JP2014226307A - 食材の竪型ミキサー - Google Patents

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Abstract

【課題】粘性がある各種食材の泡立てや撹拌、混合などの処理を、短時間での効率良く適確に行えるようにする。【解決手段】センター主軸(60)を回転駆動すると、これと一体の回転椀(70)を介して、第1、2偏心撹拌軸(61)(62)がその主軸の周囲を同じ方向(F)へ公転運動すると同時に、第1偏心撹拌軸は逆方向(R)へ自転運動する一方、第2偏心撹拌軸は同じ方向(F)へ自転運動する食材の竪型ミキサーにおいて、上記センター主軸との間隔距離(D1)が短かい第1偏心撹拌軸には食材収納容器(T)の半径よりも大きな回転直径(d1)の第1撹拌子(P1)を、同じく主軸との間隔距離(D2)が長い第2偏心撹拌軸には上記容器(T)よりも小さな回転直径(d2)の第2撹拌子(P2)を、その互いに干渉しない関係状態として各々取り付け使用する。【選択図】図2

Description

本発明は菓子・パン類の生地となる各種の粘性材料に対して、泡立て(ホイッピング)や撹拌(ビーティング)、混合(ミキシング)などの諸作用を与える竪型ミキサーに関する。
この種の業務用竪型ミキサーでは、生クリームやカスタードクリーム、スポンジ生地、ケーキ生地、餡、その他の粘性がある食材に対して、その泡立てや撹拌、混合などの処理を効率良く与えるため、例えば特許文献1、2に開示されているように、そのワイヤーホイッパーやワイヤービーター、フック、スクレーパー(羽根板)などの必要な撹拌子を、ゆっくり公転運動させると同時に、その公転運動する方向との逆方向へ、すばやく自転運動させている。
殊更、特許文献3に記載の煮練機では複数の偏心軸(駆動軸)(15)(18)(27)(30)に各々取り付けた撹拌羽根(5a)(5b)(21a)(21b)同士を公転運動中、その互いに逆な方向(相反方向)へ自転運動させるようになっており、しかも図4〜6の別な実施例では、その複数の撹拌羽根(21a)(21b)の回転中心が、鍋(8)の中心位置から異なる距離(X')(X' +α)に配置されている点で、本発明に最も近似する公知発明であると考えられる。
特許第4792070号公報 特許第3965182号公報 特許第2740632号公報
ところが、その特許文献3の図4〜6に記載された公知発明の構成では、複数の撹拌羽根(21a)(21b)における回転軌跡(E)(F)同士が重なる(オーバーラップする)ようになっているため、その回転ギヤ比を互いに等しく関係設定しなければ、撹拌羽根(21a)(21b)同士の衝突・破損を招来することになり、食材の種類やその食材に与える処理の目的に応じて、回転ギヤ比を自由に変更・調整できない結果、高品質の処理効果を得られず、汎用性にも劣るのである。
又、上記公知発明の鍋(8)はその鍋底部(9)の円錐形をなすボール鍋であり、その偏心軸(駆動軸)(27)(38)の廻りに回転直径の大きな撹拌羽根(21a)と、回転直径の小さな撹拌羽根(21b)とが各々回転(自転)するため、その撹拌羽根(21a)(21b)としては枢支ピン(7)を中心とする揺動と、長孔(6a)(6b)に沿う上下移動とを行え、しかも自重の大きな金属製品に限定されることとなり、やはり食材の種類やこれにふさわしい処理を与える撹拌子の各種形態品を、制約なく採用することができない。
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1ではミキサー本体フレームの支柱によって、食材収納容器の真上位置へ臨むように固定支持された撹拌作用ボックスと、
その撹拌作用ボックスから食材収納容器内の中心部に向かって垂下するセンター主軸と、
そのセンター主軸の回転駆動源として上記撹拌作用ボックスに内蔵されたギヤードモーターと、
そのギヤードモーターによって上記センター主軸と一体回転される回転椀と、
その回転椀から上記食材収納容器内の偏心部に向かってセンター主軸との平行状態に垂下し、且つ回転椀へ各々自転し得るように軸受けされた第1、2偏心撹拌軸とを備え、
上記センター主軸を回転駆動すると、そのセンター主軸と一体回転する回転椀を介して、第1、2偏心撹拌軸がセンター主軸の周囲を同じ方向へ公転運動すると同時に、その第1偏心撹拌軸が上記公転運動する方向との逆方向へ自転運動することになる一方、第2偏心撹拌軸が上記公転運動する方向と同じ方向へ自転運動することとなるように関係設定した食材の竪型ミキサーにおいて、
上記第1偏心撹拌軸とセンター主軸との間隔距離を短かく確保して、その第1偏心撹拌軸の下端部には上記食材収納容器の半径よりも大きな回転直径の第1撹拌子を連結使用する一方、
上記第2偏心撹拌軸と同じくセンター主軸との間隔距離を長く確保して、その第2偏心撹拌軸の下端部には上記食材収納容器の半径よりも小さな回転直径の第2撹拌子を連結使用すると共に、
その第1、2撹拌子の自転運動軌跡を互いに干渉又はオーバーラップしないように定めたことを特徴とする。
又、請求項2では第1偏心撹拌軸と第2偏心撹拌軸とが自転運動する回転比を、第1、2撹拌子の種類又は/及びこれにより食材へ与える処理の目的に応じて変更・調整できるように定めたことを特徴とする。
請求項3では第1偏心撹拌軸の太さを太く、第2偏心撹拌軸の太さを細く相違変化させたことを特徴とする。
請求項4では食材収納容器を寸胴鍋やその他の底面がフラットな容器とし、第1、2撹拌子を何れもホイッパーとして、側面視のほぼU字形に曲成されたステンレスワイヤーの多数から、その垂直の胴部が全体的な円筒形をなし、且つ水平な底部がその中央個所での立体交叉する階層状態となる篭体に組み立てたことを特徴とする。
更に、請求項5ではミキサー本体フレームの支柱を昇降ガイドレールとして昇降作動し得る支柱用包囲枠から、平面視の前向き開放したほぼU字形の容器受けアームを前向き一体的に張り出して、
食材収納容器の胴面から張り出す径大なリング状の係止フランジを、上記容器受けアームによって下方から受け止め吊持することを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、センター主軸との間隔距離が短かい第1偏心撹拌軸上の回転直径が大きな第1撹拌子と、同じくセンター主軸との間隔距離が長い第2偏心撹拌軸上の回転直径が小さな第2撹拌子とは、相反する方向へ自転運動するが、冒頭の特許文献3に記載された公知発明の構成と異なり、その第1、2撹拌子の自転運動軌跡は互いに干渉又はオーバーラップしないように関係設定されているため、第1、2偏心撹拌軸や延いては第1、2撹拌子の回転比を制約なく自由自在に決めることができ、又その第1、2撹拌子としても掻き取り羽根板(スクレーパー)のみならず、食材の種類や粘度、その処理の目的などに応じたワイヤーホイッパー、ワイヤービーター、フック、その他の各種形態品を制約なく使用し得るのであり、その食材毎の処理効果と汎用性に著しく優れる。
第1、2撹拌子の自転運動軌跡が互いに干渉又はオーバーラップしていなくても、その第1撹拌子はセンター主軸からの短かい間隔距離を保つ第1偏心撹拌軸上にあり、しかも食材収納容器の半径よりも大きな回転直径として、その容器の垂直中心線を越えて大きく回転(自転)運動するようになっているため、食材収納容器の中心部に位置する食材をも洩れや不足なく、確実に処理することができ、第2撹拌子と相反する方向への自転運動や上記回転比の調整・設定などとも相俟って、容器内の食材全体を短時間での均一に効率良く処理し得る効果がある。
特に、請求項2の構成を採用するならば、食材の種類や粘度などに応じた常に最適の高精度な処理効果を容易に得られ、利便性と汎用性がますます向上する。
請求項3の構成を採用するならば、センター主軸と平行な第1、2偏心撹拌軸が並列状態に垂下していても、これらの下端部へ連結使用すべき第1、2撹拌子を、その第1、2偏心撹拌軸における太さの相違によって自づと識別することができ、その連結作業時の誤まりを予防し得る効果がある。
その場合、回転直径の大きな第1撹拌子を連結使用する第1偏心撹拌軸が太く、回転直径の小さな第2撹拌子を連結使用する第2偏心撹拌軸が細く関係設定されているため、その支持強度や耐用性などに支障を生じるおそれもない。
又、請求項4の構成を採用するならば、食材収納容器が底面のフラットな容器であり、第1、2撹拌子が何れも水平な底部を有し、回転直径の大小相違する円筒形をなすため、冒頭の特許文献3に記載された撹拌羽根のような枢支ピンを中心とする揺動と、上下方向への移動とを行えないワイヤーホイッパーでも、本発明の第1、2撹拌子として自由自在に使用することができ、食材毎のふさわしい処理効果を得られるのである。
更に、請求項5の構成を採用するならば、食材収納容器の容器受けアームをミキサー本体フレームの支柱に沿って昇降させることにより、その支柱の上端部に架設された固定状態の撹拌機に対して、その食材収納容器を軽快に接近又は離反させることができ、容器受けアームから便利良く取りはずして運搬し得る効果がある。
本発明に係る食材の竪型ミキサーを示す正面図である。 図1の側面図である。 図1の平面図である。 食材収納容器の昇降作動機構を示す部分拡大断面図である。 図4の5−5線断面図である。 撹拌作用ボックスの内部を示す部分拡大図である。 図6の7−7線断面図である。 偏心撹拌軸の回転駆動機構を示す部分拡大断面図である。 図8の9−9線断面図である。 偏心撹拌軸の下端部に付属する撹拌子用連結スリーブを抽出して示す断面図である。 図10の11−11線断面図である。 開閉カバーの開閉検知部分を抽出して示す正面図である。 第1、2偏心撹拌軸に対する第1、2撹拌子(ホイッパー)の連結使用状態を示す断面図である。 径大な第1撹拌子(ホイッパー)を抽出して示す正面図である。 図14の15−15線断面図である。 図14の16−16線断面図である。 径小な第2撹拌子(ホイッパー)を抽出して示す正面図である。 図17の18−18線断面図である。 接触式温度センサーを備えた無線送信器の断面図である。 本発明の第1使用例を示す断面図である。 図20の平面図であり、第1、2撹拌子(ホイッパー)の回転(自転)方向を示している。 図21における第1撹拌子(ホイッパー)の運動軌跡を示す平面図である。 図21における第2撹拌子(ホイッパー)の運動軌跡を示す平面図である。 第1、2撹拌子(ホイッパー)の総合的な運動軌跡を示す合成平面図である。 第1撹拌子(ホイッパー)による食材の打ち付け作用を示す断面図である。 本発明の第2使用例を示す断面図である。 本発明の第3使用例を示す断面図である。 本発明の第4使用例を示す断面図である。
以下、図面に基いて本発明の好適な実施形態を詳述すると、図1〜3はその本発明に係る竪型ミキサーの概略全体を示しており、これは作業床へ据え付けられる剛性なミキサー本体フレーム(M)と、その本体フレーム(M)の中途高さ位置に安定良く吊持される食材収納容器(T)と、その食材収納容器(T)の真上位置に臨む撹拌機(A)の駆動源を内蔵した撹拌作用ボックス(Ab)と、同じく食材収納容器(T)の真下位置に臨む加熱器(H)を内蔵した加熱作用ボックス(Hb)と、その食材収納容器(T)と加熱作用ボックス(Hb)とを上記撹拌機(A)に対して、一緒に昇降させるための昇降作動機構(L)とから成る。
上記竪型ミキサーの主要な構成部材のうち、先ず食材収納容器(T)は一定な大きさ(例えば直径:約400mm×深さ:約250mm、容量:約30リットル)の業務用(半)寸胴鍋として、ステンレスとアルミとの3層クラッド材(例えば内側:SUS304+中間:アルミ+外側:SUS430)から作成されている。
但し、導電性を有し、底面がフラットな食材収納容器(T)であるならば、アルミと鉄とのクラッド材やフェライト系ステンレス鋼、磁性体の鉄粉などが溶射された銅、それ自体が磁性体の鉄などから作成しても良い。
