JPWO2006035835A1 - 磁界発生装置、電磁アクチュエータ、ステージ装置、露光装置、及びデバイスの製造方法 - Google Patents

磁界発生装置、電磁アクチュエータ、ステージ装置、露光装置、及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

磁極が交互に配置された永久磁石群を備える磁界発生装置において、これら永久磁石群からの磁束密度を効率よく向上させて、高い磁界を得ることができる磁界発生装置等を提供する。永久磁石を対向して配置し、所定空間に磁界を発生させる磁界発生装置(20)であって、所定空間(K)に重畳した磁界を発生させる複数の磁気回路(L1,L2)を有する。第1磁気回路(L1)を形成する第1永久磁石ユニット(30)と、所定空間(K)に対して第1磁気回路(L1)よりも外側に第2磁気回路(L2)を形成する第2永久磁石ユニット(40)とを備える。

Description

本発明は、磁極が交互に配置された永久磁石群を対向配置した磁界発生装置、これを用いた電磁アクチュエータ、ステージ装置、露光装置、及びデバイスの製造方法に関する。
本願は、2004年9月29日に出願された特願2004−284364号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
半導体デバイスや液晶表示素子等の製造に使用される露光装置では、マスク(レチクル等)が載置されるレチクルステージや感光性の基板(ウエハ、ガラスプレート等)が載置されるウエハステージ等の駆動手段(ステージ装置)としてリニアモータが用いられている。リニアモータは、構造が簡単で部品数が少なく、また、動作精度が高く移動動作を迅速に行えるという利点を有しており、各ステージ装置に要求されるスループットや位置決め精度の向上が図れるためである。
リニアモータは、モータ単体で直線形運動ができる利点があるが、密閉空間の小さな空隙でエネルギー変換をする回転形モータと比較して漏れ磁束が多いという欠点がある。このため、例えば、直線状に並べられた磁石ユニットの外壁に、強磁性体(例えば、低炭素鋼)からなる十分な厚さを有するヨークを配置して、ヨーク内が内側に配置された永久磁石によって飽和磁束密度となるようにすることにより、永久磁石からの磁束を最大限にリニアモータの推進力に反映するものがある。
ところが、ヨークの厚さを十分に厚くすると、重量が大きくなり、特にムービングコイル型リニアモータの場合には、仕事量当たりのリニアモータの発熱量が大きくなり、エネルギー損失が大きいという問題がある。そこで、磁石ユニットの重量化を抑えつつ、磁束漏れを少なくしてモータ定数を高めるために、ヨークの内壁に磁気回路を形成する永久磁石と補極用永久磁石とを配置した磁石ユニットが提案されている。
特開2001−145328号公報
しかしながら、上述した技術を用いたとしても、得られる磁束密度は、永久磁石の残留磁束密度に比べると低いものである。つまり、最強の磁力を有する永久磁石を用いたとしても、得られる磁束密度には限界がある。
したがって、更なるリニアモータの高推力化、高効率化、そして、ステージ装置の高スループット化や位置決め精度の高精度化の要請に十分に応えるためには、更なる磁束密度の向上が望まれている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、磁極が交互に配置された永久磁石群を備える磁界発生装置において、これら永久磁石群からの磁束密度を効率よく向上させて、高い磁界を得ることができる磁界発生装置、電磁アクチュエータ、ステージ装置、露光装置、及びデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る磁界発生装置、電磁アクチュエータ、ステージ装置、露光装置、及びデバイスの製造方法では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、永久磁石を対向して配置し、所定空間に磁界を発生させる磁界発生装置(20,50)であって、所定空間(K)に重畳した磁界を発生させる複数の磁気回路(L1,L2)を有するようにした。
この発明によれば、所定空間に複数の磁気回路を重畳して形成することができるので、より強い磁界を得ることができる。
また、第1磁気回路(L1)を形成する第1永久磁石ユニット(30)と、所定空間(K)に対して第1磁気回路よりも外側に第2磁気回路(L2)を形成する第2永久磁石ユニット(40)と、を備えるものでは、2つの永久磁石ユニットを用いることにより、容易に二重の磁気回路を形成できるので、強い磁界を確実に得ることができる。
また、第1永久磁石ユニット(30)は、比透磁率が空気の比透磁率と略同一の永久磁石からなるものでは、第1永久磁石ユニットの比透磁率を低く形成することにより、磁束が容易に通過して、第2磁気回路の内側に第1磁気回路を良好に形成することができる。
また、第2永久磁石ユニット(40)は、磁性体からなるヨーク(25)を含むものでは、外側に形成される第2磁気回路の磁束が更に外側の空間に漏れることを容易に防止することができるので、高い磁束密度を確実に得ることができる。
また、第1永久磁石ユニット(30)及び/又は第2永久磁石ユニット(40)は、所定空間(K)に向けて磁極が交互に配置された複数の主磁石(31,41)と、主磁石の間に配置されると共に主磁石の磁極方向と直交する方向に磁極を有する第1補助磁石(32,42)とを備えるものでは、第1補助磁石を設けることにより、第1磁気回路及び/又は第2磁気回路を形成する磁束が外部空間に漏れることを容易に防止することができるので、高い磁束密度を確実に得ることができる。
