JP2014223935A - 金属缶 - Google Patents

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関 亮一
Ryoichi Seki
亮一 関
彩 眞鍋
Aya Manabe
彩 眞鍋
小島 真一
Shinichi Kojima
真一 小島
明日美 諏訪
Asumi Suwa
明日美 諏訪
和紀 池田
Kazunori Ikeda
和紀 池田
哲夫 柏崎
Tetsuo Kashiwazaki
哲夫 柏崎
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Abstract

【課題】印刷のみで缶胴に立体感を持たせた意匠性の高い金属缶を提供する。
【解決手段】缶胴1の平滑な周壁の少なくとも一部に、多数のセルが周方向および缶軸方向に並んだ連続模様2が印刷により付され、前記セルは連続的に階調が変化する同系色のグラデーションで表示され、かつ隣接するセルはこれらのセルの表示色とは異なる階調色の境界部で隔てられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は缶胴に印刷による連続模様を付して立体感を持たせるようにした金属缶に関する。
金属缶の意匠性を高めるための手法として、エンボス加工によって缶胴表面に凹凸模様を形成する方法がある。また、近年では、エンボス加工による凹凸模様と印刷を組み合わせて意匠性を高める技術が開発されている(特許文献1〜3参照)。
特許文献1は建築用表面材に関する文献であり、金属板の表面に凸エンボス加工を施して凸部を彩色するに際し、凸部と彩色を一致させるための着色方法が記載されている。特許文献2は金属缶の缶胴の模様に関する文献であり、三角形の凹エンボス部をさらに小さい三角形に区分し、隣接する小三角形を高反射部と低反射部とに塗り分けて立体感に変化を付ける方法が記載されている。特許文献3も金属缶の缶胴の模様に関する文献であり、六角形の凹エンボス部に同形同寸の六角形を位相をずらして印刷することにより立体感を持たせ、模様を直方体のように立体的に見せる方法が記載されている。
特開平10−202828号公報 特開2004−210326号公報 特開2007−246101号公報
上述した方法はいずれも意匠性を高める効果を奏しているが、エンボス加工と印刷という2つの工程が必要であるために製造効率の点で難がある。また、缶胴の強度を低下させるようなエンボス加工は厳に避けなければならないので、模様の形状や位置にも制限がある。
本発明は、上述した背景技術に鑑み、印刷のみで缶胴に立体感を持たせた意匠性の高い金属缶を提供するものである。
即ち、本発明は下記[1]〜[8]に記載の構成を有する。
[1]缶胴の平滑な周壁の少なくとも一部に、多数のセルが周方向および缶軸方向に並んだ連続模様が印刷により付され、
前記セルは連続的に階調が変化する同系色のグラデーションで表示され、かつ隣接するセルはこれらのセルの表示色とは異なる階調色の境界部で隔てられていることを特徴とする金属缶。
[2]前記境界部がセル内のグラデーションの最も明るい階調色よりもさらに明るい明度で表示され、
前記境界部の明度を100としたとき、セル内の最も明るい最明階調色の明度が70〜99であり、セル内の最も暗い最暗階調色の明度が50〜98であり、前記最明階調色と最暗階調色との明度差が0.5〜30である前項1に記載の金属缶。
[3]前記境界部がセル内のグラデーションの最も暗い階調色の明度よりもさらに暗い明度で表示され、
前記セル内の最も明るい最明階調色の明度を100としたとき、セル内の最も暗い最暗階調色の明度が50〜90であり、前記境界部の明度が45〜65であり、前記最暗階調色と境界部の明度の差が5〜35である前項1に記載の金属缶。
[4]前記多数のセルのグラデーション方向はグラデーション方向の平均値の±30°の範囲内に存在する前項1〜3のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
[5]前記セルは不定形である前項1〜4のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
[6]前記缶胴にベースコートが付され、このベースコート上にセルのグラデーション印刷が付されることにより、ベースコートが境界部の表示色となされている前項1〜5のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
[7]前記缶胴にベースコートを付することなくセルのグラデーション印刷が付されることにより、缶胴の金属表面が境界部の表示色となされている前項1〜5のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
