JP2014232623A - マグネトロン駆動用電源 - Google Patents

マグネトロン駆動用電源 Download PDF

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Kenji Yasui
健治 安井
英明 守屋
Hideaki Moriya
英明 守屋
住吉 眞一郎
Shinichiro Sumiyoshi
眞一郎 住吉
今井 慎
Shin Imai
慎 今井
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Abstract

【課題】広範囲に亘りインバータ回路の変換電力を制御してもマグネトロンのカソード電流を安定化し、かつ起動制御時間を短縮できるマグネトロン駆動用電源を提供する。
【解決手段】昇圧トランス3の3次巻線33から共振要素8を介してマグネトロン1のカソード11に電流を供給するとともに、共振要素8に第1の共振コンデンサ81、第2の共振コンデンサ82を備え、リレー83によって起動制御時と定常制御時に切り替えを行い、共振周波数を切り替える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子レンジなどのマグネトロンを負荷とするマグネトロン駆動用電源に関するものである。
従来の公知のマグネトロン駆動用電源は、マグネトロンに供給する電力の調整をインバータ制御回路の出力パルス幅を調整することで行っている。インバータ制御回路の出力パルス幅を広くすることでマグネトロンに供給する電力を大きくし、逆に狭くすることで電力を絞る構成となっている。この構成によってマグネトロンの加熱出力を連続的に可変することが可能となっていた。
また、マグネトロンは熱電子をカソード(フィラメント)から放出することによってその内部でマイクロ波を発生させる真空管である。マグネトロンが発振するためにはカソードを適正な温度に維持する必要がある。一方、マグネトロン駆動用電源には高圧トランスが備えられており、マグネトロンへ高電圧電力とカソードを加熱するヒータ電力を供給する多出力トランスの構造となっている。このためマグネトロンに供給する高電圧電力を変化させると、それに追随してカソードに供給するヒータ電力も変化していた。このため、カソードの温度を適正な範囲に保とうとすると、わずかな出力電力の変化幅しか取れず、加熱出力を連続的に変えることが出来なくなるという問題があった。
これを解決する高周波加熱装置として特許文献1にて開示された高周波加熱装置がある。図4は特許文献1に示された高周波加熱装置を説明するブロック図である。図4において、この高周波加熱装置の加熱制御方式はマグネトロン1と、マグネトロン1に2次巻線電力を供給する高圧整流回路4に高圧電力を供給すると同時にマグネトロン1のカソード11に電力を供給する昇圧トランス3と、商用電源5を高周波電力に変換するインバータ回路6と、インバータ回路6の動作周波数を変化させてマグネトロン1の出力を可変制御する制御回路2と、マグネトロン1のカソード11を加熱するフィラメント回路にコンデンサ7を直列接続し、マグネトロン1に供えられた高周波ノイズフィルタ用チョークコイル12と前記のコンデンサ7によって直列共振回路を構成するとともにその共振周波数はインバータ回路6の動作周波数よりも高く設定する構成としている。
上記の高周波加熱装置のカソードヒータ回路を等価的に表現すると図5のようにあらわすことができる。図5でLc1、Lc2はマグネトロンに供えられた高周波ノイズフィルタ用チョークコイル12であり、Roはカソード11の抵抗値を表している。さらに、トランスの等価回路モデルを用いて変換すると、図5は図6と表すことができる。ここでVtを一定とした場合、カソード11の抵抗Roに流れる電流は周波数を高くすると大きくなる。一方、高周波加熱装置のインバータ回路6の制御において、その出力電力を減少させるときインバータ回路6の動作周波数は高くなるように働く。
インバータ回路6の出力電力を小さくなるように制御すると、結果としてカソード11に電力を供給する巻線の電圧(すなわちVt)が小さくなるため、上述の効果と相殺することでマグネトロン1への供給電力を変化させてもカソード11への供給電流を一定に保つことができるというものである。
特許第2697168号公報
しかしながら、従来の構成のマグネトロン駆動用電源では、以下に述べるような課題を有している。
すなわち、フィラメント回路に共振用のコンデンサ7を直列に接続して、マグネトロン1が発振している状態でその出力電力が変化してもフィラメント回路の電流が安定するように共振用のコンデンサ7の容量を設定した場合、マグネトロン1が起動の状態から定常発振の状態に移るまでの時間が長くなってしまうという課題がある。以下その課題について説明する。
