JP2014222034A - Egrガス冷却システムの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミック製の熱交換体を複数有するEGRガス冷却システムのデポジットによる性能低下を抑制することができるEGRガス冷却システムの制御装置を提供する。【解決手段】EGRガス冷却システムの制御装置(10)は、EGRガス冷却システムよりも上流側の圧力とEGRガス冷却システムよりも下流側の圧力との差圧である前後差圧が所定値より大きい場合に、前後差圧が所定値以下の場合に比較してEGRガスが通過するセラミック製の熱交換体の数が減少するように選択機構を制御する熱交換体数減少制御を実行する第1制御部(11)と、熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体において凝縮水が発生した場合に、熱交換体数減少制御の実行によってEGRガスが通過しなくなった熱交換体にEGRガスが通過するように選択機構を制御する熱交換体切替制御を実行する第2制御部(11)と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明はEGRガス冷却システムの制御装置に関する。
従来、内燃機関の機関本体から排出された排気の一部を吸気通路へ再循環させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)が知られている。また従来、この吸気通路に再循環する排気を冷却する装置として、EGRガス冷却システムが知られている。EGRガス冷却システムは、排気の一部を吸気通路へ再循環させるEGR通路に配置され、EGR通路を通過する排気であるEGRガスを冷媒によって冷却する。内燃機関がEGRガス冷却システムを備えることで、EGRガスが高温になり過ぎることを抑制することができる。
特許文献1には、複数のガス通路を有する熱交換体(特許文献1においてはハニカム構造体と称されている)を有する熱交換器が開示されている。特許文献1に係る熱交換体にEGRガスが通過するように特許文献1に係る熱交換器をEGR通路に配置した場合、特許文献1に係る熱交換器はEGRガス冷却システムとしての機能を発揮することができる。また特許文献1には、熱交換体の材質としてセラミックを用いることが開示されている。
国際公開第2011/071161号公報
セラミックはステンレス等の金属に比較して、熱伝導率が高く且つ排気に対する耐食性も良好である。特許文献1に係るセラミック製の熱交換体をEGRガス冷却システムに適用した場合、EGRガス冷却システムの冷却性能および耐食性を向上させることができると考えられる。ところで、EGRガス冷却システムとして、複数の熱交換体を備えるEGRガス冷却システムを用いることがある。このような複数の熱交換体を備えるEGRガス冷却システムの場合、熱交換体を通過するEGRガスの流速に偏りが生じ易いと考えられる。EGRガスの流速に偏りが生じてEGRガスの流速が低流速になった場合、熱交換体にデポジットが堆積し易くなると考えられる。このように熱交換体にデポジットが堆積した場合、熱交換体の性能を十分に発揮することが困難になり、その結果、EGRガス冷却システムの性能が低下する可能性がある。
本発明は、セラミック製の熱交換体を複数有するEGRガス冷却システムのデポジットによる性能低下を抑制することができるEGRガス冷却システムの制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るEGRガス冷却システムの制御装置は、セラミック製の熱交換体を複数有するとともに、複数の前記熱交換体の中からEGRガスを通過させる前記熱交換体を選択する選択機構を有するEGRガス冷却システムに適用される制御装置であって、前記EGRガス冷却システムよりも前記EGRガスの流動方向で上流側の圧力と前記EGRガス冷却システムよりも前記EGRガスの流動方向で下流側の圧力との差圧である前後差圧が所定値より大きい場合に、前記前後差圧が前記所定値以下の場合に比較して前記EGRガスが通過する前記熱交換体の数が減少するように前記選択機構を制御する熱交換体数減少制御を実行する第1制御部と、前記熱交換体数減少制御が実行されることで前記EGRガスが通過しなくなった前記熱交換体において凝縮水が発生した場合に、前記熱交換体数減少制御の実行によって前記EGRガスが通過しなくなった前記熱交換体に前記EGRガスが通過するように前記選択機構を制御する熱交換体切替制御を実行する第2制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るEGRガス冷却システムの制御装置によれば、熱交換体数減少制御が実行されることで、EGRガスが通過する熱交換体におけるEGRガスの流速を上昇させることができる。それにより、この熱交換体のデポジットをEGRガスによって除去することができる。また熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体の温度は、EGRガスが通過しなくなったことに起因して低下するため、熱交換体数減少制御が実行されてから所定時間が経過すれば、このEGRガスが通過しなくなった熱交換体に凝縮水が発生すると考えられる。これに対して本発明に係るEGRガス冷却システムの制御装置によれば、熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体において凝縮水が発生した場合に熱交換体切替制御が実行されることから、この凝縮水が発生した熱交換体にEGRガスを通過させることができる。それにより、この凝縮水が発生した熱交換体のデポジットを凝縮水によって洗い流すことができる。以上のように本発明に係るEGRガス冷却システムの制御装置によれば、EGRガス冷却システムの複数の熱交換体のデポジットを除去することができる。それにより、EGRガス冷却システムのデポジットによる性能低下を抑制することができる。
上記構成において、前記第1制御部は、前記EGRガス冷却システムが搭載された内燃機関の回転数および負荷に基づいて前記前後差圧を推定し、推定された前記前後差圧を前記所定値として用いてもよい。実際の前後差圧は内燃機関の回転数および負荷に応じて変動するため、この構成によれば、所定値として定数を用いる場合に比較して、内燃機関の回転数および負荷に応じて適切に熱交換体数減少制御を実行することができる。
