JP2014235834A - 直流電流遮断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流事故電流を高速に遮断し、かつ低コスト及び導通損失の低減によって高効率送電を実現することにある。
【解決手段】実施の形態によれば、直流送電網の送電線の事故点を高速に切り離す直流電流遮断装置であって、機械接点を持ち、当該機械接点が切り離された状態で所定の絶縁耐圧を持った定常動作時電流経路に配置されたメカ遮断器13と、自己消弧能力を持つスイッチング素子を2個直列接続された半導体遮断器14と、自己消弧能力を持つスイッチング素子を2個直列に接続した2つのレグとコンデンサとを並列に接続してH形ブリッジユニットとし、当該H形ブリッジユニットを1つまたは2つ以上直列接続したH形ブリッジユニット群16とを備え、半導体遮断器とH形ブリッジユニット群とを直列に接続してメカ遮断器に並列接続される事故時電流経路に配置した直流電流遮断装置である。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、直流電流遮断装置に関する。
近年、風力発電、太陽光発電、太陽熱発電などの再生可能エネルギーの普及が促進されているが、より大電力の再生可能エネルギーでまかなうためには、洋上風力発電、砂漠地帯での太陽光発電や太陽熱発電が検討され始めている。
洋上風力発電においては、洋上発電された電力を消費地である都市まで海底ケーブルで大電力送電したり、アフリカや中国大陸奥部の砂漠地で発電された大電力を例えばヨーロッパや沿岸地帯の大都市まで長距離にわたって高効率に送電することが必要になってくる。
このような要求に対応処するためには、従来の三相交流による電力送電よりも、直流送電のほうが高効率、かつコストを抑えながら設置することが可能になるため、直流送電網の構築が検討され始めている。
直流送電においては、発電された交流電力を直流送電用の直流に変換するコンバータや送電されてきた直流を都市内の電力設備内にて交流に変換するインバータなどの電力変換装置が必要になる。この場合、交流電力系統内にコンバータ、インバータのスイッチングに伴う高調波成分が流出しないように、正弦波に近い電圧波形を出力することができるモジュラーマルチレベル変換器回路などの検討・実用化が進められている。
ところで、直流送電システムは、長距離大電力の送電に適用する場合、従来の交流送電システムに比べて、低コストで設置可能であり、送電損失が少ない高効率システムを構築することが可能である。しかし、落雷などによって系統事故が発生したとき、その系統事故の事故発生点を迅速に遮断することが難しい制約がある。
交流送電システムは、機械接点式遮断器により、交流電流が交流周波数50Hzまたは60Hzの半サイクルごとにゼロを横切る点を利用して高速に電流遮断することができるのに対して、直流送電システムでは直流電流がゼロを横切る点が無いため、機械接点式遮断器では直流電流を迅速に遮断できない為である。
通常、電力送電網を構築する場合、事故発生点を送電網から高速に切り離して健全な送電網だけで運転継続しなければならない要求が発生することが想定されるが、前述するように系統事故時に事故電流を高速に遮断できない制約があると、以上のような直流送電網を構築できなくなってしまう。
そこで、従来、図5に示すように、直流送電網の送電線101の所要個所に、複数個のH形ブリッジユニット103,…を直列接続した構成の直流電流遮断装置が提案されている。各H形ブリッジユニット103は、自己消弧能力を持つ例えばIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等のスイッチング素子をそれぞれ2個直列接続した2つのレグ103a,103bとコンデンサ103cとを並列接続した回路構成である。
ここで、複数個のH形ブリッジユニット103,…を直列接続した理由は、1個のH形ブリッジユニット103を構成する半導体スイッチング素子の耐電圧が小さいので、送電線101の直流線路電圧に相当する耐電圧をもたすために、複数個のH形ブリッジユニット103,…を直列接続したものである。
図5の直流電流遮断装置は、定常動作時、各H形ブリッジユニット103,…のレグ103a,103bの所要の半導体スイッチング素子をオンして定常動作時の直流電流を流し、系統事故の発生時には当該半導体スイッチング素子をオフし、半導体スイッチング素子の自己消弧能力を活用して直流事故電流でも高速に遮断する。その結果、将来の直流送電システムにおいても、事故時の直流電流を高速に遮断することが可能となった。
