JP2014511882A - 安定な7員環ラクトンを含むカンプトテシン化合物、それらの製造方法及び使用 - Google Patents

安定な7員環ラクトンを含むカンプトテシン化合物、それらの製造方法及び使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式Iに示される7員ラクトン環を含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩、それらの製造方法及び使用を提供する。一般式Iにおいて、Rは、H、C1〜C3アルキル、アセチル又はプロピオニルであり;Rは、H、C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、ピペリジル、又はアミノ基で置換されたC1〜C6アルキルであり;Rは、H、C1〜C3アルキル、又はアミノ基で置換されたC1〜C6アルキルであり;Rは、H、ヒドロキシル基、又はC1〜C6アルコキシルであり;Rは、H、又はC1〜C6アルコキシルであり;或いは、RとR同士が接続され、−OCHO−又は−OCHCHO−を形成する。該化合物は優れた抗腫瘍活性を有し、臨床的に経口投与、静脈注射、筋肉注射などを介して使用することができる。

Description

本発明は、抗腫瘍活性を高める新規カンプトテシン化合物、それらの化合物の製造方法及び使用に関する。より具体的には、以下の式(I)の構造を有する新規カンプトテシン誘導体、それらの製造方法及びそれらの化合物の抗腫瘍領域における使用に関する。
Figure 2014511882
カンプトテシン(CPT)は、アルカロイドの一種であり、1966年に米国科学者のウォール(Wall)によって中国特有の植物「喜樹(camptotheca acuminate)」から抽出及び単離され、ラット白血病L1210系に著しい活性を有する。カンプトテシンは、構造として、ビリドンの構造を含むアルカロイドであり、以下の具体的な構造を有する。
Figure 2014511882
この構造において、一つの5員環構造を含有し、E環は、S型絶対配置である一つのαヒドロキシル基を含む一つの6員環ラクトンである。カンプトテシンは、初めて抽出及び単離され、優れた抗白血病L1210活性を有するため、多くの注目を集めてきた。
その後、カンプトテシンの一連の誘導体はその固有の生物活性のメカニズムと優れた薬物の特性があるため、市場又は様々な開発段階においてすでに利用可能である抗癌の新薬となっていた。例えば10−ヒドロキシルカンプトテシン(化合物2)が中国で臨床治療において広く応用されており、10−ヒドロキシ−9−ジメチルアミノメチルカンプトテシン(化合物3、トポテカン(Topotecan))が1996年に発売され、卵巣癌のセカンドライン治療として使われている薬物であり、化合物4(SN−38)は極めて優れた抗腫瘍活性を有し、その水溶性ブロドラッグのイリノテカン(Irinotecan(化合物5)は1994年に発売され、大腸癌治療に用いられており、2005年にベロテカン(Belotecan、化合物6)は韓国において販売許可が得られ、前立腺癌治療に用いられている。
Figure 2014511882
また、多くの他のカンプトテシン誘導体は様々な臨床試験段階に進んでいる。しかしながら、現在の結果は、これらの化合物の治療効果がトポテカンとイリノテカンほど良いものではないと示されている。そのため、より優れた治療効果を有するカンプトテシン誘導体を開発する必要がある。
従来のカンプトテシン誘導体は、ラクトン環が不安定であるという欠点があり、生理的条件下でラクトン環が開き、以下に示されるように、活性がない構造を形成することによって、治療効果が低減され、毒性が強まるなどの重大な問題を招くおそれがある。
Figure 2014511882
上記の問題を解決すべく、ホモカンプトテシンが示唆された。得られた化合物7(ディフロモテカン(Diflomotecan))は優れた抗腫瘍活性を有し、III期臨床研究に入った。しかしながら、そのラクトン環が生理的条件下で開環の形となった後に、以下の反応スキームに示されるように、同条件下で再び閉環することができないため、臨床試験は失敗に終わった。
Figure 2014511882
そのため、なおも、安定なラクトン環を有する新規カンプトテシン化合物を開発する必要がある。
本発明の目的として、ラクトン環が安定である特徴を備え、副作用が低く、活性が高いという利点を有する7員環ラクトンを含む新規カンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩を提供することである。
本発明の別の目的としては、前述の新規カンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩を製造する方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的としては、治療有効量の前述の新規カンプトテシン化合物と、その薬理的に許容し得る塩と、薬理的に許容し得る担体とからなる群から選択される1種以上を含む組成物を提供することである。前述の薬理的に許容し得る塩は、当該化合物と塩酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、琥珀酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸などとの付加塩を含むが、これらに限られるものではない。
