JP2014524867A5 - - Google Patents

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4点式コントロールアーム
本発明は、請求項1の上位概念に係る、特に商用車量のリジッドアクスルの懸架の為の4点式コントロールアームに関する。
冒頭に記載した形式の4点式コントロールアームは、先行技術から公知であり、特にトラックや他の商用車で使用されている。この形式の4点式コントロールアームは、その際、部材における課題および機能の数を減少させる。この部材に対しては、以前は多数のコントロールアームまたは構成要素が軸案内の領域に必要であった。
よって、4点式コントロールアームの使用によって、特に、車両構造のロール安定性の為の追加的横断方向スタビライザーの必要性が省略される。というのは、4点式コントロールアームは、存在するトレーリングアームと共に、横断方向および長手方向における軸案内の課題も、トルク支持およびロール安定性の課題も担うことが可能だからである。また、そうでなければ軸案内の為に必要である3点式コントロールアームも省略することが可能である。
この背景により、(例えば特許文献1,2または3といった)先行技術より、薄板構造で製造された、または鋳造部品として実施された4点式コントロールアームが公知である。しかし、鍛造過程において、製造上の理由から中実の長方形断面が、4点式コントロールアームのアームに対して生じ、このことは極めて高い部材重量と、極めて高い製造コストへと通じ、およびこれによって燃料消費が高くなり、そして商用車両の許容積載量が減少されることへと通じる。
組み立てられた、または溶接されたおよび鋳造により製造された4点式コントロールアームは、同様に製造面で困難かつ更に高コストである。特に、金属製の4点式コントロールアームにおいては、軸懸架の為に必要とされる柔軟性はほぼ実現不可能であり、よってこれは大部分を、相応して大容量に設計された、異なる負荷方向において異なる放射方向剛性を有するゴム支承要素によって担われる必要がある。しかし、これによって発生する大きな変形に基づいてこのゴム支承部は、摩耗する傾向を示し、場合によっては早期に交換される必要がある。
独国特許出願第195 21 874号明細書 独国特許出願第102 06 809号明細書 独国特許出願第10 2004 014 610号明細書
この背景により本発明の課題は、このような先行技術の上述した限界を克服することができる4点式コントロールアームを完成することである。4点式コントロールアームは、公知の金属の実施形に対して顕著な重量削減が可能であり、これは支承点または接続点の軸またはシャシーへの組込みおよび形状に関して多大なる柔軟性を可能とし、さらに、より小さく及び/又は硬度のゴム支承部を使用することを可能とし、金属製の4点式コントロールアームより改善された振動吸収性を提供し、金属製の4点式コントロールアームに対してより良好な腐食耐性を提供し、または表面保護に対しより低い要求を呈する。
この課題は、請求項1に記載の特徴を有する4点式コントロールアームによって解決される。
好ましい実施形は、下位の請求項の主題である。
特に商用車両のリジッドアクスルのガイドまたは懸架の為に設けられる4点式コントロールアームは、軸又はシャシーに接続するための四つの支承部収容部を有している。その際、二つの支承部収容部が車両軸に、二つの支承部収容部が車両フレームに接続可能である。その際、4点式コントロールアームは、一つのコントロールアーム本体を含み、その際コントロールアーム本体は、支承部収容部によって形成される台形に内接せしめられており、および車体動作または車体負荷の収容の為に、例えば軸交差によって(少なくともわずかに)ねじれを許容する。
4点式コントロールアームは、コントロールアーム本体が繊維複合体配置から形成されていることによって特徴を有する。その際、繊維複合体配置は少なくとも一つの支承部収容部に割り当てられた、少なくとも一つの縦軸繊維配置を有する。好ましくは、4点式コントロールアームの四つの支承部収容部のいずれも、一つの縦軸繊維配置を割り当てられている。その際、少なくとも一つの縦軸繊維配置は、少なくとも一つの支承部収容部を、少なくともその半分の周囲に沿って取り囲んでおり、および更にコントロールアーム本体の少なくとも部分に沿って推移している。
