JP2014232578A - 密閉型電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】密閉型電池の製造効率を向上させる。【解決手段】密閉型電池の製造方法は、注液口を有する電池の仕掛品に、前記注液口から電解液を注液する1次注液工程(ステップS2)と、前記1次注液工程の後に、前記注液口を密閉する工程(ステップS6)と、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の時間および前記1次注液工程完了直後からの経過時間のうち短い方の時間である暴露時間と、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の環境の露点温度とに基づいて、前記電池の仕掛品から良品を抽出する工程(ステップS7)とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、密閉型電池の製造方法に関する。
従来、電解液が吸湿しないように密閉構造とした密閉型電池が知れている。このような電池は、製造工程において電解液が吸湿しないように、露点温度が管理された環境下で製造される。
特開2012−69298号公報には、注液孔を通して電解液が注入された電池容器を内部に配置し密閉するチャンバと、このチャンバの内部を減圧する減圧手段と、前記注液孔を封止するための封止体を前記減圧手段により減圧された前記チャンバ内にある前記電池容器の注液孔上に載置する封止体移載手段と、前記電池容器に載置された前記封止体の周縁部に前記チャンバの一面に形成されたレーザ透過窓を透過してレーザビームを照射することにより前記封止体を前記電池容器にレーザ溶接する溶接手段と、を具備したことを特徴とする密閉型二次電池の製造装置が記載されている。
特開2012−69298号公報
しかしながら、露点温度が管理された環境下においても、所定の特性を満たさない密閉型電池が製造される場合がある。例えば、充放電後に所定の厚み規格を満たさない密閉型電池が製造される場合がある。そのため、歩留まりの低下によって密閉型電池の製造効率が低下するという問題がある。
本発明の目的は、密閉型電池の製造効率を向上させることである。本発明の他の目的は、所定の厚み規格を満たす密閉型電池を歩留り良く製造することである。
本発明の一実施形態にかかる密閉型電池の製造方法は、注液口を有する電池の仕掛品に、前記注液口から電解液を注液する1次注液工程と、前記1次注液工程の後に、前記注液口を密閉する工程と、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の時間および前記1次注液工程完了直後からの経過時間のうち短い方の時間である暴露時間と、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の環境の露点温度とに基づいて、前記電池の仕掛品から良品を抽出する工程とを備える。
本発明の他の実施形態にかかる密閉型電池の製造方法は、注液口を有する電池の仕掛品に、前記注液口から電解液を注液する1次注液工程と、前記1次注液工程の後に、前記注液口を密閉する工程とを備え、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の時間である暴露時間をT(時間)、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の環境の露点温度DP(℃)として、
T≦−0.14×DP−3.7
を満たす。
上記の製造方法によれば、暴露時間および露点温度に基づいて、完成させても所定の特性を満たさないと推測される仕掛品の製造を中止することで、製造効率を向上させることができる。
また、上記の製造方法によれば、暴露時間および露点温度の両方を管理することで電解液の吸湿を抑制し、密閉型電池の充放電後の膨張を抑えて薄い密閉型電池を製造することができる。
図1は、本発明の一実施形態よって製造される密閉型電池の一例である密閉型電池の概略構成を示す斜視図である。 図2は、本発明の第1の実施形態にかかる密閉型電池の製造方法を示すフローチャートである。 図3は、良品を抽出する工程(ステップS7)の一態様を示すフローチャートである。 図4は、製造工程における暴露時間および露点温度と、完成した密閉型電池の特性との関係を示すテーブルの例である。 図5は、本発明の第2の実施形態にかかる密閉型電池の製造方法を示すフローチャートである。 図6は、暴露時間(時間)および露点温度(℃)と、充放電後の密閉型電池の厚み(仕上げ厚み)との関係を示す等高線図である。
従来は、環境の露点温度が所定値以下に制御されていれば、電解液を環境に長時間暴露しても電池の特性には影響がないと考えられていた。しかし、本発明者らは、たとえ環境の露点温度が十分に低い状態に維持されていても、電解液を環境に長時間暴露すれば電池の特性に影響を及ぼすことを見出した。
