JP2014237300A - 樹脂構造体並びに該樹脂構造体を含む樹脂製スクロール流体機械 - Google Patents

樹脂構造体並びに該樹脂構造体を含む樹脂製スクロール流体機械 Download PDF

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Abstract

【課題】高い強度を有する基板及び該基板の一面から立設された壁体を備えた樹脂構造体を提供すること。【解決手段】樹脂によって形成された基板12,22と、基板の一面から立設された壁体14,24と、を備え、壁体には、連続繊維52を樹脂で含浸したプリプレグ50Aからなる連続繊維部50が形成されている樹脂構造体10,20であって、連続繊維部には屈曲部56が形成され、該屈曲部が基板に埋設された状態で基板と壁体とが一体化されている。【選択図】図5

Description

本開示は、基板及び該基板の一面から立設された壁体を備えた樹脂構造体並びに該樹脂構造体を含む樹脂製スクロール流体機械に関する。
スクロール圧縮機に例示されるスクロール流体機械は、一般的に、ハウジングに固定された固定端板の一面に渦巻き状の固定側ラップが立設されてなる固定スクロールと、ハウジングに公転旋回可能に支持された旋回端板の一面に渦巻き状の旋回側ラップが立設されてなる旋回スクロールと、を備えている。そして、スクロール圧縮機にあっては、固定スクロールの固定側ラップと旋回側スクロールの旋回側ラップとが噛み合わされた状態で旋回スクロールが公転旋回することで、固定側ラップと旋回側ラップとの間に画定される複数の密閉空間(圧縮室)において流体が圧縮されるように構成されている。また、スクロール膨張機にあっては、スクロールの中央部から供給されて密閉空間に流入した高圧流体の作用力によって旋回スクロールが公転旋回するように構成されている。
このようなスクロール流体機械に関する先行技術文献としては、特許文献1,2が挙げられる。
特開2012−21536号公報 特許第4969222号公報 特許第4233823号公報
ところで、従来のスクロール流体機械のスクロール部材は、その殆どがアルミ等の金属材料によって形成されていた。これに対して本発明者らは、スクロール部材を樹脂によって形成することでスクロール部材を軽量化でき、ひいてはスクロール流体機械全体の小型軽量化を実現できるのではないかと考えた。
特許文献3には、合成樹脂によってスクロール部材が形成されたスクロール圧縮機に関する発明が開示されている。しかしながらこの特許文献3のスクロール圧縮機では、スクロール部材の強度、特に圧縮室を画定する部位であるラップ部において最も大きな応力が生じる部位である基端部の強度が不足するため、高い体積効率が得られず、圧縮機の高効率化が図れないとの問題があった。
本発明の少なくとも一つの実施形態は、上述したような従来の課題に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、高い強度を有する基板及び該基板の一面から立設された壁体を備えた樹脂構造体、並びに該樹脂構造体を含む樹脂製スクロール流体機械を提供することにある。
本発明の少なくとも一つの実施形態は、
樹脂によって形成された基板と、
前記基板の一面から立設された壁体と、を備え、
前記壁体には、連続繊維を樹脂で含浸したプリプレグからなる連続繊維部が形成されている樹脂構造体であって、
前記連続繊維部には屈曲部が形成され、該屈曲部が前記基板に埋設された状態で前記基板と前記壁体とが一体化されていることを特徴とする。
上記樹脂構造体の壁体には連続繊維部が形成されている。連続繊維を樹脂で含浸したプリプレグは、その強化繊維が連続繊維からなり、樹脂が硬化することで通常の樹脂材料や不連続繊維を含む強化繊維樹脂と比べて高い強度を発揮する。したがって、このように構成される樹脂構造体は、壁体に外部から力が作用した場合に最も大きな応力が生じる部位である壁体の基端部において連続繊維部の屈曲部が形成され、且つ該屈曲部が基板に埋設された状態で基板と壁体とが一体化されていることから、壁体に作用する力に対して高い耐久性を備えている。
幾つかの実施形態では、上記基板及び壁体における連続繊維部以外の部分には、不連続繊維を含有する樹脂からなる不連続繊維部が形成されている。
このような実施形態によれば、連続繊維部と不連続繊維部とから樹脂構造体が構成される。上述したように連続繊維部は高い強度を有し、不連続繊維部は連続繊維部よりも強度では劣るものの、例えば金型内に不連続繊維を含む樹脂を射出するなどの方法によって成形可能であり、製造性に優れている。よって、高い強度が必要な部位は連続繊維部で構成し、高い強度を必要としない部位や、プリプレグでは成形するのが難しい複雑な形状をなす部位は不連続繊維部で構成することで、高い効率を備え且つ製造性にも優れる樹脂構造体を提供することができる。
幾つかの実施形態では、上記不連続繊維部は、プリフォームされたプリプレグが金型内の空洞部の所定位置に保持された状態で、該空洞部に不連続繊維を含有する溶融樹脂を射出することで形成されたものである。
このような実施形態によれば、プリフォームされたプリプレグをインサート品とする所謂インサート成形によって樹脂構造体を製造することができ、製造性に優れる樹脂構造体を提供することができる。
幾つかの実施形態では、上記プリプレグは、屈曲部がプリフォームされた状態で金型内の空洞部に挿入されるとともに、屈曲部の一面が空洞部を画定する壁面の一部と当接した状態で、プリプレグに含まれる樹脂の融点よりも低い温度雰囲気下にある空洞部に保持される。
このような実施形態によれば、プリプレグを空洞部に保持させる際に、プリフォームされた屈曲部を位置決めに利用することで、別途位置決め用の治具などを用いずともプリプレグを安定した状態で空洞部に保持させることが出来るため、製造性に優れている。
幾つかの実施形態では、上記溶融樹脂は、屈曲部の他面側から空洞部に射出されるように構成されている。
このような実施形態によれば、屈曲部の他面側から溶融樹脂が射出されるため、屈曲部の一面で位置決めされたプリプレグが、射出される溶融樹脂によって動いたり変形したりすることなく安定した状態で空洞部に保持される。よって、出来上がり品の樹脂構造体は、寸法精度が高く、不良品率も低い。
また本発明の少なくとも一つの実施形態は、
上述した樹脂構造体を含む樹脂製スクロール流体機械であって、
前記樹脂製スクロール流体機械は、ハウジングと、前記ハウジングに固定された固定端板の一面に渦巻き状の固定側ラップが立設されてなる固定スクロールと、前記ハウジングに公転旋回可能に支持された旋回端板の一面に、前記固定側ラップとの間で密閉空間を画定する旋回側ラップが立設されてなる旋回スクロールと、を備えてなり、
前記固定スクロール及び前記旋回スクロールの少なくともいずれか一方は前記樹脂構造体から構成され、その固定端板又は旋回端板が前記樹脂構造体の基体、その固定側ラップ又は旋回側ラップが前記樹脂構造体に壁体にそれぞれ対応することを特徴とする。
上記樹脂製スクロール流体機械によれば、そのスクロール部材の少なくともいずれか一方が樹脂によって形成されているため、従来の金属製のスクロール部材を備えるスクロール流体機械と比べて、スクロール部材を軽量化することができる。
