JP2014234262A - シート処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも小型な構成のシート処理装置を提案する。
【解決手段】シートの一方の端部を保持して搬送する処理胴33と、処理胴33により搬送されているシートの面に処理を施す処理部34とを備えたシート処理装置1において、処理胴33のシート搬送方向下流側、かつ、処理部34のシート搬送方向下流側に設けられ、一方の面に処理の施されたシートにおける一方の端部を保持して搬送する搬送胴35と、搬送胴35のシート搬送方向下流側に設けられ、搬送胴35により搬送されているシートの他方の端部を受け取り、シートの表裏を反転して搬送する反転胴37と、反転胴37のシート搬送方向下流側であり、かつ処理部34のシート搬送方向上流側に設けられ、反転胴37からシートの他方の端部を受け取って搬送し、処理部34によってシートの他方の面に処理が施されるように処理胴33へ受け渡す少なくとも1つの渡胴38とを備えるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートに対して処理を施すシート処理装置に関する。
従来、シートの表面を印刷した後に反転して裏面を印刷するシート反転機構を持った反転機構付枚葉輪転印刷機がある(例えば、特許文献1参照)。この反転機構付枚葉輪転印刷機は、隣接する印刷ユニットの間にシートを反転させることのできる反転ユニットを備え、片面印刷および両面印刷をすることが可能となっている。
この特許文献1の反転機構付枚葉輪転印刷機では、反転ユニットが渡胴(特許文献1の第4図における図番17)と圧胴(特許文献1の第4図における図番16)とからなり、両面印刷を行う場合、渡胴によりシートの先端部をつかんだ状態で搬送されているシートの後端を圧胴によりつかみ、当該シートの搬送方向を変えて搬送することができるようになっている。
特公平03−080108号公報
しかしながらかかる特許文献1の反転機構付枚葉輪転印刷機では、表面及び裏面を印刷する構成が分かれており、装置全体としてみても表面用の印刷部分と裏面用の印刷部分とをそれぞれ備える構成であるため大型化してしまうという問題があった。
本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、従来よりも小型な構成のシート処理装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、シートの一方の端部を保持して搬送する処理胴と、前記処理胴により搬送されているシートの面に処理を施す処理部とを備えたシート処理装置において、前記処理胴のシート搬送方向下流側、かつ、前記処理部のシート搬送方向下流側に設けられ、一方の面に処理の施されたシートの一方の端部を保持して搬送する搬送胴と、前記搬送胴のシート搬送方向下流側に設けられ、前記搬送胴により搬送されているシートの他方の端部を受け取り、シートの表裏を反転して搬送する反転胴と、前記反転胴のシート搬送方向下流側、かつ前記処理部のシート搬送方向上流側に設けられ、前記反転胴からシートの他方の端部を受け取って搬送し、前記処理部によってシートの他方の面に処理が施されるように前記処理胴へ受け渡す少なくとも1つの渡胴とを備えるようにする。
請求項2の発明においては、前記処理部により処理の施されたシートを前記搬送胴から受け取って排出する排出装置を備え、前記搬送胴は、シートの片面にのみ処理を施す場合、前記処理部により一方の面に処理が施されたシートを前記排出装置へ排出し、シートの両面に処理を施す場合、前記処理部により一方の面に処理が施されたシートを前記反転胴、前記渡胴を介して前記処理胴へ搬送し、前記処理部によって他方の面が処理された当該シートを前記排出装置へ排出するように当該シートを選択的に搬送するようにする。
請求項3の発明において、前記搬送胴は前記処理胴に対接され、前記反転胴は前記搬送胴に対接され、前記渡胴は前記反転胴および前記処理胴に対接されているようにする。
請求項4の発明において、前記反転胴は、前記搬送胴からシートの他方の端部を受け取る第1の保持装置と、前記第1の保持装置からシートの他方の端部を受け取って前記渡胴へ受け渡す第2の保持装置とを有するようにする。
請求項5の発明において、前記処理胴はシートの一方または他方の端部をくわえる第1のくわえ爪装置を有し、前記搬送胴はシートの一方の端部をくわえる第2のくわえ爪装置と、シートの他方の端部を吸着する吸着装置とを有し、前記反転胴はシートの他方の端部を保持する第1の保持装置と、前記第1の保持装置からシートの他方の端部を受け取って前記渡胴へ受け渡す第3のくわえ爪持装置とを有し、前記渡胴は前記第3のくわえ爪持装置から前記シートの他方の端部をくわえ替えする第4のくわえ爪装置を有するようにする。
請求項1の発明によれば、処理胴を介して搬送されるシートの一方の面を処理部により処理した後、当該処理胴へ再度戻してシートの他方の面を処理部により処理することができるので、当該シートの一方の面および他方の面に対する処理を1つの処理胴および処理部により実行することができ、かくして従来よりも小型な構成のシート処理装置を実現することができる。
請求項2の発明によれば、シートの片面に対する処理と、シートの両面に対する処理の両方を実行することができることに加えて、シートの片面に処理を施す場合、及びシートの両面に処理を施す場合の双方において、処理胴、搬送胴及び排出装置が利用されてシートが排出されるので、共用化部分が多くなり、構成を全体的に小型化することができる。
請求項3の発明によれば、搬送胴は処理胴に対接され、反転胴は搬送胴に対接され、渡胴は反転胴に対接されているので、シートの両面に処理を施す場合に、搬送胴、反転胴、渡胴といった最小数の胴構成により処理胴へシートを受け渡すことができる。また、渡胴が必要最小限の本数で構成されていることにより、両面を処理されるシートが片面を処理胴により処理された後、表裏反転されて再び処理胴へ戻される反転機構を小型化することができ、さらに、処理の終了したシートが処理胴から搬送胴に受け取られ排出装置から排出されるように構成されているので、処理胴により処理を施した後に排出するまでの構成をも小型化することができる。
