JP2004328159A - 画像読取装置および複写装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去する。
【解決手段】原稿画像の読み取り動作に際して、原稿画像と光源部とが副走査方向に主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、光源部から発光する光の色を、ドロップアウトカラーに基づいて指定された発光色で指定された発光順序にしたがって切り替え、各発光色で露光された原稿からの反射光を受光部における各受光素子で受光し、受光した画像光に応じて出力素子から出力される出力信号に基づいて、指定されたドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成する際に、発光色の切り替えに応じて、出力素子が出力する出力信号の出力タイミングを出力素子毎に調整するようにした。
【選択図】 図15
【解決手段】原稿画像の読み取り動作に際して、原稿画像と光源部とが副走査方向に主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、光源部から発光する光の色を、ドロップアウトカラーに基づいて指定された発光色で指定された発光順序にしたがって切り替え、各発光色で露光された原稿からの反射光を受光部における各受光素子で受光し、受光した画像光に応じて出力素子から出力される出力信号に基づいて、指定されたドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成する際に、発光色の切り替えに応じて、出力素子が出力する出力信号の出力タイミングを出力素子毎に調整するようにした。
【選択図】 図15
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置および複写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式文字読取装置(OCR:Optical Character Reader)等の画像読取装置では、文字に加えて、着色された枠線が形成された画像を原稿として読み取ることがある。このような原稿には、例えば、帳簿等のように、画像読取装置が読み取らない色、いわゆる、ドロップアウトカラーで枠線が着色されているものがある。
【0003】
枠線がドロップアウトカラーで形成された原稿の読み取りに際しては、ドロップアウトカラーで形成された画像が除去されて、ドロップアウトカラー以外の色で形成された文字のみが抽出される。
【0004】
このようなドロップアウトカラー画像の除去を行なう画像読取装置としては、例えば、それぞれが異なる色の光を発光する複数の光源部を具備し、指定されたドロップアウトカラーに基づいて各光源部からの発光量の割合を調整して加色混合した光を原稿に照射し、原稿からの反射光から画像データを得ることで、ドロップアウトカラー画像の除去を行なうようにした技術がある(例えば、特許文献1参照)。このような技術によれば、多様なドロップアウトカラーを指定することができるとともに、原稿の読取処理を高速化することができる。
【0005】
また、ドロップアウトカラー画像の除去を行なう画像読取装置としては、複数色の光を選択的に切り替えて発光する照明光源部を具備し、原稿画像の読み取りに際しては、照明光源部から発光する光の色を各色(R,G,B)に切り替えることで複数色(3色)の画像を読み取り、読み取った画像から指定されたドロップアウトカラーで形成された画像を除去するようにした画像読取装置がある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
加えて、読み取った画像データにおけるRGBの閾値を規定値と比較し、この規定値に対する閾値の大小に応じて黒色で形成された文字と黒色以外の色で形成された枠線とを分離し、分離された文字を認識するようにした帳票処理方法がある(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−172542号公報
【特許文献2】
特開2000−295423公報
【特許文献3】
特開平10−187882号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、加色混合を用いた原稿の読み取りに際してのカラーレスポンスは、各色の発光比率によって決定される。
【0009】
このため、上述した特許文献1に記載された技術のように、指定されたドロップアウトカラーに基づいて各光源部からの発光量の割合を調整して加色混合した光を原稿に照射し、原稿からの反射光から画像データを得ることで、ドロップアウトカラーで形成された画像を原稿の読み取りに際して除去するようにした画像読取装置では、図21に示すように、ラインセンサの画素間での各色の出力比が異なる場合に、指定されたドロップアウトカラーの画像を除去しきれないことがある。
【0010】
また、上述した特許文献2に記載された技術のように、複数色の光を選択的に切り替えて発光する照明光源部を具備し、原稿画像の読み取りに際しては、照明光源部から発光する光の色を各色(R,G,B)に切り替えることで複数色(3色)の画像を読み取り、指定されたドロップアウトカラーに基づいて読み取った画像からドロップアウトカラーで形成された画像を除去するようにした画像読取装置では、照明光源部から発光する光の色を切り替える毎に各色の画像を読み取るため、モノクロでの画像の読み取りと比較して3倍の読み取り時間を要することとなる。
【0011】
加えて、上述した特許文献3に記載された技術のように、読み取った画像データにおけるRGBの閾値を規定値と比較することにより、この規定値に対する閾値の大小に応じて黒色で形成された文字と黒色以外の色で形成された枠線とを分離し、分離された文字を認識するようにした帳票処理方法では、黒色の文字のみを分離可能としている。しかしながら、枠線以外にも文字が着色されていることも考えられる。
【0012】
本発明の目的は、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像読取装置は、原稿画像に対して複数色の光を選択的に発光する光源部と、前記原稿画像と前記光源部とを副走査方向に沿って相対的に移動させる移動装置と、主走査方向に沿ってライン状に配列された複数の受光素子を備え、前記移動装置による前記原稿画像と前記光源部との相対移動に際して前記原稿画像から反射される光を画像光として主走査方向に1ライン分ずつ受光する受光部と、ドロップアウトカラーを指定するドロップアウトカラー指定手段と、前記ドロップアウトカラー指定手段が指定したドロップアウトカラーに基づいて前記光源部からの発光色と該発光色の発光順序とを指定する順序指定手段と、前記原稿画像と前記光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、前記順序指定手段が指定する発光色の光を指定された発光順序にしたがって切り替える発光色切替手段と、前記発光色切替手段が切り替えた発光色毎に前記受光部が受光した画像光に応じた出力信号を前記受光素子毎に出力する出力素子と、前記出力素子が出力する出力信号に基づいて、前記ドロップアウトカラー指定手段が指定したドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成するモノクロ画像生成手段と、前記発光色切替手段による発光色の切り替えタイミングに応じて、前記出力素子が出力する出力信号の出力タイミングを前記出力素子毎に調整する出力タイミング制御手段と、を具備する。
【0014】
したがって、原稿画像の読み取り動作に際しては、原稿画像と光源部とが副走査方向に主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、光源部から発光する光の色を、ドロップアウトカラーに基づいて指定された発光色で指定された発光順序にしたがって切り替える。そして、各発光色で露光された原稿からの反射光を受光部における各受光素子で受光し、受光した画像光に応じて出力素子から出力される出力信号に基づいて、指定されたドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成する。ここで、出力タイミング制御手段によって、発光色切替手段による発光色の切り替えに応じて、出力素子が出力する出力信号の出力タイミングを出力素子毎に調整することで、例えば、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号を出力素子から出力したり、単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号を出力したりすることができる。加色混合された出力信号からは輝度情報を得ることができ、単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号からは色情報を得ることができるので、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記出力素子は、波形信号に基づき出力信号を出力し、前記出力タイミング制御手段は、前記出力素子に出力信号を出力させる波形信号の位相を前記出力素子毎に異ならせることで前記出力素子が出力する画像光の出力タイミングを前記出力素子毎に調整する。
【0016】
したがって、実用上容易かつ正確に出力素子が出力する画像光の出力タイミングを出力素子毎に調整することができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の画像読取装置において、前記モノクロ画像生成手段が生成するモノクロ画像の解像度として高解像度またはこの高解像度よりも低い低解像度を選択的に設定する解像度設定手段を具備し、前記出力タイミング調整手段は、前記解像度設定手段により高解像度設定がなされている場合には全ての前記出力素子に対して同じタイミングで出力信号を出力させ、前記解像度設定手段により低解像度設定がなされている場合には、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号と単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号とを出力させるように前記出力素子毎に出力信号の出力タイミングを異ならせる。
【0018】
したがって、低解像度設定がなされている場合には、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度であっても、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号と単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号とを出力させることができる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1,2または3記載の画像読取装置において、前記順序指定手段は、前記原稿画像と前記光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光が発光されるように前記光源部からの発光色と該発光色の発光順序とを指定し、前記発光色切替手段は、前記原稿画像と前記光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光が発光されるように前記順序指定手段が指定する発光色の光を指定された発光順序にしたがって切り替える。
【0020】
したがって、単一の発光色で露光された画像光を、原稿画像と光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、複数色分得ることができる。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1,2、3または4記載の画像読取装置において、前記出力素子からの出力信号値と出力画像のγ値に関する補正出力信号値とを対応付けたγ補正値データ群を複数記憶する補正値記憶手段と、前記出力素子からの出力信号値の所定閾値に対する大小に応じて一の前記γ補正値データ群を参照し、前記出力素子からの出力信号値に応じた補正出力信号値を取得するγ補正値取得手段と、を具備し、前記モノクロ画像生成手段は、前記γ補正値取得手段が取得した補正出力信号値に基づいて、前記ドロップアウトカラー指定手段が指定したドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成する。
【0022】
したがって、原稿の地肌部分またはドロップアウトカラーで形成された画像であると判断される値を所定閾値に設定することにより、ドロップアウトカラーで形成された画像に対するγ補正とそれ以外の画像に対するγ補正とをそれぞれ別個に行うことができる。
