JP2014528963A - 新規のアポトーシス誘導化合物 - Google Patents

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ジャン ミシェル ブルネル
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Aix Marseille Universite
Institut National de la Sante et de la Recherche Medicale INSERM
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Aix Marseille Universite
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D279/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom and one sulfur atom as the only ring hetero atoms
    • C07D279/101,4-Thiazines; Hydrogenated 1,4-thiazines
    • C07D279/121,4-Thiazines; Hydrogenated 1,4-thiazines not condensed with other rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

本発明は、下記化学式(I)の化合物であり、上記化学式において、R1、R2、R3、R4およびR5は、特に、H、選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC1‐C12アルキル、ハロゲン原子、およびC1‐C12ハロアルキルからなる群より独立的に選択され、Aは単結合、または選択的に置換されたC1‐C6アルキレンラジカルを表し、ヒト腫瘍の治療に特に有用である、化学式(I)の化合物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、スルホニルチオモルホリン−3−カルボキサミド(sulfonylthiomorpholine−3−carboxamide)化合物、その調製方法、およびヒト腫瘍の治療へのその使用に関する。
放射線治療および/または抗癌剤を用いる癌治療は、アポトーシスの増加メカニズムとしばしば関連する。しかしながら、治療への耐性は癌治療における共通の特徴である。これは、アポトーシスを経験する癌細胞の機能低下に関し得る。
アポトーシスは精細に調整された生物学的プロセスである。癌細胞の場合、アポトーシスの均衡は細胞生存の利益になる。アポトーシスへの耐性は、主に、アポトーシスカスケードに係るタンパク質における量的な(発現量)および/または質的な(変異)変化によるものである。最大限のアポトーシスに達するには、相違する非排他的信号経路が関連する。これらの経路は、異なる因子により制御されるが、共通の終末点を有する。すなわちそれは、プロカスパーゼ−3およびプロカスパーゼ−7を、エフェクターカスパーゼであるカスパーゼ−3およびカスパーゼ−7へとそれぞれ活性化することである。これらのカスパーゼは、一度活性化されると、アポトーシスプロセスを引き起こす他の基質を切断する。
また、癌細胞のアポトーシスを誘導する異なる方法が試みられてきている。一般に、これらの方法では小分子が用いられる。
しかし、正常な細胞もまたアポトーシスに感応性が高いので、これらの小分子は正常な細胞をも殺傷してしまい、不都合を生じ得る。診療所でこのような分子を用いるには、この点に最大の注意を払わなくてはならない。
このように、正常細胞への作用を低減した腫瘍アポトーシス誘導が可能である新規の化合物の開発は、腫瘍治療分野において際立った関心事である。
先行技術において、スルホニルチオモルホリン−3−カルボキサミド構造を持つ数種の化合物は、特にその抗癌作用について研究されている。
例えば、米国特許第2002/0156074号、国際公開第2010/007027号および国際公開第98/34918号では、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)酵素に媒介される疾患の治療に役立つ化合物が記載されている。Almstead、他(J.Med.Chem.、1999年、Vol.42、n°22、4547−4562)には、チアジンおよびチアゼピン系MMP阻害剤が記載されている。他の一部の先行技術文献には、TACE/MMP阻害剤として知られ、スルホニルチオモルホリン−3−カルボキサミド構造を示すTMI−1およびアプラタスタット(apratastat)化合物が記載されている。
しかしながら、前術のいずれの化合物もアポトーシス誘導活性を示してはいない。
本発明の目的の1つは、腫瘍細胞に対し、ナノモルの領域で、強力なアポトーシス誘導活性を有する新規のアポトーシス誘導化合物を提供することである。
本発明の別の目的の1つは、正常な細胞に対して、細胞毒性を低減した、または細胞毒性をも有しない新規のアポトーシス誘導化合物を提供することである。
本発明の他の目的の1つは、プロカスパーゼ−3およびプロカスパーゼ−7を活性化することができる化合物を提供することである。
本発明は化学式(I)に関し、
(I)は、
であり、
、R、RおよびRは、独立的に、
‐H、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC−C12アルキル、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC−C12アルケニル、
‐ハロゲン原子、
‐C−C12ハロアルキル、
‐(CHにおいて、aは1〜12を含み、そして、Rは、
‐‐ORa1であり、Ra1は選択的に置換されたC‐C12アルキル、選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC‐C10ヘテロアリールからなる群より選択される、ORa1ならびに、
‐‐Ra2であり、Ra2は選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC‐C10ヘテロアリールからなる群より選択される、Ra2
からなる群より選択される、(CH、および、
‐(CHにおいて、bは0〜12を含み、そして、Rは、
‐‐CN、
‐‐OH、
‐‐C(O)Rb1およびSOb1であり、Rb1はH、OH、選択的に置換されたC‐C12アルキル、選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC‐C10ヘテロアリールからなる群より選択される、C(O)Rb1およびSOb1、ならびに、
‐‐NHRb2およびNHC(O)Rb2であり、Rb2はH、選択的に置換されたC‐C12アルキルからなる群より選択される、NHRb2およびNHC(O)Rb2
からなる群より選択される、(CH
からなる群より選択され、
は、
‐H、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルケニル、
‐ハロゲン原子、
‐C‐C12ハロアルキル、
‐(CHにおいて、aは1〜12を含み、そして、Rは、
‐‐ORa1であり、Ra1は選択的に置換されたC‐C12アルキル、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、および選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキルからなる群より選択されるORa1、ならびに、
‐‐Ra2であり、Ra2は選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC‐C10ヘテロアリールからなる群より選択されるRa2
からなる群より選択される、(CH
‐(CHにおいて、bおよびRは上述で規定される、(CH
からなる群より選択され、
そして、Aは単結合、またはC‐CアルキルまたはC‐C10アリール基により選択的に置換されたC‐Cアルキレンラジカルを表す。
本発明において、Rは、式−O−アルキル−アリールの基ではない。
本発明において、Rは、式−O−アルキル−ヘテロアリールの基ではない。
本発明のひとつの実施形態において、aは1〜10を含み、より具体的には1〜6を含み、1〜3を含むと有利である。
別の実施形態において、aは1または2である。
別の実施形態において、bは0〜10を含み、より具体的には0〜6を含み、0〜3を含むと有利である。
別の実施形態において、bは0である。
別の実施形態において、bは1または2である。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R=Hである。
別の実施形態では、化学式(I)において、RはHとは異なる。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R
‐H、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルケニル、
‐ハロゲン原子、
‐C‐C12ハロアルキル、
‐(CHにおいて、aは1〜12を含み、そしてRは、
選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC‐C10ヘテロアリールからなる群より選択される、(CH、ならびに、
‐(CHにおいて、bおよびRは上述で規定される、(CH
からなる群より選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R
‐H、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルケニル、
‐ハロゲン原子、
‐C‐C12ハロアルキル、
‐(CHにおいて、aは1〜12を含み、そして、Rは、
選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、および選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキルからなる群より選択される、(CH、ならびに、
‐(CHにおいて、bおよびRは上述で規定される、(CH