請求項4の発明によれば、反転胴の第1の保持装置により搬送胴からシートの他方の端部を受け取り、第1の保持装置から第2の保持装置がシートの他方の端部を受け取って渡胴へ受け渡すことによりシートの表裏を反転することができる。
請求項5の発明によれば、処理胴、搬送胴、反転胴および渡胴のくわえ爪装置によるくわえ替えによりシートを搬送することができるので、シートの見当精度を向上させることができる。
デジタル印刷装置の全体構成を示す側面図である。 シートの搬送工程(1)を示す側面図である。 シートの搬送工程(2)を示す側面図である。 シートの搬送工程(3)を示す側面図である。 シートの搬送工程(4)を示す側面図である。 シートの搬送工程(5)を示す側面図である。 シートの搬送工程(6)を示す側面図である。 シートの搬送工程(7)を示す側面図である。 シートの搬送工程(8)を示す側面図である。 シートの搬送工程(9)を示す側面図である。 シートの搬送工程(10)を示す側面図である。 シートの搬送工程(11)を示す側面図である。 シートサイズに応じて吸着胴の回転速度を制御するための回路構成を示すブロック図である。 吸着胴の回転速度制御シーケンスを示すグラフである。 他の実施の形態においてシートサイズに応じて吸着胴の回転速度を制御するための回路構成を示すブロック図である。
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
<デジタル印刷装置の構成>
図1に示すように、シート処理装置としてのデジタル印刷装置1は、供給部としての給紙装置2、処理部としてのデジタル印刷ユニット3及び排出装置5を備えている。
給紙装置2には、複数のシートS1が積載された積載台21および、その積載台21の最上段のシートS1をフィーダボードFBへ搬送するサッカー装置23が設けられている。サッカー装置23は、第1吸23aおよび第2吸23bを備え、第1吸23aおよび第2吸23bがバルブを介して負圧源と接続されている。
フィーダボードFBのシート搬送方向下流側先端近傍には、フレーム3aに揺動自在に支持され、シートS1の一方の端部である先端(くわえ側端部)をくわえて保持する図示しないくわえ爪装置を備えたスイング装置31が配設されている。スイング装置31には給紙側渡し胴32が対向配置され、その給紙側渡し胴32がフレーム3aに回転自在に支持されている。
給紙側渡し胴32には、スイング装置31のくわえ爪装置により受け渡されるシートS1の先端をくわえた状態で保持するくわえ爪装置32aが設けられている。給紙側渡し胴32は、くわえ爪装置32aが配設される一つの切欠とシートS1を支持する一つの有効面とが形成されており、当該有効面は最大サイズのシートS1、すなわちシート搬送方向長さが最長のシートS1を1枚搬送可能な円周長となっている。これを1倍胴(単胴)であるという。なおデジタル印刷ユニット3では、スイング装置31および給紙側渡し胴32により上流側シート搬送装置を構成している。
給紙側渡し胴32には、スイング装置31よりもシート搬送方向下流側に処理胴としての印刷胴33が対接配置され、その印刷胴33がフレーム3aに回転自在に支持されている。印刷胴33は、給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aからシートS1の先端を受け取って保持する第1のくわえ爪装置としての印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cを備えた3倍胴として構成されており、その直径も給紙側渡し胴32の3倍の直径を有している。ここで、シートS1を保持する印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cは円周方向に互いに120度位相をずらした状態で設けられている。
印刷胴33の給紙側渡し胴32との対接部分よりもシート搬送方向下流側には、当該印刷胴33の周面に処理部としてのインクジェットノズル部34が対向配置されている。インクジェットノズル部34には、互いに異なる色のインキがセットされた複数のインクジェットノズルヘッド34a〜34dが印刷胴33の周面に沿ってシート搬送方向に並設され、それぞれが印刷胴33の周面を指向している。
インクジェットノズルヘッド34a〜34dは、印刷胴33の周面で支持されたシートS1との隙間が僅かな間隔となるよう当該印刷胴33に近接して配設されている。なお、印刷胴33、インクジェットノズル部34によりシート印刷装置を構成している。
印刷胴33のインクジェットノズル部34よりもシート搬送方向下流側では、搬送胴としての吸着胴35が当該印刷胴33に対接配置され、その吸着胴35がフレーム3aに回転自在に支持されている。吸着胴35は、供給側渡し胴32の2倍の直径を有する2倍胴でなり、2つの切欠35aおよび35bが180度間隔で配置されている。そして、切欠35aおよび35bには、印刷胴33を介して搬送されてくるシートS1の一方の端部である先端(くわえ側端部)をくわえることにより保持する第2のくわえ爪装置としての吸着胴くわえ爪装置42が設けられている。
また、吸着胴35にはシートS1の他方の端部である後端(尻側端部)を負圧源からの負圧の作用により吸引し、当該シートS1の後端を吸着胴35の周面に密着させる吸着装置41が、180度間隔をあけて二つ配置されている。
吸着装置41は、シートS1のシート搬送方向長さが最長の最大サイズである場合の当該シートS1の後端を吸着可能とし、かつ、当該シートS1のシート搬送方向長さが最短の最小サイズである場合の当該シートS1の後端を吸着可能とすべく、吸着胴35の周面に沿った一定の長さに形成されている。
吸着胴35の印刷胴33との対接点よりもシート搬送方向下流側には、反転胴37が吸着胴35に対接配置され、その反転胴37がフレーム3aに回転自在に支持されている。図5に示されるように、反転胴37には、切欠37aが設けられており、当該切欠37aには第1の保持装置としての吸着部43、第2の保持装置および第3のくわえ爪装置としての反転胴くわえ爪装置44が配設されている。ここで、吸着部43と反転胴くわえ爪装置44とにより反転装置を構成する。
