JP2014515735A - Nカルボキシアルキルオーリスタチンおよびその使用 - Google Patents

Nカルボキシアルキルオーリスタチンおよびその使用 Download PDF

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Abstract

本出願は、N末端上でカルボキシアルキル基によって置換されたモノメチルオーリスタチンEおよびモノメチルオーリスタチンFの新規な誘導体、これらの誘導体を調製する方法、疾患を治療および/または予防するためのこれらの誘導体の使用、疾患、より具体的には、例えばがん障害などの過剰増殖性および/または血管新生障害の治療および/または予防用の医薬品を製造するためのこれらの誘導体の使用に関する。そうした治療は、単剤療法として施すことも、あるいは他の医薬品または他の治療手段と併用して施すこともできる。

Description

本特許出願は、N末端上でカルボキシアルキル基によって置換されたモノメチルオーリスタチンEおよびモノメチルオーリスタチンFの新規な誘導体、これらの誘導体の合成方法、疾患、特に例えば様々な形態のがんなどの過剰増殖性および/または血管新生疾患の治療および/または予防のためのこれらの誘導体の使用ならびに疾患の治療および/または予防用の医薬品の製造のためのこれらの誘導体の使用に関する。そうした治療は、単剤療法の形態であっても、他の薬物または他の治療手段との併用であってもよい。
がんは、様々な組織の制御されていない細胞成長の結果である。多くの場合、新規細胞は既存組織中へ成長する(侵襲性成長)、または遠位の臓器へ転移する。がんは様々な臓器中で発生し、その病理はしばしば組織特異的な過程を有する。したがってがんという用語は、種々の臓器、組織および細胞型の特定の疾患の大きなグループを記載する総称である。
場合によっては、初期段階の腫瘍は、外科的手段および放射線療法手段によって除去することができる。転移性腫瘍は通常化学療法剤によって待機的にしか治療されない可能性がある。ここでの目標は、延命と生活の質の改善の最適な組合せを見出すことである。
今日非経口的に投与される大部分の化学療法剤は、標的とする仕方で腫瘍組織または腫瘍細胞に分配されず、その代わり、全身投与により患者の身体全体に、すなわち、その薬物への暴露が、例えば健常な細胞、組織および臓器中などのしばしば望ましくない部位で非特異的に分配される。これは、しばしば治療上使用可能な投薬範囲を著しく制限する、または薬物適用の完全な中止を必要とする有害作用をもたらし、さらには重篤な全身毒性作用をもたらす恐れがある。
したがって、腫瘍細胞またはそのすぐ周辺の組織におけるこれらの化学療法剤の改善されかつ選択的な有効性、および一方でのそれに付随する効果の増大、他方での中毒性副作用の最小化は、長年、新規な化学療法薬の開発における研究の焦点であった。これまで、標的細胞中に薬物を導入するための効果的な方法を開発しようとする多くの試みがなされてきた。しかし、薬物と細胞内標的との間の結合を最適化し、例えば隣接細胞へのその薬物の細胞間分布を最少化することは依然として困難な課題である。
例えばモノクローナル抗体は、腫瘍組織および腫瘍細胞の標的化アドレッシングに適している。がんの臨床処置のためのそうした抗体の重要性は、個々の特定の腫瘍状態の治療のために、その間に承認されてきたトラスツズマブ(ハーセプチン(Herceptin))、リツキシマブ(リツキサン(Rituxan))、セツキシマブ(エルビタックス(Erbitux))およびベバシズマブ(アバスチン(Avastin))のような薬剤の効能に基づいて近年著しく増大してきている(例えば非特許文献1を参照されたい)。結果として、腫瘍関連抗原を対象とする内在化抗体が連結単位(「リンカー」)によって細胞毒性剤と共有結合したいわゆる免疫結合体への関心が大幅に増大してきている。腫瘍細胞中にその結合体を導入し、次いでそれを分割した後、細胞毒性剤は腫瘍細胞内で放出され、ここでその効果を直接的かつ選択的に発現することができる。この仕方で、正常な組織への損傷を、がんのための従来の化学療法と比較して著しく狭い範囲内に保持することができる(例えば、非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5を参照されたい)。
抗体の代わりに、小薬物分子の分野からのバインダーを、例えば受容体などの特定の「標的」と選択的に結合するバインダーとして使用することができる(例えば、E.Ruoslahtiら、Science、279巻、377〜380頁(1998年);D.Karkanら、PLoS ONE 3巻(6号)、e2469(2008年6月25日)を参照されたい)。細胞毒性薬と、リガンドとその薬物の間に薬物の放出のための規定切断部位を有するアドレッシングリガンドとの結合体も公知である。1つのそうした「意図的な破壊点(Soll−Bruchstelle)」は、例えば作用部位で特定の酵素によって、特定の部位で選択的に切断できるペプチド鎖からなっていてよい(例えば、R.A.Firestone and L.A.Telan、特許文献1を参照されたい)。
オーリスタチンE(AE)およびモノメチルオーリスタチンE(MMAE)は、元々海洋の供給源から単離されたものであり、その一部は腫瘍細胞に対して非常に強力な細胞傷害活性を有する直鎖状疑似ペプチドの特別な群であるドラスタチンの合成類縁体である(概観には、例えば、G.R.Pettit、Prog.Chem.Org.Nat.Prod.70巻、1〜79頁(1997年);G.R.Pettitら、Anti−Cancer Drug Design 10巻、529〜544頁(1995年);G.R.Pettitら、Anti−Cancer Drug Design 13巻、243〜277頁(1998年)を参照されたい)。
Figure 2014515735
しかし、MMAEは、比較的高い全身毒性という欠点を有する。さらに、抗体−薬物結合体(免疫結合体)の形態で使用する場合、この化合物は、酵素的に切断可能であり、意図された破壊点をまったくもたない抗体と活性成分/薬物との間の連結単位(リンカー)と適合しない(S.O.Doronimaら、Bioconjugate Chem.17巻、114〜124頁(2006年))。
モノメチルオーリスタチンF(MMAF)は、MMAEと比較して中程度の抗増殖効果しかもたない、C末端フェニルアラニン単位を有するオーリスタチン誘導体である。これは、その極性および電荷に起因してこの化合物の細胞の生存に対して負の効果をもつ遊離カルボキシル基のせいである可能性が非常に高い。この文脈で、MMAFのメチルエステル(MMAF−OMe)は、中性電荷を有し細胞膜を通過できるプロドラッグ誘導体として記載されており;これはまた、種々の癌腫細胞系に関してMMAFと比較して、数桁大きいインビトロでの高い細胞毒性も有している(S.O.Doroninaら、Bioconjugate Chem.17巻、114〜124頁(2006年))。この効果は、プロドラッグが細胞中に取り込まれた後の細胞内エステル加水分解によってすばやく放出されるMMAF自体によって引き起こされると考えられ得る。
Figure 2014515735
しかし、単純なエステル誘導体をもとにした薬物化合物は一般に、作用の目標部位とは独立した非特異的なエステル加水分解に起因する、例えば血漿中に存在するエステラーゼに起因する化学的不安定性のリスクがある。これは、治療におけるそうした化合物の有用性を著しく限定する可能性がある。さらに、MMAEおよびMMAFなどのオーリスタチン誘導体は、腫瘍細胞によって発現され、これらの活性成分に対する耐性の増進をもたらす可能性がある輸送タンパク質のための基質でもある。
米国特許出願公開第2002/0147138号明細書
G.P.AdamsおよびL.M.Weiner、Nat.Biotechnol.(2005年)23巻、1147〜1157頁 J.M.Lambert、Curr.Opin.Pharmacol.(2005年)5巻、543〜549頁 A.M.WuおよびP.D.Senter、Nat.Biotechnol.(2005年)23巻、1137〜1146頁 P.D.Senter、Curr.Opin.Chem.Biol.(2009年)13巻、235〜244頁 L.DucryおよびB.Stump、Bioconjugate Chem.(2010年)21巻、5〜13頁
したがって、本発明の目的は、これらのオーリスタチン化合物が、中程度の効能しかもたず、かつ/または輸送タンパク質に対してそれほどでもない基質特性しかもたないモノメチルオーリスタチンF(MMAF)と比較して、全細胞アッセイにおいて、より強い細胞傷害活性を有するような特にがんの治療のための新規なオーリスタチン化合物を特定し、それらを供給することであった。そうした物質は、特に抗体などのタンパク質または低分子リガンドと結合して抗増殖効果を有する(免疫)結合体を形成するための坦毒体としても特に適している可能性がある。
モノメチルオーリスタチンF(MMAF)ならびにその種々のエステルおよびアミド誘導体はWO2005/081711A2に開示されている。C末端アミド置換フェニルアラニン単位を有する追加的なオーリスタチン類似体はWO01/18032A2に記載されている。フェニルアラニンの側鎖の改変を含むMMAF類似体はWO02/088172A2およびWO2007/008603A1において特許請求されており、WO2007/008848A2はフェニルアラニンのカルボキシル基が改変されているものを記載している。N−またはC−末端を介して結合している追加的なオーリスタチン結合体は、WO2009/117531A1に記載されている(S.O.Doroninaら、Bioconjugate Chem.19巻、1960〜1963頁(2008年)も参照されたい)。
本発明の主題は一般式(I):
Figure 2014515735
の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物、およびその塩の溶媒和物であり、式中、
Lは、メチルで最大で4回置換されていてよく、かつその中で(a)2個の炭素原子が互いに1,2−、1,3−もしくは1,4−の関係で、任意選択でそれらの間に炭素原子を含むことによって橋掛けされて(C〜C)−シクロアルキル環またはフェニル環を形成していてよい、あるいは(b)互いに近接していない最大で3つのCH基が−O−で置き換えられていてよい直鎖状(C〜C12)−アルカンジイルを表し、かつ
Tは、式:
Figure 2014515735
の基を表し、式中、
*は窒素原子との結合部位を示し、
はフェニルまたは1H−インドール−3−イルを表し、かつ
は水素または式:
Figure 2014515735
の基を表し、式中、
**はそれぞれの基Tの基とのそれぞれの結合部位を示し、
Aは直鎖状(C〜C)−アルカンジイルまたは直鎖状(C〜C)−アルケンジイルを表し、
は(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルを表し、
nは0、1または2の数を表し、
は、フェニル基において(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニル、ベンジルまたは2−フェニルエチルを表し、
Hetは、N、Oおよび/またはSのシリーズからの最大で3個の環ヘテロ原子を有する二価5員ヘテロアリール環を表し、かつ
は、フェニルで置換されていてよい(C〜C)−シクロアルキル、フェニルまたは(C〜C)−アルキルを表し、ここで、上記フェニル基は、(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよい。
本発明の化合物は、式(I)によって網羅され以下に挙げられる化合物がすでに塩および溶媒和物ならびにその塩の溶媒和物でない限りにおいて、式(I)の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物ならびにその塩の溶媒和物、式(I)によって網羅される以下に与えられる式の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物ならびにその塩の溶媒和物、ならびに式(I)によって網羅され以下に例示的実施形態として参照される化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物ならびにその塩の溶媒和物を含む。
本発明による化合物は、その構造に応じて異なる立体異性形態、すなわち立体配置異性体の形態で、また任意選択で配座異性体(アトロプ異性体のものを含む鏡像異性体および/またはジアステレオマー)としても存在することができる。したがって、本発明は、鏡像異性体およびジアステレオマーならびにそれらのそれぞれの混合物を含む。立体異性体的に均一な構成成分を、そうした鏡像異性体および/またはジアステレオマーの混合物から公知の方法で単離することができる。この目的のためには、クロマトグラフ法、特にキラルまたはアキラル相でのHPLCクロマトグラフィーを用いることが好ましい。
本発明による化合物が互変異性形態で存在可能である場合、本発明はすべての互変異性形態も含む。
本発明の範囲内で、好ましい塩は、本発明による化合物の生理学的に安全な塩である。これは、それ自体は薬学的適用に適していないが、例えば本発明による化合物を単離するまたは精製するのに使用できる塩も含む。
本発明による化合物の生理学的に安全な塩には、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩が含まれる。
本発明による化合物の生理学的に安全な塩には、好ましくは、例えばアルカリ金属塩(例えば、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩)などの従来の塩基の塩、ならびにアンモニア、または好ましくは、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、プロカイン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リシンおよび1,2−エチレンジアミンなどの1〜16個の炭素原子を有する有機アミンから誘導されるアンモニウム塩も含まれる。
本発明の範囲内で、溶媒和物は、溶媒分子と配位することによって固体または液体状態の錯体を形成している本発明による化合物の形態を指す。水和物は、分子が水と配位している溶媒和物の特殊な形態である。水和物は、本発明の範囲内で、好ましい溶媒和物である。
さらに、本発明は、本発明による化合物のプロドラッグも含む。「プロドラッグ」という用語は本明細書では、それ自体生物学的に活性であっても不活性であってもよいが、体内に存在する間に本発明による化合物に転換される(例えば、代謝的または加水分解的に)化合物を指す。
本発明の範囲内で、別段の指定のない限り、置換基は以下の意味を有する:
(C〜C)−アルキルは、本発明の範囲内で、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状アルキル基を表す。以下のもの、好ましくは例えば:メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルを挙げることができる。
(C〜C12)−アルカンジイル、(C〜C)−アルカンジイルおよび(C〜C)−アルカンジイルは、本発明の範囲内で、1〜12個、1〜8個または1〜6個の炭素原子を有する直鎖状α,ω−二価アルキル基を表す。1〜8個、特に好ましくは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状アルカンジイル基が好ましい。以下のもの、好ましくは例えば:メチレン、エタン−1,2−ジイル(1,2−エチレン)、プロパン−1,3−ジイル(1,3−プロピレン)、ブタン−1,4−ジイル(1,4−ブチレン)、ペンタン−1,5−ジイル(1,5−ペンチレン)、ヘキサン−1,6−ジイル(1,6−ヘキシレン)、ヘプタン−1,7−ジイル(1,7−ヘキシレン)、オクタン−1,8−ジイル(1,8−オクチレン)、ノナン−1,9−ジイル(1,9−ノニレン)、デカン−1,10−ジイル(1,10−デシレン)、ウンデカン−1,11−ジイル(1,11−ウンデシレン)およびドデカン−1,12−ジイル(1,12−ドデシレン)を挙げることができる。
(C〜C)−アルカンジイルは、本発明の範囲内で、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状α,ω−二価アルキル基を表す。好ましい例には:メチレン、エタン−1,2−ジイル(1,2−エチレン)、プロパン−1,3−ジイル(1,3−プロピレン)およびブタン−1,4−ジイル(1,4−ブチレン)が含まれる。
(C〜C)−アルケンジイルは、本発明の範囲内で、2〜4個の炭素原子および二重結合を有する直鎖状α,ω−二価アルケニル基を表す。好ましい例には:エテン−1,2−ジイル、プロペン−1,3−ジイル、ブタ−1−エン−1,4−ジイルおよびブタ−2−エン−1,4−ジイルが含まれる。二重結合はcis配置であってもtrans配置であってもよい。
(C〜C12)−アルコキシは、本発明の範囲内で、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルコキシ基を表す。好ましい例には:メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシおよびtert−ブトキシが含まれる。
(C〜C)−アルコキシカルボニルは、本発明の範囲内で、カルボニル基[−C(=O)−]を介して酸素原子と結合している1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルコキシ基を表す。好ましい例には:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニルおよびtert−ブトキシカルボニルが含まれる。
(C〜C)−シクロアルキルは、本発明の範囲内で、3〜6個の炭素原子を有する単環式、飽和シクロアルキル基を表す。好ましい例には:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる。
環Hetの定義において、5員ヘテロアリールは、N、Oおよび/またはSのシリーズからの同じであっても異なっていてもよい最大で3個の環ヘテロ原子を含む、2個の環炭素原子または任意選択で1個の環窒素原子および1個の環炭素原子を介して結合している合計5個の環原子を有し、二価芳香族複素環(複素芳香族)を表す。その例には:フリル、ピロリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2−オキサゾリル、1,3−オキサゾリル、1,2−チアゾリル、1,3−チアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3.4−オキサジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリルおよび1,3,4−チアジアゾリルが含まれる。特に、ピラゾリル、イミダゾリル、1,3−オキサゾリル、1,3−チアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリルおよび1,3.4−オキサジアゾリルなどのN、Oおよび/またはSのシリーズからの同じであっても異なっていてもよい2または3個のヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール。
