JP5207186B2 - 弾性支持体 - Google Patents

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本発明は、鉄道用台車のダンパ、アクチュエータ等の端部を傾斜可能に支持する弾性支持体に関するものである。
例えば特許文献1に示すように、鉄道車両の台車等の走り装置には、油圧ダンパ等の緩衝器が設けられる。例えば、このような油圧ダンパは、輪軸を支持する軸箱と台車枠との間に設けられる軸バネ(一次バネ)と並設して設けられる。
こうした軸バネと並設された油圧ダンパは、例えば車体の傾斜や軌道のカント等に起因する台車枠に対する輪軸の傾斜や、あるいは、車両のブレーキング時における軸箱の台車枠に対する相対変位等に起因して、台車枠側支持部及び軸箱側支持部に対して傾斜する場合がある。
このため、このような油圧ダンパを台車又は軸箱に連結する支持部のように、軸方向力が負荷されるとともに傾斜を許容する必要がある支持部には、例えばゴム等の弾性を有する材料を用いた弾性支持体を配置して、そのたわみによって傾斜を許容する構成としている。
特開平10−264812号公報
油圧ダンパ等の端部に設けられる弾性支持体は、微振動であっても適切な減衰力を発生するため圧縮荷重の作用方向におけるバネ定数を大きくすることが要求される。
しかし、単に弾性支持体を構成するゴム等の弾性材料の硬度を高めた場合、油圧ダンパ等の被支持部材が台車枠や軸箱等の支持部材に対して傾斜しにくくなり、円滑な作動の妨げとなるおそれがある。
本発明は上述した課題に鑑みなされたものであって、圧縮荷重の作用方向におけるバネ定数を向上するとともに、支持部材と被支持部材との相対傾斜を妨げない弾性支持体を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の弾性支持体は、支持部材と被支持部材との間に設けられて圧縮荷重が負荷されるとともに、前記支持部材と前記被支持部材との前記圧縮荷重の作用方向に沿った相対変位、及び、前記支持部材と前記被支持部材との相対傾斜を許容する弾性支持体であって、弾性を有する弾性材料によって形成された複数の弾性部材と、該弾性材料よりも硬度が大きい硬質材料によって形成された複数の硬質部材とを、前記圧縮荷重の作用方向に沿って交互に配置して構成され、複数の前記弾性部材は、それぞれ前記圧縮荷重の作用方向とほぼ直交する方向に伸びた帯状に形成されるとともに、一部の弾性部材と他部の弾性部材とで前記長手方向を異なった方向として配置され、複数の前記弾性部材は、中央部に挿入されるシャフトを介して前記支持部材と前記被支持部材との間で締結固定されることを特徴とする。
ここで、本明細書、特許請求の範囲等において、弾性材料とは、圧縮荷重の負荷時に有意な弾性変形を示す材料をいうものとする。弾性材料として、例えば、ゴム、エラストマ、樹脂等を用いることができる。
また、硬質材料とは、圧縮荷重の負荷時における弾性変形が実質的に無視し得る材料をいうものとする。硬質材料として、例えば、鉄鋼、アルミニウム合金等の金属や、繊維強化品も含めたエンジニアリングプラスチック等を用いることができる。
これによれば、硬質部材と弾性部材とを積層した構造とすることによって、圧縮荷重に対するバネ定数を高くすることができる。また、弾性部材を帯状に形成することによって、その両側に配置された各硬質部材が弾性部材の長手方向に沿った回転軸回りに相対回転しやすくなる。これによって、圧縮荷重に対する弾性支持体のバネ定数を高めた場合であっても、支持部材と被支持部材との相対傾斜を妨げることがない。
本発明において、複数の前記弾性部材は、前記圧縮荷重の作用方向と直交する第1の方向に沿って伸びた第1群の弾性部材と、前記第1の方向とほぼ直交する第2の方向に沿って伸びた第2群の弾性部材とを有する構成とすることができる。
これによれば、支持部材と被支持部材との相対傾斜を許容する方向が特定の方向に限定されることがない。
また、本発明において、前記第1群の弾性部材と前記第2群の弾性部材とによって挟まれる前記硬質部材は、前記第1群の弾性部材と対向する面を凹ませて形成され該弾性部材に沿って伸びた第1群弾性部材収容溝と、前記第2群の弾性部材と対向する面を凹ませて形成され該弾性部材に沿って伸びた第2群弾性部材収容溝とを有する構成とすることができる。
これによれば、第1群の弾性部材と第2群の弾性部材とによって挟まれる硬質部材の溝部以外の部分の板厚を増し、剛性を向上して曲げ変形による性能への悪影響や破壊を防止することができる。また、硬質部材全体を厚板によって形成する場合のように、弾性支持体の軸方向に沿った厚みが過度に増大することがない。
また、本発明の弾性支持体は、支持部材と被支持部材との間に設けられて圧縮荷重が負荷されるとともに、前記支持部材と前記被支持部材との前記圧縮荷重の作用方向に沿った相対変位、及び、前記支持部材と前記被支持部材との相対傾斜を許容する弾性支持体であって、弾性を有する弾性材料によって形成された複数層の弾性部材と、該弾性材料よりも硬度が大きい硬質材料によって形成された複数層の硬質部材とを、前記圧縮荷重の作用方向に沿って交互に配置して構成され、複数の前記弾性部材は、それぞれ前記圧縮荷重の作用方向とほぼ直交する方向に伸びた帯状に形成されるとともに、一部の弾性部材と他部の弾性部材とで前記長手方向を異なった方向として配置され、複数層の前記弾性部材は、中央部に挿入されるシャフトを介して前記支持部材と前記被支持部材との間で締結固定されることを特徴とする。
