JP2017536553A - 揮発性有機化合物を検出するためのマイクロデバイス、およびガス試料中に含有される少なくとも1種の揮発性有機化合物を検出するための方法 - Google Patents

揮発性有機化合物を検出するためのマイクロデバイス、およびガス試料中に含有される少なくとも1種の揮発性有機化合物を検出するための方法 Download PDF

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Abstract

この発明は、入力(E)および出力(S)、少なくとも1種の検出対象の化合物を含有するガス試料を採取するための採集手段(2)、採集手段の後に配置された、100mL以下のガス体積をサンプリングすることを可能にするサンプリング手段、前記ガス試料の注入手段(3)、ガス試料中の検出対象の化合物の分離手段(5)化合物検出手段(6)、ならびに採集手段の下流に位置し、かつサンプリング手段、注入手段(3)、分離手段(5)、および検出手段(6)を通過するガス循環回路(1)を含み、ガス循環回路(1)が、0.2cm3から2.0cm3の間の体積を有することを特徴とする、揮発性化合物を検出するためのマイクロデバイスに関する。【選択図】1

Description

この発明は、揮発性有機化合物の検出に関する。さらに具体的には、揮発性有機化合物を検出するためのマイクロデバイス、およびガス試料中に含有される少なくとも1種の揮発性有機化合物を検出するための方法に関する。
揮発性有機化合物(またはVOC)は、大気中にガス状の形態で容易に見出すことができる有機化合物である。
その揮発性は、それらにその放出された場所から大小離れて広がる能力を与え、それゆえ、ヒト、動物、および自然に、直接的および間接的に影響を及ぼす。
VOCは、BTEX(ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン)、芳香族炭化水素を含む極めて大きな製品群を構成し、それらは、最大の危険物に属するものとして分類される。
実際に、トルエンは、中枢神経系に干渉し、生殖毒性を有することが証明されている。エチルベンゼンおよびキシレンもまた、中枢神経系に有害な効果を与える。最後に、ベンゼンは、BTEXで最大の危険物であり、高い発癌性を有する。
BTEXの放出は、種々の供給源に、例えば、ガスボイラーやオイルストーブなどの暖房器具を使用することに由来する。塗料や洗浄用製品などの日々の消費者向け製品もまた、重要な追加の供給源を構成する。
屋外の空気中のBTEXの平均濃度は、10μg・m−3(ベンゼンではおよそ3ppb)にもなり、屋内の空気中では80μg・m−3(ベンゼンではおよそ25ppb)に達しうることが報告されている。
これらの物質の極めて危険な性質のために、立法者は、ベンゼンなどの最も危険な物質について、超えてはならない閾値を設定しているか(例えば、公的な建築物内のベンゼンについては、閾値が5μg・m−3であるものとする)、または、他のBTEXについては、超えてはならない閾値を示すことによって、予防策を提案している。
極めて低い閾値が規定されていることにより、特にベンゼンについては、特に感度の高い測定方法の使用が必要とされる。
そのため、ここ数年、種々の検出方法(クロマトグラフィーによるかまたは分光器による)を採用する数多くのBTEX検出器が開発され、上市されている。
ある種の検出器は、感度の点で効率が良いにもかかわらず、数多くの欠点を有する。
実際に、これらの検出器は、非常に重く、大きなスペースを占め、運ぶのが困難である。さらに、それらは、高価であり、非常に高いガス消費量(検出対象の化合物の分離のためだけでなく、検出のためにも必要である)を有し、場合によっては、それは50mL/分にもなりうる。
したがって、感度が高く、軽く、現場での直接的な検出を可能とし、ごく僅かなガスを消費し、速やかな検出を可能にする、揮発性有機化合物を検出するためのデバイスを有することが有利であることになる。
本発明者らは、特定の構造を有する、揮発性化合物を検出するためのマイクロデバイスが、これらの要件を満たしうることを証明している。
したがって、本発明の第1の目的は、
入力および出力、
マイクロデバイスの入力に配置された、少なくとも1種の検出対象の化合物を含有するガス試料を採取するための採集手段、
採集手段の後に配置された、100mL以下のガス体積をサンプリングすることを可能にするサンプリング手段、
サンプリング手段の後に配置された、前記ガス試料を注入するための注入手段、
注入手段の後に配置された、ガス試料中の検出対象の化合物を分離するための分離手段、
マイクロデバイスの分離手段と出力との間に配置された化合物検出手段、ならびに
採集手段の下流に位置し、かつサンプリング手段、注入手段、分離手段、および検出手段を通過するガス循環回路であって、
0.2cmから2.0cmの間の体積を有するガス循環回路