(1)は上記食材収納容器(寸胴鍋)(T)における胴面の中途高さ位置に溶接されたリング状の係止フランジであって、その直径線上から一体的に張り出す左右一対の耳片(2)を備えており、その両耳片(2)に開口する取付孔(3)がミキサー本体フレーム(M)側の後述する容器受けアームから垂立する左右一対の芯出しガイドピンへ、上方から抜き差し自在に差し込みセットされるようになっている。
(4)は上記係止フランジ(1)から張り出す両耳片(2)の真上に対応位置する左右一対の把手であり、平面視の向かい合うコ字形として食材収納容器(T)の胴面から一体的に張り出されているため、作業者がここを両手で握り持ち乍ら、その食材収納容器(T)側の上記取付孔(3)を後述する容器受けアーム側の芯出しガイドピンへ抜き差し操作したり、食材収納容器(T)を運んだりすることができる。
次に、ミキサー本体フレーム(M)は平面視の後向き開放したチャンネル形鋼材から成る剛性な支柱(5)と、鋼管材から平面視の擬似H字形に溶接された脚枠(6)とを備え、その脚枠(6)の中間部が支柱(5)の下端部を貫通横断する組立状態に溶接されている。(7)は脚枠(6)の接地する4個所に各々螺合締結された据え付け高さ調整座である。
他方、上記支柱(5)の上端部には天板(8)が施蓋状態に溶接されており、側面視の倒立L字形をなす撹拌作用ボックス(Ab)の下底板(9)が、その支柱(5)の天板(8)上へ搭載され、且つ複数の固定ボルト(10)を介して組立一体化されている。
又、食材収納容器(T)とその加熱作用ボックス(Hb)とを一緒に昇降させる作動機構(L)について言えば、(11)は上記食材収納容器(T)の係止フランジ(1)を受け止め吊持する容器受けアームであって、図5のような平面視の前向き開放したほぼU字形又は馬蹄形をなし、その前端部から一体的に垂立する左右一対の芯出しガイドピン(12)へ、食材収納容器(T)側の上記取付孔(3)が上方から抜き差し自在に差し込みセットされることにより、その食材収納容器(T)が撹拌機(A)や加熱器(H)との対応的な位置関係上、自づと正確な芯出し状態に固定維持されるようになっている。
しかも、その容器受けアーム(11)からは上記ミキサー本体フレーム(M)の支柱(5)とほぼ相似なチャンネル形の支柱用包囲枠(13)が、後向き一体的に張り出されている。つまり、その包囲枠(13)は前壁板(13a)と左右両側壁板(13b)とから平面視の後向き開放したチャンネル形をなしており、その前壁板(13a)の上部と上記容器受けアーム(11)の後端部とが溶接されているのである。
(14)はその包囲枠(13)の左右両側壁板(13b)へ各々合計4個づつとして、水平なローラー支軸(15)により取り付けられた遊転ローラーであり、これらが上記支柱(5)の4個所へ係合し乍ら、その支柱(5)を昇降ガイドレールとして転動・昇降し得るようになっている。
(13c)は同じく包囲枠(13)における左右両側壁板(13b)の張り出し先端部(後端部)に固定横架された背壁板であり、その中間部からは回動ネジ軸(16)の水平な軸受台(17)が、上記支柱(5)内への前向き一体的に張り出されている。
回動ネジ軸(16)は支柱(5)の内部に垂立されており、その下端部付近が上記軸受台(17)によって安定良く受け持たれている。(18)はその軸受台(17)へ溶接などにより固定一体化された昇降スライダーとなるナットであって、上記回動ネジ軸(16)との螺合締結状態に保たれている。(19)はその回動ネジ軸(16)の下端部に取り付け固定された下降ストッパーとなる座金、(20)はその抜け止めナットである。
他方、回動ネジ軸(16)の上側は細いストレートな延長軸(21)として、上記支柱(5)の天板(8)とこれに搭載されている撹拌作用ボックス(Ab)の下底板(9)とを貫通して、そのボックス(Ab)の内部に至るまで垂立しており、その延長軸(21)の上端部には比較的径小な従動ベベルギヤ(22)がキーやスプラインなどを介して嵌め付け一体化されている。(23)はその延長軸(21)の中途高さ位置を回動自在に軸受けするラジアルベアリング(24)のケースであって、これから一体的に張り出す水平な取付フランジ(25)が、上記支柱(5)の天板(8)と撹拌作用ボックス(Ab)の下底板(9)へ複数の固定ボルト(26)を介して組付け一体化されている。
(27)は上記回動ネジ軸(16)側の従動ベベルギヤ(22)と直交状態に噛合する比較的径大な原動ベベルギヤであって、上記撹拌作用ボックス(Ab)を貫通横架する水平な回動ハンドル軸(28)の中途部へ、やはりキーやスプラインなどを介して嵌合されており、その回動ハンドル軸(28)が撹拌作用ボックス(Ab)から張り出す一端部(好ましくは正面からの右端部)には、回動操作ハンドル(29)が嵌め付け一体化されている。
そのため、作業者がこれを外部から回動操作すれば、上記ベベルギヤ(22)(27)同士の噛合を介して、上記支柱(5)内の回動ネジ軸(16)が比較的速く(増速)回動すると共に、これとの螺合締結状態にある昇降スライダー(ナット)(18)が、その回動ネジ軸(16)に沿って昇降作用のみを行い、延いては上記容器受けアーム(11)に受け止め吊持されている食材収納容器(T)が、図2、4のように昇降することとなる。
その場合、下降した昇降スライダー(ナット)(18)を受け止める上記座金が、上記食材収納容器(T)の下降ストッパー(19)として機能することになる。(30)は上記撹拌作用ボックス(Ab)における下底部付近の前面中央位置へ、固定ボルト(31)を介して前向き張り出し状態に取り付けられた支持ブラケットであり、その支持ブラケット(30)の先端部へ昇降調整可能に螺合締結されたネジ杆が、食材収納容器(T)の上昇ストッパー(32)として働くようになっている。
上記昇降スライダー(ナット)(18)により容器受けアーム(11)を介して持ち上げられた食材収納容器(T)の係止フランジ(1)が、そのネジ杆(上昇ストッパー)(32)の先端部(下端部)によって受け止め規制されるようになっているのである。
先に一言した加熱作用ボックス(Hb)はアルミの胴板(33)と底板(34)並びに強化ガラスの天板(35)から、図4のような上記食材収納容器(T)と対応するほぼ円盤形に組み立てられており、その胴板(33)から後向き一体的に張り出す取付ステー(36)が、複数の固定ボルト(図示符号省略)を介して、上記支柱用包囲枠(13)の前壁板(13a)へ取り付け固定されているため、上記食材収納容器(T)と一緒に昇降する。
その場合、加熱作用ボックス(Hb)の底板(34)は上記胴板(33)の下端部付近から内向きに張り出す複数の支持ステー(37)へ、その下方からの固定ボルト(38)によって着脱自在に取り付けられている。
又、図示実施形態の加熱器(H)は電磁誘導加熱器として、1本の電磁誘導加熱コイル(39)がそのフラットなコイル受けベース(40)の上面へ、渦巻き状態に固定設置されており、その接続端子が撹拌作用ボックス(Ab)内の後述する加熱用インバータ(高周波電源)と電気配線されている。(41)はその配線用の可撓電線管を示している。
そして、上記コイル受けベース(40)はその脚柱(42)と固定ボルト(43)との複数づつを介して、上記加熱作用ボックス(Hb)の底板(34)へ着脱自在に取り付けられているため、そのボックス(Hb)の下方から電磁誘導加熱器(H)を出し入れすることができる。但し、上記食材収納容器(T)の加熱器(H)としては電磁誘導加熱器に代る赤外線加熱器やその他の電気加熱器を採用しても良い。
次に、上記撹拌作用ボックス(Ab)を説明すると、これは水平な上記下底板(9)のほかに、これと平行な上底板(44)も備えた図6のような側面視の倒立L字形に造形されており、その上底板(44)の上段空間を横架する水平な固定台(45)には、これに植え立てられた複数の脚柱(46)と,これにより支持されたモーター取付板(47)を介して、撹拌機(A)の駆動用ギヤードモーター(48)が搭載されている。
又、同じく撹拌作用ボックス(Ab)の上底板(44)へ固定されたインバータ取付板(49)には、上記ギヤードモーター(48)の回転制御用インバータ(50)が搭載されている。(51)はそのモーター回転制御用インバータ(50)と上記回動ハンドル軸(28)との背後に立設された垂直の固定仕切り壁板であり、これよりも背後の空間に上記電磁誘導加熱コイル(39)の加熱用インバータ(高周波電源)(52)と図外の各種電装品が内蔵設置されている。
尚、(53)はその加熱用インバータ(52)などを冷却するための通気口であり、撹拌作用ボックス(Ab)の背後面に開口形成されている。(54)は同じく撹拌作用ボックス(Ab)における上段空間の前面に取り付けられた操作パネルであり、ここには図1のような撹拌オン・オフスイッチ(55)や撹拌正逆切換えスイッチ(56)、モーターの回転速度調整ボリューム(57)、運転タイマーなどのほか、目標温度調整ボリューム(58)やその測定温度表示器(無線受信器)(59)なども設置されている。
撹拌機(A)は上記ギヤードモーター(48)によって回転駆動されるセンター主軸(60)と、その周囲をセンター主軸(60)と同じ方向(F)へ公転運動すると同時に、その公転運動との逆方向(R)並びに同じ方向(F)へ各々自転運動する第1、2偏心撹拌軸(61)(62)とを備えており、その一対の第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の下端部に各種の第1、2撹拌子(P1)(P2)が、各々着脱自在に連結使用されることとなる。
即ち、その撹拌機(A)の詳細を示した図6や図8〜11から明白なように、上記撹拌作用ボックス(Ab)内の上段空間を横断する水平な固定台(45)には、その上方からモーター取付板(47)と複数の脚柱(46)を介して、撹拌機(A)の駆動用ギヤードモーター(48)が搭載されているが、その同じ固定台(45)の中央部にはギヤードモーター(48)から垂下するセンター主軸(60)を回転自在に軸受けするラジアルベアリング(63)の固定ケース(64)が、逆な下方から差し込み一体化されている。(65)はそのセンター主軸(60)を別に支持するスラストベアリングである。
(66)はその固定台(45)の下面と固定ベアリングケース(64)の胴面へ、複数の固定ボルト(67)と溶接によって強固に取り付け一体化された径大な円形のギヤ支持用天井板であり、その天井板(66)における周縁部の下面にはインターナルギヤ(内歯車)(68)が、複数の固定ボルト(69)によって取り付けられている。
(70)はそのインターナルギヤ(68)を下方から包囲し得る径大な断面ほぼU字形の回転椀であって、水平の円盤(70a)とその周縁部から一体的に起立する包囲カバー(70b)と同じく円盤(70a)の偏心部から一体的に垂下する一対の第1、2ベアリングケース(70c)(70d)とを備えており、その円盤(70a)の中心部をなすボス(70e)がキーやスプラインなどを介して、上記センター主軸(60)の下端部付近と一体回転し得るように嵌合されている。(71)はその回転椀(70)の抜け止め用固定ナットであり、センター主軸(60)の下端部に螺合締結されている。
そして、上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の一対は何れも食材収納容器(T)内の偏心部に向かって垂下するが、その一方の第1偏心撹拌軸(61)が上記センター主軸(60)と短かい間隔距離(D1)(例えば約83.75mm)を保つ平行状態にあるに反して、他方の第2偏心撹拌軸(62)は同じくセンター主軸(60)と長い間隔距離(D2)(例えば約115mm)を保つ平行状態にあり、上記回転椀(70)の対応位置に具備された第1、2ベアリングケース(70c)(70d)内のラジアルベアリング(72)(73)によって、各々回転(自転)自在に軸受けされている。
又、上記固定設置状態にあるギヤ支持用天井板(66)側のインターナルギヤ(68)に内接して、これと噛合回転し得る比較的径大な第1ピニオンギヤ(74)が、上記第1偏心撹拌軸(61)の上端部へキーやスプラインなどを介して嵌め付け一体化されている。