縦軸繊維配置は、(例えば繊維組織、不織布、繊維ニットのように)含まれる繊維が主として(繊維質量の少なくとも3/4)、繊維組織、不織布、またはニットの長手方向に一方向に配置されている異方性の繊維配置であると理解され、これによって高い弾性係数と高い耐負荷性が、特に縦軸繊維配置の長手方向において生じる。
このようにして、金属製の公知の実施形に対して著しく軽量な4点式コントロールアームが繊維強化材料から形成され、これは運転中に、特に商用車両の軸懸架の際に発生する負荷に耐え、および同時に冒頭に記載した広範にわたる要求事項を満足する。その際特に、4点式コントロールアームの支承部収容部に割り当てられた少なくとも一つの縦軸繊維配置、並びに、支承部収容部の半分の周囲に少なくとも沿った、および同時に、コントロールアーム本体の少なくとも部分に沿ったその推移は、支承部収容部の領域に発生する著しい力およびトルクを縦軸繊維配置によって負荷の面で最適化し、および大面積でコントロールアーム本体内へと導入されることができるということに通じる。
好ましい実施形に従い、4点式コントロールアームは、二つの縦軸繊維配置によって際立っている。4点式コントロールアームの両方の対角線上で向かい合って配置された支承部収容部対の各一方のいずれもが、これらによって割り当てられている。
この実施形は換言すると、基本的に十字にコントロールアーム本体に配置された、またはコントロールアーム本体を形成する縦軸繊維配置、つまり例えば繊維強化材料から成る一方向性のバンドに関する。これらは、対角線上で向かい合って配置された二つの支承部収容部対を其々互いに、および同時にコントロールアーム本体と接続する。この実施形は製造技術的に、例えば巻き付け技術によって実現される。この巻き付け技術においては、繊維バンドまたはプリプレグ層(マトリクス材料を予浸透された繊維組織配置または繊維配置)が、一つのコアの上、及び/又は、巻き付け装置内で相応に固定された支承部収容部上に十字に巻き付けられる。その際、好ましくは、一方および引き続いて他方の対角線上で向かい合う支承部収容部対上に其々交互に行うバンドまたはプリプレグの巻き付け巻き付け案内は、両方の縦軸繊維配置の十字の箇所における特別に緊密でおよび堅固な接続と、更にそのようにして製造された4点式コントロールアームの高い負荷耐性および耐久性を可能とする。
本発明の別の実施形は、唯一の縦軸繊維配置が、4点式コントロールアームの四つ全ての支承部収容部に割り当てられていることを意図する。この実施形もまた、基本的に一方向の唯一の繊維バンドまたはプリプレグが、四つ全ての支承部収容部が巻き付けによって取り囲まれるよう案内されるか、または巻き付けられるという適切な巻き付け技術によって実現可能である。同様にして、換言すると、適切な巻き付け案内によって、全コントロールアーム本体が、唯一の縦軸繊維配置から形成されることが可能であり、これによって軽量かつ高硬度の4点式コントロールアームの形成が生じる。
好ましい実施形に従い、コントロールアーム本体は全体として閉じられたプロフィルを形成している。このようにして、(まさにここで使用される特有の、通常剛性のあまり高くない繊維強化材料において)高いねじり剛性とまげ剛性が4点式コントロールアームに対して図られる、というのは、ねじりまたは曲げの際に発生するせん断力が閉じられたプロフィル中で良好に支持されることが可能だからである。本発明の別の実施形は、4点式コントロールアームのコントロールアーム本体が、(コントロールアーム本体の内部空間内に)少なくとも一つのブリッジ部を有していることを意図している。その際、ブリッジ部は、コントロールアーム本体の壁部を、せん断合成的に互いに接続する。本発明の枠内のコントロールアーム本体の向かい合った壁部の「せん断剛性的な」接続は、そのように一つのブリッジ部によって接続される壁部が、ブリッジ部の存在なしでは未だ可能であるかもしれないお互いに平行に推移する相対動作をもはや実施することが出来ないとき存在する。
これによって特に、4点式コントロールアームのねじり剛性が更に高められることが可能であり、そして、(ブリッジ部の配置、寸法および推移方向に応じて)特有に調整されることができる。一または複数のブリッジ部に代えて、またはこれに追加的に、コントロールアーム本体は負荷に合わせられたリブ付けを内表面及び/又は外表面に設けられていることが可能である。