【0023】
請求項6記載の発明の複写装置は、請求項1ないし5のいずれか一に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置で読み取ったモノクロ画像データに基づく画像を記録媒体に形成する画像形成装置と、を具備する。
【0024】
したがって、請求項1ないし5のいずれか一に記載の画像読取装置によってドロップアウトカラー画像を除去したモノクロ画像データに基づく画像を、記録媒体に形成することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図16を参照して説明する。本実施の形態は、画像読取装置としてフラットベッドタイプのスキャナ装置への適用例を示す。
【0026】
まず、スキャナ装置の全体構成を概略的に説明する。図1は、本実施の形態のスキャナ装置を概略的に示す縦断側面図である。スキャナ装置1は、上面にコンタクトガラス2を備える筐体形状のスキャナハウジング3を有する。読み取り対象となる原稿Pは、図1中読取面を下向きにしてコンタクトガラス2上に載置される。スキャナハウジング3のコンタクトガラス2の近傍には、シェーディング補正に用いられる白基準板4が設けられている。なお、シェーディング補正については公知の技術であるため説明を省略する。
【0027】
スキャナハウジング3内には、光源部5およびミラー6を搭載する第1キャリッジ7、ミラー8,9を搭載する第2キャリッジ10が設けられている。第1,第2キャリッジ7,10は、主走査方向を長手方向として配設され、副走査方向に沿って2:1の速度比で往復動自在に設けられている。原稿画像の読み取りを待機している場合の第1,第2キャリッジ7,10は、図1中左端部位置のホームポジションに位置付けられている。
【0028】
図1中では省略されているが、光源部5は、図2に示すように、R(赤)色を発光するR光源5R、G(緑)色を発光するG光源5G、B(青)色を発光するB光源5Bを備えている。詳細は後述するが、ドロップアウトカラー(ドロップアウトする色)の除去を含む原稿画像の読み取り動作を行なう場合、光源部5は、制御部20(図3参照)によって駆動制御されて、R光源5R,G光源5GまたはB光源5Bのいずれか一つを選択的に発光させる。
【0029】
スキャナハウジング3内には、第1,第2キャリッジ7,10を副走査方向(図1中左右方向)に沿って往復動させるための移動装置としてのステッピングモータ11が設けられている。
【0030】
原稿画像の読み取り動作に際しては、光源部5における光源5R,5G,5Bの全てまたはいずれか一つを点灯させながら、ステッピングモータ11により第1,第2キャリッジ7,10を走行させることで、コンタクトガラス2上に載置された原稿画像を露光走査する。
【0031】
この露光走査により原稿Pに照射された光は、原稿面で反射され、ミラー6,8,9によって反射され、結像レンズ12を介して受光部としてのイメージセンサ13に結像される。イメージセンサ13は、複数の受光素子13a,13bを主走査方向に沿ってライン状に配列することにより構成されている。詳細は後述するが、イメージセンサ13に結像された画像光は、光電変換されて光量に応じた電圧値を有する電圧信号に変換される。
【0032】
次に、スキャナ装置1が備える各部の電気的接続について説明する。図3は、スキャナ装置1が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。スキャナ装置1は、スキャナ装置1が備える各部を駆動制御する制御部20を備えている。制御部20は、バスライン21に接続されており、このバスライン21には読取部22、通信部23、操作部24、符号化部25およびメモリ26が接続されている。
【0033】
通信部23は、例えば、図示しない外部装置との間でのデータ通信を自在とし、後述する画像処理部32で各種画像処理を施したデジタル画像データを外部装置に出力したり、外部装置から送信される各種コマンドを受信したりする。
【0034】
特に図示しないが、操作部24は、後述するドロップアウトカラー画像の除去を含む読み取り動作に際してのドロップアウトカラーを指定するカラー選択キーや、画像の読み取り開始を宣言するスタートキーや、画像の読み取りに際してドロップアウト処理を行なうか否かを設定するドロップアウト処理設定キー等の各種操作キーを有している。
【0035】
符号化部25は、例えば、画像処理部32で画像処理を施したデジタル画像データを通信部23を介して外部装置に出力する場合に、該デジタル画像データを符号化により圧縮する。
【0036】
メモリ26は、後述する画像処理部32で画像処理を施したデジタル画像データを記憶する図示しない画像メモリエリアを備えている。なお、メモリ26の画像メモリエリアに記憶するデジタル画像データは、画像処理部32で画像処理を施したそのままの形態で記憶してもよいし、符号化部25によって圧縮した形態で記憶してもよい。
【0037】
また、メモリ26は、操作部24におけるカラー選択キーの操作によってドロップアウトカラーが指定されると、指定されたドロップアウトカラーに基づくドロップアウトカラー情報を記憶する図示しないカラー記憶部を備えており、後述するドロップアウトカラー画像の除去を含む原稿画像の読み取り動作に際しては、カラー記憶部に記憶したドロップアウトカラー情報を読取部22に出力する。
【0038】
メモリ26には、イメージセンサ13からの出力信号値と読み取り画像のγ値に関する補正出力信号値とを対応付けたγ補正値データ群が格納されている。ここに、補正値記憶手段としての機能が実現されている。γ補正値データ群は、複数種類格納されている。γ補正値データ群において、イメージセンサ13からの出力信号値と出力画像のγ値に関する補正出力信号値との対応関係は、例えば、図4や図5に示すように設定されている。ここで、図4は、ドロップアウトカラー用のγ補正値データ群におけるイメージセンサ13からの出力信号値と読み取り画像のγ値に関する補正出力信号値との対応関係を示すグラフであり、図5は、通常のモノクロ画像用のγ補正値データ群におけるイメージセンサ13からの出力信号値と読み取り画像のγ値に関する補正出力信号値との対応関係を示すグラフを示している。図5に示す通常のモノクロ画像用のγ補正値データ群において、補正出力信号値は、読み取った原稿画像をより忠実に再現するように設定されている。なお、図5に示すように、読み取った原稿画像をより忠実に再現するような補正出力信号値の設定については公知の技術であるため説明を省略する。
【0039】
図6は、読取部22における各部について説明するブロック図である。読取部22は、図6に示すように、読取部22における各部を駆動制御する読取制御部29を備えている。読取制御部29は、R光源5R,G光源5G,B光源5Bの点灯/消灯順序を指定する点灯順序指定部30を備えている。点灯順序指定部30は、読取部22に設けられた光源駆動部28を駆動制御する。光源駆動部28は、点灯順序指定部30からの出力信号に基づいてR光源5R,G光源5G,B光源5Bの点灯/消灯をそれぞれ駆動制御する。
【0040】
また、読取部22は、イメージセンサ13からアナログで出力される電圧値をデジタル画像データにA/D変換するA/D変換部31を備えている。A/D変換部31は、A/D変換したデジタル画像データを、読取制御部29が備える画像処理部32に出力する。
【0041】
画像処理部32は、A/D変換部31から出力されたデジタル画像データを読取制御部29が備える画像メモリ33に格納したり、画像メモリ33に格納されたデジタル画像データに対して各種画像処理を施したりする。
【0042】
画像処理部32が行なう各種画像処理としては、シェーディング補正処理、MTF補正処理等が挙げられる。また、画像処理部32が行なう各種画像処理としては、γ補正処理が挙げられる。なお、シェーディング補正処理、MTF補正処理等の画像処理部32で行なわれる各種画像処理については公知の技術であるため説明を省略する。画像処理部32は、γ補正処理の実行に際して、後述する出力素子からの出力信号値に応じた補正出力信号値を、上述したγ補正値データ群から取得し、取得したγ補正値を補正後の出力信号値とする。本実施の形態では、γ補正処理に際して参照するγ補正値データ群を後述する出力素子からの出力信号値に応じて異ならせる。
【0043】
画像処理部32は、各種画像処理を施したデジタル画像データを、メモリ26に記憶したり、通信部23を介して例えばパーソナルコンピュータ等の図示しない外部装置へ出力したりする。
【0044】
次に、イメージセンサ13に結像された画像光の処理について説明する。図7は、イメージセンサ13およびイメージセンサ13に結像された画像光の処理に関わる各部の構成の一例を示すブロック図である。イメージセンサ13は、結像レンズ12を介して結像される原稿Pからの反射光(画像光)を電気信号に光電変換し、光電変換によって得られた電気信号を一時的に蓄積する機能を有している。イメージセンサ13に蓄積される電荷は、各イメージセンサ13に設けられた出力素子としてのシフト電極34を介して電荷転送部35(35a,35b)に移送される。シフト電極34が電荷を送り出すタイミングは、シフトパルス発生器36から発生される波形信号としてのシフトパルスSHによって制御される。電荷転送部35は、原稿Pからの反射光量に応じてイメージセンサ13に蓄積されて、シフト電極34から送り出された電荷を出力部37(37a,37b)に送り出す機能を有している。出力部37は、電荷転送部35から送られてきた電荷信号を、電圧に変換する機能を有している。出力部37によって電圧に変換された電荷信号は、上述の画像処理部32に出力され、以降の画像処理に供される。
【0045】
なお、図7では、2つの電荷転送部35aおよび35bを有するデュアルチャネルの場合が例示されている。電荷転送部35aは奇数画素に関する電荷転送を受け持ち、電荷転送部35bは偶数画素に関する電荷転送を受け持つ。なお、シフトパルス発生器36から発生されるシフトパルスSH以外のイメージセンサ制御信号(画素クロックやリセットパルス)については、公知の技術であるため説明を省略する。
【0046】
ところで、本実施の形態では、原稿画像の読み取りに際しての読み取り解像度の設定を可変することができる。読み取り解像度の設定は、例えば、操作部24における入力操作によって、オペレータが任意に設定することが可能である。本実施の形態のスキャナ装置1では、一定解像度以上の高い読み取り解像度で原稿画像を読み取る高解像度モードと、この高解像度モードよりも低い読み取り解像度で原稿画像を読み取る低解像度モードとを設定することが可能である。なお、本実施の形態では、高解像度モードの設定下では、イメージセンサ13による読み取りが可能な範囲で最も高い解像度で読み取りが行われる。
【0047】
例えば、高解像度モードの設定下では、図8に示すように、シフトパルス発生器36から発生させるシフトパルスSHを、全画素において同じ位相として読み取りを行う。一方、低解像度モードの設定下では、図9に示すように、シフトパルス発生器36から発生させるシフトパルスSHの位相を、奇数画素と偶数画素とで半周期ずらして読み取りを行う。本実施の形態では、このように、シフトパルス発生器36から発生させるシフトパルスSHの位相を調整することにより、出力タイミング制御手段としての機能が実現される。
【0048】
次に、スキャナ装置1が実行するドロップアウトカラー画像の除去を含む読み取り動作について説明する。本実施の形態では、図10に示すような原稿画像を読み取り対象とする。図10に示す原稿Pは、文字Wが黒色で、文字Wを囲む枠線Fが黄色で形成された画像である。また、図10中、矢印Sは、副走査方向を示しており、この副走査方向に直交する方向が主走査方向である。
【0049】
通常の原稿画像の読み取り動作は、操作部24のスタートキーを操作することによって開始される。
【0050】
ここで、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像の除去を含む原稿画像の読み取り動作を行なう場合、ユーザは、スタートキーの操作に先立って、操作部24の操作によってドロップアウトカラーを指定する。指定されたドロップアウトカラーは、ドロップアウトカラー情報としてメモリ26のカラー記憶部に記憶される。
【0051】
本実施の形態では、ユーザの操作により、枠線Fの黄色がドロップアウトカラーとして指定された状態でスタートキーが操作されたものとする。
【0052】
スタートキーが操作されると、メモリ26のカラー記憶部に記憶したドロップアウトカラー情報を、点灯順序指定部30に出力する。ここに、ドロップアウトカラー指定手段としての機能が実現される。
【0053】