更に、同じくギヤ支持用天井板(66)側のインターナルギヤ(68)に内接して、これと噛合回転し得るアイドルギヤ(中間歯車)(75)が、上記センター主軸(60)と平行に垂立するアイドルギヤ支軸(76)を介して、上記回転椀(70)の円盤(70a)に取り付け一体化されていると共に、そのアイドルギヤ(75)と噛合回転し得る別個な第2ピニオンギヤ(77)が、上記第2偏心撹拌軸(62)の上端部にやはり嵌め付け一体化されている。
しかも、上記アイドルギヤ(75)は第1ピニオンギヤ(74)とほぼ同じ直径を備えているが、第2ピニオンギヤ(77)はこれらよりも径小に寸法化されており、上記第1偏心撹拌軸(61)に比して第2偏心撹拌軸(62)が速く回転(自転)するように関係設定されている。(78)は上記アイドルギヤ(75)とその支軸(76)との相互間に介在するラジアルベアリング、(79)はそのアイドルギヤ支軸(76)を上記回転椀(70)における円盤(70a)の偏心部へ抜け止め状態に取り付ける固定ナットである。
この点、図示の実施形態では第1偏心撹拌軸(61)が公転速度の約4倍として、第2偏心撹拌軸(62)が同じく公転速度の約6倍として、各々高速に回転(自転)するギヤ比になっているが、この回転ギヤ比は食材の種類又は/及びこれに対して付与する処理の目的(必要な撹拌子の種類)などに応じて、自由自在に変更・調整することができる。
そのため、上記撹拌機(A)のセンター主軸(60)が図9の矢印方向(F)へ回転駆動されると、そのセンター主軸(60)と一体回転する上記回転椀(70)を介して、その第1、2偏心撹拌軸(61)(62)とアイドルギヤ支軸(76)がセンター主軸(60)の周囲を同じ方向(F)へゆっくり公転運動することになる。
そして、その公転運動と同時に、上記第1偏心撹拌軸(61)がその上端部の第1ピニオンギヤ(74)とインターナルギヤ(68)との噛合回転によって、上記公転運動する方向(F)との逆方向(R)へすばやく自転運動することになる一方、上記第2偏心撹拌軸(62)がその上端部の第2ピニオンギヤ(77)とアイドルギヤ(75)との噛合回転並びにそのアイドルギヤ(75)と上記インターナルギヤ(68)との噛合回転を介して、第1偏心撹拌軸(61)が自転運動する方向(R)との逆方向(F)(上記公転運動する方向と同じ)へ、しかもその第1偏心撹拌軸(61)の回転(自転)速度よりも速く自転運動することになる。
その場合、上記センター主軸(60)と延いては第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の一対をその回転駆動源のギヤードモーター(48)によって、図9の矢印方向(F)と逆な方向(R)へ公転運動させることも可能であるが、上記アイドルギヤ(75)を介して自転運動する第2偏心撹拌軸(62)と、その上端部の第2ピニオンギヤ(77)との嵌合面にはワンウェイクラッチ(80)が介挿設置されており、上記センター主軸(60)が上記矢印方向(F)との逆方向(R)へ回転駆動された時だけ、そのワンウェイクラッチ(80)の滑る働きにより、第2ピニオンギヤ(77)から第2偏心撹拌軸(62)への伝動作用を切断し、その第2偏心撹拌軸(62)を自づと停止させるようになっている。
上記撹拌機(A)における第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の下端部は、図8や図10、11に示すような咬み合いフック(81)として切り欠かれている。(82)はその偏心撹拌軸(61)(62)へ各々下方から差し込み套嵌された連結スリーブ、(83)はその連結スリーブ(82)に固定ボルト(84)を介して取り付けられた抜け止め片であり、これが上記偏心撹拌軸(61)(62)の円周面に各々列設された昇降ガイド溝レール(85)へ係止して、その偏心撹拌軸(61)(62)から脱落しないようになっている。
先に一言した第1、2撹拌子(P1)(P2)としては、底面がフラットな食材収納容器(寸胴鍋)(T)と一緒に使って、菓子・パン類の生地となる必要な材料の泡立て(ホイッピング)や撹拌(ビーティング)、混合(ミキシング)などの処理を行えるならば、その処理の目的に応じた掻き取り羽根板やワイヤーホイッパー、バタービーター、フック、スクリュー、その他の金属材又は合成樹脂材から成る各種形態品を採用することができる。
この点、図13〜18に示した第1、2撹拌子(P1)(P2)は側面視のほぼU字形に曲成されたステンレスワイヤーの多数から、その垂直の胴部(Y)が全体的な円筒形となり、且つ水平な底部(X)がその中央個所での立体交叉する階層状態となる篭体(B)に組み立てられたホイッパーである。
しかも,そのホイッパーは上記第1偏心撹拌軸(61)に連結使用される径大な第1ホイッパー(P1)と、上記第2偏心撹拌軸(62)に連結使用される径小な第2ホイッパー(P2)との一対として用意されており、その第1ホイッパー(P1)の回転直径(d1)(例えば約210mm)が上記食材収納容器(寸胴鍋)(T)の半径(r)よりも大きく、第2ホイッパー(P2)の回転直径(d2)(例えば約150mm)が同じく食材収納容器(T)の半径(r)よりも小さく相違変化されることによって、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の回転(自転)運動軌跡が互いに干渉又はオーバーラップしないように関係設定されている。
又、その径大な第1ホイッパー(P1)が上記センター主軸(60)との短かい間隔距離(D1)を保つ第1偏心撹拌軸(61)に連結されて、図13のように食材収納容器(T)の垂直中心線(O−O)を越えて大きく回転(自転)運動するため、その容器(T)の中心部に食材処理上のウィークポイントやデッドスペースを発生するおそれもなく、全体の高効率な処理を行えるのである。
そして、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の取付支軸(86)には上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)側の咬み合いフック(81)と対応位置する図14、16、17のような咬み合いフック(87)が設けられており、これを撹拌機(A)側の第1、2偏心撹拌軸(61)(62)へ連結使用する際、作業者が上記連結スリーブ(82)を一旦押し上げ操作して、その偏心撹拌軸(61)(62)側の咬み合いフック(81)へ第1、2ホイッパー(P1)(P2)における取付支軸(86)側の咬み合いフック(87)を咬み合わせ一本化した後、上記連結スリーブ(82)の押し上げ操作を解除すれば良い。
そうすれば、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)は上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)と各々一体回転(自転)し得る連結状態に保たれることとなる。上記連結スリーブ(82)を再度押し上げ操作して、その第1、2偏心撹拌軸(61)(62)から第1、2ホイッパー(P1)(P2)を取りはずすことができることは、言うまでもない。
その場合、図示の実施形態では上記回転直径(d1)の大きな第1撹拌子(P1)が連結使用される第1偏心撹拌軸(61)の太さを太く、回転直径(d2)の小さな第2撹拌子(P2)が連結使用される第2偏心撹拌軸(62)の太さを細く相違変化させることにより、その第1、2偏心撹拌軸(61)(62)に対して第1、2撹拌子(P1)(P2)を連結使用する作業上の誤まりを防止し得るようになっているが、その第1、2偏心撹拌軸(61)(62)や第1、2撹拌子(P1)(P2)における取付支軸(86)などの太さについては、互いに同一に設定してもさしつかえない。
更に、撹拌機(A)を示した図6や図8〜12において、(88)は上記撹拌作用ボックス(Ab)における上底板(44)の回転椀逃し入れ口(図示符号省略)を目隠しする蓋板であって、その回転椀逃し入れ口の周辺部に取り付け固定されており、その下面には上記回転椀(70)の包囲カバー(70b)を包囲する径大なリング状の回動ガイドレール(89)が、複数の固定ボルト(90)によって取り付け一体化されている。
上記回動ガイドレール(89)は断面ほぼコ字形をなし、その凹周溝の内部に別個な合成樹脂のハンガーフック(91)が係合されている。そのハンガーフック(91)は平面視の約240度だけ弯曲する円弧形をなし、これには複数の水平な係止ピン(92)が植え付けられている。
(93)はステンレス鋼板から上記ハンガーフック(91)と同じ角度だけ円弧状に弯曲形成された開閉カバーであって、把手(94)を備えており、その複数の吊り板片(95)が上記ハンガーフック(91)の係止ピン(92)へ係脱自在に係止されるようになっている。
又、(96)は上記開閉カバー(93)と相俟って平面視の円形(360度)に閉合されることとなる背面カバーであって、やはりステンレス鋼板から残りの約120度だけ弯曲した円弧形をなし、これから後向き一体的に張り出す取付ステー(97)が図6のように、上記撹拌作用ボックス(Ab)における下段空間の前面へ固定ボルト(98)によって取り付け一体化されている。
そのため、作業者が上記開閉カバー(93)の把手(94)を握り持ち、その回動ガイドレール(89)に沿って開閉カバー(93)を手廻し操作することにより、上記容器受けアーム(11)に受け止め吊持されている食材収納容器(T)の開放上面を、その背面カバー(96)との全体的な円形(360度)の包囲状態に閉鎖することができる。
但し、その場合図8、12に示すように、食材収納容器(T)の開放上面をその背面カバー(96)と相俟って、平面視の円形(360度)に包囲した正規な閉鎖状態にある開閉カバー(93)の上記吊り板片(95)からは、その金属材の被検知片(99)が横向き一体的に張り出されている一方、その被検知片(99)を検知できる近接センサー(100)が、上記撹拌作用ボックス(Ab)における上底板(44)又はその回転椀逃し入れ口用蓋板(88)の対応位置に取り付け固定されている。
上記食材収納容器(T)の開放上面をその開閉カバー(93)が正規の包囲状態に閉鎖した時、これを被検知片(99)から検知した近接センサー(100)の出力電気信号に基いて、上記撹拌機(A)の駆動源であるギヤードモーター(48)を回転させ、さもなければギヤードモーター(48)が回転し始めないように自動制御するようになっている。上記近接センサー(100)が撹拌機(A)の電源スイッチとして機能し得るようになっているのである。
尚、上記開閉カバー(93)を適度に回動操作して開放することにより、その食材収納容器(T)に対する食材の出し入れ作業を行えることは言うまでもない。
更に、第1、2偏心撹拌軸(61)(62)を回転(自転)自在に軸受けしている回転椀(70)が、撹拌機(A)のセンター主軸(60)と一体回転する旨を既に説明したけれども、その回転椀(70)における水平な円盤(70a)の偏心部からは図6や図13のようなセンサーホルダー(101)が一体的に垂下されている。
(102)はそのセンサーホルダー(101)の下端部に設けられた受け輪であり、ここへ上方から抜き差し自在に差し込み係止された無線送信器(S)の感温部(接触式温度センサー)(103)が、上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の一対と一緒にゆっくり公転運動し乍ら、食材収納容器(T)内にある食材の加熱温度(品温)をリアルタイムに検知(測定)する。
その場合、その接触的温度センサー(103)は上記第1偏心撹拌軸(61)に連結使用される径大な第1ホイッパー(P1)と、第2偏心撹拌軸(62)に連結使用される径小な第2ホイッパー(P2)との隣り合う位置付近に垂下し、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の回転(自転)運動軌跡と干渉するおそれはない。
その限りでは、上記センサーホルダー(101)をセンター主軸(60)からの言わば延長状態に垂下させて、その下端部の受け輪(102)へ上記無線送信器(S)を抜き差し自在に差し込み係止させても良い。