本発明のさらに別の目的としては、前述のカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩の抗腫瘍薬の製造における使用を提供することである。より具体的には、前述のカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩の結腸癌又は肺癌の治療薬の製造における使用が提供される。
有機化合物の知識に従って、カルボキシル基のα位に電子吸引性基を導入することによってカルボキシル基の酸性度を高めることができる。本発明においては、ホモカンプトテシンの20a位にヒドロキシル基、アルコキシル基、又はエステル基などを導入する。その結果、このような種類の化合物がラクトン環の安定性を高め、優れた抗腫瘍活性を有することが分かった。
本発明は、新規カンプトテシン誘導体に関するものであって、これらの化合物は、ホモカンプトテシン誘導体の20a位にヒドロキシル基、アルコキシル基、又はエステル基を導入することによって形成される。これらは高められた抗腫瘍活性を有する。
7員環ラクトンを含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩は、以下の式(I)によって表される構造はを有する。
Figure 2014511882
式中、
は、H、C1〜C3アルキル、アセチル又はプロピオニルである;好ましくは、Rは、H又はアセチルである。
は、H、C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、ピペリジル、又はアミノ基で置換されたC1〜C6アルキルである;好ましくは、Rは、H又はC1〜C3アルキルである;より好ましくは、Rは、H又はエチルがさらに好ましい。
は、H、C1〜C3アルキル、又はアミノ基で置換されたC1〜C6アルキルである;好ましくは、Rは、H又はC1〜C3アルキルである。
は、H、ヒドロキシル基、又はC1〜C6アルコキシルである;好ましくは、Rは、H、ヒドロキシル基、又はC1〜C3アルコキシルである;より好ましくは、Rは、H、ヒドロキシル基、又はメトキシである。
は、H、又はC1〜C6アルコキシルである;好ましくは、Rは、H又はC1〜C3アルコキシル;より好ましくは、Rは、Hである。
あるいは、RとR同士が接続され、−OCHO−又は−OCHCHO−を形成する。
好ましくは、前述の7員環ラクトンを含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩は下記ものである。
Figure 2014511882
本発明は、前述の7員環ラクトンを含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩の製造方法を提供し、この方法は以下のステップを含む。
Figure 2014511882
ここで、R、R、R、RとRは、前述の通りに定義されるが、ただし、RはHではない。
特に、式IVの化合物は、以下の文献:1)The Journal of Organic Chemistry 2000,65,5212;2)Tetrahedron 1997,53,10953に記載の方法により製造されてもよい。
i)化合物IIは、アルカリの存在下で、化合物IVとN−アルキル化反応し、化合物Vが得られる。アルカリは、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド又は水素化ナトリウムなどであってもよく、好ましくは、カリウムtert−ブトキシドである。反応溶媒は、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又はエチレングリコールジメチルエーテルなどであってもよく、好ましくは、エチレングリコールジメチルエーテルである。
ii)化合物Vは、パラジウム触媒の存在下でヘック反応に供され、式Iで表される化合物が製造される。特に、パラジウム触媒は、酢酸パラジウム又は塩化パラジウムであってもよく、好ましくは、酢酸パラジウムである。この反応に必要とされるリン配位子は、トリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン又はトリシクロヘキシルホスフィンであってもよい。反応に用いられるアルカリは、炭酸カリウム、酢酸カリウム又は炭酸ナトリウムなどであってもよく、好ましくは、酢酸カリウムである。反応溶媒は、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド又はトルエンであってもよく、好ましくは、アセトニトリルである。
iii)場合により、式Iで表される化合物は、加水分解され、Rがアセチルである化合物I−1を得てもよい。
中間体の化合物IIは、以下の製造方法はによって製造されてもよい。
Figure 2014511882
式中、Rは、上述の通りに定義されるが、ただし、RはHではない。
出発材料である化合物8は、本出願人により出願された中国特許出願200910054400.Xに従って製造することができる。
1)化合物8は、アルカリの存在下で、臭化ベンジル又は塩化ベンジルでエーテル化され、化合物9を形成する。反応溶媒は、テトラヒドロフラン、トルエン、又はN、N−ジメチルホルムアミドなどであってもよい。反応において用いられるアルカリは、例えば、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン又はジエチルイソプロピルアミンなどの無機アルカリ又は有機アルカリであってもよく、好ましくは、水素化ナトリウムである。反応温度が0〜100℃であってもよく、好ましくは、室温である。
