、を配合する工程において、ルウ及び味噌調味材の配合物に更にトマト原料を配合する請求項1から4のいずれかの調味ソースの製造方法。
  6. 調味ソースがカレー又はハヤシである請求項1から5のいずれかの調味ソースの製造方法。
  7. 味噌、糖類、及び水を含む混合物に、品温85℃以上で30分以上加熱処理を施す工程を含む味噌調味材の製造方法。
  8. 前記混合物が、味噌をタンパク質量に換算して0.01質量%以上20質量%以下含む請求項7の味噌調味材の製造方法。
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