JP2014230619A - X線撮影システム - Google Patents

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正行 青木
Masayuki Aoki
正行 青木
伸介 大家
Shinsuke Oya
伸介 大家
勝明 篠田
Katsuaki Shinoda
勝明 篠田
浩二 野田
Koji Noda
浩二 野田
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【課題】装置の大型化を招くことなく、単一のシステムで様々な撮影用途での利用が可能なX線撮影システムを提供する。【解決手段】実施形態のX線撮影システムは、被検体に向けて照射され被検体を透過したX線を検出することにより被検体の内部を画像化する。X線撮影システムは、X線発生手段と、第1のX線発生手段と、支持手段とを有する。X線発生手段は、X線を発生する。第1のX線検出手段は、X線発生手段に対向配置されX線を検出する。支持手段は、X線を検出するための第2のX線検出手段を着脱可能に保持する保持部を支持する。保持部は、X線発生手段と第1のX線検出手段との間の位置であってX線の照射範囲内の位置である第1の位置に配置可能に構成される。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線撮影システムに関する。
X線撮影システムは、被検体に向けてX線を照射し、その透過X線を検出することにより被検体の内部の画像化を行う装置である。X線撮影システムは、X線を発生するX線発生手段と、被検体を透過したX線を検出するX線検出手段とを備える。例えばCアームの一端にはX線発生手段が設けられ、他端にはX線検出手段が設けられる。この場合、X線撮影システムは、撮影対象に応じてCアームを回動させて画像化を行う。
このようなX線撮影システムには、撮影用途の違いによって、例えば循環器撮影用のX線撮影システムや、一般撮影用のX線撮影システムがある。一般撮影用のX線撮影システムの照射範囲は、循環器撮影用のX線撮影システムの照射範囲より広い。循環器撮影用のX線撮影システム及び一般撮影用のX線撮影システムは、それぞれ用途が異なるため、両システムを導入している医療機関も多い。その場合には、設置スペースの問題で、各システムを別々の検査室に設置することが多いのが一般的である。
ところが、医療機関の規模によっては、設置スペース面に加えてコスト面で、両システムを設置することが難しい場合も多い。
そこで、単一のX線撮影システムにより、複数の撮影用途を実現できるようにした技術が、種々提案されている。例えば特許文献1には、様々な撮影目的に適合するX線撮影システムに関する技術が開示されている。
特開2002−306461号公報
しかしながら、従来のX線撮影システムは、Cアームやその支持部材の旋回運動を組み合わせることにより、撮影用途の多様化を図っているため、撮影用途の種類が増えれば増えるほど、構成の複雑化や大型化を招き、規模が小さい検査室では、依然として設置が困難になる場合があった。
従って、循環器撮影用及び一般撮影用のように複数の撮影用途に利用できるX線撮影システムであっても、できるだけ小型化及び低コスト化を実現できることが望ましい。
本発明が解決しようとする課題は、装置の大型化を招くことなく、単一のシステムで様々な撮影用途での利用が可能なX線撮影システムを提供することである。
実施形態のX線撮影システムは、被検体に向けて照射され被検体を透過したX線を検出することにより被検体の内部を画像化する。X線撮影システムは、X線発生手段と、第1のX線発生手段と、支持手段とを有する。X線発生手段は、X線を発生する。第1のX線検出手段は、X線発生手段に対向配置されX線を検出する。支持手段は、X線を検出するための第2のX線検出手段を着脱可能に保持する保持部を支持する。保持部は、X線発生手段と第1のX線検出手段との間の位置であってX線の照射範囲内の位置である第1の位置に配置可能に構成される。
第1の実施形態に係るX線撮影システムの全体構成を示す図。 図1のCアームの動作説明図。 図1のCアームの動作説明図。 図1のシステム制御部の構成例のブロック図。 図1の傾斜機構部の構成例を示す図。 循環器撮影モードが指定された場合の照射範囲制御部による制御例を示す図。 一般撮影モードが指定された場合の照射範囲制御部による制御例を示す図。 X線撮影システムの動作例のフロー図。 保持部が循環器撮影用の指定位置にセットされたときのX線撮影システムの状態を模式的に示す図。 保持部が一般撮影(臥位)用の指定位置にセットされたときのX線撮影システムの状態を模式的に示す図。 保持部が一般撮影(立位)用の指定位置にセットされたときのX線撮影システムの状態を模式的に示す図。 第2の実施形態におけるX線撮影システムの動作例のフロー図。 第3の実施形態におけるX線撮影システムの全体構成のブロック図。 保持部が一般撮影(臥位)用の指定位置にセットされたときのX線撮影システムの状態を模式的に示す図。 第5の実施形態におけるステップS6の詳細な動作例のフロー図。 第5の実施形態における制御テーブルの説明図。
以下、実施形態のX線撮影システムを、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1に、第1の実施形態に係るX線撮影システムの全体構成を示す。図1は、X線撮影システムの機能ブロック図と共に、X線撮影システムを構成する寝台を側面から見た図を模式的に表している。なお、図1では、説明の便宜上、寝台の天板に載置される被検体Pが図示されている。また、図1では、寝台の短手方向をX方向、鉛直方向をY方向、並びに、X方向及びY方向の双方に直交する方向をZ方向とする(以下、同様)。
X線撮影システム10は、第1のX線検出手段及び第2のX線検出手段と、これらに共用のX線発生手段とを備え、寝台の長手方向の向きに関わらず例えばCアームの向きを変更するなどして、X線発生手段と第1のX線検出手段との間に第2のX線検出手段を配置可能にする。これにより、Cアームを用いた循環器撮影に加えて一般撮影が可能となり、複数の撮影用途に利用できるようになる。
このようなX線撮影システム10は、X線発生手段としてのX線発生部20と、X線高電圧装置30と、第1のX線検出手段としてのX線検出部40と、支持手段としての寝台50と、Cアーム60と、Cアーム保持装置61とを備えている。更に、X線撮影システム10は、システム制御装置70と、操作部80と、表示部90とを備えている。