したがって、電池の製造工程においては、環境の露点温度と、電解液が環境に曝される時間である暴露時間との、両方を管理することが重要である。本発明者らは、この知見に基づいて、本発明を完成させた。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化又は模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
[密閉型電池の構成]
図1は、本発明の一実施形態よって製造される密閉型電池の一例である密閉型電池10の概略構成を示す斜視図である。密閉型電池10は、外装缶11、フタ板12、負極端子13、電極捲回体14、封止栓15、および図示しない電解液を備えている。
外装缶11は、上部が開口した箱型の形状を有し、内部に電極捲回体14を収納している。外装缶11の開口部は、フタ板12によって覆われている。外装缶11およびフタ板12は、例えば、アルミニウム合金によって形成されている。
負極端子13は、フタ板12の中央部に配置されている。負極端子13は、フタ板12を貫通している。負極端子13とフタ板12とは、図示しない絶縁パッキングによって電気的に絶縁されている。負極端子13は、例えばニッケル、またはニッケルメッキされた銅によって形成されている。
電極捲回体14は、詳しい構成は図示していないが、帯状の正極電極と、帯状の負極電極とを、セパレータを間に挟んで捲回し、厚さ方向に圧縮して扁平形状にしたものである。電極捲回体14の正極電極は、図示しないリードによってフタ板12と接続されている。電極捲回体14の負極電極は、図示しないリードによって負極端子13と接続されている。この構成によって、フタ板12および外装缶11は電極捲回体14の正極電極と導通し、負極端子13は電極捲回体14の負極電極と導通している。
フタ板12には、電解液を注液するための注液口12aが形成されている。注液口12aは、フタ板12を貫通している。注液口12aは、電解液を注液した後、封止栓15によって封止される。
電極捲回体14の正極電極、負極電極、およびセパレータ、ならびに電解液は特に限定されないが、例示すれば次の様なものである。
正極電極は、帯状の正極集電体の片面または両面に正極合剤層が形成されたものである。正極集電体は、例えば、アルミニウムまたはチタン等の箔、平織金網、エキスパンドメタル、ラス網、またはパンチングメタル等によって形成される。
正極合剤層は、正極活物質と、導電助剤と、バインダとを混合して形成される。正極活物質として、マンガン酸リチウム、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、酸化バナジウム、または酸化モリブデン等を用いることができる。導電助剤として、黒鉛、カーボンブラック、またはアセチレンブラック等を用いることができる。バインダとして、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を、単独または混合して用いることができる。
負極電極は、帯状の負極集電体の片面または両面に負極合剤層が形成されたものである。負極集電体は、例えば、銅、ニッケル、またはステンレス等の箔、平織金網、エキスパンドメタル、ラス網、またはパンチングメタル等によって形成される。
負極合剤層は、負極活物質と、バインダとを混合して形成される。負極活物質として、天然黒鉛、メソフェーズカーボン、または非晶質カーボン等を用いることができる。バインダとして、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等のセルロース、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリルゴム等のゴムバインダ、PTFE、ならびにPVDF等を、単独または混合して用いることができる。
セパレータは、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、またはポリフェニルサルフィド(PPS)等の、多孔性フィルムまたは不織布によって形成される。
電解液は、有機溶媒にリチウム塩を溶解させた溶液である。有機溶媒として、ビニレンカーボネート(VC)、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、またはγ‐ブチロラクトン等を、単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。リチウム塩として、LiPF、LiBF、またはLiN(CFSO等を用いることができる。
[密閉型電池の製造方法]
[第1の実施形態]