を含む、揮発性化合物を検出するためのマイクロデバイスである。
本発明のコンテクストでは、「マイクロデバイス」は、非常に小さく、容易に移動可能なデバイスである。
一例として、従来の研究室用デバイスは、500dmを占めるのに対し、本発明によるデバイスは、約25dmを占めるに過ぎない。
デバイスのサイズは、具体的にはガス循環回路の体積によって決定される。この体積は、0.2cmから2cmの間であり、好ましくは0.5cmから1.5cmの間、およびさらに好ましくは0.8cmから1.2cmの間である。
本発明によれば、「ガス循環回路」とは、「分析対象のガスのための循環回路」を意味する。
本発明によれば、操作条件は、ガス試料が大気圧に近くなるように、典型的には0.5から1.5barの間になるように作り出される。
従来のデバイスでは、ガス循環回路の体積は、少なくとも8から10cmである。
本発明によれば、サンプリング手段は、試料を注入手段内に導入するために、それをマイクロデバイスの外部で採集することを可能にする。
例として、これは、必要に応じて気流調節手段に関連付けることのできるポンプ系を含む、サンプリングラインを含む。
本発明によれば、ガス循環回路は、採集手段の下流に位置し、サンプリング手段、注入手段、分離手段、および検出手段を通過し、さらに、種々のサンプリング、注入、分離および検出手段のデッドスペースも含む。
本発明によるガス循環手段は、採集手段を含まない。
本発明によれば、ガス試料採集手段は、マイクロデバイスの入力に配置される。「入力に」とは、採集手段をマイクロデバイスの入力に直接的に連結することができるか、または、導管、キャピラリー、もしくは小管(小直径)などの接続手段を介して入力に接合することができることを意味する。
同様に、マイクロデバイスの分離手段と出力との間に配置された化合物検出手段は、マイクロデバイスの出力と直接的に連結することができるか、または、導管、キャピラリー、もしくは小管(小直径)などの接続手段を介して出力に接合することができる。
本発明によれば、検出手段は、定性分析および定量分析を可能にする。
一実施形態によれば、ガス試料は、周囲空気、合成混合物、検出対象のガスの試料混合物、および窒素中、合成空気中、酸素中、またはアルゴン中のガス混合物に存する群から選択される。
一実施形態によれば、検出対象の化合物は、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、パラキシレン、オルトキシレン、およびメタキシレンに存する群から選択される揮発性有機化合物、ならびに他の不飽和VOC、すなわち他の芳香族化合物ならびにアルケン、ならびにそれらの混合物である。
具体的な実施形態によれば、検出対象の化合物は、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、パラキシレン、オルトキシレン、およびメタキシレン、ならびにそれらの混合物に存する群から選択される揮発性有機化合物である。空気中でそれらの含量が低いこと、およびこれらのレベルでそれらが健康に影響を及ぼすことから、少ないppbのオーダーで検出することが可能な非常に感度の高い分析方法が必要とされる。
本発明によれば、デバイスは、採集手段の後に配置された、100mL以下のガス体積のサンプリングを可能にするサンプリング手段(複数可)を含む。
サンプリングされたガス体積は、ゼロになり得ないことに留意されたい。
そのため、具体的な実施形態によれば、サンプリング手段は、10μLから100mLの間の体積のサンプリングを可能にする。
サンプリング手段の例としては、例えば、サンプリングループが挙げられる。好ましく較正されたサンプリングループは、サンプリングされたガス体積を試験することを可能にする。
それゆえ、具体的な実施形態によれば、サンプリング手段は、100mL以下、好ましくは10μLから100mLの間の体積を有するサンプリングループである。
具体的な実施形態によれば、デバイスはまた、例えば、好ましくはマイクロ流体仕様でありかつ1種または複数種の吸着剤を含有する、トラップなどの予濃縮器のような濃縮手段を含む。
本発明のコンテクストでは、用語「濃縮」または「予濃縮」は、互換的に使用されるものとする。
濃縮手段は、サンプリング手段と注入手段との間に配置される。
デバイスが、濃縮手段を含む場合、デバイスは、サンプリングされたガス試料を濃縮手段に移送することを可能にする手段をも含む。これは、例えば、多方向バルブを含んでいることがある。
デバイスが、濃縮手段を含む場合、ガス循環回路は、採集手段の下流に位置し、サンプリング手段を通過するが、これらの手段は、サンプリングされたガス試料を濃縮手段、注入手段、分離手段、および検出手段に移送することを可能にする。ガス循環回路は、さらに、サンプリング、移送、濃縮、注入、分離、および検出という様々な手段のデッドスペースを含む。
