JP2014531614A - 干渉変調器のための機械層およびそれを製作する方法 - Google Patents

干渉変調器のための機械層およびそれを製作する方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、可動層を制御するためのシステム、方法、および装置を提供する。一態様では、電気機械システムデバイスは、基板と、ギャップを画定するために基板の上に配置された可動層とを含む。可動層は、ギャップ中で作動位置と緩和位置との間で可動であり、ミラー層と、キャップ層と、ミラー層とキャップ層との間に配設された誘電体層とを含む。可動層は、可動層が緩和位置にあるとき、基板から離れる方向に湾曲を有するように構成される。いくつかの実施態様では、可動層は、犠牲層が除去されるときに可動層の湾曲を上方へ向けることができる、基板のほうへ向けられた正の応力勾配を有するように形成され得る。

Description

本開示は電気機械システムに関する。
電気機械システム(EMS)は、電気的および機械的要素と、アクチュエータと、トランスデューサと、センサーと、(ミラーを含む)光学的構成要素と、電子回路とを有するデバイスを含む。電気機械システムは、限定はしないが、マイクロスケールおよびナノスケールを含む、様々なスケールで製造され得る。たとえば、マイクロ電気機械システム(MEMS:microelectromechanical system)デバイスは、略1ミクロンから数百ミクロン以上に及ぶサイズを有する構造を含むことができる。ナノ電気機械システム(NEMS:nanoelectromechanical system)デバイスは、たとえば、数百ナノメートルよりも小さいサイズを含む、1ミクロンよりも小さいサイズを有する構造を含むことができる。電気および電気機械デバイスを形成するために、堆積、エッチング、リソグラフィを使用して、ならびに/あるいは、基板および/または堆積された材料層の部分をエッチング除去するかまたは層を追加する、他の微細加工プロセスを使用して、電気機械要素が作成され得る。
1つのタイプのEMSデバイスは干渉変調器(IMOD:interferometric modulator)と呼ばれる。本明細書で使用する干渉変調器または干渉光変調器という用語は、光学干渉の原理を使用して光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。いくつかの実施態様では、干渉変調器は伝導性プレートのペアを含み得、そのペアの一方または両方は、全体的にまたは部分的に、透明でおよび/または反射性であり、適切な電気信号の印加時の相対運動が可能であり得る。一実施態様では、一方のプレートは、基板上に堆積された固定層を含み得、他方のプレートは、エアギャップによって固定層から分離された反射膜を含み得る。別のプレートに対するあるプレートの位置は、干渉変調器に入射する光の光学干渉を変化させることがある。干渉変調器デバイスは、広範囲の適用例を有しており、特にディスプレイ能力がある製品の場合、既存の製品を改善し、新しい製品を作成する際に使用されることが予期される。
本開示のシステム、方法およびデバイスは、それぞれいくつかの発明的態様を有し、それらのうちの単一の態様だけが、本明細書で開示する望ましい属性に関与するとは限らない。
本開示で説明する主題の1つの発明的態様は、基板と、基板の上に配置された機械層とを含む、電気機械システムデバイスにおいて実施され得る。機械層は、基板から離間され、機械層と基板との間のギャップの1つの側面を画定し、機械層は、ギャップ中で作動位置と緩和位置との間で移動可能である。機械層は、ミラー層と、キャップ層と、ミラー層とキャップ層との間に配設された誘電体層とを含む。ミラー層は、ギャップに面する。機械層は、機械層が緩和位置にあるとき、基板から離れる方向に湾曲を有するように構成される。
いくつかの実施態様では、ミラー層厚さ寸法は、略1.1倍から略1.2倍の間にわたってキャップ層厚さ寸法よりも大きい。いくつかの実施態様では、キャップ層は、機械層が基板から離れる方向に湾曲するように、反射層の応力と比較してキャップ層の応力を低減するための切れ目を含む。
本開示で説明する主題の別の発明的態様は、電気機械システムデバイスにおいて機械層を製造する方法として実施され得、機械層は作動位置と緩和位置とを有する。この方法は、基板の上に支持構造を形成するステップと、支持構造および基板の上に機械層を形成するステップとを含む。機械層を形成するステップは、ミラー層を形成するステップと、ミラー層の上に誘電体層を形成するステップと、誘電体層の上にキャップ層を形成するステップとを含む。ミラー層は、基板に面する機械層の側面上にある。機械層を形成するステップは、機械層が緩和位置にあるとき、基板から離れる方向に湾曲を有するように、機械層を構成するステップを含む。
いくつかの実施態様では、機械層を形成するステップは、ミラー層およびキャップ層が引張応力をそれぞれ有するように、ミラー層およびキャップ層を形成するステップを含み、機械層が緩和位置にあるとき、機械層を基板から離れる方向に湾曲させるように、ミラー層の引張応力が、キャップ層の引張応力よりも大きい。いくつかの実施態様では、ミラー層厚さ寸法は、略50Åから100Åだけキャップ層厚さ寸法よりも大きい。
本開示で説明する主題の別の発明的態様は、基板と、基板から離間され、機械層と基板との間のギャップの1つの側面を画定する機械層とを含む、電気機械システムデバイスとして実施され得る。機械層は、ギャップ中で作動位置と緩和位置との間で可動であり、機械層は、デバイスのピクセルの中心の上の機械層の一部分が、デバイスの光学活性エリアの上の機械層と基板との間の平均距離よりも略10nmから略30nmだけ大きく基板から変位させられるように、機械層が緩和位置にあるときに機械層の湾曲を基板から離れる方向に向けるための手段を含む。
いくつかの実施態様では、湾曲を向ける手段は、ミラー層と、キャップ層と、ミラー層とキャップ層との間に配設された誘電体層とを含む。ミラー層は、基板に面し、キャップ層の厚さ寸法よりも大きい厚さ寸法を有する。
本開示で説明する主題の別の発明的態様は、電気機械システムデバイスにおいて機械層を製造する方法として実施され得る。この方法は、基板の上に犠牲層を形成するステップと、犠牲層および基板の上に機械層を形成するステップとを含む。機械層を形成するステップは、犠牲層の上に第1の層と、第1の層の上に第2の層とを形成するステップを含み、第1の層は、機械層が基板に向かう方向に増す応力勾配を有するように、第2の層の応力よりも大きい応力を有する。
いくつかの実施態様では、第1の層は、機械層の第1の誘電体副層(dielectric sub−layer)であり、第2の層は、機械層の第2の誘電体副層である。
いくつかの実施態様では、機械層を形成するステップは、第1の層を形成する前にミラー層を形成するステップと、第2の層を形成した後にキャップ層を形成するステップとをさらに含む。
本明細書で説明する主題の1つまたは複数の実施態様の詳細を、添付の図面および以下の説明において示す。本開示で提供する例は、主に、電気機械システム(EMS)およびマイクロ電気機械システム(MEMS)ベースのディスプレイに関して説明するが、本明細書で提供する概念は、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード(「OLED」)ディスプレイ、および電界放出ディスプレイなど、他のタイプのディスプレイに適用され得る。他の特徴、態様、および利点は、明細書、図面、および特許請求の範囲から明らかとなろう。以下の図の相対寸法は一定の縮尺で描かれていないことがあることに留意されたい。
干渉変調器(IMOD)ディスプレイデバイスの一連のピクセル中の2つの隣接ピクセルを示す等角図の一例である。 3×3干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスを示すシステムブロック図の一例である。 図1の干渉変調器についての可動反射層位置対印加電圧を示す図の一例である。 様々なコモン電圧およびセグメント電圧が印加されたときの干渉変調器の様々な状態を示す表の一例である。 図2の3×3干渉変調器ディスプレイにおけるディスプレイデータのフレームを示す図の一例である。 図5Aに示すディスプレイデータのフレームを書き込むために使用され得るコモン信号およびセグメント信号についてのタイミング図の一例である。 図1の干渉変調器ディスプレイの部分断面図の一例である。 干渉変調器の異なる実施態様の断面図の一例である。 干渉変調器の異なる実施態様の断面図の一例である。 干渉変調器の異なる実施態様の断面図の一例である。 干渉変調器の異なる実施態様の断面図の一例である。 干渉変調器のための製造プロセスを示す流れ図の一例である。 干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 干渉変調器のための製造プロセスを示す流れ図の一例である。 干渉変調器デバイスの一例についての機械層位置対電圧のグラフである。 干渉変調器デバイスの一例についての機械層位置対電圧のグラフである。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 一実施態様による、干渉変調器を製作する方法におけるある段階の断面概略図の一例である。 複数の干渉変調器を含むディスプレイデバイスを示すシステムブロック図の一例である。 複数の干渉変調器を含むディスプレイデバイスを示すシステムブロック図の一例である。
様々な図における同様の参照番号および記号は、いくつかの実施態様によるいくつかの構造上の違いまたは特徴的な違いを有することがある、同様の要素を示す。
以下の説明は、本開示の発明的態様について説明する目的で、いくつかの実施態様を対象とする。ただし、本明細書の教示が多数の異なる方法で適用されてもよいことを、当業者は容易に認識されよう。説明する実施態様は、動いていようと(たとえば、ビデオ)、静止していようと(たとえば、静止画像)、およびテキストであろうと、グラフィックであろうと、絵であろうと、画像を表示するように構成され得る任意のデバイスまたはシステムにおいて実施され得る。より詳細には、説明する実施態様は、限定はしないが、携帯電話、マルチメディアインターネット対応セルラー電話、モバイルテレビジョン受信機、ワイヤレスデバイス、スマートフォン、Bluetooth(登録商標)デバイス、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス電子メール受信機、ハンドヘルドまたはポータブルコンピュータ、ネットブック、ノートブック、スマートブック、タブレット、プリンタ、コピー機、スキャナ、ファクシミリデバイス、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲーム機、腕時計、クロック、計算器、テレビジョンモニタ、フラットパネルディスプレイ、電子リーディングデバイス(すなわち、電子リーダー)、コンピュータモニタ、自動車ディスプレイ(オドメータおよびスピードメータディスプレイなどを含む)、コックピットコントロールおよび/またはディスプレイ、カメラビューディスプレイ(車両における後部ビューカメラのディスプレイなど)、電子写真、電子ビルボードまたは標示、プロジェクタ、アーキテクチャ構造物、電子レンジ、冷蔵庫、ステレオシステム、カセットレコーダーまたはプレーヤ、DVDプレーヤ、CDプレーヤ、VCR、ラジオ、ポータブルメモリチップ、洗濯機、乾燥機、洗濯機/乾燥機、パーキングメータ、(電気機械システム(EMS)、マイクロ電気機械システム(MEMS)および非MEMS用途などにおける)パッケージング、審美構造物(たとえば、1つの宝飾品上の画像のディスプレイ)、ならびに様々なEMSデバイスなど、様々な電子デバイス中に含まれるかまたはそれらに関連付けられ得ると考えられる。また、本明細書の教示は、限定はしないが、電子スイッチングデバイス、無線周波フィルタ、センサー、加速度計、ジャイロスコープ、動き感知デバイス、磁力計、コンシューマーエレクトロニクスのための慣性構成要素、コンシューマーエレクトロニクス製品の部品、バラクタ、液晶デバイス、電気泳動デバイス、駆動方式、製造プロセスおよび電子テスト機器など、非ディスプレイ用途において使用され得る。したがって、本教示は、単に図に示す実施態様に限定されるものではなく、代わりに、当業者に直ちに明らかになるであろう広い適用性を有する。
基板上に配設された光学スタックから離れて湾曲する機械層を有する、電気機械デバイスを開示する。機械層は、基板に面する反射層と、反射層の上の誘電体層と、誘電体層の上のキャップ層とを含み得る。デバイスの製造中に、機械層は、犠牲層の上に堆積され得、犠牲層は、ギャップを形成するために後に除去され得る。いくつかの実施態様では、機械層の一部分は、犠牲層が除去される前に実質的に平坦であり得るが、機械層は、犠牲層の除去後、光学スタックおよび基板から離れて湾曲するように構成され得る(機械層の「立ち上げ(launch)」と呼ばれ得る)。上方への、かつ基板から離れる機械層の立ち上げは、たとえば、機械層の各層のいくつかの材料、厚さ、応力、および/またはジオメトリを選択することによることを含む、任意の好適な方法で制御され得る。たとえば、いくつかの実施態様では、機械層は、犠牲層が除去されるときに機械層の湾曲を上方へ向けることができる、基板のほうへ向けられた正の応力勾配を有するように形成され得る。機械層の湾曲を基板から離れるように向けることは、そのようなデバイスを含むディスプレイのパネルマージン、コントラスト比、色域(gamut)、および/または色飽和度の改善につながり得る。たとえば、機械層の中心から平均機械層位置まで画定された、略10nmから略30nmの範囲内で、犠牲層の除去時に基板から離れるように機械層を変位させることは、犠牲層が除去された後に平坦であるか、または基板に向かって下方へ湾曲する機械層と比較して、改善された性能を実現し得ることがわかっている。
本開示で説明する主題の特定の実施態様は、犠牲層の除去後に機械層の湾曲および/または形状を制御するために実施され得る。加えて、いくつかの実施態様は、機械層を作動位置と緩和位置との間で切り替えるために必要とされる電圧を低減するために使用され得る。さらに、いくつかの実施態様は、機械層と基板との間の静摩擦を低減し、かつ/またはパネルマージンを改善することができる。その上、いくつかの実施態様によれば、ディスプレイの光学的特性が、たとえば、暗状態、コントラスト比、色域、および/または色飽和度の改善を含めて改善され得る。
説明する実施態様が適用され得る好適なEMSまたはMEMSデバイスの一例は、反射型ディスプレイデバイスである。反射型ディスプレイデバイスは、光学干渉の原理を使用してそれに入射する光を選択的に吸収および/または反射するために干渉変調器(IMOD)を組み込むことができる。IMODは、吸収体、吸収体に対して可動である反射体、ならびに吸収体と反射体との間に画定された光共振キャビティを含むことができる。反射体は、2つ以上の異なる位置に移動され得、これは、光共振キャビティのサイズを変化させ、それにより干渉変調器の反射率に影響を及ぼすことがある。IMODの反射スペクトルは、かなり広いスペクトルバンドをもたらすことができ、そのスペクトルバンドは、異なる色を生成するために可視波長にわたってシフトされ得る。スペクトルバンドの位置は、光共振キャビティの厚さを変更することによって調整され得る。光共振キャビティを変更する1つの方法は、反射体の位置を変更することによる方法である。