また、第1永久磁石ユニット(30)は、主磁石(31)と第1補助磁石(32)との間に配置されると共に主磁石の磁極方向と第1補助磁石の磁極方向とのいずれとも交差する方向に磁極を有する第2補助磁石(33)を備えるものでは、磁束が主磁石、第2補助磁石、第1補助磁石、第2補助磁石、主磁石の順に、磁束の方向が円滑に変化させつつ通過するので、より漏れが少なく高い磁束密度を有する第1磁気回路を得ることができる。
また、所定空間(K)に向けた磁極が交互になるように配置された複数の主磁石(61)と、主磁石の間に配置されると共に主磁石の磁極方向と直交する方向に磁極を有する補助磁石(62)とを備え、主磁石は、磁極方向に対して傾斜して構成され第1磁気回路(L1)の磁束が通過する第1側面部(61a)と、磁極方向と平行に構成され第2磁気回路(L2)の磁束が通過する第2側面部(61b)とを有し、補助磁石(62)は、第1側面部と第2側面部とに対応した側面部(62a,62b)を有し、主磁石の間に嵌合して配置されるものでは、主磁石が磁極方向に対して傾斜した第1側面部を有するので、傾斜した方向に磁極を有する磁石を用意したのと同様の効果を得ることができる。
補助磁石は、第1側面部に対応した側面部を有し、主磁石の間に嵌合されるので、磁束が主磁石、第1補助磁石、主磁石の順に通過する際に、磁束の方向が円滑に変化するので、より漏れが少なく高い磁束密度を有する第1磁気回路を得ることができる。
更に、第1磁気回路の外側には、主磁石の第2側面部を通過する磁束が第2側面部に対応した側面部を有する補助磁石を通過する第2磁気回路が形成されて、二重の磁気回路を構成するので、容易に強い磁界を得ることができる。
第2の発明は、磁石ユニット(20,50)と電機子ユニット(10)とからなる電磁アクチュエータ(1)において、磁石ユニットとして、第1の発明の磁界発生装置(20,50)が用いられるようにした。
この発明によれば、高い磁束密度の磁界を発生させる磁石ユニットが用いられるので、大きな推力を発生させることができる高性能な電磁アクチュエータを得ることができる。また、少ない電力で大きな推力を得ることができるので、発熱及びランニングコストを抑えることができる。
第3の発明は、移動可能なステージ(110)と、ステージを駆動するリニアモータ(122,123,132,133)とを有するステージ装置(100)において、リニアモータとして第2の発明の電磁アクチュエータ(1)を用いるようにした。
この発明によれば、ステージを駆動するリニアモータが大きな推力を発生させることができるので、ステージを高加減速及び高速に移動させることが可能なステージ装置を得ることができる。
第4の発明は、マスク(R)を保持するマスクステージ(230)と、基板(W)を保持する基板ステージ(250)とを有し、マスクに形成されたパターン(PA)を基板に露光する露光装置(200)において、マスクステージと基板ステージの少なくとも一方に、第3の発明のステージ装置(100)を用いるようにした。
この発明によれば、マスクステージと基板ステージの少なくとも一方が、高加減速及び高速移動が可能であるので、露光装置の高スループット化を図ることができる。
第5の発明は、デバイスの製造方法において、リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、リソグラフィ工程において第4の発明の露光装置(200)を用いるようにした。
この発明によれば、デバイスを高効率に製造することができるので、高性能なデバイスの低コスト化を実現することが可能となる。
本発明によれば以下の効果を得ることができる。
所定空間に重畳した磁界を発生させる複数の磁気回路を有するようにしたので、所定空間に複数の磁気回路を重畳して形成されて、より強い磁界を効率よく得ることができる。
また、高い磁束密度の磁界を発生させる磁石ユニットが用いられるので、大きな推力を発生させることができる高性能な電磁アクチュエータを得ることができる。また、少ない電力で大きな推力を得ることができるので、発熱及びランニングコストを抑えることができる。
また、ステージを駆動するリニアモータが大きな推力を発生させることができるので、ステージを高加減速及び高速に移動させることが可能なステージ装置を得ることができる。
また、マスクステージと基板ステージの少なくとも一方が高加減速及び高速移動が可能であるので、露光装置の高スループット化を図ることができる。
また、デバイスの製造を高効率に製造することができるので、高性能なデバイスの低コスト化を実現することが可能となる。
リニアモータ1を示す概念図である。 コイルユニット10を示す断面図である。 磁石ユニット20の斜視図である。 磁石ユニット20の界磁磁石群22,23を示す図である。 ステージ装置100の構成を示す斜視図である。 走査露光型の露光装置200の概念図である。 磁石ユニット50を示す断面図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1 リニアモータ(電磁アクチュエータ) 10 コイルユニット(電機子ユニット) 20,50 磁石ユニット(磁界発生装置) 25 ヨーク 30 第1永久磁石ユニット 40 第2永久磁石ユニット 31,41 主磁石 32,42 第1補助磁石 33 第2補助磁石 61 主磁石 61a 第1側面(第1側面部) 61b 第2側面(第2側面部) 62 補助磁石 62a 第1側面(側面部) 62b 第2側面(側面部) 100 ステージ装置 110 ウエハステージ(ステージ) 122 第1Xリニアモータ 123 第2Xリニアモータ 132 第1Yリニアモータ 133 第2Yリニアモータ 200 露光装置 230 レチクルステージ(マスクステージ) 250 ウエハステージ(基板ステージ) K 空隙(所定空間) L1 第1磁気回路 L2 第2磁気回路 R レチクル(マスク) PA パターン W ウエハ(基板)
