JP2002088427A - 青銅合金 - Google Patents
青銅合金Info
- Publication number
- JP2002088427A JP2002088427A JP2000279131A JP2000279131A JP2002088427A JP 2002088427 A JP2002088427 A JP 2002088427A JP 2000279131 A JP2000279131 A JP 2000279131A JP 2000279131 A JP2000279131 A JP 2000279131A JP 2002088427 A JP2002088427 A JP 2002088427A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bronze
- bronze alloy
- added
- crystal
- machinability
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Domestic Plumbing Installations (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 鉛レスの青銅材料において、結晶を微細化
し、機械的強度、伸び並びに切削性を向上させること。 【解決手段】 青銅合金材料に、重量比で、P0.00
5〜0.1%,B0.005〜0.2%を添加することに
より、結晶2a,2bを微細化し、機械的性質の向上及
び安定した切削性を得るようにした青銅合金である。
し、機械的強度、伸び並びに切削性を向上させること。 【解決手段】 青銅合金材料に、重量比で、P0.00
5〜0.1%,B0.005〜0.2%を添加することに
より、結晶2a,2bを微細化し、機械的性質の向上及
び安定した切削性を得るようにした青銅合金である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、青銅合金に関する
ものであり、特に、本発明は、機械的強度、伸び並びに
切削性に優れ、例えばバルブ等の水道用配管器材に適す
る青銅合金に関する。
ものであり、特に、本発明は、機械的強度、伸び並びに
切削性に優れ、例えばバルブ等の水道用配管器材に適す
る青銅合金に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、青銅鋳物(CAC406)は、
鋳造性、耐食性、被削性、耐圧性に優れ、しかも、溶融
時の湯流れが良好であるため、ある程度の複雑な形状の
鋳造に適している。従って、この青銅鋳物は、一般に、
バルブ、コック、継手等の水道用配管器材などにも多く
用いられている。
鋳造性、耐食性、被削性、耐圧性に優れ、しかも、溶融
時の湯流れが良好であるため、ある程度の複雑な形状の
鋳造に適している。従って、この青銅鋳物は、一般に、
バルブ、コック、継手等の水道用配管器材などにも多く
用いられている。
【0003】ところが、昨今、青銅中に含まれる鉛が人
体に悪影響を及ぼすとして大きな社会問題となってお
り、世界的にも鉛の水道水中への浸出量が厳しく規制さ
れつつある。そこで、このような状況に基づいて、新た
に有用な鉛レス銅合金の開発が急務となり、そのなかで
Bi系、Bi−Se系、Bi−Sb系等の各種の材料が
開発されている。
体に悪影響を及ぼすとして大きな社会問題となってお
り、世界的にも鉛の水道水中への浸出量が厳しく規制さ
れつつある。そこで、このような状況に基づいて、新た
に有用な鉛レス銅合金の開発が急務となり、そのなかで
Bi系、Bi−Se系、Bi−Sb系等の各種の材料が
開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
で開発されている鉛レス銅合金材料を比較検討すると、
通常の青銅合金(CAC406)と同等の機械的性質や
切削性を得るには至っていないのが実状である。
で開発されている鉛レス銅合金材料を比較検討すると、
通常の青銅合金(CAC406)と同等の機械的性質や
切削性を得るには至っていないのが実状である。
【0005】これらの問題を解決するため、本発明者等
が鋭意検討したところ、結晶の微細化技術に着目した。
この結晶の微細化技術について、一般に母材の凝固温度
範囲を広げる元素を微量に添加すると、結晶が微細化す
ることは知られている。この場合、一般には、銅合金に