図2は、本発明の第1の実施形態にかかる密閉型電池の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態にかかる密閉型電池の製造方法は、電池を組み立てて電池の仕掛品とする工程(ステップS1)と、仕掛品に電解液を注液する工程(ステップS2)と、所定時間待機する工程(ステップS3)と、仕掛品を予備充電する工程(S4)と、予備充電した仕掛品に電解液を再度注液する工程(ステップS5)と、注液口を密閉する工程(ステップS6)と、良品を抽出する工程(ステップS7)と、仕掛品を充電する工程(ステップS8)とを備えている。
まず、電池を組み立てて電池の仕掛品とする(ステップS1)。より具体的には、リードが取り付けられた電極捲回体14、負極端子13が取り付けられたフタ板12、および外装缶11を準備する。電極捲回体14の正極電極に接続されているリードをフタ板12に溶接し、電極捲回体14の負極電極に接続されているリードを負極端子13に溶接する。電極捲回体14を外装缶11に収納し、外装缶11の開口部にフタ板12を嵌合する。そして、外装缶11の開口部の内周とフタ板12の外周とを溶接する。なお、この段階では、注液口12aは封止栓15によって封止されていない。
電極捲回体14の製造方法は特に限定されないが、例示すれば次の様なものである。
正極活物質、導電助剤、およびバインダを、純水または有機溶媒中で十分に混合し、分散体を作製する。分散体を、ダイコータ、スリットコータ、ディップコータ等を用いて、正極集電体の片面または両面に塗布する。塗布後、スラリーを乾燥し、カレンダ処理によって厚さおよび密度を調整する。これによって、正極電極が得られる。正極電極に、溶接または導電性接着材によってリードを取り付ける。
負極活物質、およびバインダを、純水または有機溶媒中で十分に混合し、分散体を作製する。分散体を、ダイコータ、スリットコータ、ディップコータ等を用いて、負極集電体の片面または両面に塗布する。塗布後、スラリーを乾燥し、カレンダ処理によって厚さおよび密度を調整する。これによって、負極電極が得られる。負極電極に、溶接または導電性接着材によってリードを取り付ける。
正極電極、負極電極、およびセパレータを、円形、楕円形、または菱形の巻き芯を用いて捲回した後、巻き芯を抜き、一方向に圧力をかけて偏平形状にする。あるいは、正極電極、負極電極、およびセパレータを、扁平形状の巻き芯を用いて捲回して、扁平形状の捲回体としても良い。これによって、電極捲回体14が得られる。
次に、注液口12aから、電解液を注液する(ステップS2)。以下、この注液を1次注液と呼ぶ。電解液の注液は、外装缶11の内部を減圧しながら行うことが好ましい。
このとき、密閉型電池10の寸法や電極捲回体14の材質によっては、電解液が電極捲回体14に浸透するのに時間がかかる場合がある。より具体的には、密閉型電池10が高さや幅に対して厚みの寸法が小さい薄型の電池である場合や、電極捲回体14と電解液とのぬれが悪い場合、電解液が電極捲回体14に浸透するのに時間がかかる。
そのため、本実施形態では、電解液を電極捲回体14に十分に浸透させるため、電解液注液後、予備充電を行う前に所定時間待機する工程を設ける(ステップS3)。
所定時間待機後、仕掛品を予備充電する(ステップS4)。予備充電は主に、電極捲回体14の電極の表面と電解液とを反応させて、電極の表面に不動態膜を形成するために行う。予備充電では例えば、仕掛品を満充電の10%程度まで充電すれば良い。
予備充電後、注液口から電解液を再度注液する(ステップS5)。以下、この注液を2次注液と呼ぶ。2次注液も1次注液と同様に、外装缶11の内部を減圧しながら行うことが好ましい。
2次注液後、注液口12aを密閉する(ステップS6)。より具体的は、注液口12aに封止栓15を嵌合し、注液口12aの内周と封止栓15の外周とを溶接する。
次に、電池の仕掛品から良品を抽出する(ステップS7)。そのためにまず、仕掛品の良否を判定する。仕掛品の良否の判定は、暴露時間と、この間の環境の露点温度とに基づいて行う。
暴露時間とは、1次注液工程(ステップS2)完了後から注液口12aを密閉する工程(ステップS6)直前までの間の時間、および1次注液工程(ステップS2)完了後からの経過時間のうち、短い方の時間である。すなわち、暴露時間は、電池の仕掛品に注液された電解液が環境に曝されている時間である。
本実施形態の場合、暴露時間は、1次注液工程(ステップS2)完了後から注液口12aを密閉する工程(ステップS6)直前までの間の時間である。本実施形態における暴露時間は、より詳細には、1次注液工程(ステップS2)において注液が完了した時刻から、注液口12aを密閉する工程(ステップS6)において注液口12aに封止栓15を嵌合した時刻までの間の時間である。
環境の露点温度とは、1次注液工程(ステップS2)完了後から注液口12aを密閉する工程(ステップS6)直前までの間の環境の露点温度である。環境の露点温度は、より詳細には、1次注液工程(ステップS2)において注液が完了した時刻から、注液口を密閉する工程(ステップS6)において注液口12aに封止栓15を嵌合した時刻までの間の、仕掛品の環境の露点温度である。この間に露点温度が変動する場合には、この間の露点温度の平均値を環境の露点温度としても良い。
