JP2014223664A - ベルトラッパー、帯状体の巻取方法及び電気錫メッキライン - Google Patents

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篤 下田
Atsushi Shimoda
篤 下田
広 西川
Hiroshi Nishikawa
広 西川
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Abstract

【課題】帯状体を高速で安定的に巻き取ることを可能とするベルトラッパー、このベルトラッパーを用いた帯状体の巻取方法、及びこのベルトラッパーを備える電気錫メッキラインを提供する。【解決手段】ベルトラッパー10は、複数のガイドプーリー11a〜11gの一つとして、アームプーリー11bよりテンションリール16の回転方向下流側に配設される補助プーリー11aをさらに備え、アーム13が、アームプーリー11bを先端部分で支持するアーム本体13a、アーム本体13aの先端部分に連接され、補助プーリー11aを揺動及び回転可能に支持する揺動アーム13b、及び補助プーリー11aをテンションリール16の周面に向かって押し付ける押し付け手段13cを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、鋼帯等の帯状体を巻き取るベルトラッパー、このベルトラッパーを用いた帯状体の巻取方法、及びこのベルトラッパーを備える電気錫メッキラインに関する。
鋼帯等の帯状体を巻き取る装置の一つとしてベルトラッパーがある。図4に示すように、従来のベルトラッパー30は、複数のガイドプーリー31a〜31g(他に図示していないガイドプーリーもある)と、これらのガイドプーリー31a〜31g等に掛け渡された無端ベルト32と、アーム33とを備えている。アーム33は、複数のガイドプーリー31a〜31gの一つであるアームプーリー31aをその先端部分で、アームプーリー31bをその中間部分で共に回転及び移動可能に支持している。アーム33は、シリンダ37により回動軸αを中心に回動(回転運動)可能に操作できるよう構成されている。さらに、ベルトラッパー30は、アーム33に、その先端部分及びアームプーリー31aを覆うように設けられた先端ガイド34を備えている(特許文献1参照)。
このベルトラッパー30においては、巻き取りを始める前に、アーム33を操作してアームプーリー31a等をテンションリール35の周面(帯状体36の巻き付け開始位置Xの後方側の周面であり、帯状体36が搬送される位置の内側)に近づけることにより、無端ベルト32をテンションリール35の周面に押し付けた状態とする。このようにした状態でテンションリール35を回転させ、送られてくる帯状体36を無端ベルト32とテンションリール35との間に挟み付けて挿入させることで、帯状体36の先端をテンションリール35に巻き取ることができる。
ここで、先端ガイド34は、図5に示すように、内側(テンションリール35と対向する側)がテンションリール35の周面に沿うように湾曲した形状を有しており、以下のような役割を有する。無端ベルト32に押さえつけられつつテンションリール35と共に略一周回った帯状体36の先端は、無端ベルト32がテンションリール35から離れる位置Yからテンションリール35の接線方向(図5中の矢印m方向)に進もうとする。ここで、先端ガイド34は、この帯状体36の先端の進行方向を先端ガイド34の内側の形状、つまり周面形状に沿わせて曲がらせ、巻き付け開始位置Xにおいて送られてくる帯状体36の内側にスムーズに巻き込むようにしている。ここで、(1)無端ベルト32がテンションリール35から離れる位置Yと巻き付け開始位置Xとの距離を短くし、(2)無端ベルト32から離れる位置Yでの帯状体36の先端の進行方向(接線方向)mと、送られてくる帯状体36の進行方向nとのなす角Q’(図4においては45°程度)を小さくするほど、帯状体36の先端は新たに送られてくる帯状体36の内側にスムーズに巻き込まれることとなる。
このようなベルトラッパー30における帯状体36の巻き取りにおいては、生産性等の点から高速化が求められているが、高速にかつ安定的に巻き取るには以下のような不都合な点がある。
(1)先端ガイド34は、無端ベルト32とは異なり帯状体36と共には回転しない静止物である。従って、略一周して位置Yにおいて無端ベルト32から離れた帯状体36の先端は、その後、外面側が静止物である先端ガイド34の内側に接触し、摩擦により帯状体36の先端の速度が低下する。この結果、帯状体36の先端部分に皺等の変形が生じ、巻き取り不良となる場合がある(図5における二点鎖線参照)。