本発明のさらに好ましい実施形は、4点式コントロールアームがすくなくとも領域的に、せん断剛性的な充填材からなる充填体によって充填されているということを意図する。その際好ましくは、充填体はせん断強度高くコントロールアーム本体の壁部と接続されている。このようにして、換言するとサンドイッチ原理の適用により、最小の重量のもと特別曲げ剛性の高い、および場合によってはねじり剛性も高い4点式コントロールアームが得られる。特に充填体の使用によって、4点式コントロールアームの壁部は薄く保たれることができる(薄い壁厚、つまり基本的に引張荷重に対して設計および寸法ぎめされることができる)、といのは、充填体が、壁部内における圧力負荷の際に膨らみまたは折れ曲りが発生することを効果的に防止するからである。
さらに、場合によっては後からの充填体の材料特性の特有の選択により、一つの同一の4点式コントロールアーム体が(例えば発泡(独語でいうAusschaeumen)により)、各異なる剛性、特にねじり剛性を保持することができるよう剛性の適合が行われることが可能である。このようにして、4点式コントロールアームは比較的低コストで(形状、ツールおよび繊維強化材料の材料処理をたいして変更することなく)、異なる車両に対して使用するために適合されることが可能である。
別の有利な実施形に従い、コントロールアーム本体は、車両横断方向及び/又は車両長手方向に少なくとも一方側で開放されたプロフィルを形成している。車輌横断方向でも車両長手方向でも両側で開放されたコントロールアーム本体の形状もまた意味がある。このように形状的に開放されて実施された4点式コントロールアーム体は、一方で簡単かつ低コストの製造を、例えば失われたコアを使用する必要なく可能とする。他方で、このようにして定義されて、コントロールアームの高められたねじり柔軟性及び/又は縦柔軟性を達成することができる。これによって定義された軸案内の課題が、例えばロール安定性がコントロールアーム本体自体によってより高い程度で解決され、よって、例えば、より少容積のエラストマー支承部が使用されることができるか、またはエラストマー支承部が、特にロール動作の際により少ない変形を受け、よって長い寿命を図ることができる。
コントロールアーム本体の車輌横断方向でも車両長手方向でも両側で開放されたプロフィルは、別の実施形に従い、コントロールアーム本体が二つの別体式に製造された半皿体から構成されることによって形成される。この実施形は、特に低コストの製造を目的とし、この製造は、特に、半皿体としての二つの基本的に平らな構造と、それらを引き続いて組み合わせる形式で行われることが可能である。
本発明の別の実施形は、コントロールアーム本体が、少なくとも一つの長さ変更可能な間隔保持部を、コントロールアーム本体の向かい合った二つの壁部の間に有することを意図している。このようにして、向かい合った壁部が(ブリッジ部の場合と同様に、または充填体の場合と同様に)互いに接続され、およびこれによって強化されることによって、一方ではコントロールアーム本体の剛性が同様に高められる。追加的に、例えばアクチュエータによってやモーターによって行われることが可能である間隔保持部の長さ変更によって、向かい合った壁部の間の間隔、またはその湾曲度、およびこれに伴いコントロールアームの特性または剛性が適合され、または変更されることが可能である。
本発明の別の実施形に従い、コントロールアーム本体が車両に関して上から見て、中央の一つのカーカス領域および四つの周辺のアーム部を有する基本的に一体式の十字形またはX字形状の形を形成しており、その際、各アーム部は支承部収容部の一つを担持している、または担持することが可能である。その際、アーム部は断面に特徴を有する曲げブラケットとして形成されており、その断面形状は基本的に箱型断面またはIブラケットに相当している。このようにして、所望のコントロールアーム剛性が、特に構造的に有利な4点式コントロールアームのねじり柔軟性が、大方調整することができる。その上、特色づけられた曲げキャリアとしてのアーム部の形成が、構造的に、たいていは金属に対してよりも高い、繊維強化材料の弾性に(より低い弾性係数に)近づく。
本発明の別の好ましい実施形は、車輌に関して左側または右側に配置された支承部収容部対の両方の支承部収容部が、其々一つのねじり管によって堅固に互いに接続されている4点式コントロールアームに関する。その際ねじり管は、好ましくは金属から成り、その際更に、ねじり管によって互いに接続される、左側または右側の支承部収容部対の両方の支承部収容部が、さらにねじり管と一体式に形成されることが可能であり、例えばねじり管と溶接される。このようにして、特に4点式コントロールアームのねじり剛性及び/又は縦剛性が、組込み状態で走行方向に沿って向上し、他方で4点式コントロールアームのねじり柔軟性が広範にわたって影響されないままとなる。
