JP2014232175A - 重送情報通知装置、画像形成装置、重送情報通知方法及び重送情報通知プログラム - Google Patents

重送情報通知装置、画像形成装置、重送情報通知方法及び重送情報通知プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】搬送された用紙が実際にどの程度重送されたのかを、ユーザが排紙トレイなどを目視しなくても正確に把握できるようにする。
【解決手段】画像形成装置の制御部5を構成するマイクロコンピュータの機能により、用紙検知センサからの用紙検知信号によって用紙が搬送されたことを検知した回数を総合給紙枚数カウント部101がカウントし、重送検知センサからの重送検知信号によって用紙が重送されたことを検知した回数を重送発生回数カウント部102がカウントする。その総合給紙枚数カウント部101のカウント値と重送発生回数カウント部102のカウント値とに基づいて、重送発生率算出部103が重送発生率を算出し、表示制御部104が重送発生率表示データ作成部105に重送発生率表示データを作成させ、操作パネルの表示部61に重送発生頻度に関する情報として重送発生率を表示させて通知する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、重送情報通知装置及びそれを備えた画像形成装置と、画像形成装置における重送情報通知方法、ならびに画像形成装置を制御するコンピュータに実行させるための重送情報通知プログラムに関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、あるいはそれらの複数の機能を有する複合機等の画像形成装置においては、給紙カセットや用紙バンク等から記録媒体である用紙を給紙する際に、分離手段によって1枚ずつ分離して給紙している。
しかし、分離手段の性能の変化や温湿度等の環境の変化、あるいは使用する用紙の種類などによって、用紙が1枚に分離されずに複数枚が重送されることがある。そのまま画像形成すると、重送された複数枚の用紙のうち最上位の一枚の用紙にのみ画像が形成され、他の用紙は白紙のまま排紙されることになる。
また、両面画像形成における一方の面に画像を形成する際に重送が発生すると、他方の面に画像を形成するために再給紙する際に、その重送された用紙が分離されることが多い。その場合、最上位の一枚には画像が形成されるが、他の用紙は余分な白紙になる。
そこで、特許文献1に記載された自動両面複写機では、両面コピー時に再給紙する用紙の片面に画像が形成されているか否かを判別して、画像が形成されていない白紙であった場合には、その白紙を用紙カセットへ戻すことが開示されている。
また、特許文献2には、給紙した用紙が重送されたことを検知した場合、その用紙には画像を形成せずに搬送動作のみを行い、その重送された用紙を白紙のまま空きのスタック部に排紙するようにした画像形成装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、両面コピー時の第一面に画像を形成する際に重送され、再給紙時に分離された白紙だけは用紙カセットに戻されるが、再給紙時に分離されなかったり、片面コピー時に重送された白紙は戻されない。
また、特許文献2に開示された画像形成装置では、給紙した用紙が重送された場合には画像形成を行わないので、その用紙を搬送する時間が無駄になり、所要枚数の画像形成を行うのに要する時間が長くなるという問題がある。
さらに、いずれの場合でも、ユーザは、実際にどの程度重送が発生しているのか、重送した白紙を全て回収又は排出できたかどうかは、それが回収又は排出された用紙カセットやスタック部を目視で確認しないと、正確に把握できないという問題があった。
この発明はこのような背景に鑑みてなされたものであり、画像形成装置等の用紙を搬送する装置において、搬送された用紙が実際にどの程度重送されたのかを、ユーザが排紙トレイなどを目視しなくても正確に把握できるようにすることを目的とする。
この発明による重送情報通知装置は、上記の目的を達成するため、搬送された用紙を検知する用紙検知部と、その用紙検知部によって用紙が搬送されたことを検知した回数をカウントする用紙カウント部と、搬送された用紙が重送されたことを検知する重送検知部と、その重送検知部によって用紙が重送されたことを検知した回数をカウントする重送発生回数カウント部と、上記用紙カウント部のカウント値と上記重送発生回数カウント部のカウント値とに基づいて、重送発生頻度に関する情報を通知する通知部とを備えたことを特徴とする。
この発明による重送情報通知装置は、搬送された用紙のカウント値と重送発生回数のカウント値とに基づいて、重送発生頻度に関する情報を通知するので、搬送された用紙が実際にどの程度の頻度で重送されたのかを、ユーザが排紙トレイなどを目視しなくても正確に把握できる。
この発明による重送分離検知装置を備えた画像形成装置の一実施形態の概略構成図である。 その画像形成装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 図2における制御部5の具体的な構成例を示すブロック図である。 図1及び図2に示した重送検知センサ18の複数の異なる具体例を示す概略図である。 図2及び図3に示した制御部5によって実現するこの発明による重送情報通知装置としての機能構成例を示すブロック図である。 同じくその制御部5による通常印刷モードでの画像形成ジョブの処理を示すフローチャートである。 図3及び図5に示した表示部61に表示される重送分離モード推奨画面の一例を示す図である。 図2及び図3に示した制御部5によるモード設定処理を示すフローチャートである。 同じくその制御部5による重送分離モードでの重送分離ジョブを示すフローチャートである。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
この発明による重送情報通知装置、重送通知分離方法及び重送通知分離プログラムの各実施形態も、その重送情報通知装置を備えた画像形成装置の一実施形態によって説明する。図1はその重送情報通知装置を備えた画像形成装置の一実施形態の概略構成図である。
この画像形成装置1は、図1に示すようにその本体1aの上面に操作パネル6を備え、内部に作像部10を備えている。
