JP2014227537A - 硬化性組成物、これを用いたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法及びエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料 - Google Patents
硬化性組成物、これを用いたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法及びエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014227537A JP2014227537A JP2013111013A JP2013111013A JP2014227537A JP 2014227537 A JP2014227537 A JP 2014227537A JP 2013111013 A JP2013111013 A JP 2013111013A JP 2013111013 A JP2013111013 A JP 2013111013A JP 2014227537 A JP2014227537 A JP 2014227537A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- group
- composite material
- polymer composite
- inorganic polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 *N(C1)C11*=C1 Chemical compound *N(C1)C11*=C1 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Epoxy Resins (AREA)
Abstract
Description
本発明の他の目的は、高ゲル分率、透明性、高屈折率、及び耐紫外線性を併せて有するエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、高ゲル分率、透明性、高屈折率、及び耐紫外線性を併せて有するエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料を提供することにある。
1.周期表4族金属アルコキシドに特定量の多価カルボン酸無水物、カルボン酸、及び前記周期表4族金属に対して配位する配位性化合物から選択される少なくとも1種の化合物(以後、「ゾル−ゲル反応制御剤」と称する場合がある)を反応させると、周期表4族金属アルコキシドのゾル−ゲル反応速度を適度に抑制することができ、予めエポキシ化合物を部分的に反応させる工程を設けなくても、エポキシ化合物の硬化反応(自己重合反応)と周期表4族金属アルコキシドのゾル−ゲル反応を同程度の速度で、且つ高度に進行させることができ、in situ 重合により透明性、高ゲル分率、高屈折率、及び耐紫外線性を有するエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料が得られること
2.周期表4族金属アルコキシドは脂環式エポキシ化合物の自己重合反応を促進する触媒としての作用を有するため、周期表4族金属アルコキシドに特定量のゾル−ゲル反応制御剤を反応させて得られる反応混合液と脂環式エポキシ化合物を含有する硬化性組成物は、アミン系硬化剤等を使用せずとも前記触媒作用により硬化性に優れた硬化物を得ることができ、アミン系硬化剤の使用による硬化物の着色を防止することができること
3.ゾル−ゲル反応制御剤の使用量が過剰であると、ゾル−ゲル反応の進行が過剰に抑制され、所期の屈折率を有する硬化物が得られ難くなる。その上、周期表4族金属アルコキシドによる触媒作用が得られ難くなり、脂環式エポキシ化合物の自己重合反応が十分に進行しなくなること
4.ゾル−ゲル反応制御剤の使用量が過剰であると、ゾル−ゲル反応の進行に伴いエンドキャップ剤として作用する化合物(例えば、多価カルボン酸無水物を使用した場合は多価カルボン酸のハーフエステル)が多量に生成し、エポキシ化合物の自己重合反応を阻害するため、硬化反応が十分に進行しなくなること
5.エポキシ化合物として脂環式エポキシ化合物を使用すると、耐紫外線性に優れたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料が得られるが、前記脂環式エポキシ化合物はその他のエポキシ化合物(例えば、分子内に脂環とグリシジル基を有するエポキシ化合物)に比べてエンドキャップ剤との反応性が高く、自己重合反応の阻害を受けやすいこと(図1参照 本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
成分(A):周期表4族金属アルコキシド1モルに対して、多価カルボン酸無水物、カルボン酸、及び前記周期表4族金属に対して配位する配位性化合物から選択される少なくとも1種の化合物xモル(0.10≦x≦0.86)を混合し、少なくともその一部を反応させて得られる反応混合液
成分(B):脂環式エポキシ化合物
また、ゾル−ゲル反応制御剤を特定量使用するため、周期表4族金属酸化物が脂環式エポキシ化合物の自己重合反応を促進する触媒としての作用を発揮することができ、アミン系硬化剤等を使用する必要がなく、アミン系硬化剤の使用による硬化物の着色を防止することができる。
更に、ゾル−ゲル反応制御剤を使用すると、ゾル−ゲル反応の進行に伴いエンドキャップ剤として作用する化合物が副生し、それにより脂環式エポキシ化合物の自己重合反応が阻害されるが、上記の通り使用量を特定の範囲に制限することで自己重合反応の阻害を極めて低く抑制することができる。
更にまた、エポキシ化合物として脂環式エポキシ化合物を使用するため、耐紫外線性に優れたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料が得られる。
本発明の硬化性組成物は上記特性を併せて有するため、in situ 重合により脂環式エポキシ化合物の硬化反応(自己重合反応)と周期表4族金属酸化物のゾル−ゲル反応を同程度の速度で、高度に進行させることができ、硬化性に優れ(=高ゲル分率)、透明性、高屈折率、及び耐紫外線性を兼ね備えたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料を得ることができる。そのため、LED素子封止材や光学レンズ材料として好適に使用することができる。
本発明の硬化性組成物は、下記成分(A)、(B)を含む。
成分(A):周期表4族金属アルコキシド1モルに対して、多価カルボン酸無水物、カルボン酸、及び前記周期表4族金属に対して配位する配位性化合物から選択される少なくとも1種の化合物xモル(0.10≦x≦0.86)を混合し、少なくともその一部を反応させて得られる反応混合液
成分(B):脂環式エポキシ化合物
