JP2014501844A - 低鉛インゴット - Google Patents

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Abstract

本発明は物質の組成物およびそれを製造するための方法に関する。具体的には、主に銅を含み、スズ、亜鉛、硫黄、リン、およびニッケルを含む低鉛含有インゴットのための組成物を開示する。この組成物はマンガンを含んでよい。低鉛含有インゴットは、固化されるとき、インゴット中に分散された硫黄または硫化物などの硫黄含有化合物を含む。これらの硫化化合物の存在、および実質的に均一な分布によって、機械加工性が改善され、かつより良好な機械的特性が得られる。

Description

本出願は、2010年10月29日に出願された米国仮出願第61/408518号、および2010年11月5日に出願された米国仮出願第61/410752号の優先権を主張する。これらの出願はその全体が参照によってここに組み込まれる。
現在の配管材料は、典型的には鉛含有銅合金から作られる。1つの標準的な黄銅合金処方は、当分野においてC84400合金または“81,3,7,9”合金(81%の銅、3%のスズ、7%の鉛、および9%の亜鉛からなる)と呼ばれるものである(これ以降「81合金」と呼ぶ)。健康および環境問題(飲料水用途に関する銅合金中の最大鉛含有量に関して、米国環境保護局によってある程度示されるように)に起因して、かつまたコスト上の理由に起因して、配管金具に含有される鉛を低減する必要性がある一方で、鉛の存在は合金の所定の性質を実現するのに依然として必要である。例えば、黄銅合金中の鉛の存在は、望ましい機械特性を提供し、機械加工およびキャスティングの仕上げに役立つ。単純に鉛を除去すること、または特定のレベル以下に低減することにより、機械加工性並びにキャスティングの構造的な一体性は大きく低下し、またこのようなことは現実的ではない。
黄銅合金からの鉛の除去または低減は以前から試みられている。鉛の代わりに他の元素で置換するという当分野におけるそのような従来の試みは、製造プロセスにおける機械加工および仕上げ(一次鋳造、一次加工、二次加工、研磨、めっき、および機械的組み立て)に広範な問題をもたらす。
幾つかの低鉛または非鉛含有処方に関してこれまで述べられている。例えば、SeBiLOY(登録商標)、またはEnviroBrass(登録商標)、Federalloy(登録商標)、およびEcoBrass(登録商標)という商品名で販売される製品、並びに米国特許第7,056,396号公報および米国特許第6,413,330号公報を参照されたい。図1は、CDA(Copper Development Association)への登録に基づく幾つかの既知の合金の処方を含む表である。低鉛または非鉛含有銅に基づく鋳造に関する現在存在する技術は、2つの大きなカテゴリーからなる。ケイ素系材料およびビスマス/セレン材料である。
しかしながら、機械的性質または化学的性質が低下することなく、並びに材料中の鉛を置換したことにより切削工具および仕上げの問題を生じて製造工程を有意に中断することなく、現在の銅/鉛合金と同様の性質を有する低コスト合金を提供する低鉛鋳造の解決法に対する必要性が存在する。
米国特許第7,056,396号公報 米国特許第6,413,330号公報
本発明の1つの実施形態は、約83%から約91%の銅、約0.1%から約0.8%の硫黄、約2.0%から約4.0%のスズ、約0.09%未満の鉛、約4.0%から約14.0%の亜鉛、および約1.0%から約2.0%のニッケルの組成物を有するセミレッドブラス(semi−red brass)に関する。
本発明の1つの実施形態は、約86%から約89%の銅、約0.1%から約0.8%の硫黄、約7.5%から約8.5%のスズ、約0.09%未満の鉛、約1.0%から約5.0%の亜鉛、および約1.0%のニッケルの組成物を有するスズ青銅に関する。
本発明の開示のさらなる特徴、利点、および実施形態が、以下の詳細な説明、図面および特許請求の範囲の考察から説明される。さらに、本発明の開示の前述の概要およびこれ以降の詳細な説明の双方は、例示的なものであり、本発明に主張される開示の範囲をさらに限定することなくさらなる説明を提供することを意図することが理解される。
本開示の前述されたおよび他の目的、局面、特徴、および利点は、添付される図面に関連して以下の記載を参照することによってより明らかになり、かつより理解される。
特許および出願ファイルはカラーで実行される少なくとも1つの図面を含む。カラーの図面を有するこの特許および特許出願公報は必要な料金を支払い申請することにより提供される。
幾つかの既知の市販の銅合金の処方を示す表1を与える。 本発明の実施形態による合金グループの処方を示す表2を与える。 各々の鋳造金属によるグループI−A機械特性例に関する合金処方を示す表3を与える。 各々の鋳造金属によるグループI−Aの平均機械特性試験の結果を示す表4を与える。 各々の鋳造金属によるグループI−Bの機械特性例に関する合金処方を示す表5を与える。 グループI−Bの平均機械特性試験の結果を示す表6を与える。 各々の鋳造金属によるグループII−Aの機械特性例に関する合金処方を示す表7を与える。 グループII−Aの平均機械特性試験の結果を示す表8を与える。 本発明の特定の合金グループの実施形態に関連して観察される典型的な、および最小限の性質、および表1(図1)に示されるような市販の合金に関して報告されるそれらの性質を示す表9を与える。 SEM/EDS試験に使用される合金組成物を示す表10を与える。 合金I−A−10aにおける硫黄の元素マッピングを説明する。 合金I−A−10aにおける硫黄の元素マッピングを説明する。 図9Aは合金I−A−10のSEM像である。図9B−Hは元素マッピングを説明する。図9BはSnのEDSである。図9CはZnのEDSである。図9DはCuのEDSである。図9EはFeのEDSである。図9FはNiのEDSである。図9GはPのEDSである。図9HはSのEDSである。 領域1、2、および3に印が付けられた合金I−A−10aの顕微鏡写真である。 図10B−DはCu2S、ZnS、およびCu−Znの金属間相の存在を示す。図10Bは領域1からのEDSスペクトルである。 図10Cは領域2からのEDSスペクトルである。 図10Dは領域3からのEDSスペクトルである。 図11Aおよび11Bは低倍率(図11A)および高倍率(図11B)での合金I−A−10aの光学像である。 図12Aは合金I−B−10aのSEM像であり、図12Bは合金I−B−10(0.31%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。 図13Aは合金I−B−10aのSEM像である。図13B−Hは倍率1000倍での元素マッピングを説明する。図13BはSnのEDSである。図13CはZnのEDSである。図13DはCuのEDSである。図13EはFeのEDSである。図13FはNiのEDSである。図13GはPのEDSである。図13HはSのEDSである。 図14Aは合金I−B−10bのSEM像である。図14B−Iは倍率5000倍での元素マッピングを説明する。図14BはSiのEDSである。図14CはSのEDSである。図14DはFeのEDSである。図14EはCuのEDSである。図14FはZnのEDSである。図14GはSnのEDSである。図14HはPbのEDSである。図14IはNiのEDSである。 図15Aおよび15Bは低倍率(図15A)および高倍率(図15B)での合金I−B−10の光学像である。 図16Aおよび16Bは合金II−A−10a(0.30%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。 図17Aは合金II−A−10aのSEM像である。図17B−Hは元素マッピングを説明する。図17BはSnのEDSである。図17CはZnのEDSである。図17DはCuのEDSである。図17EはFeのEDSである。図17FはNiのEDSである。図17GはPのEDSである。図17HはSのEDSである。 図18Aは合金II−A−10b(0.19%S)のSEM像である。図18B−Iは倍率1000倍での元素マッピングを説明する。図18BはSiのEDSである。図18CはSのEDSである。図18DはFeのEDSである。図18EはCuのEDSである。図18FはZnのEDSである。図18GはSnのEDSである。図18HはPbのEDSである。図18IはNiのEDSである。 図19Aおよび19Bは低倍率(図19A)および高倍率(図19B)での合金II−Aの光学像である。 図20Aおよび20Bは合金III−A(0.011%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。 図21Aは合金III−AのSEM像である。