その作像部10は、電子写真方式によって画像形成を行うものであり、外周面に静電電位の差による静電潜像が形成される感光体ドラム11を設けている。その感光体ドラム11の周囲に、矢示Aで示す回転方向に順次、帯電ローラ12、光書込部13、現像部14、及び転写部15を設けている。
帯電ローラ12は、矢示A方向に回転する感光体ドラム11の外周面を一様に帯電する。光書込部13は、画像データによって変調されたレーザ光を感光体ドラム11の軸線方向である主走査方向に走査しながら、感光体ドラム11の帯電された外周面を照射して露光し、静電潜像を形成する。
現像部14は、その感光体ドラム11の外周面(表面)の静電潜像にトナーを付着させ、その静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
転写部15は、この実施形態では転写・搬送べルト24を掛け渡す一方のローラと感光体ドラム11とによって構成されている。そして、位置決めローラ対23によりタイミングをとって搬送される用紙がこの転写部15を通過する際に、感光体ドラム11の表面のトナー像が用紙の表面に転写される。
その用紙を転写・搬送べルト24によって矢示b方向へ搬送する。その搬送方向下流側に、用紙に転写されたトナー像を加熱加圧して定着像とする定着部16を備えている。
本体1aの内部にはまた、作像部10の下方にメイン給紙部20を備えている。このメイン給紙部20には、異なるサイズ又は異なる種類の用紙を収容できるように、3個の給紙カセット21a,21b,21cを上下3段に配置している。
そして、画像形成時には、指定されたサイズ又は種類の用紙をその給紙カセット21a,21b,21cのいずれかから繰り出し、給紙搬送ローラ20a,20b,20cと他の複数の搬送ローラとによって、搬送路22に沿って位置決めローラ対23まで搬送する。
この画像形成装置1はさらに、本体1aの一方の側面である作像部10の入口側(図1で右側)に手差給紙部30を備えている。
この手差給紙部30には、手差しの用紙をセットするための手差トレイ31が設けられている。また、手差給紙部30内には、手差トレイ31上にセットされた用紙を一枚ずつ繰り出す繰出しコロ、及びその繰出した用紙をそのまま矢示k方向へ給紙する直進搬送経路と給紙ローラ等が設けられているが、それらは図示を省略している。
また、手差トレイ31から繰出された用紙を矢示m方向へ搬送した後矢示n方向へ反転搬送して、表裏反転させて給紙するための反転搬送経路32も設けられている。その反転搬送経路32と前述した直進搬送経路との分岐部には、手差給紙経路を切り替えるためのフラッパ等の手差給紙経路切替部材33を備えている。これらによって、手差トレイ31にセットされた用紙を表裏反転させて給紙する反転給紙手段を構成している。
手差給紙部30から給紙された用紙も、図示していない搬送ローラによって位置決めローラ対23まで搬送される。
メイン給紙部20又は手差給紙部30から給紙された用紙が位置決めローラ対23に到達する直前の位置に、用紙の先端を検知する用紙検知センサ17と、用紙が2枚以上重なって搬送される重送を検知する重送検知センサ18とが設けられている。
また、定着部16のトナー像が定着された用紙が送り出される搬送路上に、その用紙上の画像を検出する画像検出センサ19が設けられている。
そして、定着部16から送り出された用紙を、そのまま直進させて矢示c方向に本体1aの出口へ搬送する搬送経路と、矢示f方向へ搬送して反転搬送部25へ導く搬送経路とがある。さらに、反転搬送部25で搬送方向を反転して矢示g方向へ搬送される用紙を、矢示h方向へ搬送して、表裏を反転した状態で矢示c方向へ搬送する搬送経路がある。この搬送経路は、片面に画像を形成した用紙を画像面を下向きにしてページが昇順に重なるように排出する際に使用する。
また、反転搬送部25で搬送方向を反転して矢示g方向へ搬送される用紙を矢示i方向へ搬送して、再給紙部26によって矢示j方向へ搬送し、表裏を反転した状態で作像部10へ再給紙する搬送経路も設けている。この搬送経路は、両面モードにおいて、片面に画像を形成した用紙の他方の面に画像を形成する際に使用する。
これらの各搬送経路の分岐部には、それぞれ搬送経路を切り替えるためのフラッパ等の搬送経路切替部材を設けているが、それらは図示を省略している。
この画像形成装置1はまた、本体1aにおける作像部10の出口側(図1で左側)の側面に排紙部40を備えている。この排紙部40には、用紙を排紙するための排紙トレイ41a,41bを上下2段に設けている。また、排紙部40内には、定着部16を出て矢示c方向に搬送されて来る用紙を、矢示dで示すように上段の排紙トレイ41aへ排紙する排紙経路と、矢示eで示すように下段の排紙トレイ41bへ排紙する排紙経路とを有している。さらに、その2つの排紙経路を切り替えるためのフラッパ等の排紙経路切替部材42を備えている。
この画像形成装置1において、メイン給紙部20の給紙カセット21a,21b,21cのいずれか、あるいは手差給紙部30から給紙された用紙が、作像部10に送り込まれる。そして、その用紙に感光体ドラム11上のトナー像が転写部15によって転写された後、その用紙が定着部16を通過してトナー像が定着され、排紙部40によって上段の排紙トレイ41aに排紙される。
その際、用紙検知センサ17は用紙検知部として、メイン給紙部20あるいは手差給紙部30から給紙されて搬送された用紙を検知する。また、重送検知センサ18は重送検知部として、搬送された用紙が重送されていた場合にそれを検知する。
画像検出センサ19は画像検出部として、手差トレイ31にセットされた重送紙を給送して、作像部10を画像形成動作させずに搬送し、画像が形成された用紙と白紙とを分離する際に、搬送中の用紙上に画像が形成されていた場合にそれを検出する。これらの各センサの詳細及びその検知信号又は検出信号の利用については後述する。
次に、この画像形成装置1の制御系の構成について図2及び図3によって説明する。
図2は、図1によって説明した画像形成装置1の制御系の概略構成を示すブロック図である。
この図2に示す制御系は、制御部5とそれに接続された操作パネル6と画像形成エンジン7及び通信部8によって構成されている。制御部5と操作パネル6の具体例については、図3によって後述する。