しかしながら、以上のような高速遮断が可能な回路構成では、送電する電力全てが常時複数のHブリッジユニット103,…の半導体スイッチング素子を通過することになるため、大きな導通損失が発生し、ひいては遮断装置の容量増大、多数の半導体スイッチング素子の電流通過に伴う送電損失の増加によって通常運転時の送電効率の低下を招き、高コスト、遮断装置の大型化は避けられない。
そこで、以上のような問題を解決するために、図6に示すような直流電流遮断装置が提案されている。
この直流電流遮断装置は、直流送電網の送電線101の所要個所に、機械接点式電流遮断器104と補助半導体遮断器105の直列接続回路と、半導体遮断器106とを並列に接続した回路構成である。
この直流電流遮断装置によれば、定常動作時には、機械接点式電流遮断器104及び補助半導体遮断器105をオン状態にし、半導体遮断器106をオフ状態に設定する。このとき、通常の直流電流は、機械接点式電流遮断器104と補助半導体遮断器105の直列回路を通って流れる。
一方、系統事故発生時には、補助半導体遮断器105をオフすると同時に並列接続の半導体遮断器106をオンする。これにより、事故電流はすべて並列接続の半導体遮断器106に流れ始める。その後、機械接点式電流遮断器104に流れる電流がゼロになった時点で、機械接点式電流遮断器104を切り離して絶縁耐圧を確保できるような状態にし、並列接続側の半導体遮断器106をオフすることにより、事故電流を遮断する。
このような直流電流遮断装置は、定常動作時の導通損失は補助半導体遮断器105の導通損失だけであるので、図5に示す直流電流遮断装置に比べて導通損失を低減することができるが、未だ補助半導体遮断器105の導通損失が発生してしまう問題があり、未だ改善する余地がある。
国際公開第2011/12174号パンフレット 国際公開第2011/57674号パンフレット
本発明が解決しようとする課題は、直流事故電流を高速に遮断する機能を有し、かつ設備容量及び導通損失の低減によって高効率・低コストの直流電流遮断装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、実施形態に係る直流電流遮断装置は、直流送電網の送電線の所要個所に設置され、当該送電線の事故点を高速に切り離す直流電流遮断装置であって、
機械接点を持ち、当該機械接点が切り離された状態で事故点を切り離すのに必要な直流電圧に耐える絶縁耐圧を持ったメカ遮断器と、自己消弧能力を持つスイッチング素子をエミッタ同士を接続することで少なくとも2個直列接続された半導体遮断器と、自己消弧能力を持つスイッチング素子を2個直列に接続した2つのレグとコンデンサとを並列に接続してH形ブリッジユニットとし、当該H形ブリッジユニットを1つまたは2つ以上直列接続したH形ブリッジユニット群とを備え、前記メカ遮断器を定常動作時電流経路に配置し、かつ前記半導体遮断器と前記H形ブリッジユニット群とを直列に接続して前記定常動作時電流経路に並列接続される事故時電流経路に配置する直流電流遮断装置である。
直流送電システムに適用される直流電流遮断装置の一実施の形態を示す構成図。 図1の直流電流遮断装置の動作検証を行うシミュレーション回路の構成図。 図2に示すシミュレーション回路によるシミュレーション結果を説明する図。 直流送電システムに適用される直流電流遮断装置の他の実施の形態を示す構成図。 従来の直流電流遮断装置の構成図。 従来の他の直流電流遮断装置の構成図。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係る直流電流遮断装置の構成を示す図である。
直流電流遮断装置は、従来と同様に直流送電網の送電線11の所要個所に設置される。
直流電流遮断装置は、定常(通常)動作時電流経路となる機械接点式電流遮断器(以下、メカ遮断器と呼ぶ)13からなる定常動作時電流経路に対して、事故時電流経路となる半導体遮断器14とH形ブリッジユニット16との直列回路が並列に接続された構成である。
メカ遮断器13は、機械接点を有し、当該機械接点が切り離された状態において事故点を切り離すのに必要な直流電圧に耐える絶縁耐圧を持つように構成されている。
半導体遮断器14は、例えばIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ等のような自己消弧能力を持った2個直列接続された半導体スイッチング素子14a,14bを備えている。2個の半導体スイッチング素子14a,14bとしては、エミッタ同士が共通接続されているが、半導体スイッチング素子は2個以上であってもよく、特に個数を限定するものではない。