からなる群より選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、RはH、選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、ハロゲン原子、およびC‐C12ハロアルキルからなる群より選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、Rは選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキルであり、より具体的には1〜6個の炭素原子を含み、1〜3個の炭素原子を含むと有利である。
別の実施形態では、化学式(I)において、RはC‐C12ハロアルキルであり、より具体的には1〜6個の炭素原子を含み、1〜3個の炭素原子を含むと有利である。
別の実施形態では、化学式(I)において、Rはハロゲン原子であり、例としてはフッ素原子である。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R、R、RおよびRは、独立的に、H、および選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキルからなる群より選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R、R、RおよびRは、独立的に、Hおよびメチルからなる群より選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R、R、RおよびRは、メチルである。
別の実施形態では、化学式(I)において、R、RおよびRは、独立的に、H、および選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキルからなる群より選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R、RおよびRは、独立的に、H、メチルおよびイソプロピルからなる群より選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R=Rである。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R=Rである。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R=R=Rである。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、Aは単結合、またはフェニル基により置換されたCアルキレンラジカルを表す。
本発明に記載の化学式(I)の化合物は、腫瘍細胞に対し、強力なアポトーシス誘導活性を示し、そしてプロカスパーゼ−3およびプロカスパーゼ−7活性化を促進する。
本発明において、用語「プロカスパーゼ活性化」は、不活性プロカスパーゼを切断し、アポトーシスプロセスを引き起こす活性カスパーゼを提供することに関連する。
さらに、本発明に記載の化学式(I)の化合物は、正常な細胞に対して、細胞毒性を低減した、または細胞毒性をも有しないという点で有利である。それゆえ本発明の化合物は、癌、特に薬剤治療に耐性を示す癌の処置に適する。
本発明において、用語「アルキル」は、分岐または直鎖の、飽和炭化水素基を指し、特に1〜12、好ましくは1〜10個、より具体的には1〜4個の炭素原子を有する。例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ウンデシル、ドデシルなどである。
本発明において、用語「アルケニル」は、部分不飽和で、非芳香族の、炭化水素基を指し、2〜12個、好ましくは2〜6個の炭素原子、より具体的には2〜4個の炭素原子を有する。例としては、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、クロチル、ブテニルなどである。
本発明において、用語「シクロアルキル」は、環系、二環系、三環系、または多環系飽和炭化水素基を指し、3〜12個、好ましくは5〜10個の炭素原子を有し、置換基により置換可能な任意の環原子を置換することができる。シクロアルキル部分の例として、非限定的に、シクロヘキシル、およびアダマンチルを含む。
本発明において、用語「ハロ」は、周期表の第17族(ハロゲン)の原子に関し、特に、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を含む。
本発明において、用語「ハロアルキル」は、少なくとも1つの水素原子をハロゲン原子に置換している、C‐C12におけるアルキル基に関し、例えばブロモメチル、フルオロメチル、ヨードメチル、クロロメチル、トリフルオロメチルなどである。また、用語「ハロアルキル」は、すべての水素原子をハロゲン原子に置換している、C‐C12におけるアルキル基に関し、例えばパーフルオロアルキル基などである。
本発明において、用語「アリール」は、環系、二環系、または三環系の芳香族炭化水素環系に関し、6〜10個、好ましくは6個の炭素原子を有し、置換基により置換可能な任意の環原子を置換することができる。アリール部分の例として、非限定的に、フェニル、およびナフチルを含む。
本発明において、用語「ヘテロアリール」は、5〜8員単環系、8〜12員二環系、または11〜14員三環系の芳香族環系に関し、単環系なら1〜3個のヘテロ原子、二環系なら1〜6個のヘテロ原子、または三環系なら1〜9個のヘテロ原子を有する。前記ヘテロ原子は、O、N、またはSより選択され、置換基により置換可能な任意の環原子を置換することができる。(例えば、単環系、二環系、または三環系の場合、それぞれが炭素原子および1〜3個、1〜6個、または1〜9個の、N、O、またはSであるヘテロ原子である。)
本発明において、用語「ヘテロシクロアルキル」は、5〜7員単環系の非芳香族環系に関し、1〜3個のヘテロ原子を有する。前記ヘテロ原子は、O、N、またはSより選択され、置換基により置換可能な任意の環原子を置換することができる。(例えば、炭素原子および1〜3個のN、O、またはSであるヘテロ原子である。)
本発明において、用語「置換基」は、アルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール基上に、その基の任意の原子において、「置換された」基に関する。適切な置換基として、非限定的に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、SOH、硫酸塩、リン酸塩、パーフルオロアルキル、パーフルオロアルコキシ、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、カルボキシル、オキソ、チオキソ、イミノ(アルキル、アリール、アラルキル)、S(O)nアルキル(nは0〜2)、S(O)nアリール(nは0〜2)、S(O)nヘテロアリール(nは0〜2)、S(O)nヘテロシクロアルキル(nは0〜2)、アミン(モノ−、ジ−、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびその組合せ)、エステル(アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル)、アミド(モノ−、ジ−、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびその組合せ)、スルホンアミド(モノ−、ジ−、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびその組合せ)、非置換のアリール、非置換のヘテロアリール、非置換のヘテロシクロアルキル、ならびに、非置換のシクロアルキルを含む。
本発明において、用語「アシル」は、アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、またはヘテロアリールカルボニル置換基に関し、そのいずれも置換基によりさらに置換することができる。
本明細書に記載されている化合物は不斉中心を有し得る。また、不斉置換原子を含む本発明の化合物を光学活性体またはラセミ体に単離することが可能である。光学活性体の調製方法は先行技術においてよく知られており、ラセミ体分割、または光学活性の出発物質からの合成などによりおこなわれる。化合物として、キラル、ジアステレオマーのあらゆるラセミ体、およびあらゆる幾何異性体が意図されているが、これは特に立体化学または異性体が示されている場合を除く。
また、本発明の化合物は、その立体異性体(ジアステレオマー、エナンチオマー)、純粋または混合物、ラセミ混合物、幾何異性体、互変異性体、塩、水和物、溶媒和物、固体形態、およびその混合物を含む。
本発明は、本発明による化合物の「薬学的に許容される」塩に関する。一般に、該用語は有機または無機の塩基または酸から得られる、わずかな毒性のまたは無毒性の塩を指す。これらの塩は、本発明の化合物の最終精製段階で、または塩を精製した化合物に取り込むことで得ることができる。
本発明の一部の化合物およびその塩は、いくつかの固体形態で安定可能である。本発明は、本発明による化合物のあらゆる固体形態を含み、これは非晶質、多形、単結晶および多結晶の形態を含む。本発明の化合物は、例えば、水(水和物)またはエタノールなどの薬学的に許容される溶媒とともに、非溶媒和または溶媒和形態で存在可能である。
「薬学的に許容される」とは、過剰な有毒性、刺激作用、アレルギー反応などがなく、適切な医学的良識の範囲内で、ヒトおよび下等動物の細胞に接触して使用可能であり、そして適切な効果/リスク比に対応するということを意味する。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の生物学的作用および性質を有し、そして、生物学的にあるいはその他の点で望ましくないものではない塩に関する。本発明の化合物は、多くの場合、アミノおよび/もしくはカルボキシル基またはそれらと類似の基の存在下で、酸性および/または塩基性塩を形成可能である。薬学的に許容される酸付加塩は、無機および有機酸より調製可能である。一方、薬学的に許容される塩基付加塩は無機および有機塩基より調製可能である。薬学的に許容される塩に関する先行文献においては、Berge他の(J.Pharm.Sd、vol.66、1、1977年)がある。「無毒性の薬学的に許容される塩」という表現は、無毒性であり、薬学的に許容される、無機もしくは有機酸、または無機もしくは有機塩基で形成される無毒性の塩に関する。例として、塩とは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などの無機酸由来の塩を含み、また、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、フマル酸、メタンスルホン酸、およびトルエンスルホン酸などの有機酸から調製される塩を含む。