2)化合物9は、酸の存在下で加水分解され、化合物10を形成する。このステップで使用される酸は、希塩酸(1N〜12Nの濃度)又は希硫酸(10重量%〜45重量%の濃度)であってもよい。このステップで使用される溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、又はテトラヒドロフランであってもよく、好ましくは、メタノールである。このステップの反応温度は、20〜60℃であってもよい。
3)化合物10は、酸化剤の存在下で酸化され、化合物11を製造する。このステップで使用される酸化剤は、(i)次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム及び2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、又は(ii)次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム及びN−メチルモルホリン N−オキシド(NMO)であり、酸化体系(i)が好ましい。このステップで使用される溶媒は、飽和リン酸二水素カリウムのテトラヒドロフラン溶液、飽和リン酸二水素カリウムのtert−ブチルアルコール溶液、飽和リン酸二水素カリウムのアセトニトリル溶液であってもよく、好ましくは、飽和リン酸二水素カリウムのテトラヒドロフラン溶液である。このステップの反応温度は20〜55℃であってもよい。
4)化合物11は、触媒水素化の存在下で、ベンジルの保護基を取り除くことによって脱保護され、化合物12が得られる。このステップで使用される触媒系は、Pd/C又はPtOであり、水素化反応し、保護基を取り除き、好ましくは、Pd/Cが金属触媒剤として使用される。溶媒は、メタノール又はエタノールであってもよい。反応温度は20〜60℃である。
5)化合物12は、酸の存在下で、ラクトン環を含有する化合物13に変換される。このステップで使用される酸は、トリフルオロ酢酸であってもよい。このステップで使用される溶媒は、無水テトラヒドロフラン、無水ジクロロメタン 、無水メタノール、又は無水エタノールであってもよく、好ましくは、メタノールである。このステップでの反応温度は0〜40℃の温度である。
6)RがC1〜C3アルキルである場合において、化合物13は、アルカリの存在下で、塩素化又は臭素化C1〜C3アルカンを用いたエーテル化反応を受け、化合物IIIが得られる。エーテル化反応に使用されるアルカリは、水素化ナトリウムであってもよい。反応溶媒は、テトラヒドロフラン又はN、N−ジメチルホルムアミドなどであってもよい。
がアセチル又はプロピオニルである場合において、化合物13は、アルカリの存在下で、該製造物に対応する無水物又は塩化アシルによってアシル化され、化合物IIIが得られる。特に、アシル化反応に使用される対応する無水物又は塩化アシルは、無水酢酸、無水プロピオン酸、塩化アセチル又はプロピオニルクロリドであってもよく、このステップで使用されるアルカリは、有機アルカリ又は無機アルカリであってもよい。特に、有機アルカリは、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、又はピリジンであってもよく、無機アルカリは、アルカリ金属とアルカリ土類金属塩の水酸化物からなる群から選択される1種以上、例えば、炭酸塩と炭酸水素塩からなる群から選択される1種以上であってもよい。好ましくは、有機アルカリを反応試薬として使用する。
7)Rがアセチル、又はプロピオニルである場合において、化合物IIIは、ヨードトリメチルシラン、三臭化ホウ素、又は四塩化けい素、好ましくはヨードトリメチルシランの存在下で脱メチル化され、主要な中間体IIである2−ピリジノン化合物が得られる。使用溶媒は、アセトニトリル、又はジクロロメタンであってもよく、好ましくは、アセトニトリルである。このステップでの反応温度は20〜50℃の温度である。
がC1〜C3アルキルである場合において、化合物IIIは、塩酸(1〜12N)の存在下で脱メチル化され、中間体IIが得られる。
本発明に係る化合物は優れた抗腫瘍活性を有し、臨床的に経口投与、静脈注射、筋肉注射などされ得る。
新規カンプトテシン誘導体及びその製造方法は、以下の実施例で詳述するが、その実施例が本発明を制限するものとして構成されるべきではない。
実施例1:4−{[(1S)−1−ベンジルオキシ]−1−[(4R)−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イル]−プロピル}−3−ベンジルオキシ−2−メトキシ−ピリジン(化合物9)の製造
窒素雰囲気下、60ml無水THFの中の2.0gの化合物8と0.5gの水素化ナトリウムを室温下でしばらく反応させ、続いて、1.5mlの臭化ベンジルを添加した。1hで加熱還流した後、反応を停止して、室温までに放冷した。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応をクエンチングした。得られた混合物は、酢酸エチルで抽出され、有機層を合わせて、水、飽和塩化ナトリウム水溶液の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。得られた濾過物は、回転蒸発することにより粗製品が得られ、これは、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供され、2.8gの無色液体を得た。収率は87.5%である。