図21B−Hは元素マッピングを説明する。図21BはSnのEDSである。図21CはZnのEDSである。図21DはCuのEDSである。図21EはFeのEDSである。図21FはNiのEDSである。図21GはPのEDSである。図21HはSのEDSである。 図22Aおよび22Bは低倍率(図22A)および高倍率(図22B)での合金III−Aの光学像である。 グループI−A合金において形成された初成硫化物の硫黄自由エネルギー図である。 Cu−Sn−Zn−S合金における様々な合金の縦断面である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−IIaの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−11bの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−11cの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−11dの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−11eの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた市販のC83470合金の相分布図である(図1、表1)。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 グループI−Aの縦断面の相分布である。 グループI−AのScheil相組み合わせ図である。 グループI−Aの拡大されたScheil相組み合わせ図である。 グループI−Bの縦断面の相分布である。 グループI−BのScheil相組み合わせ図である。 グループI−Bの拡大されたScheil相組み合わせ図である。 グループII−Aの縦断面の相分布である。 グループII−AのScheil相組み合わせ図である。 グループII−Aの拡大されたScheil相組み合わせ図である。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Aの様々な金属の極限引張強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Aの様々な金属の降伏強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Aの様々な金属の伸びのグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Bの様々な金属の極限引張強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Bの様々な金属の降伏強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Bの様々な金属の伸びのグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループII−Aの様々な金属の極限引張強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループII−Aの様々な金属の降伏強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループII−Aの様々な金属の伸びのグラフである。 図46Aは市販の硫黄黄銅(sulfur brass)、BiWaliteTM(C83470)の硫化物の粒子径を説明し、図46BはグループI−A合金(0.13S−4.45Zn−3.63Sn)の粒子径を示す顕微鏡写真である。
以下の詳細な説明において、これに関して一部を構成する、添付される図面が参照される。図面において、他のやり方が指示されない限り、同じ記号は典型的には同じ部品を示す。詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載される例示的な実施形態は限定を意味しない。ここに記載される発明内容の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用されてよく、また他の変更がされてよい。ここに一般的に記載されるような、および図面に説明される本発明の開示の局面が、幅広い種類の異なる構成に配列され、置換され、組み合わされ、および設計されることができ、それらの全てが明確に検討され、この開示の一部をなすことが容易に理解される。
ある実施形態において、本発明は物質の組成物およびそれを製造するための方法に関する。物質の組成物は、飲料水と接触する、例えば配管固定具などを含むキャビティデバイスに関する当業者は理解するように、「低」レベルの鉛を有する銅系合金である。鉛のレベルは、合金に対して多くの用途における実用性に関して必要とされる有利な性質(例えば引張強度、伸び、加工性、および耐圧性など)を付与するために通常使用されるレベルよりも低い。従来技術における、鉛を含む黄銅に対する非鉛含有代替品は、十分な耐圧性を生じさせる(例えば、材料が多孔性を持たないなど)ために、典型的には砂型鋳造に関する金属供給に対する変更を必要とする。本発明の合金は、特別の量の硫黄を含み、特定の実施形態において、硫黄は好ましい方法によって添加され、鉛の低減によって失われる有利な性質を付与する。
本発明の合金は、概して適切なセミレッドブラス、スズ青銅、および黄銅の処方に関する。特定の実施形態が主に砂型鋳造用途、金型鋳造、または鍛造用途に使用するために処方される。
表2(図2)は本発明による合金のグループを説明する。各々の合金は、少なくとも部分的に、相対的に鉛のレベルが低いこと(約0.09%以下)および硫黄が存在すること(約0.1%から0.8%)によって特徴付けられる。合金グループI−A、合金グループI−B、および合金グループI−Cと名付けられた、セミレッドブラスの3つのグループが提供される。ある実施形態において、これらのセミレッドブラス合金は砂型鋳造に適する。合金グループII−A、合金グループII−B、および合金グループII−Cと名付けられた、スズ青銅の3つのグループが提供される。ある実施形態において、これらのスズ青銅合金は砂型鋳造に適する。合金グループIII−A、合金グループIII−B、合金グループIII−C、合金グループIV−A、合金グループIV−B、および合金グループIV−Cと名付けられた、黄銅の6つのグループが提供される。ある実施形態において、合金グループIIIの合金は金型鋳造に適する。ある実施形態において、合金グループIVの合金は鍛造に適する。
本発明の合金は、銅、亜鉛、スズ、硫黄、ニッケル、およびリンを含む。特定の実施形態において、1つ以上のマンガン、ジルコニウム、ホウ素、チタン、および/または炭素が含まれる。グループIV鍛造黄銅以外の実施形態もまた、1つ以上のアンチモン、スズ、ニッケル、リン、アルミニウム、およびケイ素を含む。
合金は、主な成分として、銅を含む。銅は合金に対して、抗菌性および耐腐食性を含む、基本的な性質を提供する。純粋な銅は、比較的低い降伏強度および引張強度を有し、その共通の合金系である青銅および黄銅と比較してそれ程硬くはない。したがって、合金化を通じて、多くの用途での使用に関連して、銅の性質が改良されることが望ましい。銅は、典型的にはベースインゴットとして加えられる。ベースインゴットの組成純度は、鉱物源およびポストマイニング処理に依存して異なる。したがって、インゴットの化学的性質が変わりうるので、ある実施形態では、ベースインゴットの化学的性質が考慮されることは理解されるべきである。例えば、合金の所望の最終組成を実現するためにどれだけの量の追加の亜鉛が添加されるかを決定するとき、ベースインゴット中の亜鉛の量が考慮される。ベースインゴットは、少量の様々な不純物(例えば鉄など)が共通して存在し所望の性質に材料効果を与えないので、ベースインゴット中の二次的な元素および最終合金中の所望の存在量を考慮しつつ、合金に必要とされる銅を提供するように選択されるべきである。
鉛は、典型的には、特に配管(機械加工性が重要な因子である)などの用途に関連する銅合金中に成分として含まれている。鉛は銅合金に共通する多くの他の元素と比較して低い融点を有する。鉛自体は、銅合金中において、樹枝状領域または粒子境界領域にメルトクールとして移動する傾向がある。樹枝状領域または粒子境界領域における鉛の存在によって、機械加工性および耐圧性が大きく改良され得る。しかしながら、最近では、鉛の深刻かつ有害な影響により、銅合金の多くの用途における鉛の使用は望ましくないものとなっている。特に、樹枝状領域または粒子境界領域における鉛の存在(機械加工性を改良するために一般的に受け入れられる特徴である)は、一つには、望ましくないことに銅合金から鉛が容易に漏れ得る原因である。