図1は、干渉変調器(IMOD)ディスプレイデバイスの一連のピクセル中の2つの隣接ピクセルを示す等角図の一例を示す。IMODディスプレイデバイスは、1つまたは複数の干渉MEMSディスプレイ要素を含む。これらのデバイスでは、MEMSディスプレイ要素のピクセルが、明状態または暗状態のいずれかにあることがある。明(「緩和」、「開」または「オン」)状態では、ディスプレイ要素は、たとえば、ユーザに、入射可視光の大部分を反射する。逆に、暗(「作動」、「閉」または「オフ」)状態では、ディスプレイ要素は入射可視光をほとんど反射しない。いくつかの実施態様では、オン状態の光反射特性とオフ状態の光反射特性は逆にされ得る。MEMSピクセルは、黒および白に加えて、主に、カラーディスプレイを可能にする特定の波長において反射するように構成され得る。
IMODディスプレイデバイスは、IMODの行/列アレイを含むことができる。各IMODは、(光ギャップまたはキャビティとも呼ばれる)エアギャップを形成するように互いから可変で制御可能な距離をおいて配置された反射層のペア、すなわち、可動反射層と固定部分反射層とを含むことができる。可動反射層は、少なくとも2つの位置の間で移動され得る。第1の位置、すなわち、緩和位置では、可動反射層は、固定部分反射層から比較的大きい距離をおいて配置され得る。第2の位置、すなわち、作動位置では、可動反射層は、部分反射層により近接して配置され得る。それら2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて、強め合うようにまたは弱め合うように干渉し、各ピクセルについて全反射状態または無反射状態のいずれかを引き起こすことがある。いくつかの実施態様では、IMODは、作動していないときに反射状態にあり、可視スペクトル内の光を反射し得、また、作動していないときに暗状態にあり、可視範囲内の光を吸収し、および/または弱め合うようにそれに干渉し得る。ただし、いくつかの他の実施態様では、IMODは、作動していないときに暗状態にあり、作動しているときに反射状態にあり得る。いくつかの実施態様では、印加電圧の導入が、状態を変更するようにピクセルを駆動することができる。いくつかの他の実施態様では、印加電荷が、状態を変更するようにピクセルを駆動することができる。
図1中のピクセルアレイの図示の部分は、2つの隣接する干渉変調器12を含む。(図示のような)左側のIMOD12では、可動反射層14が、部分反射層を含む光学スタック16からの所定の距離における緩和位置に示されている。左側のIMOD12の両端間に印加された電圧Vは、可動反射層14の作動を引き起こすには不十分である。右側のIMOD12では、可動反射層14は、光学スタック16の近くの、またはそれに隣接する作動位置に示されている。右側のIMOD12の両端間に印加された電圧Vbiasは、可動反射層14を作動位置に維持するのに十分である。
図1では、ピクセル12の反射特性が、概して、ピクセル12に入射する光13と左側のピクセル12から反射する光15とを示す、矢印を用いて示されている。詳細に示していないが、ピクセル12に入射する光13の大部分は透明基板20を透過され、光学スタック16に向かうことになることを、当業者なら理解されよう。光学スタック16に入射する光の一部分は光学スタック16の部分反射層を透過することになり、一部分は反射され、透明基板20を通って戻ることになる。光学スタック16を透過した光13の部分は、可動反射層14において反射され、透明基板20に向かって(およびそれを通って)戻ることになる。光学スタック16の部分反射層から反射された光と可動反射層14から反射された光との間の(強め合うまたは弱め合う)干渉が、ピクセル12から反射される光15の波長を決定することになる。
光学スタック16は、単一の層またはいくつかの層を含むことができる。その層は、電極層と、部分反射および部分透過層と、透明な誘電体層とのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施態様では、光学スタック16は、電気伝導性であり、部分的に透明で、部分的に反射性であり、たとえば、透明基板20上に上記の層のうちの1つまたは複数を堆積させることによって作製され得る。電極層は、様々な金属、たとえば酸化インジウムスズ(ITO)など、様々な材料から形成され得る。部分反射層は、クロム(Cr)などの様々な金属、半導体、および誘電体など、部分的に反射性である様々な材料から形成され得る。部分反射層は、材料の1つまたは複数の層から形成され得、それらの層の各々は、単一の材料または材料の組合せから形成され得る。いくつかの実施態様では、光学スタック16は、光吸収体と電気導体の両方として働く、金属または半導体の単一の半透明の厚さ部分(thickness)を含むことができるが、(たとえば、光学スタック16の、またはIMODの他の構造の)異なる、電気的により伝導性の高い層または部分が、IMODピクセル間で信号をバスで運ぶ(bus)ように働くことができる。光学スタック16は、1つまたは複数の伝導性層または電気伝導性/光吸収層をカバーする、1つまたは複数の絶縁層または誘電体層をも含むことができる。
いくつかの実施態様では、光学スタック16の層は、以下でさらに説明するように、平行ストリップにパターニングされ得、ディスプレイデバイスにおける行電極を形成し得る。当業者によって理解されるように、「パターニング」という用語は、本明細書では、マスキングプロセスならびにエッチングプロセスを指すために使用される。いくつかの実施態様では、アルミニウム(Al)などの高伝導性および反射性材料が可動反射層14のために使用され得、これらのストリップはディスプレイデバイスにおける列電極を形成し得る。可動反射層14は、(光学スタック16の行電極に直交する)1つまたは複数の堆積された金属層の一連の平行ストリップとして形成されて、ポスト18の上に堆積された列とポスト18間に堆積された介在犠牲材料とを形成し得る。犠牲材料がエッチング除去されると、画定されたギャップ19または光キャビティが可動反射層14と光学スタック16との間に形成され得る。いくつかの実施態様では、ポスト18間の間隔は略1〜1000μmであり得、ギャップ19は略10,000オングストローム(Å)未満であり得る。
いくつかの実施態様では、IMODの各ピクセルは、作動状態にあろうと緩和状態にあろうと、本質的に、固定反射層および可動反射層によって形成されるキャパシタである。電圧が印加されないとき、可動反射層14は、図1中の左側のピクセル12によって示されるように、機械的に緩和した状態にとどまり、可動反射層14と光学スタック16との間のギャップ19がある。しかしながら、電位差、すなわち電圧が、選択された行および列のうちの少なくとも1つに印加されたとき、対応するピクセルにおける行電極と列電極との交差部に形成されたキャパシタは帯電し、静電力がそれらの電極を引き合わせる。印加された電圧がしきい値を超える場合、可動反射層14は、変形し、光学スタック16の近くにまたはそれに対して移動することができる。光学スタック16内の誘電体層(図示せず)が、図1中の右側の作動ピクセル12によって示されるように、短絡を防ぎ、層14と層16との間の分離距離を制御し得る。その挙動は、印加電位差の極性にかかわらず同じである。いくつかの事例ではアレイ中の一連のピクセルが「行」または「列」と呼ばれることがあるが、ある方向を「行」と呼び、別の方向を「列」と呼ぶことは恣意的であることを、当業者は容易に理解されよう。言い換えれば、いくつかの配向では、行は列と見なされ得、列は行であると見なされ得る。さらに、ディスプレイ要素は、直交する行および列に一様に配置されるか(「アレイ」)、または、たとえば、互いに対して一定の位置オフセットを有する、非線形構成で配置され得る(「モザイク」)。「アレイ」および「モザイク」という用語は、いずれかの構成を指し得る。したがって、ディスプレイは、「アレイ」または「モザイク」を含むものとして言及されるが、その要素自体は、いかなる事例においても、互いに直交して配置される必要がなく、または一様な分布で配設される必要がなく、非対称形状および不均等に分布された要素を有する配置を含み得る。
図2は、3×3干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスを示すシステムブロック図の一例を示す。電子デバイスは、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成され得るプロセッサ21を含む。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサ21は、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、または他のソフトウェアアプリケーションを含む、1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成され得る。
プロセッサ21は、アレイドライバ22と通信するように構成され得る。アレイドライバ22は、たとえば、ディスプレイアレイまたはパネル30に、信号を与える行ドライバ回路24と列ドライバ回路26とを含むことができる。図2には、図1に示したIMODディスプレイデバイスの断面が線1−1によって示されている。図2は明快のためにIMODの3×3アレイを示しているが、ディスプレイアレイ30は、極めて多数のIMODを含んでいることがあり、列におけるIMODの数とは異なる数のIMODを行において有し得、その逆も同様である。
図3は、図1の干渉変調器についての可動反射層位置対印加電圧を示す図の一例を示す。MEMS干渉変調器の場合、行/列(すなわち、コモン/セグメント)書込みプロシージャが、図3に示すこれらのデバイスのヒステリシス特性を利用し得る。干渉変調器は、可動反射層またはミラーを緩和状態から作動状態に変更させるために、例示的な一実施態様では、略10ボルトの電位差を使用し得る。電圧がその値から低減されると、電圧が低下して、この例では、10ボルトより下に戻ったとき、可動反射層はそれの状態を維持するが、電圧が2ボルトより下に低下するまで、可動反射層は完全には緩和しない。したがって、図3に示すように、この例では、印加電圧のウィンドウがある電圧の範囲、略3〜7ボルトで存在し、そのウィンドウ内でデバイスは緩和状態または作動状態のいずれかで安定している。これは、本明細書では「ヒステリシスウィンドウ」または「安定性ウィンドウ」と呼ばれる。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイ30の場合、行/列書込みプロシージャは、一度に1つまたは複数の行をアドレス指定するように設計され得、その結果、所与の行のアドレス指定中に、作動されるべきアドレス指定された行におけるピクセルは、この例では、略10ボルトの電圧差にさらされ、緩和されるべきピクセルは、ほぼ0ボルトの電圧差にさらされる。アドレス指定後に、それらのピクセルは、それらが前のストローブ状態にとどまるような、この例では略5ボルトの定常状態またはバイアス電圧差にさらされ得る。この例では、アドレス指定された後に、各ピクセルは、略3〜7ボルトの「安定性ウィンドウ」内の電位差を経験する。このヒステリシス特性の特徴は、図1に示したピクセル設計などのピクセル設計が、同じ印加電圧条件下で作動または緩和のいずれかの既存の状態で安定したままであることを可能にする。各IMODピクセルは、作動状態にあろうと緩和状態にあろうと、本質的に、固定反射層および可動反射層によって形成されるキャパシタであるので、この安定状態は、電力を実質的に消費するかまたは失うことなしに、ヒステリシスウィンドウ内の定常電圧において保持され得る。その上、印加電圧電位が実質的に固定のままである場合、電流は本質的にほとんどまたはまったくIMODピクセルに流れ込まない。
いくつかの実施態様では、所与の行におけるピクセルの状態の所望の変化(もしあれば)に従って、列電極のセットに沿って「セグメント」電圧の形態のデータ信号を印加することによって、画像のフレームが作成され得る。次に、フレームが一度に1行書き込まれるように、アレイの各行がアドレス指定され得る。第1の行におけるピクセルに所望のデータを書き込むために、第1の行におけるピクセルの所望の状態に対応するセグメント電圧が列電極上に印加され得、特定の「コモン」電圧または信号の形態の第1の行パルスが第1の行電極に印加され得る。次いで、セグメント電圧のセットは、第2の行におけるピクセルの状態の所望の変化(もしあれば)に対応するように変更され得、第2のコモン電圧が第2の行電極に印加され得る。いくつかの実施態様では、第1の行におけるピクセルは、列電極に沿って印加されたセグメント電圧の変化による影響を受けず、第1のコモン電圧行パルス中にそれらのピクセルが設定された状態にとどまる。このプロセスは、画像フレームを生成するために、一連の行全体、または代替的に、一連の列全体について、連続方式で繰り返され得る。フレームは、何らかの所望の数のフレーム毎秒でこのプロセスを断続的に反復することによって、新しい画像データでリフレッシュおよび/または更新され得る。
各ピクセルの両端間に印加されるセグメント信号とコモン信号の組合せ(すなわち、各ピクセルの両端間の電位差)は、各ピクセルの得られる状態を決定する。図4は、様々なコモン電圧およびセグメント電圧が印加されたときの干渉変調器の様々な状態を示す表の一例である。当業者によって容易に理解されるように、「セグメント」電圧は、列電極または行電極のいずれかに印加され得、「コモン」電圧は、列電極または行電極のうちの他方に印加され得る。
図4に(ならびに図5Bに示すタイミング図に)示すように、開放電圧(release voltage)VCRELがコモンラインに沿って印加されたとき、コモンラインに沿った干渉変調器の機械層は、セグメントラインに沿って印加された電圧、すなわち、高いセグメント電圧VSおよび低いセグメント電圧VSにかかわらず、代替的に開放または非作動状態と呼ばれる、緩和状態に入れられることになる。特に、開放電圧VCRELがコモンラインに沿って印加されると、そのピクセルのための対応するセグメントラインに沿って高いセグメント電圧VSが印加されたときも、低いセグメント電圧VSが印加されたときも、変調器ピクセルの両端間の潜在的な電圧(代替的にピクセル電圧と呼ばれる)は緩和ウィンドウ(図3参照、開放ウィンドウとも呼ばれる)内にある。
高い保持電圧VCHOLD_Hまたは低い保持電圧VCHOLD_Lなどの保持電圧がコモンライン上に印加されたとき、干渉変調器の状態は一定のままであることになる。たとえば、緩和IMODは緩和位置にとどまることになり、作動IMODは作動位置にとどまることになる。保持電圧は、対応するセグメントラインに沿って高いセグメント電圧VSが印加されたときも、低いセグメント電圧VSが印加されたときも、ピクセル電圧が安定性ウィンドウ内にとどまることになるように、選択され得る。したがって、セグメント電圧スイング(voltage swing)、すなわち、高いVSと低いセグメント電圧VSとの間の差は、正または負のいずれかの安定性ウィンドウの幅よりも小さい。
