JP2016146752A - ハイコンテントアナリシス及びスクリーニングのための高呼吸性環境での3次元細胞培養モデルの生成方法 - Google Patents

ハイコンテントアナリシス及びスクリーニングのための高呼吸性環境での3次元細胞培養モデルの生成方法 Download PDF

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昭一郎 角
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一幸 横川
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清文 金
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Abstract

【課題】分析法の堅牢性に優れた光学画像分析を可能にする3次元細胞凝集体を製造する方法の提供。
【解決手段】細胞を培養して細胞凝集体を形成し、この細胞凝集体を画像解析に供する方法であって、透明で、酸素ガス透過性であって、液体不透過性であり、大型哺乳類由来のアテロコラーゲンによってコーティングされている実質的に平坦な基材上にある培地に細胞を播種すること、前記基材を通して細胞に空気または酸素含有ガスを連続的に供給することによって、島状または山状に起伏をなすように形成されるとともに、実質的に細胞が存在しない間隙領域によって分離された、ばらばらの島状に配置された3次元体を形成するように、細胞を培養すること、及び、前記基材を通り抜ける光を用いることによって、前記基材上にて、細胞凝集体を撮像解析に供することを含むことを特徴とする方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、分析法の堅牢性(ロバストネス)を向上させた光学的な画像解析を可能にし、薬剤スクリーニングのためのハイスループット分析、毒性学的試験、薬剤スクリーニング、及び/または、他の細胞学的事象についてのハイコンテントアナリシスを行うことが可能な島状の3次元的細胞凝集体を生成する方法に関する
生細胞は、生組織中にて、代謝のために酸素を消費する。そのため、高呼吸性の培養環境においては、生細胞が、生組織中での異物反応といった生理学的に関連した細胞及び生物学的な事象を、より良く再現するものと予想される。そのため、このような培養環境は、細胞毒性分析のための理想的な系を提供しうる。HepG2といったヒト肝癌細胞株は、ガス透過膜上で培養された際、3次元的な細胞凝集体(3次元体)を自然に形成することが知られている。3次元体での培養の容易さ及び生理学的な関連性にもかかわらず、大部分の従来の方法により得られる3次元体は、光学的な画像分析を可能にするような特定の形態的特徴を有していない。そのため、従来の方法よりも分析法の堅牢性に優れた光学画像分析を可能にする3次元体を製造する方法が求められる。
種々の細胞株が薬剤スクリーニングおよび毒性学的試験に広く用いられているが、これらの細胞は、酸素欠乏培養環境に、順化及び/または選択されたものである。そのため、これらの細胞は、解糖によるATP合成を活発に行うが、このことは生理学的に的外れである。このような変則的な生理作用により、細胞が、呼吸経路に影響する化学物質に対して応答しなくなり、この結果、クラブトリー効果として知られた典型的な問題が生じる。この問題を回避するための種々の努力の中には、細胞をグルコース欠乏環境下で一定期間培養することによる細胞の再順化があるが、これには、しばしば、培養のために、より多くの時間及びコストを必要とする。可能性のある別の一つの方法は、追加の酸素を細胞に供給して細胞の呼吸を促進することである。しかし、この方法は実証されていない。というのは、このように酸素を供給するための実用的な方法が考案されておらず、また、対応する自然現象も発見されていないからである。
細胞培養環境における酸素利用可能性の改良は、灌流細胞培養システムを含む種々のな方法によって得られている。灌流細胞培養システムでは、酸素添加した培地が、入口から出口へと灌流され、周囲の細胞にガス交換及び栄養交換を行わせる経路を通って流れる。この特定の方法は、酸素利用可能性を含む生理学的な勾配を基本的に再現し、これにより、肝臓の領域特殊性(zonation)といった天然の組織の環境を部分的にシミュレートする。背景をなす考えは、灌流細胞培養システムを、微調整された分析装置に用いることにより、生理学的な不均一性を反映している、詳細な、リアルタイムでの生物学的ハイコンテント情報について、生体内原位置にて(in situ)分析可能とすることにある。このような灌流システムのためには、サブミクロメートルレベルの細胞培養チャンバ及び灌流流路を作製すること、生細胞を灌流細胞培養システムに仕込むこと、適当な光学的な画像分析のための特化した装置を設計すること、などが必要である。言うまでもなく、灌流細胞培養システムを用いて細胞の分析を行うことは、時間がかかり、高コストである。このことから、細胞培養チャンバーへの酸素利用可能性について既存の分析装置で取り扱い可能であるように改良することのできる代替法、及び/または、容易に設計可能であって運転コストが比較的低い、今後のシステムが、当然に、求められる。
本発明は、3次元的な細胞凝集体(3次元体)を培養する方法であって、各3次元体の全部分についての、分析法の堅牢性(ロバストネス)を向上させた光学的な画像解析を可能にする形態的特徴が与えられる多数生細胞の前記3次元体を培養することを含むものを開示する。
特に好ましい一実施形態において、本発明は、以下のことを含む、3次元体を製造する方法を提供する。
(i) 少なくとも1つがポリジメチルシロキサン(PDMS)製である、ガス透過性の平坦で透明な基材上にて、島状の形態を有する3次元体を培養する。
(ii) 少なくとも1種がブタ由来アテロコラーゲンであるところの、特定種のコラーゲンでコーティングされた前記基材上にて、前記3次元体を培養する。
(iii) 細胞非存在間隙部によって、表面上にて、互いに十分に離間されるように、3次元体を培養する。
また、本発明は、解糖によるATP合成を行っていた細胞に、呼吸によるATP合成を誘発し、このようにして、クラブトリー効果を克服するための、以下のことを含む方法を提供する。