(X線発生部)
X線発生部20は、X線を発生する。X線発生部20は、Cアーム60の一端に設けられ、寝台50の天板51に載置された被検体Pに向けてX線を照射する。X線発生部20は、X線管21と、X線絞り器22と、傾斜機構部23とを備えている。
X線管21は、陰極及び陽極を収納した真空管である。X線管21では、陰極から放出させた電子が高電圧により加速され、加速された電子は陽極のターゲットに衝突し、このターゲットからX線が発生する。X線絞り器22は、例えば一対のX線絞り羽根を有し、一対のX線絞り羽根の間隔を調整することにより、これらの間を通るX線を所定の照射サイズに絞り込む。傾斜機構部23は、X線管21を所定の傾斜方向に傾斜させて、X線発生部20によるX線の照射範囲を変更することができる。具体的には、傾斜機構部23は、X線絞り器22に対して相対的にX線管21を被検体Pの体軸方向に傾斜させることにより、X線発生部20によるX線の照射範囲を変更することができる。このとき、傾斜機構部23は、陰極からの電子が衝突するターゲットの焦点位置を固定した状態で、X線管21を傾斜させる。X線絞り器22では、傾斜機構部23がX線管21を傾斜させる角度に応じて、一対のX線絞り羽根の間隔が調整される。傾斜機構部23の構成について、後述する。
X線高電圧装置30は、X線を発生するために必要な高電圧をX線発生部20に供給する。X線高電圧装置30は、高電圧発生部31と、X線制御部32とを備えている。高電圧発生部31は、X線管21の陰極と陽極との間に印加される高電圧を発生する。X線制御部32は、システム制御装置70からの制御信号に基づいて、高電圧発生部31に所定の高電圧を発生させる制御を行う。
(X線検出部)
X線検出部40は、X線発生部20とは反対側のCアーム60の端部に設けられ、X線発生部20に対向して配置される。X線検出部40は、X線発生部20により照射され被検体Pを透過したX線を検出する。
X線検出部40は、X線平面検出器を有し、X線平面検出器により検出されたX線量を、これに応じたデジタル信号に変換し、このデジタル信号をシステム制御装置70に対して出力する。具体的には、X線平面検出器は、検出面に2次元的に配列された複数のX線検出素子を有し、各X線検出素子は、光電膜と、電荷蓄積コンデンサと、薄膜トランジスタとを備える。光電膜は、X線を感知し、感知したX線の線量に応じて電荷を生成する。電荷蓄積コンデンサは、光電膜が生成した電荷を蓄積する。薄膜トランジスタは、電荷蓄積コンデンサに蓄積された電荷を読み出す。薄膜トランジスタのゲート端子を制御することにより読み出された電荷は、電圧に変換され、デジタル信号としてシステム制御装置70に出力される。
(寝台)
寝台50は、天板51と、保持部52とを備えている。天板51は、X線発生部20とX線検出部40との間にその一部が配置され、天板51には、被検体Pが載置される。保持部52は、第2のX線検出手段としてのX線平面検出器53を着脱可能に保持する。ここで、寝台50は、保持部52を支持する支持手段として機能する。X線発生部20とX線検出部40との間のX線の照射範囲内の第1の位置は、天板51の上記一部の位置とX線検出部40の位置との間のX線の検出可能位置である。なお、以下では、適宜、第1の位置とは異なる位置である第2の位置が表記されるが、第2の位置は、X線の照射範囲外の位置である保持部52の退避位置を意味する。
天板51は、被検体が載置される面(天板面)に直交(広義には、交差)する仮想の回動軸M回りに回動可能に構成される。保持部52は、X線平面検出器53を保持する機能があればよく、例えばX線平面検出器53の装着時に単純に重力によって保持する構造を有するものや、X線平面検出器53が載置される部材を引き出し可能に構成されるトレー構造を有するものがある。また、天板の起倒動作などにより、保持部52からX線平面検出器53が脱落することを防ぐ止め具があってもよい。このような保持部52は、天板51と一体となって回動可能に構成される。
第1の位置は、X線発生部20によって発生されたX線の照射範囲内の位置であるから、第1の位置に配置されているX線平面検出器53にはX線が入射される。第1の実施形態では、保持部52に保持されるX線平面検出器53は、一般撮影用の広視野の無線のX線平面検出器であり、X線の検出機構はX線検出部40と同様の構成を有すると共に、X線の検出結果に対応した検出信号を無線により送信する機能を有する。この検出信号は、無線接続されたシステム制御装置70により受信される。
また、天板51は、その長手方向に傾斜可能に構成されている。第1の実施形態では、当該長手方向が水平方向と鉛直方向との間において変化するように、天板51を傾斜させることができる。つまり、天板51を起倒させることができる。更に、寝台50は、上記の天板51と保持部52とに加えて、天板51を支持する天板支持部54を備える。天板支持部54は、天板移動機構部55を備えている。天板移動機構部55は、天板回動手段として、上記の回動軸M回りに天板51を回動させる。また、天板移動機構部55は、天板起倒手段として、起倒方向に天板51を起倒させる。
保持部52は、天板51の回動軸Mから所定の距離だけ離れた位置に配置されている。そのため、天板移動機構部55による天板51の回動により、被検体Pを透過するX線の照射範囲内の位置である第1の位置に保持部52が配置されたり、X線の照射範囲外の位置である第2の位置に保持部52が配置されたりする。即ち、天板移動機構部55による天板51の回動により、保持部52が、第1の位置と第2の位置との間を移動する。保持部52が第1の位置に配置されるときの天板51の回動状態や、保持部52が第2の位置に配置されるときの天板51の回動状態は、図示しない検出手段によってシステム制御装置70に通知されるようになっている。なお、天板移動機構部55が天板51を長手方向にスライドさせるように構成し、それにより保持部52の長手方向における位置を調整して、第1の位置に配置させるようにしてもよい。このとき、天板51の位置が、図示しない検出手段によってシステム制御装置70に通知される。
