JP2014510066A - コーティングが施された固形医薬製剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、コーティングが施され、ナノ範囲の非常に薄いコーティングを有する固形医薬製剤と、そのような製剤を製造する方法に関する。コーティングが施された固形医薬製剤は、原子層蒸着法を用いて調製されうる。

Description

薬剤の味や匂いを隠すため、薬剤の細粉が生じるのを防ぐことにより薬剤の安全性を保証するため、光、水及び酸素から薬剤を保護することで薬剤の安定性を改善するため、そして、腸における溶解性または制御された放出効果を与えることで薬剤の効能または安定性を改善するために、医薬固形製剤のコーティングは頻繁に使用されている。
固形医薬製剤のコーティングに使用される方法は、例えば、ゼラチンコーティング、糖コーティング、膜コーティングおよび粉末コーティングを対象とする。
固形医薬製剤のコーティング材料としてのゼラチンは、いくらかの欠点を伴うために、年月を重ねるに連れてあまり重要でなくなっている。第一に、ゼラチンは動物から得られる材料なので、異なるバッチ間で相当な性質の変動が生じる。第二に、ゼラチンは、牛海綿状脳症(BSE)を誘導することに関し、潜在的危険因子として議論されており、第三に、ゼラチンは匂いを消せない。また、ゼラチンは水性溶液中でコーティングとして塗布されるので、コーティングプロセスの間の水の存在および膜中の水分が、特定の水感受性薬剤の安定性に影響を及ぼしうる。
糖コーティングは、過去に高い頻度で使用されていたが、同様にその様々な欠点によって重要でなくなっている。糖コーティングは、単に錠剤に塗布されうるので、時間のかかる様々な工程(I.防湿層を備え、錠剤表面を硬くするためのシーリング/防水加工、II.短時間での構築を可能とし、錠剤の縁を丸くするサブコーティング、III.サブコーティングが施された表面を滑らかにし、錠剤寸法を大きくするための糖被覆を構築するための様々な層化工程、IV.錠剤に色を施し、寸法を仕上げる着色、V.平滑化および研磨)を必要とする。これは、錠剤の形状の平坦化、視認しうる溝の消滅、および、薄いコーティングをもたらし、対象物が割れる危険性が高い。さらに糖コーティングは、経験豊かな個人による長い工程時間が必要であり、自動化するのが難しい。
膜コーティングは、現在最も頻繁に使用されているコーティング方法である。一般的に、ポリマー、顔料および賦形剤の混合物を適当な有機溶剤(不水溶性ポリマー用)または水(水溶性ポリマー用)に溶解して溶液をつくるか、水中に分散させて分散液をつくり、次いで、投与形態の上に噴霧して、乾燥コーティング膜が形成されるまで、続けて加熱、典型的には熱風を用いて乾燥させる。有機系膜コーティング技術は、毒物学の、環境学の、コストの、および、安全関連の難点があるので、水溶性コーティング技術が通常好ましく、溶媒として水を用いる有機系コーティングは徐々に減っていった。
しかしながら、水溶性コーティングは、コーティングの遅い乾燥速度、水を除くための高いエネルギー量、微生物汚染などの別の問題を伴う。さらにコーティングプロセスの間の水の存在および膜中の残留水分は、特定の水感受性薬剤の安定性に影響を与えうる。
結果として、膜コーティングの両方の種類(有機および水性膜コーティング技術)は、主にコーティング材料を溶解または分散するのに使用される溶媒に関連する問題を包含する。したがって、有機溶媒および水を使用しないコーティングプロセスは、望ましいと考えられる。
粉末コーティングは溶媒に関連する問題を克服する手段である。米国特許出願公開第6,117,479号明細書には、粉末コーティングの方法が記載されている。この方法において、帯電した粉末が、ホルダーに固定された錠剤に塗布され、該ホルダーは、錠剤を反転させ、両サイドをコーティングに曝す。次いで、静電気の電位差によって錠剤に付着する粉末が熱エネルギー(赤外線照射)を与えることによって結合される。コーティングに粉末を結合させるのに必要な高温が活性成分に影響を及ぼすので、可塑剤がコーティング材料に添加され、軟化温度(Ts)またはガラス転移温度(Tg)を下げて、実行可能な操作温度を達成する。しかしながら、十分なコーティング厚さを得るために、過剰量の可塑剤が必要であることが分かっており、それにより不都合なことに、非常にやわらかく粘着性の膜をもたらす。