マグネトロン1はカソード11から熱電子を放出してマグネトロン1に供えられた永久磁石(図示せず)による磁界と印加される高電圧の作用で電波を発生するデバイスであるため、電波を安定に発生させるためにはカソード11を所定の温度範囲に制御する必要があることは前述のとおりであり、カソード11が所定の温度に到達するまでは熱電子の放出が起こらずまたは不足しマグネトロン1は電波を発生しない。このため、加熱装置が停止状態から動作状態へ遷移すると必ずマグネトロン1のカソード11を加熱し、電波の発生を準備する起動制御の期間が存在する。
従来の高周波加熱装置に供えられたインバータ回路6はスイッチングタイミングでのスイッチングトランジスタ61の損失を軽減するためにソフトスイッチング技術を用いている。この方式はスイッチングに共振現象を利用しているためスイッチング損失を非常に小さくすることができるが、その反面共振現象を利用しているためスイッチングのタイミングが共振回路の共振周波数に支配されてしまう。
フィラメント回路に共振用のコンデンサ7を直列接続することによって定常発振状態でマグネトロン1の出力が小さいとき即ちインバータ回路6の動作周波数が高いときでもフィラメント回路の電流が所定値流れるようにするということは、フィラメント回路のインピーダンスで考えると動作周波数が高いときにインピーダンスが低くなり、動作周波数が低いときインピーダンスが高くなるように設定することと同義である。マグネトロン1が起動制御の状態と定常発振の状態ではマグネトロン1のインピーダンスが大きく異なるため、前述のスイッチングのタイミングを決める共振回路の共振周波数が大きく異なり、定常発振状態の共振周波数fr2と起動制御状態の共振周波数fr1ではfr2>fr1なる関係にあり、定常発振時の動作周波数fo2と起動制御状態の動作周波数fo1はfo2>fo1という関係になる。この周波数関係で起動状態のフィラメント回路のインピーダンスを鑑みると共振用コンデンサ7を直列に接続しない状態と比べると、起動時のフィラメント回路のインピーダンスは高くなりカソード11を流れる電流は小さくなる。この結果、カソード11が所定の温度に到達し熱電子を安定に発生するまでの時間が長くなり、結果としてマグネトロン1が発振可能な状態になるまでの時間が長くなってしまう。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、起動制御と定常制御でフィラメント回路の共振用のコンデンサの容量を切り替えて、夫々の状態において最適なフィラメント回路のインピーダンスを実現し、マグネトロンの起動時間を損なうことなく広範囲にわたりマグネトロンの出力を制御可能なマグネトロン駆動用電源を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のマグネトロン駆動用電源は、交流電源の電圧を整流し、スイッチングトランジスタの高周波スイッチングのオン時間を変調して高周波電力に変換するインバータ回路を制御するマグネトロン駆動用電源であって、前記イン
バータ回路における前記スイッチングトランジスタのスイッチング動作を制御する制御部と、前記スイッチングトランジスタのスイッチング動作によって高周波電力を伝達する昇圧トランスと、前記昇圧トランスは前記スイッチングトランジスタによって励振される1次巻線と前記1次巻線と磁気結合し高電圧を出力する2次巻線およびマグネトロンのフィラメント回路に電力を供給する3次巻線を備え、前記フィラメント回路に共振要素を直列接続し、マグネトロンが起動制御状態と定常発振状態で前記共振要素の数値を変える構成としたものである。
これによって、マグネトロンが非発振の状態である起動制御状態と電波を出力している定常発振状態でフィラメント回路のインピーダンスを各々独立の値にすることができるため、起動制御状態と定常発振状態でカソードを加熱するための電流を各々適切な値にすることができ、マグネトロンが非発振から電波を出力するまでの起動制御に要する時間を長くすることなく定常発振状態でカソードを加熱する電流を安定化できるので広範囲な電力制御を実現することができる。
本発明のマグネトロン駆動用電源は、マグネトロンが非発振の状態である起動制御状態と電波を出力している定常発振状態でフィラメント回路のインピーダンスを各々独立の値にすることができるため、起動制御状態と定常発振状態でカソードを加熱するための電流を各々適切な値にすることができ、マグネトロンが非発振から電波を出力するまでの起動制御に要する時間を長くすることなく定常発振状態でカソードを加熱する電流を安定化できるので広範囲な電力制御を実現することができる。
