JP2014229654A - 電子機器の収容ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】電子機器を収容するケースを大型化することなく、外部への電磁ノイズ等の漏出を防止する。【解決手段】収容ケース10は電子機器を収容するために使用される。収容ケース10は四辺形の底壁11およびその外周部に設けられる側壁13,14を有するケース基部16と底壁11に対向する天壁とを備えたケース本体18を有し、内部には電子機器を収容する収容室20が設けられる。ケース本体18の少なくとも側壁には、厚み方向に間隔を隔てて層状に複数のスリット31〜33が形成され、スリット内には電磁シールド部材41や遮音部材42等の遮断部材が装着される。【選択図】図3

Description

本発明は、自動車に搭載されるインバータや二次電池等の電子機器を収容するために使用さる電子機器の収容ケースに関する。
動力源としてエンジンを備えた車両にはエンジン制御ユニット等の電子機器が搭載される。動力源としてエンジンと電動モータとを備えたハイブリッド車両には、エンジン制御ユニットに加えてインバータ、EV制御ユニット、および高電圧の蓄電デバイスとしての二次電池等の電子機器が搭載される。電動モータのみ動力源とする電気自動車においても、インバータ等の電子機器が搭載される。インバータは、高電圧源からの直流電流を電動モータを駆動するための交流電流に変換して電動モータに供給する。
これらの電子機器には、電磁ノイズを発生したり、熱を発生したり、作動音を発生させるものがある。また、インバータや二次電気等は、過冷却状態では所望の効率ないし性能が発揮されないので、車両の起動時には予熱することが好ましい。このため、車両に搭載される電気機器から他の電子機器に電磁ノイズが漏出したり、電子機器を冷却したり予熱したりするために、電気機器をケース内に配置することが行われている。従来使用されているケースは、ケースを構成する壁体は中実の板材により形成されている。
エンジン制御ユニットに外部からの電磁ノイズが侵入するのを防止するために、特許文献1に記載されるように、アルミ製のベース内に電子基板を樹脂モールドにより封止して配置し、ベースの開口部を金属製のシールド材により覆うようにした収容ケースが提案されている。ベースとシールド材はいずれも中実の板材により形成されている。一方、電子機器を収容してこれに対する有害電波を遮断するための箱状構造体を、ハニカムコアとその外周面に固定される枠体とにより形成するようにしたハニカム通気体が、特許文献2に記載されている。
電気自動車のインバータを過熱から保護するために、インバータの内部にウォータジャケットを形成し、ウォータジャケットに冷却水を供給するようにしたインバータ冷却装置が特許文献3に記載されている。車両動力源としての電動モータに電力を供給するための二次電池の温度上昇を防止するために、車室内の空気を二次電池に供給するようにした冷却システムが特許文献4に記載されている。また、特許文献5には、パソコンやCDプレーヤなどの電子機器からのノイズ発生を防止するために、筐体つまりケースに収容するようにした電子機器が記載されており、ケースに空気層部を設けることにより、防音効果を高めるようにしている。
特開2009−10014号公報 特開平8−64988号公報 特開2011−172406号公報 特開2010−206957号公報 特開2000−124623号公報
車両に搭載される電子機器には、電磁ノイズと、熱と、作動音のいずれかを発生するもの、電磁ノイズと熱を発生するもの、熱のみまたは作動音のみを発生するもの等のように種々の形態がある。また、電気機器によっては、発生する電磁ノイズのレベルが相違したり、作動音の発生レベルが電子機器によって相違したりすることがある。
電子機器から発生する電磁ノイズや作動音を遮断するために、ケースの外側または内側に電磁シールド材や防音材等の遮断部材を設けるようにすると、ケース内への電子機器の配置工程と、遮断部材の装着工程とが必要となり、ケースを含めた電子機器の組立工数が増加することになるだけでなく、遮蔽部材を含めたケースの大型化が避けられない。同様に、ケース内の収容室の温度を調整するために、ケースに設けられた温調空気を収容室内に供給するようにしたり、ケースにヒートシンクを設けるようにしたりすると、ケースの構造が複雑となり、かつ大型化が避けられないという問題点がある。
