JP2014516236A - リニアモータにおいて永久磁石の保磁力を局所的に向上させる方法 - Google Patents

リニアモータにおいて永久磁石の保磁力を局所的に向上させる方法 Download PDF

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Abstract

リニアモータ用ハルバッハ配列。高温での逆磁場に起因する、NdFeB永久磁石のエッジ領域における不可逆減磁を回避するために、該当する各磁石のエッジ領域(図3CのELB)にジスプロシウムが添加される。ジスプロシウムを添加する位置は該モータの磁場解析から求められる。結果:前記エッジ領域におけるより高い保磁力、及び、これらの磁石の中心部における更に高い残留磁気。

Description

本発明は、モータ、モータの設計方法及び製造方法、ステージ装置、並びに露光装置に係り、特に、複数の磁石を含む磁石ユニットと複数のコイルを含むコイルユニットとを用いて構成されるモータ、該モータの設計方法及び製造方法、前記モータを備えるステージ装置、並びに該ステージ装置を備える露光装置に関する。
リニアモーターカー、電気自動車、ハイブリッドカー、工作機器、露光装置の可動ステージ等の駆動源として、磁場と電流の相互作用による力を利用して直線運動を得るリニアモータ、回転運動を得る回転モータ、さらには平面運動を得る平面モータ等が利用されている。これらのモータは、複数の永久磁石を含む磁石ユニットと複数のコイルを含むコイルユニットとの一方を可動子(あるいは回転子)、他方を固定子とし、固定子に対して可動子を一軸方向、回転方向、あるいは平面方向に駆動するように構成されている。
上述のモータの性能は、永久磁石の特性に強く依存する。永久磁石の特性は、例えば、残留磁束密度Br、保磁力Hc、BH積(あるいは最大エネルギー積BHmax)等により表される。ここで、残留磁束密度Brはヒステリシス曲線(減磁曲線)において磁場の強さを零にしたときの残留している磁束密度、保磁力Hcはその磁束密度をゼロにするために要する減磁場の強さである。
強力な永久磁石を実現するには、残留磁束密度Brが大きく、且つ保磁力Hcが大きいこと(さらにBHmaxが大きいこと)を要する。磁石の強さは磁束密度に比例するため、残留磁束密度Brの大きな磁石ほど強力な磁石となる。さらに、保磁力Hcの大きな磁石ほど、その強い磁力を安定に保ち続けることができるからである。
モータ用の強力な永久磁石として、希土類系磁石が有望である。その代表に、サマリウム・コバルト磁石(SmCo17)、ネオジム・鉄・ボロン磁石(NdFe14B)等がある。しかし、これらの磁石は、高温環境下において減磁する性質がある。そこで、保磁力Hcを上げるために、例えば、ジスプロシウムDyが添加される(例えば特許文献1参照)。しかし、ジスプロシウムDyは高価であり、その価格が安定しないという問題がある。また、ジスプロシウムDyの添加により、残留磁束密度Brが低下する。そのため、少ない量のジスプロシウムDyを用いて、残留磁束密度Brと保磁力Hcとの両方を(さらにBHmaxを)向上するのは困難であった。
米国特許出願公開第2008/0245442号明細書
本発明は、上述の事情の下でなされたものであり、第1の観点からすると、複数の磁石を含む磁石ユニットと複数のコイルを含むコイルユニットとを用いて構成されるモータの設計方法であって、前記コイルユニットに対応して配列された前記磁石ユニットに含まれる複数の磁石が誘導する磁場を解析し、該解析結果に基づいて前記複数の磁石のそれぞれについて該磁石の内部における保磁力を向上させる成分の分布を決定することと、前記保磁力を向上させる成分の分布に基づいてそれぞれ構成される前記複数の磁石を用いて前記磁石ユニットを設計することと、を含むモータの設計方法である。
これによれば、複数の磁石内の磁場の解析結果に基づいて複数の磁石のそれぞれについて保磁力を向上させる成分の分布を決定し、その分布に基づいて複数の磁石のそれぞれが構成される。これにより、少ない量の保磁力を向上させる成分を用いて、残留磁束密度と保磁力との両方が改善された強い磁力と高い耐熱性能を備えた永久磁石を実現することが可能となる。そして、その永久磁石を用いて磁石ユニットを、その磁石ユニットを用いてモータを設計することにより、モータの性能を改善することが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、本発明のモータの設計方法によりモータを設計することと、前記設計結果に従ってモータを製造することと、を含むモータの製造方法である。