ある仕掛品が、暴露時間と露点温度とによって定まる所定の関係を満たしている場合には、その仕掛品は良品して抽出され、次の充電工程(ステップS8)に進む。一方、ある仕掛品が所定の関係を満たしていない場合には、その仕掛品は充電工程(ステップS8)に進むことなく製造ラインから除去される。
最後に、上記の工程で良品として抽出された仕掛品だけが充電される(ステップS8)。仕掛品を充電する前、または充電した後に、必要に応じて検査等を行っても良い。
以上の様にして、密閉型電池10が製造される。
本実施形態によれば、製造途中での暴露時間および露点温度から、完成させても所定の特性を満たさないと推測される仕掛品が、製造ラインから除去される。これによって、特性を満たさない仕掛品を充電したり、あるいは検査したりしなくて済むため、密閉型電池の製造効率を向上させることができる。
本実施形態にかかる密閉型電池の製造方法では、製造ラインの試験稼働または過去の実績値等から、許容される暴露時間および露点温度の範囲をあらかじめ調査しておくことが好ましい。ただし、許容される暴露時間および露点温度の範囲は、理論的または経験的に導いたものを用いても良い。
図3は、良品を抽出する工程(ステップS7)の一態様を示すフローチャートである。この例では、良品を抽出する工程は、暴露時間および露点温度と電池の特性との関係をあらかじめ測定して作成したテーブルを参照する工程(ステップS7A)と、暴露時間および露点温度に対応する電池の特性が許容される範囲かを判断する工程(ステップS7B)とを備えている。そして、暴露時間および露点温度に対応する電池の特性が許容される範囲であれば、その仕掛品を良品として抽出し(ステップS7C)、許容される範囲でなければ、その仕掛品を製造ラインから除去する(ステップS7D)。
この実施形態では、あらかじめ、製造工程における暴露時間および露点温度と、完成した密閉型電池10の特性との関係を測定したテーブルを作成しておく。すなわち、暴露時間および露点温度を変えながら密閉型電池を製造して、製造された密閉型電池10の特性を測定し、暴露時間および露点温度と密閉型電池10の特性との関係を記録したテーブルを作成しておく。
電池の特性は例えば、電池の充放電後の寸法である。電池の特性は例えば、電池の重量、電池の電気的特性(容量、充放電特性、サイクル特性)等であっても良い。
図4は、製造工程における暴露時間および露点温度と、完成した密閉型電池10の特性との関係を示すテーブルの例である。なお、d0〜d8は露点温度を示し、d0<d1<・・・<d8である。同様に、t0〜t8は暴露時間を示し、t0<t1<・・・<t8である。この例では、密閉型電池10の特性を、5つの水準(A,B,C,D,E)に分類している。なお、水準Aが最も好ましい特性であり、以下、B,C,D,Eの順で好ましい特性であるとする。
図4のテーブルは、全ての欄について実際に測定を行って作成されたものであっても良いし、数点の測定値から外挿して作成されたものであっても良い。
図4のテーブルを参照して、水準Aの特性が要求される場合には、露点温度がd4未満であり、かつ、暴露時間がt1未満である必要がある。一方、水準B以上の特性であれば良い場合には、露点温度がd2未満で暴露時間がt3未満であるか、露点温度がd8未満で暴露時間がt2未満であれば良い。
同様に、水準C以上の特性であれば良い場合には、露点温度がd2未満で暴露時間がt6未満、露点温度がd4未満で暴露時間がt5未満、および露点温度がd8未満で暴露時間がt4未満のいずれかであれば良い。さらに、ランクD以上の特性であれば良い場合には、露点温度がd5未満で暴露時間がt8未満あるか、露点温度がd8未満で暴露時間がt6未満であれば良い。
例えば、密閉型電池10の特性として水準C以上の特性が求められる製造ラインにおいて、露点温度DPがd3<DP<d4であり、暴露時間Tがt3<T<t4であった場合、図4のテーブルを参照して(ステップS7A)、対応する特性は水準Cである。水準Cは許容される範囲であるため(ステップS7BにおいてYES)、この仕掛品は良品として抽出される(ステップS7C)。
一方、同じく水準C以上の特性が求められる製造ラインにおいて、例えば露点温度DPがd3<DP<d4であり、暴露時間Tがt5<T<t6であった場合、図4のテーブルを参照して(ステップS7A)、対応する特性は水準Dである。水準Dは許容される範囲ではないため(ステップS7BにおいてNO)、この仕掛品は製造ラインから除去される(ステップS7C)。
以上の様に、本実施形態によれば、要求される特性の水準に応じて適切に良品を抽出することができる。そのため、特性を満たさない仕掛品を充電したり、あるいは検査したりしなくて済むため、密閉型電池の製造効率を向上させることができる。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態にかかる密閉型電池の製造方法を示すフローチャートである。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、良品を抽出する工程(ステップS7)のタイミングが異なっている。
