JP2010164021A - 排気冷却システム - Google Patents

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Sachihisa Shinoda
祥尚 篠田
Koichi Hoshi
幸一 星
Yasuyuki Shibata
康行 柴田
Hiroaki Katsumata
広昭 勝又
Shuji Kurata
修司 倉田
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Abstract

【課題】排気を効率的に冷却することができるとともに部分沸騰を抑制することができる排気冷却システムを提供する。
【解決手段】 排気冷却システム(200)は、内燃機関(20)の排気通路(60)の周囲に配置され、排気通路の排気の流動方向と同一方向および反対方向に冷却水が流動可能な冷却水通路(210)と、冷却水通路の冷却水の流動方向が排気通路の排気の流動方向と反対方向となる状態と、冷却水通路の冷却水の流動方向が排気の流動方向と同一方向となる状態と、を切替える切替手段と、内燃機関の負荷状態を検出する負荷状態検出手段(240)と、負荷状態検出手段の検出結果に基づいて、切替手段を制御する制御手段(250)と、を備えることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気冷却システムに関する。
内燃機関の排気を冷却する排気冷却システムとして、特許文献1には、内燃機関の排気通路(排気マニホールド)の周囲に冷却水通路を有する排気冷却システムが開示されている。この技術によれば、内燃機関が高負荷の状態では冷却水通路の冷却水の水量を多くし、内燃機関が中・低負荷の状態では冷却水の水量を少なくすることにより、排気の温度を調整している。
実開昭63−151923号公報
特許文献1に係る技術では、冷却水通路の冷却水の流動方向が冷却水の熱伝達量に及ぼす影響を考慮していない。したがって、排気を効率的に冷却しているとはいえない。また、例えば内燃機関が中・低負荷の状態において冷却水の水量を少なくした場合には、冷却水に部分沸騰が生じるおそれがある。
本発明は、排気を効率的に冷却することができるとともに部分沸騰を抑制することができる排気冷却システムを提供する。
本発明に係る排気冷却システムは、内燃機関の排気通路の周囲に配置され、前記排気通路の排気の流動方向と同一方向および反対方向に冷却水が流動可能な冷却水通路と、前記冷却水通路の前記冷却水の流動方向が前記排気通路の前記排気の流動方向と反対方向となる状態と、前記冷却水通路の前記冷却水の流動方向が前記排気の流動方向と同一方向となる状態と、を切替える切替手段と、前記内燃機関の負荷状態を検出する負荷状態検出手段と、前記負荷状態検出手段の検出結果に基づいて、前記切替手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明をするに当たり、発明者は、冷却水通路の冷却水の流動方向が排気通路の排気の流動方向と反対方向の場合の方が、同一方向の場合に比較して、冷却水の熱伝達量が大きいという知見を得た。よって、本発明に係る排気冷却システムによれば、内燃機関の負荷状態が所定状態の場合(例えば高負荷の状態の場合)には冷却水の流動方向を排気の流動方向と反対方向に切替えることができる。その結果、冷却水の受熱量を増大させることができる。したがって、排気を効率的に冷却することができる。また、内燃機関の負荷状態が所定状態以外の場合(例えば中・低負荷の状態の場合)には冷却水の流動方向を排気の流動方向と同一方向に切替えることができる。その結果、冷却水の受熱量を低減させることができる。それにより、冷却水の部分沸騰を抑制することができる。
上記構成において、前記冷却水通路は、前記排気通路の上流側に位置する上流開口部と、前記排気通路の下流側に位置する下流開口部と、を有し、前記切替手段は、ポンプと前記内燃機関が有するウォータジャケットとの間を冷却水が循環するための通路である冷却水循環通路の第1の部位と前記上流開口部とを接続する上流開口部用通路と、前記冷却水循環通路の前記第1の部位よりも前記冷却水の圧力が高い第2の部位および前記第1の部位よりも前記冷却水の圧力の低い第3の部位のいずれか一方を前記制御手段によって制御されることによって選択的に前記下流開口部に接続させる弁と、を備えていてもよい。