(i) コラーゲンによってコーティングされたガス透過性基材上にて前記3次元体を培養することより、特には動物及びヒト由来の細胞株において、休眠状態であったか、または休眠状態である呼吸能力を増強する。
(ii) 前記3次元体を構成する細胞について、自然状態に近い生体異物応答性を回復させる。ここでの細胞は、このように回復させなければ、解糖によるATP合成をフルに行い続けたものである。
本発明は、また、少なくとも1種の材料がポリエチレンフィルム製であるシールフィルムを下面にあてがうことで、その逆の面で細胞を培養する際に、前記ガス透過性基材のガス交換能力について、このガス透過性基材を部分的にまたは全体的にシールすることで、2次的に減少させる、以下のことを含む方法を提供する。
(i) チトクロムP450といった、一群の生体異物酵素の活性を増大させて、前記細胞について、潜在的な毒素及びこの毒素の代謝生成物に対するの毒性応答の可能性を増大させる。このようにして、薬剤誘発性の肝障害(DILI)といった薬剤誘発性の代謝物の毒性についてのインビトロモデルを提供する。
(ii) 真上で培養されている前記細胞にとっての酸素利用可能性の違いおよび/または勾配を作り出す、実験用の細胞培養系を提供する。これにより、肝臓などの生組織に見られる代謝活性の領域特殊性(zonation)をシミュレートする。
より一般的には、本発明の実施形態の方法は、細胞を培養して細胞凝集体を形成し、細胞凝集体を画像化分析に供するにあたり、以下の(1)〜(3)を含む。(1)実質的に平坦な基材上にある培養培地に細胞を播種する。この基材は、透明で、酸素ガス透過性であって、液体不透過性であり、大型哺乳類由来のアテロコラーゲンによってコーティングされているものである。(2)前記基材を通して細胞に空気または酸素含有ガスを連続的に供給することによって、次のような3次元的な細胞凝集体(3次元体)を形成するように、細胞を培養する。すなわち、島状または山状に起伏をなすように形成されるとともに、実質的に細胞が存在しない間隙領域によって分離された、ばらばらの島状に配置された3次元体を形成するように、細胞を培養する。(3)前記基材を通り抜ける光を用いることによって、前記基材上にて、細胞凝集体を撮像解析に供する。
HepG2/C3をばらばらに引き離して96ウェルプレートに播種する手順を示す。 播種直後の細胞塊の位相コントラスト画像(1)を示す。 播種直後の細胞塊の位相コントラスト画像(2)を示す。 ガス透過膜上に播種後、2日間培養されたHepG2/C3Aの3次元体構造を示す、一組の顕微鏡画像である。ガス透過膜(左(A、C、E):PDMS、右(B、D、F):フルオロカーボン)には、ブタ由来のアテロコラーゲン(上:A〜B)、ラット尾コラーゲンI(中:C〜D)、及び魚コラーゲン(下:E〜F)がコーティングされている。スケールバー=50μm。 ガス透過膜上に播種後、5日間培養されたHepG2/C3Aの3次元体構造を示す、一組の顕微鏡画像である。ガス透過膜(左(A、C、E):PDMS、右(B、D、F):フルオロカーボン)には、ブタ由来のアテロコラーゲン(上:A〜B)、ラット尾コラーゲンI(中:C〜D)、及び魚コラーゲン(下:E〜F)がコーティングされている。スケールバー=50μm。 ガス透過膜上にて5日間培養されたHepG2/C3Aの3次元体構造のピーク高さおよび平均幅に関するものであり、PDMSメンブレン上で、それぞれのコラーゲン上にて培養された3次元体構造についての、ピーク高さ(n=40)および平均幅の分布を示す一組の頻度ヒストグラムである。 平均のピーク高さおよび平均幅を、PDMSメンブレン上の各コラーゲンについて示している一対のヒストグラムである。エラーバー=SDであり、SDの上にある数字はn=サンプルサイズである。 HepG2/C3Aおよび他の細胞モデルの3次元体構造を表した線図的な図式(1)を示す。典型的な島の形状の3次元体構造についての、垂直方向から見た図、及び水平方向から見た図を示す。等高線は、画像解析装置によってスライスされた12μm間隔の「z」平面スタックを意味する。 HepG2/C3Aおよび他の細胞モデルの3次元体構造を表した線図的な図式(2)を示す。4種の細胞モデルを示す。B1は島状の3次元体を表し、B2は成層化した(stratified)3次元体構造を表しており、これら3次元体はPDMSメンブレン上のものである。B3及びB4は、それぞれ単細胞層及びスフェロイドを表しており、これらはガス不透過性基材上のものである。なお、検出限界は、これより上であると、励起および発光線が、光吸収及び/またはプローブ利用可能性のために、十分なエネルギーを維持できなくなる線を表す。 PDMSメンブレン上にて5日間培養した後における、ウェルあたりの3次元体構造の細胞数について、ガス不透過性基材上の2次元体の細胞数と比較して示す。 3次元体における核の断面積について、2次元体における核の断面積と比較して示す(独立t検定:t=−7.9、n=6/群、p<0.0001)。 図6Bに対応する画像である。スケールバー=20μm。 Acappellaソフトウェアによる自動画像解析について表す一組の画像を示す。島状の3次元体構造中にある核について、「A」領域抽出及び「B」輪郭抽出を行う。次に、選択された核に基づいて、細胞の「C」領域抽出及び「D」輪郭抽出を行なった。 PDMS上にある島状の3次元体構造について、ガス不透過性基材上の2次元体の単細胞層と比較して示す(1)。TMRM蛍光(赤色)およびヘキスト33342(青色)についての、Acappella分析による画像を示す。 PDMS上にある島状の3次元体構造について、ガス不透過性基材上の2次元体の単細胞層と比較して示す(2)。一対のグラフであり、PDMS上の3次元体が、毒性アッセイの際のTMRM蛍光について、ガス不透過性基材上の単細胞層の場合よりも、幅広い検出範囲を可能にすることを示す。 PDMS上にある島状の3次元体構造について、ガス不透過性基材上の2次元体の単細胞層と比較して示す(3)。一対のグラフであり、3次元体が、各FCCP濃度において単細胞層の場合よりも、有意に大きいZ’値を示したことを表す。 3次元グラフと線図との組み合わせであり、PDMS上にある島状の3次元体構造であると、Z’値計算を各平面について各薬剤濃度で可能であることを示す。これらパラメータに基づくZ’値は、毒性分析の堅牢性(robustness)についてのおよその評価を表す。右の線図は、左のグラフの平面の軸線に対応する水平の断面を示す。