本発明において、前記複数層の弾性部材は、前記圧縮荷重の作用方向と直交する第1の方向に沿って複数の弾性部材を配列した第1群の層と、前記第1の方向とほぼ直交する第2の方向に沿って複数の弾性部材を配列した第2群の層とを有する構成とすることができる。
この場合、前記第1群の層と前記第2群の層とによって挟まれる前記硬質部材は、前記第1群の層と対向する面を凹ませて形成され前記第1群の層における複数の弾性部材の配列方向に沿って延びた第1の弾性部材収容溝と、前記第2群の層と対向する面を凹ませて形成され前記第2群の層における複数の弾性部材の配列方向に沿って延びた第2の弾性部材収容溝とを有する構成とすることができる。
また、本発明において、前記複数の弾性部材の少なくとも一部をウレタンゴムによって形成した構成とすることができる。
以上のように、本発明によれば、弾性支持体は、長手方向を異ならせて配置された帯状の弾性部材を硬質部材と積層させた構成とすることによって、圧縮荷重の作用方向におけるバネ定数を向上するとともに、支持部材と被支持部材との相対傾斜を妨げない弾性支持体を提供することができる。
また、本発明によれば、圧縮荷重の作用方向と直交する方向に分散して複数配置された弾性部材を複数層設けて、層により配列方向を異ならせて硬質部材と積層させた構成とすることによって、圧縮荷重の作用方向におけるバネ定数を向上するとともに、支持部材と被支持部材との相対傾斜を妨げない弾性支持体を提供することができる。
さらに、本発明によれば、弾性部材をウレタンゴムによって形成することによって、バネ定数、絶縁性、及び、耐久性に優れた弾性支持体を提供することができる。
本発明を適用した弾性支持体の第1の実施の形態を有する鉄道車両の模式的側面図である。 図1の鉄道車両における軸ダンパの台車枠に対する支持構造を示す模式的断面図である。 図2の支持構造に用いられる弾性支持体の図である。 弾性支持体のバネ定数測定試験の試験方法を示す図である。 本発明を適用した弾性支持体の第2の実施の形態を示す図である。 本発明を適用した弾性支持体の第3の実施の形態を示す図である。 図6の弾性支持体の分解斜視図である。 図6の弾性支持体と軸箱との接続部における分解斜視図である。 図6の弾性支持体と軸箱との接続部の側面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1乃至第3の実施の形態に係る弾性支持体、これを備えた台車及び鉄道車両について説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態の弾性支持体を有する鉄道車両の模式的側面図である。
鉄道車両1は、例えば、電車等のボギー式旅客車である。鉄道車両1は、車体10及び台車20を備えている。
車体10は、乗員等を積載する部分であって、基本構造である構体、内装、及び、各種艤装品等によって構成されている。車体10は、ほぼ六面体として形成されている。
また、車体10の床下には、後述するヨーダンパ28の車体側取付部であるブラケット11が設けられている。
台車20は、車体10の下部に取り付けられる走り装置であって、台車枠21、枕バネ22、輪軸23、軸箱24、軸梁25、軸バネ26、軸ダンパ27、ヨーダンパ28等を備えて構成されている。
台車20は、車体10の進行方向における両端部の下部にそれぞれ設けられている。
台車枠21は、台車20を構成する主要な構造部材である。台車枠21は、例えば、左右に設けられ前後に伸びた側梁、これら左右の側梁を中央でつなぐ横梁、前後端部でつなぐ端梁等によって構成されている。
台車枠21は、図示しない心皿装置によって、車体10に対して鉛直軸回りに旋回(ボギー角付与)可能となっている。
枕バネ22は、台車枠21の横梁と車体10の下部との間に設けられた緩衝用のバネであって、例えば空気バネ等のバネ要素を備えている。
輪軸23は、2枚の車輪及び歯車、ブレーキディスク等を車軸に圧入して組み立てた部品である。輪軸23は、1台の台車あたり例えば2本が設けられる。
軸箱24は、輪軸23の車軸の両端部を回転可能に支持するものである。軸箱24は、車軸を支持する軸受、この軸受を収容する軸箱体、及び、潤滑装置等を有して構成されている。
軸梁25は、軸箱24を台車枠21に対して揺動可能に支持するスイングアーム状の部材であって、車両の進行方向にほぼ沿って伸びた梁状に形成されている。軸梁25の一方の端部は、台車枠21の下部に形成されたブラケット21aに回動可能に連結されている。また、軸梁25の他方の端部は、軸箱24の軸箱体に固定されている。
軸バネ26は、台車枠21と軸箱24との間に設けられ、垂直方向の荷重を支持するバネ要素である。軸バネ26としては、例えばバネ鋼によって形成され、中心軸が上下方向に沿って配置された圧縮コイルスプリングが用いられる。軸バネ26の上端部は、台車枠21に形成されたバネ受部によって支持されている。軸バネ26の下端部は、軸箱24の上部によって支持されている。軸バネ26は、軸箱24及び軸梁25の台車枠21に対する揺動に応じて伸縮する。
軸ダンパ27は、軸バネ26と隣接して台車枠21と軸箱24との間に設けられた油圧緩衝器である。軸ダンパ27は、そのロッド軸線方向(伸縮方向)が、ほぼ鉛直に配置されている。軸ダンパ27は、軸箱24及び軸梁25の台車枠21に対する揺動に応じて伸縮するとともに、伸縮速度に応じた減衰力を発生する。
