JP2014510368A - 組成物、エネルギー貯蔵デバイスおよび関連する工程 - Google Patents

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Abstract

正極組成物が提供されている。正極組成物は、少なくとも1つの電気活性金属を含んでおり、これは、チタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択されてよい。組成物はさらに、正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムと、第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含む電解質塩とを含んでおり、この場合電解質塩は、およそ摂氏300℃未満の融点を有する。関連するデバイス、例えばUPSデバイスもまた、本発明の実施形態を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、電極組成物およびその作成方法に関する実施形態を含む。本発明はまた、エネルギー貯蔵デバイスのための電極に関する実施形態も含む。
金属塩化物電池、特に溶融したナトリウム陽極と、ベータ−アルミナ固体電解質を備えたナトリウム−ニッケル塩化物電池がエネルギー貯蔵用途で広く利用されている。金属塩化物電池が、ハイブリッド機関車またはプラグイン電気自動車(PHEV)などの自走用途で利用される場合、電池は、電池が放電する間、電力サージ(高い電流)を提供することができなければならない。これは、作業能率および電池のサイクル寿命を有意に失われることなく達成される必要がある。回生制動(例えばPHEVにおける電力生成システム)によってより優れた燃費を実現するために、より優れた電気効率が望まれるが、これは、放電エネルギーと充電エネルギーの比が、電流の増加と共に低下するためである。電力サージに耐えることができる正極組成物を提供するための試みがなされてきた。一般に、高い電流セル性能の長年の問題に対する解決法を改善することに対する要望がある。正極組成物を改良することにより、1つのこのような解決法を与えることができ、これは改善された組成物が、セルの作業能率を有意に改善し、その容量の低下率を下げることができるためである。
米国特許第5536593号明細書
本発明の一態様により、正極組成物が提供される。正極組成物は、少なくとも1つの電気活性金属を含んでおり、これはチタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択される。組成物はさらに、正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムを含む。組成物はまた、第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、電解質塩を含む。電解質塩は、第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含む。電解質塩は、およそ摂氏300℃未満の融点を有する。第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、第2のアルカリ金属ハロゲン化物は別々に、塩素、臭素およびフッ素から選択されたハロゲン化物を含む。
本発明の一態様によって、ある製品が提供される。この製品は、正極組成物を含んでおり、これは上記で述べられ、以下でさらに記載される。
本発明の別の態様によって、エネルギー貯蔵デバイスが提供される。このデバイスは、(a)アルカリ金属を有する第1の小室と、(b)本明細書で詳細に記載される正極組成物を含む第2の小室と、(c)第1の小室と第2の小室の間でアルカリ金属イオンを運ぶことができる固体セパレータとを含む。
本発明のさらに別の態様によって、無停電電力供給デバイスが提供される。この製品は、本明細書に詳細に記載されるように正極組成物を含む。
別の実施形態は、本明細書に記載されるエネルギー貯蔵デバイスを準備する方法に向けられている。方法は、特定の容積を画定する内側面を有する筐体を設けるステップと、この筐体の内部にセパレータを配置するステップであって、このセパレータが、第1の小室の少なくとも一部を画定する第1の面と、第2の小室の少なくとも一部を画定する第2の面を有しており、第1の小室が、セパレータを介して第2の小室とイオン連通するステップと、第2の小室の中に正極組成物(本明細書に記載される)を配置するステップとを含む。
さらに別の実施形態は、正の陰極組成物に向けられている。正の陰極組成物は、正極組成物の容量に基づいて、およそ10容量パーセントからおよそ20容量パーセントの範囲内の量のニッケルを含む。正極組成物はさらに、正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムを含む。組成物はまた、塩化ナトリウム、フッ化ナトリウム、臭化ナトリウムおよびその組み合わせから選択された第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、電解質塩とを含む。電解質塩は、(a)塩化ナトリウム、フッ化ナトリウム、臭化ナトリウムおよびその組み合わせから選択された第2のアルカリ金属ハロゲン化物と、(b)ハロゲン化アルミニウムとを含む。電解質塩は、およそ摂氏300℃未満の融点を有する。
本発明のこれらのおよび他の特徴、態様および利点は、以下の詳細な説明を添付の図面を参照して読むことでより適切に理解され、この図面において同様の文字は、図面を通して同様の部品を表している。
本発明の一実施形態による電気化学セルの前方断面図を示す概略図である。 本明細書に記載される実施形態による、正極組成物のための充電サイクルにおける放電時間を表すグラフである。
本発明は一般、正極組成物に関する。より詳細には本発明は、エネルギー貯蔵デバイスのための正極組成物に関する。本発明はまた、エネルギー貯蔵デバイスを作成する方法に関する実施形態を含む。
明細書およびクレーム全体を通してここで使用される近似する言葉は、それが関係する基本機能を変えることなく、許容範囲で変動することが可能な任意の量的な表現を修正するのに適用されてよい。したがって例えば「およそ(about)」などの用語によって修正される値は、特定される正確な値に限定させるものではない。一部の例において、概算する言葉は、その値を測定する器具の精度に対応する場合がある。同様に「自由な(free)」は、特定の用語と組み合わせて使用される場合があり、ごくわずかな数または微量を含む場合があり、その一方で修正された用語の制約から依然として自由と見なされている。
本明細書で使用されるように、用語「してよい(may)」および「してよい(maybe)」は、一組の状況における、すなわち状況、特定の特性、特徴または機能の所有における発生の可能性を示唆している。これらの用語はまた、1つまたは複数の能力、性能または修飾された動詞に関連する可能性を表すことによって、別の動詞を修飾する場合もある。したがって「してよい(may)」および「してよい(maybe)」の利用は、修正された用語が、指摘される能力、機能または使用法に対して見かけ上適切である、受け入れらる、または好適であることを示唆する一方で、一部の状況においては、修正された用語が、適切でない、受け入れられない、または好適ではない場合もあることを考慮している。例えば一部の状況では、特定の事象または能力が予測される場合があり、その一方で他の状況では、その事象または能力が生じる可能性がない場合もあり、この区別は、用語「してよい(may)」および「してよい(maybe)」によって捕らえられる。