吸着部43は、その先端に多数の吸引孔が設けられた吸着面43aおよび基端部43cを備え、当該基端部43cを中心として揺動自在に支持されており、当該吸着部43の揺動により、当該吸着面43aが吸着胴35の周面に向いた状態で当該吸着胴35の吸着装置41からシートS1の後端を受け取る第1の受取位置(図5)と、当該吸着部43に吸着されたシートS1の後端を切欠37aの内部に引き込み反転胴くわえ爪装置44へシートS1の後端をくわえさせて受け渡す第1の受渡位置(図6)とに位置付けられる。
反転胴くわえ爪装置44は、シートS1をくわえるくわえ爪44aおよび爪台44bを有しており、当該くわえ爪44aは爪台44bとの間でシートS1を挟持する閉位置と当該爪台44bから離間する開位置との間で揺動自在に支持されている。
また、くわえ爪44aおよび爪台44bは当該基端部44cを中心として揺動自在に支持されており、当該くわえ爪44aおよび爪台44bの揺動により、図6に示されるように第1の受渡位置に位置付けられた吸着部43と対向し当該吸着部43の吸着面43aに吸着されているシートS1の後端をくわえ爪44aおよび爪台44bによりくわえて受け取る第2の受取位置と、後述する渡し胴38の渡胴くわえ爪装置38aへシートS1の後端をくわえさせて受け渡す第2の受渡位置とに位置付けられる。
反転胴37の吸着胴35との対接点よりもシート搬送方向下流側であって、印刷胴33の供給側渡し胴32との対接点よりもシート搬送方向上流側には渡し胴38が設けられ、当該渡し胴38が反転胴37および印刷胴33に対接した状態でフレーム3aに回転自在に支持されている。
渡し胴38は、反転胴37の反転胴くわえ爪装置44からシートS1の後端をくわえて受取るとともに印刷胴33に印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cに当該シートS1の後端を受け渡す第4のくわえ爪装置としての渡胴くわえ爪装置38aを備えている。なお、渡し胴38は、1個または少なくとも1個以上の奇数個の渡胴群により構成されていてもよい。
ここで、スイング装置31、給紙側渡し胴32、印刷胴33、反転胴37、渡し胴38はギアにより互いに駆動連結されており、後述するメインモータ55(図13)により駆動される。これに対して、吸着胴35だけは後述する吸着胴駆動モータ56(図13)によりスイング装置31、給紙側渡し胴32、印刷胴33、反転胴37および渡し胴38とは独立した状態で単独駆動される。
なお、吸着胴35、反転胴37、渡し胴38により搬送されるシートS1の経路がシート反転経路を構成する。このシート反転経路は、印刷胴33からシートS1を受け取り、このシートS1を表裏反転させるとともに、当該シートS1を反転させた状態で印刷胴33へ戻す経路である。
ところで吸着胴35の反転胴37との対接点よりもシート搬送方向下流側近傍には、当該吸着胴35から解放されたシートS1を搬送するベルトコンベア状のデリバリーベルト36が配設され、当該デリバリーベルト36のシート搬送方向下流側にはシートS1を積載する積載台45(図1)が配設されている。
デリバリーベルト36および積載台45によってシートS1を排出する排出装置5が構成され、吸着胴35、デリバリーベルト36および積載台45により排出されるシートS1の経路がシート排出経路を構成する。すなわち吸着胴35は、シートS1の搬送経路をシート反転経路とシート排出経路との間で選択的に切り換えるシート搬送経路切替装置を構成する。
<シートサイズに応じたシート搬送制御装置の回路構成>
次に、図13に示すように、デジタル印刷装置1において、シートS1のシート搬送方向におけるシート搬送方向長さが最長の最大サイズ又は最短の最小サイズの場合、そのシートサイズに応じたシート搬送制御を行うシート搬送制御装置50の回路構成について説明する。
デジタル印刷装置1のシート搬送制御装置50は全体の印刷動作等を統括制御するCPU(Central Processing Unit)構成の制御部51を備え、当該制御部51に対して、片面印刷モードまたは両面印刷モードを選択する片面/両面印刷選択ボタン52、シートS1のシートサイズが入力されるシートサイズ入力部53、および速度・位相検出手段としてのロータリエンコーダ54が接続されるとともに、メインモータ55および吸着胴駆動モータ56が接続されている。
<デジタル印刷装置の印刷動作>
このように構成されたデジタル印刷装置1の印刷動作について、片面印刷モードが選択された場合と、両面印刷モードが選択された場合とに分けて説明する。
作業者の片面/両面印刷選択ボタン52の操作により片面印刷モードが選択されると、制御部51はメインモータ55および吸着胴駆動モータ56を駆動させることにより、スイング装置31、給紙側渡し胴32、印刷胴33、反転胴37および渡し胴38を回転させるとともに吸着胴35を回転させる。
このとき吸着胴駆動モータ56は、ロータリエンコーダ54の検出結果に基づいて、制御部51により吸着胴35が印刷胴33と同期回転されるように制御される。これにより、吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42と印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cとの位相が一致するとともに、吸着胴35の周速が印刷胴33の周速と一致する。なお、メインモータ55の駆動により、反転胴37および渡し胴38も回転する。
このように給紙側渡し胴32、印刷胴33、吸着胴35が同期回転された状態で、制御部51はサッカー装置23のバルブを作動させることにより、当該サッカー装置23の第1吸23aおよび第2吸23bが積載台21のシートS1を吸着しフィーダボードFBへ搬送する。
フィーダボードFBにより搬送されるシートS1はスイング装置31のくわえ爪装置によって給紙側渡し胴32へ搬送され、スイング装置31のくわえ爪装置から給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aへ当該シートS1の先端がくわえ替えされる。
図2に示されるように、給紙側渡し胴32の回転に伴って搬送されるシートS1は、印刷胴33との対接部分において給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aから印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの何れか(この場合は印刷胴くわえ爪装置33a)にその先端がくわえ替えされた後、印刷胴33の回転とともに搬送される。