例として、マイクロデバイスが濃縮手段を含まない一実施形態では、サンプリングループは、10μLから500μLの間の、好ましくは50μLから300μLの間の体積を有し、特に好ましくは100μLから200μLの間の体積を有する。
マイクロデバイスが濃縮手段を含む別の実施形態によれば、サンプリングループは、0.5mLから100mLの間の、好ましくは1mLから40mLの間の、およびさらに一層好ましくは5mLから20mLの間の体積を有する。
それゆえ、本発明のデバイス(濃縮手段の有無にかかわらず)は、先行技術の小型化デバイスに使用されるものに比べて極めて小さなガス試料の体積のサンプリングを可能にする、サンプリング手段を特徴とする。
したがって、この小さなサンプリング体積によって、VOCの検出感度に影響を及ぼすことなく、サンプリングの期間を低減することが可能になる。
したがって、本発明のデバイスは、非常に速やかなVOCの検出(典型的には10分未満)を可能にする。
サンプリングループの使用によって、予濃縮手段の有無にかかわらず、非常に良好な繰り返し精度および再現性のレベルが確保される。
サンプリング手段は、一方では、採集手段と接続され、他方では、デバイスが濃縮手段を持たない場合には、注入手段と接続され、デバイスが濃縮手段を持つ場合には、サンプリングされたガス試料を濃縮手段に移送することを可能にする手段と接続される。
一実施形態によれば、注入手段は、バルブ、好ましくは多方向バルブであり、それゆえ、ガス試料を分離手段内に注入するだけでなく、ベクターガスなど、検出に必要とされる他の流体をその中に注入することも可能にし、例えば、ガス試料をガス循環回路内および検出手段にまで運ぶことを可能にする。
具体的な実施形態によれば、検出対象の化合物の分離手段は、マイクロカラムを含む気相マイクロクロマトグラフィーデバイスである。
「気相マイクロクロマトグラフィーデバイス」とは、マイクロメータサイズの、すなわちマイクロカラムを採用する、気相クロマトグラフィーデバイスを意味する。
気相マイクロクロマトグラフィーデバイスは、小型化されている。そのため、本発明による気相マイクロクロマトグラフィーデバイスのサイズは、従来の研究室用気相クロマトグラフィーデバイスに比べて、少なくとも20倍に減少している。
「マイクロカラム」は、0.25mm以下、好ましくは0.20mm未満、およびさらに好ましくは0.15mm未満の内径を有するカラムを意味する。
当業者は、極性および非極性のカラムの中で、検出対象の化合物に適したマイクロカラムを見出すことができるようになる。
例としては、
□ 以下の特徴を有するVB Wax(登録商標):100%ポリエチレングリコール(固定相)、長さ15m、内径0.25mm、フィルム厚0.5μm、および
□ 以下の特徴を有するRtx−624(登録商標):6%シアノプロピルフェニル/94%ジメチルポリシロキサン(固定相)、長さ20m、内径0.18mm、フィルム厚さ1.0μm
などの市販のカラムが挙げられる。
具体的な実施形態によれば、マイクロカラムは、非極性または極めて僅かに極性のマイクロカラムである。
本発明によれば、マイクロカラムが、30℃から150℃の間の、好ましくは50℃から100℃の間の温度を有するように、マイクロカラムは、オーブンに、好ましくは熱遮蔽されたものに配置される。
本発明によれば、化合物検出手段は、限定されず、小型化することが可能な全ての検出デバイスに相当する。
一実施形態によれば、化合物検出手段は、光イオン化マイクロ検出器(PID)、比色検出用の分光計、カサロメータ、炎イオン化検出器(FID)、ミニまたはマイクロ質量分析計、音響検出器、および波長可変レーザーダイオードをベースとした赤外線検出器に存する群から選択される。
具体的な実施形態によれば、化合物検出手段は、0.1μLから100μLの間の、好ましくは1μLから10μLの間のイオン化チャンバ体積を有する光イオン化マイクロ検出器(PID)である。
PIDマイクロ検出器のイオン化チャンバの体積が小さいことは、追加のベクターガスを追加する必要がないことを意味し、それゆえ、満足のいく感度を維持すると共に、ガス消費量を低減する。
さらに、PIDは、不飽和分子に非常に特異的でありかつ非常に感度が高いという利点を有し、それをBTEXの検出に完全に適したものとする。
この発明の別の目的は、ガス試料中の少なくとも1種の揮発性化合物を検出する方法であって、
(i)検出対象の化合物を含有するガス試料を採集すること、
(ii)100mL以下の体積を有するガス試料をサンプリングすること、
(iii)工程(i)で採取されかつ工程(ii)でサンプリングされた試料を、検出対象の化合物の分離を可能にする手段内へ注入すること、
(iv)検出対象の化合物を分離すること、および
(v)前記化合物を検出すること
に存する工程を含み、
− 工程(i)および/または(ii)および/または(iii)および/または(iv)および/または(v)でベクターガスを注入する工程も含む可能性があり、
− 0.1mL/分から5mL/分との間の総ベクターガス消費量を有する、
