JP2014229732A - 多層プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁基板上にグランド層または電源層と、シグナル層とを含む複数の配線層が絶縁層を介して形成されており、複数の配線層間がビアにて電気的に接続されてなる多層プリント配線板において、同じ配線層で、粗化が、高周波信号に対して有効であるとともに配線層と絶縁層の密着性を良好にすることが可能なプリント配線板およびその製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】配線層が複数の金属皮膜の積層からなり、絶縁基板に近い側から順に第一金属皮膜と第二金属皮膜が積層され、配線層の表面が粗面を構成する配線部分と、絶縁基板に近い側から順に、第一金属皮膜と第二金属皮膜と第三金属皮膜の積層された配線部分とで、同一配線層が形成されたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明はプリント配線板およびその製造方法に関する。
プリント配線板は、電子部品や半導体素子等を実装するために広く用いられている。そして、近年の電子機器の小型化、高機能化の要求に伴い、プリント配線板には、回路の高密度化や薄型化や高周波対応が望まれている。
高密度なプリント配線板を製造する方法として、ビルドアップ法を用いた多層ビルドアップ配線板が知られている。この方法は、絶縁基板上に配線層を形成したコア層の上に絶縁層を形成し、さらにその上に配線層を形成し、さらに絶縁層を形成するという工程を繰り返すことにより、多層ビルドアップ配線板を形成するというものである。
多層ビルドアップ配線板を例に挙げて、従来のプリント配線板の製造方法を図面に基づいて説明する。図4、5は、従来のプリント配線板の製造方法で得られる多層ビルドアップ配線板の一例を示す模式断面図である。
まずは、一般的にコア層と呼ばれているビルドアップ配線板のベースとなる層について説明する。図4(a)のように、ガラスエポキシ基板等のリジット材料からなる両面銅張基板21にドリルやレーザを用いて貫通孔22を形成し、高圧洗浄や過マンガン酸塩浴に浸漬することで孔内の樹脂残渣を除去する。次に無電解銅めっき、電解銅めっき23を行ない基板表面及貫通孔内に銅膜を形成する。銅膜で被覆された貫通孔をスクリーン印刷にて孔埋めインク24で埋め込んだ後、表面にはみ出した余分な樹脂をバフ等の研磨で除去する。
次に図4(b)のように、感光性のレジストを基板全面に塗布した後、フォトリソグラフィによりレジストパターン25を形成する。
次に図4(c)のように、塩化第二銅液などのエッチング液を用いてレジストパターンで被覆されていない銅膜部を除去し、レジストを剥離することで第一配線層26を形成する。一般的にこれらはコア層27と呼ばれている。
次にコア層の上下層に形成するビルドアップ層について説明する。コアの配線層表面を粗化処理した後に、図4(d)のように、シート状の絶縁樹脂を粘着し、絶縁層28を形成する。なお、絶縁層の形成にあたってはシート状の樹脂を粘着する方法が均一な厚さの樹脂層を簡易に形成できる観点から好ましいが、液状の樹脂を塗布する方法でもよい。絶縁層の材料としてはエポキシ樹脂やポリイミド樹脂等が用いられる。
次に絶縁樹脂表面から第一配線層ランド26に到達するビア穴29をレーザ照射にて形成する。レーザとしてはUVレーザ、炭酸ガスレーザやエキシマレーザ等のレーザが用いられる。そして過マンガン酸塩浴に浸漬することによって、樹脂表面の粗面化と穴内の洗浄を行なう。なお、この穴は上下配線層を電気的に接続するためのビアとなるため、穴の寸法、形状が高密度化と高信頼性の観点から非常に重要である。
次にビルドアップ層の配線層形成について説明する。配線層の形成方法としてはエッチングで配線パターンを形成するサブトラクティブ法とめっきで配線パターンを形成するアディティブ法に分かれる。さらにアディティブ法には無電解めっきで配線パターンを形成
するフルアディティブ法と電解めっきで配線パターンを形成するセミアディティブ法に分かれる。高密度基板にはセミアディティブ法が一般的に適用されているため、セミアディティブ法について説明する。