別の有利な実施形に従い、4点式コントロールアームの少なくとも一つの支承部収容部の領域、好ましくは全ての支承部収容部の領域中に、各一つの支承スリーブまたはエラストマー支承部が完成部品として積入されている。このようにして、高い労力、特に、後にエラストマー支承部を収容するための支承スリーブを形成するための切削に対する労力、または、別体式の支承スリーブをまず各アーム部に組込まなければならず、および引き続いてこれに割り当てられるエラストマー支承部を組込まなければならないという労力が省略される。
その際好ましくは、少なくとも一つの支承スリーブが、コントロールアーム本体と一体式、またはアーム部と一体式に形成されている。これは、4点式コントロールアームの低コストの実施を、これが、すでにまた支承スリーブを一体式に取り囲み、これによって特にエラストマー支承部が、樹脂体内へとはめ込まれることが可能であり、その際、追加的な、特に金属の支承スリーブが必要でなく、または組み込まれる必要が無い、というように可能とする。
本発明の別の好ましい実施形に従い、少なくとも一つの支承部収容部、好ましくは複数または全ての支承部収容部が、4点式コントロールアームを車両軸または車両フレームに接続するための非弾性的で、回転式のジョイントの収容の為に形成されていることが意図される。
このようにして部分的または完全に、車両軸または車両フレームに対する接続の為のエラストマージョイントの必要性なしで済ませられる4点式コントロールアームが実現される。エラストマージョイントの代わりに、4点式コントロールアームを車両軸または車両フレームに接続するための、例えば回転式のすべり支承部(エラストマー支承部とは反対に、つまり弾性的でないジョイント)を使用することができる。その際、省略されたエラストマージョイントの弾性的機能(柔軟性、振動吸収性)は、この実施形においては、よって、4点式コントロールアーム自身によって引き継がれるか、または実現され、このことは(先行技術から公知の金属製の4点式コントロールアームと反対に)、4点式コントロールアームが繊維強化材料から形成されていることによって、ようやく可能とされる。
本発明の別の実施形に従い、4点式コントロールアームは、車両軸に対してまたは車両フレームに対して非ジョイント式の接続の為の、少なくとも一つ、好ましくは複数または全ての支承部収容部またはアーム部が形成されているという点で際立っている。この実施形においては、4点式コントロールアームの車両軸または車両フレームに対する接続も、完全にジョイントなしで行われる。よってここでは、(すでに省略された)エラストマージョイントの弾性的機能のみならず、(この実施形においては同様に省略された)すべり支承部の回転的可動性も追加的に、4点式コントロールアーム自体によって引き継がれる。
この実施形は換言すると、4点式コントロールアームの例えば自動車のシャシーとの旋回動作可能な直接の接続を、このために例えばエラストマー支承部やすべり支承部といった支承要素を必要とすることなく可能とする。その代わりに、コントロールアーム要素の少なくとも一つの曲げ弾性的に実施された支承部分自体が、例えば車両シャシーまたは車両軸といった接続ユニットに対する支承要素の旋回可動的な支承の課題を満足する。これによって、非常にひろい範囲で、特に製造および組み立て労力、更には相応してコスト面において、部材の質量および空間的要求と同様に節約が可能である。
4点式コントロールアームの軸及び/又はシャシーに対する非ジョイント式の接続は、好ましくは、コントロールアーム本体またはアーム部が、少なくとも一つの支承部収容部の領域内で曲げ弾性的に形成されており、好ましくは、エラストマー材料から成る少なくとも一つの層を含む積層部の形式で形成されている。このようにして、4点式コントロールアームの基本的に硬度の高い領域と、端部に曲げ弾性的に形成された4点式コントロールアームのアーム部の間の一体式の移行が可能となる。これらが、この実施形では、よって、軸または車両シャシーへのジョイント式の接続と同様、弾性的接続の課題を引き継ぐ。
以下に本発明を、図面に表された単なる実施例に基づき詳細に説明する。
