JP2009243573A - 弾性支持体 - Google Patents

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Yoshio Sugawara
能生 菅原
Akito Kazeto
昭人 風戸
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Abstract

【課題】圧縮荷重の作用方向におけるバネ定数を向上するとともに、支持部材と被支持部材との相対傾斜を妨げない弾性支持体を提供する。
【解決手段】支持部材と被支持部材との間に設けられて圧縮荷重が負荷されるとともに、圧縮荷重の作用方向に沿った相対変位、及び、相対傾斜を許容する弾性支持体100を、球面状に形成されかつ圧縮荷重の作用方向に対向して配置された凸面及び凹面をそれぞれ有し、球面の中心とほぼ一致する中心回りに相対回転する複数の相対回転部材211〜214を有する球面支承部200と、球面支承部の支持部材側、被支持部材側の少なくとも一方に設けられ、弾性材料によって形成された弾性体321〜323と、硬質材料によって形成された硬質部材311〜313とを圧縮荷重の作用方向に沿って交互に配列した積層部300とを備える構成とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、鉄道用台車のダンパ、アクチュエータ等の端部を傾斜可能に支持する弾性支持体に関するものである。
例えば特許文献1に示すように、鉄道車両の台車等の走り装置には、油圧ダンパ等の緩衝器が設けられる。例えば、このような油圧ダンパは、輪軸を支持する軸箱と台車枠との間に設けられる軸バネ(一次バネ)と並設して設けられる。
こうした軸バネと並設された油圧ダンパは、例えば車体の傾斜や軌道のカント等に起因する台車枠に対する輪軸の傾斜や、あるいは、車両のブレーキング時における軸箱の台車枠に対する相対変位等に起因して、台車枠側支持部及び軸箱側支持部に対して傾斜する場合がある。
このため、このような油圧ダンパを台車又は軸箱に連結する支持部のように、軸方向力が負荷されるとともに傾斜を許容する必要がある支持部には、例えばゴム等の弾性を有する材料を用いた弾性支持体を配置して、そのたわみによって傾斜を許容する構成としている。
特開平10−264812号公報
油圧ダンパ等の端部に設けられる弾性支持体は、微振動であっても適切な減衰力を発生するため圧縮荷重の作用方向におけるバネ定数を大きくすることが要求される。
しかし、単に弾性支持体を構成するゴム等の弾性材料の硬度を高めた場合、油圧ダンパ等の被支持部材が台車枠や軸箱等の支持部材に対して傾斜しにくくなり、円滑な作動の妨げとなるおそれがある。
本発明は上述した課題に鑑みなされたものであって、圧縮荷重の作用方向におけるバネ定数を向上するとともに、支持部材と被支持部材との相対傾斜を妨げない弾性支持体を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の弾性支持体は、支持部材と被支持部材との間に設けられて圧縮荷重が負荷されるとともに、前記支持部材と前記被支持部材との前記圧縮荷重の作用方向に沿った相対変位、及び、前記支持部材と前記被支持部材との相対傾斜を許容する弾性支持体であって、球面状に形成されかつ前記圧縮荷重の作用方向に対向して配置された凸面及び凹面をそれぞれ有し、前記球面の中心とほぼ一致する中心回りに相対回転する複数の相対回転部材を有する球面支承部と、前記球面支承部の前記支持部材側、前記被支持部材側の少なくとも一方に設けられ、弾性を有する弾性材料によって形成された弾性体と、前記弾性材料よりも硬度が大きい硬質材料によって形成された硬質部材とを前記圧縮荷重の作用方向に沿って交互に配列した積層部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、弾性部材と硬質部材とを交互に配置した積層部を設けたことによって、圧縮荷重の作用方向における弾性支持体のバネ定数を高くすることができる。また、支持部材と被支持部材との相対傾斜時には、球面支承部の複数の相対回転部材が相対回転し、かつ平板積層部が圧縮荷重の作用方向と直交する方向に変位することによってこじり方向のバネ定数が低くなり、支持部材と被指示部材との相対傾斜を妨げることがない。