本発明の1つまたは複数の特定の実施形態を以下に記載する。これらの実施形態の簡潔な記載を提供しようとする中で、実際の実装形態の全ての機能が明細書中に記載される訳ではない。の、何らかの設計または設計プロジェクトなどでの、このような実際の実装形態のいずれかの開発において、例えばシステム関連および商業関連の制約に準拠するなど、この開発者の特定の目的を達成するために多数の実装形態に固有の決定を行う必要があり、これは実装形態によって異なる可能性があることを理解されたい。さらにこのような開発の取り組みは、複雑で時間がかかるものではあるが、それでもやはり、本開示の恩恵を有する当業者にとって、設計、作製および製造を請け負うことは日常的であることを理解されたい。
「任意選択の(optional)」または「任意選択で(optionally)」は、その後に記載される事象または状況が生じる場合、または生じない場合があり、本記載が、その事象が生じる場合、それが生じない場合の例を含むことを意味している。
さらに本発明の特定の機能が、1つの集合のいくつかの要素およびその組み合わせのうちの少なくとも1つを備えるまたはそれで構成されることを述べているときはいつでも、その機能は、個別にまたはその集合のいずれかの他の要素と組み合わせて、その集合の任意の要素を備えるまたはそれで構成される可能性があることが理解される。
本発明の種々の実施形態の要素を取り上げる際、冠詞「a」、「an」、「the」および「said」は、1つまたは複数の要素があることを意味することが意図されている。用語「備えるcomprising)」、「含む(including)」および「有する(having)」は、包括的であり、記載される要素以外の追加の要素がある可能性があることを意味することが意図されている。さらに用語「第1の(first)」「第2の(second)」などは、本明細書では、いなかる順番、量または重要性も意味するものではなく、むしろ1つの要素を別の要素と区別するのに使用されている。
本明細書に記載される本発明の実施形態は、最新技術の注目される不備な点に対処している。このような実施形態は有利には、金属−金属塩化物電池で使用するための改良された正極組成物、例えばナトリウム−ニッケル塩化物電池を提供する。正極組成物は、少なくとも1つの電気活性金属を含んでおり、これはチタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択される。組成物はさらに、正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムと、少なくとも1つの第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含む電解質塩とを含んでおり、電解質塩は、およそ摂氏300℃未満の融点を有し、第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、第2のアルカリ金属ハロゲン化物は別々に、塩素、臭素およびフッ素から選択されたハロゲン化物を含む。正極組成物はまた、本明細書に列記される種々の元素の化学または電気化学相互作用の生成物を含む場合もある。有利には、本発明は、改善された正極組成物を提供することによって高い電流セル性能に関連する問題を解決する、または最小限にする。
改善された正極組成物は、高温金属ハロゲン化物/ナトリウムセルの最大放電出力密度を増大させる助けをすることができる。これはまた、これらのセルが高い電力放電を持続することができる時間を延ばすこともできる。本発明の実施形態はまた、本明細書に記載される正極組成物を備えた製品と、エネルギー貯蔵デバイスを提供する。より具体的には、エネルギー貯蔵デバイスは、無停電電力供給(UPS)デバイスを含んでおり、このデバイスは高い電力を短時間にわたって送達するように設計されている。典型的にはUPSは、およそ1秒からおよそ2時間の期間、およそ0.5Dからおよそ10D(この場合fDは、1/f時間におけるエネルギー貯蔵電池の完全な放電に対応する比率である)の平均率で高い電力を送達するように設計されている。加えて、増大した電力密度は、製品当たりの、またはエネルギー貯蔵デバイス当たりのセルの数を減らす助けをすることができ、これはおそらく製品やデバイスのコストを直接下げることになる。さらに製品またはエネルギー貯蔵デバイスの有効寿命を延ばすことにより、設置された年ごとの製造品当たりのコストを下げることもできる。本発明の実施形態はまた、エネルギー貯蔵デバイスを形成する方法を提供する。
本明細書で使用されるように、陰極の材料は、電池の充電工程において電子を供給する材料であり、酸化還元反応の一部として存在している。陽極材料は、電池の充電工程において電子を受け入れ、酸化還元反応の一部として存在している。正極、すなわち陰極は、電極材料、支持構造体および集電器などの異なる機能を有する陰極材料を含む。電極材料は、その酸化状態と還元状態の両方で、あるいは完全な酸化と、還元の間にある何らかの状態で、関与する電気化学反応物として正極内に存在している。電気活性金属は、溶融したナトリウムテトラクロロアルミネート中で酸化する金属であり、そのアルミニウムの酸化電位(ナトリウムに対しておよそ1.58V)を上回り、塩化物の酸化電位(ナトリウムに対しておよそ4.15V)を下回る金属塩が生じる。
支持構造体は通常、充電/放電中の何らかの化学反応において大きな変化を受けることはないが、但し、電子輸送を行い、電極材料が化学反応を受ける際電極材料を支持し、必要ならば固体が沈殿することができるような面を可能にする。電解質は、セルの正極と負極の間でイオン輸送機構を実現させる媒体であり、電極材料の酸化後の形態の溶剤として作用することができる。イオン輸送機構を容易にする添加剤は、(それ自体は、この機構を提供しない)電解質自体から区別される。
本発明の一態様において指摘したように、正極組成物の重量に基づいておよそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の一定量の少なくとも1つの電気活性金属、すなわちヨウ化ナトリウムと、少なくとも1つの第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含む電解質塩とを含む正極組成物が提供され、この場合電解質塩は、およそ摂氏300℃未満の融点を有する。第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、第2のアルカリ金属ハロゲン化物は別々に塩素、臭素およびフッ素から選択されたハロゲン化物を含む。一実施形態において、電気活性金属は、少なくとも1つの遷移金属であってよく、これは、チタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択される。一実施形態において電気活性金属は、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛から選択された少なくとも1つの金属であってよい。さらに別の実施形態において、電気活性金属はアンチモンであってよい。他の実施形態において電気活性金属の一部または全ては、任意選択で電気活性金属の塩の形態を含む場合もある。一実施形態において電気活性金属塩は、電気活性金属の硝酸塩、硫化物またはハロゲン化合物の形態であってよい。ハロゲン塩が一部の例では好ましい。
