JP2014529746A - 小型化されたガスクロマトグラフ - Google Patents

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Abstract

ガス供給口、封止された流体流路、ガス排出口、流体流路の第2の端部に流体的に接続されたガス排出口、およびガス排出口に流体的に接続されたガス分子検知装置を有するガスクロマトグラフが開示される。封止された流体流路の第1の端部はガス供給口に流体的に接続される。封止された流体流路は流体流路の内面に沿って長手方向に延びる1つまたは複数の電極対を含む。

Description

本明細書に別に示されていないかぎり、本項目の記載内容は、本願の特許請求の範囲に対する従来技術となるものではなく、本項目に包含されることによって従来技術であると認められるものでもない。
近年高まっている環境問題に対する関心に対処するため、大気質センサが幅広く使用されている。ガスクロマトグラフィ(GC)は、分解させることなく気化させることができる化合物を分離し、分析するために使用される一般的なタイプのクロマトグラフィである。GCの場合、例えば、化合物の種類に様々な制限がある。例えば、不揮発性化学物質の分離および分析には適していない。ガスクロマトグラフィは、物質の沸点の違いを利用することによってガス分子を分離するので、揮発性分子のみを処理することができる。
GC装置は、一般的には、非常に高い温度で動作されるので、たいていの分離カラムは、ステンレス鋼などの金属材料で作製されることになる。高い動作温度は装置の小型化を困難にする。
したがって、GC装置などの従来のガス分子測定装置は大きく、高価である。一般的なGC装置は、ガス分離機構を含むキャピラリーカラムを有する。キャピラリーカラムの一般的な長さは約5から100mとすることができるが、この長さは設計ごとに異なる。しかしながら、これらの大規模な装置は、携帯方式および/または即時方式でのガス分子の簡易検知および/または測定には適していない。十分な信頼性を維持しながらも、分離機構を小型化する高い必要性が存在する。
いくつかの実施形態において、ガスクロマトグラフが提供される。ガスクロマトグラフは、ガス供給口と、内面に沿って長手方向に延びている1つまたは複数の電極対を含む、封止された流体流路であって、第1の端部がガス供給口に流体的に接続された流体流路と、流体流路の第2の端部と流体的に接続されたガス排出口と、ガス排出口と流体的に接続されたガス分子検知装置とを含む。いくつかの実施形態において、流体流路はチップ上に含まれる。
いくつかの実施形態において、チップの寸法は、長さ約500μm以下、幅約500μm以下、および厚さ約100μm以下とすることができる。流体流路の長さは少なくとも約1,000μmとすることができる。
いくつかの実施形態において、流体流路は、シリコン基板またはガラス基板上に微細加工することができる。ガス分子検知装置はチップ上に含まれてもよい。
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の電極対は流体流路の対向する両側面に位置する。流体流路に2つ以上の電極対を含むことができる。電極の少なくとも一方は金属電極とすることができる。
いくつかの実施形態において、流体流路は、ガス供給口およびガス排出口以外のすべての部分が蒸気不透過性である。流体流路の長さは、流体流路の最も大きな断面よりも少なくとも約1,000倍大きい。
いくつかの実施形態において、電極対は、交流電流を電極対に印加したとき、帯電分子または極性分子の流体流路に沿った移動パターンが、交流電流を電極対に印加していない場合の帯電分子または極性分子の流体流路に沿った移動パターンに比べて長くなるように構成される。
いくつかの実施形態において、電極対は、交流電流を電極対に印加したとき、帯電分子または極性分子の流体流路に沿った移動パターンが、同一条件下における非帯電かつ非極性分子の移動パターンに比べて長くなるように構成される。
いくつかの実施形態において、ガスクロマトグラフは、流体流路の上流の位置にバルブを介してガス供給口に取り付けられた試料供給口をさらに含む。いくつかの実施形態において、ガスクロマトグラフは、試料供給口の上流の位置にガス供給口に取り付けられたキャリアガス供給口をさらに含む。
いくつかの実施形態において、ガス分子検知装置は抵抗回路を含む。
いくつかの実施形態において、試料分子を分離する方法が提供される。当該方法は、試料ガス分子を含有する試料を供給することと、試料の少なくとも一部とキャリアガスとを接触させて、試料/キャリアガス混合物を形成することと、供給口および排出口を含む流体流路であって、流体流路の内面に沿って長手方向に延びる少なくとも1つの電極対を含む流体流路に、試料/キャリアガス混合物を導入することと、流体流路の内面に沿って長手方向に延びる電極に交流電流を印加することと、交流電流を電極に印加しながら、流体流路の供給口から流体流路の排出口へ試料/キャリアガス混合物を流すことと、流体流路の排出口を出る試料ガス分子の存在を検知することとを含む。
いくつかの実施形態において、試料ガス分子は、試料ガス分子の極性および/もしくは帯電状態または試料ガス分子の分子量に応じて分離することができる。
いくつかの実施形態において、交流電流は、流体流路の流体流方向にほぼ垂直な電場を発生させる。
いくつかの実施形態において、ガスクロマトグラフを製造する方法が提供される。当該方法は、基板を供給することと、基板をエッチングして、供給口および排出口を含む流路を形成することと、流路の内面上に1つまたは複数の電極対を配置することと、流路を封止することとを含む。
前述の概要は、例示に過ぎず、いかなる方法によっても限定することを意図するものでもない。上記に記載された例示的な態様、実施形態および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態および特徴は、図面および以下の詳細な説明を参照することによって明らかにされる。
本開示の前述および他の特徴は、添付の図面と共に、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより十分に明らかにされる。これらの図面は、本開示に従ういくつかの実施形態のみを示すものであり、したがって、開示範囲の限定とみなすべきものではないと理解され、本開示は、添付の図面を使用することによって、付加的な特定性および細部と共に説明される。
半導体装置を有するスケーラブル大気質センサのいくつかの実施形態の例示図である。 センサのカラムの多層構造の一例を示す図である。 分子が一対の電極間においてキャリアガス流に沿って移動するいくつかの実施形態の例示的概略図である。 正電圧を印加された電極に分子が引きつけられるいくつかの実施形態の例示的概略図である。 負電圧を印加された電極によって分子が反発されるいくつかの実施形態の例示的概略図である。 分子がジグザグ状に移動するいくつかの実施形態の例示的概略図である。 ジグザグ状に移動する、より低い電気陰性度を有する分子およびより高い電気陰性度を有する分子の軌道を示すいくつかの実施形態の例示的概略図である。 ジグザグ状に移動する、異なる大きさの分子の軌道を示すいくつかの実施形態の例示的概略図である。 2種類の分子の保持時間に対する電流のグラフである。 帯電した表面活性剤を被覆することによって付与された電荷を粒子が有することができるいくつかの実施形態の例示的概略図である。 1つまたは複数の帯電した電極対を有するいくつかの実施形態の例示的断面図である。 2つの帯電した電極対を有するいくつかの実施形態の例示的断面図である。 2つの帯電した電極対を有するいくつかの実施形態の例示的断面図である。 電極がよられたいくつかの実施形態の例示的断面図である。 カラムの製造工程の例を示す図である。 カラムの製造工程の例を示す図である。 カラムの製造工程の例を示す図である。 カラムの製造工程の例を示す図である。 カラムの製造工程の例を示す図である。