鉛含有銅合金の特定の不利益を克服するために、硫黄が本発明の合金に添加される。溶融物中に存在する硫黄は、典型的には溶融物中に同様に存在する遷移金属と反応して遷移金属硫化物を形成する。例えば、硫化銅および硫化亜鉛が形成されてよく、または、マンガンが存在する実施形態では、硫化マンガンが形成され得る。図23は、本発明の実施形態において形成され得る、幾つかの遷移金属硫化物に関する自由エネルギー図を説明する。硫化銅の融点は1130℃、硫化亜鉛では1185℃、硫化マンガンでは1610℃、および硫化スズでは832℃である。このように、本発明の範囲を限定することなく、構造の自由エネルギーの観点から、マンガンを含まないこれらの実施形態において、かなりの量の硫化物形成が硫化亜鉛であると考えられる。銅が固化するようになりその結果溶融物中にデンドライトを形成した後に固化する硫化物が、樹枝状領域または粒子境界に凝集すると考えられる。
硫黄は、鉛に関連する健康上の懸念を与えることなく、鉛が銅合金に与えるのと同様の性質を提供する。硫黄は樹枝状領域または粒子境界領域に凝集する傾向があると考えられる硫化物を形成する。硫化物の存在は、金属構造の破れおよび粒子境界領域におけるチップの形成に関するポイントを提供し、加工潤滑性を改善し、機械加工性の全体的な改善を可能にする。本発明の合金において支配的である硫化物が潤滑性を提供する。硫化物が良好に分散することで、耐圧性並びに機械加工性が改善される。
ある実施形態においては、スズの存在により、固溶体強化によって、およびCuSnなどのCu−Sn金属間相の形成によって、強度および硬度が増加するが、延性が低下すると考えられる。これにより、固化範囲も増加する。スズ含有量が増加すると鋳造流動性が増大する。スズは耐腐食性も増加させる。しかしながら、現在Snは他の成分と比較して非常に高価である。
亜鉛に関しては、Znの存在はSnの存在と似ており、それほど重要なことではないが、ある実施形態では、約2%のZnが上述の特性の上述の改良に関して1%のSnとほぼ等価である。Znは固溶体硬化により強度および硬度が増加する。しかしながら、Cu−Zn合金は短い凝固温度範囲(freezing range)を有する。ZnはSnと比較してそれほど高価ではない。
ある実施形態に関して、不純物として溶融および注入操作の間の撹拌棒、スキマーなどに由来する、またはベースインゴット内の不純物としての鉄が考えられる。そのような種類の不純物は合金の性質に材料効果を与えない。
レッドブラスおよびスズ青銅に関して、アンチモンが上述の合金の不純物であると考えられ得る。典型的には、アンチモンは劣った銘柄のスズ、インゴットのスクラップおよび低品質品、およびスクラップに由来する。しかしながら、アンチモンは金型鋳造において脱亜鉛現象に対する耐性を増大させるために黄銅に故意に添加される。
ある実施形態において、強度および硬度を増加するためにニッケルが含有される。さらに、ニッケルは合金中の硫化物粒子の分布を補助する。ある実施形態において、ニッケルの添加は、鋳造の冷却処理の間の硫化物の堆積に役立つ。硫化物の堆積は、後鋳造加工操作の間に懸濁された硫化物がチップの破壊および加工の潤滑性に関して鉛の置換物として働くので、望ましい。鉛の含量が低い場合、硫化物の堆積により、硫化物の堆積物が機械加工性を低下する効果を最小化すると考えられる。
リンは脱酸素の効果を与え得る。リンの追加は、液体合金中のガス含量を低減する。ガスを除去することによって、溶融物中のガス含量を低減し、かつ最終的な合金の多孔性を低減することにより、一般的に高品質の鋳造品が提供される。しかしながら、過剰なリンは、金属と型との反応に寄与して加工性の低下および多孔質の鋳造品をもたらす場合がある。
アルミニウムは、セミレッドブラスおよびスズ青銅などの特定の実施形態では、不純物として扱われる。そのような実施形態において、アルミニウムは耐圧性および機械特性に対して有害な効果を有する。しかしながら、黄銅鋳造物内のアルミニウムは、鋳造流動性を選択的に向上することができる。アルミニウムは、そのような実施形態において微細な羽根状の樹脂状構造を促進すると考えられている。
ケイ素も不純物とみなされる。複数の合金での鋳造に関して、ケイ素系材料は、非ケイ素含有合金内のケイ素汚染に繋がり得る。少量の残留ケイ素がセミレッドブラス合金の不純物となり、複数の合金の製造をほぼ不可能にする場合がある。さらに、ケイ素の存在は、セミレッドブラス合金の機械的性質を低下させる可能性がある。
ある実施形態では、マンガンが添加されてよい。マンガンは、硫化物の分散を補助すると考えられる。特に、マンガンの存在は、溶融物中の硫化亜鉛の形成および保持を補助すると考えられる。ある実施形態では、少量のマンガンが耐圧性を改良するために添加される。ある実施形態では、マンガンはMnSとして添加される。
ジルコニウムまたはホウ素のどちらかが、研磨の間鋳造物の表面仕上げを改善する微細な粒状構造を形成するために個々に(組み合わせてではなく)添加されてよい。
ある実施形態では、炭素が耐圧性を改善し、多孔性を低減し、かつ機械加工性を改善するために添加されてよい。
炭素(例えばグラファイト形態)と組み合わせて、チタンが添加されてよい。本発明の範囲を限定することなく、チタンは、特に原料グラファイトに関して、炭素粒子と銅マトリックスとの結合を補助すると考えられる。炭素でコーティングされた銅を使用する実施形態において、チタンは炭素を分散するのに有効であり得る。
合金特性
一実施形態において、本発明の合金は、硫黄/硫化物の複数の不連続な粒子が鋳造の間中概して均一となるように分散されるような方法で固化する。これらの非金属硫黄粒子は、潤滑性を改善し、この新規の合金の鋳造された部分の機械加工の間に作られたチップを破壊するように働き、その結果鉛の量を大きくまたは完全に低減させつつ機械加工性を改善する。本発明の範囲を限定することなく、硫化物は潤滑性を改善すると考えられる。
記載された合金の好ましい実施形態は、例えば「81」合金または同様の鉛含有合金などの現在の合金の機械加工における利点を有している。さらに、含有される特定の材料の相対的な欠乏に起因して、インゴット合金の好ましい実施形態は、「81」などの鉛含有真ちゅう合金の置換に関して現在推奨されるビスマスおよび/またはセレン合金ブラスと比較して非常にコストが低いと考えられる。硫黄はここで記載される特定の実施形態において溶融物に可溶な硫化物として存在するが、一片の部品における合金の固化およびその後の冷却の間硫化物として析出する。この析出された硫化物は、「81」およびビスマスおよびセレン合金中などの合金中の鉛の機能と同様にチップブレーカーとして働くことにより、機械加工性の改善を可能にする。ビスマスおよび/またはセレン合金の場合、ある程度の金属ビスマスに加えて、硫化物またはセレン化物の形成は、この新規の硫黄含有合金として同様の目的を達成する。機械加工性における改善は、工具寿命の増加、加工表面の改善、工具力の低下などをもたらし得る。この新しい考えは同様に、現在の環境が配管付属品に含まれ得る鉛の量の法律による多くの行政権限により制限される中、低鉛黄銅/青銅を工業に提供する。
さらに、鉛が添加された合金は、固化が起こる温度範囲の上昇をもたらし、配管接続金具に重要である、漏れ防止鋳造品の製造を通常困難にする。しかしながら、鉛は固化の最後の領域に分離し、その結果、生じる樹枝状境界および粒子境界の収縮を密封する。この樹枝状境界内または粒子境界の孔の密封は、硫黄/硫化物含有合金では起こらない。ビスマスおよび/またはセレンの合金でも起こらない。元素周期表において、ビスマスは鉛に類似し、固化の間膨張するが、使用されるビスマスの量は「81」などの従来の合金における鉛の使用量と比較して少ない。Biは通常元素の形態で市販の合金の中に存在する。
本合金の性能特性を超えたさらなる利点を当業者は理解するだろう。ビスマスおよびセレンと比較して、本発明の合金は容易に手に入る元素を使用し、それに対してビスマスおよびセレンの供給は非常に限られている。また、黄銅鋳造をこれらの材料に転換することは、これら供給が限られた材料に関する需要を大きく増加するだろう。さらに、ビスマスは配管付属品におけるその使用に関連して健康上の懸念を有し、それは部分的には周期表の重金属としてのその鉛との関係の近さに起因する。さらに、特定の実施形態において、本発明の合金は、従来技術のビスマスおよびセレン組成物と比較して低い割合の銅を使用する。
収量の利点