一実施形態において、正極組成物内に存在する電気活性金属の量は、正極組成物の容量に基づいて、およそ10容量パーセントからおよそ20容量パーセントの範囲内である。別の実施形態において、存在する電気活性金属の量は、およそ11容量パーセントからおよそ19容量パーセントの範囲内である。さらに別の実施形態において、存在する電気活性金属の量は、およそ12容量パーセントからおよそ18容量パーセントの範囲内である。当業者は、電気活性金属、例えばニッケルが、正極グリッドであることを理解するであろう。一実施形態においてニッケルの量が、電流を浸透させるのに十分でなければ、セルが期待通りに機能しない場合がある。別の実施形態において、ニッケルの量が過剰である場合、それは電解質塩および/またはハロゲン化アルカリ金属を犠牲にすることになり、それらは共に重要な機能を果たしている。
正極組成物は、ヨウ化ナトリウムを含む。一実施形態において、正極組成物内に存在するヨウ化ナトリウムの量は、正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内である。別の実施形態において、存在するヨウ化ナトリウムの量は、およそ0.2重量パーセントからおよそ0.8重量パーセントの範囲内である。さらに別の実施形態において、存在するヨウ化ナトリウムの量は、およそ0.3重量パーセントからおよそ0.7重量パーセントの範囲内である。本開示の他の部分で指摘したように、本発明の発明者は、他の正極組成物において使用されるヨウ化ナトリウムのレベルと比較して、このような減少したレベルでヨウ化ナトリウムが存在することで、このような正極を内蔵する電気化学セルにかなりの利点を与えることができる(例えば米国特許第5,972,533号を参照されたい、これは参照により本明細書に組み込まれており、電気化学セルの作用を詳細に記載している)ことを発見した。
正極組成物はまた、第1のアルカリ金属ハロゲン化物を含む。一実施形態において、第1のアルカリ金属ハロゲン化物は、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、フッ化カリウム、塩化リチウム、臭化リチウム、フッ化リチウムおよび塩化セシウムから選択された少なくとも1つのアルカリ金属ハロゲン化物である。
一実施形態において、正極組成物内に存在する第1のアルカリ金属ハロゲン化物の量は、正極組成物の容量に基づいて、およそ20容量パーセントからおよそ50容量パーセントの範囲内である。別の実施形態において、正極組成物内に存在する第1のアルカリ金属ハロゲン化物の量は、およそ22容量パーセントからおよそ48容量パーセントの範囲内である。さらに別の実施形態において、正極組成物内に存在する第1のアルカリ金属ハロゲン化物の量は、およそ25容量パーセントからおよそ45容量パーセントの範囲内である。
第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含む電解質塩は通常、およそ摂氏300℃未満の融点を有する。一実施形態において電解質塩は、およそ摂氏300℃からおよそ250℃、およそ摂氏250℃からおよそ摂氏200℃またはおよそ摂氏200℃からおよそ摂氏150℃の範囲内の融点を有する。一実施形態において、電解質塩は、およそ摂氏185℃の融点を有する。
一実施形態において、第2のアルカリ金属ハロゲン化物は、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、フッ化カリウム、塩化リチウム、臭化リチウム、フッ化リチウムおよび塩化セシウムから選択された少なくとも1つのアルカリ金属ハロゲン化物である。一実施形態において第2のアルカリ金属ハロゲン化物は、塩化ナトリウムである。一実施形態において、上記に挙げた電解質塩の金属ハロゲン化物は、塩化アルミニウムである。
一実施形態において、利用される電解質塩の量は、正極組成物の全体の量に基づいて、およそ22重量パーセントからおよそ35重量パーセントの範囲内である。別の実施形態において、利用される電解質塩の量は、正極組成物の全体の量に基づいて、およそ25重量パーセントからおよそ32重量パーセントの範囲内である。さらに別の実施形態において、利用される電解質塩の量は、正極組成物の全体の量に基づいて、およそ28重量パーセントからおよそ30重量パーセントの範囲内である。
一実施形態において、第2のアルカリ金属ハロゲン化物と、電解質塩のハロゲン化アルミニウムは、反応生成物内におよそ0.5:0.5からおよそ0.33:0.67の範囲内のモル比で存在している。別の実施形態において、第2のアルカリ金属ハロゲン化物と、ハロゲン化アルミニウムは、反応生成物内におよそ0.53:0.47からおよそ0.45:0.55の範囲内のモル比で存在している。さらに別の実施形態において、アルカリ金属ハロゲン化物が塩化ナトリウムであり、使用されるハロゲン化アルミニウムが塩化アルミニウムの場合、その比率は典型的には、およそ0.51:0.49からおよそ0.48:0.52である。一実施形態において、電解質塩は、テトラクロロアルミン酸ナトリウムであり、これは通常、塩化ナトリウムと塩化アルミニウムの反応生成物として形成される。
一実施形態において正極組成物はさらに、アルミニウムを含んでおり、すなわち電解質塩またはハロゲン化アルミニウム以外の形態のアルミニウムを含む。通常、アルミニウムは元素形態であり、例えばアルミニウム金属片や粒子の形態である。アルミニウムは、実施例に記載されるように、電気活性金属、鉄およびアルカリ金属ハロゲン化物を使用して形成された細粒の多孔性を改善させるのを助けることができる。一実施形態において、正極組成物内に存在するアルミニウムの量は、正極組成物の容量に基づいて、およそ0.2容量パーセントからおよそ0.5容量パーセントの範囲内である。別の実施形態において、正極組成物内に存在するアルミニウムの量は、およそ0.25容量パーセントからおよそ0.45容量パーセントの範囲内である。さらに別の実施形態において、正極組成物内に存在するアルミニウムの量は、およそ0.3容量パーセントからおよそ0.4容量パーセントの範囲内である。
一実施形態において(但し、以下で考察するように、全ての実施形態ではない)、正極組成物はさらに、硫黄を含んでおり、これは分子の硫黄または硫黄を含有する化合物の形態である。存在するならば、硫黄のレベルは通常、正極組成物の全重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ3重量パーセントの範囲内である。
一部の他の好ましい実施形態では、正極組成物には実質的に硫黄がなく、すなわちせいぜい不純物レベルしか含んでいない。硫黄がないことは、一部のケースでは望ましいが、これは、硫黄が、電気化学セルでよく使用されるセラミックと金属の間の拡散接合に対して腐食性があり得るためである。また硫化物は、一部のケースでは、UPS利用での性能を低下させることが知られている。一実施形態において正極組成物は、エネルギー貯蔵デバイスの性能に影響を与える可能性のある他の添加剤を含む場合がある。このような性能添加剤は、いくつかの実用性を挙げると、イオン伝導率を増大させる、充電された陰極種の溶解度の増減させる、溶融した電解質による固体電解質、すなわちセパレータの湿潤性を改善する、あるいは正極ミクロドメインの成熟の阻止することがある。一実施形態において、性能添加剤は、第1のアルカリ金属ハロゲン化物、すなわち電解質塩、および正極組成物に存在する電気活性金属の組み合わされた総モルに比べて、およそ5モルパーセント未満の量で存在する場合がある。一実施形態において、性能添加剤は、アルカリ金属ハロゲン化物塩であってよい。一実施形態において、性能添加剤は、アルカリ金属ハロゲン化物の臭化物塩またはフッ化塩を含む場合がある。性能添加剤の好適な例には、フッ化ナトリウムと、臭化ナトリウムが含まれる。