しかも、そのスクロール部材における固定側ラップ及び旋回側ラップの少なくともいずれか一方は、連続繊維を樹脂で含浸したプリプレグからなる連続繊維部が形成されている壁体からなる。このように、密閉空間の高圧流体から大きな力が作用するラップ部をこのような連続繊維部を含むように構成することで、ラップ部の強度が向上する。さらに、連続繊維部には屈曲部が形成され、該屈曲部が基板に埋設された状態で基板と壁体とが一体化されているため、ラップ部の中でも特に大きな応力が生じる部位である基端部の強度を向上させることができる。これらにより、圧縮機の体積効率を高めること又は膨張機に高圧流体を導入することが可能となり、流体機械に高い効率を発揮させることが可能できる。
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、スクロール部材の軽量化を図ることができ、しかも高い効率を備える樹脂製スクロール流体機械を提供することができる。
本発明の一実施形態におけるスクロール圧縮機の縦断面図である。 本発明の一実施形態における固定スクロール(旋回スクロール)の平面図である。 本発明の一実施形態における固定スクロールおよび旋回スクロールの斜視図である。 本発明の一実施形態におけるスクロール圧縮機において、旋回スクロールが公転旋回した時の圧縮室の形状を示した概略平面図である。 本発明の一実施形態における固定スクロールおよび旋回スクロールの概略断面図であって、図3におけるA−A,A´−A´位置における断面を示した図である。 本発明の一実施形態における固定スクロール及び旋回スクロールにおけるスクロール部の概略横断面図である。 本発明の一実施形態における固定スクロール及び旋回スクロールにおけるスクロール部の概略横断面図である。 本発明の他の実施形態における固定スクロールおよび旋回スクロールの概略断面図であって、図3におけるA−A,A´−A´位置における断面を示した図である。 本発明の一実施形態におけるプリプレグ体の成形方法について説明するための図である。 本発明の一実施形態におけるスクロール部材の成形方法について説明するための図である。 本発明の一実施形態におけるスクロール部材の成形方法について説明するための図である。 本発明の一実施形態におけるスクロール部材の成形方法について説明するための図である。 本発明の一実施形態におけるスクロール部材の成形方法について説明するための図である。 本発明の一実施形態におけるスクロール部材の成形方法について説明するための図である。 図9Cのスクロール外周端部(図中のb部)における第2キャビティを拡大して示した図である。 本発明の一実施形態におけるプリプレグ体の断面構成を示した概略断面図である。 本発明の一実施形態におけるラップ部を研磨加工する方法について説明するための図である。 図9Cにおけるc部を拡大して示した図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいてより詳細に説明する。
ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、本発明の範囲をそれにのみ限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、一実施形態におけるスクロール圧縮機を示した縦断面図である。図2は、本発明の一実施形態における固定スクロール(旋回スクロール)の平面図である。図3は、本発明の一実施形態における固定スクロールおよび旋回スクロールの斜視図である。図4は、一実施形態におけるスクロール圧縮機において、旋回スクロールが公転旋回した時の圧縮室の形状を示した概略平面図である。
先ず、図1〜図4を基にして、本発明の一実施形態におけるスクロール圧縮機1の基本構成について説明する。
スクロール圧縮機1は、外郭を構成するハウジング2を備えている。ハウジング2は、フロントハウジング4とリアハウジング6からなり、両部材が例えばボルト5等の締結部材によって一体的に締結されることで構成されている。フロントハウジング4およびリアハウジング6には、円周上の複数個所、例えば4箇所に等間隔で締め付け用のフランジ4A,6Aが一体に形成され、このフランジ4A,6A同士をボルト5で締め付けることによって、フロントハウジング4とリアハウジング6とが一体に締結されている。
フロントハウジング4の内部には、クランク軸8がメイン軸受32Aおよびサブ軸受32Bによって、その軸線L回りに回転自在に支持されている。クランク軸8の一端側(図1において左側)は小径軸部8Aであり、該小径軸部8Aはフロントハウジング4を貫通してその一端側から突出している。小径軸部8Aの突出部には、不図示のクラッチ、プーリー等が設けられ、エンジン等の駆動源から動力が伝達されるようになっている。メイン軸受32Aとサブ軸受32Bとの間には、環状のメカニカルシール33(リップシール33)が設置されており、ハウジング2内と大気との間を気密にシールしている。
クランク軸8の他端側(図1において右側)には、大径軸部8Bが設けられている。この大径軸部8Bは、クランク軸8の軸線Lより所定寸法だけ偏心した状態でクランクピン8Cが一体に設けられている。クランク軸8は、小径軸部8Aおよび大径軸部8Bがフロントハウジング4にメイン軸受32Aおよびサブ軸受32Bを介して支持されることにより、回転自在に支持されている。クランクピン8Cには、ドライブブッシュ34、フローティングブッシュ36およびドライブ軸受39を介して後述する旋回スクロール20が連結され、クランク軸8が回転されることにより、旋回スクロール20が旋回駆動されるようになっている。
ドライブブッシュ34には、旋回スクロール20が旋回駆動されることにより発生するアンバランス荷重を除去するためのバランスウェイト34Aが連結され、旋回スクロール20の旋回駆動と共に旋回されるようになっている。ドライブブッシュ34には、その中心に対して偏心した位置にクランクピン8Cが嵌合されるクランクピン穴34Bが設けられている。これによって、クランクピン8Cに嵌合されたドライブブッシュ34および旋回スクロール20が、作動ガスの圧縮反力を受けてクランクピン8Cの周りに回動され、旋回スクロール20の旋回半径を可変とする公知の従動クランク機構が構成されている。
ハウジング2内には、上述した旋回スクロール20の他に、固定スクロール10が配置されている。
固定スクロール10は、図2及び図3に示したように、略円板状の固定端板12と、固定端板12の一面に垂直に立設される固定側ラップ14からなる。固定側ラップ14は、平面視においてインボリュート曲線(伸開線)に沿った渦巻き状に形成されており、そのスクロール内周端部には、他のスクロール区間よりも厚肉に形成された厚肉区間14Bが形成されている。また、固定側ラップ14のスクロール外周端部には、該スクロール外周端部の腹面側ラップ面14aに凹部14cが形成された薄肉区間14Aが形成されている。なお、固定側ラップ14のスクロール外周端部は、固定スクロール10の外径を小さくするために、その固定側ラップ14の肉厚が元々薄く形成されているが、上記薄肉区間14Aは、この固定側ラップ14の肉厚が元々薄く形成されている部分にさらに凹部14cを設けることで形成されている。
