JP2014240099A - ロボット - Google Patents

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優 ▲高▼橋
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Abstract

【課題】作業の正確性に優れるとともに、動作の信頼性に優れたロボットを提供すること。
【解決手段】本発明のロボットは、胴体と、胴体に連結された昇降部(連結部)と、胴体に回動可能に連結されている一対の多関節アームと、昇降部を支持する支持部215と支持部215を覆う外装216と外装216の内外の通気を可能にする通気孔217とを備えるベース(基台)210と、胴体をベース210に対して接近または離間するように移動させる昇降機構(移動機構)と、を備えたロボット本体と、このロボット本体の作動を制御するロボット制御装置(電気回路部)900と、を有している。また、ベース210は、胴体がベース210に対して接近するように下降させたとき、昇降部の一部を収容可能な空洞部(収容部)219を外装216の内側に備えており、ロボット制御装置900は、この外装216と空洞部219との間に設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロボットに関するものである。
特許文献1に記載のロボットは、ベースと、ベースに対して回動可能に連結された胴体と、胴体に対して回動可能に連結された2つの多関節アームとを有している。
この多関節アームは、それぞれ複数の可動軸を有しており、これらの可動軸を個別に制御することで自由な姿勢をとることができる。これにより、ロボットは、様々な作業動作を行うことができる。
特開2009−279663号公報
しかしながら、このような双腕ロボットは、胴体の高さを変化させることができないため、作業台の高さによっては、多関節アームの駆動範囲や姿勢が不本意に限定されてしまい、作業の正確性や信頼性が低下するという問題がある。
そこで、ベースに対して胴体を接近または離間するように移動させる移動機構を設けることにより、胴体の高さを変化させることが検討されている。このような移動機構を備えたロボットは、胴体の一部がベース内に入り込むよう構成されており、これにより、胴体に対する多関節アームの連結部とベースとの離間距離を適宜変化させることができる。その結果、作業台の高さに応じて、多関節アームの駆動範囲や姿勢を最適化することができる。
ところが、胴体の一部がベース内に入り込むよう構成されている結果、そのための空間をベース内に確保する必要がある。その結果、ベース内においてその他の用途に利用できる空間の容積が減少することとなり、例えば発熱を伴う部材等が収納されている場合、十分に冷却することができないという問題を生じている。
本発明の目的は、作業の正確性に優れるとともに、動作の信頼性に優れたロボットを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のロボットは、胴体と、
前記胴体に連結された連結部と、
前記胴体に回動可能に連結されているアームと、
前記連結部を支持する支持部と、前記支持部を囲む外装と、前記外装の内外の通気を可能にする通気孔と、を備える基台と、
前記胴体を前記基台に対して接近または離間するように移動させる移動機構と、
前記アームの動作を制御する機能を含む電気回路部と、
を有し、
前記基台は、前記胴体が前記基台に対して接近するとき前記連結部の少なくとも一部を収容可能な収容部を前記外装の内側に備えており、
前記電気回路部は、前記外装と前記収容部との間に設けられていることを特徴とする。
これにより、アームの駆動範囲を適正なものとすることができ、かつ、収容部を設けたことによって発熱の大きい電気回路部を効率よく冷却することができるので、作業の正確性に優れるとともに、動作の信頼性に優れたロボットが得られる。
本発明のロボットでは、前記収容部は、その少なくとも一部が壁部で囲まれていることが好ましい。
これにより、収容部は、外部はもとより、基台の外装の内側の空間とも隔てられることとなる。その結果、移動機構の動作により生じる異物等を、収容部内に確実に留めることができる。そして、異物等が電気回路部に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
本発明のロボットでは、前記壁部は、前記収容部を気密的に隔離するよう構成されていることが好ましい。
これにより、収容部は、気圧変化の影響を受けなくなるので、電気回路部同士の間を流れる空気の流速をさらに高めることができる。また、収容部において意図しない気圧変化および温度変化が発生し難くなるので、移動機構の動作のさらなる安定化を図ることができる。
本発明のロボットでは、前記電気回路部は、板状をなしており、前記収容部の外縁の面に対して平行に配置されていることが好ましい。
これにより、収容部は、各電気回路部を介して空間的に分離され易くなり、通気孔から流入した外気は、収容部に向かうのではなく、収容部と外装との間を流れ易くなる。その結果、電気回路部の冷却効率をさらに高めることができる。
本発明のロボットでは、前記基台は、さらに、前記外装の外側に向かって送風するファンを備えていることが好ましい。
これにより、強制的な換気が行われるため、発熱量の大きい電気回路部を効率よく冷却することができる。
本発明のロボットでは、前記ファンは、前記基台の下方に位置する前記外装に取り付けられていることが好ましい。
これにより、例えばロボットが載置されている床面上の異物等が、意図せず外装内に侵入してしまうのを避けることができる。その結果、ロボットの信頼性をより高めることができる。
本発明のロボットでは、前記アームは、複数の関節を備える多関節アームであり、
当該ロボットは、2本の前記多関節アームを有していることが好ましい。
これにより、例えば、腕時計のような精密機器等を製造する製造工程で用いることのできるロボットが得られる。
本発明のロボットの好適な実施形態を示す斜視図である。 図1に示すロボットの胴体に連結された昇降部(連結部)が昇降する様子を示す断面図である。 図1に示すロボットのベース近傍のA−A線断面図である。 図1に示すロボットのベース近傍のB−B線断面図である。 図1に示すロボットが有する昇降機構(移動機構)を示す断面図である。 図1に示すロボットの回動軸を表す概略図である。 図1に示すロボットに装着されるエンドエフェクターを示す図である。 図1に示すロボットの制御系を示すブロック図である。 図1に示すロボットの駆動制御を示すブロック図である。 作業台の高さを検知する方法を説明する図である。 作業台の高さを検知する方法を説明する図である。