上記構成において、前記第1制御部は、前記EGRガス冷却システムを通過する前記EGRガスの流量が多いほど、前記熱交換体数減少制御の実行時における前記EGRガスが通過する前記熱交換体の減少数が少なくなるように前記選択機構を制御してもよい。この構成によれば、EGRガス冷却システムを通過するEGRガスの流量に応じてEGRガスが通過する熱交換体数の数を適切に制御することができる。それにより、EGRガス冷却システムを通過するEGRガスの流量に応じて、EGRガス冷却システムのデポジットによる性能低下を適切に抑制することができる。
本発明は、セラミック製の熱交換体を複数有するEGRガス冷却システムのデポジットによる性能低下を抑制することができるEGRガス冷却システムの制御装置を提供することができる。
図1は実施例に係る内燃機関の模式図である。 図2(a)はEGRガス冷却システムのEGRクーラの模式的断面図である。図2(b)は熱交換体の正面図である。図2(c)は3つのバルブのうち一つのバルブが閉になった場合のEGRクーラの内部の様子を模式的に示している。 図3(a)は、EGRガスが通過する熱交換体数とEGRガスが通過する熱交換体におけるEGRガスの流量との関係を示す模式図である。図3(b)は、EGRガス冷却システムの前後差圧とEGRガス冷却システムの効率との関係を示す模式図である。 図4は、制御装置が熱交換体数減少制御および熱交換体切替制御を実行する際のフローチャートの一例を示す図である。 図5(a)は、EGR装置がEGRガス冷却システムの前後差圧の推定値を取得する際に用いるマップの一例を視覚化した図である。図5(b)は、制御装置がEGRガス冷却システムを通過するEGRガスの流量を取得する際に用いるマップの一例を視覚化した図である。 図6は、実施例の変形例に係るEGRガス冷却システムを示す模式的断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例に係るEGRガス冷却システムの制御装置10について説明する。まず本実施例に係る制御装置10が適用される内燃機関5の全体構成について説明し、次いで制御装置10の詳細について説明する。図1は内燃機関5の模式図である。図1に示す内燃機関5は車両に搭載されている。内燃機関5の種類は、特に限定されるものではなく、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等の種々の内燃機関を用いることができる。本実施例においては、内燃機関5の一例としてガソリンエンジンを用いる。
内燃機関5は、制御装置10と、気筒21を有する機関本体20と、気筒21に接続した吸気通路30と、気筒21に接続した排気通路35と、吸気通路30に配置されたスロットル40とを備えている。なお、機関本体20は、気筒21が形成されたシリンダブロックと、シリンダブロックの上部に配置されたシリンダヘッドと、気筒21に配置されたピストンとを備えている。本実施例において、気筒21の数は複数(具体的には4つ)である。但し気筒21の数はこれに限定されるものではない。また内燃機関5は、EGR(Exhaust Gas Recirculation)通路50と、EGR通路50に配置されたEGRガス冷却システム65と、冷媒供給通路90および冷媒排出通路95と、各種センサ類(クランクポジションセンサ100、圧力センサ101aおよび圧力センサ101b)とを備えている。
EGR通路50は、気筒21から排出された排気の一部を吸気通路30に再循環させる通路である。具体的には本実施例に係るEGR通路50は、吸気通路30の通路途中と排気通路35の通路途中とを接続している。なお、本実施例においてEGR通路50のEGRガス流動方向で上流側の端部は、排気通路35のうちエキゾーストマニホールドに接続している。また、EGR通路50のEGRガス冷却システム65が配置されている部分よりも下流側の一部分は、機関本体20(本実施例においてはシリンダブロック)の内部を通過している。これ以降、EGR通路50を通過する排気をEGRガスと称する。
EGRガス冷却システム65は、EGRクーラ60を備えている。EGRクーラ60は、冷媒とEGRガスとの間で熱交換をすることで、EGRガスを冷却する。冷媒供給通路90は、機関本体20の内部に形成された冷媒通路(以下、機関本体冷媒通路と称する)の冷媒をEGRクーラ60に導く冷媒通路である。冷媒排出通路95は、EGRクーラ60の内部を通過した冷媒を機関本体冷媒通路に戻す冷媒通路である。冷媒は、ウォータポンプから圧送されて機関本体冷媒通路に供給され、機関本体冷媒通路を通過しながら機関本体20を冷却する。また機関本体冷媒通路の冷媒の一部はEGRクーラ60に流入して、EGRガスを冷却する。
図2(a)はEGRガス冷却システム65のEGRクーラ60の模式的断面図である。EGRクーラ60は、複数のEGR分岐通路(具体的にはEGR分岐通路72a、EGR分岐通路72bおよびEGR分岐通路72c)を備えている。本実施例に係るEGR分岐通路72a,72b,72cはEGRクーラ60の内部に形成されている。またEGRクーラ60は、その内部にクーラ冷媒通路73を備えている。EGR分岐通路72a,72b,72cは、EGRクーラ60の後述する各熱交換体にEGRガスを通過させる通路である。EGR分岐通路72a,72b,72cの上流端は合流してEGR通路50に接続し、EGR分岐通路72a,72b,72cの下流端も合流してEGR通路50に接続している。クーラ冷媒通路73は、EGRクーラ60の内部に形成された冷媒通路である。なお、本実施例に係るEGRクーラ60は、フレーム71aによってEGRクーラ60の外壁が構成されており、このフレーム71aとフレーム71aの内部に配置されたフレーム71bとによって、EGRクーラ60の内部が複数の領域に区画されている。そして、このEGRクーラ60のフレーム71aとフレーム71bとによって区画された各領域が、EGR分岐通路72a,72b,72cおよびクーラ冷媒通路73となっている。クーラ冷媒通路73は、各々のEGR分岐通路の熱交換体が配置されている箇所の周囲を全体的に囲むように配置されている。なお本実施例に係るEGR分岐通路の個数は3であるが、EGR分岐通路の個数は複数であれば3に限定されるものではない。