印刷胴33により搬送されるシートS1は、当該印刷胴33とインクジェットノズル部34との間を通過する際、当該シートS1の表面にインクジェットノズル部34のインクジェットノズルヘッド34a〜34dから微滴化されたインクが吐出されることによりデジタル印刷処理が施される。
図3に示すように、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33aと、吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42とが対向するタイミングになると、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33aから吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42にシートS1の先端がくわえ替えされる。
吸着胴35により搬送されるシートS1がデリバリーベルト36と対向したタイミングになると、制御部51により吸着胴くわえ爪装置42はシートS1の先端に対する保持を解放するように制御され、これにより当該吸着胴35からデリバリーベルト36の上にシートS1が載せられる。デリバリーベルト36上に載せられたシートS1は、当該デリバリーベルト36のベルト走行とともに搬送されて積載台45上に排出される。
一方、シートS1に対して両面印刷を行う場合、作業者は片面/両面印刷選択ボタン52を操作して両面印刷モードを選択するとともに、シートサイズ入力部53を介してシートS1のシート搬送方向長さを入力する。
シートS1に対して両面印刷を行う場合、入力されたシートS1のシート搬送方向長さに基づいて制御部51は吸着胴駆動モータ56の駆動速度を制御するが、まずここでは吸着胴35が印刷胴33および反転胴37と常に同じ周速で同期回転する最大サイズのシートの場合を説明する。制御部51が吸着胴駆動モータ56の回転速度を変速制御する場合については後述する。
まず、制御部51はメインモータ55および吸着胴駆動モータ56を駆動させることにより、スイング装置31、給紙側渡し胴32、印刷胴33、反転胴37および渡し胴38を回転させるとともに吸着胴35を回転させる。
このとき制御部51は、片面印刷モードの場合と同様に、ロータリエンコーダ54の検出結果に基づいて吸着胴35の回転速度を制御するとともに、シートサイズ入力部53を介して入力されたシートS1のシート搬送方向長さが最大サイズであることに基づいて、吸着胴35を印刷胴33および反転胴37と終始同じ周速で同期回転するように制御する。これにより、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cと吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42との位相が一致するとともに、吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42に保持された最大サイズのシートS1の後端と反転胴37の吸着部43との位相が一致する。
このように給紙側渡し胴32、印刷胴33、反転胴37および渡し胴38と、吸着胴35とが同期回転された状態で制御部51がサッカー装置23のバルブを作動させることにより、当該サッカー装置23の第1吸23aおよび第2吸23bが積載台21のシートS1を吸着しフィーダボードFBへ搬送する。
フィーダボードFBにより搬送されるシートS1はスイング装置31のくわえ爪装置によって給紙側渡し胴32へ搬送され、その給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aに当該シートS1の先端がくわえ替えされる。
図2に示されるように、給紙側渡し胴32の回転に伴って搬送されるシートS1は、印刷胴33との対接部分において給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aから印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの何れかにその先端がくわえ替えされた後、印刷胴33の回転とともに搬送される。
印刷胴33により搬送されるシートS1は、当該印刷胴33とインクジェットノズル部34との間を通過する際、当該シートS1の表面にインクジェットノズル部34のインクジェットノズルヘッド34a〜34dから微滴化されたインクが吐出されることにより両面印刷モードにおいてシートS1の表面に対しデジタル印刷処理が施される。
図3に示すように、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33aと、吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42とが対向するタイミングになると、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33aから吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42にシートS1の先端がくわえ替えされる。
この後、図4に示すように、吸着胴35の回転に伴って、吸着胴くわえ爪装置42にシートS1の先端が保持された状態で搬送される。そしてシートS1の後端と吸着装置41とが対向したとき、制御部51により吸着装置41の吸引が開始され、シートS1の後端が当該吸着装置41によって吸着保持される。
その状態で吸着胴35が更に回転され、図5に示すように、吸着胴35の周面に巻き付けられて密着されたシートS1の後端と、反転胴37において第1の受取位置に位置付けられた吸着部43の吸着面43aとが対向するタイミングになると、制御部51により反転胴37の吸着部43によるシートS1の後端に対する吸引が開始されるとともに、吸着胴35の吸着装置41によるシートS1の後端に対する吸引が解除され、吸着胴くわえ爪装置42によるシートS1の先端に対する保持が解放される。これにより吸着胴35の吸着装置41から反転胴37の吸着部43にシートS1の後端が受け渡されるのである。
