JP2014223061A - 肝細胞培養方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間、薬物輸送機能を保つことが可能な肝組織を効率よく作製することが可能な肝細胞の培養方法、及び、該培養方法で作製された培養肝細胞の使用方法を提供すること。
【解決手段】酸素透過性の基板上で肝細胞を培養して毛細胆管を形成させる方法であって、酸素濃度が4%以上12.5%以下である低酸素濃度中で肝細胞を培養することを特徴とする、方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸素透過性基板上での肝細胞の培養方法及び該培養肝細胞の使用方法に関する。
医薬品開発において、培養肝細胞からなる生体を模したモデル肝臓が求められている。長期間にわたる薬物の肝臓に対する影響を調べることが必要とされるが、このためには、モデル肝臓に生体肝組織における薬物等の取り込み・排出機能が長期間・同レベルで備わっていることが理想的である。肝細胞組織を基板上に作製するために、代表的な方法として、細胞外マトリクスゲルサンドイッチ培養(非特許文献1)、スフェロイド培養(非特許文献2)、異種細胞との共培養(非特許文献3)がある。しかしながら、細胞外マトリクスゲルサンドイッチ培養方法では、薬物輸送能の再構築が行える系だが、これを長期間維持することは困難で、培養5日をピークとして徐々に減少する傾向があった(非特許文献4)。一方、スフェロイド培養や共培養法では、極性が形成され薬物輸送機能は構築されるが、細胞外マトリクスゲルサンドイッチ培養に比べると手法が煩雑な上、薬物輸送機能の構築は明瞭ではない(非特許文献5、6)。一方、共培養で酸素濃度を高めて培養することで薬物排出機能を含む肝機能を増強することができるという報告がある(非特許文献7)。
また本発明者らは、ガス透過性膜上で肝細胞を培養することにより、薬物輸送機能をもった肝組織を効率よく作製できることを報告している(特許文献1、非特許文献8)。しかしながら、長期間、薬物輸送機能を維持した状態で培養することについては、改善の余地があった。つまり、長期間、薬物の取り込み・排出といった薬物輸送能の解析やそれに対する影響を調べるための高い精度を要求される創薬研究や毒性研究に使用するためには十分ではなかった。
再表2011/024592号公報
FASEB J 3:174-177 (1989) In Vitro Cell Dev Biol Anim 32: 197-203 (1996) J Cell Physiol 129: 103-110 (1986) Drug Metab Dispos 34: 1658-1665 (2006) Exp Cell Res 274: 56-67 (2002) Biomaterials 33: 1406-1413 (2012) Proc Natl Acad Sci U S A 106: 15714-15719 (2009) Biochem Eng J 52: 255-262 (2010) Biotechnology and Bioengineering, 2008,vol.99, pp.1472-1481 Am J Physiol, 1999, vol.277, pp.G12-21 Am J Physiol Cell Physiol, 1994, vol.266, pp.1764-1774
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、長期間、薬物輸送機能を保つことが可能な肝組織を効率よく作製することが可能な肝細胞の培養方法、及び、該培養方法で作製された培養肝細胞の使用方法を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために本発明者らは鋭意検討を行った。その結果、一般的に低酸素濃度下での肝細胞の培養は、多量の酸素を要求する肝細胞にとっては細胞死を誘導するため、好ましくないと考えられていたにもかかわらず、酸素透過性膜上で肝細胞を培養する肝細胞の培養方法において、意外にも低酸素濃度の環境下で培養することにより、薬物輸送機能を効率良く形成することが可能であり、且つ、該薬物輸送機能を長期間維持することが可能な肝組織を簡便に作製できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおり例示できる。