図4(e)のように絶縁樹脂表面及び穴内を過マンガン酸塩浴により粗化、デスミア処理をした後、無電解銅めっき30を行なう。これは絶縁層に導電性を付与し、電解銅めっきを可能となるようにするために行なうものである。次に感光性レジストを基板全面に塗布する。感光性レジストには厚みの均一性に優れているドライフィルムタイプを用いられることが多い。そしてフォトリソグラフィによりレジストパターン31を形成する。そして電解めっき32によりレジストパターンで被覆されていない部分に銅膜を形成し、配線パターンを形成するとともに、上下層間の電気的接続をとるために空けたビア穴29へもめっきを行なうことでビア33が形成される。なお、ビアは穴壁をめっきで被覆したコンフォーマルビアと、穴内を全てめっきで充填されたフィルドビアがある。これはめっき液の組成と添加剤を選定することで使い分けることが可能である。近年は高密度化に有利なスタックビア構造を取るためにフィルドビアを用いられることが多い。なお、フィルドビアは前記のように穴をめっきで埋め込む以外に導電性ペーストで埋め込む方法もある。なお、本事例ではめっきで埋め込んだフィルドビア構造を図示した。
次に図5(f)のように、レジストをNaOHなどのアルカリ水溶液で剥離した後、露出した無電解めっき皮膜を過酸化水素/硫酸系などの水溶液で溶解除去することにより、第二配線層34が形成される。
第二配線層34表面層と絶縁層の密着性を上げるために、第二配線層34表面に粗化処理を行う。
上述のように絶縁層と配線層を順次繰り返すことで多層配線層が形成される。最外層の配線層上にソルダーレジスト膜を形成し、ソルダーレジスト膜から露出した配線部にニッケル、金めっき、はんだなどの必要な表面処理を施し、多層ビルドアップ配線板となる。
コアの配線層や第二配線層34表面の粗化方法としてマイクロエッチング法が挙げられる。マイクロエッチング法としては、例えば硫酸・過酸化水素タイプエッチング剤、過硫酸塩タイプエッチング剤、塩化銅タイプエッチング剤、塩化鉄タイプエッチング剤、硝酸タイプエッチング剤、有機酸タイプエッチング剤等を用いる方法が挙げられる。
マイクロエッチング法での粗化では、粗化後の配線層表面は凹凸形状になる。特許文献1によれば、マイクロエッチング法での粗化の代替技術として、配線層表面にスズ層を形成し、シランカップリング剤で処理をする技術を提案している。これは、第二配線層34表面層と絶縁層を化学的に結合させ密着性をあげる技術である。この技術を用いれば、粗化後の配線層表面は平滑になる。
特開2011−228632号公報
絶縁基板上に複数の配線層が絶縁層を介して形成されており、前記配線層間がフィルドビアにて電気的に接続されてなる多層プリント配線板又は、スルーホールが形成されたコア基板の両面に複数の配線層が絶縁層を介して形成されており、前記配線層間がフィルドビアにて電気的に接続されてなる多層ビルドアップ配線板において、セミアディティブ工
法にてビルドアップ層配線層を形成する場合、マイクロエッチング法での配線層の粗化では、粗化後の配線層表面は凹凸形状であるので、高周波信号に対して表皮効果により信号の伝送遅延が起きる。高周波対応には、配線層表面が平滑であることが重要である。
マイクロエッチング法での粗化の代替として、配線層表面にスズ層を形成し、シランカップリング剤で処理をする場合は、配線層表面が平滑であり、高周波信号に対して有効である。しかし、絶縁樹脂とシランカップリング剤の相性によっては、マイクロエッチング法での粗化した場合と比較して配線層と絶縁層の密着性が大きく劣るという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑み、同じ配線層において、粗化が高周波信号に対して有効であるとともに、配線層と絶縁層の密着性を良好にすることが可能なプリント配線板およびその製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
絶縁基板上にグランド層または電源層と、シグナル層とを含む複数の配線層が絶縁層を介して形成されており、複数の配線層間がビアにて電気的に接続されてなる多層プリント配線板において、
配線層が複数の金属皮膜の積層からなり、
絶縁基板に近い側から順に第一金属皮膜と第二金属皮膜が積層され、配線層の表面が粗面を構成する配線部分と、
絶縁基板に近い側から順に、第一金属皮膜と第二金属皮膜と第三金属皮膜の積層された配線部分とで、
同一配線層が形成されたことを特徴とする多層プリント配線板である。
また、請求項2に記載の発明は、スルーホールが形成された絶縁基板の両面に、複数の配線層が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板である。
また、請求項3に記載の発明は、配線層が、いずれも銅により構成されており、第一金属皮膜が、第二金属皮膜より薄いことを特徴とする請求項1または2に記載の多層プリント配線板である。
