JP2014236329A - 画像読取装置、画像形成装置、及びコンピュータープログラム - Google Patents

画像読取装置、画像形成装置、及びコンピュータープログラム Download PDF

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Abstract

【課題】撮像素子の各画素における電荷のオーバーフローを抑制して、ユーザーの作業効率の低下を抑制できる画像読取装置を提供する。【解決手段】画像読取装置3は、光源21と、光量制御回路107と、撮像素子35とを備える。光源21は、光を出射する。光量制御回路107は、光源21が出射する光の光量を制御する。撮像素子35は、光源21から照射されて被写体40に反射された光によって被写体40を撮像する。光量制御回路107は、光源21を被写体40に対して相対的に移動させて被写体40を走査する際に、光源21から出射される光の光量を複数の異なる光量に繰り返し変化させて被写体40に光を照射するように光源21を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、被写体の画像を読み取る画像読取装置、画像形成装置、及びコンピュータープログラムに関する。
ユーザーは、画像読取装置に、用紙の画像を読み取らせるだけでなく、光沢部分を含む立体物(以下、本明細書において、「光沢物」と記載する。)を読み取らせる場合がある。光沢物は、例えば、キャッシュカード(刻印された文字部分、銀色若しくは金色での塗装部分)、衣服(ボタン、デコレーション部分)、貴金属などである。
画像読取装置により光沢物が読み取られると、光沢物で鏡面反射した強い光が撮像素子(光電変換素子)に入射する。従って、用紙の画像を読み取ることを目的として光源の光量が調整された画像読取装置では、撮像素子の飽和露光量以上の光量の光が入射することになる。その結果、撮像素子の1画素に蓄積できる電荷の容量を超え、電荷が隣接画素へオーバーフローし、読み取った光沢物の画像に異常が発生する。
特許文献1の画像読取装置では、白基準板を読み取った後、光沢物を読み取る最中に、予め設定された値以上のレベルを有する画素信号が撮像素子から出力されたときに、撮像素子の各画素への電荷蓄積時間を短くする。そして、短くされた電荷蓄積時間で、再び白基準板を読み取り、光沢物の読み取りを再度行う。その結果、画像読取装置は、撮像素子の各画素における電荷のオーバーフローを抑制できる。
特開平10−200689号公報
しかしながら、特許文献1の画像読取装置では、被写体(読み取り対象物)が複数の光沢部分を有している場合は、予め設定された値以上のレベルを有する画素信号が撮像素子から出力されるたびに、被写体の読み取り動作が繰り返し行われ、往復運動が繰り返されることになる。特に、被写体の読み取り動作の序盤及び中盤だけでなく、終盤にも光沢部分が存在すると、往復運動に伴う距離も増大し、被写体の読み取り完了までの時間も増加する。その結果、ユーザーの作業効率も低下する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、撮像素子の各画素における電荷のオーバーフローを抑制して、ユーザーの作業効率の低下を抑制できる画像読取装置、画像形成装置、及びコンピュータープログラムを提供することにある。
本発明の第1の観点による画像読取装置は、被写体の画像を読み取る。画像読取装置は、光源と、光量制御回路と、撮像素子とを備える。光源は、光を出射する。光量制御回路は、前記光源が出射する光の光量を制御する。撮像素子は、前記光源から照射されて前記被写体に反射された光によって前記被写体を撮像する。前記光量制御回路は、前記光源を前記被写体に対して相対的に移動させて前記被写体を走査する際に、前記光源から出射される光の光量を複数の異なる光量に繰り返し変化させて前記被写体に光を照射するように前記光源を制御する。
本発明の第2の観点による画像形成装置は、本発明の第1の観点による画像読取装置と、画像形成部とを備える。画像形成部は前記被写体の前記画像を形成する。
本発明の第3の観点によるコンピュータープログラムは、光源を被写体に対して相対的に移動させて前記被写体を撮像する手順と、前記被写体を撮像する間に、前記光源から出射される光の光量を複数の異なる光量に繰り返し変化させて前記被写体に光を照射する手順とをコンピューターに実行させる。
本発明によれば、複数の異なる光量の光で被写体が照射されるため、一方向への一回での被写体の走査が可能となって、被写体の読み取りに要する時間を短縮できる。その結果、撮像素子の各画素における電荷のオーバーフローを抑制できるとともに、ユーザーの作業効率の低下を抑制できる。
本発明の実施形態1に係る画像読取装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る画像読取装置の電気的構成を概略的に示すブロック図である。 (a)本発明の実施形態1に係る画像読取装置の通常読取モードにおけるサンプルホールド信号を示すタイムチャートである。(b)通常読取モードにおける光源の点灯期間を示すタイムチャートである。(c)通常読取モードにおける撮像信号を示すタイムチャートである。 (a)本発明の実施形態1に係る画像読取装置の光沢物読取モードにおけるサンプルホールド信号を示すタイムチャートである。(b)光沢物読取モードにおける光源の点灯期間を示すタイムチャートである。(c)光沢物読取モードにおける撮像信号を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態1に係る画像読取装置が実行する光量制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る画像読取装置が実行する画像処理を示すフローチャートである。 (a)RGBバランスを調整していない画素濃度データの説明図である。(b)RGBバランスを調整した画素濃度データの説明図である。 本発明の実施形態2に係る画像読取装置の電気的構成を概略的に示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
(実施形態1)
[画像形成装置の構成]
図1は、本発明の実施形態1に係る画像読取装置3を備えた画像形成装置1の概略構成を示す図である。画像形成装置1は、本実施形態1において複写機である。画像形成装置1は、画像読取装置3と、印刷装置4とを備える。画像読取装置3は、被写体40の画像を読み取る。印刷装置4は、画像読取装置3において読み取られた被写体40の画像を印刷する。
印刷装置4は、定着部5と、画像形成部7と、用紙搬送部9と、給紙部11とを含む。給紙部11は、画像形成装置1の下部に設けられる。用紙搬送部9は、給紙部11の側方に設けられる。画像形成部7は、用紙搬送部9の上方に設けられる。定着部5は、画像形成部7よりも、用紙搬送方向の下流側に設けられる。画像読取装置3は、画像形成部7及び定着部5の上方に設けられる。
画像読取装置3は、被写体カバー13、コンタクトガラス15、及び白基準部材19を含む。画像読取装置3は、コンタクトガラス15及び白基準部材19の下方に、光源21、ミラー23、キャリッジ25、ミラー27、ミラー29、キャリッジ31、レンズ33、撮像素子35、複数本のワイヤ37(図1では、便宜上1本のみ図示)、及びドラム39を含む。
画像読取装置3は、コンタクトガラス15の上に載置された被写体40の画像を読み取り、被写体40の画像データを生成する。被写体40は、画像読取装置3による読取対象物であり、用紙等の原稿の他、光沢物(光沢部分を含む立体物)及び光沢物以外の立体物を含む。以下、画像読取装置3の詳細を説明する。
まず、主走査方向及び副走査方向を定義する。主走査方向は、Y軸及びZ軸に垂直なX軸に沿った方向である。副走査方向は、Y軸の正方向に沿った方向である。従って、副走査方向は、主走査方向と直角をなす。本実施形態1では、Z軸に沿った方向は鉛直方向であり、Y軸に沿った方向及びX軸に沿った方向は、それぞれ、水平面に沿った方向である。
次に、被写体カバー13から光学系までを説明する。被写体カバー13は、画像形成装置1の最上面に配置される。被写体カバー13は開閉可能である。ユーザーは、被写体カバー13を開けて、被写体40をコンタクトガラス15に載せる。そして、ユーザーは、被写体カバー13を閉じることによって、被写体カバー13で被写体40を押さえる。
光学系の構造を説明する。光源21及びミラー23は、キャリッジ25に取り付けられる。光源21及びミラー23の各々は、主走査方向に沿って直線状に延びている。光源21は、ミラー23の上方に配置される。ミラー27及びミラー29は、キャリッジ31に取り付けられる。ミラー27及びミラー29の各々は、主走査方向に沿って延びている。
複数本のワイヤ37の一方端はキャリッジ25及びキャリッジ31に取り付けられる。複数本のワイヤ37の他方端はドラム39に接続される。ドラム39は、ステッピングモーター105(図2参照)を駆動源として、正逆回転する。その結果、キャリッジ25及びキャリッジ31は、副走査方向に沿って自在に移動できる。