国際公開番号第2007/014464号には、2工程にコーティング工程を分けることが開示さされており、可塑剤は第一の工程で錠剤に適用され、別のコーティング材料が続く工程で適用されることで、この点においていくらか改良されているが、全く当該問題は解決されていない。
粉末コーティングによってコーティングが施される一般的な錠剤またはペレットにおいて、同様の機能特性(たとえば、水分/酸素保護、または、薬剤放出パターン)を得るために、プロセスでは、より高いコーティングレベル/より厚いコーティング層が必要とされる。粉末コーティング技術は、多量の可塑剤(たとえばTalcum)の使用、別の賦形剤の必要性のような問題、および、硬化プロセスの実効時間に左右される膜形成の一様性に関する問題、および、保存の間の経年劣化問題を主として抱えている。ピンホールを減らし、均質な膜を形成することは、ポリマーのガラス転移に左右されるので、プロセス温度、および、保存の間の温度/湿度条件に大きく左右される。たとえば、非常に一般的に使用されるエチルセルロースでコーティングが施された製品は、約50/60℃というその比較的低いガラス転移温度(Tg)のために、特に気候帯4または4bにおいて高い頻度で保存上の問題を示す。
固形医薬製剤にコーティングを施すのに使用される公知の方法は、上述したような様々な不都合を伴う。粉末コーティングは、いくつかの利点があるように見えるが、当該技術はめったに使用されることはなく、さらなる開発が必要である。上述のような最先端のコーティングが施された剤形の問題を被ることのない、コーティングが施された医薬剤形を提供することが望ましい。また、コーティングが施された剤形は、湿気や酸素のような外部擾乱からコーティング品を保護する均質なピンホールのない一様のコーティングを有するべきであり、かつ、大きな層厚さは避けるべきである。
本発明は、コーティングが施された固形医薬製剤であって、その表面に極薄の相似コーティング(conformal coating)を有する固形医薬製剤を提供する。「極薄」とは、コーティングの厚さが約100 nm以下であることを意味する。「相似」とは、コーティングが施された医薬製剤の表面の形状をコーティングのない医薬製剤の表面の形状と酷似させるために、コーティングの厚さが医薬製剤の表面にわたって比較的一様であることを意味する。
上記および下記の医薬製剤は、ヒトまたは動物への薬剤の投与用に公知である様々な専門の投与形態を表す用語を意味すると理解される。したがって、医薬製剤という表現は、特別な法的地位から独立し、全く薬剤を制限するものではなく、存在しうる成分は、たとえば薬剤、食品サプリメントおよび/または機能性成分などのような様々な物質である。本発明の目的に関する医薬製剤の例示は、薬剤および食品サプリメントの形態でありうる。
ALDプロセス番号3でコーティングが施された魚油カプセルの断面図を示す。
本発明の好ましい態様に従うと、コーティングが施された固形医薬製剤は、約0.1〜約100 nm、より好ましくは約0.3〜約50 nm、さらにより好ましくは約0.5〜約35 nm、そして最も好ましくは約1〜約10 nmの厚さを有する。
コーティングが施された固形医薬製剤に変更されるのに適した固形医薬製剤は、固形医薬製剤の全ての種類、例えばペレット、顆粒、錠剤、または、カプセルを含む。したがって、本発明の好ましい態様は、固形医薬製剤がペレット、顆粒、錠剤、または、カプセルであることを特徴とする。
当該コーティングが施された医薬製剤を提供する適切で好ましい方法は、原子層制御成長技術によってコーティング材料を塗布することである。したがって、コーティングが施された固形医薬製剤を対象とする好ましい態様に従うと、コーティングが、原子層蒸着法(ALD)によって製剤に塗布されている。
原子層蒸着法では、単分子層としてのコーティング材料の蒸着によって極薄のコーティングを形成できる。後でより詳述されるように、サイクルの回数に応じて、医薬製剤は、1層以上の原子層でコーティングが施されうる。したがって、本発明の好ましい態様は、コーティングが1層以上の原子層を含む、コーティングが施された固形医薬製剤を対象とする。