これによれば、駆動力の大きいモータを製造することが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、本発明のモータの設計方法により設計され、該設計結果に従って製造された第1のモータである。
これによれば、駆動力の大きいモータが得られる。
本発明は、第4の観点からすると、複数の磁石を含む磁石ユニットと複数のコイルを含むコイルユニットとを用いて構成されるモータであって、前記コイルユニットに対応して配列された前記磁石ユニットに含まれる複数の磁石が誘導する磁場を解析し、該解析結果に基づいて前記複数の磁石のそれぞれについて該磁石の内部における保磁力を向上させる成分の分布を決定し、該分布に基づいてそれぞれ構成される前記複数の磁石を用いて前記磁石ユニットが設計された第2のモータである。
これによれば、複数の磁石内の磁場の解析結果に基づいて複数の磁石のそれぞれについて保磁力を向上させる成分の分布を決定し、その分布に基づいて複数の磁石のそれぞれが構成される。これにより、少ない量の保磁力を向上させる成分を用いて、残留磁束密度と保磁力との両方が改善された強い磁力と高い耐熱性能を備えた永久磁石を実現することが可能となる。そして、その永久磁石を用いて磁石ユニットを、その磁石ユニットを用いてモータを設計することにより、モータの性能を改善することが可能となる。
本発明は、第5の観点からすると、本発明の第2のモータと、前記モータを構成する前記磁石ユニットと前記コイルユニットとの一方が設けられたステージ支持部材と、前記ステージ支持部材に支持され、前記磁石ユニットと前記コイルユニットとの他方が設けられたステージと、を備えるステージ装置である。
これによれば、高速駆動可能なステージ装置が得られる。
本発明は、第6の観点からすると、マスクに形成されたパターンを物体に転写する露光装置であって、前記マスク及び前記物体との少なくとも一方の移動装置として、本発明のステージ装置を備える露光装置である。
これによれば、マスク及び物体との少なくとも一方を高速駆動する高スループットな露光装置が得られる。
図1(A)は一実施形態に係るリニアモータの外観を示す斜視図、図1(B)はリニアモータのXY断面図である。 図2(A)はリニアモータのYZ断面の拡大図、図2(B)は可動子(磁石ユニット)に含まれる永久磁石の配列及び磁極の向きを示す図である。 図3(A)は磁石ユニット内の永久磁石の配列を示す図、図3(B)は磁場解析により求められた磁石ユニット内の永久磁石の内部の磁束密度分布を示す図、図3(C)は図3(A)及び図3(B)の楕円C内を拡大して示す図である。 図4(A)及び図4(B)は、永久磁石の減磁評価の結果を示す図である。 リニアモータの性能評価の結果を示す表である。 一実施形態の露光装置の概略構成を示す斜視図である。 レチクルステージ装置の概略構成を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図7を用いて説明する。
図1(A)には本実施形態に係るリニアモータ80の外観を示す斜視図、図1(B)にはリニアモータ80の概略構成を表すXY断面図が示されている。リニアモータ80は、ムービングマグネット型のローレンツ力(電磁力)駆動方式のリニアモータである。リニアモータ80は、駆動方向(ここではX軸方向とする)を長手とする平板状のコイルユニット80Aから成る固定子(以下ではコイルユニット80Aと同じ符号を用いて示す)と、固定子80Aを挟んでその表裏(±Y側)に配置される磁石ユニット80B,80Bから成る可動子(以下では磁石ユニット80B,80Bと同じ符号を用いて示す)とから構成されている。
図2(A)には、リニアモータ80の具体的構成が示されている。コイルユニット80Aは、3相コイルを構成する14個のコイル(5つのU相コイルと、5つのV相コイルと、4つのW相コイル)を含む。図2(A)では、8つのコイルU2,V2,W2,U3,V3,W3,U4,V4が示されている。これらのコイルは、非磁性体材料から成るベース80Aの内部に、X軸方向に一定間隔で配列されている。
図2(B)に示されるように、磁石ユニット80Bは、ヨーク材80B10上にX軸方向に配列された40の永久磁石(以下、単に磁石と呼ぶ)Mij(i=1〜5、j=1〜8)を含む。磁石Mijとして、例えばネオジム・鉄・ボロン磁石(NdFe14B)の希土類系磁石が採用される。また、ヨーク材80B10として、透磁率が高く飽和磁化の大きな磁性体が採用される。なお、磁石ユニットは、例えば40個の磁石を個別に用意しても良いし、1個の磁石を磁極の向きに応じて40の領域に分けることで構成しても良い。
