JP2014510831A - 難燃性ポリ乳酸配合物 - Google Patents

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Abstract

ポリ乳酸(PLA)の使用における難燃性の欠如という著しい不利益は、ポリホスホネート−co−カーボネートを、衝撃改質剤、ドリップ防止剤、および場合によってエポキシ官能性スチレン−アクリレートオリゴマー性鎖延長剤と組み合わせて使用することによって克服された。この配合物により、UL94で等級V−0またはV−1および約5フィート重量ポンド/インチを超えるノッチ付きアイゾット値が達成される。該配合物はまた、熱変形温度が100℃の閾値を超える。

Description

優先権の主張
本出願は、2011年4月15日に出願された米国仮特許出願第61/475,785号(代理人管理番号12011007を有する)からの優先権を主張し、この出願は参照として援用される。
発明の分野
本発明は、ポリ乳酸を含む新しい配合物(compound)であって、ポリ乳酸を含有する該配合物の使用中の構造的完全性を改善するために高い耐熱性および難燃性を有する新しい配合物に関する。
発明の背景
プラスチックは、飛散せず、さびつかず、または腐敗しないように工業処理できるため、プラスチック製品は、ガラス、金属および木材製品を置き換えてきた。しかし、プラスチック製品の耐久性は、廃棄上の難問ももたらす。また、多くのプラスチック樹脂は、石油化学製品から製造されるため、長期的供給および費用の問題がある。
したがって、熱可塑性樹脂の生物学的に誘導される持続可能な供給源、好ましくは分解するかまたは堆肥化して廃棄上の難問も解決する供給源を見出すために、かなりの努力がなされている。
ポリラクチドまたはPLAとしても公知のポリ乳酸は、石油化学処理由来の樹脂を置き換えることができる、生物学的に持続可能な起源由来の熱可塑性樹脂として調査されている。
発明の要旨
ポリ乳酸は、おそらくは3種類の最もよく知られている調査中の生物由来の樹脂の1つであるが、置き換えを企図される化石由来の樹脂と比較すると、熱変形温度が低いという明白な不利益を有する。
熱変形温度(HDT)は、ASTM D648のプロトコルを使用して、曲げ荷重をかけた状態の試料のたわみを測定した値である。曲げ荷重は、2種類の設定のいずれかであり得る。本発明の目的では、66重量ポンド毎平方インチ(psi)または455キロパスカル(kPa)が、熱たわみの比較測定に使用される。
ポリ乳酸に伴う問題は、ポリ乳酸が、455kPaの曲げ荷重下で約55℃または131°Fの熱変形温度を有するということである。換言すれば、アリゾナ州の夏日の自動車内では、PLAは、電子携帯端末がシート上に置かれる場合のように、車内部品に成型された熱可塑性樹脂として使用するには十分に頑丈ではなく、または自動車内の床に置かれた買い物袋に入った、傷みやすい食品を含有するパッケージの一部として使用するには十分に頑丈ではない。
PLAに伴う問題は、多くの通常のプラスチック製品に現在使用されている化石由来の熱可塑性樹脂の実用的な代替品としてみなすことができるほど、十分な耐熱性を有していないということである。
PLAに伴う別の問題は、適切な難燃性を有していないことである。熱可塑性配合物を難燃性にするために、特にアメリカ保険業者安全試験所(UL)の94試験を使用して試験して等級V−1またはV−0を達成するために、多くの他の熱可塑性樹脂と同様に他の化学物質を熱可塑性配合物に含める必要がある。
難燃剤の分類においては、規制上の理由で、ハロゲンを本質的に含有していない難燃剤が望ましい。最近では、非ハロゲン化難燃剤が入手しやすくなってきた。
PLAに伴う別の問題は、PLAが適切な靭性を有していない、すなわち耐衝撃性を有していないことである。脆性の熱可塑性配合物は、耐熱性および難燃性であっても、商業利用には適していない。
当技術分野では、土壌を採掘または掘削することによって得られた石油化学供給源から熱可塑性樹脂が製造される耐熱性、難燃性、耐衝撃性の熱可塑性配合物を置き換えることができるような、耐熱性、難燃性、耐衝撃性のポリ乳酸配合物が必要とされている。
本発明は、PLA配合物が、従来の熱可塑性配合物を置き換えることができるのに十分な耐熱性、難燃性および衝撃靭性を有するように、PLAを、特定のタイプの難燃剤および衝撃改質剤およびドリップ防止剤(drip suppressant)と配合することによって、その問題を解決する。
場合によって、PLA配合物は、PLA樹脂と反応してさらなる衝撃靭性を提供すると考えられるオリゴマー性鎖延長剤を含むこともできる。