以下、本発明のロボットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のロボットの好適な実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示すロボットの胴体に連結された昇降部(連結部)が昇降する様子を示す断面図である。図3は、図1に示すロボットのベース近傍のA−A線断面図である。図4は、図1に示すロボットのベース近傍のB−B線断面図である。図5は、図1に示すロボットが有する昇降機構(移動機構)を示す断面図である。図6は、図1に示すロボットの回動軸を表す概略図である。図7は、図1に示すロボットに装着されるエンドエフェクターを示す図である。図8は、図1に示すロボットの制御系を示すブロック図である。図9は、図1に示すロボットの駆動制御を示すブロック図である。図10、11は、それぞれ作業台の高さを検知する方法を説明する図である。
図1に示すロボット100は、一対のアームを備えた双腕ロボットであり、例えば、腕時計のような精密機器等を製造する製造工程で用いることができる。このようなロボット100は、ロボット本体200と、ロボット本体200の作動を制御するロボット制御装置900とを有している。なお、ロボット100の配置としては、特に限定されないが、以下では、説明の便宜上、水平な床面に対して後述する回動軸O1が鉛直方向に沿うようにロボット100を配置する場合について説明する。
(ロボット本体)
図1に示すように、ロボット本体200は、ベース(基台)210と、後述する昇降部(連結部)810を介してベース210に連結されている胴体220と、胴体220の左右に連結されている一対の多関節アーム230、240と、胴体220に設けられているステレオカメラ250および信号灯260と、各多関節アーム230、240に設けられている図示しないハンドカメラと、胴体220の背面側に設けられたモニター270とを有している。
このようなロボット100によれば、ステレオカメラ250やハンドカメラを用いて作業台上の部品、工具等の位置を確認しながら作業を行うことができる。また、信号灯260によって、ロボット100の状態(駆動状態、正常停止状態、異常停止状態等)を容易に確認することができる。また、モニター270にロボット100に関する情報が表示されるため、ロボット100の状態を簡単に確認することができる。モニター270は、例えば、タッチパネルになっており、タッチパネルを操作することによって、表示画面を切り替えたり、ロボット100に指令を与えたり、与えた指令を変更したりすることができる。
−胴体−
胴体220には、図1に示すように、その左右に一対の多関節アーム230、240が連結されており、複雑に動く多関節アーム230、240を支えている。
また、胴体220には、図2の上下方向に延在する昇降部(連結部)810が連結されている。後述する昇降機構(移動機構)800によってこの昇降部810が昇降すると、胴体220およびそれに連結されている多関節アーム230、240を昇降させることができる。
さらに、胴体220は、関節機構310を介して、ベース210(昇降部810)に対して回動軸O1まわりに回動可能に連結されている(図5、6)。回動軸O1は、鉛直方向に延在している。関節機構310は、胴体220をベース210(昇降部810)に対して回動軸O1まわりに回動させることができれば、その構成が特に限定されるものではないが、本実施形態では、図8に示すように、駆動源としてのモーター311と、モーター311の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター311の回転角度を検知する位置センサー312とを有している。モーター311としては、例えば、ACサーボモーター、DCサーボモーター等のサーボモーターを用いることができ、減速機としては、例えば、遊星ギア型の減速機、ハーモニックドライブ(「ハーモニックドライブ」は登録商標)等を用いることができ、位置センサー312としては、例えば、エンコーダー、ロータリーエンコーダー、レゾルバー、ポテンショメーター等を用いることができる。
−ベース−
ベース210は、胴体220に連結された昇降部810を支持する支持部215と、この支持部215を含む内部機器類を覆うよう設けられた外装216と、外装216の内部と外部との間における通気を可能にする通気孔217と、外装216の外側に向かって送風するファン218と、を備えている。
このうち、支持部215は、筒状をなしており、その内壁面が昇降部810の外壁面と摺接することにより、昇降部810を支持している(図5参照)。これにより、昇降機構800によって昇降部810が昇降するとき、図5の上下方向以外の方向に傾くのを抑制しつつ、昇降部810を昇降させることができる。
また、外装216は、ベース210の外面を形成する部材であり、支持部215や後述する昇降機構800等はその内部に収められている。外装216の外観形状は、略四角柱状をなしており、内部は空洞になっている。外装216のうち、図1における下半分程度の範囲では、下方に向かうにつれて四角柱の横断面積が徐々に拡大している。
また、通気孔217は、外装216の側面のうち、図3における上端部付近に設けられている。通気孔217は、外装216を貫通する複数の貫通孔で構成されている。なお、通気孔217の配置は、特に限定されないが、図1に示す例では、作業台に臨む側の側面に設けられている。これにより、作業者等によって通気孔217が意図せず塞がれてしまうことを避け易い。
また、必要に応じて、通気孔217には図示しないフィルターを取り付けるようにしてもよい。これにより、外装216の外部から異物等が侵入し難くなり、内部機器類の信頼性の低下を避けることができる。
また、ファン218は、図3、4に示すように、外装216の最下面に取り付けられている。ファン218を設けることにより、強制的な換気が行われるため、発熱量の大きいロボット制御装置900を効率よく冷却することができる。
このファン218は、外装216の外側から内側に向かって送風するタイプのものであってもよいが、外装216の内側から外側に向かって送風するタイプのものであるのが好ましい。これにより、例えばロボット100が載置されている床面上の異物等が、意図せず外装216内に侵入してしまうのを避けることができる。その結果、ロボット100の信頼性をより高めることができる。
なお、必要に応じて、通気孔217側にもファンを取り付けるようにしてもよい。