第1の実施形態(図2)では、良品を抽出する工程(ステップS7)は、注液口を密閉する工程(ステップS6)の後に実施されるのに対し、本実施形態では、良品を抽出する工程(ステップS7)は、注液口を密閉する工程(ステップS6)の前に実施される。
すなわち、本実施形態では、注液口を密閉する前の時点で、暴露時間および露点温度に基づいて良品を抽出する。そして、良品として抽出された仕掛品だけに、注液口を密閉する工程(ステップS6)以降の工程を実施する。
本実施形態によれば、特性を満たさない仕掛品に対して、注液口を密閉する工程(ステップS6)をしなくても済む。そのため、第1の実施形態よりもさらに製造効率を向上させることができる。
本実施形態では、2次注液(ステップS5)後であって注液口を密閉する工程(ステップS6)の前に良品を抽出する工程(ステップS7)を実施している。しかし、良品を抽出する工程(ステップS7)は、1次注液(ステップS2)後であって注液口を密閉する工程(ステップS6)の前の任意のタイミングで実施しても良い。暴露時間および露点温度が所定の関係を満たさなくなった時点で、その仕掛品の製造を中止し、以降の工程を実施しないようにしても良い。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。なお、この実施例は本発明を限定するものではない。
本発明者らは、外径寸法で幅50mm、高さ60mmの密閉型電池を、暴露時間および露点温度を変えながら製造した。発明者らは、製造した密閉型電池の充放電後の厚みを測定し、製造時の暴露時間および露点温度と、密閉型電池の厚みとの関係を調査した。
図6は、暴露時間(時間)および露点温度(℃)と、充放電後の密閉型電池の厚み(仕上げ厚み)との関係を示す等高線図である。図中、領域R1は、仕上げ厚みが5.70mm以下であった領域を示している。領域R2は、仕上げ厚みが5.70mm超5.75mm以下であった領域を示している。領域R3は、仕上げ厚みが5.75mm超5.80mm以下であった領域を示している。領域R4は、仕上げ厚みが5.80mm超であった領域を示している。
本発明者らは、露点温度が低く維持されていても、暴露時間を長くすれば密閉型電池の仕上げ厚みが増加することを明らかにした。図6を参照して、露点温度が−55℃で暴露時間が6時間の場合の仕上げ厚みは、露点温度が−30℃で暴露時間が1時間の場合の仕上げ厚みとほぼ同等になることが分かった。
図中の一点鎖線および二点鎖線はそれぞれ、暴露時間(時間)をT、露点温度(℃)をDPとして、T=−0.14×DP−3.7、およびT=−0.04×DP−0.85で表される直線である。
図6を参照して、暴露時間および露点温度が、T≦−0.14×DP−3.7の関係を満たせば、仕上げ厚みを5.75mm以下にすることができる。また、暴露時間および露点温度がT≦−0.04×DP−0.85の関係を満たせば、仕上げ厚みを5.70mm以下にすることができる。
なお、露点温度は、−30℃以下が好ましく、−35℃以下がさらに好ましい。一方、露点温度が低すぎると、作業環境(ドライルーム)に出入りできる作業者の人数が制限されるなど、作業効率が低下する。
[その他の実施形態]
以上、本発明についての実施形態を説明したが、本発明は上述の各実施形態のみに限定されず、発明の範囲内で種々の変更が可能である。また、各実施形態は、適宜組み合わせて実施することが可能である。
上記では、電極捲回体を備える密閉型電池を製造する例を説明した。しかし、本実施形態にかかる密閉型電池の製造方法によって製造される電池は、密閉型電池、すなわち電解液を注液した後に密閉される電池であれば特に制限はない。したがって、本実施形態によって製造する密閉型電池は、例えば、電極捲回体に代えて、電極積層体を備える密閉型電池であっても良い。
第2の実施形態において説明したように、良品を抽出する工程を実施するタイミングは任意である。また、1次注液後に待機する工程、予備充電工程、および2次注液工程は、実施されることが好ましいものの、必須ではない。
すなわち、本発明の一実施形態にかかる密閉型電池の製造方法は、注液口を有する電池の仕掛品に、前記注液口から電解液を注液する1次注液工程と、前記1次注液工程の後に、前記注液口を密閉する工程と、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の時間および前記1次注液工程完了直後からの経過時間のうち短い方の時間である暴露時間と、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の環境の露点温度とに基づいて、前記電池の仕掛品から良品を抽出する工程とを備えていれば良い。