以下の詳細な説明において、本願の一部を形成する添付図面が参照される。図面において、文脈が別に指示していないかぎり、通常、同様の符号は同様の構成要素を指し示す。詳細な説明、図面および特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定することを意味していない。本願に提示された主題の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用可能であると共に、他の変更を行うことも可能である。本明細書に全般的に記載されると共に、図面に示された本開示の態様が多様な異なる構成において配置され、置換され、結合され、分離され、そして設計される場合があり、そのすべてが本明細書において明確に意図されることは容易に理解されるであろう。
分子の検知に使用可能なシステムおよび装置の種々の実施形態が本明細書に提供される。いくつかの実施形態において、本明細書は、流体流路の内面に沿って長手方向に延びている1つまたは複数の電極対を含む流体流路と関連付けられたガスクロマトグラフの使用を含む。流体流路の第1の端部は、ガス供給口に流体的に接続され、ガス排出口は流体流路の第2の端部と流体的に接続され、ガス分子検知装置はガス排出口と流体的に接続される。装置および/またはシステムは、キャリアガス流の方向に沿って移動する試料分子と共に使用することができ、キャリアガス内における試料分子の移動軌道は、試料分子と1つまたは複数の電極との間のクーロン力により1つまたは複数の電極対によって制御することができる。流体流路を通って移動した後、試料分子を検知することができる。いくつかの実施形態において、交流電流を1つまたは複数の電極に印加することができる。これにより、試料中の異なる分子を高精度に効率的に分離することに役立てることができる。いくつかの実施形態において、流体流路はチップ上に収容される。これにより、携帯方式の装置/システムを効果的に小型化することに役立てることができる。
いくつかの実施形態において、分子を分離する方法は、試料分子を含有する試料を供給することと、試料分子の少なくとも一部とキャリアガスとを接触させて、試料分子/キャリアガス混合物を形成することと、供給口および排出口を含む流体流路であって、内面に沿って長手方向に延びる少なくとも1つの電極対を含む流体流路に、試料分子/キャリアガス混合物を導入することと、流体流路の内面に沿って長手方向に延びる電極に交流電流を印加することと、交流電流を電極に印加しながら、流体流路の供給口から流体流路の排出口へ試料分子/キャリアガス混合物を流すことと、流体流路の排出口を出る試料ガス分子の存在を検知することとを含む。
以下の詳細な説明において、本願の一部を形成する添付図面が参照される。図面において、文脈が別に指示していないかぎり、通常、同様の符号は同様の構成要素を指し示す。詳細な説明、図面および特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定することを意味していない。本願に提示された主題の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用可能であると共に、他の変更を行うことも可能である。本明細書に全般的に記載されると共に、図面に示された本開示の態様が多様な異なる構成において配置され、置換され、結合され、分離され、そして設計される場合があり、そのすべてが本明細書において明確に意図されることは容易に理解されるであろう。
スケーラブル大気質検知システム
図1は、半導体装置を使用するスケーラブル大気質検知システムの一実施形態の概観図を示す。ここで、キャリアガスシリンダ7からのキャリアガスは、キャリアガス導入口6に導入される。キャリアガスは化学的に不活性であり、限定はされないが、ヘリウム、窒素、ネオン、アルゴン、および水素を含むことができる。キャリアガスの選択は、多くの場合、検知システムに使用される検知装置の種類に関連する。キャリアガスの流速は、一般的には、キャリアガスシリンダ7における圧力調節装置(不図示)および/または流量制御装置(不図示)によって制御することができる。キャリアガスの制御された流速は、流量制御装置後の流量計測装置で測定することができる。キャリアガスの流速が制御されると、キャリアガスは、キャリアガス導入口6を通じて導入される。キャリアガス導入口6は、カラム1の封止された流体流路に接続され、キャリアガスをカラム1に導入し、輸送することに寄与する。
試料供給口5は、キャリアガス導入口6の下流位置および封止された流体流路の上流位置において、カラム1の封止された流体流路に接続される。試料供給口5は、分析される試料分子をカラム1の封止された流体流路へ導入することに使用される。試料をクロマトグラフに導入する様々な公知の装置のいずれかを使用することができる。一実施形態において、試料供給口5は、試料分子をキャリアガスに合流させると共に、カラム1の封止された流体流路に導入するように、試料含有チャンバからキャリアガスの流れへの分路を形成するインジェクタである。
いくつかの実施形態において、カラム1の封止された流体流路は、ケイ素の絶縁膜、ガラス、金属薄膜、および微細加工に適した他の材料などの半導体材料から構成される。カラム1は、分離される試料の移動に十分なカラム長を維持しながらカラム1の占有面積を減少させることができるアルキメデス渦巻線(例えば図1参照)などの二次元の渦巻き形状に形成することができる。あるいは、カラム1は、低分散曲流部(with low-dispersion turns)を有するピラーアレイカラムとすることができ、各曲流部は固定半径を有する外部境界、および各曲流部より前の外部境界の方へ次第に縮径する内部境界を有する。低分散曲流部によって、内路および外路に沿う試料分子の移動距離を実質的に同じにすることができる。低分散曲流部構成の例については、Aoyamaら、Anal. Chem.(2010) 82 1420〜1426を参照することができる。
いくつかの実施形態において、カラム1は、微小電気機械システム(MEMS)技術などの修正された半導体装置製造技術を使用することによって、シリコン基板またはガラス基板上に微細加工される。MEMS技術は、サブミクロンスケールまでカラム1を小型化することができる。
いくつかの実施形態において、カラム1の一層は電極2として機能する導電性材料で被覆される。例えば、この一層は、カラム1の内面とすることができる。あるいは、いくつかの実施形態において、カラム1は多層構造を有することができる。図2に示すように、例えば、最内層から外層にいたるカラムの層構造は、絶縁層、および少なくとも1つの導電性材料層から構成することができる。カラム1の内面上の電極2の一方は、接続点4を介して交流電流電源3に接続される。カラムの内面上の電極2の他方は、接続点13を介してグランド12に接続することができる。電極の配列は可変であり、以下により詳細に説明される。交流電流が電極2に印加されると、電極2には極性が生じる。本明細書では、電解槽と同様にして、陽(+)極をアノードと称し、陰(−)極をカソードと称することができる。電子は、カソードから両電極2間に入り、アノードを経由して出ていく。これにより、両電極2間に、流体流路の流体流方向に対してほぼ直交する電場が発生する。
図3Aは、カラム1における試料分子分析動作のいくつかの実施形態を示す。キャリアガス導入口6からのキャリアガスは、試料分子を試料供給口5からカラム1を通ってカラム1の内部へ輸送する。カラム1の中を輸送される工程において、図1の分子Aとして示される試料分子は、両電極2間を移動する。
図3B〜図3Dは、発生した電場における試料分子Aの挙動を示す。ここでは、分子Aが極性分子または負に帯電した分子である例の文脈に合わせて説明する。まず、図3Bに示すように、正電圧が交流電流電源によって印加されるとき、分子Aは、分子Aと発生した電場との静電相互作用により、カラムの陽極(+)側へ移動する。第2に、図3Cに示すように、負電圧が交流電流電源によってカラムの内面に印加されると、分子Aは、発生した電場から反発するため、カラムの内面から離れるように移動する。正電圧が交流電流電源によってカラムの内面に再度印加されると、図3Dに示すように、分子Aはカラムの内面方向に再度引きつけられる。上述のように、交流電流電源によって正電圧および負電圧を交互に印加することによって、カラム内において分子Aは電極間をジグザグ状に移動する。