茲に、無線送信器(S)は図19に抽出して示すような金属製の筐胴(104)と、その開口両端部へ各々防水用Oリング(105)(106)を介して、開閉自在に螺合締結された金属製の口金(107)並びに合成樹脂製のキャップ(108)と、その口金(107)の中心部から一体的に突出する細長い金属製のノーズ管(109)とから、全体的な注射器形に組み立てられており、その食材の中へ差し込み使用されることとなるノーズ管(109)の先端部(下端部)に、サーミスターや測温抵抗箔、熱電対箔などの接触式温度センサー(103)が取り付けられている。
しかも、上記筐胴(104)にマイクロコンピューターが実装された基板(110)とその駆動源の電池(111)を、上記キャップ(108)に送信アンテナ(112)を各々内蔵している。(113)は上記温度センサー(103)と基板(110)とを接続する伝送線である。
そして、このような接触式温度センサー(103)を備えた無線送信器(S)と対応する受信器は、先に一言した測定温度表示器(59)との兼用タイプとして、撹拌作用ボックス(Ab)上の操作パネル(54)に組み込み一体化されており、その送信器(S)から無線信号として送信される食材の現在温度データを、無線受信器が受信して、操作パネル(54)上の測定温度表示器(59)に出力表示すると共に、その現在温度データが予じめ上記目標温度調整ボリューム(58)によって設定された目標温度に到達した時、その受信器からの出力電気信号によって上記電磁誘導加熱器(H)の高周波電源(加熱用インバータ)(52)をオフ制御し、食材収納容器(T)の加熱を自動停止するようになっている。
図20、21は卵白の泡立てによるメレンゲや生クリーム、スポンジ生地などの製造に供した本発明の第1使用例を示しており、上記撹拌機(A)の第1偏心撹拌軸(61)へ回転直径(d1)が大きな第1ホイッパー(P1)を連結すると共に、同じく第2偏心撹拌軸(62)へ回転直径(d2)が小さな第2ホイッパー(P2)を連結した上、その撹拌機(A)のセンター主軸(60)をギヤードモーター(48)によって、図21の矢印方向(F)へ回転駆動すれば、上記第1、2ホイッパー(P1)(P2)の一対が一緒に同じ方向(F)へゆっくり公転運動すると同時に、相反する方向(R)(F)へ自転運動することになる。
即ち、上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)がセンター主軸(60)と一体回転する回転椀(70)を介して、図21の矢印方向(F)へ公転する運動中には、その第1偏心撹拌軸(61)上の径大な第1ホイッパー(P1)が上記公転運動する方向(F)との逆方向(R)へ速く自転運動し、その運動軌跡は図22のようなハイポサイクロイド曲線を描く一方、第2偏心撹拌軸(62)上の径小な第2ホイッパー(P2)は上記公転運動する方向(F)と同じ方向(F)へ、第1ホイッパー(P1)よりも高速に自転運動して、その運動軌跡が図23のようなエピサイクロイド曲線を描き、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の一対が総合的に図24のような運動軌跡を描くこととなる。
その場合、上記第1ホイッパー(P1)はセンター主軸(60)からの短かい間隔距離(D1)を保つ第1偏心撹拌軸(61)上にあり、しかも食材収納容器(T)の半径(r)よりも大きな回転直径(d1)として、その容器(T)の垂直中心線(O−O)を越えて大きく回転(自転)運動するため、食材収納容器(T)の中心部に位置する食材をも洩れや不足なく処理することができ、図24のように合成された運動軌跡での泡立て(ホイッピング)を効率良く行える。
又、上記第1ホイッパー(P1)の回転直径(d1)が大きくても、その第1ホイッパー(P1)の回転(自転)運動軌跡と第2ホイッパー(P2)のそれとは干渉又はオーバラップしないように関係設定されているため、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の回転(自転)速度を制約なく相違変化させることができ、その周速度を互いにほぼ等しく維持することも可能である。
その結果、上記公転運動と自転運動との同時進行する第1、2ホイッパー(P1)(P2)が、底面のフラットな食材収納容器(寸胴鍋)(T)と一緒に使用し得るほぼ円筒形をなし、底面の水平であることに基き、食材を図25の矢印(Z)で示すように、食材収納容器(T)の垂直な内壁面へ直角な水平方向からロスなく、且つ均等な力で打ち付けることができることとも相俟って、特に卵白の所謂コシ切りや空気の抱き込みなどを短時間での円滑・確実に行え、細かく高品質のメレンゲを得られる。
図20、21では卵白の泡立てによるメレンゲや生クリーム、スポンジ生地などの製造に供した本発明の使用例を示したが、これと対応する図26の別な第2使用例に示す如く、上記第1ホイッパー(P1)に代るやはり回転直径が(d1)が大きな合成樹脂材の掻き取り羽根板(スクレーパー)を第1撹拌子(P1)として、上記第1偏心撹拌軸(61)へ互換的に連結使用する一方、上記回転直径(d2)の小さな第2ホイッパー(P2)はそのまま第2偏心撹拌軸(62)へ連結使用することにより、例えばカスタードクリームの製造に供することもできる。
又、図27の第3使用例に示すように、回転直径(d1)が大きな上記掻き取り羽根板を第1撹拌子(P1)として、やはり第1偏心撹拌軸(61)へ連結使用する一方、上記第2ホイッパー(P2)に代るやはり回転直径(d2)が小さな合成樹脂材の練り込みビーターを第2撹拌子(P2)として、上記第2偏心撹拌軸(62)へ連結使用することにより、例えば和菓子の餡やカレールー、チョコレート、ジャムなどの製造に供することも可能である。
更に、図28の第4使用例に示す如く、回転直径(d1)が大きな金属材の練り込みフックを第1撹拌子(P1)とし、回転直径(d2)が小さな金属材の練り込みフックを第2撹拌子(P2)として、その対応的な上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)へ各々連結使用することにより、例えばシュー生地やパン生地、ピザ生地などの製造に供することもできるのである。
何れにしても、第1偏心撹拌軸(61)と第2偏心撹拌軸(62)とが自転運動する回転ギヤ比を、変更・調整することができるため、その変更・調整に基いて、例えば第1、2撹拌子(P1)(P2)の周速度を互いに等しく設定することにより、カスタードクリームや粒餡、ホワイトソース、スープなどの全体的に均一な対流を起生させたり、或いは逆に第1、2撹拌子(P1)(P2)の周速度を互いに大きく相違させることによって、例えばメレンゲや練り餡、パン生地、ジャムなどに衝突し合う如き対流(練り込み作用)を起したりすることができ、食材の種類や粘度、その希望する目的などに応じた泡立てや撹拌、混合などのふさわしい処理を適確に行えるのである。
又、図示実施形態の竪型ミキサーでは食材収納容器(T)内にある食材の接触式温度センサー(103)を備えた無線送信器(S)が、撹拌機(A)のギヤードモーター(48)によってセンター主軸(60)と一体回転される上記回転椀(70)から、センサーホルダー(101)を介して垂下された設置使用状態にあるため、その回転椀(70)に軸受けされた第1、2偏心撹拌軸(61)(62)がゆっくりと公転運動する過程において、その温度センサー(103)により食材の現在温度(品温)を確実に安定良く検知(測定)することができる。
この点、第1、2偏心撹拌軸(61)(62)と一体回転(自転)する撹拌子に上記接触式温度センサー(103)を取り付けると、その自転速度が速いため、振り廻されて早期に損傷してしまうおそれがあり、又その温度センサー(103)を各種撹拌子毎の個別に取り付けなければならないので、コスト高となり、汎用性に劣るのである。
尚、図示実施形態の竪型ミキサーは食材収納容器(T)の加熱器(H)とその食材の加熱温度センサー(103)を具備しているが、食材の種類やこれに付与する処理目的の如何では、これらを使用せず、又はその加熱器(H)と加熱温度センサー(103)の設置そのものを省略することもあり得る。そのため、上記食材収納容器(T)としても導電性を有しない容器や底面が円錐形のボール鍋などを採用することができる。
(1)・係止フランジ
(2)・耳片
(3)・取付孔
(4)・把手
(5)・支柱
(11)・容器受けアーム
(12)・芯出しガイドピン
(13)・包囲枠
(14)・遊転ローラー
(16)・回動ネジ軸
(17)・軸受台
(18)・昇降スライダー
(19)・下降ストッパー
(28)・回動ハンドル軸
(29)・回動操作ハンドル
(32)・上昇ストッパー
(39)・電磁誘導加熱コイル
(45)・固定台
(47)・モーター取付板
(48)・ギヤードモーター
(60)・センター主軸
(61)・第1偏心撹拌軸
(62)・第2偏心撹拌軸
(63)(72)(73)(78)・ベアリング
(64)・固定ベアリングケース
(66)・ギヤ支持用天井板
(68)・インターナルギヤ
(70)・回転椀
(70a)・円盤
(70b)・包囲カバー
(70c)・第1ベアリングケース
(70d)・第2ベアリングケース
(70e)・ボス
(74)・第1ピニオンギヤ
(75)・アイドルギヤ
(77)・第2ピニオンギヤ
(80)・ワンウェイクラッチ
(81)(87)・咬み合いフック
(82)・連結スリーブ
(83)・抜け止め片
(85)・昇降ガイド溝レール
(86)・取付支軸
(A)・撹拌機
(Ab)・撹拌作用ボックス
(B)・篭体
(H)・加熱器
(Hb)・加熱作用ボックス
(L)・昇降作動機構
(M)・ミキサー本体フレーム
(P1)(P2)・第1、2撹拌子
(T)・食材収納容器
(D1)(D2)・間隔距離
(Y)・胴部
(X)・底部
本発明は菓子・パン類の生地となる各種の粘性材料に対して、泡立て(ホイッピング)や撹拌(ビーティング)、混合(ミキシング)などの諸作用を与える竪型ミキサーに関する。
この種の業務用竪型ミキサーでは、生クリームやカスタードクリーム、スポンジ生地、ケーキ生地、餡、その他の粘性がある食材に対して、その泡立てや撹拌、混合などの処理を効率良く与えるため、例えば特許文献1、2に開示されているように、そのワイヤーホイッパーやワイヤービーター、フック、スクレーパー(羽根板)などの必要な撹拌子を、ゆっくり公転運動させると同時に、その公転運動する方向との逆方向へ、すばやく自転運動させている。
殊更、特許文献3に記載の煮練機では複数の偏心軸(駆動軸)(15)(18)(27)(30)に各々取り付けた撹拌羽根(5a)(5b)(21a)(21b)同士を公転運動中、その互いに逆な方向(相反方向)へ自転運動させるようになっており、しかも図4〜6の別な実施例では、その複数の撹拌羽根(21a)(21b)の回転中心が、鍋(8)の中心位置から異なる距離(X')(X' +α)に配置されている点で、本発明に最も近似する公知発明であると考えられる。
特許第4792070号公報 特許第3965182号公報 特許第2740632号公報
ところが、その特許文献3の図4〜6に記載された公知発明の構成では、複数の撹拌羽根(21a)(21b)における回転軌跡(E)(F)同士が重なる(オーバーラップする)ようになっているため、その回転ギヤ比を互いに等しく関係設定しなければ、撹拌羽根(21a)(21b)同士の衝突・破損を招来することになり、食材の種類やその食材に与える処理の目的に応じて、回転ギヤ比を自由に変更・調整できない結果、高品質の処理効果を得られず、汎用性にも劣るのである。
又、上記公知発明の鍋(8)はその鍋底部(9)の円錐形をなすボール鍋であり、その偏心軸(駆動軸)(27)(38)の廻りに回転直径の大きな撹拌羽根(21a)と、回転直径の小さな撹拌羽根(21b)とが各々回転(自転)するため、その撹拌羽根(21a)(21b)としては枢支ピン(7)を中心とする揺動と、長孔(6a)(6b)に沿う上下移動とを行え、しかも自重の大きな金属製品に限定されることとなり、やはり食材の種類やこれにふさわしい処理を与える撹拌子の各種形態品を、制約なく採用することができない。