続いて、反転胴37における切欠37aの吸着部43が、図5に示される第1の受取位置から基端部43cを中心として切欠37aの内側へ向けて(矢印P方向)回動し、図6に示される第1の受渡位置に位置付けられると同時に、切欠37aの反転胴くわえ爪装置44が図5に示される第2の受渡位置から基端部44cを中心として切欠37aの内側へ向けて(矢印Q方向)回動し、図6に示される第2の受取位置に位置付けられ、吸着部43の吸着面43aと反転胴くわえ爪装置44のくわえ爪44aおよび爪台44bとが対向する。
このとき、制御部51がくわえ爪44aを爪台44bに対して開閉させることによりシートS1の後端がくわえ爪44aおよび爪台44bにくわえられて保持されると同時に、制御部51が吸着部43の吸引を解除するので、吸着部43から反転胴くわえ爪装置44へシートS1の後端が受け渡される。
図7に示すように、反転胴37における切欠37aの反転胴くわえ爪装置44によりシートS1の後端が保持された状態で、反転胴37が矢印方向(シート搬送方向)へ回転している間に反転胴くわえ爪装置44が基端部44cを中心として矢印Q方向とは逆方向へ回動することにより当該反転胴くわえ爪装置44が第2の受渡位置に位置付けられる。
その後、図8に示すように反転胴37が回転されるに伴い、シートS1の後端が反転胴くわえ爪装置44に保持された状態で、次第に反転胴37の周面に巻き付けられながら搬送される。
図9に示すように、その後、反転胴37の反転胴くわえ爪装置44と渡し胴38の渡胴くわえ爪装置38aとが対向するタイミングになると、反転胴37の第2位置に位置付けられた反転胴くわえ爪装置44から渡し胴38の渡胴くわえ爪装置38aにシートS1の後端がくわえ替えされる。
図10に示すように、渡し胴38の渡胴くわえ爪装置38aによりシートS1の後端を保持したまま当該渡し胴38が回転することにより、当該シートS1が後端側から印刷胴33へ向けて搬送される。
図11に示すように、渡し胴38の渡胴くわえ爪装置38aと印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33cとが対向するタイミングになると、渡し胴38から印刷胴33にシートS1の後端がくわえ替えされる。これによりシートS1は、図12に示すように、当該シートS1が表裏反転された状態で、シートS1の裏面を印刷するべく印刷胴33に再び戻される。
なお給紙装置2は、片面印刷モードにおけるシートS1の供給に対し、両面印刷モードにおいて新規なシートS1を積載台21からフィーダボードFBへ1枚おきに間欠供給している。これにより、印刷胴33は印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの一つおきに給紙装置2から供給される新規なシートS1を受け取ることになり、換言すると、新規なシートS1を受け取らない印刷胴くわえ爪装置33a〜33cが一つおきに存在することになる。ここで、渡し胴38は新規なシートS1を受け取らない印刷胴くわえ爪装置33a〜33cと対向するタイミングで渡胴くわえ爪装置38aからシートS1の後端を当該印刷胴くわえ爪装置33a〜33cへ受け渡す。これにより、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cには、給紙側渡し胴32から受け渡された新規なシートS1と渡し胴38の渡胴くわえ爪装置38aから受け渡された表裏反転状態のシートS1とが交互に保持され、インクジェットノズル部34へ搬送される。
このとき渡し胴38の渡胴くわえ爪装置38aから受け渡された表裏反転状態のシートS1は、インクジェットノズル部34により既にデジタル印刷処理の施された表面(デジタル印刷処理済みの面)が印刷胴33の周面と対接し、シートS1の裏面(デジタル印刷未処理の面)が露出した状態で、シートS1の後端が印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33cにより保持された状態で搬送され、インクジェットノズル部34によりシートS1の裏面にデジタル印刷処理が施される。
ここで、インクジェットノズル部34の各インクジェットノズルヘッド34a〜34dは、渡し胴38から受け渡された表裏反転状態のシートS1に対して裏面用の印刷を施し、給紙側渡し胴32から受け渡された新規なシートS1に対して表面用の印刷を施すように制御される。これにより、インクジェットノズルヘッド34a〜34dは、印刷胴33に交互に保持された新規なシートS1と表裏反転状態のシートS1に対応して表面用の印刷と裏面用の印刷とを交互に行うことになる。
その後、裏面用の印刷が施されたシートS1は、片面印刷モードの場合と同様に、吸着胴35を介してデリバリーベルト36から積載台45へ排出される。
<シート長に応じた吸着胴の回転速度制御>
ところで最大サイズのシートS1が用いられている場合、制御部51は吸着胴駆動モータ56を制御し、印刷胴33および反転胴37と同じ周速である基準速度で吸着胴35を回転させる。ここで基準速度とは、吸着胴35が印刷胴33および反転胴37の周速と同じ周速で回転する回転速度であり、吸着胴35が基準速度で回転しているときは印刷胴33および反転胴37との周速度差が無い状態で回転しているのである。
ここで、制御部51による吸着胴35の回転速度の制御を図14に基づいて説明する。図14はデジタル印刷装置1が定常速度で運転されているとき、すなわちデジタル印刷装置1の印刷胴33や反転胴37等が一定の周速で回転しているときの吸着胴35の回転速度を示したもので、横軸は時間t或いはデジタル印刷装置1の位相を示しており、縦軸は吸着胴35の回転速度vを示している。
図14において、t0は印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cから吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42にシートS1の先端をくわえ替えする受取り時点、t1は吸着胴35の回転速度の第1調整開始時点、t2は吸着胴35の回転速度の第1調整終了時点、t3は吸着胴35の吸着装置41から反転胴37の吸着部43へシートS1の後端を吸着替えして受け渡す受渡し時点、t4は吸着胴35の回転速度の第2調整開始時点、t5は吸着胴35の回転速度の第2調整終了時点、t6は再び印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cから吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42にシートS1の先端をくわえ替えする受取り時点である。
