JP2014224070A - 共役ジエンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスとを、触媒の存在下に酸化脱水素反応させて得られる共役ジエンを含む生成ガスから、反応で副生するアルデヒド類を工業的に有利な方法により効率的に除去して共役ジエンを高収率で回収する。
【解決手段】該共役ジエンを含む生成ガスを、有機溶剤Aに吸収させて、該共役ジエンを含む溶液Bを得、該共役ジエンを含む溶液Bを蒸留することにより、アルデヒド類を含有する有機溶剤Aと、アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDとに分離する。蒸留分離されたアルデヒド類を含有する有機溶剤Aからアルデヒド類を蒸留分離する。一方、アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDは、25℃におけるアセトアルデヒドの無限希釈活量係数γが6.0以下の溶剤Cと接触させて、溶剤吸収により該共役ジエンD中のアセトアルデヒドを除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は共役ジエンの製造方法に係り、特にn−ブテン等の炭素原子数4以上のモノオレフィンの接触酸化脱水素反応でブタジエン等の共役ジエンを製造する方法に関する。
n−ブテン等のモノオレフィンを触媒の存在下に酸化脱水素反応させてブタジエン等の共役ジエンを製造する方法は、従来公知である。
この反応は例えば以下の反応式に従って進行し、水が副生する。
+1/2O→C+H
n−ブテンの接触酸化脱水素反応によるブタジエンの製造は、工業的にはナフサ分解で副生するC4留分(C4炭化水素混合物。以下、「BB」と称す場合がある。)からのブタジエンの抽出分離プロセスにおいて、抽出蒸留塔でブタジエンを分離して得られた、1−ブテンの他、2−ブテン、ブタン等を含む混合物(以下、この混合物を「BBSS]と称す場合がある。)中に含まれるブテンからブタジエンを製造する方法が提案されている。
上記反応式のように、原料のブテンから酸化脱水素反応によりブタジエンを製造する際、副生物としてアルデヒド類が生成することも知られている。これらの副生物は容易に重合してポリマーとなるため、反応器後段の後処理工程(反応器出口から得られるブタジエンを含む生成ガスを吸収溶剤と接触させて共役ジエンを含む溶液を得る工程、その共役ジエンを含む溶液を蒸留によって精製されたブタジエンを分離する工程)において、ポリマー閉塞による運転トラブルを引き起こす可能性があることから、これらのアルデヒド類を除去する方法が従来から検討されてきた。具体的には、反応器出口から得られるブタジエンを含む生成ガスを、ハロゲン化合物を含む吸収溶剤で処理する方法(特許文献1)や、アルカリ性吸収溶剤で処理する方法(特許文献2)、更には酸性溶剤を用いて処理する方法(特許文献3)などがある。
米国特許第3327001号明細書 特公昭45−17646号公報 特開昭60−184029号公報
上記特許文献1〜3の方法は、反応器出口から得られるブタジエンを含む生成ガスからブタジエンを分離する前に予めアルデヒド類を除去する方法であるが、この生成ガス中にはNやO等の非凝縮性ガスも多く含まれていることから、これらの非凝縮性ガスの分だけアルデヒド類が希釈され、除去の対象となるアルデヒド類が極めて低濃度となっているため、アルデヒド類の分離効率および処理設備サイズの観点から、工業的規模でブタジエンを製造するプロセスにおいては十分に有利な方法とは言えなかった。
また、ハロゲン化合物を含む吸収溶剤を用いると、装置材料に対する腐食を起こしやすく、長期の使用に耐えるには、装置の構成材料として高価な特殊金属を必要とする問題がある。また、吸収溶剤としてアルカリ溶剤を用いるとアルデヒド類の縮合反応が進み、一方で、酸性溶剤を用いるとアルデヒド類が重合し、いずれの場合も固形浮遊物が生じて安定な操業に支障をきたすなどの問題があることが判明した。
また、生成ガス中には、アルデヒド類として、炭素数2のアセトアルデヒド、炭素数3のアクロレイン、炭素数4のメタクロレイン等の多種類のアルデヒドが含まれているので、それぞれのアルデヒドに応じた分離方法が必要なことも判明した。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスとを、触媒の存在下に酸化脱水素反応させて得られる共役ジエンを含む生成ガスから、反応で副生するアルデヒド類を工業的に有利な処理方法により効率的に除去して共役ジエンを高収率で回収する共役ジエンの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスとを、触媒の存在下に酸化脱水素反応させて得られる共役ジエンを含む生成ガスから、目的生成物である共役ジエンのロスを抑制しながらアルデヒド類を効率的に除去し得る経済的に有利な精製方法について鋭意検討を進めた結果、従来法のように、反応器出口で得られる共役ジエンを含む生成ガスからブタジエンを分離する前にアルデヒドを除去する方法ではなく、生成ガスを有機溶剤に吸収させて得た共役ジエンを含む溶液を蒸留して精製共役ジエンを得た後、この精製共役ジエンに含まれるアセトアルデヒドを特定の条件を満足する溶剤で処理して除去すること、一方で、有機溶剤中に溶解したアルデヒド類を蒸留等により分離することにより、共役ジエン中のアルデヒド類を効率的に除去することができ、また、アルデヒド類の系内蓄積を防止した上で、生成ガスからの共役ジエンの回収に用いた吸収溶剤を循環再利用することも可能となることを知見した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、本発明の要旨は、以下の[1]〜[6]に存する。