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では食材を収納する底面がフラットな寸胴鍋と、
ミキサー本体フレームの支柱によって、上記寸胴鍋の真上位置へ臨むように固定支持された撹拌作用ボックスと、
その撹拌作用ボックスから上記寸胴鍋内の中心部に向かって垂下するセンター主軸と、
そのセンター主軸の回転駆動源として上記撹拌作用ボックスに内臓設置されたギヤードモーターと、
そのギヤードモーターによって上記センター主軸と一体回転される回転椀と、
その回転椀から上記寸胴鍋内の偏心部に向かって、センター主軸との平行状態に垂下し、且つ回転椀へ各々自転し得るように軸受けされた第1、2偏心撹拌軸とを備え、
上記センター主軸を回転駆動すると、そのセンター主軸と一体回転する回転椀を介して、上記第1、2偏心撹拌軸がセンター主軸の周囲を同じ方向へ公転運動すると同時に、その第1偏心撹拌軸が上記公転運動する方向との逆方向へ自転運動することになる一方、第2偏心撹拌軸が上記公転運動する方向と同じ方向へ自転運動することとなるように関係設定した食材の竪型ミキサーにおいて、
上記公転運動する方向との逆方向へ自転運動することになる第1偏心撹拌軸を、上記センター主軸との短かい間隔距離に保って、
その第1偏心撹拌軸の下端部には上記寸胴鍋の半径寸法よりも大きな回転直径並びにその寸胴鍋の底面と対応する水平な底部を備えた第1撹拌子を、着脱自在に且つ一体回転し得るように連結使用する一方、
上記公転運動する方向と同じ方向へ自転運動することになる第2偏心撹拌軸を、同じくセンター主軸との長い間隔距離に保って、
その第2偏心撹拌軸の下端部には上記寸胴鍋の半径寸法よりも小さな回転直径並びにその寸胴鍋の底面と対応する水平な底部を備えた第2撹拌子を、やはり着脱自在に且つ一体回転し得るように連結使用すると共に、
上記第1撹拌子がハイポサイクロイド曲線を描く自転運動軌跡と、上記第2撹拌子がエピサイクロイド曲線を描く自転運動軌跡とを、互いに干渉又はオーバーラップさせず、その自転運動する回転ギヤ比を第1、2撹拌子の種類又は/及びこれにより食材へ与える処理の目的に応じて、自由に変更・調整できるように定めたことを特徴とする。
又、請求項2ではセンター主軸を回転自在に支持する固定ベアリングケースと、その固定ベアリングケースよりも径大な固定インターナルギヤとを、撹拌作用ボックスに各々内蔵設置して、
その固定ベアリングケースから露出する上記センター主軸の下端部へ、そのセンター主軸と一体回転する径大な回転椀を嵌合して、その回転椀により第1、2偏心撹拌軸を各々自転し得るように軸受けすると共に、
上記固定インターナルギヤと噛合回転し得る第1ピニオンギヤを、上記第1偏心撹拌軸の上端部へ嵌め付け一体化する一方、
同じく固定インターナルギヤとアイドルギヤを介して噛合回転し得る第2ピニオンギヤを、上記第2偏心撹拌軸の上端部へ嵌め付け一体化することによって、
上記第1偏心撹拌軸の下端部に付属する第1撹拌子が、公転運動する方向との逆方向へ自転運動して、ハイポサイクロイド曲線の運動軌跡を描き、
上記第2偏心撹拌軸の下端部に付属する第2撹拌子が、公転運動する方向と同じ方向へ上記第1撹拌子よりも速く自転運動して、エピサイクロイド曲線の運動軌跡を描くように関係設定したことを特徴とする。
請求項3では第1偏心撹拌軸の太さを太く、第2偏心撹拌軸の太さを細く相違変化させることにより、その第1、2偏心撹拌軸に対して第1、2撹拌子を連結使用する作業上の誤まりを予防したことを特徴とする。
請求項4では第1、2撹拌子をその回転直径のみが大小相違する食材の泡立て用ホイッパーとして、何れも側面視のほぼU字形に曲成されたステンレスワイヤーの多数から、その垂直の胴部が寸胴鍋のそれと対応する全体的な円筒形をなし、且つ寸胴鍋の底面と対応する水平な底部がその中央個所での立体交叉する階層状態となる篭体に組み立てたことを特徴とする。
更に、請求項5では把手付き寸胴鍋の胴面から張り出す径大な係止フランジの受け止め吊持用鍋受けアームを、ミキサー本体フレームの支柱を昇降ガイドレールとして昇降作動し得る支柱用包囲枠から前向き一体的に張り出すと共に、
上記寸胴鍋の係止フランジに貫通形成された左右一対の取付孔を、上記鍋受けアームから垂立された左右一対の芯出しガイドピンへ、上方から抜き差し自在に差し込みセットすることにより、上記寸胴鍋を撹拌機との対応関係上、正確な位置決め状態に保ったことを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、センター主軸との間隔距離が短かい第1偏心撹拌軸上の回転直径が大きな第1撹拌子と、同じくセンター主軸との間隔距離が長い第2偏心撹拌軸上の回転直径が小さな第2撹拌子とは、相反する方向へ自転運動するが、冒頭の特許文献3に記載された公知発明の構成と異なり、その第1撹拌子のハイポサイクロイド曲線を描く自転運動軌跡と、第2撹拌子のエピサイクロイド曲線を描く自転運動軌跡とは互いに干渉又はオーバーラップせず、その自転運動の回転ギヤ比を自由自在に変更・調整できるように定められている。
しかも、食材収納容器として底面がフラットな寸胴鍋を採用すると共に、上記第1、2撹拌子としてもその寸胴鍋のフラットな底面と対応する水平な底部を備えた形態品を使用するようになっている。
その結果、本発明の第1、2撹拌子として掻き取り羽根板(スクレーパー)のみならず、食材の種類や粘度、その処理の目的などに応じたワイヤーホイッパー、ワイヤービーター、フック、スクリュー、その他の各種形態品を制約なく使用することができ、食材毎に最適の希望する多様な処理効果を得られるのであり、利便性と汎用性に優れる。
第1、2撹拌子の自転運動軌跡が互いに干渉又はオーバーラップしていなくても、その第1撹拌子はセンター主軸からの短かい間隔距離を保って、公転運動する方向との逆方向へ自転運動する第1偏心撹拌軸上にあり、しかも食材を収納する寸胴鍋の半径寸法よりも大きな回転直径として、その寸胴鍋の垂直中心線を越えて大きく回転(自転)運動するようになっているため、上記寸胴鍋の中心部に位置する食材をも洩れや不足なく、確実に処理することができ、エピサイクロイド曲線の自転運動軌跡を描く第2撹拌子と相反する方向へ自転運動して、ハイポサイクロイド曲線の運動軌跡を描くことや上記回転ギヤ比の調整・設定などとも相俟って、寸胴鍋内の食材全体を短時間での均一に効率良く処理し得る効果がある。
その場合、請求項2の構成を採用するならば、第1偏心撹拌軸上の第1ピニオンギヤが固定設置状態にあるインターナルギヤと噛合回転する一方、第2偏心撹拌軸上の第2ピニオンギヤがアイドルギヤを介して、同じくインターナルギヤと噛合回転するようになっているため、その第1偏心撹拌軸の下端部に付属する回転直径の大きな第1撹拌子は、公転運動する方向との逆方向へ自転運動して、ハイポサイクロイド曲線の運動軌跡を描くと同時に、第2偏心撹拌軸の下端部に付属する回転直径の小さな第2撹拌子は、公転運動する方向と同じ方向へ上記第1撹拌子よりも速く自転運動して、エピサイクロイド曲線の運動軌跡を描くことになる。
請求項3の構成を採用するならば、センター主軸と平行な第1、2偏心撹拌軸が並列状態に垂下していても、これらの下端部へ正しく連結使用すべき第1、2撹拌子を、その第1、2偏心撹拌軸における太さの相違によって、自づと識別することができ、その連結作業時の誤まりを予防し得る効果がある。
又、請求項4の構成を採用するならば、第1、2撹拌子がその回転直径のみの大小相違する泡立て用ホイッパーとして、何れも側面視のほぼU字形に曲成されたステンレスワイヤーの多数から、その垂直の胴部が食材収納用寸胴鍋のそれと対応する全体的な円筒形をなし、且つ寸胴鍋の底面と対応する水平な底部がその中央個所での立体交叉する階層状態となる篭体に組み立てられているため、冒頭の特許文献3に記載された撹拌羽根のような枢支ピンを中心とする揺動と、上下方向への移動とを行えないワイヤーホイッパーでも、本発明の第1、2撹拌子として自由自在に使用することができ、特に卵白の泡立てによるメレンゲや生クリーム、スポンジ生地などの製造に役立つ。
更に、請求項5の構成を採用するならば、食材収納用寸胴鍋の鍋受けアームをミキサー本体フレームの支柱に沿って昇降させることにより、その支柱の上端部に架設されている固定状態の撹拌機に対して、上記寸胴鍋を軽快に接近又は離反させることができ、その寸胴鍋を撹拌機との正確な位置決め状態に保てるほか、鍋受けアームから取りはずして、その把手により寸胴鍋を便利良く持ち運べる効果もある。
本発明に係る食材の竪型ミキサーを示す正面図である。 図1の側面図である。 図1の平面図である。 食材収納用寸胴鍋の昇降作動機構を示す部分拡大断面図である。 図4の5−5線断面図である。 撹拌作用ボックスの内部を示す部分拡大図である。 図6の7−7線断面図である。 偏心撹拌軸の回転駆動機構を示す部分拡大断面図である。 図8の9−9線断面図である。 偏心撹拌軸の下端部に付属する撹拌子用連結スリーブを抽出して示す断面図である。 図10の11−11線断面図である。 開閉カバーの開閉検知部分を抽出して示す正面図である。 第1、2偏心撹拌軸に対する第1、2撹拌子(ホイッパー)の連結使用状態を示す断面図である。 径大な第1撹拌子(ホイッパー)を抽出して示す正面図である。 図14の15−15線断面図である。 図14の16−16線断面図である。 径小な第2撹拌子(ホイッパー)を抽出して示す正面図である。 図17の18−18線断面図である。 接触式温度センサーを備えた無線送信器の断面図である。 本発明の第1使用例を示す断面図である。 図20の平面図であり、第1、2撹拌子(ホイッパー)の回転(自転)方向を示している。 図21における第1撹拌子(ホイッパー)の運動軌跡を示す平面図である。 図21における第2撹拌子(ホイッパー)の運動軌跡を示す平面図である。 第1、2撹拌子(ホイッパー)の総合的な運動軌跡を示す合成平面図である。 第1撹拌子(ホイッパー)による食材の打ち付け作用を示す断面図である。 本発明の第2使用例を示す断面図である。 本発明の第3使用例を示す断面図である。 本発明の第4使用例を示す断面図である。
以下、図面に基いて本発明の好適な実施形態を詳述すると、図1〜3はその本発明に係る竪型ミキサーの概略全体を示しており、これは作業床へ据え付けられる剛性なミキサー本体フレーム(M)と、その本体フレーム(M)の中途高さ位置に安定良く吊持される食材収納用の底面がフラットな寸胴鍋(T)と、その寸胴鍋(T)の真上位置に臨む撹拌機(A)の駆動源を内蔵した撹拌作用ボックス(Ab)と、同じく寸胴鍋(T)の真下位置に臨む加熱器(H)を内蔵した加熱作用ボックス(Hb)と、その寸胴鍋(T)と加熱作用ボックス(Hb)とを上記撹拌機(A)に対して、一緒に昇降させるための昇降作動機構(L)とから成る
上記竪型ミキサーの主要な構成部材のうち、先ず食材を収納する底面のフラットな寸胴鍋(T)は、一定な大きさ(例えば直径:約400mm×深さ:約250mm、容量:約30リットル)の業務用として、ステンレスとアルミとの3層クラッド材(例えば内側:SUS304+中間:アルミ+外側:SUS430)から作成されている。
但し、導電性を有し、底面がフラットな寸胴鍋(T)であるならば、アルミと鉄とのクラッド材やフェライト系ステンレス鋼、磁性体の鉄粉などが溶射された銅、それ自体が磁性体の鉄などから作成しても良い。
(1)は上記食材収納用の寸胴鍋(T)における胴面の中途高さ位置に溶接されたリング状の係止フランジであって、その直径線上から一体的に張り出す左右一対の耳片(2)を備えており、その両耳片(2)に開口する取付孔(3)がミキサー本体フレーム(M)側の後述する鍋受けアームから垂立する左右一対の芯出しガイドピンへ、上方から抜き差し自在に差し込みセットされるようになっている。
