JP2014223733A - 多点ゲート用射出成形金型 - Google Patents

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直樹 田原
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Abstract

【課題】多点ゲートを有する射出成形金型において、不必要な部品及び溝加工を削除して廉価に構成するとともに、型開き時の作業を容易にすること。【解決手段】固定型11のノズル3側端面には、ノズル3の先端部に接する受入口141を有するハブプレート14を埋設する。受入口141には、大径孔、中径孔及び複数の小径孔を形成して固定型11内を貫通する複数のスプル流路15に接続する。複数のスプル流路15は、放射線状に斜めに傾斜して形成され、固定型11の先端面に配置するそれぞれのランナー17の入口に接続する。一方、ハブプレート14の受入口141内には、型開き時における射出時に噴射した溶解した樹脂材(スプル元部)を除去するための、押出装置と圧縮コイルばねを備えた残樹脂除去装置20を配設する。【選択図】図1

Description

本発明は、固定型と可動型との間に形成されるキャビティに複数のゲートを有する多点ゲート用射出成形金型に関する。
一般に、樹脂材を射出成形する際に、大型成形品を成形したり、多数の成形品を同時に成形したりする場合に、多点ゲートで構成された射出成形金型が使用されることが多い。また、型開閉時に、固定型と可動型との型開きに加えて、固定型とノズルとの間に配置されるプレートを離隔してスプルを取り除くための3枚金型で構成されることも多い。
従来の多点ゲート用射出成形金型(以下、射出成形金型ともいう)100の一例では、図9〜12に示すように、固定型101と可動型102が開閉可能に配置され、固定型101と可動型102との間にはキャビティCが形成されている。キャビティCは、断面半リング状に形成されている。射出ユニットのノズルNと固定型101との間には、固定型取り付け板103に装着されたスプル払出板104が配置されている。ノズルNの対向位置には、射出成形金型100の固定型取り付け板103とスプル払出板104内を貫くようにスプルブッシュ105が挿入されている。スプルブッシュ105の中央位置にスプル孔106が、スプルブッシュ105を貫通するように形成されている。
固定型101には、スプルブッシュ105のスプル孔106を間にして複数のスプル流路107が固定型を貫通するようにスプル孔106と平行して形成されている。固定型101のスプル払出板104側に、複数のスプル流路107にスプル孔106から流入する溶解された樹脂材P1を流入させるための連結溝108が、複数のスプル流路107間を繋げるように形成されている。
固定型101と可動型102との間に形成されるキャビティCには、それぞれのスプル流路107の先端との間に、スプル流路107と直交する複数のランナー109と複数のゲート110が形成されている。
ノズルNから噴射される溶解された樹脂材P1は、スプルブッシュ105のスプル孔106から連結溝108を通って、固定型101に形成された複数のスプル流路107と、複数のランナー109、複数のゲート110を通ってキャビティC内に流入される。
上述の射出成形金型100を型開きする際には、図10に示すように、先ず固定型取り付け板103がスプル払出板104を伴って、固定型101から開放される。この際、連結溝108に残されて固化された樹脂材P1は、スプル流路107内に残されて固化された樹脂材P1と引き離されて、スプル払出板104のスプル孔106内に残されて固化された樹脂材P1に繋がれている(以下、スプル払出板側樹脂材P1という)。次に、図11に示すように、スプル払出板104が固定型取り付け板103より開放されて、スプル払出板側樹脂材P1を取り出し可能とする。次に、図12に示すように、可動型102が固定型101に対して離脱するように移動して型開きする。固定型101とスプル払出板104との開放空間で、スプル払出板側樹脂材P1を取り出し、固定型101と可動型102との開放空間から一体となった樹脂成形品P及びランナー109内及びスプル流路107内で固化された樹脂材(以下、ランナー側樹脂材という)P1を取り出し、その後、ランナー側樹脂材P1を樹脂成形品Pから除去して樹脂成形品Pを成形品として使用することになっていた。