本発明の一態様により、ある製品が提供される。この製品は、本明細書に記載される正極組成物を含む。一例として、製品は、エネルギー貯蔵デバイスの形態であってよい。デバイスは通常(a)アルカリ金属を含む第1の小室と、(b)本明細書に記載されるように正極組成物を含む第2の小室と、(c)第1の小室と第2の小室の間でアルカリ金属イオンを輸送することが可能な固体セパレータとを含む。
デバイスはまた、筐体を含んでおり、これは通常ある容積を画定する内側面を有する。セパレータがこの容積の中に配置される。セパレータは、第1の小室の少なくとも一部を画定する第1の面と、第2の小室を画定する第2の面とを有する。第1の小室は、セパレータを介して第2の小室とイオン連通している。本明細書で使用されるように、「イオン連通」という言い回しは、セパレータを介して第1の小室と第2の小室の間をイオンが横切ることを指している。
図1を参照すると、電気化学セル100が提供されている。より具体的には、セルの前方断面図110が描かれている。電気化学セル100は、筐体112を含む。筐体112は通常、内側面114を有しており、この面はある容積を画定している。セパレータ116が、筐体112の内部に配置される。セパレータ116は、第1の小室120、すなわち陽極室を画定する第1の面118を有する。セパレータは、正極室124を画定する第2の面122を有する。陽極集電器126が、陽極室120に接続される。正極集電器128が、正極室124に接続される。正極組成物130が、正極室124の内部に配置される。正極組成物130は主に、少なくとも1つの電気活性金属、ヨウ化ナトリウム、第1のアルカリ金属ハロゲン化物および電解質塩を含む。第1のアルカリ金属ハロゲン化物は、塩化物、臭化物およびフッ化物から選択されたハロゲン化物を含むことができる。ヨウ化ナトリウムは通常、正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在する。電気化学セル100の動作温度は、それがナトリウム−ニッケル塩化物セルの場合、およそ摂氏300℃である。
筐体は、例えば、正方形、多角形または円形の断面外形を有するようにサイズを決め、成形することができる。典型的には、筐体の縦横比は、セパレータの縦横比によって決定する。多くのケースでは、セパレータの壁は、平均的なイオン拡散経路の長さを縮小するように細長くすべきである。一実施形態において、筐体の高さと有効直径(2×(平方根(断面積/円周率))の比は、5倍を超えており、別の実施形態では7倍を超える。筐体は、金属、セラミックまたは複合体、あるいはそれらの任意の組み合わせの材料から形成することができる。金属は、例としてニッケルまたはスチールから選択することができ、セラミックは金属酸化物であることが多い。
典型的には、陽極室は、電気化学セルの基定状態(充電されない状態)では何もない状態であり、セルの動作中セパレータを介して正極室から陽極室へ移動する減少した金属イオンからの金属で満たされる。陽極材料、例えばナトリウムが使用中溶融する。第1の小室すなわち陽極室は、陽極材料のタンクを収容し保管することができる。
陽極材料中で使用するのに適した添加剤は、金属酸素補集剤を含むことができる。好適な金属酸素捕集剤は、1つまたは複数のマンガン、バナジウム、ジルコニウム、アルミニウムまたはチタンを含むことができる。他の有益な添加剤は、溶融した陽極材料によって、陽極室を画定するセパレータ面116の湿潤性を高める材料を含むことができる。これに加えて、一部の添加剤またはコーティングは、セパレータと集電器の間の接触または湿潤性を高めることで、セパレータ全体を通るほぼ均一な電流の流れを保証することができる。
セパレータは通常、アルカリ金属イオン導体固体電解質であり、これは第1の小室と第2の小室の間で使用される際、アルカリ金属イオンを伝導する。セパレータの好適な材料は、アルカリ−金属−ベータ’−アルミナ、アルカリ−金属−ベータ”−アルミナ、アルカリ−金属−ベータ’−没食子酸塩またはアルカリ−金属−ベータ”−没食子酸塩を含むことができる。種々の実施形態において、固体セパレータは、ベータ−アルミナ、ベータ”−アルミナ、ガンマアルミナ、あるいは例えば長石などのテクトケイ酸塩、または準長石などのマイクロモレキュラシーブを含むことができる。他の例示のセパレータ材料は、ゼオライトを含んでおり、例えばゼオライト3A、4A、13X、ZSM−5などの合成ゼオライト;希土ケイリン酸塩;窒化シリコン;またはケイリン酸塩;ベータ’−アルミナ;ベータ”−アルミナ;ガンマアルミナ;マイクロモレキュラシーブ;またはケイリン酸塩(NASICON:Na3Zr2Si2PO12)を含む。一部の好ましい実施形態では、セパレータは、ベータアルミナを含む。一実施形態において、セパレータの一部は、アルファアルミナであり、セパレータの別の部分は、ベータアルミナである。アルファアルミナはおそらく、ベータアルミナよりも相対的により接合作業(例えば圧縮接合作業)に適しており、エネルギー貯蔵デバイスの密閉および/または作製を助けることができる。
セパレータは、正方形、多角形、円形またはクローバー型の断面外形を有するようにサイズが決められ成形されることで、アルカリ金属イオン輸送のための最大の表面積を提供することができ、垂直軸132に沿って、およそ1:10を超える幅と長さの比を有することができる。一実施形態において、セパレータの長さと幅の比率は、およそ1:10からおよそ1:5、およそ1:5からおよそ1:1、およそ1:1からおよそ5:1、およそ5:1からおよそ10:1またはおよそ10:1からおよそ15:1の範囲内である。陽極室と正極室の間でセパレータを横切って輸送されるイオン物質は、アルカリ金属であってよい。好適なイオン物質は、ナトリウム、リチウムおよびカリウムの1つまたは複数の陽イオン形態を含むことができる。
セパレータは、少量のドーパントを加えることによって安定させることができる。ドーパントは、酸化リチウム、マグネシア、酸化亜鉛およびイットリアから選択された1つまたは複数の酸化物を含むことができる。これらの安定剤は、単独で、あるいはそれ自体と組み合わせて、または他の材料と組み合わせて使用することができる。一実施形態においてセパレータは、ベータアルミナセパレータ電解質(BASE)を有し、1つまたは複数のドーパントを含む場合がある。
上記で指摘したように、セパレータは、筐体112の容積内に配置される。セパレータは、筐体112の垂直軸132に垂直な断面外形を有することができる。外形/形状の例は、円形、三角形、正方形、十字型、クローバー型または星型を含める。あるいはセパレータの断面外形は、垂直軸132を囲む平面であってよい。平面構造(またはわずかなドーム型を備えたもの)は、プリズム状またはボタン式電池構造において有効であり、この場合セパレータは、ドーム状にされる、またはへこみが作られる。同様にセパレータは、平坦または起伏がつけられる場合もある。一実施形態において、固体セパレータは、平坦な、起伏が付けられた、ドーム状またはへこみが作られる可能性がある形状を含むことができる、あるいは、楕円形、三角形、十字型、星型、円形、クローバー型、矩形、正方形または多葉断面であり得る断面外形を有する形状を含む。セパレータは、一実施形態において管状の容器であってよく、少なくとも1つの壁を有する。この壁は、選択された厚さと、イオン導電性を有することができる。壁の端から端までの抵抗は、その厚さに一部依存する場合がある。一部のケースでは、壁の厚さは、およそ5ミリメートル未満であってよい。一実施形態では、陽イオン促進材料をセパレータの少なくとも1つの面に配置することができる。陽イオン促進材料は、例えば参照により本明細書に組み込まれた公開された米国特許出願第20100086834号で考察されるようにセレンを含む場合がある。