軸ダンパ27の上端部は、台車枠21の側梁から突き出して形成されたブラケット21bに支持されている。また、軸ダンパ27の下端部は、軸箱24の軸箱体から突き出して形成されたブラケット24aに支持されている。これらの各ブラケット21b、24aは、それぞれほぼ水平に配置された平板に円形の貫通穴を形成して構成されている。軸ダンパ27は、その上下端部にネジ部を有するシャフト27a(図2を参照)を備えている。このシャフト27aは、各ブラケット21b、24aの貫通穴に挿入された状態で支持される。
なお、軸ダンパ27の上下端部の支持構造については、後に詳しく説明する。
ヨーダンパ28は、台車枠21の車体10に対する相対旋回時に、旋回角速度に応じた抵抗力(減衰力)を発生し、蛇行動を防止する油圧緩衝器である。ヨーダンパ28は、台車枠21の側梁に隣接し、車両1の進行方向にほぼ沿って配置されている。ヨーダンパ28の車体10側の端部はブラケット11に弾性体マウントを介して接続されている。一方、ヨーダンパ28の台車枠21側の端部は、台車枠21の側面から突き出して設けられたブラケット21cに弾性体マウントを介して接続されている。
次に、上述した軸ダンパ27が台車枠21に支持される部分の支持構造についてより詳細に説明する。
図2は、軸ダンパの台車枠に対する支持構造を示す模式的断面図である。
支持構造は、2つの弾性支持体100、2枚のサポートプレートP、及び、ナットNを備えている。これらにはいずれも軸ダンパ27のシャフト27aが挿入されている。
2つの弾性支持体100は、台車枠21のブラケット21bの上下に設けられ、ブラケット21bを挟持している。
2枚のサポートプレートPは、上側の弾性支持体100の上側、及び、下側の弾性支持体100の下側にそれぞれ配置されている。上側のサポートプレートPは、ナットNと上側の弾性支持体100との間に挟持されている。一方、下側のサポートプレートPは、下側の弾性支持体100と軸ダンパ27本体上部との間に挟持されている。
ナットNは、シャフト27aに形成された図示しないボルト部とネジ結合され、締結されることによって支持構造全体に予圧(プリロード)を与えるものである。この予圧は、最大荷重の負荷時であっても、上下いずれかの弾性支持体100にがたつきが生じることがないよう、支持構造における最大荷重の1/2よりも大きく設定されている。これにより、弾性支持体100には、通常の使用条件下において常時圧縮荷重がシャフト27aの軸方向に沿って負荷されるようになっている。
予圧の調整は、以下説明する円筒(カラー)Cを用いて行う。図2に示すように、円筒Cは、弾性支持体100の内径側に挿入されている。また、円筒Cの内径側には、シャフト27aが挿入される。円筒Cの両端部は、上下のサポートプレートPによって挟持されている。円筒Cの長さは、ナットNを締結する前のサポートプレートPの間隔(2つの弾性支持体100とブラケット21bとの厚みの和)よりも短く設定されている。このため、円筒CがサポートプレートPによって挟持されるまでナットNを締めこむと、弾性支持体100が圧縮されて予圧が与えられる。
予圧量は、円筒Cの長さによって決定され、円筒Cを短くすると弾性支持体100の圧縮量が大きくなり、予圧量も大きくなる。一方、円筒Cを長くすると弾性支持体100の圧縮量は小さくなり、予圧量も小さくなる。
図3は、弾性支持体100の三面図である。図3(a)は、圧縮荷重の作用方向に沿って上方から見た図である。図3(b)、及び、図3(c)は、それぞれ図3(a)のb−b部矢視図、及び、c−c部矢視図である。
なお、弾性支持体100は、図2に示すように、一箇所の支持構造に2つ設けられ、これらは上下対称となるように配置されるが、以下においては上側の弾性支持体100(正立状態)の上下方向を基準として説明する。下側の弾性支持体100(倒立状態)の場合には、上下方向が以下の説明とは逆となる。
弾性支持体100は、例えば鋼、アルミニウム合金等の金属材料によって形成されたプレート群110と、例えばゴム系材料によって形成されたゴム層群120とを、圧縮荷重の作用方向(ここでは上下方向)に沿って交互に配置したものである。
プレート群110は、上方側から順に、上端プレート111、矩形プレート112、センタープレート113、矩形プレート114、下端プレート115を有する。これらの各プレートは、本発明にいう硬質部材として機能する。各プレートの中央部には、シャフト27aが挿入される開口が形成されている。
ゴム群120は、上方側から順に、第1ゴム層121、第2ゴム層122、第3ゴム層123、第4ゴム層124を有する。これらの各ゴム層は、本発明にいう弾性部材として機能する。
第1ゴム層121は、上端プレート111と矩形プレート112との間に配置される。
第2ゴム層122は、矩形プレート112とセンタープレート113との間に配置される。
第3ゴム層123は、センタープレート113と矩形プレート114との間に配置される。
第4ゴム層124は、矩形プレート114と下端プレート115との間に配置されている。
各ゴム層121〜124は、それぞれ圧縮荷重の作用方向から見た平面形がほぼ矩形の帯状に形成された平板状のシートであって、隣接する各プレートに加硫接着により接合されている。各ゴム層121〜124の中央部には、シャフト27aが挿入される開口が形成されている。なお、プレート群110の各プレート111〜115及びゴム群120の各ゴム層121〜124に形成された開口は、弾性支持体100がこじられていない状態において、ほぼ同心に配置されている。