なお、時点とは時間或いはデジタル印刷装置1の位相を示しており、時点を位相で表した場合は受取り時点t6と受取り時点t0とは同一位相となる。また、第1調整開始時点t1から第1調整終了時点t2までの区間を第1速度調整領域、第2調整開始時点t4から第2調整終了時点t5までの区間を第2速度調整領域と定義する。
ここで、シートS1の搬送方向長さが最長の最大サイズのシート(最大紙)の場合、デジタル印刷装置1が定常速度で運転されているときには、図14の太線で示されるように、受取り時点t0から受取り時点t6まで吸着胴35の回転速度を変化させずに一定の回転速度v0で吸着胴35を回転させる。換言すると吸着胴35は終始基準速度で回転されるのである。
吸着胴35は印刷胴33および反転胴37の周速と同じ周速で回転しているので、デジタル印刷装置1が定常速度で運転されているときには印刷胴33および反転胴37が一定速度で回転しているため一定の回転速度v0で回転することになるが、例えば運転開始時或いは運転終了時や低速運転時などのデジタル印刷装置1が定常速度で運転されていないときには印刷胴33および反転胴37の周速と同じ周速で同期回転するのである。
これにより、受取り時点t0において、図3に示すように、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33aと吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42とが対向して最大サイズのシートS1の先端がくわえ替えられる。
その後、受渡し時点t3において、図5に示すように、一定の回転速度v0で回転される吸着胴35によって搬送された最大サイズのシートS1の後端が、反転胴37の吸着部43が第1の受取位置に位置付けられる一定周期のタイミングで当該反転胴37の吸着部43と対向し、当該シートS1が吸着胴35から反転胴37へ受け渡される。
以上のように、シートS1が最大サイズのシートの場合、吸着胴35は制御部51により吸着胴駆動モータ56を介して基準速度で回転動作するように制御されるだけでシートS1が吸着胴35から反転胴37へ受け渡され、基準速度に対する吸着胴35の回転速度の増減調整が行われることはない。
次に、シート搬送方向長さが最大サイズではないシートS1の場合の制御について説明する。ここでは、デジタル印刷機1で印刷可能な最短の搬送方向長さを有する最小サイズのシートS1(最小紙)の場合について説明する。
制御部51は、図14の破線で示されるように、受取り時点t0、受渡し時点t3、受取り時点t6においては、吸着胴35を最大サイズのシートS1の場合と同じ基準速度(速度v0)で回転させるが、第1速度調整領域においては第1調整開始時点t1から基準速度に対して徐々に減速させて第1調整終了時点t2で基準速度に戻るように速度調整し、そして第2速度調整領域においては第2調整開始時点t4から基準速度に対して徐々に増速させて第2調整終了時点t5で基準速度に戻るように吸着胴35の回転速度を速度調整する。ここで、制御部51は、シートサイズ入力部53を介して入力されたシートS1のシート搬送方向長さに基づいて第1速度調整領域および第2速度調整領域における速度調整量を設定しており、最小サイズのシートS1の場合に増速量および減速量が最大となる。
なお、制御部51は、受取り時点t0から第1調整開始時点t1の間、第1調整終了時点t2から第2調整開始時点t4の間、第2調整終了時点t5から受取り時点t6の間においては吸着胴35を基準速度(回転速度v0)で回転させる。このように制御することにより、吸着胴35は受取り時点t0および受渡し時点t3においては、当該吸着胴35が印刷胴33および反転胴37と同じ周速で回転して受取り動作および受渡し動作を行なうため、印刷胴33と吸着胴35との間および吸着胴35と反転胴37との間でシートS1の受け渡しを確実に行なうことができる。
吸着胴35から反転胴37へシートS1の後端の吸着替えを行う際、シートS1が最小サイズである場合、吸着胴35の回転速度を一定の回転速度v0(基準速度)のまま回転させると、受渡し時点t3において吸着胴35の吸着装置41と反転胴37の吸着部43とが対向したタイミングではシートS1の後端が既に吸着部43を通り過ぎてしまうことになるが、制御部51は、第1速度調整領域で吸着胴35を基準速度に対して減速させ、デジタル印刷機1の位相に対して吸着胴35の位相を遅らせているので、受渡し時点t3においてシートS1の後端と反転胴37の吸着部43とが対向する。
これにより吸着胴35における吸着装置41から反転胴37の吸着部43へシートS1の後端が受け渡される。尚、吸着胴35から反転胴37へのシートS1の受け渡しの際の吸着装置41および吸着部43の吸着/吸着解除のタイミングおよび吸着胴くわえ爪装置42の動作タイミングは、最大サイズのシートS1のタイミングと同じである。
受渡し時点t3のタイミングで吸着胴35から反転胴37へ最小サイズのシートS1の後端を受け渡した後、回転速度v0(基準速度)で吸着胴35をそのまま回転させると、受取り時点t6において印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a乃至33cが吸着胴35と対向するタイミングではまだ吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42が印刷胴33のとの対接点に到達していないことになるが、第2速度調整領域において吸着胴35を回転速度v0(基準速度)から増速させ、位相が遅れた吸着胴35の位相をデジタル印刷機1の位相に対して進めるので、受取り時点t6において吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42は、図3に示されるように、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a乃至33cの何れかと対向する。これにより、シートS1の先端は印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a乃至33cから吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42へ再びくわえ替えされるようになる。