いくつかの実施形態において、揮発性分子に限定することなく、異なる値の極性もしくは電気陰性度または異なる分子量をそれぞれ有する分子を分離することができる。交流電流が印加されたときにカラムに引きつけられる程度またはカラムから反発する程度は、試料分子の電気陰性度または双極子モーメントおよびその分子量に関連する。交流正電圧および負電圧がカラム内面に印加されると、試料分子の軌道は、通常、静電相互作用によって影響され、結果として極性、電気陰性度および質量を含む要素に基づいて試料分子を分離することができる。試料分析のこの態様は、分析可能な試料の種類が揮発性に限定されないことに利点もある。例えば、分子の沸点の違いを利用することによって揮発性ガス分子を分離するガスクロマトグラフィとは異なり、試料分子は揮発性または不揮発性とすることができる。
静電相互作用およびキャリアガス流により、ジグザグ状にカラム1の流体流路の中を移動した後、試料分子は図1のガス排出口8に到達する。ガス排出口は、キャリアガス中の試料分子がカラム1の流体流路から出ていく、カラム1の流体流路の第2の端部に流体的に接続される。
流体流路から試料分子が排出されるとき、試料分子が検知される。試料分子を検知するために、分子検知装置がガス排出口8に流体的に接続される。分子検出装置の一例には、抵抗回路9が含まれる。いくつかの実施形態において、試料分子を検知する抵抗回路9としてホイートストンブリッジ回路を実装することができる。抵抗回路9は、カラムおよび抵抗装置が1つのチップに含まれるように、カラムが形成された基板上に形成することができる。
いくつかの実施形態において、集積回路10は抵抗回路9に接続される。集積回路10は、試料分子が抵抗回路に衝突したときにおいて、抵抗回路によって検知された電流および電圧の変化を評価する。集積回路10も、抵抗回路9と同様に、カラムが形成された基板上に形成することができる。
カラム、抵抗器および集積回路、またはこれらのいずれかの組み合わせを含むガス分子検知チップを設計し、大径のウェハを使用して当該チップを作製することによって、スケーラブル大気質検知システムの全体の大きさを最小化することができると共に、大量生産を導入することによってスケーラブル大気質検知システムのコストを最小化することができる。
いくつかの実施形態において、集積回路10による計算および評価から得られた結果データを外部サーバ(不図示)に転送する通信システム11が設けられる。通信システムは、無線または有線によりデータ転送することができる。この通信により、スケーラブル大気質検知システムの外部で結果データを遠隔的にさらに検査および分析することが可能となる。
分子の分離および検知方法
このセクションにおいて、交流電流をカラムに印加したときにカラムへ導入された極性分子を分離し検知する方法について説明する。
(1)同一の分子量および異なる大きさの電気陰性度を有する分子の分離
同一のまたはほぼ同一の分子量および異なる大きさの電気陰性度を有する分子を分離するとき、分子が流体流路の中を通過している間、任意の周波数を有する交流電流を電極に印加することによって分子を分離することができる。
図4は、交流電流を3周期電極に印加した場合における、同一の分子量および異なる大きさの電気陰性度を有する分子の動きを示す概略図である。分子は、交流電流電源による交互の正電圧と負電圧により、両電極間をジグザグ状にカラムの中を移動する。図に示す分子は、異なる電気陰性度の値(δ+、δ++)を有する。低い方の電気陰性度(δ+)を有する分子は、より低い双極子モーメントのために、両電極から与えられる摂動が小さいので、より長い距離を移動する。一方、高い方の電気陰性度(δ++)を有する分子は、両電極から与えられる摂動がより大きいので、低い方の電気陰性度(δ+)を有する分子が移動する距離よりも短い距離を移動する。結果として、任意の周波数を有する交互の正電圧および負電圧を有する交流電流を印加したとき、移動距離に差異が生じる。したがって、試料分子をカラムに導入し、試料分子をジグザグに移動させることによって、異なる双極子モーメントを有する分子を分離することができる。
交流電流がカラムに印加されたときの異なる双極子モーメントを有する極性分子の分離についての数学的説明を本明細書に記載する。双極子モーメントとは、様々な原子における陽子および電子の不均一分布による結合または分子の極性の大きさのことである。アセトン、水(HO)、フェノール、トルエン、ホルムアミド、一酸化窒素、および酢酸エチルなどの、永久的な双極子モーメントを有する分子は、極性分子と呼ばれる。極性分子において、双極子モーメントによって発生された電場Eは、例えば式(1)として表すことができる。式(1)において、pは双極子モーメントを示し、εは真空の誘電率を示し、そして、zは双極子モーメントの中心から電場の中心までの距離を示す。ここで、zは、分子が摂動する距離である。
Figure 2014529746
式(1)から、距離zは式(2)として表すことができる。
Figure 2014529746
本明細書において提供する流体流路において、任意の流体流路長(L)に沿って摂動する特定の分子の総摂動距離は式(3)として表すことができる。式(3)において、fは、カラムにおける分子(粒子)の流れの周波数(Hz)を示し、そして、vは、カラムにおける分子(粒子)の流れの速度(m/s)を示す。
Figure 2014529746

表1:異なる双極子モーメントを有する分子が摂動した、計算に基づく総距離(周波数10kHz、流体流路長5,000μm、カラム内の流速1m/s)
Figure 2014529746
表1において、周波数が10kHzであり、流体流路長が5,000μmであり、そしてカラム内の流速が1m/sである場合の総摂動距離が示される。カラム内のこの流速は、ほこりを導入し捕捉する通常の種類の静電集塵装置において一般的に使用される値である。例えば、表1に示すように、流体流路長5,000μmでは、153nmから741nmまでの範囲の分布が得られる。流体流路長5,000μmの場合、図1に示す流体流路形状から理解されるようなアルキメデス渦巻線形状を適用することによって、例えば、一辺250μmの大きさの正方形内に流体流路全体を収容することができる。このような渦巻線形状を採用すると、流体流路の優れた小型化を維持しながら、極性分子に対する十分な分解能を達成することができる。
試料分子の摂動距離と双極子モーメント間の関係に基づき、異なる双極子モーメントを有する分子を検知することができる。
(2)異なる分子量を有する分子の分離
いくつかの実施形態において、異なる試料分子間の様々な周波数応答特性を測定することによって試料分子を同定することができる。
例えば、周波数応答特性の差異を利用することによって、異なる分子量および同一電荷を有する分子を分離することができ、または同一もしくはほぼ同一の双極子モーメントを有する分子を分離することができる。図5に示すように、2つの分子が同一の電荷を有するとき、または2つの分子が同一のもしくはほぼ同一の双極子モーメントを有するとき、分子量が小さい方の分子は、分子量が大きい方の分子が交流電流から受ける影響よりも、交流電流によってより強く影響され得る。結果として、小さい方の分子は、大きい方の分子に比べて、より大きな振幅でジグザグ状に移動することとなる。この移動の差異は、大きい方の分子が小さい方の分子よりも速くカラムに沿って進行する結果をもたらす。したがって、試料分子をカラムに導入し、試料分子をジグザグ状に移動させることによって、異なる分子量を有する分子を分離することができる。
(3)非極性/他の種類の分子の分離
上述のように、このシステムは、通常、分子を分離するために極性分子の双極子モーメントを使用する。しかしながら、帯電化合物を試料分子に適用することによって、非極性または他の種類の分子を分離することができる。以下において、試料分子を帯電させるいくつかの方法について説明することができる。