第1ゴム層121及び第2ゴム層122は、その長手方向を圧縮荷重の作用方向と直交する第1の方向(図3(a)における左右方向)に沿わせて配置されている。第1ゴム層121及び第2ゴム層122は、本発明にいう第1群の弾性部材として機能する。
第3ゴム層123及び第4ゴム層124は、その長手方向を圧縮荷重の作用方向及び上述した第1の方向と直交する第2の方向(図3(a)における上下方向)に沿わせて配置されている。第3ゴム層123及び第4ゴム層124は、本発明にいう第2群の弾性部材として機能する。
各ゴム層121〜124の材料として、ウレタン結合を有する高分子化合物であるウレタンゴムが用いられる。
上端プレート111及び下端プレート115は、弾性支持体100の上端面及び下端面を構成する部分である。上端プレート111及び下端プレート115は、円盤状の平板として形成されている。
上端プレート111の下面には第1ゴム層121が加硫接着され、下端プレート115の上面には第4ゴム層124が加硫接着されている。
矩形プレート112は、第1ゴム層121及び第2ゴム層122に挟まれて配置され、これらが加硫接着されている。矩形プレート112は、圧縮荷重の作用方向から見た平面形が第1ゴム層121及び第2ゴム層122と同じ長手方向を有する矩形状の平板として形成されている。
矩形プレート114は、第3ゴム層123及び第4ゴム層124に挟まれて配置され、これらが加硫接着されている。矩形プレート114は、圧縮荷重の作用方向から見た平面形が第3ゴム層123及び第4ゴム層124と同じ長手方向を有する矩形状の平板として形成されている。
センタープレート113は、第2ゴム層122及び第3ゴム層123に挟まれて配置され、これらが加硫接着されている。
センタープレート113は、他の各プレートに対して比較的板厚が大きい円盤状のプレートに形成され、第2ゴム層収容溝部113a、及び、第3ゴム層収容溝部113bがそれぞれ形成されている。
第2ゴム層収容溝部113aは、センタープレート113の上面を凹ませて形成されている。第2ゴム層収容溝部113aは、本発明にいう第1群弾性部材収容溝として機能する。第2ゴム層収容溝部113aは、直線状に伸びた矩形断面の溝部である。第2ゴム層収容溝部113aの長手方向は、第2ゴム層122の長手方向とほぼ一致させて配置されている。第2ゴム層収容溝部113aは、その内部に第2ゴム層122及び矩形プレート112の一部を収容する。第2ゴム層収容溝部113aの溝深さは、弾性支持体100の使用時にセンタープレート113が他のプレートと接触、干渉することがない程度に設定される。
第3ゴム層収容溝部113bは、センタープレート113の下面を凹ませて形成されている。第3ゴム層収容溝部113bは、本発明にいう第2群弾性部材収容溝として機能する。第3ゴム層収容溝部113bは、直線状に伸びた矩形断面の溝部である。第3ゴム層収容溝部113bの長手方向は、第3ゴム層123の長手方向とほぼ一致させて配置されている。第3ゴム層収容溝部113bは、その内部に第3ゴム層123及び矩形プレート114の一部を収容する。第3ゴム層収容溝部113bの溝深さは、弾性支持体100の使用時にセンタープレート113が他のプレートと接触、干渉することがない程度に設定される。
ここで、弾性支持体100の外径(上端プレート111、センタープレート113、下端プレート115の外径)は、例えばφ76mm程度に設定され、各部材に設けられたシャフト27a挿入用の開口の内径は、シャフト27aの外径が例えばφ25mmである場合には、φ30mm程度に設定される。
また、弾性支持体100の軸方向における寸法(高さ)は、例えば、20〜30mm程度に設定されている。
そして、弾性支持体100の最大こじり角度(上端プレート111の下端プレート115に対する相対回転角度)は、通常使用時においては例えば1°未満であり、耐こじり試験時においては例えば1.5〜2°程度である。
また、軸ダンパ27の下端部が軸箱24に支持される部分の支持構造は、上述した上端部支持構造のブラケット21bに代えて軸箱24のブラケット24aが用いられるほかは、上端部支持構造と実質的に上下対称に構成されている。
次に、弾性支持体100の製造方法について説明する。
先ず、各プレート及び液状又はゲル状の未加硫のウレタンゴムを準備する。
そして、上端プレート111、矩形プレート112を所定の間隔で保持し、第1ゴム層121及び第2ゴム層122を形成する型を配置する。この型内に第1ゴム層121及び第2ゴム層122の材料となる未加硫のウレタンゴムを充填して加熱し、加硫処理を行う。このとき、上端プレート111と第1ゴム層121との間、第1ゴム層121と矩形プレート112との間、及び、矩形プレート112と第2ゴム層122との間は、加硫接着によって接合される。
同様に、下端プレート115、矩形プレート114を所定の間隔で保持し、第4ゴム層124及び第3ゴム層123を形成する型を配置する。この型内に第4ゴム層124及び第3ゴム層123の材料となる未加硫のウレタンゴムを充填して加熱し、加硫処理を行う。このとき、下端プレート115と第4ゴム層124との間、第4ゴム層124と矩形プレート114との間、及び、矩形プレート114と第3ゴム層123との間は、加硫接着によって接合される。