この構成によれば、弁が第2の部位と下流開口部とを接続させた場合には、冷却水通路の下流開口部から冷却水を流入させ上流開口部から冷却水を排出させることができる。その結果、冷却水通路の冷却水の流動方向を排気通路の排気の流動方向と反対方向にすることができる。また、弁が第3の部位と下流開口部とを接続させた場合には、冷却水通路の上流開口部から冷却水を流入させ下流開口部から冷却水を排出させることができる。その結果、冷却水通路の冷却水の流動方向を排気通路の排気の流動方向と同一方向にすることができる。
上記構成において、前記冷却水通路は、前記排気通路の上流側に位置する上流開口部と、前記排気通路の下流側に位置する下流開口部と、を有し、前記切替手段は、ポンプと前記内燃機関が有するウォータジャケットとの間を冷却水が循環するための通路である冷却水循環通路の第1の部位と前記下流開口部とを接続する下流開口部用通路と、前記冷却水循環通路の前記第1の部位よりも前記冷却水の圧力が高い第2の部位および前記第1の部位よりも前記冷却水の圧力の低い第3の部位のいずれか一方を前記制御手段によって制御されることによって選択的に前記上流開口部に接続させる弁と、を備えていてもよい。
この構成によれば、弁が第2の部位と上流開口部とを接続させた場合には、冷却水通路の上流開口部から冷却水を流入させ下流開口部から冷却水を排出させることができる。その結果、冷却水通路の冷却水の流動方向を排気通路の排気の流動方向と同一方向にすることができる。また、弁が第3の部位と上流開口部とを接続させた場合には、冷却水通路の下流開口部から冷却水を流入させ上流開口部から冷却水を排出させることができる。その結果、冷却水通路の冷却水の流動方向を排気通路の排気の流動方向と反対方向にすることができる。
本発明によれば、排気を効率的に冷却することができるとともに部分沸騰を抑制することができる排気冷却システムを提供することができる。
図1(a)は、実施例1に係る排気冷却システムの模式図である。図1(b)は、図1(a)の冷却水通路近傍の模式図である。 図2(a)は、三方弁が第1通路を閉口し第2通路を開口した場合における排気冷却システムを示す模式図である。図2(b)は、図2(a)の冷却水通路近傍の模式図である。 図3は、実施例1に係るECUのフローチャートの一例を示す図である。 図4(a)は、冷却水通路の冷却水の流動方向が並流の場合の排気通路および冷却水通路をモデル化した図である。図4(b)は、図4(a)の温度分布をグラフ化した図である。 図5(a)は、冷却水通路の冷却水の流動方向が向流の場合の排気通路および冷却水通路をモデル化した図である。図5(b)は、図5(a)の温度分布をグラフ化した図である。 図6(a)は、並流の場合の冷却効率と水当量比との関係を示す図である。図6(b)は、向流の場合の冷却効率と水当量比との関係を示す図である。 図7は、並流時の熱伝達量と向流時の熱伝達量との比較結果を示す図である。 図8は、実施例1の変形例1に係る排気冷却システムのECUのフローチャートの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例1に係る排気冷却システム200について説明する。図1(a)は、実施例1に係る排気冷却システム200の模式図である。なお、図1(a)において、冷却水の流動方向は矢印で図示されている。排気冷却システム200は、ウォータポンプ10と内燃機関20のウォータジャケット25との間を冷却水が循環するための通路である冷却水循環通路に接続されて用いられる。まず、冷却水循環通路について説明し、次いで排気冷却システム200について説明する。
冷却水循環通路は、供給通路100と、戻り通路(第1戻り通路110、第2戻り通路111および第3戻り通路112)と、を有する。供給通路100は、ウォータポンプ10から吐出された冷却水がウォータジャケット25(例えば、シリンダブロック、シリンダヘッド等に形成されたウォータジャケット等)に供給されるまでに通過する通路である。