このように制御部51は、最小サイズのシートS1の先端のくわえ替えを行う受取り時点t0、シートS1の後端の受け渡しを行う受渡し時点t3およびシートS1の先端のくわえ替えを再度行う受取り時点t6に影響することのない第1速度調整領域及び第2速度調整領域で吸着胴35の回転速度の増減を行い吸着胴35のデジタル印刷機1に対する位相を調整する。
これにより制御部51は、シート搬送方向長さが最短の最小サイズのシートS1であっても、吸着胴35の回転速度を増減調整することにより印刷胴33から吸着胴35へシートS1の先端を確実にくわえ替えして受け取らせることができると共に、吸着胴35から反転胴37へシートS1の後端を確実に受け渡すことができ、その後、印刷胴33から吸着胴35へ次の新たなシートS1の先端を確実にくわえ替えして受け取らせることができる。
このようにデジタル印刷装置1の制御部51は、いかなるサイズのシートS1であっても、吸着胴駆動モータ56を制御して吸着胴35の回転速度を増減調整することにより、印刷胴33から吸着胴35へのシートS1の先端のくわえ替え、および吸着胴35から反転胴37へのシートS1の後端の受け渡しを確実に行うことができ、シートサイズの変更に伴う機械的調整が不要になり、作業者の負担が軽減されると共に、準備作業が無くなり生産性が向上する。
またデジタル印刷装置1では、印刷胴33により表面印刷を行ったシートS1を吸着胴35、反転胴37および渡し胴38だけを介して再度印刷胴33へ受け渡して裏面印刷を行うことにより、当該印刷胴33を再利用しながら表面および裏面に対するデジタル印刷処理を実行することができるので、従来よりも小型化することができる。
またデジタル印刷装置1は、印刷胴33と吸着胴35とが対接し、1つの渡し胴38が印刷胴33および反転胴37の双方と対接した状態の最小数の胴により構成されているので、従来よりも一段と小型化することができる。
さらにデジタル印刷装置1では、シートS1の片面にデジタル印刷処理を施す場合、及びシートS1の両面にデジタル印刷処理を施す場合の双方において、印刷胴33、吸着胴35及びデリバリーベルト36が利用されるので、片面印刷モードおよび両面印刷モードの双方における共用部分が多くなって構成を全体的に小型化することができる。
加えてデジタル印刷装置1は、給紙側渡し胴32、印刷胴33、吸着胴35、反転胴37、渡し胴38へシートS1を搬送する際、くわえ替えや吸着替えによりシートS1を順次受け渡していくので、シートS1の表面及び裏面に対する当該シートS1の搬送方向や幅方向に対する高い見当精度を得ることができると共に高い表裏見当精度を得ることができ、シートS1に対する印刷品質を向上させることができる。
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態においては、シート搬送制御装置50の構成としてシートサイズ入力部53を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず図15に示すように、シートサイズ入力部53の代わりにシートS1の1枚毎のシート搬送方向長さ(実寸法)を検出する光電センサ等でなるシートサイズ検知部59を印刷胴33の近傍或いは給紙装置2に設けるようにしても良い。
この場合、制御部51はシートサイズ検知部59により、シートS1の1枚ごとのシート搬送方向長さ(実寸法)をそれぞれ検出する。そして制御部51は、シートサイズ検知部59により検出された実際のシートS1の実寸法の測定データに基づいて吸着胴駆動モータ55を制御することにより吸着胴35の回転速度を増減調整する。これにより、どんなサイズのシートS1であっても、印刷胴33からシートS1の先端を確実にくわえ替えして受け取ることができると共に、吸着胴35から反転胴37へシートSの後端を確実に吸着替えして受け渡すことができる。
また、上述した実施の形態においては、シートS1に対して両面印刷を行う際のシートS1のシート搬送方向長さに基づく吸着胴駆動モータ56の駆動制御として、最大サイズのシートS1では吸着胴35を終始基準速度で回転させ、その他のサイズでは吸着胴35を増減速させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、最小サイズのシートS1のときに吸着胴35を終始基準速度で回転させ、その他のサイズでは吸着胴35を増減速させるようにしてもよい。
その場合、吸着胴35を終始基準速度で回転させたときに吸着胴35上の最小サイズのシートS1の後端と反転胴37の吸着部43との位相が一致するよう両胴が配設されている必要があり、シートサイズ入力部53を介して入力されたシートS1のシート搬送方向長さが最小サイズではない場合、第1速度調整領域で吸着胴35を基準速度に対して増速させて、デジタル印刷機1の位相に対して吸着胴35の位相を進ませ、第2速度調整領域で吸着胴35を基準速度に対して減速させるように吸着胴駆動モータ56を制御する。
さらに、基準となるシートS1のシート搬送方向長さは最大サイズでもなく最小サイズでもない特定の長さであってもよい。その際、基準サイズのシートS1のときに吸着胴35を終始基準速度で回転させ、その他のサイズのシートのときには吸着胴35上のシートの後端が反転胴37の吸着部43と対向するように且つ吸着胴35の吸着胴くわえ爪装置42が印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cと対向するように第1速度調整領域および第2速度調整領域における吸着胴35の回転速度を制御すればよい。
さらに、上述した実施の形態においては、シートS1を受け渡すため反転胴37における切欠37aの吸着部43を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、吸着部43の代わりにくわえ爪装置を用いるようにしても良い。この場合、吸着胴35においても、くわえ保持部35Bの吸着装置41の代わりにくわえ爪装置を用いても良い。