本発明において、複数の前記相対部材の前記凸面と前記凹面との間隔に、前記弾性材料によって形成され、該凸面及び該凹面とそれぞれ接合された球面状の弾性体層を配置した構成とすることができる。
これによれば、隣接する相対回転部材が弾性体を介して配置されることによって、弾性体の緩衝効果が得られ、衝撃荷重等による球面支承部の破損等を防止することができる。また、相対回転時には弾性体がせん断力を受け弾性変形することによって、各相対回転部材間の相対回転を妨げることがなく、球面支承部の中立方向に戻そうとするばね作用を得ることができる。これにより、負荷が除荷された場合には、球面支承部を中立位置に復帰させることができる。
また、本発明において、複数の前記相対部材における対向して配置された前記凸面と前記凹面とが前記球面に沿って摺動可能である構成とすることができる。
これによれば、球面支承部をすべり支承とすることによって、回転をスムースに行わせることができる。
以上のように、本発明によれば、対向配置された球面状の凸面及び凹面を有する複数の相対回転部材を有する球面支承部、及び、弾性部材と硬質部材とを交互に配置した積層部を有する構成とすることによって、圧縮荷重の作用方向におけるバネ定数を向上するとともに、支持部材と被支持部材との相対傾斜を妨げない弾性支持体を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る弾性支持体、これを備えた台車及び鉄道車両について説明する。
図1は、本実施の形態の弾性支持体を有する鉄道車両の模式的側面図である。
鉄道車両1は、例えば、電車等のボギー式旅客車である。鉄道車両1は、車体10及び台車20を備えている。
車体10は、乗員等を積載する部分であって、基本構造である構体、内装、及び、各種艤装品等によって構成されている。車体10は、ほぼ六面体として形成されている。
また、車体10の床下には、後述するヨーダンパ28の車体側取付部であるブラケット11が設けられている。
台車20は、車体10の下部に取り付けられる走り装置であって、台車枠21、枕バネ22、輪軸23、軸箱24、軸梁25、軸バネ26、軸ダンパ27、ヨーダンパ28等を備えて構成されている。
台車20は、車体10の進行方向における両端部の下部にそれぞれ設けられている。
台車枠21は、台車20を構成する主要な構造部材である。台車枠21は、例えば、左右に設けられ前後に伸びた側梁、これら左右の側梁を中央でつなぐ横梁、前後端部でつなぐ端梁等によって構成されている。
台車枠21は、図示しない心皿装置によって、車体10に対して鉛直軸回りに旋回(ボギー角付与)可能となっている。
枕バネ22は、台車枠21の横梁と車体10の下部との間に設けられた緩衝用のバネであって、例えば空気バネ等のバネ要素を備えている。
輪軸23は、2枚の車輪及び歯車、ブレーキディスク等を車軸に圧入して組み立てた部品である。輪軸23は、1台の台車あたり例えば2本が設けられる。
軸箱24は、輪軸23の車軸の両端部を回転可能に支持するものである。軸箱24は、車軸を支持する軸受、この軸受を収容する軸箱体、及び、潤滑装置等を有して構成されている。
軸梁25は、軸箱24を台車枠21に対して揺動可能に支持するスイングアーム状の部材であって、車両の進行方向にほぼ沿って伸びた梁状に形成されている。軸梁25の一方の端部は、台車枠21の下部に形成されたブラケット21aに回動可能に連結されている。また、軸梁25の他方の端部は、軸箱24の軸箱体に固定されている。
軸バネ26は、台車枠21と軸箱24との間に設けられ、垂直方向の荷重を支持するバネ要素である。軸バネ26としては、例えばバネ鋼によって形成され、中心軸が上下方向に沿って配置された圧縮コイルスプリングが用いられる。軸バネ26の上端部は、台車枠21に形成されたバネ受部によって支持されている。軸バネ26の下端部は、軸箱24の上部によって支持されている。軸バネ26は、軸箱24及び軸梁25の台車枠21に対する揺動に応じて伸縮する。
軸ダンパ27は、軸バネ26と隣接して台車枠21と軸箱24との間に設けられた油圧緩衝器である。軸ダンパ27は、そのロッド軸線方向(伸縮方向)が、ほぼ鉛直に配置されている。軸ダンパ27は、軸箱24及び軸梁25の台車枠21に対する揺動に応じて伸縮するとともに、伸縮速度に応じた減衰力を発生する。