この種類の実施形態の一例は、図7に示すような帯電した表面活性剤で非極性粒子または非極性分子を被覆することによって非極性粒子または非極性分子に電荷を付与する方法である。好適な帯電表面活性剤は、陽イオン、陰イオンまたは両性の表面活性剤を含むことができ、好適な帯電表面活性剤の例には、限定はされないが、ドデシル硫酸ナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウムとしても知られる)、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム(ラウリルエーテル硫酸ナトリウムとしても知られる)、ミレス硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸塩、ペルフルオロブタンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルカルボン酸塩、ステアリン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ペルフルオロノナン酸塩、ペルフルオロオクタン酸塩、オクテニジン二塩酸塩、臭化セチルトリメチルアンモニウム(臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムとして知られる)、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、ポリエトキシ化タロウアミン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、臭化ジオクタデシルジメチルアンモニウム、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホン酸塩、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、アミノ酸、イミノ酸、コカミドプロピルベタイン、およびレシチンが含まれる。
(4)分子を検知する方法
いくつかの実施形態において、カラム中の試料分子は、カラムの中をジグザグ状に移動した後、ガス排出口を経由してカラムを出ていく。続いて、ガス分子は、ガス排出口に接続可能な、抵抗回路などのガス分子検知装置により検知することができる。評価結果から試料分子を同定することができる。
図6は、抵抗回路を使用する検知を示し、電流の変化が試料分子の存在を示している。特に、図6は、測定電流と保持時間との関係を示す。縦軸は、試料分子が抵抗回路に接触したときに観測される電流を示し、横軸は、カラム内への試料の導入から検知までの時間を示す。いくつかの実施形態において、ヘリウムなどの非極性型の希ガスをキャリアガスとして使用することができる。試料分子が電気陰性度または双極子モーメントの差異に基づいて分離されたとき、電気陰性度または双極子モーメントが小さい方の試料分子はより小さい振幅でジグザグに移動するので、当該試料分子はカラムの中を速く移動する(例えば図4参照)。その結果、電気陰性度または双極子モーメントが低い方の試料分子は、より早い時間に電流ピークを発生させる(例えば図6の「分子A」)。一方、電気陰性度または双極子モーメントが高い方の試料分子と関連付けられた電流ピークは、より長い保持時間となる後の方に現れる(例えば図6の「分子B」)。
図6の場合、双極子モーメントの大小関係が式(4)として表される。
ρ<ρ (4)
式(4)において、ρ(ロー)は分子Aの双極子モーメントを示し、ρ(ロー)は分子Bの双極子モーメントを示す。各ピークの積分値は、検知された関連試料分子の量に比例する。さらに、CmAが大気中の分子Aの濃度を示す式(5)において表されるように、CmAは、分子Aの検知ピークの積分値を、キャリアガスと関連付けられた検知ピークの積分値を測定した全量から控除した計算結果で割ることによって得られる。
Figure 2014529746
複数の試料分子の同定において、試料分子は、電流測定から導かれた、測定開始からガス分子検知装置による検知までの保持時間に基づいて同定される。任意のピークを化学物質に帰属させるために、個別の化学物質の基準値が得られる。
いくつかの実施形態において、基準データとして結果を記憶し、基準データと測定データとを比較することができる。スケーラブル大気質検知システムを構築した後、複数の化学物質のピーク検知時間のデータベースを構築するために、1つまたは複数の種類の試料の測定を行うことができる。続いて、化学物質は、データベース中のピーク検知時間と、測定により観測された保持時間とを比較することによって同定することができる。
いくつかの実施形態において、カラム長を調節することによって測定精度を改善することができる。分子Aと関連付けられたピークと分子Bと関連付けられたピークとが互いに重複することを防止するために、双極子モーメントが高い方の分子がカラムの中を移動する時間がより長くなるようにカラム長を長くすることができる。その結果、ピーク間の重複を防止することによって、改善された精度を有する測定が可能となる。
いくつかの実施形態において、低い双極子モーメントを有する試料分子用に低い周波数および高い双極子モーメントを有する試料分子用に高い周波数など、交流電流の周波数を変化させることができる。試料分子の周波数に応じて交流電流の周波数を調節することによって、測定精度の改善と測定時間の短縮とのバランスをとることができる。
いくつかの実施形態において、システムの集積回路における計算により得られたデータを外部サーバに送信する機能が提供される。これにより、データの詳細な評価のために、測定データを外部機関に送信することが可能になる。
イオン化装置
イオン化装置(イオン源)は分子をイオン化する装置である。ガス分子または気相分子の一般的なイオン化は、電子イオン化(電子衝撃)によって行うことができる。イオン源において、電子は、加熱されたフィラメントから発射され、フィラメントと陽極間の電位によって加速され、トラップ電極に引きつけられることによって電子ビームとなる。試料分子は、分子蒸気を発生させるように高温に加熱され、電子ビームに対して垂直方向のイオン源に導入される。電子ビームの軌道と試料分子の軌道とは直角に交差し、衝突およびイオン化が生じる。電子は、実質的に分子の間近を通過し、分子は静電反発によって電子を放出し、これにより、1価の分子の陽イオンが形成される。続いて、イオン化された分子は、反射電極によって、試料供給口の方へ誘導される。
あるいは、高電位電極を有する電界脱離などの脱離源、エレクトロスプレイイオン化、または高速原子衝撃を不揮発性分子に使用することができる。
チップ(カラム、電極、センサ)の製造
いくつかの実施形態において、スケーラブル大気質検知システムの好ましい小型化を達成するために、カラムはチップ上に微細加工され、長さ約500μm以下、幅約500μm以下、および厚さ約100μm以下のようなチップ寸法を有する。カラムは、例えば、ケイ素、SiO、Ge、SiC、SiGe、III〜V族半導体、SiN、GaN、ダイヤモンドまたは酸化アルミニウムの基板上に微細加工することができる。代替として、カラムは、半導体装置作製技術、あるいは、微小電気機械システム(MEMS)技術または通常基板上に被覆されたモノマーもしくはポリマーであるインプリントレジストを変形させる工程を含むナノインプリント方法などの修正された半導体装置作製技術を使用することによって、基板に使用可能な他のいずれかの半導体材料を含有する基板上に微細加工することができる。MEMS技術によって、サブミクロンスケールへのカラムの小型化を実行することができる。集積回路10、抵抗回路9および通信システムの同一基板への埋め込みは、さらなる小型化に導くことができる。