また、請求項4に記載の発明は、第三金属皮膜が、錫、金、銀、銅から選ばれた1種を含む触媒不要のめっき金属により構成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層プリント配線板である。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法であって、絶縁層にビア穴を形成する工程と、絶縁層の表面全体およびビア穴に第一金属皮膜を形成する工程と、レジスト被膜を形成する工程と、レジスト被膜を露光、現像する工程と、レジスト被膜現像後に露出する第一金属皮膜上に第二金属皮膜を形成する工程と、レジスト被膜を除去する工程と、レジスト被膜除去後に露出する第一金属皮膜を除去する工程とを実施した後、第二金属皮膜の一部分に粗化処理をする工程と、第二金属皮膜の他の部分に第三金属皮膜を形成する工程と、を有することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法である。
また、請求項6に記載の発明は、第三金属皮膜を形成する工程の後に、第三金属皮膜に防錆皮膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項5に記載の多層プリント配線板の製造方法である。
また、請求項7に記載の発明は、第一金属皮膜が、無電解めっき法により形成されることを特徴とする請求項5または6に記載の多層プリント配線板の製造方法である。
また、請求項8に記載の発明は、第二金属皮膜が、電解めっき法により形成されることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。
また、請求項9に記載の発明は、第三金属皮膜が、合金形成置換めっき法により形成されることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。
また、請求項10に記載の発明は、粗化処理が、有機酸タイプエッチング剤を用いて行われることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。
また、請求項11に記載の発明は、防錆皮膜が、シランカップリング剤により形成されることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。
本発明に関するプリント配線板およびその製造方法は、同じ配線層において、一部の配線部分、すなわち伝送特性に大きく影響する配線のみに、スズ層を形成後にシランカップリング剤で処理をし、他の配線部分、すなわち伝送特性に大きく影響しない配線に、マイクロエッチング法により粗化をし、配線の特性によって配線層と絶縁層の密着方法の使い分けをすることで、高周波信号に対して有効であるとともに配線層と絶縁層の密着性を良好にすることが可能なプリント配線板を得ることができる。
本発明に関するプリント配線板の製造方法の工程の一例の一部分を示す模式断面図である。 図1の工程の次の部分を示す模式断面図である。 図2の工程の次の部分を示す模式断面図である。 従来のプリント配線板の製造方法の工程の一例の一部分を示す模式断面図である。 図4の工程の次の部分を示す模式断面図である 本実施例における多層ビルドアップ配線板の製造方法の他の例を示す模式断面図である。
本発明に関するプリント配線板の製造方法を図面に基づいて説明する。図1〜3は、本発明に関するプリント配線板の製造方法の工程の一例を示す模式断面図である。
以下、本発明の実施の形態につき、図1(a)のようにコア基板が絶縁基板1であり、絶縁基板1は、第一配線層2が絶縁層3を介して形成されている場合で説明する。なお、コア基板をスルーホールが形成されたコア基板の両面に複数の配線層が絶縁層を介して形成されている多層ビルドアップ配線板に置き換えることが容易である。絶縁基板1としてはリジット基板、フレキシブル基板、テープ状のいずれでも良い。絶縁層3としては、絶縁性を有すれば特に限定するものではなく、液状又はシート状の絶縁性樹脂が挙げられる。例えば、エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の熱硬化性樹脂がある。
次に図1(b)のように絶縁層3にビア穴4をレーザにて開ける。レーザとしてはUVレーザ、炭酸ガスレーザやエキシマレーザ等が挙げられる。ビア穴を開けた際に、ビア内にスミア5が発生する。
次に図1(c)のようにビア内のスミア5の除去をする。スミア5の除去方法としては、スミア5を溶解可能な溶液に浸漬して除去する方法等が挙げられる。例えば、スプレーや浸漬をして、過マンガン酸カリウム溶液又は過マンガン酸ナトリウム溶液を、絶縁層3に接触させる方法が挙げられる。
次に図1(d)のように絶縁層3の表面全体およびビア穴4にめっき触媒6を付与する。めっき触媒6は、銅やニッケル等の無電解めっきの触媒として働くものであれば、特に限定するものではない。めっき触媒6の周囲に金属を析出することによりめっき触媒6間を接続して絶縁部に金属皮膜を形成するものや、絶縁部に沈着することにより絶縁部に導電性を与え、その導電性を用いて絶縁部に金属皮膜を形成する、一般にダイレクトプレーティング(直接めっき)と呼ばれる方法に用いられる導電性を有するものが挙げられる。例えばパラジウムを含有するものや、パラジウム及びスズを含有するものや、カーボン、グラファイト等の炭素を含有するものや、銅の錯体を含有するものや、導電性ポリマーを含有するもの等が挙げられる。