本発明の範囲内で、複数回出現するすべての基について、確かにそれらの意味は、互いに独立である。本発明による化合物において基が置換されている場合、その基は、別段の指定のない限り、1または複数回置換されていてよい。同じかまたは異なる1つまたは2つの置換基での置換が好ましい。1つの置換基での置換が特に好ましい。
本発明の範囲内で好ましいものは、式(I)の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物、およびその塩の溶媒和物であり、ここで、
Lが、(a)2個の炭素原子が互いに1,3−もしくは1,4−の関係で、それらの間に炭素原子の1個もしくは2個を含むことによって橋掛けされてフェニル環を形成していてよい、あるいは(b)互いに近接していない最大で2つのCH基が−O−で置き換えられていてよい直鎖状(C〜C)−アルカンジイルを表し、かつ
Tが式:
Figure 2014515735
の基を表し、式中、
*は窒素原子との結合部位を示し、
はフェニルまたは1H−インドール−3−イルを示し、かつ
は水素または式:
Figure 2014515735
の基を表し、式中、
**はそれぞれの基Tの基との結合部位を示し、
Aはエテン−1,2−ジイルまたはプロペン−1,3−ジイルを示し、
は(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルを表し、
Hetはピラゾリル、イミダゾリル、1,3−オキサゾリル、1,3−チアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリルおよび1,3,4−オキサジアゾリルのシリーズから選択される二価5員ヘテロアリール環であり、かつ
は(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルを表す。
本発明の範囲内で特に好ましいものは、式(I)の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物、およびその塩の溶媒和物であり、ここで、
Lが直鎖状(C〜C)−アルカンジイルを表し、かつ
Tが式:
Figure 2014515735
の基を表し、式中、
*は窒素原子との結合部位を示し、かつ
は水素または式:
Figure 2014515735
の基を表し、式中、
**はそれぞれの基Tの基との結合部位を示し、
Aはエテン−1,2−ジイルを示し、
はメトキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルを示し、
Hetは1,3,4−オキサジアゾール−2,5−イルであり、かつ
はメトキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルである。
本発明の範囲内で特に重要なものは、式(I)の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物、およびその塩の溶媒和物であり、ここで、
Lがプロパン−1,3−ジイルを表す。
本発明の範囲内で特に重要なものは、式(I)の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物、およびその塩の溶媒和物であり、ここで、
Tが式:
Figure 2014515735
の基を表し、式中、
*は窒素原子との結合部位を示し、
2Aは上記定義のRの意味を有するが、水素は表さない。
基のそれぞれの組合せおよび/または好ましい組合せにおいて詳細に与えられている基の定義は、示されたそれぞれの組合せに関係なく、他の組合せでの任意の基の定義によっても置き換えられる。特に最も好ましいものは、上記定義の好ましい範囲の2つ以上の組合せである。
本発明の方法の追加的な主題は、式(II)の化合物
Figure 2014515735
(式中、Tは上述した意味を有する)
を不活性溶媒中で、以下:
[A]塩基誘発アルキル化によって、式(III)の化合物
Figure 2014515735
(式中、Lは上述した意味を有し、
は水素、(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表し、かつ
Xはクロリド、ブロミド、ヨージド、メシレート、トリフレートまたはトシレートなどの離脱基を表す)
と反応させて式(IV)の化合物
Figure 2014515735
(式中、E、LおよびTは上述した意味を有する)
を形成し、次いでEが(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表す場合、このエステル基を従来の方法で分割し、それによって、式(III)のEが水素を表す場合のような式(I)のカルボン酸
Figure 2014515735
(式中、LおよびTは上述した意味を有する)
を得るか、あるいは、
[B]適切な還元剤の存在下で式(V)の化合物
Figure 2014515735
(式中、Eは水素、(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表し、かつ
は上述したLの意味を有するが、アルキル鎖長において1つのCH単位だけ短縮されている)
と反応させて式(VI)の化合物
Figure 2014515735
(式中、E、LおよびTは上述した意味を有する)
に転換させ、次いでEが(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表す場合、このエステル基を従来の方法で分割し、それによって、式(V)のEが水素を表す場合のような式(I−A)のカルボン酸
Figure 2014515735
(式中、LおよびTは上述した意味を有する)
を得、
得られた式(I)および/または(I−A)の化合物を任意選択でそれらの鏡像異性体および/またはジアステレオマーに分離する、かつ/または対応する(i)溶媒および/または(ii)塩基または酸と反応させてそれらの溶媒和物、塩および/またはその塩の溶媒和物を形成させること
を特徴とする、本発明による式(I)の化合物を調製するための方法である。
(II)+(III)→(IV)の反応に適した不活性溶媒の例には、エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンもしくはビス−(2−メトキシエチル)エーテル、炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンもしくは石油留分、または双極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、N,N’−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、N−メチルピロリジノン(NMP)もしくはピリジンが含まれる。そうした溶媒の混合物を使用することも可能である。アセトンまたはN,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。
これらのアルキル化反応に適した塩基には、特に、アルカリ水酸化物、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム、アルカリ炭酸塩もしくはアルカリ土類炭酸塩、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムもしくは炭酸セシウム、または通常の有機アミン、例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4−N,N−ジメチルアミノピリジンが含まれる。炭酸カリウムまたは炭酸セシウムを使用することが好ましい。例えば臭化リチウムもしくはヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウムもしくはヨウ化カリウム、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミドもしくはヨージドまたはベンジルトリエチルアンモニウムブロミドなどのアルキル化触媒を加えることが場合によって有利である。
反応(II)+(III)→(IV)は一般に−20℃〜+100℃、好ましくは0℃〜+50℃の温度範囲で実施される。この反応は標準圧力、加圧または減圧下(例えば、0.5バール〜5バール)で行うことができる。これは通常、標準圧力下で実施される。
反応(II)+(V)→(VI)は、反応条件下で不活性であり還元的アミノ化のために一般に使用される溶媒中、任意選択で触媒としての酸および/または脱水剤(wasserentziehenden Mittels)の存在下で行う。そうした溶媒には、例えばアルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールもしくはtert−ブタノール、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンもしくはビス−(2−メトキシエチル)エーテルまたは他の溶媒、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、さらには水が含まれる。同様に、これらの溶媒の混合物を使用することも可能である。本明細書で使用するのに好ましい溶媒は、触媒として酢酸または希塩酸が添加された1,4−ジオキサン/水混合液である。
この反応に適した還元剤には、特に錯体ボロヒドリド、例えばナトリウムボロヒドリド、ナトリウムシアノボロヒドリド、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドまたはテトラ−n−ブチルアンモニウムボロヒドリドが含まれる。ナトリウムシアノボロヒドリドが好ましい。
反応(II)+(V)→(VI)は一般に0℃〜+120℃、好ましくは+50℃〜+100℃の温度範囲で行われる。この反応は標準圧力、加圧または減圧下(例えば、0.5バール〜5バール)で行うことができる。これは通常、標準圧力下で実施される。
エステル基Eは、エステルを不活性溶媒中、酸または塩基で処理することによって、通常の方法によるプロセスステップ(IV)→(I)および(VI)[E=(C〜C)−アルキルまたはベンジル]で、通常の方法で切断し、それによって最後の変形体において、最初に得られたカルボン酸塩を後続の酸の添加によって遊離カルボン酸に転換させる。tert−ブチルエステルの場合、開裂は好ましくは酸を用いることによって実施する。ベンジルエステルの場合、開裂は、例えば活性炭担持パラジウムなどの適切なパラジウム触媒の存在下で水素化分解によって行うこともできる。
化合物(III)および/または(V)に由来するエステル基Eは本明細書では、その開裂の条件が化合物(IV)および(VI)のそれぞれの基Tと適合するように選択される。
一般的な無機塩基が、エステル加水分解のための塩基として適している。これらには、特にアルカリまたはアルカリ土類の水酸化物、例えばリチウム、ナトリウム、カリウムもしくはバリウムの水酸化物、あるいはアルカリ炭酸塩またはアルカリ土類炭酸塩、例えばナトリウム、カリウムもしくはカルシウムの炭酸塩が含まれる。リチウム、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物が好ましい。
エステル開裂反応に適した酸には、任意選択で水を添加した、一般的な硫酸、塩酸/塩化水素、臭化水素酸/臭化水素、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸もしくはトリフルオロメタンスルホン酸またはその混合物が含まれる。tert−ブチルエステルの場合、塩酸またはトリフルオロ酢酸が好ましく、メチルエステルの場合、塩酸が好ましい。
これらの反応に適した不活性溶媒には、水またはエステル開裂のために通常使用される有機溶媒が含まれる。これらには好ましくは、低級アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノールもしくはイソプロパノール、エーテル、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくは1,2−ジメトキシエタン、または他の溶媒、例えばジクロロメタン、アセトン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシドが含まれる。これらの溶媒の混合物を使用することも可能である。塩基性エステル加水分解の場合、水と1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノールおよび/またはジメチルホルムアミドの混合物が本明細書での使用に好ましい。トリフルオロ酢酸と反応の場合、ジクロロメタンが好ましく、塩酸と反応の場合、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサンまたは水が好ましい。
エステル開裂は通常−20℃〜+100℃、好ましくは0℃〜+50℃の範囲の温度で行う。
式(II)の化合物は、式(VII)の化合物
Figure 2014515735
(式中、PGは(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル、tert−ブトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルなどのアミノ保護基を表す)
を不活性溶媒中、(VII)のカルボキシル官能基を活性化させて、
[C]最初に式(VIII)の化合物
Figure 2014515735
(式中、Eは水素、(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表す)
またはこの化合物の塩とカップリングさせて式(IX)の化合物
Figure 2014515735
(式中、EおよびPGは上述した意味を有する)
を形成させ、Eが(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表す場合、このエステル基を通常の方法によって切断し、次いで得られた式(X)のカルボン酸
Figure 2014515735
(式中、PGは上述した意味を有する)
を、不活性溶媒中、カルボキシル官能基を式(XI)の化合物:
Figure 2014515735
(式中、Tは上述した意味を有する)
またはこの化合物の塩で活性化して式(XII)の化合物
Figure 2014515735
(式中、PGおよびTは上述した意味を有する)
を形成させる、あるいは、
[D]式(XIII)の化合物
Figure 2014515735
(式中、Tは上述した意味を有する)
またはこの化合物の塩とカップリングして、同様に式(XII)の化合物
Figure 2014515735
(式中、PGおよびTは上述した意味を有する)
を形成させ、次いで式(XII)の化合物を通常の仕方で脱保護して式(II)の化合物
Figure 2014515735
(式中、Tは上述した意味を有する)
を形成させることによって、ペプチド化学の通常の方法によって合成することができる。
上述したカップリング反応(それぞれのアミンおよびカルボン酸構成成分からのアミドの生成)はペプチド化学の標準的な方法によって実施される(例えば、M.Bodanszky、Principles of Peptide Synthesis、Springer Verlag、Berlin、1993年;M.Bodanszky and A.Bodanszky、The Practice of Peptide Synthesis、Springer Verlag、Berlin、1984年;H.D.Jakubke and H.Jeschkeit、Aminosaeuren、Peptide、Proteine[Amino Acids、Peptides、Proteins]、Verlag Chemie、Weinheim、1982年を参照されたい)。
これらのカップリング反応(VII)+(VIII)→(IX)、(X)+(XI)→(XII)および(VII)、(XIII)→(XII)のための不活性溶媒には、例えばエーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンもしくはビス−(2−メトキシエチル)エーテル、炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンもしくは石油留分、ハロ炭化水素、例えばジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレンもしくはクロロベンゼンまたは双極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ピリジン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、N,N’−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)もしくはN−メチルピロリジノン(NMP)が含まれる。そうした溶媒の混合物を使用することも可能である。N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。
これらのカップリング反応に適した活性化/縮合剤には、例えば、任意選択で追加的な賦形剤、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)もしくはN−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)および塩基、例えばアルカリ炭酸塩、例えばナトリウムもしくはカリウムの炭酸塩または第三アミン塩基、例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4−N,N−ジメチルアミノピリジンと組み合わせた、カルボジイミド、例えばN,N’−ジエチル、N,N’−ジプロピル、N,N’−ジイソプロピル、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)もしくはN−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、ホスゲン誘導体、例えばN,N’−カルボニルジイミダゾール(CDI)もしくはイソブチルクロロホーメート、1,2−オキサゾリウム化合物、例えば2−エチル−5−フェニル−1,2−オキサゾリウム3−スルフェートもしくは2−tert−ブチル−5−メチルイソオキサゾリウムペルクロラート、アシルアミノ化合物、例えば2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、α−クロラミン(α−chlorenamine)、例えば1−クロロ(chloror)−2−メチル−1−ジメチルアミノ−1−プロペン、リン化合物、例えばプロパンホスホン酸無水物、シアノホスホン酸ジエチルエステル、ビス−(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホリルクロリド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートもしくはベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス−(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、またはウロニウム化合物、例えばO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2−(2−オキソ−1−(2H)−ピリジル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TPTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)もしくはO−(1H−6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TCTU)が含まれる。