また、特許文献1は、3枚金型の一例を示すものであり、固定側金型内に、ランナー払い板が配置されていて、固定側金型と可動側金型が型開きする際に、ランナー払い板が型開き可能に構成されている。ランナー払い板にはスプルが形成され、固定側金型にはランナー払い板と対向する左部固定側型板に、ランナー上流部とランナー下流部が形成されている。ランナー上流部は、ランナー下流部を接続するためにランナー上流部用の溝が左部固定側型板の端面に沿って形成され、ランナー下流部は、キャビティに通じるために固定側金型を挿通して形成されている。そして、固定側金型と可動側金型との型開きで射出成形品を取り出す際に、ランナー払い板が解放されて、スプルやランナー内に残された樹脂を除去することになっていた。
特開2003−33949号公報
しかし、多点ゲート式の射出成形金型100では、図9〜12に示すように固定型101に形成される連結溝108あるいは、特許文献1に示すランナー上流部用の溝は複数形成されていることから、溝加工によるコストが高くなり、金型製作費用を高くしていた。
また、3枚金型の場合、スプル払出板104や特許文献1のランナー払出板を固定型に対して開くように構成していることから、固定型取り付け板103を含むスプル払出板104やランナー払出板やスプルブッシュ105、また、スプル払出板104やランナー払出板を開くための部品が必要となり、部品点数を多くしてコストを高くすることになっていた。また、スプル払出板104やランナー払出板を開いて、図9乃至12に示すスプル払出板側樹脂材P1を手で除去することは、ランナー払出板104を固定型101から解放する工程を増やすことになるとともに、スプル払出板側樹脂材P1の取り出しに手間をかけることになって、作業を複雑化させることになり、作業時間を増やすことになっていた。
本発明は、上述の課題を解決するために、金型の溝加工を削除して、金型製作コストを廉価にするとともに、従来3枚金型で構成されていたプレート(例えば図9に示すスプル払出板104や特許文献1に示すランナー払い板)をなくすことによって、金型をコンパクトに形成して型開きの作業を容易にできる多点ゲート式射出成形金型を提供することを目的とする。
そのために、本発明は、以下のように構成する。すなわち、
請求項1記載に係る発明は、固定型と可動型との間にはキャビティが形成され、前記キャビティには、溶解された樹脂が流入される複数のゲートが形成され、前記固定型内に複数のスプル流路が型開き方向に沿って挿通して形成され、前記複数のスプル流路の各先端にランナーが接続され、前記各ランナーと前記複数のゲートとが連結される多点ゲート用射出成形金型であって、前記スプル流路は、ノズルから流入される溶解された前記樹脂を受け入れる1箇所の受入部から前記複数のランナーの入口に向かって、放射線状に傾斜して形成され、前記受入部には、前記受入部に残されている樹脂部材を除去する残樹脂除去装置が配設されていることを特徴とするものである。
これによれば、受入部を固定型に装着することで、従来の図9に示すようなスプル払出板104やスプルブッシュ105、特許文献1に記載されたランナー払出板等を削除できることとなって、部品の大幅な削減を図ることができる。しかも、ノズル側から射出された溶解された樹脂は、受入部から、固定型に形成された放射線状のスプル流路を通って、直接キャビティのゲートに接続されるランナーに達することができるから、従来のように固定型の払出板側に対向する連結溝や、特許文献1に記載されたランナー上流部を形成する必要がない。そのために、固定型に形成される溝加工を削除できる。
さらに、受入部内では、型開きの際に受入部に残された固化された樹脂材を残樹脂除去装置で自動的に除去できるから、従来のスプル払出板104や特許文献1に記載されたランナー払出板を開いて残された樹脂材を取り除く工程を削除でき、型開きの際の製品取出の作業を容易にすることができる。
また、請求項2記載に係る発明は、請求項1の発明に係るものであって、前記受入部は、前記ノズルの射出口に対向する受入口を有する板状のプレートに形成され、前記プレートが、前記固定型の前記ノズル側に対向する面に埋設されていることを特徴としている。
これによれば、受入部が板状のプレートに形成されることで、製品の異なるものに対して、容易に交換できるとともに板状のプレートを固定型の内部に埋設することによって、固定型と固定型取り付け板との間に隙間をなくすことができて金型をコンパクトに構成できる。