原子層制御成長技術は、1反応サイクルあたり厚さ約0.1 nmから約0.3 nmのコーティングの蒸着が可能なので、コーティング厚さに対する極めて細かな調整の手段となる。これらの技術において、コーティングは一連の2以上の自己限定的な反応で形成され、ほとんどの場合、所望のコーティング厚さが得られるまで、その反応は繰り返されてコーティング材料の追加の層を順次蒸着できる。
本発明の好ましい態様に従うと、コーティングが施された固形医薬製剤のコーティングは、約40℃〜約300℃、より好ましくは約40℃〜約200℃、さらにより好ましくは約40℃〜約150℃、そして最も好ましくは約50℃〜100℃のプロセス温度で塗布される。
ほとんどの場合、これらの反応の始めには、医薬製剤の表面にいくつかの官能基、例えばZ-O-HまたはZ-N-H基(式中、Zは原子、たとえば炭素を示す)を含みうる。個々の反応は、別々に、かつ、その後の反応が起こる前に全ての過剰試薬と反応生成物が取り除かれるような条件下で、有利に行われる。
連続する反応が開始する前に医薬製剤を処理して、表面上で吸収されうる揮発性材料を取り除くことが望ましい。これは、医薬製剤を真空にさらすことで簡単になされる。また、いくつかの場合において、前駆反応を行い、医薬剤形の表面上に好ましい官能基を導入してもよい。
原則として、全ての種類のコーティング、たとえば、酸化物コーティング、窒化物コーティング、または硫化物コーティングが固形医薬製剤に塗布されうる。医薬製剤は、もっぱら動物またはヒトに適用されるので、毒物評価はコーティングの選択において考慮されなければならない。この観点から、酸化物コーティングが、特に後述するような金属酸化物コーティングが好ましい。また、本発明の一つの好ましい態様は、コーティングが1種以上の金属酸化物を含む、コーティングが施された固形医薬製剤を対象とする。
本発明の一つの態様において、コーティングの各層は、1種の金属酸化物で構成される。したがって、本発明の一つの好ましい態様は、コーティングが1層以上の層を含み、各層が実質的に1種の金属酸化物からなる、コーティングが施された固形医薬製剤を対象とする。
代わりに、コーティングの層はまた、2種以上の金属酸化物の混合物で構成されてもよい。一つの層に異なる金属酸化物の混合物を使用して、層の性質を改善して、特定の要求にそれを適合させることができる。したがって、本発明のほかの好ましい態様は、コーティングが1層以上の層を含み、各層が実質的に2種以上の金属酸化物の混合物からなる、コーティングが施された固形医薬製剤を対象とする。
原則として、コーティングが2層以上の層を含む場合、それぞれの該層は、異なる金属酸化物および/または2種以上の金属酸化物の混合物で構成されうる。通常は、固形医薬製剤のコーティングが一様のコーティングであり、該コーティングを構築する各層が、同じ金属酸化物または2種以上の金属酸化物の同じ混合物で構成されることが好ましい。その結果として、本発明の一つの別の好ましい態様は、コーティングが実質的に1層以上の層からなり、各層が実質的に同じ金属酸化物または金属酸化物の同じ混合物からなる、コーティングが施された固形医薬製剤を対象とする。
しかしながら、その性質を改善するために、コーティングの異なる層が異なる金属酸化物で構成されることも有利でありうる。異なる金属酸化物および/または異なる金属酸化物の混合物で構成される層の集合体の多様性は、コーティングの性質を様々な要求に適合させる単純な手段として利用されうる。
有利に、コーティングに存在する金属は、アルミニウム、チタン、マグネシウム、亜鉛、ジルコニウムおよび/またはシリコンで、好ましくはアルミニウム、チタン、および/または亜鉛である。したがって、本発明は、金属酸化物中に存在する金属が、アルミニウム、チタン、マグネシウム、亜鉛、ジルコニウムおよび/またはシリコンで、好ましくはアルミニウム、チタン、マグネシウム、亜鉛、ジルコニウムおよび/またはシリコンで、好ましくはアルミニウム、チタンおよび/または亜鉛である、コーティングが施された固形医薬製剤をさらに対象とする。より具体的には、本発明は、金属酸化物が、酸化アルミニウム(Al2O3)、二酸化チタン(TiO2)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)および/または二酸化シリコン(SiO2)からなる群、好ましくは、酸化アルミニウム(Al2O3)、二酸化チタン(TiO2)および酸化亜鉛(ZnO)からなる群から選択される、コーティングが施された固形医薬製剤をさらに対象とする。