本発明の関連において、そうしたカップリング反応のための好ましい活性化/縮合剤には、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミンと組み合わせたN−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)または同様にN,N−ジイソプロピルエチルアミンと組み合わせたO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)が含まれる。
カップリング反応(VII)+(VIII)→(IX)、(X)+(XI)→(XII)および(VII)+(XIII)→(XII)は通常−20℃〜+60℃、好ましくは0℃〜+40℃の温度範囲で実施される。この反応は標準圧力、加圧または減圧下(例えば、0.5バール〜5バール)で行うことができる。慣用的には、標準圧力下で稼働される。
化合物中に任意選択で存在する官能基(特にアミノ、ヒドロキシルおよびカルボキシル基など)は、好都合であるかまたは必要である場合、上記したプロセスステップにおいて、一時的に保護された形態で存在することもできる。そうした保護基は、ペプチド化学の標準的な方法にしたがって導入し取り外される(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、Wiley、New York、1999年;M.Bodanszky and A.Bodanszky、The Practice of Peptide Synthesis、Springer Verlag、Berlin、1984年を参照されたい)。いくつかの保護基の存在下では、これらを任意選択で、一浴(one−pot)反応かまたは別個の反応ステップで同時に再放出させることができる。
好ましいアミノ保護基はtert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Z)または(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル(Fmoc)であり;ヒドロキシルまたはカルボキシル官能基のための保護基PGとしてtert−ブチルまたはベンジルを使用することが好ましい。tert−ブチルまたはtert−ブトキシカルボニル基は通常ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジクロロメタンまたは酢酸などの不活性溶媒中、塩酸、臭化水素酸またはトリフルオロ酢酸などの強酸で処理することによって切断される。この反応は任意選択で不活性溶媒を加えることなく実施することもできる。保護基としてベンジルまたはベンジルオキシカルボニルの場合、そうした保護基は、例えば活性炭担持パラジウムなどの適切なパラジウム触媒の存在下での水素化分解によって取り外すことが好ましい。(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル基は一般に、ジエチルアミンまたはピペリジンなどの第二アミン塩基の助けを得て切断される。
本明細書での化合物(VIII)[E=(C〜C)−アルキルまたはベンジル]中のエステル基Eは、その切断される条件が、化合物(VII)からのそれぞれの保護基PGと適合するように選択される。
式(VII)の化合物は、同様の方法、例えば、最初に、式(XIV)のN−(ベンジルオキシカルボニル)−L−バリン
Figure 2014515735
(式中、Zはベンジルオキシカルボニル保護基を表す)
を、縮合剤の助けを得て式(XV)の化合物:
Figure 2014515735
(式中、Eは(C〜C)−アルキルを表す)
またはこの化合物の塩とカップリングして式(XVI)の化合物
Figure 2014515735
(式中、EおよびZは上述した意味を有する)
を形成させ、次いでZ保護基を水素化分解的に取り外した後、この化合物を、縮合剤の存在下で式(XVII)のN−保護N−メチル−L−バリン:
Figure 2014515735
(式中、PGは(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル、tert−ブトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルなどのアミノ保護基を表す)
とカップリングさせて式(XVIII)の化合物
Figure 2014515735
(式中、EおよびPGは上述した意味を有する)
を形成させ、次いで(XVIII)のエステル基−C(O)O−Eを、通常の方法で反応させて遊離カルボン酸(VII)を形成させることによって合成することができる。
カップリング反応(XIV)+(XV)→(XVI)およびZ脱保護(XVI)+(XVII)→(XVIII)は、方法[C]および[D]で示したカップリングステップについて上述したのと同様の反応条件下で実施される。
エステル基−C(O)O−Eは、エステル基Eのためのプロセスシーケンス[A]および[B]の一部として上述したものと同様のプロセスで、反応ステップ(XVIII)→(VII)で加水分解される。化合物(XV)のアルキル基Eは、それらの開裂条件が化合物(XVII)からのそれぞれの保護基PGと適合するように選択される。
次いで式(XIII)の化合物は、上記の化合物(XI)を化合物(XIX):
Figure 2014515735
(式中、Bocはtert−ブトキシカルボニル保護基を表す)
とカップリングして式(XX)の化合物
Figure 2014515735
(式中、BocおよびTは上述した意味を有する)
を得、次いでBoc保護基を切断することによって到達することができる。
次いでカップリング反応(XI)+(XIX)→(XX)を、方法[C]および[D]におけるカップリングステップのために上述したものと同様の条件下で実施する。
そのキラルまたはジアステレオマー形態を含む式(III)、(V)、(VIII)、(XI)、(XIV)、(XV)、(XVII)および(XIX)の化合物は、適用できる場合、市場から入手することができる、またはそれ自体文献に記載されている、あるいは、これらを、文献に公開されているような方法で、当業者に自明の仕方で合成することができる。出発原料の合成に関する文献における多くの詳細な出版物および明細書は、出発化合物および中間体の合成に関する節の実験の部でも見ることができる。
対応する異性体−純粋出発原料が入手できない場合、本発明による化合物を、あらかじめ化合物(II)、(IV)、(VI)、(XI)、(XII)、(XIII)および(XX)の段階で対応する鏡像異性体および/またはジアステレオマーに好都合に分離することができ、次いでこれらを、上記の反応ステップにしたがって単離した形態でさらに反応させる。立体異性体のそうした分離は、当業者に周知の通常の方法にしたがって実施することができる。キラルおよび/またはアキラル分離相を用いたクロマトグラフ法を用いることが好ましい。中間体として遊離カルボン酸の場合、キラル塩基の助けを得たジアステレオマー塩による分離も、代替法として実施することができる。
本発明による化合物の合成は、例としての以下の反応スキーム:
Figure 2014515735
Figure 2014515735
Figure 2014515735
Figure 2014515735
で示すことができる。
これらの化合物は有益な薬理学的特性を有しており、ヒトおよび動物の疾患を予防および治療するのに使用することができる。
当技術分野で公知の他のオーリスタチン誘導体と比較して、本発明による化合物中に存在するN末端カルボキシアルキル基[式(I)のHOOC−L−]は、抗体タンパク質または他のリガンドとの潜在的結合のための単なるリンカーの機能をもつのではなく、その代わり、これらの化合物の特性の驚くほど有利なプロファイルのための構成的な構造要素である。
本発明によるこれらの化合物は、例えばモノメチルオーリスタチンF(MMAF)と比較してより強い細胞傷害活性を有する、または可能性は低いが、同時に細胞トランスポータータンパク質のための基質でもある。
したがって、本発明による化合物は、一般にヒトおよび哺乳動物における過剰増殖性疾患の治療に特に適している。これらの化合物は、一方で細胞増殖および細胞分裂を阻害、阻止、低減または抑制し、他方でアポトーシスを増大させることができる。
その治療のために本発明による化合物を使用できる過剰増殖性疾患には、特にがんおよび腫瘍の疾患の群が含まれる。これらは、これらに限定されないが、特に以下の疾患、すなわち:乳がんおよび乳房の腫瘍(延性(ductaler)および小葉形態、インサイチュでも)、呼吸器腫瘍(小細胞および非小細胞癌腫、気管支癌腫)、脳腫瘍(例えば、脳幹および視床下部のもの、星状細胞腫、髄芽腫、上衣腫ならびに神経外胚葉性腫瘍および松果体腫瘍)、消化管(食道、胃、胆嚢、小腸、大腸、直腸)の腫瘍、肝臓腫瘍(肝細胞癌腫、胆管がんおよび混合型肝細胞胆管癌腫を含む)、頭頸部(喉頭、下咽頭、鼻咽頭、口腔咽頭部、唇および口腔)の腫瘍、皮膚腫瘍(扁平上皮癌腫、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚がんおよび非黒色腫型皮膚がん)、軟組織の腫瘍(軟組織肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫および横紋筋肉腫を含む)、眼の腫瘍(眼球内黒色腫および網膜芽腫を含む)、内分泌腺および外分泌腺(例えば、甲状腺および副甲状腺、膵腺ならびに食道腺)の腫瘍、尿路の腫瘍(膀胱、陰茎、腎臓、腎盂および尿道の腫瘍)ならびに生殖器官の腫瘍(女性における子宮内膜、子宮頸部、卵巣、膣、外陰部および子宮の癌腫ならびに男性における前立腺および睾丸の癌腫)を本発明の範囲内に含むと理解される。これらは、固体形態でのおよび循環血液細胞としての増殖性血液疾患、例えばリンパ腫、白血病および骨髄増殖性疾患、例えば急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病およびヘアリー細胞白血病ならびにAIDS関連リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫および中枢神経系のリンパ腫も含む。
十分に特徴付けられているこれらのヒト疾患は他の哺乳動物においても同等の病因で起こる可能性があり、そうした場合、これらを本発明による化合物で治療することもできる。
本発明による化合物による上記した種類のがんの治療は、そうした腫瘍の治療およびその転移形態または循環形態の治療を含む。
「治療」または「治療する(to treat)」という用語は、本発明の範囲内では従来の意味で使用され、例えばがんなどにおいて、疾患または健康の逸脱と戦う、それを低減させる、減弱させるまたは改善し、この疾患によって損なわれた生活の質を向上させるという目的を有する患者のケア、治療および対診を指す。
したがって本発明の追加的な主題は、疾患、特に上述した疾患の治療および/または予防のための本発明による化合物の使用に関する。
本発明の追加的な主題は、疾患、特に上述した疾患の治療および/または予防用の医薬品を製造するための本発明による化合物の使用である。
本発明の追加的な主題は、疾患、特に上述した疾患の治療および/または予防のための方法における本発明による化合物の使用である。
本発明の追加的な主題は、有効量の本発明による化合物の少なくとも1つを用いた疾患、特に上述した疾患の治療および/または予防のための方法である。
本発明による化合物は単独で使用することも、必要なら、その組合せが有害作用および許容されない副作用をもたらさない限り、1つまたは複数の他の薬理学的に活性な物質と組み合わせて使用することもできる。したがって、本発明の他の主題は、特に上記に挙げた疾患を治療および/または予防するための、本発明による化合物の少なくとも1つおよび1つまたは複数の追加的な活性成分を含む医薬品に関する。
本発明による化合物は、例えばがんの治療のための公知の抗過剰増殖性、細胞増殖抑制性または細胞傷害性物質と組み合わせることができる。適切な併用薬物の例には、以下のもの、すなわち:アルデスロイキン、アレンドロン酸、アルファフェロン(alfaferone)、アリトレチノイン、アロプリノール、アロプリム(aloprim)、アロキシ、アルトレタミン、アミノグルテチミド、アミホスチン(amifostine)、アムルビシン、アムサクリン、アナストロゾール、アンズメト(anzmet)、アラネスプ、アルグラビン(arglabin)、三酸化ヒ素、アロマシン、5−アザシチジン、アザチオプリン、BCGまたはタイスBCG、ベスタチン、酢酸ベタメタゾン、ベタメタゾンリン酸ナトリウム、ベキサロテン、ブレオマイシンスルフェート、ブロクスウリジン(broxuridine)、ボルテゾミブ、ブスルファン、カルシトニン、キャンパス、カペシタビン、カルボプラチン、カソデックス、セフェゾン(cefesone)、セルモロイキン、セルビジン(cerubidine)、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロン酸、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノキソーム(daunoxome)、デカドロン、デカドロンホスフェート、デレストロゲン(delestrogen)、デニロイキンジフチトックス、デポメドロール(depomedrol)、デスロレリン(deslorelin)、デクスラゾキサン、ジエチルスチルベストロール、ジフルカン、ドセタキセル、ドロキシフルリジン、ドキソルビシン、ドロナビノール、DW−166HC、エリガード、エリテック(elitek)、エレンス(ellence)、エメンド、エピルビシン、エポエチンアルファ、エポゲン、エプタプラチン(eptaplatin)、エルガミゾル(ergamisole)、エストラス(estrace)、エストラジオール、エストラムスチンリン酸ナトリウム、エチニルエストラジオール、エチオル(ethyol)、エチドロン酸、エトポホス(etopophos)、エトポシド、ファドロゾール、ファルストン(farston)、フィルグラスチム、フィナステリド、フリグラスチム(fligrastim)、フロクスウリジン、フルコナゾール、フルダラビン、5−フルオロデオキシウリジンモノホスフェート、5−フルオロウラシル(5−FU)、フルオキシメステロン、フルタミド、フォルメスタン、フォステアビン(fosteabine)、ホテムスチン、フルベストラント、ガンマガード、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、グリベック、グリアデル(gliadel)、ゴセレリン、グラニセトロン塩酸塩、ヒストレリン、ヒカムチン、ハイドロコートン、エリスロヒドロキシノニルアデニン(eyrthrohydroxynonyladenine)、ヒドロキシ尿素、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、インターフェロンα、インターフェロン−α−2、インターフェロン−α−2α、インターフェロン−α−2β、インターフェロン−α−n1、インターフェロン−α−n3、インターフェロン−β、インターフェロン−γ−1α、インターロイキン−2、イントロンA、イレッサ、イリノテカン、カイトリル、レンチナンスルフェート、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、酢酸ロイプロリド、レバミソール、レボホリン酸(levofolic acid)カルシウム塩、レボチロイド(levothroid)、レボキシル(levoxyl)、ロムスチン、ロニダミン、マリノール、メクロレタミン、メコバラミン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メルファラン、メネスト(menest)、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、メトビクス(metvix)、ミルテホシン、ミノサイクリン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、モドレナル(modrenal)、ミオセット(myocet)、ネダプラチン、ノイラスタ(neulasta)、ノイメガ(neumega)、ニューポジェン(neupogen)、ニルタミド、ノルバデックス、NSC−631570、OCT−43、オクトレオチド、オンダンセトロン塩酸塩、オラプレド(orapred)、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペジアプレッド(pediapred)、ペガスパルガーゼ、ペガシス、ペントスタチン、ピシバニール、ピロカルピン塩酸塩、ピラルビシン、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム、プレドニムスチン、プレドニゾロン、プレドニゾン、プレマリン(premarin)、プロカルバジン、プロクリット、ラルチトレキセド、レビフ(rebif)、レニウム186エチドロネート、リツキシマブ、ロフェロン(roferone)A、ロムルチド、サラジェン(salagen)、サンドスタチン、サルグラモスチム、セムスチン、シゾフィラン、ソブゾキサン、ソルメドロール、ストレプトゾシン、ストロンチウム−89クロリド、シンチロイド(synthroid)、タモキシフェン、タムスロシン、タソネルミン、タストラクトン(tastolactone)、タキソテール、テセロイキン、テモゾロミド、テニポシド、プロピオン酸テストステロン、テストレド(testred)、チオグアニン、チオテパ、甲状腺刺激ホルモン、チルドロン酸、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、タスツズマブ(tastuzumab)、テオスルファン(teosulfane)、トレチノイン、トレキサル(trexall)、トリメチルメラミン、トリメトレキサート、酢酸トリプトレリン、パモ酸トリプトレリン、uft、ウリジン、バルルビシン、ベスナリノン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビルリジン(virulizin)、ジネカルド(zinecard)、ジノスタチンスチマラマー、ゾフラン、ABI−007、アコルビフェン(acolbifene)、アクティミューン(actimmune)、アフィニタク(affinitak)、アミノプテリン、アルゾキシフェン、アソプリスニル、アタメスタン(atamestane)、アトラセンタン、アバスチン、BAY43−9006(ソラフェニブ)、CCI−779、CDC−501、セレブレックス(celebrex)、セツキシマブ、クリスナトール(crisnatol)、酢酸シプロテロン、デシタビン、DN−101、ドキソルビシン−MTC、dSLIM、デュタステリド、エドテカリン(edotecarin)、エフロルニチン、エクサテカン(exatecan)、フェンレチニド(fenretinide)、ヒスタミン二塩酸塩、ヒストレリンハイドロゲルインプラント、ホルミウム−166−DOTMP、イバンドロン酸、インターフェロンγ、イントロンPEG、イクサベピロン、キーホールリンペットヘモシアニン、L−651582、ランレオチド、ラソフォキシフェン、リブラ(libra)、ロナファーニブ、ミプロキシフェン(miproxifen)、ミノドロン酸(minodronate)、MS−209、リポソームMTP−PE、MX−6、ナファレリン、ネモルビシン(nemorubicin)、ネオバスタット(neovastat)、ノラトレキセド(nolatrexed)、オブリメルセン、オンコ−TCS、オシデム(osidem)、パクリタキセルポリグルタメート、パミドロン酸二ナトリウム、PN−401、QS−21、クアゼパム、R−1549、ラロキシフェン、ランピルナーゼ(ranpirnase)、13−シス−レチノイン酸、サトラプラチン、セオカルシトール(seocalcitol)、T−138067、タルセバ、タキソプレキシン(taxoprexine)、チモシン−α−1、チアゾフリン、チピファルニブ、チラパザミン、TLK−286、トレミフェン、トランスミド107R(transmid 107R)、バルスポダル(valspodar)、バプレオチド(vapreotide)、バタラニブ、ベルテポルフィン、ビンフルニン、Z−100、ゾレドロン酸およびその組合せが含まれる。