本実施例においてEGR分岐通路72bはEGRクーラ60の内部の中央部に位置し、EGR分岐通路72a,72cはEGRクーラ60の内部においてEGR分岐通路72bよりも外側に位置している。またEGR分岐通路72aおよびEGR分岐通路72cは、これらEGR分岐通路の軸線方向がEGRクーラ60の軸線78(これはEGRクーラ60の中心軸を示す線である)に対して平行になっている部分と、軸線78に対して傾斜している部分とを有している。一方、EGR分岐通路72bは、その全体の軸線方向が軸線78に対して平行になっている。
またEGRガス冷却システム65は、複数の熱交換体(具体的には、熱交換体74a、熱交換体74bおよび熱交換体74c)を有している。熱交換体74aはEGR分岐通路72aに配置され、熱交換体74bはEGR分岐通路72bに配置され、熱交換体74cはEGR分岐通路72cに配置されている。なお、熱交換体74aはEGR分岐通路72aの軸線78に対して平行になっている部分に配置され、熱交換体74cはEGR分岐通路72cの軸線78に対して平行になっている部分に配置されている。これらの熱交換体は、EGRガスの熱をクーラ冷媒通路73に伝導させる媒体である。冷媒供給通路90を通過してクーラ冷媒通路73に流入した冷媒は、クーラ冷媒通路73を通過しながら熱交換体74a,74b,74cの熱を奪い、その後、冷媒排出通路95を通過して機関本体20に戻る。なお、これ以降の説明において符号を付けずに熱交換体と称した場合、熱交換体74a,74b,74c全体を総称していることとする。
図2(b)は熱交換体74bの正面図である。具体的には図2(b)は、熱交換体74bをEGRガス流動方向で上流側の方向(図2(a)のX方向)側から見た様子を模式的に図示している。本実施例に係る熱交換体74bは、熱交換体74bの周囲に形成されたクーラ冷媒通路73の内周面に接触するように配置されている。熱交換体74bは、EGRガスが通過するガス通路75を複数有している。図2(b)において右下に図示されている拡大図が示すように、各々のガス通路75は、図2(b)において横方向に延伸した第1隔壁76と、第1隔壁76に対して所定角度(本実施例では一例として90度である)のなす角を有する第2隔壁77とによって区画されている。熱交換体74bのガス通路75にEGRガスが流入した場合、EGRガスの熱は、第1隔壁76および第2隔壁77をそれぞれ伝導してフレーム71bに伝導し、その後、クーラ冷媒通路73の冷媒に奪われる。このようにしてEGRガス冷却システム65は、EGRガスとクーラ冷媒通路73の冷媒との間で熱交換を行っている。内燃機関5がEGRガス冷却システム65を備えることで、EGRガスが高温になり過ぎることが抑制されている。なお熱交換体74aおよび熱交換体74cの構成は、上述した熱交換体74bと同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施例に係るフレーム71a,71bの材質は、ステンレスである。但しフレーム71a,71bの材質は、これに限定されるものではなく、例えばステンレス以外の金属、あるいはセラミックを用いることもできる。本実施例に係る熱交換体74a,74b,74cの材質は、セラミックである。すなわち、本実施例に係る熱交換体74a,74b,74cはセラミック製の熱交換体である。具体的には、熱交換体74a,74b,74cの第1隔壁76および第2隔壁77の材質がセラミックである。セラミックはステンレス等の金属に比較して、熱伝導率が高く且つ排気に対する耐食性も良好である。したがって、本実施例に係るEGRガス冷却システム65は、熱交換体74a,74b,74cの材質としてステンレス等の金属を用いたEGRガス冷却システムに比較して、優れた冷却性能および耐食性を有している。
熱交換体74a,74b,74cの材質であるセラミックの具体的な成分としては、SiCが好ましい。SiCは、熱伝導性が良好であり、加工性も良好であり、コストも高価でないため、EGRガス冷却システム用の熱交換体の素材として特に適しているからである。そこで、本実施例においては、熱交換体74a,74b,74cの材質の一例として、SiCを成分中に含むセラミックを用いる。このような熱交換体74a,74b,74cの材質の具体例としては、SiC(つまりSiCの他に添加物が添加されていないもの)、Si含浸SiC、(Si+Al)含浸SiC、金属複合SiC等、SiCを主成分とする種々の材質を用いることができる。本実施例においては、熱交換体74a,74b,74cの材質の一例として、Si含浸SiCを用いることとする。
図2(a)を参照して、EGRガス冷却システム65はバルブ80a、バルブ80bおよびバルブ80cを備えている。バルブ80aはEGR分岐通路72aに配置され、バルブ80bはEGR分岐通路72bに配置され、バルブ80cはEGR分岐通路72cに配置されている。具体的にはバルブ80aは、EGR分岐通路72aの熱交換体74aよりもEGRガス流動方向で下流側に配置されている。バルブ80bは、EGR分岐通路72bの熱交換体74bよりもEGRガス流動方向で下流側に配置されている。バルブ80cは、EGR分岐通路72cの熱交換体74cよりもEGRガス流動方向で下流側に配置されている。但し、バルブ80a,80b,80cのEGR分岐通路における配置箇所は、このような熱交換体の下流側に限定されるものではなく、例えば熱交換体の上流側であってもよい。
バルブ80a,80b,80cは制御装置10の指示を受けて開閉することで、それぞれのバルブが配置されているEGR分岐通路におけるEGRガスの流量を制御する。すなわち、バルブ80a,80b,80cは、いわゆるEGRバルブ(EGRガスの流量を調整するバルブ)に相当するバルブである。このような機能を有するものであればバルブ80a,80b,80cの具体的な構成は特に限定されるものではないが、本実施例においては、バルブ80a,80b,80cの一例として、制御装置10の指示を受けて開閉するバタフライタイプのバルブを用いる。
図2(c)は、3つのバルブのうち一つのバルブが閉になった場合のEGRクーラ60の内部の様子を模式的に示している。図2(c)に示すように、例えばバルブ80bが閉になり、バルブ80aおよびバルブ80cが開になった場合、EGRガスは熱交換体74a,74cのみを通過し、熱交換体74bには通過しなくなる。すなわち、この場合、複数の熱交換体の中から熱交換体74aおよび熱交換体74cが、EGRガスを通過させる熱交換体として選択されたことになる。このように本実施例に係るバルブ80a,80b,80cは、複数の熱交換体の中からEGRガスを通過させる熱交換体を選択する選択機構としての機能を有している。