本発明の一つの実施例に従う4点式コントロールアームを等角投影図で表す図。 本発明に係る4点式コントロールアームの別の実施形のコントロールアーム本体を通る断面図。長さ変更可能な間隔保持部を有する。 十字に配置された一方向の層または縦軸繊維巻き付けを有する本発明の別の実施形に従う4点式コントロールアームを図1に対応する図で示す図。 横断方向において開放されたコントロールアーム本体を有する本発明の別の実施形に係る4点式コントロールアームを、図1および3に対応する図として表す図。 横断方向および長手方向において開放されたコントロールアーム本体を有する本発明の別の実施形に係る4点式コントロールアームを、図1,3および4に対応する図として表す図。 ねじり管を有する車体構造中における、本発明の別の実施形に係る4点式コントロールアームのコントロールアーム本体の簡略的に等角投影図で表す図。 鋼からなるねじり管を有するハイブリッド式の車体構造中における、別の4点式コントロールアームを、図6に相当する図として表す図。
図1は、本発明に係る4点式コントロールアームを簡略的に等角投影図で示す。四つのアーム部2が一体式にこれに接続されるカーカス領域1が見て取れる。その際、アーム部2は、再び、支承部収容部3へと一体式に移行している。
図1には追加的に、4点式コントロールアームのカーカス領域1の箱形状の断面4が示唆されている。図1において表された4点式コントロールアームはこれによって、箱形状の断面4を有する大容量の中空体を形成している。その際、支承部収容部3は、4点式コントロールアームの中へとはめ込まれている。このようにして(および表された4点式コントロールアームが、独特に整向されたまたは配置された繊維層を有する繊維強化材料から製造ていることに基づいて)、重量削減、負荷にあわせられた形状、曲げ、軸力、またはねじりに関する特有の柔軟性、ならびにエラストマー支承部またはジョイントの組込みといった要求が実現可能となる。支承部収容部3を、その各半分の周囲に沿って取り囲み、およびコントロールアーム本体1,2の少なくとも部分に沿って推移する縦軸繊維または一方向の強化部の特徴的な配置は、図1の明瞭性からは特に明らかではないが、これについては特に図3およびこれに対応する説明を参照されたい。縦軸繊維または一方向の強化部は、各実施形に応じて、中空体の基礎積層物に対し追加的に、または単独に設けられる。
図2は、本発明の別の実施形に従い、カーカス領域1および壁部6,7を有する4点式コントロールアームの断面を示す。この4点式コントロールアームにおいては、(カーカス領域1の長手方向において)側方に管5が強化部として設けられている。その上、図2の4点式コントロールアームは、ここではスクリューロッドとして形成された間隔保持部8を有しており、この間隔保持部が、カーカス領域1の両方の壁部6,7を一定の間隔に保持する。これによってまず一度、硬化作用が生じる。というのは、間隔保持部8が、特に4点式コントロールアームのねじり負荷の際の壁部6,7のでこぼこ動作を大幅に妨げるからである。
その上、間隔保持部8の有効長さ9の変化によって、4点式コントロールアームの特徴または剛性が変更されることが可能である。例えば、カーカス領域1の高さ9が大きくなったことにより両方の壁部6,7の湾曲度は、カーカス領域1の曲げ強度またはねじり剛性の程度の結果に相応して、4点式コントロールアームの表された断面の断面一次モーメントと同様に変化する。他方、両方の壁部6,7の間の間隔9が大きくなることにより、壁部6,7のプリテンション力が、(図2に表されていないが、図1が参照される)アーム部2の曲げに関するプリテンション力と同様に生じる。
後者はまた、4点式コントロールアームの全ねじり剛性に相応の作用を有する。その際、壁部6,7の異なる凸形状が、組込み状態で車両方向に沿っての4点式コントロールアームの縦柔軟性にも影響を及ぼす。よって4点式コントロールアームは、図2に従い変化可能な間隔保持部でもって容易に、例えば異なる車両における、または異なる車両クラスにおける異なる使用目的に対して適合することが可能となる。
図3は、一つのカーカス領域1、四つのアーム部2および四つの支承部収容部3を有し、および図1に表されたものと類似する4点式コントロールアームを示す。その際、カーカス領域1、アーム部2および支承部収容部3は再び、繊維強化材料から一体式に形成されている。図3には、追加的に、縦軸繊維ストランドまたは異なるプリプレグ10,11の配置の為の好ましい実施形が表されている。