また、固定側ラップ14のチップ面15には、チップシール15aが埋設されている。また、固定スクロール10の略中心位置には、圧縮された作動ガスを固定端板12の裏側に吐出するための吐出口12Aが形成されている。
旋回スクロール20は、図2及び図3に示したように、略円板状の旋回端板22と、旋回端板22の一面に垂直に立設される旋回側ラップ24からなる。旋回側ラップ24は、固定側ラップ14の形状を径方向に180度反転させたものとなっており、その他については、吐出口12Aが設けられていないことを除いて、上述した固定側ラップ14と略共通の形状となっている。
固定スクロール10および旋回スクロール20は、その中心が旋回半径分だけ離間するとともに、固定側ラップ14および旋回側ラップ24の位相が180度ずらされた状態で噛合されて組み付けられている。これにより固定側ラップ14と旋回側ラップ24との間で密閉空間である圧縮室30が画定される。
吸入口42Bから導入された作動ガスは、図1に示す吸入チャンバー42Aを介して圧縮室30に導入される。そして、図4に示したように、旋回スクロール20が自転せずに180度の位相ズレを保ったまま旋回(公転旋回)することで、図4の(a)から(d)に向かって圧縮室30の体積が徐々に減少し、これに伴って圧縮室30内に封入されている作動ガスが圧縮されていく。そして圧縮された高圧ガスは、上述した吐出口12Aから吐出チャンバー44を介して外部に吐出されるように構成されている。
図1中の符号38は、旋回スクロール20の自転を阻止するための自転阻止機構38である。本実施形態の自転阻止機構38は、自転阻止リング38Aと、フロントハウジング4に固定されるとともに該自転阻止リング38Aの内周面に摺動自在に嵌合された自転阻止ピン38Bからなる、いわゆるピンリング式の自転阻止機構として構成されている。
上記スクロール圧縮機1において、固定スクロール10及び旋回スクロール20はともに樹脂によって形成されている。このため、従来の金属製のスクロール部材を備える同規模のスクロール流体機械と比べて、スクロール部材が軽量化されている。
<第1の実施態様>
図5は、本発明の一実施形態における固定スクロールおよび旋回スクロールの概略断面図であって、図3におけるA−A,A´−A´位置における断面を示した図である。
本発明の少なくとも一実施形態におけるスクロール圧縮機1では、図5に示したように、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の少なくともいずれか一方には、連続繊維52を樹脂で含浸した少なくとも1層以上のプリプレグを積層することで形成されたプリプレグ体50Aからなる連続繊維部50が形成されている。
プリプレグとは、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸した成形中間品であり、一般にシート状をなしている。本発明のプリプレグの強化繊維としては、炭素繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、高強度ポリエステル繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、窒化珪素繊維などの各種の無機繊維及び有機繊維、またはこれらを組み合わせたものを用いることができる。中でも比強度および比弾性に優れる点から炭素繊維が特に好ましい。
また、本発明のマトリックス樹脂としては、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、液晶ポリエステル等のポリエステルや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等のポリオレフィンや、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルニトリル、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、液晶ポリマーなどの結晶性樹脂、スチレン系樹脂の他や、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの非晶性樹脂、その他、フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール(レゾール型)樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。なお、これらの共重合体、変性体、および/または、これらの2種以上をブレンドした樹脂などを適用しても良い。
また本発明のプリプレグは、上記強化繊維が連続繊維52として樹脂に含浸されたものである。ここで連続繊維とは、長さ10mm以上の強化繊維が所定の方向に引きそろえられた形態のものを指し、長さ10mm未満の強化繊維が任意の方向に配向される後述する不連続繊維62とは区別されるものである。
このような連続繊維52を樹脂で含浸したプリプレグは、その強化繊維が連続繊維52からなり、樹脂が硬化することで通常の樹脂材料や不連続繊維62を含む強化繊維樹脂(例えば後述する不連続繊維部60)と比べて高い強度を発揮する。また、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24には、圧縮室30の高圧流体から大きな力が作用する。したがって、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の少なくともいずれか一方をこのような連続繊維部50を含むように構成することで、これら固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の強度が向上し、スクロール圧縮機1の体積効率を高めることが可能となる。なお、このような連続繊維部50は、特に限定されないが、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の両方のラップ部に含まれているとよい。
一実施形態では、図5に示したように、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24における連続繊維部50以外の部分には、不連続繊維62を含有する樹脂からなる不連続繊維部60が形成されている。ここで不連続繊維62とは、上述したとおり長さ10mm未満の強化繊維が任意の方向に配向されたものである。不連続繊維62における強化繊維の種類としては、上述したプリプレグの強化繊維と同様のものが挙げられる。また、不連続繊維部60を構成する樹脂の種類としても、上述したプリプレグのマトリックス樹脂と同様のものが挙げられる。
このような実施形態によれば、連続繊維部50と不連続繊維部60とからスクロール圧縮機1が構成される。上述したように連続繊維部50は高い強度を有し、不連続繊維部60は連続繊維部50よりも強度では劣るものの、後述するように、例えば金型内に繊維長10mm未満の長繊維を含む樹脂を射出するなどの方法によって成形可能であり、製造性に優れている。よって、スクロール部材において、高い強度が必要な部位は連続繊維部50で構成し、高い強度を必要としない部位や、プリプレグでは成形するのが難しい複雑な形状をなす部位は不連続繊維部60で構成することで、高い効率を備え且つ製造性にも優れる樹脂製スクロール圧縮機1を提供することができる。