また、請求項3記載に係る発明は、請求項1に係るものであって、前記受入部は、前記ノズルの射出口に対向する受入口を有する板状のプレートに形成され、前記プレートが、前記固定型の前記ノズル側に対向する面上に載設されていることを特徴としている。
これによれば、受入部を形成するプレートを交換することができるために多様な製品に対応することができるとともに、固定型に受入部を埋設する加工を省略できるから、金型製作費を廉価にすることができる。
また、本発明の請求項4記載に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係るものであって、前記除去装置が、圧縮コイルばねと、前記圧縮コイルばねに押圧されて前記受入部内で移動可能な除去部材とを備えていることを特徴としている。
これによれば、型開きの際に、圧縮コイルばねが受入部内に残された、固化された樹脂を自動的に押し出して除去するから、型開き作業を容易にすることができる。
また、本発明の請求項5記載に係る発明は、請求項2乃至3のいずれかに係るものであって、前記受入部付近には、溶解された樹脂材を冷却する冷却装置が配設されていることを特徴としている。
これによれば、例えば、溶解温度が高い樹脂材料を射出成形する場合、樹脂材料が固化しにくく固化するまでの時間を要するから、冷却装置で金型を冷却することにより、短時間で溶解された樹脂材を固化することができる。そのため、型開き時間を早くすることができる。
また、本発明の請求項6記載に係る発明は、請求項5に係るものであって、前記冷却装置は、前記プレート内に配設されて冷却液を流通する冷却液通路と、前記冷却液通路に前記冷却液を流入する配管手段と、前記固定型に形成されて前記配管手段を収納する収納溝と、を有して構成されることを特徴としている。
これによれば、冷却装置を、受入部付近に設けることができるので、冷却効果を高めることができる。
本発明の一実施形態を示す射出成形金型の断面図である。 図3におけるII−II断面図である。 図2におけるX矢視図である。 図2のハブプレートにおける押出部品の移動状態を示す断面図である。 図1の射出成形金型における型開き途中の状態を示す断面図である。 図1の射出成形金型における型開き完了の状態を示す断面図である。 図1の固定型における冷却部を示す斜視図である。 同側面図である。 従来の多点ゲート用射出成形金型を示す断面図である。 同型開きの途中段階を示す作用図である。 同型開きの途中段階を示す作用図である。 同型開きの完了を示す作用図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、一実施形態を示す多点ゲート用射出成形金型(以下、射出成形金型という。)10の断面図であり、射出成形金型10は、射出成形機1のノズルユニット2に配置されているノズル3に対向する固定型11と、固定型11に対して接近離隔する可動型12と、を備えている。固定型11と可動型12との間にはキャビティ13が形成されている。実施形態におけるキャビティ13は、従来と同様、断面半円リング状の成形空間部として形成されている。
固定型11には、ノズル3に対向する位置にあって、ノズル3側前端面に矩形凹状の受入凹部11aが形成されている。受入凹部11aには、受入部としての板状のプレート(以下、ハブプレートという)14が埋設されている。受入凹部11aから、固定型11の先端に向かって、複数(実施形態では2箇所)のスプル流路15が斜め方向に放射線状に形成されている。一方、キャビティ13には、複数(実施形態では2箇所)のゲート16が形成され、それぞれのゲート16とスプル流路15の先端とを連結するように、それぞれランナー17が形成されている。ランナー17は、固定型11の後端面と可動型12の前端面とに形成された溝で囲まれることによって形成されている。
図2〜3に示すように、ハブプレート14は、矩形板状に形成されるとともに、ノズル3側の中央部に受入口141を有し、受入口141には、ノズル3(図1参照)側端面から順に、深さ方向に狭小となる腕状の大径孔141aと、深さ方向に狭小となる中径孔141bと、深さ方向に狭小となる複数個所(図例では2箇所)の小径孔141cとが形成されている。大径孔141aはノズル3の先端部が当接され、中径孔141bと小径孔141cには、射出されて溶解された樹脂材の通路となり、冷やされた樹脂材がスプル元部P2(図6参照)となって固化された状態で残ることになる。