[8]前記缶胴にベースコートを付することなくセルのグラデーション印刷と境界部の印刷が付されることにより、セルと境界部とが異なる表示色となされている前項1〜5のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
[1]に記載の発明によれば、連続模様を構成する多数のセルが同系色のグラデーションで表示され、かつこれらのセルを隔てる境界部がセル内とは異なる階調色で表示されているので、缶胴の平坦な周壁に凹凸が存在するように見せることができ立体感を持たせることができる。
前記連続模様はエンボス加工を行わず印刷のみによって立体感を作り出したものであるから、少ない工程で意匠性の高い缶胴を効率良く製造できる。また、立体感は印刷による視覚的効果によるものであるから、模様が缶胴強度維持のために制限されることがなく、デザインの自由度が大きく、連続模様を付する位置や領域も自由である。
[2][3]に記載の各発明によれば、境界線の表示色およびセル内のグラデーションの表示色の明度差によってより一層に立体感を感じさせることができる。
[4]に記載の発明によれば、より一層連続模様の立体感を増すことができる。
[5]に記載の発明によれば、槌目調模様を形成することができる。
[6]に記載の発明によれば、ベースコートによって缶胴表面の金属光沢が打ち消されるので、セルは淡い色使いや明度差の小さいグラデーションでもくっきりと見せることができ、安定した立体感を作り出すことができる。また、ベースコートを境界部の表示色として利用することができる。
[7]に記載の発明によれば、セルの背後に缶胴の金属光沢が透けて見えるので、連続模様に光輝性が付加されてベースコート付きのものとは違った趣となる。また、缶胴の置かれている背景や照明が缶胴に映り込み、またそれらが見る角度によって変化するので複雑な立体感が作り出される。また、缶胴の金属光沢を境界部の表示色として利用することができる。
[8]に記載の発明によれば、ベースコートを付することなく境界部の表示色をセルと異なる表示色とすることができる、また、ベースコートを付することがないので、セルと境界部とを1つの工程で印刷することができる。
本発明にかかる、連続模様が付された缶胴の一実施形態の斜視図である。 図1の連続模様の部分拡大図である。 セル内のグラデーション方向の変動範囲を示す図である。 本発明にかかる、連続模様が付された缶胴の他の実施形態の斜視図である。 図4の連続模様の部分拡大図である。 他の連続模様を示す図である。 さらに他の連続模様を示す図である。
図1および図4は飲料用アルミニウム缶の有底円筒形の缶胴(1)であり、上部のネック加工前の状態を示している。前記缶胴(1)の周壁は平滑であり、その外周面には連続模様(2)(3)が印刷によって付されている。
図2および図5に示すように、前記連続模様(2)は多数のセル(10)(12)が缶胴の周方向および缶軸方向に並ぶことによって形成されている。前記連続模様(2)(3)を構成する多数のセル(10)(12)は六角形、五角形等の不定形の多角形であり、これらのセル(10)(12)は境界部(11)(13)で隔てられている。
図2のセル(10)は、左上方向が暗くなり右下方向が明るくなり、連続的に階調が変化する同系色のグラデーションで表示されている。図5のセル(12)はグラデーション方向が逆であり、左上方向が明るくなり右下方向が暗くなっている。ここで、各セル(10)(12)において最も明るい階調色を最明階調色と称し、最も暗い階調色を最暗階調色と称する。
隣接するセルを隔てる境界部(11)(13)はセル(10)(12)内のグラデーションの表示色とは異なる階調色で表示されている。即ち、境界部(11)(13)は、セル(10)内の最明階調色よりもさらに明るい明度の色、またはセル(12)内の最暗階調色よりもさらに暗い明度の色のどちらか一方で表示される。このように、グラデーションを付けたセル(10)(12)内には無い階調色の境界部(11)(13)でセル(10)(12)を隔てることによって、連続模様(2)(3)に凹凸が存在するように見せることができ平坦な周壁に立体感を持たせることができる。
前記連続模様における境界部およびセルの明度の好ましい関係は以下のとおりである。
(1)境界部をセルよりも明るい色で表示する場合
図1および図2は境界部を明色で表示した連続模様(2)を付した缶胴(1)を示している。これらの図に示すように、境界部(11)をセル(10)内の最明階調色よりもさらに明るい明度の色で表示する場合、連続模様(2)において最も明るい階調色で表示されるのは境界部(11)である。そして、前記境界部(11)の明度を100としたとき、セル(10)内の最明階調色の明度は70〜99であることが好ましく、特に75〜98の範囲が好ましい。また、前記境界部(11)の明度を100としたとき、セル(10)内の最暗階調色の明度が50〜98であることが好ましく、特に60〜97の範囲が好ましい。さらに、セル(10)内の最明階調色と最暗階調色の明度差は、前記境界部(11)の明度を100としたとき、0.5〜30であることが好ましく、特に1〜25の範囲であることが好ましい。