一方、ベース210には、ロボット100の移動を容易とする複数の車輪(回転部材)と、各車輪をロックするロック機構(図示せず)と、ロボット100を移動する際に把持するハンドル(把持部)211とが設けられている。ロック機構を解除し、ハンドル211を把持して押したり引いたりすることで、ロボット100を自在に移動させることができ、ロック機構によって車輪をロックすることで、ロボット100を所定の位置で固定することができる。このように、ロボット100を移動容易とすることで、ロボット100の利便性が向上する。なお、車輪、ロック機構およびハンドル211は、それぞれ、省略してもよい。
また、ベース210には、図示しない作業台に当接させるためのバンパー213が設けられている。バンパー213を作業台の側面に当接させることによって、ロボット100を所定の間隔を隔てて作業台と向き合わせることができる。そのため、ロボット100と作業台との意図しない接触等を防止することができる。なお、バンパー213は、作業台に当接する当接部213aと、ベース210に固定される固定部213bを有し、図1では、当接部213aが固定部213bよりも下側に位置するようにベース210に装着されている。このようなバンパー213は、ベース210に対して着脱可能であり、バンパー213の向きを上下反転することができる。すなわち、図1とは反対に、当接部213aが固定部213bよりも上方に位置するようにバンパー213をベース210に装着することもできる。このように、当接部213aの高さを変更ことすることで、高さの異なる作業台に対応することが可能となる。
また、ベース210には、非常停止ボタン214が設けられており、非常時にはこの非常停止ボタン214を押すことによって、ロボット100を緊急停止させることができる。
−昇降機構(移動機構)−
図5に示すように、胴体220は、昇降機構(移動機構)800を介して、ベース210に対して鉛直方向(回動軸O1方向)に昇降可能に支持されている。昇降機構800の構成としては、胴体220をベース210に対して昇降させることができれば、特に限定されない。本実施形態の昇降機構800は、図5に示すように、内部にラック811が設けられている筒状の昇降部(連結部)810と、ラック811に噛合しているピニオン820と、ピニオン820を回転させるウォームホイール830と、ウォームホイール830を回転させるウォーム840と、ウォーム840を回転させる駆動源としてのモーター850と、モーター850の回転角度を検知する位置センサー860とを有している。これら構成のうち、昇降部(連結部)810は、胴体220に連結されており、ピニオン820、ウォームホイール830、ウォーム840およびモーター850は、それぞれ、ベース210に固定されている。モーター850を駆動すると、その動力がウォーム840およびウォームホイール830を介してピニオン820に伝わり、ピニオン820の回転に伴ってラック811が移動する。これにより、昇降部810と共に胴体220がベース210に対して上昇または下降する。また、ウォームホイール830およびウォーム840を用いることによって、モーター850を停止させても、昇降部810の位置(高さ)を維持することができる。なお、モーター850としては、例えば、ACサーボモーター、DCサーボモーター等のサーボモーターを用いることができ、位置センサー860としては、例えば、エンコーダー、ロータリーエンコーダー、レゾルバー、ポテンショメーター等を用いることができる。また、モーター850とウォーム840との間に、モーター850の回転速度を減じる減速機を設けてもよい。
なお、昇降部810は、前述したように、ベース210の支持部215によって支持されており、昇降機構800の動作により、支持部215に対する昇降部810の位置が自在に変化する。例えば、胴体220がベース210に対して接近するよう下降させたときは、昇降部810の下端部は、ベース210内において最下点に達する。したがって、ベース210内には、昇降部810が下降したときに収納されるスペースがあらかじめ確保されている。
具体的には、図2に示すように、ベース210の内部には、昇降部810を収納可能な空洞部(収容部)219が設けられている。昇降部810が上昇しているとき、空洞部219の上方には図2(a)に示すように昇降部810が位置しており、一方、昇降部810が下降したときには、図2(b)に示すように昇降部810の下端部が空洞部219内に収まるようになっている。また、多関節アーム230、240と後述するロボット制御装置900との間は、電気ケーブル990を介して電気的に接続されているが、この電気ケーブル990の余長部分についても、空洞部219内に収まるようになっている。このような空洞部219を設けることにより、昇降部810や電気ケーブル990とベース210の内部機器類との接触が防止され、ロボット100の動作の信頼性をより高めることができる。
−多関節アーム−
図1に示すように、多関節アーム230は、関節機構410を介して胴体220に連結されている第1肩部(第1アーム)231と、関節機構420を介して第1肩部231に連結されている第2肩部(第2アーム)232と、捻り機構430を介して第2肩部232の先端に連結されている上腕部(第3アーム)233と、関節機構440を介して上腕部233の先端に連結されている第1前腕部(第4アーム)234と、捻り機構450を介して第1前腕部234の先端に連結されている第2前腕部(第5アーム)235と、関節機構460を介して第2前腕部235の先端に連結されている手首部(第6アーム)236と、捻り機構470を介して手首部236の先端に連結されている連結部(第7アーム)237とを有している。また、連結部237にはハンド部238が設けられており、ハンド部238には、図7に示すように、ロボット100に実行させる作業に応じたエンドエフェクター610が力覚センサー740を介して装着される。
また、図6に示すように、関節機構410は、第1肩部231を胴体220に対して回動軸O1と直交する回動軸O2まわりに回動させ、関節機構420は、第2肩部232を第1肩部231に対して回動軸O2に直交する回動軸O3まわりに回動させ、捻り機構430は、上腕部233を第2肩部232に対して回動軸O3に直交する回動軸O4まわりに回動させ(捻り)、関節機構440は、第1前腕部234を上腕部233に対して回動軸O4に直交する回動軸O5まわりに回動させ、捻り機構450は、第2前腕部235を第1前腕部234に対して回動軸O5に直交する回動軸O6まわりに回動させ(捻り)、関節機構460は、手首部236を第2前腕部235に対して回動軸O6に直交する回動軸O7まわりに回動させ、捻り機構470は、連結部237を手首部236に対して回動軸O7に直交する回動軸O8まわりに回動させる(捻る)。このような多関節アーム230によれば、比較的簡単な構成によって、人間の腕部と同様に、関節(肩、肘、手首)の曲げ伸ばし、上腕および前腕の捻りを実現することができる。
