JP2014512216A - 抽出チャンバパケットエジェクタ - Google Patents

Abstract

【解決手段】抽出装置に抽出バスケットを結合するように構成されたハウジングと、ハウジングから延びるプラットフォームであって、連続する周壁と有孔床とで画成される抽出チャンバを有するプラットフォームと、を備える、抽出装置用の抽出バスケットが開示される。連続する周壁に対して抽出バスケットの有孔床を上下させる垂直往復動部材に前記有孔床が第１端部で固定される。垂直往復動部材はプラットフォームの最下面の下方に延びるので、プラットフォームを平坦面上で押し下げることによって垂直往復動部材を上昇させることができる。
【選択図】図２

Description

本出願は、２０１１年３月２５日に出願された米国仮出願第６１／４６７，９３８号、および２０１２年３月２０日に出願された米国非仮出願第１３／４２４，６２４号の優先権を主張し、その全体が参照により援用される。

本発明は、一般に飲料の抽出装置に関し、より詳細には、素材のパケットを破ったりチャンバを揺らしたりすることなく、コーヒーやエスプレッソの粉末、または茶葉などの抽出素材のパケットを迅速に排出するエジェクタシステムを有する抽出区画に関する。

エスプレッソやコーヒーなどの特定の飲料を抽出するとき、容器に入っていない粉末の代わりに、挽かれた豆が予めパッケージ化されているパケットを使用する。これは、抽出サイクル間で濃度を保証するとともに、抽出サイクルを開始するのに必要な時間を短縮するために、フードサービス業界では特に当てはまる。挽かれたエスプレッソまたはコーヒーが予めパッケージ化されたパケットが、コーヒー抽出器の抽出バスケット内に配置される。これにより、粉末を測定する必要がなくなるとともに、ゴミの量や操作時の面倒が軽減される。予め詰められたパケットは、パケット内に水を浸入させるとともに、沸騰中のまたは沸騰直前の水にさらされたときに粉末から放出されるオイルや香りを解放することができる、フィルタ状の材料で作成される。

エスプレッソの場合、抽出チャンバは、約２００°Ｆの温度に加えて、最大で１６０〜１８０ｐｓｉの高圧を受ける。この高圧高温環境は、最も風味豊かな飲料を生み出すことが分かっているが、抽出操作の完了後に、消費した粉末パケットが抽出チャンバの内側に付着してしまう傾向がある。この付着が特に強い場合、オペレータは、手作業で、またはフォークなどの手近な食器を用いて、または抽出チャンバを揺すったり近くの面にたたきつけたりすることで、使用済みの抽出パケットを取り出さなければならない。前者の場合では、抽出後の火傷するほど熱い可能性のあるパケットを手で取り除くことで、オペレータが火傷したり、少なくとも不快になったりする可能性がある。使用した粉末パケットを取り出すために食器や他のデバイスを用いると、パケットを破いたりまたは穴を開けたりしてしまうことが多く、粉末が抽出チャンバ内にこぼれて混乱をもたらす状況になる。最後に、チャンバを揺すったり叩いたりすると、オペレータや近くの同僚や客に対する安全上の問題は言うまでもなく、チャンバを損傷して抽出チャンバの早期交換につながる可能性がある。

本発明は、使用済みパケットを引き出すために抽出チャンバ内に手を伸ばすことなく、またパケットを破ったり穴を開けたりする別の食器または他のデバイスを使用することなく、抽出操作後に抽出素材の使用済みパケットを押し出すことができるエジェクタ機構を持つ抽出チャンバを提供することによって、上で議論した欠点を克服することを目的とする。本発明の抽出チャンバは、抽出チャンバの底部パネルを形成するメッシュスクリーンを備える。抽出パケットは、抽出操作の間、メッシュスクリーンに着座する。メッシュスクリーンによって、抽出された飲料がスクリーンを通って下方の収集容器内に入ることができる。一旦抽出操作が完了すると、メッシュスクリーンに物理的に接続されているエジェクタピンを押し込むことにより、メッシュスクリーンを持ち上げることができる。指を用いるか、あるいは、抽出バスケットまたはチャンバを任意の平坦面上に落とすかのいずれかによって、エジェクタピンを押し込むことができる。エジェクタピンが押し込まれると、メッシュスクリーンが上昇し、使用済みの抽出パケットを持ち上げて、湿った抽出パケットとチャンバ壁の同様に湿った内面との間に形成されていたあらゆる残留表面張力を破壊する。一旦使用済みパケットがチャンバ壁から分離されると、エジェクタピンを用いたチャンバの「床」の上昇動作によってチャンバ壁とのくっつきが取り除かれるので、パケットをより容易に廃棄することができる。こうして、手でまたは食器を用いて抽出バスケットに触れる必要がなくなり、また、チャンバの底から使用済みパケットを引きはがすためにチャンバを揺すったり叩いたりする必要もない。