点灯順序指定部30は、出力されたドロップアウトカラー情報に基づいて点灯順序(発光順序)を決定し、決定した点灯順序情報を光源部駆動部28に出力する。点灯順序指定部30は、例えば、図11に示すような点灯順序を決定する。本実施の形態において、点灯順序指定部30は、後述するドロップアウトカラー画像の除去を含む原稿画像の読み取り動作に際して、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光を発光させるように点灯順序(発光順序)を決定する。なお、図11に示す点灯順序は、あくまで一例であり、点灯順序指定部30が指定する点灯順序はこれに限るものではない。
【0054】
図11は、点灯順序指定部30によって決定されて、光源部駆動部28が光源部5における各光源5R,5G,5Bを駆動する際の点灯順序を例示している。本実施の形態では、ドロップアウトカラーが黄色に指定されているため、点灯順序指定部30には、R光源5RとG光源5Gとの点灯順序が決定されている。ここに、順序指定手段としての機能が実現される。
【0055】
光源部駆動部28は、第1キャリッジ7の移動によって光源部5が副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を移動する毎に、図6に示すように指定された点灯順序にしたがって、R光源5RとG光源5Gとを切り替えて点灯させる。ここに、発光色切替手段としての機能が実現される。
【0056】
画像処理部32は、R光源5R点灯時にイメージセンサ13から出力されるアナログ画像データと、G光源5G点灯時にイメージセンサ13から出力されるアナログ画像データと、に基づいて、R光とG光とから生成される黄色の枠線F部分を除去したモノクロ画像P’(図12参照)を生成する。ここに、モノクロ画像生成手段としての機能が実現される。ここで、黄色は赤と緑とを合成して得られる補色である。R光源5RおよびG光源5Gを点灯させることにより得られる画像に基づいて黄色の枠線F部分を除去したモノクロ画像P’を得る技術ついては公知の技術であるため説明を省略する。
【0057】
ところで、本実施の形態のスキャナ装置1は、上述したように、操作部24における操作によって、高解像度モードまたは低解像度モードを設定することが可能であり、設定された解像度モードに応じて異なる動作を行う。
【0058】
例えば、高解像度モードが設定されている場合、シフトパルス発生器36は、上述したように、光源部5における発光色の切り替えタイミングに応じて、図8に示すようなタイミングでシフトパルスSHを発生させる。これにより、全ての受光素子13aおよび13bからの出力値は、R光源5Rによって露光された画像光と、G光源5Gによって露光された画像光とが加色混合された出力値となる。図8に示すようなタイミングでシフトパルスSHを発生させ、このシフトパルスSHの発生タイミングに応じてシフト電極35からの出力タイミングを制御した場合、シフト電極34からの出力信号の出力タイミングは、図13に示すようになる。図13からも判るように、高解像度モード設定下での原稿画像の読み取りに際しては、全てのシフト電極35から出力される出力信号が加色混合信号となる。ここで、図14は、高解像度モードの設定下での読み取りに際しての各画素の読取位置および各読取位置における露光色を示している。図14からも判るように、高解像度モード設定下での原稿画像の読み取りに際しては、全ての画素から出力される出力信号が加色混合信号となるため、従来の画像読取装置と同じ動作をすることとなる。
【0059】
一方で、例えば、低解像度モードが設定されている場合、シフトパルス発生器36は、図9に示すようなタイミングでシフトパルスSHを発生させる。これにより、奇数番目に配列された受光素子13aからの出力はR光源5Rによって露光された画像光と、G光源5Gによって露光された画像光とが加色混合された出力値となるが、偶数番目に配列された受光素子13bからの出力はR光源5Rによって露光された画像光またはG光源5Gによって露光された画像光が、1ライン毎に交互に出力される。図9に示すようなタイミングでシフトパルスSHを発生させた場合、シフト電極35a,35bによる出力信号の出力タイミングは、図15に示すようになる。すなわち、図15に示すように、低解像度モードの設定下での読み取りに際しては、奇数番目に配列された受光素子13a出力される出力信号は、R光源5Rによって露光された画像光とG光源5Gによって露光された画像光とが加色混合された出力信号値となるが、偶数番目に配列された受光素子13bから出力される出力信号値はR光源5Rによって露光された画像光またはG光源5Gによって露光された画像光が交互に出力される。
【0060】
なお、R光源5Rによって露光された画像光とG光源5Gによって露光された画像光とを、1ライン毎に交互に出力するようにしてもよいが、本実施の形態では、点灯順序指定部30によって、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光を発光させるように設定されているため、シフトパルス発生器36から発生させるシフトパルスSHおよび発光色の切り替えタイミングを調整することで、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の画像光を得ることができる。
【0061】
なお、図16は、低解像度モードの設定下での読み取りに際しての各画素の読取位置および各読取位置における露光色を示している。図16からも判るように、低解像度モード設定下での原稿画像の読み取りに際しては、奇数画素からは原稿の輝度情報を取得することができ、偶数画素からは原稿の色情報を取得することができる。
【0062】
本実施の形態のスキャナ装置1では、低解像度モードの設定下での原稿画像の読み取りに際し、イメージセンサに結像された画像光に基づく出力信号のγ値を下記のように補正する。読み取り画像のγ値の補正に際しては、イメージセンサに結像された画像光の強度が、予め設定された規定閾値よりも大きいか小さいかによって参照するγ補正値データ群を異ならせ、ドロップアウトカラー用のγ補正値データ群、または、通常のモノクロ画像用のγ補正値データ群のいずれか一方を参照し、各γ補正値データ群から取得されるγ補正値を当該画像光に基づく出力信号として取得する。ここに、γ補正値取得手段としての機能が実現される。
【0063】
ここでは、R光源5Rによって露光された画像光に基づく出力とG光源5Gによって露光された画像光に基づく出力とが閾値以上の領域を、原稿Pの地肌またはドロップアウトカラーにより画像が形成された領域と判断し、例えば、ドロップアウトカラー用γテーブルを適用する。またそれ以外の領域については、通常モノクロ読取用γテーブルを適用する。
【0064】
なお、γテーブルは、偶数画素から出力される出力値に対して補正を行う場合にのみ使用される。また、奇数画素の出力に対していずれか一方のγテーブルを適用し画像を形成する。
【0065】
このように、本実施の形態のスキャナ装置1によれば、原稿画像の読み取り動作に際して、原稿画像と光源部5とが副走査方向に主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、光源部5から発光する光の色を、ドロップアウトカラーに基づいて指定された発光色で指定された発光順序にしたがって切り替え、各発光色で露光された原稿からの反射光をイメージセンサ13における各受光素子13aおよび13bで受光し、受光した画像光に応じてシフト電極34a,34bから出力される出力信号に基づいて、指定されたドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成するが、発光色の切り替えに応じて、シフト電極34a,34bが出力する出力信号の出力タイミングをシフト電極34a,34b毎に調整することで、例えば、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号をシフト電極34a,34bから出力したり、単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号をシフト電極34a,34bから出力したりすることができ、加色混合された出力信号から輝度情報を得るとともに単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号から色情報を得ることで、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0066】
また、本実施の形態のスキャナ装置1によれば、波形信号であるシフトパルスSHに基づき出力信号を出力するシフト電極34a,34bに対して、シフトパルスSHの位相をシフト電極34a,34b毎に異ならせることでシフト電極34a,34bが出力する画像光の出力タイミングをシフト電極34a,34b毎に調整することにより、実用上容易かつ正確に、シフト電極34a,34bが出力する画像光の出力タイミングをシフト電極34a,34b毎に調整することができる。
【0067】
また、本実施の形態のスキャナ装置1によれば、低解像度設定がなされている場合には、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度であっても、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号と単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号とを出力させることができ、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0068】
また、本実施の形態のスキャナ装置1によれば、単一の発光色で露光された画像光を、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に複数色分得ることができ、原稿Pを単一の発光色で切り替えて露光する場合にも、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に複数色分の画像を得ることができるので、画像品質の低下を抑制することができる。
【0069】
なお、本実施の形態では、各種操作キーを有する操作部24として説明したが、これに限るものではなく、ドロップアウトカラーの指定に際しての設定状態や操作ガイダンス等を表示するLCD等の表示部を有する操作部としてもよい。これにより、指定したドロップアウトカラーを表示画面に表示させることができるので、設定ミス等を防止し、より使い勝手のよいスキャナ装置を提供することができる。
【0070】
次に、本発明の第2の実施の形態について図17および図18を参照して説明する。本実施の形態は、複写装置としてデジタル複写機への適用例を示す。
【0071】
図18は、本実施の形態のデジタル複写機を示す縦断側面図である。デジタル複写機40は、スキャナ装置1と、スキャナ装置1で生成したモノクロ画像データに基づくモノクロ画像を記録媒体41に形成する画像形成装置としてのレーザプリンタ42とを備えている。
【0072】
レーザプリンタ42のハウジング43には、シート状の記録媒体41を積層状態で収納する給紙カセット44が設けられている。
【0073】
ハウジング43内には、給紙カセット44から電子写真方式のプリンタエンジン45や定着装置46を経由して排紙トレイ47に至る媒体経路48が設けられている。給紙カセット44に収納された記録媒体41のうち最上位の1枚は、給紙コロ44aによって媒体経路48に給送され、図示しない搬送ローラ等によって媒体経路48中を搬送される。
【0074】
プリンタエンジン45は、円筒状に形成されて軸心周りに回転自在とされた光導電性の感光体49や、感光体49の周囲に配設された帯電ローラ50、露光装置51、現像装置52、転写ローラ53、クリーニング装置54等を有している。
【0075】
帯電ローラ50は、外周面を感光体49表面に接触させて配設されており、感光体49との間に帯電電圧を印加することによって感光体49表面を帯電させる。なお、本実施の形態では、感光体49表面に接触する帯電ローラ50を用いたが、これに限るものではなく、例えば、コロナ放電方式によって感光体49表面を非接触帯電させるコロナチャージャ等であってもよい。
【0076】
露光装置51は、レーザ光を発光する光源部や発光したレーザ光で感光体49表面を露光走査する光学部材(いずれも図示せず)を備えており、スキャナ装置1で生成したモノクロ画像データに基づいて感光体49表面を露光走査することで静電腺像を形成する。
【0077】
現像装置52は、現像スリーブ52aの動作によって、ケース52b内に保持されたトナーを感光体49表面に供給することにより、露光装置51によって感光体49表面に形成された静電潜像を顕像化する。
【0078】
転写ローラ53は、感光体49との間に転写電圧を印加することにより、感光体49表面に付着するトナーを、レジストローラ対55によってタイミング調整されて搬送された記録媒体41に転写する。
【0079】