図6A,図6Bは、本発明の一実施形態における固定スクロール及び旋回スクロールにおけるスクロール部の概略横断面図である。
一実施形態では、図5及び図6A,図6Bに示したように、連続繊維部50は、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24ともにその腹面側ラップ面14a,24aにのみ形成されるか、又は固定側ラップ14及び旋回側ラップ24ともにその背面側ラップ面14b,24bにのみ形成されている。図6Aに示す実施形態では、連続繊維部50が固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の腹面側ラップ面14a,24aだけに形成されている。また、図6Bに示す実施形態では、連続繊維部50が固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の背面側ラップ面14b,24bだけに形成されている。なお、上述したスクロール外周端部における薄肉区間14A,24Aは、図6Bに示したように、例えば腹面側ラップ14a,24aに形成されている不連続繊維部60に凹部14cを形成することで設けられる。
このような実施形態によれば、旋回スクロール20の公転旋回時に連続繊維部50が形成されたラップ面(図6Aの腹面側ラップ面14a,24a、図6Bの背面側ラップ面24b,24b)と不連続繊維部60が形成されたラップ面(図6Aの背面側ラップ面14b,24b、図6Bの腹面側ラップ面14a,24a)とが接触するように構成された樹脂製スクロール圧縮機1が提供される。
また、連続繊維部50をラップ面に形成することで、連続繊維部50をラップ面ではなくラップ部の内部に形成する場合と比べて、後述するように、プリプレグ体50Aを金型の空洞部内に保持する際の位置決めを容易に行うことができるため、製造性に優れている。
幾つかの実施形態において、不連続繊維部60の樹脂は、プリプレグが含む樹脂(すなわち連続繊維部50の樹脂)よりも摩耗係数が大きく構成される。
ここで摩耗係数とは、摩耗のし易さを表す指標であって、所定条件下において樹脂を摩耗させた場合の摩耗量として定義される。したがって、摩耗係数が大きいほど、その樹脂材料が摩耗し易いことを意味している。また、摩耗係数が大きい樹脂とは、樹脂それ自体の摩耗係数が大きい場合の他に、樹脂にフィラーを混入することで摩耗係数が大きくなった場合も含む。
このような実施形態によれば、旋回スクロール20の公転旋回時に連続繊維部50が形成されたラップ面(図6Aの腹面側ラップ面14a,24a、図6Bの背面側ラップ面24b,24b)と不連続繊維部60が形成されたラップ面(図6Aの背面側ラップ面14b,24b、図6Bの腹面側ラップ面14a,24a)とが接触するように構成された樹脂製スクロール圧縮機1において、不連続繊維部60側の樹脂の方がより摩耗し易く構成される。このように、不連続繊維部60の方が連続繊維部50よりも優先的に摩耗する構成とすることで、連続繊維部50の連続繊維52が摩耗によって切断するのを防ぐことができる。連続繊維部50は不連続繊維部60と比べて高い強度を発揮することが要求されるため、このような構成はスクロール部材の耐久性を向上させる上で効果的である。
また幾つかの実施形態では、不連続繊維部60は、連続繊維部50よりも摩擦係数が小さく構成されてもよい。
ここで摩擦係数とは、他の物体と接触する接触面の摩擦の度合いを表す指標であって、摩擦係数が小さいほど滑り易いことを意味している。摩擦係数を小さく(大きく)する方法としては、摩擦係数の小さい(大きい)樹脂を選択する方法の他、表面粗さを調整する方法などが挙げられる。
このような実施形態によれば、旋回スクロール20の公転旋回時に連続繊維部50が形成されたラップ面(図6では腹面側ラップ面14a,24a)と不連続繊維部60が形成されたラップ面(図6では背面側ラップ面14b,24b)とが接触するように構成された樹脂製スクロール圧縮機1において、不連続繊維部60と連続繊維部50との間の摺動性を高め、連続繊維部50における摩耗量を低減することが可能となる。
図7は、本発明の他の実施形態における固定スクロールおよび旋回スクロールの概略断面図であって、図3におけるA−A,A´−A´位置における断面を示した図である。
他の実施形態では、図7に示したように、連続繊維部50は、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24ともにその腹面側ラップ面14a,24a及び背面側ラップ面14b,24bの両面に形成されている。そして、両ラップ面に形成された連続繊維部50の間、すなわちラップ部の内部には、不連続繊維部60が形成されている。
このような実施形態によれば、旋回スクロール20の公転旋回時に連続繊維部50が形成されたラップ面同士が接触するように構成された樹脂製スクロール圧縮機1が提供される。このように連続繊維部50をラップ部の両面に形成することで、ラップ部の強度をより高めることが出来る。
また、連続繊維部50をラップ面に形成することで、後述するように、連続繊維部50をラップ面ではなくラップ部の内部に形成する場合と比べて、プリプレグ体50Aを金型の空洞部(キャビティ)内に保持する際の位置決めを容易に行うことができるため、製造性に優れている。
しかも、ラップ部の両面に連続繊維部50を形成する構成とすることで、ラップ部の両面が同じ材料から構成されることとなるため、ラップ部の一面側と他面側が異なる材料から構成される場合に問題となり得る樹脂硬化時に発生するラップ部の反りを抑制することができる。
また、本発明の一実施形態では、図5及び図7に示したように、連続繊維部50の基端部には屈曲部56が形成されている。この屈曲部56は、ラップ面から離間する方向に屈曲している。そして、屈曲部56が固定端板12(旋回端板22)に埋設された状態で、固定端板12(旋回端板22)と固定側ラップ14(旋回側ラップ24)とが一体化されている。このような構成により、屈曲部56が形成されていない場合と比べて、固定側ラップ14(旋回側ラップ24)に作用する力に対して高い構造強度を備えさせることが出来る。
図8は、本発明の一実施形態におけるプリプレグ体の成形方法について説明するための図である。
プリプレグ体は、少なくとも1枚以上、一般には複数枚のシート状のプリプレグを積層し、例えばプレス成型などの方法によって形成される。図8(a)に示したプリプレグ体50Aは、連続繊維52の配向方向が異なる2種類のプリプレグ50a,50bが積層されることで形成されている。プリプレグ50aの連続繊維52aは図中のX方向に配向されている。このX方向は、プリプレグ体50Aがスクロール部材の連続繊維部50を構成した場合におけるスクロール周方向に該当する。一方、プリプレグ50bの連続繊維52bは、図中のY方向に配向されている。このY方向は、プリプレグ体50Aがスクロール部材の連続繊維部50を構成した場合におけるスクロール軸方向に該当する。