好ましい実施形態では、本発明による化合物を、例えば以下の:アミノグルテチミド、L−アスパラギナーゼ、アザチオプリン、5−アザシチジン、ブレオマイシン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、コラスパーゼ(colaspase)、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、2’,2’−ジフルオロデオキシシチジン、ドセタキセル、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、エポチロンおよびセイン誘導体(seine derivate)、エリスロヒドロキシノニルアデニン、エチニルエストラジオール、エトポシド、リン酸フルダラビン、5−フルオロデオキシウリジン、5−フルオロデオキシウリジン一リン酸塩、5−フルオロウラシル、フルオキシメステロン、フルタミド、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシ尿素、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、イダルビシン、イホスファミド、インターフェロン、イリノテカン、ロイコボリン、ロムスチン、メクロレタミン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メルファラン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、パクリタキセル、ペントスタチン、n−ホスホノアセチル−L−アスパラギン酸塩(PALA)、プリカマイシン、プレドニゾロン、プレドニゾン、プロカルバジン、ラロキシフェン、セムスチン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、テニポシド、プロピオン酸テストステロン、チオグアニン、チオテパ、トポテカン、トリメチルメラミン、ウリジン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンおよびビノレルビンを含む抗過剰増殖剤と組み合わせることができる。ただし、このリストは最終的なものではない。
1つの非常に有望な特徴によれば、本発明による化合物は、抗体などの生物学的治療剤(例えば、アバスチン、リツキサン、エルビタックス、ハーセプチン)と組み合わせることもできる。本発明による化合物は、例えばアバスチン、アキシチニブ、レセンチン(recentin)、レゴラフェニブ、ソラフェニブまたはスニチニブを用いた血管新生を対象とした治療と組み合わせて好ましい効果を達成することもできる。プロテアソームの阻害剤およびmTORの阻害剤との組合せならびに抗ホルモンおよびステロイド代謝酵素阻害剤との組合せも、それらの好都合な副作用プロファイルのため非常に適している。
一般に、以下の目標を、本発明の化合物と他の活性な細胞増殖抑制剤または細胞傷害剤の組合せで追求することができる:
・単一の薬物での治療と比較して、腫瘍の成長を遅延させる、そのサイズを縮小させる、さらにはそれを完全に排除する効能の改善;
・単剤療法より少ない用量での化学療法薬を使用する可能性;
・単一用量と比較して、有害作用をほとんど伴わない許容される治療の可能性;
・より広範な腫瘍の治療の可能性;
・治療に対するより高い応答率の達成;
・今日の標準的治療と比較して、より長い患者生存時間。
さらに、本発明による化合物は、放射線療法および/または外科的介入と併用することもできる。
本発明の他の主題は、通常1つまたは複数の不活性で非毒性の薬学的に適切な賦形剤と一緒に少なくとも1つの本発明による化合物を含む医薬品ならびに上記に示した目的のためのそれらの使用に関する。
本発明による化合物は全身的および/または局所的に使用可能である。この目的のために、これらは、適切な経路で、例えば経口、非経口、肺、鼻、舌下、舌、口腔、直腸、経皮、結膜もしくは耳の経路でまたは埋め込み物および/またはステントとして投与される。
これらの投与方法のために、本発明による化合物を適切な剤形で投与することができる。
経口投与のためには、技術水準にしたがって機能し、迅速にかつ/または改変された形態で本発明による化合物を送達する適切な剤形は、本発明による化合物を、結晶および/または非晶質形態および/または溶解形態で含む(例えば錠剤(例えば腸溶コーティングまたは不溶性コーティングでコーティングされた錠剤、またはコーティングされていない錠剤、あるいは本発明による化合物の放出を制御する遅延放出型の錠剤)、口の中で急速に崩壊する錠剤またはフィルム/オブラート剤、フィルム/凍結乾燥物、カプセル剤(例えば、硬質または軟質ゼラチンカプセル剤)、コーティング丸剤、顆粒剤、ペレット剤、散剤、乳剤、懸濁剤、エアゾール剤または液剤)。
非経口投与は、吸収ステップを回避する(例えば、静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内)、または吸収を含めて(例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内)用いることができる。非経口投与に適した剤形には、液剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥物または滅菌散剤の形態の注入および注射用の調製物が含まれる。
他の投与経路のためには、吸入剤形(粉末吸入器、噴霧器を含む)、点鼻剤、液剤もしくは噴霧剤、舌、舌下もしくは口腔に投与される錠剤、フィルム剤、オブラート剤もしくはカプセル剤、坐剤、耳もしくは眼用調製物、膣坐剤、水性懸濁剤(ローション剤、振とう合剤)、親油性懸濁剤、軟膏剤、クリーム剤、経皮治療システム(例えば、パッチ剤)、乳剤(milk)、ペースト剤、泡沫、散布剤(dusting powder)、埋め込み物またはステントを使用することが適切である。
経口または非経口投与、特に経口および静脈内投与が好ましい。
本発明による化合物は指定された剤形に転換させることができる。これは、公知の方法で、不活性で非毒性の薬学的に適切な賦形剤と混合することによって実施することができる。これらの賦形剤には、とりわけ、ビヒクル(例えば微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトール)、溶媒(例えば、液体ポリエチレングリコール)、乳化剤および分散剤または湿潤剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ポリオキシソルビタン)、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然ポリマー(例えば、アルブミン)、安定剤(例えば、アスコルビン酸などの酸化防止剤)、着色剤(例えば、例えば酸化鉄などの無機顔料)ならびに矯味および/または矯臭物質)が含まれる。
非経口投与のためには一般に、効果的な結果を達成するために約0.001〜1mg/kg、好ましくは約0.01〜0.5mg/kg体重の用量を投与することが有利であることが証明された。経口投与では、その用量は約0.01〜100mg/kg、好ましくは約0.01〜20mg/kg、最も好ましくは0.1〜10mg/kg体重である。
それでもなお、すなわち、体重、投与経路、活性成分に対する個々の応答、投与のタイプならびにその物質が投与される時間および間隔に応じて、任意選択で、記載されている量から逸脱することが必要であり得る。ある場合は上記最小用量より少ない量で使用して十分であり、他の場合は上記上限を超えなければならないことがある。より多い投与用量の場合、それらを、1日を通して分配された複数の個別用量に分割することが望ましい。
以下の例示的実施形態は、本発明を明らかにするものである。本発明はこれらの実施例に限定されない。
以下のテストおよび実施例におけるパーセンテージ量は、別段の表示のない限り重量パーセントである。部は重量部である。液/液溶液についての溶媒比、希釈比および濃度データはそれぞれ体積に基づいている。
略語および頭字語:
abs. 絶対
Ac アセチル
aq. 水性、水溶液
Boc tert−ブトキシカルボニル
br. 広幅(NMRにおいて)
Bsp. 実施例
ca. 約(circa、approx.)
CI 化学イオン化(MSにおいて)
d 二重線(NMRにおいて)
d 日
TLC 薄層クロマトグラフィー
DCI 直接化学イオン化(MSにおいて)
dd 二重線の二重線(NMRにおいて)
DMAP 4−N,N−ジメチルアミノピリジン
DME 1,2−ジメトキシエタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DPBS ダルベッコリン酸緩衝食塩水
dt 三重線の二重線(NMRにおいて)
theor. 理論値の
EDC N’−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド塩酸塩
EI 電子衝突イオン化(MSにおいて)
eq. 当量
ESI エレクトロンスプレーイオン化(MSにおいて)
FCS ウシ胎仔血清
Fmoc (9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル
GC−MS ガスクロマトグラフィー連結型質量分析
sat. 飽和(した)
GTP グアノシン5’−三リン酸
h 時間
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,
N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸
HOAc 酢酸
HOBt 1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物
HOSu N−ヒドロキシスクシンイミド
HPLC 高圧高速液体クロマトグラフィー
HR−MS 高分解能質量分析
conc. 濃縮(された)
LC−MS 液体クロマトグラフィー連結型質量分析
m 多重線(NMRにおいて)
min 分
MS 質量分析
MTBE メチル−tert−ブチルエーテル
MTT 3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフ
ェニル−2H−テトラゾリウムブロミド
NMM N−メチルモルホリン
NMP N−メチル−2−ピロリジノン
NMR 核磁気共鳴分析法
PBS リン酸緩衝食塩水
Pd/C 活性炭担持パラジウム
quant. 定量的(収率において)
quart 四重線(NMRにおいて)
quint 五重線(NMRにおいて)
Rf 保持指数(TLCにおいて)
RT 室温
Rt 保持時間(HPLCにおいて)
s 一重線(NMRにおいて)
t 三重線(NMRにおいて)
tert 第三
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
UV 紫外分光法
v/v 体積対体積比(溶液の)
Z ベンゾキシカルボニル
tog. 一緒に 。
HPLC、LC−MSおよびGC−MS法:
方法1(LC−MS)
機器:Waters Acquity SQD UPLCシステム;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 50mm×1mm;溶離液A:1リットル水+0.25mL 99%ギ酸;溶離液B:1リットル アセトニトリル+0.25mL 99%ギ酸;勾配:0.0min 90%A→1.2min 5%A→2.0min 5%A;流量:0.40mL/min;オーブン:50℃;UV検出:210〜400nm。
方法2(LC−MS)
機器:Waters UPLC Acquityを備えたMicromass Quattro Premier;カラム:Thermo Hypersil GOLD 1.9μ 50mm×1mm;溶離液A:1リットル水+0.5mL 50%ギ酸;溶離液B:1リットル アセトニトリル+0.5mL 50%ギ酸;勾配:0.0min 90%A→0.1min 90%A→1.5min 10%A→2.2min 10%A;流量:0.33mL/min;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
方法3(LC−MS)
機器:HPLC Agilentシリーズ1100を備えたMicromass Quattro Micro MS;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;溶離液A:1リットル水+0.5mL 50%ギ酸;溶離液B:1リットル アセトニトリル+0.5mL 50%ギ酸;勾配:0.0min 100%A→3.0min 10%A→4.0min 10%A→4.01min 100%A(流量:2.5mL/min)→5.00min 100%A;オーブン:50℃;流量:2mL/min;UV検出:210nm。
方法4(LC−MS)
機器タイプ MS:Micromass ZQ;機器タイプ HPLC:HP1100シリーズ;UV DAD;カラム:Phenomenex Gemini 3μ 30mm×3.00mm;溶離液A:1リットル水+0.5mL 50%ギ酸;溶離液B:1リットル アセトニトリル+0.5mL 50%ギ酸;勾配:0.0min 90%A→2.5min 30%A→3.0min 5%A→4.5min 5%A;流量:0.0min 1mL/min)→2.5min/3.0min/4.5min 2mL/min;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
方法5(HPLC)
機器:HP1090シリーズII;カラム:Merck Chromolith Speed ROD RP−18e、50mm×4.6mm;プレカラム:Merck Chromolith guardカートリッジキットRP−18e、5mm×4.6mm;注入体積:5μL;溶離液A:水に70%HClO(4mL/L);溶離液B:アセトニトリル;勾配:0.00min 20%B→4.00min 20%B;流量:5mL/min;カラム温度:40℃。
方法6(HPLC)
機器:DAD 996を備えたWaters 2695;カラム:Merck Chromolith Speed ROD RP−18e、50mm×4.6mm;プレカラム:Merck Chromolith GuardカートリッジキットRP−18c、5mm×4.6mm;溶離液A:水に70%HCLO(4mL/L);溶離液B:アセトニトリル;勾配:0.00min 5%B→3.00min 95%B→4.00min 95%B;流量:5mL/min。
方法7(LC−MS)
機器タイプ:Waters ZQ;機器タイプ HPLC:Agilent1100シリーズ;UV DAD;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;溶離液A:1リットル水+0.5mL 50%ギ酸;溶離液B:1リットル アセトニトリル+0.5mL 50%ギ酸;勾配:0.0min 100%A→3.0min 10%A→4.0min 10%A→4.1min 100%A(流量:2.5mL/min);オーブン:55℃;流量:2mL/min;UV検出:210nm。
方法8(LC−MS)
機器タイプ MS:Waters ZQ;機器タイプ HPLC:Agilent1100シリーズ;UV DAD;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;溶離液A:1リットル水+0.5mL 50%ギ酸;溶離液B:1リットル アセトニトリル+0.5mL 50%ギ酸;勾配:0.0min 100%A→2.0min 60%A→2.3min 40%A→3.0min 20%A→4.0min 10%A→4.2min 100%A(流量:2.5mL/min);オーブン:55℃;流量:2mL/min;UV検出:210nm。
方法9(LC−MS)
機器:Waters Acquity SQD UPLCシステム;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 50mm×1mm;溶離液A:1リットル水+0.25mL 99%ギ酸;溶離液B:1リットル アセトニトリル+0.25mL 99%ギ酸;勾配:0.0min 95%A→6.0min 5%A→7.5min 5%A;オーブン:50℃;流量:0.35mL/min;UV検出:210〜400nm。
方法10(HPLC)
機器:Agilent 1200シリーズ;カラム:Agilent Eclipse XDB−C18 5μ 4.6mm×150mm;プレカラム:Phenomenex KrudKatcher型使い捨てプレカラム;注入体積:5μL;溶離液A:1リットル水+0.01%トリフルオロ酢酸;溶離液B:1リットル アセトニトリル;勾配:0.0min 10%B→1.00min 10%B→1.50min 90%B→5.5min 10%B;流量:2mL/min;カラム温度:30℃。
方法11(LC−MS)
機器:Waters Acquity SQD UPLCシステム;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 30mm×2mm;溶離液A:1リットル水+0.25mL 99%ギ酸;溶離液B:1リットル アセトニトリル+0.25mL 99%ギ酸;勾配:0.0min 90%A→1.2min 5%A→2.0min 5%A;流量:0.60mL/min;オーブン:50℃;UV検出:208〜400nm。
方法12(GC−MS)
機器:Micromass GCT、GC 6890;カラム:Restek RTX−35、15m×200μm×0.33μm;一定流量のヘリウム:0.88mL/min;オーブン:70℃;入口:250℃;勾配:70℃、30℃/min→310℃(3min保持)。
方法13(HR−MS)
機器:Thermo Scientific LTQ Orbitrap XL;FTMS ESIポジティブ 。