任意選択で、1つまたは複数のシム構造体を筐体の容積内に配置することができる。シム構造体は、筐体の容積の範囲内でセパレータを支持する。シム構造体は、使用中のセルの運動によって生じる振動からセパレータを保護することで筐体に対するセパレータの動きを抑えるまたはなくすことができる。一実施形態においてシム構造体は、集電器として機能する。
エネルギー貯蔵デバイスは、複数の集電器を有する場合があり、これには陽極集電器と正極集電器が含まれる。陽極集電器は、陽極チャンバと電気的に連通しており、正極集電器は、正極チャンバの内容物と電気的に連通している。陽極集電器に適した材料は、タングステン、チタン、ニッケル、銅、モリブデンおよび上記の金属の2つ以上の組み合わせを含めることができる。陽極集電器に適した他の材料は、炭素を含むことができる。正極集電器は、白金、パラジウム、金、ニッケル、銅、炭素またはチタンから形成されたワイヤ、パドルまたは網であってよい。集電器は、めっきがかけられる、または金属被覆される場合がある。一実施形態において、集電器は鉄がない状態である。
第2の小室は、本発明の正極組成物を含む。上記で指摘したように、正極組成物は、少なくとも1つの電気活性金属、ヨウ化ナトリウム、アルカリ金属ハロゲン化物および電解質塩を含む。電気活性金属は、チタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択された少なくとも1つであってよい。
一実施形態において、第1のアルカリ金属ハロゲン化物を形成するアルカリ金属は、ナトリウムの場合があり、セパレータは、ベータ−アルミナであってよい。別の実施形態において、第1のアルカリ金属ハロゲン化物を形成するアルカリ金属は、カリウムまたはリチウムであってよく、このときセパレータはそれと適合可能であるように選択される。例えばイオンがカリウム、銀、ストロンチウムおよびバリウム陽イオンを含む実施形態では、セパレータ材料はベータアルミナを含むことができる。リチウム陽イオンが使用されるいくつかの他の実施形態では、リチオ化ホウリン酸BPO4−Li2Oをセパレータ材料として採用する場合もある。
複数の電気化学セルをエネルギー貯蔵システム内に編成させることができる。複数のセルは、直列または並列に、あるいは直列と並列を組み合わせて接続することができる。簡便にするために、結合したセルの1つの集合がモジュールまたはパックと呼ばれる場合もある。モジュールの電力およびエネルギーに関する定格は、モジュール内のセルの数などの要因に依存する場合がある。他の要因は、最終段階での使用用途の特定の判断基準に基づく場合がある。
本発明の一態様により、無停電電力供給デバイスが提供される。このデバイスは、先に記載したように正極組成物を含む。UPSデバイスの主な役割は、入力電源が故障したとき、短時間の電力を供給することである。しかしながら大抵のUPSユニットはまた、様々な範囲で一般的な外部電力問題の是正を行うことも可能であり、例えば(i)停電:入力電圧の全損として定義される。(ii)サージ:メイン電圧の瞬間的または持続的増加として定義される、(iii)瞬時電圧降下:入力電圧の瞬間的または持続的な減少として定義される、(iv)瞬時電圧上昇:短時間の高圧エクスカーションとして定義される、(v)ノイズ:高周波数過渡電流または振動として定義される、通常近傍の装備によってラインに注入される、(vi)周波数の不安定:主要な周波数の一時的な変化として定義される、(vii)高調波ひずみ:ライン上で予測される理想的な正弦波の波形からの逸脱として定義されるなどがある。
現在のUPSシステムの一般的なカテゴリは、オン−ライン、ライン−インタラクティブまたはスタンドバイである。オン−ラインUPSは、AC入力を受容し、充電式電池を通過するようにDCを整流し、その後反転させて120V/230V ACに戻すことで保護された設備に動力を与える「ダブルコンバージョン」法を利用する。ライン−インタラクティブUPSは、インバータをライン内に維持し、電力が失われた場合、電池のDC電流経路を通常の充電モードから電流供給に向け直す。スタンドバイシステムでは、入力電力によって負荷に直接動力が与えられており、外部電力が欠けた場合、バックアップ電力回路を発動させるだけである。
本発明の別の態様によって、エネルギー貯蔵デバイスを準備するための方法が提供される。方法は、ある容積を画定する内側面を有する筐体を設けるステップと、この筐体の中にセパレータを配置するステップとを含んでおり、セパレータは、第1の小室の少なくとも一部を画定する第1の面と、第2の小室を画定する第2の面とを有し、第1の小室は、セパレータを介して第2の小室とイオン連通している。正極組成物(先に記載した)は、例えば以下の実施例の部分で考察されるように第2の小室の中に配置される。本発明の方法は、複数の電池充電/放電サイクルを介して電池を利用することで、正極組成物材料を活性化または調整するステップを含むことができる。
一実施形態において、エネルギー貯蔵デバイスは、複数の充電−放電サイクルにわたって充電可能であってよい。別の実施形態において、エネルギー貯蔵デバイスは、様々な用途で利用することができ、再充電するための複数のサイクルは、充電および放電電流、放電の深さ、セル電圧限界などの要因に左右される。
エネルギー貯蔵システムの種々の実施形態は、一定量のエネルギーを貯蔵することができ、これはおよそ0.1キロワット時(kWh)からおよそ100kWhの範囲内である。エネルギー貯蔵システムの一実施形態は、キログラム当たりおよそ100ワット−時を超える重量毎のエネルギー比を有する、および/またはおよそリッター当たりおよそ200ワット−時を超える容積毎のエネルギー比を有する。エネルギー貯蔵システムの別の実施形態は、キログラム当たりおよそ150ワットを超える特定の電力定格および/またはリッター当たりおよそ300ワット−時を超える容積毎のエネルギー比を有する。
一部の好適なエネルギー貯蔵システムは、1時間当たりおよそ10対1までの特定用途向けの電力とエネルギーの比を有する場合もある。一実施形態において特定の電力とエネルギーの比は、およそ1:1からおよそ2:1、およそ2:1からおよそ4:1、およそ4:1からおよそ6:1、およそ6:1からおよそ8:1またはおよそ8:1からおよそ10:1の範囲内である。他の実施形態において、電力とエネルギーの比は、およそ1:1からおよそ1:2、およそ1:2からおよそ1:4、およそ1:4からおよそ1:6、およそ1:6からおよそ1:8またはおよそ1:8からおよそ1:10の範囲内である。一実施形態においてこの範囲は、およそ1:1から3:1である。
一実施形態において、熱管理デバイスが、エネルギー貯蔵システムの温度を維持している。熱管理デバイスは、温度が低すぎる場合、エネルギー貯蔵システムを温めることができ、暑すぎる場合はエネルギー貯蔵システムを冷却することで加速した細胞の劣化を阻止することができる。熱管理システムは、陽極チャンバと正極チャンバにおける最小限の熱レベルを維持することができる解凍形状を含むことで、細胞試薬の凍結を避けることができる。