画像形成エンジン7には、図1によって説明した作像部10、用紙検知センサ17、重送検知センサ18、画像検出センサ19、用紙を搬送するための用紙搬送ローラ群28、手差給紙経路切替部材33、及び排紙経路切替部材42等が設けられている。
作像部10には、感光体ドラム11等を回転させるメインモータ、各部の駆動回路やクラッチ、センサ等が含まれている。用紙搬送ローラ群28にもその駆動モータやクラッチ等が含まれ、手差給紙経路切替部材33及び排紙経路切替部材42にはそれぞれフラッパとそれを回動させるためのソレノイド等が含まれている。
また、制御部5から送出される印刷データである画像データに応じた制御信号によって、光書込部13のレーザ光源の発光等を制御する画像記録制御部27も設けられている。これらの各部が制御部5に接続されており、各検知信号等を制御部5へ送ったり、制御部5から制御信号等を受け取って動作する。光書込部13は作像部10に含まれるが、便宜上別に示している。
通信部8は、ローカルエリアネットワーク(LAN)等の通信回線3を介して各ユーザが使用するパーソナルコンピュータ等の外部装置2と通信するネットワーク制御ユニット(NCU)等である。この通信回線3には複数の外部装置2を接続できる。そして、その外部装置2から送られて来る印刷用の画像データを通信部8が受信して制御部5へ送り、そこで必要な画像処理を施して画像記録制御部27へ送出する。また、必要に応じて制御部5から表示データ等を通信部8へ送り、それを通信部8が通信回線3を介して外部装置2へ送信する。
さらに、この通信部8に同じ通信回線3を介して、原稿の画像を読み取って画像データに変換する画像読取装置9も接続することができる。しかし、複写機や複合機を構成する場合には、その画像読取装置9を画像形成装置1の構成部分として本体1aに連結して設け、図2に示すように専用の通信線4で通信部8と接続するようにしてもよい。
図3は、図2における制御部5の具体的な構成例を示すブロック図である。この制御部5は、CPU51、ROM52、RAM53、不揮発性RAM54、通信I/F55、HDD56、操作パネルI/F57、及びエンジンI/F58を有する。ここで、「HDD」は「ハードディスクドライブ」、「I/F」は「インタフェース」のそれぞれ一般的な略称である。
これらは、システムバス59によって相互にデータ、アドレス、及び制御信号をやり取り可能に接続され、マイクロコンピュータを構成している。
CPU51は、RAM53をワークメモリとしてROM52又はHDD56に記憶されたプログラムを選択的に実行することによって、この画像形成装置1全体を統括的に制御すると共に、後述するこの発明に係わる各種の機能を実現する中央処理装置である。
ROM52は、CPU51が実行する各プログラムとその実行に必要な固定データ等を予め記憶した読み出し専用のメモリである。
RAM53は、CPU51がプログラムを実行する際のワーキングメモリとして使用するとともに、一時的なデータを記憶する読み書き可能なメモリである。
不揮発性RAM54は、CPU51がプログラムを実行する際に必要なデータや各種設定値などを変更設定可能に記憶し、電源がOFFになってもその記憶データを保持するメモリである。
通信I/F55は、この制御部5を通信部8と接続するためのインタフェース回路であり、通信部8が外部装置2あるいは画像読取装置9から受信した画像データ等を受け取り、制御部5から出力される表示データ等を通信部8へ送出する。
HDD56は、ハードディスクにプログラムやデータを記憶する不揮発性の大容量記憶手段である。
操作パネルI/F57は、制御部5を操作パネル6と接続するためのインタフェース回路である。操作パネル6は、液晶ディスプレイ等による表示部61と、ユーザによって操作される各種のキー又はスイッチあるいは操作ボタンや、表示部61の表示画面上に重ねて設けられた透明なタッチパネルなどを備えた操作部62とを有する。
制御部5は、操作パネルI/F57から操作パネル6の表示部61へ表示データを出力して各種の表示を行わせ、操作部62からの操作信号を操作パネルI/F57を通して入力する。
エンジンI/F58は、図2に示した画像形成エンジン7の各部と接続するためのインタフェース回路である。制御部5は、このエンジンI/F58を通して、作像部10の各部、画像記録制御部27、用紙搬送ローラ群28、手差給紙経路切替部材33及び排紙経路切替部材42を制御して、画像形成動作及び用紙の搬送制御等を行う。
また、用紙検知センサ17による用紙検知信号、重送検知センサ18による重送検知信号、及び画像検出センサ19による画像検出信号を、エンジンI/F58を通して制御部5に入力して、重送発生率の算出や白紙か否かの判断等を行う。
なお、この制御部5内あるいは外部に、入力した画像データに対して各種の画像処理を施すASIC(Application Specific Integrated Circuit)を設けてもよい。
ここで、図1及び図2に示した用紙検知センサ17、重送検知センサ18、及び画像検出センサ19の具体例について説明する。
用紙検知センサ17としては、用紙搬送路を挟んで対向配置したLED等の発光素子とフォトダイオード等の受光素子、及びその駆動・検知回路とからなる透過型光センサを使用できる。その場合は、発光素子から受光素子への光路が用紙によって遮られ、受光素子の光電流が急に低下したときに用紙検知信号を出力する。
あるいは、用紙搬送路に対して同じ側に光軸が用紙面で直交するように配置した、発光素子と受光素子、及びその駆動・検知回路とからなる反射型光センサを使用してもよい。この場合は、発光素子からの光が用紙面で反射されて受光素子に入射し、受光素子の光電流が急に増加したときに用紙検知信号を出力して、制御部5のエンジンI/F58へ入力させる。
次に、重送検知センサ18の具体例を図4によって説明する。図4の(a)〜(c)は重送検知センサ18の複数の異なる具体例を示す概略図である。
図4の(a)に示す重送検知センサは、ガイド板29に沿って搬送される用紙Pの搬送路を挟んで対向配置した発光素子81と受光素子82とを厚み検知回路83に接続したものである。受光素子82は受光量の変化に応じて起電力が変化するので、発光素子81と受光素子82との間を用紙Pが透過する際の受光素子82の起電力の低下量によって、厚み検知回路83が用紙Pの厚みを検知し、それによって重送の有無を検知することが可能である。