光学系における光の経路を説明する。光源21は、コンタクトガラス15を介して、被写体40に光を照射する。本実施形態1では、光源21は、白色光源である。また、光源21は、副走査方向での1ラインの走査ごとに光量を制御可能な光源である。例えば、光源21は、白色LED(Light Emitting Diode)である。
光源21が出射した光は、被写体40により反射される。反射光は、ミラー23、ミラー27、及びミラー29により、レンズ33に導かれる。レンズ33は、反射光を集光して、撮像素子35に入力する。撮像素子35は、入力された反射光をアナログ電気信号に変換する光電変換素子である。つまり、撮像素子35は、光源21から照射されて被写体40に反射された光によって被写体40を撮像する。本実施形態1では、撮像素子35はCCD(Charge Coupled Device)である。
光学系における走査について説明する。撮像素子35は、主走査方向に沿ってライン状に配置された複数の画素(複数の受光素子)を含む。また、光源21は、主走査方向に沿ってライン状に延びている。従って、撮像素子35は、主走査方向にライン単位で被写体40を撮像する。光源21は、ドラム39の回転に応じて、ホームポジションから副走査方向に移動しながら、被写体40に光を照射するので、撮像素子35は、ライン単位の読み取りを副走査方向に連続して繰り返し、被写体40の全体を撮像する。光源21のホームポジションは、本実施形態1では、白基準部材19の下方の位置である。なお、白基準データを生成するために白基準部材19を撮像する場合も、被写体40を撮像する場合と同様の走査が行われる。
ここで、被写体40からの反射光は、撮像素子35に入力される前にカラーフィルター(図示せず)によって色分解された後に、撮像素子35に入力される。本実施形態1では、反射光は、複数の異なる色成分に分解される。本実施形態1では、反射光は、光の三原色(R(赤)、G(緑)、及びB(青))に色分解される。従って、撮像素子35は、RGBの各々に対して、複数の画素(複数の受光素子)を有する。本実施形態1では、Rに対応する1画素とGに対応する1画素とBに対応する1画素との1セットを1画素とみなす。従って、1画素が、R成分、G成分、及びB成分を有する。
次に、白基準部材19について説明する。白基準部材19は、本実施形態1では、白基準板である。白基準部材19は、主走査方向に沿って延びている。白基準部材19は、シェーディング補正のための白基準データを生成するための部材である。シェーディング補正により、白基準データ及び黒基準データに基づいて、撮像素子35を構成する各画素(各受光素子)の感度の不均一性、被写体40に照射した光の光量の不均一性、及び反射光を結像するレンズ33による結像の不均一性を補正する。
以上、画像読取装置3について説明した。次に、印刷装置4について説明する。給紙部11は、複数の給紙カセット67、及び手差しトレイ41を含む。給紙カセット67の各々は、記録媒体である用紙65を収容する。手差しトレイ41は、手差しの用紙を供給する。給紙ローラー63の回転により、複数の給紙カセット67のうち選択された給紙カセット67から、用紙65が1枚ずつ用紙搬送部9に送り出される。手差しトレイ41には、給紙カセット67に収容された用紙65とは異なるサイズの用紙、封筒、又はOHPシート等の記録媒体が載置される。そして、手差しトレイ41は、載置された記録媒体を用紙搬送部9に送り出す。
用紙搬送部9に送られた用紙65は、用紙搬送経路61を経由して画像形成部7に向けて搬送される。画像形成部7は被写体40の画像を形成する。具体的には、次の通りである。画像形成部7は、電子写真プロセスによって、用紙65にトナー像を形成する。このため、画像形成部7は、回転可能に支持された感光体47、帯電部49、露光部51、現像部53、転写部55、クリーニング部57、及び除電部59を含む。帯電部49、露光部51、現像部53、転写部55、クリーニング部57、及び除電部59は、感光体47の周囲に配置される。
帯電部49は帯電ワイヤを備える。帯電ワイヤからのコロナ放電によって感光体47表面に所定電位が与えられると、感光体47表面が一様に帯電させられる。そして、画像読取装置3によって読み取られた被写体40の画像データに基づく光が、露光部51により感光体47表面に照射されると、感光体47表面の電位が選択的に減衰され、感光体47表面に静電潜像が形成される。
次いで、現像部53が感光体47表面の静電潜像を現像し、感光体47表面にトナー像が形成される。用紙65が感光体47と転写部55との間に供給されることにともなって、転写部55は用紙65にトナー像を転写する。
トナー像が転写された用紙65は定着部5に向けて搬送される。定着部5では、用紙65が加熱及び加圧され、用紙65上にトナー像が溶融定着される。次いで、用紙65は、排出ローラー対45によって排出トレイ43上に排出される。
転写部55によって用紙65へトナー像が転写された後、感光体47表面に残留しているトナーは、クリーニング部57により除去される。また、感光体47表面の残留電荷は除電部59により除去される。そして、感光体47は帯電部49によって再び帯電され、以降同様にして画像形成が行われる。
[画像読取装置の電気的構成]
図2は、画像読取装置3の電気的構成を概略的に示すブロック図である。画像読取装置3は、システムLSI(Large Scale Integration)101、外部メモリー103(記憶部)、ステッピングモーター105(モーター)、光量制御回路107、光源21、AFE(アナログフロントエンド)109、撮像素子35、及び操作パネル104(表示部)を含む。操作パネル104は、画像形成装置1の状態及び各種メッセージを表示するとともに、ユーザーから画像形成装置1への入力を受け付ける。なお、操作パネル104はドライバー等(図示せず)を含む。ステッピングモーター105はドライバー等(図示せず)を含む。
システムLSI101は、制御回路115(制御部)、内部メモリー117、及び画像処理ユニット120を含む。システムLSI101はカウンター122を含んでもよい。画像処理ユニット120は、画像処理回路119(画像処理部)及び画像処理メモリー121を含む。外部メモリー103、内部メモリー117、及び画像処理メモリー121の各々は、RAM、ROM、フラッシュメモリー等の半導体メモリーを含んでいてもよい。
制御回路115は、外部メモリー103又は内部メモリー117に格納されたコンピュータープログラムを実行して、画像読取装置3及び印刷装置4の動作を制御するコンピューターである。なお、内部メモリー117は、制御回路115による作業領域、データ格納領域等としても利用される。
以下、制御回路115による画像読取装置3の制御を説明する。制御回路115は、コンピュータープログラムを実行して、操作パネル104、ステッピングモーター105、光量制御回路107、撮像素子35、AFE109、及び画像処理回路119を制御する。以下、制御の要旨を説明し、その後、制御の詳細を説明する。
<制御の要旨>
本実施形態1では、画像読取装置3は、通常読取モードと光沢物読取モードとを切り替えて被写体40を読み取ることが可能である。ユーザーは、操作パネル104を操作して、通常読取モードあるいは光沢物読取モードのいずれかを選択する。光沢物読取モードは、光沢物(光沢部分を含む立体物)を読み取るときに選択される。通常読取モードは、原稿、及び光沢物以外の立体物を読み取るときに選択される。
光沢物読取モードが選択された場合を説明する。光源21は、光を出射する。光量制御回路107は、光源21が出射する光の光量を制御する。撮像素子35は、光源21から照射されて被写体40(例えば、光沢物)に反射された光によって被写体40を撮像する。
光量制御回路107は、光源21を被写体40に対して相対的に移動させて被写体40を走査する際に、光源21から出射される光の光量を複数の異なる光量に繰り返し変化させて被写体40に光を照射するように光源21を制御する。
本実施形態1によれば、複数の異なる光量の光で被写体40が照射されるため、一方向への一回での被写体40の走査が可能となって、被写体40の読み取りに要する時間を短縮できる。その結果、撮像素子35の各画素における電荷のオーバーフローを抑制できるとともに、ユーザーの作業効率の低下を抑制できる。なお、複数の異なる光量の光で被写体40が照射されるので、いずれかの光量に基づく撮像において、撮像素子35の各画素のオーバーフローを抑制できる。
<制御の詳細>
制御回路115は、ステッピングモーター105を駆動し、図1のドラム39を回転させ、光源21を副走査方向に移動させる。その結果、光源21は被写体40に対して相対的に移動する。光量制御回路107は、光源21が出射する光の光量を制御する。すなわち、制御回路115は、ステッピングモーター105を制御して、被写体40に対して光源21を移動させながら、光量制御回路107を制御して、光源21から出射される光の光量を変化させる。そして、制御回路115は、撮像素子35に被写体40を撮像させる。その結果、撮像素子35は、被写体40からの反射光をアナログ電気信号DAに変換してAFE109に出力する。