[1] 炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスとを、触媒の存在下に酸化脱水素反応させて得られる共役ジエンを含む生成ガスを、有機溶剤Aに吸収させて、該共役ジエンを含む溶液Bを得る生成ガス吸収工程と、該共役ジエンを含む溶液Bを蒸留することにより、アルデヒド類を含有する有機溶剤Aと、アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDとに分離する共役ジエン分離工程と、該共役ジエン分離工程で分離されたアルデヒド類を含有する有機溶剤Aからアルデヒド類を分離するアルデヒド類分離工程と、前記アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDと、25℃におけるアセトアルデヒドの無限希釈活量係数γが6.0以下の溶剤Cとを接触させて、溶剤吸収により該共役ジエンD中のアセトアルデヒドを除去するアセトアルデヒド分離工程とを含むことを特徴とする共役ジエンの製造方法。
[2] 更に、前記アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDと接触させた溶剤C中に溶解した共役ジエンを回収する共役ジエン回収工程を有することを特徴とする[1]に記載の共役ジエンの製造方法。
[3] 前記共役ジエン回収工程が、抽出又は蒸留により行われることを特徴とする[2]に記載の共役ジエンの製造方法。
[4] 前記アルデヒド類分離工程が蒸留により行われることを特徴とする[1]ないし[3]のいずれかに記載の共役ジエンの製造方法。
[5] 更に、前記アルデヒド類分離工程でアルデヒド類を分離した後の有機溶剤Aを前記生成ガス吸収工程に循環再使用する溶剤循環工程を有することを特徴とする[1]ないし[4]のいずれかに記載の共役ジエンの製造方法。
[6] 前記原料ガスが、エチレンの2量化により得られる1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン若しくはこれらの混合物を含有するガス、n−ブタンの脱水素若しくは酸化脱水素反応により生成するブテン留分、又は重油留分を流動接触分解する際に得られる炭素原子数が4の炭化水素を多く含むガスであることを特徴とする[1]ないし[5]のいずれかに記載の共役ジエンの製造方法。
本発明によれば、炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスとを、触媒の存在下に酸化脱水素反応させて得られる共役ジエンを含む生成ガスから、反応で副生するアルデヒド類を、目的生成物である共役ジエンのロスを抑制しつつ、効率的に除去して、共役ジエンを高収率で回収し得る、工業的かつ経済的に有利な共役ジエンの製造方法が提供される。
即ち、本発明では、アルデヒド類を有機溶剤に共役ジエンと共に吸収させることにより非凝縮性ガスと分離し、この有機溶剤に溶解したアルデヒド類を蒸留等で分離する一方で、共役ジエンと共沸し共役ジエン中に含まれるアセトアルデヒドを特定の溶剤を用いて分離する。このようにアセトアルデヒド以外のアルデヒド類を蒸留等で分離し、アセトアルデヒドを溶剤吸収による分離することにより、各々のアルデヒド類の分離除去効率を高めることができる。このため、アルデヒド類の混入の問題のない高純度の共役ジエンを高収率で得ることができると共に、アルデヒド類の系内蓄積を防止して、生成ガスからの共役ジエンの回収に用いた吸収溶剤を効率的に循環再利用することができる。
本発明の共役ジエンの製造方法の実施の形態の一例を示す系統図である。 本発明における抽出による共役ジエン回収工程の実施の形態の一例を示す系統図である。 本発明における蒸留による共役ジエン回収工程の実施の形態の一例を示す系統図である。 本発明における蒸留によるアルデヒド類分離工程の実施の形態の一例を示す系統図である。
以下に本発明の共役ジエンの製造方法の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に限定されない。
なお、後掲の実施例においては、本発明の処理対象となる共役ジエンの製造方法の中でも、代表的なn−ブテンからブタジエンを製造する場合を例として、本発明を具体的に説明するが、本発明はn−ブテン(1−ブテン、2−ブテン)からのブタジエンの製造に限らず、ペンテン、メチルブテン、ジメチルブテン等の炭素原子数4以上、好ましくは炭素原子数4〜6のモノオレフィンの接触酸化脱水素反応による対応する共役ジエンの製造に有効に適用される。これらのモノオレフィンは必ずしも単離した形で使用する必要はなく、必要に応じて任意の混合物の形で用いることができる。例えば、n−ブテン(1−ブテン、2−ブテン)から1,3−ブタジエンを製造しようとする場合には、高純度の1−ブテン又は2−ブテンを原料とすることもできるが、ナフサ分解で副生するC留分(BB)からブタジエン及びi−ブテンを分離して得られるn−ブテン(1−ブテン及び2−ブテン)を主成分とする留分(BBSS)やn−ブタンの脱水素又は酸化脱水素反応により生成するブテン留分を使用することもできる。また、エチレンの2量化により得られる高純度の1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン又はこれらの混合物を含有するガスを原料ガスとして使用しても差し支えない。尚、このエチレンはエタン脱水素、エタノール脱水、又はナフサ分解などの方法で得られるエチレンを使用することができる。更に、石油精製プラントなどで原油を蒸留した際に得られる重油留分を、流動層状態で粉末状の固体触媒を使って分解し、低沸点の炭化水素に変換する流動接触分解(Fluid Catalytic Cracking)から得られる炭素原子数4の炭化水素類を多く含むガス(以下、FCC−C4と略記することがある)をそのまま原料ガスとすることもでき、また、このFCC−C4からリンや砒素などの不純物を除去したものを原料ガスとして使用しても差し支えない。
なお、ここでいう「主成分」とは、原料ガスに対して、通常40vol%以上、好ましくは50vol%以上、より好ましくは60vol%以上、特に好ましくは70vol%以上を占める成分を指す。