以上説明したように本実施例に係る制御装置10が適用されるEGRガス冷却システム65は、セラミック製の熱交換体を複数有するとともに複数の熱交換体の中からEGRガスを通過させる熱交換体を選択する選択機構を有するEGRガス冷却システムである。このようなEGRガス冷却システムであれば、EGRガス冷却システム65のEGRクーラ60の具体的な内部構造は、図2(a)〜図2(c)に示すものに限定されるものではない。
図1を参照して、本実施例においては制御装置10の一例として、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12およびRAM(Random Access Memory)13を備える電子制御装置(Electronic Control Unit)を用いる。CPU11は、EGRガス冷却システム65のバルブ80a,80b,80cを制御する制御部としての機能を有している。ROM12およびRAM13は、CPU11の動作に必要な情報を記憶する記憶部としての機能を有している。
図1には、各種センサ類の一例として、クランクポジションセンサ100、圧力センサ101aおよび圧力センサ101bが図示されている。クランクポジションセンサ100は、内燃機関5のクランク軸の位置を検出し、検出結果を制御装置10に伝える。制御装置10は、クランクポジションセンサ100の検出結果に基づいて内燃機関5のクランク角を取得する。圧力センサ101aは、EGR通路50のEGRガス冷却システム65よりも上流側のEGRガスの圧力を検出し、検出結果を制御装置10に伝える。圧力センサ101bは、EGR通路50のEGRガス冷却システム65よりも下流側のEGRガスの圧力を検出し、検出結果を制御装置10に伝える。なお内燃機関5は、図1に図示されているセンサ以外にも、例えば吸入空気量を検出するエアフロメータ等、種々のセンサを備えている。制御装置10は、これらセンサの検出結果を受けてバルブ80a,80b,80cを制御することでEGRガス冷却システム65を制御している。
続いて、本実施例に係るEGRガス冷却システム65の熱交換体数とEGRガス流量との関係、およびEGRガス冷却システム65の効率について説明する。図3(a)は、EGRガスが通過する熱交換体数とEGRガスが通過する熱交換体におけるEGRガスの流量との関係を示す模式図である。図3(a)の横軸はEGRガスが通過する熱交換体数を示し、縦軸はEGRガスが通過する熱交換体におけるEGRガスの流量(m/s)を示している。図3(a)の横軸において、例えば2は、バルブ80a,80b,80cのうちいずれか1つが閉になり他の2つが開になることで、熱交換体74a,74b,74cのうち2つの熱交換体にEGRガスが通過することを意味している。図3(a)から分るように、EGRガスが通過する熱交換体数が減少するほど(横軸で左に向かうほど)、EGRガスが通過する熱交換体(バルブが開になったEGR分岐通路に配置されている熱交換体)におけるEGRガスの流量は増加する。
図3(b)は、EGRガス冷却システム65の前後差圧とEGRガス冷却システム65の効率との関係を示す模式図である。図3(b)の横軸はEGRガス冷却システム65の前後差圧を示し、縦軸はEGRガス冷却システム65の効率を示している。なおEGRガス冷却システム65の前後差圧とは、EGR通路50のEGRガス冷却システム65よりもEGRガスの流動方向で上流側の圧力(すなわちEGRガス冷却システム65よりも前方の圧力)とEGRガス冷却システム65よりもEGRガスの流動方向で下流側の圧力(すなわちEGRガス冷却システム65よりも後方の圧力)との差圧をいう。EGRガス冷却システム65の効率は、EGRガス冷却システム65によるEGRガスの冷却能力を示す指標であり、この効率が高いほど、EGRガス冷却システム65のEGRガスの冷却能力が高いことを意味している。図3(b)に図示されているライン200は、EGRガスが通過する熱交換体数が3の場合(すなわち3つのバルブが全て開の場合)を示し、ライン201はEGRガスが通過する熱交換体数が2の場合(すなわち2つのバルブが開の場合)を示し、ライン202はEGRガスが通過する熱交換体数が1の場合(すなわち1つのバルブが開の場合)を示している。
ここで、本実施例に係る制御装置10は、通常時(これは後述する熱交換体数減少制御が実行されない時をいう)には、バルブ80a,80b,80cを同時に開閉している。本実施例に係るEGRガス冷却システム65は、バルブ80a,80b,80bのうち一つのみが開になり他のバルブが閉になった状態であっても、EGRガスの冷却装置としての機能を発揮できるように設計されている。これについて図3(b)を用いて具体的に説明すると、例えばEGRガス冷却システム65の前後差圧がAの場合において通常時に3つのバルブが全て開になった場合(ライン200)、EGRガス冷却システム65の効率はaとなっている。一方、EGRガス冷却システム65の前後差圧がAの場合に2つのバルブが閉になり1つのバルブのみが開になった場合(ライン202)、EGRガス冷却システム65の効率はaになっている。本実施例に係るEGRガス冷却システム65は、EGRガス冷却システム65の前後差圧が例えばAの場合においてEGRガス冷却システム65の効率がaの場合であっても、EGRガスの冷却装置としての機能を発揮できるように、EGRガス冷却システム65の各構成部材の寸法等(例えば各々のEGR分岐通路の断面積、各々の熱交換体の断面積、クーラ冷媒通路73の断面積等)が設計されている。
続いて制御装置10によるEGRガス冷却システム65の制御の詳細について説明する。本実施例に係る制御装置10は、EGRガス冷却システム65の前後差圧が所定値より大きい場合に、この前後差圧が所定値以下の場合に比較してEGRガスが通過する熱交換体の数が減少するようにバルブ80a,80b,80cを制御する熱交換体数減少制御を実行する。また本実施例に係る制御装置10は、この所定値として、内燃機関5の回転数および負荷に基づいて推定したEGRガス冷却システム65の前後差圧の推定値を用いる。また制御装置10は、この熱交換体数減少制御が実行された場合において、EGRガスが通過しなくなった熱交換体において凝縮水が発生した場合には、熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体にEGRガスが通過するようにバルブ80a,80b,80cを制御する熱交換体切替制御を実行する。この熱交換体数減少制御および熱交換体切替制御の詳細についてフローチャートを用いて説明すると、次のようになる。