(2)境界部をセルよりも暗い色で表示する場合
図4および図5は境界部を暗色で表示した連続模様(3)を付した缶胴(1)を示している。これらの図に示すように、前記境界部(13)をセル内(12)の最暗階調色よりもさらに暗い明度で表示する場合、連続模様(3)において最も明るい階調色で表示されるのはセル(12)内の最明階調色を付した部分である。そして、前記セル(12)内の最明階調色の明度を100としたとき、セル(12)内の最暗階調色の明度は50〜90が好ましく、特に55〜87の範囲が好ましい、また、前記境界部(13)の明度は、前記セル(12)内の最明階調色の明度を100としたとき、45〜65が好ましく、特に50〜65の範囲が好ましい。さらに、セル(12)内の最暗階調色と境界部との明度差は5〜35が好ましく、特に10〜30の範囲が好ましい。
前記連続模様(2)(3)は上記の条件を満たすことによってより一層に立体感を増すものとなる。
セルの明るさは、例えばJIS Z 8729で規定されるL表色系の明度(L)によって表すことができる。前記連続模様において、最も明るい部分と最も暗い部分との明度差は明度(L)として1.0以上の差があることが好ましい。前記明度差(L)差が1.0未満では立体感が乏しい。特に好ましい明度(L)の差は2.5〜30である。前記連続模様において最も明るい部分と最も暗い部分との明度差とは、上記(1)の境界部を明色で表示する場合は、境界部の表示色とセル内の最暗階調色との明度差であり、上記(2)の境界部を暗色で表示する場合は、セル内の最明階調色と境界部の表示色との明度差である。
本発明において、連続模様を構成する多数のセルは同一のグラデーションである必要はなく、セル毎に最明階調色、最暗階調色、階調幅にばらつきがあっても良い。上述した境界部の表示色は、全セルで表示されている最も明るい階調色よりさらに明るい色、または全セルで表示されている最も暗い階調色よりさらに暗い色である。
また、多数のセルはグラデーションの方向が全て一致していることに限定されない。ただし、グラデーション方向が統一されていると立体感が増すことから、図3に示すように、グラデーション方向の変動範囲はグラデーション方向の平均値(A)に対してθ=±30°以下であることが好ましく、特に±15°以下であることが好ましい。
前記セル内のグラデーションの方向は問わず、変動範囲(θ)の中心線を缶胴の缶軸方向(鉛直方向)、周方向(水平方向)、斜め方向等任意に設定することができる。ただし、自然な立体感を得るためには、周方向よりも缶軸方向乃至は斜め方向が好ましい。また、明暗の方向はいずれでも良い。図1に示すように、上方向を暗く下方向を明るくすると上からの照明を受けて凹みを感じさせる。また、図4に示すように、上方向を明るく下方向を暗くすると、上からの照明を受けて凸みを感じさせる。いずれも場合でも連続模様に立体感を持たせることができる。
本発明において、連続模様は多数のセルが周方向および缶軸方向に並んでいることを除き、セルの形状および並べ方に制限はない。セルは、多角形や円形等の定形、不定形のいずれでも良く、輪郭線は直線、曲線のいずれでも良い。また、セルの並べ方に規則的性があっても無くても良い。図1および図4の連続模様(2)(3)は五角形、六角形等の不定形の多角形を無作為に並べたものであり、各々のセル(10)(12)が金属板をハンマーで叩いて形成される槌目に見立てられた槌目調模様である。また、図6の連続模様(4)は定形のセル(14)を規則的に並べたものである。図7の連続模様(5)は、丸みのある不定形セル(16)を缶軸方向に積層状に並べたものである。
なお、図1、2の連続模様(2)および図4,5の連続模様(3)は多数の不定形の多角形セル(10)(12)が一定の隙間をもって全方向に最密となるように並べられているので境界部(11)(13)、即ちセル(10)(12)間の隙間の領域は一定幅の直線となっている。前記境界部はセル間の隙間領域であるから、境界部の形状はセルの形状と並べ方によって決まるものであり、必ずしも直線や一定幅ではない。
前記連続模様は印刷によって付するものであるから、各セルおよび境界部の階調は印刷時のインクの色、インクの付着量によって設定することができる。例えば、明色の下地上に暗色のインクで印刷する場合は、インクの付着量を少なくして着色を薄くすることによって明るい階調の色が得られ、インクの付着量を多くして着色を濃くすることによって暗い階調の色が得られる。逆に、暗色の下地上に明色のインクで印刷する場合は、インクの付着量を少なくして着色を薄くすることによって暗い階調の色が得られ、インクの付着量を多くして着色を濃くすることによって明るい階調の色が得られる。このように印刷時の着色の濃淡によってセルの明暗を容易に設定することができる。また、網点印刷においては、ドットの密度やドットの直径を変えることによって階調差を出すことができるが、これらもインクの付着量の差によって階調を表す手法である。