戻り通路は、ウォータジャケット25を経由した冷却水がウォータポンプ10に戻るまでに通過する通路である。戻り通路は、第1戻り通路110と、第2戻り通路111と、第3戻り通路112と、を有する。第1戻り通路110は、ウォータジャケット25を経由した冷却水が、ラジエータ30およびサーモスタット40を経由してウォータポンプ10に戻るための通路である。ラジエータ30は、冷却水と外気との間で熱交換を行う装置である。サーモスタット40の説明は、後述する。
第2戻り通路111は、ウォータジャケット25を経由した冷却水が、ヒータコア50およびサーモスタット40を経由してウォータポンプ10に戻るための通路である。ヒータコア50は、内燃機関20を搭載した車両の車室暖房用のヒータ装置である。第3戻り通路112は、第1戻り通路110を流動する冷却水が、ラジエータ30を迂回してウォータポンプ10に戻るための通路である。
サーモスタット40は、冷却水の温度に基づいて、戻り通路の冷却水の流動状態を調整する装置である。例えば、サーモスタット40は、冷却水の水温が所定温度以下の場合、第1戻り通路110を閉口し、第2戻り通路111および第3戻り通路112を開口する。この場合、ウォータジャケット25を経由した冷却水はラジエータ30を経由せずにウォータポンプ10に戻る。それにより、冷却水を早期に暖めることができる。一方、サーモスタット40は、冷却水の水温が所定温度より大きい場合、第3戻り通路112を閉口し、第1戻り通路110および第2戻り通路111を開口する。この場合、ウォータジャケット25を経由した冷却水はラジエータ30およびヒータコア50を経由してウォータポンプ10に戻る。この場合、冷却水は、ラジエータ30およびヒータコア50を経由することによって冷却される。
続いて、排気冷却システム200について説明する。図1(b)は、図1(a)の後述する冷却水通路210近傍の模式図である。図1(a)および図1(b)を参照して、排気冷却システム200は、冷却水通路210を有する排気冷却装置215と、排気冷却装置215と冷却水循環通路とを接続する接続通路と、三方弁230と、温度センサ240と、ECU250と、を備える。
排気冷却装置215は、冷却水通路210を流動する冷却水によって排気通路60(例えば排気マニホールド等)の排気を冷却する装置である。排気冷却装置215の冷却水通路210は、排気通路60の周囲に配置されている。なお、排気通路60の下流には、排気浄化触媒を有する触媒部70と、排気管80と、が順次接続されている。
冷却水通路210は、排気通路60の排気の流動方向と同一方向および反対方向に冷却水が流動可能な通路である。具体的には、冷却水通路210は、冷却水通路210の軸線方向が排気通路60の軸線方向と並行になるように、排気通路60の周囲に配置されている。また、冷却水通路210は、排気通路60の上流側に位置し、冷却水の流入口および流出口となる上流開口部211と、排気通路60の下流側に位置し、冷却水の流入口および流出口となる下流開口部212と、を有する。上流開口部211から冷却水が流入し、下流開口部212から冷却水が排出される場合、冷却水の流動方向は排気の流動方向と同一方向となる(以下、冷却水の流動方向が排気の流動方向と同一方向の場合を並流と称する)。下流開口部212から冷却水が流入し、上流開口部211から冷却水が排出される場合、冷却水の流動方向は排気の流動方向と反対方向になる(以下、冷却水の流動方向が排気の流動方向と反対方向の場合を向流と称する)。なお、図1(a)および図1(b)は、向流の場合を図示している。
接続通路は、上流開口部用通路220と、バイパス通路221と、下流開口部用通路(第1通路222、第2通路223および第3通路224)と、を有する。上流開口部用通路220は、冷却水循環通路の第1の部位と上流開口部211とを接続する通路である。本実施例において、第1の部位は、第1戻り通路110のウォータジャケット25とラジエータ30との間である。バイパス通路221は、上流開口部用通路220と第3戻り通路112とを接続する通路である。