関節機構410、関節機構420、捻り機構430、関節機構440、捻り機構450、関節機構460および捻り機構470の構成としては、それぞれ、特に限定されないが、本実施形態では、前述した関節機構310と同様の構成となっている。すなわち、図8に示すように、関節機構410は、駆動源としてのモーター411と、モーター411の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター411の回転角度を検知する位置センサー412とを有している。また、関節機構420は、駆動源としてのモーター421と、モーター421の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター421の回転角度を検知する位置センサー422とを有している。また、捻り機構430は、駆動源としてのモーター431と、モーター431の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター431の回転角度を検知する位置センサー432とを有している。また、関節機構440は、駆動源としてのモーター441と、モーター441の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター441の回転角度を検知する位置センサー442とを有している。また、捻り機構450は、駆動源としてのモーター451と、モーター451の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター451の回転角度を検知する位置センサー452とを有している。また、関節機構460は、駆動源としてのモーター461と、モーター461の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター461の回転角度を検知する位置センサー462とを有している。また、捻り機構470は、駆動源としてのモーター471と、モーター471の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター471の回転角度を検知する位置センサー472とを有している。
多関節アーム240は、前述の多関節アーム230と同様の構成である。すなわち、図1に示すように、多関節アーム240は、関節機構510を介して胴体220に連結されている第1肩部(第1アーム)241と、関節機構520を介して第1肩部241に連結されている第2肩部(第2アーム)242と、捻り機構530を介して第2肩部242の先端に連結されている上腕部(第3アーム)243と、関節機構540を介して上腕部243の先端に連結されている第1前腕部(第4アーム)244と、捻り機構550を介して第1前腕部244の先端に連結されている第2前腕部(第5アーム)245と、関節機構560を介して第2前腕部245の先端に連結されている手首部(第6アーム)246と、捻り機構570を介して手首部246の先端に連結されている連結部247とを有している。また、連結部247にはハンド部248が設けられており、ハンド部248には、ロボット100に実行させる作業に応じたエンドエフェクター620が力覚センサー750を介して装着される。
また、図6に示すように、関節機構510は、第1肩部241を胴体220に対して回動軸O1に直交する回動軸O2’まわりに回動させ、関節機構520は、第2肩部242を第1肩部241に対して回動軸O2’に直交する回動軸O3’まわりに回動させ、捻り機構530は、上腕部243を第2肩部242に対して回動軸O3’に直交する回動軸O4’まわりに回動させ(捻り)、関節機構540は、第1前腕部244を上腕部243に対して回動軸O4’に直交する回動軸O5’まわりに回動させ、捻り機構550は、第2前腕部245を第1前腕部244に対して回動軸O5’に直交する回動軸O6’まわりに回動させ(捻り)、関節機構560は、手首部246を第2前腕部245に対して回動軸O6’に直交する回動軸O7’まわりに回動させ、捻り機構570は、連結部247を手首部246に対して回動軸O7’に直交する回動軸O8’まわりに回動させる(捻る)。このような多関節アーム240によれば、比較的簡単な構成によって、人間の腕部と同様に、関節(肩、肘、手首)の曲げ伸ばし、上腕および前腕の捻りを実現することができる。
関節機構510、関節機構520、捻り機構530、関節機構540、捻り機構550、関節機構560および捻り機構570の構成としては、それぞれ、特に限定されないが、本実施形態では、前述した関節機構310と同様の構成となっている。すなわち、図8に示すように、関節機構510は、駆動源としてのモーター511と、モーター511の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター511の回転角度を検知する位置センサー512とを有している。また、関節機構520は、駆動源としてのモーター521と、モーター521の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター521の回転角度を検知する位置センサー522とを有している。また、捻り機構530は、駆動源としてのモーター531と、モーター531の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター531の回転角度を検知する位置センサー532とを有している。また、関節機構540は、駆動源としてのモーター541と、モーター541の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター541の回転角度を検知する位置センサー542とを有している。また、捻り機構550は、駆動源としてのモーター551と、モーター551の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター551の回転角度を検知する位置センサー552とを有している。また、関節機構560は、駆動源としてのモーター561と、モーター561の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター561の回転角度を検知する位置センサー562とを有している。また、捻り機構570は、駆動源としてのモーター571と、モーター571の回転速度を減じる減速機(図示せず)と、モーター571の回転角度を検知する位置センサー572とを有している。
−エンドエフェクター−