対しては、Zr,B,Ti等の元素の添加が有効とされ
ており、Cu及び黄銅系合金においては広く実用化もな
されている。これに対し、青銅系の合金においては、上
記いずれの結晶微細化剤を添加しても満足な結晶微細化
を達成するに至っていないのが実状である。
が鋭意検討したところ、結晶の微細化技術に着目した。
この結晶の微細化技術について、一般に母材の凝固温度
範囲を広げる元素を微量に添加すると、結晶が微細化す
ることは知られている。この場合、一般には、銅合金に
対しては、Zr,B,Ti等の元素の添加が有効とされ
ており、Cu及び黄銅系合金においては広く実用化もな
されている。これに対し、青銅系の合金においては、上
記いずれの結晶微細化剤を添加しても満足な結晶微細化
を達成するに至っていないのが実状である。
【0006】そこで、本発明は、従来の課題点を解決す
るため、上述した従来の結晶の微細化技術に鑑みて開発
に至ったものであり、その青銅系材料、特に、鉛レスの
青銅材料において、結晶を微細化することにより、機械
的強度、伸び並びに切削性を向上させることを目的とし
ている。
るため、上述した従来の結晶の微細化技術に鑑みて開発
に至ったものであり、その青銅系材料、特に、鉛レスの
青銅材料において、結晶を微細化することにより、機械
的強度、伸び並びに切削性を向上させることを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、青銅合金材料に、重量比
で、P0.005〜0.1%,B0.005〜0.2%を添
加することにより、結晶を微細化し、機械的性質の向上
及び安定した切削性を得るようにした青銅合金である。
この場合、重量比で、P0.01〜0.03%,B0.0
1〜0.03%の範囲が好ましい。
め、請求項1に係る発明は、青銅合金材料に、重量比
で、P0.005〜0.1%,B0.005〜0.2%を添
加することにより、結晶を微細化し、機械的性質の向上
及び安定した切削性を得るようにした青銅合金である。
この場合、重量比で、P0.01〜0.03%,B0.0
1〜0.03%の範囲が好ましい。
【0008】請求項3に係る発明は、重量比で、Sn4
〜6%,Zn4〜6%,Bi1.5〜2.5%,Se0.
8〜1.2%,P0.005〜0.1%,B0.005〜
0.2%、残部がCuより成る青銅合金である。この場
合、重量比で、P0.01〜0.03%,B0.01〜0.
03%の範囲が好ましい。
〜6%,Zn4〜6%,Bi1.5〜2.5%,Se0.
8〜1.2%,P0.005〜0.1%,B0.005〜
0.2%、残部がCuより成る青銅合金である。この場
合、重量比で、P0.01〜0.03%,B0.01〜0.
03%の範囲が好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1および2に係る発明にお
いて、青銅合金材料に微量添加するBとPの添加意義と
その限定理由について説明する。 B(硼素)の添加意義:Bは、鋳造後凝固時において、鋳
型から発生する結晶生成サイト数を増大させるために有
効である。即ち、図1に示すように、鋳型1中に、B入
りのCu合金を鋳込んだ場合、Bの単独添加である程度
の結晶微細化が起き、同時に、図1に示すように、鋳型
1の鋳壁面1aにおいて発生する柱状晶である結晶2a
の幅が非常に小さくなる現象が起きる。このことは、C
u合金に対し、Bが鋳壁面1a上での核生成サイト数を
増大させる効果があることを示している。なお、図中3
は、溶湯である。
いて、青銅合金材料に微量添加するBとPの添加意義と
その限定理由について説明する。 B(硼素)の添加意義:Bは、鋳造後凝固時において、鋳
型から発生する結晶生成サイト数を増大させるために有
効である。即ち、図1に示すように、鋳型1中に、B入
りのCu合金を鋳込んだ場合、Bの単独添加である程度
の結晶微細化が起き、同時に、図1に示すように、鋳型
1の鋳壁面1aにおいて発生する柱状晶である結晶2a
の幅が非常に小さくなる現象が起きる。このことは、C
u合金に対し、Bが鋳壁面1a上での核生成サイト数を
増大させる効果があることを示している。なお、図中3
は、溶湯である。
【0010】Bの限定理由:Bが0.005%未満で
は、結晶生成サイト数の増大効果が低く、0.2%以上
では、凝固時の引け傾向の増加により機械的性質の低下
が認められる。そこで、その添加範囲を0.005〜0.