定着装置46は、トナー像が転写された記録媒体41に対して加熱および加圧することにより、該記録媒体41にトナー像を定着させる。トナー像定着後の記録媒体41は、排紙トレイ47上に排出される。
【0080】
クリーニング装置54は、トナー像を転写した後の感光体49の表面に残存する残留トナーや紙粉等を除去することにより、感光体49表面をクリーニングする。
【0081】
また、本実施の形態では、感光体49表面に形成したトナー像を記録媒体41に直接転写するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、感光体49表面に形成したトナー像を図示しない中間転写ベルト等の中間転写媒体を介して記録媒体41に転写するようにしてもよい。
【0082】
図18は、デジタル複写機40が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。デジタル複写機40のバスラインには、プリンタエンジン45等のレーザプリンタ42が備える各部を駆動制御する書込部56が接続されている。書込部56は、制御部20から出力される書き込み指示等に応じてプリンタエンジン45等を駆動制御する。
【0083】
本実施の形態のデジタル複写機40は、スキャナ装置1で生成されたモノクロ画像データに基づくモノクロ画像を記録媒体41に形成するので、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去したモノクロ画像を記録媒体41に形成することができる。
【0084】
次に、本発明の第3の実施の形態について図19および図20を参照して説明する。本実施の形態のスキャナ装置1は、パーソナルコンピュータ等のようにユーザとの間でのインターフェイスを備える外部装置と接続して使用される。
【0085】
ここで、図19は、スキャナ装置1に接続されるパーソナルコンピュータを概略的に説明するブロック図である。パーソナルコンピュータ60は、各種演算を行ないパーソナルコンピュータ60が備える各部を駆動制御する制御部61を備えている。制御部61は、パーソナルコンピュータ60が備える各部を駆動制御するCPU62、BIOSやOSおよびその他の制御プログラムを記憶するROM63、可変的なデータを書き換え自在に記憶しCPU62のワークエリアとして機能するRAM64、および、HDD65等の外部記憶装置等をバスライン66を介して接続することにより構成されている。
【0086】
バスライン66には、例えば、キーボードやマウス等の入力装置67や、LCD等の表示装置68等が接続されている。表示装置68の表示部には、図20に示すような設定画面70が表示される。設定画面70には、原稿画像の読み取り動作に際して、ドロップアウトカラー画像の除去を行なうか否かを設定するボックス70aや、ドロップアウトカラーを指定するボックス70bに加えて、原稿画像の読み取り解像度を設定するボックス70eが表示されている。また、設定画面70には、これらの各種ボックス70a,70b,70eにより設定された内容にしたがった原稿画像の読み取り動作の開始を宣言する「読み取り」キー70cや原稿画像の読み取り動作のキャンセルを宣言する「キャンセル」キー70d等が表示されている。
【0087】
操作者は、この設定画面70が表示されている状態で、入力装置67を操作することにより、原稿画像の読み取り動作に際してドロップアウトカラー画像の除去を行なうか否かを設定し、行なう場合はそのドロップアウトカラーを指定することができる。
【0088】
なお、図20では、原稿画像の読み取り動作に際してドロップアウトカラー画像の除去を行ない、そのドロップアウトカラーが黄色に設定されており、読み取り解像度が低解像度モードに設定されている状態を示している。
【0089】
加えて、パーソナルコンピュータ60は、スキャナ装置1との間でデータ通信を行なうインターフェイス69を備えている。入力装置67の操作により設定画面70中で設定された情報は、図16に示す「読み取り」キー70cが操作される(例えば、クリックされる)と、インターフェイス69を介してスキャナ装置1へ出力される。
【0090】
スキャナ装置1は、パーソナルコンピュータ60から出力された情報を受信すると、受信した情報に応じて、原稿画像の読み取り動作を行なう。
【0091】
本実施の形態によれば、ドロップアウトカラー画像の除去を含む原稿画像の読み取り動作を行なうための格別な操作部や表示部等をスキャナ装置1に設けることなく、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0092】
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態のスキャナ装置1でも設定画面70について説明したが、これに限るものではなく、ドロップアウトカラー画像の除去を行なう領域を指定できるような画面を表示させてもよい。
【0093】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像読取装置によれば、原稿画像の読み取り動作に際して、原稿画像と光源部とが副走査方向に主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、光源部から発光する光の色を、ドロップアウトカラーに基づいて指定された発光色で指定された発光順序にしたがって切り替え、各発光色で露光された原稿からの反射光を受光部における各受光素子で受光し、受光した画像光に応じて出力素子から出力される出力信号に基づいて、指定されたドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成するが、発光色の切り替えに応じて、出力素子が出力する出力信号の出力タイミングを出力素子毎に調整することで、例えば、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号を出力素子から出力したり、単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号を出力したりすることができ、加色混合された出力信号から輝度情報を得るとともに単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号から色情報を得ることで、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0094】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像読取装置において、実用上容易かつ正確に出力素子が出力する画像光の出力タイミングを出力素子毎に調整することができる。
【0095】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の画像読取装置において、低解像度設定がなされている場合には、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度であっても、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号と単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号とを出力させることができ、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0096】
請求項4記載の発明によれば、請求項1,2または3記載の画像読取装置において、単一の発光色で露光された画像光を、原稿画像と光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、複数色分得ることができ、原稿を単一の発光色で切り替えて露光する場合にも、画像品質の低下を抑制することができる。
【0097】
請求項5記載の発明によれば、請求項1,2、3または4記載の画像読取装置において、原稿の地肌部分またはドロップアウトカラーで形成された画像であると判断される値を所定閾値に設定することにより、ドロップアウトカラーで形成された画像に対するγ補正とそれ以外の画像に対するγ補正とをそれぞれ別個に行うことができ、これによって、ドロップアウトカラーを除去した画像の品質向上を図ることができる。
【0098】
請求項6記載の発明の複写装置によれば、請求項1ないし5のいずれか一に記載の画像読取装置によってドロップアウトカラー画像を除去したモノクロ画像データに基づく画像を、記録媒体に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のスキャナ装置を概略的に示す縦断側面図である。
【図2】光源部について説明する模式図である。
【図3】スキャナ装置が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図4】高解像度モード設定下における読み取り動作のタイミングを例示するタイミングチャートである。
【図5】図8および図9は、本発明における読み取り動作のタイミングの一例を示した図である。
【図6】読取部における各部について説明するブロック図である。
【図7】イメージセンサおよびその制御部の構成の一例を示すブロック図である。
【図8】高解像度モード設定下における読み取り動作のタイミングを例示するタイミングチャートである。
【図9】低解像度モード設定下における読み取り動作のタイミングを例示するタイミングチャートである。
【図10】原稿画像を説明する平面図である。
【図11】点灯順序指定部によって決定されて、光源部駆動部が光源部における各光源部を駆動する際の点灯順序を示す説明図である。
【図12】ドロップアウトカラー画像除去後の画像を説明する平面図である。
【図13】高解像度モード設定下におけるシフト電極からの出力信号の出力タイミング、各光源からの発光タイミング、および、読み取りタイミングを示すタイミングチャートである。
【図14】高解像度モードの設定下での読み取りに際しての各画素の読取位置および各読取位置における露光色を示す説明図である。
【図15】低解像度モード設定下におけるシフト電極からの出力信号の出力タイミング、各光源からの発光タイミング、および、読み取りタイミングを示すタイミングチャートである。
【図16】低解像度モードの設定下での読み取りに際しての各画素の読取位置および各読取位置における露光色を示す説明図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態のデジタル複写機を示す縦断側面図である。
【図18】デジタル複写機が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態のスキャナ装置に接続されるパーソナルコンピュータを概略的に説明するブロック図である。
【図20】設定画面を例示する正面図である。
【図21】ラインセンサの画素間での出力比を例示する説明図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置
5 光源部
11 移動装置
13a,13b 受光素子
13 受光部
35 出力素子
40 複写装置
42 画像形成装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置および複写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式文字読取装置(OCR:Optical Character Reader)等の画像読取装置では、文字に加えて、着色された枠線が形成された画像を原稿として読み取ることがある。このような原稿には、例えば、帳簿等のように、画像読取装置が読み取らない色、いわゆる、ドロップアウトカラーで枠線が着色されているものがある。
【0003】
枠線がドロップアウトカラーで形成された原稿の読み取りに際しては、ドロップアウトカラーで形成された画像が除去されて、ドロップアウトカラー以外の色で形成された文字のみが抽出される。
【0004】
このようなドロップアウトカラー画像の除去を行なう画像読取装置としては、例えば、それぞれが異なる色の光を発光する複数の光源部を具備し、指定されたドロップアウトカラーに基づいて各光源部からの発光量の割合を調整して加色混合した光を原稿に照射し、原稿からの反射光から画像データを得ることで、ドロップアウトカラー画像の除去を行なうようにした技術がある(例えば、特許文献1参照)。このような技術によれば、多様なドロップアウトカラーを指定することができるとともに、原稿の読取処理を高速化することができる。
【0005】
また、ドロップアウトカラー画像の除去を行なう画像読取装置としては、複数色の光を選択的に切り替えて発光する照明光源部を具備し、原稿画像の読み取りに際しては、照明光源部から発光する光の色を各色(R,G,B)に切り替えることで複数色(3色)の画像を読み取り、読み取った画像から指定されたドロップアウトカラーで形成された画像を除去するようにした画像読取装置がある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