多関節アーム230、240の先端に取り付けられるエンドエフェクター610、620は、例えば、対象物を把持する機能を有している。エンドエフェクター610、620の構成は実行させる作業によって異なるが、例えば、図7に示すように、第1の指611、621と第2の指612、622を有する構成とすることができる。このような構成のエンドエフェクター610、620では、第1の指611、621と第2の指612、622の離間距離を調整することにより、対象物を把持することができる。
ハンド部238、248とエンドエフェクター610、620との間に配置される力覚センサー740、750は、エンドエフェクター610、620に加えられる外力を検出する機能を有している。そして、力覚センサー740、750が検出する力をロボット制御装置900にフィードバックすることで、ロボット100は、より精密に作業を実行することができる。また、力覚センサー740、750が検出する力やモーメントによって、エンドエフェクター610、620の障害物への接触等を検知することができる。そのため、障害物回避動作、対象物損傷回避動作等を容易に行うことができる。このような力覚センサー740、750としては、互いに直交する3軸の各軸の力やモーメントを検出することができれば、特に限定されず、公知の力覚センサーを用いることができる。
(ロボット制御装置)
ロボット制御装置(電気回路部)900は、胴体220、多関節アーム230、240をそれぞれ独立して作動させることができる。言い換えると、ロボット制御装置900は、モータードライバー等を介して、各関節機構310、410、420、440、460、510、520、540、560および各捻り機構430、450、470、530、550、570が備える各モーター311、411〜471、511〜571を独立して制御することができる。この場合、ロボット制御装置900は、位置センサー312、412〜472、512〜572により検出を行い、その検出結果に基づいて、各モーター311、411〜471、511〜571の駆動(例えば角速度や回動角度等)を制御する。この制御プログラムは、ロボット制御装置900に内蔵された図示しない記録媒体に予め記憶されている。
また、ロボット制御装置900は、昇降機構800についても独立して作動させることもできる。
具体的には、図8に示すように、ロボット制御装置900は、モーター311の駆動を制御する第1駆動源制御部901と、モーター411の駆動を制御する第2駆動源制御部902と、モーター421の駆動を制御する第3駆動源制御部903と、モーター431の駆動を制御する第4駆動源制御部904と、モーター441の駆動を制御する第5駆動源制御部905と、モーター451の駆動を制御する第6駆動源制御部906と、モーター461の駆動を制御する第7駆動源制御部907と、モーター471の駆動を制御する第8駆動源制御部908と、モーター511の駆動を制御する第9駆動源制御部909と、モーター521の駆動を制御する第10駆動源制御部910と、モーター531の駆動を制御する第11駆動源制御部911と、モーター541の駆動を制御する第12駆動源制御部912と、モーター551の駆動を制御する第13駆動源制御部913と、モーター561の駆動を制御する第14駆動源制御部914と、モーター571の駆動を制御する第15駆動源制御部915と、モーター850の駆動を制御する第16駆動源制御部916とを有している。
第1〜第15駆動源制御部901〜915の構成は、互いに同様であるため、以下では、第1駆動源制御部901の一例について代表して説明し、その他の第2〜第15駆動源制御部902〜915についてはその説明を省略する。
図9に示すように、第1駆動源制御部901は、減算器901aと、位置制御部901bと、減算器901cと、角速度制御部901dと、回動角度算出部901eと、角速度算出部901fとを有している。そして、第1駆動源制御部901には、モーター311の位置指令Pcの他、位置センサー312から検出信号が入力される。第1駆動源制御部901は、位置センサー312の検出信号から算出されるモーター311の回動角度(位置フィードバック値Pfb)が位置指令Pcになり、かつ、後述する角速度フィードバック値ωfbが後述する角速度指令ωcになるように、各検出信号を用いたフィードバック制御によってモーター311を駆動する。
すなわち、減算器901aには、位置指令Pcが入力され、また、回動角度算出部901eから後述する位置フィードバック値Pfbが入力される。回動角度算出部901eでは、位置センサー312から入力されるパルス数がカウントされるとともに、そのカウント値に応じたモーター311の回動角度が位置フィードバック値Pfbとして減算器901aに出力される。減算器901aは、これら位置指令Pcと位置フィードバック値Pfbとの偏差(モーター311の回動角度の目標値から位置フィードバック値Pfbを減算した値)を位置制御部901bに出力する。
位置制御部901bは、減算器901aから入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン等を用いた所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じたモーター311の角速度の目標値を演算する。位置制御部901bは、そのモーター311の角速度の目標値(指令値)を示す信号を角速度指令ωcとして減算器901cに出力する。
また、角速度算出部901fでは、位置センサー312から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、モーター311の角速度が算出され、その角速度が角速度フィードバック値ωfbとして減算器901cに出力される。
減算器901cには、角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとが入力される。減算器901cは、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(モーター311の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部901dに出力する。
角速度制御部901dは、減算器901cから入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン、積分ゲイン等を用い、積分を含む所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じたモーター311の駆動信号を生成し、モータードライバーを介してモーター311に供給する。