天板移動機構部55は、公知の回動機構によって天板回動手段として機能する。例えば、天板移動機構部55は、天板51と天板支持部54との間に設けられ天板51を下方から支持する天板フレームと、回動ベアリングとを備える。天板支持部54は、天板フレームを回動軸M回りで回動可能に支持する。従って、モータ駆動又は手動によって回動ベアリングを回動させることにより、天板51を回動軸M回りで回動させることができる。
また、天板移動機構部55は、公知の起倒機構によって天板起倒手段として機能する。例えば、天板移動機構部55は、上記の天板フレームに固設されたX軸方向のシャフトを有し、シャフトが、天板支持部54に回動可能な状態で軸支される。従って、モータ駆動又は手動によって、シャフトを回動させることにより、天板51を起倒方向に起倒させることができる。
更に、寝台50は、保持部装着手段を有し、起立状態の天板51のX線発生部20側の面の第1の位置に、X線平面検出器53を着脱可能に保持する保持部52を保持部装着手段により装着できるように構成されている。
(Cアーム)
Cアーム60は、C字形状を有し、Cアーム保持装置61により保持される。Cアーム60及びCアーム保持装置61は、公知の移動機構及び回転機構によって、所定の方向への移動や所定の軸回りの回動が可能に構成される。
図2及び図3に、Cアーム60の動作説明図を示す。図2及び図3は、Cアームの回動によって、X線発生部20がX線検出部40よりも下方に配置された状態を表している。
天井には、例えばZ方向にレールが配設され、レールに保持された状態で長軸方向移動フレーム62が走行する。長軸方向移動フレーム62には、例えばX方向に移動可能に構成される短軸方向移動フレーム63が設けられ、短軸方向移動フレーム63には、Cアーム保持装置61が支柱回動方向D1に回動可能に設けられる。これにより、Cアーム60は、方向D2、D3に独立に移動可能になる。
また、Cアーム保持装置61は、上下方向D4、及びスライド方向D5の移動が可能になるようにCアームを保持する。Cアーム60は、X線発生部20及びX線検出部40を回動方向D6に回動可能に保持する。
(システム制御装置)
システム制御装置70は、駆動制御部100と、画像処理部110と、照射範囲制御部120と、システム制御部130とを備えている。
駆動制御部100は、天板51及びCアーム60の駆動を制御する。このような駆動制御部100は、Cアーム駆動制御部101と、天板駆動制御部102とを備えている。Cアーム駆動制御部101は、システム制御部130からの指示に基づいて、Cアーム60、Cアーム保持装置61、長軸方向移動フレーム62、及び短軸方向移動フレーム63の駆動制御を行い、Cアームを任意の向き及び任意の位置にセットする。天板駆動制御部102は、システム制御部130からの指示に基づいて、天板移動機構部55を制御することで、天板51の回動や起倒を制御する。
画像処理部110は、X線検出部40又はX線平面検出器53からのデジタル信号を受信し、デジタル信号により表される画像データ(投影データ)に対して画像演算処理を施すことにより、表示用の画像データを生成する。このような画像処理部110は、入力切替部111と、画像データ記憶部112と、画像演算処理部113とを備えている。入力切替部111は、撮影モードに応じて、X線検出部40又はX線平面検出器53からのデジタル信号の入力を切り替えて、投影データを画像データ記憶部112に出力する。第1の実施形態では、撮影モードは、操作部80を介してユーザによって指定される。画像データ記憶部112は、入力切替部111からの投影データを記憶すると共に、投影データに対する画像演算処理後の画像データを記憶する。画像演算処理部113は、画像データ記憶部112に記憶された投影データを受け、投影データに種々の画像処理を行うことにより、被検体P内部の構造を画像化した画像データを生成する。画像演算処理部113は、生成した画像データを画像データ記憶部112へ出力する。
照射範囲制御部120は、X線発生部20により発生されるX線の照射範囲を撮影モードに応じて調整する。第1の実施形態では、照射範囲制御部120は、傾斜機構部23によりX線管21のターゲット(ターゲット円板)の回転軸の傾斜角度とX線絞り器22の一対のX線絞り羽根の間隔とを調整することにより、X線の照射範囲を調整する。
システム制御部130は、X線撮影システム10の各部を制御する。
図4に、システム制御部130の構成例のブロック図を示す。システム制御部130は、撮影モード受付部(撮影モード受付手段)131と、撮影モード判定部132とを備えている。撮影モード受付部131は、操作部80を介してユーザにより指定された撮影モードを受け付ける。撮影モード判定部132は、撮影モード受付部131によって受け付けられた撮影モードを判定し、一般撮影(臥位)モード、一般撮影(立位)モード、及び循環器撮影モードのいずれかに決定する。
撮影モードが決定されると、システム制御部130は、駆動制御部100を制御して、この撮影モードに対応した位置や向きとなるように、X線発生部20、X線検出部40、Cアーム60、及び天板51を駆動制御する。更に、システム制御部130は、照射範囲制御部120を制御して、X線の照射範囲を、この撮影モードに対応した照射範囲に調整する。
(傾斜機構部)
照射範囲制御部120は、次のような機構を有する傾斜機構部23を制御することで、照射範囲を調整する。
図5に、傾斜機構部23の構成例を示す。図5において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。X線管21は、ターゲット24と、回転軸25とを備え、回転軸25回りにターゲット24を回転させる。
傾斜機構部23は、固定部材201と、ベースプレート202と、ウォームホイールギア203と、ウォームギア204と、ギアードモータ205とを備えている。固定部材201は、X線管21に固定されたベースプレート202の一端を軸支する。ベースプレート202の他端には、ウォームホイールギア203が設けられる。ウォームホイールギア203は、鉛直方向に設けられたウォームギア204と歯合された状態で配置される。ギアードモータ205は、回動方向d1にウォームギア204を回動駆動する。従って、ウォームギア204の回動によって、ウォームギア204と歯合するウォームホイールギア203が回動し、ベースプレート202の他端の高さが変化する。即ち、固定部材201によって軸支されたベースプレート202の一端が回動軸となり、ベースプレート202がターゲット24を保持するターゲット保持部材として機能する。そして、ウォームホイールギア203、ウォームギア204、及びギアードモータ205が、ターゲット保持部材を回動軸回りに回動させる手段として機能する。