(1)酸素透過性の基板上で肝細胞を培養して毛細胆管を形成させる方法であって、培地中の酸素濃度が4.0%以上12.5%以下である低酸素濃度中で肝細胞を培養することを特徴とする、方法。
(2)培地中の酸素濃度が7.5%以上12.5%以下である、(1)に記載の肝細胞を培養して毛細胆管を形成させる方法。
(3)肝細胞を低酸素濃度中で2日以上90日以下培養する、(1)または(2)に記載の肝細胞を培養して毛細胆管を形成させる方法。
(4)肝細胞を生体マトリックスに埋包して培養する、(1)〜(3)のいずれかに記載の肝細胞を培養して毛細胆管を形成させる方法。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、得られた培養肝細胞を用いて化合物の代謝を評価する、化合物の代謝検定方法。
(6)(1)〜(4)のいずれかに記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、得られた培養肝細胞を用いて化合物の輸送を評価する、化合物の輸送検定方法。
なお、本発明において、肝組織とは毛細胆管を有する複数の肝細胞の集合体を指す。
本発明により、薬物等の取り込み・排出機能を長期間維持することが可能な肝組織を簡便に作製できる。該肝組織により、長期間、薬物等の肝毒性を評価することを可能にし、医薬品の開発効率向上に寄与する。
肝細胞を酸素透過性基板で酸素濃度を変えて(気相酸素濃度5,10,20%)培養した時のCDFDA染色による毛細胆管形成の評価を示す図(写真)。対照として酸素非透過性基板での結果(気相酸素濃度20%)を示した。 肝細胞を酸素透過性基板で酸素濃度を変えて(気相酸素濃度5,10,20%)培養した時の薬物排出指数を示す図。対照として酸素非透過性基板での結果(気相酸素濃度20%)を示した。 化合物検定装置の一態様を示す図。 ニードル型酸素濃度計を用いて、各気相酸素濃度条件下(5,8,10,14,20%)における培地中の酸素濃度を測定した結果を示す図。横軸は時間(分)、縦軸は培地中の酸素濃度(%)を示す。 肝細胞を酸素透過性基板で酸素濃度を変えて(気相酸素濃度5,8,10,14,20%)培養した時のCDFDA染色による毛細胆管形成の評価を示す図(写真)。対照として酸素非透過性基板での結果(気相酸素濃度20%)を示した。 肝細胞を酸素透過性基板で酸素濃度を変えて(気相酸素濃度5,8,10,14,20%)培養した時の薬物排出領域の割合を示す図。対照として酸素非透過性基板での結果(気相酸素濃度20%)を示した。
本発明の肝細胞の培養方法は、酸素透過性基板上で肝細胞を培養する方法であって低酸素濃度の培養環境中で培養することを特徴とする。これにより、肝細胞に効率よく毛細胆管を形成させ、且つ、該毛細胆管の機能を長期間維持させることができる。
以下、本発明の培養方法を用いた肝細胞の培養方法の一態様を元に説明する。
本発明に使用可能なガス透過性基板は、肝細胞を培養できる酸素透過性のものであれば限定されず、公知の酸素透過性基板を用いることができる。該ガス透過性基板は、公知の肝細胞を培養可能な培養器に構成することができる。
前記ガス透過性基板の素材は、少なくとも酸素ガスを透過できるものであれば良い。例えば、シリコーン系(具体的には、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等、フルオロカーボン(具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化)等)、ポリウレタン等が挙げられ、これらの誘導体や類似物質も含まれる。