酸化物コーティングは、下記のような二成分(AB)の連続する反応を用いて、表面水酸基(Z-O-H)またはアミン基(Z-N-H)を有する医薬製剤上に調製されうる。アスタリスク(*)は、粒子またはコーティングの表面に存在する原子を示し、Yは酸素または窒素を表す。M1は金属(または、シリコンのような半金属)の原子、特に2、3または4の価数を有する原子であり、Xは置換求核基である。M1は置換求核基Xと一緒に試薬M1Xnを形成し、前駆物質としても表される。
下記に示す反応は、平衡状態ではなく、粒子の表面での反応を示すことを意図するにすぎない(すなわち、層間または層内の反応ではない)。
Z-Y-H* + M1Xn → Z-Y-M1X* + HX (A1)
Z-Y-M1X* + H2O → Z-Y-M1OH*+ HX (B1)
反応A1において、試薬M1Xnは、1つ以上のZ-Y-H*基と医薬製剤の表面上で反応し、形態-M1-X*を有する新しい表面基を形成する。M1は、1つ以上のY原子を介して医薬製剤と結合される。-M1-X*基は、反応B1において、水と反応して1つ以上の水酸基を再生しうる位置を表す。反応B1で形成される基は、官能基として働きうるものであり、該官能基によって反応A1およびB1を繰り返すことができ、夫々の場合にM1原子の新しい層を加える。留意すべきことは、いくつかの場合(たとえば、M1がシリコン、ジルコニウム、チタン、亜鉛またはアルミニウムである場合)において、水酸基は、水として取り除かれて、層内または層間でM1-O-M1 結合を形成しうることである。この縮合反応は、必要に応じて、たとえば高温および/または減圧下でのアニーリングによって、促進されうる。
化学反応式A1およびB2で記載される一般的な種類の二成分反応(式中、M1がアルミニウムである)は、A. C. Dillonら「Surface Chemistry of Al2O3 Deposition using Al(CH3)3 and H2O in a Binary reaction Sequence」Surface Science 322, 230 (1995)およびA. W. Ottら「Al2O3 Thin Film Growth on Si(100) Using Binary Reaction Sequence Chemistry」Thin Solid Films 292, 135 (1997)に記載されている。これら両方の文献は、参照によりここに組み入れられる。それらに記載されるこれらの反応に関する一般的な条件は、本発明に従った粒子材料上でSiO2およびAl2O3コーティングを構成するために適合されうる。ほかの金属酸化物、たとえばZrO2、TiO2およびB2O3の蒸着の類似反応は、Tsapatsisら (1991) Ind. Eng. Chem. Res. 30:2152-2159およびLinら (1992), AIChE Journal 38:445--454に記載されており、両方とも参照によりここに組み入れられる。
上述の連続する反応において、好適な金属M1は、シリコン、アルミニウム、チタン、亜鉛、マグネシウムおよびジルコニウムを含み、それによって、アルミニウム、チタンおよびマグネシウムが好ましい。好適な置換求核基は、M1に応じて多少変動するが、たとえばフルオリド、クロリド、ブロミド、アルコキシ、アルキル、アセチルアセトナートなどを含む。
以下に記載されるALDの1サイクルの実施は、医薬製剤上の1層の単分子層の蒸着をもたらす。続くサイクルが実施され、同じ前駆物質または異なる前駆物質(同じ金属を含む)がこのサイクルの夫々で使用される場合に、全コーティングは好ましくは金属酸化物である、同じ材料で構成される。
特に重要な化学構造M1Xnを有する具体的な化合物は、シリコンテトラクロリド(SiCl4)、テトラメチルオルトシリカート(Si(OCH3)4)、テトラエチル-オルトシリカート(Si(OC2H5)4), トリメチルアルミニウム (Al(CH3)3)、トリエチルアルミニウム(Al(C2H5)3)、他のトリアルキルアルミニウム化合物、ビス(エチルシクロペンタジエニル)マグネシウム(Mg(C2H5C5H4)2)、チタンテトライソプロポキシド(Ti{OCH(CH3)2}4)などである。