HNMR(CDCl)(ppm)0.87(3H,t)、1.35(6H,s)、2.20(1H,m)、2.31(1H,m)、3.87(1H,t)、3.96(3H,s)、3.99(1H,t)、4.45(2H,s)、4.88(1H,d)、4.68(2H,t)、4.80(1H,t)、4.88(1H,d)、7.12(1H,d)、7.12−7.34(10H,m)、8.10(1H,d)。
実施例2:(2R,3S)−3−ベンジルオキシ−3−(3−ベンジルメトキシ−2−メトキシ−ピリジン−4−イル)−ペンタン−1、2−ジオール(化合物10)の製造
室温下で化合物9を50mlのメタノールに溶解した後、6mlの3N塩酸を滴下し、室温下でしばらく反応し続いた後、反応を停止した。回転蒸発することによりメタノールを蒸発させた後、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチルを合わせて、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して回転蒸発することにより粘稠状固体2.1gが得られた。収率は92.1%である。
HNMR(CDCl)(ppm)0.90(3H,t)、2.16(1H,m)、2.30(1H,s、br)、2.45(1H,m)、3.31(1H,m)、3.54(1H,m)、3.93(3H,s)、3.99(1H,s、br)、4.11(1H,m)、4.35(1H,d)、4.44(1H,d)、4.53(1H,d)、4.67(1H,d)、4.74(1Η、d)、4.96(1H,d)、6.88(1H,d)、7.26−7.42(10H,m)、8.09(1H,d)。
実施例3:(2S,3S)−3−ベンジルオキシ−3−(3−ベンジルオキシメチル−2−メトキシ−ピリジン−4−イル)−2−ヒドロキシ−ペンタン酸(化合物11)の製造
化合物10(13.37g)をアセトニトリル中の65mlの飽和リン酸二水素カリウムのアセトニトリル溶液に溶解し、次に、室温下で全体的に5.6gの亜塩素酸ナトリウム、1.3gの2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル及び2.6mlの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を加えた。3〜4時間、反応を行った後、120mlの水を添加した。混合物をジクロロメタンで抽出し、有機層を合わせて、水、飽和生理食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過して回転蒸発することにより、12.1gの粗製造物が得られ、精製せずに直接に次のステップに使用した。収率は98.5%である。
HNMR(CDCl)(ppm)0.88(3H,t)、2.42(1H,m)、2.63(1H,s)、3.93(3H,s)、4.20(2H,m)、4.55(3H,m)、4.77(1H,d)、4.92(1H,d)、6.88(1H,d)、7.26−7.42(10H,m)、8.09(1H,d)。
実施例4:(2S,3S)−2,3−ジヒドロキシル−3−(3−ヒドロキシメチル−2−メトキシ−ピリジン−4−イル)−ペンタン酸(化合物12)の製造
上記のステップで得られた生成物(12.2g)を120mlの無水メタノールに溶解した。1.3gのPd/C(10%)を加え、室温常圧下で12時間、水素化反応を行った。反応混合物を濾過し、得られた濾過ケーキをメタノールで2〜3回洗浄した。溶液を合わせて、回転蒸発することにより、粗生成物6.6gが得られた。収率は90%であり、精製せずに直接次のステップに使用した。
HNMR(CDCl)(ppm)0.88(3H,t)、1.85(2H,m)、2.32(1H,s)、2.42(1H,s)、2.63(1H,s)、3.93(3H,s)、4.66(1H,m)、4.80(2H,s)、6.72(1H,d)、7.98(1H,d)。
実施例5:(5S,6R)−5−エチル−5,6−ジヒドロキシ−1−メトキシ−5,9−ジヒドロ−6H−8−オキサ−2−アザ−ベンゾシクロヘプテン−7−オン(化合物13)の製造
上記のステップで得られた生成物(6.6g)を100mlのメタノールに溶解した。4mlのトリフルオロ酢酸をそこに添加し、室温にて24時間反応を行った。反応混合物を回転蒸発することにより、粗生成物6.5gが得られた。精製せずに直接次のステップに使用した。
実施例6:(5S,6R)−5−エチル−5−ヒドロキシル−1−メトキシ−7−オキサ−5,6,7,9−テトラヒドロ−8−オキサ−2−アザ−ベンゾシクロヘプテン−6−イルアセテート(構造式III、R=CHCO−)の製造
化合物13(8.5g)、4−ジメチルアミノピリジン(0.82g)、トリエチルアミン(8.4ml)を100mlの無水塩化メチレンに溶解し、氷水下で0℃に冷却した。塩化アセチル(4.4ml)を該系に滴下した。その後、該系を室温下に置き、2時間反応させた。続いて、50mlの飽和塩化アンモニウム水溶液を添加した。混合物を分別し、水層をジクロロメタンで2〜3回抽出した。ジクロロメタン層を合わせて、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して回転蒸発することにより粗生成物10gが得られた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)に供し、白色固体4.5gが得られた。収率は53%であった。
HNMR(CDCl)(ppm)0.88(3H,t)、2.08(1H,m)、2.18(1H,m)、2.29(3H,s)、2.91(1H,s)、3.98(3H,s)、5.23(2H,d)、5.74(2H,d)、7.20(1H,d)、8.20(1H,d)。