本発明の目的は、電子機器を収容するケースを大型化することなく、外部への電磁ノイズ等が漏出することを防止することにある。
この電子機器の収容ケースは、四辺形の底壁および当該底壁の外周部に設けられる側壁を有するケース基部と、前記底壁に対向して前記側壁に着脱自在に装着され内部に電子機器を収容する収容室を区画する天壁とを備えたケース本体を有し、車両に搭載される電子機器の収容ケースであって、前記ケース本体の少なくとも前記側壁に、厚み方向に間隔を隔てて層状に複数形成されたスリットと、前記スリット内に装着され、前記電子機器から外部への透過物を遮断する遮断部材と、を有する。
ケース本体を構成する側壁に形成された複数のスリットに、遮断部材として電磁シールド部材や遮音部材を装着すると、側壁の厚み寸法を高めることなく、ケース本体内に収容される電子機器が発生する電磁ノイズや作動音等の透過ノイズつまり透過物が外部に透過されることを防止できる。遮断部材を収容ケースの内面や外面に装着することなく、スリット内に装着することにより、収容ケースからの透過物の透過を防止できるので、収容ケースを含めた電子器の組立工数を低減することができる。複数のスリットを層状に形成することにより、電子機器の特性に応じて、任意の遮断部材をスリットに装着することができる。
電子機器の収容ケースが取り付けられた車両を示す側面図である。 収容ケースの一例を示す分解斜視図である。 図2における符号3で示された部分の拡大斜視図である。 ケース基部に天壁を取り付けた状態における図3の4−4線断面図である。 ケース基部に天壁を取り付けた状態における図3の5−5線断面図である。 ケース基部に天壁を取り付けた状態における図3の6−6線断面図である。 側壁に遮断部材を挿入している状態を示す断面図である。 スリット内への温調媒体の供給配管を示す概略図である。 電子機器の収容ケースの変形例を示す一部省略断面図である。 電子機器の収容ケースの他の変形例の一部を示す断面図である。 本発明の収容ケースによる電磁ノイズの遮断効果を、従来例と比較して示す特性線図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示す車両Vは、動力源としてエンジンと電動モータとを有している。車両Vの後部側の床面には、収容ケース10が取り付けられており、この収容ケース10の内部には、インバータ等の電子機器が組み込まれる。
収容ケース10は、図2に示されるように、四辺形の底壁11と、この底壁11の外周部に一体に設けられる前後左右の4つの側壁12〜15とを備えたケース基部16とを有している。ケース基部16は開口部を有し、底壁11に対向して開口部を覆うように天壁17が側壁12〜15に着脱自在に装着される。ケース基部16と天壁17とによりケース本体18が形成され、ケース本体18の内部には電子機器19を収容する収容室20が区画される。ケース基部16と天壁17は金属材料により形成されており、収容ケース10の軽量化を図るには、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の軽金属により形成することが好ましい。
前後の側壁12,13の開口部には、フランジ部21,22が外方に突出して設けられており、それぞれのフランジ部21,22にはねじ孔23が設けられている。天壁17の前後の端部には、ねじ孔23に対応させて取付孔24が設けられており、ねじ部材25をねじ孔23にねじ結合することにより、天壁17はケース基部16に着脱自在に装着される。なお、左右の側壁14,15にもフランジ部を設けて、側壁14,15と天壁17とをねじ結合するようにしても良い。
図示する収容ケース10内には電子機器19としてインバータが収容されるようになっている。インバータは、高電圧源としての二次電池からの直流電流を、電動モータを駆動するための交流電流に変換して電動モータに供給する。インバータからは電磁ノイズが発生するとともにインバータを構成する電子部品から騒音が発生することがあり、インバータは電磁ノイズ源となるとともに騒音源となる。さらに、インバータは、内蔵されたスイッチング素子が作動によって発熱するので、発熱源ともなる。
ケース基部16を構成する前後左右の側壁12〜15には、図2に示すように、厚み方向に間隔を隔てて層状に複数のスリット31〜33が側壁12に沿って形成されている。図2に示す収容ケース10においては、それぞれの側壁12〜15に、側壁の幅方向外側のスリット31と、幅方向中間部のスリット32と、幅方向内側のスリット33との3つのスリットが形成されており、3つのスリット31〜33は側壁の厚み方向に分離されている。