前記ガス透過性基板はコラーゲンで表面をコートしてもよい。ガス透過性基板の表面をコラーゲンでコートする場合、コラーゲンは、公知の方法で調製されたものが使用できるが、市販のコラーゲン溶液(例えば、ベクトン・ディッキンソン社製のラット尾コラーゲン)を用いて酸素を透過できる厚さに被覆することができる。また、コラーゲンでガス透過性基板をコートする方法は、公知方法を使用することができる。例えば、酸素プラズマ処理をしてコラーゲンをガス透過性基板に吸着させる方法や化学的に反応する官能基を使用して共有結合させる方法が挙げられる。共有結合を使用したPDMS膜へのコラーゲンの結合方法としては、例えば、非特許文献9に述べられている方法が挙げられる。効率良く、安定かつ長期的に、毛細胆管を形成した肝細胞を調製することができるため、共有結合によりコラーゲンでガス透過性基板を覆うことが好ましい。
なお、短期的な毛細胆管の形成効率は共有結合でも吸着結合でも同様であることから、短期的な測定に使用する場合には、いずれのコート方法も使用することができる。試験に必要な毛細胆管を形成できるかぎり、肝細胞の培養条件に合わせて、適宜、最適な結合様式でのコート方法を選択することができる。
前記ガス透過性基板は、それ自体が構造を有していても良い。肝細胞を配置して培養可能であれば形状は特に限定されず、例えば、凹状やすり鉢状等の溝や、円柱や角柱状の窪み等が挙げられる。該溝や該窪み等は単数でも複数でも良い。複数であれば、多数の条件を容易に評価することが可能となり好ましい。
本発明で使用可能な肝細胞の培養形態としては、基板上に肝細胞を播種し、培養液中で培養しても良いし、基板上の細胞外マトリクスで包埋されるように肝細胞を播種し、培養液中で培養しても良い。該細胞外マトリクスで包埋される状態とは、例えば、公知のサンドイッチ培養(非特許文献1、特許文献1など)が挙げられる。
肝細胞を包埋する細胞外マトリクスとしては、公知のコラーゲンゲルサンドイッチ法で使用可能なものが挙げられる。例えば、コラーゲンI、フィブロネクチン、ラミニン、ビトロネクチン、ゼラチン、エラスチン、プロテオグリカン、グルコサミノグリカン、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸、マトリゲル(商標:ベクトン・ディッキンソン社)、グロースファクター(ベーシックFGF,EGF、IGF-1、PDGF、NGF、TGFベータなど)およびこれらの混合物を適宜選択して、細胞外マトリクスゲルとして使用することができるが、効率良く巨大な毛細胆管(胆汁だまり)を形成した肝細胞を調製することができるため、コラーゲンゲルやマトリゲルが好ましく、さらに
安定かつ長期的に該細胞を調製することができるため、コラーゲンゲルがより好ましい。
該細胞外マトリクスゲルの作製方法は非特許文献11(LeCluyse et al., Am J Physiol Cell Physiol, 1994, vol.266, pp.1764-1774)に記載の方法で行うことができる。この場合の肝細胞を包埋する細胞外マトリクス層の厚さは栄養分や試験化合物の透過性の観点から、適宜決定することができるが、10〜100マイクロメートルが好適である。
肝細胞を安定して培養可能で、且つ、毛細胆管を効率良く形成可能である限り、当業者であれば培養形態を適宜選択して使用することができる。
肝細胞の培養は通常、酸素を供給しつつ行う。当業者であれば、形成したい毛細胆管のサイズや種類に合わせて、基板の形態や酸素供給方法を適宜選択することができる。
播種する細胞密度は、肝細胞が正常に生存可能であれば良い。肝細胞の細胞密度は通常は1.0〜2.0 x 105cells/cm2の密度で撒かれるが、培養条件や使用する培養器具などに合わせて、適宜、好ましい細胞密度を設定することができる。
培養条件は公知の肝細胞を培養する方法に準じて行えば良く、培地としては、例えば、ダルベッコ修飾イーグル培地やウイリアムズE培地に血清、インスリン・トランスフェリン・セレニウム塩、デキサメタゾンを添加した培地を用いることができる。
そして、酸素濃度以外は、一般的な細胞培養と同じく、通常37℃、5%CO2の条件で培養を行う。ただし、特殊な肝細胞や条件で培養を行う場合は、公知の方法に従って温度やCO2濃度は適宜変更すればよい。培養条件を調節することによって、毛細胆管の数を調節すること等ができる。