本発明の別の実施形態は、エネルギー管理システムを提供し、このシステムは、第1のエネルギー貯蔵デバイスと異なる第2のエネルギー貯蔵デバイスを含む。この二重式のエネルギー貯蔵デバイスシステムは、第1のエネルギー貯蔵デバイスは、有効なエネルギー貯蔵に関して最適化することができ、第2のエネルギー貯蔵デバイスは、電力送達に関して最適化することができるという点で、電力とエネルギーの比に対処することができる。制御システムは、必要に応じていずれのエネルギー貯蔵デバイスからも電力を得ることができ、このような管理を必要とするいずれのエネルギー貯蔵デバイスにも充電することができる。
電力の一部に関して好適な第2のエネルギー貯蔵デバイスは、一次電池、二次電池、燃料電池またはウルトラキャパシタを含む。好適な二次電池は、リチウム電池、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池またはニッケル金属水素化物電池であってよい。
実施例
以下の例は、本発明による方法と実施形態を例示しており、したがって請求項に対して制限を課すものと解釈すべきではない。特に指定がなければ、全ての構成要素は、以下の表1で示されるように一般的な化学物質の調達先から商業的に入手可能である。
塩化ナトリウム(NaCl)が、摂氏220℃で真空下で加熱処理され、乾燥グローブボックス内で実験室の粉砕器において75マイクロメータ未満の90パーセントの平均粒子サイズまで粉砕された。金属ニッケル粉、塩化ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヨウ化ナトリウムおよび鉄を含む正極材料と、アルミニウム粉末が、周辺室温(典型的には摂氏18℃からおよそ摂氏25℃)でおよそ110バールからおよそ115バールの線圧力下でAlexanderwerk WP50N/75ロールコンパクタ/粉砕機を使用して押圧された。加圧された材料は、回転ミルの下で細粒に摩砕され、およそ0.325からおよそ1.5ミリメートルの粒子サイズを含む断片が、セル組立体に使用された。
電解質塩の準備:テトラクロロアルミン酸ナトリウム
塩化ナトリウムと塩化アルミニウムが混合され、一緒に溶融され、テトラクロロアルミン酸ナトリウム(NaAlCl4)を生成した。溶解する際、塩化アルミニウムが揮発したため、電気化学セルを作製する前に電解質塩の混合および溶解作業が分離ステップとして行なわれた。
材料を乾燥したまま維持するために、電解質塩の準備は窒素パージボックス内に行なわれた。NaCl−リッチ(塩基性)テトラクロロアルミン酸ナトリウムの750グラムバッチを生成するために、500グラムの塩化アルミニウムと、250グラムの塩化ナトリウムが500ミリリットルの反応容器内で混合された。反応容器は、気体の出口を備えた締め付け蓋によって密閉されており、この出口が、鉱油噴水装置に接続されることで、いかなる圧力も軽減された。
乾燥粉末を中に含む反応容器が、摂氏330℃まで加熱され、この温度は、電解質塩混合物の融点を超えていた。溶解した後、アルミニウム粉末のおよそ5グラムから10グラムが溶融した塩に投入された。アルミニウム粉末は酸化し易く、原材料中に存在する不純物を捕捉するように作用する。
ひとたび溶解し、不純物が沈殿すると、テトラクロロアルミン酸ナトリウムが濾過され、アルミニウム粉末と沈殿物が除去された。溶融した塩が、加熱された(およそ摂氏200℃からおよそ摂氏300℃)ガラスフリット(25マイクロメートルの最小孔径)によって濾過された。濾過後の溶融した塩がアルミフォイル上に集められた。濾過後の溶融した塩が固化すると、それは手を使ってチップ状に切り取られより小さな断片になり、その後専用の研究室規模の摩砕機において60秒間粉砕された。テトラクロロアルミン酸ナトリウム粉末は、電解質塩としてセルを作製するのに使用するためにグローブボックスに保管された。任意選択で、必要であればテトラクロロアルミン酸ナトリウム粉末の一部は、塩化ニッケル塩および塩化ナトリウムと組み合わされ三元電解質を生成し、これはセルの作製に使用するためにグローブボックス内に保管された。電解質は、本明細書で考察される方法で準備することができるが、Sigma Aldrichから直接入手することもできる。
電気化学セルの準備
電気化学セル100が以下のようにして組み立てられた。セパレータ管116が、円筒形またはクローバー型の形状で既知の方法に従って形成された、あるいは商業的に入手された。各々の管116は、セラミックナトリウム伝導ベータ”−アルミナであった。円筒の寸法は、長さが228ミリメートルで、内径が36ミリメートル、外径が38ミリメートルであった。これらは、クローバーの形のセパレータ管が利用される場合、葉の先端から葉の先端までの寸法であった。各々のセラミックセパレータ管が、アルファアルミナ鍔に対してガラスシールされることで1つの組立体が形成された。各々の組立体が、ステンレス鋼の筐体112内に配置され、この筐体が筐体として機能することで電気化学セルを形成した。筐体のサイズは、およそ38ミリメートル×38ミリメートル×230ミリメートルであった。
上記で述べた手順を利用して準備された電極組成細粒が、β”−アルミナ管の中に配置された。β”−アルミナ管は、陽極チャンバおよび正極集電器と共に事前に組み立てられ、窒素が充填されたグローブボックス内で振動加振機上での振動によって圧縮強化された。その後正極が、摂氏280℃で真空下で、溶融塩テトラクロロアルミン酸ナトリウムNaAlCl4(上記で準備された)と共に注入された。これに続いて、セルキャップがおよそ摂氏230℃の温度で、超高純度のアルゴンパージを備えるMaxStar Miller Welderを使用してグローブボックス内部に溶接され、漏出に関するテストが行なわれた。
セルテストプロトコル
セルのテストが、100A、10Vで、マルチチャンネルのDigatron BTS600電池テストシステムによって行なわれた。セルは、4本のケーブルで接続されており、すなわち正と負の電位センスならびに正と負の電流供給源である。正の電圧と電流ケーブルは、正のタブに接続された。負の電圧と電流ケーブルは、負のタブに接続された。
全てのセルは、放電後の状態で組み立てられた。テストプロトコルは以下の通りであった。
1.80mAで開始して経時的に5.5Aまで勾配をつけ、2.67Vまで充電し、その後2.67Vで500mAの電流まで充電し、その間330℃である。
2.温度を300℃まで下げ、−16Aで1.8Vまたは32Ahまで放電する。
3.10Aで2.67Vまで充電し、その後2.67Vで500mAまで下げる
4.16Aで1.8Vまたは32Ahまで放電する。
5.ステップ3および4を全部で10サイクル繰り返す。
6.15Aで2.67Vまで充電し、その後2.67Vで500Aの電流まで充電する。
7.−60Wで22Ahまたは1.8Vまで放電する。
8.15Aで2.67Vまで充電し、その後2.67Vで500mAの電流まで充電する。
9.−120Wで1.8まで放電する。
10.15Aで2.67Vまで充電し、その後2.67Vで500mAの電流まで充電する。
11.−130Wで22Ahまたは1.8Vまで放電する。
12.15Aで2.67Vまで充電し、その後2.67Vで500mAの電流まで充電する。
13.−140Wで22Ahまたは1.8Vまで放電する。
14.15Aで2.67Vまで充電し、その後2.67Vで500mAの電流まで充電する。
15.−155Wで22Ahまたは1.8Vまで放電する。
16.15Aで2.67Vまで充電し、その後2.67Vで500mAの電流まで充電する。
17.−110Wで1.8Vまたは15分間放電し、その後1.8Vで15分まで放電する。
18.ステップ16および17を100回繰り返す。
19.ステップ6に進み、ステップ6−18を一度繰り返すことで全部で225サイクルを行う。