本発明の成分(A)は、周期表4族金属アルコキシド1モルに対して、ゾル−ゲル反応制御剤(=多価カルボン酸無水物、カルボン酸、及び前記周期表4族金属に対して配位する配位性化合物から選択される少なくとも1種の化合物)xモル(0.10≦x≦0.86)を混合し、少なくともその一部を反応させて得られる反応混合液である。
M(OR1)4 (2)
で表される化合物を用いることもできる。前記Rd、Reが分子内で互いに結合して−CO−O−CO−基(酸無水物基)を形成する場合、式(3)で表される化合物は環状酸無水物となる。
R1OH (5)
(式中、R1は式(2)中のR1に同じ)
で表されるアルコール溶液を使用することが、前記式(2)で表される周期表4族金属アルコキシド[M(OR1)4]と実質的に反応性を有しない点で好ましい。
本発明の成分(B)は脂環式エポキシ化合物である。本発明の脂環式エポキシ化合物は、脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基(=脂環式エポキシ基)を有する化合物であり、分子内に前記脂環式エポキシ基を1個のみ有する単官能脂環式エポキシ化合物であってもよく、分子内に前記脂環式エポキシ基を2個以上有する多官能脂環式エポキシ化合物であってもよい。脂環式エポキシ化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の硬化性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、上記成分(A)、(B)の他に他の成分を含有していてもよい。本発明においては、なかでも、硬化性化合物(特に、脂環式エポキシ化合物)の硬化反応を促進させるため、硬化促進剤を含有することが好ましい。
(1)成分(A)を含む第I剤と、成分(B)及びその他の成分を含む第II剤との組合せ
(2)成分(A)及び成分(B)を含む第I剤と、その他の成分を含む第II剤との組合せ
(3)成分(A)及びその他の成分を含む第I剤と、成分(B)を含む第II剤との組合せ
本発明のエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料は上記硬化性組成物を硬化させることにより得られる。例えば、上記硬化性組成物に水を添加して混合し、必要に応じて、減圧下で加熱(例えば、50〜100℃で0.5〜2時間程度)して副生成物を除去した後、常圧下で加熱硬化することにより、エポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料を製造することができる。尚、硬化性組成物中に水が含まれている場合には、あらためて水を添加する必要はない。
1.脂環式エポキシ化合物(成分(B))の自己重合反応
2.周期表4族金属アルコキシド(M(OR1)4)のゾル−ゲル反応
上記エポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法によって得られる本発明のエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料は、エポキシ樹脂と周期表4族金属酸化物とで構成された複合材料であり、無機微粒子が凝集することなく均質である(均一相構造を有する)。また、アミン系硬化剤等の窒素含有エポキシ樹脂硬化剤を用いることなく硬化反応が行われるので、着色度が極めて小さい。
ジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシド[Zr(OC3H7)4](STREM CHEMICALS社製、分子量327.56、23〜28%フリーアルコール)1.00g[ジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシド自体の重量]、シス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物(ACROS ORGANICS社製、分子量154.16)(本明細書では「HHPA」と称する場合がある)0.14gを窒素雰囲気下で混合し、室温で1時間撹拌することによりHHPA部分変性ジルコニウムアルコキシドを含む反応混合液(1)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=0.33:1.0(仕込み基準)]を得た。
ジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシドの使用量を1.14g、HHPAの使用量を0.42gとした以外は調製例1と同様にして、HHPA部分変性ジルコニウムアルコキシドを含む反応混合液(2)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=0.79:1.0(仕込み基準)]を得た。
ジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシドの使用量を2.25g、HHPAの使用量を2.80gとした以外は調製例1と同様にして、HHPA部分変性ジルコニウムアルコキシドを含む反応混合液(3)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=2.64:1.0(仕込み基準)]を得た。
ジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシドの使用量を1.92g、HHPAの使用量を2.10gとした以外は調製例1と同様にして、HHPA部分変性ジルコニウムアルコキシドを含む反応混合液(4)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=2.32:1.0(仕込み基準)]を得た。
ジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシドの使用量を1.60g、HHPAの使用量を1.40gとした以外は調製例1と同様にして、HHPA部分変性ジルコニウムアルコキシドを含む反応混合液(5)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=1.87:1.0(仕込み基準)]を得た。
ジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシドの使用量を1.27g、HHPAの使用量を0.70gとした以外は調製例1と同様にして、HHPA部分変性ジルコニウムアルコキシドを含む反応混合液(6)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=1.17:1.0(仕込み基準)]を得た。
ジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシドの使用量を0.95g、HHPAの使用量を0.03gとした以外は調製例1と同様にして、HHPA部分変性ジルコニウムアルコキシドを含む反応混合液(7)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=0.06:1.0(仕込み基準)]を得た。