具体的には、室温以下の低温で原子層蒸着を行うことができる当該前駆物質が好ましい。このような好ましい前駆物質は、たとえばトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)、ビス(エチルシクロペンタジエニル)マグネシウム(Mg(C2H5C5H4)2)およびチタンテトライソプロポキシド(Ti{OCH(CH3)2}4)、チタンテトラクロリド(TiCl4)またはジエチル亜鉛(Zn(C2H5)2)である。つまり、本発明の好ましい態様に従って、前駆物質は、チタン前駆物質、例えばトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)、マグネシウム前駆物質、例えばビス(エチルシクロペンタジエニル)マグネシウム(Mg(C2H5C5H4)2)、および/または、チタン前駆物質、例えば、チタンテトライソプロポキシド(Ti{OCH(CH3)2}4)およびチタンテトラクロリド(TiCl4)、またはジエチル亜鉛(Zn(C2H5)2)である。
本発明は、ここに記載されたコーティングが施された固形医薬製剤を製造する方法も対象とし、以下の工程:(a)コーティングが施される固形医薬製剤で予め満たした反応器に気体状態で第1の前駆物質を導入する工程、(b)反応器をパージおよび/または排気して、反応しなかった前駆物質および気体の反応副生成物を除く工程、(c)第2の前駆物質に触れさせて、第1の前駆物質の反応のために再び表面を活性化する工程、(d)反応器をパージおよび/または排気する工程が行われ、必要に応じて、所望のコーティング厚さを得るために工程(a)から(d)を繰り返すことを特徴とする。
基材に極薄の相似コーティングを塗布する便利な方法は、固形医薬製剤の流動層を形成して、次いで、反応条件下で流動層に順に様々な試薬を通過させることである。固形医薬製剤を流動化する方法は公知であり、一般的に、多孔質のプレートまたはスクリーン上に固形医薬製剤を支持することを含む。流動化ガスを、上方でプレートまたはスクリーンに通過させ、いくらか固形医薬製剤を上昇させ、層の体積を膨らませる。適した膨張率においては、固形医薬製剤は流体と同じように作用する。流体(気体または液体)の試薬は、固形医薬製剤の表面との反応のために層に導入されうる。
本発明において、流動ガスはまた、未反応試薬、および、揮発性または気体の反応生成物を除くための不活性パージガスとして働きうる。なお、反応は、回転円筒型容器または回転チューブ中で行われうる。
必要に応じて、多層の極薄コーティングを固形医薬製剤上に蒸着してもよい。この方法は、基材の固形医薬製剤の化学性質に起因して、所望のコーティングを容易に粒子表面に直接塗布できない場合に、特に重要である。この場合において、中間の極薄の層が塗布されて、所望の外層がより簡単に塗布されうる表面をもたらすことができる。
その他の有利な点は、本発明は、従来の膜コーティング技術と比較して、使用されるコーティング材料のレベルを最小限にできることである。本発明は、非常に薄い層を要するにすぎず、その結果、水および酸素の浸入に対して効果を有するコーティングのための最小量の材料のみを必要とする。コーティング材料の量の最小化は、大量に含まれるべきではない、例えばアルミニウム酸化物のコーティング材料が使用される場合に、特に好ましい。さらに、当該材料が使用される場合に、それらの量は、他の金属酸化物、例えばチタン酸化物とそれらを混合することによってさらに低減されうる。
TiO2、Al2O3およびTiO2とAl2O3との混合物を用いたビタミンC錠剤のコーティングは、溶解速度で有意な変化を示し、純Al2O3でコーティングが施された錠剤が最も早い溶解速度を示し、TiO2の場合が一番遅い。2種のミネラル酸化物のブレンドのコーティングは、その2種の純粋な金属酸化物の間の溶解度を有する。これにより、層中の異なる金属酸化物の割合を変えることで、錠剤の溶解度を制御できる。
実施例は本発明を明確にするが、これに制限されない。
1.実施例
約1000〜1200mgの重量のプロバイオティック株含有の多層錠剤を固めて、以下のいずれかでコーティングを施した。
・酸化アルミニウム(Al2O3)または
・二酸化チタン(TiO2)または