軸ダンパ27の上端部は、台車枠21の側梁から突き出して形成されたブラケット21bに支持されている。また、軸ダンパ27の下端部は、軸箱24の軸箱体から突き出して形成されたブラケット24aに支持されている。これらの各ブラケット21b、24aは、それぞれほぼ水平に配置された平板に円形の貫通穴を形成して構成されている。軸ダンパ27は、その上下端部にネジ部を有するシャフト27a(図2を参照)を備えている。このシャフトは、各ブラケット21b、24aの貫通穴に挿入された状態で支持される。
ここで、軸ダンパ27及びシャフト27aは、本発明にいう被支持部材として機能し、ブラケット21b及び24aは、本発明にいう支持部材として機能する。
なお、軸ダンパ27の上下端部の支持構造については、後に詳しく説明する。
ヨーダンパ28は、台車枠21の車体10に対する相対旋回時に、旋回角速度に応じた抵抗力(減衰力)を発生し、蛇行動を防止する油圧緩衝器である。ヨーダンパ28は、台車枠21の側梁に隣接し、車両1の進行方向にほぼ沿って配置されている。ヨーダンパ28の車体10側の端部はブラケット11に弾性体マウントを介して接続されている。一方、ヨーダンパ28の台車枠21側の端部は、台車枠21の側面から突き出して設けられたブラケット21cに弾性体マウントを介して接続されている。
次に、上述した軸ダンパ27が台車枠21に支持される部分の支持構造についてより詳細に説明する。
図2は、軸ダンパの台車枠に対する支持構造を示す模式的断面図である。
支持構造は、2つの弾性支持体100、2枚のサポートプレートP、及び、ナットNを備えている。これらにはいずれも軸ダンパ27のシャフト27aが挿入されている。
2つの弾性支持体100は、台車枠21のブラケット21bの上下に設けられ、ブラケット21bを挟持している。
2枚のサポートプレートPは、上側の弾性支持体100の上側、及び、下側の弾性支持体100の下側にそれぞれ配置されている。上側のサポートプレートPは、ナットNと上側の弾性支持体100との間に挟持されている。一方、下側のサポートプレートPは、下側の弾性支持体100と軸ダンパ27本体上部との間に挟持されている。
ナットNは、シャフト27aに形成された図示しないボルト部とネジ結合され、締結されることによって支持構造全体に予圧(プリロード)を与えるものである。この予圧は、最大荷重の負荷時であっても、上下いずれかの弾性支持体100にがたつきが生じることがないよう、支持構造における最大荷重の1/2よりも大きく設定されている。これにより、弾性支持体100には、通常の使用条件下において常時圧縮荷重がシャフト27aの軸方向に沿って負荷されるようになっている。
予圧の調整は、以下説明する円筒(カラー)Cを用いて行う。図2に示すように、円筒Cは、弾性支持体100の内径側に挿入されている。また、円筒Cの内径側には、シャフト27aが挿入される。円筒Cの両端部は、上下のサポートプレートPによって挟持されている。円筒Cの長さは、ナットNを締結する前のサポートプレートPの間隔(2つの弾性支持体100とブラケット21bとの厚みの和)よりも短く設定されている。このため、円筒CがサポートプレートPによって挟持されるまでナットNを締めこむと、弾性支持体100が圧縮されて予圧が与えられる。
予圧量は、円筒Cの長さによって決定され、円筒Cを短くすると弾性支持体100の圧縮量が大きくなり、予圧量も大きくなる。一方、円筒Cを長くすると弾性支持体100の圧縮量は小さくなり、予圧量も小さくなる。
次に、弾性支持体100の構成についてより詳細に説明する。
図3は、軸ダンパの台車枠に対する支持構造に用いられる弾性支持体の図である。図3において、図3(a)は、弾性支持体を中心軸方向上側から見た平面図であり、図3(b)は、図3(a)のb−b部矢視図である。また、図3(a)は、図3(b)のa−a部矢視断面図である。
なお、弾性支持体100は、図2に示すように、一箇所の支持構造に2つ設けられ、これらは上下対称となるように配置されるが、以下においては上側の弾性支持体100(正立状態)の上下方向を基準として説明する。下側の弾性支持体100(倒立状態)の場合には、上下方向が以下の説明とは逆となる。
図3に示すように、弾性支持体100は、球面支承部200、平板積層部300を備えて構成されている。また、弾性支持体100を構成する各部材には、その中央部に円形開口が形成され、その結果弾性支持体100には、その中心軸部にシャフト27aが挿入可能となっている。
球面支承部200は、弾性支持体100の上部に設けられ、圧縮荷重を負担するとともに、ブラケット21bと軸ダンパ27との相対傾斜時に回転する部分である。