(2)アーム33の操作によりアームプーリー31aをテンションリール35に押し付ける方向に力を加えると、アーム33の回動軸αとの位置関係などにより、アームプーリー31aはテンションリール35の回転方向へ引き込まれようとする。この状態はアーム33が不安定であるため、安定性を高めるために、アームプーリー31aはテンションリール35から浮かした(力が作用しない)状態で使用する。このため、アームプーリー31aを、巻き付け開始位置Xに十分に近づけることができず、無端ベルト32がテンションリール35から離れる位置Yと、巻き付け開始位置Xとの距離が離れる。また、帯状体36の先端の進行方向(接線方向)mと送られてくる帯状体36の進行方向nとのなす角Q’を一定以上小さくすることができなくなるので、位置Xと位置Yとの間での帯状体36の先端部分の皺の発生等が生じやすくなる。
(3)上述のように先端ガイド34の内側はテンションリール35の周面に沿うように湾曲した形状を有しているが、様々なサイズのテンションリール35があるため、例えば径の小さいテンションリール35を使用する場合、先端ガイド34とテンションリール35との間に隙間Sが生じる(テンションリール35の周面形状と先端ガイド34の内側形状とが一致しなくなる)。このような場合、先端ガイド34は、帯状体36の進行をガイドするという機能を十分に発揮できず、巻き取り不良が生じやすくなる。これら(1)〜(3)の不都合は巻き取り速度を高めると顕著に生じるため、巻き取り速度を高めることができない。
(4)さらに、一般的には無端ベルト32の幅は帯状体36の幅に対して狭くなっているが、通常の巻き取りの際には特段の不都合は生じない。しかし、高速で巻き取りを行う場合には、帯状体36の搬送に伴って入ってくるエアーにより、帯状体36の両端部分(無端ベルト32により押さえられない部分)がテンションリール35から浮く(反った)状態となり、巻き取り不良の原因となる。
一方、ブリキ材を製造する電気錫メッキラインにおいては、特に薄手のブリキ材の製造の場合、350mpm〜500mpm程度の高速搬送によるメッキ処理等が可能となっている。しかし、最終の巻き取り工程においては、上述のようにベルトラッパーによる高速巻き取りを安定的に行うことができない。従って、安定的に巻き取りが可能な速度に搬送速度を抑えてメッキ工程等の他の全ての工程を行うか、ベルトラッパーの前にメッキ材を貯留するルーパー設備を配置することなどで対応している。しかし、ルーパー設備にメッキ材を通過させると、表面の錫メッキ層が軟らかいため、表面に疵が入りやすいという不都合がある。このように、電気錫メッキラインにおいては、最終工程であるベルトラッパーによるブリキ材の巻き取り工程が、生産性を高めるための律速となっている。
特開2008−37621号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、帯状体を高速で安定的に巻き取ることを可能とするベルトラッパー、このベルトラッパーを用いた帯状体の巻取方法、及びこのベルトラッパーを備える電気錫メッキラインを提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係るベルトラッパーは、複数のガイドプーリーと、該複数のガイドプーリーに掛け渡された無端ベルトと、前記複数のガイドプーリーの少なくとも一つをアームプーリーとして回転及び移動可能に支持するアームとを備え、
前記アームの操作により少なくとも前記アームプーリーをテンションリールの周面に近づけて前記無端ベルトを前記テンションリールの周面に押し付け、前記無端ベルトと前記テンションリールとの間に帯状体を挟み付けて前記帯状体を巻き取るベルトラッパーにおいて、
前記複数のガイドプーリーの一つとして、前記アームプーリーより前記テンションリールの回転方向下流側に配設される補助プーリーをさらに備え、
前記アームが、前記アームプーリーを先端部分で支持するアーム本体、該アーム本体の前記先端部分に連接され、前記補助プーリーを揺動及び回転可能に支持する揺動アーム、及び前記補助プーリーを前記テンションリールの周面に向かって押し付ける押し付け手段を有する。