高いアドレス指定電圧VCADD_Hまたは低いアドレス指定電圧VCADD_Lなどのアドレス指定または作動電圧がコモンライン上に印加されたとき、それぞれのセグメントラインに沿ったセグメント電圧の印加によって、データがそのコモンラインに沿った変調器に選択的に書き込まれ得る。セグメント電圧は、作動が印加されたセグメント電圧に依存するように選択され得る。アドレス指定電圧がコモンラインに沿って印加されたとき、一方のセグメント電圧の印加は、安定性ウィンドウ内のピクセル電圧をもたらし、ピクセルが非作動のままであることを引き起こすことになる。対照的に、他方のセグメント電圧の印加は、安定性ウィンドウを越えるピクセル電圧をもたらし、ピクセルの作動をもたらすことになる。作動を引き起こす特定のセグメント電圧は、どのアドレス指定電圧が使用されるかに応じて変動することができる。いくつかの実施態様では、高いアドレス指定電圧VCADD_Hがコモンラインに沿って印加されたとき、高いセグメント電圧VSの印加は、変調器がそれの現在位置にとどまることを引き起こすことがあり、低いセグメント電圧VSの印加は、変調器の作動を引き起こすことがある。当然の結果として、低いアドレス指定電圧VCADD_Lが印加されたとき、セグメント電圧の影響は反対であり、高いセグメント電圧VSは変調器の作動を引き起こし、低いセグメント電圧VSは変調器の状態に影響しない(すなわち、安定したままである)ことがある。
いくつかの実施態様では、変調器の両端間で同じ極性電位差を引き起こす保持電圧、アドレス電圧、およびセグメント電圧が使用され得る。いくつかの他の実施態様では、時間ごとに変調器の電位差の極性を交番する信号が使用され得る。変調器の両端間の極性の交番(すなわち、書込みプロシージャの極性の交番)は、単一の極性の反復書込み動作後に起こることがある電荷蓄積を低減または抑止し得る。
図5Aは、図2の3×3干渉変調器ディスプレイにおけるディスプレイデータのフレームを示す図の一例を示す。図5Bは、図5Aに示すディスプレイデータのフレームを書き込むために使用され得るコモン信号およびセグメント信号についてのタイミング図の一例を示す。それらの信号は、たとえば、図2の3×3アレイに印加され得、これは、図5Aに示すライン時間60eディスプレイ配置を最終的にもたらすことになる。図5A中の作動変調器は暗状態にあり、すなわち、その状態では、反射光の実質的部分が、たとえば、閲覧者に暗い外観をもたらすように、可視スペクトルの外にある。図5Aに示すフレームを書き込むより前に、ピクセルは任意の状態にあることがあるが、図5Bのタイミング図に示す書込みプロシージャは、各変調器が、第1のライン時間60aの前に、開放されており、非作動状態に属すると仮定する。
第1のライン時間60a中に、開放電圧70がコモンライン1上に印加され、コモンライン2上に印加される電圧が、高い保持電圧72において始まり、開放電圧70に移動し、低い保持電圧76がコモンライン3に沿って印加される。したがって、コモンライン1に沿った変調器(コモン1,セグメント1)、(1,2)および(1,3)は、第1のライン時間60aの持続時間の間、緩和または非作動状態にとどまり、コモンライン2に沿った変調器(2,1)、(2,2)および(2,3)は、緩和状態に移動することになり、コモンライン3に沿った変調器(3,1)、(3,2)および(3,3)は、それらの前の状態にとどまることになる。図4を参照すると、コモンライン1、2または3のいずれも、ライン時間60a中に作動を引き起こす電圧レベルにさらされていないので(すなわち、VCREL−緩和、およびVCHOLD_L−安定)、セグメントライン1、2および3に沿って印加されたセグメント電圧は、干渉変調器の状態に影響しないことになる。
第2のライン時間60b中に、コモンライン1上の電圧は高い保持電圧72に移動し、コモンライン1に沿ったすべての変調器は、アドレス指定されず、または作動電圧がコモンライン1上に印加されなかったので、印加されたセグメント電圧にかかわらず、緩和状態にとどまる。コモンライン2に沿った変調器は、開放電圧70の印加により、緩和状態にとどまり、コモンライン3に沿った変調器(3,1)、(3,2)および(3,3)は、コモンライン3に沿った電圧が開放電圧70に移動するとき、緩和することになる。
第3のライン時間60c中に、コモンライン1は、コモンライン1上に高いアドレス電圧74を印加することによってアドレス指定される。このアドレス電圧の印加中に低いセグメント電圧64がセグメントライン1および2に沿って印加されるので、変調器(1,1)および(1,2)の両端間のピクセル電圧は変調器の正の安定性ウィンドウの上端よりも大きく(すなわち、電圧差は、あらかじめ定義されたしきい値を超えた)、変調器(1,1)および(1,2)は作動される。逆に、高いセグメント電圧62がセグメントライン3に沿って印加されるので、変調器(1,3)の両端間のピクセル電圧は、変調器(1,1)および(1,2)のピクセル電圧よりも小さく、変調器の正の安定性ウィンドウ内にとどまり、したがって変調器(1,3)は緩和したままである。また、ライン時間60c中に、コモンライン2に沿った電圧は低い保持電圧76に減少し、コモンライン3に沿った電圧は開放電圧70にとどまり、コモンライン2および3に沿った変調器を緩和位置のままにする。
第4のライン時間60d中に、コモンライン1上の電圧は、高い保持電圧72に戻り、コモンライン1に沿った変調器を、それらのそれぞれのアドレス指定された状態のままにする。コモンライン2上の電圧は低いアドレス電圧78に減少される。高いセグメント電圧62がセグメントライン2に沿って印加されるので、変調器(2,2)の両端間のピクセル電圧は、変調器の負の安定性ウィンドウの下側端部(lower end)を下回り、変調器(2,2)の作動を引き起こす。逆に、低いセグメント電圧64がセグメントライン1および3に沿って印加されるので、変調器(2,1)および(2,3)は緩和位置にとどまる。コモンライン3上の電圧は、高い保持電圧72に増加し、コモンライン3に沿った変調器を緩和状態のままにする。
最後に、第5のライン時間60e中に、コモンライン1上の電圧は高い保持電圧72にとどまり、コモンライン2上の電圧は低い保持電圧76にとどまり、コモンライン1および2に沿った変調器を、それらのそれぞれのアドレス指定された状態のままにする。コモンライン3上の電圧は、コモンライン3に沿った変調器をアドレス指定するために、高いアドレス電圧74に増加する。低いセグメント電圧64がセグメントライン2および3上に印加されるので、変調器(3,2)および(3,3)は作動するが、セグメントライン1に沿って印加された高いセグメント電圧62は、変調器(3,1)が緩和位置にとどまることを引き起こす。したがって、第5のライン時間60eの終わりに、3×3ピクセルアレイは、図5Aに示す状態にあり、他のコモンライン(図示せず)に沿った変調器がアドレス指定されているときに起こり得るセグメント電圧の変動にかかわらず、保持電圧がコモンラインに沿って印加される限り、その状態にとどまることになる。
図5Bのタイミング図では、所与の書込みプロシージャ(すなわち、ライン時間60a〜60e)は、高い保持およびアドレス電圧、または低い保持およびアドレス電圧のいずれかの使用を含むことができる。書込みプロシージャが所与のコモンラインについて完了されると(また、コモン電圧が、作動電圧と同じ極性を有する保持電圧に設定されると)、ピクセル電圧は、所与の安定性ウィンドウ内にとどまり、開放電圧がそのコモンライン上に印加されるまで、緩和ウィンドウを通過しない。さらに、各変調器が、変調器をアドレス指定するより前に書込みプロシージャの一部として開放されるので、開放時間ではなく変調器の作動時間が、ライン時間を決定し得る。詳細には、変調器の開放時間が作動時間よりも大きい実施態様では、開放電圧は、図5Bに示すように、単一のライン時間よりも長く印加され得る。いくつかの他の実施態様では、コモンラインまたはセグメントラインに沿って印加される電圧が、異なる色の変調器など、異なる変調器の作動電圧および開放電圧の変動を相殺するように変動し得る。
上記に記載した原理に従って動作する干渉変調器の構造の詳細は大きく異なり得る。たとえば、図6A〜図6Eは、可動反射層14とその支持構造とを含む、干渉変調器の異なる実施態様の断面図の例を示している。図6Aは、金属材料のストリップ、すなわち、可動反射層14が、基板20から直角に延在する支持体18上に堆積される、図1の干渉変調器ディスプレイの部分断面図の一例を示している。図6Bでは、各IMODの可動反射層14は、概して形状が正方形または長方形であり、コーナーにおいてまたはその近くでテザー(tether)32に接して支持体に取り付けられる。図6Cでは、可動反射層14は、概して形状が正方形または長方形であり、フレキシブルな金属を含み得る変形可能層34から吊るされる。変形可能層34は、可動反射層14の外周の周りで基板20に直接または間接的に接続することがある。これらの接続は、本明細書では支持ポストと呼ばれる。図6Cに示す実施態様は、変形可能層34によって行われる可動反射層14のその機械的機能からの光学的機能の分離に由来する追加の利益を有する。この分離は、反射層14のために使用される構造設計および材料と、変形可能層34のために使用される構造設計および材料とが、互いとは無関係に最適化されることを可能にする。
図6Dは、可動反射層14が反射副層(reflective sub−layer)14aを含む、IMODの別の例を示している。可動反射層14は、支持ポスト18などの支持構造上に載る。支持ポスト18は、たとえば、可動反射層14が緩和位置にあるとき、可動反射層14と光学スタック16との間にギャップ19が形成されるように、下側静止電極(すなわち、図示のIMODにおける光学スタック16の一部)からの可動反射層14の分離を可能にする。可動反射層14は、電極として働くように構成され得る伝導性層14cと、支持層14bとをも含むことができる。この例では、伝導性層14cは、基板20から遠位にある支持層14bの一方の面に配設され、反射副層14aは、基板20の近位にある支持層14bの他方の面に配設される。いくつかの実施態様では、反射副層14aは、伝導性であることがあり、支持層14bと光学スタック16との間に配設され得る。支持層14bは、誘電材料、たとえば、酸窒化ケイ素(SiON)または二酸化ケイ素(SiO)の、1つまたは複数の層を含むことができる。いくつかの実施態様では、支持層14bは、たとえば、SiO/SiON/SiO3層スタックなど、複数の層のスタックであり得る。反射副層14aと伝導性層14cのいずれかまたは両方は、たとえば、略0.5%の銅(Cu)を有するアルミニウム(Al)合金、または別の反射金属材料を含むことができる。誘電支持層14bの上および下で伝導性層14a、14cを採用することは、応力のバランスをとり、伝導の向上を与えることができる。いくつかの実施態様では、反射副層14aおよび伝導性層14cは、可動反射層14内の特定の応力プロファイルを達成することなど、様々な設計目的で、異なる材料から形成され得る。
図6Dに示すように、いくつかの実施態様はブラックマスク構造23をも含むことができる。ブラックマスク構造23は、周辺光または迷光を吸収するために、(ピクセル間にまたはポスト18の下になどの)光学不活性領域において形成され得る。ブラックマスク構造23はまた、光がディスプレイの不活性部分から反射されることまたはそれを透過することを抑止し、それによりコントラスト比を上げることによって、ディスプレイデバイスの光学的特性を改善することができる。さらに、ブラックマスク構造23は、伝導性であり、電気的バス層として機能するように構成され得る。いくつかの実施態様では、行電極は、接続された行電極の抵抗を低減するために、ブラックマスク構造23に接続され得る。ブラックマスク構造23は、堆積およびパターニング技法を含む様々な方法を使用して形成され得る。ブラックマスク構造23は1つまたは複数の層を含むことができる。たとえば、いくつかの実施態様では、ブラックマスク構造23は、光吸収体として働くモリブデンクロム(MoCr)層と、二酸化ケイ素(SiO)層と、反射体およびバス層として働くアルミニウム合金とを含み、それぞれ、略30〜80Å、500〜1000Å、および500〜6000Åの範囲内の厚さを有する。1つまたは複数の層は、たとえば、MoCr層およびSiO層の場合にはカーボンテトラフルオロメタン(CF)および/または酸素(O)、アルミニウム合金層の場合には塩素(Cl)および/または三塩化ホウ素(BCl)を含む、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを含む、様々な技法を使用してパターニングされ得る。いくつかの実施態様では、ブラックマスク23はエタロンまたは干渉スタック構造であり得る。そのような干渉スタックブラックマスク構造23では、伝導性吸収体は、各行または列の光学スタック16における下側静止電極間で信号を送信するかまたは信号をバスで運ぶために使用され得る。いくつかの実施態様では、スペーサ層35が、ブラックマスク23中の伝導性層から吸収層16aを概して電気的に絶縁するのに、役立つことができる。
図6Eは、可動反射層14が自立している、IMODの別の例を示している。図6Dとは対照的に、図6Eの実施態様は支持ポスト18を含まない。代わりに、可動反射層14は、複数のロケーションにおいて、下にある光学スタック16に接触し、可動反射層14の湾曲は、干渉変調器の両端間の電圧が作動を引き起こすには不十分であるとき、可動反射層14が図6Eの非作動位置に戻るという、十分な支持を与える。複数のいくつかの異なる層を含んでいることがある光学スタック16は、ここでは明快のために、光吸収体16aと誘電体16bとを含む状態で示されている。いくつかの実施態様では、光吸収体16aは、固定電極としても、部分反射層としても働き得る。いくつかの実施態様では、光吸収体16aは可動反射層14よりも1桁薄くなり得る。いくつかの実施態様では、光吸収体16aは反射副層14aよりも薄い。
図6A〜図6Eに示す実施態様などの実施態様では、IMODは直視型デバイスとして機能し、直視型デバイスでは、画像が、透明基板20の正面、すなわち、変調器が形成された面の反対の面から、閲覧される。これらの実施態様では、デバイスの背面部分(すなわち、たとえば図6Cに示す、変形可能層34を含む可動反射層14の背後のディスプレイデバイスの任意の部分)は、反射層14がデバイスのそれらの部分を光学的に遮蔽するので、ディスプレイデバイスの画質に影響を及ぼすことまたは悪影響を及ぼすことなしに、構成され、作用され得る。たとえば、いくつかの実施態様では、バス構造(図示せず)が可動反射層14の背後に含まれ得、これは、電圧アドレス指定およびそのようなアドレス指定に起因する移動など、変調器の電気機械的特性から変調器の光学的特性を分離する能力を与える。さらに、図6A〜図6Eの実施態様は、パターニングなどの処理を簡略化することができる。