本発明の文脈において、用語「治療する」または「治療」とは、本明細書で用いられているように、前記用語が適用される疾患もしくは状態、または1つもしくはより多くの前記疾患もしくは状態の、症状の進行の反転、軽減、抑制、またはそれらの予防を意味する。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、R、R、R、RおよびRは、独立的に、
‐H、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、
‐ハロゲン原子、および
‐C‐C12ハロアルキル、
からなる群より選択される。
アルキル基としてはC‐C、有利にはC‐Cアルキル基を挙げることができる。
アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、およびドデシル、有利にはメチルおよびイソプロピルを挙げることができる。
ハロゲン原子としてはフッ素原子を挙げることができる。
ハロアルキル基としてはブロモメチルおよびトリフルオロアルキルを挙げることができる。
本発明の第1の実施形態では、Aは単結合を表す。
本実施形態による化学式(I)の化合物は、フェニルスルホニルチオモルホリン−3−カルボキサミド化合物である。
また、本発明は化学式(II)の化合物に関し、
ここで、R、R、R、RおよびRは上記化学式(I)にて規定される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)において、R、R、R、RおよびRは、独立的に、
‐H、
‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、
‐ハロゲン原子、および
‐C‐C12ハロアルキル、
からなる群より選択される。
アルキル基としてはC‐C、有利にはC‐Cアルキル基を挙げることができる。
アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、およびドデシル、有利にはメチルおよびイソプロピルを挙げることができる。
ハロゲン原子としてはフッ素原子を挙げることができる。
ハロアルキル基としてはブロモメチルおよびトリフルオロアルキルを挙げることができる。
ひとつの実施形態では、化学式(I)または(II)において、R、R、RおよびRはHである。
ひとつの実施形態では、化学式(II)の化合物は下記化学式(II−1)を有し、
ここで、Rは上記化学式(I)にて規定される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−1)において、RはHである。
別の実施形態では、化学式(II)または(II−1)において、RはH以外である。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−1)において、RはH、選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、ハロゲン原子、およびC‐C12ハロアルキルからなる群より選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−1)において、Rは選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキルであり、より具体的には、1〜6の炭素原子、有利には1〜3の炭素原子を含む。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−1)において、RはC‐C12ハロアルキルであり、より具体的には、1〜6の炭素原子、有利には1〜3の炭素原子を含む。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−1)において、Rはハロゲン原子であり、例えば、フッ素原子である。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−1)において、RはH、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ドデシル、ブロモメチル、トリフルオロメチル、およびフッ素からなる群より選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−1)において、Rはイソプロピルである。
化学式(II−1)の化合物として、下記化合物を挙げることができる。
ひとつの実施形態では、化学式(I)または(II)において、RはHである。
ひとつの実施形態では、化学式(II)の化合物は下記化学式(II−2)を有し、
ここで、R、R、RおよびRは上記化学式(I)にて規定される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−2)において、R=Rである。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−2)において、R=Rである。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−2)において、R、R、RおよびRは、Hおよび選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキルからなる群より独立的に選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−2)において、R、R、RおよびRは、Hおよびメチルからなる群より独立的に選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−2)において、R、R、RおよびRはメチルである。
化学式(II−2)の化合物として、下記化合物を挙げることができる。
ひとつの実施形態では、化学式(I)または(II)において、RおよびRはHである。
化学式(II)の化合物として、下記化学式(II−3)を有する化合物を挙げることができ、
ここで、R、RおよびRは上記化学式(I)にて規定される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−3)において、R=Rである。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−3)において、R=R=Rである。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−3)において、R、RおよびRは、Hおよび選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキルからなる群より独立的に選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−3)において、R、RおよびRは、選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキルからなる群より独立的に選択される。
ひとつの実施形態では、化学式(II)または(II−3)において、R、RおよびRは、H、メチル、およびイソプロピルからなる群より独立的に選択される。
化学式(II−3)の化合物として、下記化合物を挙げることができる。
本発明の別の実施形態では、化学式(I)において、R、R、R、RおよびRはいずれもHではない。
ひとつの実施形態では、R=R=R=R=Rである。
ひとつの実施形態では、R、R、R、RおよびRは、メチルなどの、選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキルから選ばれる。
これによる化合物として、下記化合物を挙げることができる。
本発明の別の実施形態では、化学式(I)において、Aは、置換されたC‐Cアルキレンラジカルを表す。
ひとつの実施形態では、Aは、フェニル基などの、アリール基により置換されたエチレンラジカルである。
これによる化合物として、下記化合物を挙げることができる。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、ラジカルAについてオルト位にて配置される2つの基は一致する、すなわちR=Rである。
ひとつの実施形態では、化学式(I)において、ラジカルAについてメタ位にて配置される2つの基は一致する、すなわちR=Rである。
また、本発明は下記化合物に関する。
また、本発明は上述で規定される化学式(I)の化合物を含む薬剤に関する。
また、本発明は上述で規定される化学式(II)、(II−1)、(II−2)または(II−3)の化合物を含む薬剤に関する。
また、本発明は上述で規定されるあらゆる化合物を含む薬剤に関する。
また、本発明は、薬剤として使用するための、上述で規定される化学式(I)の化合物に関する。
また、本発明は、薬剤として使用するための、上述で規定される化学式(II)、(II−1)、(II−2)または(II−3)の化合物に関する。
また、本発明は、薬剤として使用するための、上述で規定される化合物に関する。
また、本発明は、1つもしくはより多くの薬学的に許容し得る賦形剤との混合物において、上述で規定される化学式(I)の化合物を含む医薬組成物に関する。
また、本発明は、1つもしくはより多くの薬学的に許容し得る賦形剤との混合物において、上述で規定される化学式(II)、(II−1)、(II−2)または(II−3)の化合物を含む医薬組成物に関する。
また、本発明は、少なくとも1つの薬学的に許容し得る賦形剤と関連して、上述で規定される化合物のうちのいずれかひとつを含む医薬組成物に関する。
また、本発明は、アポトーシス誘導化合物として使用するための、化学式(I)、(II)、(II−1)、(II−2)もしくは(II−3)の化合物、または上述で規定されるあらゆる化合物に関する。
また、本発明は、プロカスパーゼ−3および/またはプロカスパーゼ−7活性剤として使用するための、化学式(I)、(II)、(II−1)、(II−2)もしくは(II−3)の化合物、または上述で規定されるあらゆる化合物に関する。
ひとつの実施形態では、前記化学式(I)の化合物は抗腫瘍剤とともに投与される。