以下、本発明の磁界発生装置、電磁アクチュエータ、ステージ装置、露光装置、及びデバイスの製造方法の実施形態について図を参照して説明する。
本発明の係る磁界発生装置、電磁アクチュエータの実施形態を、図1から図4を用いて説明する。図1は、リニアモータ1を示す概念図である。
リニアモータ(電磁アクチュエータ)1は、コイルユニット10と磁石ユニット20とから構成される。
コイルユニット10は、交番磁界を発生させる複数のコイル等からなり、逆T字形に形成される。一方、磁石ユニット20は、U字形に形成されたベースの内壁のそれぞれに磁極が交互に配置された複数の永久磁石群を対向配置して構成される。そして、磁石ユニット20の凹部にコイルユニット10の凸部を所定の間隔で離間させつつ、嵌め合うように配置され、コイルユニット10に交番電圧を印加することにより、コイルユニット10と磁石ユニット20との間に推力(ローレンツ力)が発生して、コイルユニット10と磁石ユニット20とが推力方向に相対移動するようになっている。
図2は、コイルユニット10を示す断面図である。
コイルユニット(電機子ユニット)10は、非磁性体の金属あるいは樹脂等からなるコイルベース11と、非磁性体からなる中空の直方体形状を有するキャン12とを備える。そして、キャン12の内部には、複数のコイル13が一列に並べられる。また、複数のコイル13は、キャン12の内壁から所定の間隔を空けて平行に並べて配置されることにより、キャン12の内部に空隙Sが形成される。なお、コイル13は、表面を樹脂等で固められて1枚の板状に形成される。そして、各コイル13は、それぞれ上端及び下端に設けられたスペーサ14を介してコイルベース11及びキャン12に固定される。
コイルベース11には、空隙Sに冷媒Cを流入させるための冷媒入口15と、空隙Sから冷媒Cを流出させるための冷媒出口16が設けられる。そして、冷媒入口15及び冷媒出口16には、それぞれ不図示の冷媒供給機構と連結する配管が接続されて、冷媒Cを空隙S内に供給、回収可能に構成される。これにより、冷媒入口15から流入した冷媒Cが、コイル13の表面に沿って流れ、冷媒出口16から排出されることにより、発熱したコイル13を冷却するようになっている。
図3は、磁石ユニット20の斜視図である。
磁石ユニット(磁界発生装置)20は、端面の形状がU字型でX1方向に延在する非磁性体(例えば、セラミックス)で形成された磁極ベース21と、磁極ベース21の内壁の一方に配置された界磁磁石群22と、他方の内壁に配置された界磁磁石群23とから構成されている。
界磁磁石群22は、露出磁極面がN極の磁石(後述する主磁石31のN極)と露出磁極面がS極の磁石(主磁石31のS極)31Sとがストローク(X1)方向に交互に配列される等して構成されている。同様に、界磁磁石群23は、露出磁極面がS極の磁石(主磁石31のS極)と露出磁極面がN極の磁石(主磁石31のN極)とがストローク方向に交互に配列される等して構成されている。そして、界磁磁石群22と界磁磁石群23の磁石が空隙(所定空間)Kを隔てて、異種の磁極が対向するように配置される。これにより、界磁磁石群22と界磁磁石群23の間に、磁極方向が交互に並ぶ磁界が発生するようになっている。
なお、界磁磁石群22,23を構成する複数の永久磁石の全ては、例えば、ネオジ鉄ボロン系磁石用合金など希土類磁石用合金からなる。ネオジ鉄ボロン(Nd−Fe−B)系磁石は、残留磁束密度が1.3T以上という強力な磁石である。
図4は、磁石ユニット20の界磁磁石群22,23を示す図である。
なお、界磁磁石群22,23は、同一の構成を備えるため、主に界磁磁石群22について説明する。また、図中の実線矢印の方向が各磁石の磁極方向(S極からN極への方向)を示し、破線矢印が各磁気回路を示す。
界磁磁石群22は、複数の第1永久磁石ユニット30及び第2永久磁石ユニット40から構成される。第1永久磁石ユニット30と第2永久磁石ユニット40とは、磁極ベース21の内壁にヨーク25を介して、第2永久磁石ユニット40、第1永久磁石ユニット30の順に重ねて配置される。すなわち、第1永久磁石ユニット30が磁極ベース21の内側(凹部側)に露出する。
第1永久磁石ユニット30は、所定間隔で配置された主磁石31と、互いに隣り合う主磁石31の間に配置される第1補助磁石32及び第2補助磁石33とから構成される。主磁石31は、隣り合う主磁石31の磁極が反対方向を向くように配置される。また、第1補助磁石32は、主磁石31の磁極方向(Y1軸に沿った方向)に直交する方向(X1軸に沿った方向)に磁極を有する磁石であって、互いに隣り合う2つの主磁石31の略中間に1つ配置される。また、第2補助磁石33は、主磁石31の磁極方向(Y1軸に沿った方向)及び第1補助磁石32の磁極方向(X1軸に沿った方向)に対して交差する方向に磁極を有する磁石であって、主磁石31と第1補助磁石32との間に1つずつ配置される。第2補助磁石33は、その磁極方向がその第2補助磁石33と隣り合う主磁石31と第1補助磁石31とのそれぞれの磁極方向の両方の方向成分を含んだ方向となるように構成されている。
これにより、第2補助磁石33、第1補助磁石32、第2補助磁石33の順で徐々に磁極方向を回転させていくことができるので、ある主磁石31から隣の主磁石31にかけて効果的に磁極方向を反転させることができる。