このようにして培養を行うことにより、肝細胞に3次元的位置情報を付与し、容易に肝組織を作製することができる。
本発明の肝細胞の培養方法では、前記酸素濃度は低酸素濃度である。具体的には、培地中酸素濃度として、4.0%以上12.5%以下が好ましく、7.0%以上12.5%以下がより好ましく、7.5%以上12.5%以下がさらに好ましく、特に、8.0%が好ましい。
気相酸素濃度としては、5%以上14%以下が挙げられ、8.0%以上12.5%以下が好ましく、特に、10%が好ましい。
当業者であれば、この範囲内の低酸素濃度の内の好適な酸素濃度を、適宜選択して使用することができる。
例えば、肝細胞の長期間の培養が必要な場合、培地中酸素濃度として、4.0%以上12.5%以下から適宜選択することで、長期間培養時の毛細胆管の機能を簡便に測定することができる。
本発明の肝細胞の培養方法を利用可能な培養期間は、目的とする試験法に応じて、適宜設定することができるが、2日以上90日以下、好ましくは、4日以上30日以下、より好ましくは7日以上14日以下が挙げられ、特に長期間(約10日以上)でも安定して高い状態で維持できるので利用価値が高い。
低酸素濃度で培養する期間は、肝細胞を播種してから毛細胆管を形成するまですべての期間であってもよいが、全期間である必要はなく、全期間の例えば80%以上、好ましくは90%以上の期間低酸素条件であればよい。また、肝細胞を播種してから通常条件で一定期間培養して肝細胞を接着させたのち、低酸素条件に移行してもよい。
本発明の肝細胞の培養方法で使用可能なインキュベーターは、前記低酸素濃度を供給することができる公知のインキュベーターが挙げられる。公知のインキュベーターは、温度や供給あるいは排出・通気されるガスを適宜調節可能なように設計されている。本発明で使用可能な培養器に肝細胞を播種し、該インキュベーター中で培養する。
本発明で培養可能な肝細胞は、いずれの動物由来でも良く、ヒト、サル、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ミニブタ、ハムスター、フェレット、ウサギ、ラット、マウス等に由来する肝細胞が挙げられる。また、該動物から肝細胞を単離する方法は、公知の方法に従って行うことができる。肝細胞の由来は胎児、新生児、成体のいずれであってもよい。また、胚性幹(ES)細胞および誘導多能性(iPS)幹細胞、または臍帯血、骨髄、脂肪、血液由来組織性幹細胞から分化誘導される肝細胞を用いることもできる。これらの細胞から肝細胞を誘導する方法は公知の方法に従って行うことができる。
本発明の肝細胞の培養方法を用いて培養することにより、薬物輸送能を長期間維持することが可能な、基底膜や毛細胆管ネットワークを有する培養肝細胞を得ることができる。
基底膜には化合物を取り込むための有機アニオン輸送体群、およびナトリウム/タウロコール酸共輸送体群が発現している。代表的なものはOATP(Organic anion transportingpolypeptide)1a1, OATP1b2, OATP1b3, OAT2, OATP4, OATP8であり、これらに特異的な抗体を用いた細胞抗体染色によって存在を確認することができる。
毛細胆管ネットワークには主要なATP binding cassette (ABC)トランスポータータンパク質が発現する。代表的なものはMRP2(Multidrug-Resistance Protein 2), MDR1(Multidrug-Resistance 1), BCRP(breast cancer resistance protein)であり、それぞれestradiol-17β-glucuronide、Digoxin、Taurocholateの輸送活性から存在の有無を判別できる。また、MRP2, MDR1, BCRPに特異的な抗体を用いた細胞抗体染色によっても確認することができる。
本発明の肝細胞の培養方法により作製された培養肝細胞を利用可能な一実施態様として、化合物を肝細胞に添加し、毛細胆管に排出される代謝物を解析することが容易であり、精度良く化合物の代謝特性を検定することが挙げられる。