毒性試験におけるTMRM蛍光のAcappella分析による画像が用いられており、負のZ’値はゼロとして示される。 PDMSメンブレン上の島状3次元体構造(左)及びガス不透過性基材上の2次元単細胞層(右)についての、ロテノンの用量反応曲線を示す一組のグラフである。グラフに示されるところによると、2次元単細胞層についての、24mMグルコース培地中で培養した細胞は、ロテノン毒性に対して反応せず、典型的なクラブトリー効果を示した。これに対し、3次元体についての、の24mMグルコース培地中で培養した細胞は、毒性応答を示し、ID50値の評価も可能であった。 細胞密度と、CYP3A4代謝酵素のRNA合成との関係を示す。PDMS上の細胞は、ガス不透過性基材上のものよりも合成の度合いが大きかった。 細胞密度と、CYP3A4代謝酵素の相対活性との関係を示す。PDMS上の細胞は、ガス不透過性基材上のものよりも活性化の度合いが低かった。細胞密度が高くなるほど、CYP3A4活性は高くなる。 ウェルの底面からの空気供給を調整することによる、薬物性肝障害(DILI)のシミュレーションに関する(1)。PDMSメンブレンを備えるプレートについて水平方向から見た、線図的な図式である。ここでのPDMSメンブレンは、部分的にシールするか、または完全に露出するようにすることで、それぞれ、ガス交換を部分的に阻害するか、または阻害しないままとしたものである。 ウェルの底面からの空気供給を調整することによる、薬物性肝障害(DILI)のシミュレーションに関する(2)。ウェルの底面の一部について、薄い透明フィルムによって輪郭線までシールし、その右側を露出空間のままとした場合の上面部及びその部分拡大図である。3つの破線による長方形の範囲は、Operaによって分析されたサブフィールドを表している。 ウェルの底面からの空気供給を調整することによる、薬物性肝障害(DILI)のシミュレーションに関する(3)。PDMSメンブレン上の島状3次元体構造についての、アセトアミノフェンの用量応答曲線を示す一対のグラフである。部分的にシールした場合(左)の用量応答曲線は、DILI効果を示唆する。また、全体を露出させた場合(右)は、用量応答性が見られない。
基材は、細胞用の培養培地を支持して保持するものであり、透明で、酸素ガス透過性で液体不透過性のメンブレンを含んでいる。基材用のメンブレンは、空気または酸素含有ガスを通過可能にする非常に微細な多孔性構造及び/またはヒドロゲルを備えたものでありうる。基材を形成するメンブレンは、好ましくは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、またはジメチルシロキサンと、他のモノマーユニットとの共重合体のメンブレンであるか、または、ポリジメチルシロキサン(PDMS)のメンブレンと同等の酸素ガス透過性を有するメンブレンである。共重合体における他のモノマーユニットは、テトラエチルシロキサン及びジフェニルシロキサンといった他のシリコーンモノマーユニット、並びに、シロキサン基を含む側鎖を有するビニルモノマーユニットでありうる。メンブレンは、PDMSと他のシリコーン樹脂またはゴムとのブレンドといったポリマーブレンドで形成されたものでありうる。基材の酸素透過性(Dk:10−11cm2 ml O2/s ml hPa)は、ISO9913‐1にしたがって測定し得るが、好ましくは100以上、より好ましくは150以上、さらに好ましくは200以上、一層好ましくは250以上、より一層好ましくは300以上、特に好ましくは350以上である。
基材は、大型哺乳類由来のアテロコラーゲン、好ましくはブタ由来のアテロコラーゲンがコーティングされている。大型哺乳類は、例えば牛または馬でありうる。上記のメンブレンには、アテロコラーゲンが直接コーティングされて、基材上に平滑な表面を形成してもよい。画像解析を円滑に行うためには、基材は十分に透明であり、実質的に平坦であり、実質的に平滑な表面を有し、実質上自家蛍光のないものであるべきである。他のコラーゲンのうち、大型哺乳類由来のアテロコラーゲンは、細胞の島状の凝集体が円滑に形成されるようにする上で、重要な役割を果たすと考えられる。基材には、ブタ由来もしくは他の大型哺乳類由来のアテロコラーゲンと、他のコラーゲンとの混合物がコーティングされるのであっても良い。
好ましくは、空気そのもの、またはCO2濃度を高めた空気が、基材を通して培養培地及び細胞の雰囲気に供給される。高呼吸環境を実現するために、コストをかけて、酸素含量を増大させる必要はないであろう。
複数の好ましい実施形態においては、基材は、96ウェルプレートといったマルチウェルプレートにおける各ウェルの底である。このような基材は、円形または矩形または多角形であり得る。
細胞のための高呼吸環境を実現し、ブタ由来のアテロコラーゲンなどを採用することにより、島状の3次元的な細胞凝集体(3次元体)を実現することができる。これら3次元体の大部分は、典型的な小島や典型的な山のように、うねった起伏をなすように形成され、通常、ピークを有する。本発明の実施形態によると、3次元体は、互いにばらばらに分離して配置されており、凝集していない細胞または小さい細胞塊が実質上存在しない空隙部によって離間される。そのため、山岳島のような形状の3次元体は、実質上平坦な「海」の中に配置され、海の中には、あったとしても、ほんの一部の細胞が配置されるだけである。好ましくは、3次元体は、主として、40μm以上、より好ましくは50μm以上、さらにより好ましくは60μm以上の高さを有する。したがって、細胞の少なくとも半数超は、このような高さを有する3次元体に属する。
細胞凝集体を上記のように形成および配置することは、撮像解析を著しく円滑にする。撮像解析は蛍光分析でありうるのであり、通常は、プローブ化合物、レーザー光源、光検出器、及び、特定の画像解析ソフトウェアをインストールしたコンピュータ装置を用いる。撮像解析は、光学顕微鏡と、顕微鏡画像を解析するコンピュータ装置とによって行うこともできる。