第1の発明に係るベルトラッパーによれば、アームプーリーよりさらに下流側(巻き付け開始位置に近い位置)に配設される補助プーリーを備え、この補助プーリーをテンションリールの周面に押し付け可能に構成されているため、先端ガイドを用いることなく補助プーリーにより、帯状体の先端を巻き付け開始位置近くまで押さえておくことができる。従って、第1の発明に係るベルトラッパーによれば、帯状体の先端と先端ガイドとの接触が生じず、巻き付け開始位置近くまで、回転体である補助プーリーにより帯状体の先端を押さえておくことができるため、帯状体の皺等の発生を抑え、帯状体を高速で巻き取ることができる。また、特に小さい径の補助プーリーを用いれば、帯状体の先端と送られてくる帯状体との衝突の角度をより小さくすること、及び補助プーリーをより巻き取り開始位置に近づけることができるため、高速でのより安定的な巻き取りが可能となる。
なお、テンションリールにおける上流及び下流とは、巻き付け開始位置(帯状体の先端が最初にテンションリール周面に接触する位置)を最上流とし、回転方向に沿った方向を下流とする。
第1の発明に係るベルトラッパーにおいて、前記補助プーリーの径が前記アームプーリーの径より小さいことが好ましい。このように、小径の補助プーリーを用いることで、上述のように補助プーリーをより巻き付け開始位置に近づけて配置することができるため、皺の発生等が抑制され、巻き取り不良の発生を低減できる。
第1の発明に係るベルトラッパーにおいて、前記無端ベルト幅が前記帯状体の幅以上であることが好ましい。このようにすることにより、帯状体の外面全面を無端ベルトで押さえることができるため、高速での巻き取りをより安定的に行うことができる。
前記目的に沿う第2の発明に係る帯状体の巻取方法は、第1の発明に係るベルトラッパーを用いて帯状体を巻き取る工程を有する方法である。上述のように第1の発明に係るベルトラッパーを用いることで、高速での安定的な帯状体の巻き取りが可能となる。
第2の発明に係る帯状体の巻取方法において、前記アームプーリーを前記テンションリールに押し当てた状態で、かつ前記テンションリールの頂点より上流側の周面に配置し、前記補助プーリーを前記テンションリールの頂点より下流側の周面に配置した状態で、前記帯状体の巻き取りを開始することが好ましい。このようにすることで、アームプーリー及び補助プーリーを共にテンションリールに安定的に押し付けた状態とすることができ、かつ補助プーリーを巻き付け開始位置により近づけることができる。従って、高速巻き取りにおける皺の発生等の巻き取り不良をさらに低減できる。
前記目的に沿う第3の発明に係る電気錫メッキラインは、金属製の帯状体を電気錫メッキする電気錫メッキ装置、及びメッキされた前記帯状体を巻き取るベルトラッパーを備える電気錫メッキラインにおいて、前記ベルトラッパーが第1の発明に係るベルトラッパーである。第3の発明に係る電気錫メッキラインによれば、メッキされた帯状体を第1の発明に係るベルトラッパーにより高速で巻き取ることが可能なので、生産性を高めることができる。
第1の発明に係るベルトラッパー及び第2の発明に係る帯状体の巻取方法によれば、帯状体を高速で安定的に巻き取ることができる。また、第3の発明に係る電気錫メッキラインによれば、電気錫メッキの生産性を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るベルトラッパーを示す模式的側面図である。 同ベルトラッパーの部分的拡大図である。 同ベルトラッパーの模式的正面図である。 従来のベルトラッパーを示す模式的側面図である。 同ベルトラッパーの部分的拡大図である。
続いて、添付した図面を参照しながら本発明を具体化した実施の形態について説明する。
[ベルトラッパー]
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るベルトラッパー(帯状体の巻取装置)10は、複数のガイドプーリー11a〜11gと、無端ベルト12と、アーム13と、シリンダ14と、スイングフレーム15とを備えている。
ガイドプーリー11a〜11gは、円柱状のテンションリール16の周りに、各軸方向がテンションリール16の軸方向と平行となるように配置される。また、ガイドプーリー11a〜11cはアーム13に(後に詳述するように、ガイドプーリー11aは、アーム13の一部である揺動アーム13bに)、ガイドプーリー11d及び11eはスイングフレーム15に、ガイドプーリー11f及び11gはスイングフレーム15に立設された支持部材17に、それぞれ回転及び移動可能に支持されている。各ガイドプーリー11a〜11gはスイングフレーム15の動きに伴い移動し、さらに各ガイドプーリー11a〜11cはアーム13の動きに伴って移動するように構成されている。なお、ベルトラッパー10においては、ガイドプーリー11aが補助プーリー(以下、補助プーリー11aともいう)として、ガイドプーリー11bがアームプーリー(以下、アームプーリー11bともいう)として機能する。