加えて、読み取った画像データにおけるRGBの閾値を規定値と比較し、この規定値に対する閾値の大小に応じて黒色で形成された文字と黒色以外の色で形成された枠線とを分離し、分離された文字を認識するようにした帳票処理方法がある(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−172542号公報
【特許文献2】
特開2000−295423公報
【特許文献3】
特開平10−187882号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、加色混合を用いた原稿の読み取りに際してのカラーレスポンスは、各色の発光比率によって決定される。
【0009】
このため、上述した特許文献1に記載された技術のように、指定されたドロップアウトカラーに基づいて各光源部からの発光量の割合を調整して加色混合した光を原稿に照射し、原稿からの反射光から画像データを得ることで、ドロップアウトカラーで形成された画像を原稿の読み取りに際して除去するようにした画像読取装置では、図21に示すように、ラインセンサの画素間での各色の出力比が異なる場合に、指定されたドロップアウトカラーの画像を除去しきれないことがある。
【0010】
また、上述した特許文献2に記載された技術のように、複数色の光を選択的に切り替えて発光する照明光源部を具備し、原稿画像の読み取りに際しては、照明光源部から発光する光の色を各色(R,G,B)に切り替えることで複数色(3色)の画像を読み取り、指定されたドロップアウトカラーに基づいて読み取った画像からドロップアウトカラーで形成された画像を除去するようにした画像読取装置では、照明光源部から発光する光の色を切り替える毎に各色の画像を読み取るため、モノクロでの画像の読み取りと比較して3倍の読み取り時間を要することとなる。
【0011】
加えて、上述した特許文献3に記載された技術のように、読み取った画像データにおけるRGBの閾値を規定値と比較することにより、この規定値に対する閾値の大小に応じて黒色で形成された文字と黒色以外の色で形成された枠線とを分離し、分離された文字を認識するようにした帳票処理方法では、黒色の文字のみを分離可能としている。しかしながら、枠線以外にも文字が着色されていることも考えられる。
【0012】
本発明の目的は、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像読取装置は、原稿画像に対して複数色の光を選択的に発光する光源部と、前記原稿画像と前記光源部とを副走査方向に沿って相対的に移動させる移動装置と、主走査方向に沿ってライン状に配列された複数の受光素子を備え、前記移動装置による前記原稿画像と前記光源部との相対移動に際して前記原稿画像から反射される光を画像光として主走査方向に1ライン分ずつ受光する受光部と、ドロップアウトカラーを指定するドロップアウトカラー指定手段と、前記ドロップアウトカラー指定手段が指定したドロップアウトカラーに基づいて前記光源部からの発光色と該発光色の発光順序とを指定する順序指定手段と、前記原稿画像と前記光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、前記順序指定手段が指定する発光色の光を指定された発光順序にしたがって切り替える発光色切替手段と、前記発光色切替手段が切り替えた発光色毎に前記受光部が受光した画像光に応じた出力信号を前記受光素子毎に出力する出力素子と、前記出力素子が出力する出力信号に基づいて、前記ドロップアウトカラー指定手段が指定したドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成するモノクロ画像生成手段と、前記発光色切替手段による発光色の切り替えタイミングに応じて、前記出力素子が出力する出力信号の出力タイミングを前記出力素子毎に調整する出力タイミング制御手段と、を具備する。
【0014】
したがって、原稿画像の読み取り動作に際しては、原稿画像と光源部とが副走査方向に主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、光源部から発光する光の色を、ドロップアウトカラーに基づいて指定された発光色で指定された発光順序にしたがって切り替える。そして、各発光色で露光された原稿からの反射光を受光部における各受光素子で受光し、受光した画像光に応じて出力素子から出力される出力信号に基づいて、指定されたドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成する。ここで、出力タイミング制御手段によって、発光色切替手段による発光色の切り替えに応じて、出力素子が出力する出力信号の出力タイミングを出力素子毎に調整することで、例えば、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号を出力素子から出力したり、単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号を出力したりすることができる。加色混合された出力信号からは輝度情報を得ることができ、単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号からは色情報を得ることができるので、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記出力素子は、波形信号に基づき出力信号を出力し、前記出力タイミング制御手段は、前記出力素子に出力信号を出力させる波形信号の位相を前記出力素子毎に異ならせることで前記出力素子が出力する画像光の出力タイミングを前記出力素子毎に調整する。
【0016】
したがって、実用上容易かつ正確に出力素子が出力する画像光の出力タイミングを出力素子毎に調整することができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の画像読取装置において、前記モノクロ画像生成手段が生成するモノクロ画像の解像度として高解像度またはこの高解像度よりも低い低解像度を選択的に設定する解像度設定手段を具備し、前記出力タイミング調整手段は、前記解像度設定手段により高解像度設定がなされている場合には全ての前記出力素子に対して同じタイミングで出力信号を出力させ、前記解像度設定手段により低解像度設定がなされている場合には、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号と単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号とを出力させるように前記出力素子毎に出力信号の出力タイミングを異ならせる。
【0018】
したがって、低解像度設定がなされている場合には、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度であっても、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号と単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号とを出力させることができる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1,2または3記載の画像読取装置において、前記順序指定手段は、前記原稿画像と前記光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光が発光されるように前記光源部からの発光色と該発光色の発光順序とを指定し、前記発光色切替手段は、前記原稿画像と前記光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光が発光されるように前記順序指定手段が指定する発光色の光を指定された発光順序にしたがって切り替える。
【0020】
したがって、単一の発光色で露光された画像光を、原稿画像と光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、複数色分得ることができる。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1,2、3または4記載の画像読取装置において、前記出力素子からの出力信号値と出力画像のγ値に関する補正出力信号値とを対応付けたγ補正値データ群を複数記憶する補正値記憶手段と、前記出力素子からの出力信号値の所定閾値に対する大小に応じて一の前記γ補正値データ群を参照し、前記出力素子からの出力信号値に応じた補正出力信号値を取得するγ補正値取得手段と、を具備し、前記モノクロ画像生成手段は、前記γ補正値取得手段が取得した補正出力信号値に基づいて、前記ドロップアウトカラー指定手段が指定したドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成する。
【0022】
したがって、原稿の地肌部分またはドロップアウトカラーで形成された画像であると判断される値を所定閾値に設定することにより、ドロップアウトカラーで形成された画像に対するγ補正とそれ以外の画像に対するγ補正とをそれぞれ別個に行うことができる。
【0023】
請求項6記載の発明の複写装置は、請求項1ないし5のいずれか一に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置で読み取ったモノクロ画像データに基づく画像を記録媒体に形成する画像形成装置と、を具備する。
【0024】
したがって、請求項1ないし5のいずれか一に記載の画像読取装置によってドロップアウトカラー画像を除去したモノクロ画像データに基づく画像を、記録媒体に形成することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図16を参照して説明する。本実施の形態は、画像読取装置としてフラットベッドタイプのスキャナ装置への適用例を示す。
【0026】
まず、スキャナ装置の全体構成を概略的に説明する。図1は、本実施の形態のスキャナ装置を概略的に示す縦断側面図である。スキャナ装置1は、上面にコンタクトガラス2を備える筐体形状のスキャナハウジング3を有する。読み取り対象となる原稿Pは、図1中読取面を下向きにしてコンタクトガラス2上に載置される。スキャナハウジング3のコンタクトガラス2の近傍には、シェーディング補正に用いられる白基準板4が設けられている。なお、シェーディング補正については公知の技術であるため説明を省略する。
【0027】
スキャナハウジング3内には、光源部5およびミラー6を搭載する第1キャリッジ7、ミラー8,9を搭載する第2キャリッジ10が設けられている。第1,第2キャリッジ7,10は、主走査方向を長手方向として配設され、副走査方向に沿って2:1の速度比で往復動自在に設けられている。原稿画像の読み取りを待機している場合の第1,第2キャリッジ7,10は、図1中左端部位置のホームポジションに位置付けられている。
【0028】
図1中では省略されているが、光源部5は、図2に示すように、R(赤)色を発光するR光源5R、G(緑)色を発光するG光源5G、B(青)色を発光するB光源5Bを備えている。詳細は後述するが、ドロップアウトカラー(ドロップアウトする色)の除去を含む原稿画像の読み取り動作を行なう場合、光源部5は、制御部20(図3参照)によって駆動制御されて、R光源5R,G光源5GまたはB光源5Bのいずれか一つを選択的に発光させる。
【0029】
スキャナハウジング3内には、第1,第2キャリッジ7,10を副走査方向(図1中左右方向)に沿って往復動させるための移動装置としてのステッピングモータ11が設けられている。
【0030】
原稿画像の読み取り動作に際しては、光源部5における光源5R,5G,5Bの全てまたはいずれか一つを点灯させながら、ステッピングモータ11により第1,第2キャリッジ7,10を走行させることで、コンタクトガラス2上に載置された原稿画像を露光走査する。
【0031】
この露光走査により原稿Pに照射された光は、原稿面で反射され、ミラー6,8,9によって反射され、結像レンズ12を介して受光部としてのイメージセンサ13に結像される。イメージセンサ13は、複数の受光素子13a,13bを主走査方向に沿ってライン状に配列することにより構成されている。詳細は後述するが、イメージセンサ13に結像された画像光は、光電変換されて光量に応じた電圧値を有する電圧信号に変換される。
【0032】
次に、スキャナ装置1が備える各部の電気的接続について説明する。図3は、スキャナ装置1が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。スキャナ装置1は、スキャナ装置1が備える各部を駆動制御する制御部20を備えている。制御部20は、バスライン21に接続されており、このバスライン21には読取部22、通信部23、操作部24、符号化部25およびメモリ26が接続されている。