図4は、本実施例に係る制御装置10が熱交換体数減少制御および熱交換体切替制御を実行する際のフローチャートの一例を示す図である。制御装置10は、図4のフローチャートを所定の周期で繰り返し実行する。図4のフローチャートの各ステップは、制御装置10の具体的にはCPU11が実行する。まず制御装置10は、内燃機関5の回転数および負荷に基づいてEGRガス冷却システム65の前後差圧の推定値(P)を取得する(ステップS10)。なお内燃機関5の負荷としては、燃料噴射量、吸入空気量等を用いることができる。本実施例においては負荷の一例として、吸入空気量を用いることとする。本実施例に係る制御装置10は、次に説明するマップを用いてステップS10を実行する。
図5(a)は、制御装置10がEGRガス冷却システム65の前後差圧の推定値を取得する際に用いるマップの一例を視覚化した図である。図5(a)のマップには、楕円形状を有する境界線210、境界線211および境界線212が図示されている。境界線210の内側の領域が領域220であり、境界線210と境界線211とによって囲まれた領域が領域221であり、境界線211と境界線212とによって囲まれた領域が領域222である。領域220,221,222にEGRガス冷却システム65の前後差圧の値が格納されている。なお図5(a)のマップは、あくまでもマップの一例を示したものに過ぎず、図5(a)のような形状のマップを必ず用いなければならないというわけではない。具体的には例えば図5(a)においては領域220,221,222として3つの領域のみが図示されているが、これはあくまでも一例であり、領域の数は3に限定されるものではない。
ここで、ステップS10によって取得される前後差圧の推定値(P)は、後述するステップS30に係る判定処理(熱交換体にデポジットが堆積しているか否かの判定処理)の基準値として用いられるものである。したがって、図5(a)のマップに格納されている前後差圧の値は、後述するステップS30に係る判定処理において前後差圧(具体的には後述する前後差圧の測定値(P))がこのマップに格納されている前後差圧よりも大きい場合に、少なくとも1つの熱交換体にデポジットが堆積していると判定できる前後差圧の値となっている。このマップは予め実験、シミュレーション等によって求めておき、記憶部に記憶させておく。
制御装置10は、例えばクランクポジションセンサ100の検出結果に基づいて内燃機関5の回転数(rpm)を取得する。また制御装置10は、内燃機関5の負荷としての吸入空気量を、エアフロメータの検出結果に基づいて取得する。そして制御装置10は、取得された内燃機関5の回転数および負荷(吸入空気量)に対応するEGRガス冷却システム65の前後差圧を図5(a)のマップから抽出し、抽出された値をステップS10に係るEGRガス冷却システム65の前後差圧の推定値(P)として取得する。一例を挙げると、例えば内燃機関5の回転数がBであり、負荷がCである場合、制御装置10は、領域222に格納されているEGRガス冷却システム65の前後差圧を抽出し、この抽出された値をステップS10に係るEGRガス冷却システム65の前後差圧の推定値(P)として取得する。このようにして本実施例に係る制御装置10はステップS10を実行している。
ステップS10の後に制御装置10は、EGRガス冷却システム65の前後差圧の測定値(P)を取得する(ステップS20)。具体的には制御装置10は、圧力センサ101aの検出結果を取得することでEGR通路50のEGRガス冷却システム65よりも上流側の圧力を取得し、圧力センサ101bの検出結果を取得することでEGR通路50のEGRガス冷却システム65よりも下流側の圧力を取得する。そして制御装置10は、このようにして取得されたEGR通路50のEGRガス冷却システム65よりも上流側の圧力とEGR通路50のEGRガス冷却システム65よりも下流側の圧力との差を算出することで、EGRガス冷却システム65の前後差圧の測定値(P)を取得する。
次いで制御装置10は、ステップS20で取得したEGRガス冷却システム65の前後差圧の測定値(P)がステップS10で取得したEGRガス冷却システム65の前後差圧の推定値(P)よりも大きいか否かを判定する(ステップS30)。ステップS30においてEGRガス冷却システム65の前後差圧の測定値(P)がEGRガス冷却システム65の前後差圧の推定値(P)よりも大きいと判定されなかった場合(Noの場合)、制御装置10はフローチャートの実行を終了する。
ステップS30においてEGRガス冷却システム65の前後差圧の測定値(P)がEGRガス冷却システム65の前後差圧の推定値(P)よりも大きいと判定された場合(Yesの場合)、制御装置10は、EGRガス冷却システム65のEGRクーラ60の熱交換体74a,74b,74cの少なくともいずれかにデポジットが堆積していると判定する(ステップS40)。
次いで制御装置10は、EGRガスが通過する熱交換体の数がステップS30でNoと判定された場合に比較して減少するようにバルブ80a,80b,80cを制御する(ステップS50)。すなわち本実施例に係る制御装置10は、EGRガス冷却システム65の前後差圧(本実施例ではP)が所定値(本実施例ではP)より大きい場合にステップS50を実行し、このステップS50において制御装置10は、前後差圧が所定値以下の場合(ステップS30でNoと判定された場合、すなわち熱交換体74a,74b,74cにデポジットが堆積していない場合)に比較してEGRガスが通過する熱交換体の数が減少するように選択機構(バルブ80a,80b,80c)を制御している。ステップS50が本実施例に係る熱交換体数減少制御に相当する。具体的には本実施例に係る制御装置10は、ステップS50の実行前において開になっているバルブ80a,80b,80c(これは、ステップS30でNoと判定された場合に開になっているバルブでもある)のうちから選択された所定のバルブを閉にする。