(硬化性組成物の調製)
硬化性化合物としての(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシルを脱泡処理し、ここへ硬化促進剤(商品名「U−CAT 5003」、4級ホスホニウムブロミド、サンアプロ(株)製)を前記硬化性化合物100重量部に対して3重量部(4級ホスホニウムブロミドとして)加え、撹拌して溶解した。
そこへ、調製例1で得られた反応混合液(1)と前記反応混合液(1)の調製に使用したジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシドに対して2倍molとなる量の蒸留水を加え、自転・公転型回転ミキサーで5分間均一になるまで撹拌して硬化性組成物(1)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=0.33:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%、成分(B)含有量:64重量%]を得た。
得られた硬化性組成物(1)をアルミカップに流し込み、揮発性物質を除去するため減圧下で80℃1時間加熱した。更に、常圧下で80℃、100℃、130℃、150℃、及び180℃でそれぞれ2時間ずつ加熱(合計10時間)し、エポキシ樹脂/HHPA/ジルコニアハイブリッド系硬化物(1)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=0.33:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%]を得た。得られた硬化物(1)においてジルコニアの析出はなく、無色透明であった。また、ゲル分率は99.0%であった。
調製例1で得られた反応混合液(1)に代えて、調製例2で得られた反応混合液(2)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、硬化性組成物(2)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=0.79:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%、成分(B)含有量:56重量%]を得、エポキシ樹脂/HHPA/ジルコニアハイブリッド系硬化物(2)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=0.79:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%]を得た。得られた硬化物(2)においてジルコニアの析出はなく、無色透明であった。また、ゲル分率は91.0%であった。
調製例1で得られた反応混合液(1)に代えて、調製例3で得られた反応混合液(3)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、硬化性組成物(3)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=2.64:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%、成分(B)含有量:28重量%]を得、エポキシ樹脂/HHPA/ジルコニアハイブリッド系硬化物(3)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=2.64:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%]を得た。得られた硬化物(3)においてジルコニアの析出はなく、無色透明であった。また、ゲル分率は10.0%であった。
調製例1で得られた反応混合液(1)に代えて、調製例4で得られた反応混合液(4)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、硬化性組成物(4)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=2.32:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%、成分(B)含有量:33重量%]を得、エポキシ樹脂/HHPA/ジルコニアハイブリッド系硬化物(4)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=2.32:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%]を得た。得られた硬化物(4)においてジルコニアの析出はなく、無色透明であった。また、ゲル分率は26.6%であった。
調製例1で得られた反応混合液(1)に代えて、調製例5で得られた反応混合液(5)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、硬化性組成物(5)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=1.87:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%、成分(B)含有量:40重量%]を得、エポキシ樹脂/HHPA/ジルコニアハイブリッド系硬化物(5)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=1.87:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%]を得た。得られた硬化物(5)においてジルコニアの析出はなく、無色透明であった。また、ゲル分率は28.0%であった。
調製例1で得られた反応混合液(1)に代えて、調製例6で得られた反応混合液(6)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、硬化性組成物(6)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=1.17:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%、成分(B)含有量:50重量%]を得、エポキシ樹脂/HHPA/ジルコニアハイブリッド系硬化物(6)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=1.17:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%]を得た。得られた硬化物(6)においてジルコニアの析出はなく、無色透明であった。また、ゲル分率は30.0%であった。