当技術分野では、長年にわたり耐熱性の問題の解決が求められてきた。PLAの主な製造者であるネイチャーワークスLLCの刊行文献により、www.natureworksllc.comにおいて、50重量%ものアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)をPLAに添加して50−50のPLA−ABSブレンドを生成しても、純粋なPLAポリマー樹脂のHDTよりもわずか2℃高いHDTにまでしか改善されないことが報告されている。80重量%ものABSをPLAに添加すると、HDTは確かに30℃だけ改善されるが、その混合物では、実際にはより多くのABSポリマーがPLAによって修飾される。
さらに、当技術分野では長年にわたり耐熱性の問題の解決が求められており、ある産業においては、PLA配合物が、生物学的に持続可能な起源に由来し、かつ実用的に商業利用できる実用的な熱可塑性配合物となるためには、好ましくは66psiで少なくとも65℃のHDTを有するべきであると、一般に特徴付けられている。ついに本発明は、66psiで目標の65℃を達成し、またそれを上回る反応物の適切な組合せも発見した。
当技術分野では、PLAの実際のHDT値を増大すると同時に、得られる配合物を、主に有意なPLA配合物として保持するための手段が必要である。
本発明の目的では、PLAは、「有意な成分」であるべきであり、このことは、PLAが、配合物の少なくとも約30重量パーセント(30%)で存在することを意味する。
熱可塑性配合物のための非ハロゲン性の難燃性添加剤は、様々なリン含有化学物質の分類から選択することができる。リン含有化学物質の非限定的な例には、ポリホスホネート、金属ホスフィネート、メラミン(ポリ)ホスフェート、ポリホスファゼンが含まれる。その中でも、ポリホスホネートおよびポリカーボネートのコポリマーは、他の分類のリン含有化学物質がなくても適切な難燃性を提供するだけでなく、ポリホスホネート−co−カーボネートとも呼ばれるこのようなコポリマーは、PLA配合物の耐熱性を増進することが見出された。
PLA、ポリホスホネート−co−カーボネート、衝撃改質剤およびドリップ防止剤の組合せにより、PLA配合物のHDTを、100℃超まで増大することができ、厚さ3.2mmでUL94等級V−0を得、少なくとも約5フィート重量ポンド/インチのノッチ付きアイゾットが得られることが、予想外に見出された。
本発明の一態様は、耐熱性の難燃性ポリ乳酸配合物であって、(a)ポリ乳酸、(b)ポリホスホネート−co−カーボネート、(c)配合物の約5〜約12重量パーセントの量の衝撃改質剤、(d)配合物の約0.1〜約2重量パーセントの量のドリップ防止剤、および場合によって(e)オリゴマー性鎖延長剤を含む、配合物である。
本発明の別の態様は、直前に記載した配合物から形成されたプラスチック製品である。
本発明の配合物の特徴および利点を、実施形態、および図に見られる通り予想外の結果を示す実施例を参照してさらに説明する。
PLA
PLAは、以下の式Iのモノマー繰り返し基を有する周知のバイオポリマーである。
Figure 2014510831
PLAは、ポリ−D−ラクチド、ポリ−L−ラクチド、またはその両方の組合せのいずれかであってよい。PLAは、世界のあらゆる工業地域に位置するネイチャーワークスLLCから市販されている。いずれのグレードのPLAも、本発明で使用するための候補になる。現在、グレード4042Dおよび4032Dが好ましい。PLAの数平均分子量は、商業用グレードで現在利用できるものであればいくつでもよく、または将来的に市場に出されるものであってもよい。プラスチック製品の現在の最終用途が、PLAから製造されることにより、また本発明の配合物の耐熱性を有することにより利益を得られる限り、その適切なPLAを、本発明の配合物を構築するための出発点にすべきである。
ポリホスホネート−co−カーボネート
ポリホスホネート−co−カーボネートは、米国特許第7,645,850号(Freitag)に記載のコポリマーであり、その開示を参照によって本明細書に援用する。
米国特許第7,645,850号に説明されている通り、ポリホスホネート−co−カーボネートは、ポリカーボネートに共有結合によって連結した少なくとも1つのホスホネートオリゴマーまたはポリホスホネートブロックから形成され、その共有結合性の連結は、少なくとも1つのホスホネートオリゴマーまたはポリホスホネートとポリカーボネートとの間に存在して、単一のガラス転移温度(Tg)を有するコポリマーを提供する。Freitagはブロックコポリマーを開示しているが、ランダムコポリマーを形成することもできる。
式IIは、ホスホネートオリゴマーまたはポリホスホネートブロックの構造を特定するものである。
Figure 2014510831