方法である。
本発明によれば、ベクターガスとは、分離手段内に注入されることを意図され、かつ検出手段を通過する、ガスを意味する。
本発明の方法は、少量のガスのみを必要とし、それゆえ、それを現場で直接的に行われる測定に完全に適したものとする。そのため、一実施形態によれば、総ガス消費量は、0.1mL/分から5mL/分以内の、好ましくは0.5mL/分から3mL/分の間の、およびさらに一層好ましくは0.8mL/分から2.5mL/分の間である。
従来の研究室の条件では、総ガス消費量は、少なくとも20mL/分から250mL/分の間である。
一実施形態によれば、
− 検出対象の化合物を含有するガス試料を採取するための工程である、工程(i)の間のベクターガス消費量は、0.1mL/分から5mL/分の間、好ましくは0.5mL/分から3.0mL/分の間、およびさらに一層好ましくは0.8mL/分から2.5mL/分の間であり、
− ガス試料をサンプリングするための工程である、工程(ii)の間のベクターガス消費量は、0.1mL/分から5mL/分の間、好ましくは0.5mL/分から3mL/分の間、およびさらに一層好ましくは0.8mL/分から2.5mL/分の間であり、
− 検出対象の化合物の分離を可能にする手段において、工程(i)で採取されて工程(ii)でサンプリングされた試料を注入するための工程である、工程(iii)の間のベクターガス消費量は、0.1mL/分から5mL/分の間、好ましくは0.5mL/分から3mL/分の間、およびさらに一層好ましくは0.8mL/分から2.5mL/分の間であり、
− 検出対象の化合物を分離するための工程である、工程(iv)の間のベクターガス消費量は、0.1mL/分から5mL/分の間、好ましくは0.5mL/分から3mL/分の間、およびさらに一層好ましくは0.8mL/分から2.5mL/分の間であり、
− 化合物を検出するための工程である、工程(v)の間のベクターガス消費量は、0.1mL/分から5mL/分以内、好ましくは.5mL/分から3mL/分の間、およびさらに一層好ましくは0.8mL/分から2.5mL/分の間である。
このように、本発明の方法は、ごく僅かなベクターガスの消費量を必要とするに過ぎず、この量は、分離工程だけでなく注入工程および検出工程にも必要なものである。
一実施形態によれば、ガス試料は、周囲空気、合成混合物、検出対象のガスの標準混合物、および窒素中、合成空気中、酸素中、またはアルゴン中のガス混合物に存する群から選択される。
一実施形態によれば、検出対象の化合物は、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、パラキシレン、オルトキシレン、およびメタキシレンに存する群から選択される揮発性有機化合物、ならびに他の不飽和VOC、すなわち他の芳香族化合物ならびにアルケン、ならびにそれらの混合物である。
具体的な実施形態によれば、検出対象の化合物は、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、パラキシレン、オルトキシレン、およびメタキシレン、ならびにそれらの混合物に存する群から選択される揮発性有機化合物である。
別の一実施形態によれば、工程(i)で検出対象の化合物を含有するガス試料は、必要に応じて気流調節手段に接続することが可能なポンプ系を使用して、採取される。
一実施形態によれば、サンプリング工程(ii)は、サンプリングループ、好ましくは較正されたものなどのサンプリング手段を使用して実施される。
サンプリングされた体積は、ゼロになり得ないことに留意されたい。
そのため、具体的な実施形態によれば、サンプリングされた体積は、10μLから100mLの間である。
具体的な実施形態によれば、サンプリングループの体積は、10μLから500μLの間、好ましくは50μLから300μLの間、および特に好ましくは100から200μLの間である。
別の具体的な一実施形態によれば、方法は、検出限界を上げるために、工程(ii)の後に予濃縮の工程を含む。
方法が予濃縮工程を含む、具体的な実施形態によれば、サンプリングループの体積は、0.5mLから100mLの間、好ましくは1mLから40mLの間、およびさらに一層好ましくは5mLから20mLの間である。
本発明によれば、サンプリングされた体積の濃縮手段への移送は、移送ガスを用いて達成される。
一実施形態によれば、移送ガスは、分離手段内に注入されることが意図されるベクターガスである。
この実施形態によれば、本発明による方法では、移送ガスは、総ベクターガス消費量に含まれない。
したがって、移送ガスおよびベクターガスは、異なる流速を有しうる。
そのため、一実施形態によれば、サンプリングされた体積の濃縮手段への移送は、0.1mL/分から100mL/分の間の、好ましくは0.2mL/分から40mL/分の間の、およびさらに一層好ましくは1mL/分から20mL/分の間の流速を有する移送ガスを使用して達成される。例として、5mLの試料の場合、それは例えば、2.5mL/分で2分間移送されてもよい。