図4の(b)に示す重送検知センサは、ガイド板29に沿って搬送される用紙Pに対して光を照射する発光素子と、用紙Pからの反射光を受光する受光素子とからなる変位センサ84を変位検知回路85に接続したものである。変位センサ84から用紙Pまでの距離は、重なる用紙の枚数によって異なる。この種の変位センサ84は約1〜10μm程度の分解能を有しているので、変位センサ84の出力により、変位検知回路85が用紙Pまでの距離の変化の有無によって重送の有無を検知することが可能である。
図6の(c)に示す重送検知センサは、ガイド板29に沿って搬送される用紙Pの搬送路を挟んで、二枚の金属板86,87を対向させて配置し、静電容量検知回路88に接続したものである。静電容量検知回路88によって二枚の金属板86,87の間に電圧を印加して電位差を生じさせた状態で、その静電容量を検出する。その静電容量は金属板86,87の間の用紙Pの枚数によって変化するため、重送検知が可能である。
これらの重送検知センサは、厚み検知回路83、変位検知回路85、あるいは静電容量検知回路88が、用紙の重送を検知したときに重送検知信号を出力して、制御部5のエンジンI/F58へ入力させる。
画像検出センサ19の具体例は、搬送路を搬送される用紙の上面に近接して、その搬送方向に直交する方向に沿って配置した近接型のラインセンサ、あるいは用紙の上面に対する結像光学系を介して配置したラインセンサや二次元センサとすることができる。これらのラインセンサや二次元センサによって、用紙が通過する間に画像を検出したら、画像検出信号を出力して、制御部5のエンジンI/F58へ入力させる。なお、画像読取装置の場合と同様に、これらのラインセンサ等を駆動する回路と出力信号の処理回路も必要であるが、画像の有無を検出するだけなので簡便な回路でよい。
次に、図2及び図3に示した制御部5によって実現するこの発明に関わる機能について説明する。
図5は、この発明による重送情報通知装置としての機能構成例を示すブロック図である。
制御部5は、図3に示したマイクロコンピュータを構成するCPU51が、ROM52又はHDD56に格納されたプログラムを実行することにより、図5に示す各部の機能を実現する制御手段である。すなわち、総給紙枚数カウント部101、重送発生回数カウント部102、重送発生率算出部103、表示制御部104、重送発生率表示データ作成部105、及び重送分離モード推奨表示データ作成部106としての機能である。
この制御部5の機能と、用紙検知センサ17及び重送検知センサ18と、操作パネル6の表示部61とによって、重送情報通知装置の一実施形態を構成している。
総給紙枚数カウント部101は、搬送された用紙を検知する用紙検知部である用紙検知センサ17から用紙検知信号が制御部5に入力すると、それを加算カウントする。すなわち、この総給紙枚数カウント部101は、用紙検知センサ17によって、用紙が搬送されたことを検知した回数をカウントする用紙カウント部である。したがって、図1に示したメイン給紙部20及び手差給紙部30のいずれから給紙される用紙もカウントする。また、2枚以上の用紙が重なって重送された場合も1枚とカウントする。
重送発生回数カウント部102は、搬送された用紙が重送されたことを検知する重送検知部である重送検知センサ18から重送検知信号が制御部5に入力すると、それを加算カウントする。すなわち、この重送発生回数カウント部102は、重送検知部によって、用紙が重送されたことを検知した回数をカウントする。
これらの総給紙枚数カウント部101と重送発生回数カウント部102の各カウント値は、図3に示した不揮発性RAM54に記憶される。総給紙枚数カウント部101と重送発生回数カウント部102として、それぞれカウンタ回路を設けてもよいが、この実施形態では、CPU51のプログラム処理によるソフトカウンタによって実現している。
重送発生率算出部103は、総給紙枚数カウント部101による総給紙枚数のカウント値と、重送発生回数カウント部102による重送発生回数のカウント値とに基づいて、重送発生率を算出する重送発生率算出手段である。その重送発生率は両カウント値の比をとって、次の演算式によって百分率で算出できる。
重送発生率=(重送発生回数/総給紙枚数)×100(%)
表示制御部104は、重送発生率算出部103で算出された重送発生率に基づいて、重送発生率表示データ作成部105に重送発生率表示データを作成させ、それを操作パネル6の表示部61に送出して重送発生率を表示させる表示制御手段である。
また、この実施形態では、総給紙枚数カウント部101による総給紙枚数が第1の所定値A以上で、且つ重送発生率算出部103によって算出された重送発生率が第2の所定値B以上であった場合には、重送分離モード推奨表示を行う。
そのため、表示制御部104は、重送分離モード推奨表示データ作成部106に、重送分離モード推奨の表示をするためのデータを作成させ、それを操作パネル6の表示部61に送出して、重送分離モード推奨表示を行わせる。その表示例については後述する。
第1の所定値Aは例えば100枚、第2の所定値Bは例えば10%とするが、ユーザが操作パネル6の操作部62から任意にその値を変更設定可能である。
なお、この実施形態では、総給紙枚数カウント部101のカウント値と重送発生回数カウント部102のカウント値とに基づいて、重送発生頻度に関する情報として重送発生率を算出して表示により通知するようにした。しかし、重送発生頻度に関する他の情報を表示等によって通知するようにしてもよい。例えば、総給紙枚数と重送発生回数を表示するようにしてもよい。
また、印刷用の画像データを送信して来た外部装置に重送発生頻度に関する情報を送信して、そのディスプレイに表示させて通知するようにしてもよい。
さらに、この実施形態では重送発生頻度に関する情報を表示によって通知するようにしたが、表示に変えて他の通知手段、例えば音声などで通知するようにしてもよい。
図5に示した実施形態では、表示制御部104と重送発生率表示データ作成部105及び表示部61が、用紙カウント部のカウント値と重送発生回数カウント部102のカウント値とに基づいて、重送発生頻度に関する情報を通知する通知部に相当する。
この制御部5の図5に示した各機能部と、前述した用紙検知センサ17及び重送検知センサ18と、表示部61とによって構成される重送情報通知装置は、画像形成装置や印刷装置に限らず、他の用紙を搬送して処理する装置にも適用できる。それによる重送情報通知方法も同様である。