図7は、干渉変調器のための製造プロセス80を示す流れ図の一例を示しており、図8A〜図8Eは、そのような製造プロセス80の対応する段階の断面概略図の例を示している。いくつかの実施態様では、製造プロセス80は、図1および図6に示した一般的なタイプの干渉変調器などの電気機械システムデバイスを製造するために実施され得る。電気機械システムデバイスの製造は、図7に示されていない他のブロックをも含むことができる。図1、図6および図7を参照すると、プロセス80はブロック82において開始し、基板20の上への光学スタック16の形成を伴う。図8Aは、基板20の上に形成されたそのような光学スタック16を示している。基板20は、ガラスまたはプラスチックなどの透明基板であり得、それは、フレキシブルであるかまたは比較的固く曲がらないことがあり、光学スタック16の効率的な形成を可能にするために、洗浄などの事前準備プロセスにかけられていることがある。上記で説明したように、光学スタック16は、電気伝導性であり、部分的に透明で、部分的に反射性であることがあり、たとえば、透明基板20上に、所望の特性を有する1つまたは複数の層を堆積させることによって、作製され得る。図8Aに示す実施態様では、光学スタック16は、副層16aおよび16bを有する多層構造を含むが、いくつかの他の実施態様では、より多いまたはより少ない副層が含まれ得る。いくつかの実施態様では、副層16a、16bのうちの1つは、組み合わせられた導体/吸収体副層16aなど、光吸収特性と電気伝導特性の両方で構成され得る。さらに、副層16a、16bのうちの1つまたは複数は、平行ストリップにパターニングされ得、ディスプレイデバイスにおける行電極を形成し得る。そのようなパターニングは、当技術分野で知られているマスキングおよびエッチングプロセスまたは別の好適なプロセスによって実行され得る。いくつかの実施態様では、副層16a、16bのうちの1つは、1つまたは複数の金属層(たとえば、1つまたは複数の反射層および/または伝導性層)上に堆積された副層16bなど、絶縁層または誘電体層であり得る。さらに、光学スタック16は、ディスプレイの行を形成する個々の平行ストリップにパターニングされ得る。
プロセス80はブロック84において続き、光学スタック16の上への犠牲層25の形成を伴う。犠牲層25は、キャビティ19を形成するために後で除去され(ブロック90参照)、したがって、犠牲層25は、図1に示した得られた干渉変調器12には示されていない。図8Bは、光学スタック16の上に形成された犠牲層25を含む、部分的に作製されたデバイスを示している。光学スタック16の上への犠牲層25の形成は、後続の除去後に、所望の設計サイズを有するギャップまたはキャビティ19(図1および図8Eも参照)を与えるように選択された厚さの、モリブデン(Mo)またはアモルファスシリコン(Si)など、フッ化キセノン(XeF)エッチング可能材料の堆積を含み得る。犠牲材料の堆積は、物理気相堆積(スパッタリングなど、多くの異なる技法を含むPVD)、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)、熱化学気相堆積(熱CVD)、またはスピンコーティングなど、堆積技法を使用して行われ得る。
プロセス80はブロック86において続き、図1、図6および図8Cに示すポスト18などの支持構造の形成を伴う。ポスト18の形成は、支持構造開口を形成するために犠牲層25をパターニングすること、および次いで、PVD、PECVD、熱CVD、またはスピンコーティングなど、堆積方法を使用して、ポスト18を形成するために開口中に(酸化ケイ素など、ポリマーまたは無機材料などの)材料を堆積させることを含み得る。いくつかの実施態様では、犠牲層中に形成された支持構造開口は、ポスト18の下側端部が図6Aに示すように基板20に接触するように、犠牲層25と光学スタック16の両方を通って、下にある基板20まで延在し得る。代替的に、図8Cに示すように、犠牲層25中に形成された開口は、犠牲層25を通るが、光学スタック16を通らずに延在し得る。たとえば、図8Eは、光学スタック16の上側表面(upper surface)と接触している支持ポスト18の下側端部を示している。ポスト18、または他の支持構造は、犠牲層25上に支持構造材料の層を堆積させること、および犠牲層25中の開口から離れて配置された支持構造材料の部分をパターニングすることによって形成され得る。支持構造は、図8Cに示すように開口内に配置され得るが、少なくとも部分的に、犠牲層25の一部分の上で延在することもある。上述のように、犠牲層25および/または支持ポスト18のパターニングは、パターニングおよびエッチングプロセスによって実行され得るが、代替エッチング方法によっても実行され得る。
プロセス80はブロック88において続き、図1、図6および図8Dに示す可動反射層14などの可動反射層または膜の形成を伴う。可動反射層14は、1つまたは複数のパターニング、マスキング、および/またはエッチングステップとともに、たとえば、(アルミニウム、アルミニウム合金、または他の反射性材料など)反射層堆積を含む1つまたは複数の堆積ステップを採用することによって形成され得る。可動反射層14は、電気伝導性であり、電気伝導性層(electrically conductive layer)と呼ばれることがある。いくつかの実施態様では、可動反射層14は、図8Dに示すように複数の副層14a、14b、14cを含み得る。いくつかの実施態様では、副層14a、14cなど、副層のうちの1つまたは複数は、それらの光学的特性のために選択された高反射性副層を含み得、別の副層14bは、それの機械的特性のために選択された機械的副層を含み得る。犠牲層25は、ブロック88において形成された部分的に作製された干渉変調器中に依然として存在するので、可動反射層14は、一般にこの段階では可動でない。犠牲層25を含んでいる部分的に作製されたIMODは、本明細書では「非開放(unreleased)」IMODと呼ばれることもある。図1に関して上記で説明したように、可動反射層14は、ディスプレイの列を形成する個々の平行ストリップにパターニングされ得る。
プロセス80はブロック90において続き、図1、図6および図8Eに示すキャビティ19などのキャビティの形成を伴う。キャビティ19は、(ブロック84において堆積された)犠牲材料25をエッチャントにさらすことによって形成され得る。たとえば、所望の量の材料を除去するのに有効である時間期間の間、固体XeFから生じた蒸気などの気体または蒸気エッチャントに犠牲層25をさらすことによって、MoまたはアモルファスSiなどのエッチング可能犠牲材料がドライ化学エッチングによって除去され得る。犠牲材料は、一般に、キャビティ19を囲む構造に対して選択的に除去される。ウェットエッチングおよび/またはプラズマエッチングなど、他のエッチング方法も使用され得る。犠牲層25がブロック90中に除去されるので、可動反射層14は一般に、この段階後に可動となる。犠牲材料25の除去後に、得られた完全にまたは部分的に作製されたIMODは、本明細書では「開放」IMODと呼ばれることがある。
基板から離れて湾曲する機械層を有する電気機械デバイスを開示する。いくつかの実施態様では、機械層は、反射層と、キャップ層と、ミラー層とキャップ層との間に配設された誘電体層とを含む。機械層は、第1の高さを画定するために、犠牲層の上に堆積され得る。犠牲層の除去時に、機械層は、機械層が第1の高さよりも大きい第2の高さだけ基板から変位されるように、基板から離れて湾曲するように構成され得る。上方への機械層の立ち上げは、たとえば、機械層の各層の材料、厚さ、応力、および/またはジオメトリを含む、機械層のいくつかの特徴を選択することによって制御され得る。
図9は、干渉変調器のための製造プロセス100を示す流れ図の一例を示す。図9に示すプロセス100は、光学スタックが基板上に(on)形成されるブロック102において開始し、このことはまた本明細書では、基板「の上に(over)」光学スタックを形成する、と呼ぶこともある。基板は、たとえば、ガラスまたはプラスチックを含む透明基板であってよい。プロセス100は、ブロック102において開始するように示されているが、基板は、たとえば、光学スタックの効率的な形成を容易にするための洗浄ステップなど、1つまたは複数の事前準備ステップを受けてもよい。加えて、いくつかの実施態様では、基板の上に光学スタックを形成する前に、1つまたは複数の層が基板上に設けられ得る。たとえば、ブラックマスクが、光学スタックを形成する前に基板の一部分上に配設され得る。
上記で説明したように、干渉変調器の光学スタックは、電気伝導性であり、部分的に透明で、部分的に反射性であり得、たとえば、基板上に1つまたは複数の層を堆積させることによって作製され得る。いくつかの実施態様では、光学スタックは、干渉変調器の静止電極として機能するように構成される伝導性層を覆う、絶縁層または誘電体層を含む。静止電極層は、平行ストリップにパターニングされて、ディスプレイデバイス中に行電極を形成することができる。本明細書で使用するように、また当業者によって理解されるように、「パターニング」という用語は、本明細書では、マスキングプロセスならびにエッチングプロセスを指すために使用される。
図9に示すプロセス100は、犠牲層が光学スタックの上に形成されるブロック104において継続する。光学スタックの上への犠牲層の形成は、モリブデン(Mo)またはアモルファスシリコン(a−Si)などのフッソ系エッチング可能(fluorine−etchable)材料の堆積を含み得る。ブロック110を参照して以下で説明するように、犠牲層は後に除去されて、ギャップが形成される。いくつかの実施態様では、複数の犠牲層が堆積されて、様々な干渉変調器において様々なギャップサイズが達成され得る。いくつかの実施態様では、各ギャップサイズは、異なる反射色を表すことができる。
図9に示すプロセス100は、基板の上への支持構造の形成に関するブロック106において継続する。支持構造は、干渉変調器の光学活性エリアの周囲に、たとえば、干渉変調器のアレイのピクセルのコーナーにおいて配設された、複数の支持ポストを含み得る。支持構造の形成は、支持構造開口を形成するために犠牲層をパターニングするステップと、次いで、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)、熱CVD、またはスピンコーティングなどの堆積方法を使用して、開口中に材料(酸化ケイ素など)を堆積させるステップとを含み得る。いくつかの実施態様では、犠牲層中に形成された支持構造開口は、犠牲層と光学スタックの両方を通って、基板またはブラックマスクなど、下にある構造まで延在し、それにより支持ポストの下側端部が下にある層と接触する。いくつかの他の実施態様では、犠牲層中に形成された開口は、犠牲層を通るが、光学スタックを通らずに延在する。
プロセス100は、機械層の形成に関するブロック108において継続する。機械層は、支持構造および犠牲層の上に形成され得、いくつかの実施態様では、反射層またはミラー層と、キャップ層と、ミラー層とキャップ層との間に配設された誘電体層とを含み得る。機械層は、アレイのピクセルの光学的不活性部分の上で、ブロック106において形成された支持構造に接触し得る。機械層は、1つまたは複数のパターニング、マスキング、および/またはエッチングステップとともに、1つまたは複数の堆積ステップ、たとえば、(アルミニウム、またはアルミニウム合金などの)反射層の堆積を採用することによって形成され得る。犠牲層は、ブロック108において形成された部分的に作製された干渉変調器中に依然として存在するので、機械層は一般にこの段階では可動でない。
図9に示すプロセス100は、機械層と光学スタックとの間にキャビティまたはギャップを形成するための、犠牲層の除去に関するブロック110において継続する。ギャップは、ブロック104において堆積された犠牲材料などの犠牲材料をエッチャントにさらすことによって形成され得る。たとえば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、多結晶シリコン(poly−Si)、またはアモルファスシリコン(a−Si)などのエッチング可能な犠牲材料は、ドライ化学エッチングによって、たとえば、固体二フッ化キセノン(XeF)から導出された蒸気などのフッ素ベースの気体エッチャントまたは蒸気エッチャントに犠牲層をさらすことによって除去され得る。犠牲材料をエッチングするために、エッチャントが埋込まれた犠牲材料に達するための経路が設けられ得る。いくつかの実施態様では、支持構造中に、またはその周囲にエッチング開口が設けられて、犠牲層へのアクセスが与えられ得る。他のエッチング方法、たとえば、ウェットエッチングおよび/またはプラズマエッチングも使用され得る。
犠牲層の除去前に、犠牲層は、機械層の1つまたは複数の副層中の残留応力から生じる機械力などの力の影響下で機械層がたわむ(または移動する)ことを防止し得る反力(counterforce)を与えることができる。しかしながら、犠牲層の除去時に、機械層の応力が引き起こす力が、機械層を犠牲層上のその前の位置から移動させ得る。
犠牲層が(任意の好適な方法で)除去され、機械層が開放されるとき、機械層は、光学スタックおよび基板から離れて上方へ向けられ得る。たとえば、反射層およびキャップ層は、引張応力を有する材料から形成されるように選択され得、反射層が、基板から離れる方向に機械層上の機械力を働かせるように、反射層の厚さは、キャップ層の厚さよりも大きくなるように選択され得る。
いくつかの実施態様では、開放された機械層の湾曲は、キャップ層、誘電体層、および/またはミラー層の選択された応力特性によって制御される。たとえば、キャップ層およびミラー層が一定の引張応力を有する材料から形成されるとき、反射層をより大きい引張応力を有するように構成することで、機械層を上方へたわませることができる。ミラー層、誘電体層、および/またはキャップ層の応力は、たとえば、プラズマ出力、圧力、プロセスガス組成、プラズマガス比、および/または温度を含む、いくつかの処理パラメータを制御することによって、作製中に制御され得る。いくつかの実施態様では、反射層および/またはキャップ層の応力は、堆積後に反射層および/またはキャップ層をアニールすることによって、圧縮から引張へと変更され得る。いくつかの実施態様では、機械層の誘電体層の応力は、たとえば、化学気相堆積(CVD)を使用するときのガス組成およびガス比の選択によって調整され得る。
プロセス100を、図9ではブロック110において終了するものとして示すが、図示したシーケンスの前、途中、または後で、追加のステップが採用されてもよい。
図10Aおよび図10Bは、干渉変調器デバイスの2つの例についての機械層位置対電圧のグラフである。
図10Aは、干渉変調器デバイスの一例についての、機械層と静止電極との間の電圧差に応じたギャップ高さ(機械層位置と光学スタックとの間の距離)のグラフ115の一例を示す。グラフ115は、機械層および静止電極の電圧がほぼ同じである、すなわち、電圧差が略0Vに等しいとき、機械層が緩和した非作動位置にあり、比較的大きいギャップ高さを有し得ることを示す。機械層と静止電極との間の電圧差が増すにつれて、静電力が機械層を静止電極のほうへ引っ張る。作動電圧Vに達するとき、印加電圧によって発生された静電力は、機械層をコラプス(collapse)(または作動)させることができ、機械層は略0nmのギャップ高さを有し得る。
機械層は、機械層と静止電極との間の電圧差がほぼ開放電圧Vよりも大きい限り、コラプスされた位置に残り得る。しかしながら、電圧差が開放電圧Vよりも下に降下するとき、機械層の弾性ばね力などの機械力が、印加電圧に関連する静電力よりも大きくなり得る。したがって、機械層は、機械層と静止電極との間の電圧差がほぼ開放電圧Vよりも小さくなるとき、開放し、緩和状態に入り得る。グラフ115の領域117に示すように、機械層は、作動位置と非作動位置との間で比較的急な移行を有し得る。