以上説明した1次成型によって、上端プレート111から第2ゴム層122までの第1の半製品、及び、第3ゴム層123から下端プレート115までの第2の半製品が形成される。
次に、第1の半製品の第2ゴム層122と、第2の半製品の第3ゴム層123との間に、センタープレート113を配置し、再度加熱することによって2次成型を行い、第2ゴム層122とセンタープレート113との間、及び、センタープレート113と第3ゴム層123との間を加硫接着により接合し、例えば黒色の塗装を施すことによって、弾性支持体100が完成する。
次に、上述した弾性支持体100の性能試験方法及び要求特性について説明する。
図4は、弾性支持体の試験方法を示す図であって、図4(a)は上下方向バネ定数測定試験の試験方法を示し、図4(b)はこじり方向バネ定数測定試験の試験方法を示している。
各試験は、2つの弾性支持体100を一組として行う。
図4(a)に示す上下方向バネ定数測定試験では、上述したブラケット21bに相当する固定プレート51を、1対の弾性支持体100で挟持する。そして、1対の可動プレート53を、これらの弾性支持体100を外側から挟んで配置し、ボルト54及びナット55で締結し、所定のプリロードを与える。プリロードは、例えば、常用時における最大負荷荷重が1000kgf程度である場合には、これの1/2以上になるように弾性支持体100を圧縮する。ボルト54は、弾性支持体100、固定プレート51、可動プレート53にそれぞれ形成された開口に挿入され、これらを串刺しにした状態で締結される。
そして、固定プレート51を固定した状態で、可動プレート53をボルト54の軸方向に変位させ、このときの変位量と変位に要した力とによりバネ定数を求める。
一方、図4(b)に示すこじり方向バネ定数測定試験では、ボルト54に代えて揺動シャフト56を挿入してナット57で締結する。そして、揺動シャフト56を、その中心軸が1対の弾性支持体100の中間部付近を回転中心として揺動する方向にこじり、このときのこじり角と揺動に要した力とによりバネ定数を求める。
弾性支持体100に要求される性能として、上下方向バネ定数は、微振動における軸ダンパ27の減衰力を適切に得るためには、例えば、3000kgf/mm以上とすることが望ましい。バネ定数がこれよりも低い場合、微振動が弾性支持体100の変位として吸収されて軸ダンパ27の油圧減衰力発生機構に十分伝達されず、適切な減衰力を得ることが困難となる。
一方、こじり方向バネ定数は、過度に高いと軸箱24のスムースな動作の妨げとなることから、例えば500kgf・cm/deg以下であることが望ましい。
しかし、例えば弾性支持体100の全体を一様なゴム等の弾性材料で形成した場合には、これらを両立することは困難である。すなわち、上下方向バネ定数を高くした場合にはこじり方向のバネ定数も大きくなって台車のスムースな動作が妨げられる。一方、これを防止するためこじり方向のバネ定数を低くすると、上下方向のバネ定数も低くなって微振動が吸収されてしまう。
この点、以上説明した第1の実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)プレート群110の各プレート111〜115、及び、ゴム層群120の各ゴム層121〜124を積層した構造とすることによって、弾性支持体100の圧縮荷重に対するバネ定数を高くすることができる。また、各ゴム層121〜124を帯状に形成することによって、これを挟んで配置された各プレートがゴム層の長手方向と並行する回転軸回りに相対回転しやすくなり、圧縮荷重に対する弾性支持体のバネ定数を高めた場合であっても、支持部材と被支持部材との相対傾斜を妨げることがない。
(2)第1群の弾性部材である第1ゴム層121及び第2ゴム層122と、第2群の弾性部材である第3ゴム層123及び第4ゴム層124とを、その長手方向が直交するように配置することによって、許容される傾斜方向が特定の方向に限定されることがない。
(3)第1群の弾性部材及び第2群の弾性部材を、それぞれ複数のゴム層によって構成することによって、各ゴム層の最大傾斜角を累積して、弾性支持体100全体としての最大傾斜角を大きくすることができる。
(4)センタープレート113が第2ゴム層122に沿った溝部113a、及び、第3ゴム層123に沿った溝部113bを有する構成とすることによって、溝部以外の部分におけるセンタープレート113の板厚を大きくして曲げ剛性を向上し、センタープレート113の変形や破損を防止することができる。また、センタープレート全体を肉厚に形成した場合のように弾性支持体100の厚みが過度に増大することがない。
(5)ウレタンゴムは、例えば天然ゴム等の一般的な防振ゴム材料に対して、分子構造を選択する自由度が高く、許容応力を高めて鉄道車両に求められる高荷重に対応することが容易である。これによって、所望の荷重負担能力を有する弾性支持体を、一般的な防振ゴム材料を用いる場合よりもコンパクトに形成することができる。
(6)一般的な防振ゴム材料である天然ゴムの硬度が例えば42〜80程度であるのに対して、ウレタンゴムの硬度は例えば80〜95程度と高くとることができ、弾性支持体の圧縮バネ定数を大きくすることができる。