・酸化亜鉛(ZnO)または
・酸化アルミニウム(Al2O3)および二酸化チタン(TiO2)の混合物
このとき、コーティングは約5〜約40 nm、好ましくは10 nmの厚さだった。製造温度は、40℃〜70℃の範囲で、好ましくは50℃だった。ポリプロピレンボトルにパックされた、原子層蒸着してコーティングを施したプロバイオティック多層錠剤を、異なる温度および湿度条件下(25℃/60%相対湿度(r.H)および40℃/75%相対湿度(r.H.))で保存し、3ヶ月の保存期間がすぎてから、プロバイオティックカウントを計測した。ALDコーティングのプロバイオティックカウントに対する効果を比較するために、ポリプロピレンボトルにパックされた、ALDコーティングをされていない多層錠剤も調査した。
2.実施例
約1000〜1200mgの重量のプロバイオティック株含有の膜コーティング多層錠剤を固めて、有機/水性HPMC/HPCコーティングでコーティングを施し、最後に以下のいずれかでコーティングを施した。
・酸化アルミニウム(Al2O3)または
・二酸化チタン(TiO2)または
・酸化亜鉛(ZnO)または
・酸化アルミニウム(Al2O3)および二酸化チタン(TiO2)の混合物
このとき、コーティングは約5〜約40 nm、好ましくは10 nmの厚さだった。製造温度は、40℃〜70℃の範囲で、好ましくは50℃だった。ポリプロピレンボトルにパックされた、原子層蒸着してコーティングを施した、プロバイオティックの膜コーティング多層錠剤を、異なる温度および湿度条件下(25℃/60%相対湿度(r.H)および40℃/75%相対湿度(r.H.))で保存し、3ヶ月の保存期間がすぎてから、プロバイオティックカウントを計測した。ALDコーティングのプロバイオティックカウントに対する効果を比較するために、ポリプロピレンボトルにパックされた、ALDコーティングをされていない膜コーティング多層錠剤も調査した。
3.実施例
魚油含有ソフトゲルカプセルに、以下のいずれかでコーティングを施した。
・酸化アルミニウム(Al2O3)または
・二酸化チタン(TiO2)または
・酸化亜鉛(ZnO)
・酸化アルミニウム(Al2O3)および二酸化チタン(TiO2)の混合物
このとき、コーティングは約5〜約40 nm、好ましくは10 nmの厚さだった。製造温度は、40℃〜70℃の範囲で、好ましくは50℃だった。ポリプロピレンボトルにパックされた、原子層蒸着してコーティングを施した魚油含有ソフトゲルカプセルを、異なる温度および湿度条件下(25℃/60%相対湿度(r.H)および40℃/75%相対湿度(r.H.))で保存し、3ヶ月の保存期間がすぎてから、過酸化物価を計測した。酸化率に対するコーティングの効果を比較するために、ポリプロピレンボトルにパックされた、コーティングが施されていない魚油ソフトゲルカプセルも調査した。原子層蒸着してコーティングを施した魚油ソフトゲルカプセルを、コーティングが施されていない魚油ソフトゲルカプセルと、それらの改善された知覚特性(味と臭いとして)に関して比較した。ALDコーティングは、魚特有の味と臭いを低減させることができた。
4.ALDプロセス
ALDツールを用いてALDプロセスを行った。プロセスの開始前に、医薬製剤の錠剤またはカプセル夫々一つを、真空度と温度許容度を試験するためにALDチャンバに入れる金属製容器の中に入れた。錠剤またはカプセルの色や性能は変化しないことを確かめた。
錠剤/カプセルをカセットの中のシェルフに乗せ、Siモニターを用いて層厚さを観測した。プロセスを夫々、酸化アルミニウム(Al2O3)、二酸化チタン(TiO2)および酸化亜鉛(ZnO)コーティングとなる、前駆物質のトリメチルアルミニウム(TMA)、四塩化チタン(TiCl4)、ジエチル亜鉛(DEZ)を用いて行った。
コーティングのために、錠剤/カプセルをプロセス温度に予熱して、夫々の前駆物質を連続的にパルスにすることでコーティングを施し、窒素でパージし、水またはオゾン(O3)をパルスにして、窒素でパージした。このような手順を、所望の層厚さが得られるまで繰り返した。様々なコーティングで使用したプロセスパラメータを表1にまとめた。
*) パルス s/パージ s:(前駆物質またはH2Oを用いた)パルス持続時間 秒/(窒素を用いた)パージ持続時間 秒