球面支承部200は、プレート群210、及び、ゴム層群220を備えて構成されている。
プレート群210は、例えば鋼等の硬質材料によって形成された凹面プレート211、第1球面プレート212、第2球面プレート213、凸面プレート214を有し、これらは弾性支持体100の上側から下側へ順次配列されている。
凹面プレート211は、上面部が平坦に形成されるとともに、下面部が球面状の凹面として形成されたほぼ円盤状のプレートである。凹面プレート211は、正立状態における弾性支持体100の上端部、及び、倒立状態における弾性支持体100の下端部を構成する。
第1球面プレート212及び第2球面プレート213は、上面部が球面状の凸面、下面部が球面状の凹面となるように形成されたほぼ一様の厚みを有するプレートである。
凸面プレート214は、上面部が球面状の凸面として形成されるとともに、下面部が平坦に形成されている。
なお、これらの各プレート211〜214は、軸ダンパ27の台車枠21に対する相対傾斜時に、各球面の中心回りに相対回転する本発明にいう相対回転部材として機能する。
ゴム層群220は、第1球面ゴム層221、第2球面ゴム層222、第3球面ゴム層223を有し、これらは弾性支持体100の上側から下側へ順次配列されている。
第1〜第3球面ゴム層221〜223は、それぞれ上面部が球面状の凸面、下面部が球面状の凹面となるように形成されたほぼ一様の厚みを有する弾性部材である。
第1球面ゴム層221は、凹面プレート211の下面部及び第1球面プレート212の上面部に挟まれて配置され、各プレートに加硫接着により接合されている。
第2球面ゴム層222は、第1球面プレート212の下面部及び第2球面プレート213の上面部に挟まれて配置され、各プレートに加硫接着により接合されている。
第3球面ゴム層223は、第2球面プレート213の下面部及び凸面プレート214の上面部に挟まれて配置され、各プレートに加硫接着により接合されている。
なお、プレート群210及びゴム層群220の各部材に形成された球面状部分は、この球面の中心が弾性支持体100の中心軸上のほぼ同じ位置に配置されている。
平板積層部300は、弾性支持体100の下部(球面支承部200の下側)に設けられ、主に圧縮荷重を負担する部分である。
平板積層部300は、プレート群310、及び、ゴム層群320を備えて構成されている。
プレート群310は、例えば鋼等の硬質材料によって形成された第1平板プレート311、第2平板プレート312、第3平板プレート313を有し、これらは弾性支持体100の上側から下側へ順次配列されている。
第1〜第3平板プレート311〜313は、それぞれ平板上の円盤として形成されている。
また、第3平板プレート313は、正立状態における弾性支持体100の下端部、及び、倒立状態における弾性支持体100の上端部を構成する。
ゴム層群320は、第1平板ゴム層321、第2平板ゴム層322、第3平板ゴム層323を有し、これらは弾性支持体100の上側から下側へ順次配列されている。
第1〜第3平板ゴム層321〜323は、それぞれ平板上の円盤として形成された弾性部材である。
第1平板ゴム層321は、球面支承部200の凸面プレート214の下面部及び第1平板プレート311の上面部に挟まれて配置され、各プレートに加硫接着により接合されている。
第2平板ゴム層322は、第1平板プレート311の下面部及び第2平板プレート312の上面部に挟まれて配置され、各プレートに加硫接着により接合されている。
第3平板ゴム層323は、第2平板プレート312の下面部及び第3平板プレート313の上面部に挟まれて配置され、各プレートに加硫接着により接合されている。
また、軸ダンパ27の下端部が軸箱24に支持される部分の支持構造は、上述した上端部支持構造のブラケット21bに代えて軸箱24のブラケット24aが用いられるほかは、上端部支持構造と実質的に上下対称に構成されている。
次に、上述した弾性支持体100の傾斜時(球面支承部200の相対回転時)の動作について説明する。
図4は、弾性支持体100のこじり状態(傾斜状態)を示す模式的断面図である。なお、弾性支持体100の最大傾斜角は、例えば、車両に装着された常用状態で例えば1°未満であるが、図4においては、理解を容易にするため、傾斜角を誇張して図示している。