第1通路222は、冷却水循環通路の第1の部位よりも冷却水の圧力の高い部位である第2の部位と、三方弁230と、を接続する通路である。本実施例においては、第2の部位は、供給通路100である。
第2通路223は、冷却水循環通路の第1の部位よりも冷却水の圧力の低い部位である第3の部位と、三方弁230と、を接続する通路である。本実施例においては、第3の部位は、第2戻り通路111のヒータコア50とサーモスタット40との間である。第3通路224は、三方弁230と下流開口部212とを接続する通路である。
三方弁230は、ECU250からの指示に基づいて、第1通路222および第2通路223のいずれか一方を選択的に開口する。すなわち、三方弁230は、冷却水循環通路の第2の部位および第3の部位のいずれか一方をECU250によって制御されることによって選択的に下流開口部212に接続させる弁である。
具体的には、三方弁230が第1通路222を開口し第2通路223を閉口することによって、供給通路100の冷却水の一部は第1通路222および第3通路224を流動して冷却水通路210の下流開口部212に流入する。冷却水通路210の上流開口部211から流出した冷却水は、第3戻り通路112が開口し第1戻り通路110が閉口している場合は、上流開口部用通路220およびバイパス通路221を通過して第3戻り通路112に流入する。また、上流開口部211から流出した冷却水は、第3戻り通路112が閉口し第1戻り通路110が開口している場合は、上流開口部用通路220を通過して第1戻り通路110に流入する。つまり、三方弁230が第1通路222を開口し第2通路223を閉口することによって、冷却水通路210の冷却水の流動方向は向流になる。
図2(a)は、三方弁230が第1通路222を閉口し第2通路223を開口した場合における排気冷却システム200を示す模式図である。図2(b)は、図2(a)の冷却水通路210近傍の模式図である。三方弁230が第1通路222を閉口し第2通路223を開口することによって、第1戻り通路110の冷却水の一部は、上流開口部用通路220を通過して冷却水通路210の上流開口部211に流入する。冷却水通路210の下流開口部212から流出した冷却水は、第3通路224および第2通路223を通過して第2戻り通路111に流入する。すなわち、三方弁230が第1通路222を閉口し第2通路223を開口することによって、冷却水通路210の冷却水の流動方向は並流になる。本実施例において、接続通路および三方弁230は、冷却水通路210の冷却水の流動方向が並流になる状態と向流になる状態とを切替える切替手段としての機能を有する。
温度センサ240は、触媒床温を検出し、検出結果をECU250に伝える。ここで、内燃機関の負荷状態に応じて、温度センサ240の検出結果は変化する。例えば、内燃機関が高負荷の場合には、中・低負荷の場合に比較して、温度センサ240の検出結果は高くなる。すなわち、温度センサ240は、内燃機関の負荷状態を検出する負荷状態検出手段としての機能を有する。なお、負荷状態検出手段は、温度センサ240に限られない。負荷状態検出手段としては、排気温度を検出する排気温センサ、冷却水の温度を検出する水温センサ等、内燃機関20の負荷状態を検出できる他の手段を用いてもよい。
ECU250は、CPU251、ROM252およびRAM253を備えるマイクロコンピュータである。ECU250は、温度センサ240の検出結果に基づいて、三方弁230を制御する制御手段としての機能を有する。具体的にはECU250は、内燃機関20の負荷状態が所定状態の場合には、冷却水通路210の冷却水の流動方向が向流になるように三方弁230を制御する。一方、ECU250は、内燃機関20の負荷状態が所定状態でない場合は、冷却水通路210の冷却水の流動方向が並流になるように三方弁230を制御する。なお、本実施例においては、所定状態として、内燃機関20の負荷状態が高負荷の状態を用いる。具体的には、温度センサ240の検出結果が所定値以上となった状態を所定状態とする。