ひとつの実施形態では、前記化学式(I)の化合物は放射線治療シーケンスの前、その間、または後に、投与される。
また、本発明は、上述で規定される化学式(I)の化合物および抗腫瘍剤を含む組合せに関する。
また、本発明は、薬剤として使用するための、化学式(I)の化合物と抗腫瘍剤の組合せに関する。
化学式(I)を有する本発明の化合物は単独で投与することが可能だが、医薬組成物として提供することが好ましい。動物およびヒトの両方の使用に有益な、本発明による医薬組成物は、1つもしくはより多くの薬学的に許容し得る担体および任意の他の治療成分とともに、上述で規定される化学式(I)を有する少なくともひとつの化合物を含む。
然る実施形態では、同時に投与するため、組合せ治療に必要な有効成分を単一の医薬組成物内で組み合わせることができる。
本明細書において、用語「薬学的に許容し得る」およびその文法上の変化形は、組成物、担体、希釈剤および試薬に関して、互換可能に用いられ、そしてそれらの物質が、悪心、めまい、胃のむかつきなどの望ましくない生理的作用をおこすことなく哺乳類に投与可能であることを示す。
薬理組成物において、溶解または分散した有効成分を含む薬理組成物の調製は、当該技術においてよく理解されており、製剤に基づくとは限らない。そのような組成物は典型として、液剤または懸濁剤のいずれかで注射剤として調製される。しかしまた、液剤または懸濁剤に適した固形剤形は、使用に先立ち液体内で調製され得る。また、乳化して調製され得る。本医薬組成物は、特に、固形投与剤形で製剤可能であり、例としては、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、糖衣剤、または顆粒剤である。
ビヒクルの選択およびビヒクルにおける活性物質の含有量は、一般に活性化合物の溶解性および化学的性質、特定の投与方法、および薬務の規定によって決定される。例として、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウムなどの賦形剤、デンプン、アルギン酸などの崩壊剤、ならびにステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルクなどの潤滑剤と組み合わせた然る複合ケイ酸塩を、錠剤の調製に用いるとよい。カプセル剤の調製にはラクトースおよび高分子量ポリエチレングリコールの使用が有利である。水性懸濁剤が用いられるときは、乳化剤または懸濁を促進する薬剤を含むとよい。また、ショ糖、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンおよびクロロフォルム、またはそれらの混合物などの希釈剤を用いてもよい。
本医薬組成物は、経口、直腸、鼻、口腔、眼球、舌下、経皮、直腸、局所、膣、非経口(皮下、動脈内、筋肉内、静脈内、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)、槽内、および腹腔内を含む局所または全身投与により、ヒトおよび動物に適切な製剤において投与することができる。好ましい経路は、例えば、受容者の状態などで変わり得るということが認められるであろう。
薬学において既知のいずれかの方法により、単位投与剤形にて処方を調製することが可能である。このような方法は、活性成分と1つもしくはより多くの副成分を構成する担体とを関連させるステップを含む。一般的には、活性成分を、液体担体、微粒子状の固体担体またはその両方と均一かつ十分に混合することにより処方を調製する。そして、必要であれば成形する。
本発明の化合物の1日あたりの総投与量は、1回または分割して対象に投与され、例えば体重に対して1日あたり、約0.001mg/kg〜約100mg/kgの量であるとよい。好ましくは、1日あたり約0.01mg/kg〜約10mg/kgの量であるとよい。単位投与組成物は、1日分の用量を賄うのに用いられ得る、その分量を含んでもよい。
しかし、いずれの患者においても、具体的な投与量は様々な要因に依存し、その要因とは、体重、一般的な健康状態、性別、食生活、投与時間および経路、排出および吸収率、他の薬剤との組合せ、および治療する疾患の重症度を含む、ということを理解されたい。
また、本発明は、良性腫瘍、癌腫および癌などのヒト腫瘍の治療および/または予防のために使用される、上述の化学式(I)の化合物に関する。
また、本発明は、良性腫瘍、癌腫および癌などのヒト腫瘍の治療および/または予防のために使用される、化学式(II)、(II−1)、(II−2)もしくは(II−3)の化合物、または上述のいずれかの化合物に関する。
また、本発明は、細胞の異常な増殖を阻害するために使用される、上述の化学式(I)の化合物に関する。
また、本発明は、細胞の異常な増殖を阻害するために使用される、化学式(II)、(II−1)、(II−2)もしくは(II−3)の化合物、または上述のいずれかの化合物に関する。
ひとつの実施形態では、化学式(I)、(II)、(II−1)、(II−2)もしくは(II−3)の化合物、または上述のいずれかの化合物は、プロカスパーゼ−3および/またはプロカスパーゼ−7の活性化に関連する疾患の治療および/または予防に用いられる。
また、本発明は、良性腫瘍、癌腫および癌などのヒト腫瘍の治療および/または予防のために使用される、1つもしくはより多くの薬剤および/または医薬組成物と、化学式(I)、(II)、(II−1)、(II−2)もしくは(II−3)の化合物、または上述のいずれかの化合物との組合せに関する。
また、本発明は、化学式(I)、(II)、(II−1)、(II−2)もしくは(II−3)の化合物または上述のいずれかの化合物を必要とする患者に投与するステップを含む、アポトーシス誘導方法に関する。
また、本発明は、化学式(I)、(II)、(II−1)、(II−2)もしくは(II−3)の化合物または上述のいずれかの化合物を必要とする患者に投与するステップを含む、良性腫瘍、癌腫および癌などのヒト腫瘍の治療および/または予防の方法に関する。
また、本発明は、化学式(I)、(II)、(II−1)、(II−2)もしくは(II−3)の化合物または上述のいずれかの化合物を必要とする患者に投与するステップを含む、細胞の異常な増殖を治療および/または予防する方法に関する。
また、本発明は、本発明による化合物を調製する方法に関する。
上述の化学式(I)の化合物を調製する方法は、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および化学式(III)の化合物をカップリングするステップを含み、
化学式(IV)の化合物を提供するステップを含み、
ここで、A、R、R、R、RおよびRは、上述の化学式(I)である。
ひとつの実施形態では、カップリング反応はシリル化剤の存在下で行われる。
化学式(I)の化合物の調製は、下記の方法によって行うことが可能である。
ひとつの実施形態では、Aは単結合である。
このカップリング反応は、例えば、無水ジクロロメタンなどの無水溶媒中において行われるが、クロロフォルム、THFまたはトルエンなどの他の溶媒中で行うことも可能である。
ひとつの実施形態では、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸およびシリル化剤を、例えば、前記溶媒中に溶解し、そしてその混合物を少なくとも1時間還流する。
適切なシリル化剤として、N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(BSTFA)またはクロロトリメチルシランを挙げることができる。
そして、第3級アミン基およびスルホニルクロリド(III)の溶液(例として、上記溶媒と同様の溶媒において)を、例えば低温で、例えば−20℃〜20℃で、例えば約0℃で、前記混合物に加える。その後、前記混合物を少なくとも1時間撹拌する。
適切な第3級アミン基として、N−メチルモルホリン(NMO)を挙げることができる。
カップリングのステップに続き、本発明による調製方法は、化学式(IV)に対応する酸塩化物の調製を介して化学式(IV)を化学式(I)に変換するステップも含む。
本発明の方法によると、下記化学式(IV−1)
の酸塩化物の組成およびヒドロキシルアミンと前記酸塩化物の反応を介して、化学式(IV)の化合物を化学式(I)の化合物に変換することができる。
化学式(IV)の化合物の化学式(I)の化合物への変換は、下記の方法によって行うことが可能である。
化学式(IV)を化学式(IV−1)の酸塩化物に変換する反応は、例えば、塩化オキサリルおよび触媒量のジメチルホルムアミド(DMF)を、例えば約0℃で、カップリングのステップ後に得た混合物に添加することにより行われる。その後、得られた混合物を少なくとも1時間撹拌する。
そして、ヒドロキシルアミン溶液(例として水中で50%)を、テトラヒドロフラン(THF)および水などの溶媒または溶媒の混合物に溶解する。その後、上記で調製した酸塩化物を添加し、化学式(I)化合物を得る。
ひとつの実施形態では、本発明の調製方法は、例えば下記の方法で示されるように「ワンポット」になる。
図1は、化合物1、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、および14の存在下(10μM濃度)での、ヒト乳房の腫瘍SUM149細胞の細胞増殖率(インビトロで)を示す。
図2〜図9において、化合物1はひし形の点で示され、化合物3は四角の点で示され、化合物4は三角の点で示される。