例えば、用紙枚数計数装置、用紙表面の改質装置、用紙コーティング装置、用紙加工(裁断、型押し、プレス、糊づけ等)装置、用紙検査装置などの各種装置にも適用可能である。その場合も、重送発生頻度に関する情報の内容及び通知手段は、上述したように種々に変更することができる。
次に、前述した画像形成装置1による通常印刷モードでの画像形成ジョブの処理を図6によって説明する。
図6は、図3に示した制御部5のCPU51等からなるマイクロコンピュータによる通常印刷モードでの画像形成ジョブの処理を示すフローチャートである。以下の説明では、動作の主体をCPU51として説明する。また、図6及び以後の各フローチャートにおいて、「ステップ」を「S」と略記する。
CPU51は、通常印刷モードが設定されている場合に、外部装置2又は操作パネル6の操作部62から画像形成の開始を指示する信号(画像形成又は印刷開始信号あるいはスタート信号)が入力されると、図6に示すジョブ(画像形成ジョブ)を開始する。
そして、CPU51はまずステップ1で、図3に示した不揮発性RAM54に記憶されている重送発生回数及び総給紙枚数のカウント値を、いずれも初期化して「0」にする。
次に、ステップ2で画像データを準備する。すなわち、図3に示した外部装置2又は画像読取装置9から通信部8が受信し、それを制御部5が受け取った印刷用の画像データに必要な画像処理を施して、RAM53上でページ単位のビットマップデータに展開する。
そして、ステップ3で図1に示したメイン給紙部20又は手差給紙部30から給紙を開始させる。
その後、ステップ4で用紙検知を判断する。すなわち、用紙検知センサ17から用紙検知信号が入力すると用紙検知と判断し、ステップ5へ進んで総給紙枚数のカウント値をインクリメント(+1)する。
次いで、CPU51はステップ6で、所定時間以内に重送検知センサ18からの重送検知信号が入力したか否かによって重送発生の有無を判断する。そして、重送が発生していないと判断した場合には、そのままステップ8へ進んで画像形成処理を行なう。重送が発生したと判断した場合には、ステップ7で重送発生回数のカウント値をインクリメント(+1)した後、ステップ8へ進んで画像形成処理を行なう。
この画像形成処理では、図1に示した作像部10の各部及び画像記録制御部27等をシーケンス制御し、位置決めローラ対23によって所要のタイミングで用紙を転写部15へ搬送して、図1によって前述したように画像データに応じた画像を用紙上に形成する。
そして、CPU51はステップ9で、画像形成済み用紙を図1に示した上段の排紙トレイ41aに排紙させる。このとき、通常は画像形成済み用紙を、図1に示した直進の搬送路で矢示c方向に搬送して矢示d方向に排紙させる。しかし、この場合は排紙トレイ41a上で、画像形成済み用紙が若いページから順に画像面を上向きにして重なるため、ページ順が逆になってしまう。
そこで、ページ順を昇順にする指定がなされていた場合は、図1に示した反転搬送部25を使用して、画像形成済み用紙を矢示f,g,h,cで示す方向に搬送して表裏を反転し、画像面を下向きにして排紙トレイ41a上に排紙する。それによって、画像面を上向きにしたとき、ページが上から昇順に重なるようになる。
用紙の両面に画像を形成する場合は、用紙の片面に画像を形成した後の処理が図6とは異なるが、ここでは説明を省略する。
このようにして、1枚の用紙に対する一連の処理を完了すると、ステップ10で、その画像形成ジョブの予定枚数分(画像データのページ数×部数)だけ終了したか否かを判断する。そして、画像形成の処理を予定枚数分だけ終了していない場合には、ステップ2へ戻って上述の処理を繰り返し、次の用紙に画像を形成して、その用紙を上段の排紙トレイ41aに排紙させる。
画像形成の処理を予定枚数分だけ終了した場合には、ステップ10からステップ11へ進み、CPU51は総給紙枚数のカウント値と重送発生回数のカウント値とに基づいて重送発生率を算出する。その算出は前述したように、次式の演算によって行う。
重送発生率=(重送発生回数/総給紙枚数)×100(%)
その後、ステップ12で、総給紙枚数が所定値A以上で且つ重送発生率が所定値B以上であるか否かを判断する。その所定値Aと所定値Bは、排紙トレイに排紙された用紙を、ユーザが自分で画像形成済み用紙と白紙とに分けるのが煩雑だと感じると思われる値を予め設定しておく。例えば、総給紙枚数の所定値Aを100枚、重送発生率の所定値Bを10%をデフォルトで値として設定しておく。しかし、操作パネル6の操作部62からユーザが任意にその設定値を変更することができる。
そして、CPU51がステップ12で、総給紙枚数が所定値A以上で且つ重送発生率が所定値B以上であると判断した場合には、ステップ13の処理を行う。すなわち、重送分離モード推奨表示データを操作パネル6に送出して、重送分離モード推奨画面をその表示部61に表示させる。
例えば、操作パネル6の表示部61に、図7に示すようなダイアログ610とその内容を示すアニメーション620とからなる重送分離モード推奨画面を表示させる。
図7に示す例では、そのダイアログ610には、「重送された白紙を分離しますので、排紙トレイの用紙をそのまま手差トレイに移動セットして重送分離モードキーを押してください」というメッセージと、重送発生率及び重送発生回数の値を含む。また、この表示部61にはタッチパネルが設けられており、そこに重送分離モードキー611とキャンセルキー612も表示する。
アニメーション620は、手差給紙部の模式図とともに、「排紙トレイの用紙をセットして下さい」のようなメッセージも表示する。
このような重送分離モード推奨表示データを、印刷用画像データを送信して来た外部装置2にも送出して、重送分離モード推奨画面をその外部装置2のディスプレイにも表示させるようにすることもできる。
一方、ステップ12で、総給紙枚数が所定値A以上で且つ重送発生率が所定値B以上でないと判断した場合には、ステップ14の処理を行う。すなわち、操作パネル6の表示部61に、重送頻度に関する情報として、重送発生率と重送発生回数とを表示(通知)させる。さらに、「重送紙を手で取り除いて下さい」あるいは「重送はありませんでした」のようなメッセージの表示もさせるようにしてもよい。