グラフ115は、機械層が開放電圧Vと作動電圧Vとの間の電圧の範囲によって画定された安定性ウィンドウ内でバイアスされるとき、緩和状態または作動状態の両方において安定している、ヒステリシス効果を示す。機械層のヒステリシスは、図3に関して前に説明したように、干渉変調器デバイスのアレイをアドレス指定するときに利用され得る。干渉変調器を、比較的小さいピクセルごとの変動を有する、比較的幅広い安定性ウィンドウを有するように構成することは、有用であり得る。幅広い安定性ウィンドウは、パネルマージン、または、機械層をその現在の状態に保持するために使用され得るバイアス電圧のウィンドウを改善する助けとなり得る。
図10Bは、干渉変調器デバイスの別の例についての、静止電極と機械層との間の電圧差に応じたギャップ高さ(機械層位置)のグラフ116の一例を示す。図示したグラフ116は、図10Bのデバイスが作動位置と緩和(非作動)位置との間で急に移行しないことを除いて、図10Aのグラフ115と同様である。むしろ、グラフ116の領域118によって示すように、図10Bのデバイスは、作動状態と緩和状態との間で滑らかに移行しない。いくつかの構成では、干渉変調器デバイスを作動位置と緩和位置との間で切り替えるとき、機械層のエッジは、機械層の中心とは異なる電圧で開放し得る。たとえば、機械層のエッジは、電圧がほぼ最大開放電圧VR−maxよりも下に降下するとき、開放を開始し得るが、機械層は、電圧がほぼ最小開放電圧VR−minよりも下に降下するまで、完全に開放し得ない。この現象は、「ソフト開放(soft−release)」と呼ばれることがあり、グラフ115に示した特性をもつデバイスと比較して、グラフ116に示した特性をもつデバイスの、非理想的な切替え性能と、安定性ウィンドウの低減と、パネルマージンの低減とにつながり得る。ソフト開放の問題がある干渉変調器デバイスのアレイをバイアスするとき、バイアス電圧は、いくつかの作動ピクセルのエッジが作動の暗状態にとどまるために十分大きくないことがあり、このことは、暗(オフ、作動)状態にあるか、またはそうであるべきいくつかのピクセルでは、有色のリング(colored ring)の生成につながり得る。
改善された光学的性能のために、緩和位置で開放された機械層は、(光学活性領域中の機械層の中心が、光学活性領域中の機械層のエッジ部分よりも光学スタックから遠くに離れている、湾曲形状である)上方への湾曲を有するべきであることがわかっている。言い換えれば、機械層の立ち上げは、立ち上げがほとんどまたはまったくない「平坦な」機械層と比較すると、ソフト開放の出現率を下げることがわかっている。したがって、本明細書で説明するいくつかの実施態様は、機械層の湾曲が上方であるか、または基板から離れるように、犠牲層の除去(「開放」)後に機械層を構成(または成形)しようと努める。たとえば、いくつかの実施態様では、光学スタックからの機械層の平均変位よりも略10nmから略30nm大きい、光学スタックからの最大変位を有する機械層は、開放時に平坦であるか、または下方に湾曲する機械層と比較して、改善された性能を実現し得ることがわかっている。本明細書で使用する、機械層の「平均変位」という用語は、機械層が開放されており、緩和位置になった後の、ピクセルの光学活性エリアの上の機械層と光学スタックとの間の平均距離を指す。いくつかの実施態様では、デバイスは、機械層が緩和(または、非作動)状態にあるときのデバイスの光学活性領域の上の機械層の最小ギャップ高さと最大ギャップ高さとの間の差が、略30nmから略100nmの範囲内であるように構成される。機械層のそのような実施態様は、機械層の各層のいくつかの材料、応力特性、構造上の厚さ、および/または作製プロセスの斟酌および選択によって達成され得る。
上方への湾曲をもつ機械層を有する電気機械デバイスは、上方への湾曲を有していない他のデバイスと比較して、作動位置で光学スタックとのより大きい接触面積を有し得る。上方への湾曲を有する機械層では、デバイスの光学活性エリア上のエッジ上の支持ポストに隣接して配設された機械層の比較的小さい部分が、作動中に光学スタックと接触しなくなり得る。したがって、上方へ湾曲した機械層を有する電気機械デバイスは、改善された暗状態を有し得る。加えて、基板から離れて曲がる機械層は、比較的より小さい開放電圧を使用して作動位置と緩和位置との間で切り替えられ得、このことは、そのようなデバイスを採用するピクセルアレイにおける動的な電力消費の低減につながり得る。さらに、上方へ湾曲した機械層を有する電気機械デバイスは、改善されたパネルマージンを有し得る。
図11A〜図11Lは、様々な実施態様による、干渉変調器を製作する方法における様々な段階の断面概略図の例を示す。特定の部品およびステップを、干渉変調器の実施態様に適切であるように説明するが、他の電気機械システムまたはマイクロ電気機械システムの実施態様に対して、異なる材料が使用されてよく、または部品が修正、省略、もしくは追加されてもよいことは、当業者には容易に理解されよう。
図11Aでは、ブラックマスク構造23が、基板20上に設けられ、パターニングされている。基板20は、基板20を通して画像を見ることを可能にするガラス、プラスチック、または任意の透明な高分子材料を含む、様々な材料を含み得る。ブラックマスク構造23は、コントラスト比を上げることによってディスプレイデバイスの光学的特性を改善するために、光学不活性領域(たとえば、支持体の下またはピクセル間)中の周辺光または迷光を吸収するように構成され得る。加えて、ブラックマスク構造23は、伝導性であり、電気的バス層として機能するように構成され得る。
ブラックマスク構造23は、図9を参照して上記で説明したように、堆積およびパターニングの技法を含む、様々な方法を使用して形成され得る。ブラックマスク構造23は、フォトリソグラフィおよびエッチングを含む様々な技法を使用してパターニングされ得る、1つまたは複数の層を含み得る。
図11A〜図11Lはブラックマスク構造23を含むものとして示されるが、本明細書で説明するような機械層の湾曲を上方へ向ける方法は、ブラックマスク構造23を形成することを含まないプロセスに等しく適用可能であり得る。
図11Bは、スペーサまたは誘電体構造35を設けてパターニングすることを示す。誘電体構造35は、たとえば、酸窒化ケイ素(SiON)、および/または窒化ケイ素もしくは酸化ケイ素などの別の誘電材料を含み得る。いくつかの実施態様では、誘電体構造35の厚さは、略3,000〜5,000Åの範囲内である。しかしながら、誘電体構造35は、所望の光学的特性に応じて様々な厚さを有することができる。図11Bに示すように、誘電体構造35は、ブラックマスク構造23の上の部分の上で除去され得る。誘電体構造35の一部分をこのようにして除去することは、ブラックマスク構造23が信号をバスで運ぶように働く実施態様などにおいて、ルーティングと行電極層とがブラックマスク構造23に達することを可能にする。しかしながら、いくつかの実施態様では、誘電体構造35の一部分がブラックマスク構造23の上で除去される必要はない。
図11Cは、誘電体構造35の上に光学スタック16を設けることを示す。図1に関して上述したように、光学スタック16は、たとえば、酸化インジウムスズ(ITO)などの静止電極または透明導体層、クロム(Cr)などの部分反射性の光吸収層、および透明誘電体を含む、いくつかの層を含み得る。図11Cに示すように、光学スタック16の1つまたは複数の層は、物理的かつ電気的にブラックマスク構造23と接触し得る。
図11Dは、光学スタック16の上に犠牲層25を設けてパターニングすることを示す。犠牲層25は、一般に、後で除去されてギャップが形成される。光学スタック16の上への犠牲層25の形成は、図9を参照しながら上記で説明したように、堆積ステップを含み得る。加えて、犠牲層25は、アレイの様々なサブピクセルの中で多数の共振光学ギャップを有するディスプレイデバイスの形成を助けるために、2つ以上の層を含むように、または可変厚さの層を含むように選択され得る。干渉変調器アレイに対して、各ギャップサイズは、異なる反射色を表すことができる。その上、いくつかの実施態様では、異なる機能の多層が、犠牲層の上または間に設けられてよい。図11Dに示すように、支持ポストを形成するために使用され得る開口を形成するために、犠牲層25が、ブラックマスク構造23の上でパターニングされ得る。
以下で後述するように、機械層が後に犠牲層25の上に堆積され得、その後、犠牲層25が除去され得る。犠牲層25が除去されるとき、機械層は、上方へ移動、または「立ち上がる」ように構成され得る。したがって、犠牲層25の厚さhは、緩和位置の機械層のギャップ高さ未満であり得る。いくつかの実施態様では、犠牲層25は、略10nmから略450nmの範囲内の厚さhを有し得る。たとえば、赤色、緑色、および青色の干渉変調器の実施態様では、高さhは、それぞれ略50〜350nm、略10〜250nm、および略50〜450nmの範囲内であり得る。
図11Eは、支持ポスト18を形成するために、支持層を設けてパターニングすることを示す。支持ポスト18は、以下で説明するように、後に堆積される機械層を支持するために使用され得る。いくつかの実施態様(図示せず)では、機械層14は、自立した機械層であり、その場合、支持ポスト18は、機械層14の堆積より前に堆積されない。支持ポスト18は、たとえば、二酸化ケイ素(SiO)、および/または酸窒化ケイ素(SiON)を含み得る。支持層は、カーボンテトラフルオロメタン(CF)を含むドライエッチングを使用するなど、任意の好適な技法によって、支持ポスト18を形成するようにパターニングされ得る。
次に、図11Fおよび図11Gを参照する。図11Fは、犠牲層25および支持ポスト18の上に機械層14を設けてパターニングすることを示す。図示のように、機械層14は、3つの副層を含む。機械層14を設けてパターニングすることは、第1の層(ミラー層120など)を堆積させること、第2の層(誘電体層121など)を堆積させること、および第3の層(キャップ層122など)を堆積させることを含み得る。各層120、121、および122は、別々に、または一緒にパターニングされ得る。いくつかの層は、互いとは異なるようにパターニングされ得る。機械層14が自立している実施態様では、層のうちのいくつかが図示のようにピクセルの端部で切断されるようにパターニングされたままとなり得るが、少なくとも1つの層、たとえば、誘電体層121は、機械層14のための支持を与えるために、光学スタック16またはブラックマスク構造23に接触するために下へ湾曲し得る。図11Gは、ギャップ19を形成するために図11Fの犠牲層25を除去した後の干渉デバイスを示す。ギャップ19は、除去された犠牲層25の高さよりも大きいように示される。
機械層14は、犠牲層25の上に配設されたミラー層120と、ミラー層120の上に配設された誘電体層121と、誘電体層121の上に配設されたキャップ層122とを含む。ミラー層120は、たとえば、アルミニウム合金などの金属を含む、任意の好適な反射性材料から形成され得る。誘電体層121は、たとえば、酸窒化ケイ素(SiON)または二酸化ケイ素(SiO)の誘電体層であり得る。誘電体層121の厚さは、たとえば、機械層14の所望の剛性を含む様々な要因に基づいて判断され得る。キャップ層122は、金属材料を含み得、ミラー層120と実質的に同じ組成を有する材料から形成されるように選択され得る。一実施態様では、ミラー層120およびキャップ層122は、たとえば、略0.5%など、略0.3%から1.0%の範囲内の重量で銅を有する、アルミニウム−銅(AlCu)をそれぞれ含む。
図11Gに示すように、犠牲層25は、機械層14の形成後に除去され得る。犠牲層25は、図9を参照しながら前に説明したように、様々な技法を使用して除去され得る。犠牲層25の除去後、機械層14は、立ち上げ高さhだけ基板20から離れて変位するようになり得、その湾曲を変化させ得る。いくつかの実施態様では、立ち上げ高さhは、略50nmから略200nmの範囲内になるように選択されて、機械層の最上部から平均機械層位置までの距離として画定された、得られた湾曲が、略10nmから30nmであるようにする。本明細書で使用する、機械層14の「平均変位」という用語は、機械層14が開放されており、緩和位置になった後、ピクセルの光学活性エリアの上の機械層14と光学スタック16との間の平均距離を指す。
いくつかの実施態様では、機械層14の立ち上げは、キャップ層122よりも大きい厚さを有するようにミラー層120の厚さを選択することによって制御され得る。ミラー層120およびキャップ層122は、機械層14上で内側に向かって引っ張るように作用する引張応力をそれぞれ有し得るので、キャップ層122の厚さよりも大きい厚さを有するようにミラー層120を形成することは、犠牲層25の除去時に光学スタック16から離れるように機械層14を向けることができる、機械層14上の正味の力を発生させる助けとなり得る。たとえば、ミラー層120およびキャップ層122は、圧縮応力を有するように構成され得、ミラー層120およびキャップ層122の相対厚さは、機械層14の立ち上げを調整して、それにより機械層14の立ち上げおよび湾曲を所望の程度に増加させるように選択され得る。たとえば、ミラー層120およびキャップ層122の厚さは、機械層14の正味の内部応力に影響を及ぼし得る。犠牲層25の除去時に、内部応力が機械層14上に力を働かせ、それにより機械層14を上方にたわませることができる。
いくつかの実施態様では、ミラー層120は、略250〜650Åの範囲内、たとえば、略430Åの厚さを有し、キャップ層122は、略200〜600Åの範囲内、たとえば、略370Åの厚さを有し、ミラー層120の厚さは、キャップ層122の厚さよりも略50から150Å大きくなるように選択される。しかしながら、ミラー層120およびキャップ層122は、任意の好適な厚さを有してもよく、ミラー層120は、キャップ層122の厚さに関連して大きさが決定された厚さを有し得る。たとえば、ミラー層120は、略1.0倍から略1.2倍の間にわたってキャップ層122の厚さよりも大きい厚さを有し得る。
いくつかの実施態様では、ミラー層120およびキャップ層122は、同じ材料を含む。たとえば、ミラー層120およびキャップ層122は、アルミニウム−銅(AlCu)をそれぞれ含み得る。ミラー層120およびキャップ層122が実質的に等しい厚さであり、それ以外は類似の方法で作製されるとき、ミラー層120およびキャップ層122に対して同じ材料を選択することで、機械層14がバランスのとれた力を有する結果となり得る。ミラー層120およびキャップ層122をこのようにして構成することによって、ミラー層120の厚さは、機械層立ち上げに対する比較的微調整された制御を行うために、キャップ層122の厚さに関連して変更され得る。このようにして、対称的な構造を採用することで、ミラー層120とキャップ層122との間の相対的な差が、機械層の所望の変位を有するように立ち上げを調整するために使用されることを可能にし、それによって、プロセス変動によってデバイスごとに達成することが困難であり得る、特定の値の絶対応力をもつ単一の層を作製する必要性を回避する。
図11Hは、別の実施態様による干渉デバイスを示す。図11Gの干渉デバイスが、ミラー層120およびキャップ層122が等しい厚さである機械層14を含むことを除いて、図11Hの干渉デバイスは図11Gの干渉デバイスと同様である。いくつかの実施態様では、機械層14は、ミラー層120およびキャップ層122の厚さ以外のパラメータを制御することによって、上方へ湾曲するように構成され得る。