本発明の方法(予濃縮工程の有無にかかわらず)は、それゆえ、サンプリング手段、例えば、先行技術の公知の方法で使用されるものに比べて非常に小さな体積を有するサンプリングループで実施される、サンプリングを特徴とする。
そのため、この小さなサンプリング体積によって、VOC検出感度に影響を及ぼすことなく、サンプリング時間を低減することが可能になる。
本発明の方法は、それゆえ、非常に迅速なVOCの検出時間(典型的には10分未満)を可能にする。
サンプリングループの使用によって、予濃縮工程の有無にかかわらず、非常に良好な繰り返し精度および再現性のレベルが確保される。
具体的な実施形態によれば、注入工程(iii)は、バルブ、好ましくは多方向バルブを使用して達成される。そのため、ガス試料を注入することができるようになるだけでなく、検出の間にガス試料を運ぶことを可能にする、検出に必要なベクターガスなどの他の流体を注入することもできるようになる。
一定流速でのベクターガスの注入は、任意の流量および圧力の調節手段を用いて、例えば、カラムの上流に位置する圧力調節器を用いて、または、質量流量調節器を用いて、達成することができる。
本発明によるベクターガスは、限定されない。
そのため、一実施形態によれば、ベクターガスは、水素、窒素、または希ガスでさえありうる。
具体的な実施形態によれば、ベクターガスは、水素、窒素、ヘリウム、アルゴン、およびそれらの混合物に存する群から選択される。
具体的な実施形態によれば、化合物の分離は、マイクロカラムを採用する気相マイクロクロマトグラフィーデバイスを使用して達成される。
当業者は、極性および非極性のカラムのうち、検出対象の化合物に適したマイクロカラムを見出すことができるようになる。
例としては、
□ 以下の特徴を有するVB Wax(登録商標):100%ポリエチレングリコール(固定相)、長さ15m、内径0.25mm、フィルム厚0.5μm、および
□ 以下の特徴を有するRtx−624(登録商標):6%シアノプロピルフェニル/94%ジメチルポリシロキサン(固定相)、長さ20m、内径0.18mm、フィルム厚さ1.0μm
などの市販のカラムが挙げられる。
具体的な実施形態によれば、マイクロカラムは、非極性またはごく僅かに極性のマイクロカラムである。
本発明によれば、マイクロカラムが、30℃から150℃の間の、好ましくは50℃から100℃の間の温度を有するように、マイクロカラムは、オーブンに、好ましくは熱遮蔽されたものに配置される。
既に示したように、本発明によるベクターガスは、水素、窒素、ヘリウム、アルゴン、および任意の他の希ガスに存する群から選択することができる。それらは、使用されたカラム、検出対象の揮発性有機化合物、分析時間などに合うように適用される。
具体的な実施形態によれば、ベクターガスは、水素である。なぜなら、それによって、検出時間の低減と、種々のBTEXに関連するクロマトグラムピークの高さの増加とが有利に可能になることを、本発明者らが証明しているためである。
一実施形態によれば、気相マイクロクロマトグラフィーは、0.1mL/分から5mL/分の間のベクターガスの溶出流速を用いて実施される。本発明者らは、窒素がベクターガスとして使用される際に、最適の流速は1mL/分であること、および、水素がベクターガスとして使用される際に、最適な流速は2mL/分であることを証明している。
一実施形態によれば、化合物は、比色検出用の分光計、カサロメータ、炎イオン化検出器(FID)、ミニまたはマイクロ質量分析計、音響検出器、および波長可変レーザーダイオードをベースとした赤外線検出器に存する群から選択される検出器を用いて検出される。
具体的な実施形態によれば、化合物は、0.1μLから100μLの間の、好ましくは0.5μLから10μLの間のイオン化チャンバ体積を有する、光イオン化マイクロ検出器(PID)を用いて検出される。
PIDマイクロ検出器のイオン化チャンバの体積が小さいことは、追加のベクターガスを追加する必要がないことを意味し、それゆえ、満足のいく感度を維持すると共に、ガス消費量を低減する。
さらに、PIDは、不飽和分子に非常に特異的かつ非常に感度が高いという利点を有し、それをBTEXの検出に完全に適したものとする。
本発明の方法は、予濃縮工程がない場合でさえ、法律上必要とされるレベルを下回るベンゼンの検出限界、すなわち、ベクターガスが水素である際の1ppb(3μg/m)を得ることを可能にすることが示されている。
予濃縮工程を含む本発明の方法によって、0.1ppbを下回る、さらに低い検出限界でさえ得ることが可能になる。
このように、本発明の検出マイクロデバイスは、以下の特徴を同時に含むことが証明されている。
□ 検出対象の化合物の含量が非常に低いときでさえ、非常に感度が高く、かつ精度が高く、
□ 軽くかつ非常にコンパクトであり、2箇所の分析場所間の輸送を可能にし、
□ ガス消費量が非常に低く、