図3は図2における符号3で示された部分の拡大斜視図であり、図4はケース基部に天壁を取り付けた状態における図3の4−4線断面図であり、図5はケース基部に天壁を取り付けた状態における図3の5−5線断面図である。図4および図5には、図3に示した左側の側壁14とこれに対向する右側の側壁15の断面が示されている。図6はケース基部に天壁を取り付けた状態における図3の6−6線断面図であり、図6には、図3に示した後側の側壁13と前側の側壁12の断面が示されている。
図3〜図6に示されるように、それぞれのスリット31〜33は、側壁12〜15の長さ方向に所定間隔毎に上下方向に延びて設けられた補強リブ31a〜33aにより仕切られている。図4にはスリット31とスリット33の補強リブ31a,33aが示され、図5にはスリット32の補強リブ32aが示されている。ただし、それぞれの補強リブ31a〜33aを設けることなく、それぞれのスリット31〜33は一体に連なった形状としても良い。
4つの側壁12〜15に設けられた外側のスリット31には、電子機器19から発生する電磁ノイズを遮断する遮断部材としての電磁シールド部材41が装着されている。さらに、それぞれの側壁12〜15に設けられた中間部のスリット32には、電子機器19から発生する作動音を遮断する遮断部材としての遮音部材42が装着されている。電磁シールド部材41としては、例えば酸化鉄を主成分とするフェライトが用いられる。また、遮音部材42としては、ロックウールやグラスウール等の繊維素材からなる吸音材が用いられる。スリット31に電磁シールド部材41を装着すると、電子機器19から発生して収容ケース10の外部へ透過する透過物としての電磁ノイズが電磁シールド部材41により遮断される。さらに、スリット32に遮音部材42を装着すると、電子機器19から発生して収容ケース10の外部へ透過する透過物としての作動音が遮音部材42により遮断される。
それぞれの側壁12〜15に設けられた内側のスリット33には、収容室20の温度を調整するための温調媒体43が循環供給される。4つの側壁12〜15に形成されたスリット33内に温調媒体43を循環させるために、スリット33を仕切るための補強リブ33aの上下端部には、図4に示されるように、切欠き35が設けられている。切欠き35を介して、それぞれのスリット33は連なっている。温調媒体43により収容室20を冷却すると、電子機器19から発生する熱を外部に放出することができる。一方、温調媒体43により収容室20を加熱すると、電子機器19の起動初期にこれを予熱することができ、電子機器19を所望の効率ないし性能を発揮させることができる。
図4〜図6に示すように、天壁17の内面には、シール材36が層状に貼り付けられており、天壁17が側壁12〜15の開口部に当接すると、スリット33の開口部は閉じられて、スリット33内の温調媒体43が外部に漏出することが防止される。
図7は前後の側壁12,13に遮断部材を挿入している状態を示す断面図である。それぞれのスリット31〜33は、側壁12〜15の天壁17側が開口されているので、ケース基部16に設けられたスリット31に板状の電磁シールド部材41を装着するには、スリット31の開口部側から電磁シールド部材41が挿入される。同様に、スリット32に板状の遮音部材42を装着するには、スリット32の開口部から遮音部材42が挿入される。左右の側壁14,15に対する遮断部材の装着も同様に開口部側から電磁シールド部材41をスリット31に挿入し、遮音部材42が開口部側から挿入される。それぞれのスリット31,32の厚み寸法は同一に設定されているので、電磁シールド部材41を中央部のスリット32に挿入し、遮音部材42を外側のスリット31に挿入するようにしても良い。
図8はスリット33内への温調媒体の供給配管を示す概略図である。ケース基部16には、スリット33に連通させて供給側のジョイント44と、吐出側のジョイント45とが取り付けられている。図8には、吐出側のジョイント45が拡大して示されており、吐出側のジョイント45の内方端はスリット33に連通している。供給側のジョイント44も同様に内方端はスリット33に連通する構造となっている。