なお、第1永久磁石ユニット30を構成する主磁石31、第1補助磁石32、第2補助磁石33は、それぞれ比透磁率が非常に小さい磁石で構成される。具体的には、空気の比透磁率(1.0)と略同一の比透磁率である。
次に、第2永久磁石ユニット40は、第1永久磁石ユニット30の主磁石31と同一の間隔で配置された主磁石41と、互いに隣り合う主磁石41の間に配置される第1補助磁石42とから構成される。主磁石41は、隣り合う主磁石41の磁極が反対方向を向くように配置される。また、第1補助磁石42は、主磁石41の磁極方向(Y1軸に沿った方向)に直交する方向(X1軸に沿った方向)に磁極を有する磁石であって、互いに隣り合う2つの主磁石41の略中間に1つ配置される。これにより、ある主磁石41から隣の主磁石41にかけて、第1補助磁石42を介して効果的に磁極方向を反転させることができる。
なお、第1補助磁石42は、第1永久磁石ユニット30の1つの第1補助磁石32と2つの第2補助磁石33とを合わせた幅(X1軸に沿った方向の長さ)と同一の幅を有するように構成されている。
上記構成を有する第1永久磁石ユニット30と第2永久磁石ユニット40とは、第1永久磁石ユニット30の主磁石31と第2永久磁石ユニット40の主磁石41との位置及び磁極方向が一致するように重ねて配置され、これによって、界磁磁石群22が構成されている。
界磁磁石群23は、以上に説明した第1永久磁石ユニット30と同様の構成を有する第1永久磁石ユニット30´及び第2永久磁石ユニット40と同様の構成を有する第2永久磁石ユニット40´を、界磁磁石群22と同様に配置して構成されている。そして、界磁磁石群22と界磁磁石群23とは、第1永久磁石ユニット30の主磁石31の磁極方向と、第1永久磁石ユニット30´の主磁石31の磁極方向とが一致するように、かつ空隙Kを隔てて第1永久磁石ユニット30、30´の主磁石31同士が対向するように配置されている。
これにより、図4に点線矢印で示すように、第1永久磁石ユニット30、30´により磁気回路L1が形成され、第2永久磁石ユニット40、40´により磁気回路L2が形成される。
第2永久磁石ユニット40、40´と磁極ベース21との間に配置されるヨーク25は、強磁性体(例えば、低炭素鋼)からなる板部材であって、ヨーク25に密着配置された第2永久磁石ユニット40、40´の磁束が外部(磁極ベース21側)に漏れないようにするものである。ヨーク25の厚さは、第2永久磁石ユニット40、40´からの磁束によって飽和磁束密度となるような厚みに設定されている。
なお、磁極ベース21を磁性体材料で形成し、磁極ベース21がヨーク25を兼用するようにしても構わない。
このように、磁石ユニット20の界磁磁石群22,23のそれぞれを、第1永久磁石ユニット30及び第2永久磁石ユニット40から構成することにより、磁石ユニット20の内部の空隙Kに第1磁気回路L1と第2磁気回路L2とが重畳した磁界を発生させることができる。すなわち、第1永久磁石ユニット30(主磁石31、第1補助磁石32、第2補助磁石33)を比透磁率が非常に小さい磁石で構成することにより、良好に磁力線を通過させることが可能となって、第1磁気回路L1と第2磁気回路L2とが互いに干渉することなく重畳する。つまり、第1永久磁石ユニット30に第2永久磁石ユニット40を重ねることにより、良好に第1磁気回路L1の外側に第2磁気回路L2が形成される。
これにより、磁石ユニット20の内部の空隙Kに効率よく、強力な磁界を発生させることができる。具体的には、従来の磁石ユニット(界磁磁石群22,23を主磁石のみで形成したもの)に比べて、空隙Kに約1.4倍の磁気を発生させることが可能であることが確認された。
次に、上述したリニアモータ1を用いたステージ装置100について、図5を用いて説明する。図5は、ステージ装置100の構成を示す斜視図である。
ステージ装置100は、ウエハWを戴置するウエハステージ(ステージ)110と、ウエハステージ110をXY平面内で駆動するX方向駆動部120及びY方向駆動部130と、定盤101とから構成される。X方向駆動部120は、定盤101上にX方向に延設されたXガイド121と、定盤101上をXガイド121に沿って移動するX方向移動体124と、X方向移動体124をX方向に移動させる第1Xリニアモータ122、第2Xリニアモータ123から構成される。
Xガイド121は、定盤101のY方向端面の近傍にX方向に延設されてX方向の基準となる。X方向移動体124は、Xガイド121に近接して配置された第1Yガイド搬送体125と、この第1Yガイド搬送体125からY方向に間隔を開けて平行に配置された第2Yガイド搬送体126と、これら第1,第2Yガイド搬送体125,126を連結するとともにY方向に延設されてY方向の基準となるYガイド131とから構成され、Xガイド121に沿ってX方向に移動可能に支持される。なお、Yガイド131は、後述するY方向駆動部130の一部でもある。
第1Xリニアモータ122は、第1X固定子122aと、この第1X固定子122aに沿って移動する第1X可動子122bから構成され、第1X固定子122aがXガイド121側方に平行に延設される。第2Xリニアモータ123は、第2X固定子123aと、この第2X固定子123aに沿って移動する第2X可動子123bとから構成され、第2X固定子123aが第2Yガイド搬送体126の側方に平行に延設される。
そして、第1X可動子122bおよび第2X可動子123bが、それぞれ連結部材127,128を介してX方向移動体124に連結される。したがって、第1,第2X可動子122b,123bを駆動することにより、X方向移動体124がXガイド121に沿ってX方向に移動する。