実施例7:(5S,6R)−5−エチル−5−ヒドロキシ−1,7−ジオキサ−1,2,5,6,7,9−ヘキサヒドロ−8−オキサ−2−アザ−ベンゾシクロヘプテン−6−イルアセテート(結構式II、R=CHCO−)の製造
実施例6で得られた化合物(4.5g)を100mlの無水アセトニトリルに溶解し、4.6gのヨウ化ナトリウムをそこに添加した。3.9mlのクロロトリメチルシランを滴下して、その場でヨードトリメチルシランを形成した。添加後、混合物を4時間反応させ、100mlの水に入れた。混合物をジクロロメタンで4〜5回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して回転蒸発することにより、淡黄色固体が得られた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)により白色固体2.1gが得られた。収率は52%であった。
HNMR(DMSO−D)(ppm)0.63(3H,t)、1.81(1H,m)、2.08(1H,m)、2.19(3H,s)、5.30(1H,d)、5.50(1H,d)、5.88(1H,s)、6.01(1H,s)、6.37(1H,d)、7.39(1H,d)、11.81(1H,s)。
実施例8:(20S,20aR)−20a−アセトキシホモカンプトテシン(化合物ysb−1)の製造
(5S,6R)−2−(2−ブロモ−キノリン−3−イルメチル)−5−エチル−5−ヒドロキシル−1,7−ジオキサ−1,2,5,6,7,9−ヘキサヒドロ−8−オキサ−2−アザ−ベンゾシクロヘプテン−6−イルアセテートの製造
窒素雰囲気下で、実施例7で得られた0.26gの化合物を30mlの無水グリコールジメチルエーテルに分散させ、次に、室温下で1Mのカリウムtert−ブトキシドのテトラヒドロフランを滴下した。添加後、混合物を30分間反応させ、0.29gの2−ブロモ−3−ブロモメチルキノリンをそこに添加した。系を6時間、加熱還流し、室温までに冷却した。10ml水を加え、1N希塩酸でPHを2〜3に調整した。得られた混合物をジクロロメタンで3〜4回抽出し、有機層を合わせた、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、回転蒸発することにより粗生成物が得られた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)に供し、白色固体0.29gが得られた。収率は63%であった。
HNMR(CDCl)(ppm)0.75(3H,t)、1.96(1H,m)、2.09(1H,m)、2.14(3H,s)、2.78(1H,s)、5.12(1H,d)、5.30(1H,d)、5.43(1H,d)、5.92(1H,d)、5.99(1H,d)、6.53(1H,d)、7.60(2H,m)、7.75(1H,m)、7.83(1H,d)、8.17(2H,t)。
(20S,20aR)−20a−アセトキシホモカンプトテシン(化合物ysb−1)の製造
窒素雰囲気下、出発材料15(50mg)、酢酸パラジウム(5mg)、トリ(o−トリル)ホスフィン(27mg)、酢酸カリウム(30mg)、テトラブチルアンモニウムクロリド(30mg)を20mlの無水アセトニトリルに分散させ、15時間、加熱還流させた。混合物を室温まで冷却し、1N希塩酸でpH=3〜4に調整した。30分間の攪拌後、今鉱物をを回転蒸発させて乾燥させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=60:1)に供し、淡黄色固体20mgが得られた。収率は50%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.68(t,J=7.5Hz,3H)、2.01(m,1H)、2.19(m,1H)、2.23(s,3H)、5.30(s,2H)、5.53(d,J=15.2Hz,1H)、5.68(d,J=15.4Hz,1H)、6.03(s,1H)、6.29(s,1H)、7.42(s,1H)、7.72(m,1H)、7.88(m,1H)、8.13(d,J=8.2Hz,1H)、8.18(d,J=8.5Hz,1H)、8.70(s,1H)、ppm、13CNMR(300MHz,DMSO−D8.62、20.43、32.06、50.53、60.87、70.49、76.26、99.11、123.15、127.62、127.95、128.48、128.90、129.82、130.34、131.51、144.92、147.87、152.45、153.12、158.85、167.75、169.78、ppm、HRMS(ESI):m/z calcd for C2321[M+H]421.1394、found 421.1394。
実施例9:(20S,20aR)−20a−ヒドロキシルホモカンプトテシン(化合物ysb−2)の製造