また、原料ガス中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、任意の不純物を含んでいても良い。含んでいても良い不純物として、具体的には、イソブテンなどの分岐型モノオレフィン;プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ペンタンなどの飽和炭化水素;プロピレン、ペンテンなどのオレフィン;1,2−ブタジエンなどのジエン;メチルアセチレン、ビニルアセチレン、エチルアセチレンなどのアセチレン類等が挙げられる。原料ガス中のこれらの不純物の量は、通常40vol%以下、好ましくは20vol%以下、より好ましくは10vol%以下、特に好ましくは1vol%以下である。原料ガス中の不純物量が多すぎると、主原料である1−ブテンや2−ブテンの濃度が下がって反応が遅くなったり、目的生成物の収率が低下する傾向にある。
反応器内で酸化脱水素反応によって生成した共役ジエンは、反応器出口から流出する生成ガス中に含まれるが、その生成ガス中に含まれる共役ジエンの濃度は、原料ガス中に含まれるモノオレフィンの濃度に依存するが、通常1〜15vol%、好ましくは2〜13vol%、更に好ましくは3〜11vol%である。生成ガス中の共役ジエンの濃度が大きいほど、回収コストが低いというメリットがあり、小さいほど反応器以降の後段の工程で圧縮したときに重合などの副反応が起き難いというメリットがある。また、生成ガス中には未反応のモノオレフィンも含まれていてもよく、その濃度は、通常0〜7vol%、好ましくは0〜4vol%、更に好ましくは0〜2vol%である。
本発明において、生成ガス中に含まれる副生物としては、特に限定されないが、主として、本発明の除去対象であるアルデヒド類などが挙げられる。これらの量は、通常、生成ガス中に0.20〜1.00wt%、好ましくは0.21〜0.30wt%である。アルデヒド類の代表的なものとしてはホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレインならびにメタクロレイン等が挙げられる。
尚、本発明ではアセトアルデヒド、アクロレイン、メタクロレイン等の炭素数2〜4の飽和または不飽和のアルデヒド類の総称として「アルデヒド類」と称し、中でも共役ジエンと共沸するアセトアルデヒドについてはアルデヒド類とは分けて「アセトアルデヒド」と表記する。また、共役ジエン類を吸収する有機溶剤より高い沸点を持つアルデヒド類、例えばベンズアルデヒドは、「アルデヒド類」に含めず、「高沸点物質(高沸成分又は高沸点成分)」とする。
本発明の共役ジエンの製造方法は、反応器で炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスとを、触媒の存在下に酸化脱水素反応させて得られる共役ジエンを含む生成ガスを、有機溶剤Aに吸収させて、該共役ジエンを含む溶液Bを得る生成ガス吸収工程と、該共役ジエンを含む溶液Bを蒸留することにより、アルデヒド類を含有する有機溶剤Aと、アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDとに分離する共役ジエン分離工程と、アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDを分離した後のアルデヒド類と有機溶剤Aを含有する蒸留塔の塔底液からアルデヒド類を分離するアルデヒド類分離工程と、アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDと、25℃におけるアセトアルデヒドの無限希釈活量係数γが6.0以下の溶剤Cとを接触させて、溶剤吸収により該共役ジエンD中のアセトアルデヒドを除去するアセトアルデヒド分離工程とを経て、アルデヒド類、アセトアルデヒドを除去して共役ジエンを回収する。
本発明では更に、生成ガス吸収工程の前段に、反応器からの生成ガスを冷却する冷却工程を有していてもよく、また、アセトアルデヒド分離工程の後段に、アセトアルデヒド分離工程でアセトアルデヒドを含有する共役ジエンDと接触させた溶剤C中に溶解した共役ジエンを回収する共役ジエン回収工程を有していてもよい。また、アルデヒド類分離工程でアルデヒド類と分離した有機溶剤Aを生成ガス吸収工程に循環再利用する溶剤循環工程を有していてもよい。
図1は、本発明の共役ジエンの製造方法の実施の形態の一例を示す系統図であり、炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスは、反応器1に導入され、触媒の存在下に酸化脱水素反応して、共役ジエンを含む生成ガスが得られる。この生成ガスを、冷却塔2で冷却した後(冷却工程)、吸収塔3で有機溶剤Aに吸収させて、共役ジエンを含む溶液Bを得る(生成ガス吸収工程)。吸収塔3からの共役ジエンを含む溶液Bを、脱気塔4で脱気処理した後、蒸留塔5で蒸留することにより、アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDと、アルデヒド類を含有する有機溶剤Aとを蒸留分離する(共役ジエン分離工程)。ここで分離されたアルデヒド類を含有する有機溶剤Aは、蒸留塔等の精製手段6でアルデヒド類を分離して精製する(アルデヒド類分離工程)。精製された有機溶剤Aは吸収塔3に循環再使用することができる(溶剤循環工程)。一方、蒸留塔5で得られた共役ジエンのガスDは、共役ジエンと共沸するアセトアルデヒドを含むものであり、吸収塔7で、25℃におけるアセトアルデヒドの無限希釈活量係数γが6.0以下の溶剤Cと接触して、溶剤吸収により共役ジエンガスD中のアセトアルデヒドが除去される(アセトアルデヒド分離工程)。アセトアルデヒドが除去された共役ジエンは、必要に応じて更なる精製処理が施された後、製品として回収される。また、吸収塔7でアセトアルデヒド含有共役ジエンガスDと接触した後の溶剤Cは、アセトアルデヒドと共に共役ジエンを含むものであるため、共役ジエン回収塔8に送給され、抽出又は蒸留等により共役ジエンが回収され(共役ジエン回収工程)、回収された共役ジエンは、その回収形態に応じて適宜吸収塔7からの共役ジエンと共に製品とされるか、前段の工程へ循環される。また、この場合において、このようにして溶剤Cから共役ジエンが除去された後のアセトアルデヒドを含む溶剤Cを再生する工程(溶剤再生工程)を有していてもよい。