□ 検出が速い(10分内)。
これが、非常に低い濃度であってもBTEXのいかなる供給源(産業環境での漏出など)も検出するために、本発明のデバイスまたは本発明の方法が、現場で直接的に行われる測定に完全に採用される理由である。
したがって、本発明の別の目的は、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、パラキシレン、オルトキシレン、およびメタキシレンに存する群から選択される化合物を検出するために、既定のマイクロデバイスまたは既定の方法を、具体的には閉鎖環境で、さらに具体的には公共の建築物(学校、保育所など)で、使用することである。
本発明のさらに明確な理解は、以下の添付の図面から生じることになる。
本発明の一実施形態によるマイクロデバイスの略図である。 予濃縮工程のない一実施形態による検出方法の種々の工程を表す図である。 予濃縮工程のない一実施形態による検出方法の種々の工程を表す図である。 予濃縮工程を含む別の一実施形態による検出方法の種々の工程を表す図である。 予濃縮工程を含む別の一実施形態による検出方法の種々の工程を表す図である。 予濃縮工程を含む別の一実施形態による検出方法の種々の工程を表す図である。 100ppbのBTEX化合物の分離を示すクロマトグラムである。
図1に示されるマイクロデバイスは、入力E、ならびに出力S、ならびに採集手段の後に開始してサンプリング手段ME(例えばサンプリングループ)、妥当であれば濃縮手段(例えば予濃縮器)、注入手段(例えば予濃縮器のない6方向バルブV1、または予濃縮器の付いたV2)、検出対象の化合物のための分離手段MS(例えばオーブン内に配置されたマイクロカラムを含むマイクロクロマトグラフィーデバイス)、および化合物検出手段(例えば光イオン化マイクロ検出器)を通過するガス循環回路を含む。ガス循環回路は、特に、0.2cmから2cmの間の、好ましくは0.5cmから1.5cmの間の小さな体積であることを特徴とする。ガス循環回路の上流は、少なくとも1種の検出対象の化合物を含有するガス試料(この場合は周囲空気)を採集するための採集手段MPであり、マイクロデバイスの入力に配置される。一実施形態によれば、採集手段MPは、気流調節器に接続されたポンプを据え付けられた採集ラインである。
採集手段MPの後に位置するサンプリング手段MEは、6方向バルブV1に接続されている。
6方向バルブV1は、採集手段からのガス試料を分離手段に向かって注入するため、または(マイクロデバイスが濃縮手段を有するか否かに応じて)ガス試料を採集手段から濃縮手段に向かって移送するためだけでなく、ベクターガスなど、分離および検出に必要な他の流体を注入するために使用される。
サンプリングループは、100mL以下、好ましくは10μLから100mLの間のガスの体積をサンプリングすることを可能にする。
マイクロデバイスが予濃縮手段MCを持たない場合、6方向バルブV1は、分離手段MS内に試料を直接的に注入することを可能にする。この場合のバルブV1は、注入手段の役割を果たす。
マイクロデバイスが予濃縮手段MCを有する場合、バルブV1は、サンプリングされたガス体積を予濃縮手段MCに移送することを可能にする。
この場合、注入手段は、第2のバルブV2によって代行され、予濃縮された試料を分離手段MSに向かって注入することを可能にする。分離されたガス試料は、次いで、検出手段MDによって検出される。
図2は、方法に予濃縮工程が含まれない一実施形態による、本方法の種々の工程を示す。
第1の工程は、ガス試料を採取すること、およびサンプリングするための工程である(図2a)。
バルブV1は、10μLから500μLの間の、好ましくは50μLから300μLの間の、および特に好ましくは100から200μLの間の体積を有するサンプリングループ中のガス試料をサンプリングするために、位置1にある。
これによって、分析対象の試料は、バルブV1の通路1内へ導入され、通路6から通路3に接続されたサンプリングループを通過するよう、通路6を通じて出ていく。
バルブV1はまた、ベクターガス(通路4を通じて入り、通路5を通じて出ていく)を分離(MS)手段および検出(MD)手段内に存在させることを可能にするだけでなく、望ましくない化合物を退ける(通路2)ことも可能にする。
第2の工程は、分離手段へ向かってガス試料を注入すること、次いで、分離された試料を検出手段によって検出することを含む(バルブV1が注入位置2にある図2b)。
これによって、サンプリングループ中のサンプリングされた試料が、通路6を通じて出現し、ガス試料の分離および検出に必要なベクターガスも導入される通路5を通じて分離手段内に注入される。
図3は、方法に予濃縮工程が含まれる一実施形態による、本方法の種々の工程を表す。
第1の工程は、ガス試料を採取すること、およびサンプリングすることを含む(図3a)。