スケーラブル大気質検知システム用のカラムを基板上に製造する方法のいくつかの実施形態が説明される。まず、薄膜を基板上に堆積させる。利用可能な技術には、限定はされないが、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、原子層堆積(ALD)、真空蒸着、スパッタリング等が含まれ得る。薄膜を堆積した後、供給口および排出口を含む流路のパターンを薄膜上に印刷して、流路をマスクする。リソグラフィなどの印刷工程の後、薄膜の一部を除去するエッチング工程を行い、基板上に流路を形成することができる。エッチング工程は、ウェットエッチングでもよいし、ドライエッチングでもよい。あるいは、化学機械研磨(CMP)をエッチングの代わりとすることもできる。流路が形成された後、1つまたは複数の電極対を流路の内面上に堆積させる。この堆積工程は、PVD、CVDまたはダマシン工程などの、公知のいずれかの方法によって行うことができる。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の電極対を堆積させる前または後に、流路に封止工程が実施される。いくつかの実施形態において、封止された流路は、供給口および排出口以外のすべての部分において蒸気不透過性である。
いくつかの実施形態は、カラムの内面を導電性材料で被覆する工程を含む。電極として作用する導電性材料は金属とすることができる。あるいは、カラムは、ガラス、結晶、圧電素子、炭素、ケイ素、または、例えば多結晶シリコン、カーボンナノチューブ、グラフェン、グラファイト、導電性ポリマー等のいずれかの半導体材料で被覆することができる。
いくつかの実施形態において、カラムの内面上の電極の一方を、接続点を介して交流電流電源に接続することができる。さらに、内面上の電極の他方を、接続点(例えば図1の接続点13)を介してグランド(例えば図1のグランド12)に接続することができる。電極の配置は変えることができ、これについては以下により詳細に記述する。
いくつかの実施形態において、当該方法は、カラム1の内面上に1つまたは複数の電極対を形成することを含むことができる。図8Aに示すように、流体流路の内面に沿って長手方向に電極を配置することができる。
いくつかの実施形態において、より多くの金属電極対を使用することによって、試料分子の動きの制御精度を向上させることができる。例えば、図8Bに示すように、2つの電極対2は、カラム1の内面上に延び、上部上に位置する陽極および底部上に位置する陰極を有する一方の電極対、ならびに、カラムの一方の側面に位置する陽極および陽極の反対側に位置する陰極を有する他方の電極対を有することができる。図8Cは、図8Bに示すカラム1の断面図である。2つの電極対を配置することによって、試料分子の移動パターンの調節を、単なる一次元ではなく、二次元で制御することができる。これにより、この配置によって、試料分子の移動制御を向上させることができ、結果として高精度の分子検知を実現することができる。
いくつかの実施形態において、電極2は、図8Dに示すように、らせん状にカラム1の内面上を延びることができる。ねじれた2つの電極対2はねじれた電場を発生させ、この電場は試料分子を渦巻きのようなねじれた軌道に沿って、より長い距離移動させる。交流電流によりカラム1内を旋回した後、試料分子は図1のガス排出口8に到達する。このねじれた電極配置によって、カラムを効率的に延長させることができ、これによりカラムの分解能力を向上させることができ、したがって異なる分子の分離精度を向上させることができる。
いくつかの実施形態において、カラムを包含するチップと同一のチップ上に、抵抗回路9および集積回路10を含む分子検知装置を設けることができる。例えば、ホイートストンブリッジ回路、ケルビンダブルブリッジ回路、または電位差計は、試料分子の保持時間を計算するため、試料分子を検知するチップの抵抗回路9として搭載することができる。一実施形態において、チップを製造する方法は、カラムおよび分子検知装置が1つのチップに含まれるように、カラムが形成される基板上に抵抗回路9および集積回路10を形成することを含むことができる。このチップにおいて、分子検知装置は、無機系もしくは有機系装置などの感応性抵抗器、化学物質感応性の半導体層および/もしくはゲートを有する電界効果型トランジスタ(FET)、またはナノチューブおよびナノワイヤの導電性の差異に基づくセンサとして設計することができる。したがって、カラムおよび分子検知装置を含む分子検知チップを設計し、大径を有するウェハを使用してこのようなチップを作製することによって、小型サイズおよび低コストでの大量生産が可能となる。
分子検知方法
本明細書において、分子を分離することによって大気質を検知する方法を提供する。分子を分離する方法は、試料分子を含有する試料を供給することと、試料分子の少なくとも一部およびキャリアガスを接触させ、試料分子/キャリアガスの混合物を形成することと、供給口および排出口を含む流体流路であって、内面に沿って長手方向に延びている少なくとも1つの電極対を含む流体流路に試料分子/キャリアガスの混合物を導入することと、流体流路の内面に沿って長手方向に延びている電極に交流電流を印加することと、交流電流が電極に印加されている間、流体流路の供給口から流体流路の排出口へ試料分子/キャリアガスの混合物を流すことと、流体流路の排出口から出ていく試料ガス分子の存在を検知することとを含む。試料が高濃度である場合、試料を不活性物質で希釈してもよい。
例えば、試料分子を含有する試料は、試料供給口から供給することができる。試料供給口は、流体流路に接続され、分析される試料分子を流体流路に導入するために使用される。クロマトグラフに試料を導入する公知の様々な装置のいずれかを試料供給口として使用することができる。
ここで、キャリアガスシリンダからの、一般的には化学的に不活性の、キャリアガスは、キャリアガス導入口の上流の位置において、キャリアガス導入口に導入される。キャリアガスの流速を制御するために、圧力調整装置および/または流量制御装置(不図示)がキャリアガスシリンダに設けられる。キャリアガスの制御された流速は、流量制御装置後の流量計測装置(不図示)でさらに測定することができる。測定に基づいて、キャリアガスの流速はさらに制御され、キャリアガスは、制御された流速でキャリアガス導入口を通って導入される。キャリアガス導入口は流体流路に接続され、キャリアガスを流体流路に導入し、輸送させることに寄与する。
試料およびキャリアガスを導入することによって、試料分子とキャリアガスとを接触させる試料含有チャンバを経由するキャリアガス流を接続して、その結果試料分子/キャリアガス混合物を形成することができる。
流体流路は供給口および排出口を含み、流体流路は封止され、供給口および排出口以外のすべての部分は蒸気不透過性である。これにより、流体流路を流れる実質的にすべての試料ガス分子が、試料ガス分子が流体流路を流れる全時間の間、両電極間に保持される。試料分子/キャリアガス混合物は、供給口から流体流路に導入される。
いくつかの実施形態において、流体流路は、流体流路の一層に沿って長手方向に延びる少なくとも1つの電極対を含む。この一層は、通常、流体流路の内面であるが、内面に限定されるものではない。交流電流を電極に印加すると、電極には極性が付与される。ここで、電解槽のように、陽(+)電極はアノードとしてみなされ、陰(−)電極はカソードとみなすことができる。電子は、カソードから両電極間に入り、アノードから出ていく。これにより、流体流路の流体流方向にほぼ直交する電場が両電極間に発生する。交流電流を電極に印加しながら、試料分子/キャリアガス混合物が流体流路の供給口から流体流路の排出口へと流れ、これによりキャリアガスによって輸送される試料分子を両電極間において移動させることができる。
両電極間で発生させた電場中を移動する試料分子Aの動きを以下に記述する。正電圧が交流電流電源によって印加される間、分子Aと発生した電場との静電相互作用により、流体流路の陽極(+)側は分子Aを引きつけ、分子Aが陽極(+)側に接近することになる。負電圧が交流電流電源によって印加される間、発生した電場からの反発により、流体流路の陰極(−)側は分子Aを反発し、分子Aが流体流路から離れる方に移動することになる。上述のように、交流電流電源を用いて正電圧と負電圧が交互に印加されることによって、引きつけと反発が交互に起こるので、分子Aはカラム内において両電極間をジグザグ状に移動する。これにより、交流電流を電極に印加することによって、試料分子の移動を制御することができる。