例えば、図3の化合物検定装置を使用することができる。該化合物検定装置は、本体部と、本体部に化合物を供給する化合物供給部と、本体部から化合物またはその代謝物を回収する化合物またはその代謝物の回収部とを有する本発明の肝細胞の培養方法で培養された培養肝細胞(肝組織)を用いた化合物検定装置であって、前記本体部は、本発明に使用可能な基板と、該基板上に本発明の肝細胞の培養方法で培養された肝細胞とを有する。位置を制御して毛細胆管が形成されるため、ガラス管などの微細チューブを毛細胆管に挿入し、毛細胆管内に排出される代謝物を回収し、解析することが容易となる。
また、微細チューブなどの流出先に蛍光光度計や質量分析装置(LC-MSやLC/MS/MS等)や高速液体クロマトグラフィ(HPLC)などの分析装置へ直結させることで、解析を同じデバイス内で同時に行うこともできる。分析装置は、解析する化合物に併せて適宜選択することができる。
化合物の代謝検定の方法としては、当業者であれば、公知の方法を適宜変更して実施できるが、例えば、本発明に従って、長期間薬物輸送能を維持可能な毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、該培養肝細胞の培養液に化合物を添加して、該毛細胆管への取り込みを行った後、洗浄液で該培養肝細胞を洗って該化合物を除去し、化合物を含まない反応液中で代謝反応に供した後、反応液(培養肝細胞外液)中及び/又は毛細胆管液中の成分を分析して、化合物の代謝特性を検定することができる。反応液中は生体における血液成分の代替え、毛細胆管液中は生体における毛細胆管代謝物の代替えと見なすことができる。
毛細胆管中に排泄される物質であれば好適に利用でき、蛍光やRI等の標識ビリルビンやビリルビン代謝物も利用可能である。ビリルビン代謝物としては、非抱合(直接)ビリ
ルビンや抱合(間接)ビリルビンが挙げられ、更に抱合ビリルビンとしては、グルクロン酸抱合体や硫酸抱合体などが挙げられる。また、他の肝細胞で代謝され、毛細胆管中に排泄される生体成分や化合物についても同様に利用可能なことは容易に理解できる。生体成分としては、Taurocholic acid、glycocholic acid、taurochenodeoxycholic acid、glycochenodeoxycolic acid、a- and b-tauromuricholic acidなどの胆汁酸などが挙げられ、化合物としては、Cephradine、d8-taurocholic acid、Digoxin、enkepharine hydrate、iodocyanine green、Indomethacine、Ouabain、Pravastatin、Rosuvastatin、Methotrexate、Vincristine、Doxorubicinなどが挙げられる。
本発明の肝細胞の培養方法で培養された培養肝細胞は、薬物輸送検定や医薬候補物質のハイスループットなスクリーニングにも使用することができる。
薬物輸送検定としては、薬物がどのくらいの量と速度で肝細胞に取り込まれ、胆汁に排出されるかどうかの検定が例示される。または、ある化合物Aが化合物Bの輸送を阻害・促進するかどうかの検定が例示される。
薬物輸送検定の方法としては、例えば、非特許文献10の方法が挙げられる。また、上述した代謝検定の方法を適宜改変して行うこともできる。
ハイスループットなスクリーニングの具体的な方法としては、例えば、複数(好ましくは多数)の溝を有する肝細胞培養用基板を使用して培養した肝培養細胞において、微細チューブと高感度な検出器でごく微量の化合物を解析でき、さらにこれを自動あるいは半自動で行うような以下の方法などが挙げられる。
ハイスループットなスクリーニングのためには、毛細胆管を形成した肝細胞が培養されている培養部分それぞれに、試験化合物暴露させる注入口と、それぞれの区画の肝細胞で代謝され毛細胆管に排出される代謝物を回収するための口が設けられたマイクロ流路デバイスを構築することで可能となる。