図3は、ECU250のフローチャートの一例を示す図である。なお、ECU250は図3のフローチャートを所定時間毎に繰り返し実行する。まず、ECU250は、触媒床温が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS10)。本実施例において、触媒床温が所定値以上の状態は内燃機関20が高負荷の状態に相当する。ステップS10において触媒床温が所定値以上であると判定された場合、ECU250は冷却水通路210の冷却水の流動方向が向流になるように三方弁230を制御する(ステップS20)。次いで、ECU250はフローチャートの実行を終了する。ステップS10において触媒床温が所定値以上であると判定されなかった場合、ECU250は冷却水通路210の冷却水の流動方向が並流になるように三方弁230を制御する(ステップS30)。次いで、ECU250はフローチャートの実行を終了する。
続いて、冷却水通路210の冷却水の流動方向を向流および並流にそれぞれ切替えることによる効果について説明する。図4(a)は、冷却水通路210の冷却水の流動方向が並流の場合の排気通路60および冷却水通路210をモデル化した図である。熱交換器300において、低温流体は高温流体の周囲を高温流体と同一方向に流動している。低温流体は冷却水に相当し、高温流体は排気に相当する。高温流体の水当量をWとし、高温流体の入口温度をTh1とし、高温流体の出口温度をTh2とする。低温流体の水当量をWとし、低温流体の入口温度をTc1とし、低温流体の出口温度をTc2とする。この場合、下記式(1)が成立する。ここで、kは熱通過率であり、Fは熱伝達面積である。
(Th2−Tc2)/(Th1−Tc1)=exp(−(1/W+1/W)×k×F)・・・(1)
式(1)から、下記式(2)〜式(4)が導き出せる。ここで、Πは冷却効率であり、QΠは並流時の熱伝達量である。また、図4(a)の温度分布をグラフ化した図を図4(b)に示す。図4(b)において、縦軸は温度(T)であり、横軸は熱通過距離(δ)である。
h1−Th2=(Th1−Tc1)×(1−exp(−(1+W/W)×k×F/W))/(1+W/W)=(Th1−Tc1)×Π・・・(2)
c1−Tc2=(Th1−Tc1)×W/W×(1−exp(−(1+W/W)×k×F/W))/(1+W/W)=(Th1−Tc1)×W/W×Π・・・(3)
Π=W×(Th1−Tc1)×Π・・・(4)
図5(a)は、冷却水通路210の冷却水の流動方向が向流の場合の排気通路60および冷却水通路210をモデル化した図である。熱交換器300において、低温流体は高温流体の周囲を高温流体と反対方向に流動している。この場合、下記式(5)〜式(7)が成立する。ここで、kは熱通過率であり、Fは熱伝達面積であり、Zは冷却効率であり、Qは向流時の熱伝達量である。また、図5(a)の温度分布をグラフ化した図を図5(b)に示す。図5(b)において、縦軸は温度(T)であり、横軸は熱通過距離(δ)である。
h1−Th2=(Th1−Tc1)×(1−exp(−(1+W/W)×k×F/W))/(1−W/W×exp(−(1+W/W)×k×F/W))=(Th1−Tc1)×Z・・・(5)
c1−Tc2=(Th1−Tc1)×W/W×(1−exp(−(1+W/W)×k×F/W))/(1−W/W×exp(−(1+W/W)×k×F/W))=(Th1−Tc1)×W/W×Z・・・(6)
=W×(Th1−Tc1)×Z・・・(7)
図6(a)は、並流の場合の冷却効率と水当量比との関係を示す図である。縦軸は冷却効率(Π)を示し、横軸は水当量比(W/W)を示している。図6(b)は、向流の場合の冷却効率と水当量比との関係を示す図である。縦軸は冷却効率(Z)を示し、横軸は水当量比(W/W)を示している。図6(a)および図6(b)において、それぞれの曲線は、k×F/Wが0.03,0.1,0.2,0.3,0.5,0.6,0.8,1.0,1.2,1.6,2,3,∞の場合を示している。
図7は、並流時の熱伝達量と向流時の熱伝達量との比較結果を示す図である。縦軸はQΠ/Qを示し、横軸はW/Wを示す。それぞれの曲線は、k×F/Wが0.5,1.0,2.0,∞の場合を示している。図7から、W/Wが0.02より小さい場合およびW/Wが20より大きい場合は、QΠ/Qが約1になることが分る。すなわち、W/Wが0.02より小さい場合およびW1/W2が20より大きい場合、並流時の熱伝達量および向流時の熱伝達量は、ほぼ等しくなる。