いくつかの実施態様では、機械層14は、機械層14の開放後、機械層14と光学スタック16との間のギャップを制御するために使用され得る、一定の応力を有するように構成される。たとえば、機械層14は、略+100MPaから略+300MPaの範囲内、たとえば、略+200MPaの正味応力を有するように構成され得、応力に関連する機械力が機械層を、基板から離れて(「上方に」)移動するか、または変位されるように向けるようにする。いくつかの実施態様では、機械層の湾曲は、ミラー層120の応力特性に対して選択されたキャップ層122の応力特性によって制御される。たとえば、キャップ層122およびミラー層120が引張応力を有する材料から形成されるとき、キャップ層122よりも大きい引張応力を有するようにミラー層120を選択することで、機械層14を上方にたわませることができる。キャップ層122およびミラー層120が圧縮応力を有する材料から形成されるとき、ミラー層120よりも大きい圧縮応力を有するようにキャップ層122を構成することで、機械層14を上方へたわませることができる。ミラー層120およびキャップ層122の応力は、任意の好適な方法で、たとえば、プラズマ出力、圧力、プロセスガス組成、プラズマガス比、および/または温度を含むいくつかの処理パラメータを、たとえば制御することによって、制御され得る。
いくつかの実施態様では、ミラー層120の応力が、略+100MPaから略+400MPaの範囲内、たとえば、略+300MPaになるように選択され、キャップ層122の応力が、略+100MPaから略+400MPaの範囲内、たとえば、略+200MPaになるように選択される。いくつかの他の実施態様では、ミラー層120の応力が、略−100MPaから略−400MPaの範囲内、たとえば、略−200MPaになるように選択され、キャップ層122の応力が、略−100MPaから略−400MPaの範囲内、たとえば、略−300MPaになるように選択される。正の応力が引張応力に関連付けられ得、負の応力が圧縮応力に関連付けられ得ることは、当業者には諒解されよう。
図11Iは、別の実施態様による干渉デバイスを示す。図11Iの干渉デバイスは、図11Hの干渉デバイスと同様である。ただし、図11Gの干渉デバイスとは対照的に、図11Iの干渉デバイスは、切れ目またはパターン150を有するキャップ層122を含む。いくつかの実施態様では、機械層14は、機械層14の1つまたは複数の層上にパターニングを含めることによって、上方へ湾曲するように構成され得る。たとえば、キャップ層122は、引張応力を有し得、機械層14の正味応力を制御するようにキャップ層122の引張応力を低減するために、切れ目150を含み得る。いくつかの実施態様では、切れ目150は、犠牲層の除去後の機械層14の所望の上方への変位に対応する機械層14の所望の正味応力を得るように選択された数およびサイズを有する。
切れ目150は、たとえば、均一または不均一なパターンを含む、機械層14の所望の応力を達成するように選択された任意の好適なパターンを有し得る。いくつかの実施態様では、切れ目150は、切れ目150が基板20の上方から見られるとき、ピクセルの中心に対して放射対称性を有する。切れ目150は、機械層14の所望の正味応力を達成するために、互いから離間し得る。たとえば、切れ目150の数および/またはサイズを増やすことで、機械層14中の引張りを低減することによってキャップ層122の応力を低減することができる。切れ目150は、たとえば、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセスを含む、任意の好適なプロセスを使用して形成され得る。いくつかの実施態様では、切れ目150は、ピクセルエッジの近くに位置する。たとえば、機械層14は、ポスト18の近くで比較的高い応力を有することがあり、したがって、切れ目150をポスト18の近くに設けることで、犠牲層の除去後に機械層14の立ち上げに比較的大きい影響を有することができる。
図11Jは、別の実施態様による干渉デバイスを示す。図11Jの干渉デバイスは、図11Iの干渉デバイスと同様である。ただし、図11Iの干渉デバイスとは対照的に、図11Jの干渉デバイスは、切れ目またはパターン150を有するミラー層120を含む。いくつかの実施態様では、機械層14は、ミラー層120上にパターニングを含めることによって、上方へ湾曲するように構成され得る。たとえば、いくつかの実施態様では、ミラー層120は、圧縮応力を有し得、切れ目150は、犠牲層の除去後に機械層14が上方への変位を有することを引き起こすように、ミラー層120の圧縮応力を低減するために含まれ得る。切れ目150は、たとえば、均一または不均一なパターンを含む、任意の好適なパターンを有し得る。切れ目150の追加の詳細は、図11Iを参照して上記で説明したようなものであり得る。
図11Kは、別の実施態様による干渉デバイスを示す。図11Kの干渉デバイスは、図11Hの干渉デバイスと同様である。ただし、図11Hの干渉デバイスとは対照的に、図11Kの干渉デバイスの機械層14は、ミラー層120と、第1の誘電体副層121aと、第2の誘電体副層121bと、キャップ層122とを含む。
第1および第2の誘電体副層121a、121bは、犠牲層が除去されるとき、機械層14の湾曲を制御するために使用され得る機械層14中の応力勾配を作り出すために使用され得る。たとえば、第1の誘電体副層121aは、機械層14が基板20のほうへ向けられた正の応力勾配を有するように、第2の誘電体副層121bの応力よりも大きい応力を有するように構成され得る。機械層14のエッジは、犠牲層が除去されるとき、正の応力勾配の方向に湾曲し得るので、第2の誘電体副層121bよりも大きい応力をもつ第1の誘電体副層121aを形成することで、機械層14を開放時に上方へ立ち上がらせることができる。
いくつかの実施態様では、第1および第2の誘電体副層121a、121bは、酸窒化ケイ素(SiON)、二酸化ケイ素(SiO)、窒化アルミニウム(AlN)、または酸窒化アルミニウム(AlON)など、実質的に同じ材料から形成されるが、第1の誘電体副層121aは、第2の誘電体副層121bの応力よりも大きい応力を有するように構成される。たとえば、第1の誘電体副層121aは、第2の誘電体副層121bの応力よりも略+10MPaから略+200MPa大きい応力を有し得る。たとえば、いくつかの実施態様では、第1の誘電体副層121aは、略100MPaから略500MPaの範囲内、たとえば、略250MPaの応力を有し、第2の誘電体副層121bは、略20MPaから略100MPaの範囲内、たとえば、略60MPaの応力を有する。
第1および第2の誘電体副層121a、121bの応力は、任意の好適な技法を使用して制御され得る。たとえば、第1および第2の誘電体副層121a、121bの応力は、誘電体副層を堆積させるとき、ガス組成、使用されるガス比、堆積パワー(deposition power)、堆積圧、およびこれらのパラメータの組合せの選択によって制御され得る。第1および第2の誘電体副層121a、121bは、同じまたは異なる厚さを有し得る。たとえば、いくつかの実施態様では、第1の誘電体副層121aは、略200〜5,000Åの範囲内、たとえば、略1,300Åの厚さを有し得、第2の誘電体副層121bは、略200〜5,000Åの範囲内、たとえば、略1,000Åの厚さを有し得る。
図11Lは、別の実施態様による干渉デバイスを示す。図11Lの干渉デバイスの機械層14が、ミラー層120と、第1の誘電体副層121aと、第2の誘電体副層121bと、第3の誘電体副層121cと、キャップ層122とを含むことを除いて、図11Lの干渉デバイスは図11Kの干渉デバイスと同様である。
いくつかの実施態様では、機械層14は、機械層14の立ち上げを制御するために選択された応力を有する、3つ以上の誘電体副層を含み得る。たとえば、第1の誘電体副層121aは、第2の誘電体副層121bの応力よりも大きい応力を有するように構成され得、第2の誘電体副層121bは、第3の誘電体副層121cの応力よりも大きい応力を有するように構成され得る。第1から第3の誘電体副層121a〜121cをこのようにして形成することによって、機械層14は、犠牲層が除去されるとき、機械層14の湾曲を上方へ向けることができる、基板20のほうへ向けられた正の応力勾配を有するように形成され得る。
たとえば、いくつかの実施態様では、第1から第3の誘電体副層121a〜121cは、実質的に同じ材料から形成され、第1の誘電体副層121aは、略200MPaから略300MPaの範囲内、たとえば、略250MPaの応力を有し、第2の誘電体副層121bは、略150MPaから略250MPaの範囲内、たとえば、略200MPaの応力を有し、第3の誘電体副層121cは、略100MPaから略200MPaの範囲内、たとえば、略150MPaの応力を有する。第1から第3の誘電体副層121a〜121cの応力は、たとえば、誘電体副層の堆積中に処理パラメータを選択することによって制御され得る。たとえば、いくつかの実施態様では、第1の誘電体副層121aは、略200〜5,000Åの範囲内、たとえば、略1,300Åの厚さを有し、第2の誘電体副層121bは、略200〜5,000Åの範囲内、たとえば、略1,000Åの厚さを有し、第3の誘電体副層121cは、略200〜5,000Åの範囲内、たとえば、略1,000Åの厚さを有する。図11Lは、3つの誘電体副層121a〜121cが使用される構成を示すが、機械層14の応力勾配および立ち上げをさらに制御するために、追加の誘電体副層が含まれ得る。さらに、図11Kおよび図11Lに関する上記の説明は、主に誘電体副層の応力勾配の制御に焦点を合わせたが、機械層14中の応力勾配はまた、ミラー層120と誘電体副層121a〜121cのうちの1つまたは複数との間で応力勾配を作り出すこと、および/または、誘電体副層121a〜121cのうちの1つまたは複数とキャップ層122との間で応力勾配を作り出すことによっても達成され得ることを理解されたい。いくつかの実施態様では、機械層14の立ち上げは、ミラー層120、誘電体副層121a〜121c、およびキャップ層122のうちの任意の2つ以上の間で応力勾配を作り出すことによって制御される。様々な実施態様では、応力勾配は、ミラー層120、誘電体副層121a〜121c、およびキャップ層122を含む、副層のすべての間で応力の段差を有することによって作り出される。
図11Kおよび図11Lは、機械層14が2つの誘電体副層、および3つの誘電体副層をそれぞれ含む構成を示すが、いくつかの実施態様では、機械層14は、追加の誘電体副層を含み得る。たとえば、いくつかの実施態様では、機械層14は、応力勾配に対する追加の制御を行うために、4つ以上の誘電体副層を含み得る。
基板から離れる機械層の立ち上げは、2つ以上のパラメータまたは技法を使用することによって制御され得る。たとえば、機械層の1つまたは複数の副層の厚さ、応力、パターニング、組成、および/またはジオメトリのうちの1つまたは複数は、機械層の立ち上げを所望の値へ導くように構成され得る。したがって、いくつかの実施態様では、機械層14の立ち上げは、ミラー層120の厚さに関連するキャップ層122の厚さの選択によって、かつ/または、異なる応力をもつ複数の副層(誘電体および/または金属)を堆積させることによって機械層14の応力勾配を制御することによって、制御される。さらに、いくつかの実施態様では、機械層14の立ち上げは、ミラーおよび/またはキャップ層を、切れ目150を含むようにパターニングすることによって、かつ/または、異なる応力をもつ複数の副層(誘電体および/または金属)を堆積させることによって機械層14の応力勾配を制御することによって、制御される。したがって、いくつかの実施態様では、複数の立ち上げ制御技法が、機械層14の所望の立ち上げ特性を達成するために組み合わせられ得る。
図12Aおよび図12Bは、複数の干渉変調器を含むディスプレイデバイス40を示すシステムブロック図の例を示す。ディスプレイデバイス40は、たとえば、スマートフォン、セルラー電話または携帯電話であり得る。ただし、ディスプレイデバイス40の同じ構成要素またはディスプレイデバイス40の軽微な変形も、テレビジョン、タブレット、電子リーダー、ハンドヘルドデバイスおよびポータブルメディアプレーヤなど、様々なタイプのディスプレイデバイスを示す。
ディスプレイデバイス40は、ハウジング41と、ディスプレイ30と、アンテナ43と、スピーカー45と、入力デバイス48と、マイクロフォン46とを含む。ハウジング41は、射出成形および真空成形を含む様々な製造プロセスのうちのいずれかから形成され得る。さらに、ハウジング41は、限定はしないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、およびセラミック、またはそれらの組合せを含む、様々な材料のうちのいずれかから製作され得る。ハウジング41は、異なる色の、または異なるロゴ、ピクチャ、もしくはシンボルを含んでいる、他の取外し可能な部分と交換され得る、取外し可能な部分(図示せず)を含むことができる。
ディスプレイ30は、本明細書で説明する、双安定またはアナログディスプレイを含む様々なディスプレイのうちのいずれかであり得る。ディスプレイ30はまた、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、またはTFT LCDなど、フラットパネルディスプレイ、あるいはCRTまたは他の管デバイスなど、非フラットパネルディスプレイを含むように構成され得る。さらに、ディスプレイ30は、本明細書で説明する干渉変調器ディスプレイを含むことができる。
ディスプレイデバイス40の構成要素は図12Bに概略的に示されている。ディスプレイデバイス40は、ハウジング41を含み、それの中に少なくとも部分的に密閉された追加の構成要素を含むことができる。たとえば、ディスプレイデバイス40は、トランシーバ47に結合されたアンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含む。トランシーバ47はプロセッサ21に接続され、プロセッサ21は調整ハードウェア52に接続される。調整ハードウェア52は、信号を調整する(たとえば、信号をフィルタ処理する)ように構成され得る。調整ハードウェア52は、スピーカー45およびマイクロフォン46に接続される。プロセッサ21は、入力デバイス48およびドライバコントローラ29にも接続される。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28に、およびアレイドライバ22に結合され、アレイドライバ22は次にディスプレイアレイ30に結合される。いくつかの実施態様では、電源50が、特定のディスプレイデバイス40設計において実質的にすべての構成要素に電力を与えることができる。