図2は、薬剤濃度(μM)による、ヒト乳房の腫瘍SUM149細胞の細胞増殖率(インビトロで)を示す。 図3は、薬剤濃度(μM)による、ヒト乳房の腫瘍L226細胞の細胞増殖率(インビトロで)を示す。 図4は、薬剤濃度(μM)による、正常ヒト乳腺上皮細胞HME−1細胞の細胞増殖率(インビトロで)を示す。 図5は、薬剤濃度(μM)による、正常ヒト乳腺上皮細胞MCF−10A細胞の細胞増殖率(インビトロで)を示す。 図6は、薬剤濃度(μM)による、ヒト乳房の腫瘍SUM149細胞における活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7の割合(インビトロで)を示す。 図7は、薬剤濃度(μM)による、ヒト乳房の腫瘍L226細胞における活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7の割合(インビトロで)を示す。 図8は、薬剤濃度(μM)による、正常ヒト乳腺上皮細胞HME−1細胞における活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7の割合(インビトロで)を示す。 図9は、薬剤濃度(μM)による、正常ヒト乳腺上皮細胞MCF−10A細胞における活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7の割合(インビトロで)を示す。 図10は、Z−VAD処理ありまたはなしで、薬剤濃度(μM)による、アネキシンV陽性細胞(ヒト乳房の腫瘍SUM149)の割合を示す(白の棒グラフは化合物3、斜線の棒グラフは化合物4)。 図11は、ウシ胎児血清あり(推奨培地、黒い三角の点)またはなし(合成培地、白い三角の点)で、化合物4の薬剤濃度(μM)による、ヒト乳房の腫瘍SUM149細胞の細胞増殖の割合(インビトロで)を示す。 図12Aは、負の対照群としてDMSO内においてジエチルアミノベンズアルデヒド(DEAB)で処理、DMSO単独で処理、またはDMSO内の化合物12(0.6μM)で処理をし、そして、癌幹細胞の割合を測定するためのALDH基質を含むAldefluorアッセイ緩衝剤内でインキュベートした細胞のFACS分析結果を示す。 図12Bは、化合物12(C12)またはドキソルビシンで処理した細胞集団におけるALDH+細胞の割合と、DMSO内細胞集団におけるALDH+細胞の割合との比を表すヒストグラムを示す。
<実施例>
化合物1〜14の合成に使用した反応物および溶媒(実施例1)は、TCI EuropeおよびSigma Aldrichから市販品を購入した。
すべての生物学的実験(実施例2〜9)は、推奨の細胞株特異的培地にて行った。SUM149およびL226では、培地に10%のウシ胎児血清を添加した。また、HME−1およびMCF−10Aでは、培地に5%のウマ血清を添加した。
<実施例1:化合物1〜14の合成>
<<化合物1>>
冷却器を備えた三つ口丸底フラスコ内で、無水CHCI(0.7mL)内の2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸(1mmol)を室温に置いた。前記混合物を撹拌下に置き、10分間還流した。N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(BSTFA)(2.05mmol)を添加し、反応混合物をさらに2時間還流した。続けて、CHCI(0.35mL)に溶解したN−メチルモルホリン(NMO)(155μL)およびフェニルスルホニルクロリド(1mmol)を、0°Cで添加した。前記反応混合物を室温まであたため、撹拌を一晩中行った。
得られた該溶液を、0°Cで、ジメチルホルムアミド(DMF)(30μL)および塩化オキサリル(2.4mmol)に添加した。前記反応混合物を室温まであたため、撹拌を14時間行った。
ヒドロキシルアミン溶液(水中で50%、1.45mL)をTHF(5mL)およびH0(0.35mL)に溶解し、そして、室温まであたため、さらに12時間撹拌した前記反応混合物に、0°Cで、速やかに添加した。
相分離を可能にするため水を添加した。下相をNaSOで乾燥し、ろ過して、減圧下で濃縮した。溶媒を除去した後、CHCI/酢酸エチル(1/1)溶出剤を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、粗残渣を精製し、望んだ物質である(3S)−N−ヒドロキシ−4−(ベンゼンスルホニル)−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(1)を得た。
白色固体;1H NMR (DMSO d6):δ = 10.78 (s, 1H), 8.01-7.37 (m, 5H),4.08-3.86 (m, 2H), 2.95-2.56 (m, 5H), 2.14(s, 3H), 1.45 (s, 3H), 1.23 (s,3H). 13C (DMSO d6): δ = 163.93,139.13, 132.81, 129.24, 126.52, 58.70, 41.15, 30.64, 28.40, 26.52, 23.96. C13H18N2O4S2m/z 331.0781 (100%,(M+H+)).
化合物2〜14は、スルホニルクロリドを出発物質として用い、この手順によって得られた。
<<化合物2>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および4−メチルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(2)を得た。
白色固体; 1H NMR (acetone d6):δ = 10.29 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.66 (d, J = 7.9Hz, 2H), 7.37 (d, J =7.9Hz, 2H), 4.21 (s, 1H), 3.99 (td, J = 12.6 and 2.7Hz, 1H), 3.90 (dt, J= 12.6 and 3.5Hz, 1H), 3.04 (ddd, J = 13.7, 12.6 and 3.5Hz, 1H),2.52 (dt, J = 13.7 and 2.7Hz, 1H), 2.42 (s, 3H), 1.51 (s, 3H), 1.26 (s,3H). 13C (acetone d6): δ = 165.18, 144.15, 137.82, 130.39, 127.86,60.73, 42.33, 40.34, 29.06, 27.17, 25.27, 21.39. C14H20N2O4S2m/z 345.0943 (100%, (M+H+)).
<<化合物3>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸およびイソプロピルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(4−イソプロピルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(3)を得た。
白色固体;1H NMR (DMSO d6):δ = 10.70 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 7.64-7.62 (d, 2H), 7.45-7.43 (d, 2H), 3.97 (t,J = 6Hz, 2H), 3.74-3.71 (m, 1H), 3.00-2.87 (m, 2H), 2.51 (s, 4H), 1.40(s, 3H), 1.23 (s, 3H), 1.21 (s, 3H), 1.17 (m,3H). 13C (DMSO d6): δ =164.11, 153.49, 136.80, 127.16, 126.78, 58.62, 41.06, 33.28, 28.43, 26.53,23.96, 2342, 23.35.
<<化合物4>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および2,3,5,6−テトラメチルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(4)を得た。
白色固体;1H NMR (acetone d6):δ = 10.09 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 4.22 (td, J =13.5 and2.6Hz, 1H), 4.08 (s, 1H), 3.63 (dt, J = 13.8 and 2.9Hz, 1H), 3.11 (ddd, J= 13.5, 12.9 and 3.4Hz, 1H), 2.49 (s, 6H), 2.47 (dt, J = 13.7 and 2.4Hz,1H), 2.28 (s, 6H), 1.53 (s, 3H), 1.25 (s, 3H). 13C (acetone d6): δ =166.14, 137.19, 137.10, 136.77, 59.64, 41.81, 9.93, 29.42, 27.62, 24.62, 20.99,17.95. C17H26N2O4S2 m/z387.1412 (100%,(M+H+)).
<<化合物5>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸およびブロモメチルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(4−ブロモメチルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(5)を得た。
黄色固体;1H NMR (DMSOd6): δ = 9.02 (m, 2H), 8.12-8.10 (m, 2H), 7.53-7.51 (m, 2H), 4.41 (s, 2H),2.93-2.67 (m, 2H), 1.48 (s, 3H), 1.27 (s, 3H). 13C (DMSO d6): δ =166.30, 144.09, 142.54, 131.26, 128.42, 68.31, 56.44, 49.13, 33.00, 27.26,25.38, 22.51.
<<化合物6>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および4−トリフルオロメチルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(4−トリフルオロメチルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(6)を得た。
白色固体;1H NMR (DMSO d6): δ =10.71 (s, 1H), 9.83 (s, 1H), 8.06-7.06 (m, 4H), 3.98-3.78 (m, 3H), 2.99-2.55(m, 2H), 1.41 (s, 3H), 1.17 (s, 3H). 13C (DMSO d6): δ = 163.55, 159.55, 142.66,132.59, 130.32, 129.08, 128.76, 127.54, 126.43, 126.11, 124.77, 122.06, 119.94,117.65, 65.27, 58.91, 54.29, 41.46, 28.33, 26.48, 23.92.