調製例1で得られた反応混合液(1)に代えて、調製例7で得られた反応混合液(7)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行って、硬化性組成物(7)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=0.06:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%、成分(B)含有量:67重量%]を得、エポキシ樹脂/HHPA/ジルコニアハイブリッド系硬化物(7)[HHPA:Zr(OC3H7)4(mol)=0.06:1.0(仕込み基準)、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%]を得た。得られた硬化物(7)においてジルコニアの析出が確認された。また、ゲル分率は99%であった。
(硬化性組成物の調製)
硬化性化合物としての(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル2.00gを脱泡処理し、そこに重量比15重量%になるようにジルコニウム(IV)テトラn−プロポキシドを加え、その後、自転公転型ミキサーで1分間均一になるまで撹拌して硬化性組成物(8)[成分(B)含有量:68重量%、ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%]を得た。
硬化性組成物(1)に代えて硬化性組成物(8)を使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、エポキシ樹脂/ジルコニウムアルコキシド系硬化物(8)(ジルコニア含有量(ZrO2換算)15重量%)を得た。得られた硬化物(8)においてジルコニアの析出が確認された。また、ゲル分率は99%であった。
(1)FT−IR測定
反応混合液及び硬化物の構造解析には、フーリエ変換赤外吸光装置(商品名「Fr-IRSPECTRUM100」、PERKINELMER社製)を用い、KBr法によりFT−IR測定を行った。
液体試料である反応混合液は2枚のKBr板に少量の試料を挟み測定した。また、固体試料である硬化物は、試料をメノウ乳鉢で粉末にしたものをKBr板に少量混入し測定した。測定範囲は400cm-1〜5000cm-1、分解能4.0cm-1、積算回数4回とした。
実施例1、2、比較例1〜4で得られた硬化物をテトラヒドロフラン(THF)溶媒中で室温下12時間撹拌し、次いで60℃で12時間撹拌した。その後、各硬化物を80℃で1日間減圧乾燥させた。また、抽出溶媒のTHFは2時間毎に交換した。抽出前後における硬化物の重量変化から、次式を用いてゲル分率を算出した。
ゲル分率(%)=(抽出後の硬化物の重量/抽出前の硬化物の重量)×100
実施例1、比較例1〜4で得られた硬化物の屈折率を、屈折率測定装置(商品名「NAR-2T」、アタゴ(株)製)を用いて測定した。
試験片は硬化物を8mm×15mm×1mmの長方体状片に切り出し、耐水研磨紙2000番で研磨後、アルミナ粉末(平均粒径:0.3μm)で研磨したものを用いた。また、測定の際の中間液としてイオウジヨードメタン(nD=1.7800)、光源としてNa線単色光(589.3nm)を用いた。
実施例1で得られた硬化物(1)の透明性を下記方法で評価した。
紫外・可視吸収スペクトルから250〜800nmにおける光線透過率を測定して透明性を評価した。尚、紫外・可視吸収スペクトル測定は下記方法で行った。
紫外・可視吸収スペクトル測定は紫外可視分光光度計(商品名「LAMBDA650」、PERKIN ELMER社製)を用い、下記条件で測定した。
<測定条件>
測定範囲:800〜250nm
スリット幅:2.0nm
走査速度:266.75nm/min
測定回数:1回
試験片サイズ:25mm×25mm×1mm
実施例1で得られた硬化物(1)の耐紫外線性を下記方法で評価した。また、エポキシ樹脂の芳香環の有無による耐紫外線性の変化を検討するため、ビスフェノールAジグリシジルエステル(Mw=370)/HHPA/ジルコニアハイブリッド系硬化物(9)[HHPA:Zr(OC3H7)4=2.0:1.0]の耐紫外線性も同様の方法で評価した。
高圧水銀ランプ(東芝ライテック(株)製)を使用して硬化物に紫外線を照射(主波長:365nm、UVランプからの照射距離:150mm、照射時間:48時間)し、紫外線照射前後における紫外・可視吸収スペクトルから250〜800nmにおける光線透過率の変化を測定し、耐紫外線性を評価した。尚、紫外・可視吸収スペクトル測定は上記方法で行った。
Claims (14)
- 下記成分(A)、(B)を含む硬化性組成物。
成分(A):周期表4族金属アルコキシド1モルに対して、多価カルボン酸無水物、カルボン酸、及び前記周期表4族金属に対して配位する配位性化合物から選択される少なくとも1種の化合物xモル(0.10≦x≦0.86)を混合し、少なくともその一部を反応させて得られる反応混合液
成分(B):脂環式エポキシ化合物 - 成分(A)における周期表4族金属がジルコニウム又はチタンである請求項1に記載の硬化性組成物。
- 発光ダイオード素子の封止材として使用する請求項1〜3の何れか1項に記載の硬化性組成物。
- 光学レンズ材料として使用する請求項1〜3の何れか1項に記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の硬化性組成物を硬化させて、エポキシ樹脂と周期表4族金属酸化物とで構成されたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料を得ることを特徴とするエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法。
- 請求項6に記載のエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法により得られる、エポキシ樹脂と周期表4族金属酸化物とで構成されたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料。
- ゲル分率が80%以上である請求項7に記載のエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料。
- 波長550nmにおける光線透過率が80%以上である請求項7又は8に記載のエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料。
- 波長589.3nmにおける屈折率が1.540以上である請求項7〜9の何れか1項に記載のエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料。