(4)は上記係止フランジ(1)から張り出す両耳片(2)の真上に対応位置する左右一対の把手であり、平面視の向かい合うコ字形として上記寸胴鍋(T)の胴面から一体的に張り出されているため、作業者がここを両手で握り持ち乍ら、その寸胴鍋(T)側の上記取付孔(3)を後述する鍋受けアーム側の芯出しガイドピンへ抜き差し操作したり、寸胴鍋(T)を運んだりすることができる。
次に、ミキサー本体フレーム(M)は平面視の後向き開放したチャンネル形鋼材から成る剛性な支柱(5)と、鋼管材から平面視の擬似H字形に溶接された脚枠(6)とを備え、その脚枠(6)の中間部が支柱(5)の下端部を貫通横断する組立状態に溶接されている。(7)は脚枠(6)の接地する4個所に各々螺合締結された据え付け高さ調整座である。
他方、上記支柱(5)の上端部には天板(8)が施蓋状態に溶接されており、側面視の倒立L字形をなす撹拌作用ボックス(Ab)の下底板(9)が、その支柱(5)の天板(8)上へ搭載され、且つ複数の固定ボルト(10)を介して組立一体化されている。
又、食材収納用の寸胴鍋(T)とその加熱作用ボックス(Hb)とを一緒に昇降させる作動機構(L)について言えば、(11)は上記寸胴鍋(T)の係止フランジ(1)を受け止め吊持する鍋受けアームであって、図5のような平面視の前向き開放したほぼU字形又は馬蹄形をなし、その前端部から一体的に垂立する左右一対の芯出しガイドピン(12)へ、寸胴鍋(T)側の上記取付孔(3)が上方から抜き差し自在に差し込みセットされることにより、その寸胴鍋(T)が撹拌機(A)や加熱器(H)との対応的な位置関係上、自づと正確な芯出し状態に固定維持されるようになっている。
しかも、その鍋受けアーム(11)からは上記ミキサー本体フレーム(M)の支柱(5)とほぼ相似なチャンネル形の支柱用包囲枠(13)が、後向き一体的に張り出されている。つまり、その包囲枠(13)は前壁板(13a)と左右両側壁板(13b)とから平面視の後向き開放したチャンネル形をなしており、その前壁板(13a)の上部と上記鍋受けアーム(11)の後端部とが溶接されているのである。
(14)はその包囲枠(13)の左右両側壁板(13b)へ各々合計4個づつとして、水平なローラー支軸(15)により取り付けられた遊転ローラーであり、これらが上記支柱(5)の4個所へ係合し乍ら、その支柱(5)を昇降ガイドレールとして転動・昇降し得るようになっている。
(13c)は同じく包囲枠(13)における左右両側壁板(13b)の張り出し先端部(後端部)に固定横架された背壁板であり、その中間部からは回動ネジ軸(16)の水平な軸受台(17)が、上記支柱(5)内への前向き一体的に張り出されている。
回動ネジ軸(16)は支柱(5)の内部に垂立されており、その下端部付近が上記軸受台(17)によって安定良く受け持たれている。(18)はその軸受台(17)へ溶接などにより固定一体化された昇降スライダーとなるナットであって、上記回動ネジ軸(16)との螺合締結状態に保たれている。(19)はその回動ネジ軸(16)の下端部に取り付け固定された下降ストッパーとなる座金、(20)はその抜け止めナットである。
他方、回動ネジ軸(16)の上側は細いストレートな延長軸(21)として、上記支柱(5)の天板(8)とこれに搭載されている撹拌作用ボックス(Ab)の下底板(9)とを貫通して、そのボックス(Ab)の内部に至るまで垂立しており、その延長軸(21)の上端部には比較的径小な従動ベベルギヤ(22)がキーやスプラインなどを介して嵌め付け一体化されている。(23)はその延長軸(21)の中途高さ位置を回動自在に軸受けするラジアルベアリング(24)のケースであって、これから一体的に張り出す水平な取付フランジ(25)が、上記支柱(5)の天板(8)と撹拌作用ボックス(Ab)の下底板(9)へ複数の固定ボルト(26)を介して組付け一体化されている。
(27)は上記回動ネジ軸(16)側の従動ベベルギヤ(22)と直交状態に噛合する比較的径大な原動ベベルギヤであって、上記撹拌作用ボックス(Ab)を貫通横架する水平な回動ハンドル軸(28)の中途部へ、やはりキーやスプラインなどを介して嵌合されており、その回動ハンドル軸(28)が撹拌作用ボックス(Ab)から張り出す一端部(好ましくは正面からの右端部)には、回動操作ハンドル(29)が嵌め付け一体化されている。
そのため、作業者がこれを外部から回動操作すれば、上記ベベルギヤ(22)(27)同士の噛合を介して、上記支柱(5)内の回動ネジ軸(16)が比較的速く(増速)回動すると共に、これとの螺合締結状態にある昇降スライダー(ナット)(18)が、その回動ネジ軸(16)に沿って昇降作用のみを行い、延いては上記鍋受けアーム(11)に受け止め吊持されている寸胴鍋(T)が、図2、4のように昇降することとなる。
その場合、下降した昇降スライダー(ナット)(18)を受け止める上記座金が、上記寸胴鍋(T)の下降ストッパー(19)として機能することになる。(30)は上記撹拌作用ボックス(Ab)における下底部付近の前面中央位置へ、固定ボルト(31)を介して前向き張り出し状態に取り付けられた支持ブラケットであり、その支持ブラケット(30)の先端部へ昇降調整可能に螺合締結されたネジ杆が、寸胴鍋(T)の上昇ストッパー(32)として働くようになっている。
上記昇降スライダー(ナット)(18)により鍋受けアーム(11)を介して持ち上げられた寸胴鍋(T)の係止フランジ(1)が、そのネジ杆(上昇ストッパー)(32)の先端部(下端部)によって受け止め規制されるようになっているのである。
先に一言した加熱作用ボックス(Hb)はアルミの胴板(33)と底板(34)並びに強化ガラスの天板(35)から、図4のような上記寸胴鍋(T)と対応するほぼ円盤形に組み立てられており、その胴板(33)から後向き一体的に張り出す取付ステー(36)が、複数の固定ボルト(図示符号省略)を介して、上記支柱用包囲枠(13)の前壁板(13a)へ取り付け固定されているため、上記寸胴鍋(T)と一緒に昇降する。
その場合、加熱作用ボックス(Hb)の底板(34)は上記胴板(33)の下端部付近から内向きに張り出す複数の支持ステー(37)へ、その下方からの固定ボルト(38)によって着脱自在に取り付けられている。
又、図示実施形態の加熱器(H)は電磁誘導加熱器として、1本の電磁誘導加熱コイル(39)がそのフラットなコイル受けベース(40)の上面へ、渦巻き状態に固定設置されており、その接続端子が撹拌作用ボックス(Ab)内の後述する加熱用インバータ(高周波電源)と電気配線されている。(41)はその配線用の可撓電線管を示している。
そして、上記コイル受けベース(40)はその脚柱(42)と固定ボルト(43)との複数づつを介して、上記加熱作用ボックス(Hb)の底板(34)へ着脱自在に取り付けられているため、そのボックス(Hb)の下方から電磁誘導加熱器(H)を出し入れすることができる。但し、上記食材を収納する寸胴鍋(T)の加熱器(H)としては、電磁誘導加熱器に代る赤外線加熱器やその他の電気加熱器を採用しても良い。
次に、上記撹拌作用ボックス(Ab)を説明すると、これは水平な上記下底板(9)のほかに、これと平行な上底板(44)も備えた図6のような側面視の倒立L字形に造形されており、その上底板(44)の上段空間を横架する水平な固定台(45)には、これに植え立てられた複数の脚柱(46)と,これにより支持されたモーター取付板(47)を介して、撹拌機(A)の駆動用ギヤードモーター(48)が搭載されている。
又、同じく撹拌作用ボックス(Ab)の上底板(44)へ固定されたインバータ取付板(49)には、上記ギヤードモーター(48)の回転制御用インバータ(50)が搭載されている。(51)はそのモーター回転制御用インバータ(50)と上記回動ハンドル軸(28)との背後に立設された垂直の固定仕切り壁板であり、これよりも背後の空間に上記電磁誘導加熱コイル(39)の加熱用インバータ(高周波電源)(52)と図外の各種電装品が内蔵設置されている。
尚、(53)はその加熱用インバータ(52)などを冷却するための通気口であり、撹拌作用ボックス(Ab)の背後面に開口形成されている。(54)は同じく撹拌作用ボックス(Ab)における上段空間の前面に取り付けられた操作パネルであり、ここには図1のような撹拌オン・オフスイッチ(55)や撹拌正逆切換えスイッチ(56)、モーターの回転速度調整ボリューム(57)、運転タイマーなどのほか、目標温度調整ボリューム(58)やその測定温度表示器(無線受信器)(59)なども設置されている。
撹拌機(A)は上記ギヤードモーター(48)によって回転駆動されるセンター主軸(60)と、その周囲をセンター主軸(60)と同じ方向(F)へ公転運動すると同時に、その公転運動との逆方向(R)並びに同じ方向(F)へ各々自転運動する第1、2偏心撹拌軸(61)(62)とを備えており、その一対の第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の下端部に各種の第1、2撹拌子(P1)(P2)が、各々着脱自在に連結使用されることとなる。
即ち、その撹拌機(A)の詳細を示した図6や図8〜11から明白なように、上記撹拌作用ボックス(Ab)内の上段空間を横断する水平な固定台(45)には、その上方からモーター取付板(47)と複数の脚柱(46)を介して、撹拌機(A)の駆動用ギヤードモーター(48)が搭載されているが、その同じ固定台(45)の中央部にはギヤードモーター(48)から垂下するセンター主軸(60)を回転自在に軸受けするラジアルベアリング(63)の固定ケース(64)が、逆な下方から差し込み一体化されている。(65)はそのセンター主軸(60)を別に支持するスラストベアリングである。
(66)はその固定台(45)の下面と固定ベアリングケース(64)の胴面へ、複数の固定ボルト(67)と溶接によって強固に取り付け一体化された径大な円形のギヤ支持用天井板であり、その天井板(66)における周縁部の下面にはインターナルギヤ(内歯車)(68)が、複数の固定ボルト(69)によって取り付けられている。
(70)はその固定インターナルギヤ(68)を下方から包囲し得る径大な断面ほぼU字形の回転椀であって、水平の円盤(70a)とその周縁部から一体的に起立する包囲カバー(70b)と同じく円盤(70a)の偏心部から一体的に垂下する一対の第1、2ベアリングケース(70c)(70d)とを備えており、その円盤(70a)の中心部をなすボス(70e)がキーやスプラインなどを介して、上記センター主軸(60)の下端部付近と一体回転し得るように嵌合されている。(71)はその回転椀(70)の抜け止め用固定ナットであり、センター主軸(60)の下端部に螺合締結されている。
そして、上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の一対は何れも食材収納用寸胴鍋(T)内の偏心部に向かって垂下するが、その一方の第1偏心撹拌軸(61)が上記センター主軸(60)と短かい間隔距離(D1)(例えば約83.75mm)を保つ平行状態にあるに反して、他方の第2偏心撹拌軸(62)は同じくセンター主軸(60)と長い間隔距離(D2)(例えば約115mm)を保つ平行状態にあり、上記回転椀(70)の対応位置に具備された第1、2ベアリングケース(70c)(70d)内のラジアルベアリング(72)(73)によって、各々回転(自転)自在に軸受けされている。
又、上記固定設置状態にあるギヤ支持用天井板(66)側のインターナルギヤ(68)に内接して、これと噛合回転し得る比較的径大な第1ピニオンギヤ(74)が、上記第1偏心撹拌軸(61)の上端部へキーやスプラインなどを介して嵌め付け一体化されている。
更に、同じくギヤ支持用天井板(66)側の固定インターナルギヤ(68)に内接して、これと噛合回転し得るアイドルギヤ(中間歯車)(75)が、上記センター主軸(60)と平行に垂立するアイドルギヤ支軸(76)を介して、上記回転椀(70)の円盤(70a)に取り付け一体化されていると共に、そのアイドルギヤ(75)と噛合回転し得る別個な第2ピニオンギヤ(77)が、上記第2偏心撹拌軸(62)の上端部にやはり嵌め付け一体化されている。