幾つかの実施形態では、図8(a)に示したように、連続繊維部50を構成するプリプレグ体50Aは、そのX方向(スクロール周方向)における連続繊維52aの割合が、そのY方向(スクロール軸方向)における連続繊維52bの割合よりも高くなるように構成されている。すなわち、図8(a)に例示したプリプレグ体50Aは、プリプレグ52aが5枚、プリプレグ52bが4枚、それぞれ積層されており、プリプレグ52a,52bそれぞれの1枚当たりの連続繊維含有量が等しいとすると、そのX方向における連続繊維52aの割合がY方向における連続繊維52bの割合よりも高くなっている。
なお、図8(a)では、連続繊維が一方向に引き揃えられたプリプレグ50a,50bからプリプレグ体50Aを形成する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図8(b)に示したように、そのX方向における連続繊維52aの割合が、そのY方向における連続繊維52bの割合よりも高く構成された二方向に織り込まれたプリプレグ50cの単層又はこれを複数積層することでプリプレグ体50Aを形成してもよい。また、連続繊維の配向方向は、X方向及び/又はY方向には必ずしも限定されず、例えば、図8(c)に示したように、その連続繊維52cがX方向に対して所定角度だけ傾いて配向されてなるプリプレグ50dの単層又はこれを複数積層することでプリプレグ体50Aを形成してもよい。この場合、連続繊維52cのX方向成分の割合は、そのY方向成分の割合よりも高くなるように構成されている。また、上述したプリプレグ50a,50b,50c,50dを組み合わせることでプリプレグ体50Aを形成しても良い。
要するに本実施形態では、どのような方向に連続繊維が配向されたプリプレグを用いようとも、プリプレグ体50Aの全体として、その連続繊維のX方向成分の割合が、その連続繊維のY方向成分の割合よりも高くなるように構成されていればよいものである。
このような実施形態によれば、スクロール部材のラップ部にプリプレグ体50Aからなる連続繊維部50を形成する場合において、ラップ部において特に大きな力が作用するスクロール周方向に対する強度を向上させることができる。
次に、本発明の一実施形態におけるスクロール部材の成形方法について説明する。図9A〜図9Eは、本発明の一実施形態におけるスクロール部材の成形方法について説明するための図である。
本実施形態におけるスクロール部材の成形方法では、先ず、図9Aに示したように、上述の方法で成形されたプリプレグ体50Aを所定の形状にカットした後、図9Bに示したように、カットしたプリプレグ体50Aをローラ等によって渦巻き状にプリフォーム(予成形)する。
次に、図9Cに示したように、渦巻き状にプリフォームしたプリプレグ体50Aを金型(可動金型72及び固定金型74)内に画定される空洞部70の所定位置に配置する。この時の空洞部70は、プリプレグ体50Aに含まれる樹脂の融点よりも低い温度雰囲気下にあり、含有樹脂が溶融することでプリプレグ体50Aが変形してしまうことがないようになっている。空洞部70は、スクロール部材の端板部(固定スクロール10の固定端板12及び旋回スクロール20の旋回端板22)に相当する第1キャビティ70aと、スクロール部材のラップ部(固定スクロール10の固定側ラップ14及び旋回スクロール20の旋回側ラップ24)に相当する第2キャビティ70bとに区分される。図9Cに示した実施形態では、プリフォームされたプリプレグ体50Aは、ラップ部に相当する第2キャビティ70bの外周壁面71aに沿うようにして空洞部70に保持されている。
なお、図9Cにおける右側の図は、可動金型72及び固定金型74の縦断面図、左側の図は、固定金型74をB−B方向から視認した平断面図である。
そして次に、図9Dに示したように、可動金型72を固定金型74に向かって移動させて、固定金型74を締切る。そして、空洞部70を密閉した状態で、可動金型72側からスプルー72aを介して空洞部70に向かって溶融樹脂60Aを射出する。射出する溶融樹脂60Aには、上述した繊維長が10mm未満の長繊維が含まれている。射出された溶融樹脂60Aに含まれている長繊維は、空洞部70において任意の方向に配向され、不連続繊維部60における不連続繊維62を構成する。
そして最後に、図9Eに示したように、溶融樹脂60Aを硬化させた後に、可動金型72を固定金型74から離して完成したスクロール部材(固定スクロール10及び旋回スクロール20)を取り出す。射出される溶融樹脂60Aが熱可塑性樹脂の場合は、空洞部70を冷却することで溶融樹脂60Aを硬化させる。射出される溶融樹脂が熱硬化性樹脂の場合は、空洞部70を加熱することで溶融樹脂を硬化させてもよい。硬化した溶融樹脂60Aは、スクロール部材の不連続繊維部60を構成する。硬化したプリプレグ体50Aは、スクロール部材の連続繊維部50を構成する。
このように本発明の幾つかの実施形態では、不連続繊維部60は、プリフォームされたプリプレグ体50Aが金型72,74内の空洞部70の所定位置に保持された状態で、空洞部70に不連続繊維62を含有する溶融樹脂60Aを射出することで形成されたものである。このような実施形態によれば、プリフォームされたプリプレグ体50Aをインサート品とする所謂インサート成形によって樹脂製スクロール圧縮機1を製造することができ、製造性に優れる樹脂製スクロール圧縮機1を提供することができる。
また上述したように、プリプレグ体50Aを第2キャビティ70bの外周壁面71aに沿うように保持させることで、背面側ラップ面14b,24bに連続繊維部50が形成されたスクロール部材(固定スクロール10及び旋回スクロール20)を形成することができる。このような実施形態によれば、プリプレグ体50Aを第2キャビティ70bの外周壁面71aと内周壁面71bとの中間に保持する場合と比べて、プリプレグ体50Aの位置決めを容易に行うことができる。
またこの際、プリプレグ体50Aを固定金型74内の第2キャビティ70bを画定する渦巻き状の外周壁面71aよりも自然状態における渦巻き径が大径となるようにプリフォームする。そして、プリフォームしたプリプレグ体50Aを縮径した状態で空洞部70に保持するように構成することで、別途位置決め用の治具などを用いずとも、プリプレグ体50Aを安定した状態で空洞部70に保持させることが可能となる。
また上記実施形態とは反対に、プリプレグ体50Aを第2キャビティ70bの内周壁面71bに沿うように保持させることで、腹面側ラップ面14a,24aに連続繊維部50が形成されたスクロール部材(固定スクロール10及び旋回スクロール20)を形成することができる。このような実施形態においても、上述した場合と同様に、プリプレグ体50Aを第2キャビティ70bの外周壁面71aと内周壁面71bとの中間に保持する場合と比べて、プリプレグ体50Aの位置決めを容易に行うことができる。
またこの際、プリプレグ体50Aを固定金型74内の第2キャビティ70bを画定する渦巻き状の内周壁面71bよりも自然状態における渦巻き径が小径となるようにプリフォームする。そして、プリフォームしたプリプレグ体50Aを拡径した状態で空洞部70に保持するように構成することで、別途位置決め用の治具などを用いずとも、プリプレグ体50Aを安定した状態で空洞部70に保持させることが可能となる。