2%とした。その中で、重量比で0.01〜0.03%の
添加範囲が好ましい。
は、結晶生成サイト数の増大効果が低く、0.2%以上
では、凝固時の引け傾向の増加により機械的性質の低下
が認められる。そこで、その添加範囲を0.005〜0.
2%とした。その中で、重量比で0.01〜0.03%の
添加範囲が好ましい。
【0011】次に、Pの添加意義と限定理由について述
べる。 P(燐):図2に示すように、Pは鋳壁面1a上における
等軸晶の結晶2bの生成遊離を促進させる働きがある。 また、P0.005%未満では、結晶の遊離促進効果が
低く、0.1%以上では鋳造性が低下すると共に、結晶
の再溶解による粗大化を招く。そこで、その添加範囲を
重量比で0.005〜0.1%の範囲とした。その中で、
0.01〜0.03%の添加範囲が好ましい。
べる。 P(燐):図2に示すように、Pは鋳壁面1a上における
等軸晶の結晶2bの生成遊離を促進させる働きがある。 また、P0.005%未満では、結晶の遊離促進効果が
低く、0.1%以上では鋳造性が低下すると共に、結晶
の再溶解による粗大化を招く。そこで、その添加範囲を
重量比で0.005〜0.1%の範囲とした。その中で、
0.01〜0.03%の添加範囲が好ましい。
【0012】そして、これらのBとPの2つの元素を添
加成分範囲内で適宜に組み合わせることによって、図3
に示すように、顕著な結晶2a、2bの微細化を実現す
ることが可能となった。
加成分範囲内で適宜に組み合わせることによって、図3
に示すように、顕著な結晶2a、2bの微細化を実現す
ることが可能となった。
【0013】請求項3および4に係る発明において、青
銅合金材料に微量添加するBとPの添加意義とその限定
理由は、請求項1における発明と同一であるので省略す
る。特に、ここにいう青銅合金材料は、重量比で、Sn
4〜6%,Zn4〜6%,Bi1.5〜2.5%,Se
0.8〜1.2%,P0.005〜0.1%,B0.005
〜0.2%、残部がCuより成るものである。上記のS
nは、強度・硬さの増加及び耐摩耗性と耐食性の向上の
ため4〜6重量%とし、Znは、4〜6%とすることに
よって、鋳造性に優れた配管器材用の金具に好適とな
る。
銅合金材料に微量添加するBとPの添加意義とその限定
理由は、請求項1における発明と同一であるので省略す
る。特に、ここにいう青銅合金材料は、重量比で、Sn
4〜6%,Zn4〜6%,Bi1.5〜2.5%,Se
0.8〜1.2%,P0.005〜0.1%,B0.005
〜0.2%、残部がCuより成るものである。上記のS
nは、強度・硬さの増加及び耐摩耗性と耐食性の向上の
ため4〜6重量%とし、Znは、4〜6%とすることに
よって、鋳造性に優れた配管器材用の金具に好適とな
る。
【0014】上記のBiは、1.5〜2.5重量%添加
し、このBiは、青銅の主成分であるCu,Sn,Zn
に殆ど固溶することなく、飲料水として害がなく、被削
性と耐焼付性を向上させることができる。また、Se
は、0.8〜1.2重量%添加し、このSeは、合金中で
Zn,Cuと金属間化合物を形成し、被削性を向上させ
る。なお、Pbは、1.2重量%以下含有するが、この
場合は、リサイクル材を多用して銅合金を製造する際
に、現実的に含有される範囲である。この範囲は、水中
にPbが溶出しても、そのPbの溶出量を極めて低く抑
えることができる範囲であって、この場合、従来の青銅
合金よりも、被削性と耐焼付性及び耐圧性を向上させる
ことができる。
し、このBiは、青銅の主成分であるCu,Sn,Zn
に殆ど固溶することなく、飲料水として害がなく、被削
性と耐焼付性を向上させることができる。また、Se