撮像素子35が出力するアナログ電気信号DAを「撮像信号DA」と記載する。撮像信号DAは、複数の画素信号を含む。複数の画素信号の各々は、複数の色成分を含む。本実施形態1では、複数の画素信号の各々は、R(赤)成分、G(緑)成分、及びB(青)成分を含む。
AFE109は、制御回路115による制御を受けて、撮像素子35が出力した撮像信号DAを増幅し、補正を施して(オフセット補正等)、デジタル電気信号DDに変換し、システムLSI101に出力する。AFE109が出力するデジタル電気信号DDを「撮像データDD」と記載する。撮像データDDは、複数の画素信号に対応する複数の画素データから構成される。
画像処理回路119は、撮像素子35によって取得された撮像データDDに対して画像処理を行う。具体的には次の通りである。画像処理回路119は、制御回路115による制御を受けて、AFE109が出力した撮像データDDの各画素データを量子化し、画像データを生成する。本実施形態1では、RGBの各成分に対して、8ビットで量子化が行われる。従って、画像データに含まれる各画素データにおいて、RGBの各成分は、0〜255の値を取り、濃度(すなわち、輝度)を示す。以下、量子化された画素データを「画素濃度データ」と記載する。
また、画像処理回路119は、制御回路115による制御を受けて、画像データに様々な画像処理を施して、処理後の画像データを外部メモリー103に格納する。なお、図1の露光部51は、外部メモリー103に格納された被写体40の画像データに基づく光を感光体47に照射する。従って、印刷装置4は、画像読取装置3が生成した画像データに基づいて、記録媒体上に画像を形成する。
次に、通常読取モードと比較しながら、光沢物読取モードでの光源21の制御の詳細を説明する。光源21の制御は、光源21が出射する光の光量の制御と光源21の移動速度の制御とを含む。まず、光源21の光量の制御を説明する。
光源21の光量の制御は、例えば、次のようにして実行される。制御回路115は、光量制御パラメーターに従って、光量制御回路107に、光源21の光量を制御させる。光量制御パラメーターは、光源21が出射する光の光量を制御するためのパラメーターである。図3を参照して説明するように、本実施形態1では、光量制御パラメーターは、光源21の点灯期間LTである。従って、本実施形態1では、制御回路115は、光量制御回路107に光源21の点灯期間LTを制御させることにより、光源21の光量を制御する。光源21の点灯期間LTが長いほど光量は増加し、光源21の点灯期間LTが短いほど光量は減少する。
図3を参照して、通常読取モードでの光源21の点灯期間LTを説明する。図3(a)、図3(b)、及び図3(c)は、それぞれ、通常読取モードにおける、サンプルホールド信号SH、光源21の点灯期間LT、及び撮像信号DAを示すタイムチャートである。制御回路115は、周期Tsでサンプルホールド信号SHを撮像素子35に与える。周期Tsは、主走査方向に沿った1ラインの走査期間を示す。光量制御パラメーターとしての点灯期間LTは、1周期Ts(主走査方向に沿った1ラインの走査期間)における光源21の点灯期間を指す。撮像信号DAは、サンプルホールド信号SHに応じて周期Tsで出力される撮像信号DA100を含む。撮像信号DA100の各々は、1ラインの撮像信号である。
通常読取モードでの光量制御パラメーターが示す点灯期間LTは、点灯期間LT100である。従って、制御回路115は、光量制御回路107を制御して、1周期Tsにおいて、点灯期間LT100の間、光源21に光を出射させる。光量制御回路107は、副走査方向での全ラインの走査が完了するまで、光源21に周期Tsで点灯期間LT100の点灯を繰り返し行わせる。
点灯期間LT100において、光源21から出射された光は、被写体40に照射され、そして、被写体40において反射されて、撮像素子35に入力される。撮像素子35は、制御回路115が出力するサンプルホールド信号SHに従って、被写体40からの反射光に対応した撮像信号DA100をAFE109に出力する。
以上説明したように、通常読取モードでは、光源21の点灯期間LTは点灯期間LT100に固定されている。従って、光源21の光量は一定である。
一方、図4を参照して説明するように、光沢物読取モードでは、光源21から出射される光の光量が複数の異なる光量に繰り返し変化するように光源21が制御される。従って、光量制御パラメーターとして、複数の異なる点灯期間LTが設定される。
図4を参照して、光沢物読取モードでの光源21の点灯期間LTを説明する。図4(a)、図4(b)、及び図4(c)は、それぞれ、光沢物読取モードにおける、サンプルホールド信号SH、光源21の点灯期間LT、及び撮像信号DAを示すタイムチャートである。
制御回路115は、周期Tsでサンプルホールド信号SHを撮像素子35に与える。周期Tsは、通常読取モードでの周期Tsと同一である。撮像信号DAは、サンプルホールド信号SHに応じて出力される撮像信号DA50、撮像信号DA40、及び撮像信号DA30を含む。撮像信号DA50〜DA30の各々は、1ラインの撮像信号である。
本実施形態1では、異なる光量の段階数を3とし、光量制御パラメーターが示す異なる点灯期間LTとして、点灯期間LT50、点灯期間LT40、及び点灯期間LT30が設定される。点灯期間LT50〜LT30は、それぞれ、通常読取モードでの点灯期間LT100の50%、40%、及び30%の期間である。従って、点灯期間LT50〜LT30での光量は、それぞれ、点灯期間LR100での光量の50%、40%、及び30%となる。
光量制御回路107は、1周期Tsにおいて、点灯期間LT50の間、光源21に光を出射させる。光量制御回路107は、次の1周期Tsにおいて、点灯期間LT40の間、光源21に光を出射させる。光量制御回路107は、さらに次の1周期Tsにおいて、点灯期間LT30の間、光源21に光を出射させる。光量制御回路107は、副走査方向での全ラインの走査が完了するまで、点灯期間LT50、点灯期間LT40、及び点灯期間LT30の順番で、光源21の点灯期間を繰り返し変化させる。その結果、副走査方向での全ラインの走査が完了するまで、光源21から出射される光の光量が3つの異なる光量に繰り返し変化される。
点灯期間LT50〜LT30のそれぞれにおいて、光源21から出射された光は、被写体40に照射され、そして、被写体40に反射されて、撮像素子35に入力される。撮像素子35は、制御回路115が出力するサンプルホールド信号SHに従って、被写体40からの反射光に対応した撮像信号DA50、撮像信号DA40、及び撮像信号DA30をそれぞれAFE109に出力する。
撮像信号DAの出力タイミングを説明する。撮像素子35がサンプルホールド信号SHを受信した時から始まる周期Tsを「現在周期」と定義し、現在周期の1つ前の周期Tsを「過去周期」と定義する。撮像素子35は、サンプルホールド信号SHを受信すると、過去周期で蓄積された電荷に応じた撮像信号DAをAFE109に出力する。この場合、撮像素子35は、現在周期内で撮像信号DAの出力を終える。なお、撮像信号DAの出力タイミングは、通常読取モードでも同じである。
例えば、撮像素子35は、時刻t1〜t2の期間で示される周期Ts(過去周期)における点灯期間LT40で蓄積された電荷に対応する撮像信号DA40を、時刻t2で入力されるサンプルホールド信号SHに応じて出力する。そして、撮像素子35は、時刻t2〜t3の期間で示される周期Ts(現在周期)内で、撮像信号DA40の出力を終える。
以上のように、光沢物読取モードでは、光源21の点灯期間LTが、点灯期間LT50〜LT30の順番で繰り返し変化される。従って、光源21の光量が3段階で繰り返し変化する。その結果、3段階の光量のそれぞれに対して、被写体40の撮像信号DA50〜DA30を繰り返し取得することができる。
次に、光源21の移動速度の制御を説明する。以下、通常読取モードでは、光学解像度(以下、「解像度」と記載する。)を600dpi(dots per inch)とし、光源21の副走査方向における移動速度を速度Vnに設定する。以下、移動速度とは、光源21の副走査方向における移動速度を指す。
一方、光沢物読取モードにおいて、光源21の複数の異なる光量の段階数を段階数N(Nは2以上の整数)とする。従って、光量の各段階で、600dpiの解像度で被写体40を読み取る場合、光源21の移動速度を速度Vn/Nに設定する。従って、光沢物読取モードでの光源21の移動速度は、通常読取モードでの光源21の移動速度の1/Nである。本実施形態1では、光量の段階数Nは3である(点灯期間LT50、点灯期間LT40、点灯期間LT30)。従って、光沢物読取モードにおいて、光源21の移動速度は速度Vn/3である。