以下、各工程について説明する。
<冷却工程>
冷却工程は、反応器1の出口から得られる通常200〜400℃程度の生成ガスを冷却できる工程であれば、特に限定されないが、通常の冷却操作にはスプレー塔や充填塔、段塔などが用いられる。
好適には、冷却媒体と生成ガスとを冷却塔2の中で直接接触させて冷却させる方法が用いられる。冷却媒体としては、特に限定されないが、好ましくは水やアルカリ水溶液であり、最も好ましくは水である。これらの冷却媒体には、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁止剤を加えても良い。
また、このような冷却塔2で冷却する前後に、熱交換器等の冷却器で冷却してもよい。なお、この冷却の前後で、吸収塔3への生成ガス供給のために圧縮機で生成ガスを昇圧してもよく、冷却→圧縮→冷却の工程を経てもよい。
冷却後のガス温度としては、反応器1からの生成ガスを次工程の操作を効率的に行える温度に設定される。具体的には、生成ガスの冷却温度は、反応器出口から得られる生成ガス温度や冷却媒体の種類などによって異なるが、通常5〜100℃、好ましくは10〜60℃、更に好ましくは15〜50℃に設定される。
この冷却温度が高いほど、冷却塔の建設費と運転に要するコストを下げられる傾向にあり、低いほど、次の圧縮工程の負荷を下げられる傾向にある。
生成ガスを冷却塔で冷却する場合、冷却塔内の圧力は、特に限定されないが、通常0.01〜0.05MPaG、例えば0.03MPaGである。
生成ガス中に高沸点副生物が多く含まれていると、高沸点副生物同士の重合や、工程内での高沸点副生物に起因する固形析出物の堆積が起きやすくなる。また、冷却塔で使用される冷却媒体は、循環使用されることが多いため、共役ジエンの製造を連続的に継続すると、固形析出物での閉塞が起きることがある。そのため、可能な限り、生成ガス中の高沸点副生物を冷却工程に持ち込ませないようにすることが好ましい。このためには、反応器1において原料転化率を高くし過ぎない事や、反応器内温度を適切に設定することが好ましい。
<生成ガス吸収工程>
必要に応じて上記の冷却工程を経た生成ガスは、生成ガス吸収工程に送給される。
生成ガス吸収工程では、通常、吸収塔3にて、生成ガスを有機溶剤Aと接触させることにより、生成ガス中の共役ジエンおよび未反応原料等を有機溶剤Aに吸収させて、共役ジエンを含む溶液Bを得る。即ち、生成ガスに含まれる共役ジエン、未反応原料、アルデヒド類および他の微量不純物を有機溶剤Aに吸収させる一方、窒素や酸素等の無機ガスを吸収塔3の塔頂より排出する。これらの無機ガスは適切な処理の後に反応器1に循環使用される。
共役ジエンおよび未反応原料等を吸収するために用いられる有機溶剤Aは、溶剤ロスの削減および共役ジエン類の吸収効率の観点から、共役ジエンに対する溶解性が高く、且つ高沸点のものが好ましい。有機溶剤Aとしては、炭素数6〜10の飽和炭化水素や炭素数6〜8の芳香族炭化水素、アミド化合物などが用いられる。具体的には、例えばジメチルホルムアミド(DMF)、トルエン、キシレン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等を用いることができる。これらの中でも、好ましくは、無機ガスを溶解しにくいことから炭素数6〜8の芳香族炭化水素が好ましく、特にトルエンが好ましい。
生成ガスの吸収に用いる有機溶剤Aの使用量は特に制限はないが、吸収塔3を大型化することなく吸収効率の向上を図るために、吸収液量と生成ガス量の比率である液ガス比を0.5〜10L−液/Nm−ガスとすることが一般的である。
<共役ジエン分離工程>
有機溶剤Aによる吸収で得られる共役ジエンを含む溶液Bは、同伴する微量の非凝縮性ガス(主に窒素、酸素等)を脱気塔4にて除去した後、蒸留塔(共役ジエン分離塔)5にて、共役ジエン及び未反応原料と有機溶剤Aに分離される。この分離離操作は共役ジエンを高純度で回収できることから、蒸留により行われるのが好ましい。
共役ジエン分離のための蒸留塔5の塔頂からは、共役ジエンを主成分とし更にアセトアルデヒドを含有する共役ジエンのガスDが得られる。なお、このガスDはブテンやフランを含んでいてもよい。ガスD中には、一般に共役ジエン30〜90wt%が存在し、共役ジエンと原料オレフィン類の総量として50〜99wt%、好ましくは70〜99wt%含まれる。また不純物であるアセトアルデヒドを主体とするアルデヒド類は0.01〜20wt%、好ましくは5wt%以下含まれている。
この蒸留塔5には重合禁止剤を供給するのが望ましく、一般的にはハイドロキノン、メトキノン、フェノチアジン、t−ブチルカテコール等が好適に使用される。中でもt−ブチルカテコールはブタジエンの重合禁止剤として一般的であり、共役ジエン分離工程でも好適に使用する事ができる。重合禁止剤は、蒸留塔5の塔頂ガス凝縮器に重合禁止剤を溶解させた液を吹き付け、凝縮液の少なくとも一部を蒸留塔に還流させることにより供給することが望ましく、凝縮液中の重合禁止剤濃度は10〜1000重量ppmとするのが望ましい。
<アルデヒド類分離工程・溶剤循環工程>
蒸留塔5の塔底から得られる塔底液は、有機溶剤Aとアルデヒド類と高沸成分を含むものであり、蒸留塔等の精製手段で有機溶剤A以外の低沸点成分(主にアルデヒド類)および高沸点成分(例えばアルデヒド類由来高沸成分)を除去、精製して、生成ガス吸収塔3に循環される。
以下、このアルデヒド類分離工程について、図4を参照して説明する。図4はアルデヒド類分離工程を示す工程図である。