Y方向駆動部130は、ウエハステージ110をY方向に駆動する第1,第2Yリニアモータ132,133と、Yガイド131とから構成され、X方向移動体124上に設置される。
ウエハステージ110は、Yガイド131を上下から挟むようにして定盤101の上面に配置された天板111および底板112と、これら天板111と底板112とをYガイド131の両側で連結する一対のY方向軸受体113,114とから構成され、Yガイド131に沿ってY方向に移動可能に支持される。
第1Yリニアモータ132は、第1Y固定子132aと、この第1Y固定子132aに沿って移動する第1Y可動子132bから構成され、第1Y固定子132aがYガイド131のX方向の+側に平行に延設される。同様に、第2Yリニアモータ133は、第2Y固定子133aと、この第2Y固定子133aに沿って移動する第2Y可動子133b(図示略)とから構成され、第2Y固定子133aがYガイド131のX方向の−側に平行に延設される。
そして、第1及び第2Y可動子132b,133bが、それぞれウエハステージ110に固定されるとともに、駆動されることによって、ウエハステージ110がYガイド131に沿ってY方向に移動する。
なお、第1X,第2Xリニアモータ122,123、ならびに第1Y,第2Yリニアモータ132,133はいずれも上述したリニアモータ1と略同一の構成を備え、磁石ユニット20を可動子、コイルユニット10を固定子として用いられる。
そして、ウエハステージ110には、天板111をZ方向に移動させるとともに、X、Y、Z軸回りに回転駆動可能なZθ駆動部(図示略)が設けられ、更に天板111上には、ウエハWを真空吸着する保持機構(図示略)が載置される。また、天板111のX方向端面の近傍にX座標移動鏡115が延設され、同様にY方向端面の近傍にY座標移動鏡116が延設される。
そして、X座標計測用レーザ干渉計105及びY座標計測用レーザ干渉計106からX座標移動鏡115及びY座標移動鏡116に測長レーザが照射され、その反射光をX座標計測用レーザ干渉計105及びY座標計測用レーザ干渉計106が受光することにより、ウエハステージ110のX方向、Y方向の位置が常時検出される。
次に、上述したステージ装置100を用いた露光装置200について、図6を用いて説明する。図6は、走査露光型の露光装置200の概念図である。
露光装置200は、レーザユニット210、レーザユニット210から射出されたレーザ光を回路パターンが形成されたレチクル(マスク)Rに向けて照射する照明光学系220、レチクルRを保持するとともに所定方向に走査するレチクルステージ(マスクステージ)230、照明光学系220により照明されたレチクルRのパターン像を感光性のウエハ(基板)Wに縮小投影する投影光学系240、ウエハWを保持するとともにXY平面内でX方向及びY方向の2方向に走査するウエハステージ(基板ステージ)250、およびこれら各機器を制御する主制御系270等から構成される。
レーザユニット210は、露光用光源と複数の光学部材(いずれも図示略)から構成され、レーザ光を伝送する鏡筒(図示略)を通じて照明光学系220にレーザ光を照射する。露光光ELとしては、例えば、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、F2エキシマレーザ光、金属蒸気レーザやYAGレーザの高調波、あるいは超高圧水銀ランプの紫外域の輝線(g線、i線等)等が用いられる。
照明光学系220は、ミラー221、フライアイレンズ、視野絞り(いずれも図示略)を含む複数の光学部材から構成される。レーザユニット210から照射されたレーザ光は、ミラー221で反射された後、レチクルステージ230上に保持されたレチクルR上の所定の照明領域内に均一な照度分布で照射される。
レチクルステージ(マスクステージ)230は、載置されたレチクルRをX方向すなわち走査方向に駆動するリニアモータからなるレチクルステージ駆動部233を備えており、このリニアモータには、上述したリニアモータ1を用いることができる。
また、レチクルステージ230には、位置検出装置であるレーザ干渉計231から照射されるレーザ光を反射する移動鏡232が固定されており、レチクルステージ230のステージ移動面内の位置が常時検出される。そして、レーザ干渉計231に検出されたレチクルステージ230の位置情報は、主制御系270に送られる。
投影光学系240は、フッ素ドープ石英、蛍石、フッ化リチウム等のフッ化物結晶からなるレンズや反射鏡などの複数の投影レンズ系を投影系ハウジング(鏡筒)内に配置したものであり、レチクルステージ230の直下に設けられる。投影レンズ系は、レチクルRを介して射出される露光光ELを所定の投影倍率β(βは例えば1/4)で縮小して、レチクルRのパターンの像をウエハW上の特定領域(ショット領域)に結像させる。なお、投影光学系240の投影レンズ系の各要素は、それぞれ保持部材(不図示)を介して投影系ハウジングに支持され、各保持部材は各要素の周縁部を保持するように例えば円環状に形成されている。
なお、露光光ELとして、Fレーザ等の真空紫外線を用いる場合には、透過率の良好な光学硝材(光学素子)として、蛍石(CaFの結晶)、フッ素や水素等をドープした石英ガラス、及びフッ化マグネシウム(MgF)等が用いられる。この場合、投影光学系240において、屈折光学部材のみで構成して所望の結像特性(色収差特性等)を得るのは困難であることから、屈折光学部材と反射鏡とを組み合わせた反射屈折系を採用してもよい。