本発明の実施の形態1にかかるマグネトロン駆動用電源のブロック図 本発明の実施の形態1にかかるマグネトロン駆動用電源の特性図 本発明の実施の形態1にかかるマグネトロン駆動用電源の特性図 従来のマグネトロン駆動用電源を示すブロック図 従来のマグネトロン駆動用電源におけるヒータ電力供給回路図 従来のマグネトロン駆動用電源におけるヒータ電力供給等価回路図
第1の発明は、交流電源の電圧を整流し、スイッチングトランジスタの高周波スイッチングのオン時間を変調して高周波電力に変換するインバータ回路を制御するマグネトロン駆動用電源であって、前記インバータ回路における前記スイッチングトランジスタのスイッチング動作を制御する制御部と、前記スイッチングトランジスタのスイッチング動作によって高周波電力を伝達する昇圧トランスと、前記昇圧トランスは前記スイッチングトランジスタによって励振される1次巻線と前記1次巻線と磁気結合し高電圧を出力する2次巻線およびマグネトロンのフィラメント回路に電力を供給する3次巻線を備え、前記フィラメント回路に共振要素を直列接続し、マグネトロンが起動制御状態と定常発振状態で前記共振要素の数値を変える構成としたものであり、マグネトロンが非発振の状態である起動制御状態と電波を出力している定常発振状態でフィラメント回路のインピーダンスを各々独立の値にすることができるため、起動制御状態と定常発振状態でカソードを加熱するための電流を各々適切な値にすることができ、マグネトロンが非発振から電波を出力するまでの起動制御に要する時間を長くすることなく定常発振状態でカソードを加熱する電流を安定化できるので広範囲な電力制御を実現することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の共振要素は、第1の共振用コンデンサと、切り替え部及び第2の共振用コンデンサの直列接続を、並列に接続して構成し、起動制御時は前記切り替え部を導通状態とし定常制御になると非導通状態として共振要素の値を変える構成と
したものであり、切り替え部によって起動制御状態と定常発振状態でフィラメント回路のインピーダンスを変えることができるためマグネトロンが非発振の状態である起動制御状態と電波を出力している定常発振状態でフィラメント回路のインピーダンスを各々独立の値にすることができるので、起動制御状態と定常発振状態でカソードを加熱するための電流を各々適切な値にすることができ、マグネトロンが非発振から電波を出力するまでの起動制御に要する時間を長くすることなく定常発振状態でカソードを加熱する電流を安定化できるので広範囲な電力制御を実現することが可能となる。
第3の発明は、特に第2の発明のマグネトロン駆動用電源の切り替え部はリレーによって構成し、制御部の制御信号によって導通/非導通を制御する構成としたものであり、リレーのオンオフによってフィラメント回路のインピーダンスを変えることができるのでマグネトロンが非発振の状態である起動制御状態と電波を出力している定常発振状態でフィラメント回路のインピーダンスを各々独立の値にすることができるため、起動制御状態と定常発振状態でカソードを加熱するための電流を各々適切な値にすることができ、マグネトロンが非発振から電波を出力するまでの起動制御に要する時間を長くすることなく定常発振状態でカソードを加熱する電流を安定化できるので広範囲な電力制御を実現することが可能となる。
第4の発明は、特に第2または第3の発明の制御部に交流電源からの入力電流を検出する入力電流検出部を設け、前記入力電流検出部の出力信号が所定値以上になると切り替え部に制御信号を伝達し導通状態とする構成としたものであり、マグネトロンが発振して定常発振状態になったことを検出してフィラメント回路のインピーダンスを変えることができるのでマグネトロンが非発振の状態である起動制御状態と電波を出力している定常発振状態でフィラメント回路のインピーダンスを各々独立の値にすることができるため、起動制御状態と定常発振状態でカソードを加熱するための電流を各々適切な値にすることができ、マグネトロンが非発振から電波を出力するまでの起動制御に要する時間を長くすることなく定常発振状態でカソードを加熱する電流を安定化できるので広範囲な電力制御を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1にかかるマグネトロン駆動用電源を説明するブロック図である。図1において従来のマグネトロン駆動用電源と同様の機能を果たす構成要素には同一の番号を付している。5は商用電源でありマグネトロン駆動用電源に外部から電力を供給する。