バルブV1は、0.5mLから100mLの間の、好ましくは1mLから40mLの間の、およびさらに一層好ましくは5mLから20mLの間の体積を有するサンプリングループ中のガス試料をサンプリングするために、位置1にある。
これによって、分析対象の試料は、バルブV1の通路1内へ導入され、通路6から通路3に接続されたサンプリングループを通過するよう、通路6を介して出ていく。
バルブV2は、位置2にあり、分離手段(MS)および検出手段(MD)にベクターガスを供給することを可能にする。ベクターガスは、分離手段および検出手段に供給されるように、通路4を通じてV2内に導入され、通路5を通じて出ていく。
第2の工程(図3b)は、サンプリングされたガス体積を予濃縮手段に移送することを含む。そのため、バルブ1は、この工程の間は位置2にあり、それゆえ、それ自体がベクターガスとして使用されかつこの移送に必要である前記ガスを用いて、ガス体積を移送することを可能にする。この移送の間に使用される流速は、分離手段(例えばマイクロカラム)内に通じるベクターガスのものとは実質的に異なることがある。
この工程の間、通路3から通路6に接続されたサンプリングループ中にサンプリングされた試料は、V1の通路4を通じて入るベクターガスとして使用されたものと同じガスを介して、濃縮手段に移送される。次いで、サンプリングされた試料は、V2の通路6を介して濃縮手段内に導入されるように、V1の通路5を通じて出ていき、通路1を通じてバルブV2内に導入される。
サンプリングされた体積の濃縮手段に向けた移送は、0.1mL/分から100mL/分の間の、好ましくは0.2mL/分から40mL/分の間の、さらに一層好ましくは1mL/分と20mL/分の間の流速で達成される。
バルブV2は、依然として位置2にあり、分離(MS)手段および検出(MD)手段にベクターガスを供給することができる(ベクターガスは、V2の通路4を通じて入り、V2の通路5を通じて分離手段に向かって出ていく)。
最後に、第3の工程(図3c)は、予濃縮されたガス試料を分離手段MSに向かって注入すること、次いで、分離された試料を検出手段MDによって検出することを含む。
バルブは、そこで位置1に戻り、バルブ2は、位置2にある。
この工程の間、ベクターガスは、バルブV2の通路4を通じて入り、予濃縮されたガス試料をそれと共に運ぶ予濃縮器を通過するよう、通路5を通じて出ていく。予濃縮されたガス試料は、V2の通路6を通じて入り、V2の通路5を通じて分離手段に向かって出ていく。
実施例:種々のBTEX化合物の分離および検出
この実施例では、本発明の方法にしたがって、以下の化合物を分離および検出している。
1:ベンゼン
2:トルエン
3:エチルベンゼン
4:メタおよびパラキシレン
5:オルトキシレン
生成された合成空気を含有する化合物の検出は、以下の工程にしたがって、図1に記載されるようなデバイスを用いて達成されている。
(i)化合物(1)〜(5)の全てを含む、生成された合成空気を、ポンプを用いて10から50mL/分の流速で採取し、次いで、5秒から10分の範囲の時間でサンプリングループに注入し、そうして、サンプリングループ中に含有される空気を全体的に一新した。
(ii)サンプリングループ中に存在する試料を、次いで、オーブン内に配置されている気相マイクロクロマトグラフィーマイクロカラム内に注入する。その際、試料がベクターガスによってカラム内に運ばれるように、ベクターガスとして水素も同時にマイクロカラム内に注入する6方向バルブを用いる。
分離工程の技術的特徴:
マイクロカラム:RTX−624(登録商標)
溶出流速:2.5mL/分の水素
カラム温度:70℃
(iii)次いで、光イオン化マイクロ検出器(PID)を用いて試料を検出する。
図4は、既に記載された方法を実行した際に得られたクロマトグラムを表す。
最も揮発性の化合物(ベンゼン1、トルエン2)が最初に出て、最も重いものが持続する(エチルベンゼン3およびキシレン:共溶出されるメタおよびパラキシレン4、ならびにオルトキシレン5)ことが明らかになっている。
このように、この検出方法は、BTEXの敏速な定量分析(10分未満)を可能にし、少量のベクターガスのみを必要とする(図4に示される例では2.5mL/分)。

Claims (15)

  1. 入力(E)および出力(S)、
    マイクロデバイスの前記入力(E)に配置された、少なくとも1種の検出対象の化合物を含有するガス試料を採取するための採集手段(MP)、
    前記採集手段の後に配置された、10μLから500μLの間のガス体積をサンプリングすることを可能にするサンプリングループ(ME)、
    前記サンプリングループ(ME)の後に配置された、前記ガス試料を注入するための注入手段(V1、V2)、
    前記注入手段(V1、V2)の後に配置された、前記ガス試料中の前記検出対象の化合物を分離するための分離手段(MS)、
    前記マイクロデバイスの前記分離手段(MS)と前記出力(S)との間に配置された化合物検出手段(MD)、ならびに