ガイドプーリー11a(補助プーリー)の径は、他のガイドプーリー11b〜11gの径よりも小さい。例えばガイドプーリー11aの径は、40mm以上50mm以下が好ましい。他のガイドプーリー11b〜11gの径は例えば70mm以上120mm以下程度である。
無端ベルト12は、ガイドプーリー11a〜11gに掛け渡されている。図1の実線の状態においては、スイングフレーム15及びアーム13の操作により、無端ベルト12はテンションリール16の周面に押し付けられている。具体的には、図2における位置Aから位置Bの間(スイングフレーム15及びアーム13で覆われた側)においてテンションリール16を押し付けた状態となっている。
図3に示すように、無端ベルト12の幅は、巻き付ける帯状体20の幅以上で設定されている。例えば、帯状体20の幅が1100mmである場合、無端ベルト12の幅は1100mm以上である。
無端ベルト12の厚さは、例えば1mm以上2.5mm以下であり、1.5mm以上2mm以下が好ましい。このように厚さが比較的薄い無端ベルト12を用いることで、先端のガイドプーリー11a(補助プーリー)の径が小さくても、このガイドプーリー11aに沿って無端ベルト12を掛け渡すことができる。
アーム13は、アーム本体13a、遥動アーム13b及びバネ13c(押し付け手段の一例)を備えている(図1及び図2参照)。
アーム本体13a(アーム13自体)は、スイングフレーム15の先端部分を回動軸αとして回動可能に軸支されている。アーム本体13aは、L字状に屈曲した形状を有し、屈曲した部分近傍にガイドプーリー11cが、先端部分(揺動アーム13bとの連接部分)にガイドプーリー(アームプーリー)11bが、それぞれ回転可能に設けられている。
揺動アーム13bは、アーム本体13aの先端部分に連接されている。揺動アーム13bは、このアーム本体13aとの連接部分を中心に揺動可能に(回動可能に)設けられている。揺動アーム13bの先端部分には、ガイドプーリー(補助プーリー)11aが回転可能に設けられている。すなわち、補助プーリー11aは、揺動アーム13bにより揺動及び回転可能に支持されている。揺動アーム13bは、先端方向に沿ってテンションリール16の径方向の厚さが小さくなるよう構成されている。また、揺動アーム13bの内側形状は、テンションリール16の周面形状に沿った湾曲した形状となっている。なお、揺動アーム13bには、外側に補助プーリー11a及びアームプーリー11bを含めた全体を覆うようにベルトカバー13dが設けられている。
バネ13cは、テコの原理により補助プーリー11a(揺動アーム13bの先端部分)をテンションリール16の周面に向かって押し付けるように配置されている。具体的には、バネ13cの一端はアーム本体13aにおけるガイドプーリー11bの配設箇所とガイドプーリー11cの配設箇所との間の位置に設けられ、バネ13cの他端は揺動アーム13bの後端部分(アーム本体13aとの連結部分、ガイドプーリー11bの配設位置)の外側位置に設けられている。バネ13cの両端は、それぞれ回動可能に支持されている。また、バネ13cは、伸長方向に力が働くように配置されている。バネ13cがこのように配置されていることにより、揺動アーム13bにおいては、アーム本体13aとの連接部分x(ガイドプーリー11bの配設位置)を支点、バネ13cの他端配設箇所yを力点、及び揺動アーム13bの先端部分z(補助プーリー11aの配設位置)を作用点としたテコを構成する(図2参照)。つまり、バネ13cの伸長方向の付勢力により、揺動アーム13bの先端部分(補助プーリー11a)にはテンションリール16の周面に押し付けられる力が作用する。
シリンダ14は、アーム13をその回動軸αを中心に回動させ、テンションリール16に近づけたり(図1における実線の位置)、遠ざけたり(図1における二点鎖線の位置)するよう構成されている。具体的には、シリンダ14の一端は、スイングフレーム15の内側部分に回動可能に軸支されている。シリンダ14の他端は、アーム本体13aにおけるガイドプーリー11cの配設箇所とバネ13cの一端の配設箇所との間に回動可能に配設されている。
スイングフレーム15は、前述のように、アーム13、シリンダ14及び支持部材17を支持している。スイングフレーム15自体も、図示しない回動軸を中心に回動可能に設けられている。スイングフレーム15の回動により、アーム13、シリンダ14及び支持部材17をテンションリール16に近づけたり、遠ざけたりするよう構成されている。