(20S,20aR)−20a−アセトキシホモカンプトテシン(ysb−1、0.11g)を20mlメタノールに分散させ、0.1gの水酸化ナトリウムをそこに添加した。混合物を3時間攪拌し、その後、5mlのトリフルオロ酢酸を加えた。続いて、室温下で5自家、反応を続けた。反応混合物を濾過して、濾過ケーキをメタノール、水の順でそれぞれ2回洗浄した後、乾燥して白色固体65mgが得られた。収率は60%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.7l(t,J=7.5Hz,3H)、1.85(m,1H)、2.30(m,1H)、5.25(m,4H)、5.39(d,J=14.5Hz,1H)、5.68(d,J=15.0Hz,1H)、5.82(s,1H)、7.42(s,1H)、7.72(m,1H)、7.87(m,1H)、8.13(d,J=8.0Hz,1H)、8.18(d,J=8.0Hz,1H)、8.69(s,1H)、ppm、13CNMR(300MHz,DMSO−D8.65、31.96、50.42、60.52、68.75、77.32、99.66、123.32、127.55、127.90、128.46、128.90、129.81、130.30、131.47、144.51、147.87、152.56、153.93、158.92、173.15、ppm、HRMS(ESI):m/z calcd for C2119[M+H]379.1288、found 379.1266。
実施例10:(20S,20aR)−10−メトキシ−20a−アセトキシホモカンプトテシン(化合物ysb−3)の製造
出発材料として2−ブロモ−3−ブロモメチルキノリンの代わりに2−ブロモ−3−ブロモメチル−6−メトキシルキノリンを用いることを除いて、実施例8と同様の手順を行い、淡黄色固体である化合物ysb−3が得られた。収率は55%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.68(t,J=7.5Hz,3H)、2.0l(m,1H)、2.19(m,1H)、2.23(s,3H)、3.95(s,3H)、5.30(s,2H)、5.53(d,J=15.2Hz,1H)、5.68(d,J=15.4Hz,1H)、6.03(s,1H)、6.29(s,1H)、7.42(s,1H)、7.88(m,1H)、8.13(d,J=8.2Hz,1H)、8.18(d,J=8.5Hz,1H)、8.70(s,1H)、ppm、13CNMR(300MHz,DMSO−D):8.61、20.42、32.07、50.53、55.54、60.87、70.49、76.26、79.12、98.43、106.26、122.50、122.98、129.44、129.98、130.25、130.36、143.97、145.18、153.16、158.16、158.86、167.76、169.78、ppm、HRMS(ESI):m/z calcd for C2423[M+H]451.1500,found 451.1502。
実施例11:(20S,20aR)−10−メトキシ−20a−ヒドロキシルホモカンプトテシン(化合物ysb−4)の製造
出発材料としてysb−1の代わりにysb−3を用いることを除いて、実施例9と同様の手順を行い、淡黄色固体である化合物ysb−4が得られた。収率は58%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.72(t,J=7.5Hz,3H)、1.88(m,1H)、2.30(m,1H)、3.95(s,3H)、5.26(m,4H)、5.39(d,J=14.5Hz,1H)、5.68(d,J=15.0Hz,1H)、5.82(s,1H)、7.42(s,1H)、7.87(m,1H)、8.13(d,J=8.0Hz,1H)、8.18(d,J=8.0Hz,1H)、8.69(s,1H)、ppm、13CNMR(300MHz,DMSO−D):8.29、31.90、50.10、55.49、60.43、68.98、76.99、98.76、106.24、122.43、122.53、129.15、129.65、129.89、130.15、143.85、144.54、149.97、153.72、157.98、158.73、172.70、ppm、HRMS(ESI):m/z calcd for C2220NaO[M+Na]431.1214、found 431.1286。
実施例12:(20S,20aR)−9,10−(1,3−ジオキソラン)−20a−アセトキシホモカンプトテシン(化合物ysb−5)の製造
出発材料として2−ブロモ−3−ブロモメチルキノリンの代わりに2−ブロモ−3−ブロモメチル−6,7−(1,3−ジオキソラン)−キノリンを用いることを除いて、実施例8と同様の手順を行い、淡黄色固体である化合物ysb−5が得られた。収率は61%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.68(t,J=7.5Hz,3H)、1.99(m,1H)、2.17(m,1H)、2.22(s,3H)、5.22(s,2H)、5.50(d,J=15.1Hz,1H)、5.68(d,J=15.4Hz,1H)、6.01(s,1H)、6.26(s,1H)、6.28(s,2H)、7.30(s,1H)、7.51(d,J=6.6Hz,1H)、8.46(s,1H)、ppm、13CNMR(300MHz,DMSO−D):8.61、20.42、32.07、50.47、60.88、70.49、76.42、98.28、101.53、103.06、104.68、122.24、125.60、128.40、130.10、145.32、146.50、148.61、149.81、151.30、153.15、158.85、167.77、169.78、ppm、HRMS(ESI):m/z calcd for C2421[M+H]465.1292、found 465.1280。
実施例13:(20S,20aR)−9,10−(1,3−ジオキソラン)−20a−ヒドロキシルホモカンプトテシン(化合物sb−6)の製造