その調製手順が以下で明確に記述されていないすべての反応物および試薬は、一般に利用し得る供給源から商業的に入手することができる。その調製手順がやはり以下で明確に記述されておらず商業的に入手することができない、または一般に利用できない供給源から入手される他のすべての反応物および試薬については、それらの調製を記載している既刊文献を参照した。
出発化合物および中間体:
出発化合物1
(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパン酸(Boc−ドラプロイン(Dolaproin))ジシクロヘキシルアミン塩
Figure 2014515735
表題化合物は文献に記載されている手順による種々の方法で合成することができる;例えば、Pettitら、Synthesis 1996年、719頁;Shioiriら、Tetrahedron Lett.1991年、32巻、931頁;Shioiriら、Tetrahedron 1993年、49巻、1913頁;Kogaら、Tetrahydron Lett.1991年、32巻、2395頁;Vidalら、Tetrahedron 2004年、60巻、9715頁;Poncetら、Tetrahedron 1994年、50巻、5345頁を参照されたい。本明細書ではShioiriら(Tetrahedron Lett.1991年、32巻、931頁)による手順にしたがって合成した。
出発化合物2
tert−ブチル−(3R,4S,5S)−3−メトキシ−5−メチル−4−(メチルアミノ)ヘプタノエート塩酸塩(ドライソロイシン(Dolaisoleucin)OtBu×HCl)
Figure 2014515735
表題化合物は文献に記載されている種々の方法で合成することができる;例えばPettitら、J.Org.Chem.1994年、59巻、1796頁;Kogaら、Tetrahedron Lett.1991年、32巻、2395頁;Shioiriら、Tetrahedron Lett.1991年、32巻、931頁;Shioiriら、Tetrahedron 1993年、49巻、1913頁を参照されたい。本明細書ではこれをKogaら(Tetrahedron Lett.1991年、32巻、2395頁)による手順にしたがって合成した。
中間体1
tert−ブチル−(3R,4S,5S)−4−[{N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−バリル}(メチル)アミノ]−3−メトキシ−5−メチルヘプタノエート
Figure 2014515735
425mg(1.7mmol)N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−バリンを50mL DMFに溶解し、500mg(1.7mmol)tert−ブチル−(3R,4S,5S)−3−メトキシ−5−メチル−4−(メチルアミノ)ヘプタノエート塩酸塩(出発化合物2)、356mg(1.9mmol)1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、285mg(1.9mmol)1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物および655mg(5.1mmol)N,N−ジイソプロピルエチルアミンと逐次混合した。混合物をRTで20時間撹拌した。次いで142mg(0.5mmol)N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−バリン、119mg(0.6mmol)1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、95mg(0.6mmol)1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物および218mg(1.7mmol)N,N−ジイソプロピルメチルアミンも加え、混合物を超音波で90min処理した。次いでこのバッチを50%塩化アンモニウム飽和水溶液と酢酸エチルの混合液に注いだ。有機相を分離し、次いで重炭酸ナトリウム飽和溶液および塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。次いで残留物を分取HPLCで精製して329mg(理論値の40%)の表題化合物を無色油状物として得た。
HPLC(方法5):R=2.5min;
LC−MS(方法1):R=1.45min;MS(ESIpos):m/z=493(M+H)
中間体2
tert−ブチル−(3R,4S,5S)−3−メトキシ−5−メチル−4−[メチル(L−バリル)アミノ)ヘプタノエート
Figure 2014515735
500mg(1mmol)tert−ブチル−(3R,4S,5S)−4−[{N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−(L−バリル}(メチル)アミノ]−3−メトキシ−5−メチルヘプタノエート(中間体1)を50mLメタノールに溶解し、100mg10%活性炭担持パラジウムを加えた後、標準圧力下、RTで1時間水素化した。次いで触媒をろ別し、溶媒を真空下で除去して370mg(定量的)の表題化合物をほぼ無色の油状物として得た。
HPLC(方法5):R=1.59min;
LC−MS(方法1):R=0.74min;MS(ESIpos):m/z=359(M+H)
中間体3
N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−tert−ブトキシ−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
396mg(1.1mmol)N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリンをDMFに溶解し、次いで365mg(1mmol)tert−ブチル−(3R,4S,5S)−3−メトキシ−5−メチル−4−[メチル(L−バリル)アミノ]ヘプタノエート(中間体2)、234mg(1.2mmol)1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および187mg(1.2mmol)1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物と逐次混合した。混合物をRTで終夜撹拌した。次いでこのバッチを50%塩化アンモニウム飽和水溶液と酢酸エチルの混合液に注いだ。有機相を分離し、重炭酸ナトリウム飽和溶液および塩化ナトリウム飽和溶液で逐次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。残留物を、さらに精製することなく次のステップで直接使用した。
収量:660mg(理論値の68%)
HPLC(方法5):R=3.0min;
LC−MS(方法1):R=1.61min;MS(ESIpos):m/z=694(M+H)
中間体4
N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
650mg(0.94mmol)N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−tert−ブトキシ−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体3)を5mLジクロロメタンに溶解し、5mLトリフルオロ酢酸と混合し、RTで終夜撹拌した。次いで混合物を真空下で濃縮し、残留物を分取HPLCで精製して430mg(理論値の72%)の表題化合物を無色泡状物として得た。
HPLC(方法5):R=2.4min;
LC−MS(方法2):R=1.51min;MS(ESIpos):m/z=638(M+H)
中間体5
N−tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチル−ヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
51mg(0.08mmol)N−[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチルヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体4)を10mL DMFに溶解し、0.5mLピペリジンと混合した。RTで10min撹拌した後、このバッチを真空下で濃縮し、残留物をジエチルエーテルと撹拌した。不溶性成分をろ別し、ジエチルエーテルで数回洗浄した。次いでフィルター残留物を5mLジオキサン/水(1:1)に溶解し、この溶液を1N水酸化ナトリウム溶液でpH11に調節した。超音波で処理しながら、合計349mg(1.6mmol)のジ−tert−ブチルジカーボネートを数回に分けて加えた。その間溶液のpHを11に保持した。反応が終了した後、ジオキサンを蒸発させ、水溶液のpHをクエン酸で2〜3に調節した。それぞれ50mLの酢酸エチルで2回抽出を実施した。有機相を一緒にし、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をジエチルエーテルに溶解し、生成物をペンタンで沈澱させた。溶媒をデカンテーションにより分離した。残留物をペンタンで再度蒸解させ、最後に高真空下で乾燥して31mg(理論値の93%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法6):R=2.2min;
LC−MS(方法2):R=1.32min;MS(ESIpos):m/z=516(M+H)
中間体6
ベンジル−(2R,3S)−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノエートトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
最初に、(2R,3R)−3−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]−3−メトキシ−2−メチルプロパン酸を150mL酢酸エチルに溶解し、100mL 0.5%硫酸水溶液で抽出することによって、それを、1.82g(3.88mmol)のジシクロヘキシルアミン塩(出発化合物1)から放出させた。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。残留物を10mLジオキサンおよび10mL水に溶解し、1517mg(4.66mmol)炭酸セシウムと混合し、超音波浴中で5min処理した。次いでこれを真空下で濃縮し、残留物をDMFで1回共蒸留させた。次いで残留物を15mL DMFに溶解し、1990mg(11.64mmol)臭化ベンジルと混合した。混合物を超音波浴中で15min処理し、次いで真空下で濃縮した。残留物を酢酸エチルと水に分配させた。有機相を分離し、塩化ナトリウム溶液で洗浄し、次いで濃縮した。残留物を最終的に分取HPLCで精製し、それによって1170mg(理論値の80%)のBoc保護された中間体tert−ブチル−(2S)−2−[(1R,2R)−3−(ベンジルオキシ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た。
この1170mgの中間体を直ちに15mLジクロロメタンに溶解し、5mLトリフルオロ酢酸と混合した。RTで15min撹拌した後、このバッチを真空下で濃縮し、残留物をジオキサンから凍結乾燥した。高真空下で乾燥した後、1333mg(理論値の84%)の表題化合物が黄色油状物として残った。
HPLC(方法5):R=1.5min;
LC−MS(方法1):R=0.59min;MS(ESIpos):m/z=278(M+H)
中間体7
N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
1200mg(2.33mmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(2R,3S,4S)−1−カルボキシ−2−メトキシ−4−メチル−ヘキサン−3−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体5)を、50mL DMF中で、910.8mg(2.33mmol)ベンジル−(2R,3R)−3−メトキシ−2−メチル−3−[(2S)−ピロリジン−2−イル]プロパノエートトリフルオロ酢酸塩(中間体6)、1327mg(3.49mmol)のO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートおよび2027μLのN,N−ジイソプロピルエチルアミンと一緒にし、RTで5min撹拌した。次に溶媒を真空下で除去した。残留物を酢酸エチルに溶解し、5%クエン酸水溶液および重炭酸ナトリウム飽和溶液で逐次抽出した。有機相を分離し濃縮した。残留物を分取HPLCで精製した。生成物画分を一緒にし、濃縮し、残留物を高真空下で乾燥して1000mg(理論値の55%)のベンジルエステル中間体N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−ベンジルオキシ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを樹脂状物として得た。
LC−MS(方法1):R=1.56min;MS(ESIpos):m/z=775(M+H)
得られた中間体全量を、25mLのメタノールとジクロロメタン(20:1)の混合液に溶解し、ベンジルエステル基を、標準圧力下で10%活性炭担持パラジウムを触媒として用いた水素化により取り外した。RTで30min撹拌した後、触媒をろ別し、ろ液を真空下で濃縮して803mg(理論値の91%)の表題化合物を白色固体として得た。
HPLC(方法5):R=2.1min;
LC−MS(方法1):R=1.24min;MS(ESIpos):m/z=685(M+H)
中間体8
α−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メトキシ−N−メチル−L−フェニルアラニンアミド
Figure 2014515735
1000mg(3.77mmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニンを10mLジクロロメタンに加え、733mg(4.52mmol)1,1’−カルボニルジイミダゾールと混合した。このバッチを、ガスの発生が停止するまで15min撹拌した。次に、混合物を441mg(4.52mmol)N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩および657μL(3.77mmol)N,N−ジイソプロピルエチルアミンと混合し、RTで1時間撹拌した。次に、このバッチをジクロロメタンで希釈し、蒸留水、0.5N塩酸および塩化ナトリウム飽和溶液で逐次洗浄した。有機相を分離し、一緒にした水相を酢酸エチルで再抽出した。一緒にした有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮して1090mg(理論値の93%)の表題化合物を得た。
LC−MS(方法1):R=1.02min;MS(ESIpos):m/z=309(M+H)
中間体9
tert−ブチル−[(2S)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]カルバメート
Figure 2014515735
1090mg(3.5mmol)Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メトキシ−N−メチル−L−フェニルアラニンアミドを20mLの2−メチルテトラヒドロフランに溶解し、0℃に冷却した。次いで4.2mL(4.2mmol)の1Mリチウムアルミニウムヒドリド溶液をTHFに徐々に加え、反応混合物を0℃で30min撹拌した。次に、5%硫酸水素カリウム水溶液を注意深く加えた。次いでこのバッチを水で希釈し、MTBEで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮して820mg(理論値の94%)の表題化合物を得た。
GC−MS(方法12):R=5.61mm;MS(ESIpos):m/z=220(M−29)
H−NMR(500MHz, DMSO−d): δ [ppm]=1.15−1.42(m, 9H), 7.11−7.39(m, 5H), 9.52(s, 1H)[追加的なシグナルは溶媒ピークの下に隠れた]
中間体10
(2S,3Z)−1,5−ジフェニルペンタ−3−エン−2−アミントリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
アルゴン下で、ヘキサン中の842μL(2.1mmol)の2.5Mのn−ブチルリチウム溶液を、125mL THF中の986mg(2.2mmol)トリフェニル−(2−フェニルエチル)ホスホニウムブロミド[例えばR.W.Hartmann、M.Reichert、Archiv der Pharmazie 333、145頁(2000年);K.C.Nicolaouら、European J.Chem.1巻、467頁(1995年)にしたがって合成することができる]の−78℃での懸濁液に加え、次いで混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで反応混合物を冷却して−78℃に戻し、5mL乾燥THF中の500mg(2.0mmol)tert−ブチル−[(2S)−1−オキソ−3−フェニルプロパン−2−イル]カルバメートの溶液を加えた。このバッチを0℃に加熱し、この温度でさらに3時間撹拌した。次いで、塩化アンモニウム飽和水溶液を加えて反応を終了させた。混合物をMTBEで希釈し、相を分離し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物を、移動相としてシクロヘキサン/酢酸エチル5:1を用いてシリカゲルカラムで精製した。対応する画分を濃縮した後、173mg(理論値の25.6%)のBoc保護された中間体、tert−ブチル−[(2S,3Z)−1,5−ジフェニルペンタ−3−エン−2−イル]カルバメートを得た。
H−NMR(400MHz, DMSO−d): δ [ppm]=1.16−1.46(m, 9H), 2.62(dd, J=13.20Hz, 7.34Hz, 1H), 2.73−3.18(m, 1H), 4.56(t, J=7.46Hz, 1H), 5.27−5.57(m, 1H), 6.98−7.32(m, 10H)[追加的なシグナルは溶媒ピークの下に隠れた]。
173mg(512μmol)の中間体tert−ブチル[(2S,3Z)−1,5−ジフェニルペンタ−3−エン−2−イル]カルバメートを16mLジクロロメタンに加え、4mLトリフルオロ酢酸と混合し、RTで30min静置した。次に、反応混合物を濃縮し、残留物を真空下で乾燥して180mg(理論値の99%)の表題化合物を得た。
LC−MS(方法1):R=0.74min;MS(ESIpos):m/z=238(M+H)
H−NMR(400MHz, DMSO−d): δ [ppm]=2.64−2.83(m, 1H), 2.88−3.22(m, 2H), 4.00−4.55(m, 1H), 5.16−5.46(m, 1H), 5.48−5.78(m, 1H), 6.60−6.89(m, 2H), 7.14(s, 3H), 7.22−7.36(m, 5H), 7.89−8.27(m, 2H).