光沢物読取モードでは、制御回路115は、移動速度Vn/3に対応した回転数となるようにステッピングモーター105を駆動して、ドラム39を回転させ、キャリッジ25を移動させる。その結果、キャリッジ25並びにキャリッジ25に搭載された光源21及びミラー23は、移動速度Vn/3で副走査方向に移動する。通常読取モードでも、同様に、制御回路115は、移動速度Vnに対応した回転数となるようにステッピングモーター105を駆動して、光源21及びミラー23を、移動速度Vnで副走査方向に移動させる。
以上の結果、光源21は、被写体40に向かって光を照射しながら、主走査方向と直角をなす副走査方向に移動する。そして、光沢物読取モードにおいて、副走査方向における光源21の移動速度は、複数の異なる光量の段階数Nに従って設定される。なお、光量の各段階で、光源21の移動速度は同じである。
光沢物読取モードにおいて、光源21の移動速度を光量の段階数Nに従って設定することにより、光量の各段階での解像度を、通常読取モードでの解像度と同じ値に設定できる。
移動速度と解像度との関係を説明する。解像度の値Cに対応する移動速度を速度VRとする。同一構成で解像度を値Cから値C/Kに変更する場合(例えば、Kは2以上の整数)、移動速度は、速度(VR×K)に設定される。従って、解像度が高くなるほど移動速度は小さく設定され、解像度が低くなるほど移動速度は大きく設定される。例えば、光沢物読取モードにおける光量の各段階において、通常読取モードでの解像度600dpiの1/3の解像度200dpiで被写体40を読み取る場合、光源21の移動速度は、通常読取モードでの移動速度と同じ速度に設定される。
以上のように、光沢物読取モードにおいて、光源21の移動速度は、光源21の光量の段階数Nと解像度とに基づき設定される。
次に、光沢物読取モードにおいて、撮像素子35が出力した撮像信号DAの処理について説明する。図4(c)を参照して説明したように、撮像素子35は、撮像信号DA50〜DA30を異なるタイミングで繰り返しAFE109に出力する。AFE109は、撮像信号DA50〜DA30をそれぞれ受け取り、A/D変換し、撮像データDD50〜DD30としてそれぞれ画像処理ユニット120に出力する。
画像処理ユニット120は、被写体40の撮像が完了するまで順次繰り返し入力される撮像データDD50〜DD30を、画像処理を施すことなく外部メモリー103に格納する。この場合、画像処理ユニット120は、複数の撮像データDD50を外部メモリー103の連続する領域に格納し、複数の撮像データDD40を外部メモリー103の連続する領域に格納し、複数の撮像データDD30を外部メモリー103の連続する領域に格納する。その結果、外部メモリー103には、光量ごとにまとまって、撮像データDD50、撮像データDD40、及び撮像データDD30が格納される。
被写体40の全ての撮像データDD50〜DD30が外部メモリー103に格納された後、画像処理回路119は、複数の異なる光量のそれぞれに応じた複数の画像データを形成するように撮像データDDを処理する。具体的には次の通りである。
画像処理回路119は、外部メモリー103から撮像データDD50を順次読み出して、画像処理メモリー121に格納された黒基準データ及び第1白基準データに基づき量子化を行い(シェーディング補正)、画像データDP50を順次生成する。また、画像処理回路119は、画像処理メモリー121に格納されたγデータに基づき、各画像データDP50にγ補正を施す。さらに、画像処理回路119は、各画像データDP50に他の画像処理を施して、最終的な画像データDP50を外部メモリー103の連続した領域に格納する。その結果、複数の画像データDP50によって、点灯期間LT50に対応する光量の下で撮像された被写体40の全体の像を含む1つの画像データDF50が生成される。
次に、同様にして、画像処理回路119は、外部メモリー103から撮像データDD40を順次読み出して、シェーディング補正、γ補正、及び他の画像処理を実行して、最終的な画像データDP40を外部メモリー103の連続した領域に順次格納する。その結果、複数の画像データDP40によって、点灯期間LT40に対応する光量の下で撮像された被写体40の全体の像を含む1つの画像データDF40が生成される。
次に、同様にして、画像処理回路119は、外部メモリー103から撮像データDD30を順次読み出して、シェーディング補正、γ補正、及び他の画像処理を実行して、最終的な画像データDP30を外部メモリー103の連続した領域に順次格納する。その結果、複数の画像データDP30によって、点灯期間LT30に対応する光量の下で撮像された被写体40の全体の像を含む1つの画像データDF30が生成される。
以上のようにして、光沢物読取モードでは、撮像データDD50〜DD30ごとに、画像処理が施されて、画像データDP50〜DP30がそれぞれ生成される。その結果、3段階の光量ごとに、画像データDF50〜DF30がそれぞれ生成される。
次に、光沢物読取モードにおいて、制御回路115は、外部メモリー103に格納された画像データDF50に基づく画像、画像データDF40に基づく画像、及び画像データDF30に基づく画像を操作パネル104に表示する。3つの画像は、操作パネル104に同時に表示されてもよいし、1画像ずつ切り替えて表示されてもよい。ユーザーは、操作パネル104を介して、表示された3つの画像から所望の画像を選択する。その結果、制御回路115は、選択された画像を出力(例えば、印刷又は画像ファイルとして出力)する。ユーザーは、被写体40を繰り返し読み取ることなく、操作パネル104に表示された複数候補の中から所望の画像を選択できるので、ユーザーにとって便宜である。
以上、本実施形態1に係る画像読取装置3によれば、光沢物読取モードにおいて、光量制御回路107は、光沢物読取モードにおける複数の異なる光量のそれぞれが通常読取モードにおける光源21から出射される光の光量よりも低くなるように光源21を制御する。従って、通常読取モードでの光量で光沢物(被写体40)を読み取る場合よりも、撮像素子35の各画素のオーバーフローを抑制できる。また、光源21は、被写体40に対して相対的に一方向(つまり、副走査方向)に移動しながら、複数の異なる光量となるように光を被写体40に照射する。従って、被写体40の一回の読み取りで、光量の段階数に応じた被写体40の複数の画像を生成できる。従って、ユーザーは、被写体40の複数の画像から、所望の画像を選択できるとともに、ユーザーの作業効率の低下も抑制できる。
また、本実施形態1によれば、撮像データDD(撮像データDD50〜DD30)が外部メモリー103に記憶された後、画像処理回路119は、複数の異なる光量のそれぞれに応じた撮像データDD50〜DD30を外部メモリー103から読み出して、画像データDF50〜DF30を形成する。つまり、1つの画像処理回路119を使用して、複数の異なる光量に応じた全ての撮像データDD50〜DD30に画像処理を施す。従って、複数の異なる光量に応じた撮像データDD50〜DD30の各々に対して画像処理回路を設ける場合と比較して、回路規模を抑制でき、ひいては、コストを低減できる。
[光沢物読取モードで画像読取装置が行う光量制御処理の流れ]
図5は、画像読取装置3が実行する光量制御処理を示すフローチャートである。図5に示す処理は、画像読取装置3の制御回路115が外部メモリー103又は内部メモリー117に格納されたコンピュータープログラムを実行することにより実現される。図5で示す処理は、光沢物読取モードにおいて、スキャン(あるいはコピー)のスタートボタン(図示せず)が押下されたことに応じて開始される。
ステップS1にて、制御回路115は、撮像素子35に撮像を開始させる。ステップS3にて、制御回路115は、ステッピングモーター105を制御して、通常読取モードでの移動速度Vnの1/3の移動速度Vn/3で、光源21の移動を開始する。
ステップS5にて、制御回路115は、光量制御回路107を制御して、点灯期間LT50の間、光源21を点灯する。ステップS7にて、制御回路115は、サンプルホールド信号SHを出力して、撮像素子35に撮像信号DA50を出力させる。
ステップS9にて、制御回路115は、光量制御回路107を制御して、点灯期間LT40の間、光源21を点灯する。ステップS11にて、制御回路115は、サンプルホールド信号SHを出力して、撮像素子35に撮像信号DA40を出力させる。
ステップS13にて、制御回路115は、光量制御回路107を制御して、点灯期間LT30の間、光源21を点灯する。ステップS15にて、制御回路115は、サンプルホールド信号SHを出力して、撮像素子35に撮像信号DA30を出力させる。
ステップS17にて、制御回路115は、副走査方向の走査が完了したか否かを判定する。走査が完了していないと判定された場合は(ステップS17でNo)、制御はステップS5に戻る。一方、走査が完了したと判定された場合は(ステップS17でYes)、制御はステップS19に進む。
ステップS19にて、制御回路115は、撮像素子35に撮像を終了させる。ステップS21にて、制御回路115は、ステッピングモーター105を制御して、光源21をホームポジションに移動させる。