供給側のジョイント44は配管46により媒体タンク47の吐出口に接続されており、吐出側のジョイント45は配管48により媒体タンク47の流入口に接続されている。媒体タンク47には液体からなる温調媒体43が充填されており、配管46にはポンプPが設けられている。ポンプPは図示しないモータにより駆動され、ポンプPを駆動することにより、媒体タンク47内の温調媒体43はスリット33内に循環供給される。温調媒体43を内側のスリット33に循環供給するようにしているが、外側または中間のスリット31,32に温調媒体43を循環させるようにしても良い。ただし、内側のスリット33は収容室20に最も近い位置となっているので、収容室20の温度調整を効率的に行うことができ、内側のスリット33に温調媒体43を循環させることが好ましい。
媒体タンク47には、温調媒体43を加熱するための加熱器51と、冷却するための冷却器52とが設けられている。加熱器51と冷却器52は、それぞれペルチェ素子により形成されている。それぞれのペルチェ素子は、銅電極により接続されるp型の熱電半導体とn型の熱電半導体とを有しており、電極に電流を流すと、接合部に発熱または吸熱を起こさせることができる。このような特性のペルチェ素子を用いて、加熱器51と冷却器52とが形成されており、温調媒体43に接触している電極を発熱させると加熱器51となり、吸熱させると冷却器52となる。収容室20内にはその温度を検出するための温度センサ53が設けられている。温度センサ53の検出信号は、コントローラ54に送られ、コントローラ54は温度センサ53からの信号に基づいて、加熱器51と冷却器52の駆動を制御する。これにより、温調媒体43の温度が制御され、電子機器19が効率的に作動する温度領域となるように、収容室20の温度が調整される。
冷却器52としてペルチェ素子を用い、加熱器51としては電熱線を用いるようにしても良い。また、加熱器51と冷却器52として熱交換器を使用し、加熱器51の熱交換器にエンジン冷却液を循環させるようにし、冷却器52の熱交換器に空気調和装置の冷媒を循環させるようにしても良い。
電子機器19としてのインバータは、電磁ノイズと電子部品の作動音とを発生させるとともに、作動時間が経過すると発熱することになる。このため、2つのスリット31,32には、電磁シールド部材41と遮音部材42とが装着され、インバータから発生される電磁ノイズと作動音が外部に透過されることが防止されている。さらに、スリット33には温調媒体43が循環供給されてインバータが過加熱されるのを防止するとともに、インバータの温度が所定の温度よりも低下しているときには、作動効率を向上させるためにインバータが予熱される。
収容室20内に収容される電子機器19によっては、作動音が発生しない場合があり、その場合には、電磁シールド部材41を外側と中央部のスリット31,32に装着することができる。さらに、作動音も発生することなく、作動時に発熱しない電子機器19が収容室20内に収容されるときには、温調媒体43をスリット33に供給することなく、スリット33にも電磁シールド部材41が装着される。このように、収容ケース10を構成する側壁12〜15に間隔を隔てて層状に複数のスリットを設けると、電子部品の特性に応じて異種の遮断部材や同種の診断部材をスリットに装着することができる。
スリットに電磁シールド部材41等の部材を挿入すると、側壁12〜15の厚みを大きくすることなく、ケース基部16の強度を高めることができる。しがって、側壁12〜15にスリットを設けないようにした従来の収容ケースにおける側壁の厚みと同一の厚みとした収容ケースとしても、収容ケースとしての強度を維持することができる。
図9は電子機器の収容ケースの変形例を示す一部省略断面図であり、図9には、収容ケース10を構成するケース基部16において図6と同様の部分の断面が示されている。
図9に示される収容ケース10においては、側壁12,13にそれぞれの厚み方向に間隔を隔てて4つのスリット31〜34が設けられている。他の側壁14,15も同様に4つのスリットが設けられている。この形態の収容ケース10の側壁12〜15には、外側のスリット31に電磁シールド部材41が挿入され、その内側のスリット32に遮音部材42が挿入される。その内側のスリット33には相変化蓄熱材55が充填され、内側のスリット34には温調媒体43が循環供給される。
相変化蓄熱材55は、物質の状態が固体と液体とに相変化をするときに、熱を吸収したり放出したりするときの融解熱や凝固熱を利用して熱を貯蔵する機能を有している。これにより、収容室20の温度が高くなったときにはその熱を吸収して収容室20の過加熱を防止する。一方、収容室20の温度が低くなったときには熱を放熱して収容室20が過冷却状態となることを防止できる。相変化蓄熱材55としては、例えば、パラフィン系の潜熱蓄熱材等が用いられる。