[帯状体の巻取方法]
次に、本発明の第2の実施の形態として、ベルトラッパー10を用いた帯状体20の巻取方法について、図1及び図2を参照に説明する。
帯状体20の巻き取りを開始する時には、アームプーリー11b及び補助プーリー11aをテンションリール16の周面に近づけるようにアーム13(シリンダ14)を操作し、アームプーリー11b及び補助プーリー11aをテンションリール16の周面に押し付けた状態とする(図1の実線の位置)。アーム13は、シリンダ14の操作により回動軸αを中心に回動する。アームプーリー11bはシリンダ14の作用により、補助プーリー11aはバネ13cの作用によりテンションリール16の周面に押し付けられる。このアーム13の操作により、無端ベルト12は、点Aから点Bまでの間(アーム13とスイングフレーム16とで覆われた側)でテンションリール16の周面に押し付けられた状態となる(図2参照)。なお、テンションリール16のサイズ等に応じて、他のガイドプーリーの位置もスイングフレーム15の操作によって適宜調整される。
この際、好ましくは、アームプーリー11bをテンションリール16の頂点より上流側(図1、図2における頂点より左側)の周面に配置し、補助プーリー11aをテンションリール16の頂点より下流側(図1、図2における頂点より右側)の周面に配置する。このようすることで、アームプーリー11b及び補助プーリー11aを共にテンションリール16に安定的に押し付けた状態とすることができ、かつ補助プーリー11aを巻き付け開始位置Cに近づけて配置することができる。
さらには、巻き取り開始時において、アームプーリー11bを、アーム13の回動軸(回動中心)αと、テンションリール16の回転軸βと、アームプーリー11bの回転軸γとがなすアーム13側の角Pが180°未満となる状態に配置することが好ましい。このようにした場合、アーム13の操作によりアームプーリー11bをテンションリール16に押し付けても、アームプーリー11bはテンションリール16の回転方向に移動することができない。これは、アームプーリー11bは、アーム13の回動軸αとアームプーリー11bの回転軸γとを結ぶ直線αγに対して垂直方向(図1中のp方向)に力が働くが、上記のように配置した場合、このp方向(直線αγに対する垂直方向)に移動することはテンションリール16の存在によりできないからである。従って、アームプーリー11bを安定的にテンションリール16に押し付けた状態を維持することができ、より安定的な高速巻き取りが可能となる。
また、巻き取り開始時において、図1の状態よりもアームプーリー11bを左側に配置することなどにより、アーム13の回動軸(回動中心)αと、アームプーリー11bの回転軸γと、テンションリール16の回転軸βとがなす角Rが90°となる状態に配置することも好ましい。このようにした場合、アーム13の回動によりアームプーリー11bがテンションリール16に加える力の方向が、テンションリール16の回転方向と逆向きになる。従って、アームプーリー11bをテンションリール16に押し付けても、アームプーリー11bがテンションリール16の回転方向に引きずり込まれること無く、安定的に配置しておくことができる。
このように各ガイドプーリー11a〜11gを配置した状態で、通常の方法と同様に、帯状体20をテンションリール16に巻き取る。具体的には、テンションリール16の回転方向(図1においては右回転)に沿って斜め上方向から(図1においては左上方向から右下方向)帯状体20を送り込み、無端ベルト12とテンションリール16との間に帯状体20を挟み付けて帯状体20を巻き取る。帯状体20の先端部分は、巻き付け開始位置Cにおいてテンションリール16の周面に接触し、テンションリール16の回転により一周した後、連続して送り込まれてくる帯状体20の内側に挟み込まれる。
ここで、ベルトラッパー10は、アームプーリー11bよりさらに回転方向下流側に配設される補助プーリー11aを備え、この補助プーリー11aはテンションリール16の周面に向かって押し付けるように配置されている。従って、先端ガイドを用いることなく帯状体20の先端を補助プーリー11aにより、巻き付け開始位置C近くまで押さえることができる。このため、ベルトラッパー10を用いた帯状体の巻取方法によれば、帯状体20の先端部分における先端ガイドとの接触が生じず、巻き付け開始位置C近くまで帯状体20の先端を押さえておくことができる。この結果、帯状体20の皺の発生を抑え、帯状体20を高速で安定的に巻き取ることができる。また、補助プーリー11aは小径であるため、帯状体20の先端と送られてくる帯状体20との衝突の角度Qを小さくすることができ(図2においては35°程度)、このことからも高速でのより安定的な巻き取りが可能となる。