これらの表示も、印刷用画像データを送信して来た外部装置2のディスプレイにも表示させるようにすることができる。それによって、外部装置2から画像形成を指示したユーザが、その場で重送の発生状況を知ることができる。
また、このような表示に代えて、あるいは表示とともに、音声によって重送発生率や重送発生回数などの重送頻度に関する情報を通知するようにしてもよい。
CPU51は、ステップ13又は14の処理を行った後このジョブの処理を終了する。
次に、この実施形態の画像形成装置1におけるモード設定処理について図8によって説明する。図8は、画像形成装置1の制御部5のCPU51等からなるマイクロコンピュータによるモード設定処理のフローチャートである。この動作の主体もCPU51として説明する。
CPU51は、図6のステップ13で、操作パネル6の表示部61及び/又は外部装置2のディスプレイに、図7に示した重送分離モード推奨画面を表示させた後、重送分離モードキー611又はキャンセルキー612が押下されると、図8に示す処理を開始する。
そして、ステップ21で重送分離モードキーが押下されたか否かを判断する。CPU51はこの判断で、図7に示した表示部61のダイアログ610内に表示した重送分離モードキー611が押下(タッチ)された場合はYES、キャンセルキー612が押下(タッチ)された場合はNOと判断する。
そして、ステップ21の判断結果がNOの場合は、ステップ22で通常印刷モードを設定し、YESの場合はステップ23で重送分離モードを設定して、このモード指定処理を終了する。いずれの場合も、ステップ21の判断結果による設定が現在の設定モードと同じ場合には、そのままにする。
通常印刷モードが設定された場合に、操作パネル6又は外部装置2から画像形成(印刷)の開始が指示されると、制御部5は図6によって前述した画像形成ジョブの処理を実行する。
重送分離モードが設定された場合に、図1に示した手差トレイ31に用紙がセットされ、操作パネル6から重送分離の開始が指示されると、制御部5は図9に示す重送分離ジョブの処理を実行する。この重送分離の開始指示は、画像形成の開始指示と同じスタート信号でもよい。手差トレイ31に用紙がセットされているか否かは、手差トレイ31に設けた図示していないマイクロスイッチ又は光センサ等による用紙セットセンサによって検知することができる。
この場合、ユーザは操作パネル6の表示部61に表示された図7に示したような重送分離モード推奨画面を見て、排紙トレイ41a上に排出された重送紙が混在する画像形成済み用紙を、手差トレイ31にセットする。その際、重送紙が再び重送するリスクを低減させるために、画像形成時とは用紙の搬送方向の先端部が反対になるように、用紙の搬送方向の向きを反対にしてセットするのが望ましい。
そこで、図7に示した重送分離モード推奨画面のダイアログ610のメッセージを、「重送された白紙を分離しますので、排紙トレイの用紙を手差トレイに移動し、搬送方向の向きを反対にセットして重送分離モードキーを押してください」とするのが望ましい。
これによって、ユーザが排紙トレイの用紙を、搬送方向の向きを反対にして手差トレイにセットするように促すことができる。
また、画像形成済みの用紙と白紙とを判別するために、図1に示した画像検出センサ19によって、搬送中の用紙上面の画像を検出するので、その画像検出センサ19の設置位置を用紙が搬送される際に画像面が上向きになっていることが必要である。
また、重送分離後に排紙トレイ上に排出される画像形成済み用紙はページが上から昇順に重なっているのが望ましい。
そのため、画像形成時に排紙トレイ上に画像形成済み用紙が画像面を上向きに排紙されていた場合は、その用紙を画像面を上向きにしたまま手差トレイにセットすればよい。
その用紙を手差給紙部30が上側から順に表裏を反転することなく図1の矢示k方向に給紙すれば、画像検出センサ19でその用紙の画像の有無をチェックできる。その後、画像形成済み用紙は排紙トレイ41a上に下側からページが大きい順に重なって画像面を上向きに排紙されるので、上側からページ順が昇順になる。
画像形成時に排紙トレイ上に画像形成済み用紙が画像面を下向きに排紙されていた場合は、その用紙を画像面を下向きにしたまま手差トレイにセットすればよい。但し、この場合は、その用紙を手差給紙部30が上側から順に表裏を反転させて画像面を上向きにして給紙する必要がある。そうすれば、画像検出センサ19でその用紙の画像の有無をチェックできる。その後、画像形成済み用紙は排紙トレイ41a上に下側からページが大きい順に重なって、画像面が上向きに排紙されるので、上側からページ順が昇順になる。
そこで、図7に示した重送分離モード推奨画面で重送分離モードキー611が押されたときに、ダイアログ610に「用紙を画像面を下向きにセットした場合は反転給紙キーを押して下さい」のメッセージと、反転給紙キーを表示するとよい。そして、その反転給紙キーが押された場合は、「反転給紙」がセットさたことを記憶する。
図9は、制御部5による重送分離モードでの重送分離ジョブを示すフローチャートであり、制御部5のCPU51等からなるマイクロコンピュータによって実行するが、以下の説明では、動作の主体をCPU51として説明する。
CPU51は、図9のジョブを開始すると、まずステップ31で不揮発性RAM54に記憶されている重送発生回数及び総給紙枚数のカウント値を、いずれも初期化して「0」にする。
そして、次にステップ32で手差トレイ31から給紙する。この給紙は、CPU51が図1に示した手差給紙部30を動作させて、手差トレイ31上にセットされた用紙を一番上から順に給紙させる。
そして、ステップ33で用紙反転か否かを判断する。この判断は、前述した「反転給紙」がセットされているか否かによって、セットされていれば用紙反転と判断し、セットされていなければ用紙反転ではないと判断する。
用紙反転と判断した場合は、ステップ34で給紙する用紙を表裏反転させる用紙反転処理を行った後、用紙反転ではないと判断した場合はそのまま、ステップ35へ進む。用紙反転処理は、図1に示した手差給紙部30の手差給紙経路切替部材33を切り替え、反転搬送経路32を使用して給紙させるようにして行う。
ステップ35では、CPU51が用紙検知センサ17から用紙検知信号が入力のを待ち、用紙検知信号が入力すると、ステップ36で総給紙枚数のカウント値をインクリメント(+1)する。