ステップ1は、最初の充電であり、これが弱電流で開始することで、負極における初期のナトリウムの生成中の過剰な電流密度を回避する。ステップ3および4は、UPSテストの開始前の穏やかな調整サイクルである。ステップ7は、深い放電の深さ(DoD)におけるセル抵抗を測定するための低電力サイクルである。ステップ9、11、13および15は、110W UPS資格サイクルを超える我々のセルの能力をテストするため強力な放電である。ステップ16および17は、代表的なUPS資格サイクルである。そのプロトコルは、225サイクルが終わった後終了するだけで、セルテストのスループットを最大限にし、その一方で、初期の性能の比較を行うのに十分なデータを得ている。
実施例1、2および3(E−1、E−2、E−3)ならびに比較による実施例1および2(CE−1およびCE−2)
同様の組成物を有するセルが組み立てられ、テストプロトコルに従ってテストされた。正極組成物が表2に提示され、セルのテスト結果は、図2に提供されている。
セルのテスト結果が、図2に提供されている。各々の組成物に関して、3つのセルがセルテストプロトコルを使用してテストされた。図2を参照すると、グラフ200は、本発明の実施形態によるセルの放電時間を示している。グラフに示される結果は、およそ10個のセルの平均値として取得されており、正極は、E−1、E−2、E−3、CE−1およびCE−2から作製されている。グラフは、120、130、140および155Wで1.8Vまでの放電時間を含んでおり、Y軸210は分で、X軸212は電力である。曲線214および曲線216は、CE−1およびCE−2の結果をそれぞれ表しており、この場合0パーセントのヨウ化ナトリウムが利用された。曲線218、220および222は、E−1、E−2およびE−3をそれぞれ表している。セルE−1、E−2およびE−3に関する結果は(その全てが本発明の明細書の範囲内の量のヨウ化ナトリウムを含む)、ヨウ化ナトリウムを含まないセルCE−1およびCE−2に関する結果より優れていた。他の場所で記載したように、より大量のヨウ化ナトリウムを含む必要があるとも思えない。セルE−3は、セルE−1およびE−2と同レベルで機能し、その一方で半分のヨウ化ナトリウムしか含んでいない。
上記の実施例は、本発明の一部の機能を例示している。添付のクレームは、本発明を思い付く限り広く主張することが意図されており、本明細書に提示される実施例は、全ての可能性のある実施形態の集まりから選択された実施形態を例示している。したがって添付のクレームが、利用される実施例の選択によって本発明の例示の機能を限定するものと解釈されないことが出願人の意図である。クレーム中で使用されるように、用語「備える(comprises)」およびその文法的な変形形態はまた、例えばこれに限定するものではないが「基本的に〜からなる(consisting essentially of)」および「〜からなる(consisting of)」などの変化する多様な範囲のフレーズを論理的に限定し、含む。必要ならば範囲が与えられており、これらの範囲は、その間にある全ての部分範囲も含む。これらの範囲の変形形態は、当業者にそれ自体を提案し、まだ一般向きでない場合、添付のクレームは、これらの変形形態を包含すべきであることを予測すべきである。科学および技術の進歩によって、可能な均等物および代替物が作製される可能性もあり、これらは用語の曖昧さのためにここでは企図されていない。これらの変形形態は、添付のクレームによって包含されるべきである。
明細書およびそのクレーム中の化学名または化学式によって参照される反応物および成分は、単数または複数で参照されていても、化学名または化学的種類(例えば別の反応物または溶剤)によって参照される別の物質と接触する前にそれらが存在するように特定されてよい。仮にあるとすれば、結果として生じる混合物、溶液または反応媒体中で生じる暫定的および/または過渡的な化学変化、変形または反応は、中間種、マスターバッチなどとして特定されてよく、反応生成物または最終物質の有用性とは異なる有用性を有する場合がある。他のその後の変化、変形または反応は、特殊な反応物および/または成分を一緒に本開示に準拠することを必要とする条件下に置くことによって生じる可能性がある。これらの他のその後の変化、変形または反応において、一緒にされた反応物、原材料または成分は、反応生成物を特定または指定することができる。
本明細書に開示される全ての範囲は、終点を含んでおり、これらの終点は、互いに組み合わせ可能である。本明細書で使用される用語「第1の(first)」「第2の(second)」などは、いずれの順番、品質または重要性も示すものではなく、むしろ1つの要素を別の要素から区別するのに使用されている。本発明をいくつかの実施形態に関連して詳細に記載してきたが、本発明は、このような開示される実施形態に限定されるものではない。むしろ本発明は、これまで記載されない任意の数の変形形態、変更形態、代用形態または等価な構成を組み込むように改変することが可能であるが、但しこれらは本発明の範囲に見合ったものである。加えて、本発明の種々の実施形態を記載してきたが、本発明の態様は、記載される実施形態の一部のみを含む可能性があることを理解すべきである。したがって本発明は、上記の記載によって限定されるものと見なすべきではなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定されるものである。
100 電気化学セル
110 前方断面図
112 筐体
114 内側面
116 セパレータ
118 第1の面
120 第1の小室
122 第2の面
124 第2の小室
126 陽極集電器
128 正極集電器
130 正極組成物
132 垂直軸
200 グラフ
210 Y軸
212 X軸
214、216、218、220、222 曲線

Claims (21)

  1. チタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択された少なくとも1つの電気活性金属と、
    正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムと、
    第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、
    第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含み、およそ摂氏300℃未満の融点を有する電解質塩とを含む正極組成物であって、
    前記第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、前記第2のアルカリ金属ハロゲン化物が別々に、塩素、臭素およびフッ素から選択されたハロゲン化物を含む正極組成物。
  2. 前記電気活性金属がニッケルである、請求項1記載の正極組成物。
  3. 前記第1および第2のアルカリ金属が、ナトリウム、カリウムおよびリチウムからなる群から別々に選択される、請求項1記載の正極組成物。
  4. 前記電気活性金属が、前記正極組成物の容量に基づいて、およそ11容量パーセントからおよそ19容量パーセントの範囲内で存在する、請求項1記載の正極組成物。
  5. 前記正極組成物に実質的に硫黄が存在しない、請求項1記載の正極組成物。
  6. 分子の硫黄または硫黄を含有する化合物の形態で硫黄をさらに含む、請求項1記載の正極組成物。
  7. 硫黄が、前記正極組成物の全重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ3重量パーセントの範囲内の量で存在する、請求項6記載の正極組成物。