また、本実施例に係る制御装置10はステップS50に係る熱交換体数減少制御を実行するにあたり、EGR通路50を通過するEGRガスの流量に基づいて、EGRガスが通過する熱交換体の数の減少数をさらに制御している。具体的には制御装置10は、EGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量(これはEGRガス冷却システム65全体を通過するEGRガスの流量であり、具体的にはEGR通路50を通過するEGRガスの流量である)が多いほど、ステップS50に係る熱交換体数減少制御の実行時におけるEGRガスが通過する熱交換体の減少数を少なくしている。
この具体例を挙げると、例えば、ステップS50が実行される前の状態において仮にEGRガスが通過する熱交換体数が3であった場合、EGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量が所定値以上であれば、1つのバルブのみを閉にすることでEGRガスが通過する熱交換体数を2つにし(この場合、熱交換体の減少数は1である)、EGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量が所定値未満であれば、2つのバルブのみを閉にすることでEGRガスが通過する熱交換体数を1つにする(この場合、熱交換体の減少数は2である)。この制御が実行されることで、熱交換体数減少制御の実行前においてEGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量が多いほど、熱交換体数減少制御の実行後においてEGRガスが通過する熱交換体の数は多くなる。
上述したステップS50においてEGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量を取得するにあたり、本実施例に係る制御装置10は、EGRガス冷却システム65の前後差圧に基づいてEGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量を取得する。本実施例に係る制御装置10は、具体的には次に説明するマップを用いて、このEGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量を取得する。
図5(b)は、制御装置10がEGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量を取得する際に用いるマップの一例を視覚化した図である。図5(b)の横軸はEGRガス冷却システム65の前後差圧を示し、縦軸はEGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量を示している。図5(b)のマップは、EGRガス冷却システム65の前後差圧が大きくなるほどEGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量が大きくなるように、EGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量をEGRガス冷却システム65の前後差圧に関連付けて規定したマップとなっている。このマップは予め実験、シミュレーション等によって求めておき、記憶部に記憶させておく。制御装置10は、ステップS20において取得したEGRガス冷却システム65の前後差圧の測定値に対応するEGRガスの流量を図5(b)のマップから抽出する。この一例を挙げると、例えばステップS20で取得したEGRガス冷却システム65の前後差圧の測定値がDの場合、制御装置10はEGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量としてEを取得する。そして制御装置10は、この取得されたEGRガスの流量Eが所定値以上の場合にはこのEGRガスの流量Eが所定値未満の場合に比較して、熱交換体数減少制御の実行時におけるEGRガスが通過する熱交換体数の減少数を少なくしている。なお図5(b)のマップは、あくまでもマップの一例を示したものに過ぎず、図5(b)のような形状のマップを必ず用いなければならないというわけではない。
図4を参照して、ステップS50の後に制御装置10はステップS60を実行する。ステップS60において制御装置10は、ステップS50に係る熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体に凝縮水が発生したか否かを判定する。ここで、ステップS50に係る熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体の温度は、EGRガスが通過しなくなったことに起因して低下する。したがって、ステップS50に係る熱交換体数減少制御が実行されてから所定時間が経過すれば、ステップS50が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体に凝縮水が発生すると考えられる。なお、この凝縮水は、具体的にはEGRガスに含まれる水分が熱交換体に結露することで生じた凝縮水である。
そこで本実施例に係る制御装置10はステップS60において、ステップS50に係る熱交換体数減少制御が実行されてからの経過時間が所定時間以上であるか否かを判定することで、EGRガスが通過しなくなった熱交換体に凝縮水が発生したか否かを判定する。具体的にはステップS60において制御装置10は、ステップS50に係る熱交換体数減少制御が実行されてからの経過時間が所定時間以上であると判定した場合に、EGRガスが通過しなくなった熱交換体に凝縮水が発生したと判定する(Yesと判定する)。一方、制御装置10は、ステップS50に係る熱交換体数減少制御が実行されてからの経過時間が所定時間未満であると判定した場合には、EGRガスが通過しなくなった熱交換体に凝縮水が発生していないと判定する(Noと判定する)。なお、このステップS60に係る所定時間は、熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体に凝縮水が発生すると考えられる値であれば、特に限定されるものではない。この所定時間は、予め実験、シミュレーション等によって適切な値を求めておき、記憶部に記憶させておけばよい。なお本実施例に係る制御装置10は、ステップS60でYesと判定されるまでステップS60を繰り返し実行する。