次いで、CPU51はステップ37で重送発生か否かを判断する。この判断では、所定時間内に重送検知センサ18から重送検知信号が入力されれば、重送が発生したと判断し、ステップ38で重送発生回数のカウント値をインクリメント(+1)した後、ステップ39へ進む。所定時間内に重送検知センサ18から重送検知信号が入力されなければ、重送が発生しなかったと判断して、そのままステップ39へ進む。
ステップ39では、CPU51が画像検出センサ19による画像検出情報の有無によって、給紙された用紙が白紙か否かを判断する。画像検出情報があれば給紙された用紙が白紙でないと判断し、ステップ40でその画像形成済み用紙を排紙部40によって上段の排紙トレイ41aへ排紙させる。画像検出情報がなければ給紙された用紙が白紙であると判断して、ステップ41でその用紙を排紙部40によって下段の排紙トレイ41bへ排紙させる。これによって、画像形成済み用紙と白紙とを仕分けすることができる。
この機能が、画像検出部によって画像が検出された用紙と検出されなかった用紙とを異なる排紙トレイに排紙する分離排出手段に相当する。
このとき、図1に示した排紙部40内のフラッパ等の排紙経路切替部材42を、位置P1から位置P2へ回動させることによって、白紙が排紙経路切替部材42にガイドされて排紙トレイ41bへ排紙されるようにする。なお、画像形成済み用紙を排紙する排紙トレイと白紙を排紙する排紙トレイを逆にしても構わない。
その後、CPU51はステップ42で、手差トレイ31に用紙があるか否かを判断する。それは、手差トレイ31に設けた用紙セットセンサによる用紙検知信号の有無によって容易に判断することができる。
ステップ42の判断で、手差トレイ31に用紙があると判断した場合には、ステップ32へ戻って、手差トレイ31上の次の用紙を給紙させ、その用紙に対して重送分離処理を行うため上述の処理を繰り返す。手差トレイ31に用紙がないと判断した場合には、重送分離処理が終了したのでステップ43へ進む。
ステップ43では、CPU51は総給紙枚数のカウント値と重送発生回数のカウント値とに基づいて重送発生率を算出する。その後ステップ44で、総給紙枚数が所定値A以上で且つ重送発生率が所定値B以上であるか否かを判断する。
その結果がYESであれば、ステップ45で、図7に示したような重送分離モード推奨画面を操作パネル6の表示部61(及び外部装置2のディスプレイ)に表示させ、この重送分離ジョブを終了する。
ステップ44の判断結果がNOの場合は、ステップ46で、重送発生頻度に関する情報として重送発生率又は総給紙枚数と重送発生回数等を、操作パネル6の表示部61(及び外部装置2のディスプレイ)に表示して通知させ、この重送分離ジョブを終了する。
このステップ43〜45の各処理は、図6で説明したステップ11〜14の各処理と同じであるから、詳細な説明は省略する。
操作パネル6の表示部61に図7に示したような重送分離モード推奨画面が表示された場合、ユーザは実際の重送発生状況を確認できる。そして、表示されたメッセージ等に従って、排紙トレイに排紙された画像形成済み用紙を手差トレイにセットして、重送分離キーを押すことによって、何度でも重送分離処理を行うことができる。
それによって、画像形成済み用紙と白紙とを手作業で仕分けする手間を、大幅に低減することができる。
また、操作パネルの表示部、あるいはさらに印刷を要求した外部装置のディスプレイにも、重送発生率又は総給紙枚数と重送発生回数等を表示することによって、実際にどの程度の頻度で重送が起こっているのかを、ユーザが正確に把握することができる。
重送分離モード推奨画面を表示するか否かの判断基準になる総給紙枚数の設定値Aと重送発生率の設定値Bとを、ユーザが任意に変更設定できるようにすれば、ユーザが重送発生の許容範囲を自分に合わせて調整することができる。
画像形成時に画像面を上向きに排紙された用紙を重送分離処理する際には、画像面を上向きにしたまま手差トレイにセットし、用紙を反転せずに給紙するようにすれば、処理後の画像形成済み用紙のページ順を昇順にすることができる。
画像形成時に画像面を下向きに排紙された用紙を重送分離処理する際には、画像面を下
向きにしたまま手差トレイにセットし、用紙を表裏反転して給紙するようにすれば、処理後の画像形成済み用紙のページ順を昇順のままにすることができる。
重送分離処理を行う際に、排紙トレイに排紙された画像形成済み用紙を、搬送方向の向きを反対にして手差トレイにセットすれば、給紙時に繰り出される用紙の先端部が画像形成時と異なるため、重送紙は再び重送されるリスクを低減させることができる。
この発明による重送情報通知方法は、前述した画像形成装置の実施形態において、各フローチャートによって説明した各手順を実行することによって実施できる。
そして、画像形成装置において少なくとも、搬送された用紙を検知してカウントし、搬送された用紙が重送されたことを検知してカウントする。そして、用紙を検知してカウントしたカウント値と、用紙が重送されたことを検知してカウントしたカウント値との比によって重送発生率を算出し、その重送発生率を通知するようにすればよい。
さらに、重送紙を分離する際には、搬送された用紙上の画像を検出し、画像が検出された用紙と画像が検出されなかった用紙とを異なる排紙トレイに排紙するようにするとよい。
また、この発明による重送情報通知プログラムは、画像形成装置を制御するコンピュータ(例えば、前述した制御部5を構成するマイクロコンピュータ)に、前述した各フローチャートによって説明した各手順を実行させるためのプログラムである。
そして、画像形成装置を制御するコンピュータに、少なくとも、搬送された用紙を検知してカウントした値を総給紙枚数とする手順と、搬送された用紙が重送されたことを検知してカウントした値を重送発生回数とする手順とを実行させる。さらに、その総給紙枚数と重送発生回数との比によって重送発生率を算出する手順と、その重送発生率を通知する手順とを実行させるようにすればよい。
さらに、重送紙を分離する際には、搬送された用紙上の画像を検出する手順と、画像が検出された用紙と画像が検出されなかった用紙とを異なる排紙トレイに排紙させる手順も、上記コンピュータに実行させるプログラムにするとよい。
そのプログラムは、はじめからコンピュータが有する図3に示したROM52あるいはHDD56等の記憶手段(メモリ)に格納しておいてもよい。