は、0.8〜1.2重量%添加し、このSeは、合金中で
Zn,Cuと金属間化合物を形成し、被削性を向上させ
る。なお、Pbは、1.2重量%以下含有するが、この
場合は、リサイクル材を多用して銅合金を製造する際
に、現実的に含有される範囲である。この範囲は、水中
にPbが溶出しても、そのPbの溶出量を極めて低く抑
えることができる範囲であって、この場合、従来の青銅
合金よりも、被削性と耐焼付性及び耐圧性を向上させる
ことができる。
【0015】また、請求項3および4に係る発明は、青
銅合金材料にBを添加しているので、この合金中に含有
しているZn,Seが母合金中で酸化減耗しやすい元素
であるが、Bの溶湯還元作用により、Zn、Seの減耗
を抑制することができる。そのため、Seを多量に含む
溶解垢の発生を抑えることができ、また、Se及びZn
の減耗を抑えることにより、溶解の歩留まりが向上し、
かつコストダウンを図ることができる。
銅合金材料にBを添加しているので、この合金中に含有
しているZn,Seが母合金中で酸化減耗しやすい元素
であるが、Bの溶湯還元作用により、Zn、Seの減耗
を抑制することができる。そのため、Seを多量に含む
溶解垢の発生を抑えることができ、また、Se及びZn
の減耗を抑えることにより、溶解の歩留まりが向上し、
かつコストダウンを図ることができる。
【0016】
【実施例】本発明における青銅合金のうち、BiとSe
を含有した青銅合金の試験例を含んだ好ましい実施例を
説明する。図4(イ)、(ロ)の実験例に示すような7
号珪砂からなる有機Co2鋳型1に、表1に示すような
配合でB,Pを添加した青銅合金を1100℃の鋳込み
温度で鋳造したときの金属マクロ組織観察結果を図5〜
図8の写真(×0.8倍)で示す。
を含有した青銅合金の試験例を含んだ好ましい実施例を
説明する。図4(イ)、(ロ)の実験例に示すような7
号珪砂からなる有機Co2鋳型1に、表1に示すような
配合でB,Pを添加した青銅合金を1100℃の鋳込み
温度で鋳造したときの金属マクロ組織観察結果を図5〜
図8の写真(×0.8倍)で示す。
【0017】
【表1】
【0018】図5〜図8の写真の結果から明らかなよう
に、B,Pともに無添加の場合(比較例1)と比較し
て、B0.03%のみを添加した場合(比較例2)は、
鋳型表面において結晶生成サイト数が増大していること
がわかる。一方、P0.03%のみを添加した場合(比
較例3)は、鋳型表面における結晶の生成サイト数に変
化はないが、結晶遊離が促進されて結晶が微細化されて
いることがわかる。これらの結果を踏まえ、上記2つの
元素(B,P)の相乗効果を狙ってB0.03%,P0.
03%を添加した場合(表1に示す実施例6)は、図7
の写真に示すように、B0.03%のみを添加した場合
(比較例2)の鋳型表面付近の結晶、あるいはP0.0
3%のみを添加した場合(比較例3)の鋳型表面から遊
離された結晶、それぞれの結晶の大きさに比べて非常に
細かく、より顕著な微細組織を得ることができた。従っ
て、通常の青銅合金に比較して、機械的強度、伸び及び
切削性に優れた青銅合金を得ることができる。
に、B,Pともに無添加の場合(比較例1)と比較し
て、B0.03%のみを添加した場合(比較例2)は、
鋳型表面において結晶生成サイト数が増大していること
がわかる。一方、P0.03%のみを添加した場合(比
較例3)は、鋳型表面における結晶の生成サイト数に変
化はないが、結晶遊離が促進されて結晶が微細化されて
いることがわかる。これらの結果を踏まえ、上記2つの
元素(B,P)の相乗効果を狙ってB0.03%,P0.