ハブプレート14の幅方向(図1の左右方向)の中央部には、受入口141に対して直交(図3における小径孔141c、141cを結ぶ仮想線に対して直交する方向)する1箇所の位置に正面視矩形状の溝142が形成されている。図2乃至3に示すように、溝142には、受入口141の中径孔141b、小径孔141cに残されたスプル元部P2を除去するための残樹脂除去装置20が配置されている。残樹脂除去装置20は、受入口141内に残された樹脂材P1を押し出す除去部材(以下、押出部材という)21と、固定型11内に埋設された圧縮コイルばね22とを備えている。押出部材21は、樹脂材で形成されて溝142内に収納可能に細長の直方体状に形成されている。また、押出部材21の長手方向の一方の側(受入凹部11aの中央側)には、受入口141の大径孔141a、中径孔141b、小径孔141cの形状の一部を形成するために、大径形成部21a、中径形成部21b、小径形成部21cを備えている。さらにその反対側には、押出部材21の高さ方向の中間部に押出部材21の高さ方向に沿って切欠溝21dが形成され、ハブプレート14に支持されたガイドピン23を挿入可能にしている。ガイドピン23は、押出部材21が圧縮コイルばね22の付勢力で移動する際の移動を規制するストッパの機能を有している。なお、押出部材21の小径形成部21cと中径形成部21bとの段差面21eが、スプル元部P2の中間底面P2aに接触し、スプル元部P2をハブプレート14から押し出して除去できるように形成されている。
圧縮コイルばね22は、固定型11の受入凹部11aにおける溝142の底部より深さ方向に向かって形成されたばね収納孔11b内に一端が係止されて収納されている。
なお、可動型12の固定側11と反対の側(図1における左側)には複数のスペーサブロック25が配置され、可動型取り付け板26に連結されている。可動型12と可動型取り付け板26との間には、第1エジェクタブロック27と第2エジェクタブロック28が配置されて、型開きの際の樹脂成形品Pを取り出すように構成されている。
次に、上述のように構成された射出成形金型10の作用について説明する。
キャビティ13内に充填される樹脂成形品Pが断面半リング状に成形される場合、キャビティ13には複数個所(図例においては2箇所)のゲート16が形成されて、それぞれ、溶解された樹脂材P1がゲート16を介してキャビティ13内に充填される。
射出成形機1のノズルユニット2が射出成形金型10に向かって移動し、ノズル3の先端部をハブプレート14の受入口141に押し付ける。ノズル3の先端部は、受入口141の大径孔141aに接触する。この際、ノズル3が受入口141の大径孔141aに接触する前は、図4に示すように、残樹脂除去装置20の押出部材21のノズル3側元部が圧縮コイルばね22によって、ハブプレート14の端面からノズル3側に突出した状態にある。図2に示すように、ノズル3を受入口141に近づけて大径孔141aに接触すると、ノズル3の先端部で押出部材21を押圧して、押出部材21を圧縮コイルばね22の付勢力に抗してハブプレート14内に埋設させる。
次に、射出成形機1のノズルユニットから、溶解された樹脂材P1を射出成形金型10内に射出する。溶解された樹脂材P1は、ハブプレート14の受入口141の複数の小径孔141cから、小径孔141cに接続されている複数のスプル流路15に送給され、複数のランナー17から複数のゲート16に到る。そして、キャビティ13内に充填される。
次に金型の型開きについて説明する。
図5に示すように、ノズル3が射出成形金型10から後退した後、可動型12が固定型11に対して離隔する方向に移動する。可動型12が固定型11から離隔する方向に移動すると、スプル流路15内に溜った固化された樹脂材(以下、スプル部という)P3は、ランナー17内に溜った固化された樹脂材(以下、ランナー部という)P4とともに可動型12に引っ張られて固定型11から抜け出そうとする。スプル部P3は、固定型11から全部が抜け切れていない状態(図5の状態)では、一部のスプル部P3が、傾斜されたスプル流路15内に残されているため、スプル部P3は、ランナー部P4から直線上に延びた中間部から、スプル流路15に沿って傾斜して形成されることになる。