蒸留塔5の塔底から得られたアルデヒド類等を含む有機溶剤Aよりなる塔底液を、アルデヒド類分離塔3に供給し、有機溶剤Aよりも低沸点のアルデヒド類等の低沸点成分を塔頂から留出させて分離する。アルデヒド類分離塔13の塔底から抜き出された有機溶剤Aを含む塔底液は少なくともその一部、例えば0.1〜100%を高沸分離塔14に供給し、有機溶剤Aを主成分とする塔頂液を回収し、高沸点成分を塔底液として分離する。高沸分離塔14へ供給した残りのアルデヒド類分離塔13からの塔底液と高沸分離塔14の塔頂液は吸収塔3へ循環され、生成ガス吸収のための有機溶剤Aとして使用される。
アルデヒド類分離塔13としては、通常、塔底部にリボイラー、塔頂部にコンデンサーを有する蒸留塔を使用して蒸留分離が行われる。この蒸留操作を行う際の運転条件(理論段数、運転圧力、運転温度、還流比、塔内ガス液比率)に制約はないが、アルデヒド類が有機溶剤A中に過度に蓄積しない様に運転条件を選定する必要がある。
通常、アルデヒド類分離塔13における塔頂成分としてのアルデヒド類の分離除去率は、供給したアルデヒド類の10〜99%であり、望ましくは40〜98%、さらに好ましくは50〜95%である。
アルデヒド類分離塔13におけるアルデヒド類の分離除去率が少なく、有機溶剤A中への蓄積が多い場合には、有機溶剤Aの循環使用で蒸留塔5内やリボイラー等で重合したり、共役ジエンと反応して共役ジエンの収率を低下させる問題がある。一方でアルデヒド類の分離除去率が高く、有機溶剤A中へのアルデヒド類の蓄積が少ない場合には重合や共役ジエンのロスは少なくなるが、アルデヒド類を分離する為にアルデヒド類分離塔13の蒸留塔の段数を増やしたり、還流比を高くする等の工夫が必要になり、共役ジエンの製造の為のコストがアップする傾向がある。
アルデヒド類分離塔13の蒸留塔の運転圧力は、塔頂における冷却操作および塔底における加熱操作に要する用役費用や使用される材質の耐圧等を考慮して決定され、好ましくは塔頂温度が30〜80℃、塔底温度が50〜200℃となるよう操作圧力を選定する。
高沸分離塔14は有機溶剤Aと高沸点物質とが効率よく分離されるものであればよく特に限定されるものではないが、通常は単一缶、多重効用缶、薄膜式蒸発缶、あるいは蒸留塔等が用いられる。中でも複数の段を持つ蒸留塔が好適に使用され、塔頂から有機溶剤Aを、塔底から高沸点物質を分離する。
高沸分離塔14における蒸留操作を行う際の運転条件(理論段数、運転圧力、運転温度、還流比、塔内ガス液比率)に制約はないが、塔底液中に有機溶剤Aが過度に存在すると、有機溶剤Aのロスになるため工業的には望ましくない。一方で塔底液中の有機溶剤Aの濃度が低くなりすぎると、塔頂側へ高沸点物質が流出して高沸点物質の分離効率が低下したり、塔底温度が高くなって望ましくない分解反応や重合反応が起きる可能性がある。通常、塔底液中の有機溶剤Aの濃度は0.1〜80wt%の範囲であり、好ましくは1.0〜70wt%、更に好ましくは2.0〜60wt%である。
また、塔底の温度としては100〜200℃の範囲とするのが望ましい。
<アセトアルデヒド分離工程>
蒸留塔5で分離されたアセトアルデヒドを含有する共役ジエンのガスDは、アセトアルデヒド吸収塔7に供給して、含有されるアセトアルデヒドを除去し、精製共役ジエンを得る。
本発明において、このアセトアルデヒド含有共役ジエンガスDからのアセトアルデヒドの除去は、溶剤吸収により行う。即ち、分離対象となるアセトアルデヒドとブタジエン等の分離に際しては、これらが共沸点を持つために蒸留は適していない。そのため、本発明では溶剤吸収を採用する。
吸収操作を行う場合の吸収液として好ましい溶剤は、アセトアルデヒド(溶質)の吸収溶剤(溶剤)に対する無限希釈活量係数γ∞≦6.0を満たす溶剤(溶剤C)であり、更に好ましくはγ∞≦6.0を満たし、且つ共役ジエンの該溶剤に対する無限希釈活量係数γ∞(以下「γ∞」と記す。)と、アセトアルデヒドの該溶剤に対する無限希釈活量係数γ∞(以下「γ∞」と記す。)の比である分離係数S(=γ∞/γ∞)が1.5以上である溶剤である。
なお、本発明において、無限希釈活量係数γ∞とは、25℃において溶質成分の溶剤成分中における濃度が限りなく低濃度の場合の溶質成分の活量係数を意味する。一般に、活量係数は溶剤成分と溶質成分の親和性を表す指標として理解することができ、この値が大きいほど溶剤成分と溶質成分の間の化学的性質が異なる為親和性が低く、活量係数の値が小さいほど親和性が大きいことが知られている。
例えばアセトアルデヒドと溶剤を例にとると、γ∞が小さい程、アセトアルデヒドを吸収する能力が高い溶剤であり、且つ先に述べた分離係数Sが大きいほど、共役ジエンに比べてアセトアルデヒドをより選択的に吸収することを意味する。無限希釈活量係数γ∞を計算するにはNRTLモデルやUNIFACモデルなどの活量係数モデルが一般的に用いられ、代表的なものとして、具体的には、UNIFAC−Dortmund(DDBST社DDBSP ver10)などが挙げられる。
吸収溶剤Cとしては、特にγ∞≦6.0、S≧1.5のものが好ましい。このような溶剤Cとしては、上記条件を満足するものであればよく、HO、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、1,4−ジオキサン等が挙げられ、特にHOが好適である。なお、溶剤Cは、2種以上の溶剤の混合溶剤であってもよい。
吸収塔7の運転条件(操作温度、操作圧力、ガス液比率)は所望のアセトアルデヒド除去率や共役ジエン類のロス率を考慮した上で、一般の吸収塔の設計方法に従って設計される。例えば、吸収塔の操作圧力を高くする事によりアセトアルデヒドの吸収溶剤に対する溶解性が高められるため、より少ない吸収溶剤量で所望のアセトアルデヒド除去率を達成する事が可能となる。一方で、共役ジエン類の溶解度も高くなるため、共役ジエン類のロスも大きくなる。一般的には操作圧力を常圧〜1MPaの範囲で設定し、特に前工程の蒸留塔(共役ジエン分離塔)5の操作圧力や吸収溶剤Cの温度(通常20〜50℃程度)、所望のアセトアルデヒド除去率に必要な吸収溶剤量を総合的に考慮して決定される。