03%を添加した場合(表1に示す実施例6)は、図7
の写真に示すように、B0.03%のみを添加した場合
(比較例2)の鋳型表面付近の結晶、あるいはP0.0
3%のみを添加した場合(比較例3)の鋳型表面から遊
離された結晶、それぞれの結晶の大きさに比べて非常に
細かく、より顕著な微細組織を得ることができた。従っ
て、通常の青銅合金に比較して、機械的強度、伸び及び
切削性に優れた青銅合金を得ることができる。
【0019】次いで、表1における実施例4〜8中に添
加したB,P量の違いによる機械的強度、伸び、切削性
を調査した結果を表2に示す。なお、ここでいう機械的
強度、伸びとは、引張り試験による引張強さ及び伸びで
ある。引張り試験は、供試材をJIS・B・2001・
4号試験片に機械加工し、これを試験した。また、切削
性は、供試材を表3に示すような切削条件により施削加
工し、このときの各材料毎のバイトにかかる切削抵抗
を、C3604の切削抵抗を100としたときの切削性
指数で比較したものである。
加したB,P量の違いによる機械的強度、伸び、切削性
を調査した結果を表2に示す。なお、ここでいう機械的
強度、伸びとは、引張り試験による引張強さ及び伸びで
ある。引張り試験は、供試材をJIS・B・2001・
4号試験片に機械加工し、これを試験した。また、切削
性は、供試材を表3に示すような切削条件により施削加
工し、このときの各材料毎のバイトにかかる切削抵抗
を、C3604の切削抵抗を100としたときの切削性
指数で比較したものである。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】表2に示すように、引張強さ、伸びは、B
0.01,P0.01%添加のとき最大となり、無添加の
比較例1と比較し、引張強さが10%伸びで17%向上
した。一方、切削性は、B,Pの添加量の増加に伴い向
上することが確認された。
0.01,P0.01%添加のとき最大となり、無添加の
比較例1と比較し、引張強さが10%伸びで17%向上
した。一方、切削性は、B,Pの添加量の増加に伴い向
上することが確認された。
【0023】上記の青銅合金材料は、飲料水用のバル
ブ、ステム、弁座、ジスク等のバルブ部品、水栓、継手
等の配管器材、給排水管用機器に適用されるが、その
他、接液するストレーナ、ポンプ、モータ等の器具或
は、接液する水栓金具、更には、給湯機器などの温水関
連機器、水上ラインなどの部品、部材等、更には、上記
最終製品、組立体等以外にもコイル、中空棒等の中間品
にも広く用いられる。
ブ、ステム、弁座、ジスク等のバルブ部品、水栓、継手
等の配管器材、給排水管用機器に適用されるが、その
他、接液するストレーナ、ポンプ、モータ等の器具或
は、接液する水栓金具、更には、給湯機器などの温水関
連機器、水上ラインなどの部品、部材等、更には、上記
最終製品、組立体等以外にもコイル、中空棒等の中間品
にも広く用いられる。
【0024】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
によると、従来では得られなかった結晶微細化剤による
青銅合金、特に、鉛レス青銅合金の結晶微細化を達成で
き、従来から一般に用いられてきた青銅合金(CAC4
06)に匹敵し、それ以上の機械的強度、伸び並びに切
削性が得られるという優れた効果を有する。
によると、従来では得られなかった結晶微細化剤による
青銅合金、特に、鉛レス青銅合金の結晶微細化を達成で
き、従来から一般に用いられてきた青銅合金(CAC4
06)に匹敵し、それ以上の機械的強度、伸び並びに切
削性が得られるという優れた効果を有する。
【0025】また、本発明における青銅合金材料は、B
を添加しているので、Seを含む溶解垢の発生を抑える
ことができる。また、Se及びZnの減耗を極力抑える
ことができるため、溶解の歩留まりが著しく向上し、か
つコストの削減ができ、経済性にも優れている。
を添加しているので、Seを含む溶解垢の発生を抑える
ことができる。また、Se及びZnの減耗を極力抑える
ことができるため、溶解の歩留まりが著しく向上し、か
つコストの削減ができ、経済性にも優れている。
【図1】鋳型中にB入りの青銅合金を鋳込んだ場合の結
晶微細化現象を示した部分説明図である。
晶微細化現象を示した部分説明図である。
【図2】鋳型中にP入りの青銅合金を鋳込んだ場合の結
晶微細化現象を示した部分説明図である。
晶微細化現象を示した部分説明図である。
【図3】鋳型中にBとPの双方入りの青銅合金を鋳込ん
だ場合の結晶微細化現象を示した部分説明図である。
だ場合の結晶微細化現象を示した部分説明図である。
【図4】(イ)、(ロ)は本発明における青銅合金を実
験するための鋳型である。
験するための鋳型である。
【図5】BとPの双方を添加しない状態で鋳造したとき