ポリホスホネート−co−カーボネートは、約30,000〜約50,000の範囲の重量平均分子量(PC標準に準拠)、約120℃〜約133℃の範囲のガラス転移温度、ポリホスホネート−co−カーボネートの約3.8〜約6.5重量パーセントのリン含量(%)、および約40%〜約50%の範囲の限界酸素指数を有することができる。
好ましいポリホスホネート−co−カーボネートでは、重量平均分子量は約31,000であり、ガラス転移温度は約124℃であり、リン含量(%)は、ポリホスホネート−co−カーボネートの約5重量パーセントであり、限界酸素指数は約44%であると思われる。以下の実施例の目的では、この好ましいポリホスホネート−co−カーボネートは、「FRX CO45」と命名される。
FRX CO35およびFRX CO60の2種類のグレードのポリホスホネート−co−カーボネートが、米国マサチューセッツ州ChelmsfordのFRX Polymers,Inc.によって公表されている。FRX Polymersのウェブサイトにより、FRX CO35グレードに関する製品データシートが特定されている。これらのグレードの両方は、非ハロゲン性難燃剤を提供し、耐熱性の改善に寄与するので、本発明で使用するのに適している。市販で入手できるならば、それらの間のFRX CO45などの任意のグレードを使用することもできる。あるいは、ポリホスホネート−co−カーボネートは、2種類の異なるポリホスホネート−co−カーボネートのブレンドであってもよい。
米国特許第7,645,850号は、ポリホスホネート−co−カーボネートが衝撃強度に寄与することを特定した。以下の実施例で特定される通り、本発明は、市販の適切な耐久性のあるPLA配合物において使用するのに、十分な衝撃靭性を提供するための別個の成分が必要であることを見出した。
衝撃改質剤
従来の衝撃改質剤であれば、どれでも本発明の配合物で使用するための候補になる。コア/シェル衝撃改質剤、ゴム状の衝撃改質剤等が適している。
様々な衝撃改質剤の候補の中でも、シロキサングラフト化衝撃改質剤、すなわちKaneka Corporation製のKane Ace MR−01グレードのシロキサン難燃剤は、この特定のグレードが、ポリカーボネート系配合物に耐衝撃性をもたらすだけでなく、上記配合物の難燃性に寄与することから、好ましいことが見出された。Kaneka Corporationによれば、MR−01コポリマー難燃剤は、シロキサンのコアと、アクリル酸エステルのシェルを有することが公知である。ポリホスホネート−co−カーボネートは、ポリカーボネートコポリマーなので、このシロキサン/(メタ)アクリレートのMR−01コア/シェルコポリマー衝撃改質剤は、配合物に衝撃靭性とさらなる難燃性の両方を提供するのに特に適している。
ドリップ防止剤
ドリップ防止剤は、配合物が燃焼中に完全性を保持する助けになるので、従来のドリップ防止剤であれば、どれでも本発明で使用するための候補になる。
Kaneka Corporationからの刊行文献で特定されている通り、シロキサン/(メタ)アクリレートのコア/シェル衝撃改質剤を使用するポリカーボネート含有配合物は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのドリップ防止剤を添加することにより利益を得ることができる。本発明の配合物は、好ましくは少量のPTFEを含む。
PTFEを使用することによるさらなる利益は、PTFEが、プラスチック製品の溶融混合中、または最終成形中に、配合物の処理を助ける公知の潤滑剤であるということである。
任意選択のオリゴマー性鎖延長剤
場合によって、オリゴマー性鎖延長剤を一成分としてさらに含むことにより、本発明の配合物の物理的性能を増大することができる。
好ましい配合物を形成するのに有用なオリゴマー性鎖延長剤は、参照によって本明細書に援用される米国特許第6,605,681号(Villalobosら)および米国特許第6,984,694号(Blasiusら)に開示されているものなどのエポキシ官能性低分子量スチレン−アクリレートコポリマーである。
換言すれば、オリゴマー性鎖延長剤は、(i)少なくとも1つのエポキシ官能性(メタ)アクリル系モノマーと、(ii)少なくとも1つのスチレン系モノマーおよび/または(メタ)アクリル系モノマーの重合生成物であり、この重合生成物は、約180〜約2800のエポキシ当量、約30未満の数平均エポキシ官能性(Efn)値、最大約140の重量平均エポキシ官能性(Efw)値、および6000未満の数平均分子量(Mn)値を有する。好ましくは、オリゴマー性鎖延長剤は、約1.5〜約5の多分散指数を有する。