なお、アセトアルデヒドの吸収に用いる溶剤Cの供給量は、吸収塔7の運転条件によっても異なるが、一般的に吸収塔7を大型化することなく、吸収効率を十分に高くするために、吸収塔7に導入されるアセトアルデヒド含有共役ジエンガスDの1Nm/hrに対して、0.5〜20L/hr程度とすることが好ましい。
<共役ジエン回収工程>
アセトアルデヒド分離工程において、吸収塔7で、アセトアルデヒド含有共役ジエンガスDと接触してガスD中のアセトアルデヒドを吸収除去した溶剤Cが共役ジエンを含む場合、この溶剤C中の共役ジエンはロスとなって共役ジエンの回収率を低下させる。アセトアルデヒド分離工程における共役ジエン類のロスが無視できない場合には、アセトアルデヒド分離工程からの溶剤Cは、共役ジエン回収工程に供される。
溶剤Cからの共役ジエンの回収方法としては特に制限はないが、抽出操作や蒸留操作が挙げられる。本発明における最も好ましい実施形態において、アセトアルデヒド吸収溶剤CとしてはHOであり、その場合において、共役ジエン類の回収に有機溶剤を用いた抽出操作が好適である。
以下、この共役ジエン回収工程について、図2〜3を参照して説明する。図2は、抽出操作による共役ジエン回収工程を示す系統図であり、図3は蒸留操作による共役ジエン回収工程を示す系統図である。
抽出操作で溶剤Cに溶解した共役ジエン類を回収する場合においては、図2に示す如く、吸収塔7から流出する溶剤Cを抽出槽10に送給して、溶剤C(HO)と相互溶解性の低い(即ち、2液相を形成する)溶剤(以下「抽出溶剤E」と称す場合がある。)と接触させ、溶剤C中の共役ジエン類を高回収率で抽出溶剤Eに溶解させる。この際の共役ジエン類の回収率は50〜100%、好ましくは70〜100%、さらに好ましくは80〜100%である。抽出操作は完全混合槽で実施しても抽出塔で実施しても良く、接触方式は向流方式もしくは並流方式のいずれでも良い。これらの接触方式ならびに装置サイズは液液分離に要する時間や処理液量に応じて選択することが出来る。
抽出を行う際の温度に特に制約はなく通常0〜50℃、好ましくは20〜50℃である。また、圧力は特に限定は無いが、大気圧付近で操作するのが好ましい。
抽出操作で用いる溶剤は、アセトアルデヒド吸収で用いた溶剤Cと2液相を形成する溶剤であれば特に制約はないが、生成ガス吸収工程において、酸化脱水素反応の生成ガスの吸収に使用する溶剤、即ち、有機溶剤Aと同じ溶剤を抽出溶剤Eとして用いるのがプロセスコスト削減の観点から好ましい。その場合、抽出槽10から得られた共役ジエン類を含む抽出溶剤Eを、生成ガス吸収工程の吸収塔3にリサイクルすることが出来るため、共役ジエン類のロスを抑制することができる。
抽出溶剤Eとして有機溶剤A以外のものを用いる場合には、共役ジエン類と抽出溶剤Eとの分離操作(再生処理)を行った後で、抽出溶剤Eとして再利用するのが好ましい。
一方、抽出により共役ジエンが除去され、アセトアルデヒドを含んだ溶剤Cについては再生処理をした後再利用するか、もしくは廃液処理に供することができる。溶剤Cを再生処理を行わずに再利用する場合においては、溶剤C中のアセトアルデヒド濃度が高くなると吸収操作におけるアセトアルデヒド回収率が低下する為、一部系外に排出するなどの処理を行うのが好ましい。
抽出溶剤Eの使用量は、吸収塔7からの溶剤C中の共役ジエンを効率良く抽出して回収することができる程度の量であればよく、特に制限はないが、抽出槽10を大型化することなく、高い抽出効率を得るために、抽出槽10に導入される溶剤Cに対して0.5〜2.0重量倍程度とすることが好ましい。
蒸留操作で上記吸収溶剤Cに溶解した共役ジエンを回収する場合においては、図3に示す如く、吸収塔7から流出する吸収溶剤Cを蒸留塔11に供給し、共役ジエンと溶剤Cを各々塔頂および塔底より回収する。この蒸留操作を行う際の運転条件(理論段数、運転圧力、運転温度、還流比、塔内ガス液比率)に制約はないが、前工程のアセトアルデヒド分離工程にて溶剤C中に吸収したアセトアルデヒドが回収共役ジエンに混入しないように運転条件を選定する必要がある。蒸留塔の運転圧力は、塔頂における冷却操作および塔底における加熱操作に要する用役費用や使用される材質の耐圧等を考慮して決定され、好ましくは塔頂温度が30〜50℃となるよう操作圧力を選定する。
蒸留操作後に塔底から得られる、共役ジエンが回収除去されアセトアルデヒドを含んだ溶剤Cは、再生処理をした後再利用するか、もしくは廃液処理に供することができる。溶剤Cを再生処理を行わずに再利用する場合においては、溶剤C中のアセトアルデヒド濃度が高くなると吸収操作におけるアセトアルデヒド回収率が低下する為、一部系外に排出するなどの処理を行うのが好ましい。
<溶剤再生工程>
上記の共役ジエン回収工程で溶剤Cから共役ジエンを回収して得られるアセトアルデヒドを含む溶剤Cからアセトアルデヒドを除去して再生する方法としては、図3に示す如く、放散塔12でアセトアルデヒドを放散させて除去する方法が挙げられる。このアセトアルデヒドの放散手段としては蒸留操作が挙げられる。蒸留塔におけるアセトアルデヒド放散の運転条件に制約はないが、通常80〜100%、好ましくは90〜100%のアセトアルデヒドを除去できるように設定するのが良い。放散によりアセトアルデヒドを除去した溶剤Cは、必要に応じて一部が系外に排出されて廃液処理に供され、残部は、アセトアルデヒド分離工程である吸収塔7に循環使用される。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
以下において、略号はそれぞれ以下のものを示すものとする。
1BTE:1−ブテン
t2BTE:トランス−2−ブテン
c2BTE:シス−2−ブテン
isoBTE:イソブテン
1,3−BD:1,3−ブタジエン
[製造例1]
パラモリブデン酸アンモニウム54gを純水250mlに70℃に加温して溶解させた。次に、硝酸第二鉄7.18g、硝酸コバルト31.8g及び硝酸ニッケル31.8gを