上記マイクロ流路デバイスの注入口には化合物ライブラリから化合物溶液を分取し送液するポンプ、出口には代謝物を高速液体クロマトグラフィ(HPLC)や質量分析装置(LC/MSやLC/MS/MS等)や蛍光光度計等に送って代謝物の定量や組成分析結果を導く流路が接続され、これらの動作をコンピューターなどで操作するようなものが例示される。
本発明の肝細胞の培養方法で作製した、長期間薬物輸送能を維持可能な毛細胆管を形成した肝細胞が、生体を反映し、様々な用途に使用できることは、当業者であれば公知の手法を用いて容易に確認することができる。例えば、毛細胆管の形成を視覚的に確認したり、既知の化合物を利用して化合物検定を行ったり、薬物代謝関連遺伝子群の遺伝子発現量を測定したりして、生体肝と同様な機能を有するか確認することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
<実施例1>
<実施例1−1:ガス透過性膜細胞培養プレートの作製と前処理>
ガス透過性膜細胞培養プレートは、底面の空いた直径1センチの円形のウェルが24個並んでいるポリカーボネート製培養プレートに、厚さ1mm程度のポリジメチルシロキサン(PDMS)薄膜を底面に張ることで作製した。この表面を70%エタノール溶液で処理することで滅菌した。細胞培養開始日にプラズマエッチングを行いPDMS薄膜を親水化した後、酸性10%コラーゲンI(ベクトン・ディッキンソン社製)溶液で処理し、約5分後、溶液を吸い取って、室温で約30分間放置し乾燥することで、膜表面のコラーゲンコート処理とした。酸性を中和させるため、播種直前に培地で1回表面を洗浄した。
<実施例1−2:肝細胞の培養>
一般的なコラゲナーゼ灌流方法を用いてラットの肝臓から調製した肝細胞を、密度1.5×105 cells/cm2で実施例1−1に従い作製したガス透過性膜プレート表面全体に均一に播いた。比較(従来法)として、直径1センチの円形のウェルが24個並んでいるコラーゲンコートされたポリスチレン製培養プレート(ベクトン・ディッキンソン社製)に同様に肝細胞を播いたものを用意した。培養は37℃、5%CO2/95%空気のCO2インキュベーターを用いて行った。空気は20%O2に相当する。播種約4時間後に250μg/mlマトリゲルを含んだ播種培地を交換し、非接着肝細胞を除き、培養を継続した。播種約24時間後にマトリゲル含有培養培地に交換し、それぞれ次のような気相条件のインキュベーターに移して培養を継続した。
(条件1)20%O2:5%CO2/ 20%O2(95%空気)
(条件2)10%O2:5%CO2/ 10%O2
(条件3)5%O2:5%CO2/ 5%O2
その後24時間ごとにマトリゲル含有培養培地を交換した。
<実施例1−3:毛細胆管評価>
(1)5 (and 6)-carboxy-2’,7’-dichlorofluorescein diacetate (CDFDA)による毛細胆管染色
実施例1−2に従って培養された肝細胞をHBSSバッファ(0.35 g/L KCl, 0.25g/L MgSO4, 0.18 g/L CaCl2, 0.16 g/L KH2PO4, 4.8 g/L HEPES, 7.9 g/L NaCl, and 0.9 g/L glucose, pH 7.4)で2回洗浄したのち、10 μmol/L CDFDAを含むHBSSで15分間、37℃でインキュベートした。4℃で冷却したHBSSバッファで2回洗浄して反応停止後、蛍光顕微鏡(励起波長:495nm、蛍光波長:530nm)で蛍光画像を取得した。
図1において、従来法(ポリスチレン製酸素非透過性基板)としては酸素濃度20%のものを図示した。従来法で酸素濃度5%および10%のものは、CDFの蛍光で標識される毛細胆管の形成がほとんど見られなかったため、図示を省略した。また、ガス透過性膜プレートで酸素濃度5%、10%、20%の条件で培養した結果を図示した。図1のように、培養10日までCDFにより可視化された毛細胆管が減少することなく最も明瞭に形成されていたのはガス透過性膜プレートで酸素濃度10%のときであり、薬物排出能を検討可能な毛細胆管の機能を長期間維持するのに好適な条件であることが示唆された。一方、ガス透過性膜プレートで酸素濃度20%では、培養10日の方が培養4日よりも、毛細胆管の形成状態が悪かった。また、ガス透過性膜プレートで酸素濃度5%では、培養4日、培養10日でも充分な毛細胆管の形成が検出できなかった。