エポキシ官能性スチレン−アクリレート鎖延長剤の可能な候補の中でも、ウィスコンシン州ミルウォーキーのBASF(以前のJohnson Polymers)から市販されているJoncryl(登録商標)ブランドの鎖延長剤オリゴマーが好ましい。利用可能で有用な様々なグレードは、ADR−4300、ADR−4370およびADR−4368であり、これらはすべて固体である。あるいは、液体グレード、すなわちADR−4380、ADR−4385およびADR−4318を使用することもできる。
他の任意選択の添加剤
本発明の配合物は、配合物にとって望ましい処理または性能特性を得るのに十分な量で、他の従来のプラスチック製品用添加剤を含むことができる。この量は、添加剤を無駄にせず、かつ配合物の処理または性能にとって有害にならない量にすべきである。熱可塑性物質配合分野の当業者であれば、過度の実験を用いずに、Plastics Design LibraryのPlastics Additives Database (2004年)(www.williamandrew.com)などの論文を参照することにより、本発明の配合物に含まれる多くの様々なタイプの添加剤から選択することができる。
任意選択の添加剤の非限定的な例には、接着促進剤;殺生物剤(抗菌剤、抗真菌剤および防カビ剤)、くもり止め剤;帯電防止剤;結合剤、膨張剤および発泡剤;分散剤;防火剤および難燃剤および防煙剤;開始剤;潤滑剤;顔料、着色剤および染料;可塑剤;処理助剤;離型剤;スリップおよびブロッキング防止剤;安定剤;ステアリン酸塩;紫外線吸収剤;粘度調節剤;ワックス;ならびにそれらの組合せが含まれる。
表1は、本発明において有用な成分の、許容できる範囲、望ましい範囲、およびさらに好ましい範囲を示すものであり、これらをすべて全配合物に対する重量パーセント(wt%)で表す。
Figure 2014510831
処理
本発明の配合物の調製は、複雑ではなく、バッチ操作または連続操作で行うことができる。
連続プロセスにおける混合は、典型的に、ポリマーマトリックスを溶融するのに十分高い温度にした押出機内で、押出機のヘッドまたは押出機の下流のいずれかで固体成分の添加剤を添加しながら行われる。押出機の速度は、1分当たり約50〜約700回転数(rpm)、好ましくは約100〜約300rpmの範囲であってよい。典型的に、押出機からの排出物は、後に押出しによって成形するか、または成型することによってポリマー製品にするために、ペレット化される。
バッチプロセスにおける混合は、典型的に、やはりポリマーマトリックスを溶融するのに十分高い温度にして、固体成分の添加剤を添加できるようにしたミキサー内で行われる。混合速度は、60〜1000rpmの範囲である。また、ミキサーからの排出物は、後に押出しによって成形するか、または成型することによってポリマー製品にするために、より小さいサイズに切断される。
連続処理またはバッチ処理の最中に、存在する場合には、オリゴマー性鎖延長剤をPLAまたはポリホスホネート−co−カーボネートまたはその両方と反応させて、本発明の配合物を形成する。
場合によっては好ましくは、バッチまたは連続の溶融混合の前に成分を乾燥させて、溶融混合容器内の水分活性化による分解または反応の可能性を低減する一助にすることができる。あるいは、水分捕捉剤または乾燥剤を配合物に組み込む、溶融混合容器内に真空を適用するなどの、分解可能性を低減する他の方法を使用することもできる。これらの技術または技術の組合せのいずれでも、成分は、溶融混合の前または最中に乾燥させられる。
その後の押出しまたは成型技術は、熱可塑性ポリマー工学の当業者に周知である。過度の実験を用いずに、すべてPlastics Design Libraryによって刊行の「Extrusion, The Definitive Processing Guide and Handbook」、「Handbook of Molded Part Shrinkage and Warpage」、「Specialized Molding Techniques」、「Rotational Molding Technology」および「Handbook of Mold, Tool and Die Repair Welding」(www.williamandrew.com)などの参考文献を参照することにより、本発明の配合物を使用して、任意の考え得る形状および外観の製品を製造することができる。