この半導体遮断器14には、半導体遮断器14に一定電圧以上の電圧が印加されたときに導通する機能を有する非線形素子アレスタ15が並列に接続されている。
前記H形ブリッジユニット16は複数個直列に接続されている。各H形ブリッジユニット16は、具体的には,自己消弧能力を持つ2個の例えばIGBT等の半導体スイッチング素子をそれぞれ直列接続した2つのレグ16a,16bとコンデンサ16cとが並列接続された回路構成となっている。なお、H形ブリッジユニット16は2個直列に接続しているが、2個以上であってもよく、特に個数は限定しない。
次に、以上のような直流電流遮断装置の作用について説明する。
直流電流遮断装置は、定常動作時には、メカ遮断器13をオン状態、半導体遮断器14及びH形ブリッジユニット16,16をオフ状態として動作させる。直流送電網の送電線11を利用して電力融通する場合、通常電流は、送電線11の上流側からメカ遮断器13を通って送電線11の下流側へ流れる。
一方、系統事故発生時は、半導体遮断器14の半導体スイッチング素子14a,14bをオン状態に移行させるとともに、H形ブリッジユニット16,16の出力電圧制御により前記メカ遮断器13に流れる電流を略ゼロとなるような制御を行う。
以下、メカ遮断器13に流れる電流をゼロにする制御について説明する。
メカ遮断器13を流れる電流IdcMは例えば電流センサー(図示せず)にて検出される。検出された電流IdcMと、予め設定される事故発生検出用しきい値IdcJIKOとを比較し、検出電流IdcMが事故発生検出用しきい値IdcJIKOを超えたとき、半導体遮断器14の半導体スイッチング素子14a,14bのゲート信号をオフからオンに切り替えるとともに、H形ブリッジユニット16,16の出力電圧VHを、次のような制御アルゴリズムに基づいて演算し出力する。
VH=G(s)×(IdcM−0)
但し、上式において、G(s)は制御ゲイン、sはラプラス演算子である。G(s)は制御ゲインであって、例えば一般的な比例積分制御を行う。
すなわち、各H形ブリッジユニット16の各レグ16a,16bの半導体スイッチング素子を予め定めるオン・オフ時間の比(duty)に従ってパルス幅変調制御を実行することにより、メカ遮断器13に流れる電流IdcMが略ゼロとなるように制御し続ける。つまり、各レグ16a,16bの半導体スイッチング素子をパルス幅変調制御を実施することによりH形ブリッジユニット16,16の出力電圧VHを可変出力する。
そして、ほぼゼロとなった状態でメカ遮断器13をオフ状態とする。メカ遮断器13には電流が流れていないので機械式接点をオフ状態に設定しても、通常直流電流導通時のようにアークを引いて電流が流れ続けるようなことは発生せず、電流遮断能力のない遮路器を用いて電流遮断することも可能となる。
この状態において、半導体遮断器14を構成する半導体スイッチング素子14a,14bのゲート信号をオンからオフに切り替えることにより、半導体遮断器14を流れていた事故電流が半導体遮断器14の自己消弧能力によって最終的に遮断される。
次に、図2及び図3は前述した実施の形態1に係る直流電流遮断装置の有効性を説明するために実施したシミュレーション実施回路の構成及びシミュレーションの動作状態を表す図である。
シミュレーション実施回路は、電流送電網を模擬した回路構成の中に図1に示す直流電流遮断装置に接続し、この直流電流遮断装置に直流電圧320KVを印加した状態とした後、模擬化した電流送電網の送電線に雷などに起因する地絡事故を発生させたものである。なお、ここでは、4個のH形ブリッジユニット16を直列接続した構成となっている。
図3(a)は半導体遮断器14をオフしたときの半導体遮断器両端電圧Vmain−brkの変化状態を表わしている。すなわち、半導体遮断器14をオフすると、半導体遮断器両端にはアレスタ15の設定電圧である500KV近くの電圧が表れ、その後、アレスタ15に電流が流れているので、アレスタ15で電力エネルギーが消費され尽くすまで
半導体遮断器14の両端電圧Vmain−brkが低下していく。つまり、半導体遮断器14がオフした後、アレスタ15の設定電圧500KVで、直流電流遮断装置の電圧はクランプされ、系統電圧320KVとの差分で事故電流は減衰する。