試料分子が流体流路から出る際、試料分子が検知される。例えば、ガス排出口に流体的に接続された、抵抗回路を含む分子検知装置が試料分子の検知に使用される。集積回路は抵抗回路に接続され、試料分子の保持時間を計算するために、試料分子と抵抗回路との衝突時に、抵抗回路によって検知された電流および電圧の変化を評価することに使用される。評価結果から、試料分子を同定することができる。
いくつかの実施形態において、複数の試料分子の同定において、試料分子は、電流測定から導かれた、測定開始からガス分子検知装置による検知までの保持時間に基づいて同定される。任意のピークを化学物質に帰属させるために、個々の化学物質の基準値が得られる。いくつかの実施形態において、基準データとして結果を記憶することができ、測定データと基準データとを比較することができる。1つまたは複数の種類の試料の測定結果は、複数の化学物質のピーク検知時間のデータベースを構築するために使用することができる。そして、化学物質は、測定時に観測された保持時間とデータベースにおけるピーク検知時間とを比較することによって同定することができる。
いくつかの実施形態において、低い双極子モーメントを有する試料分子用に低周波数および高い双極子モーメントを有する試料分子用に高周波数など、交流電流の周波数を調節することができる。試料分子の周波数に応じて交流電流の周波数を調節することによって、測定精度の改善と測定時間の短縮とのバランスをとることができる。
いくつかの実施形態において、検知における計算および評価から得られた結果データを外部サーバに転送することができる。データは、無線または有線により転送することができる。この通信により、遠隔的に行う事後的な検査および分析に結果データを用いることができる。
[例]
付加的な実施形態は以下の例においてより詳細に開示されるが、決して特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
例1:小型化されたガスクロマトグラフの構築
小型化されたガスクロマトグラフを構築するために、長さ約250μm以下、幅約250μm以下、および厚さ約50μm以下のような寸法を有する半導体チップを、微小電気機械システム(MEMS)技術などの半導体装置作製技術を使用して製造する。
図9A〜9Eは、カラムの製造工程の一実施形態を例示する。例えば、図9Aに示すように、物理蒸着(PVD)、CVD、ALD、真空蒸着またはスパッタリングによって、シリコン基板ウェハ102上に絶縁膜101を堆積させることができる。膜を堆積した後、供給口および排出口を含むカラムのパターン103を、リソグラフィ法を使用して薄膜上にパターン化する。薄膜の一部104を除去するドライエッチングまたはウェットエッチングを実施し、基板上にカラムを形成する。これにより、約5,000μmの長さを有する二次元アルキメデス渦巻線形状のカラムを半導体チップ上に形成する。カラムを形成した後、電極用の金属膜105をPVD、CVD、ALD、真空蒸着、金属被覆のスパッタリング、または電気めっきによってカラムの内面上に堆積する。続いて、堆積した金属膜を、図9Bに示すように、下記のリソグラフィ工程および(ドライまたはウェット)エッチング、ならびにアッシングを用いて画定する。これにより、1つの電極対が各カラムに画定される。
電極を画定した後、図9Cに示すように薄膜の表面を化学機械研磨(CMP)により平坦化する。化学機械研磨の後、真空チャンバにおいて、伸縮性薄膜106上にスピンコーティングされた絶縁層102を押圧し、次に、伸縮性薄膜を除去して、パターン化された基板上に絶縁層を転写することによって、供給口および排出口以外のすべての部分が蒸気不透過性となるように、パターン化された基板を封止する。この方法は、「スピンコーティング薄膜転写および熱圧着(STP)技法」と呼ばれている。例えば、図9Dに示すように、蒸気不透過性の絶縁層を画定し、エッチングして、カラムの内面上の電極の一方を交流電流電源に接続する第1の接続点、および内面上の電極の他方をグランドに接続する第2の接続点を形成する。金属膜105をめっきで形成して、エッチングされた穴を埋める。基板を化学的機械的に研磨し、図9Eに示すように基板を平坦にする。続いて、絶縁層を金属膜105上に堆積し、表面を被覆保護する。STP技法は、例えば、Satoらによる2つの論文、「誘電材料粘性制御による包括的平坦化のための先進的スピンコーティング薄膜転写および熱圧着方法」、Jpn.J.Appl.Phys.、(2002)、第41巻、2367〜2373ページ、および「平坦化技術におけるスピンコーティング薄膜転写および熱圧着のための先進的転写システム」、J. of Vacuum Science & Technology B:Microelectronics and Nanometer Structures、2002、第20巻、第3刷、(797〜801ページ)、に記載されている。
ホイートストンブリッジ回路および集積回路(CMOS)部分を含む分子検知装置を、MEMS技術、いわゆる「システムオンチップ(SoC)」、による半導体製作工程を利用することによって、同一半導体チップ上にモノリシックに加工することができる。システムオンチップは以下の工程で加工することができる。まず、機械装置または電子回路を材料層の堆積または成長によってシリコン基板上(または内部)に組み込む。層をパターン化し、エッチングし、埋め込み、および/または研磨して、チップ上に機械的または電子的に異なる領域を作出する。層は、微細加工の後の段階において除去される材料の犠牲層を含むことができ、シリコン基板上の移動可能な機械的構造を露出することができる。これにより、ICおよびMEMS構成要素を、縦方向に積層するのではなく、シリコン基板の1つのチップ上の別個の領域に作出することができる。設計の複雑さのために、SoCが大量生産されると、SoCは、相当確実な相互関連性をもって費用効果が高くなる。SoCを製造する方法は、M.Ozgurらによる米国特許出願公開第2003/0104649A1号またはB.Yehらによる米国特許出願公開第2011/0084343A1号に開示されているような、当業界に公知のいずれかの方法により行うことができ、これらの公報は参照をもって本明細書にそのまま繰り込まれていることとする。
あるいは、分子検知装置、ホイートストンブリッジ回路、および集積回路を、異なる基板上に別個に加工し、縦方向にまたは並べて積層し、そして、ワイヤ、ボンディング、フリップチップ、バンプ、半田ボールによる接続によってパッケージに集積することができ、これはシステムインパッケージ(SiP)と呼ばれる。SiPの作製の一例には以下の工程が含まれ得る。まず、第1の基板の第1の面に検知装置を不完全に画定するように第1の基板を加工する。第2の基板の面に回路構成を画定するように第2の基板を加工する。第1の基板および第2の基板を合わせて接合し、続いて、第1の基板をエッチングして、第1の面の反対側の第1の基板の第2の面において第1の基板の一部を除去して構成要素を画定することによって、および第1の基板の第1の面において第1の基板の一部を除去して第2の基板に対する構成要素を露出することによって、検知装置を完成させる。パッケージに複数のチップを作製するための複数の基板上への複数の工程のために、チップは、SoCによって実施されるよりも大きくすることができるので、大きな容量性感度を有し得る検知装置を含むことが可能となる。これにより、SiPは、集積の柔軟性、短い設計時間、設計の簡易性、および低い設計コストを提供する。SiPを製造する方法は、N.Yazdiによる米国特許第7,562,573B2号によって例示されているような、当業界に公知のいずれかの方法により行うことができ、この公報は、参照をもって本明細書にそのまま繰り込まれている。
例2:小型化されたガスクロマトグラフの大きさの変更