出発材料としてysb−1の代わりに化合物ysb−5を用いることを除いて、実施例9と同様の手順を行い、淡黄色固体である化合物ysb−6が得られた。収率は56%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.70(t,J=7.5Hz,3H)、1.83(m,1H)、2.30(m,1H)、5.23(m,4H)、5.36(d,J=15.2Hz,1H)、5.58(d,J=15.0Hz,1H)、5.78(s,1H)、6.28(s,2H)、7.30(s,1H)、7.50(d,J=6.6Hz,2H)、8.46(s,1H)、ppm、HRMS(ESI):m/z calcd for C2218NaO[M+Na]445.1006、found 445.1017。
実施例14:(20S,20aR)−9,10−(1,4−ジオキソラン)−20a−アセトキシホモカンプトテシン(化合物ysb−7)の製造
出発材料として2−ブロモ−3−ブロモメチルキノリンの代わりに2−ブロモ−3−ブロモメチル−6,7−(1,4−ジオキサン)−キノリンを用いて、実施例8と同様の手順を行い、淡黄色固体である化合物ysb−7が得られた。収率は58%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.68(t,J=7.5Hz,3H)、1.99(m,1H)、2.18(m,1H)、2.22(s,3H)、4.43(s,4H)、5.21(s,2H)、5.50(d,J=15.1Hz,1H)、5.68(d,J=15.4Hz,1H)、6.01(s,1H)、6.25(s,1H)、7.32(s,1H)、7.54(d,J=2.1Hz,2H)、8.45(s,1H)、ppm、13CNMR(300MHz,DMSO−D):8.75、20.55、32.20、50.53、54.94、61.02、64.35、70.63、76.40、98.77、112.16、113.04、122.61、113.04、122.61、124.24、128.03、129.72、144.50、145.38、147.61、150.59、153.34、159.03、168.00、170.02、ppm、HRMS(ESI):m/z calcd for C2523[M+H]479.1449、found 479.1469。
実施例15:(20S,20aR)−9,10−(1,4−ジオキソラン)−20a−ヒドロキシルホモカンプトテシン(化合物ysb−8)の製造
出発材料として化合物ysb−1の代わりにysb−7を用いて、実施例9と同様の手順を行い、淡黄色固体である化合物ysb−8が得られた。収率は57%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.70(t,J=7.5Hz,3H)、1.83(m,1H)、2.30(m,1H)、4.43(s,4H)、5.24(m,4H)、5.37(d,J=15.2Hz,1H)、5.58(d,J=15.0Hz,1H)、5.79(s,1H)、7.32(s,1H)、7.50(d,J=3.3Hz,2H)、8.45(s,1H)、ppm、HRMS(ESI):m/z calcd for C2321[M+H]437.1343、found 437.1344。
実施例16:(20S,20aR)−10−ヒドロキシル−7−エチル−20a−アセトキシホモカンプトテシン(化合物ysb−9)の製造
出発材料として2−ブロモ−3−ブロモメチルキノリンの代わりに2−ブロモ−3−ブロモメチル−4−エチル−6−ヒドロキシ−キノリンを用いることを除いて、実施例8と同様の手順を行い、淡黄色固体である化合物ysb−9が得られた。収率は40%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.68(t,J=7.5Hz,3H)、1.30(t,J=10.0Hz,3H)、1.88(m,2H)、2.22(s,3H)、3.09(q,J=10.0Hz,2H)、5.21(s,2H)、5.50(d,J=15.1Hz,1H)、5.68(d,J=15.4Hz,1H)、6.01(s,1H)、6.25(s,1H)、7.32(s,1H)、7.43(m,1H)、7.54(d,J=2.1Hz,2H)、8.45(s,1H)、10.3(s,1H)、ppm。
実施例17:(20S,20aR)−10−ヒドロキシル−7−エチル−20a−ヒドロキシルホモカンプトテシン(化合物ysb−10)の製造
出発材料として化合物ysb−1の代わりにysb−9を用いることを除いて、実施例9と同様の手順を行い、淡黄色固体である化合物ysb−10が得られた。収率は56%であった。
HNMR(500MHz,DMSO−D):0.68(t,J=7.5Hz,3H)、1.30(t,J=10.0Hz,3H)、1.88(m,2H)、3.09(q,J=10.0Hz,2H)、5.21(s,2H)、5.50(d,J=15.1Hz,1H)、5.68(d,J=15.4Hz,1H)、5.78(s,1H)、6.01(s,1H)、6.25(s,1H)、7.32(s,1H)、7.43(m,1H)、7.54(d,J=2.1Hz,2H)、8.45(s,1H)、10.1(s,1H)、ppm。
実施例18:抗腫瘍活性アッセイ
化合物の細胞毒活性実験のすべては、対応する腫瘍細胞株について行った。100μLの培養液毎に6000〜10000個の腫瘍細胞があり、それを96ウェルプレート(Falcon、CA)中に放置した。腫瘍細胞を三部分に分けて、濃度勾配の薬物で処理した。37℃下に72時間、腫瘍細胞を培養し、SRB法によりアッセイを行った。50%の腫瘍細胞の増殖が阻害される濃度、IC50は、用量−活性曲線により算出された。
Figure 2014511882
Figure 2014511882
上記の表から、本発明に係る化合物がHCT−116とA549などの腫瘍細胞に対する増殖抑制率は非常に高く、優れた抗腫瘍活性が示されている。