溶融混合中の乾燥または他の技術に関わらず、成型前に配合物を乾燥させると、熱変形温度を含む性能特性に対して直接的な影響を及ぼし得ることが見出された。以下の実施例によって実証される通り、乾燥量は、成型前に本質的に乾燥した、すなわち0.1%未満の含水量を有するブレンド配合物を得るために、4時間程度ではなく約48時間により近くなるはずである。65℃の熱変形温度に近い温度で乾燥する可能性を低めるために、温度は、非真空状態で最大約60℃にすることができる。実際、乾燥時間を短縮すると同時に乾燥量を最大限にするために、成型されたまたは押し出された生成物として成形される配合物を分解するおそれがあり、またはその他の方法で配合物の性能に影響を及ぼすおそれがある温度に接近することなく、時間、温度および気圧の最良の組合せを、過度の実験を用いずに特定することができる。
本発明の有用性
プラスチック製品であれば、どれでも本発明の配合物を使用するための候補になる。ここでPLAの耐熱性が達成されたので、高HDT(好ましくは66psiで少なくとも100℃のHDT)を必要とする既に化石由来のポリマーから製造されているあらゆるタイプのプラスチック製品は、ここで持続可能なPLAポリマー配合物から製造することができる。
本発明の配合物から製造されたプラスチック製品は、輸送、電化製品、電子機器、建築および建設、生物医学、パッケージならびに消費者市場で使用するために、成型または押出しによって成形することができる。
ここで、例えば食品パッケージは、本発明のPLA配合物から製造することができ、60℃に近い温度での貯蔵または輸送に耐えるのに十分な耐熱性を保持することができる。本発明の配合物から製造されたプラスチック製品は、PLAを単独で用いるよりも少なくとも5℃高い温度で、かつ好ましくは65℃未満の温度で、製品の構造的完全性を保持する。
実施例は、本発明の予想外の性質を証明するものである。
比較例A〜BQおよび実施例1〜11
これらの実施例は、他のタイプの非ハロゲン化リン含有難燃剤および他の非ハロゲン化難燃剤の多くが、本発明の適切な難燃剤としてのポリホスホネート−co−カーボネートの特定には至らなかったことを実証している。
さらに、ポリホスホネート−co−カーボネートは、機能的添加剤ではないポリマー樹脂用に慣習的に確保される量で配合物中に存在するので、ポリホスホネート−co−カーボネートの使用は、他の候補である非ハロゲン化リン含有難燃剤とは異なる。したがって、ポリホスホネート−co−カーボネートの使用は、そのポリカーボネート含量から、高いHDTを提供する熱可塑性樹脂としてだけでなく、そのポリホスホネート含量から、難燃性を提供する熱可塑性樹脂としても予想外に機能する。
表2は、成分の一覧を示す。表3は、押出し条件の一組を示す。表4は、押出し条件の他の組を示す。表5は、成型条件を示す。表6〜13は、配合、ならびにUL94難燃度、ASTM D−256によるノッチ付きアイゾット衝撃度およびASTM D648による66psiにおけるHDTを示す。
UL94難燃度に関する「等級なし」は、失敗である。
Figure 2014510831
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表6〜13は、本発明を生成するための実験方法の進行を特定するものである。数々の非ハロゲン化リン含有難燃剤および膨張性黒鉛を、PLAおよびポリカーボネートのブレンドにおける機能性添加剤として使用することを試みた。
唯一、ポリホスホネート−co−カーボネートにより、難燃性試験UL−94でV−0またはV−1という結果を得ることに成功した。この結果は、本発明の目的で許容される結果である。
唯一、ポリホスホネート−co−カーボネートとシロキサン/(メタ)アクリレート衝撃改質剤により、UL−94でV−0またはV−1という難燃性の結果、および約5フィート重量ポンド/インチを超えるノッチ付きアイゾット衝撃等級が得られた。
比較例AおよびBは、ポリホスホネート−co−カーボネートを難燃剤として使用する場合でも、PLAが、全配合物の約49パーセントを超えない場合があることを実証している。比較例CおよびDは、特にPLA含量が75重量パーセントを超える場合に、ホスフィン酸アルミニウムおよび窒素相乗剤が作用しないことを実証している。比較例E〜Qは、様々なPLAレベルでポリホスファゼンが適切な難燃剤にならず、PLA含量を10重量パーセントまで低減しても適切な難燃剤にならないことを実証している。ポリホスフィン酸アルミニウムおよび窒素相乗剤の有無は問題にならず、すべて失敗した。
比較例Rは、PLAが30重量パーセントでも、ポリリン酸アンモニウムが、適切な難燃剤として働かないことを実証している。比較例SおよびTは、ポリホスホネートとシアヌル酸メラミンの組合せが作用せず、比較例Uにより、シアヌル酸メラミンをホスフィン酸アルミニウムおよび窒素相乗剤で置き換えても、比較例Vにより、ホスフィン酸アルミニウムおよび窒素相乗剤をシアヌル酸メラミンに加えても、作用しなかったことを実証している。