以上のようにして、画像読取装置3の制御回路115は、光量を3段階に変化させる処理を繰り返し行い、被写体40を副走査方向に走査する。すなわち、コンピュータープログラムは、光源21を被写体40に対して相対的に移動させて被写体40を撮像する手順(ステップS1、ステップS3)を制御回路115に行わせる。また、コンピュータープログラムは、被写体40を撮像する間に、光源21から出射される光の光量を複数の異なる光量に繰り返し変化させて被写体40に光を照射する手順(ステップS5、ステップS9、ステップS13、ステップS17)を制御回路115に行わせる。
本実施形態1に係るコンピュータープログラムよれば、被写体40を撮像する間に、光源21から出射される光の光量を複数の異なる光量に繰り返し変化させて被写体40に光を照射する。その結果、本実施形態1に係る画像読取装置3と同様に、撮像素子35の各画素における電荷のオーバーフローを抑制できるとともに、ユーザーの作業効率の低下を抑制できる。
[光沢物読取モードで画像読取装置が行う画像処理の流れ]
図6は、画像読取装置3が実行する画像処理を示すフローチャートである。画像読取装置3の制御回路115は、外部メモリー103又は内部メモリー117に格納されたコンピュータープログラムを実行することにより、ステップS30〜ステップS41の処理を画像処理ユニット120(画像処理回路119)に行わせ、また、ステップS43及びステップS45の処理を行う。
ステップS30にて、画像処理ユニット120は、被写体40の撮像が完了するまでAFE109から順次繰り返し入力される撮像データDD50〜DD30を外部メモリー103に格納する。この場合、画像処理ユニット120は、期間LT50に対応する複数の撮像データDD50を連続した領域に格納し、期間LT40に対応する複数の撮像データDD40を連続した領域に格納し、期間LT30に対応する複数の撮像データDD30を連続した領域に格納する。
ステップS31にて、画像処理ユニット120の画像処理回路119は、外部メモリー103から期間LT50に対応する撮像データDD50を順次取得する。ステップS33にて、画像処理回路119は、順次取得した撮像データDD50に画像処理(シェーディング補正、γ補正など)を施して、画像データDP50を順次生成して、外部メモリー103の連続した領域に格納し、1つの画像データDF50を生成する。
ステップS35にて、画像処理回路119は、外部メモリー103から期間LT40に対応する撮像データDD40を順次取得する。ステップS37にて、画像処理回路119は、順次取得した撮像データDD40に画像処理(シェーディング補正、γ補正など)を施して、画像データDP40を順次生成して、外部メモリー103の連続した領域に格納し、1つの画像データDF40を生成する。
ステップS39にて、画像処理回路119は、外部メモリー103から期間LT30に対応する撮像データDD30を順次取得する。ステップS41にて、画像処理回路119は、順次取得した撮像データDD30に画像処理(シェーディング補正、γ補正など)を施して、画像データDP30を順次生成して、外部メモリー103の連続した領域に格納し、1つの画像データDF30を生成する。
ステップS43にて、制御回路115は、複数の画像データDP50に基づく画像(つまり、画像データDF50に基づく画像)、複数の画像データDP40に基づく画像(つまり、画像データDF40に基づく画像)、及び複数の画像データDP30に基づく画像(つまり、画像データDF30に基づく画像)を操作パネル104に表示する。ステップS45にて、制御回路115は、ユーザーによる操作パネル104からの入力に従って、3つの画像のうちの1画像を出力(印刷又は画像ファイルとして出力)する。
以上のように、コンピュータープログラムは、撮像によって取得された撮像データDDを処理し、複数の異なる光量のそれぞれに応じた複数の画像データDF50〜DF30を形成する手順(ステップS33、ステップS37、及びステップS41)を制御回路115に実行させる。そして、画像データDF50に基づく画像、画像データDF40に基づく画像、及び画像データDF30に基づく画像が操作パネル104に表示され、ユーザーによって選択される。ユーザーは、被写体40を繰り返し読み取ることなく、操作パネル104に表示された複数候補の中から所望の画像を選択できるので、ユーザーにとって便宜である。
[光沢物読取モードでの白基準データの生成]
図2を参照して説明したように、光沢物読取モードでは、画像処理回路119は、撮像データDD50〜DD30のそれぞれに対する第1白基準データ、第2白基準データ、及び第3白基準データを用いてシェーディング補正を行う。
第1白基準データは、次のようにして生成される。制御回路115は、被写体40の撮像データDD50に対応する光量制御パラメーター(点灯期間LT50)で制御された光を光源21から白基準部材19に照射し、撮像素子32に撮像させる。そして、制御回路115は、画像処理回路119に、白基準部材19の撮像データDD50に基づき、第1白基準データを生成させる。
同様に、制御回路115は、被写体40の撮像データDD40に対応する光量制御パラメーター(点灯期間LT40)で制御された光を光源21から白基準部材19に照射し、白基準部材19の撮像データDD40に基づき第2白基準データを得る。同様に、制御回路115は、被写体40の撮像データDD30に対応する光量制御パラメーター(点灯期間LT30)で制御された光を光源21から白基準部材19に照射し、白基準部材19の撮像データDD30に基づき第3白基準データを得る。
以上のように、光沢物読取モードでは、制御回路115からの制御を受けた光量制御回路107は、光源21から出射される光の光量を、被写体40を読み取る際の複数の異なる光量に変化させて白基準部材19に光を照射するように光源21を制御する。
次に、第1白基準データ〜第3白基準データを生成する際のデータの流れを説明する。画像処理ユニット120は、AFE109が出力した白基準部材19の撮像データDD50〜DD30を、被写体40の撮像データDD50〜DD30と同様に、外部メモリー103に格納する。
そして、その後、画像処理ユニット120の画像処理回路119は、撮像データDD50を外部メモリー103から順次読みだして第1白基準データを生成して、画像処理メモリー121に格納する。同様に、画像処理回路119は、撮像データDD40を順次読みだして第2白基準データを生成して、画像処理メモリー121に格納する。同様に、画像処理回路119は、撮像データDD30を順次読みだして第3白基準データを生成して、画像処理メモリー121に格納する。
なお、光沢物読取モードにおいて、白基準部材19を読み取る際に、制御回路115は、被写体40を読み取るときの光源21の移動速度Vn/3で光源21を移動させる。また、制御回路115は、被写体40を読み取る前に、白基準部材19の読み取りを行う。
以上のように、光沢物読取モードでは、白基準部材19を読み取る際も、被写体40を読み取るときと同じ3段階の光量の光で、白基準部材19を照射し、それぞれの光量に対応する第1白基準データ〜第3白基準データを生成する。その結果、3段階の光量のそれぞれに好適な白基準データを生成できる。なお、第1白基準データ〜第3白基準データの各々は、RGBの各成分に対して生成される。
[光沢物読取モードでの生成画像の評価の第1の例]
図2を参照して説明したように、光沢物読取モードにおいて、制御回路115は、画像データDF50に基づく画像、画像データDF40に基づく画像、及び画像データDF30に基づく画像を操作パネル104に表示する。そして、ユーザーは、操作パネル104を介して、表示された3つの画像から所望の画像を選択する。ただし、ユーザーが、3つの画像を見て、所望の品質の画像でないと判断した場合は、画像読取装置3は、次の処理を行うこともできる。
ユーザーは、所望の品質の画像がないと判断した場合は、操作パネル104を介して、光量制御パラメーター(点灯期間LT50〜LT30)を変更する指示を入力する。
制御回路115は、光量制御パラメーターを変更する指示の入力に応じて、光量制御パラメーターを変更する。例えば、制御回路115は、光量制御パラメーターが示す異なる点灯期間LTを、点灯期間LT50〜LT30のうち最も短い点灯期間LT30よりも短い点灯期間LT25、点灯期間LT20、及び点灯期間LT15に設定する。点灯期間LT25〜LT15は、それぞれ、通常読取モードでの点灯期間LT100の25%、20%、及び15%の期間である。
制御回路115は、点灯期間LT50〜LT30の制御と同様にして、点灯期間LT25〜LT15での光源21の点灯を繰り返し行う。その結果、撮像素子35は、点灯期間LT25〜LT15にそれぞれ対応する撮像信号DA25、撮像信号DA20、及び撮像信号DA15を繰り返しAFE109に出力する。AFE109は、撮像信号DA25〜DA15をそれぞれ撮像データDD25、撮像データDD20、及び撮像データDD15に変換し、画像処理ユニット120に出力する。