<<化合物7>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および4−フルオロフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(4−フルオロフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(7)を得た。
白色固体;1H NMR (DMSOd6): δ = 9.65 (s, 2H), 8.00-7.97 (m, 2H), 7.19-7.15 (m, 3H), 4.62-3.89 (m, 2H),2.81-2.67 (m, 2H), 1.48 (s, 3H), 1.39 (s, 3H). 13C (DMSO d6): δ =165.54, 163.72, 159.62, 135.24, 130.11, 130.01, 129.66, 129.56, 116.50, 116.27,116.17, 115.95, 64.51, 58.78, 48.56, 28.38, 26.51, 23.97.
<<化合物8>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および4−エチルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(4−エチルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(8)を得た。
白色固体;1H NMR (DMSOd6): δ= 10.72 (s, 1H), 8.91 (s, 1H), 7.62 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 7.38 (d, J = 6.0Hz, 2H), 4.05 (s, 1H), 3.99-3.71 (m, 4H), 2.86-2.66 (m, 2H), 2.50 (s, 3H), 1.38(s, 3H), 1.16 (s, 3H). 13C (DMSO d6): d = 164.09, 149.04, 136.53,128.53, 126.70, 58.64, 41.04, 28.39, 27.92, 26.50, 23.94, 14.93.
<<化合物9>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸およびジフェニルエタンフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(ジフェニルエタンスルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(9)を得た。
白色固体;1H NMR (DMSOd6): δ= 7.80 (s, 1H), 7.27-7.02 (m,10H), 5.54 (s, 1H), 4.53-4.47 (m, 2H), 3.90(d, J = 6Hz, 2H), 3.72-3.65 (m, 1H), 2.87 (td, J = 13.5 and 2.6Hz, 1H),2.55-2.49 (m, 1H),2.06-1.95 (m, 1H), 1.43 (s, 3H), 1.01 (m, 3H). 13C(DMSO d6): δ=160.91, 142.28, 141.90, 140.66, 128.84, 128.69, 127.59, 126.96, 126.74,57.15, 51.31, 46.52, 46.15, 43.27, 39.69, 26.39, 26.26, 15.03.
<<化合物10>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および4−ドデシルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(4−ドデシル)フェニルスルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(10)を得た。
淡黄色粘性油;1H NMR (DMSOd6): δ=7.80 (d, 2H), 7.24 (d, 2H), 6.75 (s, 1H), 4.37 (d, J = 6Hz, 1H),3.90-3.51 (m, 1H), 3.12-2.39 (m, 2H), 1.56-0.73 (m, 35H). 13C (DMSOd6): δ= 165.37, 154.82, 153.57, 133.03, 128.72, 128.36, 127.75, 65.95, 61.27, 48.01,46.23, 40.09, 39.71, 38.08, 36.59, 31.83, 29.64, 29.28, 27.53, 26.49, 22.66,21.88, 19.33, 15.05, 14.10, 12.08.
<<化合物11>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および2,4,6−トリメチルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(11)を得た。
白色固体;1H NMR (acetoned6): δ= 10.15 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.05 (s, 2H), 4.22 (td, J= 13.2 and 2.3Hz,1H), 4.07 (s, 1H), 3.68 (dt, J= 13.2 and 2.7Hz, 1H), 3.12 (ddd, J= 13.9, 13.2and 2.7Hz, 1H), 2.57 (s, 6H), 2.51 (dt, J= 13.9 and 2.3Hz, 1H), 2.30 (s, 3H),1.52 (s, 3H), 1.26 (s, 3H). 13C (acetone d6): δ= 165.94, 143.54,140.98, 132.77, 60.14, 41.94, 39.99, 29.46, 27.56, 24.79, 22.98, 20.82. C16H24N204S2m/z 372.1177 (100%, (M+H+)).
<<化合物12>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(12)を得た。
白色固体;1H NMR (acetone d6):δ= 10.10 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 4.19 (td, J= 13.0 and 2.6Hz, 1H), 4.11 (s, 1H),3.59 (dt, J= 13.6 and 3.3Hz, 1H), 3.09 (ddd, J= 13.6, 13.0 and 3.3Hz, 1H), 2.52(s, 6H), 2.45 (dt, J = 13.6 and 2.6Hz, 1H), 2.31 (s, 3H), 2.25 (s, 6H), 1.55(s, 3H), 1.25 (s, 3H). 13C (acetone d6): δ= 165.87, 140.84, 138.48,135.68, 135.42, 59.74, 41.95, 40.00, 29.56, 27.59, 24.75, 19.02, 17.87, 17.12.C18H28N204S2 m/z400.1490 (100%, (M+H+)).
<<化合物13>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および4−プロピルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(4−プロピルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(13)を得た。
白色固体;1H NMR (acetoned6): δ = 10.29 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.69 (d, J= 8.3Hz, 2H), 7.39 (d, J =8.3Hz, 2H), 4.21 (s, 1 H), 4.00 (td, J= 12.3 and 2.5Hz, 1H), 3.90 (dt, J = 12.3and 4.0Hz, 1H), 3.09 (ddd, J = 13.8, 12.3 and 4.0Hz, 1H), 2.69 (t, J = 7.5Hz,2H), 2.52 (dt, J = 13.8 and 2.5Hz, 1H), 1.67 (quint, J = 7.5Hz, 2H), 1.50 (s,3H), 1 .26 (s, 3H), 0.94 (t, J = 7.5Hz, 3H), . 13C (acetone d6): δ =165.23, 148.73, 138.05, 129.86, 127.91 , 60.73, 42.36, 40.31 , 38.24, 29.54,27.19, 25.27, 24.86, 13.88. C16H24N204S2m/z 372.1177 (100%, (M+H+)).
<<化合物14>>
上述の手順により、2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および3,5−ジメチルフェニルスルホニルクロリドから(3S)−N−ヒドロキシ−4−[(3,5−ジメチルフェニル)スルホニル]−2,2−ジメチル−3−チオモルホリンカルボキサミド(14)を得た。
白色固体;1H NMR (acetone d6): δ=10.35 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.39 (s, 2H), 7.26 (s, 1H), 4.18 (s, 1H), 3.97(td, J = 12.2 and 2.8Hz, 1H), 3.90 (ddd, J = 12.2, 4.3 and 2.8Hz, 1H), 3.04(ddd, J = 13.6, 12.2 and 4.3Hz, 1H), 2.51 (dt, J = 13.6 and 2.8Hz, 1H), 2.37(s, 6H), 1.52 (s, 3H), 1.25 (s, 3H). 13C (acetone d6): δ= 165.01 ,140.30, 139.85, 124.92, 125.36, 60.79, 42.36, 40.39, 29.32, 27.24, 25.33,21.19. C15H22N204S2 m/z358.1021 (100%, (M+H+)).