複数の好ましい実施形態によれば、細胞塊を、上記の基材上の培養培地に播種することで、島状の形状及び配置を有する3次元的な細胞凝集体の形成を、円滑にするとともに促進する(図1B)。各細胞塊における数は、通常は2〜30、好ましくは2〜25、より好ましくは2〜20、さらに好ましくは2〜15、一層好ましくは2〜10である。細胞塊中の細胞数の平均(重量平均)は、4〜20、好ましくは5〜15、より好ましくは5〜10の範囲内であり得る。細胞塊は、培養によって以前に形成した細胞凝集体を解離させることによって、得ることができる。このような解離のためには、トリプシンよりも穏和な酵素といった解離試薬が好ましい。そのため、複数の好ましい実施形態においては、細胞凝集体は、トリプシンを含まずトリプシンよりも穏和な解離試薬を用いて処理される。次に、懸濁状態の細胞凝集体について、篩(ふるい)の網目といった、実質上均一な直径を有する狭い通路を押し通すが、細胞の生きたままであるようにする。
好ましい一実施形態においては、上記基材上における培養の最中、または培養の後に、または、試験化合物を添加する最中に、酸素または空気の供給を遮るか、または低下させるバリアを、上記の基材に、その下側からあてがう(図12A)。このバリアは、基材に沿った方向における酸素の濃度勾配または濃度差を引き起こし、これにより、細胞の生理学的応答性を改変する。基材がマルチウェルプレートのウェルの底であるときには、バリアはウェルの底の一部を下側から覆う。バリアは、酸素不透過性であるところの、樹脂フィルム、金属箔、または、コーティングされた紙もしくは布でありうる。バリアは、ポリエチレンフィルム、もしくはその他のポリオレフィンフィルム、または紙もしくは布とポリオレフィンフィルムとの積層品から形成しうる。好ましい一実施形態においては、バリアは、接着剤を用いて、または用いずに基材の底面に取り付けられる。接着剤が用いられない場合には、メンブレンとバリアフィルムとの間に発生した静電力が付着を可能にする。これにより、取り付け用のクランプまたは他の固定具が不要となる。好ましくは、バリアは、基材から容易に取り外し可能である。好ましい一実施形態においては、基材の一部のみが、バリアによって覆われないままにされる。例えば、ウェル底としての基材の円形範囲の端部が、むき出しのままにされる。好ましい一実施形態においては、島状の3次元体が形成された後にバリアをあてがう。
酸素利用可能性に関連した、基材についての、このような2次的改変の主たる有用性は、インビトロの細胞を用いたモデルによって、薬物性肝障害(DILI)を対象とすることにある。薬物性肝障害は、臨床前の薬剤開発における脱落、及び、往々にして臨床段階の薬剤開発における脱落の、深刻な原因である。肝毒性は、急性肝不全の半分近くの原因であり(Russoら、2004)、しばしば、市場から承認薬を回収するようにとの警告を受けている。そのため、薬物性肝障害と合致する度合いの高い、正確ななインビトロの細胞毒性分析が必要とされている(O’Brienら、2006)。この状況において、本発明は、警告すべき兆候を有する化合物を除外する確率を増大させる可能性を有するものである。基材についての単純な改変により、スクリーニングセッションの最中に、薬剤由来の毒性物質を検出する可能性を、増大させることになる。インビトロにおいて領域特殊性(zonation)を、より充分にシミュレートすることによって、検出の効率をさらに改善するのであり(Braeuningら、2006;GebhardtおよびMatz‐Soja、2014)、あるかも知れない薬物性肝障害化合物の影響について、他のより一般的な細胞毒性影響について試験を行うのと同一の培養ウェル中にて同時に、実験的に検出することができる。
好ましい一実施形態において、細胞凝集体は、島状に形作られた後、または形作る最中に、候補化合物、またはその他の潜在的な毒性化合物をに曝露される。このためには、これら細胞の培地に、候補化合物などを添加する。好ましくは、細胞の培養培地について、候補化合物などを添加したものに交換する。
我々の3次元体細胞培養モデルは、画像解析の問題に具体的な解決を与える。個々の3次元体構造のピーク高さが約60μmであったのでz軸に沿った寸法が限られていたことから、各3次元体構造に垂直に入射する励起レーザーは、比較的少ないエネルギーしか失わないのである。このことから、3次元体構造の全体にわたって、より多くの発光シグナルを検出することができる。3次元体構造が有する特定の寸法は、抽出基準の単純な組み合わせを用いることにより、細胞非存在間隙部に囲まれたターゲット画像の選択を可能にするとともに、多数の平面での解析を可能にするものである。
生組織をシミュレートすることにおいて、3次元の細胞培養モデルは、2次元の細胞培養モデル(図5B3)よりも優れている(Ghosh、2005;XuおよびPurcell、2006;Spencer、2010;van ZijlおよびMikulits、2010;FeyおよびWrzesinski、2012)。いくつかの研究は、3次元体モデルをハイコンテントアナリシス(HCA)に用いることによる、ある有効性を示している(LanおよびStarly、2011;Wenzelら、2014)。3次元の細胞培養モデルを、毒性についてのハイコンテントアナリシスプラットフォームに適用するにあたっては、今なお、酸素の制約を含む、重要な課題に直面している。酸素の制約は、スフェロイド(図5B4)などの3次元体細胞凝集体内の奥深くにおいて細胞生存率を低下させる。酸素要求量は、一定の空間中の細胞数とともに増大するので、通常のプレートにて高密度で培養される細胞は、典型的には低酸素症の状態にある。そのため、生存細胞は、このような非生理学的環境に順化されたか、またはこの環境に合うものが選択されたものとなりがちである(Sakaiら、2011)。肝細胞は、細胞毒性分析に広く用いられているが、肝細胞が必要とする酸素供給量が、他の種類の細胞の約10倍と大きいため、低酸素症は、一層重くなっている(Matsuiら、2010)。このことはP450酵素の発現レベルに部分的に表れており、発現レベルは、ウェル内の細胞播種密度の増大とともに低下した(図11A)。
低酸素症を緩和すべく、3次元体細胞凝集体を形成する細胞株と初代培養細胞との両方に、高呼吸環境を与えるように、ガス透過膜を用いるいくつかの細胞培養モデルが提案されている。ガス透過膜は、軟質シリコーンフィルム製であって、気体と水とを分離する媒体として機能するのであり、これにより、酸素富化器をなすことで、高密度の細胞凝集体が呼吸して成層化した塊(図5B2)を形成することを可能にする(Evenouら、2010;Xiaoら、2014)。