照射範囲制御部120は、このような傾斜機構部23のギアードモータ205の回動駆動を制御してベースプレート202の両端の高さを調整することにより、X線の照射範囲を制御することができる。このとき、照射範囲制御部120は、傾斜機構部23への傾斜角度の調整に連動して、X線絞り器22の一対のX線絞り羽根の間隔を調整する。
図6に、循環器撮影モードが指定された場合の照射範囲制御部120による制御例を示す。図6には、説明の便宜上、ターゲット24、回転軸25、X線絞り器22の一対のX線絞り羽根26が図示されている。
循環器撮影モードが指定された場合、照射範囲制御部120は、ベースプレート202の両端の高さが一致するように、ギアードモータ205を駆動する。このとき、傾斜角度がZ方向に対して0度となり、X線発生部20によるX線の照射範囲は、例えば範囲R1(検出面と直交する軸を中心にα度の範囲)となる。ターゲット24の位置から検出面までの距離をSIDとすると、(R1/2)=SID×tan(α)となる。
図7に、一般撮影モードが指定された場合の照射範囲制御部120による制御例を示す。図7において、図6と同様の部分には同一符号を付している。
一般撮影モードが指定された場合、照射範囲制御部120は、ベースプレート202の一端の高さより他端の高さが低くなるように、ギアードモータ205を駆動する。このとき、傾斜角度がZ方向に対してθ度となり、X線発生部20によるX線の照射範囲は、例えば範囲R2(検出面と直交する軸を中心に(α+θ)度の範囲)となる。従って、(R2/2)=SID×tan(α+θ)となり、照射範囲が、(tan(α+θ)/tan(α))倍に拡大される。このように、傾斜角度を調整することで、照射範囲を変更することができる。
以上のように、システム制御部130、照射範囲制御部120、X線絞り器22、及び傾斜機構部23は、X線の照射範囲を調整する照射範囲調整手段として機能することができる。
このようなシステム制御装置70の機能は、コンピュータにより実現される。具体的には、システム制御装置70は、例えば処理装置と記憶装置とを含んで構成される。記憶装置には、システム制御装置70を構成する各部の機能を実現するためのプログラムが記憶され、処理装置が記憶装置から上記プログラムを読み出し、プログラムに対応した処理を実行することで、システム制御装置70の各部の機能を実現する。このような処理装置として、例えば中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)、グラフィックス演算処理装置(Graphics Processing Unit:GPU)、及び特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)の少なくとも1つが用いられる。また、記憶装置として、例えば読み出し専用メモリ(Read Only Memory:ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)、及びハードディスク装置(Hard Disc Drive:HDD)の少なくとも1つが用いられる。
(操作部)
操作部80は、トラックボール、ジョイステック、各種ボタンを有するメインコンソール、キーボード、マウスなどの入力デバイス、フットスイッチを備えている。操作部80は、ユーザによる操作を受けて、この操作内容に応じて、被検体Pの情報、撮影モードの操作情報を、システム制御装置70に出力する。
(表示部)
表示部90は、X線撮影システム10により生成された画像、各種動作条件の表示を行う。
(動作例)
図8に、X線撮影システム10の動作例のフロー図を示す。図8に示す処理をソフトウェア処理する場合、図8の各ステップに対応したプログラムが記憶装置に予め記憶され、処理装置が記憶装置からプログラムを読み出して実行する。
まず、X線撮影システム10は、システム制御部130の撮影モード受付部131において、操作部80を介してユーザにより指定された撮影モードを受け付ける(ステップS1)。
次に、X線撮影システム10は、システム制御部130の撮影モード判定部132において、ステップS1において撮影モード受付部131によって受け付けられた撮影モードを判定する。撮影モード判定部132は、撮影モード受付部131によって受け付けられた撮影モードを、一般撮影(臥位)モード、一般撮影(立位)モード、及び循環器撮影モードのいずれかに決定する。そして、システム制御部130は、駆動制御部100を制御して、撮影モード判定部132によって決定された撮影モードに対応した位置及び向きに寝台50(天板51)、Cアーム60を移動及び回転させる(ステップS2)。
続いて、X線撮影システム10は、システム制御部130において、保持部52が、撮影モードに対応した指定位置(第1の位置又は第2の位置)にセットされたか否かを検出する(ステップS3)。
保持部52が指定位置にセットされたことが検出されたとき(ステップS3:Y)、入力切替部111は、撮影モードに対応したX線検出手段からのデジタル信号を投影データとして画像データ記憶部112に出力するように切り替える(ステップS4)。具体的には、撮影モードが循環器撮影モードに指定された場合、入力切替部111は、X線平面検出器53からのデジタル信号を投影データとして画像データ記憶部112に出力する。また、撮影モードが一般撮影(臥位)モード又は一般撮影(立位)モードに指定された場合、入力切替部111は、X線検出部40からのデジタル信号を投影データとして画像データ記憶部112に出力する。
一方、保持部52が指定位置にセットされたことが検出されなかったとき(ステップS3:N)、入力切替部111は、保持部52が指定位置にセットされるまで待機する(ステップS5:N)。保持部52が指定位置にセットされたとき(ステップS5:Y)、入力切替部111は、ステップS4に示す処理を実行する。
ステップS4に続いて、X線撮影システム10は、照射範囲制御部120において、撮影モードに応じて照射範囲を調整し(ステップS6)、一連の処理を終了する(エンド)。これ以降、X線撮影システム10は、指定された撮影モードで、ユーザの操作により、X線による画像化を行うことができる。