以上のように、操作パネル104に表示された3つの画像が選択されない場合、制御回路115からの制御を受けた光量制御回路107は、複数の異なる光量(点灯期間LT50〜LT30にそれぞれ対応する光量)よりも低い新たな複数の異なる光量(点灯期間LT25〜LT15にそれぞれ対応する光量)で光を出射するように光源21を制御する。その結果、新たな異なる複数の光量の下で、複数の撮像データDD25、複数の撮像データDD20、及び複数の撮像データDD15を得ることができる。
画像処理ユニット120の画像処理回路119は、複数の撮像データDD25、複数の撮像データDD20、及び複数の撮像データDD15に対して、撮像データDD50〜DD30に対する画像処理と同様の画像処理を施す。従って、複数の撮像データDD25に対応する複数の画像データDP25、複数の撮像データDD20に対応する複数の画像データDP20、及び複数の撮像データDD15に対応する複数の画像データDP15が得られる。
以上、光量制御パラメーターが点灯期間LT50〜LT30を示す場合と同様にして、複数の画像データDP25から構成される画像データDF25、複数の画像データDP20から構成される画像データDF20、及び複数の画像データDP15から構成される画像データDF15が得られる。そして、制御回路115は、画像データDF25〜DF15に基づく3つの画像を操作パネル104に表示する。ユーザーは、操作パネル104を介して、表示された3つの画像から所望の画像を選択する。ユーザーは、被写体40の最初の読み取りで所望の画像を得られない場合、さらに、異なる光量の下で得られた3つの画像から、所望の画像を選択でき、ユーザーにとって便宜である。
[光沢物読取モードでの生成画像の評価の第2の例]
図2を参照して説明したように、あるいは、生成画像の評価の第1の例のように、本実施形態においては、画像処理回路119が生成した画像データDF50〜DF30の評価は、それぞれに対応する画像を操作パネル104に表示することによって、ユーザーの目視により行われてもよい。ただし、次のようにして評価を行うこともできる。
システムLSI101はカウンター122(図2参照)を含んでよい。カウンター122は、3段階の光量の下で生成された被写体40の画像データDF50〜DF30の各々において、画素濃度データのうち、閾値データTh1を超える画素濃度データの数をカウントし、カウント結果(最終的なカウント数)を制御回路115に出力する。なお、画像データDF50〜DF30の各々は、複数の画素濃度データから構成される。
本実施形態1では、カウンター122は、画像データDF50〜DF30の各々において、飽和濃度画素データの数をカウントする。飽和濃度画素データは、画像データDF50〜DF30の各々を構成する複数の画素濃度データのうち、白色を示す濃度データの極限値(真っ白=255)を有する画素濃度データのことである。この場合、閾値データTh1は、極限値255から1を差し引いた254である。なお、閾値データTh1は、254に限定されず、量子化のステップ数等に基づき、実験的及び/又は経験的に定めることができる。
制御回路115は、カウンター122から、画像データDF50〜DF30ごとのカウント結果を取得する。制御回路115は、3つのカウント結果に基づいて、3段階の光量の下で得られた画像データDF50〜DF30のうちから、1つの画像データを選択し、選択した画像データに基づく画像を出力(印刷又は画像ファイルとして出力)する。例えば、制御回路115は、画像データDF50〜DF30のうち、飽和濃度画素データの数が最も少ない画像データ(カウント結果が示すカウント数が最小の画像データ)を選択し、出力する。あるいは、例えば、制御回路115は、画像データDF50〜DF30のうち、飽和濃度画素データの数が最も少ない画像データよりも1段階低い光量の下で得られた画像データを選択し、出力する。
あるいは、制御回路115は、3つのカウント結果に基づいて、光量を変えて被写体40の読み取りを再度行なうか否かを判定する。制御回路115は、被写体40の読み取りを再度行うと判定した場合でも、光量の段階数は変更しない。例えば、制御回路115は、画像データDF50〜DF30のうち、飽和濃度画素データの数が閾値Thsを超える画像データが存在すれば、再度光量を落として、白基準部材19及び被写体40の読み取りを行なう。例えば、制御回路115は、画像データDF50〜DF30の各々において、飽和濃度画素データが存在しなければ、光量を上げて、白基準部材19及び被写体40の読み取りを再度行なう。なお、例えば、閾値Thsは実験的及び/又は経験的に定めることができる。
なお、制御回路115は、カウント結果に基づく画像の選択のための処理と、カウント結果に基づく再読み取りのための処理との双方を実行してもよい。
以上、本実施形態1によれば、制御回路115は、カウンター122によるカウント結果に基づいて、複数の画像データDF50〜DF30に基づく複数の画像のうちから出力する画像を選択する。従って、ユーザーに手間を取らせることなく、最終的に得られた3つの画像のうちから所定基準を満たす画像を自動的に選択、出力することができる。また、制御回路115は、カウンター122によるカウント結果に基づいて、複数の異なる光量(点灯期間LT50〜LT30に基づく光量)とは異なる新たな光量で光を出射するように光源21を制御する。従って、ユーザーに手間を取らせることなく、光量を再設定でき、より好適な光量の下で撮像された被写体40の画像を取得することができる。
[RGBバランスの調整]
図2の画像処理回路119が行う画像処理の一例として、シェーディング補正に伴って実行される、RGBバランスの調整処理を説明する。AFE109が出力した撮像データDDの各画素データはRGBの各成分を含む。R成分、G成分、及びB成分を、それぞれ、R成分データ、G成分データ、及びB成分データと記載する。通常読取モードでは、画像処理回路119は、画素データのR成分データがR成分の白基準データを超える場合、そのR成分データを白色を示す濃度データの極限値(真っ白=255)に設定することによって、画素濃度データのR成分とする。G成分及びB成分についても同じである。
ただし、光沢物読取モードでは、画像処理回路119は、次のようなRGBバランスの調整を実行する。通常読取モードでの光量より少ない3段階の光量で光源21から光が出射されるとはいえ、被写体40としての光沢物によっては、撮像データDDに含まれる画素データのR成分データ、G成分データ、及びB成分データの全部又は一部が白基準データを超える場合もある。そこで、画像処理回路119は、撮像データDDに含まれる画素データのR成分データ、G成分データ、及びB成分データのうち、1つ又は2つが閾値データTh2(例えば、白基準データ)を超えた場合、当該画素データのR成分データ、G成分データ、及びB成分データを、白色を示す濃度データの極限値(真っ白=255)に設定して、画素濃度データのR成分、G成分、及びB成分とする。その結果、RGBバランスが調整され、違和感の小さい、光沢物(被写体40)の画像を生成できる。なお、閾値データTh2は、例えば、実験的及び/又は経験的に定められる。以下、図7を参照して理由を説明する。
図7(a)は、RGBバランスを調整していない画素濃度データの説明図である。図7(b)は、RGBバランスを調整した画素濃度データの説明図である。図7(a)及び図7(b)において、横軸は、撮像素子35において主走査方向に沿ってライン状に配置された画素の位置を示し、縦軸は、画素濃度データに含まれるRGBの各成分が示す濃度データを示す。曲線R1、曲線G1、及び曲線B1は、それぞれ、画素濃度データのR成分が示す濃度データ、G成分が示す濃度データ、及びB成分が示す濃度データである。図7(a)に示すように、領域Aに配置された画素に対応する画素濃度データにおいて、R成分が示す濃度データが飽和している。一方、G成分及びB成分が示す濃度データは飽和していない。
RGB成分のうち1色又は2色の濃度データが飽和すると、色のバランスが崩れてしまい、読み取った光沢物(被写体40)の画像に違和感が発生する場合がある。そこで、図7(b)に示すように、領域Aに配置された画素に対応する画素濃度データのRGB成分の全てを、白色を示す濃度データの極限値に設定する。白色を示す濃度データの極限値は光沢に近い状態を表すので、RGB成分の全てを極限値に設定することでRGBバランスを調整して、光沢物(被写体40)の画像に発生する違和感を抑制する。
以上のように、本実施形態1では、画像処理回路119は、R成分データ、G成分データ、及びB成分データのうち少なくとも1つの色成分データが閾値データTh2を超えたことに応じて、R成分データ、G成分データ、及びB成分データを白色を示す濃度データの極限値に設定することによって、RGBバランスの調整を実行する。