上述した収容ケース10のケース基部16は、底壁11と4つの側壁12〜15とが一体となっているが、底壁11と側壁12〜15とを別部材として、これらを突き合わせることにより、ケース基部16を形成するようにしても良い。また、底壁11と天壁17とにも、層状にスリットを形成し、それぞれのスリットに電磁シールド部材41等を装着するようにしても良い。
図9に示される収容ケース10においては、収容ケース10の前側の側壁12と後側の側壁13とで厚みが相違している。収容ケース10が車両Vに搭載されるときには、収容ケース10の前側の側壁12が車両Vの前方側を向き、収容ケース10の後側の側壁13が車両Vの後方側を向くように、収容ケース10は車両Vに取り付けられる。
側壁13における外側つまり最外層のスリット31と外面との肉厚の寸法L1は、側壁12における最外層のスリット31と外面との肉厚の寸法L2よりも大きくなっている。他の側壁14,15における肉厚の寸法は、寸法L2と同様に設定されている。このように、後側の側壁13における厚く設定されているので、万一、車両Vに他の車両が追突したとしても、車両Vの後部側に搭載される収容ケース10のうち荷重が加わる部位の強度を高めることができる。なお、上述した形態の収容ケース10においても、後側の側壁14における最外層のスリットと側壁13の外面との間の肉厚を、他の側壁における同様の肉厚よりも大きくするように設定しても良い。
図10は、電子機器の収容ケースの他の変形例の一部を示す断面図である。この収容ケース10は、底壁11と側壁12〜15とが別部材となったケース基部16を有し、底壁11と天壁17とにそれぞれスリットが形成されている。
図10には、底壁11と、1つの側壁14と、天壁17の一部が示されており、側壁14は他の側壁12,13、15と一体となっている。4つの側壁により四辺形の枠体が形成されており、側壁12〜15と底壁11と天壁17は、それぞれは別部材により形成されている。底壁11と天壁17の外周部には、4つの側壁からなる枠体の外側を覆うように、フランジ部26,27が設けられている。底壁11と天壁17には、側壁14と同様に、3つのスリット31〜33が間隔を隔てて層状に形成されており、外側のスリット31には、電磁シールド部材41が装着され、中央のスリット32には遮音部材42が装着されている。さらに、内側のスリット33には温調媒体43が循環供給されるようになっている。
側壁14に形成されたスリット31〜33は、図10において上下方向に貫通しており、他の側壁も同様となっている。底壁11と天壁17に形成されたスリット31、32は底壁11と天壁17の一方の側面に開口されており、開口された側面側から電磁シールド部材41と遮音部材42とが挿入される。一方、温調媒体43が供給されるスリット33の開口部は、閉塞部材56により閉じられる。さらに、底壁11と天壁17の内面には、シート状のシール材36が貼り付けられており、温調媒体43が外部に漏出することが防止されている。この形態の収容ケース10においては、収容室20の全体が電磁シールド部材41と遮音部材42により覆われて、外部への電磁ノイズの透過と、作動音の透過とが防止される。さらに、収容室20の温度は収容ケース10を構成する六つの壁面から温度が調整される。
上述のように、電子機器19を収容するための収容ケース10における少なくとも側壁12〜15には、複数のスリットが層状となって間隔を隔てて積層されて形成されており、それぞれのスリットには、電子機器19の種類に応じて、電子機器19から発生する電磁ノイズや作動音が収容ケース10から外部に透過することが防止されるので、車両に搭載される他の電子機器に電磁ノイズが漏出されることが防止され、他の電子機器の誤動作発生を防止できる。さらに、車室内に電子機器19の作動音が漏出されることが防止され、車室内を静粛に保持するとこができる。また、スリット内に温調媒体43を循環させると、収容室20の温度を電子機器19が効率的に作動する温度に保持することができるので、電子機器19を最適な性能で作動させることができる。