図9に、保持部52が循環器撮影用の指定位置にセットされたときのX線撮影システム10の状態を模式的に示す。図9において、図1と同様の部分には同一符号を付している。
例えば、撮影モードとして循環器撮影モードが指定され、且つ、図9に示すように、保持部52が、X線発生部20により照射されるX線の照射範囲外の指定位置である第2の位置にセットされたものとする。このとき、照射範囲制御部120は、X線の照射範囲を循環器撮影モード用の照射範囲に調整し、一般撮影モードより狭い照射範囲のX線による画像化を実現する。
図10に、保持部52が一般撮影(臥位)用の指定位置にセットされたときのX線撮影システム10の状態を模式的に示す。図10において、図1と同様の部分には同一符号を付している。
例えば、撮影モードとして一般撮影(臥位)モードが指定され、且つ、図10に示すように、保持部52が、天板51の回動により、X線発生部20により照射されるX線の照射範囲内の指定位置である第1の位置にセットされたものとする。このとき、照射範囲制御部120は、X線の照射範囲を一般撮影モードの照射範囲に調整し、循環器撮影モードより広い照射範囲のX線による画像化を実現する。
図11に、保持部52が一般撮影(立位)用の指定位置にセットされたときのX線撮影システム10の状態を模式的に示す。図11において、図1と同様の部分には同一符号を付している。
例えば、撮影モードとして一般撮影(立位)モードが指定され、且つ、図11に示すように、保持部52が、天板51の起倒動作により、X線発生部20により照射されるX線の照射範囲内の指定位置である第1の位置にセットされたものとする。Cアーム60は、X線発生部20とX線検出部40とが水平方向に並ぶように、その向きが調整される。このとき、照射範囲制御部120は、X線の照射範囲を一般撮影モードの照射範囲に調整し、循環器撮影モードより広い照射範囲のX線による画像化を実現する。
このとき、上記の保持部装着手段によって天板51とX線発生部20との間にX線平面検出器53を配置することができるため、X線発生部20とX線平面検出器53との距離をより短くでき、より鮮明な撮影画像を得ることができる。また、天板51をスライドさせることにより保持部52の高さ位置を調整することができる。
以上のように、一般撮影(臥位)モード又は一般撮影(立位)モードでは、保持部52がX線平面検出器53を保持した状態で第1の位置に配置され、X線撮影システム10は、X線平面検出器53の検出結果に基づいて画像化を行う。また、循環器撮影モードでは、保持部52がX線の照射範囲外の第2の位置に配置され、X線撮影システム10は、X線検出部40の検出結果に基づいて画像化を行う。
以上説明したように、第1の実施形態では、指定された撮影モードに応じて、X線発生部20、X線検出部40、寝台50(天板51)、及びCアーム60の位置を制御すると共に、X線の照射範囲を調整する。従って、第1の実施形態によれば、単一のシステムで一般撮影と循環器撮影とを行うことができるので、装置の大型化を招くことなく省スペース化を実現しながら複数の撮影用途で利用することが可能なX線撮影システムを提供することができる。また、傾斜機構部23により傾斜角度を変更することによりX線の照射範囲を調整するようにしたので、撮影モードを変更した場合でも、X線管の交換や調整を不要にすることができる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、指定された撮影モードに対応して寝台50やCアーム60の移動などを行う。これに対して、第2の実施形態では、手動で移動させる保持部52の位置に応じて撮影モードが決定され、保持部52の位置に応じてX線発生部20によるX線の照射範囲が調整される。
第2の実施形態におけるX線撮影システムの構成は、第1の実施形態におけるX線撮影システムのうち駆動制御部100を省略した構成であってもよい。なお、第2の実施形態では、天板51の回動状態と、保持部52がX線の照射範囲内の第1の位置に配置され、且つ、保持部52にX線平面検出器53がセットされたか否かを示すセット状態と、天板51の起倒状態(起倒角度)とが、図示しない検出手段によってシステム制御装置に通知されるようになっている。
図12に、第2の実施形態におけるX線撮影システムの動作例のフロー図を示す。図12に示す処理をソフトウェアにより実現する場合、図12の各ステップに対応したプログラムが記憶装置に予め記憶され、処理装置が記憶装置からプログラムを読み出して実行する。
第2の実施形態におけるX線撮影システムは、システム制御部130において、天板51が180度回動された状態か否かを検出する(ステップS11)。ここで、天板51の回動角度が0度の状態は、図9の状態を意味し、保持部52が、X線の照射範囲外の第2の位置に配置された状態である。また、天板51の回動角度が180度の状態は、図10の状態を意味し、保持部52が、X線の照射範囲内の第1の位置に配置された状態である。
天板51が180度回動された状態であることが検出されたとき(ステップS11:Y)、システム制御部130は、撮影モードを一般撮影(臥位)モードに設定する(ステップS12)。
天板51が180度回動された状態であることが検出されなかったとき(ステップS11:N)、システム制御部130は、X線の照射範囲内の第1の位置に保持部52が配置され、且つ、保持部52にX線平面検出器53がセットされたか否かを検出する(ステップS13)。
X線の照射範囲内の第1の位置に保持部52が配置され、且つ、保持部52にX線平面検出器53がセットされたことが検出されたとき(ステップS13:Y)、システム制御部130は、図11に示すように天板51が起倒方向に起倒された状態(起立状態)であるか否かを検出する(ステップS14)。
天板51が図11に示すように起立状態であることが検出されなかったとき(ステップS14:N)、システム制御部130は、ステップS12に示す処理を実行し、撮影モードを一般撮影(臥位)モードに設定する。
天板51が図11に示すように起立状態であることが検出されたとき(ステップS14:Y)、システム制御部130は、撮影モードを一般撮影(立位)モードに設定する(ステップS15)。
ステップS13において、X線の照射範囲内の第1の位置に保持部52が配置され、且つ、保持部52にX線平面検出器53がセットされたことが検出されなかったとき(ステップS13:N)、システム制御部130は、撮影モードを循環器撮影モードに設定する(ステップS16)。