(7)一般的な防振ゴム材料では硬度を高めるほど絶縁抵抗値が低くなるが、ウレタンゴムは高硬度であっても絶縁抵抗値を維持できるため、高い圧縮バネ定数と鉄道車両に求められる例えば1000MΩ以上の高い絶縁抵抗値とを両立させることができる。
(8)一般的な防振ゴム材料の場合、一度加硫したものを再度加熱すると、接着性やゴム物性が著しく低下する可能性があるため、再度加硫工程を通すことはできない。これに対し、ウレタンゴムは一度成型したものを再度加熱しても物性等が損なわれにくいことから、2次成型が可能であり、型構造を複雑にすることなく本実施の形態のような弾性支持体を形成することができる。
(9)ウレタンゴムは一般的なゴム材料に対して耐油性、耐候性、耐オゾン性に優れるとともに、経年変化に伴うバネ定数変化(硬化)が少ないため、弾性支持体の耐久性を向上することができる。
(10)ウレタンゴムは耐摩耗性に優れているため、仮にゴム層とプレートとの加硫接着箇所が剥離した場合であっても、早期にゴム層が摩耗することがなく、ある程度の期間は製品機能を維持することができる。
(11)ウレタンゴムは一般的なゴム材料に対して物性の均質性に優れていることから、弾性支持体の性能のばらつきを低減することができる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明を適用した弾性支持体の第2の実施の形態について説明する。
上述した第1の実施の形態と実質的に同様の箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図5は、第2の実施形態の弾性支持体200を示す図である。図5(a)は、圧縮荷重の作用方向に沿って上方から見た図である。図5(b)は、図5(a)のb−b部矢視図である。
第2の実施の形態における弾性支持体200は、第1の実施の形態における弾性支持体100のセンタープレート113に代えて、以下説明するセンタープレート213を有する。
センタープレート213は、円盤状の平板として形成され、その中央部にはシャフト27aが挿入される円形開口が形成されている。センタープレート213には、第2ゴム層122、及び、第3ゴム層123がそれぞれ加硫接着により接合されている。センタープレート213の厚さは、使用時に受ける外力による変形を抑えることを考慮して、他のプレートよりも大きくされている。
以上説明した第2の実施の形態においては、弾性支持体200の厚みが増加するものの、それ以外の点については上述した第1の実施の形態の効果と同様の効果を得ることができ、さらに、溝加工が不要となることによる加工費の低減を図ることができる。
<第3の実施の形態>
以下、本発明を適用した弾性支持体の第3の実施の形態について説明する。
上述した第1の実施の形態と実質的に同様の箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。なお、第3の実施の形態の説明においては、台車枠21のブラケット21bの上下の弾性支持体300は、上下方向を反転せずに説明する。(上下いずれの弾性支持体300も上端プレート111が上方側)
図6は、第3の実施の形態における弾性支持体の三面図である。図6(a)は弾性支持体300を中心軸方向上方から見た平面図であり、図6(b)、図6(c)はそれぞれ図6(a)のb−b部矢視図及びc−c部矢視図である。
図7は、第3の実施の形態における弾性支持体を、センタープレートの上下で分割した状態を示す分解斜視図であって、第1の実施の形態と同様に行われる1次成型後(2次成型前)の状態を示す図である。
第3の実施の形態の弾性支持体300は、第1の実施の形態の弾性支持体100におけるゴム群120に代えて、以下説明するゴム群320を備えている。
ゴム群320は、上方側から順に、第1ゴム層321、第2ゴム層322、第3ゴム層323、第4ゴム層324を有する。これらの各ゴム層は、本発明にいう弾性部材として機能する。
第1ゴム層321は、上端プレート111と矩形プレート112との間に配置される。
第2ゴム層322は、矩形プレート112とセンタープレート113との間に配置される。
第3ゴム層323は、センタープレート113と矩形プレート114との間に配置される。
第4ゴム層324は、矩形プレート114と下端プレート115との間に配置されている。
各ゴム層321〜324は、それぞれ圧縮荷重の作用方向に対して直交する方向に分散して配置された一対の平板状のシートを有する。各層における一対のシートは、シャフト27aが挿入される弾性支持体300の中央部を挟んで配置されている。これらのシートは、上方から見た平面形がほぼ矩形に形成されるとともに、その一辺は各プレートの接線方向とほぼ平行に配置されている。
各シートはウレタンゴムによって形成され、上下に配置された各プレートと加硫接着によって接合されている。
第1ゴム層321及び第2ゴム層322は、一対のシートの配列方向を、圧縮荷重の作用方向と直交する第1の方向に沿わせて配置されている。第2ゴム層322は、センタープレート113の第2ゴム層収容溝部113a内に収容されている。
第3ゴム層323及び第4ゴム層324は、一対のシートの配列方向を、圧縮荷重の作用方向及び上述した第1の方向と直交する第2の方向に沿わせて配置されている。第3ゴム層323は、センタープレート113の第3ゴム層収容溝部113b内に収容されている。