一方、W/Wが0.02以上20以下の場合、QΠ/Qの値は1より小さくなる傾向にある。例えばWおよびWがほぼ等しい場合(W/W=1付近の場合)、k×F/Wが0.5〜∞のいずれにおいても、QΠ/Qの値は1より小さくなっている。また、k×F/Wが∞の場合には、QΠ/Qの値は0.5となる。
したがって、向流時の冷却水の熱伝達量は並流時の冷却水の熱伝達量に比較して大きい傾向にあるといえる。よって、冷却水通路210の冷却水の流動方向を並流から向流に切替えることによって、冷却水の受熱量を増大させることができる。一方、冷却水通路210の冷却水の流動方向を向流から並流に切替えることによって、冷却水の受熱量を低減させることができる。
したがって、本実施例に係る排気冷却システム200によれば、内燃機関20の負荷状態が所定状態の場合(例えば高負荷の状態の場合)には冷却水通路210の冷却水の流動方向を向流に切替えることから、冷却水の受熱量を増大させることができる。それにより、排気を効率的に冷却することができる。また、排気冷却システム200によれば、内燃機関20の負荷状態が所定状態でない場合(例えば中・低負荷の状態の場合)には冷却水の流動方向を並流に切替えることから、冷却水の受熱量を低減させることができる。その結果、冷却水の部分沸騰を抑制することができる。
なお、内燃機関20の負荷状態が例えば中・低負荷の状態の場合に、排気の温度上昇を抑制する他の手段として、内燃機関20の燃料噴射量を増大させる方法、内燃機関20の吸気量を制限する方法等が考えられる。しかしながら、内燃機関20の燃料噴射量を増大させると、排気エミッションが悪化するおそれがある。また、内燃機関20の吸気量を制限すると内燃機関20の出力が低下するおそれがある。その点、本実施例に係る排気冷却システム200によれば、内燃機関20の負荷状態が中・低負荷の状態の場合には、冷却水の流動方向を並流に切替えることによって排気の温度上昇を抑制する。したがって、排気エミッションの悪化、内燃機関20の出力低下等の問題は生じない。
なお、本実施例において、三方弁230は冷却水循環通路の第2の部位(供給通路100)および第3の部位(第2戻り通路111のヒータコア50とサーモスタット40との間)のいずれか一方を選択的に下流開口部212に接続させているが、これに限られない。例えば、三方弁230は、冷却水循環通路の第2の部位および第3の部位のいずれか一方を選択的に上流開口部211に接続させてもよい。この場合、冷却水通路210の下流開口部212は、冷却水循環通路の第1の部位(例えば第1戻り通路110のウォータジャケット25とラジエータ30との間)に、下流開口部用通路によって接続される。この構成によれば、三方弁230が第2の部位と上流開口部211とを接続させた場合には、上流開口部211から冷却水を流入させ下流開口部212から冷却水を排出させることができる。その結果、冷却水通路210の冷却水の流動方向を並流にすることができる。また、三方弁230が第3の部位と上流開口部211とを接続させた場合には、下流開口部212から冷却水を流入させ上流開口部211から冷却水を排出させることができる。その結果、冷却水通路210の冷却水の流動方向を向流にすることができる。
また、冷却水通路210の冷却水の流動方向を並流および向流に切替える構成は、本実施例のような三方弁230を用いる構成に限られない。しかしながら、本実施例のように三方弁230を用いることによって、冷却水循環通路の冷却水を冷却水通路210に導くことができるとともに、冷却水循環通路の変更、冷却水循環通路への複雑なデバイスの追加等をすることなく、簡便に冷却水通路210の冷却水の流動方向を切替えることができる。
(変形例1)
続いて、実施例1の変形例1に係る排気冷却システム200について説明する。本変形例に係る排気冷却システム200は、負荷状態検出手段として、触媒床温を検出する温度センサ240および冷却水の温度を検出する水温センサを備える。また、ECU250は、温度センサ240および水温センサの検出結果に基づいて三方弁230を制御する。水温センサの配置箇所は、冷却水の温度を検出できる箇所であれば、特に限定されない。例えば、水温センサは、ウォータジャケット25等に配置されていればよい。