磁石Mijは、XY面内における磁極の向き及びX軸方向の幅の異なる8つの磁石(例えば磁石M21,M22,M23,M24,M25,M26,M27,M28)を単位ユニット(ユニットMU2)とし、5つのユニットMU1〜MU5のいずれかに分類される。図2(A)及び図2(B)では、コイルユニット80A内の8つのコイルU2,V2,W2,U3,V3,W3,U4,V4に対向している磁石が示されている。
磁石ユニット80Bも、磁石ユニット80Bと同様に構成されている。ただし、磁石ユニット80B内の磁石の磁極の向きが、コイルユニット80Aの中心(基準線Lc)を基準にして、磁石ユニット80B内の磁石の磁極の向きに対して逆になるように配置されている。
磁石ユニット80B,80B内の磁石は、コイルユニット80Aの中心(基準線Lc)上で正弦的分布の磁場(磁束密度)を誘導するように、それらの配列、すなわちXY面内における磁極の向き及びX軸方向の幅が定められている。図2(B)では、各磁石の磁極の向き(S極からN極の向き)が矢印を用いて示されている。磁極の向きは、隣接する磁石の磁極の向きに対して45度ずれている。例えば、ユニットMU2内の磁石M21,M22,M23,M24,M25,M26,M27,M28の磁極の向きは、順に−45度ずつ回転し、隣接するユニットMU3内の磁石M31の磁極の向きは磁石M21のそれと同じになる。
ただし、磁極の向きのずれの角度は45度に限るものではない。例えば、磁石の数を増やしてずれの角度を45度よりも小さい角度にして磁極の向きを回転させていく構成も可能である。また、全ての磁石間でずれの角度を等しくせずに、最終的に1ユニットで元の角度に戻るように適宜ずれの角度を設定するようにしてもよい。
磁石のX軸方向の幅は、磁極の向きがY軸方向のものが他の向きのものより大きく定められている。例えば、ユニットMU2については、磁石M24,M28の幅は、他の磁石M21,M22,M23,M25,M26,M27の幅より大きい。ユニット単位のX軸方向の幅は、各1のU相、V相、及びW相コイルの配列ピッチに対して、2つの単位ユニットの磁石が配列されるように定められている。但し、これらの構成に限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
上述のリニアモータ80を例に、本発明のモータの設計方法について説明する。
第1ステップにおいて、リニアモータ80、特にリニアモータ80に含まれる磁石ユニット80B,80B(及びコイルユニット80A)を設計する。前述の通り、コイルユニット80Aの構成(コイルの配列等)に対応して、基準線Lc上(例えば、駆動時にコイルユニット80Aが存在することになる位置)で所定の磁束密度分布の磁場を誘導するように、磁石ユニット80B,80B内においてヨーク材80B10,80B20上での磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)の配列、すなわち各磁石の磁極の向き、幅等が決定される。それにより、図3(A)に示されるように、磁石ユニット80B,80Bが設計される。
第2ステップにおいて、上述のように設計された磁石ユニット80B,80B、すなわち磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)とヨーク材80B10,80B20等から構成される磁気回路において、磁石Mijが誘導する磁場を解析する。解析には、例えば、有限要素法を用いた電磁場解析手法を用いることができる。また、解析では、上で決定された磁石Mijとヨーク材80B10,80B20の配置等に加えて、磁石の組成より定まる残留磁束密度、保磁力、透磁率等の各磁石の特性、ヨーク材の透磁率(さらには透磁率が磁場の強さに依存すること)等が考慮される。
磁石Mijが誘導する磁場(磁束密度)Bは、それぞれの磁石が有する磁化Iと磁場の強さHとから、B=I+μHと与えられる。ここで、係数μは透磁率である。磁石の内部では、磁化I自身が誘導する反磁場Hd(>0)のため、磁束密度Bは、反磁場Hdによる磁束密度の分だけ磁化Iより小さくなる。また、隣接する磁石の磁化及びヨーク材80B10,80B20の磁化が誘導する磁場が減磁場(増磁場)として作用することにより、さらに磁束密度Bが小さくなる(又は大きくなる)。