の金属マクロ組織を示した写真(×0.8)である。
の金属マクロ組織を示した写真(×0.8)である。
【図6】Bを添加しPを添加しない状態で鋳造したとき
の金属マクロ組織を示した写真(×0.8)である。
の金属マクロ組織を示した写真(×0.8)である。
【図7】Pを添加しBを添加しない状態で鋳造したとき
の金属マクロ組織を示した写真(×0.8)である。
の金属マクロ組織を示した写真(×0.8)である。
【図8】BとPの双方を添加した状態で鋳造したときの
金属マクロ組織を示した写真(×0.8)である。
金属マクロ組織を示した写真(×0.8)である。
1 鋳型 2a、2b 結晶 3 溶湯
Claims (4)
- 【請求項1】 青銅合金材料に、重量比で、P0.00
5〜0.1%,B0.005〜0.2%を添加することに
より、結晶を微細化し、機械的性質の向上及び安定した
切削性を得るようにしたことを特徴とする青銅合金。 - 【請求項2】 請求項1におけるPとBの添加成分は、
重量比で、P0.01〜0.03%,B0.01〜0.03
%である青銅合金。 - 【請求項3】 重量比で、Sn4〜6%,Zn4〜6
%,Bi1.5〜2.5%,Se0.8〜1.2%,P0.
005〜0.1%,B0.005〜0.2%、残部がCu
より成ることを特徴とする青銅合金。 - 【請求項4】 請求項3におけるPとBの添加成分は、
重量比で、P0.01〜0.03%,B0.01〜0.03
%である青銅合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000279131A JP2002088427A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 青銅合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000279131A JP2002088427A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 青銅合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002088427A true JP2002088427A (ja) | 2002-03-27 |
Family
ID=18764184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000279131A Pending JP2002088427A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 青銅合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002088427A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004022804A1 (ja) * | 2002-09-09 | 2004-03-18 | Kitz Corporation | 銅基合金とその合金を用いた鋳塊・接液部品 |
WO2004090181A1 (ja) * | 2003-04-10 | 2004-10-21 | Kitz Corporation | 銅基合金 |
WO2005054527A1 (ja) * | 2003-12-03 | 2005-06-16 | Kitz Corporation | 銅基合金とその合金を用いた鋳塊・接液部品 |
JP2014501844A (ja) * | 2010-10-29 | 2014-01-23 | スローン バルブ カンパニー | 低鉛インゴット |
US9181606B2 (en) | 2010-10-29 | 2015-11-10 | Sloan Valve Company | Low lead alloy |
-
2000
- 2000-09-14 JP JP2000279131A patent/JP2002088427A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004022804A1 (ja) * | 2002-09-09 | 2004-03-18 | Kitz Corporation | 銅基合金とその合金を用いた鋳塊・接液部品 |
AU2003298952B2 (en) * | 2002-09-09 | 2006-11-30 | Kitz Corporation | Copper base alloy, and cast ingot and parts to be contacted with liquid |