表された実施形において4点式コントロールアームは、よってまず一度、カーカス領域1、アーム部2および支承部収容部3から形成された(同様にすでに負荷最適化された配置された一方向の繊維配置を有することが可能であるベース体であって、この繊維配置は、しかしながらことさら表されてはいない)ベース体から、並びに、コイルまたはバンデージの形式のベース体上に配置された一方向の繊維ストランド10,11から成る。コイルまたは繊維ストランド10,11は、その際特に対角線上で向かい合っている各二つの支承部収容部3を接続するが、これは、これらが、各支承部収容部3を覆い、およびこれによって形状結合的に取り囲むことによって行われる。これは換言すると、縦軸繊維が、支承部収容部の周囲方向に置かれるに至り、およびこれによってコントロールアーム本体1,2内への力の導入に関して負荷最適化されて配置されるということを意味する。
(換言すると、異なる方向に異なる剛性(弾性率)と異なる強度を有する)、一方向の繊維ストランド10,11の垂直向性の材料特性に基づいて4点式コントロールアームは、したがって、変形に関しておよび負荷に関して最適化されている。これによって、車両軸に発生する長手方向力や横断方向力が、シャシーへと導入されることもでき、車体交差の際又はカーブ走行の際の、コントロールアームの相応する変形によって発生するトーションも受容されることができる。
一方向の繊維ストランド10,11の材質は、特に炭素繊維であり、ガラス繊維であり、またはこれら繊維の組合せである。その際、巻き付け、ドレーピング、または製織によって繊維は、負荷方向に一致して配置されることが可能である。最後のことは、繊維ストランド10,11の対する他に、カーカス領域1自身に対しても、これと一体式に形成されたアーム部2および支承部収容部3に対しても有効である。
図4および5は、本発明に係る4点式コントロールアームの二つの別の実施形を示す。その際、図4は、カーカス領域1、アーム部2および支承部収容部3を有する4点式コントロールアームを示す。この4点式コントロールアームにおいては、カーカス領域1は、車両横断方向において開放されて形成されており、他方、カーカス領域1は車両長手方向において閉じられた壁部12を有している。図4の4点式コントロールアームにおいても、支承部収容部3は再び、縦軸線配置から形成されるコントロールアーム本体内に、またはコントロールアーム本体と一体式に形成されるアーム部2内に統合され、これは、繊維推移(図4では表されていない。図3参照)が、支承部収容部を少なくともその半分の外周に沿って取り囲み、およびこれによって4点式コントロールアーム内で堅固に固定されるというように統合される。
カーカス領域1の車輌横断方向において開放された形成によって、図4の4点式コントロールアームは高い柔軟性を、特にねじり変形に関して有し、およびこれによって、ロール安定性に関する低い要求の際に、及び/又は、最大の軸交差に関する高い要求の際に、軽量の車両への組込みに特に適する。
図5に表された4点式コントロールアームにおいて、カーカス領域1は、車両横断方向においても、車両長手方向においても(12のもと)開放されて形成されており、このことは、カーカス領域1においてもアーム部2においても、縦軸柔軟性と同様に、更に高いねじり柔軟性に通じる。
これによって4点式コントロールアームは、例えば図5に従い、放射方向および軸方向の弾性並びに振動抑制のような、(従来は基本的に支承部収容部3内へ配置されるべきエラストマー支承部によって満たされるべき)課題を、部分的にまたは場合によっては完全に担うこととなるので、より小さくかつより軽量のエラストマー支承部が使用されることが可能となるか、またはエラストマー支承部の必要性が完全に省略されることすら可能となる。これは換言すると、これによって4点式コントロールアームが場合によっては、すべり支承部によって車両シャシー及び/又は車両軸と直接接続されることすら可能であるということを意味する。これによって、空間、重量、およびコストが節約され、同時に他方で更なる機能統合が、4点式コントロールアームおよび軸システムに関して図られる。