中間体11
(2S)−1−(ベンジルスルホニル)−3−フェニルプロパン−2−アミン
Figure 2014515735
200mg(1.13mmol)(4S)−4−ベンジル−1,3−ベンジル−1,3−オキサゾリジン−2−オンを3mLのtert−ブタノールに加え、280mg(2.26mmol)ベンジルメルカプタンと混合した。次いで混合物を2日間還流加熱した。次いでこのバッチをロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた中間体(2S)−1−(ベンジルスルファニル)−3−フェニルプロパン−2−アミンを、さらに後処理することなく反応させた。
HPLC(方法10):R=2.63min;
LC−MS(方法1):R=0.67min;MS(ESIpos):m/z=258(M+H)
上記で得た粗製中間体を、2mL 30%過酸化水素および5mLギ酸の溶液に溶解し、RTで12h撹拌した。次いで反応混合物を硫酸ナトリウム飽和水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLCで精製して343mg(理論値の61%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法10):R=2.40min;
LC−MS(方法1):R=0.65min;MS(ESIpos):m/z=290(M+H)
中間体12
(2S,3Z)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−アミン
Figure 2014515735
552.7mg(9.85mmol)水酸化カリウムを1.1g酸化アルミニウムで吸収させたメタノールに溶解し、次いで高真空下で乾燥した。5〜10℃で、307μL(3.3mmol)ジブロモジフルオロメタンを、この仕方で酸化アルミニウムを用いた6.2mL n−ブタノール中の240mg(0.82mmol)(2S)−1−ベンジルスルホニル)−3−フェニルプロパン−2−アミンおよび1.56gの水酸化カリウムの溶液を滴下添加した。反応混合物をRTで2時間撹拌し、次いでセライト(Celite)でろ過し、残留物をジクロロメタンで十分に再洗浄した。ろ液を濃縮し、得られた残留物を真空下で乾燥した。得られた粗生成物を分取HPLCで精製して98mg(理論値の35%)の表題化合物を4:1のE/Zジアステレオマー比で得た。
HPLC(方法10):R=2.46min;
LC−MS(方法1):R=0.75min;MS(ESIpos):m/z=224(M+H)
上記で得られたE/Zジアステレオマー混合物を2mLエタノールおよび0.2mL N,N−ジイソプロピルエチルアミンに溶解し、キラル相[カラム:Daicel Chiralpak AD−H、5μm、250mm×20mm;溶離液:ヘキサン/(エタノール+0.2%ジエチルアミン)50:50v/v;UV検出:220nm;温度:30℃]を用いてHPLCで分離した。対応する画分をロータリーエバポレーターで濃縮し、残留物を真空下で乾燥して10mgの表題化合物を純粋なZ異性体として得た。
H−NMR(400MHz, DMSO−d): δ [ppm]=2.71(d, J=6.60Hz, 2H), 3.73−3.95(m, 1H), 5.42−5.67(m, 1H), 6.21−6.50(m, 1H), 7.08−7.38(m, 10H)[追加的なシグナルは溶媒ピークの下に隠れた]。
中間体13
(2S,3E)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−アミン
Figure 2014515735
表題化合物(純粋なE異性体)を、中間体12について説明したようにした、キラル相を用いたクロマトグラフによるジアステレオマー分離の過程で45mgの収量で得た。
H−NMR(400MHz, DMSO−d): δ [ppm]=2.62−2.83(m, 2H), 3.52−3.71(m, 1H), 6.18−6.30(m, 1H), 6.34−6.46(m, 1H), 6.98−7.57(m, 10H)[追加的なシグナルは溶媒ピークの下に隠れた]。
中間体14
(1S)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エタンアミントリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
200mg(0.75mmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニルアラニンを0℃で5.5mLジクロロメタンに加え、128mg(0.79mmol)1,1’−カルボニルジイミダゾールと混合した。30min後、103mg(0.75mmol)ベンゾイルヒドラジドを加えた。最後に、0℃で45minさらにかけた後、500mg(1.5mmol)四臭化炭素および395mg(1.5mmol)トリフェニルホスフィンを加えた。このバッチをまず0℃で2h撹拌し、次いでRTで終夜撹拌した。次いで混合物をロータリーエバポレーターで濃縮し、残留物を高真空下で乾燥した。得られた粗生成物を分取HPLCで精製して217mg(理論値の78%)のBoc保護された中間体tert−ブチル−[(1S)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]カルバメートを得た。
HPLC(方法10):R=3.01min;
LC−MS(方法1):R=1.15min;MS(ESIpos):m/z=366(M+H)
217mg(0.59mmol)のこの中間体を3mLジクロロメタンに溶解し、0.6mLトリフルオロ酢酸と混合し、RTで30min撹拌した。次いで混合物を真空下で濃縮した。残留物を真空下でさらに乾燥し、次いでジオキサンから凍結乾燥し、それによって214mg(理論値の90%)の表題化合物を白色固体として得た。
HPLC(方法10):R=2.43min;
LC−MS(方法1):R=0.62min;MS(ESIpos):m/z=266(M+H)
中間体15
(1R)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エタンアミントリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
200mg(0.75mmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−D−フェニルアラニンを0℃で5.5mLジクロロメタンに加え、128.3mg(0.79mmol)1,1’−カルボニルジイミダゾールと混合した。30min後、103mg(0.75mmol)ベンゾイルヒドラジドを加えた。最後に、0℃で45minさらにかけた後、500mg(1.5mmol)四臭化炭素および395mg(1.5mmol)トリフェニルホスフィンを加えた。このバッチをまず0℃で2h撹拌し、次いでRTで終夜撹拌した。次いで混合物をロータリーエバポレーターで濃縮し、残留物を高真空下で乾燥した。得られた粗生成物を分取HPLCで精製して219mg(理論値の80%)のBoc保護された中間体tert−ブチル−[(1R)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]カルバメートを得た。
HPLC(方法10):R=3.01min;
LC−MS(方法2):R=1.36min;MS(ESIpos):m/z=366(M+H)
219mg(0.6mmol)のこの中間体を3mLジクロロメタンに溶解し、0.6mLトリフルオロ酢酸と混合し、RTで30min撹拌した。次に混合物を真空下で濃縮した。残留物を真空下でさらに乾燥し、次いでジオキサンから凍結乾燥し、次いで196mg(理論値の86%)の表題化合物を白色固体として得た。
HPLC(方法10):R=2.41min。
中間体16
メチル−4−[(1E,3S)−3−アミノ−4−フェニルブタ−1−エン−1−イル)ベンゾエートトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
0.9mg(4μmol)酢酸パラジウムを5mL DMFに加え、次いで20.8mg(97μmol)メチル−4−ブロモベンゾエート、20mg(81μmol)(S)−tert−ブチル−1−フェニルブタ−3−エン−2−イルカルバメート、1.1mg(8μmol)フェニル尿素および11.2mg(81μmol)炭酸カリウムと逐次混合した。次いで反応混合物を、マイクロ波装置(Emrys(商標)Optimizer)中160℃で15min撹拌した。次いで混合物をろ過し、ろ液を分取HPLC(溶離液:0.1%TFAを含むメタノール/水勾配)によりその構成成分に分離して21.3mg(理論値の68%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法10):R=3.23min;
LC−MS(方法11):R=1.32min;MS(ESIpos):m/z=382(M+H)
中間体17
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3Z)−1,5−ジフェニルペンタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
15mg(22μmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体7)を750μL DMFに加え、11.44μL(66μmol)N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよび10mg(26μmol HATUと混合した。このバッチをRTで30min撹拌した。次いで8.5mg(24μmol)(2S,3Z)−1,5−ジフェニルペンタ−3−エン−2−アミントリフルオロ酢酸塩(中間体10)を加え、バッチをRTで終夜撹拌した。次いで反応混合物を、分取HPLCにより直ちにその構成成分に分離して18.1mg(理論値の91%)のBoc保護された中間体N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3Z)−1,5−ジフェニルペンタ−3−エン−2−イル]アミノ)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを白色固体の形態で得た。
HPLC(方法10):R=4.74min;
LC−MS(方法11):R=1.58min;MS(ESIpos):m/z=905(M+H)
16mg(18μmol)のこの中間体を1mLジクロロメタンに溶解し、0.2mLトリフルオロ酢酸と混合し、RTで30min撹拌した。次いで混合物を真空下で濃縮した。残留物を真空下でさらに乾燥し、次いでジオキサンを凍結乾燥して15.8mg(理論値の97%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法10):R=2.66min;
LC−MS(方法1):R=1.03min;MS(ESIpos):m/z=805(M+H)
中間体18
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3Z)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
最初に、中間体17の合成と同様にして、20mg(29μmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体7)を7.1mg(32μmol)(2S,3Z)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−アミン(中間体12)と反応させることによって、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3Z)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを合成した。
収量:9.2mg(理論値の35%)
HPLC(方法10):R=4.52min;
LC−MS(方法1):R=1.54min;MS(ESIpos):m/z=891(M+H)
次いで、Boc保護基をトリフルオロ酢酸で続いて開裂させることによって9.5mg(理論値の99%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法10):R=2.58min;
LC−MS(方法1):R=0.97min;MS(ESIpos):m/z=791(M+H)
中間体19
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3E)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
最初に、中間体17の合成と同様にして、20mg(29μmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体7)を7.1mg(32μmol)(2S,3E)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−アミン(中間体13)と反応させることによって、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3E)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを合成した。
収量:15.1mg(理論値の58%)
HPLC(方法10):R=4.2min;
LC−MS(方法1):R=1.51min;MS(ESIpos):m/z=891(M+H)
次いで、Boc保護基をトリフルオロ酢酸で続いて開裂させることによって15.7mg(理論値の99%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法10):R=2.62min;
LC−MS(方法1):R=0.97min;MS(ESIpos):m/z=791(M+H)
中間体20
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−ベンジルスルホニル)−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
最初に、中間体17の合成と同様にして、20mg(29μmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体7)を9.3mg(20μmol)(2S)−1−(ベンジルスルファニル)−3−フェニルプロパン−2−アミン(中間体11)と反応させることによって、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−ベンジルスルホニル)−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを合成した。
収量:19.2mg(理論値の68%)
HPLC(方法10):R=3.5min;
LC−MS(方法1):R=1.41min;MS(ESIpos):m/z=957(M+H)
次いで、Boc保護基をトリフルオロ酢酸で続いて切断することによって19.3mg(理論値の99%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法10):R=2.52min;
LC−MS(方法1):R=0.86min;MS(ESIpos):m/z=857(M+H)
中間体21
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1S)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
最初に、中間体17の合成と同様にして、20mg(29μmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体7)を12.2mg(32μmol)(1S)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エタンアミントリフルオロ酢酸塩(中間体14)と反応させることによって、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1S)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを合成した。
収量:22mg(理論値の81%)
HPLC(方法10):R=3.74min;
LC−MS(方法1):R=1.45min;MS(ESIpos):m/z=933(M+H)
次いで、Boc保護基をトリフルオロ酢酸で続いて切断することによって22.4mg(理論値の98%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法10):R=2.52min;
LC−MS(方法1):R=0.85min;MS(ESIpos):m/z=833(M+H)
中間体22
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1R)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
最初に、中間体17の合成と同様にして、20mg(29μmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体7)を12.2mg(32μmol)(1R)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エタンアミントリフルオロ酢酸塩(中間体15)と反応させることによって、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1R)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを合成した。
収量:17mg(理論値の64%)
HPLC(方法10):R=3.74min;
LC−MS(方法1):R=1.45min;MS(ESIpos):m/z=933(M+H)
次いで、Boc保護基をトリフルオロ酢酸で続いて切断することによって17.1mg(理論値の99%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法10):R=2.55min;
LC−MS(方法11):R=0.85min;MS(ESIpos):m/z=833(M+H)
中間体23
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S,3E)−4−[4−(メトキシカルボニル)フェニル]−1−フェニルブタ−3−エン−2−イル}アミノ)−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
最初に、中間体17の合成と同様にして、20mg(29μmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体7)を12.7mg(32μmol)メチル−4−[(1E,3S)−3−アミノ−4−フェニルブタ−1−エン−1−イル]ベンゾエートトリフルオロ酢酸塩(中間体16)と反応させることによって、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S,3E)−4−[4−(メトキシカルボニル)フェニル]−1−フェニルブタ−3−エン−2−イル}アミノ)−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを合成した。
収量:8.8mg(理論値の32%)