ウエハステージ(基板ステージ)250は、上述したステージ装置100と略同一の構成を備える。すなわち、ウエハステージ250は、ウエハWを戴置するウエハテーブル251と、ウエハテーブル251をXY平面内で駆動するリニアモータからなるウエハステージ駆動部254と、定盤255等とから構成される。ウエハステージ駆動部254のリニアモータには、上述したリニアモータ1を用いることができる。
そして、ウエハテーブル251に設けられた反射鏡252に対してレーザ干渉計253から測長レーザを照射して、ウエハテーブル251のX方向、Y方向の位置が常時検出される。そして、その情報は主制御系270に送られる。
主制御系270は、レーザ干渉計231,253等からの各種情報及び主制御系270に予め記憶されている各種パラメータに基づいて露光装置200を統括的に制御する。例えば、レチクルステージ230の位置情報に基づいてレチクルステージ230を走査方向に移動させたり、ウエハステージ250の位置情報に基づきウエハステージ250をXY方向に移動させたりする。
次に、上述したリニアモータ1、ステージ装置100、露光装置200の動作について説明する。
まず、レチクルRがレチクルステージ230にロードされるとともに、ウエハWがウエハステージ250にロードされる。
続いて、各種の露光条件が設定された後に、主制御系270の管理の下で、アライメント等の準備作業が行われる。
次いで、主制御系270は、アライメント結果に基づいて、X座標計測用レーザ干渉計105及びY座標計測用レーザ干渉計106の計測値をモニタしつつ、ウエハWのファーストショット(第1番目のショット領域)の露光のための加速開始位置(走査開始位置)にウエハステージ250を移動させる。そして、レチクルステージ230及びウエハステージ250とのY方向の走査しつつ、露光光ELを照射することにより、レチクルRのパターンPAがウエハW上のファーストショット領域のレジスト層に縮小転写される。
そして、繰り返し、他のショット領域に対して上述したような走査露光が行われて、ウエハW上の全ての露光対象ショット領域にレチクルRのパターンPAが順次転写される。また、このような処理を繰り返し行うことにより、複数のウエハWの露光が行われる。
上述した露光処理では、ウエハテーブル251がX方向及びY方向に繰り返し移動する。すなわち、ウエハステージ駆動部254を構成するリニアモータ1(第1X,第2Xリニアモータ122,123、第1Y,第2Yリニアモータ132,133)のコイルユニット10には、所定の交番電圧が印加される。
これらのリニアモータ1のコイルユニット10に対応する磁石ユニット20は、高い磁力を効率よく発生させようにしているので、リニアモータ1は、高い推力を得ることができる。これにより、ウエハテーブル251を高加減速、高速に移動させることができ、ウエハWを短時間に所定位置、速度に移動させることにより、露光処理をより短い時間で行うことができる。
また、コイルユニット10に流す電流を抑えても大きな推力を得ることができるので、少ない電力で駆動可能である。また、仕事量当たりのコイルユニット10の発熱量を抑えることができるので、コイルユニット10の冷却に要するエネルギー消費量も抑えることができる。更に、冷媒Cの流量を減らすことができるので、冷媒Cの流通に伴う振動発生を抑えることもできる。
このように、露光装置200によれば、高スループット、低ランニングコストで露光処理を行うことができるので、安価なデバイスを製造することが可能となる。
次に、磁石ユニットの変形例について説明する。
図7は、磁石ユニット50の界磁磁石群52,53を示す図である。なお、界磁磁石群52,53は、同一の構成を備えるため、主に界磁磁石群52について説明する。また、図中の実線矢印の方向が各磁石の磁極方向(S極からN極への方向)を示し、破線矢印の方向が各磁気回路を示す。
磁石ユニット(磁界発生装置)50は、端面の形状がU字型でX1方向に延在する磁極ベース21と、磁極ベース21の内壁の一方に配置された界磁磁石群52と、他方の内壁に配置された界磁磁石群53とから構成されており、磁石ユニット20と同様に、界磁磁石群52と界磁磁石群53の間に、磁極方向が交互に並ぶ磁界が発生するようになっている。
なお、界磁磁石群52,53を構成する複数の永久磁石の全ては、例えば、ネオジ鉄ボロン系磁石用合金など希土類磁石用合金からなる。ネオジ鉄ボロン(Nd−Fe−B)系磁石は、残留磁束密度が1.3T以上という強力な磁石である。
界磁磁石群52は、永久磁石ユニット60から構成される。永久磁石ユニット60は、磁極ベース21の内壁にヨーク25を介して配置される。
永久磁石ユニット60は、所定間隔で配置された主磁石61と、互いに隣り合う主磁石61の間に配置される補助磁石62とから構成される。主磁石61のX1軸に沿った方向の両側面には、それぞれ、磁極方向(Y1軸に沿った方向)に対して傾斜する第1側面(第1側面部)61aと、磁極方向に平行な第2側面(第2側面部)61bが形成される。そして、互いに対向する第1側面61aは、空隙Kに向かって開くように形成されている。一方、主磁石61の間に配置された補助磁石62は、主磁石61の磁極方向(Y1軸に沿った方向)に直交する方向(X1軸に沿った方向)に磁極を有する磁石であって、主磁石61の第1側面61aに対応する第1側面(側面部)62aと、第2側面61bに対応する第2側面(側面部)62bとが形成されている。