<実施例2:腫瘍細胞増殖の阻害>
ヒト乳房の腫瘍SUM149細胞(basalサブタイプの炎症性乳癌(IBC))を、3000細胞/100μLで、37℃、5%のCO中において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目および3日目に、化合物1、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14を10μMで添加した。5日目に、10μLのアラマーブルー(alamar blue)染色液において、37℃で、2時間インキュベートすることにより、3連での生細胞数を測定した(図1)。
<実施例3:腫瘍細胞増殖の阻害>
ヒト乳房の腫瘍SUM149細胞を、3000細胞/100μLで、37℃、5%のCO中において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目および3日目に、20μΜ〜300nMの範囲の、段階希釈薬剤(化合物1、3または4)を添加した。5日目に、10μLのアラマーブルー染色液において、37℃で、2時間インキュベートすることにより、3連での生細胞数を測定した(図2)。
ヒト乳房の腫瘍L226細胞(ERB−B2サブタイプの炎症性乳癌(IBC))を、3000細胞/100μLで、37℃、5%のCO中において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目および3日目に、20μΜ〜300nMの範囲の、段階希釈薬剤(化合物1、3または4)を添加した。5日目に、10μLのアラマーブルー染色液において、37℃で、2時間インキュベートすることにより、3連での生細胞数を測定した(図3)。
<実施例4:正常細胞の増殖における作用>
正常ヒト乳腺上皮細胞HME−1を、3000細胞/100μLで、37℃、5%のCO中において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目および3日目に、20μΜ〜300nMの範囲の、段階希釈薬剤(化合物1、3または4)を添加した。5日目に、10μLのアラマーブルー染色液において、37℃で、2時間インキュベートすることにより、3連での生細胞数を測定した(図4)。
正常ヒト乳腺上皮細胞MCF−10Aを、3000細胞/100μLで、37℃、5%のCO中において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目および3日目に、20μΜ〜300nMの範囲の、段階希釈薬剤(化合物1、3または4)を添加した。5日目に、10μLのアラマーブルー染色液において、37℃で、2時間インキュベートすることにより、3連での生細胞数を測定した(図5)。
<実施例5:腫瘍細胞における活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7の誘導>
ヒト乳房の腫瘍SUM149細胞を、10000細胞/100μLで、37℃、5%のCO中において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目に、20μΜ〜300nMの範囲の、段階希釈薬剤(化合物1、3または4)を添加した。50μLのCaspase−Glo3/7試薬において、25℃で、60分間インキュベートすることにより、活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7を、24時間の処理後に、3連で測定した。この試薬は、細胞溶解バッファー(Promega)内に発光前(proluminescent)テトラペプチド配列DEVDを含む。(図6)。
ヒト乳房の腫瘍L226細胞を、10000細胞/100μLで、37℃、5%のCO中において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目に、20μΜ〜300nMの範囲の、段階希釈薬剤(化合物1、3または4)を添加した。50μLのCaspase−Glo3/7試薬において、25℃で、60分間インキュベートすることにより、活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7を、24時間の処理後に、3連で測定した。この試薬は、細胞溶解バッファー(Promega)内に発光前テトラペプチド配列DEVDを含む。(図7)。
<実施例6:正常細胞における活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7の誘導>
正常ヒト乳腺上皮細胞HME−1を、10000細胞/100μLで、37℃、5%のCO中において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目に、20μΜ〜300nMの範囲の、段階希釈薬剤(化合物1、3または4)を添加した。50μLのCaspase−Glo3/7試薬において、25℃で、60分間インキュベートすることにより、活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7を、24時間の処理後に、3連で測定した。この試薬は、細胞溶解バッファー(Promega)内に発光前テトラペプチド配列DEVDを含む。(図8)。
正常ヒト乳腺上皮細胞MCF−10Aを、10000細胞/100μLで、37℃、5%のCO中において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目に、20μΜ〜300nMの範囲の、段階希釈薬剤(化合物1、3または4)を添加した。50μLのCaspase−Glo3/7試薬において、活性カスパーゼ−3およびカスパーゼ−7を、25℃で、60分間インキュベートすることにより、24時間の処理後に、3連で測定した。この試薬は、細胞溶解バッファー(Promega)内に発光前テトラペプチド配列DEVDを含む。(図9)。
<実施例7:化合物3および化合物4が誘導するアポトーシスを完全に遮断するカスパーゼの阻害>
ヒト乳房の腫瘍SUM149細胞を、10細胞/5μLの濃度で、ディッシュにプレーティングした。全カスパーゼ阻害剤であるZ−VAD−FMKありまたはなしで、細胞を化合物3または化合物4(2.5μΜ〜20μΜ)で48時間処理した。細胞アポトーシスを測定する目的で、細胞をannexinV−FITCおよび7−AADで2重染色した。Z−VAD処理により化合物3および化合物4誘導アポトーシスを完全に障害した(図10)。
<実施例8>
SUM149およびL226腫瘍細胞増殖の阻害のための化合物1〜14のIC50値を測定した(実施例2および3の実験手順による)。
IC50値は細胞増殖阻害をもとに算出した。
(−)テストなし
また、MCF−10AおよびHME−1正常細胞増殖の阻害のための化合物1〜14のIC50値も測定した(実施例4および5の実験手順による)。
IC50値は細胞増殖阻害をもとに算出した。
(−)テストなし
これらの結果において、本発明の化合物1〜14は、正常細胞の増殖に影響することなく、選択的に腫瘍細胞の増殖を阻害することを示す。
<実施例9>
SUM149およびL226腫瘍細胞におけるカスパーゼ−3/7の活性化を測定した。
相対発光単位(RLU)の算出値Rは、未処理細胞から倍増した(R=20μΜでのRLU/0μΜでのRLU)。
(−)テストなし
また、MCF−10AおよびHME−1正常細胞におけるカスパーゼ−3/7の活性化も測定した。
(−)テストなし
これらの結果は、本発明の化合物1〜16は、正常細胞よりも腫瘍細胞においてより高いカスパーゼ−3/7活性を誘導することを示す。
<実施例10:腫瘍細胞増殖の阻害と培地構成の影響>
ヒト乳房の腫瘍SUM149細胞を、3000細胞/100μL、37℃、5%のCO中で、10%のFCSを含む推奨培地またはFCSを含まない合成培地において、96ウェルプレートにプレーティングした。0日目および3日目に、10μΜ〜0.16μΜの範囲の段階希釈薬剤(化合物4)を添加した。5日目に、10μLのアラマーブルー染色液において、37℃で、2時間インキュベートすることにより、3連での生細胞数を測定した(図11)。10%のFCSを含む推奨培地において、2μΜでIC50値を測定し、また、FCSなしの場合では、0.6μΜでIC50値を測定した。
<実施例11:33の異なる細胞モデルにおける14の化合物の高スループット細胞増殖分析>
BXPC3細胞、DU145細胞、OPM2細胞、U−2−OS細胞、PLCPRF5細胞、A549細胞、SUM149細胞、HepG2細胞、L389細胞、HGC27細胞、TOV−112D細胞、Messa細胞、Karpas299細胞、A498細胞、HCT−116細胞、H1299細胞、Hep2細胞、DLD1細胞、HUT78細胞、AGS細胞、A4573細胞、ACHN細胞、Panc−1細胞、A375細胞、BT−20細胞、L226細胞、MDAMB231細胞、U118細胞、PC−3細胞、SW579細胞、CLS354−4細胞、Calu−6細胞、U87MG細胞、MeWO細胞、HUVEC、HME−1細胞、MCF−10A細胞、および線維芽細胞を含む、バリデーションをした38の細胞株を、3000細胞/100μL、37℃、5%のCO中で、10%のFCSを含む推奨培地にプレーティングした。
上記実施例に記載の化合物12、4、11、3、13、6、8、14、1および7、ならびに対照としてのDMSOを様々な濃度でテストした。そして、10μΜでの細胞増殖の阻害率を特に研究した。
これらの結果の教師なし階層的クラスタリングを測定し、細胞株感受性によるこれらの化合物の可変性効率を示した。特に、化合物12は質的(IC50<1μΜ)および量的(調査した細胞株の86%に感受性があった)ともに最も効果的であると認められた。
さらに、非腫瘍細胞株(HUVEC、HME−1細胞、MCF−10A細胞、および線維芽細胞)は研究したすべての化合物に耐性があることが有利に認められた。
<実施例12:化合物12の癌幹細胞コンパートメントの阻害>
癌幹細胞(CSCs)は、腫瘍発生、維持、治療への耐性、および転移進行に寄与すると考えられている。薬剤での治療はCSCsの耐性を高める。乳癌幹細胞は、インビトロにおいて、市販の分析を用いて検出可能な(CSCsは「Aldefluor」陽性である)アルデヒドデヒドロゲナーゼ−1(ALDH1)を高レベルで発現する。簡潔に説明をすると、ALDH基質(BAAA(BODIPY(R)−アミノアセトアルデヒド),1μmol/L per 1x10細胞)を含むAldefluorアッセイバッファ内で細胞をインキュベートし、ALDH特異的阻害剤であるジエチルアミノベンズアルデヒド(DEAB)の存在下で陰性対照を行った。その後、細胞を、37℃で、40分間インキュベートし、LSRIIフローサイトメーター(Becton−Dickinson)で分析した。生細胞をゲートするためにPI(ヨウ化プラリドキシム)排除を用いた。