あるいは、これらのプログラムを、可搬のCD−ROM、フレキシブルディスク、SRAM、EEPROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体(メモリ)に記録して提供することもできる。その場合、画像形成装置に記録媒体読取手段を設けておけば、可搬の記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータが読み取って、内部メモリにインストールし、それを実行することができる。
さらにまた、これらのプログラムを、通信回線を介して画像形成装置のコンピュータがダウンロードできるように提供することもできる。
以上でこの実施形態の説明を終了するが、この発明による重送情報通知装置及びそれを備えた画像形成装置等の各構成や処理の内容等は、上述の実施形態で説明したものに限らず、種々の変更や追加あるいは組合せ、または一部の削除等が可能なことは勿論である。
1:画像形成装置 1a:本体 2:外部装置 3:通信回線
4:専用の通信線 5:制御部 6:操作パネル 7:画像形成エンジン
8:通信部 9:画像読取装置 10:作像部 11:感光体ドラム
12:帯電ローラ 13:光書込部 14:現像部 15:転写部
16:定着部 17:用紙検知センサ 18:重送検知センサ
19:画像検出センサ 20:メイン給紙部
20a,20b,20c:給紙搬送ローラ 21a,21b,21c:給紙カセット
22:搬送路 23:位置決めローラ対 24:転写・搬送ベルト
25:反転搬送部 26:再給紙部 27:画像記録制御部
28:用紙搬送ローラ群 29:ガイド板 30:手差給紙部
31:手差トレイ 32:反転搬送経路 33:手差給紙経路切替部材
40:排紙部 41a,41b:排紙トレイ 42:排紙経路切替部材
51:CPU 52:ROM 53:RAM 54:不揮発性RAM
55:通信I/F 56:HDD 57:操作パネルI/F
58:エンジンI/F 59:システムバス 61:表示部 62:操作部
81:発光素子 82:受光素子 83:厚み検知回路 84:変位センサ
85:変位検知回路 86,87:金属板 88:静電容量検知回路
101:総給紙枚数カウント部 102:重送発生回数カウント部
103:重送発生率算出部 104:表示制御部
105:重送発生率表示データ作成部 107:重送分離モード推奨表示データ作成部
特開昭58−7655号公報 特開平7−140854号公報

Claims (10)

  1. 搬送された用紙を検知する用紙検知部と、
    該用紙検知部によって用紙が搬送されたことを検知した回数をカウントする用紙カウント部と、
    搬送された用紙が重送されたことを検知する重送検知部と、
    該重送検知部によって用紙が重送されたことを検知した回数をカウントする重送発生回数カウント部と、
    前記用紙カウント部のカウント値と前記重送発生回数カウント部のカウント値とに基づいて、重送発生頻度に関する情報を通知する通知部と、
    を備えたことを特徴とする重送情報通知装置。
  2. 前記重送発生頻度に関する情報が重送発生率であることを特徴とする請求項1に記載の重送情報通知装置。
  3. 請求項1又は2に記載の重送情報通知装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記用紙カウント部のカウント値を総給紙枚数とし、該総給紙枚数と前記重送発生回数カウント部のカウント値との比によって重送発生率を算出する重送発生率算出手段と、
    前記総給紙枚数が第1の所定値以上で、且つ前記重送発生率が第2の所定値以上であった場合に、重送分離モード推奨表示を行う表示制御手段と、
    手でセットされた用紙を給紙する手差給紙部と、
    前記重送分離モード推奨表示を行った後に、前記手差給紙部に用紙がセットされた場合に、該手差給紙部から給紙された用紙の搬送中に該用紙上の画像を検出する画像検出部と、
    該画像検出部によって画像が検出された用紙と検出されなかった用紙とを異なる排紙トレイに排紙する分離排出手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 表示制御手段が、前記重送分離モード推奨表示では、排紙トレイに排出された用紙を前記手差給紙部にセットして重送分離モードを選択するように促す表示を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記重送分離モードが選択された場合に、前記手差給紙部から給紙される用紙に新たな画像を形成することなく、前記画像検出部と前記分離排出手段とを動作させる制御手段を有することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記手差給紙部は、セットされた用紙を表裏反転させて給紙する反転給紙手段を有することを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1の所定値と前記第2の所定値がそれぞれ任意に変更設定可能であることを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 画像形成装置において、
    搬送された用紙を検知してカウントし、
    搬送された用紙が重送されたことを検知してカウントし、
    前記用紙を検知してカウントしたカウント値と前記用紙が重送されたことを検知してカウントしたカウント値との比によって重送発生率を算出し、
    該重送発生率を通知することを特徴とする重送情報通知方法。
  10. 画像形成装置を制御するコンピュータに、
    搬送された用紙を検知してカウントした値を総給紙枚数とする手順と、
    搬送された用紙が重送されたことを検知してカウントした値を重送発生回数とする手順と、
    前記総給紙枚数と前記重送発生回数との比によって重送発生率を算出する手順と、
    該重送発生率を通知する手順と、
    を実行させるための重送情報通知プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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