ケイ素よりもむしろ鉛の置換物として硫黄を使用することによって優れた「溶融物当たりの収量」が得られることが観察されている。溶融物あたりの収量が40から60%であり得るケイ素と比較して、硫黄では溶融物あたりの収量が70から80%の範囲である。通常の鉛含有黄銅合金は、プロセス効率に依存して、収率70から80%である。当業者には理解されるように、収率におけるそのような増加は、物品間の実質的なコストを反映する。したがって、金属鋳造設備の能力はケイ素系材料を使用すると実質的に低減される。また、本発明の特定の実施形態は、通常30%以上の亜鉛を含み、このことが腐食をもたらす亜鉛と水との相互作用に起因して漏れに繋がり得る従来のケイ素系合金と比較して、低い亜鉛含量を有する。これらのケイ素系合金に対して、本発明における含有量が低い亜鉛は、亜鉛めっきの剥がれの傾向を低減する。さらに、もしも典型的にクロムめっき表面で製品が仕上げられる場合、ケイ素系材料はめっきの前に銅またはスズストライクを必要とし、これはめっきのコストを増大させる。本発明の合金は、クロムめっきを可能にするための追加の段階(および関連するコスト)を必要としない。
溶融プロセス
一実施形態において、グラファイトは加熱の前にるつぼの底部に配置される。一実施形態において、炭化ケイ素または黒鉛粘土るつぼが溶融に用いられてよい。グラファイトを使用することによって、最終的な合金に実質的に組み込まれるようにならずに、加熱の間の亜鉛の損失が低減されると考えられる。一実施形態において、およそ2カップのグラファイトが90から95ポンドの容量のるつぼに使用される。ここで用いられる例に関しては、90から95ポンドの合金の容量を有するB−30るつぼが溶融物に使用された。
所望される最終的な合金の処方に基づき、必要とされるベースインゴットがるつぼ内に配置され、炉が始動される。ベースインゴットは温度約2100F(華氏)にされ、溶融物を形成する。一実施形態において、従来のガス燃焼炉が使用され、別の場合には誘導炉が使用される。その後炉を止める(すなわち溶融物はそれ以上加熱されない)。その後添加剤(一実施形態においては硫黄およびリン以外のもの)が、Zn、Ni、およびSnの所定のレベルを実現するように、15から20秒の間溶融物に加入される。添加剤は、与えられたベースインゴットに対して最終的な所望の合金組成を実現するのに必要とされる材料を含む。一実施形態において、添加剤は最終的な合金内に存在すべき元素形態の元素を含む。その後、一部の量のスラグが溶融物の上部から掬い取られる。
その後炉は約華氏2140Fの温度にされる。その後炉は止められ、硫黄添加物が加入される。例えば溶融物の脱気のためなどに添加されるリンを有する実施形態に関して、炉はその後約華氏2150Fの温度に再加熱され、リンがCu−Pマスター合金として溶融物内部に加入される。次に、好ましくは全てのスラグがるつぼの上部から掬い取られる。圧力試験および機械加工性およびめっきの評価のためのテイル鋳造物、化学分析のためのボタン、ウェッジ、およびミニインゴット、および引張試験のためのウェブバーが、各々約2100Fで、約2040Fで、および約2000Fで注入された。一実施形態において、炉は合金グループI−AおよびI−Bに関して約2140Fで燃焼される。他の実施形態において、炉は合金グループII−Aに関して約2050Fで燃焼される。
試験/例
本願に記載される機械加工性試験は以下の方法を用いて実施された。部品片は、クーラントを供給しつつ、2軸、CNC Turning Centerで機械加工された。切削工具はカーバイドインサートであった。機械加工性は、上述のCNC Turning Center上での回転の間に使用されたエネルギーの比に基づく。計算式は以下のように書くことができる。
=(E/E)×100
=切削力
=新たな合金の回転の間に使用されるエネルギー
=「既知の」合金C36000(CDA)の回転の間に使用されるエネルギー
フィード速度=0.005 IPR
スピンドル速度=1,500RPM
切削深さ=切削半径方向の深さ=0.038インチ
切削工具に負荷が与えられていた間の電気的影響を測定するために、電気計器が使用された。この影響は、ミリアンプ測定を介して把握された。
機械的性質
本発明の合金の様々な実施形態の機械特性が試験された。図3A−6は特定の試験された処方、および合金グループI−A、合金グループI−B、および合金グループII−Aに関する対応する結果に該当する。
図3Aおよび3Bは特定の試験された処方、および合金グループI−Aに関する対応する結果に該当する。グループI−A合金を実現するために上述のプロセスに従って調製された8つのサンプル金属が、極限引張強度(「UTS」)、降伏強度(「YS」)、伸びパーセント(「E%」)、ブリネル硬度(「BHN」)および弾性係数(「MoE」)に関して試験された。8つの合金グループI−Aの合金の平均値は、極限引張強度で40.25ksi、降伏強度で17.1ksi、伸びパーセントで47、ブリネル硬度で63、および弾性係数で13.5であった。
図4Aおよび4Bは特定の試験された処方、および合金グループI−Bに関する対応する結果に該当する。グループI−B合金を実現するために上述のプロセスに従って調製された9つのサンプル金属が、極限引張強度、降伏強度、伸びパーセント、ブリネル硬度および弾性係数に関して試験された。9つの合金グループI−Bの合金の平均値は、極限引張強度で38.1ksi、降伏強度で17.5ksi、伸びパーセントで32、ブリネル硬度で64、および弾性係数で13.8であった。
図5Aおよび5Bは特定の試験された処方、および合金グループII−Aに関する対応する結果に該当する。グループII−A合金を実現するために上述のプロセスに従って調製された8つのサンプル金属が、極限引張強度、降伏強度、伸びパーセント、ブリネル硬度および弾性係数に関して試験された。8つの合金グループII−Aの合金の平均値は、極限引張強度で43.8ksi、降伏強度で23ksi、伸びパーセントで27、ブリネル硬度で80、および弾性係数で15.0であった。
表9(図6)は、本発明の合金に関して、並びに幾つかの既知の市販の合金に関して実験的に測定された機械特性の範囲を説明する。
これらの結果は、合金I−Aに関して最小かつ典型的なUTS値が、合金C89520、C89836、およびC83470の各々に関する最小値に対して50%、18%、および34%、および典型的には30%、9%、および12%高いことを示す。同様に、E%は、C89520、C89836、およびC83470の各々に関する最小値に対して550%、95%、および129%、および典型的には370%、57%、および88%高い。I−AのYSはBiWaliteTM(C83470)に対して8%高い。
I−Bに関しては、合金C89520、C89836、およびBiWaliteTM(C83470)に対して、UTS最小値に関して40%、11%、および26%、典型的なUTSに対して24%、4%、および7%、E%最小値に対して350%、35%、および59%、および典型的なE%に対して220%、7%、および28%である。
図37および45はグループI−A(図37〜39)、グループI−B(図40〜42)、およびグループII−B(図43〜45)の各々の中の様々な金属の間の相違を説明する。比較の目的で、3つの市販の合金、C84400(---で示される)、C89836(−で示される)、およびC89520(−−−で示される)、に関する機械的なデータも提供される。本発明の各々の合金グループに関するデータは実線で繋がれた点で示される。
グループI−Aに関して、図37は測定されたUTSが市販の合金と比較して一貫して高かったことを示す。図38は、測定されたYSが、高価な希元素であるビスマスを含むC89520を除く、市販の合金の全てと比較して高かったことを示す。図39は、測定された伸びが全ての市販の合金と比較して一貫して非常に高かったことを示す。伸びは、グループI−Aに関して金属間のばらつきを示す。
グループI−Bに関して、図40は測定されたUTSが市販の合金と比較して一貫して高かったことを示す。図41は測定されたYSが、またも高価な希元素であるビスマスを含む合金であるC89520を除く、市販の合金全てと比較して一貫して高かったことを示す。図42は測定された伸びが市販の合金の全てと比較して一貫して高かったことを示す。伸びは、グループI−Bに関して金属間の有意なばらつきを示す。
グループII−A合金もまた、既に議論されたように使用された市販の合金に加えて、鉛含有合金C90300(---で示される)と比較された。グループII−Aに関して、図43は、測定されたUTSが市販の合金と比較して一貫して高かった(C90300と比較して僅かに高かったことを含む)ことを示す。図44は、測定されたYSがC89520を含む市販の合金の全てと比較して一貫して高かったことを示す。図45は、測定された伸びが市販の合金の全てと比較して一貫して高かったことを示す。伸びは、グループII−Aに関して金属間の有意なばらつきを示す。
走査型電子顕微鏡分析
表10(図7)は本発明の5つの合金の組成を示す。合金I−A−10、合金I−B−10、合金II−A−10、合金II−B−10、および合金III−A−10が、エネルギー分散型X線分析装置を備えた走査型電子顕微鏡(SEM/EDS)を用いて分析された。表10の各々の合金のサンプルが取り付けられ、既知の方法に従って金属組織学的に調製され、その後光学的に、およびSEM/EDSを用いて、両方で試験された。比較のために、BiwaliteTM(C83470)合金が、合金I−Aと同様の条件下でキャストされ、顕微鏡による評価および比較のために使用された。