一方、ノズル3(図1参照)が固定型11から離隔すると、図4に示すように、残樹脂除去装置20の押出部材21が、圧縮コイルばね22の付勢力によって、ノズル3側に押し出される。押出部材21の段差面21eがスプル元部P2の中間底面P2aに接触していることから、圧縮コイルばね22の付勢力で押し出された押出部材21は、スプル部P3が可動型12に引っ張られることによって、スプル部P3から切り離されて、ハブプレート14から除去される。圧縮コイルばね22の付勢力で移動する押出部材21は、切欠溝21d内に挿入されているガイドピン23によって、その移動が規制される。
図6に示すように、型開きが完了する位置に達すると、可動型12の移動とともに固定型11から離れたスプル部P3はランナー部P4から固定型11の幅方向の中心方向に向かって傾斜して形成されることになる。そして、この型開き完了の位置において、キャビティ13に充填された樹脂成形品Pと樹脂成形品Pと一体的に連結されたスプル部P3、ランナー部P4とを射出成形金型10内から取り除き、スプル部P3、ランナー部P4とを樹脂成形品Pから除去する。
なお、上述したものは、溶解される温度が低い(160℃程度)樹脂材料、例えば、PPについての説明であるが、例えば、溶解される温度が高い(220〜240℃)樹脂材料、例えば、ABSの場合、図7〜8に示すように、射出成形金型30に冷却部31が形成されることが望ましい。
射出成形金型30の固定型に設けられる実施形態の冷却部31には、ハブプレート40が埋設される受入凹部31a付近に、ホース収納溝32が形成されている。ホース収納溝32は、固定型11の一つの端面から中央部に向かって形成され、中央部付近32bでは端面付近32aに比べて溝幅が大きく形成されている。ホース収納溝32の一方の内側面は受入凹部31aの一方の側面に連通している。したがってホース収納溝32にはハブプレート40の一側面が連接されることとなる。ホース収納溝32には、冷却水を共有する2本の冷却用ホース33(流入側冷却ホース33a、流出側冷却ホース33b)が収納される。それぞれの冷却用ホース33(流入側冷却用ホース33a、流出側冷却用ホース33b)は、冷却用ホース33のホース収納溝32の中央部付近32bの幅広部においてハブプレート40に配管部材34を介して接続されている。
一方、ハブプレート40には、押出部材21が形成されている部分側を除く受入口141の周り3方にコ字状の冷却水通路(冷却液通路)41が形成されている。冷却水通路41は、冷却用ホース33と直交する方向に押出部材21を間にして形成される2本の第1通路41a、41aと第1通路41a、41aを連結する第2通路41bを有している。第2通路41bは、ハブプレート14に孔加工をする際、孔加工できるように、ハブプレート40を貫通して形成し両端部に図示しない止め栓を締め込んでいる。そして、一方の第1通路41aは流入側冷却用ホース33aに接続され、他方の第1通路41aは、流出側冷却用ホース33bに接続され、流入側冷却用ホース33aから流入された冷却水が流出側冷却用ホース33bに流れることによって冷却水が循環されて、ハブプレート14を冷却することになる。
冷却用ホース33は、元部で水道の蛇口に配管されて水が供給されるか、あるいは、水以外の冷却液が供給される。冷却用ホース33に冷却水あるいは冷却液が循環されることにより、射出成形金型30が冷やされ、溶解された樹脂材P1が固化されやすくなる。樹脂材P1が固化されることにより、型開きの際に、固化された樹脂成形品P及び樹脂材P1を取り出すことができる。
上述のように、実施形態の射出成形金型10(又は30)では、ノズルユニット2のノズル3から射出された溶解された樹脂材P1は、ハブプレート14(または40)の受入口141を介して、固定型11のスプル流路15に流入される。スプル流路15は、ハブプレート14(または40)の受入口141から斜め方向に傾斜して、直接、複数のランナー17入口に接続されているから、従来のスプル払出板やbスプルブッシュ105等の部品を削除できるともに固定型のノズル側端面に複数のスプル流路15をつなぐための溝加工を施すことがない。したがって、金型加工費を廉価にすることができる。また、ハブプレート14(又は40)には、圧縮コイルばね22によって移動する押出部材21を配置しているから、射出成形機1のノズル3がハブプレート14(又は40)から離隔した時点で、ハブプレート14(又は40)の受入口141に残されたスプル元部P2をスプル部P3から切り離して、ハブプレート14(又は40)から除去することができる。したがって、従来のように、スプル払い板やランナー払い板のように、型開き時に、固定型との間で開放空間を設ける工程を経なくてすむ。その分、型開き作業を容易化することができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限るものではない。例えば、ハブプレート14(又は40)は、固定型11に埋設するものではなく、固定型11のノズル3側端面に重ねるように装着してもよい。これによって、固定型11のノズル3側端面に受入凹部11aの加工を施さなくてもよい。