なお、以上のようなRGBバランスの調整は、異なる光量で取得された撮像データDD50、撮像データDD40、及び撮像データDD30のそれぞれに対して実行される。
(実施形態2)
本発明の実施形態2に係る画像読取装置3は、実施形態1に係る画像読取装置3に代えて、図1に示す画像形成装置1に搭載される。以下、本実施形態2に係る画像読取装置3について、実施形態1に係る画像読取装置3と異なる部分を中心に説明し、共通する部分の説明は省略する。
図8は、本発明の実施形態2に係る画像読取装置3の電気的構成を概略的に示すブロック図である。システムLSI101は、3段階の光量に対応して3つの画像処理ユニット120a、画像処理ユニット120b、及び画像処理ユニット120cを含む。画像処理ユニット120a〜120cの各々の構成及び機能は、図2の画像処理ユニット120と同じであり、画像処理回路119及び画像処理メモリー121を含む。
本実施形態1では、光沢物読取モードにおいて、3段階の光量の撮像データDD50〜DD30を外部メモリー103に格納した後、撮像データDD50〜DD30を順次読みだして、1つの画像処理ユニット120により、3段階の光量の撮像データDD50〜DD30に画像処理を施す。
これに対して、本実施形態2では、光沢物読取モードにおいて、次の処理が実行される。
AFE109から出力される撮像データDD50は、外部メモリー103に格納されることなく、画像処理ユニット120aに入力される。そして、画像処理ユニット120aの画像処理回路119は、撮像データDD50に対して、画像処理メモリー121に格納された画像処理用データ(第1白基準データ、γデータなど)を使用して、様々な画像処理(シェーディング補正、γ補正など)を施し、画像データDP50として、外部メモリー103に格納し、画像データDF50を得る。なお、画像処理ユニット120aの画像処理メモリー121は、点灯期間LT50に基づく光量に対応した画像処理用データを格納する。
AFE109から出力される撮像データDD40は、外部メモリー103に格納されることなく、画像処理ユニット120bに入力される。そして、画像処理ユニット120bの画像処理回路119は、撮像データDD40に対して、画像処理メモリー121に格納された画像処理用データ(第2白基準データ、γデータなど)を使用して、様々な画像処理(シェーディング補正、γ補正など)を施し、画像データDP40として、外部メモリー103に格納し、画像データDF40を得る。なお、画像処理ユニット120bの画像処理メモリー121は、点灯期間LT40に基づく光量に対応した画像処理用データを格納する。
AFE109から出力される撮像データDD30は、外部メモリー103に格納されることなく、画像処理ユニット120cに入力される。そして、画像処理ユニット120cの画像処理回路119は、撮像データDD30に対して、画像処理メモリー121に格納された画像処理用データ(第3白基準データ、γデータなど)を使用して、様々な画像処理(シェーディング補正、γ補正など)を施し、画像データDP30として、外部メモリー103に格納し、画像データDF30を得る。なお、画像処理ユニット120cの画像処理メモリー121は、点灯期間LT30に基づく光量に対応した画像処理用データを格納する。
なお、本実施形態2において、白基準部材19及び被写体40を走査してからAFE109が撮像データDD50〜DD30を出力するまでの処理は、実施形態1のおけるそれぞれの処理と同じであり説明を省略する。
以上、本実施の形態2に係る画像読取装置3によれば、異なる光量の下で得られた撮像データDD50、撮像データDD40、及び撮像データDD30の各々に対して画像処理を実行するための画像処理ユニット(画像処理ユニット120a、画像処理ユニット120b、及び画像処理ユニット120c)が設けられる。その結果、画像処理の高速化を図ることができる。
また、本実施形態2によれば、本実施形態1と同様に、光沢物読取モードにおいて、光量制御回路107は、光源21を被写体40に対して相対的に移動させて被写体40を走査する際に、光源21から出射される光の光量を複数の異なる光量に繰り返し変化させて被写体40に光を照射するように光源21を制御する。その結果、本実施形態2に係る画像読取装置3は、本実施形態1に係る画像読取装置3と同様の効果を奏する。
なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば、以下のような変形も可能である。
(1)図3及び図4を参照して説明したように、光源21の光量を制御するための光量制御パラメーターは、光源21の点灯期間LTである場合を例示した。ただし、光量制御パラメーターは、点灯期間LTに限定されない。例えば、光量制御パラメーターは、光源21に供給する電流の電流値である。電流値が大きいほど光源21の光量は増加し、電流値が小さいほど光源21の光量は減少する。
光源21の光量の段階数Nに応じて、第1電流値〜第N電流値を光量制御パラメーターとして設定する。従って、制御回路115は、光量制御回路107を制御して、光源21に供給する電流を第1電流値〜第N電流値で繰り返し変化させながら、N段階の光量の下で被写体40を撮像する。
電流値を光量制御パラメーターにする場合は、例えば、光源21の点灯期間LTは一定値に固定する。また、電流値を光量制御パラメーターにする場合は、例えば、撮像開始から撮像終了まで、光源21を継続して点灯させる(消灯期間を設けない。)。また、例えば、光量制御パラメーターは、光源21の点灯期間LTと光源21に供給する電流の電流値との双方である。
(2)図4を参照して説明した実施形態1では、光量の段階数Nを3とする場合を例示した。ただし、段階数Nは、2以上であればよく、3に限定されない。また、光量制御パラメーターとして、点灯期間LT50〜LT30を例に挙げたが、点灯期間LTはこれらに限定されない。また、通常読取モードでの解像度、及び光沢物読取モードでの光量の各段階での解像度を600dpiとしたが、解像度は600dpiに限定されない。また、光沢物読取モードでの光量の各段階での解像度を、通常読取モードでの解像度と異ならせてもよい。
(3)本実施の形態1及び本実施の形態2では、例えば、図4を参照して説明したように、光沢物読取モードにおいて、被写体40及び白基準部材19に、複数の異なる光量の光を照射して(点灯期間LT50〜LT30)、複数の異なる光量に対応した複数の画像データを取得した(画像データDF50〜DF30)。ただし、通常読取モードにおいて、被写体40及び白基準部材19に、複数の異なる光量の光を照射して、複数の異なる光量に対応した複数の画像データを取得することもできる。
(4)図4を参照して説明した実施形態1では、3段階の光量、つまり、3つの光量制御パラメーターが予め設定されている場合を例示した。ただし、図2の制御回路115は、操作パネル104を通じたユーザーの入力に従って、3つの光量制御パラメーターを設定することもできる。
例えば、制御回路115は次の制御を実行する。光沢物読取モードにおいて、制御回路115は、3つの光量制御パラメーターの初期値(点灯期間LT50〜LT30)に基づく3段階の光量の下で、撮像素子35に被写体を撮像させる。制御回路115は、画像処理回路119に、3段階の光量の下で得られた撮像データDD50〜DD30に画像処理を実行させる。制御回路115は、画像処理で得られた画像データDF50〜DF30に基づく3つの画像を操作パネル104に表示する(図6のステップS43)。ここまでの処理は、図2を参照して説明した実施形態1と同じである。
そして、ユーザーは、操作パネル104に表示された3つの画像を見て、操作パネル104を介して、初期値と異なる3つの光量制御パラメーターを入力する。制御回路115は、ユーザーが入力した3つの光量制御パラメーターに基づいて、光量制御回路107に、光源21から照射される光の光量を制御させる。そして、制御回路115は、ユーザーが入力した3つの光量制御パラメーターに基づく3段階の光量の下で、撮像素子35に被写体40(例えば、光沢物)を撮像させ、新たに3つの画像データを生成する。そして、制御回路115は、新たな3つの画像データに対応する3つの画像を操作パネル104に表示し、ユーザーに選択させる。
以上のように、制御回路115は、光量制御パラメーターの初期値によって定められる3段階の光量の下で被写体40の画像データDF50〜DF30を得た後、ユーザーに新たに光量制御パラメーターを入力させ、新たな3段階の光量での被写体40の読み取りを行う。その結果、光量の微調整が可能となって、個々の被写体40に応じて、3段階の光量を設定できる。
(5)光沢物読取モードでの生成画像の評価の第2の例では、一例として、閾値データTh1は、白色を示す濃度データの極限値に基づいて設定されている場合を示した。ただし、例えば、閾値データTh1は、操作パネル104を介して、ユーザーにより入力されてもよい。