ステップS12、ステップS15、又はステップS16に続いて、システム制御装置70は、入力切替部において、デジタル信号の入力元を、撮影モードに応じて、X線検出部40又はX線平面検出器53のいずれかに切り替える(ステップS17)。
その後、X線撮影システムは、照射範囲制御部120において、撮影モードに応じて照射範囲を調整し(ステップS18)、一連の処理を終了する(エンド)。これ以降、X線撮影システムは、指定された撮影モードで、ユーザの操作により、X線による画像化を行うことができる。
以上のように、第2の実施形態では、天板51の回動状態に応じてX線の照射範囲を調整し、X線検出部40及びX線平面検出器53のうち、天板の回動状態に対応したX線検出手段を用いてX線の検出を行うことができる。また、第2の実施形態では、天板51の起倒角度に応じてX線の照射範囲を調整し、X線検出部40及びX線平面検出器53のうち、天板51の起倒角度に対応したX線検出手段を用いてX線の検出を行うことができる。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、省スペース化を実現しながら複数の撮影用途で利用することが可能なX線撮影システムを提供することができる。
[第3の実施形態]
上記の実施形態では、天板51の回動により、保持部52をX線の照射範囲内の第1の位置に配置したり、X線の照射範囲外の第2の位置へ退避したりしていたが、第3の実施形態では、保持部52が収容手段に収容される。そして、この収容手段から保持部52をスライド機構によりスライドさせて引き出すことにより、X線発生部20からのX線を検出できるようにする。
図13に、第3の実施形態におけるX線撮影システムの全体構成のブロック図を示す。図13において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第3の実施形態におけるX線撮影システム10bが第1の実施形態におけるX線撮影システム10と異なる主な点は、寝台50bの構成と、システム制御装置70bの構成である。寝台50bは、天板51と、X線平面検出器53を着脱可能に保持する保持部52と、天板支持部54bと、スライド機構部(スライド手段)57bとを備えている。天板支持部54bは、天板移動機構部55と、収容部56bとを備えている。
収容部56bは、保持部52を収容する。スライド機構部57bは、収容部56bに保持部52が収容される位置(第2の位置)と、X線発生部20とX線検出部40との間の位置であってX線の照射範囲内の位置である第1の位置との間で、保持部52をスライドさせる機構を有する。このようなスライド機構部57bは、収容部56bに保持部52が収容される位置と、X線発生部20とX線検出部40との間のX線の照射範囲内の位置との間に延設されたレールにより構成され、レールに沿って保持部52の走行が可能に構成される。保持部52の走行は、図示しない駆動手段により実現してもよいし、手動により行うようにしてもよい。なお、スライド機構部57bによってスライドされる保持部52の位置は、図示しない検出手段によってシステム制御装置70bに通知されるようになっている。
システム制御装置70bは、駆動制御部100bと、画像処理部110と、照射範囲制御部120と、システム制御部130とを備えている。駆動制御部100bは、Cアーム駆動制御部101と、天板駆動制御部102と、スライド駆動制御部103bとを備えている。スライド駆動制御部103bは、システム制御部130からの指示に基づいて、スライド機構部57bを駆動制御することで、保持部52を、収容部56bに保持部52が収容される第2の位置と、X線発生部20とX線検出部40との間のX線の照射範囲内の第1の位置との間において移動させる。
このような第3の実施形態におけるX線撮影システム10bの動作フローは、天板51の回動に代えて保持部52がスライドされる点を除いて、第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図14に、保持部52が一般撮影(臥位)用の指定位置にセットされたときのX線撮影システム10bの状態を模式的に示す。図14において、図13と同様の部分には同一符号を付している。
例えば、撮影モードとして一般撮影(臥位)モードが指定されたとき、保持部52は、スライド機構部57bにより収容部56bから引き出され、X線の照射範囲内の指定位置(第1の位置)にセットされる。このとき、照射範囲制御部120は、X線の照射範囲を一般撮影モードの照射範囲に調整し、循環器撮影モードより広い照射範囲のX線による画像化を行う。
なお、第3の実施形態では、スライド機構部57bを制御することにより保持部52をX線の照射範囲内の第1の位置にセットしていたが、手動により、保持部52を収容部56bから引き出してX線の照射範囲内の第1の位置にセットするようにしてもよい。この場合、図12のステップS11において、天板51の回動状態ではなく、保持部52のスライド状態に応じて、一般撮影(臥位)モードであるか否かを判別し、これ以外は図12と同様である。即ち、保持部52が、スライド機構部57bにより収容部56bから引き出されてX線の照射範囲内の指定位置にセットされ、撮影モードとして一般撮影(臥位)モードが決定される。これを受けて、照射範囲制御部120は、X線の照射範囲を一般撮影モードの照射範囲に調整し、循環器撮影モードより広い照射範囲のX線による画像化を行う。従って、第3の実施形態では、スライドされる保持部52の位置に応じてX線の照射範囲を調整し、X線検出部40及びX線平面検出器53のうち、保持部52の位置に対応したX線検出手段を用いてX線の検出を行うことができる。
以上説明したように、第3の実施形態では、収容部に収容された保持部52が引き出されて、X線の照射範囲内の第1の位置に配置される。これにより、第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、省スペース化を実現しながら複数の撮影用途で利用することが可能なX線撮影システムを提供することができる。
[第4の実施形態]
第1の実施形態〜第3の実施形態では、図5に示すようにX線管21のターゲットの回転軸の傾斜角度を変更することにより、X線の照射範囲を調整する。これに対して、第4の実施形態では、X線発生部20と、X線検出部40又はX線平面検出器53(保持部52)との高さを調整することにより、X線の照射範囲を調整する。