異なる大きさのガスクロマトグラフは、実施例1に提供した方法と同一の方法で製造され、半導体チップは、長さ約500μm以下、幅約500μm以下、および厚さ約100μm以下のような寸法を有し、20.0mmの長さを有するアルキメデス渦巻線形状のカラムが形成される。
例3:2つの電極対を有する小型化されたガスクロマトグラフの構築
2つの電極対を有するガスクロマトグラフは、カラムを形成した後、2つの電極対を金属被覆によってカラム内面上に堆積すること以外は、例1に提供した方法と同じ方法で製造される。
例4:同一またはほぼ同一の分子量および異なる大きさの双極子モーメントを有する分子を分離および検知するためのガスクロマトグラフの使用
一酸化二窒素(NO)、プロパン(C)および二酸化炭素(CO)などの、同一またはほぼ同一の分子量および異なる双極子モーメント値(ρ)を有する分子は、分子がカラムの中を通っている間、任意の周波数を有する交流電流を電極に印加することによって分離される。交流電流が電極に3周期印加された場合、分子NO、C、およびCOは、交流電流電源によって正電圧および負電圧が交互に印加されることにより、カラムの中において電極間をジグザグ状に移動する。
分子NO、C、およびCOは、それぞれ、0.166D、0.0083D、および0Dと異なる双極子モーメント値を有する。最も低い電気陰性度0Dを有する分子COは、双極子モーメントがゼロであるため電極から与えられる摂動が最も小さく、このため、ジグザグ状に移動せず、これらの分子の中で最も長い距離を移動する。比較的低い電気陰性度0.083Dを有する分子Cは、比較的低い双極子モーメントのために電極から与えられる摂動が比較的小さく、そのため、ジグザグ状にCOよりは短いがNOよりは長い距離を移動する。一方、最も高い電気陰性度0.166Dを有する分子NOは、電極から最も大きく摂動を与えられ、このため、ジグザグ状に、これらの分子の中で最も短い距離を移動する。結果として、分子NO、C、およびCOは、ジグザグ状にカラムの中を移動している間、電気陰性度の違いによって分離される。
例5:異なる分子量および同一の電荷を有するか、または同一もしくはほぼ同一の双極子モーメントを有する分子を分離および検知するためのガスクロマトグラフの使用
異なる分子量および同一の電荷を有する、または同一もしくはほぼ同一の双極子モーメントを有する分子、アンモニア(NH)、CHF、およびCHCl、は、カラムの中を分子が通っている間、任意の周波数を有する交流電流を電極に印加した後、分子の周波数応答特性の差異を測定することによって、分離および検知される。分子NH、CHF、およびCHClは、同一の電荷、または、それぞれ、同一もしくはほぼ同一の双極子モーメント1.847D、1.85D、および1.87Dを有する一方で、それぞれ、MNH3=17.03g/mol、MCH3F=34.03g/mol、およびMCH3Cl=50.50g/molのモル質量を有する。分子NH、CHF、およびCHClがカラムの中を移動するとき、最も小さい分子量MNH3を有する分子NHが、交流電流によって最も作用され、一方最も大きい分子MCH3Clは交流電流によって最も作用されにくい。結果として、より小さい分子NHは、より大きい分子CHClに比べて、より大きな振幅でジグザグ状に移動しやすくなる。この移動の差異によって、より大きな分子が、より小さな分子よりも速くカラムに沿って進行することとなる。これにより、交流電流に対する分子の周波数応答特性を利用することによって、分子NH、CHF、およびCHClは分離および検知される。
本開示は、種々の態様の例示として意図された、本出願に記載された特定の実施形態によって限定されない。多くの修正および変更を本開示の精神および範囲から逸脱することなく行うことができることは当業者にとって明らかであろう。本明細書に列挙した方法および装置に加えて、本開示の範囲内において機能的に均等な方法および装置は、前述の説明から当業者にとって明らかとなろう。このような修正および変更は、添付の特許請求の範囲内であることが意図されている。本開示は、添付の特許請求の範囲の文言、および特許請求の範囲に権利を与えるような均等物の全範囲によってのみ限定されるものである。本開示は、特定の方法、試薬、化合物、組成物または生物学的システムに限定されず、これらは当然に変更可能であることは理解されるべきである。本明細書に使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的とし、限定となることを意図するものではないことも理解されるべきである。
本明細書における実質的にすべての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に説明することができる。
通常、本明細書において、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体部)において使用される用語は、全体を通じて「オープンな(open)」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう(例えば、用語「含む(including)」は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むがそれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解の一助として、添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかし、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む実施形態に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではない(例えば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう(例えば、他の修飾語なしでの「2つの記載(two recitations)」の単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、BおよびC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。「A、B、またはC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、当該用語の一方(one of the terms)、当該用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
加えて、本開示の特徴または態様がマーカッシュグループで記載されている場合、当業者は、それによって本開示がマーカッシュグループのいずれかの個々の要素または要素のサブグループによっても記載されていることを認識するであろう。
書面による明細書を提供することに関して等、いずれかおよびすべての目的のために、本明細書に開示されたすべての範囲は、そのいずれかおよびすべての取り得る下位範囲ならびに下位範囲の組み合わせも包含することは、当業者に理解されるであろう。列挙されたいずれかの範囲は、同一の範囲が少なくとも2等分、3等分、4等分、5等分、10等分などに分割されることが十分に記載され、かつ可能であるとして、容易に認識可能である。非限定例として、本明細書に論じた各範囲は、下3分の1、中3分の1および上3分の1等に容易に分割することができる。「まで」、「少なくとも」等のすべての言葉が記載された数字を含み、上述のように下位範囲に実質的に分割可能な範囲を指すことも当業者に理解されるであろう。最後に、範囲が各個別の要素を含むことも当業者に理解されるであろう。これにより、例えば、1〜3つのセルを有する群は1つ、2つ、または3つのセルを有する群を指す。同様に、1〜5つのセルを有する群は、1つ、2つ、3つ、4つ、または5つのセルを有する群を指し、他も同様である。
前述から、本開示の種々の実施形態が例示を目的として本明細書に記載され、様々な変更が本開示の範囲および精神から逸脱することなく可能であることが認識されるであろう。したがって、本明細書に開示された種々の実施形態は限定することを意図するものではなく、その真の範囲および精神は添付の特許請求の範囲によって示される。