(6)図6のステップS30では、画像処理ユニット120は、点灯期間LT50に対応する複数の撮像データDD50を連続した領域に格納し、点灯期間LT40に対応する複数の撮像データDD40を連続した領域に格納し、点灯期間LT30に対応する複数の撮像データDD30を連続した領域に格納する。その結果、撮像データDD(撮像データDD50〜DD30)は、外部メモリー103に格納される段階で、光量ごとに分割されて外部メモリー103に配置される。
ただし、画像処理ユニット120は、撮像データDD50、撮像データDD40、及び撮像データDD30を入力された順番で、外部メモリー103の連続した領域に格納することもできる。この場合、撮像データDD(撮像データDD50〜DD30)は、光量ごとに分割されて外部メモリー103に配置されない。つまり、外部メモリー103には、撮像データDD50、撮像データDD40、及び撮像データDD30が1ラインごとに交互に配置される。
そこで、撮像データDDが光量ごとに分割されて配置されていない場合は、画像処理回路119は、外部メモリー103から撮像データDDを読みだす際に、撮像データDDを光量ごとに読みだして、画像処理を施す。つまり、画像処理回路119は、一連の撮像データDD50を順次読みだして画像処理を施し、次に、一連の撮像データDD40を順次読みだして画像処理を施し、次に、一連の撮像データDD30を順次読みだして画像処理を施す。
(7)図2及び図8では、制御回路115が、ステッピングモーター105、光量制御回路107、撮像素子35、AFE109、及び操作パネル104を制御する場合を例示した。ただし、これらの要素は、1つの制御回路(コンピューター)によって制御される場合に限定されず、複数の制御回路(コンピューター)によって制御されてもよい。また、図2では、制御回路115と画像処理ユニット120とは、1チップに搭載されたが、異なるチップに形成されてもよい。図8では、制御回路115と画像処理ユニット120a〜120cとは、1チップに搭載されたが、異なるチップに形成されてもよい。つまり、本発明は、ハードウェアを分散して形成するか、ハードウェアを一体として形成するかに依存することはない。また、図2及び図8では、画像処理ユニット120及び画像処理ユニット120a〜120cは、制御回路115の制御を受けて動作する場合を例示した。ただし、画像処理ユニット120及び画像処理ユニット120a〜120cは、コンピュータープログラムを実行して、適宜、制御回路115と通信しながら、画像処理を実行してもよい。また、制御回路115は、印刷装置4の動作も制御してもよい。ただし、印刷装置4を制御する制御回路(コンピューター)を別個に設けてもよい。
(8)図5及び図6の各ステップは、順番を特に明示していない限り、図示した順番に限定されない。
(9)本実施形態1及び本実施形態2の画像読取装置3では、光源21として白色LEDを使用したため、カラーフィルター(図示せず)を使用して、被写体40のカラー画像を取得する場合を例示した。ただし、カラーフィルターを使用することなく、光源21として、R(赤)成分の光を発光するLED、G(緑)成分の光を発光するLED、B(青)成分の光を発光するLEDを使用することもできる。この場合、R成分のLED、G成分のLED、及びB成分のLEDを異なるタイミングで発光し、撮像素子35は、R成分の反射光、G成分の反射光、及びB成分の反射光を、異なるタイミングで受光する。撮像素子35は、RGBそれぞれに対して画素(受光素子)を設ける必要はない。
制御回路115は、R成分のLED、G成分のLED、及びB成分のLEDの各々に対して、N段階の光量を設定するためのN個の光量制御パラメーターを設定して、光量を制御する。
(10)本実施形態1及び本実施形態2の画像読取装置3では、カラーフィルター(図示せず)又は3原色をそれぞれ発光するLEDを使用し、被写体40のカラー画像を取得する場合を例示した。ただし、カラーフィルター、及び3原色のLEDを使用することなく、画像読取装置3は、被写体40のモノクローム画像を取得することもできる。従って、本発明の適用は、カラー画像を読み取る場合に限定されない。
(11)画像読取装置3は、撮像素子35としてCCDを用いるCCD方式を採用する場合を例示した。ただし、撮像素子35としてCMOSイメージセンサーを用いるCIS(Contact Image Sensor)方式を採用することもできる。
(12)画像形成装置1は、複写機に限定されない。例えば、画像形成装置1は、複写機、プリンター、及び/若しくはファクシミリの機能を備えた複合機、又は、プリンター若しくはファクシミリである。画像読取装置3は、スキャナー単体として使用することもできる。
本発明は、立体物の画像を読み取り可能な画像読取装置、及び画像読取装置を部品として含む画像形成装置の分野に利用可能である。
1 画像形成装置
3 画像読取装置
7 画像形成部
19 白基準部材
21 光源
35 撮像素子
40 被写体
101 システムLSI
103 外部メモリー
104 操作パネル
105 ステッピングモーター
107 光量制御回路
115 制御回路
119 画像制御回路
120 画像処理ユニット
120a 画像処理ユニット
120b 画像処理ユニット
120c 画像処理ユニット
122 カウンター

Claims (11)

  1. 被写体の画像を読み取る画像読取装置であって、
    光を出射する光源と、
    前記光源が出射する光の光量を制御する光量制御回路と、
    前記光源から照射されて前記被写体に反射された光によって前記被写体を撮像する撮像素子と
    を備え、
    前記光量制御回路は、前記光源を前記被写体に対して相対的に移動させて前記被写体を走査する際に、前記光源から出射される光の光量を複数の異なる光量に繰り返し変化させて前記被写体に光を照射するように前記光源を制御する、画像読取装置。
  2. 前記光量制御回路は、前記光源の点灯期間と前記光源に供給する電流とのうち、少なくとも一方を変化させる、請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記光源は、主走査方向に直線状に延びて前記被写体に向かって光を照射しながら、前記主走査方向と直角をなす副走査方向に移動し、
    前記副走査方向における前記光源の移動速度は、前記複数の異なる光量の段階数に従って設定される、請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記光源は、前記被写体に対して相対的に一方向に移動する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記画像読取装置は、光沢物読取モードおよび通常読取モードを切り換えて前記被写体を読み取り可能であり、
    前記光量制御回路は、前記光沢物読取モードにおける前記複数の異なる光量のそれぞれが前記通常読取モードにおける前記光源から出射される光の光量よりも低くなるように前記光源を制御する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記撮像素子によって取得された撮像データに対して画像処理を行う画像処理部をさらに備え、
    前記画像処理部は、前記複数の異なる光量のそれぞれに応じた複数の画像データを形成するように前記撮像データを処理する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記撮像データを記憶する記憶部をさらに備え、
    前記撮像データが前記記憶部に記憶された後、前記画像処理部は、前記複数の異なる光量のそれぞれに応じた撮像データを前記記憶部から読み出して前記画像データを形成する、請求項6に記載の画像読取装置。
  8. 前記複数の画像データのそれぞれにおいて前記画像データを構成する画素濃度データのうち閾値データを超える数をカウントするカウンターをさらに備え、
    前記制御部は、前記カウント結果に基づいて、前記複数の画像データに基づく複数の画像のうちから出力する画像を選択するか、または、前記複数の異なる光量とは異なる新たな光量で光を出射するように前記光源を制御する、請求項6又は請求項7に記載の画像読取装置。
  9. 前記撮像データは、複数の画素データを含み、
    前記画像処理部は、前記画素データに含まれる複数の色成分データうち少なくとも1つの色成分データが閾値データを超えたことに応じて、前記複数の色成分データを白色を示す濃度データの極限値に設定する、請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
    前記被写体の前記画像を形成する画像形成部と
    を備える、画像形成装置。
  11. 光源を被写体に対して相対的に移動させて前記被写体を撮像する手順と、
    前記被写体を撮像する間に、前記光源から出射される光の光量を複数の異なる光量に繰り返し変化させて前記被写体に光を照射する手順と
    をコンピューターに実行させる、コンピュータープログラム。
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