すなわち、各ゴム層321〜324は、第1の実施の形態における各ゴム層121〜124における中央部開口周辺の部分を除去したような構成となっている。
また、第3の実施の形態においては、軸箱24のブラケット24aの上側に配置される弾性支持体300の下端プレート115の下面、及び、ブラケット24aの下側に配置される弾性支持体300の上端プレート111の上面に、以下説明する突起111a,115aを形成している。
図8は、弾性支持体と軸箱との接続部における分解斜視図である。
図9は、弾性支持体と軸箱との接続部の側面図である。
第1の実施の形態において説明した台車枠21のブラケット21bと同様に、軸箱24のブラケット24aも一対の弾性支持体300によって挟持される。この一対の弾性支持体300には、軸ダンパ27の下端部から下方へ突き出したシャフト27bが挿入されている。
突起111a,115aは、それぞれ上端プレート111及び下端プレート115から突き出して形成され、その径方向に沿って伸びた突条である。突起111a,115aは、例えばウレタンゴムによって、上述した1次成型又は2次成型の際に同時に形成される。
また、第3の実施の形態においては、軸箱24のブラケット24aには、U字状の溝部24bが形成されている。この溝部24bは、シャフト27bを、ブラケット24aをくぐらせることなく配置可能とするものである。シャフト27bは、その径方向に沿ってU字状の溝部24bに挿入され、その溝底部に突き当てられた状態で固定される。
軸ダンパ27を台車20に組み込む際には、先ず上方のシャフト27aを、一対の弾性支持体300とともに台車枠21のブラケット21bの開口に通す。その後、下方のシャフト27bを一対の弾性支持体300に通した後、上下の弾性支持体300の中間部分におけるシャフト27bを軸箱24のブラケット24aの溝部24bに嵌め込む。
突起111a,115aは、シャフト27bが挿入された弾性支持体300を軸箱24のブラケット24aに組み込んだ際に、ブラケット24aの溝部24b内に挿入され、弾性支持体300の中心軸回りにおける取付角度位置を規制するものである。
突起111aは、上端プレート111の中心軸回りにおける位置が、第1ゴム層321の一対のシートの配列方向(第1の方向)と約90度ずらして配置されている。
突起115aは、下端プレート115の中心軸回りにおける位置が、第4ゴム層324の一対のシートの配列方向(第2の方向)と約90度ずらして配置されている。
これによって、ブラケット24aの直上に配置される弾性支持体300の第4ゴム層324、及び、ブラケット24aの直下に配置される弾性支持体300の第1ゴム層321は、ともにその配列方向が溝部24bの延在方向と直交し、溝部24bを跨ぐようにして配置されている。
ここで、仮にこれらの配列方向が溝部24bの方向と一致してしまうと、一部のシートは溝部24bと重なって配置されることになり、その近傍のプレートに過大な曲げ応力がかかってしまい、弾性支持体300の耐久性に深刻な懸念が生じる場合がある。
上述した突起111a、115aはこのような問題を解決するものである。
以上説明した第3の実施の形態においても、上述した第1の実施の形態の効果と実質的に同様の効果を得ることができる。
さらに、第3の実施の形態によれば、弾性支持体300の取付角度位置を規制する突起111a,115aを設けてブラケット24aの溝部24bと係合させることによって、弾性支持体300の誤組付を防止してその耐久性、信頼性を確保することができる。
(他の実施の形態)
なお、本発明は上記した実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
(1)各実施の形態では、本発明を適用した弾性支持体を一次バネ系に設けられるダンパの台車枠側支持部、及び、軸箱側支持部に設けているが、本発明はこれに限らず、例えばヨーダンパの台車側及び車体側支持部や、アクティブサスペンション又は操舵台車用のアクチュエータの支持部にも適用することができる。
(2)弾性支持体の構造や各部材の形状は、上述した実施形態に限定されず、適宜変更することができる。例えば、第1及び第2の実施の形態では、弾性部材を圧縮荷重の作用方向から見た平面形を矩形帯状としているが、これに限らず、一方向に長い帯状の形状である限り、例えば楕円状、長円状、その他の形状としてもよい。また、一方に長い帯状の部材の代わりに、複数の弾性部材を一方に長い帯状に配置してもよい。すなわち、複数の弾性部材を所定の長手方向に沿って配列する構成としてもよい。この場合、弾性部材の構成に合わせてセンタープレート113以外のプレート(111,112,114,115)を分割してもかまわない。さらに、積層される層の数も特に限定されない。例えば各実施の形態では、第1の方向及び第2の方向に配置された弾性部材をそれぞれ2層ずつ、計4層有しているが、第1の方向及び第2の方向に配置された弾性部材は、最低限それぞれ1層ずつあればよく、また、これらがそれぞれ3層以上を有する構成とすることもできる。
(3)各ゴム層を、第3の実施の形態のように、分散配置された複数の弾性部材によって形成する場合、配列する個数や各弾性部材の形状は、上述した実施形態によって限定されず、適宜変更することができる。
(4)上述した実施形態では、各弾性部材を全てウレタンゴムによって形成しているが、本発明はこれに限定されず、例えば天然ゴムや合成ゴム等の他の種類の材料によって形成してもよい。また、ウレタンゴムからなる弾性部材と他種の材料からなる弾性部材とを組み合わせて用いてもよい。