しかも、上記アイドルギヤ(75)は第1ピニオンギヤ(74)とほぼ同じ直径を備えているが、第2ピニオンギヤ(77)はこれらよりも径小に寸法化されており、上記第1偏心撹拌軸(61)に比して第2偏心撹拌軸(62)が速く回転(自転)するように関係設定されている。(78)は上記アイドルギヤ(75)とその支軸(76)との相互間に介在するラジアルベアリング、(79)はそのアイドルギヤ支軸(76)を上記回転椀(70)における円盤(70a)の偏心部へ抜け止め状態に取り付ける固定ナットである。
この点、図示の実施形態では第1偏心撹拌軸(61)が公転速度の約4倍として、第2偏心撹拌軸(62)が同じく公転速度の約6倍として、各々高速に回転(自転)するギヤ比になっているが、この回転ギヤ比は食材の種類又は/及びこれに対して付与する処理の目的(必要な撹拌子の種類)などに応じて、自由自在に変更・調整することができる。
そのため、上記撹拌機(A)のセンター主軸(60)が図9の矢印方向(F)へ回転駆動されると、そのセンター主軸(60)と一体回転する上記回転椀(70)を介して、その第1、2偏心撹拌軸(61)(62)とアイドルギヤ支軸(76)がセンター主軸(60)の周囲を同じ方向(F)へゆっくり公転運動することになる。
そして、その公転運動と同時に、上記第1偏心撹拌軸(61)がその上端部の第1ピニオンギヤ(74)とインターナルギヤ(68)との噛合回転によって、上記公転運動する方向(F)との逆方向(R)へすばやく自転運動することになる一方、上記第2偏心撹拌軸(62)がその上端部の第2ピニオンギヤ(77)とアイドルギヤ(75)との噛合回転並びにそのアイドルギヤ(75)と上記インターナルギヤ(68)との噛合回転を介して、第1偏心撹拌軸(61)が自転運動する方向(R)との逆方向(F)(上記公転運動する方向と同じ)へ、しかもその第1偏心撹拌軸(61)の回転(自転)速度よりも速く自転運動することになる。
その場合、上記センター主軸(60)と延いては第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の一対をその回転駆動源のギヤードモーター(48)によって、図9の矢印方向(F)と逆な方向(R)へ公転運動させることも可能であるが、上記アイドルギヤ(75)を介して自転運動する第2偏心撹拌軸(62)と、その上端部の第2ピニオンギヤ(77)との嵌合面にはワンウェイクラッチ(80)が介挿設置されており、上記センター主軸(60)が上記矢印方向(F)との逆方向(R)へ回転駆動された時だけ、そのワンウェイクラッチ(80)の滑る働きにより、第2ピニオンギヤ(77)から第2偏心撹拌軸(62)への伝動作用を切断し、その第2偏心撹拌軸(62)を自づと停止させるようになっている。
上記撹拌機(A)における第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の下端部は、図8や図10、11に示すような咬み合いフック(81)として切り欠かれている。(82)はその偏心撹拌軸(61)(62)へ各々下方から差し込み套嵌された連結スリーブ、(83)はその連結スリーブ(82)に固定ボルト(84)を介して取り付けられた抜け止め片であり、これが上記偏心撹拌軸(61)(62)の円周面に各々列設された昇降ガイド溝レール(85)へ係止して、その偏心撹拌軸(61)(62)から脱落しないようになっている。
先に一言した第1、2撹拌子(P1)(P2)としては、食材を収納する底面がフラットな寸胴鍋(T)と一緒に使って、菓子・パン類の生地となる必要な材料の泡立て(ホイッピング)や撹拌(ビーティング)、混合(ミキシング)などの処理を行えるならば、その処理の目的に応じた掻き取り羽根板やワイヤーホイッパー、バタービーター、フック、スクリュー、その他の金属材又は合成樹脂材から成る各種形態品を採用することができる。
この点、図13〜18に示した第1、2撹拌子(P1)(P2)は側面視のほぼU字形に曲成されたステンレスワイヤーの多数から、その垂直の胴部(Y)が全体的な円筒形となり、且つ水平な底部(X)がその中央個所での立体交叉する階層状態となる篭体(B)に組み立てられたホイッパーである。
しかも,そのホイッパーは上記第1偏心撹拌軸(61)に連結使用される径大な第1ホイッパー(P1)と、上記第2偏心撹拌軸(62)に連結使用される径小な第2ホイッパー(P2)との一対として用意されており、その第1ホイッパー(P1)の回転直径(d1)(例えば約210mm)が上記食材を収納する寸胴鍋(T)の半径寸法(r)よりも大きく、第2ホイッパー(P2)の回転直径(d2)(例えば約150mm)が同じく寸胴鍋(T)の半径寸法(r)よりも小さく相違変化されることによって、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の回転(自転)運動軌跡が互いに干渉又はオーバーラップしないように関係設定されている。
又、その径大な第1ホイッパー(P1)が上記センター主軸(60)との短かい間隔距離(D1)を保つ第1偏心撹拌軸(61)に連結されて、図13のように食材収納用寸胴鍋(T)の垂直中心線(O−O)を越えて大きく回転(自転)運動するため、その寸胴鍋(T)の中心部に食材処理上のウィークポイントやデッドスペースを発生するおそれもなく、全体の高効率な処理を行えるのである。
そして、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の取付支軸(86)には上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)側の咬み合いフック(81)と対応位置する図14、16、17のような咬み合いフック(87)が設けられており、これを撹拌機(A)側の第1、2偏心撹拌軸(61)(62)へ連結使用する際、作業者が上記連結スリーブ(82)を一旦押し上げ操作して、その偏心撹拌軸(61)(62)側の咬み合いフック(81)へ第1、2ホイッパー(P1)(P2)における取付支軸(86)側の咬み合いフック(87)を咬み合わせ一本化した後、上記連結スリーブ(82)の押し上げ操作を解除すれば良い。
そうすれば、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)は上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)と各々一体回転(自転)し得る連結状態に保たれることとなる。上記連結スリーブ(82)を再度押し上げ操作して、その第1、2偏心撹拌軸(61)(62)から第1、2ホイッパー(P1)(P2)を取りはずすことができることは、言うまでもない。
その場合、図示の実施形態では上記回転直径(d1)の大きな第1撹拌子(P1)が連結使用される第1偏心撹拌軸(61)の太さを太く、回転直径(d2)の小さな第2撹拌子(P2)が連結使用される第2偏心撹拌軸(62)の太さを細く相違変化させることにより、その第1、2偏心撹拌軸(61)(62)に対して第1、2撹拌子(P1)(P2)を連結使用する作業上の誤まりを防止し得るようになっているが、その第1、2偏心撹拌軸(61)(62)や第1、2撹拌子(P1)(P2)における取付支軸(86)などの太さについては、互いに同一に設定してもさしつかえない。
更に、撹拌機(A)を示した図6や図8〜12において、(88)は上記撹拌作用ボックス(Ab)における上底板(44)の回転椀逃し入れ口(図示符号省略)を目隠しする蓋板であって、その回転椀逃し入れ口の周辺部に取り付け固定されており、その下面には上記回転椀(70)の包囲カバー(70b)を包囲する径大なリング状の回動ガイドレール(89)が、複数の固定ボルト(90)によって取り付け一体化されている。
上記回動ガイドレール(89)は断面ほぼコ字形をなし、その凹周溝の内部に別個な合成樹脂のハンガーフック(91)が係合されている。そのハンガーフック(91)は平面視の約240度だけ弯曲する円弧形をなし、これには複数の水平な係止ピン(92)が植え付けられている。
(93)はステンレス鋼板から上記ハンガーフック(91)と同じ角度だけ円弧状に弯曲形成された開閉カバーであって、把手(94)を備えており、その複数の吊り板片(95)が上記ハンガーフック(91)の係止ピン(92)へ係脱自在に係止されるようになっている。
又、(96)は上記開閉カバー(93)と相俟って平面視の円形(360度)に閉合されることとなる背面カバーであって、やはりステンレス鋼板から残りの約120度だけ弯曲した円弧形をなし、これから後向き一体的に張り出す取付ステー(97)が図6のように、上記撹拌作用ボックス(Ab)における下段空間の前面へ固定ボルト(98)によって取り付け一体化されている。
そのため、作業者が上記開閉カバー(93)の把手(94)を握り持ち、その回動ガイドレール(89)に沿って開閉カバー(93)を手廻し操作することにより、上記鍋受けアーム(11)に受け止め吊持されている食材収納用寸胴鍋(T)の開放上面を、その背面カバー(96)との全体的な円形(360度)の包囲状態に閉鎖することができる。
但し、その場合図8、12に示すように、寸胴鍋(T)の開放上面をその背面カバー(96)と相俟って、平面視の円形(360度)に包囲した正規な閉鎖状態にある開閉カバー(93)の上記吊り板片(95)からは、その金属材の被検知片(99)が横向き一体的に張り出されている一方、その被検知片(99)を検知できる近接センサー(100)が、上記撹拌作用ボックス(Ab)における上底板(44)又はその回転椀逃し入れ口用蓋板(88)の対応位置に取り付け固定されている。
上記寸胴鍋(T)の開放上面をその開閉カバー(93)が正規の包囲状態に閉鎖した時、これを被検知片(99)から検知した近接センサー(100)の出力電気信号に基いて、上記撹拌機(A)の駆動源であるギヤードモーター(48)を回転させ、さもなければギヤードモーター(48)が回転し始めないように自動制御するようになっている。上記近接センサー(100)が撹拌機(A)の電源スイッチとして機能し得るようになっているのである。
尚、上記開閉カバー(93)を適度に回動操作して開放することにより、その寸胴鍋(T)に対する食材の出し入れ作業を行えることは言うまでもない。
更に、第1、2偏心撹拌軸(61)(62)を回転(自転)自在に軸受けしている回転椀(70)が、撹拌機(A)のセンター主軸(60)と一体回転する旨を既に説明したけれども、その回転椀(70)における水平な円盤(70a)の偏心部からは図6や図13のようなセンサーホルダー(101)が一体的に垂下されている。
(102)はそのセンサーホルダー(101)の下端部に設けられた受け輪であり、ここへ上方から抜き差し自在に差し込み係止された無線送信器(S)の感温部(接触式温度センサー)(103)が、上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)の一対と一緒にゆっくり公転運動し乍ら、寸胴鍋(T)内にある食材の加熱温度(品温)をリアルタイムに検知(測定)する。
その場合、その接触式温度センサー(103)は上記第1偏心撹拌軸(61)に連結使用される径大な第1ホイッパー(P1)と、第2偏心撹拌軸(62)に連結使用される径小な第2ホイッパー(P2)との隣り合う位置付近に垂下し、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の回転(自転)運動軌跡と干渉するおそれはない。
その限りでは、上記センサーホルダー(101)をセンター主軸(60)からの言わば延長状態に垂下させて、その下端部の受け輪(102)へ上記無線送信器(S)を抜き差し自在に差し込み係止させても良い。
茲に、無線送信器(S)は図19に抽出して示すような金属製の筐胴(104)と、その開口両端部へ各々防水用Oリング(105)(106)を介して、開閉自在に螺合締結された金属製の口金(107)並びに合成樹脂製のキャップ(108)と、その口金(107)の中心部から一体的に突出する細長い金属製のノーズ管(109)とから、全体的な注射器形に組み立てられており、その食材の中へ差し込み使用されることとなるノーズ管(109)の先端部(下端部)に、サーミスターや測温抵抗箔、熱電対箔などの接触式温度センサー(103)が取り付けられている。