<第2の実施態様>
また、本発明の少なくとも一実施形態におけるスクロール圧縮機1では、上述した図2及び図3に示したように、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の少なくともいずれか一方のスクロール外周端部に、該スクロール外周端部の腹面側ラップ面14a,24aに凹部14cが形成された薄肉区間14A,24Aが形成されている。図3に示した実施形態では、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の両方のスクロール外周端部に、それぞれ薄肉区間14A,24Aが形成されている。
スクロール部材の剛性は、ラップ部におけるスクロール外周端部において最も低くなっており、このことがスクロール圧縮機の高効率化を図る上での妨げとなっている。これは、スクロール外周端部は端縁が自由端からなる2辺固定構造からなり、3辺固定構造からなる他のスクロール区間よりも剛性が低いことに加えて、スクロール外周端ではスクロール部材の外径を小さくするためにそのラップ部の肉厚を薄く形成することが多いことによる。
よって、上記実施形態のように、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24のスクロール外周端部にこのような薄肉区間14A,24Aを形成することで、該薄肉区間14A,24Aの腹面側ラップ面14a,24aと相手側スクロール部材の背面側ラップ面24b,14bとが接触しないため、スクロール外周端部に圧縮室30が形成されないようにすることが出来る。圧縮室30は、薄肉区間14A,24Aよりも内周側に位置して所定の剛性を有するラップ部(図2中のa点)から形成される。このため、ラップ部が変形することなく圧縮室30を確実に形成することができ、これによりスクロール圧縮機1の高効率化を図ることができるようになっている。
幾つかの実施形態では、上述した図6Bに示したように、薄肉区間14A,14Bには、連続繊維52を樹脂で含浸したプリプレグ体50Aからなる連続繊維部50が形成されている。
上述したように、連続繊維52を樹脂で含浸したプリプレグ体50Aは、その強化繊維が連続繊維52からなり、樹脂が硬化することで通常の樹脂材料や不連続繊維62を含む強化繊維樹脂(例えば不連続繊維部60)と比べて高い強度を発揮する。したがって、このような実施形態によれば、薄肉区間14A,24Aに連続繊維部50が形成されているため、薄肉に形成されている薄肉区間14A,24Aのラップ部の強度を向上させることができる。
また幾つかの実施形態では、上述した図6Bに示したように、連続繊維部50は、薄肉区間14A,24Aの背面側ラップ面14b,24bから、薄肉区間以外の他のスクロール区間における背面側ラップ面14b,24bに延在している。図6Bに示した実施形態では、連続繊維部50は、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24における背面側ラップ面14b,24bのスクロール全周に亘って形成されている。
このような実施形態によれば、連続繊維部50が薄肉区間以外の他のスクロール区間にも延在しているため、他のスクロール区間におけるラップ部の強度も向上させることができる。また連続繊維部50が、凹部14c,24cが形成される腹面側ラップ面14a,14bではなく背面側ラップ面14b,14bに延在する構成とすることで、製造性に優れた樹脂製スクロール圧縮機1を提供することができる。
幾つかの実施形態では、上述した図5及び図7に示したように、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24における連続繊維部50以外の部分には、不連続繊維62を含有する樹脂からなる不連続繊維部60が形成されている。
幾つかの実施形態では、上述した図8において説明したように、連続繊維部50は、連続繊維部50の周方向における連続繊維52の割合が軸方向における連続繊維52の割合よりも高くなるように構成されている。
幾つかの実施形態では、上述した図9A〜図9Eにおいて説明したように、不連続繊維部60は、プリフォームされたプリプレグ体50Aが金型内の空洞部70の所定位置に保持された状態で、空洞部70に不連続繊維62を含有する溶融樹脂60Aを射出することで形成されたものである。
図10は、図9Cのスクロール外周端部(図中のb部)における第2キャビティを拡大して示した図である。
幾つかの実施形態では、図10に示したように、固定金型74において、第2キャビティ70bを画定する渦巻き状の内周壁面71bのスクロール外周端部には、薄肉区間14A,24Aの凹部14c,24cの形状に対応する凸部74cが設けられている。
このような実施形態によれば、上述したスクロール外周端部における凹部14c,24cを固定金型74の内周壁面71bに設けられた凸部74cによって形成することができるため、製造性に優れている。
<第3の実施態様>
また、本発明の少なくとも一実施形態におけるスクロール圧縮機1では、上述した図2及び図3に示したように、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の少なくともいずれか一方のスクロール内周端部には、他のスクロール区間よりも厚肉に形成された厚肉区間14B,24Bが形成されている。図2及び図3に示した実施形態では、このような厚肉区間14B,24Bは、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の両方の内周端部に形成されている。また、上述した図6A,図6Bに示したように、該厚肉区間14B,24Bには、連続繊維52を樹脂で含浸したプリプレグ体50Aからなる連続繊維部50が形成されている。
上述したように、連続繊維52を樹脂で含浸したプリプレグ体50Aは、その強化繊維が連続繊維52からなり、樹脂が硬化することで通常の樹脂材料や不連続繊維62を含む強化繊維樹脂(例えば不連続繊維部60)と比べて高い強度を発揮する。またスクロール圧縮機1においてはスクロール内周端部における流体が最も高圧になるため、高圧流体からラップ部(固定側ラップ14及び旋回側ラップ24)に作用する力はスクロール内周端部において最も大きくなる。また、スクロール内周端部の流体が最も高温となるため、特に熱可塑性樹脂の場合にスクロール内周端部の強度が低下してしまう。したがって、スクロール内周端部をこのように構成し、ラップ部のスクロール内周端部における強度を向上させることで、スクロール圧縮機1の体積効率を高めることが可能となる。
幾つかの実施形態では、図6Aに示したように、連続繊維部50は、厚肉区間14B,24B以外の他のスクロール区間にも延在するとともに、厚肉区間14B,24Bの連続繊維部50は、他のスクロール区間の連続繊維部50よりも厚肉に形成されている。図6Aに示した実施形態では、連続繊維部50は、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の腹面側ラップ面14a,24aにおいて、それぞれスクロール全周に亘って形成されている。また、厚肉区間14B,24Bにおける不連続繊維部60の肉厚は略同一に形成されている。