    前記採集手段(MP)の下流に位置し、かつ前記サンプリングループ(ME)、前記注入手段(V1、V2)、前記分離手段(MS)、および前記検出手段(MD)を通過するガス循環回路
    を含み、
    前記ガス循環回路が、0.2cm3から2.0cm3の間の体積を有すること
    を特徴とする、
    揮発性化合物を検出するためのマイクロデバイス。
  2. 前記サンプリングループ(ME)と前記注入手段(V2)との間に配置された濃縮手段(MC)をも含むことを特徴とする、請求項1に記載の検出マイクロデバイス。
  3. 前記検出対象の化合物の前記分離手段(MS)が、マイクロカラムを含む気相マイクロクロマトグラフィーデバイスであることを特徴とする、請求項1または2に記載の検出マイクロデバイス。
  4. 前記化合物検出手段(MD)が、光イオン化マイクロ検出器(PID)、比色検出用の分光計、カサロメータ、炎イオン化検出器(FID)、ミニまたはマイクロ質量分析計、音響検出器、および波長可変レーザーダイオードをベースとした赤外線検出器に存する群から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の検出マイクロデバイス。
  5. (i)検出対象の化合物を含有するガス試料を採集すること、
    (ii)100mL以下の体積を有する前記ガス試料をサンプリングすること、サンプリングループにおいて実施される前記サンプリング、
    (iii)工程(i)で採取されかつ工程(ii)でサンプリングされた前記試料を、前記検出対象の化合物の分離を可能にする手段内へ注入すること、
    (iv)前記検出対象の化合物を分離すること、および
    (v)前記化合物を検出すること
    に存する工程を含み、
    工程(i)および/または(ii)および/または(iii)および/または(iv)および/または(v)でベクターガスを注入する工程も含む可能性があり、
    前記総ベクターガス消費量が、0.1mL/分から5mL/分の間であることを特徴とする、
    ガス試料中の少なくとも1種の揮発性化合物を検出する方法。
  6. 前記サンプリング工程(ii)が、10μLから500μLの間の体積を有するサンプリングループを使用して実施されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 工程(ii)の後に予濃縮の工程を含むことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  8. 前記サンプリング工程(ii)が、0.5mLから100mLの間の体積を有するサンプリングループを使用して達成されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記濃縮手段への前記サンプリングされた体積の移送が、0.1mL/分から100mL/分の間の流速で移送ガスを使用して達成されることを特徴とする、請求項7または8に記載の方法。
  10. 工程(iii)の前記検出対象の化合物の分離が、マイクロカラムを含む気相マイクロクロマトグラフィーデバイスを使用して達成されることを特徴とする、請求項5から9のうち1項に記載の方法。
  11. 気相マイクロクロマトグラフィーによる分離の間に使用される前記ベクターガスが、水素、窒素、ヘリウム、アルゴン、およびそれらの混合物に存する群から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 前記気相マイクロクロマトグラフィーが、0.1mL/分から5mL/分の間の溶出流速を用いて実施されることを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。
  13. 化合物の検出が、光イオン化マイクロ検出器(PID)、比色検出用の分光計、カサロメータ、炎イオン化検出器(FID)、ミニまたはマイクロ質量分析計、音響検出器、および波長可変レーザーダイオードをベースとした赤外線検出器に存する群から選択される検出器を使用して達成されることを特徴とする、請求項5から12のうち1項に記載の方法。
  14. 前記検出対象の揮発性化合物が、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、パラキシレン、オルトキシレン、およびメタキシレンに存する群から選択されることを特徴とする、請求項5から13のうち1項に記載の方法。
  15. ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、パラキシレン、オルトキシレン、およびメタキシレンに存する群から選択される化合物を検出するための、請求項1から4のうち1項に規定のマイクロデバイス、または請求項5から14のうち1項に規定の方法の使用。

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