ここで、我々は、ガス透過膜上で成長が行われる3次元体細胞培養モデルについての新規のものを提案する。この新規の3次元体細胞培養モデルは、積層細胞培養体またはスフェロイドモデルとは異なり、島の地形の輪郭に似た独特な3次元体細胞凝集体(3次元体)を作り出すように設計されている(図5A)。細胞が増殖し、細胞凝集体の体積が増大するするが、膜の表面にある合成コラーゲンが、水平方向への細胞凝集体の成長を制限したのである(図2)。結果として、各凝集体は細胞非存在間隙部に取り囲まれたのであり、培養ウェル中で成長した細胞の総体積は大きく減少し、これにより、細胞あたりに必要なの酸素供給量及び栄養の供給量をさらに減少させる(図3)。このような島状の3次元体の形成は、ガス透過膜の表面にコーティングされたコラーゲンの種類に依存する。ブタ由来のアテロコラーゲンは、同種異系間移植に関連した免疫原性を低減するための試みとして、コラーゲン分子の末端残基を取り除くことで製造されたものである。このコラーゲン種は、剛直性が比較的低いことが知られており、PDMSの表面にコーティングすると、たった2日後には島状の3次元体が形成される細胞培養面を生成することが明らかである(図5A)。これに対し、ラット尾コラーゲンIなどの他のコラーゲンでは、かなり効果が低く、このことは、ピーク高さによって容易に認めうる(図4B)。フルオロカーボン製の膜などの他のガス透過膜でも、効果が低かった(図2および3)。そのため、PDMSメンブレンと、ブタアテロコラーゲンとの組み合わせは、島状の3次元体を、より良好に生成するための重要なポイントでありうる。
3次元体細胞モデルのインビトロ分析における1つの課題は、3次元の細胞凝集体内部の奥深くに埋め込まれた細胞についての画像解析の効率を向上させることである。TMRMなどのミトコンドリア膜電位プローブを用いる典型的な細胞毒性ライブイメージ解析においては、200〜300μmの直径を有するスフェロイドの中央部を突き抜けるように入射した光線は、球体の反対側から検出可能なシグナルをほとんど返さない。この原因は、短に方の波長の光信号が、大容積をなす細胞によって減衰するという、光エネルギー吸収にある。そのため、スフェロイドの内部マントル層中の細胞と、プレートとは逆側にある細胞は、見えなくなっており、解析可能な強度を有するシグナルをほとんど生成しない。このような光学的な制約のために、スフェロイドであると、3次元体構造の一部しかライブイメージ解析に現すことができない。
このような解析上の課題は、光学的な制約が、光吸収に起因するのみならず、培養ウェルの下側から来る励起光線とその標的であるプローブ分子との間の相互作用が不十分であることにも起因することから、実に多岐にわたる。成層細胞設計の場合には、プローブ化合物は、通常、上方の培地から加えられ、マトリクスと細胞の層の中に次第に拡散する。そのため、発光が起きる可能性は、プローブの拡散速度に依存する可能性が高い(図5B2)。これに対して、われわれの3次元体の島状形態であると、表面/体積比が比較的大きいことから(図5B1)、培地中の溶質は、それが、プローブ化合物であるかまたは試験される毒性化合物であるかに関わらず、拡散性が向上している。
われわれの3次元体細胞培養モデルは、この画像解析の問題に対する具体的な解決手段を与える。個々の3次元体は約60μmのピーク高さを有しており(図5A)、したがってz軸に沿った寸法が限られているので、各3次元体構造に対して垂直に入る励起レーザーは、エネルギー損失が比較的少ない。このことから、3次元体構造(図5B1)の全体にわたって、より多くの発光シグナルを検出することができる。また、3次元体構造が有する特定の寸法は、以下のことをも可能にする。すなわち、抽出基準のシンプルな組み合わせを用いることによる細胞非存在間隙部に縁取られた対象画像の選択、及び、多数の平面での解析をも可能にするものである。
われわれの3次元体から得られる画像データは、効率的な領域抽出処理及び輪郭抽出処理をも可能にする(図7)。この効率性は、3次元体のかたまりであると、核の密度及びミトコンドリアの密度が、2次元の単層細胞と比較して高いということに、部分的に起因している。これらの細胞小器官(核及びミトコンドリア)は、2次元体であると、水平方向に延びて平坦であることが多いのであり(図6B)、3次元体に比べてプローブが明らかに拡散するため、対象の検出が、ぼやけたものになりやすい。
本発明は、また、解糖によるATP合成を行っていた、3次元体を構成する細胞に、呼吸によるATP合成を引き起こし、このようにしてクラブトリー効果(Marroquinら、2007)を克服するための(複数の)方法をも開示する。これらの方法は、特には動物及びヒトに由来する細胞株において、休眠状態であった呼吸能力を増強するのであり、これにより、細胞の代謝特性についての生理学的妥当性を向上させることで、これら細胞の用途を広げる。培養培地中のグルコース濃度を下げること、またはガラクトース(10mM)で置換することは、(成層細胞設計よりも)さらに従来からの、一般的な方法であるが、このようなグルコースについて変更が細胞の生理的応答を正常化するかどうかについては、未だ詳細に検討されていない。グルコースを断つことで、薬剤誘発性の毒は、解糖によるATP合成部分としてのミトコンドリア成分が、止められることになる。しかしながら、細胞生存能は、グルコース濃度が変えられたために、ストレス性の条件の影響を受けることになる(Tsiperら、2012)。特には、多岐にわたる生理学的データを解析すべく設計されているハイコンテントアナリシス及び/またはスクリーニングにおいては、解糖による細胞の補償作用と、独立の薬剤の作用とを区別しなければならない(Gohilら、2010)。
したがって、より理想的には、細胞の試験は、予測され得るいかなるストレス性の培養条件にも細胞を曝露することなく行う必要がある。本発明においては、実施例1にて、培養培地中のグルコース濃度を変化させて、HepG2/C3Aを24mM、5mM、または0mMのグルコース濃度に順化させる具体的な方法を説明している。培養培地のグルコース濃度は、好ましくは25mM以下の範囲であるが、この濃度であると、特定のグループの化合物に対する細胞の正常な応答を覆い隠してしまう可能性がある。生理条件下において、肝組織におけるグルコース濃度は、10mMを超えることがほとんどない。したがって、インビトロで細胞応答をより良く評価するためには、細胞について、15mM以下、より好ましくは10mM以下、さらに好ましくは5mM以下のグルコースに曝露する必要がある。