次に図1(e)のように、絶縁層3の表面全体およびビア穴4に第一金属皮膜7を形成する。第一金属皮膜7は、表面全体およびビア穴に対して十分に形成されていて絶縁層3が露出せず、なおかつ薄い厚みが好ましい。例えば、第一金属皮膜7の形成方法は、無電解めっき、スパッタ法等が挙げられる。スパッタ法の場合は、めっき触媒付与の工程は無くてもよい。この第一金属皮膜7としては、後の工程でのエッチングの容易性および導電性が優れる必要があるために銅が好ましい。
次に図1(f)のように、第一金属皮膜7表面のうち、レジスト被膜8を回路およびビア9の形成を予定する部分を除く部分に形成する。
レジスト被膜8としては、図1(g)のように第二金属皮膜10を形成するめっき液に耐え、このめっきを行ったときに、その表面に第二金属皮膜10が形成されにくいものであれば特に限定するものではなく、例えば、液状の感光性樹脂又はシート状の感光性フィルム等が挙げられる。
次に図1(g)のように、第一金属皮膜7の表面が露出する部分の表面に、第二金属皮膜10を形成する。例えば、第二金属皮膜10の形成方法は、電解めっき、無電界めっき等が挙げられる。なお、このとき形成する第二金属皮膜10の厚みは、レジスト被膜8の厚みより薄くする必要がある。これは、図2(h)のようにレジスト被膜8を除去する際に、第二金属皮膜10の厚みよりレジスト被膜8の厚みが厚いとレジスト被膜8が除去されにくいためである。
次に図2(h)のように、第一レジスト被膜8を除去する。例えば、第一レジスト被膜8を除去する除去液は、アルカリ又は溶剤型の剥離液等が挙げられる。
次に図2(i)のように、第一金属皮膜7の不要部をエッチング除去する。この第一金属皮膜7をエッチングして不要部を除去する方法としては、第一金属皮膜7を溶解可能な溶液に浸漬する方法等が挙げられる。例えば、スプレーや浸漬をして、過酸化水素/硫酸系などの水溶液を、第一金属皮膜7に接触させる方法が挙げられる。
次に図2(j)のように、絶縁層3の表面に残留するめっき触媒6を除去して第二配線
層11を形成する。このように絶縁層3の表面に残留するめっき触媒6を除去すると、回路間の絶縁性が向上するため、特に信頼性が優れたプリント配線板となり好ましい。この絶縁層3の表面に残留するめっき触媒6を除去する方法としては、めっき触媒6を溶解可能な溶液に浸漬して除去する方法等が挙げられる。例えば、スプレーや浸漬をして、過マンガン酸カリウム溶液又は過マンガン酸ナトリウム溶液を、絶縁層3に接触させる方法が挙げられる。
次に図2(k)のように、第二配線層11表面のうち、伝送特性に大きく影響する配線表面に第二レジスト被膜15を形成する。
次に図2(l)のように第二配線層11が露出する表面に粗化処理を行い、粗化第二配線層14を形成する。粗化第二配線層14の表面は、凹凸形状が見られる。粗化方法としては、マイクロエッチング法が挙げられる。マイクロエッチング法としては、例えば硫酸・過酸化水素タイプエッチング剤、過硫酸塩タイプエッチング剤、塩化銅タイプエッチング剤、塩化鉄タイプエッチング剤、硝酸タイプエッチング剤、有機酸タイプエッチング剤等を用いる方法が挙げられる。
次に図2(m)のように、第二レジスト被膜15を除去する。例えば、第二レジスト被膜8を除去する除去液は、アルカリ又は溶剤型の剥離液等が挙げられる。
次に図3(n)のように、第一金属皮膜7表面のうち、伝送特性に大きく影響しない配線(粗化第二配線層14)表面に第三レジスト被膜16を形成する。
次に図3(o)のように第二配線層11が露出する表面に第三金属皮膜12を形成する。第三金属皮膜層は導体層を構成するので第三金属皮膜12の表面および側面にメッキ触媒残渣の危険性を下げる必要がある。そのために、第三金属皮膜12は、触媒を使用せずにメッキ金属皮膜を形成できるスズ、金、銀、銅から選ばれた少なくとも1種を含むメッキ金属皮膜であると好ましい。また、第二配線層11が銅である場合、第三金属皮膜12としては第三金属皮膜12表面に形成する絶縁層への拡散速度が銅よりも遅い金属であることが好ましい。例えば、スズおよび銅スズ合金等が挙げられる。第三金属皮膜12の過剰皮膜部分を選択的に剥離しても良い。剥離液として、硝酸が挙げられる。