Claims (9)

  1. 式I:
    Figure 2014511882
    〔式中、
    は、H、C1〜C3アルキル、アセチル又はプロピオニルであり;
    は、H、C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、ピペリジル、又はアミノ基で置換されたC1〜C6アルキルであり;
    は、H、C1〜C3アルキル、又はアミノ基で置換されたC1〜C6アルキルであり;
    は、H、ヒドロキシル基、又はC1〜C6アルコキシルであり;
    は、H、又はC1〜C6アルコキシルであり;
    或いは、RとR同士が接続され、−OCHO−又は−OCHCHO−となる〕
    によって表される安定な7員ラクトン環を含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し環る塩。
  2. は、H又はアセチルであり;
    は、H又はC1〜C3アルキルであり;
    は、H又はC1〜C3アルキルであり;
    は、H、ヒドロキシル基、又はC1〜C6アルコキシルであり;
    は、H、ヒドロキシル基、又はC1〜C6アルコキシルであり;
    或いは、RとR同士が接続され、−OCHO−又は−OCHCHO−を形成する
    請求項1に記載の7員ラクトン環を含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩。
  3. は、H又はアセチルであり;
    は、H又はエチルであり;
    は、H又はC1〜C3アルキルであり;
    は、H、ヒドロキシル基、又はメトキシであり;
    は、Hであり;
    或いは、RとR同士が接続され、−OCHO−又は−OCHCHO−を形成する
    請求項1に記載の7員ラクトン環を含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し環る塩。
  4. 前記安定な7員ラクトン環を含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩は、以下:
    Figure 2014511882
    である、請求項1に記載の安定な7員ラクトン環を含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩。
  5. 請求項1に記載の7員ラクトン環を含むカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩の製造方法であって、
    Figure 2014511882
    〔反応式中、
    、R、R、R、及びRは、請求項1に記載の通りに定義されるが、ただし、RはHではない〕
    であって、
    i)化合物IIは、アルカリの存在下で化合物IVとN−アルキル化反応して、化合物Vを得るステップ;
    ii)化合物Vは、パラジウム触媒の存在下でヘック反応に供され、式Iに表される化合物を得るステップ;
    iii)場合により、式Iに表される化合物は加水分解されて、Rはアセチルである場合の化合物I−1を得るステップ、
    を含む製造方法。
  6. 化合物IIは、下記のステップ:
    Figure 2014511882
    〔反応式中、
    は、請求項1に記載の通りに定義されるが、ただし、RはHではない〕
    であって、
    1)化合物8は、アルカリ条件下で臭化ベンジル又は塩化ベンジルとエーテル化反応させて、化合物9を形成し;
    2)化合物9は、酸の存在下で加水分解されて、化合物10を形成し;
    3)化合物10は、酸化剤の存在下で酸化されて、化合物11を生じ;
    4)化合物11は、接触水素系の存在下でベンジル保護基を取り除いて脱保護され、化合物12を得て;
    5)化合物12は、酸の存在下で、ラクトン環を含む化合物13に変換され;
    6)RがC1〜C3アルキルである場合において、化合物13は、アルカリの存在下で臭素化又は塩素化C1〜C3アルカンとエーテル化反応を受けて化合物IIIを得て;
    がアセチル又はプロピオニルである場合において、化合物13は、アルカリの存在下で、該生成物に対応する無水物又は塩化アシルによってアシル化されて化合物IIIを形成し;
    7)Rがアセチル又はプロピオニルである場合において、化合物13は、ヨードトリメチルシラン、三臭化ホウ素、又は四塩化けい素の存在下で脱メチル化されて、主要な中間体である2−ピリジノン化合物を得て;
    がC1〜C3アルキルである場合において、化合物IIIは、塩酸の存在下で脱メチル化されて中間体IIを得る
    ステップによって調製される、請求項5に記載の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩並びに薬理的に許容し得る担体からなる群から選択される、治療有効量の1種以上を含む、癌を治療するための組成物。
  8. 抗腫瘍薬の製造における、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩の使用。
  9. 結腸癌又は肺癌の治療薬の製造における、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカンプトテシン化合物及びその薬理的に許容し得る塩の使用。
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