呼吸によるATP合成を高めるためには、グルコース濃度を変えるよりも、細胞を呼吸環境に曝露可能であれば、さらに好ましい。というのは、呼吸環境に曝露可能とするのは、標準的な条件下における、より正常な生理をシミュレートする試みであるからである。この点で本発明は、単細胞層ではなく島状の3次元体をなす細胞が、5mMグルコースの条件下において期待されるのと同じくらい正常に機能できる呼吸環境を提供する(図11)。この実験結果が示唆するところによると、PDMSメンブレンによって補助された呼吸と、3次元体の細胞ニッチとが相まって、細胞が5mMグルコース中にて正常な挙動を行うための好適な環境を作り出している可能性がある。
例えば薬剤スクリーニングの際に種々の細胞事象についてのハイスループット分析を行うためには、プラットフォームにおける適当な細胞モデルは、少なくとも、分析の堅牢性(ロバストネス)と自動化への適用性とを実現するものである必要がある。我々の3次元体細胞培養モデルであると、細胞凝集体を比較的迅速かつ容易に調製することができ、標準的なHCAプラットフォームに確実に適用することができるので、ハイスループットな3次元体画像解析を行うことができる。
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7代目〜12代目のヒトヘパトーマ細胞HepG2/C3A(American Type Culture Collection [ATCC]; カタログ No. CRL-10741)が実験に用いられた。標準的な細胞培養条件(フェノールレッドを含有しないダルベッコ改変イーグル培地、DMEM)(Gibco社、カタログNo. A1443001)に、24mMD‐グルコース、10%熱失活FCS(BioWest社)、1%非必須アミノ酸(Gibco社、カタログ番号11140‐035)、1mMピルビン酸ナトリウム、5mMのHEPES、1%のGlutaMAX(Gibco社、カタログ番号35030‐038)、及び0.5%ペニシリン/ストレプトマイシン(和光純薬工業株式会社)を添加した培地にて、細胞を、加湿培養器中、37℃、5%CO2及び95%空気で培養した。画像解析または従来より一般的な試験を行うための、96ウェルプレート中にて培養された細胞集団を調製すべく、相異なる3種類のD‐グルコース濃度(高:24mM、中:5mM、及び、グルコース非含有:0mM)の培地を用いて、この培地中で、さらに2代の継代をを行ってから播種を行った(Marroquinら、2007)。グルコース非含有の培地はグルコースを含まないが、10mMガラクトースで置き換えられている。低グルコース濃度培地(5mM)は、グルコース非含有培地と高グルコース濃度培地とを19:5の体積比で混合し、7.9mMガラクトースとすることで調製した。
播種の手順の概要については図1Aを参照されたい。継代および播種の最中に細胞への悪影響を最小化すべく、T75フラスコ(Iwaki Glass)中にて培養した細胞をPBSで2回洗浄し、トリプシンを含まない細胞解離試薬(10ml/フラスコ。アクターゼはInnovative Cell Technologies社、カタログ番号AT104)を多量に細胞に加えた。この細胞を、室温にて20分間、かく乱されないように放置した後、全成分を含む20mlの氷冷した培地を加えて、穏やかに解離させてから、50ml遠心管に移した。そして、細胞凝集体を、25mlピペットチップと遠心管の底との間に形成された狭い間隙を4回通り抜けさせることによるピペッティングを3回行なった。細胞懸濁液を、50×gで4℃にて2分間遠心分離し、細胞沈渣について、新鮮な培地を用い、遠心管を数回穏やかに旋回させ逆転させることによって再懸濁させてから、40mmメッシュ(BD Falcon)を通して濾過した後に、継代および播種した。
一方、2種類の96ウェル平底プレートを用意した。すなわち、通常のプラスチック底のプレート(Greiner; ScreenStarカタログNo. 655866)と、底がガス透過性PDMSメンブレン製のプレート(株式会社イッコーズ; ガス透過性96ウェルVECELLプレート)とを用意した。両プレートについて、同一のコラーゲン材料をコーティングした。すなわち、蒸留水に溶かした0.01N酢酸、0.3mg/mlブタ由来アテロコラーゲンの溶液で、室温にて1時間処理してから、蒸留水による洗浄および風乾を行った。3次元体細胞構造の形成に及ぼすコラーゲン材料間の違いについて試験を行うべく、ラット尾コラーゲンI(BD Biosciences、カタログNo. 354236)及び魚コラーゲンについても、ガス透過膜に同様にコーティングするのに用いた。また、フルオロカーボン系ガス透過膜で96ウェルプレートとしたもの(Greiner, Lumox)と、PDMSメンブレンとの比較も行った。フルオロカーボン系ガス透過膜についても、同様に、上記の3種類のコラーゲンをコーティングした。
細胞を播種する前に、各プレートに、100μl/ウェルの新鮮な培地を仕込み、300×gで5分間遠心して気泡をメンブレン表面から取り除いた。次いで、約20個以下の細胞からなる解離した細胞塊を、プレート中に、200μlずつの量で8×104/ウェルの密度となるように播種した(図1B)。細胞が均一な密度で各ウェル中のメンブレン表面に播種されるようにすべく、細胞懸濁液を仕込むにあたり、ピペットチップの軸部をウェルの内壁に付けずに、各ウェル中に1回だけの注入操作で行うことで、周辺部の近傍で培地の液面高さが不均一になるのを防いだ。プレートのエッジに隣接する最も外側のウェルには、播種せずに200μlの蒸留水で満たすことで、エッジ効果及び乾燥を防いだ。播種から2日たってから、培地を毎日補充した。この補充は、古い培地を100μlだけ除去し、同量の新鮮な培地を穏やかなピペット操作によって各ウェルに添加することによより行なった。これらプレート中での細胞の培養を、それぞれのグルコース濃度の培地で、加湿チャンバ中、5日間行なった後、毒性分析のための試験またはさらなる処理を行った。