これにより、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなり、かつ、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるようにフィードバック制御がなされ、モーター311の駆動(胴体220の回動)が制御される。
これらのロボット制御装置900の機能は、複数の電気回路基板によって構築されている。
ベース210内には、それぞれ図3に示す第1の電源基板991、第2の電源基板992、およびCPU基板993と、それぞれ図4に示すモータードライバー基板994およびモーター制御基板995と、が載置されている。
このうち、第1の電源基板991および第2の電源基板992は、各種半導体素子、各種電子部品等を備えており、それぞれロボット100の各部の駆動に必要な電力を供給する機能を有する。
また、CPU基板993は、CPU(中央演算素子)の他、各種半導体素子、各種電子部品等を備えており、上述した第1の電源基板991、第2の電源基板992、モータードライバー基板994およびモーター制御基板995等を互いに協調制御し、あらかじめ保存されたプログラムに従ってロボット100の動作に必要な指示を送出する機能を有する。
さらに、モータードライバー基板994およびモーター制御基板995は、ドライバーICやLSI等の各種半導体素子、各種電子部品等を備えており、前述した各モーター311、411〜471、511〜571の駆動を制御する機能を有する。
(ベース内の空洞部)
本実施形態に係る空洞部219は、図3、4に示すように直方体形状をなしており、その空洞部219を取り囲むようにしてベース210の内部機器類が配置されている。
このような空洞部219の大きさは、前述したように、昇降部810の一部および電気ケーブル990の余長部分を収納するのに必要なスペースより大きいものとされ、ベース210の内部空間において十分な体積を必要とする。
そこで、本発明では、この空洞部219と外装216との間に、上述したロボット制御装置(電気回路部)900を配置するようにした。本実施形態では、第1の電源基板991、第2の電源基板992、モータードライバー基板994およびモーター制御基板995を、空洞部219と外装216との間に配置するようにした。これにより、ロボット制御装置900は、空洞部219を避けるようにして、それ以外の空間に分散配置されることを余儀なくされるものの、そのような空間に分散配置をすることにより、ロボット制御装置900を構成する基板同士の間隔を比較的小さく抑えることができる。その結果、基板同士の間を流れる空気の流速が上がるため、基板の冷却効率をより高めることができる。すなわち、図3の場合、ベース210に設けられた通気孔217から流入した外気は、ファン218が作り出す気圧変化に応じて基板同士の間を流れ、ファン218から外側に排気されるが、この際、基板近傍における流速が速くなるため、熱交換の効率が高まり、基板の冷却効率を高めることができる。これにより、ロボット制御装置900の動作の安定化を図り、ロボット100の信頼性をより高めることができる。
なお、このような効果は、ロボット制御装置900を構成する基板の配置によって、より増強することができる。具体的には、図3に示すように、第1の電源基板991、第2の電源基板992、およびCPU基板993を、いずれもそれらの面方向が空洞部219の外縁の面に対して平行になるよう配置することが好ましい。同様に、図4に示すように、モータードライバー基板994およびモーター制御基板995を、いずれもそれらの面方向が空洞部219の外縁の面に対して平行になるよう配置することが好ましい。各基板をこのように配置することで、空洞部219は、各基板を介して空間的に分離され易くなり、通気孔217から流入した外気は、空洞部219に向かうのではなく、空洞部219と外装216との間を流れ易くなる。その結果、基板の冷却効率をさらに高めることができる。
図3、4には、ファン218が作り出す気圧変化に応じて発生した気流Fの経路の例を、矢印で示している。図示したように、気流Fは、通気孔217からファン218に向けて様々な経路で生じる。なお、気流Fは、図示した経路のみならず、空洞部219とロボット制御装置900との隙間や、ロボット制御装置900自体に含まれる隙間等にも形成される。これらの隙間は、相対的に狭い隙間となるため、気流Fの流速が特に速くなり、熱交換の効率を高めることに寄与する。なお、図3では、空洞部219の陰にある通気孔217を点線にて図示している。
また、空洞部219の上面は、図3、4に示すように、昇降部810を支持する支持部215に接続されており、一方、側面および下面は、それぞれ壁部2190で囲まれている。これにより、空洞部219は、外部とはもとより、ベース210の外装216の内側の空間とも隔てられることとなる。その結果、昇降機構800の動作により生じる異物等を、空洞部219内に確実に留めることができる。そして、異物等がロボット制御装置900に悪影響を及ぼすのを防止することができる。なお、昇降機構800の動作により生じる異物としては、例えば、ラック811とピニオン820との噛合によって生じる金属粒子等が挙げられる。このような金属粒子等の異物は、電気回路の短絡等を引き起こすおそれがあるので、これを空洞部219内に留めることは、ロボット100の信頼性を高めるにあたって有用である。
なお、壁部2190の構成材料としては、特に限定されないが、ステンレス鋼、アルミニウム合金のような各種金属材料、エンジニアリングプラスチックのような各種樹脂材料等が挙げられる。
また、空洞部219は、必ずしも気密的に隔離されていなくてもよいが、好ましくは壁部2190等により気密的に隔離されるよう構成される。このように構成することで、空洞部219は、ファン218が作り出す気圧変化の影響を受けなくなるため、基板同士の間を流れる空気の流速をさらに高めることができる。また、空洞部219において意図しない気圧変化および温度変化が発生し難くなるので、昇降機構800の動作のさらなる安定化を図ることができる。
なお、「気密的に隔離」とは、空洞部219に真空状態を作り出せるほど高度なものである必要はなく、例えばファン218で作り出される気圧変化の影響が空洞部219内に及ばない程度の気密性であればよい。かかる気密性は、例えば、板材同士を単に突き合わせる等して形成した壁部2190や、板材同士の繋ぎ目を各種接着剤等で接着してなる壁部2190によって実現可能な程度のものでもよい。
また、壁部2190を設けることにより、基板の冷却効率は特に高くなるものの、壁部2190を設けることは必須ではなく、省略されてもよい。この場合であっても、前述した理由から、本発明はその効果を奏する。