(2)薬物排出指数測定による薬物排出能力の定量的比較
培養4日目に、(1)と同様に、培養肝細胞をCDFDAにより処理をした。非特許文献8に従って薬物排出指数として、胆汁排出指数を測定した。
培養開始4日後(ゲル重層3日後)の培養肝細胞を二つ用意した。続いて、それぞれの培養肝細胞を別々に温Ca/Mg(+) HBSS または 温Ca/Mg(-) HBSSバッファ0.5mLで2回洗浄した。続いて、それぞれの培養肝細胞を別々に温Ca/Mg(+) HBSS または 温Ca/Mg(-) HBSSバッファ0.5mL中で37℃に10分間放置したのち、液を除いた。続いて、両培養肝細胞に10 μM CDCFを含んだ温Ca/Mg(+) HBSSバッファ0.5mLを加え、10分間インキュベートののち、溶液を除去した。続いて、両培養肝細胞を0.5mLの冷Ca/Mg(+) HBSSバッファで3回洗浄し、反応を速やかに停止し、非特異的に細胞表面や基板表面に吸着したCDFを除いた。続いて、0.5% Triton X-100を含むPBS を500μL加えて、室温で30分間振とうしたのち、液を回収した。これを13000 x g, 15分、4℃で遠心して、上澄みとし、その100μLを取って、蛍光マイクロプレートリーダー(励起492nm、蛍光530nm)で計測して、CDF量を定量した。また、原液25μLをBCAプロテインアッセイキット(Thermo社製)によりタンパク量を計測した。胆汁排出インデックス(Bile Excretion Index: BEI)はタンパク量当たりの蛍光
輝度値(Accumulation)からの以下の計算式より求めた。
図2のようにガス透過膜上で酸素濃度10%で培養した条件のときが、胆汁排出指数が最も高く、肝細胞により生体に近い構造と高い活性を保持させる条件であることがわかった。従来、肝細胞の培養には高い酸素濃度が必要であると考えられていたが、(1)(2)の結果を合わせて考えると、意外にも、ガス透過性膜上で酸素濃度を通常用いられる20%から10%に減らすことにより、薬物排出活性を長期間高い状態で維持することができた。酸素濃度を低濃度に設定するのみで、薬物輸送能を長期間高い状態で維持できることが示された。
<実施例2>
<実施例2−1:ガス透過性膜細胞培養プレートの作製と前処理>
ガス透過性膜細胞培養プレートは、底面の空いた直径1センチの円形のウェルが24個並んでいるポリカーボネート製培養プレートに、厚さ1mm程度のポリジメチルシロキサン(PDMS)薄膜を底面に張ることで作製した。この表面を70%エタノール溶液で処理することで滅菌した。細胞培養開始日にプラズマエッチングを行いPDMS薄膜を親水化した後、酸性10%コラーゲンI(ベクトン・ディッキンソン社製)溶液で処理し、約5分後、溶液を吸い取って、室温で約30分間放置し乾燥することで、膜表面のコラーゲンコート処理とした。酸性を中和させるため、播種直前に培地で表面を洗浄した。
<実施例2−2:肝細胞の培養>
一般的なコラゲナーゼ灌流方法を用いてラットの肝臓から調製した肝細胞を、密度1.5×105 cells/cm2で実施例2−1に従い作製したガス透過性膜プレート表面全体に均一に播いた。播種直後は、培養は37℃、5%CO2/95%空気のCO2インキュベーターを用いて行った。空気は20%O2に相当する。播種約4時間後に250μg/mlマトリゲルを含んだ播種培地を交換し、非接着肝細胞を除き、培養を継続した。播種約24時間後にマトリゲル含有培養培地に交換し、それぞれ次のような気相条件のインキュベーターに移して培養を継続した。(条件1)20%O2:5%CO2/ 20%O2(95%空気)
(条件2)14%O2:5%CO2/ 14%O2
(条件3)10%O2:5%CO2/ 10%O2
(条件4)8%O2:5%CO2/ 8%O2
(条件5)5%O2:5%CO2/ 5%O2
その後24時間ごとにマトリゲル含有培養培地を交換した。