【0033】
通信部23は、例えば、図示しない外部装置との間でのデータ通信を自在とし、後述する画像処理部32で各種画像処理を施したデジタル画像データを外部装置に出力したり、外部装置から送信される各種コマンドを受信したりする。
【0034】
特に図示しないが、操作部24は、後述するドロップアウトカラー画像の除去を含む読み取り動作に際してのドロップアウトカラーを指定するカラー選択キーや、画像の読み取り開始を宣言するスタートキーや、画像の読み取りに際してドロップアウト処理を行なうか否かを設定するドロップアウト処理設定キー等の各種操作キーを有している。
【0035】
符号化部25は、例えば、画像処理部32で画像処理を施したデジタル画像データを通信部23を介して外部装置に出力する場合に、該デジタル画像データを符号化により圧縮する。
【0036】
メモリ26は、後述する画像処理部32で画像処理を施したデジタル画像データを記憶する図示しない画像メモリエリアを備えている。なお、メモリ26の画像メモリエリアに記憶するデジタル画像データは、画像処理部32で画像処理を施したそのままの形態で記憶してもよいし、符号化部25によって圧縮した形態で記憶してもよい。
【0037】
また、メモリ26は、操作部24におけるカラー選択キーの操作によってドロップアウトカラーが指定されると、指定されたドロップアウトカラーに基づくドロップアウトカラー情報を記憶する図示しないカラー記憶部を備えており、後述するドロップアウトカラー画像の除去を含む原稿画像の読み取り動作に際しては、カラー記憶部に記憶したドロップアウトカラー情報を読取部22に出力する。
【0038】
メモリ26には、イメージセンサ13からの出力信号値と読み取り画像のγ値に関する補正出力信号値とを対応付けたγ補正値データ群が格納されている。ここに、補正値記憶手段としての機能が実現されている。γ補正値データ群は、複数種類格納されている。γ補正値データ群において、イメージセンサ13からの出力信号値と出力画像のγ値に関する補正出力信号値との対応関係は、例えば、図4や図5に示すように設定されている。ここで、図4は、ドロップアウトカラー用のγ補正値データ群におけるイメージセンサ13からの出力信号値と読み取り画像のγ値に関する補正出力信号値との対応関係を示すグラフであり、図5は、通常のモノクロ画像用のγ補正値データ群におけるイメージセンサ13からの出力信号値と読み取り画像のγ値に関する補正出力信号値との対応関係を示すグラフを示している。図5に示す通常のモノクロ画像用のγ補正値データ群において、補正出力信号値は、読み取った原稿画像をより忠実に再現するように設定されている。なお、図5に示すように、読み取った原稿画像をより忠実に再現するような補正出力信号値の設定については公知の技術であるため説明を省略する。
【0039】
図6は、読取部22における各部について説明するブロック図である。読取部22は、図6に示すように、読取部22における各部を駆動制御する読取制御部29を備えている。読取制御部29は、R光源5R,G光源5G,B光源5Bの点灯/消灯順序を指定する点灯順序指定部30を備えている。点灯順序指定部30は、読取部22に設けられた光源駆動部28を駆動制御する。光源駆動部28は、点灯順序指定部30からの出力信号に基づいてR光源5R,G光源5G,B光源5Bの点灯/消灯をそれぞれ駆動制御する。
【0040】
また、読取部22は、イメージセンサ13からアナログで出力される電圧値をデジタル画像データにA/D変換するA/D変換部31を備えている。A/D変換部31は、A/D変換したデジタル画像データを、読取制御部29が備える画像処理部32に出力する。
【0041】
画像処理部32は、A/D変換部31から出力されたデジタル画像データを読取制御部29が備える画像メモリ33に格納したり、画像メモリ33に格納されたデジタル画像データに対して各種画像処理を施したりする。
【0042】
画像処理部32が行なう各種画像処理としては、シェーディング補正処理、MTF補正処理等が挙げられる。また、画像処理部32が行なう各種画像処理としては、γ補正処理が挙げられる。なお、シェーディング補正処理、MTF補正処理等の画像処理部32で行なわれる各種画像処理については公知の技術であるため説明を省略する。画像処理部32は、γ補正処理の実行に際して、後述する出力素子からの出力信号値に応じた補正出力信号値を、上述したγ補正値データ群から取得し、取得したγ補正値を補正後の出力信号値とする。本実施の形態では、γ補正処理に際して参照するγ補正値データ群を後述する出力素子からの出力信号値に応じて異ならせる。
【0043】
画像処理部32は、各種画像処理を施したデジタル画像データを、メモリ26に記憶したり、通信部23を介して例えばパーソナルコンピュータ等の図示しない外部装置へ出力したりする。
【0044】
次に、イメージセンサ13に結像された画像光の処理について説明する。図7は、イメージセンサ13およびイメージセンサ13に結像された画像光の処理に関わる各部の構成の一例を示すブロック図である。イメージセンサ13は、結像レンズ12を介して結像される原稿Pからの反射光(画像光)を電気信号に光電変換し、光電変換によって得られた電気信号を一時的に蓄積する機能を有している。イメージセンサ13に蓄積される電荷は、各イメージセンサ13に設けられた出力素子としてのシフト電極34を介して電荷転送部35(35a,35b)に移送される。シフト電極34が電荷を送り出すタイミングは、シフトパルス発生器36から発生される波形信号としてのシフトパルスSHによって制御される。電荷転送部35は、原稿Pからの反射光量に応じてイメージセンサ13に蓄積されて、シフト電極34から送り出された電荷を出力部37(37a,37b)に送り出す機能を有している。出力部37は、電荷転送部35から送られてきた電荷信号を、電圧に変換する機能を有している。出力部37によって電圧に変換された電荷信号は、上述の画像処理部32に出力され、以降の画像処理に供される。
【0045】
なお、図7では、2つの電荷転送部35aおよび35bを有するデュアルチャネルの場合が例示されている。電荷転送部35aは奇数画素に関する電荷転送を受け持ち、電荷転送部35bは偶数画素に関する電荷転送を受け持つ。なお、シフトパルス発生器36から発生されるシフトパルスSH以外のイメージセンサ制御信号(画素クロックやリセットパルス)については、公知の技術であるため説明を省略する。
【0046】
ところで、本実施の形態では、原稿画像の読み取りに際しての読み取り解像度の設定を可変することができる。読み取り解像度の設定は、例えば、操作部24における入力操作によって、オペレータが任意に設定することが可能である。本実施の形態のスキャナ装置1では、一定解像度以上の高い読み取り解像度で原稿画像を読み取る高解像度モードと、この高解像度モードよりも低い読み取り解像度で原稿画像を読み取る低解像度モードとを設定することが可能である。なお、本実施の形態では、高解像度モードの設定下では、イメージセンサ13による読み取りが可能な範囲で最も高い解像度で読み取りが行われる。
【0047】
例えば、高解像度モードの設定下では、図8に示すように、シフトパルス発生器36から発生させるシフトパルスSHを、全画素において同じ位相として読み取りを行う。一方、低解像度モードの設定下では、図9に示すように、シフトパルス発生器36から発生させるシフトパルスSHの位相を、奇数画素と偶数画素とで半周期ずらして読み取りを行う。本実施の形態では、このように、シフトパルス発生器36から発生させるシフトパルスSHの位相を調整することにより、出力タイミング制御手段としての機能が実現される。
【0048】
次に、スキャナ装置1が実行するドロップアウトカラー画像の除去を含む読み取り動作について説明する。本実施の形態では、図10に示すような原稿画像を読み取り対象とする。図10に示す原稿Pは、文字Wが黒色で、文字Wを囲む枠線Fが黄色で形成された画像である。また、図10中、矢印Sは、副走査方向を示しており、この副走査方向に直交する方向が主走査方向である。
【0049】
通常の原稿画像の読み取り動作は、操作部24のスタートキーを操作することによって開始される。
【0050】
ここで、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像の除去を含む原稿画像の読み取り動作を行なう場合、ユーザは、スタートキーの操作に先立って、操作部24の操作によってドロップアウトカラーを指定する。指定されたドロップアウトカラーは、ドロップアウトカラー情報としてメモリ26のカラー記憶部に記憶される。
【0051】
本実施の形態では、ユーザの操作により、枠線Fの黄色がドロップアウトカラーとして指定された状態でスタートキーが操作されたものとする。
【0052】
スタートキーが操作されると、メモリ26のカラー記憶部に記憶したドロップアウトカラー情報を、点灯順序指定部30に出力する。ここに、ドロップアウトカラー指定手段としての機能が実現される。
【0053】
点灯順序指定部30は、出力されたドロップアウトカラー情報に基づいて点灯順序(発光順序)を決定し、決定した点灯順序情報を光源部駆動部28に出力する。点灯順序指定部30は、例えば、図11に示すような点灯順序を決定する。本実施の形態において、点灯順序指定部30は、後述するドロップアウトカラー画像の除去を含む原稿画像の読み取り動作に際して、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光を発光させるように点灯順序(発光順序)を決定する。なお、図11に示す点灯順序は、あくまで一例であり、点灯順序指定部30が指定する点灯順序はこれに限るものではない。
【0054】
図11は、点灯順序指定部30によって決定されて、光源部駆動部28が光源部5における各光源5R,5G,5Bを駆動する際の点灯順序を例示している。本実施の形態では、ドロップアウトカラーが黄色に指定されているため、点灯順序指定部30には、R光源5RとG光源5Gとの点灯順序が決定されている。ここに、順序指定手段としての機能が実現される。
【0055】
光源部駆動部28は、第1キャリッジ7の移動によって光源部5が副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を移動する毎に、図6に示すように指定された点灯順序にしたがって、R光源5RとG光源5Gとを切り替えて点灯させる。ここに、発光色切替手段としての機能が実現される。
【0056】
画像処理部32は、R光源5R点灯時にイメージセンサ13から出力されるアナログ画像データと、G光源5G点灯時にイメージセンサ13から出力されるアナログ画像データと、に基づいて、R光とG光とから生成される黄色の枠線F部分を除去したモノクロ画像P’(図12参照)を生成する。ここに、モノクロ画像生成手段としての機能が実現される。ここで、黄色は赤と緑とを合成して得られる補色である。R光源5RおよびG光源5Gを点灯させることにより得られる画像に基づいて黄色の枠線F部分を除去したモノクロ画像P’を得る技術ついては公知の技術であるため説明を省略する。
【0057】
ところで、本実施の形態のスキャナ装置1は、上述したように、操作部24における操作によって、高解像度モードまたは低解像度モードを設定することが可能であり、設定された解像度モードに応じて異なる動作を行う。
【0058】
例えば、高解像度モードが設定されている場合、シフトパルス発生器36は、上述したように、光源部5における発光色の切り替えタイミングに応じて、図8に示すようなタイミングでシフトパルスSHを発生させる。これにより、全ての受光素子13aおよび13bからの出力値は、R光源5Rによって露光された画像光と、G光源5Gによって露光された画像光とが加色混合された出力値となる。図8に示すようなタイミングでシフトパルスSHを発生させ、このシフトパルスSHの発生タイミングに応じてシフト電極35からの出力タイミングを制御した場合、シフト電極34からの出力信号の出力タイミングは、図13に示すようになる。図13からも判るように、高解像度モード設定下での原稿画像の読み取りに際しては、全てのシフト電極35から出力される出力信号が加色混合信号となる。ここで、図14は、高解像度モードの設定下での読み取りに際しての各画素の読取位置および各読取位置における露光色を示している。図14からも判るように、高解像度モード設定下での原稿画像の読み取りに際しては、全ての画素から出力される出力信号が加色混合信号となるため、従来の画像読取装置と同じ動作をすることとなる。
【0059】