図6は、本発明に係る4点式コントロールアームの別の実施形のコントロールアーム本体を、等角投影図法により示す。図6に表されたコントロールアーム本体の構造を明らかにするために、図6においては支承部収容部は表されていない。車体構造の形式のコントロールアーム本体が、アーム部2を形成する二つの十字形状に配置されたビームと、二つのねじり管13から形成されることがわかる。その際、ねじり管13は(4点式コントロールアームの組込み状態で)車両長手方向に推移し、そして、車輌に関して左または右に配置された支承部収容部対(図7も参照)の両支承部収容部を、夫々対として接続する。
図6の4点式コントロールアームにおいて、ビーム2とねじり管13は、再び、繊維強化材料で実施されている。ビーム2およびねじり管13の車体配置に基づいて、4点式コントロールアームのねじり剛性または変形が、ねじり負荷の際にビーム2のたわみとなる。4点式コントロールアームのねじり剛性は、よって、ビーム2の剛性およびビーム2の交差箇所の領域における剛性へと反映されるまたはフィードバックされる。
走行方向に作用する軸力は、これと反対に、伸縮強度の高いねじり管13によって受容され、これによって、図6または7に従う4点式コントロールアームの縦剛性または縦柔軟性が、ねじり管13によって定義される。走行方向に横断する方向に作用する側方力は、これと反対に、(ビーム2の十字形状の配置を介しておよび4点式コントロールアームのシャシー内へと組み入れを介して)、張力または圧力の形でビーム2内へと受け止められる。
図7の4点式コントロールアームも、図6の4点式コントロールアームと同様に、車体構造の形式に従い構築される。図6に対してと異なり、図7においては支承部収容部3も共に表されている。図7の4点式コントロールアームにおいては、更に、ねじり管13が鋼から成っており、および各割り当てられる支承部収容部対3と一体式に形成されている。支承部収容部3の一体式の形成により(4点式コントロールアームの車両に関し各長手側において)、特に4点式コントロールアームのねじり剛性及び/又は縦剛性が車両方向にそって更に高められ、他方で、4点式コントロールアームのねじり挙動が、更に、主として、ここでも繊維複合体配置の形式で形成されているコントロールアーム本体1によって決定される。
1 カーカス領域
2 アーム部,曲げキャリア
3 支承部収容部
4 断面形状
5 補強管
6,7 壁部
8 間隔保持部
9 カーカス高さ
10,11 繊維ストランド、プリプレグ、縦軸繊維配置
12 壁部領域
13 ねじり管

Claims (19)

  1. 特に商用車のリジッドアクスルの軸懸架の為の4点式コントロールアームであって、この4点式ことロールアームは4つの支承部収容部(3)を有しており、これら支承部収容部のうち二つの支承部収容部(3)が車両軸に、および二つの支承部収容部(3)が車両フレームに接続可能であり、その際、4点式コントロールアームが、ねじれを許容するコントロールアーム本体(1,2)であって、支承部収容部(3)によって形成される台形に基本的に内接するコントロールアーム本体(1,2)を有する4点式コントロールアームにおいて、
    コントロールアーム本体(1,2)が繊維複合体配置から形成されており、その際、繊維複合体配置が、少なくとも一つの支承部収容部(3)に割り当てられた縦軸繊維配置(10,11)を有し、この縦軸繊維配置が、その半分の周囲を取り囲み、およびコントロールアーム本体(1,2)の少なくとも部分に沿って推移していることを特徴とする4点式コントロールアーム。
  2. 二つの縦軸繊維配置(10,11)が設けられ、その際、各一つの縦軸繊維配置(10,11)が、対角線上に向かい合って配置された両方の支承部収容部対(3)に割り当てられていることを特徴とする請求項1に記載の4点式コントロールアーム。
  3. 唯一の縦軸繊維配置(10,11)が、四つ全ての支承部収容部(3)に割り当てられていること、またはコントロールアーム本体(1,2)全体が、唯一の縦軸繊維配置から形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の4点式コントロールアーム。