本発明の抽出チャンバの上方斜視図である。 図１の抽出チャンバの下方斜視図である。 メッシュスクリーンが持ち上げられエジェクタピンが押し込まれた状態の抽出チャンバの拡大断面図である。

図１は、本発明に係る抽出バスケット１０を示す。抽出バスケット１０は、抽出装置（図示せず）に接続し、ソケット構成のように抽出装置に差し込むハウジング２０を備える。ハウジング２０は、抽出装置のデテント（図示せず）と係合し、ハウジング２０を抽出装置内に取り外し可能に固定する凹部３０を有している。ハウジング２０は、略水平方向に延出するプラットフォーム４０を備える。プラットフォーム４０内には、ボウル形の抽出チャンバ５０が形成される。チャンバ５０は、ハウジングが抽出装置に取り付けられたときに、チャンバ５０内に配置されるエスプレッソまたはコーヒー豆の粉末（図示せず）からオイルとフレーバーを引き出す目的で導入される、高圧下にある沸点に近い水を収容する役割をする筐体を形成する。チャンバ５０の底床は、液体を通過させるがエスプレッソ粉末または他の固体を通さない複数の貫通穴２５を有するメッシュパネルまたはスクリーン６０である。装置の抽出サイクルが始まる前に、エスプレッソ粉末のパケットがチャンバ５０内に配置される。チャンバ５０内に温水が導入されると、温水がパケットと接触し、粉末が完全に湿るまでパケットおよび封入された粉末を浸す。粉末が温水中に浸されると、挽かれた豆のフレーバーおよびオイルを放出し、引き出されたオイルからの香りに満ちた水が、開口２５を通してメッシュパネルまたはスクリーン６０を通って流れ落ち、メッシュスクリーン６０の下方の収集領域５５に入る。続いて、流路８０（図２を参照）を通って収集リザーバ（図示せず）に入り、ここで水が収集されて供給される。

図３では、チャンバ５０の断面図が、円筒形の筐体７０を通って突出する球形のピンエンド８５を有する、メッシュスクリーン６０と接続するエジェクタピン９０を示している。筐体７０は、プラットフォーム４０の下方で抽出チャンバの最下部まで延在する。ピンエンド８５は、プラットフォーム４０の最下面よりも下にぶら下がる。エジェクタピン９０は、スクリーン６０と接触するカラー１１０を備える。カラー１１０は、ピン９０内に配置されスクリーン６０を通過する留め具１００を用いてスクリーン６０に固定される。筐体７０内でピン９０が垂直方向に移動すると、カラー１１０が押し上げられ、続いてスクリーン６０が垂直方向に対応して移動する。図１から分かるように、スクリーン６０はチャンバ５０の底面と同一平面であるのに対し、図３では、ピン９０の押し込みの結果、スクリーン６０が上昇しており、これによって、スクリーン６０とチャンバ５０の底面との間に隙間９５を形成している。隣接する湿った表面の表面張力、抽出操作による熱、抽出操作の上昇した圧力の結果、抽出チャンバの内側に粉末のパケットがくっついた場合、メッシュスクリーン６０の上昇により抽出バスケットの壁からパケットが引きはがされ、使用済み粉末パケットとの表面張力のうち全てではないが大部分が除かれることを、容易に理解することができる。一実施形態では、ピン機構は、メッシュスクリーン６０を下方の位置に付勢するばね部材１１５をさらに備えてもよい。この場合、エジェクト操作は、メッシュスクリーン６０を持ち上げるために、ばね１１５の力に打ち勝つ必要がある。代替的に、湿った粉末パケットが、ばねを用いずにスクリーンを下方の位置に付勢するのに十分な重さであってもよい。