また、前記連続模様において最も明るい階調色または最も暗い階調色のいずれか一方は境界部であるから、境界部の表示色でベースコートを塗装し、セル部分にのみインクを塗布するようなグラデーション印刷を行うことにより、ベースコート色を境界部として表示することができる。ベースコートを塗装した場合は缶胴表面の金属光沢が打ち消されるので、淡い色使いや明度差の小さいグラデーションでもくっきりと見せることができ、安定した立体感を作り出すことができる。また、ベースコートを塗装せずに缶胴の表面色を境界部の表示色として利用することもできる。ただし、缶胴表面は金属光沢を有しているため、境界部にセルの表示色や周囲の環境が映り込むことがあるので、金属光沢を有する缶胴色がセル内の最明階調色よりもさらに明るく表示されることも、最暗階調色よりもさらに暗く表示されることもある。また、缶胴を置く環境や缶胴を見る角度が変わると視認できる階調が変化することもある。さらに、セルの背後に缶胴の金属光沢が透けて見えるので、グラデーションに光輝性が付加されてベースコート付きのものとは違った趣の立体感が得られる。
なお、境界部の表示色として缶胴の表面色またはベースコートを使用することは必須条件ではない。境界部をセルの印刷と同時に、あるいは別工程で印刷することもできる。また、缶胴に直接連続模様を印刷した金属缶の他、予めフィルムに連続模様を印刷し、この印刷済フィルムを缶胴に巻き付けた金属缶も本発明に含まれる。
前記連続模様はエンボス加工を行わず印刷のみによって立体感を作り出したものであるから、少ない工程で意匠性の高い缶胴を効率良く製造できる。缶胴の製造ラインには缶胴の外面印刷の工程も組み込まれているので、印刷内容の変更だけで実施可能である。また、エンボス加工であれば缶胴強度を低下させないためにセルの形状、寸法、数が制限されるが、本発明は印刷による視覚的効果によって立体感を得たものであるから、模様が缶胴強度維持のために制限されることがなく、デザインの自由度が大きく、連続模様を付する位置や領域も自由である。
また、本発明の金属缶の材質は限定されず、アルミニウム、鋼等を使用できる。また、金属缶の形状も缶胴の周壁が平坦であること以外に制限はなく、ネック部にフランジを形成して蓋体を取り付けるツーピース缶、無底缶胴に底体および蓋体を取り付けるスリーピース缶、缶胴の上部に雄ねじ部を有する口金を形成し、この口金にスクリューキャップを装着するようにしたボトル缶のいずれにも適用できる。
図1、2、4、5に参照されるように、アルミニウム製の有底円筒形の缶胴(1)に連続模様を(2)(3)を印刷した。
缶胴(1)は直径66mmのDI缶であり、周壁は凹凸の無い平滑壁である。最大印刷領域は缶軸方向に115mm×円周方向に約207mmである。缶胴(1)は、外周面にベースコートを塗装しないアルミニウム鏡面のもの、白色のベースコートを塗装したもの、黒色のベースコートを塗装したもの3の種類を準備し、セルのグラデーション印刷を網点印刷で行った。缶胴の種類および印刷のインク色の組み合わせにより、表1に示す7種類の連続模様を形成した。
[No.1〜3:図1、2参照]
アルミニウム鏡面の缶胴(1)に、黒インク(No.1)、赤インク(No.2)、青(No.3)で網点印刷を行うことによって連続模様(2)を形成した。網点印刷に際しては、セル(10)内でインクの塗布量を連続的に減じることによってグラデーションを形成し、インクを塗布しないことによって境界部(11)を形成した。
表1にグラデーション方向およびインクの塗布量を示す。グラデーション方向はインクの塗布量が少なくなる方向とし、水平線上の左向きを0°とし、0°から反時計回りにプラス角度、時計回りにマイナス角度で表し、水平線に沿って右向きの方向を180°で表した。表1においては、多数のセル(10)におけるグラデーション方向の平均値および変動範囲(図3のθ)を示す。
インクの塗布量は相対値で表すものとし、数字が小さくなるほど塗布量が少なくなる。No.1〜3はアルミニウム鏡面上に黒、赤、青の各インクを塗布するものであるから、インクの塗布量が多い程暗い階調色となり、塗布量が少ない程明るい階調色となる。
以上より、セル(10)内において左上方向の明度が暗くなり、右下方向の明度が明るくなるグラデーションが表示され、境界部(11)はアルミニウム鏡面によって表示された。
[No.4〜6:図1、2参照]
白色のベースコートを塗装した缶胴を使用したことを除き、No.1〜3と同じ網点印刷を行った。
これにより、セル(10)内において左上方向の明度が暗くなり、右下方向の明度が明るくなるグラデーションが表示され、境界部(11)は白色ベースコートによって表示された。