比較例WおよびXは、やはり難燃性の特性を有する衝撃改質剤を単に使用するだけでは、不十分であったことを実証している。比較例YおよびZは、ポリホスホネートホモポリマーを使用しても失敗したことを実証している。
比較例AAは、ポリホスホネート−co−カーボネートと30%のPLA含量を使用すると、UL94で等級V−0を得ることができ、26回の事前の試みの後で初めてわずかに成功したことを実証しているが、ノッチ付きアイゾット衝撃はかなり非常に低く、商業用途では許容されない。
比較例AB〜AEは、ポリホスファゼン、シアヌル酸メラミンおよび溶融石英(fused silica)の組合せにより、UL94で等級V−2を得たことを実証しているが、この等級は市場では不十分である。
比較例AF〜AIは、ポリホスファゼンホモポリマーを使用すると、UL94で等級V−0を達成することが可能であることを実証しているが、従来のコア/シェル衝撃改質剤を比較例AIに導入すると、配合物が十分に市場性のあるノッチ付きアイゾット値を有するとしても、UL94でV−2の等級しか得られないことを示している。
比較例AJおよびAKにより、従来のコア/シェル衝撃改質剤を伴わず、また伴って、ポリホスファゼンとシアヌル酸メラミンを組み合わせることを試みたが、成功しなかった。
再度、比較例ALにより、ポリホスホネート−co−カーボネートとPLAの使用によって完全に許容される難燃性配合物が得られる望みを得たが、衝撃靭性については試験しなかった。比較例AMは、鎖延長剤およびポリリン酸アンモニウムを使用すると失敗したことを実証している。
比較例AN〜AWでは、シアヌル酸メラミン、従来のコア/シェル衝撃改質剤、および様々なグレードのポリカーボネートを伴って、また伴わずにポリホスホネート(polyphosphanate)を使用することを試験した。これら比較例のすべての中でも、唯一、比較例AOおよびAPによりUL94で等級V−0が達成されたが、それらの衝撃靭性は、商業上不適切であった。
比較例AX〜BCでは、ポリリン酸メラミンおよびシアヌル酸メラミンを難燃剤として調査したが、両方共、見込みが得られなかった。
後の8つの実験により、本発明を理解することに成功した。比較例BDは、シロキサン/(メタ)アクリレート衝撃改質剤を含んでおらず、十分に靭性ではなかった。比較例BEは、衝撃改質剤が多すぎ、十分な難燃性を示さなかった。比較例BFは、PLAが多すぎ、十分な難燃性を示さなかった。しかし、実施例1〜5、特に実施例1〜3により、本発明の配合物が十分な難燃性および衝撃靭性を有することができる限られた配合が特定された。
比較例BG〜BMは、ポリリン酸アンモニウムおよび膨張性黒鉛を難燃剤として使用しても作用しなかったことを実証しているが、比較例BNに見られる通り、膨張性黒鉛だけを使用しても作用しなかった。
実施例6および7は、再度、難燃剤としてのポリホスホネート−co−カーボネートと、シロキサン/(メタ)アクリレートのコア/シェル衝撃改質剤を使用すると、許容される難燃性および衝撃靭性の両方が得られたことを実証している。実施例7は、エポキシ官能性スチレン−アクリレートオリゴマー性鎖延長剤により、73%良好な衝撃靭性が得られたという点で、実施例6とは異なっていた。したがって、任意選択ではあるが、このオリゴマー性鎖延長剤を使用することが好ましい。
実施例8は、異なるグレードのPLAを使用して、PLA黒色濃縮物においてPLA含量に関して30重量パーセントに近いPLA含量を用いると、やはり許容される結果が得られたことを実証している。
実施例9は、オリゴマー性鎖延長剤なしでシロキサン/(メタ)アクリレートのコア/シェル衝撃改質剤を20%増大すると、UL94難燃度がV−1に低下し、比較例BOおよびBPにおいて、衝撃改質剤の含量を増やすと、適切な難燃性に許容されるレベルを超えたことを実証している。
実施例10および11により、ドリップ防止剤の量の影響を研究したが、衝撃靭性だけがわずかに影響を受けたことを見出した。
ポリホスホネート−co−カーボネートが、ポリホスホネートホモポリマーよりもはるかに好ましいという知見を確認するための比較例BQは、ポリホスホネート−co−カーボネートが、ポリカーボネートとポリホスホネートの組合せよりも優れていることを実証している。
この徹底的な実験により、許容される難燃性および衝撃靭性を有する本発明は、最小30重量パーセントのPLAを有するPLA配合物に見出された。シロキサン/(メタ)アクリレート衝撃改質剤の範囲およびPLAの範囲により、許容される性能が限られていることが実証された。しかし、強靭な難燃性のPLA配合物のための正確な性能要件に応じて、当業者がその範囲内で調節できる11種類の異なる実施例が見出され、提供された。また、これらの11種類の実施例により、HDT(66psiの荷重における)(℃)が、各場合100℃を超え、ほとんどの場合、110℃を超えることが実証された。