一方で、例えば、低解像度モードが設定されている場合、シフトパルス発生器36は、図9に示すようなタイミングでシフトパルスSHを発生させる。これにより、奇数番目に配列された受光素子13aからの出力はR光源5Rによって露光された画像光と、G光源5Gによって露光された画像光とが加色混合された出力値となるが、偶数番目に配列された受光素子13bからの出力はR光源5Rによって露光された画像光またはG光源5Gによって露光された画像光が、1ライン毎に交互に出力される。図9に示すようなタイミングでシフトパルスSHを発生させた場合、シフト電極35a,35bによる出力信号の出力タイミングは、図15に示すようになる。すなわち、図15に示すように、低解像度モードの設定下での読み取りに際しては、奇数番目に配列された受光素子13a出力される出力信号は、R光源5Rによって露光された画像光とG光源5Gによって露光された画像光とが加色混合された出力信号値となるが、偶数番目に配列された受光素子13bから出力される出力信号値はR光源5Rによって露光された画像光またはG光源5Gによって露光された画像光が交互に出力される。
【0060】
なお、R光源5Rによって露光された画像光とG光源5Gによって露光された画像光とを、1ライン毎に交互に出力するようにしてもよいが、本実施の形態では、点灯順序指定部30によって、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光を発光させるように設定されているため、シフトパルス発生器36から発生させるシフトパルスSHおよび発光色の切り替えタイミングを調整することで、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の画像光を得ることができる。
【0061】
なお、図16は、低解像度モードの設定下での読み取りに際しての各画素の読取位置および各読取位置における露光色を示している。図16からも判るように、低解像度モード設定下での原稿画像の読み取りに際しては、奇数画素からは原稿の輝度情報を取得することができ、偶数画素からは原稿の色情報を取得することができる。
【0062】
本実施の形態のスキャナ装置1では、低解像度モードの設定下での原稿画像の読み取りに際し、イメージセンサに結像された画像光に基づく出力信号のγ値を下記のように補正する。読み取り画像のγ値の補正に際しては、イメージセンサに結像された画像光の強度が、予め設定された規定閾値よりも大きいか小さいかによって参照するγ補正値データ群を異ならせ、ドロップアウトカラー用のγ補正値データ群、または、通常のモノクロ画像用のγ補正値データ群のいずれか一方を参照し、各γ補正値データ群から取得されるγ補正値を当該画像光に基づく出力信号として取得する。ここに、γ補正値取得手段としての機能が実現される。
【0063】
ここでは、R光源5Rによって露光された画像光に基づく出力とG光源5Gによって露光された画像光に基づく出力とが閾値以上の領域を、原稿Pの地肌またはドロップアウトカラーにより画像が形成された領域と判断し、例えば、ドロップアウトカラー用γテーブルを適用する。またそれ以外の領域については、通常モノクロ読取用γテーブルを適用する。
【0064】
なお、γテーブルは、偶数画素から出力される出力値に対して補正を行う場合にのみ使用される。また、奇数画素の出力に対していずれか一方のγテーブルを適用し画像を形成する。
【0065】
このように、本実施の形態のスキャナ装置1によれば、原稿画像の読み取り動作に際して、原稿画像と光源部5とが副走査方向に主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、光源部5から発光する光の色を、ドロップアウトカラーに基づいて指定された発光色で指定された発光順序にしたがって切り替え、各発光色で露光された原稿からの反射光をイメージセンサ13における各受光素子13aおよび13bで受光し、受光した画像光に応じてシフト電極34a,34bから出力される出力信号に基づいて、指定されたドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成するが、発光色の切り替えに応じて、シフト電極34a,34bが出力する出力信号の出力タイミングをシフト電極34a,34b毎に調整することで、例えば、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号をシフト電極34a,34bから出力したり、単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号をシフト電極34a,34bから出力したりすることができ、加色混合された出力信号から輝度情報を得るとともに単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号から色情報を得ることで、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0066】
また、本実施の形態のスキャナ装置1によれば、波形信号であるシフトパルスSHに基づき出力信号を出力するシフト電極34a,34bに対して、シフトパルスSHの位相をシフト電極34a,34b毎に異ならせることでシフト電極34a,34bが出力する画像光の出力タイミングをシフト電極34a,34b毎に調整することにより、実用上容易かつ正確に、シフト電極34a,34bが出力する画像光の出力タイミングをシフト電極34a,34b毎に調整することができる。
【0067】
また、本実施の形態のスキャナ装置1によれば、低解像度設定がなされている場合には、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度であっても、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号と単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号とを出力させることができ、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0068】
また、本実施の形態のスキャナ装置1によれば、単一の発光色で露光された画像光を、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に複数色分得ることができ、原稿Pを単一の発光色で切り替えて露光する場合にも、原稿画像と光源部5とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に複数色分の画像を得ることができるので、画像品質の低下を抑制することができる。
【0069】
なお、本実施の形態では、各種操作キーを有する操作部24として説明したが、これに限るものではなく、ドロップアウトカラーの指定に際しての設定状態や操作ガイダンス等を表示するLCD等の表示部を有する操作部としてもよい。これにより、指定したドロップアウトカラーを表示画面に表示させることができるので、設定ミス等を防止し、より使い勝手のよいスキャナ装置を提供することができる。
【0070】
次に、本発明の第2の実施の形態について図17および図18を参照して説明する。本実施の形態は、複写装置としてデジタル複写機への適用例を示す。
【0071】
図18は、本実施の形態のデジタル複写機を示す縦断側面図である。デジタル複写機40は、スキャナ装置1と、スキャナ装置1で生成したモノクロ画像データに基づくモノクロ画像を記録媒体41に形成する画像形成装置としてのレーザプリンタ42とを備えている。
【0072】
レーザプリンタ42のハウジング43には、シート状の記録媒体41を積層状態で収納する給紙カセット44が設けられている。
【0073】
ハウジング43内には、給紙カセット44から電子写真方式のプリンタエンジン45や定着装置46を経由して排紙トレイ47に至る媒体経路48が設けられている。給紙カセット44に収納された記録媒体41のうち最上位の1枚は、給紙コロ44aによって媒体経路48に給送され、図示しない搬送ローラ等によって媒体経路48中を搬送される。
【0074】
プリンタエンジン45は、円筒状に形成されて軸心周りに回転自在とされた光導電性の感光体49や、感光体49の周囲に配設された帯電ローラ50、露光装置51、現像装置52、転写ローラ53、クリーニング装置54等を有している。
【0075】
帯電ローラ50は、外周面を感光体49表面に接触させて配設されており、感光体49との間に帯電電圧を印加することによって感光体49表面を帯電させる。なお、本実施の形態では、感光体49表面に接触する帯電ローラ50を用いたが、これに限るものではなく、例えば、コロナ放電方式によって感光体49表面を非接触帯電させるコロナチャージャ等であってもよい。
【0076】
露光装置51は、レーザ光を発光する光源部や発光したレーザ光で感光体49表面を露光走査する光学部材(いずれも図示せず)を備えており、スキャナ装置1で生成したモノクロ画像データに基づいて感光体49表面を露光走査することで静電腺像を形成する。
【0077】
現像装置52は、現像スリーブ52aの動作によって、ケース52b内に保持されたトナーを感光体49表面に供給することにより、露光装置51によって感光体49表面に形成された静電潜像を顕像化する。
【0078】
転写ローラ53は、感光体49との間に転写電圧を印加することにより、感光体49表面に付着するトナーを、レジストローラ対55によってタイミング調整されて搬送された記録媒体41に転写する。
【0079】
定着装置46は、トナー像が転写された記録媒体41に対して加熱および加圧することにより、該記録媒体41にトナー像を定着させる。トナー像定着後の記録媒体41は、排紙トレイ47上に排出される。
【0080】
クリーニング装置54は、トナー像を転写した後の感光体49の表面に残存する残留トナーや紙粉等を除去することにより、感光体49表面をクリーニングする。
【0081】
また、本実施の形態では、感光体49表面に形成したトナー像を記録媒体41に直接転写するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、感光体49表面に形成したトナー像を図示しない中間転写ベルト等の中間転写媒体を介して記録媒体41に転写するようにしてもよい。
【0082】
図18は、デジタル複写機40が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。デジタル複写機40のバスラインには、プリンタエンジン45等のレーザプリンタ42が備える各部を駆動制御する書込部56が接続されている。書込部56は、制御部20から出力される書き込み指示等に応じてプリンタエンジン45等を駆動制御する。
【0083】
本実施の形態のデジタル複写機40は、スキャナ装置1で生成されたモノクロ画像データに基づくモノクロ画像を記録媒体41に形成するので、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去したモノクロ画像を記録媒体41に形成することができる。
【0084】
次に、本発明の第3の実施の形態について図19および図20を参照して説明する。本実施の形態のスキャナ装置1は、パーソナルコンピュータ等のようにユーザとの間でのインターフェイスを備える外部装置と接続して使用される。
【0085】
ここで、図19は、スキャナ装置1に接続されるパーソナルコンピュータを概略的に説明するブロック図である。パーソナルコンピュータ60は、各種演算を行ないパーソナルコンピュータ60が備える各部を駆動制御する制御部61を備えている。制御部61は、パーソナルコンピュータ60が備える各部を駆動制御するCPU62、BIOSやOSおよびその他の制御プログラムを記憶するROM63、可変的なデータを書き換え自在に記憶しCPU62のワークエリアとして機能するRAM64、および、HDD65等の外部記憶装置等をバスライン66を介して接続することにより構成されている。
【0086】
バスライン66には、例えば、キーボードやマウス等の入力装置67や、LCD等の表示装置68等が接続されている。表示装置68の表示部には、図20に示すような設定画面70が表示される。設定画面70には、原稿画像の読み取り動作に際して、ドロップアウトカラー画像の除去を行なうか否かを設定するボックス70aや、ドロップアウトカラーを指定するボックス70bに加えて、原稿画像の読み取り解像度を設定するボックス70eが表示されている。また、設定画面70には、これらの各種ボックス70a,70b,70eにより設定された内容にしたがった原稿画像の読み取り動作の開始を宣言する「読み取り」キー70cや原稿画像の読み取り動作のキャンセルを宣言する「キャンセル」キー70d等が表示されている。
【0087】
操作者は、この設定画面70が表示されている状態で、入力装置67を操作することにより、原稿画像の読み取り動作に際してドロップアウトカラー画像の除去を行なうか否かを設定し、行なう場合はそのドロップアウトカラーを指定することができる。
【0088】