図8Aおよび8Bは合金I−A−10(0.16% S)における硫黄の元素マッピングを説明する。図9Aは合金I−A−10のSEM像である。図9B−Hは元素マッピングを説明する。図9BはSnのEDSである。図9CはZnのEDSである。図9DはCuのEDSである。図9EはFeのEDSである。図9FはNiのEDSである。図9GはPのEDSである。図9HはSのEDSである。図10Aは領域1、2、および3に印が付けられた合金I−A−10aの顕微鏡写真である。図10B−DはCu2S、ZnS、およびCu−Znの金属間相の存在を示す。図10Bは領域1からのEDSスペクトルである。図10Cは領域2からのEDSスペクトルである。図10Dは領域3からのEDSスペクトルである。図11Aおよび11Bは低倍率(図11A)および高倍率(図11B)での合金I−A−10の光学像である。元素は硫黄(樹枝状領域間または粒子境界と考えられる位置に集まって見える)を除いて広く分散されているように見える。
図12Aおよび12Bは合金I−B−10(0.31%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。図13Aは合金I−B−10のSEM像である。図13B−Hは元素マッピングを説明する。図13BはSnのEDSである。図13CはZnのEDSである。図13DはCuのEDSである。図13EはFeのEDSである。図13FはNiのEDSである。図13GはPのEDSである。図13HはSのEDSである。図14Aは合金I−B−10bのSEM像である。図14B−Iは倍率5000倍での元素マッピングを説明する。図14BはSiのEDSである。図14CはSのEDSである。図14DはFeのEDSである。図14EはCuのEDSである。図14FはZnのEDSである。図14GはSnのEDSである。図14HはPbのEDSである。図14IはNiのEDSである。図15Aおよび15Bは低倍率(図15A)および高倍率(図15B)での合金I−B−10の光学像である。元素は硫黄(樹枝状領域間または粒子境界と考えられる位置に集まって見える)を除いて広く分散されているように見える。硫黄の含有率が高いことに起因して、硫化物の体積分率が高いことは明らかである。EDSデータから明らかなように、これらの硫化物のうち幾らかはZnSである。これらの硫化物は、BiWaliteTM(C83470)で観察されるものと比較して微細である。図46Aを参照されたい。Cu−Zn金属間相の存在も同様に明らかである。
図16Aおよび16Bは合金II−A(0.30%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。図17Aは合金II−AのSEM像である。図17B−Hは元素マッピングを説明する。図17BはSnのEDSである。図17CはZnのEDSである。図17DはCuのEDSである。図17EはFeのEDSである。図17FはNiのEDSである。図17GはPのEDSである。図17HはSのEDSである。図18Aは合金II−A−10b(0.19%S)のSEM像である。図18B−Iは倍率1000倍での元素マッピングを説明する。図18BはSiのEDSである。図18CはSのEDSである。図18DはFeのEDSである。図18EはCuのEDSである。図18FはZnのEDSである。図18GはSnのEDSである。図18HはPbのEDSである。図18IはNiのEDSである。図19Aおよび19Bは低倍率(図19A)および高倍率(図19B)での合金II−Aの光学像である。元素は硫黄(樹枝状領域間または粒子境界と考えられる位置に集まって見える)を除いて広く分散されているように見える。これらの図はCu2S、ZnS、およびCu−SnおよびCu−Znの金属間相の存在を示す。
図20Aおよび20Bは合金III−A(0.011%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。図21Aは合金III−AのSEM像である。図21B−Hは元素マッピングを説明する。図21BはSnのEDSである。図21CはZnのEDSである。図21DはCuのEDSである。図21EはFeのEDSである。図21FはNiのEDSである。図21GはPのEDSである。図21HはSのEDSである。図22Aおよび22Bは低倍率(図22A)および高倍率(図22B)での合金III−Aの光学像である。元素は硫黄(樹枝状領域間または粒子境界と考えられる位置に集まって見える)を除いて広く分散されているように見える。
相分析
相の情報が表11の合金に関して集められた。合金I−A−1からI−A−5および合金I−B−1およびII−A−1が本発明に従って処方され、作られた。合金C83470は既知の合金であり、その完全な組成が表1(図1)に示される。合金I−B−11aおよびII−A−11aは合金グループI−BおよびII−A各々の公称組成である。比較のために、市販の合金C84000およびC83470(BiwaliteTM)の公称組成も表11に示される。
これらの合金が強化されるメカニズムを理解するために、Mnが有る場合および無い場合のCu−Zn−Sn−S系の相図が平衡および非平衡(Scheil冷却)の双方の冷却条件をもちいて決定された。砂型鋳造が一般的に非平衡冷却に相当することに留意すべきである。これらの合金に存在する相が、多成分系の縦断面を用いて調べられた。
従来の方法を用いて行った分析が、表11の合金における室温で存在する相の相対量を決定するために実施された。第1の相検討において、合金グループI−Aの5つの特定の処方が、合金グループ内の相における相違を観察するために試験された。既知の市販の合金であるC83470もまた参照のために検討された。表12は各々の合金の相をパーセンテージで示す。C83470はグループI−AまたはII−Aの合金と比較して少ないβ相を示す。
図24は、銅/亜鉛/スズ相図における表12の合金の位置を図示する。合金は左側で銅および亜鉛が最も高いパーセンテージであり右側で銅および亜鉛が最も低いパーセンテージである。Scheil冷却を用いるI−A−11a(図25Aおよび25B)、I−A−11b(図26Aおよび26B)、I−A−11c(図27Aおよび27B)、I−A−11d(図28Aおよび28B)、I−A−11e(図29Aおよび29B)の相分布図が、図25Aおよび25Bに示される。図31、32A、および32Bは合金I−A−12fに対応する。図33、34A、および34Bは合金I−B−12aに対応する。図35、36A、および36Bは合金II−A−12aに対応する。温度に対する、FCC、液体、BCC、BCC、CuS、およびCuSnが、図22Aおよび22Bに示される(二次相の分布を示すために拡大される)
図30A−30Bは、市販の合金であるC83470を除いては、図25A−29の相分布と同様の一組を説明する。図30Aは、Scheil冷却を用いたC83470合金の相分布図である。図30Bは、二次相の相対量を示す相分布図の拡大された部分を示す。
相分布図は、予測され得る相およびそれらが現れ始める温度を示す。各々の相の相対量も、これらの図から見積もることができる。表12は非平衡冷却に関してそれを示すこれらの図に基づくものであり、合金の強度に寄与するのはβ(BCC1)相(CuおよびZnの金属間化合物である)である。しかしながら、強度は延性を犠牲にして向上する。Sloan Green合金は高い強度および延性を示す。その高い延性は、良好な溶融特性、低いガス含量、および良好な均一性に起因すると考えられる。硫化物が良好に分布することも、耐圧性および機械加工性への寄与に加えて、高強度および高延性に寄与する。
手順
系の熱分析はDSC−2400 Setaram Setsys示差走査熱量計を用いて実施された。DSCの温度キャリブレーションは、7つの純粋な金属、In、Sn、Pb、Zn、Al、Ag、およびAuを用いて、156から1065℃の温度範囲にわたって実施された。サンプルは切断され、任意の存在し得る汚染された表面層を除去するために機械的に研磨された。その後、サンプルはエタノールで洗浄され、起こり得る蒸発を制限して装置を保護するために蓋付きの黒鉛るつぼ内に配置された。酸化を回避するために、分析チャンバは10−2mbarに排気されアルゴンで満たされた。DSC測定は、アルゴン流雰囲気中で実施された。各サンプルの3つの複製が試験された。サンプルの重さは62〜78mgであった。