表1に記載されるプロセスを使用して、以下の医薬の剤形にコーティングを施した:
A)多層錠剤
3層錠剤は、第1の層に様々なビタミンを含み、第2の層に様々なミネラルおよび微量元素を含み、第3の層にプロバイオティック微生物を含む。3層錠剤は、コーティングを含まない。
B)膜コーティング多層錠剤
3層錠剤は、記載された多層錠剤と同じであるが、有機/水性HPMC/HPCコーティング層で膜コーティングが施された点でそれとは異なる。
C)魚油カプセル
魚油カプセルは、1105mgの魚油濃縮物(EPA 33%、DHA 22%、ビタミンE)を含有する、楕円の形で、透明のゼラチンソフトゲルカプセルである。
医薬の剤形へのALDコーティングプロセスにより、当該剤形の仕様(質量の均質性、崩壊性、固さ)に従ったコーティングが施された医薬の剤形が得られた。高品質のコーティングは、電子顕微鏡の写真撮影によってさらに確認された(ALDプロセス番号3でコーティングが施された魚油カプセルの断面図を示す図1参照)。
剤形の安定性に対するALDコーティングの効果を調べるために、ALDコーティングを有する医薬製剤と有さない医薬製剤をプロピレン(PP)容器にパックし、PPキャップで閉じて、25℃かつ60%相対湿度(25℃/60% r.h)、および、40℃かつ75%相対湿度(40℃/75% r.h.)で保存した。
3層錠剤、膜コーティング3層錠剤、および、魚油カプセルの化学的安定性を、製造後(開始時)並びに上述の条件下で3ヶ月保存した後に直接テストした。3層錠剤/膜コーティング錠剤において、ビタミンCの含有量とプロバイオティック微生物の数を測定し、魚油カプセルにおいて、ヨウ素価、過酸化物価およびアニシジンを計測した。
・ビタミンCアッセイの測定では、ビタミンCを含む錠剤/錠剤層を、標準溶液としての0.5%のクロラミンTで滴定した。
・プロバイオティック微生物の数は、微生物学の研究室で緩衝溶液中に錠剤を溶かして計測した。希釈したサンプルを含む寒天プレートを36℃でインキュベートし、48〜72時間後に生存細胞の数をカウントした。
・ヨウ素価は、標準溶液としてヨウ素を用いて塩化第一水銀(Hg2Cl2)で一緒に脂質を滴定することで計測した。
・過酸化物価はヨウ素−スターチ反応で計測した。
・アニシジン価を計測するために、サンプルをイソオクタン/氷酢酸に溶解し、数分後に吸光度を分析した。
ヨウ素価は、不飽和の脂質および油の測定量であり、サンプル1グラム当たりの吸収されたヨウ素のセンチグラムの数を単位にして表される(%吸収ヨウ素)。過酸化物価は、油1kg当たりの過酸化酸素の量として定義され、酸化された脂質の程度を示す。アニシジン価は、100mLのp-アニシジン中に1gの油を含む溶液の、350 nmで測定される(100を乗じた)光学密度として定義され、主にアルデヒドおよびケトンに帰しうる、油または脂質の二次酸化を評価するのに用いる測定値なので、油の酸化「履歴」として説明することができる。
3層錠剤のテスト結果は表2に示され、膜コーティング3層錠剤のテスト結果は表3に示され、魚油カプセルのテスト結果は表4に示される。


表2で明確に示されるように、ALDコーティングによって生存細胞の保存安定性が改善し、かつ、それによってビタミンCの安定性には影響が及ばない。


表3で明確に示されるように、ALDコーティングによって生存細胞の保存安定性が改善し、かつ、それによるビタミンCの安定性に対する悪影響はない。最初の製剤設計では既に膜コーティングが施されているが、このような安定性の効果は生じるので、該膜コーティングに加えて、安定化の効果を示す。

表4で明確に示されるように、ALDコーティングによって有意に過酸化物価が低減する。さらに、ALDコーティングが施されたカプセルのヨウ素およびアニシジン価は、少なくともALDコーティングなしのカプセルと同様に良好な値である。従って、全体的に魚油カプセルの安定性はALDコーティングによって有意に向上した。

Claims (14)

  1. 少なくとも1種の活性成分を含む、コーティングが施された固形医薬製剤であって、 コーティングの厚さが約0.1〜約100 nm、好ましくは約0.3〜約50 nm、より好ましくは約0.5〜約35 nmである、固形医薬製剤。