(5)弾性支持体の位置決め手法は、上述した第3の実施の形態のものに限らず、適宜変更することができる。例えば、弾性支持体とブラケットの一方に突起を形成し、他方に突起が挿入される孔を形成してもよい。また、第3の実施の形態では、軸箱のブラケットに対する弾性支持体の位置決めについて説明したが、同様の位置決め手法を台車枠のブラケット等の軸箱以外の部材に対する弾性支持体の位置決めに適用することもできる。例えば、台車枠のブラケットに溝部を形成し、これを挟持する弾性部材に突起を設けてもよい。
1 鉄道車両
10 車体 11 ブラケット
20 台車 21 台車枠
21a ブラケット 21b ブラケット
21c ブラケット
22 枕バネ
23 輪軸 24 軸箱
24a ブラケット 24b 溝部
25 軸梁
26 軸バネ 27 軸ダンパ
27a,27b シャフト 28 ヨーダンパ
N ナット P サポートプレート
C 円筒(カラー)
51 固定プレート
53 可動プレート 54 ボルト
55 ナット 56 揺動シャフト
57 ナット
100 弾性支持体
110 プレート群 111 上端プレート
111a 突起
112 矩形プレート 113 センタープレート
113a 第2ゴム層収容溝部 113b 第3ゴム層収容溝部
114 矩形プレート 115 下端プレート
115a 突起
120 ゴム群 121 第1ゴム層
122 第2ゴム層 123 第3ゴム層
124 第4ゴム層
200 弾性支持体 213 センタープレート
300 弾性支持体 320 ゴム群
321 第1ゴム層 322 第2ゴム層
323 第3ゴム層 324 第4ゴム層

Claims (7)

  1. 支持部材と被支持部材との間に設けられて圧縮荷重が負荷されるとともに、前記支持部材と前記被支持部材との前記圧縮荷重の作用方向に沿った相対変位、及び、前記支持部材と前記被支持部材との相対傾斜を許容する弾性支持体であって、
    弾性を有する弾性材料によって形成された複数の弾性部材と、該弾性材料よりも硬度が大きい硬質材料によって形成された複数の硬質部材とを、前記圧縮荷重の作用方向に沿って交互に配置して構成され、
    複数の前記弾性部材は、それぞれ前記圧縮荷重の作用方向とほぼ直交する方向に伸びた帯状に形成されるとともに、一部の弾性部材と他部の弾性部材とで前記長手方向を異なった方向として配置され
    複数の前記弾性部材は、中央部に挿入されるシャフトを介して前記支持部材と前記被支持部材との間で締結固定されること
    を特徴とする弾性支持体。
  2. 複数の前記弾性部材は、前記圧縮荷重の作用方向と直交する第1の方向に沿って伸びた第1群の弾性部材と、前記第1の方向とほぼ直交する第2の方向に沿って伸びた第2群の弾性部材とを有すること
    を特徴とする請求項1に記載の弾性支持体。
  3. 前記第1群の弾性部材と前記第2群の弾性部材とによって挟まれる前記硬質部材は、
    前記第1群の弾性部材と対向する面を凹ませて形成され該弾性部材に沿って伸びた第1群弾性部材収容溝と、
    前記第2群の弾性部材と対向する面を凹ませて形成され該弾性部材に沿って伸びた第2群弾性部材収容溝とを有すること
    を特徴とする請求項2に記載の弾性支持体。
  4. 支持部材と被支持部材との間に設けられて圧縮荷重が負荷されるとともに、前記支持部材と前記被支持部材との前記圧縮荷重の作用方向に沿った相対変位、及び、前記支持部材と前記被支持部材との相対傾斜を許容する弾性支持体であって、
    弾性を有する弾性材料によって形成された複数層の弾性部材と、該弾性材料よりも硬度が大きい硬質材料によって形成された複数層の硬質部材とを、前記圧縮荷重の作用方向に沿って交互に配置して構成され、
    前記複数層の弾性部材は、各層内においてそれぞれ前記圧縮荷重の作用方向と直交する方向に分散して複数配置され、一部の層の前記弾性部材と他部の層の前記弾性部材とは、当該層内で複数の前記弾性部材が配列される方向が異なり、
    複数層の前記弾性部材は、中央部に挿入されるシャフトを介して前記支持部材と前記被支持部材との間で締結固定されること
    を特徴とする弾性支持体。
  5. 前記複数層の弾性部材は、前記圧縮荷重の作用方向と直交する第1の方向に沿って複数の弾性部材を配列した第1群の層と、前記第1の方向とほぼ直交する第2の方向に沿って複数の弾性部材を配列した第2群の層とを有すること
    を特徴とする請求項4に記載の弾性支持体。
  6. 前記第1群の層と前記第2群の層とによって挟まれる前記硬質部材は、
    前記第1群の層と対向する面を凹ませて形成され前記第1群の層における複数の弾性部材の配列方向に沿って延びた第1の弾性部材収容溝と、
    前記第2群の層と対向する面を凹ませて形成され前記第2群の層における複数の弾性部材の配列方向に沿って延びた第2の弾性部材収容溝とを有すること
    を特徴とする請求項5に記載の弾性支持体。
  7. 前記複数の弾性部材の少なくとも一部をウレタンゴムによって形成したこと
    を特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の弾性支持体。
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