サンプルは室温から1080℃まで加熱された。その後サンプルは800℃に冷却され、10分(600秒)その温度に保持された。これは「第1の加熱および冷却サイクル」と呼ばれる。第2および第3のサイクルにおいて、サンプルは2回、1080℃まで加熱されその後サンプルは800℃に冷却された。全ての加熱および冷却に関して5℃/分の一定速度が使用された。2つの空の黒鉛るつぼを用いたベースライン実験が同じ実験プログラムを用いて実施された。ベースラインは全ての測定に関して差し引かれた。温度およびエンタルピーの分析が、これらのベースラインが調整されたサーモグラムに関して実施された。
第2および第3サイクルの結果が関係する熱パラメータ、すなわち溶融のTstart、固化のTonset、および溶融および固化のTpeak、並びに溶融のおよび固化のエンタルピーEを決定するために使用された。通常は、Tstart(加熱)およびTpeak(冷却)がT(固相線)およびT(液相線)として採用された。
液相線の検討結果は、硫化物の採用により、鉛含有合金と比較して、液相線温度および凝固温度範囲が低下すると考えられることを示す。合金のA−Iグループでは、Zn含量の増加に従って、液相線温度および凝固温度範囲が減少する。
凝固温度範囲に関して、BiwaliteTM(C83470)は中程度の凝固温度範囲を有する。表13の合金は幅広い凝固温度範囲を有する。対照的に、BiwaliteTM(C83470)では、引け巣を製造する鋳造品に影響し得る押し湯中のディープパイプを予測することができる。幅広い凝固温度範囲の合金で、多孔は鋳造物中に良好に分散され得る。さらに、それは適切なライザリングデザインおよび/または金属チルを用いることによって、最小化/排除することができる。そのようにして、表13の合金I−A、I−B、およびII−Aは引け巣への影響がさらに少なくなり得る。これにより、我々が測定した、よりよい強度および伸びがもたらされる。
硫化物粒子径
検討は表14の合金並びに表10の選択された合金の硫化物粒子径について行われた。表15は合金の最小、最大、および平均粒子径を示す。さらに、粒子径は2つの市販の合金C83470およびC90300についても調べられた。本発明の合金は、平均して、C83470と比較して小さな粒子径を、および市販の合金C90300と比較して小さな最小粒子径を与える。図46A−46Bは、グループI−A合金(I−A−14b)と比較した市販のC83470の顕微鏡写真を示す。
例示的な実施形態の記載は解説および説明を目的として行われた。開示された正確な形態に関連して包括的であること、または限定的であることは意図されておらず、上記教示に照らして修正および変更が可能であり、または開示された実施形態の実施から得られる。本発明の範囲はここに添付される特許請求の範囲およびその均等物によって規定されることが意図される。
幾つかの低鉛または非鉛含有処方に関してこれまで述べられている。例えば、SeBiLOY(登録商標)、またはEnviroBrass(登録商標)、Federalloy(登録商標)、およびEco Brass(登録商標)という商品名で販売される製品、並びに米国特許第7,056,396号公報および米国特許第6,413,330号公報を参照されたい。図1は、CDA(Copper Development Association)への登録に基づく幾つかの既知の合金の処方を含む表である。低鉛または非鉛含有銅に基づく鋳造に関する現在存在する技術は、2つの大きなカテゴリーからなる。ケイ素系材料およびビスマス/セレン材料である。
しかしながら、機械的性質または化学的性質が低下することなく、並びに材料中の鉛を置換したことにより切削工具および仕上げの問題を生じて製造工程を有意に中断することなく、現在の銅/鉛合金と同様の性質を有する低コスト合金を提供する低鉛の解決法に対する必要性が存在する。
幾つかの既知の市販の銅合金の処方を示す表1を与える。 本発明の実施形態による合金グループの処方を示す表2を与える。 各々の鋳造金属によるグループI−A機械特性例に関する合金処方を示す表3を与える。 各々の鋳造金属によるグループI−Aの平均機械特性試験の結果を示す表4を与える。 各々の鋳造金属によるグループI−Bの機械特性例に関する合金処方を示す表5を与える。 グループI−Bの平均機械特性試験の結果を示す表6を与える。 各々の鋳造金属によるグループII−Aの機械特性例に関する合金処方を示す表7を与える。 グループII−Aの平均機械特性試験の結果を示す表8を与える。 本発明の特定の合金グループの実施形態に関連して観察される典型的な、および最小限の性質、および表1(図1)に示されるような市販の合金に関して報告されるそれらの性質を示す表9を与える。 SEM/EDS試験に使用される合金組成物を示す表10を与える。 合金I−A−10aにおける硫黄(0.16%S)の元素マッピングを説明する。 合金I−A−10aにおける硫黄(0.16%S)の元素マッピングを説明する。 図9Aは合金I−A−10のSEM像である。図9B−Hは元素マッピングを説明する。図9BはSnのEDSである。図9CはZnのEDSである。図9DはCuのEDSである。図9EはFeのEDSである。図9FはNiのEDSである。図9GはPのEDSである。図9HはSのEDSである。 領域1、2、および3に印が付けられた合金I−A−10aの顕微鏡写真である。 図10B−DはCu2S、ZnS、およびCu−Znの金属間相の存在を示す。図10Bは領域1からのEDSスペクトルである。 図10Cは領域2からのEDSスペクトルである。 図10Dは領域3からのEDSスペクトルである。 図11Aおよび11Bは低倍率(図11A)および高倍率(図11B)での合金I−A−10aの光学像である。 図12Aは合金I−B−10aのSEM像であり、図12Bは合金I−B−10(0.31%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。 図13Aは合金I−B−10aのSEM像である。図13B−Hは倍率1000倍での元素マッピングを説明する。図13BはSnのEDSである。図13CはZnのEDSである。図13DはCuのEDSである。図13EはFeのEDSである。図13FはNiのEDSである。図13GはPのEDSである。図13HはSのEDSである。 図14Aは合金I−B−10b(0.13%S)のSEM像である。図14B−Iは倍率5000倍での元素マッピングを説明する。図14BはSiのEDSである。図14CはSのEDSである。図14DはFeのEDSである。図14EはCuのEDSである。図14FはZnのEDSである。図14GはSnのEDSである。図14HはPbのEDSである。図14IはNiのEDSである。 図15Aおよび15Bは低倍率(図15A)および高倍率(図15B)での合金I−B−10a(0.13%S)の光学像である。 図16Aおよび16Bは合金II−A−10a(0.30%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。 図17Aは合金II−A−10aのSEM像である。図17B−Hは元素マッピングを説明する。図17BはSnのEDSである。図17CはZnのEDSである。図17DはCuのEDSである。図17EはFeのEDSである。図17FはNiのEDSである。図17GはPのEDSである。図17HはSのEDSである。 図18Aは合金II−A−10b(0.19%S)のSEM像である。図18B−Iは倍率1000倍での元素マッピングを説明する。図18BはSiのEDSである。図18CはSのEDSである。図18DはFeのEDSである。図18EはCuのEDSである。図18FはZnのEDSである。図18GはSnのEDSである。図18HはPbのEDSである。図18IはNiのEDSである。 図19Aおよび19Bは低倍率(図19)および高倍率(図19)での合金II−Aの光学像である。 図20Aおよび20Bは合金III−A(0.011%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。 図21Aは合金III−AのSEM像である。図21B−Hは元素マッピングを説明する。図21BはSnのEDSである。図21CはZnのEDSである。図21DはCuのEDSである。図21EはFeのEDSである。図21FはNiのEDSである。図21GはPのEDSである。図21HはSのEDSである。 図22Aおよび22Bは低倍率(図22A)および高倍率(図22B)での合金III−Aの光学像である。 グループI−A、I−B、およびII−A合金において形成された初成硫化物の硫黄自由エネルギー図である。 Cu−Sn−Zn−S合金における様々な合金の縦断面である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−IIaの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−11bの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−11cの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−11dの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた合金I−A−11eの相分布図である。