台車枠21のブラケット21bに対して軸ダンパ27及びそのシャフト27aが相対傾斜し、弾性支持体100がこじりを受けた場合には、球面支承部200のプレート群210を構成する各プレート211〜214が、それぞれに形成された球面の中心回りに相対回転し、隣接するプレートに対してずれる。このとき、各プレートの間隔に挟まれた各ゴム層221〜223は、せん断力を受けて弾性変形する。また、このとき平板積層部300のプレート群310を構成する各プレート311〜313が、必要に応じて水平方向に相対変位することにより、球面支承部200に無理な力が加わることがない。
次に、上述した弾性支持体100の性能試験方法及び要求特性について説明する。
図5は、弾性支持体の試験方法を示す図であって、図5(a)は上下方向バネ定数測定試験の試験方法を示し、図5(b)はこじり方向バネ定数測定試験の試験方法を示している。
各試験は、2つの弾性支持体100を一組として行う。
図5(a)に示す上下方向バネ定数測定試験では、上述したブラケット21bに相当する固定プレート51を、1対の弾性支持体100で挟持する。そして、1対の可動プレート53を、これらの弾性支持体100を外側から挟んで配置し、ボルト54及びナット55で締結し、所定のプリロードを与える。プリロードは、例えば、常用時における最大負荷荷重が1000kgf程度である場合には、これの1/2以上になるように弾性支持体100を圧縮する。ボルト54は、弾性支持体100、固定プレート51、可動プレート53にそれぞれ形成された開口に挿入され、これらを串刺しにした状態で締結される。
そして、固定プレート51を固定した状態で、可動プレート53をボルト54の軸方向に変位させ、このときの変位量と変位に要した力とによりバネ定数を求める。
一方、図5(b)に示すこじり方向バネ定数測定試験では、ボルト54に代えて揺動シャフト56を挿入してナット57で締結する。そして、揺動シャフト56を、その中心軸が1対の弾性支持体100の中間部付近を回転中心として揺動する方向にこじり、このときのこじり角と揺動に要した力とによりバネ定数を求める。
弾性支持体100に要求される性能として、上下方向バネ定数は、微振動における軸ダンパ27の減衰力を適切に得るためには、例えば、3000kgf/mm以上とすることが望ましい。バネ定数がこれよりも低い場合、微振動が弾性支持体100の変位として吸収されて軸ダンパ27の油圧減衰力発生機構に十分伝達されず、適切な減衰力を得ることが困難となる。
一方、こじり方向バネ定数は、過度に高いと軸箱24のスムースな動作の妨げとなることから、例えば500kgf・cm/deg以下であることが望ましい。
しかし、例えば弾性支持体100の全体を一様なゴム等の弾性材料で形成した場合には、これらを両立することは困難である。すなわち、上下方向バネ定数を高くした場合にはこじり方向のバネ定数も大きくなって台車のスムースな動作が妨げられる。一方、これを防止するためこじり方向のバネ定数を低くすると、上下方向のバネ定数も低くなって微振動が吸収されてしまう。
この点、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)弾性支持体100に平板状の金属製のプレート群310とゴム層群320とを交互に配置した平板積層部300を設けたことによって、圧縮荷重の作用方向における弾性支持体100のバネ定数を高くすることができる。また、台車枠21のブラケット21bと軸ダンパ27との相対傾斜時には、球面支承部200の各球面ゴム層221〜223がせん断応力により弾性変形し、隣接する各プレート211〜214が球面の中心回りに相対回転し、さらに球面支承部200に無理な力が加わらないように、平板積層部300の各プレート311〜313が水平方向に相対変位することによって、低いこじり方向バネ定数が得られ、台車枠21に対する軸ダンパ27の傾斜を妨げず、台車20のスムースな動作を確保することができる。
(2)球面支承部200の各プレート211〜214が各球面ゴム層221〜223を介して接合されることによって、各ゴム層の緩衝効果が得られ、衝撃荷重等による球面支承部200の破損等を防止することができる。また、球面支承部200の中立方向に戻そうとするバネ作用を得ることができる。これにより、負荷が除荷された場合には、球面支承部200を中立位置に復帰させることができる。
(他の実施の形態)
なお、本発明は上記した実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