ステップS60でYesと判定された場合、制御装置10はステップS70を実行する。ステップS70において制御装置10は、EGRガスが通過する熱交換体を切替える。具体的には制御装置10はステップS70において、熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体にEGRガスが通過するようにバルブ80a,80b,80cを制御する。より具体的には制御装置10はステップS70において、ステップS50において閉にしたバルブを開にし、ステップS50が実行されても開になっていたバルブを閉にする。この一例を挙げると次のようになる。図2(c)を参照して、例えばステップS50の実行によってバルブ80bが閉になりバルブ80a,80cが開になり、その後、所定時間が経過することでステップS60において熱交換体74bに凝縮水が発生したと判定された場合、制御装置10はステップS70において、バルブ80bを開にし、バルブ80a,80cを閉にする。このようにして制御装置10はステップS70において、EGRガスが通過する熱交換体を切替えている。
すなわち、本実施例に係る制御装置10は、ステップS50に係る熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体において凝縮水が発生した場合に(ステップS60でYesと判定された場合に)、ステップS70において、EGRガスが通過しなくなった熱交換体にEGRガスが通過するように選択機構(具体的にはバルブ80a,80b,80c)を制御している。ステップS70が本実施例に係る熱交換体切替制御に相当する。
なお本実施例に係る制御装置10は、ステップS70に係る熱交換体切替制御を所定時間の間、実行する。具体的には制御装置10は、ステップS70の実行開始からの経過時間が所定時間となった場合に、ステップS70に係る熱交換体切替制御の実行によって閉になっていたバルブを開に制御する。その結果、全てのバルブ80a,80b,80cが開になる。なお、これは後述する作用効果の説明の中で改めて説明するが、ステップS70に係る熱交換体切替制御は、凝縮水によって熱交換体のデポジットを洗い流すために行われる処理である。そのため、ステップS70の実行期間である所定時間は、凝縮水によって熱交換体のデポジットを洗い流すのに十分であると考えられる時間を用いることができる。この所定時間は、予め実験、シミュレーション等によって適切な値を求めておき、記憶部に記憶させておけばよい。ステップS70の後に制御装置10はフローチャートの実行を終了する。
なお、ステップS60の具体的内容は、熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体における凝縮水の発生を検出できるものであれば、上述した内容に限定されるものではない。ステップS60の他の例を挙げると、例えば内燃機関5が熱交換体における凝縮水の発生を検出可能なセンサ(例えば水検出センサ等)を各々の熱交換体に備えている場合、制御装置10はステップS60において、このセンサの検出結果に基づいて熱交換体に凝縮水が発生したか否かを直接的に判定してもよい。また、ステップS60がこの内容の場合、制御装置10は、ステップS60でNoと判定された場合に再度ステップS60を実行するのではなく(つまりステップS60でYesと判定されるまでステップS60を実行するのではなく)、ステップS60でNoと判定された場合にフローチャートの実行を終了してもよい。
本実施例においてステップS50を実行する制御装置10のCPU11は、熱交換体数減少制御を実行する第1制御部に相当する。またステップS70を実行する制御装置10のCPU11は、熱交換体切替制御を実行する第2制御部に相当する。
続いて本実施例に係る制御装置10の作用効果について説明する。まず本実施例に係る制御装置10によれば、例えば複数の熱交換体のうち少なくとも一つの熱交換体においてデポジットが発生することでEGRガス冷却システム65の前後差圧(P)が所定値(P)より大きくなった場合に、ステップS50に係る熱交換体数減少制御が実行されることで、EGRガスが通過する熱交換体におけるEGRガスの流量を上昇させることができる(例えば図3(a)参照)。それにより、このEGRガスが通過する熱交換体におけるEGRガスの流速を上昇させることができる。このようにEGRガスが通過する熱交換体におけるEGRガスの流速が上昇することで、このEGRガスの流速が上昇した熱交換体におけるデポジットをEGRガスによって除去することができる。
また本実施例に係る制御装置10によれば、熱交換体数減少制御が実行されることでEGRガスが通過しなくなった熱交換体において凝縮水が発生した場合に(ステップS60でYesの場合)、ステップS70に係る熱交換体切替制御が実行されることで、この凝縮水が発生した熱交換体にEGRガスを通過させることができる。それにより、この凝縮水が発生した熱交換体のデポジットを凝縮水によって洗い流すことができる。その結果、熱交換体のデポジットを効果的に除去することができる。以上のように本実施例に係る制御装置10によれば、EGRガス冷却システム65が有する複数の熱交換体74a,74b,74cのデポジットを除去することができる。それにより、EGRガス冷却システム65のデポジットによる性能低下を抑制することができる。
また、熱交換体においてデポジットは熱交換体の外周側面(クーラ冷媒通路73に接している側面)に多く堆積すると考えられ、凝縮水もこの熱交換体の外周側面に多く発生すると考えられる。このように熱交換体におけるデポジットの堆積場所と凝縮水の発生場所とは一致していると考えられる。この点においても、本実施例に係る熱交換体切替制御が実行されることで、効果的にデポジットを除去することができるといえる。
ところで、本実施例においてステップS50に係る熱交換体数減少制御は、EGRガス冷却システム65の前後差圧(P)が所定値より大きい場合に実行されており、本実施例においては、この所定値として、内燃機関5の回転数および負荷に基づいて推定された前後差圧(P)を用いている(ステップS10、ステップS30)。しかしながら、制御装置10は、この所定値として、定数を用いることもできる。すなわち、この場合、制御装置10は、EGRガス冷却システム65の前後差圧(P)が所定値(定数)より大きい場合にステップS50に係る熱交換体数減少制御を実行することになる。なお、この場合、図4のフローチャートはステップS10を備えないことになる。この所定値に用いられる定数としては、前後差圧(P)がこの定数よりも大きい場合に熱交換体にデポジットが堆積したと判定できる値であれば、特に限定されるものではなく、予め適切な値を求めておき制御装置10の記憶部に記憶させておけばよい。このように所定値として定数が用いられた場合であっても、熱交換体数減少制御および熱交換体切替制御が実行されることで、EGRガス冷却システム65のデポジットによる性能低下を抑制することは可能である。