なお、ベルトラッパー10により巻き取られる帯状体20は、通常、鋼帯であるが、帯状物である限り特に限定されるものではない。帯状体20の厚さとしては、例えば0.1mm以上2mm以下であるが、ベルトラッパー10を用いた帯状体の巻取方法は、皺の発生等が抑制できるため、厚さ0.5mm以下の薄手の帯状体20の巻き取りに特に有効である。
また、巻取速度(帯状体20の搬送速度)としては、例えば通常50〜150mpm程度であるが、本方法によれば、200mpm以上、さらには300mpm以上といった高速の巻き取りを行うことができる。なお、本方法による巻取速度の上限としては、例えば500mpm程度である。
[電気錫メッキライン]
本発明の第3の実施の形態に係る電気錫メッキラインは、例えば前処理装置、電気錫メッキ装置、錫層溶融装置、化成処理装置、塗油装置及びベルトラッパー10をこの順に備える。
この電気錫メッキラインによれば、電気錫メッキ装置によって電気錫メッキされた帯状体の巻き取りを高速で安定的な巻き取りが可能なベルトラッパー10を用いて行う。従って、電気錫メッキの生産性を高めることができる。具体的には、例えば、厚さ0.5mm以下(下限としては0.1mm)の薄手の被メッキ材(金属製の帯状体)を350pmp以上500pmp以下の搬送速度で生産することができる。従って、この電気錫メッキラインにおいては、ベルトラッパーの前に搬送速度を調整するためのルーパー設備の設置も不要とすることができる。
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲でその構成を変更することもできる。例えば、補助プーリーを押し付ける押し付け手段としては、バネ以外にシリンダ等を用いることもできる。
10:ベルトラッパー、11a〜11g:ガイドプーリー、12:無端ベルト、13:アーム、13a:アーム本体、13b:揺動アーム、13c:バネ、13d:ベルトカバー、14:シリンダ、15:スイングフレーム、16:テンションリール、17:支持部材、20:帯状体

Claims (6)

  1. 複数のガイドプーリーと、該複数のガイドプーリーに掛け渡された無端ベルトと、前記複数のガイドプーリーの少なくとも一つをアームプーリーとして回転及び移動可能に支持するアームとを備え、
    前記アームの操作により少なくとも前記アームプーリーをテンションリールの周面に近づけて前記無端ベルトを前記テンションリールの周面に押し付け、前記無端ベルトと前記テンションリールとの間に帯状体を挟み付けて前記帯状体を巻き取るベルトラッパーにおいて、
    前記複数のガイドプーリーの一つとして、前記アームプーリーより前記テンションリールの回転方向下流側に配設される補助プーリーをさらに備え、
    前記アームが、前記アームプーリーを先端部分で支持するアーム本体、該アーム本体の前記先端部分に連接され、前記補助プーリーを揺動及び回転可能に支持する揺動アーム、及び前記補助プーリーを前記テンションリールの周面に向かって押し付ける押し付け手段を有することを特徴とするベルトラッパー。
  2. 請求項1記載のベルトラッパーにおいて、前記補助プーリーの径が前記アームプーリーの径より小さいことを特徴とするベルトラッパー。
  3. 請求項1又は2記載のベルトラッパーにおいて、前記無端ベルト幅が前記帯状体の幅以上であることを特徴とするベルトラッパー。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のベルトラッパーを用いて帯状体を巻き取る工程を有する帯状体の巻取方法。
  5. 請求項4記載の帯状体の巻取方法において、前記アームプーリーを前記テンションリールに押し当てた状態で、かつ前記テンションリールの頂点より上流側の周面に配置し、
    前記補助プーリーを前記テンションリールの頂点より下流側の周面に配置した状態で、前記帯状体の巻き取りを開始することを特徴とする帯状体の巻取方法。
  6. 金属製の帯状体を電気錫メッキする電気錫メッキ装置、及びメッキされた前記帯状体を巻き取るベルトラッパーを備える電気錫メッキラインにおいて、
    前記ベルトラッパーが請求項1〜3のいずれか1項に記載のベルトラッパーであることを特徴とする電気錫メッキライン。

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