マグネトロン駆動用電源はスイッチングトランジスタ61を備えたインバータ回路6を備えており、制御部2から送られるスイッチングするスイッチングトランジスタ61によって高周波電力を発生させる。昇圧トランス3は1次巻線31、2次巻線32、3次巻線33を備えた多出力トランスの構造になっており、1次巻線31がインバータ回路6に接続され、スイッチングトランジスタ61のスイッチング動作によって生じる高周波電力を磁気結合によって伝達する構造になっている。2次巻線32の出力は高圧整流回路4によって一旦単方向電圧に整流され、マグネトロン1に直流高電圧を印加する。3次巻線33の出力は共振要素8を介してマグネトロン1のカソード11を加熱する電力を伝達するように構成されており、マグネトロン1のカソード11にはマグネトロン1から生じる高周波ノイズを除去するためにフィルタコイル12が直列に接続されている。共振要素8は第1の共振コンデンサ81と第2の共振コンデンサ82とリレー83によって構成されリレー83を起動制御状態と定常発振状態でオンオフを切り替えることによってマグネトロンのフィラメント回路のインピーダンスを変化させるように構成している。
次に本実施の形態のマグネトロン駆動用電源の動作について詳細に説明する。インバータ回路6に供えられたスイッチングトランジスタ61は制御部2から出力されるパルス信号によって駆動され、オンオフ動作を繰り返すことによって昇圧トランス3の1次巻線31に高周波電力を発生させる。このスイッチングトランジスタ61のオンオフのタイミングはインバータ回路6に供えられた共振コンデンサ62と昇圧トランス3の1次巻線31によって構成される共振回路によって決まり、所定時間、スイッチングトランジスタ61をオンさせたのちターンオフするとこの共振回路によってスイッチングトランジスタ61に印加される電圧が共振波形を示し、緩やかに上昇を始める。このためスイッチングトランジスタ61のターンオフ時に生じるスイッチング損失を非常に小さく抑えることができる。インバータ回路6によって生成される高周波電力はスイッチングトランジスタ61のオン時間によって決まり、オン時間を短くすると高周波電力が小さくなるように働く。一方、スイッチングトランジスタ61のオフ期間は共振コンデンサ62と昇圧トランス3の1次巻線31による共振のため高周波電力の大小によらずほぼ一定の時間となる。このため、インバータ回路6が発生する高周波電力とインバータ回路6の動作周波数foの関係は、周波数が高くなると変換電力が小さくなるという特性を示す。
昇圧トランス3は前述のスイッチングトランジスタ61に動作によって1次巻線31に励起された高周波電力を磁気結合によって2次巻線32と3次巻線33にそれぞれ伝達する。2次巻線32は高電圧を出力する巻線で、高圧整流回路4を介してマグネトロン1に高電圧を印加する。マグネトロン1はこの高電圧によってカソード11が所定の温度に達しているときは電波を発生する。3次巻線33はマグネトロン1のカソード11を加熱するヒータ電力を供給する巻線であり、数V程度の低電圧で大電流を供給する巻線である。
マグネトロン1はカソード11が所定の温度に加熱された状態で高電圧が印加されると電波を発生し、その電圧−電流特性はツェナーダイオードのような特性を示して低いインピーダンスを示すが、カソード11の温度が所定の温度に達していないときは電波を発生せず、そのインピーダンスもほぼ無限大の特性を示す。このため昇圧トランス3の1次巻線31側からマグネトロン1に向かって等価的なインピーダンスを考えると、カソード11が所定の温度に達した定常制御状態と所定温度に達していない起動制御状態ではそのインピーダンスが大きく異なり、定常制御状態のインピーダンスに対して起動制御状態のインピーダンスは大きな値となる。この結果、共振コンデンサ62との共振周波数も定常制御状態と起動制御状態では大きく異なり、定常制御状態の共振周波数に対して起動制御状態の共振周波数は低い値となる。このため起動制御状態の動作周波数は定常動作状態の動作周波数よりも低くなる。
昇圧トランス3の3次巻線33はマグネトロン1のカソード11を加熱する電力を供給する巻線であり、共振要素8を介してマグネトロン1のカソード11に高周波電流を流してカソード11を加熱している。マグネトロン1に供えられたチョークコイル12と共振要素8に供えられた第1の共振コンデンサ81、第2の共振コンデンサ82は直列共振回路を構成しており、3次巻線33側から見た直列共振回路のインピーダンスは図2のような特性を示す。図2中で破線は起動制御時の特性であり、この時、リレー83は導通状態になっている。起動制御時のインバータ回路6の動作周波数はf0の周波数であり、共振周波数をf1に対してやや高い周波数に設定することによって起動制御時に十数Aの電流を流して、カソード11を短時間でマグネトロン1が発振できる状態に加熱することができる。一方、図2中の実線は定常制御状態のインピーダンス特性であり、リレー83を開放状態にすることによって直列共振回路の共振周波数f2は起動制御状態よりも高い周波数に設定される。共振周波数f2は定常制御状態のインバータ回路6の動作周波数に対して高い周波数に設定することによって、動作周波数を高くしてインバータ回路6の変換電力を小さくすると直列共振回路のインピーダンスが小さくなる特性を示すようになっている。この結果、定常制御状態でのカソード11に流れる電流は図3のごとき特性を示し、