  4. コントロールアーム本体(1,2)が、閉じられたプロフィルを形成していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  5. コントロールアーム本体(1,2)が少なくとも一つのブリッジ部を有しており、このブリッジ部が、コントロールアーム本体(1,2)の向かい合った壁部(6,7)をせん断剛性的に互いに接続していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  6. コントロールアーム本体(1,2)が、少なくとも領域的に、せん断剛性的な充填剤から成る充填体によって充填されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  7. 充填体が、コントロールアーム本体(1,2)の壁部(6,7)とせん断強度高く接続されていることを特徴とする請求項6に記載の4点式コントロールアーム。
  8. コントロールアーム本体(1,2)が、車両横断方向及び/又は車両長手方向において少なくとも一方側を開放されたプロフィルを形成していることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  9. コントロールアーム本体(1,2)が、車両横断方向および車両長手方向においてそれぞれ両側に開放されたプロフィルを形成しており、その際、コントロールアーム本体(1,2)が、別々に製造された二つの半皿体から構成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  10. コントロールアーム本体(1,2)が、少なくとも一つの長さ可変の間隔保持部(8)を、コントロールアーム本体(1,2)の向かい合った二つの壁部(1,2)の間に有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  11. コントロールアーム本体(1,2)が車両に関し上から見て、基本的に一体式の十字形のまたはX字形の形状を中央のカーカス領域(1)に有し、および4つの周辺の、支承部収容部(3)を担持するアーム部(2)を形成し、その際、アーム部(2)が、断面に特色を与えられた曲げブラケット(2)として形成されており、その断面形状が基本的に箱型断面か、またはIブラケットに相当することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項の記載の4点式コントロールアーム。
  12. 車輌の左または右に配置された支承部収容部対の両方の支承部収容部(3)が、夫々、ねじり管(13)によって互いに堅固に接続されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  13. ねじり管(13)が金属からなり、その際、ねじり管(13)によって互いに接続される、支承部収容部対の両方の支承部収容部(3)が、ねじり管(13)と一体に形成されていることを特徴とする請求項13に記載の4点式コントロールアーム。
  14. 少なくとも一つの支承部収容部(3)の領域中に、支承スリーブまたはエラストマー支承部が完成部品として積入されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  15. 少なくとも一つの支承スリーブが、コントロールアーム本体と又はアーム部(2)と一体式に形成されていることを特徴とする請求項14に記載の4点式コントロールアーム。
  16. 少なくとも一つの支承部収容部(3)が、車両軸へ、または車両フレームへの4点式コントロールアームの接続の為の非弾性的な回転式のジョイントの収容の為に形成されていることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  17. 少なくとも一つの支承部収容部(3)または少なくとも一つのアーム部(2)が、車両軸へまたは車両フレームへの4点式コントロールアームの非ジョイント式接続の為に形成されていることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の4点式コントロールアーム。
  18. コントロールアーム本体(1,2)またはアーム部(2)が、少なくとも一つの支承部収容部(3)の領域に曲げ弾性的に形成されていることを特徴とする請求項17に記載の4点式コントロールアーム。
  19. コントロールアーム本体(1,2)またはアーム部(2)の曲げ弾性的に形成された領域が積層部として形成されており、その際、積層部が、弾性材料からなる少なくとも一つの層を有することをと特徴とする請求項18に記載の4点式コントロールアーム。
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