上述の磁場解析により、図3(B)に示されるように、磁石の内部における磁場(磁束密度分布)が求められる。図3(C)は、図3(A)及び図3(B)において楕円Cにより示される磁石M23,M24,M25,M26,M27,M28,M31内部における磁束密度分布が拡大して示されている。磁石内の領域ELB、例えば磁極の向きが+Y方向の磁石M24の−Y部、この磁石M24の両側に位置する磁石M23,M25の磁石M24との境界近傍、磁極の向きが−X方向の磁石M26の+Y部、磁極の向きが−Y方向の磁石M28の−Y部、及びこの磁石M28の両側に位置する磁石M27,M31の磁石M28との境界近傍では、他の領域に比べて磁場が弱い(磁束密度が低い)ことが分かる。
上の解析結果において、磁場の弱い領域ELBでは、それぞれの磁石が有する磁化が誘導する反磁場又は隣接/対向する磁石による磁界あるいはヨーク材(またはコイルユニット80Aとの間の空間)が誘導する減磁場(減磁場と総称する)、が強いことを意味する。この減磁場の強さH’がそれぞれの磁石が有する保磁力Hcより大きいと(H’>Hc)、その磁石は減磁され、磁石としての機能が低下してしまう。従って、磁石ユニット80B,80Bを構成する磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)として、H’>Hdが求められる。一方、その他の磁場の強い領域については、減磁場H’が弱いことを意味する。これらの領域では、保磁力Hcが幾らか小さくても、その磁石が減磁されることはない。従って、磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)内の磁場の弱い領域ELBについてのみ、その他の磁場の強い領域より高い保磁力Hcが必要となる。
高い保磁力Hcを得るためには、前述の通り、ネオジム・鉄・ボロン磁石(NdFe14B)の希土類系磁石に対して、保磁力Hcを上げる成分を添加すると良い。ここでは、ジスプロシウムDyを選択する。それにより、高い保磁力Hcが得られるとともに、高温環境下においても減磁し難くなる。しかし、ジスプロシウムDyは高価であり、その価格が安定しないという問題がある。また、ジスプロシウムDyの添加により、残留磁束密度Brが低下するという問題がある。
そこで、第3ステップにおいて、上の解析結果に基づいて、磁石内の磁場の弱い領域(減磁場の強い領域)ELBにのみジスプロシウムDyを添加する、又は領域ELBにその他の領域より相対的に多くのジスプロシウムDyを添加するように、ジスプロシウムDyの添加分布を決定する。ここでは、添加分布を領域ELBに等しく定めることとする。これにより、領域ELBでは高い保磁力Hcが得られ、その他の領域では強い残留磁束密度Brが維持される。従って、個々の磁石全体として、少ない量のジスプロシウムDyを用いて、残留磁束密度と保磁力との両方が改善され、強い磁力と高い耐熱性能を備えた磁石を得ることができる。
また、保磁力Hcを上げる成分の添加分布を決定するとともに、例えば残留磁束密度Brを向上する成分の添加の分布、耐熱性能を向上する成分の添加の分布を決定することとしても良い。かかる場合、これらの分布は、保磁力Hcを上げる成分の添加を優先するため、領域ELB以外の領域に領域ELBより相対的に多く添加するように決定すると良い。
なお、第2ステップでは、磁場が所定の閾値より弱い(磁束密度が閾値より低い)領域を領域ELBとして求めるが、第3ステップにおいて、少ない量のジスプロシウムDyを用いて高い残留磁束密度と高い保磁力を得るために、それぞれの磁石の配置、すなわち磁極の向き、残留磁束密度、保磁力等に基づいて、閾値を適切に選択する必要がある。一例として、各磁石についての減磁曲線の最大変曲点における磁束密度、各磁石内部の磁束密度の平均等を基準にして閾値を与えると良い。また、本実施形態では、閾値を1つのみ設定したが、それに限定されるものではない。例えば、磁石の磁束密度の大きさに基いて複数の閾値を設定し、各閾値に応じてジスプロシウムDyの添加量やその分布状態あるいはその両方を決めるようにしても良い。
第4ステップにおいて、上で得られた添加の分布に基づいてジスプロシウムDyを添加して、磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)のそれぞれを構成する。ここで、図3(C)に示されるように領域ELBは、磁石の境界の一部に接している。そこで、例えば、その一部の磁石の境界表面に、Dy酸化物、Dyフッ化物、又はDyを含む合金の粉末を被覆し、高温処理して磁石内部に拡散させることにより、領域ELBにのみジスプロシウムDyを添加することができる。なお、ジスプロシウムDy等、添加成分の添加の詳細については、例えば特開2010−135529号公報(対応する米国特許出願公開第2011/0210810号明細書)に開示されている。
