JP2014240099A - ロボット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のロボットは、胴体と、胴体に連結された昇降部(連結部)と、胴体に回動可能に連結されている一対の多関節アームと、昇降部を支持する支持部215と支持部215を覆う外装216と外装216の内外の通気を可能にする通気孔217とを備えるベース(基台)210と、胴体をベース210に対して接近または離間するように移動させる昇降機構(移動機構)と、を備えたロボット本体と、このロボット本体の作動を制御するロボット制御装置(電気回路部)900と、を有している。また、ベース210は、胴体がベース210に対して接近するように下降させたとき、昇降部の一部を収容可能な空洞部(収容部)219を外装216の内側に備えており、ロボット制御装置900は、この外装216と空洞部219との間に設けられている。
【選択図】図3
Description
この多関節アームは、それぞれ複数の可動軸を有しており、これらの可動軸を個別に制御することで自由な姿勢をとることができる。これにより、ロボットは、様々な作業動作を行うことができる。
そこで、ベースに対して胴体を接近または離間するように移動させる移動機構を設けることにより、胴体の高さを変化させることが検討されている。このような移動機構を備えたロボットは、胴体の一部がベース内に入り込むよう構成されており、これにより、胴体に対する多関節アームの連結部とベースとの離間距離を適宜変化させることができる。その結果、作業台の高さに応じて、多関節アームの駆動範囲や姿勢を最適化することができる。
本発明の目的は、作業の正確性に優れるとともに、動作の信頼性に優れたロボットを提供することにある。
本発明のロボットは、胴体と、
前記胴体に連結された連結部と、
前記胴体に回動可能に連結されているアームと、
前記連結部を支持する支持部と、前記支持部を囲む外装と、前記外装の内外の通気を可能にする通気孔と、を備える基台と、
前記胴体を前記基台に対して接近または離間するように移動させる移動機構と、
前記アームの動作を制御する機能を含む電気回路部と、
を有し、
前記基台は、前記胴体が前記基台に対して接近するとき前記連結部の少なくとも一部を収容可能な収容部を前記外装の内側に備えており、
前記電気回路部は、前記外装と前記収容部との間に設けられていることを特徴とする。
これにより、アームの駆動範囲を適正なものとすることができ、かつ、収容部を設けたことによって発熱の大きい電気回路部を効率よく冷却することができるので、作業の正確性に優れるとともに、動作の信頼性に優れたロボットが得られる。
これにより、収容部は、外部はもとより、基台の外装の内側の空間とも隔てられることとなる。その結果、移動機構の動作により生じる異物等を、収容部内に確実に留めることができる。そして、異物等が電気回路部に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
これにより、収容部は、気圧変化の影響を受けなくなるので、電気回路部同士の間を流れる空気の流速をさらに高めることができる。また、収容部において意図しない気圧変化および温度変化が発生し難くなるので、移動機構の動作のさらなる安定化を図ることができる。
これにより、収容部は、各電気回路部を介して空間的に分離され易くなり、通気孔から流入した外気は、収容部に向かうのではなく、収容部と外装との間を流れ易くなる。その結果、電気回路部の冷却効率をさらに高めることができる。
これにより、強制的な換気が行われるため、発熱量の大きい電気回路部を効率よく冷却することができる。
本発明のロボットでは、前記ファンは、前記基台の下方に位置する前記外装に取り付けられていることが好ましい。
これにより、例えばロボットが載置されている床面上の異物等が、意図せず外装内に侵入してしまうのを避けることができる。その結果、ロボットの信頼性をより高めることができる。
本発明のロボットでは、前記アームは、複数の関節を備える多関節アームであり、
当該ロボットは、2本の前記多関節アームを有していることが好ましい。
これにより、例えば、腕時計のような精密機器等を製造する製造工程で用いることのできるロボットが得られる。
図1は、本発明のロボットの好適な実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示すロボットの胴体に連結された昇降部(連結部)が昇降する様子を示す断面図である。図3は、図1に示すロボットのベース近傍のA−A線断面図である。図4は、図1に示すロボットのベース近傍のB−B線断面図である。図5は、図1に示すロボットが有する昇降機構(移動機構)を示す断面図である。図6は、図1に示すロボットの回動軸を表す概略図である。図7は、図1に示すロボットに装着されるエンドエフェクターを示す図である。図8は、図1に示すロボットの制御系を示すブロック図である。図9は、図1に示すロボットの駆動制御を示すブロック図である。図10、11は、それぞれ作業台の高さを検知する方法を説明する図である。
図1に示すように、ロボット本体200は、ベース(基台)210と、後述する昇降部(連結部)810を介してベース210に連結されている胴体220と、胴体220の左右に連結されている一対の多関節アーム230、240と、胴体220に設けられているステレオカメラ250および信号灯260と、各多関節アーム230、240に設けられている図示しないハンドカメラと、胴体220の背面側に設けられたモニター270とを有している。
胴体220には、図1に示すように、その左右に一対の多関節アーム230、240が連結されており、複雑に動く多関節アーム230、240を支えている。
また、胴体220には、図2の上下方向に延在する昇降部(連結部)810が連結されている。後述する昇降機構(移動機構)800によってこの昇降部810が昇降すると、胴体220およびそれに連結されている多関節アーム230、240を昇降させることができる。