このような実施形態によれば、他のスクロール区間にも連続繊維部50が延在するため、厚肉区間以外のラップ部の強度を向上させることができる。また、厚肉区間14B,24Bの連続繊維部50を他のスクロール区間の連続繊維部50よりも厚肉に形成するため、厚肉区間14B,24Bにおけるラップ部の強度をより向上させることが可能となる。
図11は、本発明の一実施形態におけるプリプレグ体の断面構成を示した概略断面図である。
幾つかの実施形態では、図11に示したように、連続繊維部50を構成するプリプレグ体50Aは、X方向に長さの異なる複数のプリプレグ50eが積層されることでその厚みが変化するように形成された傾斜部55を有している。図11に示した実施形態では、傾斜部55には一様の傾斜勾配が付されており、該傾斜部55において、プリプレグ体50Aの厚みが徐々に変化している。また、上記X方向とは、プリプレグ体50Aがスクロール部材の連続繊維部50を構成した場合におけるスクロール周方向に該当する。
このような実施形態によれば、厚みが変化する連続繊維部50を容易に形成することができる。
また幾つかの実施形態では、図11に示したように、少なくとも傾斜部55の表面には樹脂シート53が被覆されている。
積層された複数のプリプレグ50eは、例えば、プレス成型によって一体化された後、所定の形状にプリフォームされる。よって、このような実施形態によれば、厚みが変化する傾斜部55を樹脂シート53によって被覆する構成とすることで、積層されたプリプレグ50eが型崩れすることなく安定的にプリフォームすることができる。なお、本発明の樹脂シートとは、樹脂材料をシート状に成形したものであって、上述したプリプレグとは異なり、強化繊維は含んでいない。
また、積層されたプリプレグ50eの表面を被覆する樹脂シート53は、後述する研磨加工を行う場合の削り代としての役割も果たし、研磨加工によって連続繊維が切断されるのを防止する効果もある。この場合の樹脂シート53は、図11に示したように、傾斜部55の表面だけでなく積層されたプリプレグ50eの表面全体に積層されるのが望ましい。
幾つかの実施形態では、上述した図5及び図7に示したように、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24における連続繊維部50以外の部分には、不連続繊維62を含有する樹脂からなる不連続繊維部60が形成されている。
幾つかの実施形態では、上述した図8において説明したように、連続繊維部50は、連続繊維部50の周方向における連続繊維52の割合が軸方向における連続繊維52の割合よりも高くなるように構成されている。
幾つかの実施形態では、上述した図9A〜図9Eにおいて説明したように、不連続繊維部60は、プリフォームされたプリプレグ体50Aが金型内の空洞部70の所定位置に保持された状態で、空洞部70に不連続繊維62を含有する溶融樹脂60Aを射出することで形成されたものである。
また幾つかの実施形態では、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の少なくともいずれか一方は、不連続繊維部60の形成後、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24のラップ面を研磨加工することで形成されたものである。
このような実施形態によれば、射出成形した不連続繊維部60を研磨加工することでラップ部を形成する。このため、射出成形における不連続繊維部60の形成精度をラフにすることができ、金型の製作コストを抑えることができる。
図12は、本発明の一実施形態におけるラップ部を研磨加工する方法について説明するための図である。
幾つかの実施形態では、図12に示したように、上述した研磨加工が、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の少なくともいずれか一方と、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24におけるラップ面の仕上がり形状に対応して形成された渦巻き状の砥石面84a,84bを有するマスタースクロール80とが摺動自在に噛合された状態で、両者を相対的に旋回させることで行われる。
すなわち、マスタースクロール80の外周側に配向されている砥石面84aは、スクロール部材の腹面側ラップ面14a,24aの仕上がり形状に対応した渦巻き状に形成されるとともに、マスタースクロール80の内周側に配向されている砥石面84bは、スクロール部材の背面側ラップ面14b,24bの仕上がり形状に対応した渦巻き状に形成されている。そして、例えばスクロール部材を旋回させることで両者を相対的に旋回させることで、スクロール部材のラップ面をマスタースクロール80の砥石面84a,84bに沿って摺動させることで、スクロール部材のラップ面が所望の仕上がり形状になるまで研磨する。
このような実施形態によれば、固定側ラップ14及び旋回側ラップ24の少なくともいずれか一方と、マスタースクロール80とを相対的に旋回させることでラップ面を研磨加工することができるため、製造性に優れている。
<第4の実施態様>
上述した第1〜第3の実施態様においては、樹脂製スクロール流体機械の一実施形態として樹脂製スクロール圧縮機1を実施例にして説明した。
しかしながら、以下に説明する第4の実施態様にあっては、固定スクロール10(旋回スクロール20)を実施例として説明するものの、その発明の対象は樹脂製スクロール流体機械やその構成部品には限定されない。この第4の実施態様に係る発明は、樹脂によって形成された基板と、該基板の一面から立設された壁体と、を備えてなる樹脂構造体全般に適用可能なものである。
すなわち、第4の実施態様の樹脂構造体の一実施形態である固定スクロール10(旋回スクロール20)は、上述した図2及び図3に示したように、樹脂によって形成された固定端板12(旋回端板22)と、固定端板12(旋回端板22)の一面から立設された固定側ラップ14(旋回側ラップ24)とを備えるとともに、これら固定側ラップ14(旋回側ラップ24)には、上述した図5及び図7に示したように、連続繊維52を樹脂で含浸したプリプレグ体50Aからなる連続繊維部50が形成されている。
そして、上記連続繊維部50には屈曲部56が形成され、該屈曲部56が上述した固定端板12(旋回端板22)に埋設された状態で、固定端板12(旋回端板22)と固定側ラップ14(旋回側ラップ24)とが一体化されている。
上記実施形態では、固定スクロール10(旋回スクロール20)が本発明の樹脂構造体に、固定端板12(旋回端板22)が本発明の樹脂構造体の基板に、固定側ラップ14(旋回側ラップ24)が本発明の樹脂構造体の壁体に、それぞれ対応している。
上述したように、連続繊維52を樹脂で含浸したプリプレグ体50Aは、その強化繊維が連続繊維52からなり、樹脂が硬化することで通常の樹脂材料や不連続繊維62を含む強化繊維樹脂(例えば不連続繊維部60)と比べて高い強度を発揮する。また、固定端板12(旋回端板22)から立設する固定側ラップ14(旋回側ラップ24)に外部から力が作用した場合には、その基端部において最も大きな応力が発生する。したがって、このように構成される固定スクロール10(旋回スクロール20)は、連続繊維部50に屈曲部56が形成され、且つ該屈曲部56が固定端板12(旋回端板22)に埋設された状態で固定端板12(旋回端板22)と固定側ラップ14(旋回側ラップ24)とが一体化されていることから、固定側ラップ14(旋回側ラップ24)の基端部における強度が向上し、固定側ラップ14(旋回側ラップ24)に作用する力に対して高い耐久性を備えている。