なお、図20では、原稿画像の読み取り動作に際してドロップアウトカラー画像の除去を行ない、そのドロップアウトカラーが黄色に設定されており、読み取り解像度が低解像度モードに設定されている状態を示している。
【0089】
加えて、パーソナルコンピュータ60は、スキャナ装置1との間でデータ通信を行なうインターフェイス69を備えている。入力装置67の操作により設定画面70中で設定された情報は、図16に示す「読み取り」キー70cが操作される(例えば、クリックされる)と、インターフェイス69を介してスキャナ装置1へ出力される。
【0090】
スキャナ装置1は、パーソナルコンピュータ60から出力された情報を受信すると、受信した情報に応じて、原稿画像の読み取り動作を行なう。
【0091】
本実施の形態によれば、ドロップアウトカラー画像の除去を含む原稿画像の読み取り動作を行なうための格別な操作部や表示部等をスキャナ装置1に設けることなく、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0092】
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態のスキャナ装置1でも設定画面70について説明したが、これに限るものではなく、ドロップアウトカラー画像の除去を行なう領域を指定できるような画面を表示させてもよい。
【0093】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像読取装置によれば、原稿画像の読み取り動作に際して、原稿画像と光源部とが副走査方向に主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、光源部から発光する光の色を、ドロップアウトカラーに基づいて指定された発光色で指定された発光順序にしたがって切り替え、各発光色で露光された原稿からの反射光を受光部における各受光素子で受光し、受光した画像光に応じて出力素子から出力される出力信号に基づいて、指定されたドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成するが、発光色の切り替えに応じて、出力素子が出力する出力信号の出力タイミングを出力素子毎に調整することで、例えば、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号を出力素子から出力したり、単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号を出力したりすることができ、加色混合された出力信号から輝度情報を得るとともに単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号から色情報を得ることで、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0094】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像読取装置において、実用上容易かつ正確に出力素子が出力する画像光の出力タイミングを出力素子毎に調整することができる。
【0095】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の画像読取装置において、低解像度設定がなされている場合には、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度であっても、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号と単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号とを出力させることができ、単純にモノクロ画像を得るための通常の読み取り動作と同じ速度で、読み取った原稿画像からドロップアウトカラー画像を正確に除去することができる。
【0096】
請求項4記載の発明によれば、請求項1,2または3記載の画像読取装置において、単一の発光色で露光された画像光を、原稿画像と光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、複数色分得ることができ、原稿を単一の発光色で切り替えて露光する場合にも、画像品質の低下を抑制することができる。
【0097】
請求項5記載の発明によれば、請求項1,2、3または4記載の画像読取装置において、原稿の地肌部分またはドロップアウトカラーで形成された画像であると判断される値を所定閾値に設定することにより、ドロップアウトカラーで形成された画像に対するγ補正とそれ以外の画像に対するγ補正とをそれぞれ別個に行うことができ、これによって、ドロップアウトカラーを除去した画像の品質向上を図ることができる。
【0098】
請求項6記載の発明の複写装置によれば、請求項1ないし5のいずれか一に記載の画像読取装置によってドロップアウトカラー画像を除去したモノクロ画像データに基づく画像を、記録媒体に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のスキャナ装置を概略的に示す縦断側面図である。
【図2】光源部について説明する模式図である。
【図3】スキャナ装置が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図4】高解像度モード設定下における読み取り動作のタイミングを例示するタイミングチャートである。
【図5】図8および図9は、本発明における読み取り動作のタイミングの一例を示した図である。
【図6】読取部における各部について説明するブロック図である。
【図7】イメージセンサおよびその制御部の構成の一例を示すブロック図である。
【図8】高解像度モード設定下における読み取り動作のタイミングを例示するタイミングチャートである。
【図9】低解像度モード設定下における読み取り動作のタイミングを例示するタイミングチャートである。
【図10】原稿画像を説明する平面図である。
【図11】点灯順序指定部によって決定されて、光源部駆動部が光源部における各光源部を駆動する際の点灯順序を示す説明図である。
【図12】ドロップアウトカラー画像除去後の画像を説明する平面図である。
【図13】高解像度モード設定下におけるシフト電極からの出力信号の出力タイミング、各光源からの発光タイミング、および、読み取りタイミングを示すタイミングチャートである。
【図14】高解像度モードの設定下での読み取りに際しての各画素の読取位置および各読取位置における露光色を示す説明図である。
【図15】低解像度モード設定下におけるシフト電極からの出力信号の出力タイミング、各光源からの発光タイミング、および、読み取りタイミングを示すタイミングチャートである。
【図16】低解像度モードの設定下での読み取りに際しての各画素の読取位置および各読取位置における露光色を示す説明図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態のデジタル複写機を示す縦断側面図である。
【図18】デジタル複写機が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態のスキャナ装置に接続されるパーソナルコンピュータを概略的に説明するブロック図である。
【図20】設定画面を例示する正面図である。
【図21】ラインセンサの画素間での出力比を例示する説明図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置
5 光源部
11 移動装置
13a,13b 受光素子
13 受光部
35 出力素子
40 複写装置
42 画像形成装置
Claims (6)
- 原稿画像に対して複数色の光を選択的に発光する光源部と、
前記原稿画像と前記光源部とを副走査方向に沿って相対的に移動させる移動装置と、
主走査方向に沿ってライン状に配列された複数の受光素子を備え、前記移動装置による前記原稿画像と前記光源部との相対移動に際して前記原稿画像から反射される光を画像光として主走査方向に1ライン分ずつ受光する受光部と、
ドロップアウトカラーを指定するドロップアウトカラー指定手段と、
前記ドロップアウトカラー指定手段が指定したドロップアウトカラーに基づいて前記光源部からの発光色と該発光色の発光順序とを指定する順序指定手段と、
前記原稿画像と前記光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する毎に、前記順序指定手段が指定する発光色の光を指定された発光順序にしたがって切り替える発光色切替手段と、
前記発光色切替手段が切り替えた発光色毎に前記受光部が受光した画像光に応じた出力信号を前記受光素子毎に出力する出力素子と、
前記出力素子が出力する出力信号に基づいて、前記ドロップアウトカラー指定手段が指定したドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成するモノクロ画像生成手段と、
前記発光色切替手段による発光色の切り替えタイミングに応じて、前記出力素子が出力する出力信号の出力タイミングを前記出力素子毎に調整する出力タイミング制御手段と、
を具備する画像読取装置。 - 前記出力素子は、波形信号に基づき出力信号を出力し、
前記出力タイミング制御手段は、前記出力素子に出力信号を出力させる波形信号の位相を前記出力素子毎に異ならせることで前記出力素子が出力する画像光の出力タイミングを前記出力素子毎に調整する請求項1記載の画像読取装置。 - 前記モノクロ画像生成手段が生成するモノクロ画像の解像度として高解像度またはこの高解像度よりも低い低解像度を選択的に設定する解像度設定手段を具備し、
前記出力タイミング調整手段は、前記解像度設定手段により高解像度設定がなされている場合には全ての前記出力素子に対して同じタイミングで出力信号を出力させ、前記解像度設定手段により低解像度設定がなされている場合には、異なる複数の発光色で露光された画像光を加色混合した出力信号と単一の発光色で露光された画像光に応じた出力信号とを出力させるように前記出力素子毎に出力信号の出力タイミングを異ならせる請求項1または2記載の画像読取装置。 - 前記順序指定手段は、前記原稿画像と前記光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光が発光されるように前記光源部からの発光色と該発光色の発光順序とを指定し、
前記発光色切替手段は、前記原稿画像と前記光源部とが副走査方向に沿って主走査方向の1ライン分に相当する距離を相対移動する間に、異なる複数色の光が発光されるように前記順序指定手段が指定する発光色の光を指定された発光順序にしたがって切り替える請求項1,2または3記載の画像読取装置。 - 前記出力素子からの出力信号値と出力画像のγ値に関する補正出力信号値とを対応付けたγ補正値データ群を複数記憶する補正値記憶手段と、
前記出力素子からの出力信号値の所定閾値に対する大小に応じて一の前記γ補正値データ群を参照し、前記出力素子からの出力信号値に応じた補正出力信号値を取得するγ補正値取得手段と、
を具備し、
前記モノクロ画像生成手段は、前記γ補正値取得手段が取得した補正出力信号値に基づいて、前記ドロップアウトカラー指定手段が指定したドロップアウトカラーによって形成された画像を除去したモノクロ画像を生成する請求項1,2、3または4記載の画像読取装置。 - 請求項1ないし5のいずれか一に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置で読み取ったモノクロ画像データに基づく画像を記録媒体に形成する画像形成装置と、
を具備する複写装置。
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JP2003117481A JP2004328159A (ja) | 2003-04-22 | 2003-04-22 | 画像読取装置および複写装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008257325A (ja) * | 2007-04-02 | 2008-10-23 | Toshiba Corp | 文字読取装置及び文字読取プログラム |
US9514591B2 (en) | 2007-03-29 | 2016-12-06 | Glory Ltd. | Paper-sheet recognition apparatus, paper-sheet processing apparatus, and paper-sheet recognition method |
-
2003
- 2003-04-22 JP JP2003117481A patent/JP2004328159A/ja active Pending
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