これにより、主磁石61から第1側面61a,62aを介して補助磁石62を通過して、他方の第1側面61a,62aを介して隣り合う主磁石61に至る第1の磁界を発生させることができる。また、主磁石61から第2側面61b,62bを介して補助磁石62を通過して、他方の第2側面61b,62bを介して隣り合う主磁石61に至る第2の磁界を発生させることができる。すなわち、永久磁石ユニット60は、上記構成を有することにより、磁極方向が徐々に回転して反転する2つの磁界を得ることができる。
界磁磁石群53は、以上に説明した永久磁石ユニット60と同一の構成を有する永久磁石ユニット60´を備えている。永久磁石ユニット60´は、永久磁石ユニット60´の主磁石61の磁極方向と、永久磁石ユニット60の主磁石61の磁極方向とが一致するように、及び空隙Kを隔てて永久磁石ユニット60と対向するように磁極ベース21の内壁にヨーク25を介して配置されている。
これにより、図7に点線矢印で示す磁気回路L1と第2磁気回路L2とが形成される。
なお、永久磁石ユニット60と磁極ベース21との間にヨーク25を配置することにより、永久磁石ユニット60の磁束が外部(磁極ベース21側)に漏れないようにすることができる。ヨーク25の厚さは、永久磁石ユニット60からの磁束によって飽和磁束密度となるような厚みに設定される。また、磁極ベース21がヨーク25を兼用しても構わない。
また、永久磁石ユニット60を構成する主磁石61、補助磁石62は、それぞれ比透磁率が非常に小さい磁石で構成される。具体的には、空気の比透磁率(1.0)と略同一の比透磁率である。
このように、磁石ユニット50の界磁磁石群52,53を構成する主磁石61、補助磁石62のそれぞれに、磁極方向(Y1方向)に対して傾斜する第1側面61a,62aと、磁極方向(Y1方向)に平行な第2側面61b,62bを形成することにより、磁石ユニット50の内部の空間Kに第1磁気回路L1と第2磁気回路L2とが重畳した磁界を発生させることができる。
すなわち、磁石ユニット20の第2補助磁石33のように、X1Y1平面内でY1方向及びX1方向に対して傾斜する方向に磁極を有する磁石を用いることなく、磁極方向が徐々に回転して反転する第1磁気回路L1を発生させることができる。
また、主磁石61、補助磁石62を比透磁率が非常に小さい磁石で構成することにより、良好に磁力線を通過させることが可能となって、第1磁気回路L1と第2磁気回路L2とが互いに干渉することなく重畳させることができる。
これにより、永久磁石ユニット60の内部の空間Kに効率よく、強力な磁界を発生させることができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。本発明は、例えば以下のような変更をも含むものとする。
例えば、磁石ユニット20における第1永久磁石ユニット30の主磁石31と第2永久磁石ユニット40の主磁石41とを、一体形の磁石としてもよい。
また、磁石ユニット20における第2永久磁石ユニットを主磁石41だけで構成し、第1補助磁石42の部分を空間にしてもよい。この場合であっても、ヨーク25を介して磁気回路L2は形成される。更に、第1補助磁石42を磁性体材料で置き換えても良い。
また、磁石ユニット20における第2永久磁石ユニットを磁性体で構成されたヨーク25で置き換えることもできる。この場合、主磁石31からの磁束の一部がヨーク25を通過して隣り合う主磁石31に流入し、磁気回路L2を形成する。これによれば、第2永久磁石ユニットを設ける場合に比べると磁束密度は低下するが、磁石ユニット20の構成を簡略化することができる。
また、磁石ユニット50における永久磁石ユニット60の主磁石61及び補助磁石62のそれぞれを、第1側面61a,62aと第2側面61b,62bとを境に上下2分割に構成してもよい。この場合において、第2側面61bで挟まれる部分を空間としてもよい。この場合であっても、ヨーク25を介して磁気回路L2は形成される。更に、第2側面61bで挟まれる空間に磁性体を充填してもよい。
また、上述した実施形態では、永久磁石を実質的に2段に重ねることにより、2重に重畳した磁気回路を形成したが、多段に重ねる等により多重の磁気回路を形成してもよい。
また、磁石ユニット20(磁極ベース21)は、必ずしもU字形である必要はなく、更に界磁磁石群22側と界磁磁石群23側とに分離させた構造であってもよい。
また、コイルユニット10は、逆T字形である必要はなく、磁石ユニット20の構造に合わせて、例えばH字形に構成してもよい。
上述したステージ装置100、露光装置200では、リニアモータのコイルユニットを固定子とし、磁石ユニットを可動子として用いたが、本発明は、これに限らず、コイルユニット10を可動子とし、磁石ユニット20,50を固定子として用いてもよい。
また、リニアモータ1として、推力方向と垂直な面における磁石ユニット20,50の断面がU字形である、いわゆる片持ちタイプのリニアモータについて説明したが、本発明は、これに限らず、磁石ユニットの断面がロ字形である、いわゆる両持ちタイプのリニアモータにも適用可能である。また、シャフトタイプのリニアモータに適用することもできる。
また、本発明が適用される露光装置として、マスクと基板とを静止した状態でマスクのパターンを露光し、基板を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート型の露光装置を用いてもよい。
また、本発明が適用される露光装置として、投影光学系を用いることなくマスクと基板とを密接させてマスクのパターンを露光するプロキシミティ露光装置を用いてもよい。
また、露光装置の用途としては半導体デバイス製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも広く適当できる。