純水60mlに70℃に加温して溶解させた。これらの溶液を、充分に攪拌しながら徐々に混合した。
次に、シリカ64gを加えて、充分に攪拌した。このスラリーを75℃に加温し、5時間熟成した。その後、このスラリーを加熱乾燥した後、空気雰囲気で300℃、1時間の熱処理に付した。
得られた触媒前駆体の粒状固体(灼熱減量:1.4wt%)を粉砕し、パラモリブデン酸アンモニウム40.1gを純水150mlにアンモニア水10mlを加え溶解した溶液に分散した。次に、純水40mlにホウ砂0.85g及び硝酸カリウム0.36gを25℃の加温下に溶解させて、上記スラリーを加えた。
次に、Naを0.45%固溶した次炭酸ビスマス58.1gを加えて、攪拌混合した。このスラリーを130℃、12時間加熱乾燥した後、得られた粒状固体を、小型成型機にて径5mm、高さ4mmの錠剤に打錠成型し、次に500℃、4時間の焼成を行って、触媒を得た。仕込み原料から計算される触媒は、次の原子比を有する複合酸化物であった。
Mo:Bi:Co:Ni:Fe:Na:B:K:Si
=12:5:2.5:2.5:0.4:0.35:0.2:0.08:24
[実施例1]
図1に示す製造プロセスに従って、ブタジエンの製造を行った。
内径27mm、長さ3500mmの反応管を113本備えた反応器1内の反応管に、反応管1本当たり、製造例1で製造された複合酸化物触媒309mlとイナートボール(Tipton Corp.製)398mlとを充填した。このとき触媒層は3層で構成されており、各層の希釈率は反応器1の入口から反応器1の生成ガス出口の方向に向かって、80vol%、60vol%、25vol%であった。
原料ガスとしてナフサ分解で副生するC4留分からのブタジエンの抽出分離プロセスから排出された、表1に示される成分組成の原料ガス(BBSS)、空気、窒素及び水蒸気をそれぞれ15.9Nm/h、87.5Nm/h、55.9Nm/h及び17.7Nm/hの流量で供給し、予熱器で217℃に加熱した後、原料ガス入口から多管式反応器1に供給した。反応器1の胴側には温度380℃の冷媒を流して、反応管内部の最高温度を412〜415℃に調整した。
Figure 2014224070
上記の反応器1から、表2に示すブタジエンを含む生成ガスを得、これを塔頂圧力20kPaGの冷却塔(スプレー塔)2の塔底部へ導入した。
Figure 2014224070
冷却塔2では、中段(塔底部から16段目)に設置したチムニートレイから抜き出した水溶液を1000kg/hrで塔頂トレイに循環させた。また、塔底部からの抜き出し液を1000kg/hrで塔底部に設置したスプレーノズルに循環させ、更に1000kg/hrで20段目のトレイに循環させた。中段への循環水の冷却器の出口温度を調節して、冷却塔2の塔底部からの液抜出量を25kg/hrに調整した。塔底液のpHは1.9、温度は72℃であった。冷却塔3の塔頂ガス組成を表3に示す。アクロレイン、メタクロレインはほぼ全量が冷却塔3の塔頂ガス中に含まれており、冷却塔3での除去は出来なかった。
Figure 2014224070
冷却塔2の塔頂からの塔頂ガス102Nm/hrを、0.3MPaGに圧縮し、30段のシーブトレイからなる吸収塔3の塔底部に供給し、塔頂から3℃、470kg/hr(525L/hr)のトルエンを主成分とする吸収溶剤Aを供給し(液ガス比5.1L−液/Nm3−ガス)、向流接触でブタジエン、アルデヒド類を含む炭化水素類を吸収させ、塔頂から窒素、二酸化炭素等の無機ガスを主体とする塔頂ガスを抜き出した。
ブタジエン等を吸収した塔底液(溶液B)を、10段のシーブトレイの脱気塔4に供給し、塔底温度107.5℃、塔頂圧力100kPaGで塔底液中に溶解している微量の窒素や二酸化炭素等の無機ガスを分離した。
脱気塔4の塔底液を30段のシーブトレイからなる蒸留塔5に供給し、塔頂圧力350kPaG、塔底温度177℃でブタジエン等を塔頂ガスとして分離した。この蒸留塔5の塔頂へは4−tert−ブチルカテコールを42g/hrで供給した。
蒸留塔5の塔底からトルエン溶液を抜き出し、精製手段6であるアルデヒド類分離塔13へ供給した。アルデヒド類分離塔13は30段のシーブトレイからなる蒸留塔であり、塔頂からアクロレイン36wt%、メタクロレイン45wt%の低沸点成分1.4kg/hrを、塔底からのトルエンを主成分とする塔底液478kg/hrを分離した。アルデヒド類分離塔13は塔頂圧力50kPaG、塔頂温度78℃、塔底温度136℃で操作し、塔頂へ30g/hrの4−tert−ブチルカテコールを供給した。アルデヒド類分離塔13の塔底液中のアクロレインは0.001wt%、メタクロレインは0.044wt%であり、アクロレインの99%、メタクロレインの74%が低沸点成分として分離された。
アルデヒド類分離塔13から抜き出した塔底液のうち0.9kg/hrを高沸分離塔14に供給し、10kPaGの圧力下、塔底温度118℃に加熱してトルエン等を留出させ、高沸点成分を缶出液として分離した。缶出液のトルエン濃度は58wt%であった。
高沸分離塔14に供給した以外のアルデヒド類分離塔13の塔底液と、高沸分離塔14で塔頂液として回収されたトルエンは、吸収塔3に供給して有機溶剤Aとして再使用した。
一方、蒸留塔5の塔頂ガス(アセトアルデヒド含有共役ジエンD)は吸収塔7に送り、アセトアルデヒド吸収溶剤(溶剤C)として水を用いて以下の条件でアセトアルデヒドの分離を行った。
アセトアルデヒドのHOに対する無限希釈活量係数γ∞(25℃、UNIF−DMDを用いて計算)は5.0である。また、ブタジエンの水に対する無限希釈活量係数γ∞は3.06で、分離係数Sは8.6である。
吸収塔7の最下段に、2.2wt%のアセトアルデヒド、69wt%のブタンジエンを含有した蒸留塔5の塔頂ガスを7.1Nm/hrで供給し、吸収塔7の塔頂から50℃の水を71kg/hr(71L/hr)で供給した。吸収塔7は、塔頂圧力330kPaGで運転を行った。吸収塔7の塔頂ガス(精製ブタンジエン)中のアセトアルデヒド濃度は20ppmであり、アセトアルデヒドの99.9%を分離する事が出来た。