(ロボット制御装置の動作)
次に、昇降機構800の駆動(第16駆動源制御部916による制御)について説明する。昇降機構800は、作業台に対する胴体220の高さ(位置)を調節するのに用いられる。作業台に対して胴体220を適正な高さとすることによって、多関節アーム230、240の駆動範囲を適正なものとすることができ、駆動範囲や姿勢が不本意に限定されるのを防止することができる。そのため、優れた作業性(作業の正確性)および安全性を発揮することができる。
胴体220の高さ(床面からの高さ)は、例えば、次のようにして設定する。まず、図10(a)に示すように、ロボット100を作業台1000に向かわせて設置し、必要に応じて昇降機構800を作動させて胴体220を胴体基準位置とする。胴体基準位置は、想定される作業台の高さに対して十分に高い位置に設定されており、その情報は、ロボット制御装置900に予め記憶されている。ただし、胴体基準位置は、管理者(ロボット100の操作者)が作業台1000の高さに合わせて適宜設定してもよい。
また、必要に応じて各関節機構410、420、440、460、510、520、540、560および各捻り機構430、450、470、530、550、570を駆動させ、図10(a)に示すように、多関節アーム230、240をそれぞれアーム基準姿勢とする。アーム基準姿勢は、胴体220を下降させたときに、エンドエフェクター610、620が多関節アーム230、240よりも先に作業台1000に接触するように設定されている。本実施形態のアーム基準姿勢は、エンドエフェクター610、620が多関節アーム230、240よりも下側に位置し、かつ、その指先が下側を向くように設定されている。また、本実施形態のアーム基準姿勢は、エンドエフェクター610、620の下端の高さが等しくなるよう(すなわち、水平方向に並ぶように)に設定されている。これにより、後述するように作業台1000の傾きを容易に検知することができる。なお、胴体220が胴体基準位置にあり、多関節アーム230、240がアーム基準姿勢にあるときのエンドエフェクター610、620の高さ(位置)に関する情報(以下、単に「位置情報」と言う。)は、予め、ロボット制御装置900に記憶されている。
次に、多関節アーム230、240をアーム基準姿勢に保ったまま、昇降機構800によって胴体220を胴体基準位置から降下させる。胴体220を降下させると、それと共に多関節アーム230、240も降下し、やがて、図10(b)に示すように、エンドエフェクター610、620の下端が作業台1000に接触する。エンドエフェクター610、620が作業台1000に接触すると、当該接触により発生する応力(力成分)が力覚センサー740、750で検出される。そのため、ロボット制御装置900は、力覚センサー740、750からの検出結果に基づいてエンドエフェクター610、620が作業台1000に接触したことを検知する。そして、エンドエフェクター610、620が作業台1000に接触した後は、速やかに、胴体220の下降を停止する。なお、以下では、説明の便宜上、エンドエフェクター610、620が作業台に接触したときの胴体220の高さを「アーム接触位置」とする。
次に、ロボット制御装置900は、位置センサー312から出力される信号に基づいて、胴体基準位置からアーム接触位置となるまでの胴体220の下降量(移動距離)を求め、この下降量と、エンドエフェクター610、620の前記位置情報とに基づいて、作業台1000の高さを検知する。そして、ロボット制御装置900は、作業台1000の高さに適した胴体220の高さを求める。そして、ロボット制御装置900は、昇降機構800の駆動を制御し、胴体220を求められた高さとした状態で、ロボット100の駆動を制御する。なお、作業台1000の高さと、その高さに適した胴体220の高さの関係を予めテーブル表として記憶しておいてもよい。
また、上記説明では、昇降機構800によって胴体220を降下させることにより、アーム基準姿勢からアーム接触位置まで多関節アーム230、240を降下させ、もって、胴体220の下降量を求める場合について説明しているが、下降量の導出は、このような方法に限定されず、例えば、昇降機構800ではなく、多関節アーム230、240を駆動することにより、エンドエフェクター610、620を降下させ、そのときの各関節機構410、420、440、460、510、520、540、560および各捻り機構430、450、470、530、550、570の駆動量に基づいて、アーム基準姿勢からアーム接触位置までの下降量を求めるようにしてもよい。
ここで、通常、作業台1000は、水平である。そこで、ロボットプログラムも、作業台1000が水平であることを前提として生成される。そのため、作業台1000が水平面に対して傾斜していると、ロボット100による作業に支障をきたすおそれがある。そこで、ロボット100は、作業台1000の傾きを検知し、その結果に基づいて、ロボットプログラムを補正するように構成されている。
例えば、アーム基準姿勢では、エンドエフェクター610、620の下端が水平方向に並んでいるため、作業台1000が水平であれば、図10(b)に示すように、エンドエフェクター610、620がほぼ同時に作業台1000に接触する。そのため、多関節アーム230、240をアーム基準姿勢に保ったまま、昇降機構800によって胴体220を胴体基準位置から降下させたときに、エンドエフェクター610、620がほぼ同時に作業台に接触した場合(言い換えると、力覚センサー740、750からほぼ同時に力成分が検出された場合)には、ロボット制御装置900は、作業台1000が水平であると判断して、ロボットプログラムの補正を行わない。反対に、例えば、図11(a)、(b)に示すように、エンドエフェクター610が先に作業台1000と接触し、エンドエフェクター620がそれより後に作業台1000に接触した場合には、エンドエフェクター610が作業台1000に接触した時の胴体220の高さT1とエンドエフェクター620が作業台1000に接触した時の胴体220の高さT2との差ΔT(=T1−T2)と、エンドエフェクター610、620の作業台1000と接触する部位同士の離間距離Dとに基づいて、作業台1000の傾きθを検知し、作業台1000の傾きθに応じてロボットプログラムを補正する。これにより、作業台1000の傾きが考慮され、優れた作業性(作業の正確性)を発揮することができる。なお、エンドエフェクター620を作業台1000に接触させるために、エンドエフェクター610が作業台1000と接触している状態からさらに胴体220を降下させると、エンドエフェクター610に過度な負荷がかかるおそれがある。そのため、このような場合は、エンドエフェクター610が作業台1000と接触した後は、多関節アーム230を動かしてエンドエフェクター610を作業台1000から浮かせた状態とするのが好ましい。