次に図3(p)のように第三金属皮膜12表面に防錆皮膜13を付与する。防錆皮膜13は、第三金属皮膜12表面に樹脂絶縁層を形成する場合、防錆皮膜13の成分と樹脂絶縁層の成分とが化学的に結合させることができれば良い。例えば、防錆皮膜13はシランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、ビニル系、エポキシ系、アミノ系などがあり、絶縁層の種類や性質に応じて適宜選択することができる。シランカップリング剤による防錆皮膜処理は、パターン表面の凹凸が大きくならないので、電気抵抗値がばらつきにくくなる。よって、電気特性の向上を達成しやすくなるという利点がある。
次に図3(q)のように、第三レジスト被膜16を除去する。例えば、第三レジスト被膜16を除去する除去液は、アルカリ又は溶剤型の剥離液等が挙げられる。
なお、図1(a)〜図2(j)後に図3(n)〜(q)を行い、その後に図2(k)〜(m)を実施しても良い。
図6は、本実施例における多層ビルドアップ配線板の構成の一例を示す模式断面図である。第一配線層41、第二配線層42、および第三配線層43で構成される多層ビルドア
ップ配線板を例にして説明する。第一配線層41、第二配線層42、および第三配線層43の作製方法は共通するので、配線層44とする。配線層44を図1(a)のようにフィルム状の絶縁樹脂をラミネートし35μm厚の絶縁樹脂層を形成した。次に図1の(b)のように、絶縁樹脂層にUVレーザにてφ60μmのビア穴を形成し、図1の(c)のように、過マンガン酸カリウム溶液でスミアを除去した。次に図1(d)のように無電解めっき触媒を付与し、図1(e)のように、無電解銅めっきにて無電解銅めっき層1.0μmの厚さに形成した。次に図1(f)のように、無電解銅めっき層の表面に25μm厚のドライフイルムレジストを被覆し、露光、現像により、レジストパターンを形成した。次に図1(g)のように、硫酸銅浴を用いて電解銅めっきを施し、厚さが15μmの電解銅めっき層を形成して配線パターンおよびビアを形成した。次に図1(h)のように、レジストを剥離し、図1(i)のように、過酸化水素/硫酸系エッチング液を用いて無電解銅めっき層をエッチング除去した。次に図1(j)のように、過マンガン酸カリウム溶液で無電解めっき触媒を除去した。次に図1(k)のように、伝送特性に大きく影響する配線表面に25μm厚のドライフイルムレジストを被覆し、露光、現像により、レジストパターンを形成した。次に図1(l)のように、有機酸タイプエッチング剤を用いて粗化を行い、図1(m)のようにレジストを剥離した。次に図1(n)のように、図1(l)で粗化をしなかった配線表面に25μm厚のドライフイルムレジストを被覆し、露光、現像により、レジストパターンを形成した。次に図1(o)、(p)のように合金形成置換スズめっき法にて銅スズ合金を形成し、過剰なスズ層を硝酸にて剥離し、シランカップリング剤を付与した。次に図1(q)のようにレジストを剥離した。
<比較例1>
図6に示す配線層44(第一配線層41、第二配線層42、および第三配線層43)を図1(a)〜(j)に関しては実施例1と同様に実施した。次に配線層表面に合金形成置換スズめっき法にて銅スズ合金を形成し、過剰なスズ層を硝酸にて剥離し、シランカップリング剤を付与した。
<比較例2>
図6に示す配線層44(第一配線層41、第二配線層42、および第三配線層43)を図1(a)〜(j)に関しては実施例1と同様に実施した。次に配線層表面に有機酸タイプエッチング剤を用いて粗化を行った。
実施例1および比較例である実施例2、3で得られた多層ビルドアップ配線板にて差動特性インピーダンス、差動透過特性、およびピール強度測定を実施した。表1の結果から分かるように実施例1と2では伝送特性は同様であった。このことから、伝送特性に影響する配線のみにスズ層を形成後にシランカップリング剤で処理をし、伝送特性に影響する配線にマイクロエッチング法で粗化する場合と配線全体にスズ層を形成後にシランカップリング剤で処理をする場合では伝送特性が変わらないことが分かる。
実施例1と2では、実施例1の方が密着性は良い。このことから、伝送特性に影響する配線のみにスズ層を形成後にシランカップリング剤で処理をし、伝送特性に影響する配線にマイクロエッチング法で粗化する場合の方が、配線全体にスズ層を形成後にシランカップリング剤で処理する場合と比較して密着性が良いことが分かる。
また、実施例1と3では、実施例1の方が伝送特性は良い。伝送特性に影響する配線のみにスズ層を形成後にシランカップリング剤で処理をし、伝送特性に影響する配線にマイクロエッチング法で粗化する場合の方が、配線全体をマイクロエッチング法で粗化する場合と比較して伝送特性が良いことが分かる。
また、実施例1と3では、密着性は同等であった。このことから、伝送特性に影響する配線のみにスズ層を形成後にシランカップリング剤で処理をし、伝送特性に影響する配線にマイクロエッチング法で粗化する場合と配線全体をマイクロエッチング法で粗化する場合では密着性が変わらないことが分かる。