島状3次元体について、2つの相異なる次元で別個に形態計測分析を行なった。島状構造の高さの測定は、Operaバージョン2.0(パーキンエルマー社)によるzスタック・プレーン解析によって行なった。増分は12μm/プレーンに設定された。全高の算出は、検出可能なピーク値までのプレーンの数により行なった(図4)。データの収集は、3つのウェルの4つの指定サブフィールドから行ない、3種類のコラーゲンコーティング材料間での比較を行なった。3次元体についての水平方向の寸法は、互いに区別できる各島状構造体について、位相差顕微鏡で見て、長径と短径との平均として計測した(図2、3)。水平方向のこれらの寸法の平均値についても、同様に、3種類のコラーゲンコーティング材料の間での比較を行なった。3次元体及び単細胞層を形成する細胞の数を比較すべく、実施例1同様にAccutaseにより細胞を解離し、細胞の計数を、細胞カウンターおよびトリパンブルー色素排除法によって行なった。
FCCPはCayman社から購入し、ロテノンは東京化成工業株式会社から購入した。これら化合物を最高試験濃度の200倍で100%DMSO中に溶解した。FCCPは一連の希釈で10倍にまで希釈して、6種類の濃度のものを得た。一方、ロテノンは3.16倍にまで希釈して10種類の濃度のものを得た。試験した最高濃度は、FCCP及びロテノンについてそれぞれ1mM及び250μMである。最終のDMSO濃度は一定に固定され、試験した希釈溶液のいずれでも0.4%未満であった。希釈された状態の化合物を有する培地(100μl/ウェル)を、穏やかなピペッティングによって、100μl/ウェルが残っていた各ウェルに、手作業で移した。したがって、一連の希釈で希釈された化合物は、最終的にはその場で(in situ)、1/2に希釈され、数回穏やかに揺り動かすことによって混合された。細胞を、FCCPに対して5つの同型培養ウェル(レプリケート)で5時間またはロテノンに対して3つの同型培養ウェル(レプリケート)で24時間、培養器中にて曝露してから、分析を行なった。さらに、薬物性肝障害(DILI)を引き起こすモデル薬剤として、和光純薬工業株式会社から購入したアセトアミノフェンを、20mMの最高試験濃度、及びこれを順次希釈した希釈物も、培養した3次元体に同様に添加した。そして、PDMSメンブレンの底を下側からシールすることにより、空気供給の量を相異なるようにした微小環境にそれぞれ2次的に曝露した細胞の間での、毒性の影響について調べた。アセトアミノフェンへの24時間曝露の後に、蛍光プローブを添加し、画像解析の直前に、シールフィルムをPDMSメンブレンの下側から取り外した。
個々のウェル内に、酸素利用可能性の勾配を形成すべく、96ウェルプレート(イッコーズ社)におけるガス透過性PDMSメンブレンの底を、部分的に、短冊状の薄い剥離ライナーでシールすることにより、下側からマスクした。ここでの剥離ライナーは、接着保護フィルム(イッコーズ社)を覆っているものである。このようにマスクすることによって、底の総面積の約3〜5%にあたる一方の縁部が、ガス交換用の窓部として残されるようにした(図12)。PDMSメンブレンは負電荷を持つ傾向があるので、ポリエチレンフィルムはPDMSメンブレンに静電力によってくっつく。このようにして、ウェルの酸素利用可能性に関連した、人工的な微小環境を形成しようとしたのである。
ガス透過性PDMSメンブレンによって島状の3次元体として成長した細胞を、上記の薬剤処理に曝した。5時間または24時間の薬剤処理後に、培地を穏やかに除去して50μl/ウェルを残し、蛍光プローブの新鮮な培地(150μl/ウェル)で交換した。このようにして3/4に最終的に希釈されたもの得て、ミトコンドリア毒性試験用に、ヘキスト33342が1μM、TMRMが20nMとなるようにした。プレートを5%CO2、37℃て平衡化し、Opera(パーキンエルマー社)で測定した。
詳細な球状画像を取得するためには、20倍の対物レンズをスピニングディスク共焦点モードで用いた。12μmずつずらして、4つのZプレーンを撮像した。3次元体の高さの簡易な計測を行なうべく、12μmずつずらして撮像したのである。ヘキスト33342染色剤の発光に基づいて、核についての画像領域抽出(Image segmentation)を行い、また、核輪郭抽出(nuclei regionization)を行なって細胞を選択した。選択された細胞について、TMRM発光領域抽出、及び細胞輪郭抽出を行なった。次いで、各輪郭内の選択された核に関連した細胞の面積を評価し、また、ウェルあたり4つの各指定フィールドの全体にわたって、細胞輪郭内でのTMRM発光強度を、選択した細胞について算出した。これらの領域抽出及び輪郭抽出のプロセスについては、図7を参照されたい。用量反応およびZ’値について、1つの画像に投影された、4つのZプレーンのそれぞれについての、ピーク強度値を表す投影画像上にて、強度値の解析を行なった。3次元体全体の詳細な分析を行なうために、各Zプレーンについて、個々に分析を行なった。
RNeasy Mini RNA Extraction Kit (Qiagen)を用いて、RNAを細胞培養液から抽出した。RNA(50ng)は、Super Script III (Life Technologies, Inc.)を用い、ランダムプライマー(Invitrogen)でもって、サーマルサイクラー(GeneAmp PCR System 9700, Applied Biosystems)中にて逆転写した。合成されたcDNAは、何らかのRNA混入を防止すべく、RNaseH(和光純薬工業株式会社)によって処理した。PCRは、50ngのcDNAを用い、CybrGreen(Applied Biosystems)と、次の温度サイクル条件で行なった。すなわち、95℃2分間の1サイクル行なった後に、95℃30秒間、59℃30秒間、及び72℃45秒間を40サイクル行なう温度サイクル条件で行なった(StepOne Plus, Life Technologies)。プライマーペアは、ヒトCyp3A4のセンス:AAAGTCGCCTCGAAG、アンチセンス:GAGAACACTGCTCGT、およびヒトGAPDHのセンス:GAGTCAACGGATTTGGTCGT、アンチセンス:GACAAGCTTCCCGTTCTCAGであった。
Cyp3a4活性を測定すべく、培養培地で希釈したルシフェリン‐PFBE(50mM)基質を、96ウェルプレート中の培養された細胞に添加した(50μl/ウェル)。チトクロムP450活性について、6時間後に、P450‐Gloアッセイキット(Promega, Inc.)を用い、Arvo2プレートリーダー(パーキンエルマー社)を用いてエンドポイントを読むことで、メーカーの指示書に従って測定した。