- 紫外線(波長:365nm)を48時間照射した際の光線透過率(400nmにおける)の低下が30%以下である請求項7〜10の何れか1項に記載のエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料。
- 請求項7〜11の何れか1項に記載のエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料により封止された発光ダイオード素子を構成部材とする電子デバイス。
- 請求項7〜11の何れか1項に記載のエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料により形成された光学レンズ。
- 請求項13に記載の光学レンズを構成部材とする光学機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013111013A JP2014227537A (ja) | 2013-05-27 | 2013-05-27 | 硬化性組成物、これを用いたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法及びエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013111013A JP2014227537A (ja) | 2013-05-27 | 2013-05-27 | 硬化性組成物、これを用いたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法及びエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014227537A true JP2014227537A (ja) | 2014-12-08 |
Family
ID=52127704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013111013A Pending JP2014227537A (ja) | 2013-05-27 | 2013-05-27 | 硬化性組成物、これを用いたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法及びエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014227537A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011142468A1 (ja) * | 2010-05-10 | 2011-11-17 | 学校法人関西大学 | 硬化性組成物、これを用いたエポキシ樹脂-無機ポリマー複合材料の製造方法及びエポキシ樹脂-無機ポリマー複合材料 |
-
2013
- 2013-05-27 JP JP2013111013A patent/JP2014227537A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011142468A1 (ja) * | 2010-05-10 | 2011-11-17 | 学校法人関西大学 | 硬化性組成物、これを用いたエポキシ樹脂-無機ポリマー複合材料の製造方法及びエポキシ樹脂-無機ポリマー複合材料 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2005263869A (ja) | 光半導体封止用樹脂組成物 | |
JP5858406B2 (ja) | 硬化性組成物、これを用いたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法及びエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料 | |
KR101458525B1 (ko) | 에폭시기 함유 실세스키옥산 변성 에폭시 수지, 경화성 수지 조성물, 경화물 및 코팅제 | |
JPWO2007029503A1 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP6343575B2 (ja) | 硬化性エポキシ樹脂組成物 | |
TW201217421A (en) | Production method for curing articles and curing articles | |
CN1247651C (zh) | 光电半导体密封用树脂组合物 | |
CN1732199A (zh) | 固化性树脂组合物和固化物 | |
JP5852014B2 (ja) | 硬化性エポキシ樹脂組成物 | |
JP5219872B2 (ja) | 変性樹脂組成物、その硬化物、及びそれらを含む封止材、並びに変性樹脂組成物の製造方法 | |
JP5253260B2 (ja) | Led用蛍光樹脂組成物、それを用いた封止材及び蓄光材料 | |
JP5556671B2 (ja) | 硬化性組成物、硬化膜及び半導体発光素子 | |
JP7127989B2 (ja) | 反射防止材 | |
TWI579312B (zh) | 硬化性環氧樹脂組成物 | |
JP2016224338A (ja) | 反射防止材及びその製造方法 | |
KR20180107227A (ko) | 광 반사용 경화성 수지 조성물 및 그의 경화물, 그리고 광반도체 장치 | |
JP2014227537A (ja) | 硬化性組成物、これを用いたエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料の製造方法及びエポキシ樹脂−無機ポリマー複合材料 | |
JP7329320B2 (ja) | 硬化性エポキシ樹脂組成物 | |
TW201439219A (zh) | 可固化聚矽氧組合物,其固化產品及光學半導體裝置 | |
JPWO2018070300A1 (ja) | 反射防止材 | |
JP7241653B2 (ja) | 反射防止材 | |
JP2004323619A (ja) | シラン変性された不飽和結合を有さないエポキシ樹脂、ならびに当該樹脂含有組成物から得られる半硬化物および硬化物 | |
JP2010229384A (ja) | 樹脂組成物、その製造方法及びその硬化物 | |
JP7329319B2 (ja) | 硬化性エポキシ樹脂組成物 | |
JP2016050221A (ja) | 硬化性エポキシ樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160418 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20160418 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170328 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20171024 |