また、残樹脂除去装置20において、押出部材21に付勢力を付与する除去手段は、圧縮コイルばね22でなくてもよい。例えば、逆に押出部材21で押圧して圧縮される弾性部材であってもよく、空気圧で押し出すシリンダ装置であってもよい。さらに押出部材21をノズル側端面から引っ張るように構成する引っ張りばねであってもよい。いずれにしろ、型開き時に、ノズル3が受入口141から離隔することにより、スプル元部P2をスプル部P3から引き離せるように構成できればよい。
また、ノズル3から射出される溶解された樹脂材P1を受け入れる受入部を、固定型に直接形成することも可能である。この場合、ハブプレート14を無くすことによって部品点数を少なくすることができる。しかし、受入部を矩形板状のハブプレート14(又は40)に形成することよって、ハブプレート14(又は40)を交換できるので、ハブプレート14(又は40)の受入口141を多様に形成することができる。つまり、小径孔141cの個数により複数種類のハブプレート14(又は40)を用意しておくことができる。
また、小径孔141cのいくつかを埋めて溶解された樹脂材P1をスプル流路15に流入させないようにすることもできる。例えば、多点ゲートではなくゲートが一つの場合であっても、ハブプレート14(又は40)に形成された多数の小径孔141cの一つを残して他の全部を埋めておけば、1個のスプル流路15だけを使用することができる。
1、射出成形機
3、ノズル
10、30、射出成形金型
11、固定型
12、可動型
13、キャビティ
14、ハブプレート(受入部)
141、受入口
15、スプル流路
16、ランナー
17、ランナー
20、残樹脂除去装置
21、押出部材
22、圧縮コイルばね
31、冷却部
32、ホース収納溝
33、冷却用ホース
41、冷却水通路

Claims (6)

  1. 固定型と可動型との間にはキャビティが形成され、前記キャビティには、溶解された樹脂が流入される複数のゲートが形成され、前記固定型内に複数のスプル流路が型開き方向に沿って挿通して形成され、前記複数のスプル流路の各先端にランナーが接続され、前記各ランナーと前記複数のゲートとが連結される多点ゲート用射出成形金型であって、
    前記スプル流路は、ノズルから流入される溶解された前記樹脂を受け入れる1箇所の受入部から前記複数のランナーの入口に向かって、放射線状に傾斜して形成され、
    前記受入部には、前記受入部に残されている樹脂部材を除去する残樹脂除去装置が配設されていることを特徴とする多点ゲート用射出成形金型。
  2. 前記受入部は、前記ノズルの射出口に対向する受入口を有する板状のプレートに形成され、前記プレートが、前記固定型の前記ノズル側に対向する面に埋設されていることを特徴とする請求項1記載の多点ゲート用射出成形金型。
  3. 前記受入部は、前記ノズルの射出口に対向する受入口を有する板状のプレートに形成され、前記プレートが、前記固定型の前記ノズル側に対向する面上に載設されていることを特徴とする請求項1記載の多点ゲート用射出成形金型。
  4. 前記残樹脂除去装置が、圧縮コイルばねと、前記圧縮コイルばねに押圧されて前記受入部内で移動可能な除去部材とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多点ゲート用射出成形金型。
  5. 前記受入部付近には、溶解された樹脂材を冷却する冷却装置が配設されていることを特徴とする請求項2乃至3のいずれかに記載の多点ゲート用射出成形金型。
  6. 前記冷却装置は、前記プレート内に配設されて冷却液を流通する冷却液通路と、前記冷却液通路に前記冷却液を流入する配管手段と、前記固定型に形成されて前記配管手段を収納する収納溝と、を有して構成されることを特徴とする請求項5記載の多点ゲート用射出成形金型。
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