図3(b)は系統事故発生時に半導体遮断器14をオンしたときのメカ遮断器電流isubと半導体遮断器電流imainとの合計となる直流線路電流ilinekの変化状態を表わしている。このとき、直流線路電流ilinekの頂点となった時点にて、半導体遮断器14がオフされている(図3(a)参照)。この図3(b)から直流線路電流ilinekは地絡事故発生後、3ms以内でゼロとなっている。従って、この直流電流遮断装置は、直流事故電流を高速で遮断することができる。
図3(c)は4直列のH形ブリッジユニット16のコンデンサ16cの電圧Vcell−1〜Vcell−4k変化状態を表わしている。
図3(d)はH形ブリッジユニット16の動作開始タイミング、メカ遮断器13の開放及び半導体遮断器14の開放タイミングを表わしている。
従って、この直流電流遮断装置は、系統事故発生時に前述した制御手順に従って制御すれば、図3(b)に示すように最終的に直流事故電流を高速に遮断することができる。
従って、実施の形態1による直流電流遮断装置の構成によれば、定常動作時にメカ遮断器13だけを電力融通電流が流れるため、導通損失はメカ遮断器13のみでほとんど発生しなくなり、高効率な直流電流遮断装置を提供できる。
(実施の形態2)
図4は実施の形態2に係る直流電流遮断装置の構成を示す図である。
実施の形態2は、直流送電網の送電線11の所要個所に、例えば5つの直流電流遮断ユニット21,…を直列接続した直流電流遮断装置を設けた構成である。
これら直流電流遮断ユニット21の内部構成及び制御動作は、実施の形態1で説明した直流電流遮断装置とほぼ同一の構成及び制御動作であって、特に異なるところは、それぞれの直流電流遮断ユニット21の絶縁耐圧が実施の形態1の1/5となっていることである。
以上のような直流電流遮断装置の構成としたのは、次のような理由から実現したものである。すなわち、実施の形態2に係る直流電流遮断装置は、例えば実施の形態1の直流電流遮断装置において、電流送電網の送信線11の直流電圧が高くなるにしたがって必要絶縁耐圧が高くなることから、メカ遮断器13の構造(構成)を容易にするために発明したものである。
メカ遮断器13は、オフ時の絶縁耐圧確保のために接点間の距離を絶縁耐圧に応じて長く取る必要があるが、距離が長くなるに従いオフ動作完了までにかかる時間が長くなり、直流事故電流の遮断完了時間がそれに応じて長くなってしまう。
そこで、実施の形態2では、絶縁耐圧1/5のメカ遮断器13を直列に5個接続した構成をとることで、それぞれの接点間距離を短くして動作時間を短縮することを可能にしたものである。しかしながら、実施の形態1の回路構成におけるメカ遮断器13を単純に5分割回路に置き換えると、5つの遮断器間の動作時間のばらつきに起因して、電圧集中が起こり、絶縁耐圧が破壊されることが起こる懸念がある。これを解消するために、並列に接続する半導体遮断器14及びH形ブリッジユニット16も5分割してそれぞれ個別に接続することにより、動作時間のばらつきに起因した過電圧を抑制することが可能になる。
各ハイブリッド遮断器21のそれぞれのメカ遮断器13をオフした後、5つの半導体遮断器14,…のうち、4つの半導体遮断器14のみをオフにすると、直列回路全体でのアレスタ電圧は400kVとなり、事故電流減衰速度を、実施の形態1よりも遅くすることができる。これを利用して、事故電流の増加を抑制しながら事故電流継続を可能にして、事故地点同定など、系統運用に必要な事故電流の制御も可能になる。
この実施の形態2に係る直流電流遮断装置を用いれば、実施の形態1と同様に、定常動作時は、各ハイブリッド遮断器21のメカ遮断器13だけに電力融通電流が流れるため、メカ遮断器13のみとなって導通損失はほとんど発生しなくなり、高効率な直流電流遮断装置を提供することが可能になる。
よって、高電圧の直流送電システムに適用することが可能になるとともに、事故電流の減衰速度も調整することが可能になるため系統運用の容易化が可能になる。
なお、上記実施の形態2においては、複数個の直流電流遮断ユニット21,…で構成されているが、これら直流電流遮断ユニット21,…の半導体遮断器14をオフする台数を制御することにより、事故電流を段階的に減少させるように動作させてもよい。
その他、上記各実施の形態は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…直流送電網の送電線、13…メカ遮断器(機械接点式電流遮断器)、14…半導体遮断器、14a,14b…自己消弧能力を持った半導体スイッチング素子、15…アレスタ、16…H形ブリッジユニット、16a,16b…レグ、16c…コンデンサ、21…直流電流遮断ユニット。