さらに、上述した実施の形態においては、最大サイズのシートS1の後端を吸着可能とし、かつ、最小サイズのシートS1の後端を吸着可能とすべく、吸着胴35の周面に沿って形成された吸着装置41を吸着胴35に設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、吸着胴35の周面に沿って移動自在に支持されシートS1を吸着する吸着器を設けるようにしても良い。その場合、吸着器はシートS1のシート搬送方向長さに応じてシートS1の後端と対向する位置に位置決めされるように制御される。
さらに、上述した実施の形態においては、反転装置に関し、第1の保持装置としての吸着部43、第2の保持装置としての反転胴くわえ爪装置44の2つの協働により吸着胴35からシートS1の後端を受取り、当該シートS1の表裏を反転した後に渡し胴38へ受け渡すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、一つの反転胴くわえ爪装置を切欠37aに揺動可能に支持させるような構成とし、この反転胴くわえ爪装置により吸着胴35からシートS1の後端を受取り、その後、反転胴くわえ爪装置が揺動により当該シートS1の表裏を反転させ、当該反転胴くわえ爪装置により表裏反転されたシートS1を渡し胴38に受け渡すようにしても良い。
さらに、上述した実施の形態においては、処理胴として3倍胴でなる印刷胴33を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、2倍胴、4倍胴、6倍胴等でなる印刷胴を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、本発明のシート処理装置を、処理部としてのインクジェットノズル部34によりシートS1に対してデジタル印刷処理を行うデジタル印刷装置1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、トナー方式等のその他種々の方式による処理や、オフセット印刷処理、検査処理、箔転写処理、型押し処理等の各種処理をシートS1に対して行う処理部をシート処理装置に適用するようにしても良い。
1…デジタル印刷装置(シート処理装置)、2…給紙装置、3…デジタル印刷ユニット、5…デリバリーベルト(排出装置)、21…積載台、23…サッカー装置、31…スイング装置、32…給紙側渡胴、33…印刷胴(処理胴)、33a〜33c…印刷胴くわえ爪装置(第1のくわえ爪装置)、34…インクジェットノズル部(処理部)、35…吸着胴(搬送胴)、36…デリバリーベルト(排出装置)、37…反転胴、38…渡し胴、38a…渡胴くわえ爪装置(第4のくわえ爪装置)、41…吸着装置、42…吸着胴くわえ爪装置(第2のくわえ爪装置)、43…吸着部(第1の保持装置)、44…反転胴くわえ爪装置(第2の保持装置、第3のくわえ爪装置)、45…積載台(排出装置)、50…シート搬送制御装置、51…制御部、52…片面/両面印刷選択ボタン、53…シートサイズ入力部、54…ロータリエンコーダ、55…メインモータ、56…吸着胴駆動モータ、59…シートサイズ検知部、FB…フィーダボード、S1…シート。

Claims (5)

  1. シートの一方の端部を保持して搬送する処理胴と、
    前記処理胴により搬送されているシートの面に処理を施す処理部と
    を備えたシート処理装置において、
    前記処理胴のシート搬送方向下流側、かつ、前記処理部のシート搬送方向下流側に設けられ、一方の面に処理の施されたシートの一方の端部を保持して搬送する搬送胴と、
    前記搬送胴のシート搬送方向下流側に設けられ、前記搬送胴により搬送されているシートの他方の端部を受け取り、シートの表裏を反転して搬送する反転胴と、
    前記反転胴のシート搬送方向下流側、かつ前記処理部のシート搬送方向上流側に設けられ、前記反転胴からシートの他方の端部を受け取って搬送し、前記処理部によってシートの他方の面に処理が施されるように前記処理胴へ受け渡す少なくとも1つの渡胴と
    を備えたことを特徴とするシート処理装置。
  2. 前記処理部により処理の施されたシートを前記搬送胴から受け取って排出する排出装置を備え、
    前記搬送胴は、シートの片面にのみ処理を施す場合、前記処理部により一方の面に処理が施されたシートを前記排出装置へ排出し、シートの両面に処理を施す場合、前記処理部により一方の面に処理が施されたシートを前記反転胴、前記渡胴を介して前記処理胴へ搬送し、前記処理部によって他方の面が処理された当該シートを前記排出装置へ排出するように当該シートを選択的に搬送する
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。
  3. 前記搬送胴は前記処理胴に対接され、前記反転胴は前記搬送胴に対接され、前記渡胴は前記反転胴および前記処理胴に対接されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート処理装置。
  4. 前記反転胴は、前記搬送胴からシートの他方の端部を受け取る第1の保持装置と、前記第1の保持装置からシートの他方の端部を受け取って前記渡胴へ受け渡す第2の保持装置とを有する
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート処理装置。
  5. 前記処理胴はシートの一方または他方の端部をくわえる第1のくわえ爪装置を有し、
    前記搬送胴はシートの一方の端部をくわえる第2のくわえ爪装置と、シートの他方の端部を吸着する吸着装置とを有し、
    前記反転胴はシートの他方の端部を保持する第1の保持装置と、前記第1の保持装置からシートの他方の端部を受け取って前記渡胴へ受け渡す第3のくわえ爪持装置とを有し、
    前記渡胴は前記第3のくわえ爪持装置から前記シートの他方の端部をくわえ替えする第4のくわえ爪装置を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート処理装置。
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