上述のように構成された磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)を用いて磁石ユニット80B,80Bを設計し、それらを用いてリニアモータ80を構成する。
ここで、磁石ユニット80B,80B内の磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)の配列(各磁石の磁極の向き、幅等)を再度決定し(ステップ1を行い)、さらにステップ2,3,4を繰り返し行ってもよい。これにより、より最適な構成のリニアモータ80を設計することが可能となる。
上述のように設計された磁石の減磁特性を評価した。その評価結果が、図4(A)及び図4(B)に示されている。図4(A)より、ジスプロシウムDyの添加なしの磁石は常温(約20度)以上の温度で減磁するのに対し、本実施形態の磁石(開発品)は約60度までの温度において減磁しないことがわかる。なお、温度60度は、後述する露光装置10においてリニアモータを使用する環境温度の上限である。また、図4(B)より、全体にわたってジスプロシウムDyが添加された磁石は本実施形態の磁石と同様の減磁特性を示すが、磁力が弱いことがわかる。従って、少ない量のジスプロシウムDyを用いて効率良く残留磁束密度と保磁力との両方を改善して、強い磁力と高い耐熱性能を備えた磁石が得られたことが分かる。
本実施形態の設計を用いると、ジスプロシウムDyは、磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)に対して略一様に全体的に拡散させるのではなく、局所的、選択的に拡散させることになるので、その添加量を減らすことが可能になる。この場合、個々の磁石において、その磁束の向きとジスプロシウムDyが分布する領域との位置関係は、磁石が磁気回路のどの部分に配置されているかによって異なると言える。例えば、磁石ユニット80Bのうちの、磁石M24に関してみると、磁極の向きが第1方向(ここでは−Y方向)なのに対し、ジスプロシウムDyが第1方向に対して第1の状態となる領域で分布(磁極方向を表す矢印の先端側に分布)している一方、磁石28に関してみると、磁極の向きが第2方向(ここでは+Y方向)なのに対し、ジスプロシウムDyが第2方向に対して前記第1の状態とは異なる第2の状態となる領域で分布(磁極方向を矢印の後端側に分布)していることになる。
なお、上記実施形態では、磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)の全てに対し、領域ELBの分布を求め、その領域に選択的にジスプロシウムDyを添加したが、このような構成に限定されるものではない。例えば、MU1〜MU5のうちの1つの単位ユニット中で、所定の1方向に向いた磁極を有する磁石(領域)にのみ、本実施形態の設計方法を適用させても、少なくともその磁石分に関しては同様の効果を奏することが可能である。
上述の磁石を用いて設計、製造されたリニアモータ80の性能評価を行った。図5に、2つの試作機(その1及びその2)と現行機についての評価結果が示されている。2つの試作機では、現行機に対して、磁束密度において4.0%及び2.5%の向上(不図示)、推力定数について6.52%及び4.08%の向上、発熱量について11.87%及び7.69%の低減が得られた。
上述のように設計、製造されたリニアモータ80を用いて構成される露光装置10について説明する。
図6には、本実施形態に係る露光装置10の概略構成が示されている。露光装置10は、ステップ・アンド・スキャン方式でマスクとしてのレチクルのパターンを基板としての液晶用ガラスプレートに転写する液晶用の走査型露光装置である。
露光装置10は、照明系12、レチクルステージ装置14、プレートステージ装置16、不図示の投影光学系及びこの投影光学系が設けられた本体コラム18等を備えている。
本体コラム18は、設置床の上面に載置されたベースフレーム(フレームキャスタ)20の上面に複数(ここでは4つ)の防振パッド22を介して水平に保持された定盤24と、定盤24上に固定された第1コラム26と、第1コラム26上に設けられた不図示の第2コラム等から構成されている。
この内、定盤24は、後述するプレートステージのベースを構成するもので、定盤24の上面にプレートステージの移動面24aが形成されている。
第1コラム26には、不図示の投影光学系がその光軸方向をZ軸方向として保持されている。投影光学系としては、ここでは両側テレセントリックな屈折光学系が用いられており、その投影倍率は例えば等倍となっている。