本発明の抽出バスケット１０を使用するために、ハウジング２０が抽出装置内に挿入され、予めパッケージ化されたエスプレッソ粉末またはコーヒー粉末のパケットが、メッシュスクリーン６０上のボウル形チャンバの内部に配置される。オペレータは抽出操作を開始し、熱く加圧された水を所定の期間の間粉末のパケットに注ぐ。水はパケットに浸入してこれを湿らせ、内容物から所望の香りとオイルとを水の中に放出させる。コーヒー豆の香りで満たされた水が、メッシュスクリーン６０のオリフィス２５を通過し、下方の収集領域５５に入る。続いて、流路８０を通り、抽出ステーションの下方のデキャンタ、ピッチャー、または他の容器に入る。

水が粉末を完全に浸し、抽出操作が停止すると、オペレータは、使用済みの抽出パケットを取り出すために、抽出装置から抽出バスケット１０の全体を解放して取り外す。ハウジング２０によって抽出バスケット１０をつかみ、エジェクタピン９０の端部８５と平坦面とが接触するまで、平坦な水平面または垂直面上にチャンバ５０を押し下げる。表面に対してさらに圧力を加えると、エジェクタピン９０が垂直上方に移動し、メッシュスクリーン６０が上方に駆動されてチャンバ５０の底から離れ、チャンバの側壁とメッシュスクリーン６０との間に隙間９５が形成される。パケットが側壁から物理的に引き離されると、抽出操作の圧力または周囲の表面にくっつくという湿ったパケットの自然な傾向のいずれかによって抽出操作中に形成されていたあらゆる残留表面張力が破壊される。こうして、チャンバ表面へのくっつきから使用済みのパケットを解放し、パケットを破ったり、チャンバ５０からパケットを引き離すために食器を用いたりすることなく、パケットをゴミ箱に簡単に落とすことができる。このようにして、オペレータは、破れて穴の開いた粉末のパケットを綺麗にする面倒から解放されるとともに、場合によってはプロセス中に火傷や不快感を被ることもある、自分の指でチャンバから使用済みの粉末パケットを引き出す必要性からも解放される。

上記のように、例示を目的として本発明の特定の実施形態について説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な修正をなし得ることが理解できるだろう。したがって、本発明は、添付の請求項によるものを除き限定されない。

Claims (10)

1. 抽出装置に抽出バスケットを結合するように構成されたハウジングと、
   前記ハウジングから延びるプラットフォームであって、連続する周壁と有孔床とで画成される抽出チャンバを有するプラットフォームと、
   前記有孔床に第１端部で固定され、前記連続する周壁に対して前記抽出バスケットの有孔床を上下させる垂直往復動部材であって、前記プラットフォームの最下面の下方に延びる垂直往復動部材と、
   を備える抽出バスケット。
2. 前記往復動部材と協動し、前記抽出バスケットの有孔床をその間に捕捉する留め具をさらに備えることを特徴とする請求項１に記載の抽出バスケット。
3. 前記有孔床の下方にあり前記往復動部材の上面に保持される円筒形カラーをさらに備え、該円筒形カラーと前記留め具との間に前記有孔床が捕捉され、前記往復動部材とともに往復動することを特徴とする請求項２に記載の抽出バスケット。
4. 前記往復動部材は、中央部よりも直径が大きい第２端部を持つ円筒形ピンであることを特徴とする請求項１に記載の抽出バスケット。
5. 前記第２端部が球形であることを特徴とする請求項４に記載の抽出バスケット。
6. 前記有孔床の下方で、前記抽出バスケット内に液体集積エリアをさらに備えることを特徴とする請求項１に記載の抽出バスケット。
7. 前記往復動部材上に取り付けられたばね部材をさらに備え、該ばね部材は、前記往復動部材に弾性力を付与して前記有孔床をその最下位置に付勢することを特徴とする請求項１に記載の抽出バスケット。
8. 抽出装置の抽出チャンバから使用済み抽出パケットを取り出す方法であって、
   往復動部材に取り付けられた有孔床を前記抽出チャンバに設け、
   抽出サイクルの完了後、前記抽出装置から抽出チャンバを取り出し、
   前記往復動部材に上向きの力を与えて、前記使用済み抽出パケットが側壁から離れるまで、前記抽出チャンバの壁に対して前記有孔床を上昇させ、
   前記上昇した有孔床から使用済みパケットを取り除く
   ことを含む方法。
9. 前記往復動部材に留め具を設け、該留め具と前記往復動部材との間で前記有孔床を固定することをさらに含む、請求項８に記載の使用済み抽出パケットの取り出し方法。
10. 前記上向きの力がばねの付勢力に打ち勝つことを特徴とする、請求項８に記載の使用済み抽出パケットの取り出し方法。

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