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 Scheil冷却を用いた市販のC83470合金の相分布図である(図1、表1)。 二次相の相対量を示す相分布図の拡大された一部である。 グループI−Aの縦断面の相分布である。 グループI−AのScheil相組み合わせ図である。 グループI−Aの拡大されたScheil相組み合わせ図である。 グループI−Bの縦断面の相分布である。 グループI−BのScheil相組み合わせ図である。 グループI−Bの拡大されたScheil相組み合わせ図である。 グループII−Aの縦断面の相分布である。 グループII−AのScheil相組み合わせ図である。 グループII−Aの拡大されたScheil相組み合わせ図である。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Aの様々な金属の極限引張強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Aの様々な金属の降伏強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Aの様々な金属の伸びのグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Bの様々な金属の極限引張強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Bの様々な金属の降伏強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループI−Bの様々な金属の伸びのグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループII−Aの様々な金属の極限引張強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループII−Aの様々な金属の降伏強度のグラフである。 幾つかの既知の合金(CDA番号で示される)と比較した、合金グループII−Aの様々な金属の伸びのグラフである。 図46Aは市販の硫黄黄銅(sulfur brass)、BialiteTM(C83470)の硫化物の粒子径を説明し、図46BはグループI−合金(0.13S−4.45Zn−3.63Sn)の粒子径を示す顕微鏡写真である。
記載された合金の好ましい実施形態は、例えば「81」合金または同様の鉛含有合金などの現在の合金の機械加工における利点を有している。さらに、含有される特定の材料の相対的な欠乏に起因して、インゴット合金の好ましい実施形態は、「81」などの鉛含有真ちゅう合金の置換に関して現在推奨されるビスマスおよび/またはセレン合金ブラスと比較して非常にコストが低いと考えられる。硫黄はここで記載される特定の実施形態において溶融物に可溶な硫化物として存在するが、一片の部品における合金の固化およびその後の冷却の間硫化物として析出する。この析出された硫化物は、「81」およびビスマスおよびセレン合金中などの合金中の鉛の機能と同様にチップブレーカーとして働くことにより、機械加工性の改善を可能にする。ビスマスおよび/またはセレン合金の場合、ある程度の金属ビスマスに加えて、ビスマス化物またはセレン化物の形成は、この新規の硫黄含有合金として同様の目的を達成する。機械加工性における改善は、工具寿命の増加、加工表面の改善、工具力の低下などをもたらし得る。この新しい考えは同様に、現在の環境が配管付属品に含まれ得る鉛の量の法律による多くの行政権限により制限される中、低鉛黄銅/青銅を工業に提供する。
図3Aおよび3Bは特定の試験された処方、および合金グループI−Aに関する対応する結果に該当する。グループI−A合金を実現するために上述のプロセスに従って調製された8つのサンプル金属が、極限引張強度(「UTS」)、降伏強度(「YS」)、伸びパーセント(「E%」)、ブリネル硬度(「BHN」)および弾性係数(「MoE」)に関して試験された。8つの合金グループI−Aの合金の平均値は、極限引張強度で40.25ksi、降伏強度で17.1ksi、伸びパーセントで47、ブリネル硬度で63、および弾性係数で13.5Mpsiであった。
図4Aおよび4Bは特定の試験された処方、および合金グループI−Bに関する対応する結果に該当する。グループI−B合金を実現するために上述のプロセスに従って調製されたつのサンプル金属が、極限引張強度、降伏強度、伸びパーセント、ブリネル硬度および弾性係数に関して試験された。つの合金グループI−Bの合金の平均値は、極限引張強度で38.1ksi、降伏強度で17.5ksi、伸びパーセントで32、ブリネル硬度で64、および弾性係数で13.8Mpsiであった。
図5Aおよび5Bは特定の試験された処方、および合金グループII−Aに関する対応する結果に該当する。グループII−A合金を実現するために上述のプロセスに従って調製された8つのサンプル金属が、極限引張強度、降伏強度、伸びパーセント、ブリネル硬度および弾性係数に関して試験された。8つの合金グループII−Aの合金の平均値は、極限引張強度で43.8ksi、降伏強度で23ksi、伸びパーセントで27、ブリネル硬度で80、および弾性係数で15.0Mpsiであった。
I−Bに関しては、合金C89520、C89836、およびBialiteTM(C83470)に対して、UTS最小値に関して40%、11%、および26%、典型的なUTSに対して24%、4%、および7%、E%最小値に対して350%、35%、および59%、および典型的なE%に対して220%、7%、および28%である。
図37および45はグループI−A(図37〜39)、グループI−B(図40〜42)、およびグループII−(図43〜45)の各々の中の様々な金属の間の相違を説明する。比較の目的で、3つの市販の合金、C84400(---で示される)、C89836(−で示される)、およびC89520(−−−で示される)、に関する機械的なデータも提供される。本発明の各々の合金グループに関するデータは実線で繋がれた点で示される。
図8Aおよび8Bは合金I−A−10(0.16% S)における硫黄の元素マッピングを説明する。図9Aは合金I−A−10のSEM像である。図9B−Hは元素マッピングを説明する。図9BはSnのEDSである。図9CはZnのEDSである。図9DはCuのEDSである。図9EはFeのEDSである。図9FはNiのEDSである。図9GはPのEDSである。図9HはSのEDSである。図10Aは領域1、2、および3に印が付けられた合金I−A−10aの顕微鏡写真である。図10B−DはCu2S、ZnS、およびCu−Znの金属間相の存在を示す。図10Bは領域1からのEDSスペクトルである。図10Cは領域2からのEDSスペクトルである。図10Dは領域3からのEDSスペクトルである。図11Aおよび11Bは低倍率(図11A)および高倍率(図11B)での合金I−A−10の光学像である。元素は硫黄(樹枝状領域間または粒子境界と考えられる位置に集まって見える)を除いて広く分散されているように見える。
図12Aおよび12Bは合金I−B−10(0.31%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。図13Aは合金I−B−10のSEM像である。図13B−Hは元素マッピングを説明する。図13BはSnのEDSである。図13CはZnのEDSである。図13DはCuのEDSである。図13EはFeのEDSである。図13FはNiのEDSである。図13GはPのEDSである。図13HはSのEDSである。図14Aは合金I−B−10b(0.13%S)のSEM像である。図14B−Iは倍率5000倍での元素マッピングを説明する。図14BはSiのEDSである。図14CはSのEDSである。図14DはFeのEDSである。図14EはCuのEDSである。図14FはZnのEDSである。図14GはSnのEDSである。図14HはPbのEDSである。図14IはNiのEDSである。図15Aおよび15Bは低倍率(図15A)および高倍率(図15B)での合金I−B−10の光学像である。元素は硫黄(樹枝状領域間または粒子境界と考えられる位置に集まって見える)を除いて広く分散されているように見える。硫黄の含有率が高いことに起因して、硫化物の体積分率が高いことは明らかである。EDSデータから明らかなように、これらの硫化物のうち幾らかはZnSである。これらの硫化物は、BialiteTM(C83470)で観察されるものと比較して微細である。図46Aを参照されたい。Cu−Zn金属間相の存在も同様に明らかである。