以上、本発明のロボットを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前記実施形態では、移動可能なロボットについて説明したが、ロボットは、ボルト等によって作業部屋の床、天井、壁等に固定されていてもよい。また、前記実施形態では、ロボットが床面に配置され、胴体が鉛直方向に移動するが、ロボットの配置は、これに限定されず、例えば、ベースが天井に固定され、胴体が鉛直方向に移動するように構成されていてもよいし、ベースが壁面に固定され、胴体が水平方向に移動するように構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、ロボットの回動軸の数が15であるが、本発明では、これに限定されず、ロボットの回動軸の数は、1〜14であってもよいし、16以上であってもよい。
また、前記実施形態では、多関節アームの数が2本であるが、本発明では、これに限定されず、多関節アームの数は、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。また、多関節アームの関節数は、特に限定されないし、多関節アームに代えて、関節のないアームが用いられてもよい。
100……ロボット 200……ロボット本体 210……ベース 211……ハンドル 213……バンパー 213a……当接部 213b……固定部 214……非常停止ボタン 215……支持部 216……外装 217……通気孔 218……ファン 219……空洞部(収容部) 2190……壁部 220……胴体 230……多関節アーム 231……第1肩部 232……第2肩部 233……上腕部 234……第1前腕部 235……第2前腕部 236……手首部 237……連結部 238……ハンド部 240……多関節アーム 241……第1肩部 242……第2肩部 243……上腕部 244……第1前腕部 245……第2前腕部 246……手首部 247……連結部 248……ハンド部 250……ステレオカメラ 260……信号灯 270……モニター 310……関節機構 311……モーター 312……位置センサー 410……関節機構 411……モーター 412……位置センサー 420……関節機構 421……モーター 422……位置センサー 430……捻り機構 431……モーター 432……位置センサー 440……関節機構 441……モーター 442……位置センサー 450……捻り機構 451……モーター 452……位置センサー 460……関節機構 461……モーター 462……位置センサー 470……捻り機構 471……モーター 472……位置センサー 510……関節機構 511……モーター 512……位置センサー 520……関節機構 521……モーター 522……位置センサー 530……捻り機構 531……モーター 532……位置センサー 540……関節機構 541……モーター 542……位置センサー 550……捻り機構 551……モーター 552……位置センサー 560……関節機構 561……モーター 562……位置センサー 570……捻り機構 571……モーター 572……位置センサー 610……エンドエフェクター 611……第1の指 612……第2の指 620……エンドエフェクター 621……第1の指 622……第2の指 740……力覚センサー 750……力覚センサー 800……昇降機構 810……昇降部 811……ラック 820……ピニオン 830……ウォームホイール 840……ウォーム 850……モーター 860……位置センサー 900……ロボット制御装置 901……第1駆動源制御部 901a……減算器 901b……位置制御部 901c……減算器 901d……角速度制御部 901e……回動角度算出部 901f……角速度算出部 902……第2駆動源制御部 903……第3駆動源制御部 904……第4駆動源制御部 905……第5駆動源制御部 906……第6駆動源制御部 907……第7駆動源制御部 908……第8駆動源制御部 909……第9駆動源制御部 910……第10駆動源制御部 911……第11駆動源制御部 912……第12駆動源制御部 913……第13駆動源制御部 914……第14駆動源制御部 915……第15駆動源制御部 916……第16駆動源制御部 990……電気ケーブル 991……第1の電源基板 992……第2の電源基板 993……CPU基板 994……モータードライバー基板 995……モーター制御基板 1000……作業台 O1、O2、O2’、O3、O3’O4、O4’、O5、O5’、O6、O6’、O7、O7’、O8、O8’……回動軸

Claims (7)

  1. 胴体と、
    前記胴体に連結された連結部と、
    前記胴体に回動可能に連結されているアームと、
    前記連結部を支持する支持部と、前記支持部を囲む外装と、前記外装の内外の通気を可能にする通気孔と、を備える基台と、
    前記胴体を前記基台に対して接近または離間するように移動させる移動機構と、
    前記アームの動作を制御する機能を含む電気回路部と、
    を有し、
    前記基台は、前記胴体が前記基台に対して接近するとき前記連結部の少なくとも一部を収容可能な収容部を前記外装の内側に備えており、
    前記電気回路部は、前記外装と前記収容部との間に設けられていることを特徴とするロボット。
  2. 前記収容部は、その少なくとも一部が壁部で囲まれている請求項1に記載のロボット。
  3. 前記壁部は、前記収容部を気密的に隔離するよう構成されている請求項2に記載のロボット。
  4. 前記電気回路部は、板状をなしており、前記収容部の外縁の面に対して平行に配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のロボット。
  5. 前記基台は、さらに、前記外装の外側に向かって送風するファンを備えている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のロボット。
  6. 前記ファンは、前記基台の下方に位置する前記外装に取り付けられている請求項5に記載のロボット。
  7. 前記アームは、複数の関節を備える多関節アームであり、
    当該ロボットは、2本の前記多関節アームを有している請求項1ないし6のいずれか1項に記載のロボット。
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