0.6μΜでの処理はCSCのプールを2.6%から0.4%に低減した(図12A)。全体的な結果を、処理後ALDH+細胞の割合とDMSO内ALDH+細胞の割合との比として示す。前述したように、化合物12はAldefluor比を低減するが、ドキソルビシンでの処理はAldefluor比を増加させる(図12B)。
<実施例13:MMTV−ErB2/neuマウスにおいて腫瘍アポトーシスを誘導する化合物>
アポトーシス性細胞におけるDNA断片化をTUNEL分析(ApopTag検出キット、Millipore)により、製造者の推奨に従って分析した。
簡潔に説明をすると、ビヒクルまたは化合物12、4もしくは8(100mg/kg)で30日間処理をしたMMTC−ErB2/neuマウス由来の腫瘍より、パラフィン包埋固定をした組織の4μm切片から、継続的なhistolemonおよびエタノール洗浄でパラフィンを取り除き、そして、室温で15分間、20μg/mLのプロテイナーゼKで処理をした。内在性のペルオキシダーゼを3%過酸化水素でクエンチした。ジゴキシゲニン−dNTPsは、末端デオキシヌクレオチドトランスフェラーゼ(TdT)によって遊離3’OH DNA末端に酵素的に添加され、そしてペルオキシダーゼ抗ジゴキシゲニン抗体によりあらわれる。ジアミノベンジジン混合基質(Dako)を用いて呈色を行った。1%メチルグリーン溶液で、室温において5分間対比染色を行った。蒸留水およびN−ブタノール洗浄後、試料をPertex medium(CellPath)に設置した。そして、Leica DMD108デジタル顕微鏡(Leica Microsystems GmbH)にて観察した。
発明者は、それぞれの条件で、TdT陽子核を有する細胞の割合を測定した。TdT陽子核の割合は、ビヒクルまたは化合物8で処理したマウスの腫瘍では稀であるが、化合物4で処理したマウスの腫瘍では50%、さらに化合物12で処理したマウスの腫瘍では70%に達するということが観察された。

Claims (17)

  1. 下記化学式(I)の化合物であって、
    (I)

    上記化学式において、
    、R、RおよびRは、独立的に、
    ‐H、
    ‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC−C12アルキル、
    ‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC−C12アルケニル、
    ‐ハロゲン原子、
    ‐C−C12ハロアルキル、
    ‐(CH
    (但し、aは1〜12を含み、そして、Rは、ORa1およびRa2からなる群より選択され、
    a1は選択的に置換されたC−C12アルキル、選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC−C10ヘテロアリールからなる群より選択され、
    a2は選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC−C10ヘテロアリールからなる群より選択される。)、ならびに
    ‐(CH、からなる群より選択され、
    (但し、bは0〜12を含み、そして、Rは、CN、OH、C(O)Rb1およびSOb1、ならびにNHRb2およびNHC(O)Rb2からなる群より選択され、
    b1はH、OH、選択的に置換されたC‐C12アルキル、選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC‐C10ヘテロアリールからなる群より選択され、
    b2はH、選択的に置換されたC‐C12アルキルからなる群より選択される。)、
    は、
    ‐H、
    ‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、
    ‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルケニル、
    ‐ハロゲン原子、
    ‐C‐C12ハロアルキル、
    ‐(CH
    (但し、aは1〜12を含み、そして、Rは、ORa1およびRa2からなる群より選択され、
    a1は選択的に置換されたC‐C12アルキル、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、および選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキルからなる群より選択され、
    a2は選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC‐C10ヘテロアリールからなる群より選択される。)、ならびに
    ‐(CH、からなる群より選択され、
    (但し、bおよびRは上記の定義通りである。)、
    そして、Aは単結合、またはC‐CアルキルまたはC‐C10アリール基により選択的に置換されたC‐Cアルキレンラジカルを表す、化学式(I)の化合物。
  2. は、
    ‐H、
    ‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、
    ‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルケニル、
    ‐ハロゲン原子、
    ‐C‐C12ハロアルキル、
    ‐(CH
    (但し、aは1〜12を含み、そして、Rは、選択的に置換されたC‐C10アリール、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、および選択的に置換されたC‐C10ヘテロアリールからなる群より選択される。)、ならびに、
    ‐(CH
    (但し、bおよびRは請求項1の定義通りである。)
    からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. は、
    ‐H、
    ‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、
    ‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルケニル、
    ‐ハロゲン原子、
    ‐C‐C12ハロアルキル、
    ‐(CH
    (但し、aは1〜12を含み、そして、Rは、選択的に置換されたC‐C12シクロアルキル、および選択的に置換されたC‐Cヘテロシクロアルキル、からなる群より選択される。)、ならびに、
    ‐(CH
    (bおよびRは請求項1の定義通りである。)
    からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  4. 、R、R、RおよびRは、独立的に、
    ‐H、
    ‐選択的に置換された、分岐の、または直鎖のC‐C12アルキル、
    ‐ハロゲン原子、および
    ‐C‐C12ハロアルキル
    からなる群より選択される請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
  5. 下記化学式(II)の化合物であって、

    、R、R、RおよびRは、請求項1〜4のいずれかの定義通りである、
    請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
  6. 下記化学式(II−1)の化合物であって、

    は、請求項1〜4のいずれかの定義通りである、
    請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  7. は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ドデシル、ブロモメチル、トリフルオロメチル、およびフッ素からなる群より選択される、
    請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  8. 下記化学式(II−2)の化合物であって、

    、R、RおよびRは、請求項1〜4のいずれかの定義通りである、
    請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  9. 、R、RおよびRは、独立的に、Hおよびメチルからなる群より選択される、
    請求項8に記載の化合物。
  10. 下記化学式(II−3)の化合物であって、

    、RおよびRは、請求項1〜4のいずれかの定義通りである、
    請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  11. 、RおよびRは、独立的に、H、メチルおよびイソプロピルからなる群より選択される、
    請求項10に記載の化合物。
  12. =Rである、請求項1〜5および請求項8〜11のいずれかに記載の化合物。
  13. =Rである、請求項1〜5および請求項8〜11のいずれかに記載の化合物。
  14. 下記化合物より選択される請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。

  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の化合物を含む薬剤。
  16. ヒト腫瘍の治療および/または予防に用いられる、請求項1〜14のいずれかに記載の化合物。
  17. 2,2−ジメチル−3−チオモルホリン酸および下記化学式(III)の化合物をカップリングするステップを含み、

    下記化学式(IV)の化合物を提供し、

    A、R、R、R、RおよびRは、請求項1〜4のいずれかの定義通りである、
    請求項1〜14のいずれかに記載の化合物の調製方法。
JP2014533898A 2011-10-04 2012-10-04 新規のアポトーシス誘導化合物 Pending JP2014528963A (ja)

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