しかも、少なくとも側壁12〜15にスリットを複数形成してその中に電磁シールド部材41等の遮断部材を挿入するようにしたので、側壁12〜15の厚み寸法を大きくすることなく、収容ケース10を小型化することができる。側壁12〜15に加えて、底壁11と天壁17とにスリットを設けて、そのスリットに電磁シールド部材41等の遮断部材を装着することにより、より透過物の遮断効果を高めることができる。
図11は、スリット31内に電磁シールド部材41を装着した場合と、比較例として電磁シールド部材を設けない場合とについて、ケース本体の厚みと、電磁ノイズの遮断効果とを比較して示す特性線図である。
図11において、横軸の厚み寸法は、電磁シールド部材を設けない場合においてはケース本体のみ厚み寸法を示し、電磁シールド部材を設けた場合にはケース本体とその中に組み込まれた電磁シールド部材との合計寸法を示す。縦軸は電磁ノイズの遮断量を示す。図11に示すように、ケース本体を構成する側壁等に電磁シールド部材41を装着すると、ケース本体18の厚み寸法を高めることなく、外部への電子機器19からの電磁ノイズの透過を確実に防止することができた。との透過防止効果は、遮音部材をスリットに装着し、電子機器から発生する作動音の透過についても同様であった。
しかも、ケース本体18にスリットを設けない場合に比して、収容ケース10の重量を大幅に低減することができるとともに、ケース本体18の外側に電磁シールド部材を覆うようにした場合に比して、収容ケース10の製造コストをも低減することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、電子機器19としては、上述したインバータに限られることなく、二次電池やその他の電子機器を収容するための収容ケースとして、本発明を適用することができる。
10 収容ケース
12〜15 側壁
16 ケース基部
17 天壁
18 ケース本体
19 電子機器
20 収容室
31〜34 スリット
31a〜33a 補強リブ
36 シール材
41 電磁シールド部材
42 遮音部材
43 温調媒体
51 加熱器
52 冷却器
53 温度センサ
55 相変化蓄熱材

Claims (6)

  1. 四辺形の底壁および当該底壁の外周部に設けられる側壁を有するケース基部と、前記底壁に対向して前記側壁に着脱自在に装着され内部に電子機器を収容する収容室を区画する天壁とを備えたケース本体を有し、車両に搭載される電子機器の収容ケースであって、
    前記ケース本体の少なくとも前記側壁に、厚み方向に間隔を隔てて層状に複数形成されたスリットと、
    前記スリット内に装着され、前記電子機器から外部への透過物を遮断する遮断部材と、
    を有する、電子機器の収容ケース。
  2. 請求項1記載の電子機器の収容ケースにおいて、前記底壁と前記天壁の少なくともいずれか一方に、厚み方向に間隔を隔てて層状に複数のスリットを形成し、前記底壁と前記天壁の少なくともいずれか一方の前記スリットに遮断部材を装着した、電子機器の収容ケース。
  3. 請求項1または2記載の電子機器の収容ケースにおいて、前記遮断部材は、前記電子機器から発生する電磁ノイズを遮断する電磁シールド部材と、前記電子機器から発生する作動音を遮断する遮音部材と、相変化により熱の吸収および放出を行う相変化蓄熱材との少なくともいずれか一つである、電子機器の収容ケース。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子機器の収容ケースにおいて、前記スリットに前記収容室の温度を調整する温調媒体を循環供給するようにした、電子機器の収容ケース。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子機器の収容ケースにおいて、厚み方向に間隔を隔てて前記スリットを3つ形成し、前記電子機器から発生する電磁ノイズを遮断する電磁シールド部材を1つの前記スリットに装着し、前記電子機器から発生する作動音を遮断する遮音部材を他の1つの前記スリットに装着し、さらに他の前記スリットに前記収容室の温度を調整する温調媒体を循環供給するようにした、電子機器の収容ケース。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子機器の収容ケースにおいて、前記収容ケースが車両に搭載されたときに、車両の後方側となる側壁における側面と最外層のスリットとの間の肉厚を、他の側壁における外面と最外層のスリットとの間の肉厚よりも大きくした、電子機器の収容ケース。
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