[No.7:図4、5参照]
アルミニウム鏡面の缶胴(1)に黒インクで網点印刷を行うことによって連続模様(3)を形成した。網点印刷に際しては、セル(12)内でインクの塗布量を連続的に減じることによってグラデーションを形成し、黒インクをベタ塗りすることによって境界部(13)を形成した。
表1に、グラデーション方向の平均値および変動範囲、およびインクの塗布量を示す。
No.7はアルミニウム鏡面の上に黒インクを塗布するものであるから、インクの塗布量が多い程暗い階調色となり、塗布量が少ない程明るい階調色となる。
以上より、セル(12)内において左上方向の明度が明るくなり、右下方向の明度が暗くなるグラデーションが表示され、境界部(13)は黒インクのベタ塗りによって表示された。
以上より、7種類の連続模様付の缶胴を得た。これら7種類の缶胴を目視観察したところ、連続模様はいずれも立体感を感じさせるものであり、印刷によって立体感を作り出すという作用を奏していた。
さらに、前記7種類の缶胴の連続模様について、境界部およびセル内の最明領域および最暗領域におけるL表色系の明度(L)、色度(a)(b)を測定した。測定は、分光色測計(コニカミノルタ株式会社、CM−700d)を用い、SCI(Specular Component Include)方式で受光角度を8°とし、測定口径をφ3mm(安定板なし)として測定した。測定値を表2に示す。また、最も高い明度を示した領域をL比率=100.0とし、他のセルを相対値で表した。
表2の結果より、No.1〜3のアルミニウム缶胴およびNo.4〜6の白色ベースコート付缶胴ではどのカラーでも網点印刷によるグラデーションが安定して表示され、アルミニウム缶胴の境界部および白色ベースコートを利用した境界部が最も明るい階調で表示され、セル内もインクの塗布量に応じた明るさで表示された。また、No.7の黒色境界部缶胴においても、黒インクによる網点印刷によるグラデーションが安定して表示され、黒インクをベタ塗りした境界部が最も暗い階調で表示され、セル内もインクの塗布量に応じた明るさで表示された。
本発明は飲料用の金属缶として好適に利用できる。
1…缶胴
2、3、4、5…連続模様
10、12、14、16…セル
11、13…境界部
θ…グラデーション方向の変動範囲

Claims (8)

  1. 缶胴の平滑な周壁の少なくとも一部に、多数のセルが周方向および缶軸方向に並んだ連続模様が印刷により付され、
    前記セルは連続的に階調が変化する同系色のグラデーションで表示され、かつ隣接するセルはこれらのセルの表示色とは異なる階調色の境界部で隔てられていることを特徴とする金属缶。
  2. 前記境界部がセル内のグラデーションの最も明るい階調色よりもさらに明るい明度で表示され、
    前記境界部の明度を100としたとき、セル内の最も明るい最明階調色の明度が70〜99であり、セル内の最も暗い最暗階調色の明度が50〜98であり、前記最明階調色と最暗階調色との明度差が0.5〜30である請求項1に記載の金属缶。
  3. 前記境界部がセル内のグラデーションの最も暗い階調色の明度よりもさらに暗い明度で表示され、
    前記セル内の最も明るい最明階調色の明度を100としたとき、セル内の最も暗い最暗階調色の明度が50〜90であり、前記境界部の明度が45〜65であり、前記最暗階調色と境界部の明度の差が5〜35である請求項1に記載の金属缶。
  4. 前記多数のセルのグラデーション方向はグラデーション方向の平均値の±30°の範囲内に存在する請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
  5. 前記セルは不定形である請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
  6. 前記缶胴にベースコートが付され、このベースコート上にセルのグラデーション印刷が付されることにより、ベースコートが境界部の表示色となされている請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
  7. 前記缶胴にベースコートを付することなくセルのグラデーション印刷が付されることにより、缶胴の金属表面が境界部の表示色となされている請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
  8. 前記缶胴にベースコートを付することなくセルのグラデーション印刷と境界部の印刷が付されることにより、セルと境界部とが異なる表示色となされている請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の金属缶。
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