Claims (5)

  1. 直流送電網の送電線の所要個所に設置され、当該送電線の事故点を高速に切り離す直流電流遮断装置であって、
    機械接点を持ち、当該機械接点が切り離された状態で事故点を切り離すのに必要な直流電圧に耐える絶縁耐圧を持ったメカ遮断器と、
    自己消弧能力を持つスイッチング素子をエミッタ同士を接続することで少なくとも2個直列接続された半導体遮断器と、
    自己消弧能力を持つスイッチング素子を2個直列に接続した2つのレグとコンデンサとを並列に接続してH形ブリッジユニットとし、当該H形ブリッジユニットを1つまたは2つ以上直列接続したH形ブリッジユニット群とを備え、
    前記メカ遮断器を定常動作時電流経路に配置し、かつ前記半導体遮断器と前記H形ブリッジユニット群とを直列に接続して前記定常動作時電流経路に並列接続される事故時電流経路に配置することを特徴とする直流電流遮断装置。
  2. 請求項1に記載の直流電流遮断装置において、
    定常動作時は、前記メカ遮断器をオン状態、前記半導体遮断器およびHブリッジユニット群をオフ状態に設定し、定常動作時の電流を前記メカ遮断器を通して流す手段と、
    系統事故発生時は、前記半導体遮断器をオン状態に移行するとともに、前記Hブリッジユニット群の出力電圧制御により前記メカ遮断器に流れる電流を略ゼロとなるように制御する手段と、
    前記メカ遮断器に流れる電流がゼロ電流状態となったとき、当該メカ遮断器をオフ状態に移行させた後、前記半導体遮断器で事故電流を遮断する手段と
    を有することを特徴とする直流電流遮断装置。
  3. 直流送電網の送電線の所要個所に設置され、当該送電線の事故点を高速に切り離す直流電流遮断装置であって、
    機械接点を持ち、当該機械接点が切り離された状態で事故点を切り離すのに必要な直流電圧に耐える絶縁耐圧を持ったメカ遮断器と、自己消弧能力を持つスイッチング素子をエミッタ同士を接続することで少なくとも2個直列接続された半導体遮断器と、この半導体遮断器に並列に接続され、一定電圧以上印加されたときに導通するアレスタと、自己消弧能力を持つスイッチング素子を2個直列に接続した2つのレグとコンデンサとを並列接続したH形ブリッジユニットを、1つまたは2つ以上直列接続したH形ブリッジユニット群とを備え、前記メカ遮断器を定常動作時電流経路に配置し、かつ前記アレスタを含む前記半導体遮断器と前記H形ブリッジユニット群とを直列に接続して前記定常動作時電流経路に並列接続される事故時電流経路に配置することによって直流電流遮断ユニットを構成し、
    この直流電流遮断ユニットを少なくとも2個を直列接続して構成したことを特徴とする直流電流遮断装置。
  4. 請求項3に記載の直流電流遮断装置において、
    定常動作時は、前記各直流電流遮断ユニットにおける前記メカ遮断器をオン状態、前記半導体遮断器及び前記H形ブリッジユニットをオフ状態に設定し、定常動作時の電流を前記各メカ遮断器を通して流す手段と、
    系統事故発生時は、前記半導体遮断器をオン状態に移行するとともに、前記H形ブリッジユニットの出力電圧制御により前記メカ遮断器に流れる電流を略ゼロとなるように制御する手段と、
    前記メカ遮断器に流れる電流がゼロ電流状態となったとき、当該メカ遮断器をオフ状態に移行させた後、前記半導体遮断器で事故電流を遮断する手段と
    を有することを特徴とする直流電流遮断装置。
  5. 請求項3に記載の直流電流遮断装置において、
    定常動作時は、前記各直流電流遮断ユニットにおける前記メカ遮断器をオン状態、前記半導体遮断器及び前記H形ブリッジユニットをオフ状態に設定し、定常動作時の電流を前記各メカ遮断器を通して流す手段と、
    系統事故発生時は、前記半導体遮断器をオン状態に移行するとともに、前記H形ブリッジユニットの出力電圧制御により前記メカ遮断器に流れる電流を略ゼロとなるように制御する手段と、
    前記メカ遮断器に流れる電流がゼロ電流状態となったとき、当該メカ遮断器をオフ状態に移行させる手段と、
    前記複数の直流電流遮断ユニットの半導体遮断器をオフにする台数を制御することにより事故電流を段階的に減少させるように動作させる手段と
    を有することを特徴とする直流電流遮断装置。
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