Claims (32)

  1. ガス供給口と、
    内面に沿って長手方向に延びている1つまたは複数の電極対を含む、封止された流体流路であって、第1の端部が前記ガス供給口に流体的に接続された流体流路と、
    前記流体流路の第2の端部と流体的に接続されたガス排出口と、
    前記ガス排出口と流体的に接続されたガス分子検知装置と
    を備えるガスクロマトグラフ。
  2. 前記流体流路はシリコン基板上に微細加工される、請求項1に記載のガスクロマトグラフ。
  3. 前記流体流路はガラス基板上に微細加工される、請求項1に記載のガスクロマトグラフ。
  4. 前記流体流路はチップ上に含まれ、前記チップの寸法は、長さ約500μm以下、幅約500μm以下、および厚さ約100μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  5. ガス分子検知装置も前記チップ上に含まれる、請求項4に記載のガスクロマトグラフ。
  6. 前記流体流路の長さは少なくとも約1,000μmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  7. 前記流体流路は、2つ以上の電極対を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  8. 前記流体流路は、前記ガス供給口および前記ガス排出口以外のすべての部分が蒸気不透過性である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  9. 前記流体流路の長さは、前記流体流路の最も大きな断面よりも少なくとも約1,000倍大きい、請求項1〜8のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  10. 前記流体流路は、二次元の渦巻き形状である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  11. 前記電極対は、交流電流を前記電極対に印加したとき、帯電分子または極性分子の前記流体流路に沿った移動パターンが、交流電流を前記電極対に印加していない場合の前記帯電分子または極性分子の前記流体流路に沿った移動パターンに比べて長くなるように構成される、請求項1〜10のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  12. 前記電極対は、交流電流を前記電極対に印加したとき、帯電分子または極性分子の前記流体流路に沿った移動パターンが、同一条件下における非帯電かつ非極性分子の移動パターンに比べて長くなるように構成される、請求項1〜11のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  13. 前記電極の少なくとも一方は金属電極である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  14. 前記流体流路の上流の位置にバルブを介して前記ガス供給口に取り付けられた試料供給口をさらに備える、請求項1〜13のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  15. 試料供給口の上流の位置に前記ガス供給口に取り付けられたキャリアガス供給口をさらに備える、請求項1〜14のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  16. 前記ガス分子検知装置は抵抗回路を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
  17. 試料中のガス分子を分離する方法であって、
    試料ガス分子を含有する試料を供給することと、
    前記試料の少なくとも一部とキャリアガスとを接触させて、試料/キャリアガス混合物を形成することと、
    供給口および排出口を含む流体流路であって、内面に沿って長手方向に延びる少なくとも1つの電極対を含む流体流路に、前記試料/キャリアガス混合物を導入することと、
    前記流体流路の前記内面に沿って長手方向に延びる前記電極に交流電流を印加することと、
    前記交流電流を前記電極に印加しながら、前記流体流路の供給口から前記流体流路の排出口へ前記試料/キャリアガス混合物を流すことと、
    前記流体流路の排出口を出る試料ガス分子の存在を検知することと
    を含む方法。
  18. 前記試料ガス分子は、前記試料ガス分子の極性、帯電状態、または前記試料ガス分子の極性および帯電状態の両方に応じて分離することができる、請求項17に記載の方法。
  19. 極性試料ガス分子および/または帯電試料ガス分子は、前記試料ガス分子の分子量に応じて分離することができる、請求項17または18に記載の方法。
  20. 前記交流電流は、前記流体流路の流体流方向にほぼ垂直な電場を発生させる、請求項17〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記試料/キャリアガス混合物が前記流体流路の中を流れるとき前記交流電流が変化する、請求項17〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記流体流路に導入された実質的にすべての試料ガス分子を検知する、請求項17〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記試料ガス分子が前記流体流路の中を流れる全時間において、前記流体流路の中を流れる実質的にすべての試料ガス分子を前記電極間に保持する、請求項17〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記交流電流を前記電極対に印加するとき、帯電分子または極性分子の前記流体流路に沿った移動パターンが、交流電流を前記電極対に印加していない場合の前記帯電分子または極性分子の前記流体流路に沿った移動パターンに比べて長くなる、請求項17〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記交流電流を前記電極対に印加するとき、帯電分子または極性分子の前記流体流路に沿った移動パターンが、同一条件下における非帯電かつ非極性分子の移動パターンに比べて長くなる、請求項17〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記流体流路は、前記ガス供給口および前記ガス排出口以外のすべての部分が蒸気不透過性である、請求項17〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記試料ガス分子の少なくとも一部が前記流体流路中に存在している間、前記交流電圧の周波数を調節することをさらに含む、請求項17〜25のいずれか一項に記載の方法。
  28. ガスクロマトグラフを製造する方法であって、
    基板を供給することと、
    前記基板をエッチングして、供給口および排出口を含む流路を形成することと、
    前記流路の内面上に1つまたは複数の電極対を堆積することと、
    前記流路を封止することと
    を含む方法。
  29. 封止された前記流路は、前記供給口および前記排出口以外のすべての部分が蒸気不透過性である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記流路はチップ上に包含され、前記チップの寸法は、長さ約500μm以下、幅約500μm以下、および厚さ約100μm以下である、請求項28または29に記載の方法。
  31. 前記基板はシリコン基板である、請求項30に記載の方法。
  32. 前記基板はガラス基板である、請求項30に記載の方法。
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