ネットワークインターフェース27は、ディスプレイデバイス40がネットワークを介して1つまたは複数のデバイスと通信することができるように、アンテナ43とトランシーバ47とを含む。ネットワークインターフェース27はまた、たとえば、プロセッサ21のデータ処理要件を軽減するための、何らかの処理能力を有し得る。アンテナ43は信号を送信および受信することができる。いくつかの実施態様では、アンテナ43は、IEEE16.11(a)、(b)、または(g)を含むIEEE16.11規格、あるいはIEEE802.11a、b、g、nを含むIEEE802.11規格、およびそれらのさらなる実施態様に従って、RF信号を送信および受信する。いくつかの他の実施態様では、アンテナ43は、BLUETOOTH(登録商標)規格に従ってRF信号を送信および受信する。セルラー電話の場合、アンテナ43は、3Gまたは4G技術を利用するシステムなどのワイヤレスネットワーク内で通信するために使用される、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Global System for Mobile communications(GSM)(登録商標)、GSM/General Packet Radio Service(GPRS)、Enhanced Data GSM Environment(EDGE)、Terrestrial Trunked Radio(TETRA)、広帯域CDMA(W−CDMA)、Evolution Data Optimized(EV−DO)、1xEV−DO、EV−DO Rev A、EV−DO Rev B、高速パケットアクセス(HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、発展型高速パケットアクセス(HSPA+)、Long Term Evolution(LTE)、AMPS、または他の知られている信号を受信するように設計される。トランシーバ47は、アンテナ43から受信された信号がプロセッサ21によって受信され、プロセッサ21によってさらに操作され得るように、その信号を前処理することができる。トランシーバ47はまた、プロセッサ21から受信された信号がアンテナ43を介してディスプレイデバイス40から送信され得るように、その信号を処理することができる。
いくつかの実施態様では、トランシーバ47は受信機によって置き換えられ得る。さらに、いくつかの実施態様では、ネットワークインターフェース27は、プロセッサ21に送られるべき画像データを記憶または生成することができる画像ソースによって置き換えられ得る。プロセッサ21は、ディスプレイデバイス40の全体的な動作を制御することができる。プロセッサ21は、ネットワークインターフェース27または画像ソースから圧縮された画像データなどのデータを受信し、そのデータを生画像データに、または生画像データに容易に処理されるフォーマットに、処理する。プロセッサ21は、処理されたデータをドライバコントローラ29に、または記憶のためにフレームバッファ28に送ることができる。生データは、一般に、画像内の各ロケーションにおける画像特性を識別する情報を指す。たとえば、そのような画像特性は、色、飽和およびグレースケールレベルを含むことができる。
プロセッサ21は、ディスプレイデバイス40の動作を制御するためのマイクロコントローラ、CPU、または論理ユニットを含むことができる。調整ハードウェア52は、スピーカー45に信号を送信するための、およびマイクロフォン46から信号を受信するための、増幅器およびフィルタを含み得る。調整ハードウェア52は、ディスプレイデバイス40内の個別構成要素であり得、あるいはプロセッサ21または他の構成要素内に組み込まれ得る。
ドライバコントローラ29は、プロセッサ21によって生成された生画像データをプロセッサ21から直接、またはフレームバッファ28から取ることができ、アレイドライバ22への高速送信のために適宜に生画像データを再フォーマットすることができる。いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29は、生画像データを、ラスタ様フォーマットを有するデータフローに再フォーマットすることができ、その結果、そのデータフローは、ディスプレイアレイ30にわたって走査するのに好適な時間順序を有する。次いで、ドライバコントローラ29は、フォーマットされた情報をアレイドライバ22に送る。LCDコントローラなどのドライバコントローラ29は、しばしば、スタンドアロン集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21に関連付けられるが、そのようなコントローラは多くの方法で実施され得る。たとえば、コントローラは、ハードウェアとしてプロセッサ21中に埋め込まれるか、ソフトウェアとしてプロセッサ21中に埋め込まれるか、またはハードウェアにおいてアレイドライバ22と完全に一体化され得る。
アレイドライバ22は、ドライバコントローラ29からフォーマットされた情報を受信することができ、ビデオデータを波形の並列セットに再フォーマットすることができ、波形の並列セットは、ディスプレイのピクセルのx−y行列から来る、数百の、および時には数千の(またはより多くの)リード線に毎秒何回も適用される。
いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、およびディスプレイアレイ30は、本明細書で説明するディスプレイのタイプのうちのいずれにも適している。たとえば、ドライバコントローラ29は、従来のディスプレイコントローラまたは双安定ディスプレイコントローラ(IMODコントローラなど)であり得る。さらに、アレイドライバ22は、従来のドライバまたは双安定ディスプレイドライバ(IMODディスプレイドライバなど)であり得る。その上、ディスプレイアレイ30は、従来のディスプレイアレイまたは双安定ディスプレイアレイ(IMODのアレイを含むディスプレイなど)であり得る。いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29はアレイドライバ22と一体化され得る。そのような実施態様は、高集積システム、たとえば、モバイルフォン、ポータブル電子デバイス、ウォッチまたは小面積ディスプレイにおいて、有用であることがある。
いくつかの実施態様では、入力デバイス48は、たとえば、ユーザがディスプレイデバイス40の動作を制御することを可能にするように、構成され得る。入力デバイス48は、QWERTYキーボードまたは電話キーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、ロッカー、タッチセンシティブスクリーン、ディスプレイアレイ30と一体化されたタッチセンシティブスクリーン、あるいは感圧膜または感熱膜を含むことができる。マイクロフォン46は、ディスプレイデバイス40のための入力デバイスとして構成され得る。いくつかの実施態様では、ディスプレイデバイス40の動作を制御するために、マイクロフォン46を介したボイスコマンドが使用され得る。
電源50は様々なエネルギー蓄積デバイスを含むことができる。たとえば、電源50は、ニッケルカドミウムバッテリーまたはリチウムイオンバッテリーなどの充電式バッテリーであり得る。充電式バッテリーを使用する実施態様では、充電式バッテリーは、たとえば、壁コンセントあるいは光起電性デバイスまたはアレイから来る電力を使用して充電可能であり得る。代替的に、充電式バッテリーはワイヤレス充電可能であり得る。電源50はまた、再生可能エネルギー源、キャパシタ、あるいはプラスチック太陽電池または太陽電池塗料を含む太陽電池であり得る。電源50はまた、壁コンセントから電力を受け取るように構成され得る。
いくつかの実施態様では、制御プログラマビリティがドライバコントローラ29中に存在し、これは電子ディスプレイシステム中のいくつかの場所に配置され得る。いくつかの他の実施態様では、制御プログラマビリティがアレイドライバ22中に存在する。上記で説明した最適化は、任意の数のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素において、ならびに様々な構成において実施され得る。
本明細書で開示する実施態様に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実施され得る。ハードウェアとソフトウェアの互換性が、概して機能に関して説明され、上記で説明した様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路およびステップにおいて示された。そのような機能がハードウェアで実施されるか、ソフトウェアで実施されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。
本明細書で開示する態様に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実施するために使用される、ハードウェアおよびデータ処理装置は、汎用シングルチップまたはマルチチッププロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実施または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、あるいは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、DSPとマイクロプロセッサとの組合せなどのコンピューティングデバイスの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実施され得る。いくつかの実施態様では、特定のステップおよび方法が、所与の機能に固有である回路によって実行され得る。
1つまたは複数の態様では、説明した機能は、本明細書で開示する構造を含むハードウェア、デジタル電子回路、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、およびそれらの上記構造の構造的等価物において、またはそれらの任意の組合せにおいて実施され得る。また、本明細書で説明した主題の実施態様は、1つまたは複数のコンピュータプログラムとして、すなわち、データ処理装置が実行するためにコンピュータ記憶媒体上に符号化された、またはデータ処理装置の動作を制御するための、コンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして、実施され得る。
ソフトウェアで実施する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。本明細書で開示された方法またはアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読媒体上に存在し得る、プロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールで実施され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所にコンピュータプログラムを転送することを可能にされ得る任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含み得る。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれ得る。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(disc)(登録商標)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)(登録商標)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれ得る。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込まれ得る、機械可読媒体およびコンピュータ可読媒体上のコードおよび命令の、1つまたは任意の組合せまたはセットとして存在し得る。
本開示で説明した実施態様への様々な修正は当業者には容易に明らかであり得、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示した実施態様に限定されるものではなく、本開示と、本明細書で開示する原理および新規の特徴とに一致する、最も広い範囲を与えられるべきである。「例示的」という用語は、本明細書ではもっぱら「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明するいかなる実施態様も、必ずしも他の可能性または実施態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。さらに、「上側」および「下側」という用語は、図の説明を簡単にするために時々使用され、適切に配向されたページ上の図の配向に対応する相対位置を示すが、実施されたIMODの適切な配向を反映しないことがあることを、当業者は容易に諒解されよう。
また、別個の実施態様に関して本明細書で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施態様において組合せで実施され得る。また、逆に、単一の実施態様に関して説明した様々な特徴は、複数の実施態様において別個に、あるいは任意の好適な部分組合せで実施され得る。その上、特徴は、いくつかの組合せで働くものとして上記で説明され、初めにそのように請求されることさえあるが、請求される組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によってはその組合せから削除され得、請求される組合せは、部分組合せ、または部分組合せの変形形態を対象とし得る。
同様に、動作は特定の順序で図面に示されているが、そのような動作は、望ましい結果を達成するために、示される特定の順序でまたは順番に実行される必要がないことを、あるいはすべての図示の動作が実行される必要があるとは限らないことを、当業者は容易に認識されよう。さらに、図面は、流れ図の形態でもう1つの例示的なプロセスを概略的に示し得る。ただし、図示されていない他の動作が、概略的に示される例示的なプロセスに組み込まれ得る。たとえば、1つまたは複数の追加の動作が、図示の動作のうちのいずれかの前に、後に、同時に、またはそれの間で、実行され得る。いくつかの状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。その上、上記で説明した実施態様における様々なシステム構成要素の分離は、すべての実施態様においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきでなく、説明するプログラム構成要素およびシステムは、概して、単一のソフトウェア製品において互いに一体化されるか、または複数のソフトウェア製品にパッケージングされ得ることを理解されたい。さらに、他の実施態様が以下の特許請求の範囲内に入る。場合によっては、特許請求の範囲に記載の行為は、異なる順序で実行され、依然として望ましい結果を達成することができる。
12 干渉変調器、IMOD、ピクセル
13、15 光
14 可動反射層、層、反射層、機械層
14a 反射副層、伝導性層、副層
14b 支持層、誘電支持層、副層
14c 伝導性層、副層
16 光学スタック、層
16a 吸収層、光吸収体、副層、導体/吸収体副層
16b 誘電体、副層
18 ポスト、支持体、支持ポスト
19 ギャップ、キャビティ
20 透明基板、基板
21 プロセッサ、システムプロセッサ
22 アレイドライバ