しかしながら、実際の前後差圧は、内燃機関5の回転数および負荷に応じて変動すると考えられる。したがって、本実施例のようにステップS30に係る所定値として、内燃機関5の回転数および負荷に基づいて推定された前後差圧(P)を用いる場合の方が、所定値として定数を用いる場合に比較して、内燃機関5の回転数および負荷に応じて熱交換体へのデポジット堆積の有無を適切に判定することができる。その結果、適切に熱交換体数減少制御を実行することができる。それにより、より効果的にEGRガス冷却システム65のデポジットによる性能低下を抑制することができる。
また本実施例に係る制御装置10によれば、図4のステップS50において説明したように、EGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量が多いほど、ステップS50に係る熱交換体数減少制御の実行時におけるEGRガスが通過する熱交換体の減少数が少なくなるように選択機構(バルブ80a,80b,80c)を制御している。この構成によれば、熱交換体数減少制御の実行前においてEGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量が多いほど、熱交換体数減少制御後においてEGRガスが通過する熱交換体の数を多くすることができる。それにより、EGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量に応じてEGRガスが通過する熱交換体数の数を適切に制御することができる。その結果、EGRガス冷却システム65を通過するEGRガスの流量に応じて、EGRガス冷却システム65のデポジットによる性能低下を適切に抑制することができる。
なお制御装置10は、図4のステップS70に係る熱交換体切替制御を実行するにあたり、さらにステップS70においてEGRガスを通過させる熱交換体を定期的に入れ替えてもよい。この具体例を挙げると、制御装置10は、例えばステップS70において一旦バルブ80bを開にしバルブ80a,80cを閉にすることでEGRガスを熱交換体74bに通過させた後に、さらに熱交換体74a,74cに凝縮水が発生すると考えられる所定時間が経過した場合には、今度はバルブ80bを閉にしバルブ80a,80cを閉にすることでEGRガスを熱交換体74a,74cに通過させてもよい。この構成によれば、複数の熱交換体74a,74b,74c全てのデポジットを凝縮水によって洗い流すことができる。それにより、より効果的にEGRガス冷却システム65のデポジットによる性能低下を抑制することができる。
(変形例)
なお上述したEGRガス冷却システム65は、複数の熱交換体を有する一つのEGRクーラを備えているが、制御装置10が適用されるEGRガス冷却システムはこのようなものに限定されるものではない。制御装置10が適用されるEGRガス冷却システムの他の例として、例えば、一つの熱交換体を有するEGRクーラを複数備えるEGRガス冷却システムを用いることもできる。図6は、実施例の変形例に係るEGRガス冷却システム65aを示す模式的断面図である。このEGRガス冷却システム65aは、一つの熱交換体を有するEGRクーラを複数備えている点において、図2(a)に示すEGRガス冷却システム65と異なっている。具体的にはEGRガス冷却システム65は、複数のEGRクーラとして、熱交換体74aを有するEGRクーラ60と、熱交換体74bを有するEGRクーラ60と、熱交換体74cを有するEGRクーラ60とを備えている。制御装置10がこのEGRガス冷却システム65aに適用された場合であっても、図4のフローチャートを実行することで、複数の熱交換体74a,74b,74cのデポジットを除去することができる。それにより、EGRガス冷却システム65aのデポジットによる性能低下を抑制することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
5 内燃機関
10 制御装置
11 CPU
50 EGR通路
60 EGRクーラ
65 EGRガス冷却システム
73 クーラ冷媒通路
74a,74b,74c 熱交換体
80a,80b,80c バルブ

Claims (3)

  1. セラミック製の熱交換体を複数有するとともに、複数の前記熱交換体の中からEGRガスを通過させる前記熱交換体を選択する選択機構を有するEGRガス冷却システムに適用される制御装置であって、
    前記EGRガス冷却システムよりも前記EGRガスの流動方向で上流側の圧力と前記EGRガス冷却システムよりも前記EGRガスの流動方向で下流側の圧力との差圧である前後差圧が所定値より大きい場合に、前記前後差圧が前記所定値以下の場合に比較して前記EGRガスが通過する前記熱交換体の数が減少するように前記選択機構を制御する熱交換体数減少制御を実行する第1制御部と、
    前記熱交換体数減少制御が実行されることで前記EGRガスが通過しなくなった前記熱交換体において凝縮水が発生した場合に、前記熱交換体数減少制御の実行によって前記EGRガスが通過しなくなった前記熱交換体に前記EGRガスが通過するように前記選択機構を制御する熱交換体切替制御を実行する第2制御部と、を備えることを特徴とするEGRガス冷却システムの制御装置。
  2. 前記第1制御部は、前記EGRガス冷却システムが搭載された内燃機関の回転数および負荷に基づいて前記前後差圧を推定し、推定された前記前後差圧を前記所定値として用いる請求項1記載のEGRガス冷却システムの制御装置。
  3. 前記第1制御部は、前記EGRガス冷却システムを通過する前記EGRガスの流量が多いほど、前記熱交換体数減少制御の実行時における前記EGRガスが通過する前記熱交換体の減少数が少なくなるように前記選択機構を制御する請求項1または2に記載のEGRガス冷却システムの制御装置。
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