図16Aおよび16Bは合金II−A(0.30%S)における硫黄の元素マッピングを説明する。図17Aは合金II−AのSEM像である。図17B−Hは元素マッピングを説明する。図17BはSnのEDSである。図17CはZnのEDSである。図17DはCuのEDSである。図17EはFeのEDSである。図17FはNiのEDSである。図17GはPのEDSである。図17HはSのEDSである。図18Aは合金II−A−10b(0.19%S)のSEM像である。図18B−Iは倍率1000倍での元素マッピングを説明する。図18BはSiのEDSである。図18CはSのEDSである。図18DはFeのEDSである。図18EはCuのEDSである。図18FはZnのEDSである。図18GはSnのEDSである。図18HはPbのEDSである。図18IはNiのEDSである。図19Aおよび19Bは低倍率(図19)および高倍率(図19)での合金II−Aの光学像である。元素は硫黄(樹枝状領域間または粒子境界と考えられる位置に集まって見える)を除いて広く分散されているように見える。これらの図はCu2S、ZnS、およびCu−SnおよびCu−Znの金属間相の存在を示す。
相分析
相の情報が表11の合金に関して集められた。合金I−A−1からI−A−5および合金I−B−1およびII−A−1が本発明に従って処方され、作られた。合金C83470は既知の合金であり、その完全な組成が表1(図1)に示される。合金I−B−11aおよびII−A−11aは合金グループI−BおよびII−A各々の公称組成である。比較のために、市販の合金C83470(BiwaliteTM)の公称組成も表11に示される。
図24は、銅/亜鉛/スズ相図における表12の合金の位置を図示する。合金は左側で銅および亜鉛が最も高いパーセンテージであり右側で銅および亜鉛が最も低いパーセンテージである。Scheil冷却を用いるI−A−11a(図25Aおよび25B)、I−A−11b(図26Aおよび26B)、I−A−11c(図27Aおよび27B)、I−A−11d(図28Aおよび28B)、I−A−11e(図29Aおよび29B)の相分布図が示される。図31、32A、および32Bは合金I−A−12fに対応する。図33、34A、および34Bは合金I−B−12aに対応する。図35、36A、および36Bは合金II−A−12aに対応する。温度に対する、FCC、液体、BCC、BCC、CuS、およびCuSnが、図26A、26B、27A、および27Bに示される(図26Bおよび27Bにおいて二次相の分布を示すために拡大される)
液相線の検討結果(表13)は、硫化物の採用により、鉛含有合金と比較して、液相線温度および凝固温度範囲が低下すると考えられることを示す。合金のA−Iグループでは、Zn含量の増加に従って、液相線温度および凝固温度範囲が減少する。
凝固温度範囲に関して、BiwaliteTM(C83470)は中程度の凝固温度範囲を有する。表13の合金は幅広い凝固温度範囲を有する。対照的に、BiwaliteTM(C83470)では、引け巣を製造する鋳造品に影響し得る押し湯中のディープパイプを予測することができる。幅広い凝固温度範囲の合金で、多孔は鋳造物中に良好に分散され得る。さらに、それは適切なライザリングデザインおよび/または金属チルを用いることによって、最小化/排除することができる。そのようにして、表13の合金I−A、I−B、およびII−Aは引け巣への影響がさらに少なくなり得る。これにより、測定されたような、よりよい強度および伸びがもたらされる。
硫化物粒子径
検討は表14の合金並びに表10の選択された合金の硫化物粒子径について行われた。表15は合金の最小、最大、および平均粒子径を示す。さらに、粒子径は2つの市販の合金C83470およびC90300についても調べられた。本発明の合金は、平均して、C83470と比較して小さな粒子径を、および市販の合金C90300と比較して小さな最小粒子径を与える。図46A−46Bは、グループI−合金(I−−14)と比較した市販のC83470の顕微鏡写真を示す。

Claims (25)

  1. 含有量が約83%から約91%の銅、
    含有量が約0.1%から約0.8%の硫黄、
    含有量が約2.0%から約4.0%のスズ、
    含有量が約0.09%未満の鉛、
    含有量が約4.0%から約14.0%の亜鉛、および
    含有量が約1.0%から約2.0%のニッケル、
    を含む合金組成物。
  2. 0.1%未満の鉄をさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  3. 0.02%未満のアンチモンをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  4. 約0.05%のリンをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  5. 約0.005%のアルミニウムをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  6. 0.005%未満のケイ素をさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  7. 約0.01%および約0.7%のマンガンをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  8. 約0.2%のジルコニウムをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  9. 約0.2%のホウ素をさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  10. 約0.1%および約0.7%のマンガンをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  11. 含有量が約86%から約89%の銅、
    含有量が約0.1%から約0.8%の硫黄、
    含有量が約7.5%から約8.5%のスズ、
    含有量が0.09%未満の鉛、
    含有量が1.0%から約5.0%の亜鉛、および
    含有量が約1.0%のニッケル、
    を含む合金組成物。
  12. 0.02%未満から約0.2%の鉄をさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  13. 0.02%未満のアンチモンをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  14. 約0.05%のリンをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  15. 約0.005%のアルミニウムをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  16. 0.005%未満のケイ素をさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  17. 約0.1%および約0.7%のマンガンをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  18. 約0.2%のジルコニウムをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  19. 約0.2%のホウ素をさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  20. 約0.1%および約0.7%のマンガンをさらに含む、請求項1に記載の合金組成物。
  21. ベースインゴットを温度華氏約2100Fに加熱して溶融物を形成する段階と、
    溶融物の加熱を停止し、硫黄を除く添加剤を15から20秒の間溶融物中に投入する段階と、
    溶融物から少なくとも部分的な量のスラグを掬い取る段階と、
    溶融物を温度華氏約2140Fに加熱する段階と、
    溶融物の加熱を停止し、溶融物中に硫黄を投入する段階と、
    溶融物を温度華氏約2150Fに加熱する段階と、
    溶融物からスラグを除去する段階と、
    を含む、請求項1に記載の銅合金を製造するための方法。
  22. るつぼ内でベースインゴットを加熱する前に、るつぼの底部にグラファイトを配置する段階をさらに含む、請求項21に記載の製造方法。
  23. るつぼがガス炎炉を使用して加熱される、請求項22に記載の方法。
  24. るつぼが誘導炉を使用して加熱され、溶融物が誘導撹拌を受ける、請求項22に記載の製造方法。
  25. 硫黄を投入した後、溶融物にリンを投入する段階をさらに含む、請求項21に記載の方法。
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