幾つかの実施形態では、上述した図5及び図7に示したように、固定端板12(旋回端板22)及び固定側ラップ14(旋回側ラップ24)以外の部分には、不連続繊維62を含有する樹脂からなる不連続繊維部60が形成されている。
幾つかの実施形態では、上述した図9A〜図9Eにおいて説明したように、不連続繊維部60は、プリフォームされたプリプレグ体50Aが金型内の空洞部70の所定位置に保持された状態で、空洞部70に不連続繊維62を含有する溶融樹脂60Aを射出することで形成されたものである。
図13は、図9Cにおけるc部を拡大して示した図である。
幾つかの実施形態では、図13に示したように、プリプレグ体50Aは、屈曲部56がプリフォームされた状態で金型内の空洞部70の第2キャビティ70bに挿入される。そして、屈曲部56の一面56aが空洞部70を画定する壁面71cの一部と当接した状態で、空洞部70に保持される。この時、空洞部70はプリプレグ体50Aに含まれる樹脂の融点よりも低い温度雰囲気下にあり、含有樹脂が溶融することでプリプレグ体50Aが変形してしまうことがないようになっている。
このような実施形態によれば、プリプレグ体50Aを空洞部70に保持させる際に、プリフォームされた屈曲部56を位置決めに利用することで、別途位置決め用の治具などを用いずとも、プリプレグ体50Aを安定した状態で空洞部70に保持させることが出来る。このため製造性に優れている。
また幾つかの実施形態では、図13に示したように、溶融樹脂は、屈曲部56の他面56b側から空洞部70に射出されるように構成されている。
このような実施形態によれば、屈曲部56の他面56b側から一面56a側に向かう方向に沿って溶融樹脂が射出されるため、屈曲部56の一面56aで位置決めされたプリプレグ体50Aが、射出される溶融樹脂によって動いたり変形したりすることなく安定した状態で空洞部70に保持される。よって、出来上がり品の固定スクロール10(旋回スクロール20)は、寸法精度が高く、不良品率も低い。
以上、本発明の好ましい形態について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではない。例えば上述した実施形態を組み合わせても良く、本発明の目的を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
本発明の少なくとも一実施形態は、固定スクロール及び旋回スクロールが共に樹脂によって形成された樹脂製スクロール流体機械として、好適に用いることができる。
1 スクロール圧縮機
2 ハウジング
4 フロントハウジング
4A フランジ
5 ボルト
6 リアハウジング
8 クランク軸
8A 小径軸部
8B 大径軸部
8C クランクピン
10 固定スクロール
12 固定端板
12A 吐出口
14 固定側ラップ
14A 薄肉区間
14a 腹面側ラップ面
14B 厚肉区間
14b 背面側ラップ面
14c 凹部
15 チップ面
15a チップシール
20 旋回スクロール
22 旋回端板
24 旋回側ラップ
24A 薄肉区間
24a 腹面側ラップ面
24B 厚肉区間
24b 背面側ラップ面
25 チップ面
25a チップシール
30 圧縮室
32A メイン軸受
32B サブ軸受
33 メカニカルシール(リップシール)
34 ドライブブッシュ
34A バランスウェイト
34B クランクピン穴
36 フローティングブッシュ
38 自転阻止機構
38A 自転阻止リング
38B 自転阻止ピン
39 ドライブ軸受
42A 吸入チャンバー
42B 吸入口
44 吐出チャンバー
50 連続繊維部
50a〜e プリプレグ
50A プリプレグ体
52 連続繊維
53 樹脂シート
55 傾斜部
56 屈曲部
56a 一面
56b 他面
60 不連続繊維部
60A 溶融樹脂
62 不連続繊維
70 空洞部
70a 第1キャビティ
70b 第2キャビティ
71a 外周壁面
71b 内周壁面
71c 壁面
72 可動金型
72a スプルー
74 固定金型
74c 凸部
80 マスタースクロール
84a,b 砥石面


Claims (6)

  1. 樹脂によって形成された基板と、
    前記基板の一面から立設された壁体と、を備え、
    前記壁体には、連続繊維を樹脂で含浸したプリプレグからなる連続繊維部が形成されている樹脂構造体であって、
    前記連続繊維部には屈曲部が形成され、該屈曲部が前記基板に埋設された状態で前記基板と前記壁体とが一体化されていることを特徴とする樹脂構造体。
  2. 前記基板及び前記壁体における前記連続繊維部以外の部分には、不連続繊維を含有する樹脂からなる不連続繊維部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂構造体。
  3. 前記不連続繊維部は、プリフォームされた前記プリプレグが金型内の空洞部の所定位置に保持された状態で、該空洞部に不連続繊維を含有する溶融樹脂を射出することで形成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の樹脂構造体。
  4. 前記プリプレグは、前記屈曲部がプリフォームされた状態で前記金型内の空洞部に挿入されるとともに、前記屈曲部の一面が前記空洞部を画定する壁面の一部と当接した状態で、前記プリプレグに含まれる樹脂の融点よりも低い温度雰囲気下にある前記空洞部に保持されることを特徴とする請求項3に記載の樹脂構造体。
  5. 前記溶融樹脂は、前記屈曲部の他面側から前記空洞部に射出されるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の樹脂構造体。
  6. 請求項1乃至5何れか一項に記載の樹脂構造体を含む樹脂製スクロール流体機械であって、
    前記樹脂製スクロール流体機械は、ハウジングと、前記ハウジングに固定された固定端板の一面に渦巻き状の固定側ラップが立設されてなる固定スクロールと、前記ハウジングに公転旋回可能に支持された旋回端板の一面に、前記固定側ラップとの間で密閉空間を画定する旋回側ラップが立設されてなる旋回スクロールと、を備えてなり、
    前記固定スクロール及び前記旋回スクロールの少なくともいずれか一方は前記樹脂構造体から構成され、その固定端板又は旋回端板が前記樹脂構造体の基体、その固定側ラップ又は旋回側ラップが前記樹脂構造体に壁体にそれぞれ対応することを特徴とする樹脂製スクロール流体機械。

JP2013122230A 2013-06-10 2013-06-10 スクロール回転体並びに該スクロール回転体を含む樹脂製スクロール流体機械 Active JP6141109B2 (ja)

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