第2コラムは、投影光学系を囲むような状態で第1コラム26の上面に固定されており、第2コラム上に図6に示されるレチクルステージベース28が水平に固定されている。レチクルステージベース28の上面にレチクルステージRSTの移動面28aが形成されている。
このようにして構成された本体コラム18に対する設置床からの振動は、防振パッド22によってマイクロGレベルで絶縁されている。
照明系12は、例えば特開平9−320956号公報に開示されるように、光源ユニット、シャッタ、2次光源形成光学系、ビームスプリッタ、集光レンズ系、レチクルブラインド、及び結像レンズ系等(いずれも不図示)から構成され、レチクルステージRSTに保持されたレチクルR(図7参照)上の矩形(あるいは円弧状)の照明領域を均一な照度で照明する。照明系12は、図6に示されるように、一対の支持部材13A、13Bをそれぞれ介して本体コラム18とは別に設けられた一対の保持部材としてのリアクションフレーム40A、40Bの上部に支持されている。リアクションフレーム40A、40Bの下端は、ベースフレーム20の側方にて設置床に接続されている。
レチクルステージ装置14は、図7に示されるように、レチクルステージRSTと、レチクルステージRSTを移動面28aに沿って駆動する駆動装置を構成する一組のリニアモータ30、32とを備えている。
これを更に詳述すると、レチクルステージRSTの下面には不図示のエアーパッドが複数配置されており、これらのエアーパッドによって移動面28aに対して所定のクリアランスを介して浮上支持されている。レチクルステージRSTの中央部には、断面矩形の凹部15が形成されており、凹部15の内底部にレチクルRが真空吸着等によって固定されるようになっている。凹部15の内底部(レチクルRの裏面側)には、照明光の通路を形成する矩形の開口(図示省略)が形成されている。
リニアモータ30は、レチクルステージベース28の上方に配置され(図6参照)、走査方向(ここではY軸方向とする)に沿って延びる断面コの字状の磁極ユニットから成る固定子(ステータ)30Aと、レチクルステージRSTのX方向一側(−X側)の側面に一体的に固定された電機子ユニットから成る可動子(ローター)30Bとから構成されている。固定子30Aは、実際には、リアクションフレーム40Aの上部突出部の先端に固定されている。
リニアモータ32は、図7に示されるように、レチクルステージベース28の上方に配置され(図6参照)、Y軸方向に沿って延びる断面コの字状の磁極ユニットから成る固定子(ステータ)32Aと、レチクルステージRSTのX方向他側(+X側)の側面に一体的に固定された電機子ユニットから成る可動子(ローター)32Bとから構成されている。固定子32Aは、実際には、リアクションフレーム40Bの上部突出部の先端に固定されている。
リニアモータ30,32として、前述のリニアモータ80と同様の構成のローレンツ力(電磁力)駆動方式のリニアモータが用いられている。リニアモータ30,32の磁極ユニット(固定子30A,32A)と電機子ユニット(可動子30B,32B)とが、それぞれ、リニアモータ80の磁石ユニット80B,80Bとコイルユニット80Aに対応する。ただし、リニアモータ30,32はムービングコイル型のモータであり、磁極ユニットと駆動方向(Y軸方向)の長さは電機子ユニットより短い。この点を除いて、リニアモータ30,32はリニアモータ80と同様に構成されている。
以上詳細に説明したように、本実施形態のリニアモータ80及びその設計方法並びに製造方法によると、コイルユニット80Aに対応して配列された磁石ユニット80B,80Bに含まれる複数の磁石Mij(i=1〜5、j=1〜8)が誘導する磁場を解析し、その解析結果に基づいてそれぞれの磁石の内部における保磁力を向上させる成分の分布を決定し、その分布に基づいて複数の磁石のそれぞれが構成される。これにより、少ない量の保磁力を向上させる成分を用いて、残留磁束密度と保磁力との両方が改善された強い磁力と高い耐熱性能を備えた永久磁石を実現することが可能となる。そして、その永久磁石を用いて磁石ユニットを、その磁石ユニットを用いてモータを設計することにより、駆動力の大きい高速駆動可能な高性能のモータを設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態のレチクルステージ装置14は、駆動源としてリニアモータ80と同様の構成のリニアモータ30,32が用いられている。これにより、レチクルステージRSTを高速駆動することのできる高性能なステージ装置が得られる。