しかも、上記筐胴(104)にマイクロコンピューターが実装された基板(110)とその駆動源の電池(111)を、上記キャップ(108)に送信アンテナ(112)を各々内蔵している。(113)は上記温度センサー(103)と基板(110)とを接続する伝送線である。
そして、このような接触式温度センサー(103)を備えた無線送信器(S)と対応する受信器は、先に一言した測定温度表示器(59)との兼用タイプとして、撹拌作用ボックス(Ab)上の操作パネル(54)に組み込み一体化されており、その送信器(S)から無線信号として送信される食材の現在温度データを、無線受信器が受信して、操作パネル(54)上の測定温度表示器(59)に出力表示すると共に、その現在温度データが予じめ上記目標温度調整ボリューム(58)によって設定された目標温度に到達した時、その受信器からの出力電気信号によって上記電磁誘導加熱器(H)の高周波電源(加熱用インバータ)(52)をオフ制御し、食材収納用寸胴鍋(T)の加熱を自動停止するようになっている。
図20、21は卵白の泡立てによるメレンゲや生クリーム、スポンジ生地などの製造に供した本発明の第1使用例を示しており、上記撹拌機(A)の第1偏心撹拌軸(61)へ回転直径(d1)が大きな第1ホイッパー(P1)を連結すると共に、同じく第2偏心撹拌軸(62)へ回転直径(d2)が小さな第2ホイッパー(P2)を連結した上、その撹拌機(A)のセンター主軸(60)をギヤードモーター(48)によって、図21の矢印方向(F)へ回転駆動すれば、上記第1、2ホイッパー(P1)(P2)の一対が一緒に同じ方向(F)へゆっくり公転運動すると同時に、相反する方向(R)(F)へ自転運動することになる。
即ち、上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)がセンター主軸(60)と一体回転する回転椀(70)を介して、図21の矢印方向(F)へ公転する運動中には、その第1偏心撹拌軸(61)上の径大な第1ホイッパー(P1)が上記公転運動する方向(F)との逆方向(R)へ速く自転運動し、その運動軌跡は図22のようなハイポサイクロイド曲線を描く一方、第2偏心撹拌軸(62)上の径小な第2ホイッパー(P2)は上記公転運動する方向(F)と同じ方向(F)へ、第1ホイッパー(P1)よりも高速に自転運動して、その運動軌跡が図23のようなエピサイクロイド曲線を描き、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の一対が総合的に図24のような運動軌跡を描くこととなる。
その場合、上記第1ホイッパー(P1)はセンター主軸(60)からの短かい間隔距離(D1)を保つ第1偏心撹拌軸(61)上にあり、しかも食材収納用寸胴鍋(T)の半径寸法(r)よりも大きな回転直径(d1)として、その寸胴鍋(T)の垂直中心線(O−O)を越えて大きく回転(自転)運動するため、寸胴鍋(T)の中心部に位置する食材をも洩れや不足なく処理することができ、図24のように合成された運動軌跡での泡立て(ホイッピング)を効率良く行える。
又、上記第1ホイッパー(P1)の回転直径(d1)が大きくても、その第1ホイッパー(P1)の回転(自転)運動軌跡と第2ホイッパー(P2)のそれとは干渉又はオーバラップしないように関係設定されているため、その第1、2ホイッパー(P1)(P2)の回転(自転)速度を制約なく相違変化させることができ、その周速度を互いにほぼ等しく維持することも可能である。
その結果、上記公転運動と自転運動との同時進行する第1、2ホイッパー(P1)(P2)が、底面のフラットな寸胴鍋(T)と一緒に使用し得るほぼ円筒形をなし、底面の水平であることに基き、食材を図25の矢印(Z)で示すように、食材収納用寸胴鍋(T)の垂直な内壁面へ直角な水平方向からロスなく、且つ均等な力で打ち付けることができることとも相俟って、特に卵白の所謂コシ切りや空気の抱き込みなどを短時間での円滑・確実に行え、細かく高品質のメレンゲを得られる。
図20、21では卵白の泡立てによるメレンゲや生クリーム、スポンジ生地などの製造に供した本発明の使用例を示したが、これと対応する図26の別な第2使用例に示す如く、上記第1ホイッパー(P1)に代るやはり回転直径(d1)が大きな合成樹脂材の掻き取り羽根板(スクレーパー)を第1撹拌子(P1)として、上記第1偏心撹拌軸(61)へ互換的に連結使用する一方、上記回転直径(d2)の小さな第2ホイッパー(P2)はそのまま第2偏心撹拌軸(62)へ連結使用することにより、例えばカスタードクリームの製造に供することもできる。
又、図27の第3使用例に示すように、回転直径(d1)が大きな上記掻き取り羽根板を第1撹拌子(P1)として、やはり第1偏心撹拌軸(61)へ連結使用する一方、上記第2ホイッパー(P2)に代るやはり回転直径(d2)が小さな合成樹脂材の練り込みビーターを第2撹拌子(P2)として、上記第2偏心撹拌軸(62)へ連結使用することにより、例えば和菓子の餡やカレールー、チョコレート、ジャムなどの製造に供することも可能である。
更に、図28の第4使用例に示す如く、回転直径(d1)が大きな金属材の練り込みフックを第1撹拌子(P1)とし、回転直径(d2)が小さな金属材の練り込みフックを第2撹拌子(P2)として、その対応的な上記第1、2偏心撹拌軸(61)(62)へ各々連結使用することにより、例えばシュー生地やパン生地、ピザ生地などの製造に供することもできるのである。
何れにしても、第1偏心撹拌軸(61)と第2偏心撹拌軸(62)とが自転運動する回転ギヤ比を、変更・調整することができるため、その変更・調整に基いて、例えば第1、2撹拌子(P1)(P2)の周速度を互いに等しく設定することにより、カスタードクリームや粒餡、ホワイトソース、スープなどの全体的に均一な対流を起生させたり、或いは逆に第1、2撹拌子(P1)(P2)の周速度を互いに大きく相違させることによって、例えばメレンゲや練り餡、パン生地、ジャムなどに衝突し合う如き対流(練り込み作用)を起したりすることができ、食材の種類や粘度、その希望する目的などに応じた泡立てや撹拌、混合などのふさわしい処理を適確に行えるのである。
又、図示実施形態の竪型ミキサーでは底面のフラットな寸胴鍋(T)内にある食材の接触式温度センサー(103)を備えた無線送信器(S)が、撹拌機(A)のギヤードモーター(48)によってセンター主軸(60)と一体回転される上記回転椀(70)から、センサーホルダー(101)を介して垂下された設置使用状態にあるため、その回転椀(70)に軸受けされた第1、2偏心撹拌軸(61)(62)がゆっくりと公転運動する過程において、その温度センサー(103)により食材の現在温度(品温)を確実に安定良く検知(測定)することができる。
この点、第1、2偏心撹拌軸(61)(62)と一体回転(自転)する撹拌子に上記接触式温度センサー(103)を取り付けると、その自転速度が速いため、振り廻されて早期に損傷してしまうおそれがあり、又その温度センサー(103)を各種撹拌子毎の個別に取り付けなければならないので、コスト高となり、汎用性に劣るのである。
尚、図示実施形態の竪型ミキサーは食材収納用寸胴鍋(T)の加熱器(H)とその食材の加熱温度センサー(103)を具備しているが、食材の種類やこれに付与する処理目的の如何では、これらを使用せず、又はその加熱器(H)と加熱温度センサー(103)の設置そのものを省略することもあり得る。そのため、上記食材を収納する寸胴鍋(T)としても、導電性がないそれを採用することができる。
(1)・係止フランジ
(2)・耳片
(3)・取付孔
(4)・把手
(5)・支柱
(11)・受けアーム
(12)・芯出しガイドピン
(13)・包囲枠
(14)・遊転ローラー
(16)・回動ネジ軸
(17)・軸受台
(18)・昇降スライダー
(19)・下降ストッパー
(28)・回動ハンドル軸
(29)・回動操作ハンドル
(32)・上昇ストッパー
(39)・電磁誘導加熱コイル
(45)・固定台
(47)・モーター取付板
(48)・ギヤードモーター
(60)・センター主軸
(61)・第1偏心撹拌軸
(62)・第2偏心撹拌軸
(63)(72)(73)(78)・ベアリング
(64)・固定ベアリングケース
(66)・ギヤ支持用天井板
(68)・インターナルギヤ
(70)・回転椀
(70a)・円盤
(70b)・包囲カバー
(70c)・第1ベアリングケース
(70d)・第2ベアリングケース
(70e)・ボス
(74)・第1ピニオンギヤ
(75)・アイドルギヤ
(77)・第2ピニオンギヤ
(80)・ワンウェイクラッチ
(81)(87)・咬み合いフック
(82)・連結スリーブ
(83)・抜け止め片
(85)・昇降ガイド溝レール
(86)・取付支軸
(A)・撹拌機
(Ab)・撹拌作用ボックス
(B)・篭体
(H)・加熱器
(Hb)・加熱作用ボックス
(L)・昇降作動機構
(M)・ミキサー本体フレーム
(P1)(P2)・第1、2撹拌子
(T)・食材収納用寸胴鍋
(D1)(D2)・間隔距離
(Y)・胴部
(X)・底部
(d1)(d2)・回転直径
(r)・寸胴鍋の半径寸法

Claims (5)

  1. ミキサー本体フレームの支柱によって、食材収納容器の真上位置へ臨むように固定支持された撹拌作用ボックスと、
    その撹拌作用ボックスから食材収納容器内の中心部に向かって垂下するセンター主軸と、
    そのセンター主軸の回転駆動源として上記撹拌作用ボックスに内蔵されたギヤードモーターと、
    そのギヤードモーターによって上記センター主軸と一体回転される回転椀と、
    その回転椀から上記食材収納容器内の偏心部に向かってセンター主軸との平行状態に垂下し、且つ回転椀へ各々自転し得るように軸受けされた第1、2偏心撹拌軸とを備え、
    上記センター主軸を回転駆動すると、そのセンター主軸と一体回転する回転椀を介して、第1、2偏心撹拌軸がセンター主軸の周囲を同じ方向へ公転運動すると同時に、その第1偏心撹拌軸が上記公転運動する方向との逆方向へ自転運動することになる一方、第2偏心撹拌軸が上記公転運動する方向と同じ方向へ自転運動することとなるように関係設定した食材の竪型ミキサーにおいて、
    上記第1偏心撹拌軸とセンター主軸との間隔距離を短かく確保して、その第1偏心撹拌軸の下端部には上記食材収納容器の半径よりも大きな回転直径の第1撹拌子を連結使用する一方、
    上記第2偏心撹拌軸と同じくセンター主軸との間隔距離を長く確保して、その第2偏心撹拌軸の下端部には上記食材収納容器の半径よりも小さな回転直径の第2撹拌子を連結使用すると共に、
    その第1、2撹拌子の自転運動軌跡を互いに干渉又はオーバーラップしないように定めたことを特徴とする食材の竪型ミキサー。
  2. 第1偏心撹拌軸と第2偏心撹拌軸とが自転運動する回転比を、第1、2撹拌子の種類又は/及びこれにより食材へ与える処理の目的に応じて変更・調整できるように定めたことを特徴とする請求項1記載の食材の竪型ミキサー。
  3. 第1偏心撹拌軸の太さを太く、第2偏心撹拌軸の太さを細く相違変化させたことを特徴とする請求項1記載の食材の竪型ミキサー。
  4. 食材収納容器を寸胴鍋やその他の底面がフラットな容器とし、第1、2撹拌子を何れもホイッパーとして、側面視のほぼU字形に曲成されたステンレスワイヤーの多数から、その垂直の胴部が全体的な円筒形をなし、且つ水平な底部がその中央個所での立体交叉する階層状態となる篭体に組み立てたことを特徴とする請求項1記載の食材の竪型ミキサー。
  5. ミキサー本体フレームの支柱を昇降ガイドレールとして昇降作動し得る支柱用包囲枠から、平面視の前向き開放したほぼU字形の容器受けアームを前向き一体的に張り出して、
    食材収納容器の胴面から張り出す径大なリング状の係止フランジを、上記容器受けアームによって下方から受け止め吊持することを特徴とする請求項1記載の食材の竪型ミキサー。
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