LC−MS(方法1):R=1.53min;MS(ESIpos):m/z=949(M+H)
次いで、Boc保護基をトリフルオロ酢酸で続いて切断することによって8mg(理論値の90%)の表題化合物を得た。
LC−MS(方法1):R=1.00min;MS(ESIpos):m/z=849(M+H)
中間体24
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
76μL(438μmol)N,N−ジイソプロピルエチルアミン、83mg(219μmol HATUおよび26mg(161μmol)2−(1H−インドール−3−イル)エタンアミンを、30mL DMF中の100mg(146μmol)N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{2S)−2−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−メトキシプロピル]ピロリジン−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(中間体7)のRTでの溶液に加えた。混合物をRTで15min撹拌した。次いで反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を分取HPLCでその構成成分に分離して101mg(理論値の83%)のBoc保護された中間体、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[2−(1H−インドールl−3−イル)エチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドを得た。
LC−MS(方法1):R=1.32min;m/z=828(M+H)
101mg(122μmol)のこの中間体を15mLジクロロメタンに溶解し、1mLトリフルオロ酢酸と混合し、RTで30min撹拌した。次いで混合物を真空下で濃縮し、残留物を水/アセトニトリルから凍結乾燥して108mgの表題化合物をほぼ無色の泡状物として定量的収率で得た。
LC−MS(方法1):R=0.84min;MS(ESIpos):m/z=728(M+H)
中間体25
N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−[(2−フェニルエチル)アミノ]プロピル}ピロリジン−1−イル]−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル}−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩
Figure 2014515735
表題化合物を、中間体24の合成と同様にして、60mg(88μmol)の中間体7から出発して10mg(88μmol)2−フェニルエタンアミンとカップリングさせ、次いでトリフルオロ酢酸を用いてBocを切断することによって、2ステップで得た。これにより34mg(理論値の97%)の表題化合物を得た。
HPLC(方法5):R=2.71min;
LC−MS(方法1):R=0.80min;MS(ESIpos):m/z=689(M+H)
例示的実施形態:
(実施例1)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3Z)−1,5−ジフェニルペンタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
14.5mg(16μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3Z)−1,5−ジフェニルペンタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体17)を1mLジオキサン/水(1:1)に溶解し、20.4μL(32μmol)の4−オキソブタン酸の15%水溶液と混合した。次いでこのバッチを100℃で1時間撹拌した。RTに冷却した後、1.1mg(17μmol)ナトリウムシアノボロヒドリドを加え、約150μLの0.1N塩酸を加えて混合物をpH3に調節した。次いでこのバッチを100℃でさらに2時間撹拌した。次いで1.1mg(17μmol)ナトリウムシアノボロヒドリドを再度加え、次に、約300μLの0.1N塩酸を加えて混合物をpH3に調節した。次いでこのバッチを100℃で2時間再度撹拌した。反応がまだ不完全であった場合、この手順をもう一度繰り返した。最後に、このバッチを濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製し、ジオキサンから凍結乾燥して13.1mg(理論値の93%)の表題化合物を白色固体の形態で得た。
HPLC(方法10):R=2.63min;
LC−MS(方法1):R=1.01min;MS(ESIpos):m/z=891(M+H)
(実施例2)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3Z)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
9mg(10μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3Z)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体18)を0.6mLジオキサン/水(1:1)に溶解し、ナトリウムシアノボロヒドリドの存在下、実施例1での合成と同様の方法で4−オキソブタン酸の15%水溶液と反応させた。ジオキサンから凍結乾燥した後、5.6mg(理論値の64%)の表題化合物を白色固体の形態で得た。
HPLC(方法10):R=2.61min;
LC−MS(方法11):R=0.94min;MS(ESIpos):m/z=877(M+H)
HR−MS(方法13):m/z=876.5。
(実施例3)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3E)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
15.5mg(10μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S,3E)−1,4−ジフェニルブタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体19)を1.0mLジオキサン/水(1:1)に溶解し、実施例1での合成と同様にして、ナトリウムシアノボロヒドリドの存在下で4−オキソブタン酸の15%水溶液と反応させた。ジオキサンから凍結乾燥させた後、10.3mg(理論値の68%)の表題化合物を白色固体の形態で得た。
HPLC(方法10):R=2.59min;
LC−MS(方法11):R=0.94min;MS(ESIpos):m/z=877(M+H)
HR−MS(方法13):m/z=876.6;
H−NMR(500MHz, ジクロロメタン−d): δ [ppm]=0.72−1.21(m, 18H), 1.23−1.47(m, 3H), 1.51−2.22(m, 8H), 2.25−2.54(m, 5H), 2.65−2.86(m, 2H), 2.90−3.47(m, 16H), 3.53−4.46(m, 6H), 4.71−5.27(m, 4H), 5.46−5.72(m, 1H), 6.10−6.36(m, 1H), 6.44−6.67(m, 2H), 7.03−7.67(m, 10H), 9.13(br. s, 1H) 。
(実施例4)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルスルファニル)−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
19.3mg(20μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(2S)−1−(ベンジルスルファニル)−3−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体20)を1.2mLジオキサン/水(1:1)に溶解し、実施例1での合成と同様にして、ナトリウムシアノボロヒドリドの存在下で4−オキソブタン酸の15%水溶液と反応させた。ジオキサンから凍結乾燥させた後、8.6mg(理論値の45%)の表題化合物を白色固体の形態で得た。
LC−MS(方法11):R=0.85min;MS(ESIpos):m/z=943(M+H)
HR−MS(方法13):m/z=942.6;
H−NMR(500MHz, ジクロロメタン−d): δ [ppm]=0.72−1.23(m, 18H), 1.26−1.56(m, 2H), 1.60−1.94(m, 4H), 1.95−2.17(m, 3H), 2.22−2.54(m, 5H), 2.69−2.87(m, 2H), 2.90−3.27(m, 11H), 3.31−3.53(m, 8H), 3.58−4.20(m, 7H), 4.25−4.54(m, 3H), 4.59−5.15(m, 4H), 6.22(br. s, 1H), 6.97−8.00(m, 10H), 9.13(br. s, 1H) 。
(実施例5)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1S)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
22.4mg(24μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1S)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体21)を1.4mLジオキサン/水(1:1)に溶解し、実施例1による合成と同様にしてナトリウムシアノボロヒドリドの存在下で4−オキソブタン酸の15%水溶液と反応させた。ジオキサンから凍結乾燥させた後、8.2mg(理論値の38%)の表題化合物を白色固体の形態で得た。
HPLC(方法10):R=2.54min;
LC−MS(方法1):R=0.94min;MS(ESIpos):m/z=919(M+H)
HR−MS(方法13):m/z=918.6;
H−NMR(500MHz, ジクロロメタン−d): δ [ppm]=0.58−1.21(m, 20H), 1.25−1.52(m, 2H), 1.62−2.19(m, 8H), 2.28−2.50(m, 5H), 2.64−2.84(m, 2H), 2.89−3.16(m, 6H), 3.19−3.52(m, 10H), 3.59−4.00(m, 4H), 4.02−4.40(m, 3H), 4.66−5.13(m, 3H), 5.61(d, 1H), 7.32(d, 5H), 7.49−7.69(m, 3H), 7.93−8.16(m, 2H), 9.07(br. s, 1H) 。
(実施例6)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1R)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
17.1mg(18μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−{[(1R)−2−フェニル−1−(5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)エチル]アミノ}プロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体22)を0.6mLジオキサン/水(1:1)に溶解し、実施例1の合成プロセスと同様のプロセスで、ナトリウムシアノボロヒドリドの存在下で4−オキソブタン酸の15%水溶液と反応させた。ジオキサンから凍結乾燥させた後、14.8mg(理論値の89%)の表題化合物を白色固体の形態で得た。
HPLC(方法10):R=2.54min;
LC−MS(方法1):R=0.92min;MS(ESIpos):m/z=919(M+H)
(実施例7)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
表題化合物を、実施例1の合成プロセスと同様にして、100mg(119μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体24)をナトリウムシアノボロヒドリドの存在下で4−オキソブタン酸の15%水溶液と反応させることによって合成した。
収量:50mg(理論値の49%)
LC−MS(方法1):R=0.87min;MS(ESIpos):m/z=814(M+H)
(実施例8)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−[(2−フェニルエチル)アミノ]プロピル}ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
表題化合物を、実施例1の合成プロセスと同様にして、57mg(71μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−3−[(2−フェニルエチル)アミノ]プロピル}ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体25)をナトリウムシアノボロヒドリドの存在下で4−オキソブタン酸の15%水溶液と反応させることによって合成した。
収量:10mg(理論値の19%)
LC−MS(方法1):R=0.85min;MS(ESIpos):m/z=775(M+H)
(実施例9)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S,2R)−1−ヒドロキシ−1−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
表題化合物を、実施例1の合成プロセスと同様にして、57mg(71μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[(1S,2R)−1−ヒドロキシ−1−フェニルプロパン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩[中間体7を(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリンとカップリングし、次いでこれをトリフルオロ酢酸で脱保護することによって中間体17と同様に合成した]をナトリウムシアノボロヒドリドの存在下で4−オキソブタン酸の15%水溶液と反応させることによって合成した。
収量:94mg(理論値の84%)
LC−MS(方法1):R=0.79min;MS(ESIpos):m/z=805(M+H)
(実施例10)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−({(2S,3E)−4−[4−(メトキシカルボニル)フェニル]−1−フェニルブタ−3−エン−2−イル}アミノ)−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
表題化合物を、実施例1の合成プロセスと同様にして、45mg(47μmol)N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−{[(2S,3E)−4−[4−(メトキシカルボニル)フェニル]−1−フェニルブタ−3−エン−2−イル}アミノ)−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミドトリフルオロ酢酸塩(中間体23)をナトリウムシアノボロヒドリドの存在下で4−オキソブタン酸の15%水溶液と反応させることによって合成した。
収量:33.9mg(理論値の78%)
LC−MS(方法1):R=1.02min;MS(ESIpos):m/z=933(M+H)
(実施例11)
N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−1{(2S)−2−[(1R,2R)−3−{[2S,3E)−4−(4−カルボキシフェニル)−1−フェニルブタ−3−エン−2−イル]アミノ}−1−メトキシ−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−3−メトキシ−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド
Figure 2014515735
33.9mg(36μmol)N−(3−カルボキシプロピル)−N−メチル−L−バリル−N−[(3R,4S,5S)−3−メトキシ−1−{(2S)−2−[(1R,2R)−1−メトキシ−3−({(2S,3E)−4−[4−(メトキシカルボニル)フェニル]−1−フェニルブタ−3−エン−2−イル}アミノ)−2−メチル−3−オキソプロピル]ピロリジン−1−イル}−5−メチル−1−オキソヘプタン−4−イル]−N−メチル−L−バリンアミド(実施例10)を1.1mL THF/水(1:1)に加え、3.5mg(145μmol)水酸化リチウムと混合した。反応混合物をRTで終夜撹拌し、次いで1N塩酸を加えて酸性化させ、それぞれ10mLで2回抽出した。一緒にした有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して18.3mg(84%純度、理論値の46%)の表題化合物を得た。
LC−MS(方法9):R=4.98min;MS(ESIpos):m/z=919(M+H)
B.生物学的効能の評価
本発明による化合物の生物学的活性は、当業者に知られているものなどのインビトロおよびインビボでの試験で実証することができる。例えば、化合物の薬理学的および薬物動態的特性は、以下で説明するアッセイの助けを得て本発明にしたがって測定することができる。
B−1.HT29wt細胞系に対する抗増殖効果の測定:
規定の細胞数のヒト結腸癌腫細胞系HT29wt(野生型)を、96ウェルマイクロタイタープレート中で完全培地(10%FCS−RPMI)(2500細胞/ウェル)に播種し、37℃/5%COで終夜インキュベートした。18時間後、播種培地を、10%FCSを含む新鮮培地で置き換えた。それぞれのテスト物質を加えて処理を開始させた。試験する物質について、10−5M〜10−14Mの範囲の濃度(1:10希釈系列)で用量効果曲線を決定した。48h〜96hのインキュベーション時間を選択した。増殖を、MTTアッセイ(ATCC、Manassas、Virginia、USA、カタログ番号30−1010K)の助けを得て検出した。選択したインキュベーション時間が終了した後、MTT試薬を細胞とともに4hインキュベートし、次いで洗浄剤を加えて細胞の溶解を終夜かけて実施した。形成された色素を570nmで検出した。テスト物質を含まないこと以外は同様に処理した細胞での増殖を100%値と規定した。このテストで得られたデータは3連の測定値を表し、少なくとも2つの独立した実験を実施した。
このアッセイによる代表的な例示的実施形態のIC50値を以下の表1に挙げる:
Figure 2014515735
これと比較して、このテストにおいて、モノメチルオーリスタチンF(MMAF)は10nMのIC50値を有していた。
B−2.チューブリン重合に対する影響の決定