Zプライム(Z’)を、式(Zhangら、1999)に基づいて計算した。これは、試験の堅牢性(ロバストネス)を下記の式に基づいて検証するものである。
Z’=1−3(σpc+σnc)/|μpc−μnc
ギリシャ文字σ、μ、pc、およびncは、それぞれ標準偏差、平均値、正の対照(より高い用量の値)、および負の対照(最低用量の値)を表す。10種類の用量の希釈物についての3つの同型培養物(レプリケート)、及び、6種の希釈物の5つの同型培養物(レプリケート)を、それぞれロテノンおよびFCCPに用いた。各希釈系列についての最低用量の同型培養物を、負の対照に指定した。より高い用量同型培養物について、この負の対照に対する検定を行なった。独立スチューデントt検定により、検定を行なったパラメーターについて、2組の値の間の差を評価した。IC50を求めるべく、各ウェルについての強度値の読みから算出された値を表す各データポイントを、片対数スケールでプロットした。プロットについての手書きの曲線が図中に示されている。全てのデータは平均±SDで表されている。p=0.05が統計的に有意だと考えられた。全ての計算はSPSSソフトウェアパッケージを用いて行われた。

Claims (17)

  1. 細胞を培養して細胞凝集体を形成し、この細胞凝集体を画像解析に供する方法であって、
    透明で、酸素ガス透過性であって、液体不透過性であり、大型哺乳類由来のアテロコラーゲンによってコーティングされている実質的に平坦な基材上にある培地に細胞を播種すること、
    前記基材を通して細胞に空気または酸素含有ガスを連続的に供給することによって、島状または山状に起伏をなすように形成されるとともに、実質的に細胞が存在しない間隙領域によって分離された、ばらばらの島状に配置された3次元体を形成するように、細胞を培養すること、及び、
    前記基材を通り抜ける光を用いることによって、前記基材上にて、細胞凝集体を撮像解析に供することを含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記播種の際には、それぞれが2〜30個の細胞を有する細胞の塊が播種されることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    別の培養によって得られる細胞凝集体を、トリプシンを含まない試薬で処理して、前記細胞塊を得ることをさらに含むことを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、
    前記処理後の前記細胞凝集体を、狭小な通路または網目を通過させるて前記細胞塊を得ることをさらに含むことを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    前記アテロコラーゲンがブタ由来のものであることを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、
    前記培養の最中または後に、前記基材の一部に、空気またはガスのバリアを下側からあてがうことにより、空気またはガスの供給を部分的に抑制することで、前記細胞凝集体の環境に、前記基材に沿って酸素濃度勾配または相違を生じさせることをさらに含むことを特徴とする方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、
    空気またはガスの供給を抑制すべく、前記バリアが、酸素ガス不透過性であるフィルム、箔、またはコーティングされた紙もしくは布を含み、また、接着剤を用いないかまたは用いる粘着性の接着によって前記基材に取り外し可能に取り付けられ、
    前記バリアが、前記画像解析に供する直前に取り外されることを特徴とする方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、
    前記供給の前記部分的な抑制の最中に、前記基材の領域の端部または縁部のみ、前記バリアによって覆われていないことを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、
    前記基材が、マルチウェルプレートの各ウェルの底であって円形であり、
    前記円形の端部のみが、前記の供給の部分的な抑制の最中に露出されていることを特徴とする方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、
    前記基材が、マルチウェルプレートにおける各ウェルの底であることを特徴とする方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、
    前記基材が、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、または、ジメチルシロキサンと他ののモノマーユニットとの共重合体のフィルム、またはポリジメチルシロキサン(PDMS)のフィルムと同等の酸素ガス透過性を有するフィルムを含むことを特徴とする方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、
    前記基材を含むフィルムが、100×10≡11(cm2/ml O2)/(s ml hPa)以上の酸素ガス透過性(Dk)を有することを特徴とする方法。
  13. 請求項1に記載の方法であって、
    前記培養によって得られる前記細胞凝集体の大半が、40μm以上の高さを有することを特徴とする方法。
  14. 請求項1に記載の方法であって、
    前記培養の最中または後に、薬剤候補の化合物を前記培地に添加することをさらに含むことを特徴とする方法。
  15. 請求項1に記載の方法であって、
    前記細胞が腫瘍性の肝細胞であることを特徴とする方法。
  16. 請求項1に記載の方法であって、
    前記培養が進められる際に、細胞株における、休眠状態であったか、または休眠状態である呼吸能力を高めることにより、前記細胞凝集体中の細胞が生体異物応答を回復することを特徴とする方法。
  17. 請求項6に記載の方法であって、
    前記の酸素供給の部分的な抑制により、一群の生体異物代謝酵素が活性化されて、潜在的な毒素および毒素の代謝物に対する、細胞の毒性応答の可能性を増大させることを特徴とする方法。
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