ベース210は、胴体220に連結された昇降部810を支持する支持部215と、この支持部215を含む内部機器類を覆うよう設けられた外装216と、外装216の内部と外部との間における通気を可能にする通気孔217と、外装216の外側に向かって送風するファン218と、を備えている。
また、外装216は、ベース210の外面を形成する部材であり、支持部215や後述する昇降機構800等はその内部に収められている。外装216の外観形状は、略四角柱状をなしており、内部は空洞になっている。外装216のうち、図1における下半分程度の範囲では、下方に向かうにつれて四角柱の横断面積が徐々に拡大している。
また、ファン218は、図3、4に示すように、外装216の最下面に取り付けられている。ファン218を設けることにより、強制的な換気が行われるため、発熱量の大きいロボット制御装置900を効率よく冷却することができる。
なお、必要に応じて、通気孔217側にもファンを取り付けるようにしてもよい。
また、ベース210には、非常停止ボタン214が設けられており、非常時にはこの非常停止ボタン214を押すことによって、ロボット100を緊急停止させることができる。
図5に示すように、胴体220は、昇降機構(移動機構)800を介して、ベース210に対して鉛直方向(回動軸O1方向)に昇降可能に支持されている。昇降機構800の構成としては、胴体220をベース210に対して昇降させることができれば、特に限定されない。本実施形態の昇降機構800は、図5に示すように、内部にラック811が設けられている筒状の昇降部(連結部)810と、ラック811に噛合しているピニオン820と、ピニオン820を回転させるウォームホイール830と、ウォームホイール830を回転させるウォーム840と、ウォーム840を回転させる駆動源としてのモーター850と、モーター850の回転角度を検知する位置センサー860とを有している。これら構成のうち、昇降部(連結部)810は、胴体220に連結されており、ピニオン820、ウォームホイール830、ウォーム840およびモーター850は、それぞれ、ベース210に固定されている。モーター850を駆動すると、その動力がウォーム840およびウォームホイール830を介してピニオン820に伝わり、ピニオン820の回転に伴ってラック811が移動する。これにより、昇降部810と共に胴体220がベース210に対して上昇または下降する。また、ウォームホイール830およびウォーム840を用いることによって、モーター850を停止させても、昇降部810の位置(高さ)を維持することができる。なお、モーター850としては、例えば、ACサーボモーター、DCサーボモーター等のサーボモーターを用いることができ、位置センサー860としては、例えば、エンコーダー、ロータリーエンコーダー、レゾルバー、ポテンショメーター等を用いることができる。また、モーター850とウォーム840との間に、モーター850の回転速度を減じる減速機を設けてもよい。
図1に示すように、多関節アーム230は、関節機構410を介して胴体220に連結されている第1肩部(第1アーム)231と、関節機構420を介して第1肩部231に連結されている第2肩部(第2アーム)232と、捻り機構430を介して第2肩部232の先端に連結されている上腕部(第3アーム)233と、関節機構440を介して上腕部233の先端に連結されている第1前腕部(第4アーム)234と、捻り機構450を介して第1前腕部234の先端に連結されている第2前腕部(第5アーム)235と、関節機構460を介して第2前腕部235の先端に連結されている手首部(第6アーム)236と、捻り機構470を介して手首部236の先端に連結されている連結部(第7アーム)237とを有している。また、連結部237にはハンド部238が設けられており、ハンド部238には、図7に示すように、ロボット100に実行させる作業に応じたエンドエフェクター610が力覚センサー740を介して装着される。
多関節アーム230、240の先端に取り付けられるエンドエフェクター610、620は、例えば、対象物を把持する機能を有している。エンドエフェクター610、620の構成は実行させる作業によって異なるが、例えば、図7に示すように、第1の指611、621と第2の指612、622を有する構成とすることができる。このような構成のエンドエフェクター610、620では、第1の指611、621と第2の指612、622の離間距離を調整することにより、対象物を把持することができる。
ロボット制御装置(電気回路部)900は、胴体220、多関節アーム230、240をそれぞれ独立して作動させることができる。言い換えると、ロボット制御装置900は、モータードライバー等を介して、各関節機構310、410、420、440、460、510、520、540、560および各捻り機構430、450、470、530、550、570が備える各モーター311、411〜471、511〜571を独立して制御することができる。この場合、ロボット制御装置900は、位置センサー312、412〜472、512〜572により検出を行い、その検出結果に基づいて、各モーター311、411〜471、511〜571の駆動(例えば角速度や回動角度等)を制御する。この制御プログラムは、ロボット制御装置900に内蔵された図示しない記録媒体に予め記憶されている。
また、ロボット制御装置900は、昇降機構800についても独立して作動させることもできる。