また、本発明が適用される露光装置の光源は、g線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ(157nm)のみならず、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。さらに、電子線を用いる場合、マスクを用いる構成としてもよいし、マスクを用いずに直接基板上にパターンを形成する構成としてもよい。さらに、投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでもよい。
また、投影光学系としては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし(このとき、レチクルも反射型タイプのものを用いる)、また、電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は真空状態にすることはいうまでもない。
また、ウエハステージやレチクルステージには、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。さらに、ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に設ければよい。
また、ウエハステージの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
また、レチクルステージの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
そして、半導体デバイスは、図7に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板(ウエハ、ガラスプレート)を製造するステップ203、上述した実施形態の露光装置によりマスク(レチクルR)のパターンを基板(ウエハW)に露光する基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ205(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ206等を経て製造される。

Claims (11)

  1. 永久磁石を対向して配置し、所定空間に磁界を発生させる磁界発生装置であって、
    前記所定空間に重畳して磁界を発生させる複数の磁気回路を有することを特徴とする磁界発生装置。
  2. 第1磁気回路を形成する第1永久磁石ユニットと、前記所定空間に対して前記第1磁気回路よりも外側に第2磁気回路を形成する第2永久磁石ユニットと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の磁界発生装置。
  3. 前記第1永久磁石ユニットは、比透磁率が空気の比透磁率と略同一の永久磁石からなることを特徴とする請求項2に記載の磁界発生装置。
  4. 前記第2永久磁石ユニットは、磁性体からなるヨークを含むことを特徴とする請求項2に記載の磁界発生装置。
  5. 前記第1永久磁石ユニット及び/又は前記第2永久磁石ユニットは、前記所定空間に向けて磁極が交互に配置された複数の主磁石と、
    前記主磁石の間に配置されると共に前記主磁石の磁極方向と直交する方向に磁極を有する第1補助磁石とを備えることを特徴とする請求項2に記載の磁界発生装置。
  6. 前記第1永久磁石ユニットは、前記主磁石と前記第1補助磁石との間に配置されると共に前記主磁石の磁極方向と前記第1補助磁石の磁極方向とのいずれとも交差する方向に磁極を有する第2補助磁石を備えることを特徴とする請求項5に記載の磁界発生装置。
  7. 前記所定空間に向けた磁極が交互になるように配置された複数の主磁石と、
    前記主磁石の間に配置されると共に前記主磁石の磁極方向と直交する方向に磁極を有する補助磁石とを備え、
    前記主磁石は、磁極方向に対して傾斜して構成され第1磁気回路の磁束が通過する第1側面部と、前記磁極方向と平行に構成され第2磁気回路の磁束が通過する第2側面部とを有し、
    前記補助磁石は、前記第1側面部と前記第2側面部とに対応した側面部を有し、前記主磁石の間に嵌合して配置されることを特徴とする請求項1に記載の磁界発生装置。
  8. 磁石ユニットと電機子ユニットとからなる電磁アクチュエータにおいて、
    前記磁石ユニットとして、請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の磁界発生装置が用いられることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  9. 移動可能なステージと、前記ステージを駆動するリニアモータとを有するステージ装置において、
    前記リニアモータとして、請求項8に記載の電磁アクチュエータが用いられることを特徴とするステージ装置。
  10. マスクを保持するマスクステージと、基板を保持する基板ステージとを有し、前記マスクに形成されたパターンを前記基板に露光する露光装置において、
    前記マスクステージと前記基板ステージの少なくとも一方に、請求項9に記載のステージ装置が用いられることを特徴とする露光装置。
  11. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、前記リソグラフィ工程において請求項10に記載の露光装置が用いられることを特徴とするデバイスの製造方法。
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