23 ブラックマスク構造、ブラックマスク、干渉スタックブラックマスク構造
24 行ドライバ回路
25 犠牲層、犠牲材料
26 列ドライバ回路
27 ネットワークインターフェース
28 フレームバッファ
29 ドライバコントローラ
30 ディスプレイアレイ、パネル、ディスプレイ
32 テザー
34 変形可能層
35 スペーサ層、誘電体構造
40 ディスプレイデバイス
41 ハウジング
43 アンテナ
45 スピーカー
46 マイクロフォン
47 トランシーバ
48 入力デバイス
50 電源
52 調整ハードウェア
60a 第1のライン時間、ライン時間
60b 第2のライン時間、ライン時間
60c 第3のライン時間、ライン時間
60d 第4のライン時間、ライン時間
60e ライン時間、第5のライン時間
62 高いセグメント電圧
64 低いセグメント電圧
70 開放電圧
72 高い保持電圧
74 高いアドレス電圧
76 低い保持電圧
78 低いアドレス電圧
120 ミラー層
121 誘電体層
121a 第1の誘電体副層
121b 第2の誘電体副層
121c 第3の誘電体副層
122 キャップ層
150 切れ目、パターン

Claims (53)

  1. 基板と、
    前記基板の上に配置され、前記基板から離間され、可動層と前記基板との間のギャップの1つの側面を画定する可動層であって、前記ギャップ中で作動位置と緩和位置との間で可動である可動層と、
    を備え、
    前記可動層は、ミラー層と、キャップ層と、前記ミラー層と前記キャップ層との間に配設された誘電体層とを含み、前記ミラー層は前記ギャップに面し、
    前記可動層は、前記可動層が前記緩和位置にあるとき、前記基板から離れる方向に湾曲を有するように構成される、電気機械システムデバイス。
  2. 前記ミラー層および前記キャップ層が、引張応力をそれぞれ有し、前記ミラー層の前記引張応力が、前記キャップ層の前記引張応力よりも大きい、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記ミラー層の厚さ寸法が、前記キャップ層の厚さ寸法よりも大きい、請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記ミラー層厚さ寸法が、略1.0倍から略1.2倍の間にわたって前記キャップ層厚さ寸法よりも大きい、請求項3に記載のデバイス。
  5. 前記ミラー層厚さ寸法が、略50Åから略100Åだけ前記キャップ層厚さ寸法よりも大きい、請求項3に記載のデバイス。
  6. 前記ミラー層厚さ寸法が、略250Åと略650Åとの間であり、前記キャップ層厚さ寸法が、略200Åと略600Åとの間である、請求項3に記載のデバイス。
  7. 前記デバイスのピクセルの中心の上の前記可動層の一部分が、前記可動層が前記緩和位置にあるとき、前記ピクセルの光学活性エリアの上の前記可動層と前記基板との間の平均距離よりも略10nmから略30nmだけ大きく前記基板から変位させられるように、前記可動層が構成される、請求項1に記載のデバイス。
  8. 前記ミラー層および前記キャップ層が、実質的に同じ材料から形成される、請求項1に記載のデバイス。
  9. 反射層および前記キャップ層のうちの少なくとも1つが、アルミニウム−銅(AlCu)を含む、請求項1に記載のデバイス。
  10. 前記誘電体層が、酸窒化ケイ素(SiON)および二酸化ケイ素(SiO)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のデバイス。
  11. 前記キャップ層が引張応力を有し、前記可動層が前記基板から離れる方向に湾曲するように、前記キャップ層の前記引張応力を低減するための切れ目を含む、請求項1に記載のデバイス。
  12. 前記ミラー層が圧縮応力を有し、前記可動層が前記基板から離れる方向に湾曲するように、前記ミラー層の前記圧縮応力の大きさを低減するための切れ目を含む、請求項1に記載のデバイス。
  13. 前記デバイスの光学活性領域の上の前記可動層の最小ギャップ高さと最大ギャップ高さとの間の差が、略30nmから略100nmの範囲内である、請求項1に記載のデバイス。
  14. 前記基板と前記ギャップとの間に配置された静止電極をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
  15. 前記静止電極および前記可動層の両端間にバイアス電圧を印加するように構成されたバイアス回路をさらに備える、請求項14に記載のデバイス。
  16. 前記ミラー層および前記キャップ層が、圧縮応力をそれぞれ有し、前記ミラー層の前記圧縮応力の大きさが、前記キャップ層の前記圧縮応力の大きさよりも小さい、請求項1に記載のデバイス。
  17. 前記誘電体層が、第1の誘電体副層と、前記第1の誘電体副層の上に配設された第2の誘電体副層とを含み、前記第1の誘電体副層が、前記可動層が前記基板に向かって増す応力勾配を有するように、前記第2の誘電体副層の応力よりも大きい応力を有する、請求項1に記載のデバイス。
  18. 前記第1の誘電体副層が、前記第2の誘電体副層の応力よりも略+10MPaから略+200MPa大きい応力を有する、請求項17に記載のデバイス。
  19. 前記第1の誘電体副層の厚さが、略200Åから略5,000Åの範囲内であり、前記第2の誘電体副層の厚さが、略200Åから略5,000Åの範囲内である、請求項17に記載のデバイス。
  20. 前記電気機械システムデバイスのうちの1つまたは複数を含むディスプレイと、
    前記ディスプレイと通信するように構成され、画像データを処理するように構成されたプロセッサと、
    前記プロセッサと通信するように構成されたメモリデバイスと、
    をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
  21. 前記ディスプレイに少なくとも1つの信号を送るように構成されたドライバ回路と、
    前記ドライバ回路に前記画像データの少なくとも一部分を送るように構成されたコントローラと、
    をさらに備える、請求項20に記載のデバイス。
  22. 前記プロセッサに前記画像データを送るように構成された画像ソースモジュールをさらに備える、請求項20に記載のデバイス。
  23. 電気機械システムデバイスにおいて可動層を製造する方法であって、前記可動層は作動位置と緩和位置とを有し、前記方法は、
    基板の上に支持構造を形成するステップと、
    前記支持構造および前記基板の上に可動層を形成するステップであって、前記可動層を形成するステップは、ミラー層を形成するステップと、前記ミラー層の上に誘電体層を形成するステップと、前記誘電体層の上にキャップ層を形成するステップとを含み、前記ミラー層は、前記基板に面する前記可動層の側面上にあるステップと、
    を含み、
    前記可動層を形成するステップは、前記可動層が前記緩和位置にあるとき、前記基板から離れる方向に湾曲を有するように、前記可動層を構成するステップを含む、方法。
  24. 前記可動層を形成するステップが、前記ミラー層および前記キャップ層が引張応力をそれぞれ有するように、前記ミラー層および前記キャップ層を形成するステップを含み、前記可動層が前記緩和位置にあるとき、前記可動層を前記基板から離れる方向に湾曲させるように、前記ミラー層の前記引張応力が、前記キャップ層の前記引張応力よりも大きい、請求項23に記載の方法。
  25. 前記可動層を形成するステップが、前記可動層が前記緩和位置にあるとき、前記可動層を前記基板から離れる方向に湾曲させるように、前記ミラー層の応力と比較して前記キャップ層の応力を低減するために、前記キャップ層中に切れ目を形成するステップを含む、請求項23に記載の方法。
  26. 前記可動層を形成するステップが、前記可動層が前記緩和位置にあるとき、前記可動層の前記構成が前記可動層を前記基板から離れる方向に湾曲させるように、前記キャップ層の厚さ寸法よりも大きい厚さ寸法で前記ミラー層を形成するステップを含む、請求項23に記載の方法。
  27. 前記ミラー層が、略1.0倍と略1.2倍との間にわたって前記キャップ層の厚さ寸法よりも大きい厚さ寸法を有する、請求項26に記載の方法。
  28. 前記ミラー層の厚さ寸法が、略50Åから略100Åだけ前記キャップ層の厚さ寸法よりも大きい、請求項26に記載の方法。
  29. 前記ミラー層が、略250Åと略650Åとの間の厚さ寸法を有し、前記キャップ層が、略200Åと略600Åとの間の厚さ寸法を有する、請求項26に記載の方法。
  30. 反射層および前記キャップ層が、実質的に同じ材料から形成される、請求項23に記載の方法。
  31. 反射層および前記キャップ層のうちの少なくとも1つが、アルミニウム−銅(AlCu)を含む、請求項23に記載の方法。
  32. 前記誘電体層が、酸窒化ケイ素(SiON)および二酸化ケイ素(SiO)のうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載の方法。
  33. 前記可動層を形成するステップが、圧縮応力を有するように前記ミラー層を形成するステップを含み、前記可動層を形成するステップが、前記可動層が前記緩和位置にあるとき、前記可動層を前記基板から離れる方向に湾曲させるように、前記ミラー層の前記圧縮応力の大きさを低減するために、前記ミラー層中に切れ目を形成するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  34. 前記可動層を形成するステップが、前記ミラー層および前記キャップ層が圧縮応力をそれぞれ有するように、前記ミラー層および前記キャップ層を形成するステップを含み、前記可動層が前記緩和位置にあるとき、前記可動層を前記基板から離れる方向に湾曲させるように、前記ミラー層の前記圧縮応力の大きさが、前記キャップ層の前記圧縮応力の大きさよりも小さい、請求項23に記載の方法。
  35. 前記可動層を形成する前に前記基板の上に犠牲層を設けるステップと、ギャップを形成するためにエッチャントを使用して前記犠牲層を除去するステップとをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  36. 電気機械システムデバイスであって、
    基板と、
    前記基板から離間され、可動層と前記基板との間のギャップの1つの側面を画定する可動層とを備え、前記可動層は、前記ギャップ中で作動位置と緩和位置との間で可動であり、前記可動層は、前記デバイスのピクセルの中心の上の前記可動層の一部分が、前記デバイスの光学活性エリアの上の前記可動層と前記基板との間の平均距離よりも略10nmから略30nmだけ大きく前記基板から変位させられるように、前記可動層が前記緩和位置にあるときに前記可動層の湾曲を前記基板から離れる方向に向けるための手段を含む、電気機械システムデバイス。
  37. 前記湾曲を向ける手段が、ミラー層と、キャップ層と、前記ミラー層と前記キャップ層との間に配設された誘電体層とを含み、前記ミラー層が前記基板に面し、前記キャップ層の厚さ寸法よりも大きい厚さ寸法を有する、請求項36に記載の電気機械システムデバイス。
  38. 前記ミラー層が、略1.0倍と略1.2倍との間にわたって前記キャップ層の厚さ寸法よりも大きい厚さ寸法を有する、請求項37に記載の電気機械システムデバイス。
  39. 前記ミラー層の厚さ寸法が、略50Åから100Åだけ前記キャップ層の厚さ寸法よりも大きい、請求項37に記載の電気機械システムデバイス。
  40. 前記ミラー層が、略250Åと略650Åとの間の厚さ寸法を有し、前記キャップ層が、略200Åと略600Åとの間の厚さ寸法を有する、請求項37に記載の電気機械システムデバイス。
  41. 前記湾曲を向ける手段が、ミラー層と、キャップ層と、前記ミラー層と前記キャップ層との間に配設された誘電体層とを含み、前記キャップ層が、前記可動層が前記基板から離れる方向に湾曲するように、反射層の応力と比較して前記キャップ層の応力を低減するための切れ目を含む、請求項36に記載の電気機械システムデバイス。
  42. 前記湾曲を向ける手段が、ミラー層と、キャップ層と、前記ミラー層と前記キャップ層との間に配設された誘電体層とを含み、前記ミラー層が前記基板に面し、前記ミラー層および前記キャップ層が、引張応力をそれぞれ有し、前記ミラー層の前記引張応力が、前記キャップ層の前記引張応力よりも大きい、請求項36に記載の電気機械システムデバイス。
  43. 前記電気機械システムデバイスが、前記基板の上に配設された静止電極をさらに備え、前記可動層が、前記静止電極と前記可動層との間の電圧の印加によって、前記ギャップ中で前記作動位置と前記緩和位置との間で可動である、請求項36に記載の電気機械システムデバイス。
  44. 前記湾曲を向ける手段が、第1の層と第2の層とを含み、前記第2の層が、前記基板の反対側の前記第1の層の側面上に配設され、前記第1の層が、前記可動層が前記基板に向かって増す応力勾配を有するように、前記第2の層の応力よりも大きい応力を有する、請求項36に記載の電気機械システムデバイス。
  45. 前記第1の層が、前記可動層の第1の誘電体副層であり、前記第2の層が、前記可動層の第2の誘電体副層である、請求項44に記載の電気機械システムデバイス。
  46. 電気機械システムデバイスにおいて可動層を製造する方法であって、
    基板の上に犠牲層を形成するステップと、
    前記犠牲層および前記基板の上に可動層を形成するステップであって、前記可動層を形成するステップは、前記犠牲層の上に第1の層と、前記第1の層の上に第2の層とを形成するステップを含み、前記第1の層は、前記可動層が前記基板に向かって増す応力勾配を有するように、前記第2の層の応力よりも大きい応力を有する、ステップと、
    を含む方法。
  47. 前記方法が、前記犠牲層を除去するステップをさらに含み、前記可動層が、前記応力勾配に基づいて、前記犠牲層が除去されるときに前記基板から離れる方向に湾曲するように構成される、請求項46に記載の方法。
  48. 前記第1の層が、前記可動層の第1の誘電体副層であり、前記第2の層が、前記可動層の第2の誘電体副層である、請求項46に記載の方法。
  49. 前記可動層を形成するステップが、前記第2の誘電体副層の上に第3の誘電体副層を形成するステップをさらに含み、前記第3の誘電体副層が、前記第2の誘電体副層の前記応力よりも小さい応力を有する、請求項48に記載の方法。
  50. 前記可動層を形成するステップが、前記第1の層を形成する前のミラー層を形成するステップと、前記第2の層を形成した後のキャップ層を形成するステップとをさらに含む、請求項48に記載の方法。
  51. 前記第1の層がミラー層であり、前記第2の層がキャップ層である、請求項46に記載の方法。
  52. 前記第1の層が、金属層および誘電体層のうちの一方であり、前記第2の層が、前記金属層および前記誘電体層のうちの他方である、請求項51に記載の方法。
  53. 前記可動層を形成するステップが、前記第1の層と前記第2の層との間に第3の層を形成するステップをさらに含み、前記第3の層が、前記第2の層の前記応力よりも大きいが前記第1の層の前記応力よりも小さい応力を有する、請求項46に記載の方法。
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