図8は、本変形例に係る排気冷却システム200のECU250のフローチャートの一例を示す図である。なお、本変形例に係るECU250は図8のフローチャートを所定時間毎に繰り返し実行する。図8は、ステップS10において触媒床温が所定値以上であると判定されなかった場合にステップS15をさらに実行する点において、図3のフローチャートと異なる。その他の構成は図3と同様のため説明を省略する。
ステップS15においてECU250は、水温センサの検出結果に基づいて、冷却水温度が所定値以上であるか否かを判定する。所定値としては、特に限定されないが、例えば冷却水の受熱量低減が必要であると判断できる値を用いることができる。
ステップS15において冷却水温度が所定値以上であると判定された場合、ECU250は冷却水の流動方向を並流にする(ステップS30)。一方、ステップS15において冷却水温度が所定値以上であると判定されなかった場合、ECU250は、フローチャートの実行を終了する。
本変形例に係る排気冷却システム200によれば、触媒床温を検出する温度センサ240および水温センサの検出結果に基づいて三方弁230を制御することから、温度センサ240の検出結果のみに基づいて三方弁230を制御する場合に比較して、冷却水の部分沸騰をより精度よく抑制することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 ウォータポンプ
60 排気通路
70 触媒部
80 排気管
100 供給通路
110 第1戻り通路
111 第2戻り通路
112 第3戻り通路
200 排気冷却システム
210 冷却水通路
215 排気冷却装置
211 上流開口部
212 下流開口部
220 上流開口部用通路
221 バイパス通路
222 第1通路
223 第2通路
224 第3通路
230 三方弁
240 温度センサ
250 ECU
300 熱交換器

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路の周囲に配置され、前記排気通路の排気の流動方向と同一方向および反対方向に冷却水が流動可能な冷却水通路と、
    前記冷却水通路の前記冷却水の流動方向が前記排気通路の前記排気の流動方向と反対方向となる状態と、前記冷却水通路の前記冷却水の流動方向が前記排気の流動方向と同一方向となる状態と、を切替える切替手段と、
    前記内燃機関の負荷状態を検出する負荷状態検出手段と、
    前記負荷状態検出手段の検出結果に基づいて、前記切替手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする排気冷却システム。
  2. 前記冷却水通路は、前記排気通路の上流側に位置する上流開口部と、前記排気通路の下流側に位置する下流開口部と、を有し、
    前記切替手段は、ポンプと前記内燃機関が有するウォータジャケットとの間を冷却水が循環するための通路である冷却水循環通路の第1の部位と前記上流開口部とを接続する上流開口部用通路と、前記冷却水循環通路の前記第1の部位よりも前記冷却水の圧力が高い第2の部位および前記第1の部位よりも前記冷却水の圧力の低い第3の部位のいずれか一方を前記制御手段によって制御されることによって選択的に前記下流開口部に接続させる弁と、を備える請求項1記載の排気冷却システム。
  3. 前記冷却水通路は、前記排気通路の上流側に位置する上流開口部と、前記排気通路の下流側に位置する下流開口部と、を有し、
    前記切替手段は、ポンプと前記内燃機関が有するウォータジャケットとの間を冷却水が循環するための通路である冷却水循環通路の第1の部位と前記下流開口部とを接続する下流開口部用通路と、前記冷却水循環通路の前記第1の部位よりも前記冷却水の圧力が高い第2の部位および前記第1の部位よりも前記冷却水の圧力の低い第3の部位のいずれか一方を前記制御手段によって制御されることによって選択的に前記上流開口部に接続させる弁と、を備える請求項1記載の排気冷却システム。
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