図9に示すように、第1駆動源制御部901は、減算器901aと、位置制御部901bと、減算器901cと、角速度制御部901dと、回動角度算出部901eと、角速度算出部901fとを有している。そして、第1駆動源制御部901には、モーター311の位置指令Pcの他、位置センサー312から検出信号が入力される。第1駆動源制御部901は、位置センサー312の検出信号から算出されるモーター311の回動角度(位置フィードバック値Pfb)が位置指令Pcになり、かつ、後述する角速度フィードバック値ωfbが後述する角速度指令ωcになるように、各検出信号を用いたフィードバック制御によってモーター311を駆動する。
また、角速度算出部901fでは、位置センサー312から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、モーター311の角速度が算出され、その角速度が角速度フィードバック値ωfbとして減算器901cに出力される。
角速度制御部901dは、減算器901cから入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン、積分ゲイン等を用い、積分を含む所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じたモーター311の駆動信号を生成し、モータードライバーを介してモーター311に供給する。
これにより、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなり、かつ、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるようにフィードバック制御がなされ、モーター311の駆動(胴体220の回動)が制御される。
ベース210内には、それぞれ図3に示す第1の電源基板991、第2の電源基板992、およびCPU基板993と、それぞれ図4に示すモータードライバー基板994およびモーター制御基板995と、が載置されている。
また、CPU基板993は、CPU(中央演算素子)の他、各種半導体素子、各種電子部品等を備えており、上述した第1の電源基板991、第2の電源基板992、モータードライバー基板994およびモーター制御基板995等を互いに協調制御し、あらかじめ保存されたプログラムに従ってロボット100の動作に必要な指示を送出する機能を有する。
さらに、モータードライバー基板994およびモーター制御基板995は、ドライバーICやLSI等の各種半導体素子、各種電子部品等を備えており、前述した各モーター311、411〜471、511〜571の駆動を制御する機能を有する。
本実施形態に係る空洞部219は、図3、4に示すように直方体形状をなしており、その空洞部219を取り囲むようにしてベース210の内部機器類が配置されている。
このような空洞部219の大きさは、前述したように、昇降部810の一部および電気ケーブル990の余長部分を収納するのに必要なスペースより大きいものとされ、ベース210の内部空間において十分な体積を必要とする。
なお、壁部2190の構成材料としては、特に限定されないが、ステンレス鋼、アルミニウム合金のような各種金属材料、エンジニアリングプラスチックのような各種樹脂材料等が挙げられる。
また、壁部2190を設けることにより、基板の冷却効率は特に高くなるものの、壁部2190を設けることは必須ではなく、省略されてもよい。この場合であっても、前述した理由から、本発明はその効果を奏する。
次に、昇降機構800の駆動(第16駆動源制御部916による制御)について説明する。昇降機構800は、作業台に対する胴体220の高さ(位置)を調節するのに用いられる。作業台に対して胴体220を適正な高さとすることによって、多関節アーム230、240の駆動範囲を適正なものとすることができ、駆動範囲や姿勢が不本意に限定されるのを防止することができる。そのため、優れた作業性(作業の正確性)および安全性を発揮することができる。
以上、本発明のロボットを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前記実施形態では、多関節アームの数が2本であるが、本発明では、これに限定されず、多関節アームの数は、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。また、多関節アームの関節数は、特に限定されないし、多関節アームに代えて、関節のないアームが用いられてもよい。
Claims (7)
- 胴体と、
前記胴体に連結された連結部と、
前記胴体に回動可能に連結されているアームと、
前記連結部を支持する支持部と、前記支持部を囲む外装と、前記外装の内外の通気を可能にする通気孔と、を備える基台と、
前記胴体を前記基台に対して接近または離間するように移動させる移動機構と、
前記アームの動作を制御する機能を含む電気回路部と、
を有し、
前記基台は、前記胴体が前記基台に対して接近するとき前記連結部の少なくとも一部を収容可能な収容部を前記外装の内側に備えており、
前記電気回路部は、前記外装と前記収容部との間に設けられていることを特徴とするロボット。 - 前記収容部は、その少なくとも一部が壁部で囲まれている請求項1に記載のロボット。
- 前記壁部は、前記収容部を気密的に隔離するよう構成されている請求項2に記載のロボット。
- 前記電気回路部は、板状をなしており、前記収容部の外縁の面に対して平行に配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のロボット。
- 前記基台は、さらに、前記外装の外側に向かって送風するファンを備えている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のロボット。
- 前記ファンは、前記基台の下方に位置する前記外装に取り付けられている請求項5に記載のロボット。
- 前記アームは、複数の関節を備える多関節アームであり、
当該ロボットは、2本の前記多関節アームを有している請求項1ないし6のいずれか1項に記載のロボット。
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