また、本実施形態の露光装置10は、リニアモータ80と同様の構成のリニアモータ30,32が用いられたレチクルステージ装置14が備えられている。これにより、マスクを高速駆動する高スループットな露光装置が得られる。
なお、本実施形態のレチクルステージ装置14及び露光装置10では、本発明のリニアモータ80と同様の構成のリニアモータ30,32をレチクルステージRSTの駆動源として用いたが、プレートステージ装置16におけるプレートステージPSTの駆動源として用いることも可能である。
また、上記実施形態では、リニアモータ80と同様の構成のリニアモータを備えた液晶用の走査型露光装置について説明したが、これに限らず、リニアモータ80と同様の構成のリニアモータ及びこれを備えたステージ装置は、半導体素子製造用のスキャニング・ステッパにも同様に適用できることは勿論である。また、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)等の静止露光型の露光装置、あるいは電子線露光装置(EB露光装置)などの露光装置は勿論、レーザリペア装置その他XYステージを備えた装置であれば好適に適用できる。
また、上記実施形態のリニアモータ80の設計方法並びに製造方法は、リニアモータに限らず、回転モータ及び平面モータについても利用することができる。
また、上記実施形態のリニアモータ80は、ステージ装置及び露光装置に限らず、リニアモーターカー、電気自動車、ハイブリッドカー等、高温環境の中で使用されるモータに好適である。
なお、これまでの説明で引用した露光装置などに関する全ての公報、米国特許出願公開明細書の開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
本発明のモータは、高速駆動可能なステージ装置の動力源に適している。本発明のモータの設計方法及び製造方法は、大きな残留磁束密度と保磁力とを有する永久磁石を実現し、その永久磁石を用いて高性能のモータを設計・製造するのに適している。また、本発明のステージ装置は、ステージを高速駆動するのに適している。また、本発明の露光装置は、物体を露光するのに適している。

Claims (24)

  1. 複数の磁石を含む磁石ユニットと複数のコイルを含むコイルユニットとを用いて構成されるモータの設計方法であって、
    前記コイルユニットに対応して配列された前記磁石ユニットに含まれる複数の磁石が誘導する磁場を解析し、該解析結果に基づいて前記複数の磁石のそれぞれについて該磁石の内部における保磁力を向上させる成分の分布を決定することと、
    前記保磁力を向上させる成分の分布に基づいてそれぞれ構成される前記複数の磁石を用いて前記磁石ユニットを設計することと、
    を含むモータの設計方法。
  2. 請求項1に記載のモータの設計方法において、
    前記決定することでは、前記保磁力を向上させる成分の分布は、前記複数の磁石のそれぞれの内部における前記磁場の強度が閾値より小さい領域の分布から決定されるモータの設計方法。
  3. 請求項2に記載のモータの設計方法において、
    前記保磁力を向上させる成分の分布は、前記保磁力を向上させる成分が、前記磁場の強度が閾値より大きい領域に比べて小さい領域に多く含まれるように決定されるモータの設計方法。
  4. 請求項2に記載のモータの設計方法において、
    前記保磁力を向上させる成分と異なる添加成分の分布は、前記添加成分が、前記磁場の強度が閾値より小さい領域に比べて大きい領域に多く含まれるように決定されるモータの設計方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか一項に記載のモータの設計方法において、
    前記閾値は、前記複数の磁石のそれぞれの磁極の向きと残留磁束密度と保磁力とのうちの少なくとも1つから決定されるモータの設計方法。
  6. 請求項2〜5のいずれか一項に記載のモータの設計方法において、
    前記閾値は、前記複数の磁石のそれぞれについての減磁曲線の最大変曲点における磁束密度から与えられるモータの設計方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータの設計方法において、
    前記複数の磁石は、前記コイルユニットの基準面上で該コイルユニットに含まれる複数のコイルの配置に対応する磁束密度分布を構成するように配列されるモータの設計方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のモータの設計方法において、