上記の製造方法によれば、暴露時間および露点温度に基づいて、完成させても所定の特性を満たさないと推測される仕掛品の製造を中止することで、製造効率を向上させることができる。
好ましくは、前記良品を抽出する工程は、前記暴露時間および前記露点温度と前記電池の特性との関係をあらかじめ測定して作成されたテーブルを参照する工程と、前記テーブルにおける前記暴露時間および前記露点温度に対応する前記電池の特性が許容される範囲であれば良品として抽出する工程とを含む。
上記の製造方法によれば、要求される特性の水準に応じて適切に良品を抽出することができる。
前記良品を抽出する工程は、前記暴露時間をT(時間)、前記露点温度をDP(℃)として、
T≦−0.14×DP−3.7
を満たすものを良品として抽出するのであっても良い。
本発明の他の実施形態にかかる密閉型電池の製造方法は、注液口を有する電池の仕掛品に、前記注液口から電解液を注液する1次注液工程と、前記1次注液工程の後に、前記注液口を密閉する工程とを備え、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の時間である暴露時間をT(時間)、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の環境の露点温度をDP(℃)として、
T≦−0.14×DP−3.7
を満たす。
上記の製造方法によれば、充放電後の密閉型電池の厚みを、所定の基準値以下に保つことができる。
好ましくは、前記1次注液工程の後に、所定時間待機する工程と、前記待機する工程の後に、前記電池の仕掛品を予備充電する工程と、前記予備充電する工程の後であって前記密閉する工程の前に、前記注液口から再び電解液を注液する工程とをさらに備える。
上記の製造方法によれば、電解液が発電要素に浸透しにくい場合でも、所定時間待機する工程を設けること、および予備充電後に再度電解液を注液する工程を設けることによって、電解液を十分に浸透させることができる。これらの工程を挟むことで暴露時間は長くなるが、上述のように、暴露時間と露点温度とを管理することによって、所定の特性を満たす密閉型電池を歩留り良く製造することができる。
10 密閉型電池、11 外装缶、12 フタ板、13 負極端子、14 電極捲回体、15 封止栓

Claims (5)

  1. 注液口を有する電池の仕掛品に、前記注液口から電解液を注液する1次注液工程と、
    前記1次注液工程の後に、前記注液口を密閉する工程と、
    前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の時間および前記1次注液工程完了直後からの経過時間のうち短い方の時間である暴露時間と、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の環境の露点温度とに基づいて、前記電池の仕掛品から良品を抽出する工程とを備える、密閉型電池の製造方法。
  2. 前記良品を抽出する工程は、前記暴露時間および前記露点温度と前記電池の特性との関係をあらかじめ測定して作成されたテーブルを参照する工程と、前記テーブルにおける前記暴露時間および前記露点温度に対応する前記電池の特性が許容される範囲であるかを判定する工程を含む、請求項1に記載の密閉型電池の製造方法。
  3. 前記良品を抽出する工程は、前記暴露時間をT(時間)、前記露点温度をDP(℃)として、
    T≦−0.14×DP−3.7
    を満たすものを良品として抽出する、請求項1に記載の密閉型電池の製造方法。
  4. 注液口を有する電池の仕掛品に、前記注液口から電解液を注液する1次注液工程と、
    前記1次注液工程の後に、前記注液口を密閉する工程とを備え、
    前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の時間である暴露時間をT(時間)、前記1次注液工程完了直後から前記密閉する工程直前までの間の環境の露点温度DP(℃)として、
    T≦−0.14×DP−3.7
    を満たす、密閉型電池の製造方法。
  5. 前記1次注液工程の後に、所定時間待機する工程と、
    前記待機する工程の後に、前記電池の仕掛品を予備充電する工程と、
    前記予備充電する工程の後であって前記密閉する工程の前に、前記注液口から再び電解液を注液する工程とをさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の密閉型電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106558677A (zh) * 2016-11-17 2017-04-05 深圳市特新能源有限公司 一种带露点仪的真空注液封装设备
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