上記の運転を2,100時間連続して行ったところ、吸収塔3、脱気塔4、蒸留塔5、アルデヒド類分離塔13や高沸分離塔14に汚れや固形物の付着は無く、安定して運転を継続する事が出来た。冷却塔2も塔差圧10kPaで安定して推移した。
蒸留塔5の塔底液中のトルエン濃度は77wt%、アクロレイン濃度は0.06wt%、メタクロレイン濃度は0.32wt%で一定となった。
[比較例1]
反応器1にて実施例1と同様に反応を行い、冷却塔2、吸収塔3、脱気塔4、蒸留塔5は実施例1と同様に操作した。蒸留塔5の塔底液はそのまま吸収塔3へ循環使用した。340時間の運転中に、蒸留塔5の塔底液中のアクロレイン濃度は0.1wt%、メタクロレイン濃度は0.9wt%まで上昇し、高濃度の蓄積が認められた。また、蒸留塔5の塔頂ガスは吸収塔7を通さずそのまま共役ジエンとして抜き出した。得られた共役ジエン中のアセトアルデヒド濃度は0.9wt%であり、製品としてのブタジエン品質上、許容できない濃度であった。
[比較例2]
ASPENTECH社のプロセスシミュレーションソフトウェア“ASPENPLUS(V7.2)”を用いてアセトアルデヒドの吸収溶剤Cを変更した場合のアセトアルデヒドの分離を推定する。物性モデルはUNIFAC−DMDを使用する。
アセトアルデヒド含有ブタジエンを、吸収塔の最下段に供給する。吸収塔は、理論段15段とし、塔頂圧力を470kPa、各段毎の差圧を1.4kPaに設定した。吸収塔に供給するアセトアルデヒド含有ブタジエンの温度は53.9℃、吸収溶剤Cの温度は25℃に設定した。アセトアルデヒド含有ブタジエンの流量は9246kg/hr、組成(質量分率)はブタジエン:73.8%、ブテン類:22.5%、アセトアルデヒド類:3.0%、その他成分0.7%である。塔頂からアセトアルデヒド吸収溶剤Cとしてシクロヘキサンを用いてアセトアルデヒド吸収シミュレーションを行った。
アセトアルデヒドのシクロヘキサンに対する無限希釈活量係数γ∞(25℃、UNIF−DMDを用いて計算)は6.6で、ブタジエンのシクロヘキサンに対する無限希釈活量係数γ∞は1.2で、分離係数Sは0.18である。
その結果、アルデヒド吸収塔におけるアセトアルデヒド除去率は42.5%、ブタジエンロス率は52.3%となる。
比較例2の結果を表4にまとめて示す。
Figure 2014224070
以上の結果から、本発明によれば、n−ブテン等の炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスとを、触媒の存在下に酸化脱水素反応させて得られるブタジエン等の共役ジエンを含む生成ガスから、反応で副生するアルデヒド類を、目的生成物である共役ジエンのロスを抑制して、効率的に除去して、共役ジエンを高収率で回収することができ、また、アルデヒド類の系内蓄積を防止して、生成ガスからの共役ジエンの回収に用いた有機溶剤を循環再利用することができることが分かる。
1 反応器
2 冷却塔
3 吸収塔
4 脱気塔
5 蒸留塔
6 精製手段
7 吸収塔
8 共役ジエン回収塔
10 抽出槽
11 蒸留塔
12 放散塔
13 アルデヒド類分離塔
14 高沸分離塔

Claims (6)

  1. 炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスとを、触媒の存在下に酸化脱水素反応させて得られる共役ジエンを含む生成ガスを、有機溶剤Aに吸収させて、該共役ジエンを含む溶液Bを得る生成ガス吸収工程と、
    該共役ジエンを含む溶液Bを蒸留することにより、アルデヒド類を含有する有機溶剤Aと、アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDとに分離する共役ジエン分離工程と、
    該共役ジエン分離工程で分離されたアルデヒド類を含有する有機溶剤Aからアルデヒド類を分離するアルデヒド類分離工程と、
    前記アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDと、25℃におけるアセトアルデヒドの無限希釈活量係数γが6.0以下の溶剤Cとを接触させて、溶剤吸収により該共役ジエンD中のアセトアルデヒドを除去するアセトアルデヒド分離工程とを含むことを特徴とする共役ジエンの製造方法。
  2. 更に、前記アセトアルデヒドを含有する共役ジエンDと接触させた溶剤C中に溶解した共役ジエンを回収する共役ジエン回収工程を有することを特徴とする請求項1に記載の共役ジエンの製造方法。
  3. 前記共役ジエン回収工程が、抽出又は蒸留により行われることを特徴とする請求項2に記載の共役ジエンの製造方法。
  4. 前記アルデヒド類分離工程が蒸留により行われることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の共役ジエンの製造方法。
  5. 更に、前記アルデヒド類分離工程でアルデヒド類を分離した後の有機溶剤Aを前記生成ガス吸収工程に循環再使用する溶剤循環工程を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の共役ジエンの製造方法。
  6. 前記原料ガスが、エチレンの2量化により得られる1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン若しくはこれらの混合物を含有するガス、n−ブタンの脱水素若しくは酸化脱水素反応により生成するブテン留分、又は重油留分を流動接触分解する際に得られる炭素原子数が4の炭化水素を多く含むガスであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の共役ジエンの製造方法。
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