US7297215B2 (en) | 2002-09-09 | 2007-11-20 | Kitz Corporation | Copper base alloy, and cast ingot and parts to be contacted with liquid |
US7806996B2 (en) | 2002-09-09 | 2010-10-05 | Kitz Corporation | Copper-based alloy, and cast ingot and liquid-contacting part each using the alloy |
WO2004090181A1 (ja) * | 2003-04-10 | 2004-10-21 | Kitz Corporation | 銅基合金 |
WO2005054527A1 (ja) * | 2003-12-03 | 2005-06-16 | Kitz Corporation | 銅基合金とその合金を用いた鋳塊・接液部品 |
GB2422846A (en) * | 2003-12-03 | 2006-08-09 | Kitz Corp | Copper base alloy,and ingot and member using the alloy contacting with liquid |
GB2422846B (en) * | 2003-12-03 | 2007-05-23 | Kitz Corp | Copper-based alloy and ingot and liquid-contacting part using the alloy |
KR100776809B1 (ko) * | 2003-12-03 | 2007-11-19 | 가부시키가이샤 기츠 | 구리베이스 합금과 그 합금을 사용한 주괴·접액 부품 |
US7695578B2 (en) * | 2003-12-03 | 2010-04-13 | Kitz Corporation | Bronze alloy, and ingot and liquid-contacting part using the alloy |
JP2014501844A (ja) * | 2010-10-29 | 2014-01-23 | スローン バルブ カンパニー | 低鉛インゴット |
US9181606B2 (en) | 2010-10-29 | 2015-11-10 | Sloan Valve Company | Low lead alloy |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN100545280C (zh) | 铜合金 | |
US9963764B2 (en) | Lead-free free-machining brass having improved castability | |
TWI649438B (zh) | 易削性銅合金鑄件及易削性銅合金鑄件的製造方法(二) | |
JP5522582B2 (ja) | 水道部材用黄銅合金 | |
JP4806823B2 (ja) | 青銅合金及びその製造方法、青銅合金を用いた摺動部材 | |
JP3957308B2 (ja) | 耐圧性に優れた鋳物用無鉛銅合金 | |
JP2010242184A (ja) | 鋳造性及び耐食性に優れた無鉛快削性黄銅 | |
JP5953432B2 (ja) | 銅基合金 | |
US10507520B2 (en) | Copper-based alloys, processes for producing the same, and products formed therefrom | |
JP2002088427A (ja) | 青銅合金 | |
JP4522736B2 (ja) | 金型鋳造用銅基合金とこの合金を用いた鋳塊・製品 | |
JP2002060868A (ja) | 無鉛青銅合金 | |
JP2009041088A (ja) | 鋳造性に優れた無鉛快削性黄銅 | |
JP2003193157A (ja) | 銅基合金等の合金とその製造方法並びにその合金を用いた鋳塊・接液部品 | |
JP2009263787A (ja) | 鋳造用黄銅合金とその合金を用いた鋳塊又は接液部品 | |
KR100867056B1 (ko) | 구리합금 | |
JP2003147460A (ja) | 被削性に優れた鋳物用無鉛銅合金 | |
KR100834202B1 (ko) | Sn함유 구리합금 및 그 제조방법 | |
WO2005054527A1 (ja) | 銅基合金とその合金を用いた鋳塊・接液部品 | |
JPH08337831A (ja) | 耐食性に優れた金型鋳造用銅合金及びその合金の製造方法並びにその合金を使用した水栓 | |
JP2723817B2 (ja) | 飲料水用機器の素材用青銅鋳物合金 | |
JP2006111925A (ja) | 銅基合金 |