  2. 固形医薬製剤が、ペレット、顆粒、錠剤、または、カプセルである、請求項1に記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  3. コーティングが、原子層蒸着法(ALD)によって製剤に塗布される、請求項1または2に記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  4. コーティングが、1層以上の原子層を含む、請求項3に記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  5. コーティングが、1種以上の金属酸化物を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  6. コーティングが、1層以上の層を含み、各層が実質的に1種の金属酸化物からなる、請求項5に記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  7. コーティングが、実質的に1層以上の層からなり、各層が実質的に1種の金属酸化物からなる、請求項6に記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  8. コーティングが、1層以上の層を含み、各層が実質的に2種以上の金属酸化物の混合物からなる、請求項5〜7のいずれかに記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  9. コーティングが、実質的に1層以上の層からなり、各層が実質的に同じ金属酸化物または金属酸化物の同じ混合物からなる、請求項5〜8のいずれかに記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  10. 金属酸化物中に存在する金属が、アルミニウム、チタン、マグネシウム、亜鉛、ジルコニウムおよび/またはシリコンで、好ましくはアルミニウム、チタン、亜鉛、および/またはマグネシウムである、請求項5〜9のいずれかに記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  11. 金属酸化物が、酸化アルミニウム(Al2O3)、二酸化チタン(TiO2)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)および二酸化シリコン(SiO2)からなる群、好ましくは、酸化アルミニウム(Al2O3)、二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)および酸化マグネシウム(MgO)からなる群から選択される、請求項10に記載のコーティングが施された固形医薬製剤。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のコーティングが施された固形医薬製剤の製造方法であって、以下の工程:
    (a)コーティングが施される固形医薬製剤で予め満たした反応器に気体状態で第1の前駆物質を導入する工程、
    (b)反応器をパージおよび/または排気して、反応しなかった前駆物質および気体の反応副生成物を除く工程、
    (c)第2の前駆物質に触れさせて、第1の前駆物質の反応のために再び表面を活性化する工程、
    (d)反応器をパージおよび/または排気する工程、
    が行われ
    必要に応じて、所望のコーティング厚さを得るために工程(a)から(d)を繰り返す、製造方法。
  13. 前駆物質が、チタン前駆物質、例えばトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)、マグネシウム前駆物質、例えばビス(エチルシクロペンタジエニル)マグネシウム(Mg(C2H5C5H4)2)、および/または、チタン前駆物質、例えば、チタンテトライソプロポキシド(Ti{OCH(CH3)2}4)およびチタンテトラクロリド(TiCl4)、またはジエチル亜鉛(Zn(C2H5)2)である、請求項12に記載の方法。
  14. 第2の前駆物質が、酸化剤、例えば水、過酸化水素、および/または、オゾンであり、好ましくは水である、請求項12または13に記載の方法。
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