がん細胞は、細胞分裂の増大によって腫瘍の成長をしばしばもたらす変性または新生細胞である。微小管は、紡錘体装置の紡錘糸を形成するものであり、細胞周期の必須構成要素である。微小管の制御された構築および破壊は娘細胞への染色体の正確な分配を可能にし、これは連続的な動的過程を示す。これらの動力学における混乱は不完全な細胞分裂をもたらし、最終的に細胞死をもたらす。しかし、がん細胞の細胞分裂の増大は、それらを、化学療法の固定成分である紡錘糸毒(Spindelfasergift)の影響を特に受け易くする。パクリタキセルまたはエポチロンなどの紡錘糸毒は微小管の重合速度の著しい増大をもたらすが、ビンカアルカロイドまたはモノメチルオーリスタチンE(MMAE)は微小管の重合速度の著しい低下をもたらことになる。どちらの場合でも、細胞周期の必要な動力学は混乱に対して敏感である。本発明の関連で検討する化合物は、微小管の重合速度の低下をもたらす。
Cytoskeleton社(Denver、Colorado、USA;注文番号BK011)の「蛍光ベースの微小管重合アッセイキット」を、チューブリン重合を試験するために使用した。このアッセイでは、重合が自発的に起き得るように、GTPを未重合チューブリンに加える。このアッセイは、フルオロフォアの4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)とチューブリンの結合に基づいている。遊離DAPIと結合DAPIは、異なる発光スペクトルをもとにして識別することができる。DAPIは、未重合チューブリンと比較して、重合チューブリンに対してずっと高い親和性を有しており、そのため、チューブリン重合は、結合DAPIフルオロフォアの蛍光の増大をもとにして追跡することができる。
このアッセイを実施するために、DMSOに溶解したテスト物質を10mM〜1μMの初期濃度から水に希釈した。緩衝液対照に加えて、重合増進パクリタキセルおよび重合阻害ビンブラスチンもアッセイ対照として含めた。測定のため、半分の底部面積を有する96ウェルプレートを使用し、蛍光光度計で、37℃で1時間チューブリン重合の動力学を追跡した。励起波長は355nmであり、発光は460nmで追跡した。最初の10分内での線形上昇の範囲について、微小管の重合速度を表す、1分当たりの蛍光変化(ΔF/min)を計算した。テスト物質の効力を、それぞれの重合速度の低下をもとに定量化した。
B−3.インビトロでの血漿安定性の決定
方法A:
それぞれのテスト物質1mgを0.5mLアセトニトリル/DMSO(9:1)に溶解した。この溶液20μLを取り出し、37℃で1mLのラット血漿およびヒト血漿(Liヘパリンを含む雄性ウィスター系ラットの血漿、Harlan & Winkelmannおよび/または全血標本からの新鮮なヒト白血球除去血漿)に加えた。標本を加えた直後(参照変数としての初期値)、次いで5、10、30、60、120、180および240分後に、また任意選択で24時間後にも、100μLのアリコートを取り、300μLアセトニトリルに加えた。沈澱した血漿タンパク質を5000rpmで10分間遠心分離にかけ、次いで30μLの上清をHPLCで分析してその未変化テスト物質含量を測定した。結果を、対応するピークの面積パーセントをもとにして定量化した。
ラット血漿でのHPLC法:
機器:DAD、バイナリポンプ、オートサンプラー、カラムオーブンおよびサーモスタットを備えたAgilent1200;カラム:Kromasil100 C18、250mm×4mm、5μm;カラム温度:45℃;溶離液A:5mL過塩素酸/L水;溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜8min 98%A、2%B:8〜15min 56%A、44%B;15〜20min 10%A、90%B;20〜21min 10%A、90%B;21〜23min 98%A、2%B;23〜25min 98%A、2%B;流量:2mL/min;UV検出:220nm。
ヒト血漿でのHPLC法:
機器:DAD、バイナリポンプ、オートサンプラー、カラムオーブンおよびサーモスタットを備えたAgilent1100;カラム:Kromasil100 C18、250mm×4mm、5μm;カラム温度:45℃;溶離液A:5mL過塩素酸/L水;溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜3min 98%A、2%B;3〜10min 65%A、35%B;10〜15min 40%A、60%B;15〜21min 10%A、90%B;21〜22min 10%A、90%B;22〜24min 98%A、2%B;24〜26min 98%A、2%B;流量2mL/min;UV検出:220nm。
方法B:
それぞれのテスト物質をラット血漿および/またはヒト血漿中で、かるく撹拌しながら37℃で5hインキュベートした。種々の時間点(0、2、5、10、20、30、60、120、180および300分間)で、100μLのアリコートを取った。内部標準(10μL)を加えた後、200μLのアセトニトリルを加えてタンパク質を沈澱させ、混合物をエッペンドルフ型遠心分離機で5分間遠心分離にかけた。150μL酢酸アンモニウム緩衝液、pH3を150μLの上清に加えた後、未変化テスト物質含量をLC/MSMSで分析した。
B−4.細胞透過性の測定:
物質の細胞透過性は、Caco−2細胞を用いたフラックスアッセイで、インビトロでテストすることによって分析することができる[M.D.Troutman and D.R.Thakker、Pharm.Res.20巻(8号)、1210〜1224頁(2003年)]。そうするために、細胞を24穴フィルタープレート上で15〜16日間培養した。透過を測定するために、それぞれのテスト物質をHEPES緩衝液中で、頂端部(A)または基底部(B)で細胞に添加し、2hインキュベートした。0hおよび2h後に、シス位およびトランス位の区画からサンプルを採取した。サンプルを、逆相カラムを用いてHPLC(Agilent1200、Boeblingen、Germany)で分離した。HPLCシステムを、ターボイオンスプレーインターフェースを介してAPI4000三連四重極質量分析計(Applied Biosystems Applera、Darmstadt、Germany)に連結した。透過性を、Schwabら[D.Schwabら、J.Med.Chem.46巻、1717〜1725頁(2003年)]によって公開されている式を用いて計算したPapp値をもとにして評価した。Papp(B−A) 対 Papp(A−B)の比が2超または0.5未満であった場合、その物質を、能動的に輸送されていると分類した。
BからAへの透過性[Papp(B−A)]は、細胞内で放出される坦毒体のために極めて重要である。この透過性が低ければ低いほど、細胞内放出後の細胞中でのその物質の滞留時間は長くなり、したがって、生化学的標的(ここでは:チューブリン)との相互作用のために利用できる時間も長くなる。
以下の表2は、このアッセイによる代表的な例示的実施形態についての透過性データを示す:
Figure 2014515735
これと比較して、モノメチルオーリスタチンE(MMAE)およびモノメチルオーリスタチンF(MMAF)はこのテストにおいてそれぞれ89nm/sまたは73nm/sのPapp値を有していた。
B−5.P−糖タンパク質(P−gp)についての物質特性の測定:
多くの腫瘍細胞は、しばしば細胞増殖抑制剤に対する耐性の進行と関係する、活性な成分および薬物のためのトランスポータータンパク質を発現する。したがって、P−糖タンパク質(P−gp)またはBCRPなどのそうしたトランスポータータンパク質の基質ではない物質は、改善された効果プロファイルを有する可能性がある。
P−gp(ABCB1)のための物質の基質特性を、P−gp(L−MDR1細胞)を過剰発現するLLC−PK1細胞を用いて、フラックスアッセイによって決定した[A.H.Schinkelら、J.Clin.Invest.96巻、1698〜1705頁(1995年)]。そうするめに、LLC−PK1細胞またはL−MDR1細胞を96ウェルフィルタープレート上で3〜4日間培養した。透過を測定するために、それぞれのテスト物質を、HEPES緩衝液中で単独かまたは阻害剤(例えば、イベルメクチンまたはベラパミル)の存在下、頂端部(A)かまたは基底部(B)で細胞に添加し、2hインキュベートした。0hおよび2h後に、シス位およびトランス位の区画からサンプルを採取した。サンプルを、逆相カラムを用いてHPLCで分離した。HPLCシステムを、ターボイオンスプレーインターフェースを介してAPI3000三連四重極質量分析計(Applied Biosystems Applera、Darmstadt、Germany)に連結した。透過性を、Schwabら[D.Schwabら、J.Med.Chem.46巻、1716〜1725頁(2003年)]によって公開されている式を用いて計算したPapp値をもとにして評価した。Papp(B−A) 対 Papp(A−B)の流出比(Efflux−Verhaeltnis)が2超であった場合、その物質をP−gp基質であると分類した。
L−MDR1細胞とLLC−PK1細胞との流出比またはイニシエーターの存在下もしくは非存在下での流出比を、P−gp基質特性を評価するための追加的基準として互いに比較することができる。これらの値が2超のファクターで異なる場合、それぞれの物質はP−gp基質である。
C.医薬組成物についての例示的実施形態
本発明による化合物は、以下の方法で医薬調製物に転換させることができる:
錠剤:
組成:
100mgの本発明による化合物、50mgラクトース(一水和物)、50mgトウモロコシデンプン(未変性)、10mgポリビニルピロリドン(PVP25)(BASF、Ludwigshafen、Germany)および2mgステアリン酸マグネシウム
錠剤重量212mg;直径8mm;曲率半径12mm。
調製:
本発明による化合物、ラクトースおよびデンプンの混合物をPVPの5%水溶液(w/w)で顆粒化する。乾燥した後、顆粒をステアリン酸マグネシウムと5分間混合する。この混合物を慣用的な錠剤プレス(錠剤の形式については上記を参照)で圧縮する。15kNの圧縮力を、錠剤を圧縮するための指針値として用いた。
経口投与用懸濁剤:
組成:
1000mgの本発明による化合物、1000mgエタノール(96%)、400mg Rhodigel(登録商標)(FMC、Pennsylvania、USAからのキサンタンガム)および99g水。
10mL経口懸濁剤は100mgの本発明による化合物の単一用量に相当する。
経口投与用液剤:
組成:
500mgの本発明による化合物、2.5gポリソルベートおよび97gポリエチレングリコール400。20gの経口液剤は100mgの本発明による化合物の単一用量に相当する。
調製:
本発明による化合物を、撹拌しながら、ポリエチレングリコールとポリソルベートの混合液中に懸濁させる。撹拌プロセスを、本発明による化合物が完全に溶解するまで続行する。
i.v.液剤:
本発明による化合物を、飽和溶解度未満の濃度で生理学的に許容される溶媒(例えば、等張食塩水、グルコース溶液5%および/またはPEG400溶液30%)に溶解させる。この溶液を滅菌ろ過し、滅菌したパイロジェンフリーの注射用バイアルに瓶詰する。

Claims (11)

  1. 式(I):
    Figure 2014515735
    の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物、および前記塩の溶媒和物であって、式中、
    Lは、メチルで最大で4回置換されていてよく、かつその中で(a)2個の炭素原子が互いに1,2−、1,3−もしくは1,4−の関係で、任意選択でそれらの間に炭素原子を含むことによって橋掛けされて(C〜C)−シクロアルキル環またはフェニル環を形成していてよい、あるいは(b)互いに近接していない最大で3つのCH基が−O−で置き換えられていてよい直鎖状(C〜C12)−アルカンジイルを表し、かつ
    Tは、式:
    Figure 2014515735
    の基を表し、式中、
    *は窒素原子との結合部位を示し、
    はフェニルまたは1H−インドール−3−イルを表し、
    は水素または式:
    Figure 2014515735
    の基を表し、式中、
    **はそれぞれの基Tの基とのそれぞれの結合部位を示し、
    Aは直鎖状(C〜C)−アルカンジイルまたは直鎖状(C〜C)−アルケンジイルを表し、
    は(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルを表し、
    nは0、1または2の数を表し、
    は、フェニル基において(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニル、ベンジルまたは2−フェニルエチルを表し、
    Hetは、N、Oおよび/またはSのシリーズからの最大で3個の環ヘテロ原子を有する二価5員ヘテロアリール環を表し、かつ
    は、フェニルで置換されていてよい(C〜C)−シクロアルキル、フェニルまたは(C〜C)−アルキルを表し、ここで、前記フェニル基は、次に(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよい、
    化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物、および前記塩の溶媒和物。
  2. Lが、(a)2個の炭素原子が互いに1,3−もしくは1,4−の関係で、それらの間に炭素原子の1個もしくは2個を含むことによって橋掛けされてフェニル環を形成していてよい、あるいは(b)互いに近接していない最大で2つのCH基が−O−で置き換えられていてよい直鎖状(C〜C)−アルカンジイルを表し、かつ
    Tが、式:
    Figure 2014515735
    の基を表し、式中、
    *は窒素原子との結合部位を示し、
    はフェニルまたは1H−インドール−3−イルを示し、かつ
    は水素または式:
    Figure 2014515735
    の基を示し、式中、
    **はそれぞれの基Tの基との結合部位を示し、
    Aはエテン−1,2−ジイルまたはプロペン−1,3−ジイルを示し、
    は(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルを表し、
    Hetはピラゾリル、イミダゾリル、1,3−オキサゾリル、1,3−チアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリルおよび1,3,4−オキサジアゾリルのシリーズから選択される二価5員ヘテロアリール環であり、かつ
    は(C〜C)−アルコキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルを表す、
    請求項に1記載の式(I)の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物、および前記塩の溶媒和物。
  3. Lが直鎖状(C〜C)−アルカンジイルを表し、かつ
    Tが、式:
    Figure 2014515735
    の基を表し、式中、
    *は窒素原子との結合部位を示し、かつ
    は水素または式:
    Figure 2014515735
    の基を示し、式中、
    **はそれぞれの基Tの基との結合部位を示し、
    Aはエテン−1,2−ジイルを示し、
    はメトキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルを示し、
    Hetは1,3,4−オキサジアゾール−2,5−イルであり、かつ
    はメトキシカルボニルまたはカルボキシルで置換されていてよいフェニルである、
    請求項1または2に記載の式(I)の化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物、および前記塩の溶媒和物。
  4. 請求項1から3に記載の式(I)の化合物を調製するための方法であって、
    式(II)の化合物:
    Figure 2014515735
    (式中、Tは上述した意味を有する)
    を不活性溶媒中で、以下
    [A]塩基誘発アルキル化によって、式(III)の化合物:
    Figure 2014515735
    (式中、Lは請求項1から3で示した意味を有し、
    は水素、(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表し、かつ
    Xはクロリド、ブロミド、ヨージド、メシレート、トリフレートまたはトシレートなどの離脱基を表す)
    と反応させて式(IV)の化合物:
    Figure 2014515735
    (式中、E、LおよびTは上述した意味を有する)
    を形成し、次いでEが(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表す場合、このエステル基を従来の方法で分割し、それによって、式(III)のEが水素を表す場合のような式(I)のカルボン酸
    Figure 2014515735
    (式中、LおよびTは上述した意味を有する)
    を得るか、あるいは、
    [B]適切な還元剤の存在下で式(V)の化合物:
    Figure 2014515735
    (式中、Eは水素、(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表し、かつ
    は請求項1から3で示したLの意味を有するが、アルキル鎖長において1つのCH単位だけ短縮されている)
    と反応させて式(VI)の化合物:
    Figure 2014515735
    (式中、E、LおよびTは上述した意味を有する)
    に転換させ、次いでEが(C〜C)−アルキルまたはベンジルを表す場合、このエステル基を従来の方法で分割し、それによって、式(V)のEが水素を表す場合のような式(I−A)のカルボン酸:
    Figure 2014515735
    (式中、LおよびTは上述した意味を有する)
    を得、
    得られた式(I)および/または(I−A)の化合物を任意選択でそれらの鏡像異性体および/またはジアステレオマーに分離する、かつ/または対応する(i)溶媒および/または(ii)塩基または酸と反応させてそれらの溶媒和物、塩および/または前記塩の溶媒和物を形成させることを特徴とする、方法。
  5. 疾患の治療および/または予防のための、請求項1から3に記載の化合物。
  6. がんおよび腫瘍状態の治療および/または予防の方法において使用するための、請求項1から3に記載の化合物。
  7. がんおよび腫瘍状態の治療および/または予防のための医薬品を調製するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  8. 1つまたは複数の不活性で非毒性の薬学的に適切な賦形剤と組み合わせて、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬品。
  9. 1つまたは複数の追加の活性成分と組み合わせて、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬品。
  10. がんおよび腫瘍状態の治療および/または予防のための、請求項8または9に記載の医薬品。
  11. 活性量の請求項1から3のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物または請求項8から10のいずれか一項に記載の医薬品を用いる、ヒトおよび動物におけるがんおよび腫瘍状態の治療および/または予防のための方法。
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