即ち、撮影モードとして一般撮影モードが指定された場合には、循環器撮影モードが指定された場合と比較して、X線発生部20と、X線検出部40又はX線平面検出器53との距離を長くして、X線の照射範囲が拡大される。この制御は、第1の実施形態〜第3の実施形態におけるX線絞り器22及び傾斜機構部23の制御に代えて、Cアーム駆動制御部101によるCアーム60の制御や手動によりCアーム60の高さ位置(Y方向の座標値)を変更することで実現される。このとき、Cアーム60の高さに応じて、X線高電圧装置30により、X線発生部20が照射するX線量を調整することが望ましい。なお、X線平面検出器53を用いてX線の検出を行う場合、天板51をY方向に移動させてもよい。
以上説明したように、第4の実施形態によれば、傾斜機構部23を省略した構成を採用することができるので、より低コスト化、且つ、小型化を図りつつ、第1の実施形態〜第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第5の実施形態]
第1の実施形態〜第4の実施形態では、X線絞り器22及び傾斜機構部23の制御、あるいは、X線発生部20とX線検出部40又はX線平面検出器53との距離の制御のいずれかによって、X線の照射範囲の調整を実現する。これに対して、第5の実施形態では、これらを組み合わせてX線の照射範囲を調整する。
第5の実施形態におけるX線撮影システムの構成及び動作は、第1の実施形態におけるX線撮影システムの図1に示す構成及び図8に示す動作とほぼ同様である。第5の実施形態では、図8のステップS6の内容が、第1の実施形態と異なる。
図15に、第5の実施形態におけるステップS6の詳細な動作例のフロー図を示す。
図8のステップS4では、入力切替部が、撮影モードに対応したX線検出手段からのデジタル信号(投影データ)を画像データ記憶部112に出力する。すると、第5の実施形態におけるX線撮影システムは、X線発生部20とX線検出部40又はX線平面検出器53との間の距離を変更する(ステップS21)。
X線発生部20とX線検出部40又はX線平面検出器53との間の距離の変更は、システム制御部により指示されたCアーム駆動制御部101の制御に基づくCアーム60の上下方向の移動により実現される。なお、X線平面検出器53を用いてX線の検出を行う場合、天板51をY方向に移動させてもよい。
なお、天板51などの他の部材との干渉により、X線発生部20の変更可能な位置には、制限がある。そこで、X線発生部20の高さの変更が不可のとき、システム制御部は、X線発生部20の高さを変更する制御から傾斜角度及び絞り位置を変更する制御に切り替えて、X線の照射範囲の調整を行う。
そのため、システム制御部から傾斜角度及び絞り位置の変更を指示された照射範囲制御部120は、予め登録された制御テーブルを参照して、X線の照射範囲を調整する。即ち、ステップS21の結果、X線発生部20の高さの変更が不可のとき(ステップS22:Y)、照射範囲制御部120は、制御テーブルを参照する(ステップS23)。そして、照射範囲制御部120は、制御テーブルを参照して得られた傾斜角度及び絞り位置に基づいて、X線絞り器22及び傾斜機構部23を制御して(ステップS24)、一連の処理を終了する(エンド)。
ステップS22において、X線発生部20の高さの変更が可のとき(ステップS22:N)、一連の処理を終了する(エンド)。
図16に、第5の実施形態における制御テーブルの説明図を示す。照射範囲制御部120は、制御テーブルデータ記憶部を有し、制御テーブルデータ記憶部に、図16に示す制御テーブルに対応したデータが記憶される。
制御テーブルには、撮影モードに対応した検出位置及び照射位置の組み合わせに対応して、撮影モードに対応した傾斜角度及び絞り位置が設定されている。照射範囲制御部120は、X線発生部20(X線管21)の位置と検出手段の位置とを制御テーブルに入力し、この入力に対応した傾斜角度及び絞り位置を得る。ここで、検出手段の位置は、撮影モードに応じて、X線検出部40の位置又はX線平面検出器53の位置である。
例えば、循環器撮影モードにおいて、保持部52によって保持されるX線平面検出器53の位置が「A1」で、X線発生部20の位置が「B1」のとき、照射範囲制御部120は、傾斜角度として「C1−1」、絞り位置として「D1−1」を得る。そして、照射範囲制御部120は、傾斜角度「C1−1」となるように傾斜機構部23を制御すると共に、絞り位置「D1−1」となるようにX線絞り器22を制御する。
例えば、一般撮影モードにおいて、保持部52によって保持されるX線平面検出器53の位置が「A2」で、X線発生部20の位置が「B2」のとき、照射範囲制御部120は、傾斜角度として「C2−4」、絞り位置として「D2−4」を得る。そして、照射範囲制御部120は、傾斜角度「C2−4」となるように傾斜機構部23を制御すると共に、絞り位置「D2−4」となるようにX線絞り器22を制御する。
以上説明したように、第6の実施形態では、X線発生部20とX線検出部40又はX線平面検出器53との距離や、傾斜角度及び絞り位置を変更することにより照射範囲を調整する。これにより、第6の実施形態によれば、省スペース化を実現し複数の撮影用途で利用することが可能なX線撮影システムを提供することができる。
なお、第1の実施形態〜第6の実施形態では、Cアームを備える構成を有しているものとして説明したが、実施形態に係るX線撮影システムは、Cアームを備えていない構成であってもよい。X線発生部20とX線検出部40とが対向配置され、その間の位置であって、X線の照射範囲内の第1の位置に保持部52の配置が可能に構成されていればよい。
また、第1の実施形態〜第6の実施形態では、保持部52に保持される第2のX線検出手段がX線平面検出器53であるものとして説明したが、保持部52に保持される第2のX線検出手段がカセッテであってもよい。ここで、カセッテは、いわゆるX線フィルムを装填する装填手段である。この場合、カセッテの面のうちX線検出部40に対向する面には、X線の遮蔽部材を設けることが望ましい。
更に、第1の実施形態〜第6の実施形態では、撮影用途として、一般撮影用及び循環器撮影用を例に説明したが、実施形態は、これらの撮影用途に限定されるものではなく、消化器撮影用やその他の撮影用であってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10,10b X線撮影システム