    前記設計することでは、前記保磁力を向上させる成分の分布に基づいて、前記保持力を向上する成分を部分的に添加してそれぞれ構成される前記複数の磁石が用いられるモータの設計方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のモータの設計方法において、
    前記複数の磁石のそれぞれは、少なくともNdFe14Bを含む希土類系磁石であり、
    前記保磁力を向上させる成分は、ジスプロシウムであるモータの設計方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のモータの設計方法において、
    前記モータは、前記磁石ユニットと前記コイルユニットとの一方を可動子、他方を固定子とし、前記固定子に対して前記可動子が一軸方向に移動するリニアモータであるモータの設計方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のモータの設計方法によりモータを設計することと、
    前記設計結果に従ってモータを製造することと、
    を含むモータの製造方法。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のモータの設計方法により設計され、該設計結果に従って製造されたモータ。
  13. 複数の磁石を含む磁石ユニットと複数のコイルを含むコイルユニットとを用いて構成されるモータであって、
    前記コイルユニットに対応して配列された前記磁石ユニットに含まれる複数の磁石が誘導する磁場を解析し、該解析結果に基づいて前記複数の磁石のそれぞれについて該磁石の内部における保磁力を向上させる成分の分布を決定し、該分布に基づいてそれぞれ構成される前記複数の磁石を用いて前記磁石ユニットが設計されたモータ。
  14. 請求項13に記載のモータにおいて、
    前記保磁力を向上させる成分の分布は、前記複数の磁石のそれぞれの内部における前記磁場の強度が閾値より小さい領域の分布から決定されるモータ。
  15. 請求項14に記載のモータにおいて、
    前記保磁力を向上させる成分の分布は、前記保磁力を向上させる成分が、前記磁場の強度が閾値より大きい領域に比べて小さい領域に多く含まれるように決定されるモータ。
  16. 請求項14に記載のモータにおいて、
    前記保磁力を向上させる成分と異なる添加成分の分布は、前記添加成分が、前記磁場の強度が閾値より小さい領域に比べて大きい領域に多く含まれるように決定されるモータ。
  17. 請求項14〜16のいずれか一項に記載のモータにおいて、
    前記閾値は、前記複数の磁石のそれぞれの磁極の向きと残留磁束密度と保磁力とのうちの少なくとも1つから決定されるモータ。
  18. 請求項14〜17のいずれか一項に記載のモータにおいて、
    前記閾値は、前記複数の磁石のそれぞれについての減磁曲線の最大変曲点における磁束密度から与えられるモータ。
  19. 請求項13〜18のいずれか一項に記載のモータにおいて、
    前記複数の磁石は、前記コイルユニットの基準面上で該コイルユニットに含まれる複数のコイルの配置に対応する磁束密度分布を構成するように配列されるモータ。
  20. 請求項13〜19のいずれか一項に記載のモータにおいて、
    前記保磁力を向上させる成分の分布に基づいて、前記保持力を向上する成分を部分的に添加してそれぞれ構成される前記複数の磁石が用いられるモータ。
  21. 請求項13〜20のいずれか一項に記載のモータにおいて、
    前記複数の磁石のそれぞれは、少なくともNdFe14Bを含む希土類系磁石であり、
    前記保磁力を向上させる成分は、ジスプロシウムであるモータ。
  22. 請求項13〜21のいずれか一項に記載のモータにおいて、
    前記モータは、前記磁石ユニットと前記コイルユニットとの一方を可動子、他方を固定子とし、前記固定子に対して前記可動子が一軸方向に移動するモータ。
  23. 請求項22に記載のモータと、
    前記モータを構成する前記磁石ユニットと前記コイルユニットとの一方が設けられたステージ支持部材と、
    前記ステージ支持部材に支持され、前記磁石ユニットと前記コイルユニットとの他方が設けられたステージと、
    を備えるステージ装置。
  24. マスクに形成されたパターンを物体に転写する露光装置であって、
    前記マスク及び前記物体との少なくとも一方の移動装置として請求項23に記載のステージ装置を備える露光装置。
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