ポリホスホネート−co−カーボネートのリン含量に応じて、本発明の配合物中に存在するポリ乳酸の量をさらに増大することが可能な場合がある。
本発明は、先の実施形態には限定されない。特許請求の範囲を以下に記載する。
本発明の配合物の特徴および利点を、実施形態、および図に見られる通り予想外の結果を示す実施例を参照してさらに説明する。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
耐熱性の難燃性ポリ乳酸配合物であって、
(a)ポリ乳酸、
(b)ポリホスホネート−co−カーボネート、
(c)前記配合物の約5〜約12重量パーセントの量の衝撃改質剤、
(d)前記配合物の約0.1〜約2重量パーセントの量のドリップ防止剤、および場合によって
(e)オリゴマー性鎖延長剤
を含む、配合物。
(項目2)
前記ポリホスホネート−co−カーボネートが、ポリカーボネートに共有結合によって連結した少なくとも1つのホスホネートオリゴマーまたはポリホスホネートブロックから形成され、前記共有結合性の連結が、前記少なくとも1つのホスホネートオリゴマーまたはポリホスホネートと前記ポリカーボネートとの間に存在して、単一のガラス転移温度(Tg)を有するコポリマーを提供する、項目1に記載の配合物。
(項目3)
前記ポリホスホネート−co−カーボネートが、約30,000〜約50,000の範囲の重量平均分子量、約120℃〜約133℃の範囲のガラス転移温度、前記ポリホスホネート−co−カーボネートの約3.8〜約6.5重量パーセントのリン含量(%)、および約40%〜約50%の範囲の限界酸素指数を有する、項目1または項目2に記載の配合物。
(項目4)
前記ホスホネートオリゴマーまたはポリホスホネートブロックが、
Figure 2014510831

の構造を有する、項目3に記載の配合物。
(項目5)
前記ポリホスホネート−co−カーボネートが、2種類の異なるポリホスホネート−co−カーボネートのブレンドである、項目4に記載の配合物。
(項目6)
前記ブレンドした配合物をプラスチック製品に成形する前に本質的に乾燥させた場合、前記プラスチック製品に成形された後の前記ブレンドした配合物が、ASTM D648のプロトコルを使用して、66重量ポンド毎平方インチで少なくとも100℃の熱変形温度を有する、項目1〜5のいずれかに記載の配合物。
(項目7)
前記ポリ乳酸が、ポリ−D−ラクチド、ポリ−L−ラクチド、またはその両方の組合せを含み、前記配合物中に存在するポリ乳酸の量が、約30〜約39重量パーセントの範囲である、項目1〜6のいずれかに記載の配合物。
(項目8)
前記オリゴマー性鎖延長剤が、エポキシ官能性スチレン−アクリル系オリゴマーであり、前記配合物中に存在するエポキシ官能性スチレン−アクリル系オリゴマーの量が、配合物約0.5〜約2重量パーセントである、項目1〜7のいずれかに記載の配合物。
(項目9)
前記衝撃改質剤が、シロキサン/(メタ)アクリレートのコア/シェルコポリマーである、項目1〜8のいずれかに記載の配合物。
(項目10)
前記ドリップ防止剤が、ポリテトラフルオロエチレンである、項目1〜9のいずれかに記載の配合物。
(項目11)
項目1〜10のいずれかに記載の配合物から成形されたプラスチック製品。
(項目12)
成型されるかまたは押し出され、輸送、電化製品、電子機器、建築および建設、パッケージまたは消費者市場で使用するために成形される、項目11に記載の製品。
(項目13)
ASTM D648のプロトコルを使用して、66重量ポンド毎平方インチで共に測定した場合、前記製品は、ポリ乳酸だけで製造されたプラスチック製品の熱変形温度より少なくとも5℃高い熱変形温度を有する、項目10または項目11に記載の製品。
(項目14)
3.2mmの厚さでUL94難燃度がV−0またはV−1である、項目13に記載の製品。
(項目15)
(a)ポリ乳酸、ポリホスホネート−co−カーボネート、衝撃改質剤およびドリップ防止剤、および場合によってエポキシ官能性スチレン−アクリレートオリゴマー性鎖延長剤を含む成分を集めるステップと、
(b)輸送、電化製品、電子機器、建築および建設、パッケージまたは消費者市場で使用するために成形されたプラスチック製品に、後に成形するために、前記集めたものを溶融混合して配合物にするステップと
を含む、項目1〜10のいずれかに記載の配合物を製造する方法。
(項目16)
(c)前記配合物を、0.1%未満の含水量まで乾燥させるステップと、
(d)前記配合物を、輸送、電化製品、電子機器、建築および建設、パッケージまたは消費者市場で使用するためにプラスチック製品に成形するステップと