(1)実施の形態では、本発明を適用した弾性支持体を一次バネ系に設けられるダンパの台車枠側支持部、及び、軸箱側支持部に設けているが、本発明はこれに限らず、例えばヨーダンパーの台車側及び車体側支持部や、アクティブサスペンション又は操舵台車用のアクチュエータの支持部にも適用することができる。
(2)実施の形態では、球面支承部は相対回転部材の間に弾性部材を配置し、弾性部材のせん断力による変形によって各相対回転部材の相対回転を許容する構成としているが、これに代えて、隣接する相対回転部材間に摺動面部を有する球面すべり支承とする構成としてもよい。
(3)球面支承部、及び、積層部のそれぞれにおいて、硬質部材と弾性部材とを積層する層数は上述した実施の形態のものに限らず、弾性支持体に求められる特性に応じて適宜変更することができる。例えば、要求される最大こじり角(傾斜角)が大きい場合には、球面支承部の球面プレートと球面ゴム層を積層する層数を増やすことができる。
(4)実施の形態では、球面支承部の凸面プレート側(図3(b)における下側)に積層部を設けているが、本発明はこれに限らず、凹面プレート側に積層部を設けたり、球面支承部の両側にそれぞれ積層部を設ける構成としてもよい。
本発明を適用した弾性支持体の実施の形態を有する鉄道車両の模式的側面図である。 図1の鉄道車両における軸ダンパの台車枠に対する支持構造を示す模式的断面図である。 図2の支持構造に用いられる弾性支持体の図である。 図3の弾性支持体におけるこじり状態を示す模式的断面図である。 弾性支持体のバネ定数測定試験の試験方法を示す図である。
符号の説明
1 鉄道車両
10 車体 11 ブラケット
20 台車 21 台車枠
21a ブラケット 21b ブラケット
21c ブラケット 22 枕バネ
23 輪軸 24 軸箱
24a ブラケット 25 軸梁
26 軸バネ 27 軸ダンパ
27a シャフト 28 ヨーダンパ
N ナット P サポートプレート
C 円筒(カラー)
51 固定プレート
53 可動プレート 54 ボルト
55 ナット 56 揺動シャフト
57 ナット
100 弾性支持体
200 球面支承部
210 プレート群 211 凹面プレート
212 第1球面プレート 213 第2球面プレート
214 凸面プレート
220 ゴム層群 221 第1球面ゴム層
222 第2球面ゴム層 223 第3球面ゴム層
300 平板積層部
310 プレート群 311 第1平板プレート
312 第2平板プレート 313 第3平板プレート
320 ゴム層群 321 第1平板ゴム層
322 第2平板ゴム層 323 第3平板ゴム層

Claims (3)

  1. 支持部材と被支持部材との間に設けられて圧縮荷重が負荷されるとともに、前記支持部材と前記被支持部材との前記圧縮荷重の作用方向に沿った相対変位、及び、前記支持部材と前記被支持部材との相対傾斜を許容する弾性支持体であって、
    球面状に形成されかつ前記圧縮荷重の作用方向に対向して配置された凸面及び凹面をそれぞれ有し、前記球面の中心とほぼ一致する中心回りに相対回転する複数の相対回転部材を有する球面支承部と、
    前記球面支承部の前記支持部材側、前記被支持部材側の少なくとも一方に設けられ、弾性を有する弾性材料によって形成された弾性体と、前記弾性材料よりも硬度が大きい硬質材料によって形成された硬質部材とを前記圧縮荷重の作用方向に沿って交互に配列した積層部と
    を備えることを特徴とする弾性支持体。
  2. 複数の前記相対部材の前記凸面と前記凹面との間隔に、前記弾性材料によって形成され、該凸面及び該凹面とそれぞれ接合された球面状の弾性体層を配置したこと
    を特徴とする請求項1に記載の弾性支持体。
  3. 複数の前記相対部材における対向して配置された前記凸面と前記凹面とが前記球面に沿って摺動可能であること
    を特徴とする請求項1に記載の弾性支持体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102478093A (zh) * 2010-11-20 2012-05-30 戴正欣 隔声减震垫
US11105381B2 (en) * 2020-02-04 2021-08-31 Aktiebolaget Skf Rotor assembly bearing with centrifugal clutch mechanism

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