  8. 前記ハロゲン化アルミニウム以外の形態で追加のアルミニウムをさらに含む、請求項1記載の正極組成物。
  9. 前記追加のアルミニウムが、前記正極組成物の容量に基づいて、およそ0.2容量パーセントからおよそ0.5容量パーセントの範囲内で存在する、請求項8記載の正極組成物。
  10. それ自体が、
    チタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択された少なくとも1つの電気活性金属と、
    正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムと、
    第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、
    第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含み、およそ摂氏300℃未満の融点を有する電解質塩とを含む正極を備える製品であって、
    前記第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、前記第2のアルカリ金属ハロゲン化物が別々に、塩素、臭素およびフッ素から選択されたハロゲン化物を含む製品。
  11. エネルギー貯蔵デバイスの形態の、請求項10記載の製品。
  12. 無停電電力供給デバイスの形態の、請求項10記載の製品。
  13. (a)アルカリ金属を含む第1の小室と、
    (b)陽極集電器と、
    (c)正極集電器と、
    (d)正極組成物を含む第2の小室であって、前記正極組成物が、
    チタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択された少なくとも1つの電気活性金属と、
    前記正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムと、
    第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、
    第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含み、およそ摂氏300℃未満の融点を有する電解質塩であって、前記第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、前記第2のアルカリ金属ハロゲン化物が別々に、塩素、臭素およびフッ素から選択されたハロゲン化物を含む電解質塩とを含む第2の小室と、
    (e)前記第1の小室と、前記第2の小室の間でアルカリ金属イオンの輸送を行うことができる固体セパレータとを備えるエネルギー貯蔵デバイス。
  14. 前記デバイスが、複数のサイクルにわたって充電可能である、請求項13記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  15. 前記固体セパレータが、ベータ−アルミナ、ベータ”−アルミナ、ガンマアルミナ、マイクロモレキュラシーブ、窒化ケイ素またはケイリン酸塩を含む、請求項13記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  16. 前記固体セパレータが、平坦な、起伏が付けられた、ドーム状またはへこみが作られた形状を有する、あるいは楕円形、三角形、十字型、星型、円形、クローバー型、矩形、正方形または多葉断面である断面外形を有する形状を有する、請求項13記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  17. 請求項13に記載の複数の充電式エネルギー貯蔵デバイスを備えるエネルギー蓄電池。
  18. それ自体が、
    チタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択された少なくとも1つの電気活性金属と、
    正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムと、
    第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、
    第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含み、およそ摂氏300℃未満の融点を有する電解質塩とを含む正極を備える無停電電力供給デバイスであって、
    前記第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、前記第2のアルカリ金属ハロゲン化物が別々に塩素、臭素およびフッ素から選択されたハロゲン化物を含む無停電電力供給デバイス。
  19. エネルギー貯蔵デバイスを形成するための方法であって、
    ある容積を画定する内側面を有する筐体を設けるステップと、
    前記筐体の中にセパレータを配置するステップであって、前記セパレータが、第1の小室の少なくとも一部を画定する第1の面と、第2の小室を画定する第2の面とを有し、前記第1の小室が、前記セパレータを介して前記第2の小室とイオン連通するステップと、
    前記第2の小室の中に正極組成物を配置するステップとを含み、
    前記正極組成物が、
    チタン、バナジウム、ニオビウム、モリブデン、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、銀、アンチモン、カドミウム、スズ、鉛、鉄および亜鉛からなる群から選択された少なくとも1つの電気活性金属と、
    前記正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムと、
    第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、
    第2のアルカリ金属ハロゲン化物とハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含み、およそ摂氏300℃未満の融点を有する電解質塩とを含んでおり、
    前記第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、前記第2のアルカリ金属ハロゲン化物が別々に塩素、臭素およびフッ素から選択されたハロゲン化物を含む方法。
  20. 前記電気活性金属が、前記正極組成物の容量に基づいて、およそ11容量パーセントからおよそ19容量パーセントの範囲内で存在する、請求項19記載の方法。
  21. 前記正極組成物の容量に基づいて、およそ10容量パーセントからおよそ20容量パーセントの範囲内の量のニッケルと、
    前記正極組成物の重量に基づいて、およそ0.1重量パーセントからおよそ0.9重量パーセントの範囲内の量で存在するヨウ化ナトリウムと、
    塩化ナトリウム、フッ化ナトリウム、臭化ナトリウムおよびその組み合わせから選択された第1のアルカリ金属ハロゲン化物と、
    (a)塩化ナトリウム、フッ化ナトリウム、臭化ナトリウムおよびその組み合わせから選択された第2のアルカリ金属ハロゲン化物と、
    (b)ハロゲン化アルミニウムの反応生成物を含み、およそ摂氏300℃未満の融点を有する電解質塩とを含む正極組成物。
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