をさらに含む、項目15に記載の配合物を製造する方法。

Claims (16)

  1. 耐熱性の難燃性ポリ乳酸配合物であって、
    (a)ポリ乳酸、
    (b)ポリホスホネート−co−カーボネート、
    (c)前記配合物の約5〜約12重量パーセントの量の衝撃改質剤、
    (d)前記配合物の約0.1〜約2重量パーセントの量のドリップ防止剤、および場合によって
    (e)オリゴマー性鎖延長剤
    を含む、配合物。
  2. 前記ポリホスホネート−co−カーボネートが、ポリカーボネートに共有結合によって連結した少なくとも1つのホスホネートオリゴマーまたはポリホスホネートブロックから形成され、前記共有結合性の連結が、前記少なくとも1つのホスホネートオリゴマーまたはポリホスホネートと前記ポリカーボネートとの間に存在して、単一のガラス転移温度(Tg)を有するコポリマーを提供する、請求項1に記載の配合物。
  3. 前記ポリホスホネート−co−カーボネートが、約30,000〜約50,000の範囲の重量平均分子量、約120℃〜約133℃の範囲のガラス転移温度、前記ポリホスホネート−co−カーボネートの約3.8〜約6.5重量パーセントのリン含量(%)、および約40%〜約50%の範囲の限界酸素指数を有する、請求項1または請求項2に記載の配合物。
  4. 前記ホスホネートオリゴマーまたはポリホスホネートブロックが、
    Figure 2014510831

    の構造を有する、請求項3に記載の配合物。
  5. 前記ポリホスホネート−co−カーボネートが、2種類の異なるポリホスホネート−co−カーボネートのブレンドである、請求項4に記載の配合物。
  6. 前記ブレンドした配合物をプラスチック製品に成形する前に本質的に乾燥させた場合、前記プラスチック製品に成形された後の前記ブレンドした配合物が、ASTM D648のプロトコルを使用して、66重量ポンド毎平方インチで少なくとも100℃の熱変形温度を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の配合物。
  7. 前記ポリ乳酸が、ポリ−D−ラクチド、ポリ−L−ラクチド、またはその両方の組合せを含み、前記配合物中に存在するポリ乳酸の量が、約30〜約39重量パーセントの範囲である、請求項1〜6のいずれかに記載の配合物。
  8. 前記オリゴマー性鎖延長剤が、エポキシ官能性スチレン−アクリル系オリゴマーであり、前記配合物中に存在するエポキシ官能性スチレン−アクリル系オリゴマーの量が、配合物約0.5〜約2重量パーセントである、請求項1〜7のいずれかに記載の配合物。
  9. 前記衝撃改質剤が、シロキサン/(メタ)アクリレートのコア/シェルコポリマーである、請求項1〜8のいずれかに記載の配合物。
  10. 前記ドリップ防止剤が、ポリテトラフルオロエチレンである、請求項1〜9のいずれかに記載の配合物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の配合物から成形されたプラスチック製品。
  12. 成型されるかまたは押し出され、輸送、電化製品、電子機器、建築および建設、パッケージまたは消費者市場で使用するために成形される、請求項11に記載の製品。
  13. ASTM D648のプロトコルを使用して、66重量ポンド毎平方インチで共に測定した場合、前記製品は、ポリ乳酸だけで製造されたプラスチック製品の熱変形温度より少なくとも5℃高い熱変形温度を有する、請求項10または請求項11に記載の製品。
  14. 3.2mmの厚さでUL94難燃度がV−0またはV−1である、請求項13に記載の製品。
  15. (a)ポリ乳酸、ポリホスホネート−co−カーボネート、衝撃改質剤およびドリップ防止剤、および場合によってエポキシ官能性スチレン−アクリレートオリゴマー性鎖延長剤を含む成分を集めるステップと、
    (b)輸送、電化製品、電子機器、建築および建設、パッケージまたは消費者市場で使用するために成形されたプラスチック製品に、後に成形するために、前記集めたものを溶融混合して配合物にするステップと
    を含む、請求項1〜10のいずれかに記載の配合物を製造する方法。
  16. (c)前記配合物を、0.1%未満の含水量まで乾燥させるステップと、
    (d)前記配合物を、輸送、電化製品、電子機器、建築および建設、パッケージまたは消費者市場で使用するためにプラスチック製品に成形するステップと
    をさらに含む、請求項15に記載の配合物を製造する方法。
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