20 X線発生部
21 X線管
22 X線絞り器
23 傾斜機構部
24 ターゲット
25 回転軸
26 X線絞り羽根
30 X線高電圧装置
31 高電圧発生部
32 X線制御部
40 X線検出部
50 寝台
51 天板
52 保持部
53 X線平面検出器
54,54b 天板支持部
55 天板移動機構部
56b 収容部
57b スライド機構部
60 Cアーム
61 Cアーム保持装置
70,70b システム制御装置
80 操作部
90 表示部
100,100b 駆動制御部
101 Cアーム駆動制御部
102 天板駆動制御部
103b スライド駆動制御部
110 画像処理部
111 入力切替部
112 画像データ記憶部
113 画像演算処理部
120 照射範囲制御部
130 システム制御部
131 撮影モード受付部
132 撮影モード判定部
201 固定部材
202 ベースプレート
203 ウォームホイールギア
204 ウォームギア
205 ギアードモータ

Claims (14)

  1. 被検体に向けて照射され前記被検体を透過したX線を検出することにより前記被検体の内部を画像化するX線撮影システムであって、
    前記X線を発生するX線発生手段と、
    前記X線発生手段に対向配置され前記X線を検出するための第1のX線検出手段と、
    前記X線を検出するための第2のX線検出手段を着脱可能に保持する保持部を支持する支持手段とを含み、
    前記保持部は、前記X線発生手段と前記第1のX線検出手段との間の位置であって前記X線の照射範囲内の位置である第1の位置に配置可能に構成されることを特徴とするX線撮影システム。
  2. 前記支持手段は、前記X線発生手段と前記第1のX線検出手段との間にその一部が配置され前記被検体が載置される天板を有する寝台であり、
    前記第1の位置は、前記天板の前記一部と前記第1のX線検出手段との間の位置であることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影システム。
  3. 前記天板において前記被検体が載置される面に交差する回動軸回りに前記天板を回動させる天板回動手段を含み、
    前記天板回動手段による前記天板の回動により、前記保持部は、前記第1の位置と前記照射範囲の外の第2の位置との間を移動することを特徴とする請求項2に記載のX線撮影システム。
  4. 前記支持手段は、
    前記第1の位置と前記照射範囲の外の第2の位置との間で、前記保持部をスライドさせるスライド手段を含むことを特徴とする請求項2に記載のX線撮影システム。
  5. 前記被検体が載置される天板を起倒させる天板起倒手段を含み、
    前記保持部は、起立状態の前記天板の前記X線発生手段側の面における前記第1の位置に装着されることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影システム。
  6. 複数の撮影モードのいずれかの指定を受け付ける撮影モード受付手段と、
    前記撮影モード受付手段によって受け付けられた前記撮影モードに応じて、前記X線の照射範囲を調整する照射範囲調整手段とを含み、
    前記第1のX線検出手段及び前記第2のX線検出手段のうち、前記撮影モード受付手段によって受け付けられた前記撮影モードに応じた一方を用いて前記X線の検出を行うことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のX線撮影システム。
  7. 前記天板回動手段による前記天板の回動状態に応じて、前記X線の照射範囲を調整する照射範囲調整手段を含み、
    前記第1のX線検出手段及び前記第2のX線検出手段のうち、前記天板の回動状態に対応する一方を用いて前記X線の検出を行うことを特徴とする請求項3に記載のX線撮影システム。
  8. 前記スライド手段によってスライドされる前記保持部の位置に応じて、前記X線の照射範囲を調整する照射範囲調整手段を含み、
    前記第1のX線検出手段及び前記第2のX線検出手段のうち、前記保持部の位置に対応する一方を用いて前記X線の検出を行うことを特徴とする請求項4に記載のX線撮影システム。
  9. 前記天板起倒手段により起倒される前記天板の起倒角度に応じて、前記X線の照射範囲を調整する照射範囲調整手段を含み、
    前記第1のX線検出手段及び前記第2のX線検出手段のうち、前記天板の起倒角度に対応する一方を用いて前記X線の検出を行うことを特徴とする請求項5に記載のX線撮影システム。
  10. 前記X線発生手段は、
    加速された電子の衝突を受けて前記X線を発生するターゲットを含み、
    前記照射範囲調整手段は、
    前記ターゲットを保持するターゲット保持部材と、
    前記ターゲット保持部材の所定の位置に設けられた回動軸回りに前記ターゲット保持部材を回動させる手段とを含むことを特徴とする請求項6〜請求項9のいずれか1項に記載のX線撮影システム。
  11. 前記照射範囲調整手段は、
    前記X線発生手段と前記保持部との間の距離を変更することにより、前記X線の照射範囲を調整することを特徴とする請求項6〜請求項9のいずれか1項に記載のX線撮影システム。
  12. 前記保持部が前記第2のX線検出手段を保持した状態で前記第1の位置に配置されているとき、前記第2のX線検出手段を用いて前記X線を検出し、
    前記保持部が前記照射範囲の外の第2の位置に配置されているとき、前記第1のX線検出手段を用いて前記X線を検出することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のX線撮影システム。
  13. 前記第2のX線検出手段は、X線平面検出器又はカセッテであることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のX線撮影システム。
  14. 一端に前記X線発生手段が設けられ、他端に前記第1のX線検出手段が設けられるCアームを含むことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のX線撮影システム。
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