従来法との比較として、組織培養プラスチック(TCPS)プレート(ベクトン・ディッキンソン社製)上に肝細胞を同数(密度1.5×105 cells/cm2)播種し、20%気相酸素濃度条件下で培養した。
<実施例2−3:培地中の酸素濃度>
ニードル型酸素濃度計(PreSens, Microx TX-3)を用いて、各気相酸素濃度条件下において、培地中の酸素濃度を60分間測定した(図4)。測定開始約60分後に平衡となった酸素濃度から、気相酸素濃度が20%, 14%, 10%, 8%, 5%の時、培地中酸素濃度はそれぞれ19%, 12.5%, 8%, 7%, 4%であることがわかった。
<実施例2−4:毛細胆管評価>
5 (and 6)-carboxy-2’,7’-dichlorofluorescein diacetate (CDFDA)による毛細胆管染色
培養された肝細胞を、培養2日目、4日目、10日目に、HBSSバッファ(0.35 g/L KCl, 0.25g/L MgSO4, 0.18 g/L CaCl2, 0.16 g/L KH2PO4, 4.8 g/L HEPES, 7.9 g/L NaCl, and 0.9 g/L glucose, pH 7.4)で2回洗浄したのち、10 μmol/L CDFDAを含むHBSSで15分間、37℃でインキュベートした。4℃で冷却したHBSSバッファで2回洗浄して反応停止後、蛍光顕微鏡(励起波長:495nm、蛍光波長:530nm)で蛍光画像を取得した(図5)。
ImageJソフトウェアを用いて、取得した蛍光画像のCDFDA染色領域を決定し、画像全体に対するCDFDA染色領域の割合を算出した。ランダムに選択した3つの異なる画像領域を用いて同様の計算を行い、平均値を求めた。図6で示した通り、培養2日目においては、酸素濃度10%(すなわち、培地中酸素濃度8%)の時が最も胆汁排出領域が大きくなった。一方、培養4日目、10日目では、気相酸素濃度5%、8%、10%、14%(すなわち、培地中酸素濃度4%、7%、8%、12.5%)において、TCPSおよびガス透過膜上で通常の20%気相酸素濃度(すなわち、培地中酸素濃度19%)で培養するより胆汁排出領域が大きくなった。
特に、10日目(長期間)でも、従来よりも低い酸素濃度で培養するだけで、測定可能な胆汁排出領域を維持できる意義は大きい。
これらの結果から、胆汁排泄活性を従来法より効率よく維持できる条件(特に長期間)は、培地中酸素濃度範囲4%〜12.5%で培養することであることがわかった。
本発明により、薬物等の取り込み・排出機能を長期間維持することが可能な培養肝細胞を簡便に作製できる。該培養肝細胞により、長期間、薬物等の肝毒性を評価することを可能にし、医薬品の開発効率向上に寄与する。
A: 化合物検定装置、1:培養容器、2:マニュピレーター、3:オイルインジェクター1(化合物供給部)、3':オイルインジェクター2(化合物または代謝物回収部)、4:顕微鏡

Claims (6)

  1. 酸素透過性の基板上で肝細胞を培養して毛細胆管を形成させる方法であって、培地中の酸素濃度が4.0%以上12.5%以下である低酸素濃度中で肝細胞を培養することを特徴とする、方法。
  2. 培地中の酸素濃度が7.5%以上12.5%以下である、請求項1に記載の肝細胞を培養して毛細胆管を形成させる方法。
  3. 肝細胞を低酸素濃度中で2日以上90日以下培養する、請求項1または2に記載の肝細胞を培養して毛細胆管を形成させる方法。
  4. 肝細胞を生体マトリックスに埋包して培養する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の肝細胞を培養して毛細胆管を形成させる方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、得られた培養肝細胞を用いて化合物の代謝を評価する、化合物の代謝検定方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、得られた培養肝細胞を用いて化合物の輸送を評価する、化合物の輸送検定方法。
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