インバータ回路6の変換電力が増減しても、ほぼ一定値に保つことができる。
ここで再び起動制御状態について鑑みると、起動制御時の動作周波数f0における実線のインピーダンスと破線のインピーダンスを比較すると実線のインピーダンスのほうが大きな値を示している。これは実線の特性で動作を行うと破線の特性に比べてマグネトロン1のカソード11に流れる電流が小さくなることを意味しており、結果としてマグネトロン1のカソード11が所定の温度に到達する時間が長くなることになる。しかし名が本実施の形態においてはリレー83によって第2の共振コンデンサ82を起動時は導通させ、直列共振回路のインピーダンス特性を破線のごとくしているため起動制御時の電流は実線のインピーダンス特性のときよりも多く流すことができ、マグネトロン1のカソード11を所定の温度に加熱する時間を短縮することができる。
以上のように本実施の形態のマグネトロン駆動用電源はマグネトロン1のカソード11に電力を供給する昇圧トランス3の3次巻線33に直列に共振要素8を挿入し、起動制御時と定常制御時で共振要素8に備えた第1の共振コンデンサ81、第2の共振コンデンサ82を切り替えることによって共振要素8とマグネトロン1に供えられたチョークコイル12によって形成される直列共振回路のインピーダンス特性を切り替えることで、起動制御時と定常制御時の各々に適したインピーダンス特性とすることができ、マグネトロン1のカソード11を所定温度に加熱する起動制御の時間を損なうことなく定常制御時にカソード11に供給される電流を安定化し、広範囲に亘ってインバータ回路6の変換電力を制御することが可能となる。
以上のように、本発明にかかるマグネトロン駆動用電源は広範囲に亘ってインバータ回路の変換電力を制御してもマグネトロンのカソードを加熱する電流を安定にすることができ、かつマグネトロンのカソードが所定温度に到達するまでの時間を短縮することができるので、電子レンジで代表されるような誘電加熱を利用した加熱装置や生ゴミ処理機、あるいは半導体製造装置であるプラズマ電源のマイクロ波電源などの用途にも適用できる。
1 マグネトロン
2 制御部
3 昇圧トランス
4 高圧整流回路
5 商用電源
6 インバータ回路
8 共振要素
31 1次巻線
32 2次巻線
33 3次巻線
61 スイッチングトランジスタ
81 第1の共振コンデンサ
82 第2の共振コンデンサ
83 リレー

Claims (4)

  1. 交流電源の電圧を整流し、スイッチングトランジスタの高周波スイッチングのオン時間を変調して高周波電力に変換するインバータ回路を制御するマグネトロン駆動用電源であって、
    前記インバータ回路における前記スイッチングトランジスタのスイッチング動作を制御する制御部と、
    前記スイッチングトランジスタのスイッチング動作によって高周波電力を伝達する昇圧トランスと、
    前記昇圧トランスは前記スイッチングトランジスタによって励振される1次巻線と前記1次巻線と磁気結合し高電圧を出力する2次巻線およびマグネトロンのフィラメント回路に電力を供給する3次巻線を備え、
    前記フィラメント回路に共振要素を直列接続し、マグネトロンが起動制御状態と定常発振状態で前記共振要素の数値を変える構成としたマグネトロン駆動用電源。
  2. 共振要素は、第1の共振用コンデンサと、切り替え部及び第2の共振用コンデンサの直列接続を、並列に接続して構成し、起動制御時は前記切り替え部を導通状態とし定常制御になると非導通状態として共振要素の値を変える構成とした請求項1に記載のマグネトロン駆動用電源。
  3. 切り替え部はリレーによって構成し、制御部の制御信号によって導通/非導通を制御する構成とした請求項2に記載のマグネトロン駆動用電源。
  4. 制御部に交流電源からの入力電流を検出する入力電流検出部を設け、前記入力電流検出部の出力信号が所定値以上になると切り替え部に制御信号を伝達し導通状態とする構成とした請求項2または3に記載のマグネトロン駆動用電源。
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