以上の結果から、配線の特性によって配線層と絶縁層の密着方法の使い分けをすることで、高周波信号に対して有効であるとともに配線層と絶縁層の密着性を良好にすることが可能なプリント配線板を得ることが確認できた。
Figure 2014229732
本発明を用いれば、高周波信号に対して有効であるとともに配線層と絶縁層の密着性を良好にすることが可能なプリント配線板の提供が可能となる。
1・・・絶縁基板
2・・・第一配線層
3・・・絶縁層
4・・・ビア穴
5・・・スミア
6・・・めっき触媒
7・・・第一金属皮膜
8・・・第一レジスト皮膜
9・・・ビア
10・・・第二金属皮膜
11・・・第二配線層
12・・・第三金属皮膜
13・・・防錆皮膜
14・・・粗化第二配線層
15・・・第ニレジスト皮膜
16・・・第三レジスト皮膜
21・・・両面銅張基板
22・・・貫通孔
23・・・電解銅めっき
24・・・孔埋めインク
25・・・レジストパターン
26・・・第一配線層
27・・・コア層
28・・・絶縁層
29・・・ビア穴
30・・・無電解銅めっき
31・・・レジストパターン
32・・・電解銅めっき
33・・・ビア
34・・・第二配線層
41・・・第一配線層
42・・・第二配線層
43・・・第三配線層
44・・・配線層

Claims (11)

  1. 絶縁基板上にグランド層または電源層と、シグナル層とを含む複数の配線層が絶縁層を介して形成されており、複数の配線層間がビアにて電気的に接続されてなる多層プリント配線板において、
    配線層が複数の金属皮膜の積層からなり、
    絶縁基板に近い側から順に第一金属皮膜と第二金属皮膜が積層され、配線層の表面が粗面を構成する配線部分と、
    絶縁基板に近い側から順に、第一金属皮膜と第二金属皮膜と第三金属皮膜の積層された配線部分とで、
    同一配線層が形成されたことを特徴とする多層プリント配線板。
  2. スルーホールが形成された絶縁基板の両面に、複数の配線層が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板。
  3. 配線層が、いずれも銅により構成されており、第一金属皮膜が、第二金属皮膜より薄いことを特徴とする請求項1または2に記載の多層プリント配線板。
  4. 第三金属皮膜が、錫、金、銀、銅から選ばれた1種を含む触媒不要のめっき金属により構成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層プリント配線板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法であって、絶縁層にビア穴を形成する工程と、絶縁層の表面全体およびビア穴に第一金属皮膜を形成する工程と、レジスト被膜を形成する工程と、レジスト被膜を露光、現像する工程と、レジスト被膜現像後に露出する第一金属皮膜上に第二金属皮膜を形成する工程と、レジスト被膜を除去する工程と、レジスト被膜除去後に露出する第一金属皮膜を除去する工程とを実施した後、第二金属皮膜の一部分に粗化処理をする工程と、第二金属皮膜の他の部分に第三金属皮膜を形成する工程と、を有することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
  6. 第三金属皮膜を形成する工程の後に、第三金属皮膜に防錆皮膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項5に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  7. 第一金属皮膜が、無電解めっき法により形成されることを特徴とする請求項5または6に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  8. 第二金属皮膜が、電解めっき法により形成されることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
  9. 第三金属皮膜が、合金形成置換めっき法により形成されることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
  10. 粗化処理が、有機酸タイプエッチング剤を用いて行われることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
  11. 防錆皮膜が、シランカップリング剤により形成されることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
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